【オリキャラ注意】加賀「ガガガロンパ!」城須賀「リゲインモード…です…」 (309)

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【オリキャラ注意】加賀「ガガガロンパ!」亜堂「2スレ目!」【安価進行】 - SSまとめ速報
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・前スレ"948"からの分岐です 最初からではありません
・パラレル世界のお話なので苗木君とかいません
・遅筆拙筆ご容赦ください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1484748837




生徒番号01
芦本 軽明 (アシモト カルアキ) 【超高校級の作家】
身長 191cm
備考 青髪 尊大だが威厳はある 茶色のスーツ


生徒番号02
亜堂 銀二 (アドウ ギンジ) 【超高校級の二番手】
身長 177cm
備考 茶髪 基本的に何でも二番手 軽い 学ラン


生徒番号03
飯田 典羽矢 (イイダ ノリハヤ) 【超高校級の短距離走者】
身長 168cm
備考 白髪 天狗になりやすい 元気 タンクトップ


生徒番号04
因幡 国大 (イナバ クニヒロ) 【超高校級の大工】
身長 180cm
備考 紫髪 やや不良故言葉が悪い 紫のつなぎ


生徒番号05
イモニア・E・卯田 (-・エウロパ・ウダ) 【超高校級の幸運】
身長 186cm
備考 金髪 少し片言気味 陽気 赤白のボーダーのシャツ


生徒番号09
栗須 鐘太 (クリス ショウタ) 【超高校級の冒険家】
身長 174cm
備考 茶髪 ポジティブ思考 迷彩服


生徒番号12
城須賀 翼 (シロスカ ツバサ) 【超高校級の演劇部】
身長 162cm
備考 黒髪 自己犠牲精神 洞察力高め 黒シャツに黒パーカー


生徒番号13
谷 拝登 (タニ ハイト) 【超高校級のバレーボール選手】
身長 199cm
備考 黒髪の短髪 クラスの人気者的存在 バレーのユニフォーム






生徒番号06
大江 杜麩果 (オオエ トフカ) 【超高校級の栄養士】
身長 166cm
備考 栗色の髪 人懐っこい ピンク色のセーター


生徒番号07
加賀 紅香 (カガ コウカ) 【超高校級の???】 ※主人公
身長 158cm  
備考 橙色の髪 好奇心はあまり強くない 学生服


生徒番号08
樫月 明美 (カシヅキ アケミ) 【超高校級の保育士】
身長 164cm
備考 緑色の髪 明るくおおらか  青いVネックにエプロン


生徒番号10
狭野 由地夜 (サノ ユチヤ) 【超高校級の茶道家】
身長 148cm
備考 黒髪 見かけによらず軽い性格 和服


生徒番号11
不知火 真理華 (シラヌイ マリカ) 【超高校級の花火師】
身長 150cm
備考 ピンクの髪 幼気な女子 セーラー服


生徒番号14
紡 紫葉莉 (ツムギ シバリ) 【超高校級の工芸部】
身長 154cm
備考 水色の髪 陰気 自信なさげ 白シャツにスカート


生徒番号15
露寺 美緒 (ツユデラ ミオ) 【超高校級の生物学者】
身長 160cm
備考 黄色の髪 好奇心旺盛 チェックの服に長いスカート


生徒番号16
新島 飛鳥 (ニイジマ アスカ) 【超高校級の頭脳】
身長 170cm
備考 銀髪 論理思考 やや短気 白衣 眼鏡












…感覚がない。





まるで麻痺れているように。





切られた腕も脚も頭も、硝子の刺さった首も、麻痺しているように痛みを感じなくなった。





まあ、死んでいるのだから当然なんだろうけど。










先程までの出来事が、遠い昔のように薄れていく。




…残酷な出来事はより遠くへ。楽しかった思い出は、より近くに。




…死に際の記憶整理、というところか。























だがそれにしては妙だ。希望ヶ峰に来る前の思い出がまともに現れない。





中学時代に過ごした親友のイメージはどこにもない。かつて通っていた高校のイメージも…ない。







まるで『希望ヶ峰に来てからの記憶』に限定して区分しているよう…。




そこだけ切り取って処理しているかのよう…。










記憶している領域がただ違うだけなのか、それとも…本当に…。














何か違う、のか…。






そう考えていると、何故か『死んだはずだのに目が覚めた』。

               ?? ??:??  ??????? ????????

加賀「…」


…ベッドの上?最近の天国は死者の扱いが丁寧だなぁ。


いや昔の天国事情なんか知るはずもないけど。



加賀「あ、露寺さん」



露寺「…」



いやに難しい顔をしている。しかも白衣。




…ボードで何見てるんだろう。生前の行いが何か影響してるのかな。




加賀「…露寺さん?」



露寺「ん?…お?え?起きた?」



加賀「起きてるよ…いや死んでるから起きてる訳じゃないのかな…」



露寺「えーと…あなたのお名前は?」



加賀「えっ?…加賀紅香だけど…」



露寺「希望ヶ峰学園在学中に認定されていた才能は?」



加賀「…思い出せない」



露寺「三十分前は何してましたか?」



加賀「すごい形式的だね…三十分前は…死んでた?」


加賀「というか多分スポットライトが落ちてきたくらいじゃないかな?」



露寺「では二年前は?」



加賀「唐突だなぁ…二年前は…二年前は…」


加賀「まだここに来てなくて中学生だった筈…」



露寺「なるほどなるほど…ではとりあえず最後の質問です」





露寺「…ここにトンカチがあります」


加賀「天国になんてもの置いてるの…物騒だよ…」


露寺「とりあえず渡すね。…さて」










露寺「あなたはどうしますか?」






加賀「…はい?」


質問が謎すぎる。そして何故私の横に来るんだ。


露寺「だから、あなたはどうしますか?手元にトンカチがあるんですよ?」


加賀「釘もないのにどうしろって言うの…」


露寺「釘はないけど頭ならあるよ?」


加賀「…は?」


露寺「いいの?殴り甲斐のありそうな頭部が静止してるよ?」


加賀「殴ったら死んじゃうじゃん」


露寺「もう死んでるじゃん」


加賀「…いやそうだけど」



…さっきから何言ってるんだろう。

加賀「…馬鹿じゃないの」

加賀「殴る訳ないじゃんか。大体、何でそういう発想に至らなきゃならないの」

露寺「…」

加賀「…」

…つぶらな瞳で見つめられても。

加賀「露寺さん?」

露寺「…うっ…うううっ…」

加賀「えっなんで泣いてるの!?」

露寺「うわああああああああああああん!」

加賀「いやちょっと!状況を説明してからにしてよ!私も困るよ!」








露寺「ひっぐ…ひっぐ…」


加賀「落ち着いた?」


露寺「ひっぐ…うん…」


加賀「どういう状況なのかな、今」


露寺「えっと…まず…コウちゃんは死んでない…よ?」


加賀「…よく分からない状況に持ち込んだね。開口一番に言うべきことじゃないよそれ」


加賀「私は確かにスポットライトに突き刺さって死んだはずだけど」


加賀「あとだとしたらトンカチで殴ってたら本当に死んじゃってたじゃんか!」


露寺「あれはモーニングジョーク」


加賀「笑えないよ!」


露寺「笑えば良いと思うよ」


加賀「無理だから!」


露寺「…おっと、話を戻すね。今の状況はね…あ、でもこれ話すと長くなるなぁ…端折っていい?」


露寺「というかあたしも本質的な部分は知らないんだよ…多分ツバやんかアスちゃんが知ってると思う」


加賀「知らないのにここで白衣着て見張ってたの?」


露寺「体の良いパシリだよ!というかコウちゃんかマリちゃん選べってアスちゃんに言われたんだよ!」


加賀「なんで私なの?」


露寺「逆にマリちゃんのとこいけないでしょ」


加賀「…あっ」


…無理だよなぁ。



露寺「いくら実際に死んでないと言ってもちょっと気が引けるよ…あ、立てそう?」


加賀「あ、うん。大丈夫…」



露寺「じゃ歩きながら説明するね…」






















                            Nasty End   









                夢を見てるような"仮死状態" どうやら僕らに奇蹟が起きました


























露寺「…ということです」

加賀「…夢?」

露寺「大雑把に言っちゃえばね。まあアスちゃんの受け売りだけど」

…夢。

加賀「それじゃこの一ヶ月の出来事は…全部嘘?」

露寺「嘘…といえば嘘になるよね。現実世界では起きていないから」

露寺「ただまあ脳内では真実だと認識されてた筈だよ」

加賀「されてた?」

露寺「こっちに戻ってくるときに記憶の乖離が発生しないように別世界の記憶を分離したからね」

露寺「今となっては夢のように思えてるはず。あ、楽しい事だけね」

露寺「自分が忘れたいって思ってる事は自動的に深層に入っちゃうから、余程の事がない限り思い出さないよ」

加賀「急に詳しくなったね…」

露寺「あー…なんかね、あたしは全然覚えてなかったんだけど」

露寺「あたしも一枚噛んでたみたい。この作戦」

加賀「はあっ!?」

露寺「アスちゃんだけじゃ記憶操作に限界があったみたいでね」

露寺「あと記憶の貯蔵システムとか色々分からない事があったみたいで」

露寺「さっき言った部分はあたしが仕切ってたみたい」

露寺「…というわけで、皆生きてる。拍子抜けでしょ」

加賀「…いや。安心したけど」

露寺「ありゃそう。まあ、それが普通かな」

加賀「皆の記憶はどういう状態なの?」

露寺「一ヶ月のことは覚えてるよ。コウちゃんが忘れてるそれ以前の事も覚えてる」

露寺「まあ皆も朧気な記憶だから、コウちゃんと大して変わんないよ」

露寺「何か心配事でも?」

加賀「ああいやあの、仲良く出来るかなってのと…」

露寺「仲良くは出来るよ。そこはあたしが保証する。…と?」

加賀「…城須賀君のことなんだけど」

露寺「ツバやん?ああツバやんは…まだどこにいるのか…」

露寺「見つかったとしても…ちょっと厄介な点があるらしいんだよねぇ…」

露寺「詳しい事はアスちゃんに聞いてね。あたしも把握はしきれてないから」

加賀「あ、うん。分かったよ…」

…どこにいるのか、か。見つけて色々問いただしたい気もするけど…。

加賀「あ、あのさ露寺さん」

露寺「なになに?」

加賀「他の皆はどこに…?」

露寺「その辺うろついてるんじゃないかな。あと数日は夏期休暇が残ってるし、失われた記憶を取り戻すのもかねて皆と話してきたら…あ」

加賀「どうかした?」

露寺「あーいや…コウちゃんの穴埋め誰がやるのかなーって…」

加賀「何の話?」

露寺「授業だよ…あーそっかその辺のシステムも忘れてるのかぁ」

露寺「あたしたちの代から学園長が交代したから授業システムが少し変わってね」

露寺「あたしたちも週一で予備学科の生徒に授業する事になってんの」

露寺「…で、コウちゃんの代理を立てなきゃならないワケ。アスちゃんに頼むのもなんかなぁ」

加賀「私が記憶を回復すれば早いんじゃ…」

露寺「回復出来たらの話なんだけどね…」

加賀「えっ」

露寺「コウちゃんの記憶メモリがどうやらツバやん管理らしくてさ」

露寺「ツバやん見つけるが先か代理を立てるが先かーって感じ」

加賀「…そっか…」

露寺「まあそっちはあたしたちが何とかして捜すから。コウちゃんは少しでも手がかりを掴めるように、さ」

加賀「あ、うん…」

…何処へ行こう、って言っても…。

露寺「…あ、ここ東棟だから寄宿舎はないよ。南棟にある」

加賀「…ダメだ、地図とかある?」

露寺「ない」

加賀「えぇ…」



…まあいいや、とりあえず購買部で色々増やしておこっかな。

皆と会うんだったら、また何か渡したいし。

             AM 1?:??   South wing   Cooperative store





加賀「遠い…」

迷ってしまう。誰の姿も見かけなかった辺り、本当に夏期休暇なんだろう。

…それとも、ここもまだ夢の中なのかも知れないけど。

加賀「…あれ?注意書き?」



『メダル無しで回せます 回数は生徒の自主性に委ねます』


『現在ストック減少中 入荷は未定』




加賀「何じゃそりゃ…」

見た感じある程度は入ってそうだけれど…。

加賀「あ、カバン…」

ご自由にお持ちくださいの文字と共に、トートバッグが一つ。

加賀「ご自由にって書いてあるし…大丈夫だよね?」



加賀「…回すかぁ」


↓0~9のコンマ  91以上は無効 なお数値重複の場合アイテムは一つのみとする

83 古代ツアーチケット
51 光線銃ズリオン
75 万力
28 赤いマフラー
88 アゴドリル
71 乙女キャリーバッグ
01 ミネラルウォーター
96 無効
43 愛蔵リアクション芸集
16 子猫のヘアピン


加賀「十回回したのに九個しか出てこなかった…」

加賀「…まあいいや、どこかに…って言っても行く当てが…」
























新島「…あら、目が覚めたのね」

加賀「…新島さん」

新島「露寺さんから何も連絡がないからてっきりまだ眠っているものだと思っていたわ…」

加賀「…なんかごめんね」

新島「謝る事はないわ。…でも、これは…急がなくてはならないわね」

加賀「何を急ぐの?」

新島「…貴女に関係しているかどうか判断しかねるわ。貴女が関心を持っていないのなら…」

新島「巻き込むのは気が引けるしね」

加賀「関心…」

新島「何か思い当たる節でもあるのかしら」

加賀「ひょっとして、新島さんが急がなくちゃならないのって」





1 城須賀君の捜索
2 授業における私の代理立て
3 購買部のストック補充
4 他の十一名を一箇所に集めること


↓1

加賀「…城須賀君の捜索の事?」

新島「…驚いたわ。彼にあれだけの仕打ちを受けておきながら彼の安否を心配するなんて」

加賀「…そうだけど」

新島「でも確かに私の心配事はその点…彼は何故行方を眩ませているのか」

加賀「…あれだけのことをしたから、忘れられたいんじゃないのかな」

新島「だとしたら妙よ。彼に関する記憶は不知火さんにも貴女にも残っている」

新島「本当に忘れられたいのなら、自らに関する記憶を抹消すべき」

加賀「…あ、確かに」

新島「つまり彼は望まぬ形で行方を眩ませている」

新島「そしてもしまだ"意識が戻っていない"のなら…」

加賀「…なら?」

新島「非常に言いづらいのだけれど…私の形成した別世界には欠陥があるのよ…」

加賀「欠陥って…」

新島「申し訳ないと思っているわ。でも…時間が無かったのよ」

新島「…あの世界で最後まで生命活動を続けていた人物は」

新島「早急に外部から強い刺激を与えなければ…」

新島「例え脳が正常に稼働していたとしても」

新島「…意識を取り戻す事はない」

加賀「…!」

新島「所謂バグに分類されてしまうもので…当然仮想世界内で別個に生命体を形成して実験したのだけれど」

新島「時間が無くて対処出来ないまま実行へと移してしまった…」

加賀「…ちょっと待って、話に付いていけない…」

新島「細かい事を説明している場合ではないわ。それに、先程強い刺激を与えれば意識を取り戻すと言ったけれど」

新島「…"外部からの刺激"の定義が不明瞭なのよ。それは本人さえ分からないのかも知れない」

新島「加賀さんが起きたとき何か刺激は加えられたかしら」

加賀「いや…」

新島「…だとするとやはり最後の一人は彼になるわ」

新島「"早急"という言葉も…データにおいては約二日が限度だった…」

新島「いつ頃目覚めたのかしら」

加賀「ほんのついさっき…三十分前かな?」

新島「…猶予期間は二日」

加賀「私も手伝おうか?」

新島「…いえ。貴女の手を煩わせる訳にはいかない」

新島「私と露寺さんで何としてでも居場所を突き止めるわ」

加賀「…そっか」







とは言われたけど…ちょっとは捜した方がいいよなぁ…。



1 東棟(研究棟+学園、分岐)
2 南棟(寄宿舎 内分岐)

↓1

          AM 11:43  South Wing


加賀「…変わらないね」

見慣れたような風景。ただ最後の記憶と違うのは…。

加賀「ペンキの文字はない、し…鍵は指紋認証じゃなくて普通にロック式か…」

…そんなことはどうでもいい。

加賀「…どこにいそうだろうか…」



1 各個人の部屋
2 食堂,厨房,倉庫
3 大浴場,サウナ
4 トラッシュルーム(ここまで一階)
5 学園長の個室(ここから二階)
6 ロッカールーム

↓1 コンマ76以上で生徒11名の中からランダムにエンカウント

加賀「男子の方に入るのは気が引けるなぁ…まず女子から攻めるしかないか…」






加賀「いない」

というか城須賀君が居たら大問題だよな。うん。

加賀「そもそも風呂場にどうやって居るんだよって話だよね…」

…この調子じゃ、男子の方も収穫はなさそうだなぁ。











加賀「ほらね?」

いない。やっぱりサウナにもいなかった。

加賀「やむを得ない理由が逆上せてるとかそういうのじゃないのは確かだよね…」

それしか分かっていないのはまずい気もするけど。











0 東棟(研究棟+学園)へ移動
1 各個人の部屋
2 食堂,厨房,倉庫
3 トラッシュルーム(ここまで一階)
4 学園長の個室(ここから二階)
5 ロッカールーム
6 捜索を諦め誰かを捜す(対象も指定)


↓1 0,6以外の場合コンマ76以上で生徒11名の中からランダムにエンカウント





加賀「…おっかしいなぁ」

いつもなら食堂には大江さんが…いやあの世界のいつもがここで適用される訳じゃないと思うけれど…。

加賀「もうお昼時なのになぁ」

それとも食堂はここだけじゃないのかな。とりあえず城須賀君が居そうなのは冷凍庫の中くらい…?

加賀「凍るどスリープ…」

…違う、コールドスリープか…。







加賀「…あ、そっかここから倉庫に行けるのか」

暫く大江さんの城だった所為で忘れてた…いや別に忘れてても良いとは思うんだけど…。

加賀「失礼しまーす…」

…そりゃ誰もいないよね。厨房で物音立てた時点で誰も来ないんだから。

加賀「というか皆どこにいるの…」















0 東棟(研究棟+学園)へ移動
1 各個人の部屋
2 トラッシュルーム(ここまで一階)
3 学園長の個室(ここから二階)
4 ロッカールーム
5 捜索を諦め誰かを捜す(対象も指定)


↓1 0,5以外の場合コンマ71以上で生徒11名の中からランダムにエンカウント




加賀「…二階あったんだね、ここ」

全く気が付かなかった。そもそも解放されていたかどうかすら怪しいんだけどな…。

加賀「洞察力欠いてるなぁ…」

加賀「それでここは…なんだここ」

加賀「…"Private room of Principal  Do not Enter without Permission"…」

加賀「…?」

プリンシパルって…?王子様?

加賀「何かプライベートな部屋なのは分かったけど…パーミッションって指令ってこと?」

加賀「指令抜きに入ってはいけません…?」

意味が分からない。

イモニア「…Oh、カガ!When did you get up?」

加賀「あー…二三時間前かな…」

何か起きたのにそこまで驚かれてない。若干辛い。

加賀「…あ、そうだ!」

イモニア「…Umm?」

加賀「これ読んでよ、この部屋がなんなのか分かんなくて…」

イモニア「…"Private room of Principal Do not enter without permission"…読んだネ」

加賀「訳してほしいな」

イモニア「ココは学園長の個室だから許可なく入るな、と書かれているネ」

イモニア「学園長の許可なのかそうでないのかはUnknownネ」

加賀「…入っちゃって良いかな?」

イモニア「拙者は学園長じゃないから断言しかねるネ…まあ見つかったのなら何かいいexcuseを考えておくネ」

加賀「…そうだね」








加賀「…何だろこれ」

イモニア「Note?Contentは?」

加賀「…人間観察帳みたいな感じ」

イモニア「Observation…いかにも怪しいネ」

加賀「…いやでも、例えば飯田君だと…『活発でがさつ 妙に拘りが強く結構思想が偏っている 歩き方…』…歩き方まで観察するのか…」

イモニア「…正直disgustingネ」

加賀「まあ、ね…一体学園長は何のために…?」

その前にまず学園長を捜すべきなのかな…?いや、当てはないけど……。






0 東棟(研究棟+学園)へ移動 (分岐あり)
1 各個人の部屋
2 トラッシュルーム(ここまで一階)
3 ロッカールーム(ここだけ二階)
4 捜索を諦め誰かを捜す(対象も指定)


↓1 0,4以外の場合コンマ71以上で生徒13名の中からランダムにエンカウント

加賀「…いや、まあ当然だよねそりゃ」

寄宿舎の部屋を捜索しようとしたが…案の定、私と城須賀君の部屋の他は施錠されていた。

加賀「今までが異常だっただけだ…まあいいよ、とりあえず城須賀君の部屋を捜してみるかな」





加賀「…あれ?」

パーカーと黒シャツが何着もある…替えなのかな。

加賀「本人がいないからどうにも分からないけど…」

ベッドで寝ているという訳でもなかった。本当にどこにいるのか。




0 東棟(研究棟+学園)へ移動 (分岐あり)
1 トラッシュルーム(一階)
2 ロッカールーム(二階)
3 捜索を諦め誰かを捜す(対象も指定)


↓1 1,2の場合コンマ74以上で生徒13名の中からランダムにエンカウント
行動時限は原則22:00

加賀「ロッカールームってこんな感じなんだ…」

よくドラマかなんかで観るのとはちょっと違うような…。

加賀「この感じだと中に入ってるくらいしか考えられないよなぁ…しょうがない、全部開けるか…」








加賀「時間返せ…!」

何にもなかった。

加賀「ここ捜すと決めた私も悪いけどさぁ…」

加賀「生活感なさすぎでしょ…いや夏期休暇か…」

多分端から見たらよくわからない独り言を呟く気味の悪い女だと思われているだろう。しょうがない。






加賀「このまま南地区に留まっても成果を上げられそうにないなぁ」

加賀「…東地区に戻るか」

戻るという言葉が適切かどうかは判断できないけど、粗方捜し尽くしたような気もする。

場所を変えるのも愚策ではないだろう。

            Eastern District


加賀「…えーっと確か…」

学園本体がここにあるのと、あと研究棟…だっけ?

加賀「…まあ私が捜さなくても新島さんとか露寺さんがなんとか捜してくれるかな…」

…とはいえ、そんな悠長なことも言っていられない。

加賀「…捜してみるかな」



1,2,3,4,5  学園1,2,3,4,5階(順対応)
6 研究棟 人間学科
7 研究棟 芸術科
8 研究棟 理工学科
9 研究棟 文学・環境学科
10 研究棟 総合学科
11 研究棟 心理学科
12 捜索を諦め誰かを捜す(対象も指定)


↓1 1,2,3,4,5の場合コンマ58以上で、6から11の場合コンマ45以上で生徒13名の中からランダムにエンカウント

加賀「…文学と環境学って…そんな親密な物なの?」

一応両方とも文系に分類されそうな専攻だけど…。

加賀「…なんかヒントがあるかもしれない…」







加賀「…なんかすごいなぁ」

研究室の数が多いんだけど…妙に外観が派手なものばかりだ。

加賀「…自己顕示欲?」

そもそもここに来た時点でそういう類のものの塊である気もするけど。

加賀「…在校生だけじゃなくて卒業生も使ってるのかな。そうじゃないと数が…」

希望ヶ峰関係者なら入れそうな雰囲気だし、きっとそういうことなんだろう。




加賀「…あ、でもこの研究室は質素だ」

自己顕示欲的な何かは感じ取れないけど…一体誰の…
















??「…何をしている」

加賀「あっ、えっと…」

聞き覚えのある声。

??「…お前か。目覚めたとの連絡は受けていないが」

加賀「それは私が悪いのかな…」

加賀「…でもなんでここに?」

??「…」










芦本「ここは俺の研究室だ」

芦本「俺が来ることに理由は要らぬ」

加賀「そ、そうなんだ…」

芦本「…何か用でもあるのか?」




A 研究室に入れてもらう(時間消費)
B 入れてもらわない


↓1

加賀「ああいや別に、そういう訳じゃないんだよ」

加賀「ちょっとだけ探索しようかなあって思っただけだからさ…」

芦本「…そうか」







加賀「…あの棟にはいなかったなぁ」



1,2,3,4,5  学園1,2,3,4,5階(順対応)
6 研究棟 人間学科
7 研究棟 芸術科
8 研究棟 理工学科
9 研究棟 総合学科
10 研究棟 心理学科
11 捜索を諦め誰かを捜す(対象も指定)


↓1 1,2,3,4,5の場合コンマ64以上で、6から10の場合コンマ52以上で生徒12名の中からランダムにエンカウント

加賀「芸術科って、ものすごい派手だ…」

さっきの文学科よりも派手…。

加賀「これは…抽象芸術?あ、こっちは彫刻…」

分かりやすくて結構なんだけど…今絵画はお求めじゃないんだよな…。

加賀「しかもこの棟大きいし…絶対時間かかるヤツだ…」 

お目当ては城須賀君の研究室だが…。

















加賀「…長いよ!」

現在三階。棟を隅から隅まで捜した所為で一時間かかった。


恐らく不知火さんの研究室(単純に花火の絵が描かれていただけだが)と狭野さんの研究室(一面緑だった事以外ヒントがない)と思われる物はあったが、お目当ては全く見つからない。


加賀「な…何でこんなに広いの…しかもまだもう一階…」

一息吐き、窓から外を眺める。

夏だからまだ落ちていないものの陽は赤みを増し、日没の時刻がそう遠くないことを指し示していた。
 
加賀「ここって電気付くのかな…?」

もし付かないとなると…暗闇の中階段を下ることになるよね…。

加賀「いやいやいやそれは危険すぎるよ…早く四階に行こう…」

流石に暗闇で一人は命の危険を感じる。

故に、歩を進めねばならない。


加賀「うっわー…」

この階も広い。とりあえずここにあることを祈るしかない。

加賀「急ごう」







加賀「…これかな?」

扉にはカチンコとスポットライト…。

…見ると妙に首筋と四肢が痛む。

加賀「…というかもうここじゃなかったら諦めるよ…」

四階の、一番奥。芸術科棟の最後の研究室。

『演劇』を芸術の枠組みに組み込んでよいものか悩ましいが…。

加賀「…お願い!」

誰に願うでもない言葉を呟き、扉を開ける。








…あ、開いてる。








加賀「…当たりだ」






彼の部屋と踏み、踏み込んだその部屋で。
 










見慣れぬ機械と、積まれた紙。そして。







  



加賀「…城須賀君!」











白いベッドの上、眠る彼。











…でも、見つけたけど…どうするの…?




0 露寺を呼ぶ
1 新島を呼ぶ
2 呼ばずに部屋をくまなく漁る
3 二人とも呼ぶ


↓1から3の多数決 同率の場合呼ぶ人数が少ないもの(露寺→新島 の順)

加賀「…二人を呼ばなきゃ」

加賀「まず探すところからだけど…」









加賀「一時間かかるのは流石に想定してなかったよ…」

散り散りになっていた二人を見つけるのにはそれくらい必要だった。ただてっきり一緒に行動していると思ってたから…。

加賀「…30分で見つかる予定だったんだけど!」

新島「貴女の予定を私達に言われても困るわ」

露寺「そーだそーだ!」

加賀「そして急ぐ気がない二人」

新島「急いだところで強い刺激の定義が解明するわけではないのよ」

露寺「死なない程度に強い刺激だからねぇ…」

加賀「…電気ショック?」

新島「…水の分布状態を測定した上でやらなくてはならないわね、何がいいかしら」

露寺「電気ショックはちょっとねぇ…とりあえず言ってみないことにはわかんないんじゃない?」

新島「…仕方ないわね。急ぎましょうか」

加賀「最初から急いでほしかったよ…」

加賀「…どう?」

露寺「綺麗な顔してるね…」

新島「…まだ死んでないわよ」

露寺「そこまで言ってないよ…アスちゃんどうする?」

新島「…脳波測定器と…そうね、焼き鏝を」

加賀「待って」

新島「どうかしたかしら」

加賀「今焼き鏝って言ったよね…?どうする気なの…」

新島「脚や腕に当てるのよ。死にはしないけれど強い刺激でしょう?」

加賀「いやいやいやいや!」

新島「勿論手荒な真似は極力避けるべき。でもそうも上手く行かないわよ」

新島「脚や腕に跡を残し生きるか、そうせずに死ぬか。究極の選択を迫ったのなら答えは自明でしょう?」

加賀「…」

手荒すぎるんだって…!

新島「まずは脳波測定器からお願いするわ」

露寺「オッケー。…えーと、コテは様子見ながらかな?」

新島「ええ。生存反応が確認されてからでも問題はないと思うわ」

露寺「ん、了解」

加賀「…」

焼き鏝は回避しなきゃ…!何としてもヒントを…!



↓1 コンマ51以上で測定器到着前に手掛かり発見

露寺「ほいな!測定器!」

新島「助かるわ…それじゃ確認から入ろうかしら」

加賀(ヒントがない…まずいよ…!)

新島「…やっぱりね」

露寺「意識はあるんだよねぇ…こて?」

新島「…そうね」

加賀「ちょっと待った」

新島「…一刻を争うのよ。待つ余裕はないわ」

加賀「そんな急がなくても二日あるんでしょ…?」

新島「最大、ね。最短は半日」

加賀「うっ…だ、だとしても焼き鏝は流石に乱暴だって!もう少し平和的解決を」

新島「代案なしに意見を言うのは聡明ではないわよ」

露寺「そうだよ…別のアイデアがあるならいいけど…」

加賀「それは…」

新島「ないのでしょう?…露寺さん」

露寺「分かったよ」

加賀「えっいやちょっと!」


↓1 コンマ42以上で手掛かり発見 7の倍数なら手掛かり抜きに妙案を思いつく
それ以外で素数の場合ある人物の介入で…

加賀「…なんとかして捜さなきゃ捜さなきゃ…あれ?」

台本帳の一番上…。

新島「どうかしたかしら」



『クレイジー・ニクソンの〆で僕を殺して』



加賀「…はい?」

ニクソンの狂気の終わりで…ぇ?

新島「何かあったの?」

加賀「…これなんだけど…」

新島「クレイジーの〆?」

新島「…ニクソンは人名よね。私には誰のことか分からないけれど…」

加賀「…クレイジー…クレイジー…」

クレイジー・ニクソンってどこかで聞いたことあるような…誰が言ってたっけ…。

加賀「…ねえ新島さん。誰かに連絡ってできる?」

新島「ええ。尤も相手が携帯を携帯していなければ無理だけれど」

加賀「…貸して」

新島「何をするの?」

加賀「あの人に聞きたいことがあるんだ」



↓1 聞く相手を指名(チャンス二回)
※クレイジー・ニクソンは本編中に誰かが言っています

加賀「…あ、もしもし亜堂君?」

亜堂「…なんだ紅香さんかよ」

加賀「なんだってなんだよ!」

亜堂「何の用だ?」

加賀「ちょっと聞きたいことがあってね」

加賀「クレイジー・ニクソンのことなんだけど」

亜堂「おおっ!とうとう紅香さんもプロレスオタデビューか…にしてもニクソンから入るとは分かってるな!」

加賀「違うよ!ニクソンの技のことで…」

亜堂「…技?勝利の方程式のことか?」

加賀「…なのかなぁ」

亜堂「まず相手をマットに押し倒す!」

亜堂「このときにニクソンが巧いのはラリアット中の脚をど真ん中で引っ掛けて方程式に繋げるところだな」

亜堂「どの攻撃からでもこの初手に繋げてくるから…ニクソンが一流と呼ばれるのはまずそこに」

加賀「語りは後で聞くよ!〆だけでいい!」

亜堂「〆だけ?その後相手の上に乗ってぶん殴って…背を向けたらチョーク!これで終いだよ」

加賀「…」

チョーク…。

加賀「…首か!亜堂君ありがと!」

亜堂「あっ俺飛鳥さんとはな」ブチッ

新島「…今のは切るべきではなかったと思うのだけれど」

加賀「…城須賀君をチョークしよう」

加賀「といってもそこまで力がないから…普通に首絞めでいいかな…?」

新島「平和的解決を望んでいるんじゃなかったかしら」

加賀「心臓を止めない程度にするから大丈夫だよ」

新島「…まあいいわ」




加賀「じゃ…行くよ」

立った状態では力が入りにくいので、彼の上に乗ることにした。

…既視感。

加賀「…デジャビュ…噛んだ…」

新島「デジャヴでもデジャビュでも問題はないのよ。外来語を日本語に直すときの誤差のようなもの…」

加賀「ありがとう全然フォローになってないよ!」

新島「…そうね」

加賀「…お願い!」

祈るような思いで、彼の首を絞める。

これは…お返しでも、救命でもある。

あの台本帳がヒントなのかどうかは分からない。でも今は藁にも縋る思いで…首を絞めるしかない。













加賀「まだ…まだ…!」

露寺「ごめんアスちゃんコテの場所ってどこってええええええ!?コウちゃん何してんの!?」

加賀「お願い…お願いだから…っ!」

露寺「え、ちょっとコウちゃん!暴!力!反!対!」

加賀「ちょっとやめ…やめてって…!」

彼女が手を掴んでくる。無理矢理に引き剥がそうとしている。

露寺「そんなことしたらツバやん死んじゃうよ!というかアスちゃんもなんで止めないのさ!」

新島「可能性を一つでも潰しておくのが問題解決の基本よ」

露寺「だあーっもう!とにかく降りろーっ!」

加賀「うわちょっと…!」

バランスを崩し、彼女の上に被さる形になる。

加賀「いてて…」

露寺「逆に首を絞める程度の刺激じゃ…」

加賀「それは分かってるけど…」

露寺「分かってるならな――」









――一つの咳きが、空気を切り裂く。





城須賀「…ゲホゲホゲホッ!ハアッ…ハッ…」

加賀「…城須賀君!」

露寺「えぇ…どういうことなの…」

新島「…信じがたいわね」

加賀「よかった…よかった…!」

新島「そうね…メカニズムが全く理解できないけれど…」

城須賀「はっ、はっ…あ…の…」

加賀「どうかした…?」

城須賀「…ゆでら…んと……じまさ…いち…でて…らえま…か…?」

露寺「…なるほど、あたしとアスちゃんは一旦抜けた方がいいのかな?」

加賀「よく聞き取れたね…」

露寺「…だよね、ツバやん?」

城須賀「え…え…」

新島「仕方がないわね…用が終わったのなら呼んで頂戴」

加賀「私が?」

新島「…ええ。私も彼と話したいことがあるのよ」

新島「…内通者と黒幕として、ね」

加賀「…」

完全に忘れていた。でも確かに…そうだよね。

新島「…それじゃ」

加賀「あ…うん」


加賀「…えーと…何かな?」

城須賀「…どう、して……さな、かった…です?」

加賀「…えっ?」

城須賀「ゲホゲホゲホッ…さっきは…新島さんも、露寺さんもいらっしゃったから…」

城須賀「…遠慮したのかも…しれませんけど…」

加賀「遠慮って何を…?」

城須賀「僕は…殺してくれと…書いたはずです…」

城須賀「あのまま殺してくれても…よかった…のに…」

城須賀「それとも…いま、から…ころし、ますか…?」

加賀「…なんでそんなことを」

城須賀「…ころ…して…ほしいん…ですよ…」

城須賀「どうして…殺してくれない…んですか…」

加賀「…」




1 昔は仲間、だったんでしょ。
2 黒幕から何も聞かずに殺せるわけないじゃんか
3 死にたい理由は一体何なの?言ってくれたら考えるよ
4 …好きな人にそんなこと出来ないよ
5 (任意)

↓1

加賀「…仲間だから。例え城須賀君にとって、一緒にいた日々が演技だったとしても…」

加賀「…私があなたといて楽しかったのは本当だから」

加賀「だから、もっとちゃんと…あなたを知りたい」

城須賀「…」

加賀「…城須賀君?」

城須賀「…優しい方ですね、本当に。だからこそ僕はここまで…」

城須賀「…でも、ここまでやった甲斐がありましたよ」

加賀「…甲斐?」

城須賀「…なんでもありませんよ。新島さんを呼んでくれますか?」

加賀「…あ、うん。分かったよ…」

加賀「新島さん、呼び出しだよ」

新島「あら、早いのね。分かったわ」

加賀「…じゃ城須賀君、また…」

城須賀「加賀さん」

加賀「…何?」

城須賀「僕は…嘘吐きですからね」

加賀「どういうこと…?」

城須賀「ふふっ、さあ?」

加賀「さあ、って…」

本当にどういうことだろう…。




結局新島さんは城須賀君の部屋に入ったまま話し込んでいたし、露寺さんに至っては姿が見られなくなっていた。どこ行った。





本日の自由行動 残り1回

↓1 行動する相手を指名(芦本 イモニア 城須賀 露寺 新島は不可)

紡「…あ…紅香さん…」

紡「…起きたんだ…よかった…よかった…!」

加賀「あ、うん…城須賀君も…」

紡「…!あ…よかった…!」

加賀「…あれ?紡さんの研究室ってこの棟?」

紡「…そ、そうだよ…二階にある…」

加賀「うっそ全然気が付かなかった」

紡「…存在感消してるからね…」

加賀「なんでそんなこと…」

紡「派手なのは…ちょっと…」

加賀「へえ…」

紡「…紅香さん、私の部屋来る?」

加賀「えっ」

紡「あ…嫌ならいいよ…もうそろそろ戻ろうかと思ってたんだ…」

加賀「…うーん…」

 



1 甘える(二質問完遂可)
2 断る(最大一質問)

↓1

加賀「…じゃあ甘えさせてもらおうかな…」

紡「嫌じゃないんだね…よかった…」

加賀「…あっでも校則…」

紡「…紅香さん、もうクマはいないんだよ…?」

加賀「…そうだったね」








          PM 10:55   Tsumugi′s room



加賀「いやこのベッド一人用だよね?」

紡「頑張れば…入れるよ…」

加賀「うーん…まあ…いいけどさ」

寝相が悪いと突き落とされそうなんだよな…信頼はしてるけど…。

加賀「…」

この機に何か聞いておこうかな…。




1 別世界で二人を殺した理由
2 こっちに戻ってからの出来事
3 (任意)

↓1 二つまで選択可

加賀「…ねえ、紡さん」

紡「な…何?」

加賀「…すごい聞くのが憚られるんだけど、どうしてあの世界で…」

加賀「…飯田君と因幡君を殺したの?」

加賀「殺した行為の理由は知ってても、何であの二人だったのか…」

紡「…国大君は、現場を…見られちゃったから…」

紡「あの時…隠れてて…それで…見つかっちゃうかもって思って…」

紡「典羽矢君は…なんでだっけ…」

紡「何も…考えてなかった…けど…」

紡「自分が文化系の女子に…殺される訳ないって…高を括ってたし…」

紡「…だから、だったのかな…あんまり覚えてない…ごめんね…」

加賀「どうして刺したの?」

紡「…証拠が…隠滅できたら…なんでもよかった…」

紡「…飛鳥さんに…やられちゃったもん。よく見てるよ…」

紡「でも…よかったのかなって…思うんだ…」

紡「もし私一人生き残っても…生きられない…」

加賀「…」

…だから、新島さんは…内通者だった…。

加賀「…この世界に戻ってきてからって…何かあった?」

紡「…特にない…みんなバラバラに過ごしてた…」

紡「…あ…でも…」

加賀「でも?」

紡「ちゃんと…二人に謝った…」

紡「すぐには…謝りにいけなかった…けど…」

紡「明美さんが…手助けしてくれたから…」

紡「許されないと…思ったけど…なんとか…許してもらえた…」

加賀「…」

紡「…みんな生きてて…本当に…よかったよ…」

加賀「そう…だね」



その後たわいない会話をしていると、いつの間にか眠ってしまっていた。

          Day 1


紡「あ…私ご飯作ってくるね…」

加賀「手伝おっか?」

紡「遠慮する…紅香さん、あまり上手じゃ…ないし…」

加賀「…それもそうだね。それじゃ食堂で座って待ってるよ」





紡「どう…かな…?」

加賀「…美味しい!」

大江さんの料理も樫月さんの料理も美味しいけど…。

紡さんの料理も美味しい。三者三様といった感じだ。

加賀「これが俗に言う女子力ってヤツですか…」

紡「女子力は…料理の上手さじゃないよ…」

紡「料理だけできても…意味ない…」

加賀「…やっぱりそうだよねえ…」

…はーあ、上手くなりたいなぁ。料理。






本日の自由行動 残り4回 

12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
14大江0/6
14樫月0/6
14栗須0/6
12狭野0/7
14不知火0/6
11城須賀0/7
14谷0/6
14紡0/6
14露寺0/6
14新島0/6
(左端の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右端は終了したイベント数/存在するイベント数)






↓1  相手を指定

          AM 9:33    Shiranui′s laboratory


不知火「…あ、コウだ!」

加賀「あ…えっと…」

…言い出しにくい。

不知火「どうしたの?」

でも…言わなきゃなぁ。

加賀「…不知火さん、ごめんね」

不知火「なんのこと?」

加賀「その…最後まで守ってあげられなくて…」

加賀「注射まで打って、不知火さんを苦しめちゃって…」

不知火「…きにしてないよ!」

不知火「さいごのさいごまでコウはまりかをまもってくれたじゃん」

不知火「くすりだってコウのごはんにぜんぶいれたのはまりかだもん」

不知火「コウはきにしなくていいんだよ!」

加賀「でも…」

不知火「しつこい!それにね、まりかがいきのこってたらきっとツバもころしちゃってた」

不知火「そしたらずーっとかえってこられなかったんだよ?」

不知火「それをかんがえたらコウのしたことはまちがってないよ!」

加賀「…そう、かな」

不知火「そうだよ!さいごまでいきてたまりかがいうんだからまちがいないよ!」

加賀「…うん、ありがとうね」

…嫌み無き、純粋なる励まし。

励ましと形容するのは相応でないか。

…そうすると叱咤激励、なのかな。

不知火「…それでなにはなしにきたのー?」

加賀「えっ!?い、いや…特に考えて…」

不知火「じゃはなびのはなしする?」

加賀「そうしよっかな…あっ」

不知火「どうかした?」

加賀「不知火さんってさ…金属の匂いが分かるの?」

加賀「向こうの世界で言ってて少し気になったんだけど」

不知火「んー…きんぞくのにおいよりかやくになれそうなにおいかな?」

不知火「たとえばじしょのきんいろのにおいとか」

加賀「…炎色反応を完全に覚えてるってことかなそれは」

…それにしても、匂いだけで金属の種類を判別する能力は異常だけど…。

不知火「…えんしょくはんのう?なにそれ?」

加賀「えっ」

不知火「においのいろはわかるけどそんなのしらないよ」

…匂いの色が感知できる方がすごいよ。

不知火「きいたことはあるけど」

加賀「覚えたりはしないの?」

不知火「うん」

不知火「だってあかのしゅるいがなんこもあるのにいちいちおぼえるのめんどうだもん!」

不知火「それにさー」

不知火「にんげんがかってにつけたなまえをおぼえるのって」

不知火「かやくにたいするぼうとくだよ!」

加賀「冒涜って…」

不知火「えごだよ!えご!」



1 それは言い過ぎだと思うよ…
2 でも色の名前だって人間が決めたものだよね?
3 まあ言われてみればそうだよね…


↓1

加賀「それは言い過ぎだと思うよ…」

不知火「えー?」

加賀「火薬に対する冒涜だなんて言っちゃったら、不知火さんの言ってることも科学に対する冒涜だよ」

加賀「火薬に元の金属がある以上、それを基盤に考えるのは至極当然のことじゃないかな」

加賀「それに同じ赤でも濃い赤だったり薄い赤だったり…言葉じゃ定義できない部分もあるよ」

加賀「元素名は便宜的に名付けられたものかもしれないけど、それでも国際的なものだから」

加賀「やっぱり覚えるに越したことはないと思うよ」

不知火「…うー」

不知火「でもみわけつかないのもある」

加賀「それは…」

不知火「ほら!やっぱりぼうとくだよ!かがくによるぼ…」

不知火「…ぼ…」

不知火「や、やっぱりいまのはなしはなし!」

加賀「今の話は無し?どこから?」

不知火「ぼうとくから!」

加賀「すごい遡るね…えっ、なんで?」

不知火「…なんとなくだよ!ちょっとおもいだした…」

加賀「思い出した?何を?」

不知火「い、いわない!」





『通信簿 不知火真理華 1/6』

『彼女だけが嗅げる金属の匂いであの時助けられたけれど、彼女自身は炎色反応を覚える気はないみたい』

『なんでも金属に名前を付けて覚えることは火薬に対する冒涜らしいんだけど…』

『定められた名前を覚えないのも、科学に対する冒涜なんじゃないのかなぁ』

『そう言ったら何故か今までの話をなかったことにされた。何かあったのかな?』
  



本日の自由行動 残り3回 

12芦本0/7
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14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
14大江0/6
14樫月0/6
14栗須0/6
12狭野0/7
28不知火1/6
11城須賀0/7
14谷0/6
14紡0/6
14露寺0/6
14新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)


↓1 更新は今夜予定

                 AM11:44


樫月「あら、紅香さん。おはようございます」

不知火さんの研究室から出たところ、すぐ近くに樫月さんがいた。

加賀「おはよう…でももう昼だよ?」

樫月「…あら、そうでしたか…私が研究室を出たのは九時前でしたから…」

樫月「まだ一時間も経っていないと思ったのですが…」

加賀「…もう昼だよ…南中時刻だよ!」

加賀「三時間も何してたの?捜し物?」

樫月「…何かを捜していたのは事実です。ですが…物ではありません」

加賀「…不知火さん?」

樫月「ええ」

だからここにいたのか…。

加賀「私を気にせずに入れば良かったのに」

樫月「紅香さんと真理華さんの会話を阻害するような野暮ったい真似はしませんよ」

樫月「彼女を傷つけることにもなってしまいますからね」

加賀「…は…はは…」

盲信…?

加賀「えーと…他にすることはなかったの?」

樫月「ありますよ。でもやはり…」

加賀「不知火さんを見ないと手が付かない?」

樫月「…ええ」

加賀「ちょっと思ったんだけどさ…その…」

加賀「幼児愛者とかじゃないよね…?」

樫月「…はて、どうしてそのようなことを?」

加賀「いやー…あまりにも不知火さんに固執してるからさ…」

樫月「保育士としての役目を遂行したいまでですよ?」

樫月「保育士は皆幼児愛者だとおっしゃるのなら、それは…偏見ですよ」

加賀「そこまでは言ってないよ。でも…」

樫月「心配なのですから、仕方ありませんよ」

加賀「うーん…」



1 不知火さんが迷惑してるって可能性は考えないの?過保護じゃないかなぁ
2 そういうのを幼児愛者って言うんだよ…
3 まあ…樫月さんらしいね


↓1

加賀「まあ…樫月さんらしいね」

樫月「でしょう?」

加賀「…ここに別の幼児がいても平等に扱うならの話だけどね」

樫月「何か?」

加賀「いや、何も?」

樫月「勿論平等に扱いますよ。保育士ですから」

加賀「…」

聞こえてんじゃん。

というか不知火さんと幼児を同列に扱ってる事実が色々とまずいよ…。

樫月「では、私はこれで」

加賀「…不知火さん?」

樫月「ええ、勿論」

…好きが顔に出過ぎてるんだって。口振り冷静だけど。





『通信簿 樫月明美 1/6』

『保育士という職業柄、不知火さんに対する執着の強い樫月さん』

『三時間彼女を待つ精神力の強さはすごいとは思うけど、ちょっと狂気的な気もする』

『不知火さんに対する執着は幼児に対しても向けられるから自分は問題ない、そう思ってる感じだけど』

『…幼児と不知火さんが同列な時点で危ないってことは黙っておこう…』



本日の自由行動 残り2回 

12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
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14大江0/6
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14新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)


↓1  不知火 樫月は不可

          14:33   Gymnasium


加賀「…えぇ…」

栗須君を見つけたのは体育館。彼と会うのは一月ぶりなのだけれど…。

栗須「…ん?あ!紅香さん!」

加賀「ちょっと待ってそこから降りる気!?」

…何故か天井の骨組みにぶら下がっている。

栗須「?床は抜けませんよ?」

加賀「問題はそこじゃないの!降りたら骨が…」

栗須「よっと」

…あ、降りた。

加賀「うわああああああああああっ!」










栗須「…ボクの才能が冒険家だってこと、紅香さん忘れてらっしゃいません?」

加賀「それは知ってるよ…知ってるけどさぁ…!」 

ピンピンしている。…何故だ。

栗須「高々15mから落ちたくらいでどうってことないですよ」

加賀「…」

訳が分からない。

加賀「5階建てのビルから落っこちてるのと同じだよね…?」

栗須「下が木の床だから何ともないだけで、人工のコンクリートだと砕けますよ」

加賀「…」

人間なのか…?

加賀「…足がだよね?」

栗須「そこで地面が砕けるのでしたらボクは冒険家の肩書きじゃなく生存力の肩書きを貰えるくらいですよ」

加賀「だよね…」

…流石に期待しすぎた。ここは現実だ…。

…現実でもあり得ないよ…。

加賀「何で天井に登ったの?」

栗須「あー…えっとですね、天井に何か引っかかってるのが見えたので」

栗須「何が引っかかっているのか確認しようとしました」

加賀「…」

えぇ…。




1 死に急ぎ過ぎだよ…
2 よくもまあそんな勇気があるね
3 …ホントは人間じゃなかったりして


↓1

加賀「…ホントは人間じゃなかったりして」

栗須「…?」

加賀「うーん…例えばロボットとか?」

栗須「ロボットと仮定するならもう少し落下音が大きそうなものですが?」

加賀「じゃあ超軽量ロボット…」

栗須「…どういう技術を持ってすれば、そのようなことが可能なのでしょうね」

栗須「少なくともボクはロボットではありませんよ?」

栗須「ロボットに人権が与えられるなんて聞いたことありませんし」

加賀「だ…だよね…」

栗須「冒険するロボットと言われれば響きは悪くはないですが…」

栗須「メンテナンスやエネルギーを考慮すると、管理者も付き添う必要があります」

栗須「その体力があるのなら、初めからロボットを要しませんし」

栗須「自給自足での活動を可能にするのなら…人間の身体には程遠い重量になるかと」

加賀「すごい熱弁するね…」

栗須「よく研究者がボクの行動を模倣したロボを創ろうと同伴してくるので」







加賀「…ところで何が引っかかってたの?」

栗須「紙飛行機でした」

加賀「…えぇ…」



『通信簿 栗須鐘太 1/6』

『衝撃的な再会を果たした彼と私。元気そうなのはよかったけど…』

『15mの高さから平気で降りて無傷だったり、物を見つけてすぐ確認しに行ったり
…』

『冒険家らしく向こう見ずなところが目立つし、あまりにも人間離れしている』

『ロボットじゃないかと冗談で言っても真面目に考察されるし…なんなんだろう、一体』






本日の自由行動 残り1回 

12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
14大江0/6
28樫月1/6
28栗須1/6
12狭野0/7
28不知火1/6
11城須賀0/7
14谷0/6
14紡0/6
14露寺0/6
14新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)


↓1  不知火 樫月 栗須は不可


汎用A 


新島「…あら、加賀さん」

加賀「…新島さんか」

…昨日は城須賀君と何話してたんだろう。

加賀「…あ、あのさ」


(カチッ)


加賀「うえっ!?」

新島「…停電かしら」

加賀「それっぽいけど…」

…しまった、暗闇に目が慣れてないから…何も見えない…!

新島「…加賀さん、とりあえずそこから動かないでくれるかしら」

加賀「あ…うん…」

動くのは確かに聡明じゃないよね。

新島「…」

加賀「ひあっ!」

…顔に妙な感触。

新島「あ…ごめんなさい、距離感が…」

加賀「あ、いやうん大丈夫…大丈夫だよ…」

新島「座りましょう。電気が復旧するまで動けないわ」

加賀「そうだね…あ、近く寄っていいかな?」

新島「…いいけれど、貴女…警戒しないのね」

加賀「警戒?」

新島「別世界とはいえ私は内通者だったのよ?」

加賀「…まあでも、今ここで私を殺す理由なんかないじゃん?」

新島「…」

加賀「いつまでもぎくしゃくしてたらずっと仲違いしたままだと思うし」

加賀「それに、本当に悪い人だったらさ」

加賀「停電した瞬間問答無用で仕留めるでしょ?」

新島「…」 

加賀「私は信じてるよ。新島さんも城須賀君も悪い人じゃないって」

新島「…」

加賀「…新島さん?」

新島「…はっ…ごめんなさい、寝てたわ…」

加賀「そんなぁ…」

折角カッコ良く決めたのに…。



加賀?「…はっ!」

いつの間にか寝てた…あれ?

加賀?「私がいる…」

私の隣で私が私の肩に凭れて眠っている…。

加賀?「…胸がある」

白衣もある。待望の胸もある。

加賀?「…えっこれって」

新島?「…私?」

新島?「…っ!胸とメガネが…ないわ…」 

加賀?「…やっぱりこれ」








加賀(中身は新島)「入れ替わってるのかしら…」

新島(中身は加賀)「入れ替わってる!?」









加島(加賀の身体に新島)「どうして入れ替わりなんか…信じがたいわ…」

新賀(新島の身体に加賀)「胸だ…胸だーっ!」

加島「私の身体ではしゃがないで頂戴…イメージが崩れるわ」

新賀「胸があるんだよ!?あれだけ待ち望んだ胸だよ!?」

加島「胸に飢えすぎよ…」

新賀「後はこれが夢じゃないことを祈って頬を抓るだけーー」
















加賀「…はっ!夢か!」

新島「急に何よ…」

加賀「胸、胸…ない…ない…!」

新島「元々ないじゃない」

加賀「根も葉もない!ないけど!」

加賀「…夢だったのかぁ」

新島「どんな夢を見ていたのよ…」

加賀「新島さんの名は。」

新島「…答え出てるじゃない…」

加賀「…あ、確かに」

新島「…はぁ」







その後呆れながら新島さんが朝食を作ってくれた。

流石に三人には劣るけど…私よりは美味しい。

…巧くなりたい。



本日の自由行動 残り4回 


12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
14大江0/6
28樫月1/6
28栗須1/6
12狭野0/7
28不知火1/6
11城須賀0/7
14谷0/6
14紡0/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)


↓1 

               Day 2   AM 9:55


城須賀「…あ、加賀さん」

加賀「もう動けるように?」

城須賀「ええ。元々そこまで重症ではなかったので」

加賀「…そっか」

加賀「それにしても…ごった返してるよね」

彼の研究室は様々なもので溢れかえっている。

木材、ウィッグ、カチンコ、衣装、台本…。

城須賀「ええまあ…研究室、というよりも倉庫みたいになってしまってますね…」

城須賀「代わりに研究室にありそうな物は大抵寄宿舎に移してしまってるので」

加賀「ふうん…あ、これって何て名前なの?」

城須賀「これはクランプです。万力に近い働きをするんです」

加賀「万力…えーと、じゃこれは?このベニヤ板みたいなのにも名前が?」

城須賀「ベニヤですが…用途を考えると蹴込み板と呼ばれますね」

加賀「…これは?」

城須賀「これは平台です。これと足場を組み合わせてクランプで固定して舞台装置を造るんです」

城須賀「組み立てた後に蹴込み板を蹴込んで完成させるんです」

城須賀「まあ…一人なので滅多に使いませんでしたけど」

加賀「…そういうもんなの?」

城須賀「独り舞台だと素舞台の方がやりやすいですよ。舞台装置に上ることで何かを表現する…」

城須賀「例えば他の人物との断絶だとか、心中描写だとか…」

城須賀「相手のいない舞台に、断絶だなんてことは起き得ませんよ」

加賀「…あー」
 
何となくしか分からない。

城須賀「演劇って、奥が深いんですよ」

城須賀「例えば殆どのスポーツは一人でやることを想定していません」

城須賀「カヌーは一人ですし、長距離走も切り取り方次第では一人でやるものなのかもしれませんけど」

城須賀「メジャーなスポーツは必ず、フィールド上に『相手』が想定されています」

城須賀「演劇は相手を想定するのが『舞台上』と『観客席』の二方向」

城須賀「歴史はギリシア神話まで遡るのに、今も独り舞台というジャンルが確立されている」

城須賀「どうです?奥深いでしょう。…尤も、僕は独り舞台しか知らないので」

城須賀「どこかで集団演劇に携わりたいと思ってはいるのですが…」



1 私も演劇やってあげようか?勿論経験はないけど…
2 どうやって演技力を磨いたの?
3 寂しかったのかもしれないけど…だったら誰かを誘うって勇気はなかったの?


↓1

申し訳ありません 本日ここまでとさせていただきます
答えられる範囲の質問でしたら返答したいと思います

加賀「寂しかったのかもしれないけど…だったら誰かを誘うって勇気はなかったの?」

城須賀「…誰も僕の思想を理解してくれませんでしたから」

城須賀「思想と言うよりも…演劇に対する情熱ですけれどね」

城須賀「誰も理解してくれる人は居ませんでした。教師でさえ…白い目で見る始末」

城須賀「勇気だけあっても、受け入れる人が居なければ…その勇気は無駄ですよ」

加賀「…そっか」

城須賀「妥協することも幾度か考えました。けれど…それじゃ僕の目指す演劇には辿り着けない」

城須賀「寂しさを押し殺してでも…僕は演劇をしたかった」

城須賀「ただそれだけです。それ以上でも、それ以下でもない」

加賀「…」

城須賀「…やけに神妙な顔ですね」

加賀「えっ!?あ、いや…そうかな?」

…演劇、好きなんだなぁ。好きだからきっと色々ひねくれてるんだろう。

…まあ、他の人たちに比べればまだ捻くれてない方なのかな。






『通信簿 城須賀翼 1/7』

『…黒幕とはいえ、やっぱり悪い事をするようには思えない彼』

『研究室は改めて見ると演劇道具で埋め尽くされていて、彼の演劇への愛が感じられる』

『私に対して熱く演劇を語る彼、その姿は夢追う少年のようだったけど…』

『その情熱を誰にも理解されない故に、交友より演劇を選んだのは…正解、なのかな?』










本日の自由行動 残り3回 


12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
14大江0/6
28樫月1/6
28栗須1/6
12狭野0/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
14谷0/6
14紡0/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)


↓1  城須賀は不可

                       PM 1:14       Dining room


加賀「結局あの後も熱論に付き合わされた…」

正直専門用語の応酬で訳が分からなかったよ…バミリとかシーリングとか言われても困る…。

加賀「うーむもう昼時…食堂に来たのはいいけど…誰もいない」

…下手な料理で切り抜けるしかないかぁ。しょうがないか…。

栗須「…あれ?紅香さんも食事ですか?」

加賀「あ…栗須君か」

…しめた。押し付けよう。

加賀「あ、うんそうなんだけど…」

栗須「作らないのですか?」

加賀「あーいや…腕に自信がないからさ…栗須君作ってくれる?」

栗須「…」

加賀「…?」

栗須「…お断りします」

加賀「えぇ…」

栗須「自分で作らないと始まりませんよ?自信が無くともそれに託けて料理をしないのは間違っています」

加賀「…自信が無いだけならいいけど味も酷いんだよ…」

栗須「はぁ」

加賀「…だからお願い!」

栗須「…はぁ、分かりましたよ」

加賀(よしっ)






加賀「えっ何これ」

栗須「食事ですよ?」

加賀「…」

鶏の丸焼きって…。

栗須「作ってくれと言ったのは紅香さんの方ですよ。内容まで指定された覚えはありません」

加賀「…はい」

内容指定すればよかった…。いやそもそも作れるようになるのが早いか…。



本日の自由行動 残り2回 

12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
14大江0/6
28樫月1/6
23栗須1/6
12狭野0/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
14谷0/6
14紡0/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)

↓1  城須賀 栗須は不可

                    PM 3:55      Tsumugi's room


紡「…え…紅香さんどうしたの…?」

加賀「特に用と言った用はないんだ」

紡「な…ないの…」

加賀「ちょっと駄弁りに来ただけで…あ、そうだ」

紡「?」

加賀「紡さんってさ…露寺さんと前から仲良かったの?」

紡「…あ」

加賀「?」

紡「前って言うのは…あの世界の話?それとも…ここ?」

加賀「…ここかな」

紡「…悪くは…なかったよ…」

紡「でも…」

加賀「でも?」

紡「美緒ちゃ…美緒さんは…飛鳥さんとか…紅香さんと…」

紡「仲が良かったかな…確か…」

加賀「…へぇ」

…やっぱりあの写真、本物なんだろうな。







本日の自由行動 残り1回 

12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
14大江0/6
28樫月1/6
23栗須1/6
12狭野0/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
14谷0/6
07紡0/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)

↓1  城須賀 栗須 紡は不可

                    PM 7:39    Audio-visual room


谷「…」

加賀「…」

谷君だ。何か画面に見入っているようだけど…。

谷「…クソッ」

加賀「…おーい」

谷「…」

気付いてない…?

加賀「おーい!」

谷「…」

…ダメだ、完全に自分の世界か…。

加賀「…」

ヘッドホン外すか。

加賀「よいしょ」

谷「うおっ!…加賀かよびっくりさせんなよ…」

加賀「あ、ごめん…何観てたの?」

谷「…何だって良いだろ」

加賀「…バレーの映像?」

谷「…」

加賀「…これって!」

画面に映っていたのは…スパイクを決めている谷君。

谷「…」

加賀「…研究?」

谷「…もうここまで跳べねえんだよ」

加賀「…えっ」

谷「最高点が下がってきてるんだ。振り抜く力も、左右に打ち分ける技術もまだ衰えちゃいないけど」

谷「高さのあるスパイクはもう打てない」

谷「…これでも今までは代表のエース張ってたんだぜ?それが今じゃ裏エースだよ」

加賀「裏でもエースなら十分すごいんじゃ…」

谷「…皆そう言うよ。でもな…エースはチームの顔なんだよ」

谷「裏に回った瞬間、人気は下がる。知名度も下がる。そういうもんだ」

谷「名声だけ求めてバレーやってた訳じゃないけど、一度名声の味を知るとそれ無しじゃやる気が出ないんだよ」

谷「…って、こうやってかこつけてここに来てから努力を怠ってきた俺が悪いんだけどな?」

加賀「…」





1 過去の名声に縋り続けるのも良くないと思うよ
2 それでも昔はスターだったんでしょ?まだ間に合うんじゃない?
3 …本当に努力不足だけが原因なのかな

↓1

加賀「…本当に努力不足だけが原因なのかなぁ」

谷「…何が言いたいんだ?」

加賀「その…例えばさ、どこかの慢性的な疲労だったり」

加賀「努力でカバーしきれない身体機能の低下だったり」

加賀「別世代の躍進に対する焦りだったり」

加賀「『超高校級』の肩書きに対する強迫観念だったり…」

加賀「勿論、可能性にすぎないから聞き流してもらっていいけど…」

谷「…」

加賀「…谷君?」

谷「…どうだろうな。そんなこと考えもしなかった」

谷「ただまあ…どれであれ、どうにもならねえよな今頃…」









『通信簿 谷拝登 1/6』

『私が入ってきたのも、声をかけているのにも気が付かないほど集中して過去の映像を振り返っていた谷君』

『彼に突然昔ほどの力がもうないとカミングアウトされた。昔を知らないけれど。』

『それでも思い悩む彼に何も言わないのは非道に思えて、何とか言葉を絞り出す』

『努力不足以外の問題を指摘したらぼやかされた。本人が分からないことを私が分かろうとするだなんて無理なのかも』

             Day 3 AM 8:33




加賀「…にっが!」

食堂には誰もいなかったので、仕方なく自分で料理を作ったのだが…。

加賀「こんなことなら無理にでも誰かを呼ぶべきだった…!」

大失敗だ。口の中が苦い。

加賀「朝からテンションが下がる…下がる…」

動く気力も…下がる。




本日の自由行動 残り3回 

12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
14大江0/6
28樫月1/6
23栗須1/6
12狭野0/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
07紡0/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)

↓1  谷は不可

          AM 10:35   


加賀「…あ」

大江さんだ。

加賀「おはよう大江さん」

なんでマスクしてるんだろう。

大江「…」

加賀「…大江さん?」

大江「…私綺麗?可愛い?」

加賀「…えぇ…」

口裂け女かよ…。

加賀「あのね大江さん、マスク付けたままその質問されるのは心臓に悪いよ…」

大江「…?」

加賀「…あー、えっとね…」

大江「べっこう飴?」

加賀「…そうだよ!」

大江「あ、確かにね…マスク外してっと…」

加賀「…」

裂けてない。裂けてたら怖いか。

大江「…よし!改めて聞くよ?」

大江「私可愛い?」

加賀「そこは変わらないんだね…」

大江「いやー漸く私も自らの可愛さに気付いて」

大江「晴れて可愛さを全面に押し出そう!って思ってるんだ」

加賀「へぇ…」

大江「なんか地味な反応…」

加賀「相槌打ってるだけだから…」

大江「ふうん…で、どう?どう!?絶世のナイスバディな美少女が目の前にいるんだよ!?」

大江「ほらほらどうよどうよ?可愛い?ん?可愛い!?」

…イメチェン…?それにしては変わりすぎてるよね…




1 いつも通り可愛いよ
2 …誰かに触発されたの?
3 格好は可愛いけど…発言はそうでもない、かな

↓1

加賀「…誰かに触発されたの?」

大江「えっ?」

加賀「いや…大江さんちょっと変わったなあって」

加賀「それで誰かに影響受けたのかなあって」

大江「…変わった?そんなことないよ?」

大江「夢の中じゃ猫かぶってただけだよ!」

加賀「うっそだぁ。だってすごい必死だよ?」

加賀「本当に猫かぶってたならもっと自然に振る舞えると思うんだけど…」

大江「…」

加賀「…大江さん?」 

顔がどんどんぐしゃぐしゃになってく…

大江「うわあああああああああん!!」

加賀「なんで泣くのおおおおお!」











加賀「狭野さんの受け売りって…あの子貞操観念が人と違うんだから参考にしちゃダメだよ…」

大江「知ってるよぉ…」

加賀「…」

知ってるなら何で参考にしたんだ…。

大江「だってぇ…由地夜ちゃんに可愛く思われる方法聞いたら自分を騙せって…」

大江「だからそうしたのに…紅香ちゃんに可愛くないって言われちゃうし…」

加賀「別にそこまでは言ってないよ…」

大江「うっ…そこまでってことは可愛くないとは思ってるんたね…」

加賀「…あっ」

失言した…。

大江「いいもん…どうせ可愛くない…うわあああああああああん!!可愛くなりたいよおおおおおお!」

加賀「…」

面倒くさい…。



『通信簿 大江杜麩果 1/6』

『数日ぶりに会ったけれど、何故か性格ががらりと変わって可愛さを全面に押し出すようになった大江さん』

『無理してる感半端なかったし、きっと誰かの入れ知恵だろうと探ってみたらビンゴだった』

『自分に自信が持てないならまず自分から欺け!と狭野さんに言われたらしいんだけど…』

『…変なことしなくても、大江さんは可愛いと思うけどなぁ』




本日の自由行動 残り2回 

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14因幡0/6
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28樫月1/6
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28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
07紡0/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)

↓1  谷 大江は不可

             PM 1:44


紡「…あ…」

加賀「…どうかした?」

紡「ううん…何も…」

加賀「…そっか」

紡「話す気で…いた…?」

加賀「あ、うん。ちょっとだけ…」

紡「じゃ、じゃあ…立ち話も…なんだし…部屋に入る…?」

加賀「…お言葉に甘えさせてもらうね」









紡「…」

加賀「…」

気まずい…付き合い始めのカップルかよ…。

加賀「…ちょっと聞きにくいこと聞いちゃってもいいかな?」

紡「…いい…よ…」

加賀「…紡さんの手首のことなんだけど」

加賀「言いにくいかもしれないけど…どうしてそんな風になったのか、詳しく教えてくれないかな」

紡「…分かった…」

紡「あのね…子どもの…頃に…お母さん…出て行っちゃって…」

紡「父と…お姉ちゃんと…私だけで…暮らしてて…」

紡「中一の…時に…父が暴れて…」

紡「中華包丁で…家の中の物を壊して回って…」

紡「止めた私の手首を…切り落として…」  

紡「お姉ちゃんは…ちょっと遅れて帰ってきたから…襲われずに…済んだんだけど…」

紡「お姉ちゃんが…私の近くにきて…名前を呼んで…」

紡「…ごめん…そのあとは…覚えてないの…」

紡「気が付いたら…ベッドで寝てて…」

紡「…」

紡「お姉ちゃんとは…離れ離れになっちゃったんだけどね…」

紡「どこにいるのかも…分かんない…」

加賀「…」



1 …なんだか、想像もしたくない…ね…
2 どうして無理に止めようとしたの…?
3 お姉さん、見つかるといいね

↓1

加賀「…何だか、想像もしたくない…ね…」

加賀「意識があった状態で…切り落とされたんでしょ…?」

紡「…うん…」

加賀「…なんかごめんね」

紡「…なんで…?」

加賀「いや…思い出したくないようなことを思い出させちゃったなぁって…」

加賀「きっと…辛かっただろうし…ずっと忘れたい過去な筈なのに…」

紡「忘れたくても…忘れられない…だから…話して…気を紛らすしか…」

紡「…忘れられても…手首を見たら…思い出しちゃう…から…」

紡「…辛さより…諦めの方が…強い…」








『通信簿 紡紫葉莉 1/6』

『折角の機だし、前々から気になっていた手首の事件について聞いてみることにした私』

『彼女の口から飛び出してきた現実は、私が予期していた物よりも遥かに残酷だった』

『私は彼女の境遇に同情するとともに、一件を聞いたことを後悔した』

『紡さんはそこまで辛くなく、諦観の念が強いと言っていたけれど…いや、本当はきっと…辛いんだろうな』

本日ここまでとさせていただきます
質問ありましたらどうぞ。 

生存組六人のオシオキは頃合いを見計らい投下する予定です

三日ぶりです wikiの才能リストでまーた城須賀君が女子にされてる模様











本日の自由行動 残り1回 

12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
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28樫月1/6
23栗須1/6
12狭野0/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)

↓1  谷 大江 紡は不可

               PM 9:04 Sano′s room


狭野「…んー?ガガガ?」

寄宿舎の扉の小窓から、小さい狭野さんが背伸びをしながらこちらを伺う。

狭野「まーガガガならいっか…」

加賀(誰か駄目な人がいるのか…)

狭野「ん。開けたけど入んないの?」

加賀「えっ?あ、ごめん入るよ」






狭野「…」

加賀「…」

和服じゃない狭野さん、新鮮だなぁ。

加賀「着替えたの?」

狭野「流石に和服で寝るわけにはいかねーし…つーかさっきまでシャワー浴びてたし?」

加賀「お風呂入るんだね…」

狭野「…いや入んねーと不潔っしょ?」

加賀「いや、その…」

狭野「あー…太腿?別に自分で見る分には平気だし」

狭野「それに好き好んで他人に見せたくねーだけだから別に見たいなら見せるし?」

加賀「好き好んで見るものじゃないと思うんだけど…」

狭野「…まーね」

加賀「…」

狭野「…」

加賀「…ごめんね」

狭野「なんで急に謝るん?」

加賀「いや…ここの世界の話じゃないけど…」

加賀「娯楽室で一緒に居てあげたら…って思っちゃってね…」

加賀「少し前に酷いことを言って喧嘩別れみたいになっちゃってたから…余計に…」

狭野「いい加減忘れろし…」

狭野「ウチはもう気にしてないし?そもそもガガガが居たらアッシーが死んでたかもじゃん?」

狭野「ウチが死んだ所為でアッシーも自殺したって聞いたときは面食らったけど」

狭野「ウチは後追いとかする柄じゃねーし…あそこで死んどいてよかったし」

狭野「…気にすんなって」

加賀「…うん」



加賀「…ところでちょっと思ったんだけど…」


1 音楽室での反応って…素なの?
2 ひょっとして狭野さんって二重人格だったり?
3 太腿の傷って…本当なの?

↓1

加賀「狭野さんって…二重人格だったり?」

狭野「…急になんだし…」

加賀「いや…音楽室の一件でそう思ったんだけど」

加賀「あそこまでがらっと性格が変わるとそういうのも疑いたくなるっていうか…」

狭野「…わかんねーし」

加賀「えっ」

狭野「…まあウチにわかんねーウチのことがガガガに分かるわけないっしょ」

加賀「それはまあ…そうだけど」

狭野「心当たりはあるけど…」

加賀「あるの!?なら…」

狭野「い、言わねーし!じ、時期尚早だし!」

加賀「…」

狭野「黙って欲しがったって何も出ねーし…あーもう!ウチは寝たいの!」

加賀「…添い寝はダメかな」

狭野「…っ…今日はダメだし!」

加賀「まるで他の日ならいいみたいな言い方だね…」

狭野「…っ!いいから出てけーっ!」

…まだ言いたくないんだろうなぁ。

なら…無理に聞き出すのは得策じゃないね。
 




『通信簿 狭野由地夜 1/7』

『太腿の正の字は、彼女にとってさほど問題ではないようで…見せることも厭わないみたい』

『それにしてはあのときの反応は妙だったので、二重人格ではないかと聞いてみた』

『振ったときの反応から推察するに、それに近しいものなんだとは思うけれど…』

『…まあ、本人が詳細を言いたがらない以上、詮索するのは良くないよね』

         PM 10:33


加賀「追い出されちゃった…まあいいや、自分の部屋で…あれ?」

おかしい。…開かない。

加賀「あっ、鍵か…あったあった…よいしょ」ガンッ

…鍵は刺さっている。なのに…開かない。

加賀「建て付けが悪いのかな…えぇ…どうしよう…」

体当たりしてみるか…

加賀「せーの…っ!」ガンッ

加賀「いったー!痛い!開かない!」

加賀「…廊下で寝るの…?」

それは…まずい。夏とはいえ風邪を引きかねない。

加賀「…誰かの部屋に行くのも手なのかなぁ…」

…何で開かなくなっちゃうかな、ドア。

加賀「そもそも起きてなかったらダメなんだけどね…」





↓1 眠りに行く部屋の主を指定(廊下で寝る場合「加賀」を選択) 
コンマの下一桁がこのレスと合致した場合強制野宿

          PM 10:39  


加賀「…露寺さん!起きてる!?」

何度かドアをノックする。

露寺「…起きてるよ…どうしたの?」

加賀「ドアの建て付けが悪くって…部屋に入れないんだ」

露寺「それでここに転がり込んできたの?」

加賀「うん…」

露寺「うーん…あたしを頼ってくれたのは有り難いんだけど」

露寺「建て付け、クニやんに直してもらえばいいのに」

加賀「…あっ」

露寺「ま、いいよ。どうせ起きちゃったし」

露寺「一緒に寝る?」

加賀「露寺さんが構わないならいいけど」

露寺「ちょっと狭くなるけどそれでもいいなら」

加賀「無いよりマシだよ…」







加賀「…」

露寺「…」

私が露寺さんの背を拝む形になる。

加賀「…ところでなんだけど」

露寺「ひあっ!急に揉まないでよ…」

加賀「どうすればこんなに大きくなるの?」

露寺「こっちが聞きたいよ」

加賀「生物学的な観点から観たら…」

露寺「刺激を与えれば大きくなるけど…ホルモン分泌とか遺伝の影響もあるから」

露寺「個人じゃどうにも出来ない部分もあるかな」

加賀「…はぁ…」

露寺「…なんか入れる?シリコンとか」

加賀「入れないよ!胸は羨ましいけどそこまでは…」

露寺「羨ましい、ねぇ。邪魔になることも多いよ、ただの脂肪だし」

加賀「…ただの脂肪ならもっと揉ませろーっ!」

深夜テンションの恐ろしさを実感した。いや、勝手に私が暴走しただけなんだけど。

          Day 4


朝食は露寺さんが作ってくれた。

普通に美味しいし、色々と負けてるから…胸はどうにもならないとして、食事は何とかしたい、かな。







本日の自由行動 残り4回 

12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)

↓1  大江 紡 狭野は不可

         AM 9:51  Ashimoto′s laboratory



芦本「…急に押し掛けてきて一体何だというのだ」

加賀「大した用はないんだけど…」

芦本「…ならば何故ここへ来た」

加賀「気分…」

芦本「…出て行ってくれ。考案の妨害になる」

加賀「考案?」

芦本「ああ。出版社から執筆の依頼が来たのでな」

芦本「題材に指定はないとのことらしい…俺としてはそちらの方が困るがな」

加賀「…え、そうなの?自由な方が書きやすいかと思ってた」

芦本「漠然としたテーマも見えぬまま執筆をするのは困難だ。それに…」

芦本「自由であるからこそ、書きたい題材が頭に多く浮かぶ。それを選別するのは…断腸の思いだ」

芦本「予め定められていたのなら、そうはならないのだが」

加賀「ふうん…」

芦本「…どういう種の反応だ、それは」

加賀「いや…」

加賀「題材を考えるのって難しいんだなあって…簡単そうに思ってたから」

芦本「まあな…何か妙案でもあるのか?」

加賀「いや…そういう訳じゃないけど…うーん…」   




1 狭野さんのこと書いたら?
2 私を題材に書いてみてよ
3 いっそ自叙伝形式とか… 


↓1

加賀「…私を題材に書いてみてよ」

芦本「お前の何を書くというのだ?無論捻出すれば書けぬ事もないが」

加賀「例えば人生とか…」

芦本「…それはお前自身が自叙伝の形で書けば良かろう」

加賀「じゃ、じゃあ私達がここに来てからのこととかさ」

芦本「…」

加賀「…芦本君?」

顔が曇っている。…なんだろう。

芦本「いや…考え事をしていたまでだ」

加賀「…あ、芦本君はさ、私の才能が何だったのか…知ってるの?」

芦本「…」

芦本「…加賀」

加賀「何、かな」

芦本「仮に俺がその問いに応と返したとき、お前は続きを知りたがるだろう?」

芦本「仮に否と返せば誰がその秘匿を知るか問いただすだろう」

芦本「どう転んでもお前は得をしない」

芦本「…因って俺は黙秘する」

加賀「…一つ良い?」

芦本「なんだ?」

加賀「…秘匿、って言ってるってことは私の才能が何らかの秘密であることは知ってるんだね」

加賀「で、多分黙秘するってことは…秘密も知ってるんだよね?」

芦本「…」

加賀「…」

芦本「面白い推理ではないか」

芦本「だが…強ち間違っているという訳でもあるまい」

加賀「…教えてよ」

芦本「断る」

芦本「口止めされているのでな」

加賀「誰に?」

芦本「…学園長、とでもはぐらかしておけば満足か?」

加賀「…」




『通信簿 芦本軽明 1/7』

『"超高校級の作家"だけあって、私が訪問したときも丁度執筆依頼の題材を練っていた芦本君』

『なんでも一から考える方がテーマが決められるよりも難しいらしくて…ちょっと意外だった』

『理由が自由すぎる、ってのは芦本君らしいけれど』

『考え倦ねている彼に、私のことを書いたらどうかと提案したら…彼の顔が曇ったように思えた』

『色々問いただしたが…何か私のことで思い悩む事があるのかな?』

本日の自由行動 残り3回 


25芦本1/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  紡(1) 狭野(2) 芦本(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

申し訳ありません 不定期と宣言しましたが暫く更新が困難になりそうです
遅くとも一ヶ月以内には必ず新島とのイベントから再開いたします 本当に申し訳ありません

                PM 0:11     Musical room


加賀「…ピアノ?」

学園棟四階。音楽室の近くへとやってくると…ピアノの音色が聞こえてくる。

加賀「誰が弾いてるんだろう?…ま、見てみれば分かるかな」








加賀「…?」

白い服が見える。服と言うより…白衣?

加賀「話しかけたいところだけど…いや、待つべきだよねこれは」

暫くの間、正体の察しが付いた"彼女"の演奏に聴き入っていると。










区切りが付いたのか演奏が止まる。

新島「…あら。いつからいたのかしら」

加賀「あ、終わっちゃったの?」

新島「悪いかしら」

加賀「いや…良い演奏だったからもうちょっと聴きたかったなって」

新島「…その"良い"演奏という言葉の定義は一体何かしら」

加賀「…定義?」

突然出てきた堅苦しい言葉に少し慌てる。

加賀「それは…どういう…?」

新島「…」

加賀「えっと…新島さんは何でピアノを弾いてたの?」

新島「作曲家の生きていた情勢をより深く理解する為よ。単調に学習を重ねるよりも、実物に触れていた方が理解が深まる…そう思ったのよ」

加賀「あ、そうなの…弾く事にその…歓びを感じてるとかそういうのじゃないんだね」

新島「単なる音の連なりに一体何を喜べと?」

加賀「あ、うん…」

冷酷だなぁ。

新島「…今、冷酷だと思ったでしょう」

加賀「えっ」

新島「結構よ。それは私でも自覚している事」

新島「感情なんて不要。そう思わないかしら?と言うよりも、正確には…感情が欠落している。その表現が正しいのかしら」




1 それじゃあの豹変は嘘ってこと?
2 新島さんには"好き"って感情もないってこと?
3 …心苦しくない?
4 過去に何か…?


↓1

加賀「…心苦しくない?」

新島「どうしてそのようなことを?」

加賀「いや…感情が感じられないって、何だか世間が狭く見えちゃう気がして…」

加賀「勿論本当に感情が欠落してるのかもしれないけど…いや…」

新島「…?」

加賀「前に感情を持ったスパコンだって言ってたけど…その感情すらなかったら」

加賀「その…スパコンに過ぎないんじゃないのかなぁって…」

新島「貴女の言う通りよ。ええ、そうよ!私はスパコンに過ぎないのよ…!」

新島「分かりきっていた事…それは分かりきっていた事…!」

新島「…分かりきっていた事だというのに、何故貴女は再燃させるのでしょうね」

加賀「…怒ってる?」

新島「いえ?さっきも言ったでしょう、感情が欠落していると」

加賀「…」

絶対怒ってるよね…。いや、でも『怒』の感情しかない可能性も有り得なくはない…のかなぁ。



いやでもそれ最初の発言に矛盾してるよね…!?








『通信簿 新島飛鳥 1/6』

『黒幕陣営であった彼女だけど…特にそういった感じにはやっぱり思えない』

『でもピアノを弾く事を楽しんでいると思ったら、逆に楽しみとは何かと質問されてしまった』

『流れで感情の欠落を明かしてきたけれど…その事実は心苦しくないのかなぁ』

『…と、言ってみたら立腹された。なんなんだよ、もう』









本日の自由行動 残り2回 


25芦本1/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
14露寺0/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  狭野(1) 芦本(2) 新島(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                   PM 4:19     Recreation room


加賀「…ん?」

三階に降り立ち娯楽室の扉を少し開くと…。

加賀「…一人でダーツ?」

一人でダーツに勤しむ露寺さんの姿がそこに。

加賀「…露寺さん」

露寺「んん?…おー、コウちゃんか」

手を止めこちらへと寄ってくる。

加賀「一人でダーツしてたの?」

露寺「そうだよ?」

加賀「寂しくなかったの?」

露寺「普通に寂しかったよ?」

加賀「ならなんでやってたの…」

露寺「別にあたしがダーツしたかっただけ」

加賀「…」

露寺「楽しかったからギリギリセーフって感じ、かな?」

加賀「誰か誘えば良かったのに」

露寺「まあね…でもコウちゃんもアスちゃんも空いてなかったからさ」

加賀「…あっ」

空いてないよなぁ。さっきまで二人でいたんだし…。

加賀「それはごめん…ってことは、一人学者の息抜きってこと?」

露寺「まあね」

にしては格好が学者感ゼロだけどなぁ。






1 そんな格好で学者だって認識されるの?
2 …結構ダサくない?
3 その格好って拘りとかあるの?

↓1

本日ここまでとさせていただきます
明日更新できるかは不明です ご了承ください

加賀「…その格好って拘りあるの?」

露寺「その格好?…この格好?」

加賀「そりゃそうだよ…」

露寺「拘りかぁ…え、なんでそんなこと聞いたの?」

加賀「いやまあ…なんとなくだけど…」

露寺「…そっか」

…若干顔が曇った…?

加賀「何か気になる事があるの?」

露寺「え?あ、ううん別に」

加賀「…で、なんでその格好なの?」

露寺「うーん…拘りがあるって訳じゃないんだけど、白衣はあんまし着たくないんだよねぇ」

加賀「生物学者なのに?」

露寺「…寧ろ生物学者だから、かなぁ」

露寺「ほら、一端の生物学者だったら別に白衣を着てたところで問題はないじゃんか?」

加賀「まあ、うん」

露寺「でも…ほら、あたしたちって一応"超高校級"なワケじゃん?」

露寺「そうなるとさ、やっぱ白衣着てて顔がバレてると…色々あるじゃんか」

加賀「…」

露寺「まあその内容は伏せるけどさ、簡単に言えばそういうことだよ、コウちゃん」

露寺「学者が白衣着なきゃなんないって考えも古い古い、古いよ古い!」

加賀「あ、うん…」

露寺「…反応が薄いよコウちゃん!」

…重たい話をしたからシメだけでも元気に振る舞ってるんだろうけど…。


でも"色々"の中身を聞くのは、まだ…ちょっと早いのかな。





『通信簿 露寺美緒 1/6』

『一人寂しくダーツをする露寺さんを見かける。…彼女は格好からして不思議だ』

『…彼女は白衣を羽織らない。でもそこに拘りは特にないらしい』

『その格好は生物系には到底見えず、どちらかというと工学系に見える』

『白衣を着ない上に工学系に見える生物学者って一体何だろう、とは思うけど…』

『追及は避ける事にした。少なくとも、まだ早いと思うから』



本日の自由行動 残り1回 



25芦本1/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  芦本(1) 新島(2) 露寺(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                PM 8:18      Library


ふらっと図書室にやってくると、人の気配を感じた。

亜堂「…お、紅香さんか」

加賀「誰かと思ったら亜堂君か…」

…亜堂君か。

加賀「何読んでるの?」

亜堂「いや、別に」

加賀「別に?だって今…」

亜堂「ほら、あるだろたまに。ボーッとしたくなる時間が」

加賀「あ、う…うう?」

そんなことないよ…。

亜堂「…そんなことないって顔してんな」

加賀「ないよ!」

亜堂「…だろうなぁ。本を広げながら考え事は流石にレアか…」

加賀「私も考え事するときはあるけど本はないかな…」

亜堂「この考えばかりは二番目って訳でも無いか」

加賀「…そりゃそうでしょ…」

加賀「というか亜堂君、かなり二番目に拘るよね…」

亜堂「あたりめーだろ!なんてったって"二番手"だからな!」

加賀「まあ、そうだけど…二番手だからって二番目に拘るのはちょっと違うんじゃ…」

亜堂「甘い!」

加賀「甘いの!?」

亜堂「二番手に付けると言う事はな、俺自身が二番目でなくちゃならないんだよ!」

加賀「えぇ…」

亜堂「それは何にしたってそうだ!時間の過ごし方だって、趣味嗜好だって…」

亜堂「今の時点で二番手として捉えられない物は何とかしてそうしたいんだよ!」

亜堂「…勿論これが窮屈だってのは分かってるけどな」

加賀「分かってるんだ…」

亜堂「おうよ」



1 一体いつからそういうのを意識し始めたの?
2 それは…止めるってことはしないの?
3 …折角なら一番を目指したら…?

↓1

加賀「…一体いつからそういうのを意識し始めたの?」

亜堂「いつからか…うーん…」

亜堂「高校生…といってもここに来てからだけどな」

亜堂「"超高校級の二番手"なんて肩書き貰っちゃったら、意識しねえ訳にはいかねえだろ?」

加賀「あ、そのタイミングなんだね」

亜堂「…それで中学から意識してたなんて言ったらおかしな話になるだろ」

加賀「…確かにね」

亜堂「これがまた一旦意識しちゃうとどうにも離れなくってな」

加賀「気合いでも無理?」

亜堂「無理だな。…というかまあ、実際この"二番手"は俺のアイデンティティみたいなもんだし」

加賀「…」

…それでいいのかなぁ。

亜堂「なんでそんな顔するんだよ」

加賀「えっ?」

…正直に言うのは……角が立つか。

加賀「いや…才能があるっていいなぁって…」

亜堂「…それは何だ?俺に紅香さんの才能をバラせってことか?」

加賀「そういう訳じゃ…」

亜堂「…言っておくけど俺の口からは漏らさねえぞ」

加賀「…逆に誰の口からなら…」

亜堂「そりゃ…自分で捜せ」

加賀「えぇ…」



『通信簿 亜堂銀二 1/6』

『"超高校級の二番手"というなんとも形容しがたい肩書きを持つ亜堂君』

『話していると、想像していた以上に二番手への執着が強いように思える』

『意識し始めたのがここに来てからだから、多分才能への執着が強いってことなんだろうけど…』

『…本当のところはどうなんだろう、分かんないな』

本日はココまでとさせていただきます 更新は今後不定期になると思います
どこかのタイミングで残り六人(芦本 狭野 城須賀 亜堂 不知火 大江)のオシオキは投下するつもりです

何か質問ありましたらどうぞ 

                 Day 5    Dining room

加賀「えーと…今朝は…今朝…」

…誰もいない。これはつまり自分で作る羽目になるんだけど…。

加賀「むー…ちょっとだけ待ってみようかなぁ。また馬の肥やしにもならない料理を作りそうだし…」

…ここは仮想世界じゃないから、食料は有限だしね…。





↓直下コンマ÷15 余りが名簿順に対応(樫月が余り7、以降ずれて新島は余り0) 但し91~99の場合誰も来ない

 十五分経過


加賀「…来ない」

これはあれかな…自分で作れ、って神様の導きかなぁ…。

加賀「そこまではいかないにしても…作んなきゃなぁ。お腹も減ってきたよ…」

…仕方ない。私はそう思って自分に活を入れた。













加賀「でしょうね!」

…所要時間二十分。端的に調理を済ませる事で被害を最小限に留める。

加賀「留まってない!」

…目下にあるのは食べられない事もない、が…食べたくはない料理…らしきもの。

加賀「…しょうがないか、もう…」

恐る恐る口へと運ぶ…。

加賀「苦っ!」

…こんなことなら大江さん起こしてこれば良かったよ…!

本日の自由行動 残り3回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 新島(1) 露寺(2) 亜堂(3) は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                   AM 9:49   Tsumugi's laboratory


紡「紅香さん、どうかした…?」

私が彼女の研究室に入ったとき、丁度彼女は縫い物をしていた。

加賀「ううん。別に大した用事があるわけじゃないよ」

紡「そ、そう…」

加賀「…何縫ってるの?」

紡「別に…大した物じゃないよ…」

加賀「そう言われるとますます気になっちゃうなぁ」

紡「…本当に…大した物じゃない、から…」

加賀「大した物じゃないなら別に言ってくれても…」

紡「言えるような物じゃない、から…」

加賀「…」

膠着状態になっちゃうなぁ、この流れ。コウだよ完全に。

…話題変えようかな。

加賀「うーん…」

何か良さそうな話題…話題は…。

加賀「…良い天気だね」

良い天気なのは事実だ。…部屋のカーテンは閉められているから、日光は入っていないが。

紡「そ…そうだね…」

相槌を打たれてはいるが、目は手元に集中している。…多分適当な返答。

加賀「…ほら、飯田君も外にいるし」

辛うじて見える校庭には飯田君の姿。入念に準備運動をしているから…多分走るんだろうな。

紡「…」

加賀「カーテン開けるよ?」

紡「…!だ、ダメ…!」

加賀「…ダメ?」

紡「日光は…その…」

紡「あまり浴びたくない…の…」

加賀「…それは腕の怪我と関係が…?」

紡「…うん…外に滅多に出なかったから…その…」

紡「苦手に…なっちゃって…」

加賀「…」




1 私と今度外で遊ばない?
2 それでもやっぱり健康のために…
3 …今から私と散歩しよっか

↓1

加賀「…今から私と散歩しよっか」

紡「え…」

彼女の手が止まる。…聞いてはいたようだ。

加賀「だって、ずっと日光を浴びないってのもちょっと…あれじゃんか」

加賀「日傘とか差してもいいからさ。…重装備でも構わないよ」

紡「で…でも…」

加賀「…だめ?」

紡「…」

加賀「縫い終わってからでもいいよ。ちょっとくらい、外に出ようよ。ね?」

紡「…わ…分かった…」

加賀「…じゃ、どれくらい…」

紡「準備するね…」

加賀「あ、縫うのは後なんだね…」




その後日傘にサングラスに日焼止めに…重装備に装備を重ねた紡さんと散歩をした。

…明らかに汗をかいていたけれど、決して装備を外す事がなかった。…どんだけ日焼けしたくないんだ。



『通信簿 紡紫葉莉 2/6』

『研究室に行くと、好天にも関わらずカーテンを閉め切って縫い物をしている彼女の姿』

『日光を浴びたくないが為に閉めていたらしいんだけど…』

『その理由を聞いてみるとやっぱり手の怪我が関係していた。…過去のことだからあまり強くは言えない…』

『それでも散歩にまでは漕ぎ着ける事に成功した。…日焼けが嫌すぎて本人だって分かんないくらい防護してたけど』







本日の自由行動 残り2回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 露寺(1) 亜堂(2) 紡(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                    PM 2:18    Shirosuka's room


加賀「…ここにいたの」

研究室にいなかったので次は…と思い彼の部屋へ。

城須賀「…?」

加賀「…あれ」

何か聞きたかったんだけど…何が聞きたかったんだっけ。

城須賀「どうかしましたか…?」

加賀「…あ」

思い出した。

城須賀「…?」

加賀「城須賀君って演技上手いの?」

城須賀「急に何おっしゃるんですか…」

加賀「…ちょっと気になったから。"超高校級の演劇部"だけど、演技が上手いのか、それとも他の点に重きが置かれてるのか気になって…」

城須賀「…どう思います?」

加賀「えっ?」

城須賀「前に僕がここに来た経緯はお話ししたとは思いますが…そこから加賀さんが推測したのなら」

城須賀「…果たして僕の演技は上手なのか下手なのか」

加賀「えぇ…」

城須賀「確かに僕は一人芝居が評価されてこの場に来たのかも知れません」

城須賀「…でもそれが、高校演劇に特有である群像劇の形を取らない"一人芝居"、という特異性に因る物だとしたら?」

加賀「…」

城須賀「或いは演技どうこうよりも、たった一人の部員によって作り上げられた戯曲で」

城須賀「…全国という大舞台にまでのし上がってきた、その結果、努力を踏まえた物だとしたら?」

加賀「それは…」

城須賀「前者については前例を見ません。ですが後者であれば、少なからず類似例は存在します」

城須賀「多数で何かを成し遂げるのと、少数で同様の何かを成し遂げたとき評価されるのは決まって後者です」

城須賀「…多数であるからこそ、より盤石な態勢が築ける筈なのですがね」

加賀「…」

淀みなくすらすらと話されると…別人に思えてくるな…。

城須賀「話が逸れましたね。加賀さんは、どう思うんですか?」

城須賀「僕の演技は上手なのか、下手なのか」

加賀「私は…」



1 上手いと思う
2 並だと思う
3 下手だと思う
4 (任意回答)

↓1

どんな違和感感じたのか気になるなぁ…。



加賀「上手いには上手いと思う、けど…どこか違和感が…」

城須賀「…違和感?」

加賀「なんだろう…詳しく説明できるわけじゃないんだけどね」

城須賀「…成る程。面白い意見ですね」

加賀「そんなに面白いかなぁ…」

城須賀「ええ。とても」

加賀「…」

目は笑っていない。…やっぱり、何か違うように感じてしまう。

思い違い、なのかな。




『通信簿 城須賀翼 2/7』

『"超高校級の演劇部"である城須賀君だが、彼の演技をまともに見た事がない』

『折角なので演技が上手いかどうか聞いてみたら、さんざ理屈を並べ立てられたあと逆に質問で返されてしまった』

『私は憶測で上手い、が違和感を覚える…と答えた』

『…そのときの彼の目は笑っていなかった。…どこか逆鱗に触れたのか、将又…』







本日の自由行動 残り1回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
37城須賀2/7
28谷1/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 亜堂(1) 紡(2) 城須賀(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                    PM 4:55    


加賀「…?」

城須賀君の部屋から出て外をほっつき歩いていると、二階建て体育倉庫の上に人影を見た。

加賀「なんであんなとこに人が…」

紫のつなぎも見える。

…近付きたい気持ちも反面、怪しい人間だったらどうしようかとも思ってしまう。

加賀「まだ夏休みだしなぁ…いやでも…」

因幡「…何してやがんだ」

加賀「…え?」









因幡「大体不審者が体育倉庫の屋根で何してやがんだ」

加賀「それはそうだけど…でも何してるか分からないから不審者なのかなぁって」

因幡「だとしてもあんな距離でぶつぶつ言ってたら気付かれんだろ」

加賀「…そんなに声大きかった?」

因幡「でけぇよ。少なくともオレに聞こえてんだから不審者だったら確実に聞かれてんだろ」

加賀「…因幡君でよかったのかな、じゃあ」

因幡「…じゃあってなんだよ」

加賀「他意はないよ…あ、ところでなんで倉庫の屋根に?」

因幡「…頼まれたんだよ」

加賀「頼まれた?誰に?」

因幡「学園長だ」

加賀「…」

定期的に学園長の話題が出てくるけど…誰なの本当に!

因幡「久しく動いてなかったからな。見かねて修繕を、って訳だ」

加賀「へえ…」

因幡「…なんだその顔は」





1 やっぱりトンカチとか握ってると落ち着くの?
2 厄介ごと押し付けられたんだね…
3 よく命綱とかなしでやれるよね…



↓1

加賀「やっぱりトンカチとか握ってると落ち着くの?」

因幡「…トンカチ?」

加賀「えっ」

…手に持ってるのはトンカチにしか見えないんだけど…。

因幡「トンカチじゃねぇ、玄翁っつーんだよ」

加賀「げんのう…」

…。

加賀「どっちでもよくない?」

因幡「よくねぇ!」

加賀「ひっ!」

凄まれると流石に萎縮してしまう。

因幡「…トンカチは片側が釘抜き用に変形されてんだ」

因幡「玄翁っつーのは釘抜きがなくて両で釘を打てんだよ」

因幡「名前が違ぇんじゃなくてそもそも外形から違ぇんだ。…覚えとけや」

加賀「善処します…」

そんな違い知らないよ…。

加賀「あれ?でも釘を打つなら釘抜きがあった方が便利なんじゃ…」

因幡「…てめぇ誰に向かってそんな戯れ言言ってやがんだ」

加賀「…え、嘘でしょ?」

因幡「釘打ちをしくじる奴が超高校級の肩書きなんて背負わされねぇだろ」

加賀「いやでも一回くらい…」

因幡「…ねぇとは言えねぇ。…しくじったら釘抜きを取りに行きゃいい話だろ」

加賀「効率が悪いんじゃないかなぁそれ…トンカチの方が…」

因幡「…同じじゃねぇぞ、二面」

加賀「えっ」

因幡「片方は平坦で釘を打つ為に。もう片方は丘を形成していて釘打ちの締めだったりホゾ組みを容易にすんだよ」

加賀「はえぇ…」

理解が追いつかない…。

因幡「まあ、簡単に理解出来るもんじゃねぇからその点は安心しな」

加賀「そ、そう…」








加賀「で、結局持ってると落ち着くの?」

因幡「落ち着かねえよ全然」

加賀「あ、そうなのか…」




『通信簿 因幡国大 1/6』

『夕暮れの校庭で体育倉庫の修繕をしていた彼。…最初は不審者に見えてしまった』

『トンカチ…じゃなくて玄翁を持っていることに触れると、言い間違いを結構な勢いで糾弾された』

『何でも用途が違っているから…らしい。という訳で玄翁を使っている…とのこと』

『…奥が深いのか、それとも私の理解が浅いのか…大工現場はまだよく分からない』

                    Day 6    AM 8:11



今日は偶然にも大江さんが食堂にいたので何とかちゃんとした料理にありつけた。

…毎日いて欲しいけど、彼女にも彼女の事情があるだろうし…どうにもしょうがない、のかな。










本日の自由行動 残り4回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
14飯田0/6
28因幡1/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
37城須賀2/7
28谷1/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 紡(1) 城須賀(2) 因幡(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

汎用



…昨日ぶりに校庭に出てみる。

飯田「…お、加賀!」

加賀「あ、飯田君」

…今日もいる。元気で何よりだよ…本当に…。

飯田「お前も走りに来たのか?」

加賀「えっ?」

飯田「ん?」

加賀「なんでそういう発想に至るんだろう…?」

飯田「こんな朝早く外に一人で出てくるってことはつまりそういうことだろ?」

加賀「いや違うんだけど…」

飯田「…ま、細かい事は気にしないで走ろうぜ!」

加賀「勝ち目がない…」

飯田「俺だってアップしてねえんだから本気で走れねーって!」

加賀「それは私も一緒だからね?」

飯田「…確かにな」

バカなのかな…。

飯田「まあいいだろ、走るくらい」

加賀「…まあいいけど…」



…結局何本も走る羽目になった。…足が痛い。





飯田に何か渡しますか?渡すのなら下から選択



83 古代ツアーチケット
51 光線銃ズリオン
75 万力
28 赤いマフラー
88 アゴドリル
71 乙女キャリーバッグ
01 ミネラルウォーター
43 愛蔵リアクション芸集
16 子猫のヘアピン


↓1

飯田「…マフラー?このクソ暑いのにか?」

加賀「逆に暑いから、かな」

飯田「…なんだそれ。これってお前が作ったの?」

加賀「いや?マシーンから出てきた」

飯田「ああ…あれか。よりによってマフラー渡すか?」

加賀「あーほらさ、飯田君って赤似合いそうじゃん?」

飯田「…まあ嫌いじゃねえけど…なんだかなぁ…」

加賀「…じゃ返してよ」

飯田「はぁ!?そこまでは言ってねーよ!」

加賀「言ってるじゃんか…」

飯田「言ってねーって!」

…素直じゃないなぁ。





本日の自由行動 残り3回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
07飯田0/6
28因幡1/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
37城須賀2/7
28谷1/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 城須賀(1) 飯田(1) 因幡(2)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                  AM 11:46   Gymnasium  


谷「…っ!」

加賀「…」

谷君だ。もうお昼時だというのに、トレーニングを切り上げる様子はない。

バスケットのゴールのリングを触りに行ったり、サスペンダーを使ったり、スクワットしたり…。体育館をフル活用してトレーニングしている。

このように激しいトレーニングだから、流石に食後にやるとは考えにくい…。

谷「…ふぅ…」

あ、一区切りついたみたい。

加賀「…谷君、大丈夫?」

谷「…見てたのか」

加賀「ハードワークだね…」

谷「そうか?…大したことねえって。表復帰にはこれくらいやらないと」

加賀「…」

…まだ執着してるんだね。まあ気持ちは分からなくはないけれど…。

加賀「でも、流石に量が多すぎるんじゃ…」

谷「…ちょっと怖いんだよ。失敗するのが」

加賀「…失敗?」

谷「今までに二回やらかしてるからな…失敗というか…挫折、なのか?」

谷「最初は中学二年の時だったか。ずっとエースを張ってたってのに、世代が変わると急に降ろされちゃってさ」

谷「…まだ考える能もなかったから、勝手にいじけて勝手に壊れてったのを覚えてる」

谷「…慢心を避けるための苦肉の策なんて理解出来るか?」

加賀「ええっと…うーん、どうだろう…多分理解は出来ても受け入れるのは出来ないかなぁ」

谷「だろ?最初の挫折はそこだ」

谷「二回目はここに来てすぐだ。肩書きが付いちまった所為で、嫌でも期待されるようになって」

谷「勝手に自滅してスランプ落ちだよ」

谷「ま、それも何とか、何とか復活したんだけど…」

谷「これで三度目だぜ?」

加賀「…」

谷「二度ある事は三度ある、って言うけどさ?なんかもう、引き時なのかって」

谷「…そう思っちゃう事も時にあるのが俺の弱いところだって、それも分かってるんだけどな」



1 …だったらあなたはまた強くなれるんじゃないのかな
2 そんなの挫折の内に入らないよ
3 …谷君は本当にバレーが好きなの?嫌いなの?


↓1

加賀「…谷君は本当にバレーが好きなの?それとも嫌いなの?」

谷「…」

加賀「答えてよ。…そうじゃないと、私は何もできない」

谷「…嫌いだって言ったらお前は何て返すんだ?」

加賀「それは…」

…しまった。バレーが好きだって返答しか想定してなかった…!

加賀「い、今から好きになれば…」

谷「散々バレーやっておいて好きにならねえ奴が今更ならねえだろ」

加賀「…まあ確かに…」

谷「ったく、片方の返答に対応出来ねえのにそんな質問すんじゃねえよ…」

加賀「ごめん…え、じゃ結局どうなの?」

谷「…好きじゃ無きゃこんなことやってねえよ」

加賀「…そっか。そうだよね」

谷「…で、俺がそう答えたときの返答は何だったんだ?」

加賀「…あ」

谷「まさかそっちも考えてねえの?」

加賀「いやいやいや…ちゃんと考えてるよ」

…曖昧だけど。

加賀「好きならその気持ちを前面に押し出せばいいんじゃないかな」

加賀「本当に好きなら、挫折が何度あっても…乗り越えられると思う」

加賀「まあ…こんな無責任な事を言うのもあれだけどね…」

谷「…一理あるな」

加賀「えっ?」

谷「いや、一理あるというか…なんとなくお前が俺を励まそうとしてるってのは伝わってきたわ」

谷「…なんか悪いな」

加賀「別にそんな…」




『通信簿 谷拝登 2/6』

『真夏にも関わらず突貫でトレーニングをし続ける谷君』

『なんでも挫折に対する恐怖心に因る物らしいんだけど…』

『話の途中で弱音を吐いた彼に私が排球への思いを尋ねてみると、思った通り彼は未だにそれを好いていた』

『…だったら立ち直って、また大舞台に立てるはず。私はそう彼に助言した』

『まあ、そうすることしか出来なかったんだけど』

                     PM 1:40

本日の自由行動 残り2回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
07飯田0/6
28因幡1/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
37城須賀2/7
42谷2/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 因幡(1) 谷(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                    PM 2:19    Martial art hall


加賀「…」

何の気無しに武道場へとやってくると…。

加賀「柔道着がぐちゃぐちゃになってるよ…」

理由は分からない。が、異様な量の柔道着が山なりに積まれている。恐らく西側の棚から落ちたのだろうが…。

加賀「こっちは柔道とか剣道で…反対は卓球?ここにもあるんだね」

…暫く柔道着の様子を訝しんでいると。

加賀「えっ動いた!?」

訳が分からない。

加賀「うわっ!手が出てきた…」

…ダメだ、理解が追いつかない…。

イモニア「へ…Help…」

加賀「…イモニア君?」

辛うじて柔道着の中から聞こえるくぐもった声。

加賀「ヘルプって言われても…あ、とりあえずじゃあどかすね…」

…なんでこんな雑用を…。














イモニア「Oh,OK!OK!」

加賀「あんまり良さそうには見えないけど…」

十数枚の柔道着を剥いだところで、漸く彼の顔が見えた。

そしてその後数枚剥いだところで、先の発言。

イモニア「あとは拙者のarmの力でescape可能ネ」

加賀「ならいいけど…」

イモニア「…One,two,three!Hey、どうネ?」

加賀「どうって言われ…あっ!」

…彼の押し退けた数枚の柔道着が反対側の棚に当たる。

先に述べたように卓球用具が置かれている棚なのだが…運悪く何枚かが上段のピンポン球の籠に柔道着が当たり…。

イモニア「Umm!痛い!痛いネ!」

加賀「うわぁ…大変だよこれは…」

…一瞬の出来事だった。現場は柔道着とピンポン球が散乱する地獄の形相となった。

イモニア「Ahh…」

加賀「はぁぁ…」



1 注意して振り解かないからこうなるんだって…手伝うから早く片付けよ?
2 わ、私は何も知らないから!帰るからね!
3 …不運だね、まったく

↓1

加賀「注意して振り解かないからこうなるんだって…手伝うから早く片付けよ?」

イモニア「Ah…Ok…」

加賀「はぁ…面倒だよ…」

イモニア君、これじゃ幸運じゃなくて不運だよ…。









加賀「…よし!これで多分大丈夫!」

ここは現実だから勝手には直ってくれない。…隅の方に行ったボールまで捜さなきゃならないのは、正直苦痛だ。

イモニア「Sorry…」

加賀「いいっていいって。私に非はないけど、助けない義理もないし…」

イモニア「Sorry…」

加賀「大丈夫、それじゃ出よっか」

イモニア「OK…Ah!」

彼が叫んだとき、嫌な予感がした。

…果たしてそれは的中してしまう。

イモニア「Umm…Mm?」

一つだけ落ちていたピンポン球に足を滑らせた彼は咄嗟に棚に手を掛ける。

イモニア「Foo…Safe…」ガッ

…木の朽ちる音と共に、"運悪く"老朽化していた棚が崩れる。

加賀「また仕事が増えたよ!」

…中に入っていた大量の書類が散乱する。恐らく体育の対戦記録なのだろう…。

イモニア「Ahh…」

加賀「はぁああああ…」




『通信簿 イモニア・E・卯田 1/6』

『五日ぶりの再会は、何故か柔道着に埋もれた状態で始まった』

『仕方なく彼を救出した直後、脱出の拍子に卓球玉の入った籠が崩れ落ちる』

『…渋々その片付けを手伝いながら、彼の才能が"幸運"なんかじゃなく"不運"とか"悪運"なのではないかと私は疑い始めた』

『と、思った矢先にまたトラブルが発生。…なんなんだよ!もう!』

本日の自由行動 残り1回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
07飯田0/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
37城須賀2/7
42谷2/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 谷(2) イモニア(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

栗須「…あ、そういえば」

加賀「ん?なになに?」

イモニア君に散々振り回された後、私は食堂で栗須君に晩食を作って貰っていた。

栗須「紅香さんの家族ってどんな方々なんですか?」

加賀「家族?うーん…別に普通の人たちだよ」

栗須「そうなんですか。…お父さんのご職業は?」

加賀「えーっと…公務員だよ」

栗須「なるほどなるほど。ではお母さんは?」

加賀「…専業主婦だけど…」

栗須「ご兄弟は?」

加賀「兄が一人…」

栗須「ではその兄」

加賀「ちょっと待って」

栗須「…?」

加賀「なんでそう人のプライバシーに首をつっこみたがるの」

栗須「秘密って知っておきたくないですか?」

加賀「知らない方が幸せな秘密だってあると思うよ…」

栗須「ボクの中でこの秘密は知るべきだと判断しました」

加賀「…はぁ」

栗須「…話変えますか?」

加賀「可能なら変えて欲しいかな…」

栗須「同じクラスの皆さんの事、どう思います?」

加賀「どう思うって…皆普通に好きだけど…」

栗須「その中で特に意中の相手とか…」

加賀「…」

踏み込みすぎだよ…。流石に…。





1 あんまり踏み込むのはよくないよ…。
2 栗須君、って言ったらどうする?
3 …いないしいても言わないし


↓1

加賀「…栗須君、って言ったらどうする?」

栗須「…」

加賀「…」

…沈黙が続く。

栗須「…なんて、冗談でしょう?」

加賀「えっ?」

栗須「貴女のことが好きな男子がいるということは既にサーチ済みですよ」

加賀「…マジで?」

栗須「ええ。残念ですが、それはボクではありません」

加賀「…」

栗須「勿論本当にボクのことが好きならそれで構いませんが…」

栗須「話の流れ、そして若干ボクの追及にうんざりしていたのではないですか?」

栗須「だから先程のような発言をなさったのでは?」

加賀「…」

バレてる…。

栗須「それに、声のトーンが本気のそれではありませんでした」

加賀「なんでそんなところまで…」

栗須「冒険家ですから」

加賀「説明になってないよ…」

栗須「人の心理を少しくらい掌握出来なければ、相手の考えを読まなければ…」

栗須「ボクを騙そうとしている案内役は幾度と見てきましたから」

栗須「そういう悪人に引っ掛からない為にも、ボクはこういう技術を学んだんです」

加賀「…大変だね」

栗須「一回秘境に行けるとか言われて実は大蛇の住処だったってこともありましたし」

加賀「…」

栗須「気に食わなかったんですよ、多分。他人に自分たちの絶景を見せるのが」

加賀「…」



『通信簿 栗須鐘太 2/6』

『晩食を作って貰っていると、突然家族構成について聞き始めた彼』

『答えると更に深く探ってくるので一応釘を刺した…が、それでもまだ話題を変えてしつこく聞いてくる』

『真面目に答えるのもあれなので、ちょっとおちょくってみると…ものの見事に嘘だと見破られた』

『…冒険家って、心理学の要素もちょっとあるらしい。…知らなかった』

                 Day 7 AM 8:16


加賀「神だ…!」

何度も失敗してきた卵焼き…という名のスクランブルエッグ…。

加賀「なんということでしょう!」

今日は奇跡的に美味しい。自分の手で作って、これほどにまで美味しい料理は初めてだ。

加賀「大江さんがいなくても自立出来る…!」

…と、言いたいところだが…試しに近くにいた城須賀君に試食させたら塩辛いと言われた。



まだまだだなぁ…。やっぱり大江さんか誰かに教えて貰わないと…。







本日の自由行動 残り1回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
07飯田0/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
28大江1/6
28樫月1/6
35栗須2/6
25狭野1/7
28不知火1/6
33城須賀2/7
42谷2/6
35紡2/6
28露寺1/6
21新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 谷(1) イモニア(2) 栗須(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

飯田「おっ!今日も走りに来たのか!」

加賀「別にそういう訳じゃないんだけど…」

飯田「とか言いながら来てるんだろ?」

加賀「…」

ただ単に外に出たかっただけだ。…まあでも、悪くないか。

飯田「よし!まずは準備運動からだな!」











飯田「…どうだ?」

加賀「どうだ…ぁ…って言われ…はぁっ…」

…何故これだけの本数を走っておいて、彼は息切れ一つしていないのか。

飯田「弱っちぃなぁ」

加賀「はぁっ…あなたが…強いだけ…」

飯田「?」

加賀「流石…超高校級の短距離走者…だね…」

飯田「スプリンターな」

加賀「いやいや…短距離走者…でしょ…?」

飯田「違ぇって」

加賀「拘るのは…分かる、ゴホッ!」

加賀「分かるけどさ、一応短距離走者で登録されてるんだから、そこは譲らないと…」

飯田「いやいやいや…俺はスプリンターなんだからな!」

加賀「…」

面倒だなぁ…。



1 しつこい男は嫌われるよ
2 …ぶっちゃけ語感以外に違う部分ってあるの?
3 海外狙ってるの?
4 …やっぱりスプリンター、いい気がしてきたかも


↓1

加賀「…やっぱりスプリンター、いい気がしてきたかも」

飯田「お!」

加賀「なんかこう…春みたいな感じがするよね」

飯田「春?…それはスプリングだろ」

加賀「あとは印刷機とか…」

飯田「それはプリンターだろ」

加賀「あとはカラメルが底に溜まった…」

飯田「おい」

加賀「何?」

飯田「…本当はいい気なんてしてねえだろ」

加賀「いやいやいや…いい気はしてるよ?例えは冗談だけど…」

加賀「短距離走者って、漢字がずらっと並んでてぱっと見かっこいいけどさ」

加賀「なんだろう…ちょっと語感も悪いし、言いたい事が全部現れちゃってる」

加賀「その点スプリンターって…ぱっと見どういう意味か分からないけど」

加賀「…だからこそ、格好良いよね。こう、なんだろう…心をくすぐられる感覚が…」

飯田「…分かってんじゃねーか」

加賀「あ、飯田君も大体そんな感じ?」

飯田「おうよ!やっぱ俺くらいの年頃になると漢字じゃなくて英語に目覚め始めるみたいな感じだな」

加賀「…」

…若干厨二病入ってる…?

飯田「まあラテン語とかフランス語でも良かったんだけど…流石に分かりにくいのは俺も困るし?」

あ、やっぱり厨二だ…遅れてる…。



『通信簿 飯田典羽矢 1/6』

『…また走らされた。運動は嫌いではないが、運動の得意な人と走ると自らの劣等を感じてしまうからあまり好きではない』

『走り終わると、疲れ切った私に飯田君は"短距離走者"の肩書きを拒み"スプリンター"であると再度主張してきた』

『…正直あまり興味は無いが、良く考えれば悪くもない気がしてきたので彼に同調した私』

『…詳しく聞いてみればどうやら彼は中二病を拗らせているようにも思えてしまう…』

本日はここまで 明日は更新出来るか定かではありません

何か質問等ございましたらどうぞ 答えられる範囲でお答え致します


あとこの宿毛が終わり次第始めようと思ってるオリロンのキャラが16人、主人公黒幕含め決まりました 色々調整したらこれの最中に始めるかも知れないので何卒…

よいしょっと >>193の行動回数は完全にミスです






本日の自由行動 残り3回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
28大江1/6
28樫月1/6
35栗須2/6
25狭野1/7
28不知火1/6
33城須賀2/7
42谷2/6
35紡2/6
28露寺1/6
21新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 イモニア(1) 栗須(2) 飯田(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                         AM 11:55


樫月「…何か御用ですか?」

私は今、樫月さんの部屋の前に居る。

加賀「あー、えっと…そんな大層な用じゃないんだけど…」

加賀「…ひょっとして、不知火さんのお世話してたり…?」

樫月「いえ。今はしてませんよ」

加賀「…そっか」

流石にいつも世話を焼いている訳じゃないか…。

樫月「…万一の場合に備え、幾つかのプランは練ってはいますけれどね」

…えぇ…。

加賀「…そう、なんだね…」

樫月「…それで、ご用件は?」

加賀「もうすぐお昼時だからさ、お昼ご飯食べに行かない?」

樫月「…今から外出、ということでしょうか。この時間帯は混雑するのでは?」

加賀「そりゃまあ、するだろうけど…」

…本当は樫月さんのご飯が食べたい、とは言えない。それは流石に非常識だ。

だからこうやって遠回しに誘導するしかない…。

樫月「…ああ、なるほど」

加賀「…?」

樫月「いいですよ。厨房が空いていればの話ですが…」

…読み取られた。








樫月「…美味しかったですか?」

思考を見事に読み取られた私は、彼女にカルボナーラを所望する事しか出来なかった。

加賀「うん。…樫月さんは食べないの?」

樫月「私は少し前に食べましたから、大丈夫ですよ」

加賀「…いつから分かったの?」

樫月「初めから分かってましたよ?紅香さんが昼食を欲している事、それを私に作ってもらいたがっている事」

樫月「顔を見れば分かります。心情というものは人が幾つであろうと顔に出てしまうのですよ」

加賀「…」

…そんなに耐性がないのかな、私。

樫月「…」

加賀「顔に何か付いてる?」

樫月「…いえ。その様子だと、デザートは要らないようですね」

加賀「…」

何でバレてるのかなぁ…。

樫月「…お腹いっぱいだって顔をしてらっしゃいますよ」

1 …その技術は、やっぱり子ども達から学んだの?
2 …でも、新島さんは流石にどうにもならないでしょ
3 …樫月さんって、優しいんだね

↓1

加賀「…樫月さんって、優しいんだね」

樫月「…はて?」

加賀「私はそう思うよ。樫月さんは自分で、自分は小さい子にしか優しくないって言ってたけど……」

加賀「そんなことないよ。本当に優しくないんだったら、私を突っぱねてる筈だからさ」

樫月「…ふふっ」

加賀「どうかした?」

樫月「…私、そのような発言をした記憶はないのですが…」

加賀「あれ?」

樫月「真理華さんと園児達を同列に扱う、そういった発言は確かにしましたよ」

加賀「…そうだっけ」

樫月「…平等に優しさを振りまいたって、いいじゃないですか」

加賀「いや、私はそこに文句を付けてる訳じゃ…」

樫月「ふふっ。冗談ですよ」

樫月「勿論、何も不便に感じていない人を助けるほど、私はお節介で非常識な人間ではないだろうと思っています」

樫月「私を頼ってきたり、私に何か合図を送ってきた方…そういう方であれば」

樫月「…子どもに限らずとも、助けるのかも知れません」

樫月「尤も、それは私が心を許した相手に限るのかもしれませんけれどね」

加賀「…それは自分でも計りかねてるって事かな?」

樫月「…ええ、そうなりますね」

樫月「優しさというものは如何なる物差しでも定義出来ないと私は思うのです」

樫月「他人が思う優しさと、私が思う優しさというものが一致するとは限りませんし」

樫月「…少し難解な話になってしまいましたね」

加賀「えっ、あ、うん…大丈夫、だよ?」

樫月「…それでも、こんなちっぽけな優しさしか持てなかったから…」

加賀「…?」

樫月「…守れる物も、守れなかったんでしょうか」

加賀「?」

樫月「…」





『通信簿 樫月明美 2/6』

『昼時と言う事で、敢えて大江さんではなく樫月さんに食事をお願いしたくなってしまった私』

『…面と向かってその旨を伝えるのは気が引ける…と思っていたら、何とか樫月さんが察してくれた』

『彼女曰く顔に完全に出ていたらしい。…全然気が付かなかったし、そういうところまで気付けるのは彼女が優しい証拠』

『…そうやって言ったら、ちょっと小難しい話をされたあと意味深に黙り込んでしまった。…何かあったのかな』

本日の自由行動 残り2回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
28大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
25狭野1/7
28不知火1/6
33城須賀2/7
42谷2/6
35紡2/6
28露寺1/6
21新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 栗須(1) 飯田(2) 樫月(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                     PM 2:44   Nijima's room


新島「…何の用?」

加賀「大した用じゃないんだ。ちょっと話に来たって言うか…」

彼女の部屋に入ると、机にはコーヒーカップが置かれていた。

加賀「あ、休憩中だったりする?」

新島「…いえ。特に重大な考え事をしていた訳では無いけれど…」

加賀「…けど?」

新島「…でもまあ、貴女にとってはある意味重大かもしれないわね」

加賀「…何考えてたの?まさか、身の引き方とか…!?」

新島「そうね…どこかで夜逃げしてそのまま消えてしまった方がいいかしらね」

新島「屋上から転落して脳髄を白日の下に晒すのもいいかしら」

加賀「新島さん」

新島「…黒幕の城須賀君諸共心中しても良いわね。彼の返答に関わらず実行するとすれば…」

加賀「ねえ!」

新島「…何かしら」

加賀「…冗談でもきついよ」

新島「…」

加賀「…」

新島「…これは冗談でないと笑えない案件かしら」

加賀「そうだよ!冗談でも笑えないけど!」

新島「…また一つ賢くなったわ」

加賀「…」

新島「どうしたの?そんな怪物を見るような目で私を見て」

加賀「…」

言い返したいけど…。

新島「…私の思考回路の異常さに呆れているのね」

加賀「…自覚はあるんだね」

新島「感情という概念を捨て去っている所為で、他人の感情を読み取れない上に…」

新島「どういった発言によってどのような反応を受けるのか…それさえもまだ曖昧なのよ」

加賀「…やっぱりロボットなんじゃないの」

新島「そうでないことを立証するのなら、やはり飛び降りが手っ取り早いわね…」

新島「機械であるのなら、脳髄や脳漿が飛び出す事は有り得ないもの」

新島「…尤も、人間に限りなく近付けたアンドロイドともなってしまえば、判別は困難でしょうけどね…」

加賀「…」

新島「まあそうであるのなら、私の戸籍を調べればはっきりすると思うわ」

新島「そこに虚偽が潜んでいる可能性は否定出来ないし、両親を辿っても記憶を操作されている可能性は当然否定出来ない」

新島「そこまで精密なアンドロイドを製作出来るのなら、記憶操作は困難な事象ではないわ」

新島「…結局、人間が疑いよう無く人間である事は誰にも証明出来ないのよ」

新島「何故なら人間と見分けの付かないアンドロイドを製作する技術が存在しない事の証明が出来ないから」

新島「…つまり、これは悪魔の証明になってしまうのだけれど」

加賀「…理屈ばっかじゃんか!」

新島「…感情論なんて要らないわ。理屈で説明出来るのなら、ね」

加賀「…なんでそんな窮屈なの?」

新島「窮屈?私はそう思った事はないけれど…」

新島「強いて言うのなら、もう私の脳内には"感情"を貯蔵する容量が存在しないのかしら」

加賀「…は?」

新島「脳内には論理思考や一般論理、感情、記憶、運動能力、基本的な生活能力、道徳…様々な分野の"何か"を貯蔵するスペースがあるのよ」

新島「一般人は分野に多少の偏りがあっても、一般生活に影響の出ない程度の偏りになっているはず」

新島「…所謂変人に分類される私のような人間は、ある分野において卓越しているが為に」

新島「ある分野において、劣らざるを得ないのよ」

新島「そして私の劣っている分野が、"感情"を貯蔵する容量だった。ただそれだけよ」

加賀「…?」

…話について行けない。

新島「…貴女はリービッヒの最小律という言葉を知っているかしら?」

加賀「あ、うん…リービッヒは聞いた事あるかなぁ、リービッヒ冷却器って言うし…」

新島「そのリービッヒよ。…今私が言いたいのは、何か劣っている人間は…その劣っている部分がその人物の能力だと判断される」

新島「それ故に私は変人だと判定されてしまうのよ」

加賀「…」

新島「周りの人々は今からでも容量を開けるべきだと私に訴えてくるわ」

新島「…そんなことが出来るのなら、苦労はしないわ」

加賀「…」





1 …だったら私があなたに感情を教えてあげるよ!
2 まず難しい言葉でまくし立てる癖を直したらどうかな…
3 そうやって自分に言い訳するの?

↓1

加賀「そうやって自分に言い訳するの?」

加賀「確かに脳の構造がそういう風なのかもしれないけれどさ…」

加賀「努力も何もしないで、全部自分の頭の所為にしちゃうってのは何か違うと思うんだよね」

新島「…」

加賀「それにさ」

加賀「新島さんだって、一切の感情が無い訳じゃないんだと思うよ」

加賀「だって前、私に怒ってたじゃんか」

新島「…何の話かしら」

加賀「とぼけないでよ」

新島「…」

加賀「…本当は自分でも分かってるんじゃないの?」

加賀「リービッヒの最小律も、ドベネックの桶も」

加賀「ただ自分を正当化したいが為に持ち出してるんだって」

加賀「ただ自分が、自分が…感情を捨てて天才になったって事実を正当化したいが為に…」

新島「…まだ言うかしら」

加賀「言うよ!」

加賀「…本当は感情だってあるんでしょ」

加賀「それを出したくないのか、出し方を知らないのか…私は知らないけど」

加賀「感情がないって言い訳するのは変だよ!」

新島「…」

加賀「…」

新島「面白い事を言うわね」

新島「…でも十数年眠ってきた感情を呼び起こすのは簡単な事ではないのよ」

新島「…それくらい分かっているでしょう?」

加賀「…分からなくはないよ」

新島「…それでもまあ、努力はしてみるわ」

新島「貴女にまた頼るのかもしれないけれど、ね」



『通信簿 新島飛鳥 2/6』

『彼女の部屋に押しかけると、話の流れで訳の分からないロボットトークに』

『…そのまま議題の主題が彼女の感情について、ということになったんだけど…』

『訳の分からない単語を並べ立てて私をまくし立てる彼女に、正直嫌気が差してきたので』

『…少しだけ怒ってみた。というか、煽ってみた。』

『案の定彼女は感情をどうにかして呼び覚ます努力はしてみる、そう約束はしてくれたけれど…』

『…もうちょっと、探ってみるのもアリ、なのかな』

本日ここまで 明日以降の更新は未定です  
質問等ございましたらどうぞ



ついつい飛鳥さんだけ文章が長くなる…あと>>214、窮屈じゃなくて偏屈だごめんなさい

本日の自由行動 残り1回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
28大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
25狭野1/7
28不知火1/6
33城須賀2/7
42谷2/6
35紡2/6
28露寺1/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 飯田(1) 樫月(2) 新島(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

大江「…なるほどなるほど」

加賀「…ということなんですよ」

大江「料理が上手くなりたい、と…」

大江「まあ理由は聞くまでもないか」

加賀「なんとかならないかなぁ…」

大江「なんとかって言われても…具体的にどの辺りからなの?」

大江「オムレツをダメにしたのまでは分かってるんだけど」

加賀「…あれが限界かなぁ。この前は運良く形にはなったんだけど…」

加賀「今度は味付けが辛かったみたいで…」

大江「…みたい?」

加賀「城須賀君に食べさせたら辛いって…」

大江「…味覚は私じゃどうにもならないなぁ」

大江「でも料理の部分に関しては何とかしてあげられるかな…」

加賀「…具体的には?」

大江「とにかく作るしかないよ!理論だけ学んでも紅香ちゃんが理解出来るとは思えないし」

加賀「…」

笑顔で正論ぶつけられましても…。

大江「失敗したのも私が食べればいい話だから」

加賀「…まあ、確かに」

大江「わざと失敗するのはナシね?梨だけに」

加賀「…はい?」

…梨の話題は今出てきたんだけど…。












加賀「…」

大江「むむ…9品目の梨のタルトタタンが一番食べられた味かなぁ」

大江「最初のコンポートは砂糖で煮詰めるだけなのになんでこんなに不味くなるのか説明して欲しいくらいだけど」

加賀「えへへ」

大江「褒めてないよ!」

加賀「それは分かってるけどさ…なんだろうね?」

大江「あ、あとカルメ焼きはまあまあ美味しいよ。料理って言えるかは微妙だけどね」

加賀「他は?」

大江「微妙かなぁ。食べられない訳じゃないんだけど、美味しい訳でもない」

加賀「…そっか」

大江「また作るときは私を呼んでくれれば同じような事はしてあげられるからさ、頑張ろー!」

加賀「そ、そうだね…」

…あまり彼女に負担を掛ける訳にはいかないけど…本人も同意の上だし、しょうがないよね…。

                  Day 8 AM 9:11


…翌日。

大江さんの指導(…指導?)の甲斐あってか、苦労して作り上げた味噌汁と鯖の塩焼きは…。

加賀「…あれ…美味しい…!」

…塩辛くもなく、不味くもなく…今まで史上で最高に美味しい…!

加賀「…と思うけど…」

味音痴なのが分かってるから、あんまり…うん、他の人にも食べてもらった方がいい。






加賀「…誰がいいかな」

大江さん…でもいいけど…昨日あれだけ食べてもらっちゃったからちょっと申し訳ないなぁ…。

加賀「…よし」




↓1 誰に食べてもらうか

うひー…見落としてました…ですが男死一人に女子三人でゲームとは言語道断ですよっ!(後でやります)





加賀「…あ、不知火さん」

不知火「コウどうかしたの?」

加賀「…これ食べてみて?」

不知火「さかな?」

加賀「…大丈夫だよ!毒とかは入ってないから!」

不知火「そんなしんぱいしてない!」

加賀「…と、とにかく…」

不知火「…んー…」

加賀「どう?」

不知火「かわがにがい…コウがつくったにしてはおいしい」

加賀「…」

釈然としない褒められ方だな…。

不知火「トウがつくったにしてはまずい!」

加賀「ですよねー…」

不知火「…コウがつくったの?」

加賀「うん…」

不知火「ふーん…」

加賀「どうやったら美味しくなる…?」

不知火「ひがよわい!ずっとよわびでやったでしょ!」

加賀「何で分かるのかなぁ…」

焦げるのを避けるために弱火で焼きはしたけど…。

不知火「やきざかなだよ!?"つよびのとーび"だよ!」

加賀「…???」

不知火「ひをつよくしてはなすの!じゃないとかわがにがくなる!」

加賀「あ、そうなんだ…」

また一つ賢くなった…いや、一般常識なのかな?

                   AM 10:19   Kaga's room


加賀「…狭い?」

私の部屋に私含め四人。…広い訳がない。

加賀「…これは…レースゲーム?」

部屋に置かれていたのは何処かで見覚えのあるレースゲーム。

加賀「…」

大江「やる?四人だし」

イモニア「Race?Umm…OK、受けて立つネ」

加賀「樫月さんは?」

樫月「私は…どちらでも…」

加賀「…まあでも四人の方が都合はいいんだよね」

樫月「でしたら…」

加賀「…よし、じゃやろうか」




コンマ大小で順位判定(00は0とみなす、加賀より順位が上位の人物の好感度が上昇)
↓0 加賀  1 大江 2 イモニア 3 樫月

                    <<FINISH!!>>


加賀(一位)「…」

樫月(二位)「紅香さん、お強いですね…」

イモニア(四位)「Unluckyだったネ、bananaがpersistだったネ…」

大江(三位)「不運ってより操作ミスじゃないの?」

イモニア「…Cheat?」

加賀「してないよ!いや、たまたまコースの当たりが良かったんじゃないかな…」

自分でも驚きである。

イモニア「One more?」

大江「いや…私はいいかな」

樫月「そうですね…」

イモニア「Umm…But oddsはないネ…ここは引きネ」

加賀「いや、もう一回やったら流石に私勝てないよ…あはは…」

なんでこういうときに限って強いんだよ私!











本日の自由行動 残り4回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
21大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
25狭野1/7
28不知火1/6
33城須賀2/7
42谷2/6
35紡2/6
28露寺1/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 大江(1) 樫月(1) 新島(2)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                 Ashimoto's laboratory


芦本「…何をしている」

加賀「え?」

芦本「…どうやって此処に入った」

加賀「開いてたけど…」

芦本「…彼奴が鍵を支わなかったのか」

加賀「彼奴って?」

芦本「…お前ならば察しが付くだろう」

加賀「…狭野さん?」

芦本「…ああ」

加賀「入り浸ってるの?」

芦本「奴が部屋の前に立っていたから招き入れたまでだ。入り浸っている訳ではあるまい」

加賀「…」

…?

芦本「…不興そうな面構えだがどうした?」

加賀「いや、鈍感だなぁって」

芦本「鈍感?何の話だ」

加賀「…」







本日の自由行動 残り3回 



18芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
21大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
25狭野1/7
28不知火1/6
33城須賀2/7
42谷2/6
35紡2/6
28露寺1/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 新島(1) 芦本(1)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                           PM 0:05   Dining room


不知火「おなかすいた…」

加賀「そうだね…」

もう昼時だ。…私が料理する訳にも行かないので。

加賀「…じゃ作ろっか?何か」

不知火「コウがつくるの?」

加賀「ダメ?」

不知火「…だめ」

加賀「じゃあ誰が作るの?」

不知火「いいよ!つくってくるから!すわってて!」

加賀「あ、うん…」

…こうやって誘導するしかないんだよね。

不知火「すわってて!」

加賀「あ、はい」










不知火「はい!どーん!」

加賀「どーん…?」

…目の前に置かれたのは…えっ、丼物?

加賀「…何これ…」

器はどんぶり。…中身はよく分からない。

不知火「どんぶり!」

加賀「丼は分かるんだけど…肝心なのは中身なの!」

不知火「ぎゅーどん!」

加賀「牛丼!?」

牛肉はどこだ。ということはこのおどろおどろしい物体は…。

不知火「…なにそのめ」

加賀「…これ何?」

不知火「たまねぎ」

加賀「えぇ…」

絶対これ不味い。絶対に不味いよ!

加賀「いや…要らないかな…」

不知火「まずくないよ!」

加賀「信用ならないよ!」

不知火「とにかくたべて!」

加賀「…えぇ…」

…怖いなぁ…。

加賀「じゃあ…いただきます…あっ」

不知火「どう?」

加賀「…美味しいけど…美味しいけどさぁ…」

なんで…この見た目なのに美味しいんだよ…!

辛い…。

加賀「辛い…!」

不知火「あれ?しちみいれすぎた?」

加賀「入れすぎだよ…!本当に火吹いちゃうよ…」

不知火「え!?ふけるの!?」

加賀「吹けないよ!」




加賀「…そういえばさ」

七味まみれの牛丼を、辛さを堪え食べ進めながら談話する。

加賀「不知火さんって何で花火師に?」

不知火「あれ?まえはなさなかった?」

加賀「…話されたっけ?」

不知火「はなしたよ!パパがこしいためてやめちゃったって!」

加賀「…あっ」

朧気だけど…。

不知火「…でもちょっといいわすれてた」

加賀「何を?」

不知火「こしいためたのはじぶんのせいじゃなくてわるいひとのせいなんだって」

加賀「…?」

不知火「まりかはつぐつもりなかった」

不知火「パパもすごいはなびしだったけど、やっぱりすごすぎてみんなねこんでたんだって」

加賀「妬んでた?」

不知火「あ、そう!ねたんでた!だからパパがはなびしをやめちゃえばじぶんたちがどくせんできるっておもったのかもって」

不知火「パパがいってた」

加賀「…」

不知火「でもけっきょくまりかがパパのかたきをうったんだけどね!」

加賀「お父さん死んでないよね!?」

不知火「いきてるよ!」

加賀「ならいいんだけど…」

…花火師の環境は複雑なんだなぁ…。



1 …怪我の功名、ってヤツかな?
2 お父さんが復帰しても不知火さんは花火師を止めなかったの?
3 …そもそも花火師の技量って何?

↓1

加賀「お父さんが復帰しても不知火さんは花火師を止めなかったの?」

不知火「んー…なんで?」

加賀「えっ」

不知火「だってやめるりゆーがないじゃんか!まりかがけがしたー、とか、まりかがだれかにおそわれたー、とか」

不知火「そういうりゆーがあるならともかく、そんなこともないし」

不知火「どかーん!ってなるのがすきだもん!」

不知火「それはパパもわかってたとおもう。だってまりかがちいさいときにやくそくしたから」

加賀「約束?」

不知火「『もしおれになにかあったらついでくれるか』、って。まりかはおぼえてたけど、パパにはかなわないから」

不知火「つぎたくないなぁ、っておもってた」

不知火「…でもやってみたらたのしかった。つめたかやくがきれいにそらにあがってくのが」

不知火「やめたくない、っておもった」

不知火「パパがかえってきたけど、まわりのひとはまりかがのこることになにもいわなかった」

不知火「きっとまりかのじつりょくをちゃんとみとめたから、かな?」

不知火「いっかいやめちゃったらもうあじわえないかもしれないから」

不知火「やめられなかった」

加賀「…そっか」

…最後の発言だけ切り取るとまた違った意味を孕んで聞こえるのは黙っておこう。

不知火「かやくのにおいもたまんないし!」

加賀「そこは共感しにくいなぁ…」




『通信簿 不知火真理華 2/6』

『お昼時、料理を作ってくれた不知火さん。…出てきたのは見た目がおどろおどろしい牛丼』

『それでも味は十分だった。…これは彼女の芸術的センスに因る物なのかな』

『食べ進めながら、彼女の強攻世襲について話を振ってみる』

『意外な事に、というか…まあ必然なのかもしれないけど、彼女の父親の怪我は仕組まれた物だった…のかもしれないらしい』

『それでも彼女はそれを切っ掛けにここにまで至った。…父親が復帰しても、引退する事無く続けてきたからこそ』

『…天性の花火師、ってヤツなのかな、彼女は』

お久しぶりです、三週間ぶりですか ちょっとごたごたして更新が滞ってしまいました
今後もかなり不定期な更新頻度となる事をお許しください



過去スレを読み返していて、このスレで返答しなければならない質問6個+1個の内から今明かせる物(というか本編で明かすタイミングがないもの)を回答しておきます



紡さんの遺体まで所在不明にしたのはどうして?⇒狭野と誤認させるため(頭部がない+体中を刺されているのは紡も同じなので)
貴方が[ピーーー]ば私はここから出られるの?⇒冒頭を見ていただければ分かるように無理です。死なないと出られません。
それじゃ、あなたにこれまで降りかかった不幸も全部人為的に?⇒人為的というか機械的にそういうパラメータ設定を施していた、という感じになります
置物と写真の意味は何。あれを置いたのはあなたでしょ?⇒写真は言及通り。置物は…七つあるのがちょっとしたヒントになっています(詳細は本編で)

誰と行動するかだけ決めて本日の更新は終了とします 質問等ありましたらどうぞ…。



本日の自由行動 残り2回 



18芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
21大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
25狭野1/7
42不知火2/6
33城須賀2/7
42谷2/6
35紡2/6
28露寺1/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  不知火(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

上がってませんでした…




本日の自由行動 残り2回 



18芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
21大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
25狭野1/7
42不知火2/6
33城須賀2/7
42谷2/6
35紡2/6
28露寺1/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  不知火(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

   PM 3:19  Tsumugi′s laboratory

加賀「…また閉め切ってる」

彼女の研究室は、前来た時と同じように閉め切られていた。

紡「だって…慣れない、から…」

加賀「でも健康に悪いんじゃないの」

紡「ひっ、光を浴びる方が健康に悪いよ!」

加賀「そうかなぁ…」

確かに過度はよくないけれど…適度なら問題ないと思うけどなぁ。

加賀「ま、いいや。ちょっと物色してもいい?」

紡「あ…うん。でも…破かないでね…」

加賀「大丈夫だって、そんな真似しないよ…」




加賀「…服ばっかだね」

どの棚を開けても服、服、服。

加賀「後は糸巻きに裁縫箱と…隅に人力ミシン…か」

…一昔前の裁縫屋、と形容するのが適切だろうか。

今の時代、電動ミシンを使うのは必然だと思う。…人力は効率悪いし。

加賀「…ねえ、紡さん」

紡「えっ…な、何?」

加賀「電動ミシン無いの?」

紡「えっ…?」

加賀「だって、この部屋って紡さんの研究教室でしょ?」

加賀「それならミシンがあってもおかしくないかな、って思ったから…」

紡「電動のは…調整が難しくて…それに…」

加賀「それに?」

紡「…怪我、しちゃうから…」

加賀「…?あ、手の絆創膏…」

…今は貼られていない。

紡「ホントはね、私だって…手縫いとか人力ミシンで作りたかったんだけど…」

紡「お客さんが変わってて…電動ミシンじゃないとダメだって…」

加賀「我が儘だね…」

紡「で、でしょ…?」

電動ミシンを嫌う紡さんも我が儘だよね、という言葉は思いとどまった。

紡「それで、無理してやってたら…寝ぼけてて手を…ザクッ!って…」

加賀「うわぁ…え、でもそれって人力ミシンでも起こり得ない?」

紡「温かみと…愛情が違う、から…」

加賀「…?」

紡「木と…プラスチックじゃ…温かみが全然違う…」

紡「それにね、ずっと使ってると…ミシンも私のことを分かるのかな、思うように使えるように…なる…」

紡「だから…」

1 でも、電動ミシンもちゃんと使えるようにならないと…
2 …そういうオカルトじみた話はちょっと…
3 あー…でも分からないことはないかなぁ
↓1

加賀「あー…でも分からないことはないかなぁ」

加賀「何か愛着が湧いてくると、他の物が使いにくくなるというか…」

加賀「どうしても、後ろめたさを感じちゃうってのは分からなくもない、かな」

紡「…変わってないね」

加賀「?」

紡「紅香さんも…そういう人だったからさ…」

加賀「…それは…」

…昔の事を言ってるのかな。

紡「私が…言えたことじゃないんだけど…」

紡「よく…本棟に行ってね、部屋に入って…自分の所有物みたいに」

紡「シャーレを可愛が…」

加賀「可愛がって?」

紡「…あ…」

加賀「…どうかした?」

紡「…あ…あ…いや…」

加賀「…?」

紡「今のは…わす、れて…」

加賀「?」

そういうこと言われると忘れられないよ…。

紡「…ごめん…」

加賀「なんで謝るの…」

…本当に、何でだろう。




『通信簿 紡紫葉莉 3/6』

『彼女の研究教室を訪れると、前と同じように閉め切られていた』

『この癖を脱却するのは難しいと私は思い、部屋の物色を始めた』

『…不思議な事に電動ミシンがない。工芸部のイメージは電動ミシンなんだけど…』

『聞いてみると、人力ミシンでないと難しい、愛着があるから…心が通じ合っているから』

『そう話す彼女に、私は同調する』

『同調に合わせるように彼女は私の過去(?)を語り始めたのだが…途中で口を閉ざしてしまった』

『…気になるなぁ』

本日の自由行動 残り1回 



18芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
21大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
25狭野1/7
42不知火2/6
33城須賀2/7
42谷2/6
50紡3/6
28露寺1/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  不知火(2) 紡(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

              PM 8:55    Sano's room


狭野「…何しに来たし」

加賀「ちょっとお喋りに来た…って感じかな」

狭野「…入れば」










狭野「…別にお喋りならウチじゃなくてデラミとしてればいいじゃん」

加賀「やさぐれてる?」

狭野「別に?」

加賀「…ならいいけどさ」

狭野「つーか、こんな遅くに押しかけてくるのって非常識だから」

加賀「いや、まあ…それは分かってるけどさ…」

狭野「…」

加賀「ごめん…じゃ帰るね…」

狭野「…っ…待って!」

加賀「えっ」

…いや、今のはどう見ても追い出しの流れでしょ…。

狭野「…」

加賀「えーと…狭野さん?待って、ってどういうこと?」

狭野「さ…寂しいだけだし!誰かいるなら…一緒にいても…いいかなって思っただけだし!」

加賀「…ふぅん」

狭野「…なんだし」

加賀「いや?この前は私を追い出したのになぁって」

狭野「あれは…そ、添い寝が嫌だったから…」

加賀「でもずっと引き留めるなら今日はこの部屋で寝るって事だよね、私」

狭野「そうだけど…」

加賀「…どっちが床で寝るの?」

狭野「…」

加賀「…」

狭野「…分かったし!…その代わりウチが壁側な!落ちたくねーから!」

加賀「分かった分かった」

…成功、かな?



狭野「…ちょっ!」

加賀「どうかした?」

狭野「抱き枕みたいにすんなし!苦しいし!」

加賀「別によくない…?」

狭野「よくねーし!何だと思ってるんだし!」

加賀「…可愛い人形?」

狭野「はぁっ!?」

加賀「冗談だよ…」

狭野「…可愛くなんかないし」

否定するのそこなんだ。

加賀「…そんな事ないと思うけどな」

狭野「…いい加減にしろし」

加賀「逆にどこがダメなの?」

狭野「…胸」

加賀「…私に対してそこ言うんだね…他は?」

狭野「…い、言わないし!黙ってろし!」

加賀「…ケチだなぁ…」

狭野「ケチでいいし!」



三週間ぶりですね 

本日ここまで GWは頑張りたいところではあります(無理かも)
六人のオシオキは長期的に更新が出来ない際に一人ずつ投下出来たらいいなぁと思ってます
あと名前の由来なんかもどこかで投下出来たらなぁとは…。

次の更新は「九日目の朝」から開始致します

                  Day 9    AM 8:10


加賀「ん…」

…もうこんな時間か。そういえば、昨日は狭野さんの部屋で寝たんだった…。

加賀「…あれ?狭野さんは?」

狭野「…ここに居るし」

加賀「…もう着替えたんだね」

寝間着姿ではなく、いつもの和服に戻っている。

狭野「…ご飯食べる?」

加賀「え?」

狭野「いや、だから…」

加賀「そりゃ、食べるでしょ…」

狭野「…ガガガ作る?」

加賀「いや、それだったら別に抜きでも…」

狭野「…いーし、作ってくる」

加賀「…狭野さんが?」

狭野「文句言うなし」

加賀「一言も言ってないよ…」

               AM 8:29 Dining room


狭野「…ほい」

目の前に置かれたのは、形の整った目玉焼きと白米、そして味噌汁。

加賀「…これ全部狭野さんが?」

狭野「そうだけど?」

加賀「…上手だね」

狭野「いや、普通っしょ」

加賀「…」

まあ…和に関する才能だから、本人にしてみれば当然なのかなぁ。

加賀「…味付けも丁度いいし」

狭野「…だから普通だって」

加賀「私にとっては普通じゃないんだよ…」

狭野「これくらい出来ねーと絶対苦労することない?」

加賀「苦労するだろうねそりゃ」

狭野「開き直んなし」

加賀「いっそのこと狭野さんがお嫁さんになってくれればいいのに」

狭野「…は?」

加賀「いや、だってそうすれば私ご飯作らないで済むじゃん?」

狭野「頭打った?」

加賀「打ってない」

狭野「…はぁ…」

加賀「まあ私のお嫁さん、ってのは冗談だけどさ」

狭野「おい」

加賀「狭野さんをお嫁さんに貰う人、幸せだろうなとは思うよ」

狭野「…んな物好きいる訳ねーし」

加賀「さあ、どうだろうね?」

狭野「…さっさと食え!」

その後狭野さんは、少しぷんすかしながらも一緒に食べてくれた。美味しかった。




本日の自由行動 残り4回 



18芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
21大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
18狭野1/7
42不知火2/6
33城須賀2/7
42谷2/6
50紡3/6
28露寺1/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  不知火(1) 狭野(1) 紡(2)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                AM 9:19    Tsuyudera's laboratory


加賀「うわぁ…」

気紛れで露寺さんの研究教室を訪れてみる、と。

露寺「おっ、コウちゃんじゃん!どうかした?」

加賀「いや…どうもしてないけど…その…」

加賀「標本まみれだね…」

壁一面、標本の入った棚で埋め尽くされている。

露寺「そりゃーまあ、生物学者だからねぇ」

加賀「いやまあそうだけどさ…えっこれ何」

露寺「んん?それはね…アンコウだったかな?ここの海洋学者が深海で回収してきたのを貰ったんだ」

加賀「ああ…アンコウ…え、じゃあこれは?」

露寺「それは確か…突然変異したプレーリードッグのレプリカ標本、だったっけ。アメリカの南部で発見されたんだけどね」

露寺「関節が全部長くて、プレーリー、ってより別の種って感じだったねぇ」

加賀「…レプリカ標本なのに何か詳しい?」

露寺「一応観に行ったからねぇ。あたしは研究者その他大勢って感じだったから、流石に本物は飾れないよ」

加賀「…これは…角?牙?」

露寺「これは牙だねぇ。あ、あれだよあれ。ほら、入学したときに言った…」

加賀「…?」

露寺「…あれ?あ、言って…ないか?」

加賀「新島?」

露寺「そうそうそう…キタゾウアザラシの牙だね。これは本物」

加賀「…」

なんであるんだよ…。

露寺「日本での発見例だったし、アメリカじゃそんな珍しい物でもないからさ、普通に」

加賀「えぇ…」








加賀「…さっきこれ、人骨、って言ったよね…?」

露寺「うん、言ったけど?恐らく人類史上唯一"呪殺された可能性のある"ご遺体の骨」

加賀「なんでそんな禍々しい物が…」

露寺「生物学者だからねぇ。当然これだけじゃなくて、奇怪な死を遂げた動物の骨なんかも幾つかあるし」

露寺「呪殺遺体が禍々しいなんて考えは古い古い、古いよ古い!」

加賀「えぇ…」



1 …そんな奇妙な標本に囲まれて、怖くないの?
2 …ああいうのはないの?ほら、ホルマリン漬けみたいな…。
3 …大事にはしてるんだね

↓1

加賀「…ああいうのはないの?ほら、ホルマリン漬けみたいな…」

露寺「あれはここには置かないねぇ。色々場所を転々としてるけど、確か今は生物準備室に置いておいた筈…」

加賀「置かないの?」

露寺「まあねぇ。あれも標本だろ!って言われちゃったらあたしからは何も言い返せないんだけど」

露寺「あれね、長い間置いておくとちょっとした隙間から結構匂うし、臭いの所為で骨格標本の価値が下がっちゃうんだよねぇ」

加賀「そんなもんなの?」

露寺「端から売るつもりはないけどさ、標本の価値って所謂ステータスみたいなもんだから、やっぱ気にしちゃうじゃん?」

露寺「変にホルマリンの臭いが付いてる標本よりかは、自然体に近い標本の方が好まれるのは自明でしょ?」

加賀「ああ…まあ、確かに…」

露寺「…それにさ」

加賀「それに?」

露寺「…あれ有毒なんだよねぇ。ここは標本の所為で十分な換気ができないし、一回ぶっ倒れちゃってね…」

加賀「えっ」

露寺「それで懲りてここに置くのをやめたの。生物準備室には換気設備がちゃんとあるし、万一の時にはヒュームフードからホルムアルデヒドを逃がしてやればいいから」

加賀「…?」

さっぱり分からない…。





『通信簿 露寺美緒 2/6』

『気分で彼女の研究教室に立ち寄った私。そこで目にしたのは大量の標本だった』

『何なのか全く分からない私が聞くと、毎度のように教えてくれる彼女』

『しかし中には曰く付きの標本もある、らしい。…ちょっと怖いな』

『そんな中私が気になったのは何故かホルマリン漬けの標本がないこと。標本と言えばそっちのイメージが強いんだけど…』

『…聞いたところニオイが移るから避けているらしい。…納得いくような、いかないような』

今後は多分自由行動1回で1セットみたいな感じになってしまう気がします 申し訳ありません




本日の自由行動 残り3回 



18芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
21大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
18狭野1/7
42不知火2/6
33城須賀2/7
42谷2/6
50紡3/6
42露寺1/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  紡(1) 露寺(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

長らく更新が出来ず申し訳ありません 更新する文章を考える時間をなかなか割けていないのが原因です
今後も突発的更新となってしまうことをお許し願います

                     AM 11:49     Dining room


加賀「ふー…」

先程まで標本ずくめの部屋に居たせいか、誰も居ない食堂が妙に寂しく感じる。

加賀「もうこんな時間か…うーん…」

厨房に立つのは気が引ける。…でも、誰かを待つのも時間が無駄な気もする。

加賀「…作ってみようかな」

そう思い厨房へ足を踏み入れると、聞き覚えのある音楽が微かに聞こえてきた。

加賀「…誰かセンサーでも付けたの?まあ、確かに料理する気は高まるけど…」

無意味に独り言を言っていると、その音楽はどんどん大きくなる。

加賀「…え?」

よく耳を済ませてみると…。

加賀「これ誰か口ずさんでるよね?」

…聞こえてきたのは確かに「おもちゃの兵隊のマーチ」に違いない。かといって3分で作りきる義理も無い。

加賀「…誰?」

そう思って、ふと入り口に目を見やると…。

大江「てってっててって…あれ?紅香ちゃん」

加賀「歌ってたの大江さん!?」

大江「ん?何が?」

加賀「え、いや何がって…あれだよ!あの…マヨネーズの会社の…」

大江「あーうん、歌ってたよ。で、それが何か?」

加賀「あ、いや…別に何って訳じゃ…」

大江「…ところで紅香ちゃん、厨房に立ってるって事は料理をしてるってことかな?」

加賀「あ、うん…あ、ごめんね!大江さんが作るなら今すぐ退くけど…」

大江「いやいやそれは大丈夫だよ。どうせなら一緒に作る?」

加賀「…はい?」









加賀「…」

大江「やっぱり上手くいかないねぇ」

加賀「…コツが掴めてないのかな?」

大江「いや、コツは十分掴めてると思う。でもなんか…何だろうなぁ。気持ちというか…うーん…」

加賀「…愛は食卓を作る、的な?」

大江「まあ…遠くは無いかなぁ。愛、じゃちょっと広すぎる気もするけど、そういう気持ちを込めて作ればまたちょっと違うと思うよ」

大江「漠然としてると難しいから、最初は誰か特定の人を思い浮かべるとやりやすいかも」

加賀「…そっか」

大江「…どうかした?」



1 大江さんは具体的に誰かを思い浮かべたりすることあるの?
2 …逆に難しくなりそうだなぁ、それ
3 そんなことで変わるのかな?

↓1

加賀「大江さんは具体的に誰かを思い浮かべたりすることあるの?」

大江「えっ!?」

あ、すごい動揺してる。

加賀「あ、勿論皆のことを思って料理してるのかもしれないけれど」

加賀「でもその中で特に…ってあるじゃん?」

大江「それは…い、言わないよ…」

加賀「ふーん…言わないってことは居るには居るんだ…へー…」

大江「…!引っかけは反則…!」

加賀「いや、引っかかるのが悪いじゃん…」

大江「そういう紅香ちゃんはどうなのさ!」

加賀「いや、私は居ないし居ても言わないし…」

大江「またまたぁ、そういう強がりはいいから…」

加賀「大江さん道連れにする気満々だよね?」

大江「道連れじゃなくて情報共有だよ?」

加賀「…」

すごい体よく聞こえるけどそれ道連れと同じ意味だよ…。

加賀「だから居ないから…」

大江「…ふーん」

加賀「何その反応…」

大江「いや?あの子が知ったら可哀想だなぁって」

加賀「そんなこと言われても…」

…思い当たる節はなくはないけれど…。



『通信簿 大江杜麩果 2/6』

『何となく食事を作ろうとすると、大江さんが歌を口ずさみながら食堂にやってきた』

『一緒に食事を作ることになったが、どうにも私は上手く行かない』

『大江さんがコツを教えてくれたけど…ちょっと悪戯したくなって、そのままそっくり返してみる』

『…物の見事に引っかかってくれた。誰なのかは気になるけれど、どうせ私のことも聞かれるだろうから…仕方ない、かな』

本日の自由行動 残り2回 



18芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
35大江2/6
42樫月2/6
35栗須2/6
18狭野1/7
42不知火2/6
33城須賀2/7
42谷2/6
50紡3/6
42露寺2/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  露寺(2) 大江(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

               PM 4:19        Ashimoto's Laboratory


芦本「…一体いつから此処はお前の住処になった」

狭野「二十年前」

芦本「…巫山戯た事を抜かすな」

狭野「つーかそれガガガにも言えよ!なんでウチだけなんだよ!」

芦本「加賀は今来たばかりだろう。…それに大して長居する事もあるまい」

芦本「対してお前はどうだ?朝から晩までここに入り浸り、時折出て行くかと思えばすぐに戻ってくる体たらく」

芦本「指摘されるのも仕方なかろう」

狭野「…チェッ」

加賀「あはは…」

…夫婦漫才みたい…。

狭野「つーかさっきからアッシー何やってんの?」

芦本「見れば分かるだろう。執筆だ」

狭野「いや分かんねーし!パソコンカタカタしてるだけで執筆って判断するの無理ゲーじゃね?」

加賀「それはまあ…確かに…」

芦本「…俺が他にするべきことがあるとでも?」

狭野「ライバルの悪評を書きまくるとか?」

芦本「…そのような下らぬ真似はせぬ」

狭野「逆に自分の作品をよいしょしまくるとか?」

芦本「…」

狭野「あー、じゃ裏垢で編集者の悪口垂れ流すとか?」

芦本「…狭野」

狭野「はい?」

芦本「…お前は何がしたい?」

狭野「別に何も?」

芦本「そんなに俺を愚弄して楽しいか?」

狭野「楽しい」

芦本「…」

…黙っちゃった。

狭野「つーかそんな誤解招きたくないならパソコン使わなきゃいーじゃん?」

芦本「…前にも言っただろう。こう見えて俺は先端恐怖症だと」

芦本「先の丸い鉛筆でしか非電子的に執筆する事は出来ぬ。効率を考えればどちらが勝るかは自明であろう?」

加賀「…そうだったんだ」

狭野「…えっ聞いてねーぞそんな話」

芦本「…俺の記憶違いか」



1 …狭野さんに悪用されない?
2 そんなに重症なの?
3 …なんで先端恐怖症に?

↓1

加賀「そんなに重症なの?」

芦本「…尖った物を見る事が出来ない程度には、な」

加賀「…ってことは鋏とかカッターはダメ、ってこと?」

芦本「後者はダメだ。前者は…刃先が丸い型の物であれば我慢できる」

狭野「…つーかそれ料理出来ねーって事じゃん」

芦本「包丁さえ使わなければどうということはない」

狭野「いやそれ非現実的だし!」

加賀「ええと…先端恐怖症なのは分かったんだけど、どんな症状が出るの?」

芦本「…大した症状は出ぬ。先に述べたように唯『見る事が出来ない』程度だ」

加賀「…はい?」

芦本「…視界に入った途端目を瞑ってしまう、と言い換えれば理解出来るか?」

加賀「…ああ、なるほど…」

芦本「だから包丁の類いを向けられた暁には抵抗も出来ぬ。…ただ目を瞑って刺されるのを待つのみだ」

加賀「…」

芦本「…はぁ…」

加賀「え、何その溜息」

芦本「…あまり考えたくもない空想を考えてしまったまでだ」

狭野「何それ気になるんですけど」

加賀「私も気になる…」

芦本「…教えぬ」

狭野「ケチかよ」

芦本「…それで結構だ。特にお前達二人には教えぬ」

芦本「教えて得になる当てがないことくらい分かっているからな」





『通信簿 芦本軽明 2/7』

『彼の研究教室を訪れると、狭野さんが入り浸っていた』

『彼がパソコンで何をしているのか彼女が問うと、執筆である。彼はそう返した』

『作家のイメージは何となく手書きで原稿用紙に書き連ねている感じだけれど…そうもいかないのは彼が先端恐怖症だかららしい』

『…時代が進んで、紙媒体以外で執筆が出来る今だからいいけれど…どうしてそんなハンデを背負ってでも作家になったんだろう』

本日の自由行動 残り1回 



31芦本2/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
35大江2/6
42樫月2/6
35栗須2/6
18狭野1/7
42不知火2/6
33城須賀2/7
42谷2/6
50紡3/6
42露寺2/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  露寺(1) 大江(2) 芦本(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

               PM 7:51       Sano's Laboratory


狭野「…いつの間に入って来てるし…ストーカー?」

加賀「そういう訳じゃないよ!…というか言わなかった?狭野さんの研究教室見るって…」

狭野「…聞いてねーし」

加賀「じゃあ今言ったってことで…」

狭野「後出しってセコくね?」

加賀「…」

狭野「ま、いいけど。何か用でも?」

加賀「ああ、ええっとね…」












加賀「…無理なお願いだったかなぁ」

彼女にある事を頼んだ。…初めは面食らっていたが、どうしても、と懇願したら渋々了承してくれた。

彼女は準備があるから、と言って私を部屋の外に追い出したけれど…一向に準備が終わる気配がしない。

加賀「まあ、ダメ元だったし…無理ならしょうがないかなぁ…」

諦めて、彼女に帰る旨を伝えようとしたその時。

狭野「…どうぞ、お入りになってください」

加賀「…え、あ…」

狭野「…どうぞ」

加賀「あ、はい…」

…気後れしてしまう。彼女は笑顔で私に入室するよう促している。…その笑顔は、芦本君を弄ぶ時の悪戯じみた笑顔とは…少し違っているように見えた。






狭野「…紅香さんは、茶道経験がない…ということですか?」

加賀「え、あ…はい…」

…違和感しかない。彼女の口調は、いつもの口調とまるで異なっている。

狭野「…まあ、間に合わせの準備ですし、夜も遅いですし…何より正式の場では無いので」

狭野「最低限の礼儀さえ守っていただければ、多少の問題は目を瞑らせていただきますよ」

加賀「あ、はい…」

…ダメだ。混乱してきた。

狭野「それでは…始めますね」













狭野「…いかがでしたか?」

加賀「えっと…あの…」

…彼女はあの仮想生活の二日目、茶道家としての肩書きに縛られている。確かに…そう言った。

あの閉鎖的空間がそうさせたのか、将又彼女の本心なのかどうか。それは私には分からない。

…けれども。

加賀「…すごい…ね…」

縛られていると彼女が思うのなら…確かに彼女は縛られているのかもしれない。

縛られているからこそ、これだけのパフォーマンスを…突発的な願いであっても、出来るのだろうか。

狭野「皆さんそうおっしゃいます。…私は決してそうは思わないのですけれど」

…まあ、縛られていようが、そうじゃなかろうが…彼女の技術があまりにも確かすぎるというのは、疑いようが無い。

…そう考えると、やっぱり彼女が羨ましく思える。

例え縛られても、縛られる才能がある。そんな彼女が…やっぱり…。

狭野「…どうかなされました?紅香さん。急にお泣きになって…」

加賀「えっ?え、あ…」

気付かない内に涙を流していたみたい。…相変わらず、感情は留めておけない質だ。

狭野「…何か悩み事でもあるのですか?私で良ければご相談に乗りますが…」

加賀「え、いや…大丈夫だよ…」

狭野「…本当ですか?些かもそうには見えませんが…」

…ああもう!ちょっとくらい顔に出るの抑えてよ!

加賀「…うーん…」




1 才能の事について悩みを打ち明ける
2 涙を拭い茶道家が楽しいかどうか改めて聞く
3 芦本君について言及する


↓1

加賀「…うん、大丈夫…ちょっと感動しただけだから…」

狭野「…そう、でしたか…」

…また訳も無く嘘を吐いた…。

狭野「では、そういうことにしておきましょうか。今日の所は」

加賀「…あはは…」

…バレるよねぇ…そりゃ…。

加賀「…あ、ねえ…えーと…由地夜さん」

何となく『狭野さん』と呼ぶのを躊躇ってしまう。

狭野「どうかなさいましたか?」

加賀「ちょっと…聞きたい事があるんだけど、いいかな?」

狭野「ええ。殆どの質問には答えられるとは思いますが…」

加賀「…芦本君のことなんだけどさ」

加賀「由地夜さん、さっきもそうだけど…よくちょっかい出してるよね?」

加賀「そうじゃなくても、色々芦本君に突っ掛かったり…」

加賀「…恋愛経験の無い私が言うのも妙な話なんだけどさ」

加賀「…どう思ってるの?芦本君の事」

狭野「…」

加賀「…」

狭野「…紅香さん」

加賀「何?」

狭野「あまり人の色恋沙汰に口を出すのは賢明で無くてよ?」

狭野「紅香さんだって自分がそうされたら嫌でしょう?例えばあの方との関係だとか」

加賀「…へ?」

狭野「端から見たらすぐ分かりますよ。紅香さんはお気付きになっていないのかもしれませんが」

加賀「教えてはくれないの?」

狭野「…色恋沙汰には口を出さない主義ですので」

…あの方?やっぱりあの子のことかなぁ。

加賀「…そっか」

狭野「…」





『通信簿 狭野由地夜 2/7』

『私は一度彼女を茶道家として見てみたくなって、彼女にすぐ見せてくれるよう、無茶なお願いをしてしまった』

『その願いに対して、素人目線とはいえ素晴らしいパフォーマンスで対応してくれた彼女』

『才能に縛られていながら、その才能を遺憾なく発揮する彼女が少し羨ましく感じた』

『…ただ、羨望を誤魔化すための質問に、妙な答え方をしていたのはちょっと気になったなぁ…』

ひょっとしたら今日少しだけ更新出来るかもしれません 

何か質問ありましたら、今日の更新時に回答致します 質問ありましたらどうぞ

最終的な目標はなんだっけ?
もう説明されていたっけ

真面目な話主人公の才能をさっさと明らかにして
タイミングだとかそういうのはどうでもいいから

更新が不定期な上に進行がぐたぐだになってるのどうにかして
もう安価とかいいからさ

再開していきます

>>283 加賀からしてみれば「才能や記憶を失った理由」、こちら側からすれば「通信簿の全埋め」…という感じでしょうか うまく言葉に出来ずすみません
>>284 うーん…正直4章の下りを見ればある程度推測は付くと思われるので…すみません
>>285 不定期更新になってしまっているのは謝罪します

               Day 10     AM 8:44


           本日の自由行動 残り5回 



31芦本2/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
35大江2/6
42樫月2/6
35栗須2/6
31狭野2/7
42不知火2/6
33城須賀2/7
42谷2/6
50紡3/6
42露寺2/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  大江(1) 芦本(2) 狭野(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                      AM 9:07   Gymnasium


加賀「…?」

バレーボール…っぽい音がする。卓球のピンポン球の音ではないし、バスケットボールにしては…音がちょっと軽い。

加賀「となると谷君?」

…でも何か…弱い?

加賀「左手で打ってる…とか?」









加賀「…何これ…」

体育館に入った私の第一声がこれである。

…そこには卓球台の半分が壁に凭れ掛かっており、バスケットボールのリングが飛び出していて、何故かサッカーのゴールまであって…。

加賀「…谷君じゃ無いのか」

…一番奥には、淡々とバレーボールで壁当てを続ける飯田君の姿。

加賀「とにかくこれなんとかしないと…」

彼に声を掛ける前に、私はまず目下の散時を何とかする事にした。





加賀「はぁ…」

卓球台を倉庫に押し込み、バスケットゴールを試行錯誤を繰り返しなんとか畳んだ私は、最後にサッカーのゴールを仕舞おうとした。

飯田「何やってんだ?」

加賀「うわあっ!」

いつの間に終わったんだ…。

飯田「…片付け?悪ぃな、なんかやらせちゃって」

加賀「ああうん、気になってやっただけだから大丈夫だけど…これ全部飯田君が?」

飯田「ん?そうだぜ?身体動かすの楽しいしな!」

快活に笑う彼。…放っておいたら自分で片付けしたんだろうか。しなさそう。

加賀「へえ…えっと、今日は走らないの?」

飯田「走りたいのか?」

加賀「そういう訳じゃないけど…」

飯田「ほら、他の競技だって腕を磨いておけばそっちでもお声が掛かるかもしれねーだろ?特にサッカーなんて足だけなんだし」

加賀「闇雲に手を出しても船頭多くして船山に上ると思うんだけど…」

飯田「闇雲じゃねえって。こう見えて自分で素質があるって感じた競技しかやんねーよ、俺は」

加賀「は、はあ…」



1 飽きっぽいの?
2 …整理整頓下手なの?
3 その熱心さは…運動だけに?

↓1

あげてなかったので上げます



1 飽きっぽいの?
2 …整理整頓下手なの?
3 その熱心さは…運動だけに?

↓1

加賀「その熱心さは…運動だけに?」

飯田「ん?どういうことだ?」

加賀「ああうん、勉強には興味ないのかなぁって…」

飯田「そんなもん興味ねーよ!勉強が出来たところで何にもなんねーだろ」

加賀「いや、そんなことは…」

飯田「大体、勉強何とかしたところで俺の運動のレベルには追いつけねーだろ!だったら時間の無駄だ!」

加賀「そんな暴論…」

飯田「…いやいや、暴論じゃねーだろ」

飯田「人間は全部極められるようには出来てねーんだよ」

飯田「だったら効率よく得意な分野伸ばした方がいいだろ」

加賀「それは…どこかの論文に書いてあったりするの?」

飯田「いいや?勘だ」

加賀「勘って…」

飯田「別に俺がどう生きようが加賀には関係ねーだろ」

加賀「そりゃまあ、私には関係ないけどさ…」

飯田「だろ?だったら気にすんじゃねーって」

加賀「…」

武一本、ってのも厳しいって思えるんだけどなぁ…。







あとサッカーゴールはちゃんと二人でしまった。…当然だよね。




『通信簿 飯田典羽矢 2/6』

『体育館から物音がするので行ってみると、倉庫の中の物品がこれでもかと体育館中に置かれていた』

『どうやら犯人は飯田君のようで…壁当てに夢中な彼を横目に荒れ放題の体育館をなんとか元通りにしようと試みる』

『…途中で飯田君が気付いて、その上自らの素質について語り始めた』

『ちょっと面倒だったので勉強について話を振ってみると、見事に弱点だったみたいで…でもやっぱり勉強はするべきじゃないのかなぁ』

               Day 10     AM 10:39


           本日の自由行動 残り4回 



31芦本2/7
28亜堂1/6
35飯田2/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
35大江2/6
42樫月2/6
35栗須2/6
31狭野2/7
42不知火2/6
33城須賀2/7
42谷2/6
50紡3/6
42露寺2/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  芦本(1) 狭野(2) 飯田(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)

                  AM 10:59   Ado's room


亜堂「…なんだ紅香さんか」

加賀「新島さんじゃ無くてごめんね」

亜堂「別に構わねえけどさ。何の用だ?」

加賀「世間話?」

亜堂「…まあいいや、入れ」






亜堂「世間話、ねぇ…」

加賀「といっても、私がネタを持ってきた訳じゃないんだけど…」

亜堂「なんだそりゃ。俺が語れって事か?」

加賀「う、うん…」

亜堂「急に話せって言われてもな…話題もねえの?」

加賀「えーと…じゃあ亜堂君の才能のこととか…」

亜堂「…二番手?」

加賀「それ以外にある?」

亜堂「…まあ、いいか。つってもこれ語るのも一苦労だけどな」

加賀「えっ?」

亜堂「…考えて見ろよ。二番手ってどう定義するんだよ」

亜堂「何かに次いで二番、って言っちまえばそれまでだけど、それ以外に定義のしようがねえだろ」

亜堂「…大体どういうメカニズムで二番を保ってるのかも分かりゃしねえ。チャンピオンを倒す挑戦者が出てきたら、チャンピオンは普通二位になるだろ?」

亜堂「でも俺がいることでチャンピオンは三位になっちまう。…本当にそうか?」

亜堂「勿論俺が認知されていればそうなるだろう。…俺が観測されて居なけりゃ、二位はそのチャンピオンに与えられる順位になる」

亜堂「これっておかしくねえか?確かに言っている事は間違っちゃいない。間違っちゃいねえけど…」

亜堂「論理的に破綻してる、だろ?」

加賀「ああまあ、そう…なのかなぁ」

亜堂「俺もこの才能、手に余してんだよ。何せ扱いづらい」

亜堂「…まあこう言うのも、紅香さんの才能知っててその利便性も理解した上、だけどな」

加賀「…気になるなぁ」

亜堂「俺からは教えねえからな」



1 手に余すなら放棄しちゃえば?
2 …そんな面倒な事考えなくてもいいんじゃないかな
3 弱音を吐くのはよくないよ

↓1

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