【モバマス×クトゥルフ】塵を踏むもの (84)

※オリジナルシナリオを元にしたSSです パロネタ注意
 基本的にプレイヤー視点で進みますが、序盤はサクサク進行させるため探索者視点です
 クトゥルフ神話TRPGの知識がある程度ある前提で進みますので注意
 あと、わかりづらいと思うので名前はアイドルそのままにしてあります

GM:ちひろ
PL:P・菜々・文香・裕子(初心者)


ちひろ「ということでクトゥルフです」

一同「いあー!!」

ちひろ「はいキャラシ作ってくださーい」

P「今回どんなシナリオですか?」

ちひろ「シナリオ名は『塵を踏むもの』」

ちひろ「現代の製薬工場が舞台ですね、戦闘技能よりは探索技能のほうが重要ですが戦闘技能がないとたぶん詰みます」

ちひろ「あと初心者の裕子ちゃんもいるので、難易度低めのシナリオを用意しました」

裕子「ありがとうございます!」

P「難易度DEATHじゃなくてHELLくらいってことですか」

ちひろ「普通にEASYかNORMALくらいですよ」

P「EASY:簡単に死ぬ」

菜々「NORMAL:普通に死ぬ」

ちひろ「どれだけ難易度高くしたいんですか・・・」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1484683564

P「まあ、神話生物を武道で蹴散らす感じのシナリオじゃないってことですね」

ちひろ「あと一つだけ、あまり年齢が若いと苦労します」

菜々「えっ!?じゃあ17歳だと・・・」

ちひろ「まずいと思います」

菜々「うう・・・仕方ありません・・・」

P「じゃあ俺前のシナリオの探索者いるんでそのまま使います」

文香「私も、前の探索者でいきます」

菜々「えっ、文香ちゃんの前の探索者って・・・」

文香「はい、アレです」

P「あー、アレか・・・魔導図書館の主みたいになってる」

菜々「私は前の探索者がお亡くなりになってしまったので・・・」

裕子「キャラシートって作ったことないんですけど・・・」

P「あ、じゃあ俺教えるわ」

ちひろ「各項目振りなおし1回で高い方を取っていいですよ、あと配分可です」


~キャラシ作成中~

裕子「職業に『サイキック』ってないんですか?」

P「何する職業だよ・・・」

裕子「じゃあせめて技能に・・・」

P「魔術は使えるかもな、場合によっては」

裕子「ほうほう・・・」

P「でも魔術絡みは文香担当になりそうだけど」

ちひろ「じゃあみなさん、キャラの自己紹介をお願いします」

P「じゃあまずは俺から行くか」


P 28歳 私立探偵
主な技能:<言いくるめ><応急手当><鍵開け><聞き耳><忍び歩き><図書館>
<武道(空手)><目星><キック><クトゥルフ神話>


ちひろ「よくある感じの探偵ですね、武道を除けばですけど」

菜々「探偵なのに<追跡>に振ってないという」

P「まあ前のセッションでも使ってたから裕子以外は分かると思うけど、元警官だ」

文香「ステータスは平均的ですが、特筆すべきはDEX18ですね」

裕子「すばしっこくて強い探偵ってことですか!」

P「そういうことだな、あと<クトゥルフ神話>が16あるな」

P「一人で探偵事務所を開いてて、変な依頼がちょこちょこある、まあそこそこの稼ぎはあるって感じか」

文香「では、次は私が」


鷺沢文香 26歳 医師
主な技能:<医学><隠れる><聞き耳><心理学><精神分析><図書館><英語><ラテン語>
<薬学><クトゥルフ神話>


P「安定の医師」

菜々「INT17、EDU18となかなか高いですが、何より<クトゥルフ神話>が38」

文香「出先でいろいろな怪奇現象や事件に巻き込まれて、気づけばこのようなことに」

P「我らの生きる魔導書」

裕子「魔導書・・・ですか?」

P「今までで呪文を習得したり、魔導書持ち帰ったりしてるからな」

文香「今家にネクロノミコンがあります」

菜々「とんでもないですね・・・」

文香「以前の事件でお会いしているので、Pさんとは知り合いですね」

文香「研修明けの非常勤の外科医ですが、古書や稀覯本の蒐集が趣味であちこち飛び回っています」

文香「その関係で、得体の知れないものと遭遇することが多いですが何とか乗り切っています」

菜々「生存率高いですよね・・・」

文香「でも前回は菜々さんが頑張ってくれたからで・・・」

菜々「医学と精神分析持ってる探索者は守らないと」

P「結果死んだけどな」

裕子「<隠れる>が高いのは?」

文香「学生時代、目立たなかったもので・・・」

裕子「おう・・・」

菜々「では、次はナナの探索者ですね!」


安部菜々 27歳 大学助教授
主な技能:<化学><コンピューター><信用><跳躍><電気修理><英語><薬学>

P「おお、これはまた凄いのが来たな」

菜々「理系大学の助教授ですね、主に化学・薬学系がメインです」

文香「・・・確か今は『助教授』ではなく『准教授』という言い方が多いようですが」

菜々「そ、そうなんですか!?」

ちひろ「それにしても、27歳で准教授というのはかなり凄いのでは・・・?」

P「APP17ですからね、いろんな手段使ったんじゃ?」

菜々「やめてください!」

裕子「技能が少ないみたいですが・・・その分1個1個の技能値が高いんですね!」

文香「そういう振り方もありかと思います、技能が安定しますので」

P「安定する(安定するとは言ってない)」

菜々「技能値90の応急手当を2連続で失敗して探索者がオダブツ、あると思います」

文香「むしろ、応急手当でとどめをさすことすらありますね」

菜々「ファンブルで傷口に指を突っ込んでアイエエエ!」

P「結局はダイスの女神様次第なんだよなあ・・・」

裕子「ダイスの女神様ってどんな人なんですか?」

P「きっとちひろさんのような」

ちひろ「それ褒めてませんよね?」

文香「なぜ跳躍に・・・?」

菜々「跳躍はロマンです!高校時代に陸上部で走り高跳びの選手でした!」

P「菜々が・・・」

裕子「走り高跳び・・・?」

菜々「な、なんですかその顔は!?」

文香「腰をやられそうですね・・・」

菜々「文香ちゃんまで!?」

裕子「ではでは、最後にこのエスパーユッコの探索者です!」


堀裕子 24歳 ジャーナリスト
主な技能:<言いくるめ><聞き耳><忍び歩き><写真術><跳躍><図書館><ナビゲート><目星><歴史>


菜々「想像以上にまともですね」

裕子「どういう意味ですかっ!」

P「まあ俺がチェックしてるしな」

文香「裕子さんも跳躍に振っているのですね」

裕子「新鮮な情報を集めるためには各所を飛び回らないといけないのです!」

ちひろ「飛び回るというより跳び回るイメージですが」

裕子「<サイキック>に振れなかったのが痛恨の極みです」

P「ねえよそんなもん」

ちひろ「そして恒例の所持品チェーック!」

P「俺は財布、スマホ、筆記用具、充電器、手帳、ハンカチ、眼鏡、ライター、デジカメ、ICレコーダー」

P「あとはピッキング用具くらいか」

春菜「眼鏡ですか!?」

P「どっから出てきたお前。変装用の伊達メガネだよ」

文香「私は財布、スマートフォン、手帳2冊、筆記用具、ハンカチ、化粧用ポーチ、救急セットです」

P「文香は化粧なんかしなくても綺麗なのにな」

文香「そ、そう言っていただけるのは嬉しいですが、探索者がそうとは限りませんので」

裕子「APP16ですよ文香さん」

菜々「魔導書は持ち歩かなくていいんですか?」

P「常に魔導書持ち歩いてる医者ってどこの変態だよ」

裕子「なんで手帳は2冊なんですか?」

菜々「文香ちゃんの持ってる手帳って読むだけでSAN減りそうですよね」

文香「片方は普通に仕事に使う手帳、もう片方は不可思議な事件に巻き込まれた時の記録です」

P「つまり魔導書みたいなもんじゃないか、変態か」

文香「いえ、Pさんほどでは」

P「おおう、こういう弄り方では動じなくなってきたか・・・成長したなあ文香」

裕子「クトゥルフ神話に触れると精神が鍛えられるんですか!?」

菜々「効果には個人差があります」

菜々「では私は財布、スマホ、ノートPC、充電器、各種ケーブル類、精密ドライバー、ハンカチ、化粧用ポーチくらいですかね」

文香「ノートPCがあるといろいろと便利ですね」

P「後から『実はこんなソフトが入ってました!』とかできるしな」

ちひろ「よっぽど変なものだったら幸運振ってもらいますよ?」

P「しかし菜々の口からスマホなんて言葉が出てくると違和感が凄い」

菜々「17歳なら普通です」

裕子「私は財布、スマホ、デジカメ、ICレコーダー、手帳、化粧用ポーチ、スプーン、催涙スプレーです!」

菜々「また物騒なものを」

裕子「暴漢撃退用です!」

P「やっぱスプーンは持ってんのな」

菜々「誰も拳銃とかライフルとか火炎瓶とかプラスチック爆弾とかは持ってないんですか?」

裕子「も、持ってるわけないじゃないですか!?」

P「いや普通誰か持ってるよな」

文香「持ってないのがおかしいくらいですね」

ちひろ「何で持ってないんですか?」

裕子「えっ」

ちひろ「じゃあ時間も限られてますし導入いきましょうか」

ちひろ「皆さん4人は『スターダスト製薬』という製薬会社の工場内、応接室にいます」

ちひろ「工場見学の前に職員の人から会社や工場の説明を受けているところで、時刻は午前10時です」

P「何つー名前だ」

文香「合流する必要はないんですね」

ちひろ「ではまずこの『スターダスト製薬』の情報を開示します」

・ここ数年で、非常に効果が高い美容液『ワカルワDX』を販売し急成長した
・この美容液は値段が高いにもかかわらず、効果が高く生産数も少ないので現在入手困難

P「ぶっ!?な、なんですかこの名前」

菜々「アンチエイジングにすごく効果がありそうですね」

文香「わかるわ・・・」

ちひろ「ではPさんと裕子ちゃんにはこの情報を・・・」

P「ん?」

裕子「メモですか?」

メモの内容
・『ワカルワDX』を日常的に使っている人物のうち、不可解な失踪や変死を遂げた人物が数人いる
 使用者の数からみると多くないので、警察関係者は重要視していない

P「ほうほう」

裕子「このメモの内容って言っちゃっていいんですか?」

P「これはその探索者しか知らない情報だからな、共有しようとするならロールプレイ中に共有しないといけない」

裕子「ほうほう、そういうことですか」

ちひろ「ではここに来ている理由は、Pさんと裕子ちゃんはその件の調査で」

文香「私はPさんが目をつけている事件ということで、非日常の匂いをかぎ取ってついてきたということで」

菜々「ナナは単純に施設見学、ということにしましょうか。職業柄不自然ではないですし」

ちひろ「じゃあ応接室にいる皆さんが、部屋の外から男性の悲鳴を聞いたところからロールプレイスタートです」

裕子「えっ」

■■■以下、探索者視点となります■■■


???「う、うわあああぁぁぁぁぁっ!!」

一同「えっ・・・?」

職員「み、皆さんは少しここで待っていてください、何があったのか確認してきます」バタン

文香「・・・行ってしまいましたね」

P「これは・・・もしかするともしかするかもしれませんね」

裕子「な、何か知っている口ぶりですが・・・ムムムーン!これは事件の香りが!?」

菜々「事件、ですか?」

P「まあ、待ってるは待ってるにしても、その間暇なのでお互い軽く自己紹介でもしませんか?」


~自己紹介後~


裕子「Pさんも私と同じ事件を追っていたとは・・・まさかPさんもサイキックパワーの持ち主ですか!?」

P「何ですかpsychic powerって・・・」

文香「なぜ発音がネイティブなんですか」

裕子「いえ、私って直感に頼って行った場所で特大のスクープがあったりすることが多くて」

裕子「同業者の間でも何か不思議な力が働いているのではとまことしやかにささやかれているんですよ!」

P「まあサイキックパワーかはわかりませんが、ちょっとオカルティックな事件に縁がありまして」

菜々「Pさんと鷺沢さんはお知り合いなんですよね」

P「はい、案の定、以前に不可思議な事件に巻き込まれたときに知り合いまして」

文香「むしろ私などは自分から首を突っ込みに行っている立場ですが」

裕子「それにしても遅いですね・・・自己紹介やら何やらで10分以上は経っていると思いますが」

P「・・・ちょっと外出てみます?」

文香「まあ、待っていても仕方ないですしね」

菜々「なんか電波も来てないみたいですし」

裕子「あっほんとですね、携帯が繋がりません」

P「じゃあ出てみましょうか」ガチャ

菜々「玄関脇に守衛室がありましたね、何か知ってるかもしれないですよ?」

裕子「では行ってみましょう!」

~守衛室~

文香「扉は開いてますが・・・誰もいませんね」

P「ちょっと入ってみるか、すみませーん、どなたかいませんかー」

裕子「あっ、監視カメラがありますよ!玄関、1階、地下1階、地下2階、工場・・・えっ?」

菜々「どうしました?」

裕子「こ、この画面を見てください」

P「この画面は地下1階の廊下・・・何かいますね」

菜々「小さくて赤い何かが・・・何体か」

文香「人間やただの動物ではなさそうですね」

裕子「な、何と言っていいかわからないですが、薄気味悪いです」

P「文香さん、これ何かわかります?」

文香「こうも遠目で、画質も荒いのでこれだけでは何とも」

P「とにかく、地下1階に降りるのはまずそうってことかな・・・上ってこないのかなこいつら」

裕子「工場の方のカメラに何人か作業員の方が写ってます!」

P「とりあえずそっちに行けば話は聞けるってことか・・・」

菜々「それにしても、何か机の上が荒れてますねえ」

裕子「はい、椅子もちゃんとしまわれてなかったですし、誰かが慌てて出て行ったような」

文香「普通に考えると守衛さんですよね、何があったのでしょうか」

P「まあここにはもう何もなさそうですし、とにかく職員の人を探しましょうか。あと先にちょっと玄関見てみません?」

~玄関~

裕子「あれ?玄関が開きませんね」

P「そういえば、入ってくるときに思ったんですけど」

文香「はい」

P「ここって工場区画の出入り口ってわけでもないのに、なんか厳重すぎだと思いませんでした?」

菜々「あ、確かに。扉も分厚いですし、ちょっと大掛かりな実験をするときの実験室みたいな」

菜々「出入りを厳重にするってことは、何かが入らないようにするか、何かを漏らさないようにするか・・・」

裕子「あれ?扉の横にこんなパネルありましたっけ?」

文香「赤いランプで『3』の表示と、隣にカードリーダーがありますね」

P「入ってきたときは真っ暗だったと思うんですけど」

文香「はい、私もそうだったと思います」

菜々「ナナも見ました、何のパネルだろうとは思ってたんですけど」

P「あ、安部さんって自分のこと『ナナ』って呼ぶんですね」

菜々「ふえっ!?」

P「いいじゃないですか可愛らしくて。とっても27歳には見えないですし」

菜々「あ、ありがとうございます」

文香「では菜々さんと呼びましょうか、あ、私も文香で構いませんよ」

裕子「では私のことも裕子、もしくはユッコとお呼びください!友達にはそう呼ばれています!」

~守衛室~

文香「玄関のロックは普通守衛さんが解除するはずですので、何か端末は・・・」

菜々「ありましたよ!でも画面がロックされてます」

P「コンピューター詳しいんですよね?解除できませんか?」

菜々「うーん・・・難しいみたいですね」

裕子「では次に行きましょう!」


~玄関脇 倉庫~

P「ここにもパネルが・・・表示は『1』ですね」

文香「やはり扉は開きませんか」


~地下1階への階段~

菜々「あれ?階段の手前の床に何か・・・赤い・・・粉?」

文香「迂闊に触らない方がよいかと」

菜々「は、はい!そうですね」

P「まあ今地下に下りる理由はないですからね、次に行きましょう」


~男子トイレ・女子トイレ~

文香「調べてみましたが誰もいないですね」

裕子「ちなみに水はちゃんと出ました!」

~医務室~

菜々「誰もいませんね」

文香「簡単な救急セットは持っていますが、ここにはかなり本格的な医療器具があるようです」

文香「何かあった時にここに戻ってくればそれなりの処置はできるかと」

P「安楽死とか」

菜々「メスを投擲とか」

裕子「ふしぎなくすりで諸々と引き換えにパワーアップとか!」

文香「私を何だと思っているのですか」

P「生きる魔導書」

文香「容赦ないですね」

菜々(なんか息ぴったりって感じがしますね)


~男子ロッカー室~

P「じゃあ俺が中を・・・」ガチャ

??「ひっ!?」

P「ん?その恰好は・・・職員の方ですか?」

??「ひぃっ、た、助け」ガタガタ

P「むう、パニック状態っぽいな・・・文香さん」

文香「はい・・・失礼します」

文香「落ち着いてください、手を握って、ゆっくり深呼吸して・・・」

??「はぁっ、はぁっ、ふーっ・・・」

P「おっ、落ち着いてきましたね、さすが文香さん」

文香「職員の方ですよね?一体何があったのですか?」

職員A「わ、わからない、小さな子供くらいの黒い何かが、手を伸ばして、一瞬で消しやがった」

P「一瞬で・・・?」

職員A「あいつが、触られて、ま、まるで塵みたいに、粉々になって」

職員A「玄関から逃げようとしたのに、開かなくて、カードキーもきかなくて」

P「やっぱカードキーのリーダーかあれ」

文香「監視カメラで見たのは、小さくて赤い何かだったと思いますが・・・」

P「・・・別物なのか、何か色が変わる条件があるとか?」

職員A「・・・い、今は外に何もいないのか?」

文香「廊下には何もいませんでしたよ」

職員A「そ、そうか・・・廊下の途中に食堂と休憩室がある、さっきはそこに何人かいたはずだから、俺もそこに合流してみる」

文香「そうですか、私たちはもう少しほかの部屋も調べてみます」

~女子更衣室~

P「ではここも俺が」

文香「何を言っているのですか」ガシッ

P「いやだって非常事態ですし、それに女子更衣室にはロマンが」

菜々「文香さんはPさんを押さえておいてください、ナナと裕子さんで中を見てきます」

P「ち、ちくしょう・・・」

文香「本気で泣かないでください」

裕子「誰もいないみたいですね、特に変わったところもありません」

文香「では次に行きましょうか」


~治験室~

文香「大量のベッドと、雑誌や小説の並んだ本棚、ですか」

P「治験室ってくらいですからねえ」

裕子「治験っていうと、新薬を販売する前に必要な、人間を相手にした試験・・・でしたっけ?」

菜々「その通りです!さすがジャーナリストですね」

P「この本棚を全部調べようとすると時間がかかりそうですね・・・」

文香「このようなところに貴重な本や魔導書などがあるとも思えないですし・・・行き詰ったら調べてみればよいかと」

裕子「魔導書・・・?」

文香「お気になさらず」

~食堂・休憩室~

P「人の気配がしますね」

文香「小窓から中が見えるようです・・・何人か職員の方がいるようです」

菜々「入ってみましょうか?」

P「ですね」ガチャ

職員B「だ、誰!?」

P「施設の見学に来てたんですけど、担当してた職員の方がどっかいっちゃいまして」

職員A「あっ、さっきの」

文香「ご無事なようで何よりです」

裕子「えーと、ここにいる職員の方は7人ですか」

職員A「工場の方で作業中の奴も十数人はいるはずだ」

P「さっきの得体の知れない生物?については皆さんに話したんですか?」

職員A「もちろん」

職員B「で、でもそんなものが」

菜々「さっき、守衛室のカメラで似たようなものを見ましたし事実かと思います」

P「あれらが扉を破ってくるかはわかりませんが、とりあえずは閉じこもっていた方がいいかもしれませんね」

文香「玄関以外から外には出られないのでしょうか?」

職員C「ええと、非常口と、工場側の資材搬入口が外に通じてますが・・・」

職員D「玄関が開かない以上、そっちもロックされてるだろうな」

P「ロック?」

職員C「何か緊急事態が起きたときに、任意の扉をロックできるらしいです」

職員D「所長クラスの一部の人間にしかできないらしいけど」

P「あ、さっきのパネルの『3』って数字は」

職員C「そうですね、3のカードキーを持っていないと開けられません」

職員E「俺ら普通の職員は1のカードキーしか持ってないけど」

職員F「くそっ、こんな時に所長は一体何をやってるんだ」

菜々「所長さんが見当たらないんですか?」

職員C「所長室はいつも3のロックがかかってますけど、普段は部屋の外にいることが多いんですが」

職員G「今日は見かけてないですね」

P「この部屋は・・・食堂と休憩室?」

職員B「はい、私が調理員で、食料もたくさんありますし外に出れなくても餓死の心配はないかと」

P「いざとなれば籠城はできるかもってことか」

文香「ちなみに、地下には何があるのでしょうか?」

職員C「社長室のほかに、実験室や研究室、標本室などがありますけど・・・」

職員A「たいてい2以上のロックがかかってて入れないぞ」

職員E「休憩室と会議室は入れたと思う」

文香「そうですか、ありがとうございます」

職員A「ま、まさか地下に行く気じゃ」

P「1階に脱出の手掛かりがなければそうなるかもしれませんね、気乗りはしませんけど」

~所長室~

裕子「職員の人が言ってた通り3のロックがかかってますね」

P「・・・これ開けられないですかね」

菜々「えっ?」

P「俺も職業柄、鍵開けは得意なんですが・・・電子ロックはいろいろと難しくて」

P「協力したら何とか開けられないかなあと思いまして」

菜々「わ、わかりました、やってみましょうか」

菜々「えーと、ここのカバーを外して・・・あっ、端子がありますね!ノートPCをつないで・・・」

裕子「おおっ、なんか洋画っぽいですね!」


~10分後~

菜々「うーん、さっきの守衛室もそうでしたけど、ロックが意味不明です」

P「無理でしたか・・・まあ俺も歯が立ちませんでしたし」

文香「次に行きましょうか」


~エレベーター前~

P「地下1階と地下2階に行けるエレベーターみたいですね」

裕子「エレベーターも、隣にある非常口も当然のようにロック3が」

菜々「まあ階段もありますしスルーで」

~更衣室前~

文香「この先更衣室、消毒室を通って工場スペースに行くようですが」

裕子「更衣室の扉の前に・・・先ほども見た赤い粉が・・・?」

菜々「しかもさっきよりも山盛りになってますよ?」

文香「この赤黒い粉・・・まさか」

裕子「えっ?ふ、文香さん!?」

P「ちょっ、触って大丈夫なんですか?」

文香「おそらく問題ないと思います・・・この粉、というか大きさからして塵、ですか、おそらくもともと人間だったものです」

菜々「えっ?・・・あっ!さっき職員の人が言ってた、一瞬で消された人って」

P「一瞬で・・・文字通り粉々にされたってことか?」

文香「それにしてはさらさらで、水分が少なすぎるように思います」

文香「・・・塵の中から、このようなものが」

裕子「さっきの職員の人も持ってたカードキー?」

文香「どうやらこれも1のカードキーのようですね」

菜々「更衣室には1のロック・・・これで通れるってことですか」

P「じゃあ使ってみましょうか、文香さん、カードキーを」

文香「はい」ピッ

裕子「おおっ開きましたね!」

P「更衣室で作業着に着替えて、消毒室を通って工場エリアへか・・・全員で行くのは面倒ですね」

P「俺一人で行ってくるんで、ここで待っててもらえますか?」

菜々「えっ、でももしかしたら人をこんな粉みたいにした生物がいるかも」

文香「先ほどの監視カメラでも特に異状はなかったようですし、大丈夫かと」

~10分後~

P「みんな避難するそうです」

裕子「そうですか」

P「あとやっぱ工場の搬入口も3のロックがかかってました」

菜々「これで1階は一通り見て回ったわけですけど・・・」

文香「いえ、玄関脇の倉庫がまだですね」

P「じゃあそっち行ってみますか」


~倉庫~

P「じゃあカードキーを使いましてと」ピッ

文香「備品や工具などが置いてあるだけみたいですね」

裕子「あっ!バールのようなものが!」

菜々「どう見てもバールじゃないですか」

裕子「2本ありますね!護身用に持って行きましょう」

菜々「まあ、何かをこじ開けたりするのに使えるかもしれませんしね」


P「じゃあいよいよ行きますか・・・地下1階」

裕子「・・・あの得体の知れない何かがいた1階ですか」

文香「他に手がかりもありませんし」

■■■ここからプレイヤー視点■■■

P「じゃあ地下1階への階段を下りる前に・・・全員で<聞き耳>振りますか」

<聞き耳>
P :07 成功
文香:94 失敗
菜々:21 成功
裕子:60 成功

文香「危なかったですね」

P「ファンブルとかだと階段で足を滑らせそうだな」

ちひろ「・・・特に物音や気配は感じません」

P「じゃあ注意しつつ、ゆっくり階段を下ります」

ちひろ「踊り場を過ぎ、地下1階に足を踏み入れた4人、正面には『休憩室』と書かれた扉が見えますが・・・」

ちひろ「・・・皆さん、1D100を振ってください」

菜々「えっ」

文香「来ましたか」

裕子「なっ何ですか!?」

P「4人で振るなら誰が不意打ちを受けるか、って感じじゃないか?」

文香「遭遇判定ならGMがクローズドで振りそうなものですし」

<???>
P :14
文香:72
菜々:69
裕子:92

ちひろ「では数字の一番大きかった裕子ちゃん」

裕子「えっ!?」

ちひろ「地下2階への階段部分から、何者かの攻撃を受けます。不意打ち扱いなので回避不可です」

P「きたあああ!」

ちひろ「首筋を何かになでられたような感触があり、驚いて後ろを振り返ると・・・」

裕子「ひゃんっ!?ちょ、ちょっとプロデューサーさん!」

P「いや、そんな描写があったから実際に首筋なでてみたらどういう反応するか気になって」

裕子「し、心臓飛び出るかと、ほ、ほんとに、びっくりしたんですから!」

P「涙目かわいい」

ちひろ「はいはいイチャつかない、では裕子ちゃんが後ろを振り返ると・・・」

ちひろ「監視カメラでも見た、小さくて赤い人影が、こちらに手を伸ばしたまま宙に浮き佇んでいました」

ちひろ「遭遇時の描写を読み上げます」

その体は小さな子供くらいの大きさしかなかったが、千年も経ったミイラのように干からびてシワだらけだった。
毛が1本もない頭にも、骸骨のように細い首の上についている目鼻立ちのない顔にも、無数の網目状のすじがついていた。
体は一度も呼吸をしたことがないシワだらけの中絶胎児のようだった。
先端に骨のようなかぎ爪のついている管状の腕は、まるで永遠の手探りをしている形で硬直しているかのように、
前に突き出されたままとなっていた。

P「誰かリアル<クトゥルフ神話>で何か心あたりあるか?」

文香「いえ、特には・・・」

菜々「マイナーな神話生物か、それともオリジナルかですか・・・」

ちひろ「まずは裕子ちゃんへの攻撃の処理を行います」

ちひろ「ダメージはありませんが、確定でSANが2減少します」

文香「ダメージなし・・・?」

ちひろ「そしてここで、Yポイントという概念を導入します」

P「Yポイント・・・?」

ちひろ「裕子ちゃんにYポイントを2進呈します、備考欄に書いておいてください」

裕子「わ、わかりました!」

ちひろ「そして、その異形を目にした探索者たちはSANチェックです。成功で1、失敗で1D6の減少です」

P「おっ、そこそこでかいですね」

菜々「発狂ありますね」

『SANチェック』
P :32 成功 SAN減少1
文香:90 失敗 SAN減少1D6→1
菜々:10 成功 SAN減少1
裕子:53 失敗 SAN減少1D6→2

文香「なんだかんだで運がいいですね」

P「発狂なかったかー」

ちひろ「では赤い異形との戦闘です、行動順はDEX順でPさん→裕子ちゃん→菜々さん→文香ちゃん→異形です」

P「んー何するかなー・・・さっきの描写的に触れるとヤバそうなんだよなあ」

P「<クトゥルフ神話>でこいつが何なのかわかったりしませんか?」

ちひろ「いいですよ、どうぞ」

<クトゥルフ神話>
P:55 失敗

ちひろ「特に思い当たることはないですね」

P「16じゃなあ・・・文香に期待しよう」

裕子「では私は・・・触れるのがまずいならバールで殴りかかります!」

<こぶし>
裕子:79 失敗

ちひろ「裕子ちゃんのバールは空を切りました」

裕子「ううっ・・・」

菜々「じゃあナナもバールで!」

<こぶし>
菜々:21 成功 威力1D6(dbなし)→5

ちひろ「菜々さんのバールは異形を捉えましたが、その枯れ木のような見た目とは裏腹に頑強なようで、弾き返されてしまいました」

菜々「威力5の攻撃が効いてない・・・?」

文香「では私も<クトゥルフ神話>で」

<クトゥルフ神話>
文香:13 成功

ちひろ「その異形を直接目にした文香ちゃんは、その見た目から『クァチル・ウタウス』という名前に思い当たります」

『クァチル・ウタウスの情報』
・全ての物理&魔術攻撃が無効である
・老化や風化の能力を持つ
・人間は触れられただけで一瞬で風化し即死
・まれに呼び出した人間に不老不死を与える

菜々「やっぱり聞いたことのない名前ですねえ・・・って攻撃無効ですか!?」

P「風化・・・なるほど、さっきの赤い粉は『バラバラにされた』んじゃなくて『風化させられた』のか」

ちひろ「しかし文香ちゃんの知る『クァチル・ウタウス』であれば、先ほど触れられた裕子ちゃんは風化しているはずですし」

ちひろ「先ほどバールで殴った時も、バールが一瞬で塵になっているはずです」

文香「なるほど・・・では、今得た情報を他の探索者に伝えます」

P「本来の『クァチル・ウタウス』とは何か違うってことか?」

ちひろ「では『クァチル・ウタウス』の攻撃、対象は文香ちゃんで」

<触れる>
クァチル・ウタウス:21 成功

文香「回避します!」

<回避>
文香:64 失敗

ちひろ「文香ちゃんの方向に一瞬にして灰色の光が伸びたかと思うと、いつの間にか『クァチル・ウタウス』が眼前に移動しています」

ちひろ「そのあまりにもの早さに文香ちゃんはなすすべもなく触れられ、SANが2減少、Yポイントを2進呈です」

P「DEXが一番遅いのに移動が一瞬・・・?」

ちひろ「さて、では皆さん<アイデア>を振ってください」

<アイデア>
P :44 成功
文香:14 成功
菜々:81 失敗
裕子:25 成功

ちひろ「では<アイデア>に成功した探索者がいるので、以下の『逃走ルール』を開示します」

『逃走ルール』
『クァチル・ウタウス』との戦闘時、1Rの間逃走に集中することで確実に逃走することができる
逃走に集中しているときでも<回避>は1Rに1度可能
これは『クァチル・ウタウス』が何体いたときでも同じ条件である
ただし、逃走までの間に戦闘に参加している『クァチル・ウタウス』全てに1ターン行動を許す
視界から外れれば『クァチル・ウタウス』は追ってこない

菜々「これは・・・まず間違いなく1回は触られそうですね」

P「でもすべての攻撃が無効なら逃げるしかないよなあ」

ちひろ「じゃあ2R目ですが、全員逃走でいいですか?」

文香「はい」

ちひろ「じゃあ逃走までの間に、『クァチル・ウタウス』の攻撃、対象は・・・裕子ちゃんです」

<触れる>
クァチル・ウタウス:93 失敗

ちひろ「裕子ちゃんの方に一瞬で移動した『クァチル・ウタウス』ですが、目測が狂ったのかその手は空を切ります」

ちひろ「いや『クァチル・ウタウス』に目とかないんですけどね」

裕子「やりました!さすがサイキックです!」

ちひろ「では逃走しますが、ここで地下1階の地図を開示します。どこに逃げますか?視界に入らないところならどこでもいいですよ」

P「ふむふむ・・・そうなると、1階に戻る、地下2階に行く、休憩室に入るの3択か」

文香「休憩室でいいのではないでしょうか?1階に戻るのはないでしょうし、地下2階はまだ危険な気がします」

P「賛成」

菜々「ナナもそれでいいと思います」

裕子「では目の前の休憩室に入ります!」

ちひろ「では4人は、休憩室に逃げ込むことに成功しました」

ちひろ「ではここで・・・」コロコロ

裕子「ち、ちひろさんが何か振りましたよ!」

ちひろ「休憩室は無人でした」

P「・・・まさか部屋を移る度に遭遇判定あるんじゃ」

文香「連戦もあり得ますね」

ちひろ「では休憩室の様子ですが、棚や机があり、机の上にはボードゲームが出しっぱなし」

ちひろ「本棚には雑誌やマンガが詰め込まれた状態、ウォーターサーバーや冷蔵庫、電子レンジなどもあります」

ちひろ「床には先ほども見た赤い塵が大量に積もっています」

文香「では<目星>でしょうか?」

ちひろ「そうですね、本棚を調べる場合は<図書館>で振ってください」

文香「では私が<図書館>で本棚を、他の皆さんで<目星>でしょうか?」

P「それがいいと思います。では」

<図書館>
文香:64 成功

<目星>
P :55 成功
菜々:37 失敗
裕子:76 成功

ちひろ「ではまず<図書館>に成功した文香ちゃんは、『スターダスト製薬』について書かれた雑誌を見つけます」

『休憩室の雑誌』
・スターダスト製薬は、もともと『木本製薬』という名前で、2011年に今の名前に改称
・2011年に発売された美容液『ワカルワDX』が大ヒット、密かに育毛剤として男性にも人気がある
・通販限定での販売で、高価(1本200mlで19,980円)にも関わらず人気が非常に高いうえに生産ペースが遅いため現在入手困難
・現社長は5代目の木本義男

P「相変わらず名前で吹きそうになるな」

ちひろ「続いて他の3人は、机の引き出しから『2のカードキー』、赤い塵の中から『銀色の鍵』を見つけます」

菜々「新しいカードキーですか!」

P「要は、『クァチル・ウタウス』から逃げ回りながら『3のカードキー』を探すゲームになりそうだな」

裕子「じゃあ次はどこに行きましょうか?」

菜々「とりあえず1回廊下に出ないといけないんですよね・・・」

文香「今のところ、目に見える脅威はSAN減少しかないですし・・・とりあえずはそこまで恐れずに進んでよいのでは」

P「そうしますか、じゃあ休憩室を出ます」

ちひろ「では・・・」コロコロ

ちひろ「廊下には人影はありません、どこに行きますか?」

裕子「社長室とエレベーター以外は『2のカードキー』で入れそうですね!」

菜々「じゃあ近いところから行きましょうか、休憩室の隣の書庫で」

ちひろ「では『2のカードキー』を使って書庫に入りました」

ちひろ「『スターダスト製薬』の経営や研究などの資料が綺麗にまとめられた本棚がいくつかと、事務机が2つ」

ちひろ「あと、ファイルやメモなどが乱雑に突っ込まれた本棚が1つあります」

P「なんとなくだけど最後の本棚が一番怪しい」

文香「では私が<図書館>で」

裕子「私は資料の方を<図書館>で調べます!」

菜々「じゃあナナとプロデューサーさんでそれ以外の所を<目星>でしょうか?」

P「じゃあそんな感じで」

<図書館>
文香:10 成功
裕子:12 成功

<目星>
P :05 クリティカル
菜々:51 失敗

P「今セッション初クリティカルきたあああ!」

菜々「みなさん出目がいいですね」

ちひろ「うーん、ここでクリティカルですかー・・・」

ちひろ「では成功した探索者にはそれぞれ情報を開示します、まずは文香ちゃんから」

ちひろ「たくさんのファイルやメモが詰め込まれた本棚の奥から、鍵のかかった金属製のファイルケースを見つけました」

ちひろ「紙製のハードカバーのケースに入れられて擬装されていました」

文香「もしやこれは先ほどの鍵で・・・?」

ちひろ「続いて裕子ちゃん、スターダスト製薬の主力商品である『ワカルワDX』の成分表が書かれているページを見つけます」

裕子「むむむ・・・私ではこれを見ても何がなんだかさっぱりですね」

ちひろ「最後にPさん、机からは特に怪しいものは見つかりませんでした」

P「おっとハズレか」

ちひろ「しかし、部屋の奥側、天井の隅の部分に何か違和感を感じます」

P「おっ?そこ詳しく見れないですか?」

ちひろ「天井付近なのでけっこう高いですね、このままではよく見えません」

文香「天井の隅・・・猟犬・・・」

P「やめてくれマジで怖い、じゃあ事務机を隅に寄せてその上に乗ってみます」

ちひろ「わかりました、じゃあPさんは天井の隅にごくごく小さな監視カメラのレンズがあることに気づきます」

P「監視カメラ・・・?」

ちひろ「ではここで<アイデア>どうぞ」

<アイデア>
P :21 成功

ちひろ「ではPさんは、守衛室にあった監視カメラの映像にこの部屋のものはなかったことを思い出します」

P「つまり、このカメラで何かを監視している人物が他にいると?」

P「まあ壊すのもなんですし、一応レンズの前を紙か何かで遮っておきます」

ちひろ「わかりました、では皆さんどうしますか?」

裕子「私は美容液の成分表を文香さんと菜々さんに見せます!」

文香「私はファイルに銀色の鍵を使ってみます」

ちひろ「ではまず文香ちゃんと菜々さん、<薬学>で判定どうぞ」

<薬学>
文香:99 ファンブル
菜々:88 成功

文香「こ、ここで初ファンブルですか・・・」

菜々「88、あ、危なかったです」

ちひろ「こ、こんなところでファンブルを出されると・・・どうしましょう」

文香「申し訳ありません」

ちひろ「ではまず菜々さんから。この成分表を見た限り、他の一般的な美容液の成分とそれほど大きな差はなさそうで」

ちひろ「そこまで話題になるほどの効果は見込めないのではないか、と感じます」

菜々「ほうほう」

ちひろ「続いて文香ちゃん、熱心に成分表とにらめっこをしながら歩いていると、事務机に足が引っかかって転倒します」

文香「えっ」

ちひろ「ダメージ1D3です」

P「うっわ」

転倒ダメージ:1D3→3

裕子「うっわ」

ちひろ「では転倒したときに肘を打ってしまいます、よほどいいところに入ったのかすごく痛いです」

文香「で、では<医学>で治療を」

<医学>
文香:75 成功 回復値1D3→3

P「肘を打ってるなら<医学>の成功率にペナルティとかないんですか?」

文香「どうして難易度を上げるような提案をするんですか」

ちひろ「まあすごく痛いだけですし別にいいですよ、では適切な手当てによりすっかり回復しました」

ちひろ「続いて、金属製のファイルは銀色の鍵で開けられました。中から出てきたのは数枚の写真と1枚のメモです」

ちひろ「英語で書かれた文書のようなものの一部が撮られていて、字はかなり細かいですが」

ちひろ「よほど高画質で撮ったのか特に違和感なく読むことができそうです」

ちひろ「そして同じような写真で、何かほかの言語で書かれているものがあります」

文香「魔導書ですか!?」ガタッ

裕子「お、落ち着いてください!」

ちひろ「ではまず<知識>を振ってください」

<知識>
P :76 失敗
文香:78 成功
菜々:98 ファンブル
裕子:80 成功

菜々「なんかさっきから出目おかしくないですか!?」

P「まれによくある」

ちひろ「<知識>でファンブルって扱いに困るのでスルーで」

P「ちひろさんマジ有情」

ちひろ「成功した二人は、この言語はギリシャ語であることがわかります」

ちひろ「そして成功した二人は追加で<アイデア>どうぞ」

<アイデア>
文香:62 成功
裕子:12 成功

ちひろ「では二人は、文章の配置や似た単語から、これらの写真は元々ギリシャ語の文章を英語訳したものではないかと思います」

文香「原書がギリシャ語の魔導書でしょうか?」

裕子「では次は英語の方を読んでみましょうか!」

P「英語か・・・持ってるのは文香と菜々か」

文香「では私が読んで、日本語訳を作ります」

<英語>
文香:57 成功

ちひろ「では文香ちゃんは、30分ほどかけて『カルナマゴスの遺言』の日本語訳を作成しました」

ちひろ「メモを見た探索者は、以下の知識を得ます」

『カルナマゴスの遺言』
GOO『クァチル・ウタウス』の召喚と退散について書かれている
召喚にはMPを20、SANを5消費したうえで呪文を唱え召喚
また1D10ターンの間、術者の意の通りに動き、ターン経過後に時空を超えた先の暗黒の地獄に帰っていく
『クァチル・ウタウス』は多くの呪文を知っており、その中に対象を不老不死にする呪文もある
召喚には1D3+2ターンの詠唱が必要で、その間術者は動くことができない
生贄1体につきMPの消費を5減少させることができる
不老不死の対象は背骨のねじ曲がった異形の姿となってしまう

ちひろ「そしてメモを見た人は、さらに『クァチル・ウタウスの退散』の呪文を修得します」

『クァチル・ウタウスの退散』
退散させるにはMPを10、SANを2消費したうえで呪文を唱える必要がある
まず前文を唱え、そこから退散には召喚した時と同じターン数が必要で、その後退散の呪文を唱える
その間術者は動くことができない
生贄1体につきMPの消費を5減少させることができる

ちひろ「ではこのメモを作成した文香ちゃんにはSANチェックと<クトゥルフ神話>のプレゼントがありますが、他の皆さんはどうします

?」

P「俺はメモ見ようかな」

菜々「ナナも見ておきます」

裕子「わ、私は・・・SANがきついのでやめておこうかと・・・」

P「そろそろ夢の30台突入だからな、元々が低かったのもあるけど」

ちひろ「では裕子ちゃん以外の皆さん、まずSANチェックをお願いします。成功で1、失敗で1D6です」

<SANチェック>
P :88 失敗 SAN減少1D6→1
文香:06 成功 SAN減少1
菜々:74 失敗 SAN減少1D6→4

菜々「うう・・・ダメージでかい・・・」

ちひろ「あと3人は<クトゥルフ神話>に+6お願いします」

P「文香の<クトゥルフ神話>これで44か・・・」

文香「POWが16あるのに最大SANが55です」

P「なにそれこわい」

ちひろ「そして最後、写真と一緒に入っていたメモです。こちらは日本語で記載されています」

『写真と一緒に入っていたメモ』
・退散の呪文は『子供たち』にも効く?要確認
・確認済み。時間はかからず、精神の消耗も少ないようだ

裕子「子供たち・・・?」

P「普通に読むなら『クァチル・ウタウス』の子供ということになるが・・・」

文香「それが先ほど遭遇したアレでしょうか?」

菜々「逃走が容易なので、仮に有効だとしても使う場面はないと思いますが」

文香「一応、写真は全部持って行きます」

P「さすが生きる魔導書」

裕子「さて次は・・・社長室は置いといて、実験室か研究室ですかね?」

文香「会議室のカードキーのパネルが『1』なのも気になります」

菜々「まあ近いところからでいいんじゃないですか?」

裕子「でもこれまた廊下に出なきゃいけないんですよね・・・」

P「まあそれを気にしてたら動けないしな、廊下に出ます」

ちひろ「では・・・」コロコロ

ちひろ「廊下は相変わらず静まり返っています」

裕子「意外と遭遇率は高くないんでしょうか?」

文香「では研究室の方に入ります」

ちひろ「『2のカードキー』でロックを解除して研究室に入ると、いくつかの机と本棚があり、それぞれ机の上にはPCがあります」

ちひろ「部屋の隅にはサーバーか何かでしょうか、大きな機械が鎮座しています」

菜々「ナナの出番ですね!?」

文香「ではその間、私は本棚を調べます」

P「じゃあ俺と裕子で<目星>だな」

菜々「ちひろさん、質問です!PCはたくさんあるみたいですけど、どれがメインで使われてそうかはわかりますか?」

ちひろ「そうですね・・・判定なしでいいでしょう、一番奥のPCが明らかに大きく、他の数台は全て同じ規格のようです」

菜々「じゃあ奥のPCの電源を入れます!」

ちひろ「しばらくするとパスワードの入力画面が表示されました。解除するなら<コンピューター>でどうぞ」

<コンピューター>
菜々:01 クリティカル

P「えっ」

裕子「えっ」

菜々「や、やりました!クリティカルですよプロデューサーさん!」

文香「しかも01・・・最高の出目ですね・・・」

ちひろ(ど、どうしよう、そこまでたいした情報は用意してないんですけど)

ちひろ「と、とりあえず先に他の皆さんの判定もしてもらっていいですか?情報の開示はその後で」

P「わかりました、では」

<図書館>
文香:12 成功

<目星>
P :18 成功
裕子:96 ファンブル

裕子「ちょっとおおおおおお!!」

ちひろ(こっちのセリフですよおおおおおおおおお!!)

P「・・・ちひろさん?」

ちひろ「・・・すいません、少し時間をいただいてもいいですか?ついでに少し休憩しててください」

P「は、はい」

菜々「なんかすみません」

~数分後~

ちひろ「で、ではまず菜々さんの方から。菜々さんは見事な手際で素早くロックを解除しました」

ちひろ「このPCを使っていたのは所長で、現在ログインしているアカウントも所長のものです」

ちひろ「所長のメールボックスやメモなど多くのデータがあり、量が膨大なので読むのに30分かかります」

ちひろ「要約すると、以下の通りです」

『PC内の情報』
・社長からあるものを美容液に入れて販売するように指示されている
・それが何なのかを知っているのは社長・所長・社長のアドバイザーの男のみ
・所長は嫌々ながらそれを実行しているが、良心の呵責に耐えられないと思っている
・社長のアドバイザー役の男がいるが、ほとんど会ったことはない
・初めて会った時は、目深にフードをかぶっていて顔はほとんど見えなかった
・社長には病気の妻がいる
・社長と所長は失踪者・変死者が出ていることについて把握している

菜々「情報多いですね」

ちひろ「決定的成功されたのでちょっと盛りました」

ちひろ「さらにサーバー内に何か情報があるみたいですが、先に他の処理に行きます」

ちひろ「本棚を調べた文香ちゃん、残念ながら特に変わったものは見つかりませんでした」

文香「そうですか・・・」

ちひろ「そしてPさん、机の引き出しから1枚の写真を見つけます」

P「写真?」

ちひろ「男性二人と女性一人が写っています。日付は27年前で、男性の一人は40代、残りの男女二人は20代ほどに見えます」

ちひろ「ではここで<知識>どうぞ」

<知識>
P:25 成功

ちひろ「では男性二人のうち若い方が、『スターダスト製薬』現社長の木本義男であるとわかります」

P「ということは残り二人は妻と父親ってところか?」

ちひろ「そして裕子ちゃん、部屋内を探索していたところ、足元のケーブルに躓いて転びます」

裕子「さっきもそのパターンじゃありませんでしたか!?」

ちひろ「コンセントが抜けて部屋内のPCの電源が一斉に落ちたうえ、手をついた先がサーバーでした」

菜々「うっわあ」

ちひろ「サーバーが嫌な音を立てた後完全に沈黙しました」

文香「裕子さん・・・」

裕子「こっ、これってひどくないですか!?」

ちひろ「菜々さんのクリティカルと相殺した感じですね、それでも少し情報は多めに出してますが」

菜々「これって<電気修理>で何とかなりませんか?」

ちひろ「何か修理の道具って持ってましたっけ?」

菜々「せ、精密ドライバー・・・とか」

ちひろ「じゃあ<電気修理>半分で振ってください」

裕子「お、お願いします菜々さん!」

<電気修理>(÷2)
菜々:91 失敗

菜々「半分じゃなくてもダメでしたね」

裕子「そんなあ・・・」

ちひろ「とりあえずこの部屋の情報はこのくらいですけど、他何かします?」

P「いえ、もう次の部屋行きましょう。あ、一応さっきの写真持って行きます」

ちひろ「わかりました、じゃあ廊下に出たところですが・・・」コロコロ

ちひろ「あっ」

P「えっ」

ちひろ「皆さん・・・頑張って切り抜けてください」

文香「ま、まさか」

ちひろ「廊下に出た四人を、先ほど見かけた赤い『クァチル・ウタウス』4体と、黒い『クァチル・ウタウス』1体が出迎えます」

菜々「あっこれやばいやつですね」

ちひろ「まずSANチェックです、複数との遭遇ですがSAN減少は変わらず成功で1、失敗で1D6です」

<SANチェック>
P :45 成功 SAN減少1
文香:82 失敗 SAN減少1D6→5
菜々:62 失敗 SAN減少1D6→3
裕子:19 成功 SAN減少1

ちひろ「あらあらこれは・・・一度にSANを5以上失った文香ちゃんは・・・」

文香「発狂ワンチャンきましたね」

裕子「なんで嬉しそうなんですか!?」

P「クトゥルフの醍醐味は、生き残ることを最優先に考えつつ狂うときはできる限り狂うことだと思ってるからな」

文香「では<アイデア>振ります・・・」

<アイデア>
文香:89 失敗

文香「ちっ」

菜々「今文香ちゃん舌打ちしましたよ!?」

ちひろ「では文香ちゃんは『ちょっとゾンビみたいで可愛い』とか思っちゃったので一時的狂気は免れました」

P「どこの小梅だよ」

ちひろ「ちなみに文香ちゃんは『クァチル・ウタウス』との遭遇でSANを6ポイント失っているので、これ以上の喪失はありません」

文香「『ちょっとキモカワイイゆるキャラ』みたいに捉えてしまったという感じでしょうか?」

裕子「こんなゆるキャラは嫌ですよ!?」

ちひろ「では戦闘に入ります、行動順はP→裕子→菜々→文香→赤1→赤2→赤3→赤4→黒とします」

ちひろ「ではまず1R目、プロデューサーさん、何をします?」

P「あの黒い奴には1ターンでも行動を許したらまずい気がする」

文香「はい、私もそう思います」

P「『クァチル・ウタウスの退散』を唱えてみます、対象は黒いので」

菜々「いきなりでいいんですか?一番SANの残ってるナナが唱えた方が・・・」

P「もし効かなかったり時間が多くかかったりする場合を考えると少しでも早く詠唱しといた方がいいと思うぞ」

ちひろ「では前文の詠唱を始めたプロデューサーさんは、前文を唱え終わった時点で既に準備が整っていることに気づきます」

P「マジか、ターン消費なしってことですか?」

ちひろ「ええ、そのまま退散の呪文を唱えられますよ」

P「じゃあそのまま唱えます、『滲み出す混濁の紋章 不遜なる狂気の・・・」

菜々「なんで『黒棺』なんですか!?」

P「いや詠唱と言えば『黒棺』だろ」

文香「私は『蒼火墜』あたりもシンプルで好きですね」

菜々「文香ちゃんまで!?」

ちひろ「ではオサレ呪文の効力により、黒い『クァチル・ウタウス』がどこか別の次元へと消えていきます」

裕子「オサレって言いましたよこの人!?」

ちひろ「コストはMP消費2、SAN減少2です」

P「よっしゃあ!でもこれだけコストが軽いってことはやっぱこれ本体じゃないな」

裕子「やはりこれらがさっきのメモに出てきた『子供たち』なんでしょうか?」

文香「でも残り4体に使うことを考えると少し重いですね」

菜々「赤いの4体は触られてもSAN減少だけですし、逃走することを考えた方が・・・」

裕子「でもこのまま残りの3人が逃走に集中すると、2ターン目にプロデューサーさんが赤いの4体の集中攻撃を食らいますよ?」

文香「では1ターン目は何もせずに、2ターン目に全員が逃走に集中して攻撃を分散させるか・・・」

P「それなら1ターン目にある程度退散の呪文を唱えておくか・・・悩ましいところですね」

菜々「Yポイントが何なのかもわかってないですし・・・」

P「よし、じゃあSANが一番高い菜々に1体消してもらってほかの2人は待機、2ターン目に全員で逃走でどうだ?」

文香「それでいいかと思います」

裕子「では私は待機します!一応バールは出しておきます!」

菜々「じゃあ私は赤1に退散の呪文を唱えます!」

ちひろ「では赤の『クァチル・ウタウス』が1体消えていきました。MP消費2、SAN減少2で」

菜々「わかりました」

文香「特に役立つ呪文も持ってないですし・・・私も待機で」

ちひろ「では赤2の行動、対象は裕子ちゃん」

裕子「なんか狙われる率高くないですか!?」

ちひろ「特に理由がない限り、攻撃対象はダイスの出目で決めてるんですけどね・・・」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤2):10 成功

裕子「回避します!」

<回避>
裕子:99 ファンブル

裕子「ちょっとおおおおおおおおおおおおおっ!!」

P「ダイスの女神様を呪うんだな」

文香「ご愁傷様です」

菜々「次のキャラシ作ります?」

裕子「ま、まだです!まだ諦めません!今のところ目に見える脅威はSAN減少だけです!」

ちひろ「では攻撃をよけようとした裕子ちゃんは前のめりに躓いて『クァチル・ウタウス』の集団の目の前に投げ出されます」

ちひろ「赤2に触られたあげく、このターン内全ての攻撃が裕子ちゃんに向きます。もちろん回避不可です」

ちひろ「ということでまずSAN減少2とYポイント2進呈です」

裕子「ううっ・・・」

ちひろ「では赤3の行動です」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤3):38 成功

文香「ちひろさん、この攻撃をかばうことはできるでしょうか?」

裕子「ふ、文香さん!」

P「えーと、ウチの『かばう』ルールってどうなってたっけ」

ちひろ「かばうことができるのはターン内でまだ行動順が回ってきてないか待機していた人だけで、成功率は相手との敏捷対抗です」

ちひろ「もちろん探索者同士が近くにいる必要がありますし、かばった攻撃を回避することはできません。受け流しは可です」

文香「では私は大丈夫ですね、裕子ちゃんの前に出てかばいます」

ちひろ「じゃあ敏捷対抗で・・・目標値は10です」

菜々「ええっ!?行動順が遅いのに何で目標値がこんなに低いんですか!?」

文香「あっ、まさか・・・」

ちひろ「ええ、行動順は遅いですが、攻撃時のみ目の前に一瞬で移動できるほど素早いんですよ」

P「目標値から算出すると・・・DEX20相当か」

裕子「ふ、文香さん、お願いします!」

<敏捷対抗>
文香:44 失敗

裕子「ああっ・・・」

文香「す、すみません」

ちひろ「では文香ちゃんの決死の行動も及ばず、裕子ちゃんは続いて『クァチル・ウタウス』に触れられてしまいました」

ちひろ「SAN減少2、Yポイント2進呈です」

裕子「ああ・・・もうダメかもしれません・・・」

ちひろ「そして赤4の行動です」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤4):91 失敗

裕子「やったあああああ!」

P「あっぶな」

ちひろ「では1R目終了です、続いて2R目です」

P「全員逃走に集中でいいですか?」

文香「はい・・・裕子さんはもう動けるんですよね?」

ちひろ「はい、立ち上がって『クァチル・ウタウス』から少し距離を取ってます」

菜々「ちなみに逃走に集中している間は『かばう』ことはできるんですか?」

ちひろ「できません、<回避>で何とかしてください」

ちひろ「ではまず赤2の行動です、対象はPさん」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤2):84 成功

P「回避で」

<回避>
P:43 失敗

ちひろ「ではPさんにSAN減少2とYポイント2進呈です、続いて赤3の行動、対象はPさん」

P「またですか!?殺意高すぎじゃないですか!?」

ちひろ「いえ、一応1D4で決めてるんですけど・・・」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤3):03 クリティカル

P「うぉい!!」

ちひろ「まあPさんは既に1回回避してるので関係ないですね、SAN減少2とYポイント2進呈です」

ちひろ「では最後、対象は菜々さん」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤4):46 成功

菜々「回避します!」

<回避>
菜々:89 失敗

ちひろ「じゃあ菜々さんにいつもので」

菜々「いつものって!ええと、SAN減少とYポイントですよね・・・」

ちひろ「さて、2R目が終了したので視界の届かないところならどこかに逃げられます、どうしますか?」

P「まあ実験室でしょう」

文香「会議室も気になりますが・・・どちらでも問題ないかと」

菜々「じゃあ実験室で!」

ちひろ「では一行はカードキーを使い実験室に逃げることに成功しました」

P「ふう・・・だいぶSAN削られたな」

文香「複数で出てこられると厄介ですね・・・」

裕子「そういえば、さっきから部屋に入るときに遭遇判定があるときとないときがあるんですけど」

P「おそらく、ロックのかかってる部屋には入ってきてない」

裕子「あっ、ほんとですね!休憩室のときはあったのに、書庫と研究室ではなかったですね!」

文香「あと廊下に出るときにも判定があるということでしょう」

菜々「ええと、実験室には何があるんですか?」

ちひろ「はい、何かの機械や器具、冷蔵庫や何かのサンプル、本棚・薬品棚・PCなどがある部屋ですね」

菜々「うーん、薬品棚とPCはナナが調べたいですね」

文香「ではいつも通り私が<図書館>で」

P「俺ら2人が<目星>か」

ちひろ「その前に」

一同「えっ?」

ちひろ「裕子ちゃんは<アイデア>、それ以外の方は<アイデア>半分で振ってください」

裕子「な、何で私だけ!?」

文香「おそらく成功すればわかるかと」

<アイデア>
裕子:67 成功

<アイデア>÷2
P :05 クリティカル
文香:05 クリティカル
菜々:12 成功

裕子「なんなんですかその出目のよさ!」

菜々「プロデューサーさんがずっと調子いいですね」

ちひろ「では<アイデア>に成功した菜々さんは、裕子ちゃんを見て気づきます」

裕子「えっ」

ちひろ「最初に見た時より可愛くなっている」

P「おっ?」

ちひろ「裕子ちゃんのAPPは15、年齢相応に可愛いというより綺麗な外見でしたが」

ちひろ「いま改めて見ると、何か綺麗というより可愛いに寄っているような気がします」

菜々「ほうほう」

ちひろ「次にクリティカルを出したPさんと文香ちゃん」

ちひろ「先ほどまで特に違和感はなかったはずなのですが、今目の前の裕子ちゃんが24歳にはとても見えない」

ちひろ「もっと若く・・・10代後半と言っても通用すると感じました」

P「・・・あっ、そういうことか」

文香「・・・YポイントのY、まさか」

ちひろ「2人もクリティカル出されたのでサービスです」

菜々「えっ、ちょっとつまりそういうことなら・・・ええと、今のナナのYポイントが・・・」

菜々「・・・みなさん!次からの『子供たち』との戦闘はナナが率先して肉壁になりますんで!具体的にはあと4回ほど!」

P「言うと思った」

ちひろ「そして裕子ちゃん本人は、体の動きが少し軽くなったような感じを覚えます」

裕子「ど、どういうことでしょうか!?」

P「ユッコは可愛いなあってことだよ」

裕子「プ、プロデューサーさん!きゅ、急になっ何を」

文香「顔が真っ赤ですよ裕子さん」

ちひろ「では探索のほうに行きましょうか、先ほど言っていた通りでいいですね?」

<薬学>
菜々:49 成功

<コンピューター>
菜々:40 成功

<図書館>
文香:83 成功

<目星>
P :28 成功
裕子:90 失敗

裕子「さっきからダイスの女神さまに見放されてませんか!?」

P「うーむ、こればっかりはなあ・・・」

ちひろ「ではまず菜々さんの<薬学>から。薬品棚の中に、美容液の研究のためには不必要そうな薬品がいくつか並んでいるのがわかります」

ちひろ「しかし絶対にあるはずのないというものや法に触れるようなものではなく、他の何かに使うのかなあ程度です」

ちひろ「続いて<コンピューター>ですが、パスのかかったフォルダ内に、職員の誰かがこっそり行った、『ワカルワDX』の成分分析の結果を見つけます」

ちひろ「基本的には書庫で見た成分表と大差はありませんでした、ただ一点を除いて」

菜々「おおっ!?」

ちひろ「いくつかの分析方法で全く同定できなかった、謎の成分がほんのわずかに入っていることが確認されています」

文香「・・・SANがごりごり削られそうなものが入っていそうですね」

ちひろ「文香ちゃんの<図書館>では、過去の『ワカルワDX』の治験の結果のファイルを見つけます」

ちひろ「しかし特に問題は起きていなかったようです」

P「そのリストの中に俺が依頼を受けた失踪者の名前ってあります?」

ちひろ「見つからないですね」

ちひろ「そしてPさんの<目星>ですが、実験室であるはずなのに、大半の実験器具に使われた様子がない」

P「お?」

ちひろ「まるでこの部屋の実験器具が『ここではちゃんと実験が行われている』ことを示すためだけに置かれているような印象を受けます」

P「ああ、まあなんとなく理由もわかりますが」

ちひろ「そして裕子ちゃん、最近続いていた肩こりが急に解消されたことに浮かれすぎて部屋の中の探索にまで気が回りません」

裕子「ちょっと!その描写はほんとに必要だったんですか!?」

菜々「いいなあ・・・」

文香「聞こえてしまっていますよ、いつものことですが」

ちひろ「さて、次はどうしますか?」

P「会議室どうします?」

菜々「ロックが1なんですよね・・・たいした情報はなさそうですけど」

裕子「部屋を出入りして遭遇判定が増えるのもイヤですしね・・・」

文香「そのまま地下2階に行ってみますか?」

P「じゃあとりあえず廊下に出ます」

ちひろ「では・・・」コロコロ

ちひろ「えっ!?」

P「あっ」

文香「まさか」

ちひろ「廊下に出たところで、さっきと同じ編成で赤いの4体と黒いの1体がお出迎えです」

P「ダイス目腐ってんじゃないですか?」

ちひろ「ちなみに言っておくとさっきは96、今は00を引きました」

文香「ガッデム」

菜々「文香ちゃんがさらっと爆弾発言してますよ!?」

裕子「あっ、でも今回は菜々さんが盾になってくれるんですよね!?」

菜々「そっそのつもりですけど、さっきみたいに回避でファンブルとか出されなければ」

裕子「ほんとに起こりそうですからやめてください!」

ちひろ「ではまずSANチェックですね、『クァチル・ウタウス』をゆるキャラ扱いしている文香ちゃん以外でどうぞ」

文香「結局その設定なのですか・・・」

<SANチェック>
P :24 成功 SAN減少1
菜々:07 成功 SAN減少1
裕子:72 失敗 SAN減少1D6→2

菜々「プロデューサーさん相変わらず強いですねえ」

裕子「そっそれより私が!いよいよSANが酷いことに!」

P「この戦闘次第ではいよいよ20台あるな」

裕子「菜々さん頼みますよほんと!」

ちひろ「じゃあ行動順はさっきと同じくP→裕子→菜々→文香→赤1→赤2→赤3→赤4→黒の順で」

ちひろ「まずPさん、どうしますか?」

P「うーん、さっきと同じ感じにするか、1ターン目で3体消しにかかるか・・・」

文香「どうせほぼ回避できないなら、1ターン目で3体消して2ターン目の敵の数を減らす方向でもいいかと思いますが・・・」

P「問題はMPなんだよなあ・・・文香のMPは万一の時のために残しておきたいし・・・」

菜々「おそらくラスボス戦で『クァチル・ウタウスの退散』を唱えるのは文香ちゃんになりそうですしね」

P「決めた!さっきと同じく俺と菜々で2体消しにかかって、2ターン目に逃走で!」

菜々「わかりました!」

ちひろ「じゃあPさんは退散の呪文を唱えます。対象は黒いのですか?」

P「はい、では『ラス・テル・マ・スキル・マギステル ケノテートス・アストラプサトー・・・」

菜々「今度は『魔法先生ネ○ま!』ですか!?」

P「いや詠唱と言えばネ○まだろ」

菜々「B○EACHはどこに行ったんですか!?」

文香「しかも『雷の斧』とはまた渋いところを突いてきますね」

裕子「この人たち何かおかしいですよ!?」

ちひろ「はい、では上位古代語魔法で黒い『クァチル・ウタウス』が別の次元へ消えていきます、SAN減少2、MP消費2です」

P「そろそろ俺のSANも少なくなってきたなあ・・・」

文香「クリア後の回復に期待しましょう」

裕子「では私は待機します」

菜々「ナナは赤1に退散の呪文を唱えます!」

ちひろ「はい、では赤1が消えていきました。SAN減少2とMP消費2ですね」

文香「私も待機で」

ちひろ「では赤2の攻撃、対象はPさんで」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤2):05 クリティカル

ちひろ「あっ、回避不可ですね」

P「さっきもこんなんじゃなかったか!?」

ちひろ「では赤2に触れられたPさんはSAN減少2、Yポイント2を進呈です」

P「くっそお・・・」

ちひろ「では続いた赤3の攻撃です、対象は裕子ちゃん」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤3):75 成功

裕子「回避します!!こ、今度こそ!」

<回避>
裕子:02 クリティカル

裕子「おおおおおおおおおお!!!」

P「ついに裕子にも女神さまが」

ちひろ「では赤3の攻撃を最小限の動きで躱した裕子ちゃん、体勢が崩れていないのでこのターンもう一度回避できます」

裕子「やった!」

菜々「ファンブル→クリティカルときてるので次はファンブルですね」

裕子「怖いこと言わないでください!」

ちひろ「では赤4の攻撃、対象はせっかくなので裕子ちゃんで」

裕子「せっかくってどういうことですか!?」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤4):86 成功

裕子「回避で!」

<回避>
裕子:15 成功

P「おお~」

文香「このターン完全無傷ですか」

裕子「ついにエスパーユッコの時代が来たようですね!」

ちひろ「では2ターン目に入ります、全員逃走に集中で?」

P「大丈夫です」

ちひろ「では赤2の攻撃、対象は文香ちゃん」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤2):51 成功

文香「回避します」

<回避>
文香:87 失敗

ちひろ「では文香ちゃんに『クァチル・ウタウス』さんからいつものです」

菜々「きましたね『いつもの』」

文香「私のSANもそろそろ30台が見えてきました、発狂しやすそうで何よりです」

P「何よりときたか」

ちひろ「続いて赤3の攻撃、対象は文香ちゃん」

文香「ま、またですか」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤3):70 成功

ちひろ「では回避不可の文香ちゃんに追加入りまーす」

文香「さすがにそろそろまずいでしょうか・・・」

ちひろ「では最後に赤4の攻撃、対象はPさん」

<触れる>
クァチル・ウタウス(赤4):45 成功

P「回避で」

<回避>
P:16 成功

裕子「おお~」

ちひろ「ではPさんは何とか身をひねり触れられることを避けました」

ちひろ「2ターン目が終了したのでここから見えないところになら逃走可能です、どうしますか?」

P「これやっぱ会議室行ってる暇ないと思うんですけど」

文香「地下2階、行ってしまいましょうか」

菜々「ナナもそれでいいと思います!」

裕子「異議なしです!」

P「じゃあ全員で地下2階に逃げます!」

ちひろ「では階段を駆け下りた4人は地下2階に到着しました。これより下に降りる階段はありません」コロコロ

ちひろ「廊下は静まり返っています、では地下2階の地図をどうぞ」

菜々「ほとんどの部屋に3のロックがかかってますね・・・」

文香「2のカードキーで入れるのは倉庫とボイラー室くらいですか」

裕子「ボイラー室って行く必要あると思います?」

P「普通は何もないだろうけど・・・どうだろうな」

文香「先ほどの会議室を飛ばしてきた以上、ここもスルーするのが一貫性があってよいかと思いますが」

菜々「でもボイラー室以外に行くところがなさそうなんですよね・・・」

裕子「そういえば菜々さん!さっきの戦闘で肉壁になるって言ってましたけど・・・」

菜々「よく考えると、1ターン目で呪文詠唱、2ターン目で逃走に集中してるとかばうタイミングがありませんでした」

P「あ、たしかに」

文香「ええと、今Yポイントは・・・菜々さんが2で他はみんな6なのですね」

P「一番Yポイントが欲しい菜々だけが少ないってのは皮肉だなあ」

菜々「ラスボス戦がひどいことになりそうですけど・・・」

文香「あ、では先に考えておきたいのですけど」

P「どうした?」

文香「Yポイントの増加に今のところデメリットがありませんが、この先どうかはわからないので」

菜々「年齢がどんどん若くなっていくと・・・そうですね、学生探索者のルールだとEDUや一部技能に制限が」

裕子「年齢・・・? あっ、そういうことですか!」

P「おい裕子まさか」

裕子「い、いえ!このエスパーユッコは最初から全てお見通しでしたとも!」

文香「年齢-Yポイントが一番小さいのが裕子さんの18・・・しかし今のところ特に何もありませんね」

P「18歳なら大学生の可能性もあるけど、17以下だと学生探索者扱いだろうしこれ以上減ると少しまずいかもな」

菜々「やはりここはナナがみなさんを守らないと・・・かばうタイミングがあればの話ですけど」

ちひろ「えーと、ではボイラー室に行くかどうか迷っていた皆さん、ここで<聞き耳>どうぞ」

P「おっ?」

<聞き耳>
P :50 成功
文香:23 成功
菜々:11 成功
裕子:16 成功

ちひろ「では皆さんは、廊下の奥の方、どこかから何かの電子音が聞こえたことに気づきます」

文香「電子音?」

ちひろ「ピーッというような、短めの音ですね」

P「そっちの方に何か見えますか?」

ちひろ「いえ、ここから見る限りでは特に変わった様子はありません」

裕子「一度廊下の奥に行ってみましょうか?」

菜々「そうですね、確かめに行った方がいいかと思います!」

ちひろ「皆さんそれでいいですか?・・・では、廊下の奥に進んだ4人ですが、ここで<目星>どうぞ」

<目星>
P :25 成功
文香:09 成功
菜々:54 失敗
裕子:18 成功

ちひろ「では<目星>に成功した人は、廊下の途中、標本室のドアのロックが解除されていることに気づきます」

P「罠だな」

文香「罠ですね」

菜々「こうまであからさまだと・・・」

裕子「でも行くんですよね?」

P「わかってきたじゃないか裕子」

文香「遠隔で3のロックを解除できる人物・・・」

P「所長か社長しかないな、あとなんだっけ、アドバイザーの男がいるんだっけか?」

菜々「ではナナが率先して標本室のドアを開けます!」

ちひろ「では標本室のドアを開けた菜々さんの目に飛び込んできたのは・・・」

ちひろ「赤や黒、数体の『クァチル・ウタウス』の群れ、そしてその奥に鎮座する、背骨のねじ曲がった姿の人のようなものでした」

菜々「おおう・・・」

P「まあ俺らも入りますか」

文香「ですね」

裕子「菜々さん、Yポイント稼げそうですよ!」

菜々「なんか黒いのいるんで御免被りたいです」

ちひろ「ではまず部屋にいる『クァチル・ウタウス』の数を決めてもらいます」

ちひろ「赤いのが1D8+2体、黒いのが1D3体です」

P「うーん、誰が振る?」

菜々「プロデューサーさんでいいんじゃないですか?ここまで出目が相当いいですし」

P「じゃあ俺が振りますか」

<『クァチル・ウタウス』の数>
赤:1D8+2→7体
黒:1D3→1体

P「よっしゃあ!」

文香「赤7体は厳しいですが、黒を1体に抑えたのが大きいですね」

ちひろ「ではその光景を目にした皆さん、まず『クァチル・ウタウス』目撃によるSANチェックです」

ちひろ「菜々さんと裕子ちゃんは既にSANを5失っているので、ダイスの出目に関わらずSAN減少は1」

ちひろ「文香ちゃんはもうゆるキャラとしか思っていないのでSAN減少なし、なのでPさんだけ判定どうぞ」

<SANチェック>
P :11 成功 SAN減少1
菜々:SAN減少1
裕子:SAN減少1

菜々「プロデューサーさんSANチェックに強すぎじゃないですか?」

P「今日は出目が調子いいなあ」

裕子「これ絶対ラスボス戦で反動来るやつですよ」

ちひろ「さらに背骨のねじ曲がった人物を見たことによるSANチェックがあります、成功で減少なし、失敗で1D4です」

<SANチェック>
P :37 成功 SAN減少なし
文香:01 成功 SAN減少なし
菜々:45 成功 SAN減少なし
裕子:97 失敗 SAN減少1D4→4

裕子「あっ」

P「これ終わったか?」

ちひろ「SANチェック2回での減少ですが、同時に目撃して短時間で5以上のSAN減少があったので・・・」

ちひろ「裕子ちゃん、<アイデア>どうぞ」

<アイデア>
裕子:11 成功

裕子「はあああああああああぁっ!?」

文香「一時的狂気きましたね」

裕子「だからなんで嬉しそうなんですか!?」

菜々「ダイス目が逆だったらよかったのに・・・」

ちひろ「では裕子ちゃん、1D10を振ってください」

裕子「え、えっと・・・確かこれで狂気の内容を決めるんでしたっけ?」

ちひろ「ええ、まあこの場にそぐわない狂気が出たときは振りなおしたり改変したりしますけど」

<一時的狂気>
裕子:1 気絶あるいは金切り声の発作

裕子「ええっと・・・こ、これはどうすれば・・・」

P「狂気のロールプレイって慣れれば楽しいけど、最初は難しいよな・・・」

文香「たいていは、ダイス目に従う範囲で自分のしたいようにはっちゃけてロールプレイをしますが」

菜々「いっそ気絶か発作か、ダイスで決めてみてもいいんじゃないですか?」

裕子「そ、そうですね・・・そうします!1D2で1が出たら気絶で!」コロコロ

裕子「1、気絶の方を引きましたか・・・ロールプレイはちょっとやってみたかったですね」

ちひろ「はい、では裕子ちゃんは気を失って崩れ落ちます」

裕子「は、はい・・・」

P「まずいな、この状況で一人気絶か・・・」

ちひろ「では文香ちゃん、ここで<医学>と<精神分析>の組み合わせロールをお願いします」

裕子「組み合わせロール?」

菜々「2つ以上の技能を同時に判定することですね、1人の持つ2つ以上の技能の場合は1回のロールで同時判定」

菜々「2人以上の探索者の技能の場合は、それぞれに振ってもらって成功した技能によって結果が変わります」

文香「よく使われるのは『武道』持ちで『こぶし』や『キック』との同時判定ですね」

P「組み合わせロールならこのセッションでもすでに1回やってるけどな」

裕子「え?そうでしたか?」

菜々「1階の所長室の扉の所ですね、ナナの<コンピュータ>とPさんの<鍵開け>の組み合わせロールでした」

ちひろ「ちなみにそのときはそれぞれ技能値マイナス補正ありで振ってもらって、両方成功したときのみ扉が開きました」

文香「それで、今回はどちらの技能も持っているのが私ですので・・・1回のロールで同時に判定します」

ちひろ「まあ裕子ちゃんへの説明のために詳しく教えると、文香ちゃんの<医学>が90、<精神分析>が80なので」

両方成功(01~80):裕子ちゃんは正気に戻った状態で目を覚ます
医学のみ成功(81~90):裕子ちゃんは目を覚ますが、叫び声を上げたりする発作を起こす状態
両方失敗(91~00):気絶したまま

ちひろ「という結果になります」

裕子「ほほう、なるほど・・・それで、なぜ今回は単に<精神分析>でなくこの組み合わせロールなんですか?」

ちひろ「気絶している探索者に<精神分析>ってどうやってするの?まず起こさないとダメじゃない?という理由です」

P「わかりやすい」

文香「では、ロールを行います」

<医学>+<精神分析>
文香:62 成功

ちひろ「では、裕子ちゃんは正常な状態で意識を取り戻します」

裕子「よかった・・・」

P「ただ可愛い女の子が壊れるの見るとなんか興奮するから発狂した裕子のロールプレイもちょっと見てみたかったかも」

文香「うわぁ」

菜々「そのカミングアウトはいらないです!」

裕子「そ、そんな可愛いだなんて」テレテレ

文香「裕子さん、その反応はおかしいです」

菜々「でもこれ文香ちゃんの判定失敗してたら相当まずかったと思うんですけど」

P「周りを大群に囲まれてる状況だからな・・・そういえば何で戦闘に入る前に<医学>や<精神分析>ができたんだ?」

ちひろ「先ほどまでに会った『クァチル・ウタウス』と違い、今この部屋にいる8体は何もすることなく佇んでいます」

文香「なるほど・・・」

ちひろ「さて、ここで<アイデア>どうぞ」

菜々「えっ」

<アイデア>
P :15 成功
文香:14 成功
菜々:90 失敗
裕子:05 クリティカル

裕子「こんなところでクリティカルはいりません!もっと出すべきところが・・・」

ちひろ「ではまず<アイデア>に成功した2人は、背骨のねじ曲がった姿の人物に見覚えがある気がします」

P「ほう」

ちひろ「そして裕子ちゃんは、その人物が地下1階の研究室で見た写真の、年上の方の男性ではないかと直感します」

裕子「ほほう」

ちひろ「さて、その異形たちに囲まれた探索者たちですが、ここでみなさん1D100を振ってください」

P「おっ?」

<???>
P :05
文香:68
菜々:51
裕子:58

菜々「プロデューサーさん運使いすぎですよ」

P「んなこと言われても」

ちひろ「では一番数字の大きかった文香ちゃん」

文香「はい」

ちひろ「文香ちゃんのMP16で、MP対抗ロール・・・なんですが、自動失敗です」

P「MPの対抗ロール・・・?しかも文香のMP16で自動失敗ってまさか」

菜々「どう考えても神格じゃないですかーやだー」

裕子「こ、これどうなるんですか?」

ちひろ「では文香ちゃんは突如、心臓をわしづかみにされたような感覚を覚えます」

P「うわニョグタのわしづかみか、やべえなこれ」

文香「しかもよりにもよって対象が私ですか・・・」

文香「ちひろさん、ちなみにですけどこれ<被害をそらす>でダメージを無効化したりは」

ちひろ「不意打ち扱いですし、そもそも<被害をそらす>は物理攻撃のみ対象ですので」

文香「ええわかってました」

菜々「そんな呪文まで持ってたんですねえ」

ちひろ「文香ちゃんは胸を押さえて崩れ落ち、苦悶の表情で浅い息を繰り返しています」

P「これ仮に映像化でもされたらここすっごいエロいことに」

菜々「ってことは近くに・・・ちひろさん、辺りに人影がないか見回します!」

ちひろ「では菜々ちゃんは、この部屋の入り口に2人の人影を見つけます」

ちひろ「スターダスト製薬社長・木本義男と、フードをかぶった男です。フードの男は文香ちゃんの方に手をかざしています」

P「人の姿で神格、もうこの時点であいつしかいねえじゃん」

文香「ニャル様ですね」

裕子「ニャル様とは?」

文香「ニャルラトホテプ、ナイアルラトホテプ、ニャルラトテップなどと呼ばれる『外なる神』です」

菜々「クトゥルフにおけるラスボスクラスの神話生物で、1000種類もの姿を自由に取ることができ」

P「外なる神たちと、人間とをつなぐメッセンジャー的な役割なのに自分の主人を含めた全ての存在を軽蔑し」

文香「人格というものを持たない外なる神たちとは違い本当の人格を持ち、彼らの意思を表すために存在し」

P「人間に混乱と狂気をもたらすことを面白がり、そのうち地球ごと人類を滅ぼすと言われているすごいやつだよ」

裕子「なんで初心者用シナリオでそんなとんでもないのが出てくるんですか!?」

P「いや、これ実は人間の姿を取っているときはけっこう簡単に追い払えるし、倒すこともできるんだよ」

菜々「しかも人間の姿でいるときは、超常的な力もそこまでフルオープンで使うわけでもないですしね」

P「いろんな姿をとれて呪文も豊富、NPC含め引っ掻き回すの大好き、人間の姿ならそこまでチートでもないということで」

P「とりあえずこいつ登場させとけばシナリオが進めやすくなるすごいやつだよ」

ちひろ「やめてください安易に出しちゃった感あるじゃないですか」

裕子「ということはそこまで絶望的な状態ではないってことですか?」

文香「・・・こちらがわしづかみで1人完全に無効化されているうえ、周りを『子供たち』に囲まれている状況でなければ、ですが」

裕子「やっぱり絶望じゃないですか!?」

ちひろ「では4人に対して、社長の木本義男が話しかけます」

木本『まったく・・・奴らに任せておけばそのうちくたばると思っていたのにここまで辿り着くとは・・・』

P「『・・・木本義男さんですね?』と聞いてみます」

木本『ああ、死にゆくものに自己紹介をしても仕方がないと思うがね』

P「うわうっざ」

菜々『どうしてこんなことを!?』

木本『君たちの世界では、敵に質問をしたら快く返してくれるのかね?冥土の土産も特にやる気はない』

菜々「うわうっざ、これ倒してから社長室漁りましょう」

木本『これでも忙しい身でね、さっさと死んでもらおう』

ちひろ「ではここで戦闘開始です、行動順はニャル様→P→木本→裕子→菜々→文香→赤1~7→黒の順で」

裕子「もうニャル様って言いましたよ!?」

ちひろ「1R開始です。まずはニャル様、文香ちゃんに対して行っているわしづかみの判定、MP対抗は自動成功なのでダメージ判定のみ」

<わしづかみ>
ダメージ1D3→3 HP10→7

文香「いきなりきついですね・・・」

ちひろ「続いてPさん、どうしますか?」

P「うーん、キモ男が何してくるかわかんないんだけど、ニャル様も早く倒さないと文香が危ないしなあ・・・」

菜々「ぶふっ!?な、なんですかキモ男って」

P「いや、きもとよしおを略してキモ男に」

裕子「ちなみに『わしづかみ』でHPが0になったらどうなるんですか?応急手当とかは・・・」

文香「私のほかほかの心臓がニャル様の手にテレポートして即死です」

裕子「ほんとにマズイ状況じゃないですか!」

P「ちなみに、『ニャル様を倒したらキモ男が逃げる』『キモ男を倒したらニャル様が逃げる』どっちがあると思う?」

文香「どちらかというと前者の方がありそうですが・・・」

P「だよなあ、戦闘技能持ちが少ないから無駄撃ちもできないし・・・じゃあニャル様にマーシャルキックで」

<武道>+<キック>
P:64 両方成功
ダメージ2D6+1D4→9

P「ッシャオラァ!」

ちひろ「では文香ちゃんに呪文をかけているニャル様の脇腹に鋭いキックが炸裂します」

ちひろ「一度に耐久値の半分以上のダメージを受けたので気絶判定です」

<気絶判定>
ニャル様:24 成功

P「ちっ」

ちひろ「続いてキモ男のターン、キモ男は呪文を唱え始めます」

菜々「キモ男が公式名称になりましたよ!?」

ちひろ「裕子ちゃん以外の探索者の皆さんはわかります、これは『クァチル・ウタウスの招来』の呪文です」

<召喚にかかるターン数の決定>
1D3+2→3

ちひろ「では3R目のキモ男のターンで『クァチル・ウタウス』が召喚されます」

文香「さらりと最低値を出しましたね」

P「うわやっべ、でもこれニャル様倒して文香を動けるようにしてから対処した方がよさそうだな」

ちひろ「そしてキモ男の不足しているMPを補うため、赤6と赤7が生贄として消えていきます」

菜々「ああなるほど、そういう調整なんですね」

ちひろ「では裕子ちゃんのターンです」

P「裕子が持ってるのがスプーンじゃなくてフォークだったらニャル様に特効ありそうなんだが・・・」

菜々「あれは邪神ハンターの資格持ってないとダメなんで」

菜々「ええと、裕子ちゃんとナナのどちらかが黒いのを消し去る必要があると思いますが・・・」

裕子「どちらも<こぶし>が50でdbなしですか・・・でしたら、SANのある菜々さんが呪文をお願いします!」

菜々「わかりました!」

裕子「ではバールでニャル様に殴りかかります!」

<こぶし>
裕子:68 失敗

裕子「ふえぇ・・・」

ちひろ「裕子ちゃんのバールは空を切ります、では次は菜々さんのターンです」

菜々「黒い『子供たち』に対して退散の呪文を唱えます!」

P「そういや菜々、リアル詠唱はしなくていいのか?」

菜々「・・・彼方より来たれ、宿り木の枝! 銀月の槍となりて、撃ち貫け! 石化の槍、ミストルティン!」

P「まさかの魔法少女!?」

菜々「作中でははやてちゃんが一番好きです」

ちひろ「では黒い『子供たち』1体が石化魔法で灰になります。続いて・・・一気に処理しましょう」

赤1~5:<触れる> 対象:1~5:P

P「うそぉん!?」

ちひろ「ちなみにこの『子供たち』はキモ男によって完全に統率されていますので対象の決定もランダムではありません」

P「うわマジか先にキモ男倒すべきだったか!頼む外してくれ!!」

赤1~5:全員成功

P「ぐおああああ回避!回避ィイイイ!!」

P :20 成功

P「ッシャコラァ!!」

ちひろ「ではPさんは1体分の攻撃をかわしましたが残り4体分の攻撃を受けます」

ちひろ「PさんはSAN減少8+Yポイント8ですね」

ちひろ「ちなみに『子供たち』に触られてSANが減少したとしてもそれによる一時的狂気は発生しません」

ちひろ「そしてYポイントが14になったPさんは・・・ええと年齢が・・・以下の処理を受けてもらいます」

・SIZ、STR、CON、DEXが1減少
・全ての技能値が5減少

P「これけっこうヤバいんじゃ」

ちひろ「ちなみにこの時点でPさんの外見はもろ中学生です」

文香「14歳・・・ほう」

菜々「何が『ほう』なんですか!?」

ちひろ「14歳といえば・・・幸子ちゃんや蘭子ちゃん、ナターリアちゃんなどと同い年ですね」

P「・・・蘭子とナターリア・・・そう聞くとまだいける気がするな」

菜々「どこのSIZ見て言ったんですか?通報しますよ?」

ちひろ「では2R目スタートです、まずはニャル様の<わしづかみ>」

<わしづかみ>
ダメージ1D3→2 HP7→5

菜々「まっまずいですよプロデューサーさん!」

裕子「このままだと文香さんの心臓が!ほっかほかの心臓が!」

文香「アイドルが絶対に言わないセリフですねそれ」

P「何で当の本人が平然としてるんだよ」

ちひろ「続いてPさんのターンです」

P「頼む!ここで何とかしないとマジでヤバい!!」

<武道>+<キック>
P:80 両方失敗

P「ウゾダドンドコドーン!!」

菜々「ショックのあまり思わずオンドゥル語が・・・」

文香「ああ、もしかすると先ほどの技能値減少5がなければ両方成功だったのでは」

裕子「ちひろさん有能すぎじゃありません!?」

菜々「でもこれ、絶対このターンでどちらかをどうにかしないと間に合いませんよ!?」

ちひろ「続いてキモ男のターン、招来の呪文は2ターン目です。次のターンで『クァチル・ウタウス』の召喚が完了します」

裕子「では私のターン・・・ここで文香さんを動けるようにしないと!ニャル様にバールで攻撃します!」

<こぶし>
裕子:39 成功
ダメージ1D6→1

裕子「えええ!?」

ちひろ「バールがかすっただけですね、では菜々さんのターン」

菜々「お、お願いしますダイスの女神様!ニャル様にバールで攻撃します!」

<こぶし>
菜々:34 成功
ダメージ1D6→4

菜々「やったか!?」

P「自ら死亡フラグ立てるのやめてマジで」

ちひろ「では聖剣エクスカリバールの一撃を受けたニャル様は崩れ落ち、意識を失います」

菜々「いやったああああああああああ!!」

裕子「うおああああああああああああ!!」

ちひろ「では<わしづかみ>の効力が切れたので、文香ちゃんはこのターンから動けます。次は文香ちゃんのターンです」

文香「<破壊>」

ちひろ「えっ?」

文香「キモ男さんに<破壊>を使います、MP3とSAN1を消費です」

P「うっわあ文香さんがキレてらっしゃる」

文香「このまま手も足も出ずにやられていくのも乙だとは思いましたが、動けるようになったのであれば本気で行きます」

ちひろ「え、ええと・・・ではキモ男は先ほどの招来の呪文でMPが3で、文香ちゃんのMPは今ので13・・・自動成功ですね」

ちひろ「ではキモ男の手や顔の皮膚は液体を滴らせながら崩れていき、壮絶な苦痛がキモ男を襲います」

裕子「うわぁ・・・」

P「どうする?そのまま拘束?トドメさす?処す?処す?」

ちひろ「その前に赤1~5のターンですね、キモ男が<破壊>を受けているので対象の決定はランダムです、まとめていきます」

<触れる>
赤1 対象:P  92 失敗
赤2 対象:菜々 42 成功
赤3 対象:P  24 成功
赤4 対象:菜々 54 成功
赤5 対象:P  00 ファンブル

ちひろ「うわぁ・・・文香ちゃんに攻撃が向かなかった上に2つ失敗、そのうえファンブルだなんて・・・」

P「プゲラwwwww」

ちひろ「うっわうざ」

菜々「でもこれでだいぶ楽になりそうですね!」

ちひろ「ではPさんに手を伸ばそうとした赤1と赤5がぶつかってすっころびます」

裕子「シュールな光景ですね」

ちひろ「赤1と赤5は次のターンも攻撃ができません。では赤2~4の攻撃に対しての回避判定です」

<回避>
P :70 失敗
菜々:57 失敗

ちひろ「ではお二人にSAN減少2とYポイント2・・・Pさんはさらに以下の処理を受けてください」

・SIZ、STR、CON、DEXが1減少
・全ての技能値が5減少

P「これ次でトドメさせるか怪しいな」

ちひろ「これでPさんの見た目は12歳相当、ありすちゃんや桃華ちゃんと同い年ですね」

菜々「なにそれ尊い」

ちひろ「では3R目、ニャル様は気絶しているのでPさんのターンです」

P「うーん・・・キモ男にマーシャルキックで」

<武道>+<キック>
P:04 クリティカル

P「ヒャッハー!!汚物は消毒だァー!!」

文香「ノリノリですね」

ちひろ「・・・ダメージ2倍で4D6どうぞ。ただしSIZとSTRが2ずつ減っているのでdbはありません」

ダメージ:4D6→20

裕子「20!?」

菜々「・・・威力20の攻撃ってどんなんでしたっけ」

文香「大きなサンドバッグの耐久力が一撃で0になります」

文香「あとは同じ4D6ダメージが出る武器は、手榴弾、パイプ爆弾、AP地雷などです」

裕子「サンドバッグを一撃で粉砕する12歳ですか・・・」

P「我ながら恐ろしいな」

ちひろ「キモ男は文香ちゃんの<破壊>を受けているので回避不可です」

ちひろ「ええと・・・実はキモ男にはニャル様がかけた物理装甲+6があったんですが、それ込みでも耐久力ちょうど0で一撃死ですね」

菜々「しっかりそんなものまで・・・」

ちひろ「Pさんの蹴りを受ける直前、キモ男の前に光の膜のようなものが見えましたがPさんは関係ねえとばかりにぶち割ってしまいました」

ちひろ「側頭部にPさんのハイキックが入り、キモ男の首から嫌な音が聞こえました」

菜々「メメタァ」

ちひろ「確かに聞こえたら嫌ですけど」

P「命を刈り取る形をしてるだろ?」

裕子「どんな形ですかそれ」

ちひろ「では続いて裕子ちゃんのターンです」

裕子「あっ、まだ『子供たち』がいるんでした!」

P「じゃあ裕子、キモ男の懐探ってカードキー探してくれるか?3のカードキーがないと逃走できん」

裕子「はっはいわかりました!」

ちひろ「では裕子ちゃんは仮死状態のキモ男の懐から『3のカードキー』を見つけます、続いて菜々さんのターン」

菜々「逃走するにしろ、次のターンまでかかりますし1体消しておきます!赤2に呪文を唱えます!」

文香「では私も・・・赤3に呪文を唱えます」

P「文香はリアル詠唱しなくていいのか?」

文香「・・・シン・バベルガ・グラビドン!!」

P「ここにきてガッ○ュだと!?」

ちひろ「はい、では赤2と赤3が重力に潰されて消えていきます。このターン動ける『子供たち』は赤4のみです」

ちひろ「対象は・・・裕子ちゃんで」

<触れる>
赤4:10 成功

<回避>
裕子:06 成功

菜々「おぉ~」

裕子「やりました!」

ちひろ「では4R目ですが・・・逃走に集中でいいですか?」

P「OKです」

ちひろ「ではこのターン動けるのは赤1、赤4、赤5の3体です。まとめて振ります」

<触れる>
赤1 対象:P  29 成功
赤4 対象:文香 86 成功
赤5 対象:裕子 05 クリティカル

裕子「ちょっと!?」

ちひろ「えーと、裕子ちゃんは回避不可なので他のお二人は<回避>どうぞ」

<回避>
P :63 失敗
文香:93 失敗

ちひろ「ではPさん、文香ちゃん、裕子ちゃんはSAN減少2、Yポイント2」

ちひろ「さらにPさんは以下の処理をお願いします」

・SIZ、STR、CON、DEXが1減少
・全ての技能値が5減少

ちひろ「この時点でPさんの見た目は10歳相当、雪美ちゃんや舞ちゃんと同じくらいですね」

文香「・・・おねショタの予感」

菜々「文香ちゃん!?」

ちひろ「ではこのRで逃走に成功します。廊下に出た皆さんですが・・・」コロコロ

ちひろ「赤い『子供たち』が1体いますね」

P「文香消しちゃってー!これ以上触られるとヤバイ!」

文香「わかりました」

ちひろ「じゃあ呪文で赤いのは消えました。文香ちゃんのMP消費2とSAN減少2です」

裕子「もう処理も適当ですね!?」

ちひろ「3のカードキーがあるので探索も脱出もできそうですが、どうしますか?」

P「あまり長居すると俺がそろそろヤバそうだけど・・・」

文香「まだ私のMPに余裕があるので、探索してもよさそうですが」

菜々「複数出てこなければの話ですけど」

裕子「でも一応情報は見たいです」

P「・・・これ地下2階の研究室とか標本室すっとばして社長室だけでよくないか?」

文香「それもそうですね」

菜々「ボス倒した後の寄り道で発狂させられるとか普通にありそうですし」

ちひろ「ちっ」

P「あからさまに舌打ちしたぞ今!?」

裕子「じゃあ地下1階に戻って社長室に入りましょう!」

ちひろ「えーと、では地下1階に・・・」コロコロ

ちひろ「辺りには何もいませんね、じゃあ社長室に向かいますか?」

P「そうですね、では」

ちひろ「では社長室に入りました。いくつかのモニターとPC、デスク、本棚があります」

ちひろ「もうボス倒しちゃった後ですけど、一応技能判定してもらえますか?」

菜々「ナナがPCを、文香ちゃんが本棚を、あとの2人でモニターとデスクですかね?」

文香「それでいいと思います」

<コンピュータ>
菜々:20 成功

<図書館>
文香:59 成功

<目星>
P :99 ファンブル
裕子:75 成功

P「なんでこんなところで!」

裕子「最後の最後に来ましたね!」

菜々「エンドロールで死亡とか」

ちひろ「じゃあ・・・まずPさん、デスクの引き出しを勢いよく開いたらすっころんで頭を打ちました」

P「そんなんばっかですね」

ちひろ「ダメージロール1D3で」

転倒ダメージ:1D3→3

文香「<医学>で治療しますか」

菜々「ここで<医学>ファンブルでトドメさされる面白展開をどうか・・・どうか・・・!」

P「なにそれおいしい」

裕子「ちょっと!せっかく生き残ったんですから!」

<医学>
文香:61 成功 回復値1D3→2

ちひろ「えーと、ではPCの中のデータ、本棚に逢った資料、デスクの中にあった日記からいろいろ情報が得られました」

ちひろ「社長室を調べたことにより出てきた情報です、まとめてどうぞ」

・現社長の木本義男には難病の妻がいて、数年意識が戻らない状態
・治療の時間を稼ぎ、治療費を払い、完治後に時間を取り戻すために若返りの薬を作ろうと画策
・調べていくうちに、呪文や道具、魔導書などを斡旋してくれるフードの男と知り合う
・父親の木本義治を騙し、『クァチル・ウタウス』を召喚させ異形の姿にする
・フードの男の呪文により、義治の身体を分裂させ『子供たち』を量産することに成功
・『子供たち』には2種類いて、赤い方は若化、黒い方は風化の力を持つ
・さらに『子供たち』から呪文で体の一部を抽出し、それを使い若返りの薬を作ることに成功
・『ワカルワDX』には、ごくわずかにその成分が入っていて、長期間使用するとSANが減っていく
・万一に備えより厳重な施設にして義治と『子供たち』を監禁した

P「ああそれで失踪とか変死した人がいるのか」

文香「今回の件は大方何かのミスで『子供たち』が脱走して、口封じのために全員殺そうとした、というところでしょうか」

ちひろ「あと今更ですが、赤い『子供たち』に触れるとSAN減少に加えて2歳若返ります」

ちひろ「黒い方と、『クァチル・ウタウス』本体は触れると一瞬で風化して即死です」

ちひろ「あと、デスクから日記のほかに『カルナマゴスの遺言』の原書が見つかります」

文香「ついに魔導書が・・・日記と一緒に持って行きます」

ちひろ「あともう一つ。モニターのところに施設内のロックの段階を変えることのできるパネルがあります」

P「おっ?じゃあ全部のロックを解除・・・すると『子供たち』が施設外に出ちゃう可能性があるのか?」

文香「全てのロックを1にしておけばいいのではないでしょうか?」

P「ああそうか、それで職員の人たちも全員出られるのか」

ちひろ「さてこれでだいたい情報は出た感じですが、どうしますか?」

裕子「とりあえずはまず廊下に出ましょうか」

ちひろ「では・・・」コロコロ

ちひろ「相変わらず廊下には何もいません」

菜々「では1階に戻りましょう!」

ちひろ「はい、では」コロコロ

ちひろ「1階にも特に異状はありません」

P「一応食堂で声かけとくか?」

文香「中に赤い塵が大量に積もっていてSANが減ったりしないでしょうか?」

菜々「さらっと怖いこと言いますね!?」

裕子「でも行きましょう!やっぱり助けたいです!」

ちひろ「では食堂に入ると、先ほどいた職員に加え工場から避難してきた職員も含め20人弱が待機しています」

P「声かけて一緒に脱出します」

ちひろ「では職員の人たちは、明らかに子供の姿になっているPさんに戸惑いながらも部屋を出て・・・」コロコロ

ちひろ「うわ」

菜々「えっ?」

ちひろ「えーとこの状況だと・・・まず、廊下に出たときに1体の赤い『子供たち』がいました」

文香「まあ、1体だけでしたらまた私が消せば・・・」

ちひろ「しかし、今食堂から出てきた職員の人たちはその姿を見てパニックを起こします」

裕子「あっ」

ちひろ「では職員を20人として・・・1D20でパニックを起こして逃げた人数を決めましょう」

<逃げた人数>
1D20→13

ちひろ「13人の職員が、てんでんばらばらの方向に逃げていきます」

P「マジか・・・まあロックが全部1になってるし、外に逃げてくれることを祈ろう」

裕子「助けに行かないんですか!?」

P「俺が死ぬわ」

文香「まあとりあえずこの赤いのは消しておきます」

ちひろ「はい、あとは玄関から外に出られますが」

菜々「もう出てもいいかと思います」

ちひろ「はい、では施設を無事に脱出してシナリオクリアです、お疲れさまでした。以降後日談です」


その後、匿名の通報により「スターダスト製薬」の工場に警察の手が入りました。
人間のDNAが含まれる赤い粉と、木本義男の死体が見つかりましたが、木本義治やニャル様、『子供たち』は見つからなかったようです。
監視カメラのデータもなぜか消えていたそうで、脱出した探索者のもとに警察の捜査員が来ることはありませんでした。
死者1名、行方不明者10人以上を出したうえ、「スターダスト製薬」は倒産、「ワカルワDX」も販売中止ということで、
かなり大きなニュースになりました。
Pさんは10歳相当にまで若返ってしまったのでいろいろと苦労しているそうです。
Pさんは失踪扱いになり探偵事務所も廃業、当の本人は文香ちゃんのところに転がり込んでいるそうです。
文香ちゃんは新たな魔導書が手に入ったこと、菜々さんは少し年齢が若くなったことにそれぞれご満悦、
裕子ちゃんはジャーナリストとしてこのことを記事にするか相当悩んだそうですが、結局封印することにしたそうです。
こうして、探索者たちは平和な日常に戻っていきました。

シナリオクリアボーナス
・施設から無事に脱出した SAN回復10
・木本義男を倒した SAN回復10
・施設と薬の謎を解明した SAN回復10

技能成長
P :<目星> 60→62 <武道(空手)> 81→82 <キック> 80→82
   (ただし若化の効果により、全技能値に-15の補正あり)
菜々:<コンピュータ> 75→78
裕子:<回避> 28→33

ちひろ「って感じです」

菜々「何でPさんは文香ちゃんと同棲してるんですか」

P「いや身元不明の10歳が普通に生きてけるわけないじゃん」

文香「肉体年齢10歳のPさんと、肉体年齢18歳で医者の私・・・捗りますね」

裕子「何がですか!?」

ちひろ「さて、このシナリオやってみてどうでした?」

P「いや、これ初心者用のシナリオじゃないでしょう」

菜々「探索はだいたい一本道で確かに初心者向けだったんですけど、特にラストの戦闘が・・・」

ちひろ「ああ・・・そういう反応になっちゃうのも仕方ないですよね」

文香「何か含みのある言い方ですが・・・」

ちひろ「実は、地下1階の会議室と地下2階のボイラー室に、ラストバトルが有利になるアイテムがですね」

P「マジか!?」

裕子「探索を避けたところピンポイントじゃないですか!?」

ちひろ「入手に条件はありますが魔術ダメージの身代わりになるお守りと、あと所長の私物の木刀が」

文香「ああ、それで<わしづかみ>の対策もできるわけですね」

ちひろ「それに、探索を避ける要因になったエンカウント、わしづかみの対象、召喚にかかるターン数と」

ちひろ「かなり運の悪い状況でラストバトルに入った割にはしっかりクリアできたじゃないですか?」

P「ラストバトルで黒いのがあと1体多かったら全滅まであったかもなあ」

菜々「ほんとに、せめてわしづかみの対象がナナか裕子ちゃんだったらもう少し楽だったかもしれないんですけど・・・」

P「でもやっぱ新規探索者4人でプレイすることを考えると少し厳しめな感じはしますね」

ちひろ「実はキモ男の物理装甲、最初は12ポイントだったんですよ」

P「マジか、そうしたら一撃で命を刈り取れてないのか」

裕子「<破壊>があったからよかったですけど、そうでなかったらおそらく『クァチル・ウタウス』が召喚されてましたね」

ちひろ「あとGOO『クァチル・ウタウス』を見たときのSAN減少は1D6/1D20で、<触れる>が必中、もちろん触れると即死」

ちひろ「さらにキモ男が行動可能だと、キモ男に操られて完全にキモ男の意思に従うんですよね」

文香「手に負えませんね」

菜々「『クァチル・ウタウス』ってオリジナルの神話生物ですか?」

ちひろ「いえ、ルルブにもちゃんと載ってますよ?ほら」

P「いやいやそんなわけが・・・載っとるぅう!!」

文香「全く気付きませんでした・・・」

ちひろ「ちなみにシナリオタイトルの『塵を踏むもの』は『クァチル・ウタウス』の別名ですね」

菜々「これ相当マイナーじゃないですか?」

ちひろ「ええ、全攻撃無効、攻撃必中&即死という非常に扱いづらい神話生物なのでTRPG界隈では特に見ないですね」

ちひろ「なので何とか出してみようと思い、『子供たち』の設定を作ってみました。これに関してはオリジナルですね」

P「ちなみに地下2階の標本室や研究室は何だったんですか?」

ちひろ「私の反応で気づいていたと思いますが、完全に罠です。『子供たち』を使った実験のなれの果てが置いてあるだけです」

ちひろ「『子供たち』遭遇時以上のSAN減少があるうえ特に得られる情報もありません」

文香「エンドロールでSAN値直葬を狙うGMの鑑」

菜々「ほんとどこが初心者用シナリオなんですか」

ちひろ「さて、こんなところですかね、皆さん改めて長時間お疲れさまでした」

一同「お疲れさまでしたー」

裕子「次はいつやるんですか?」

P「おっ?裕子もクトゥルフの世界にハマってしまったか?」

ちひろ「うーん、今回でシナリオの弾が切れちゃったので少し時間かかりそうですね」

菜々「あ、じゃあナナここ片付けますね」

文香「お菓子をつまんだり、お茶を飲んだりしながらプレイしていたのでテーブルの上がひどいことに・・・私も手伝います」

P「じゃあ俺のオリジナルじゃないですけど、ちょっとやりたいシナリオあるんで今度それにしません?俺GMやりますよ」

ちひろ「おおー」

P「難易度も程よく殺意に満ちてるんでやりごたえあると思いますよ」

裕子「プロデューサーさんの言う程よくってどのくらいなんでしょうか?」

文香「あと一滴でも注いだら零れるほど並々に注がれたグラスのような」

裕子「殺意が満ち溢れちゃってるじゃないですか!?」

P「PL全員精神的にぶっ壊してリアル発狂させまーす、よろしくー」

ちひろ「ふふっ、楽しみにしてます」

以上で完結です。ここまで読んでくれた方ありがとうございました。
次回があればオリジナルシナリオではなく私のお気に入りのシナリオを元に書こうかと。

シナリオ欲しいんだけどファイルってある?

>>78
エクセルでファイルはありますが、特に後半はちゃんと文章化されてないメモみたいな体裁になってるので
手直しする時間を貰えればなんとか・・・そのうちどこかに上げます

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