モバP「森久保乃々で遊ぶ」 (21)

――事務所内

P「ただいまー」

ちひろ「お帰りなさい。外回り、お疲れ様です。スタドリどうぞ」

P「お、差し入れですね。ありがとうございます」ゴクゴク

ちひろ「100モバコインになります♡」

P「……え?無料サービスじゃないんですかこれ」

ちひろ「有料です♡」

P「騙しやがったなちひろ!」

ちひろ「騙すなんて人聞きの悪い!確認しない方が悪いんですよ!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1484656233

P「今は事務所にちひろさんしか居ないんですね」

ちひろ「ええ」

P「そうですか……疲れたので休憩がてら、アイドルで遊ぼうかと思ったんですが、仕方ないですね。仕事しますか」

ちひろ「『アイドルで遊ぶ』とは、なんて酷い人。というか、普通に休憩すればいいじゃないですか」

P「休憩中も何かしてないと落ち着かないんですよねー」デスクチェアーガラガラ


P「机の下に森久保がいた」

森久保「み、見つかってしまいました……」

P「びっくりしたじゃないか森久保。いたなら言ってくれよ」

森久保「だって、出てきたら、プロデューサーさんに遊ばれると思って……」

P「いや、そこにいて見つからない訳ないよな?」

森久保「それは……そうですけど……」

P「というか、なんでここにいたんだ?」

森久保「その……レッスンまで時間があるので……事務所で待っていようと思って……」

P(なんで机の下にいたか聞きたかったんだけど、まあいいか)

森久保「あ、ああ、そうでした……。森久保は、レッスンに行かなければいけませんでした……」

P「もう少し時間あるだろ?ちょっとお話、しよう?」

森久保「い、いやです……プロデューサーさん、さっき『アイドルで遊ぼうかと』って、言ってましたよね……」

森久保「いぢめますか……いぢめますね……そうですね……」

P「そうだよ」

森久保「ひえっ……だ、断言、しましたね……今、断言、しましたね……」

P「……」ジー

森久保「あ、あの、なんで、何も言わないんですか……」

P「……」ジー

森久保「……うぅ……あの……困るんですけど……」

P「……」ジー

森久保「……分かりました……。たった今、いぢめられてるんですね……」

P「とりあえず俺も机の下に入ってみるか」ヨッコラセ

森久保「ひいっ……! な、なな、なんで、本当に入ってこようとしてるんですか……!」

森久保「というか、狭くて、プロデューサーさんが入るの、むりだと思うんですけど……」

P「無理かー。仕方ない、じゃあ森久保が机から出てくれるか?」

森久保「あの、仕方なくないと思うんですけど……」

P「じゃあ意地でも入る」

森久保「だからプロデューサーさん入るのむりです、むーりぃー……」

森久保「机の下から出てきました……。むしろ、このままレッスンに行こうと思うんですけど……」

P「そうか? でも今行ったら、そのままレッスンに入るんじゃないか?」

P「レッスン始まるのが早くなっても、終わる時間はそのままかもしれないぞ?」

P(そんな事は無いだろうけどな)

森久保「えっ……それは……こまるんですけど……」

森久保「あの、もりくぼには、普段のレッスンでさえ、つらいんですけど……」

森久保「レッスン時間が延びるのは、もっとむりです……。むーりぃー……」

P「じゃあ、もう少しここで俺と話してような」

森久保「し、仕方ないですね……。ちょっとだけ、プロデューサーさんと、お話、してます」

P(計画通り)

P「そういえば今、森久保に新しい企画を考えててな」

森久保「え、新しい企画……? むりです、むりくぼです……。もりくぼ、今でも手一杯なのに……」

P「まあまあ、聞くだけでも」

森久保「うぅ……どうせ、変なの、考えてるんですよね……」

P「そうだな、幸子と一緒にスカイダイビングは、どうだ?」

森久保 「ひうっ……! そんなの絶対にむり、むりです……! むーりぃー」

P「そうか……じゃあ小梅と自殺の名所探検とかは?」

森久保 「それもむりです、怖すぎます……。むーりぃー」

P「難波と漫才は?」

森久保 「むーりぃー」

P「夏樹・拓海・里奈とロックのライブ」

森久保「むーりぃー」

P「茜とフルマラソン」

森久保「むーりぃー」

P 「輝子とレストランのロケ」

森久保 「むーりぃ……じゃないです、それなら行きま

P「無理かー。残念だなー。でも無理というなら仕方ないなー」

森久保「あうぅ……Pさんのイジワル……」

P「森久保は、アイドルなんて?」

森久保「むーりぃー……」

P「赤ちゃんにつける紙おむつの会社といえば?」

森久保「むーにぃー……?」

P「時期的な『早く』を英語で?」

P「あーりぃー……」

P「FFシリーズの聖属性攻撃魔法は?」

P「ほーりぃー……」

森久保「も、もりくぼのセリフで、遊ばないでください……」

P「でも森久保も最初ノったよな?」

森久保「それは……そうですけど……うぅ……」

P「……」

森久保「あ、あの、プロデューサーさん、どうしたんですか……? もりくぼのまわりを、ぐるぐる回って……」

P「ああ、いや。森久保と目線が合わないかなー、って」

森久保「えぇ……。どうして目線なんか、合わせようとするんですか……」

P「なんとなく?」

森久保「なんとなく、って、そんなぁ……。できれば、やめてほしいんですけど……」

P「いやー、ほら、森久保と目線を合わせるのって難しいと思ってさ。いつも目線逸らすから」

P「困難なことに挑戦するのって、楽しいだろ? 登山家は高く険しい山を好む、みたいな」

森久保「ちょっとよく分からないんですけど……」

P「分からないかー? まあ森久保は安定を好むタイプだもんな」

森久保「いや、そうですけど、そうじゃなくてですね……」

森久保「もりくぼなんかと目線を合わせようとするより、もっと他のことに挑戦した方がいいと思うんですけど……」

P「あと楽しいし」

森久保「あうぅ……その、もりくぼをそうやって困らせて、いぢめないでください……」

P「しかし本当に森久保は可愛いなあ」

森久保「……えっ……いきなり、どうしたんですか……」

P「いや、改めて森久保は可愛いと思って」

森久保「そ、そんなこと、ないと、思うんですけど……」

P「そんなことなくはないぞ。この前だって、まゆも輝子も、森久保のこと、可愛いって言ってたぞ」

森久保「それ、多分、お世辞か何かですよね……」

P「いや、あれは多分本気だろ。少なくとも俺には、お世辞には聞こえなかった」

森久保「そ、そんなに、ですか……。もりくぼは、そんなに可愛くないと、思うんですけど……」

P「……あのな森久保。森久保は謙虚とかじゃなく、自分自身を可愛くないと本気で思っているのかもしれないけどな」

P「俺もまゆ達も、ファンの皆も、全員、森久保のことが可愛いと、本気で思っているんだよ」

P「ネガティブなのは悪いことじゃないと俺は思ってるが、素直に受け止めてほしいな」

森久保「う、うぅ……そんなにですか……なんというか、その、えっと……ご、ごめんなさい……」赤面

P「謝る必要は無いぞ。そうやって顔真っ赤にして恥ずかしがって困ってる森久保が見たくて、そう言ったんだしな」

森久保「……え、ひどいですプロデューサーさん…… もりくぼをまたからかって……」

森久保「さっきの、可愛いっていうのも、嘘だったんですね……」ハイライトオフ

P「いや、さっきのは全て本当だからな。皆が森久保を可愛いと思ってるのは本当」

森久保「本当に、本当ですか……? プロデューサーさんも……?」

P「ああ、もちろん、俺も森久保可愛いと思ってる。じゃなきゃスカウトしてないだろ、ハハハ」

森久保「プロデューサーさん……」

ちひろ「乃々ちゃん、そろそろレッスンの時間じゃない?」

森久保「あっ、そうでした……。ようやくレッスンに行けますね……」

森久保「やっとプロデューサーさんのいぢめから、逃れることができます……」

P「もうそんな時間かー。森久保、俺とのお喋りに付き合ってくれてありがとな。レッスン頑張ってなー」

森久保「は、はい。レッスン、もりくぼなりに、頑張ってきます」

森久保「あっちの方で、出かける準備してますね……」


P「あー、喋り相手がいなくなっちゃった。仕事するかー……だるいなー……」

ちひろ「早くお仕事してくださいよ。さっきまでずっと乃々ちゃんとお喋りしてたんですから」

ちひろ(……あれ? あの子があんなに喋るのって、私、始めて見たような……)

――事務所隣の小部屋

森久保「プロデューサーさんにいぢめられて、疲れました……」

森久保「でも、もりくぼがあんなに長く1対1で喋れるなんて、自分でもびっくりですね……」

森久保「いぢめられるのは嫌ですが、プロデューサーさんとのお喋りは、正直、嫌いじゃないです……」

――事務所内

P「おしごとなんて、むーりぃー」(裏声)

ちひろ「自分の担当アイドルの台詞で遊んでないで、さっさとやってください。気持ち悪い」

P「そんなこと言うなんて、ひどいです、ちひろさん……いぢめですね……」(裏声)

ちひろ「ぷっ……くくく…… いつまでやってるんですか……」

P「いやー、だって森久保の喋り方、可愛くて好きなんですよね。だから、つい真似たくなるというか」

ちひろ「プロデューサーさんって、乃々ちゃん好きですよねー」

P「好きに決まってるじゃないですか。好きすぎていぢめたいって感じです」

ちひろ「小学生かよ。乃々ちゃんがかわいそう」


――事務所隣の小部屋

森久保「私の喋り方で、そんなに遊ばないでほしいんですけど……笑わないでほしいんですけど……」

森久保「あと、そんな恥ずかしいこと、あんな大声で……恥ずかしすぎます……」

森久保「外に出たいのに、今あっちを通っていくなんて、そんなの、むーりぃー」



――おしまい

続きなんて、考えてもいなかったんですけど……むーりぃー……

関連モノなら、いつか書くかも、しれなくも、なくもないので……そのときは、また、お願いします……

HTML化の依頼、出しておきますね……

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom