【ガルパン】華「紅茶華伝」 (227)

キャラ崩壊がありますのでご注意ください

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みほ「実は報告がありまして」

優花里「私たち付き合うことになりました」

沙織「マジー!?よかったねぇ、ゆかりん!」

優花里「はい!ありがとうございます!」

麻子「おめでとう秋山さん」

華「大金星ですね」

みほ「あのー、なんで優花里さんばっかり褒めるの?」

沙織「だってぇー、みぽりんを口説き落としたってすごいじゃん!」

麻子「どんな告白したんだ?」

優花里「あはは……」

みほ「告白したのは私なんだけど……」

沙織麻子華「え?」

優花里「実はそうなんです」

沙織「へぇー」

沙織「ってかさー、みぽりんも正直ゆかりんにだったら断られることはないなって思って告白したでしょ」

麻子「クッパがクリボー倒した感あるな」

優花里「私クリボーですか!?」

沙織「うん、ある。逆だったらすごいけど」

華「お二人とも失礼ですよ」

沙織「華だってそう思ってるでしょ?」

華「はい」

みほ(いや肯定するんかい)

麻子(しかし、このカミングアウトが後の大洗女子学園に大きな影響を与えることになった)

麻子(西住さんと秋山さんの関係は沙織によって瞬く間に拡散された)

麻子(そこでみんなはこう思った)

麻子(同じチームの人と付き合っていいんだ、と)

麻子(大洗だけのルールかもしれないが、同じチーム内では恋愛禁止という不文律、暗黙の了解が存在していて)

麻子(戦車道によって築かれた関係はチームメイトという形までしか許されていなかった)

麻子(勿論隠れて付き合っていた人もいたが、西住さんと秋山さんのように関係を表に出すようなことは出来なかった)

麻子(そんな風潮に一石を投じたかったのか、それともただの天然なのか、一組のカップルが生まれたことにより)

麻子(未曽有の恋愛ブームが大洗で始まってしまった)

……


沙織「いやー最近すごいね。みんなちゅっちゅしてるよ」

華「小山先輩と河嶋先輩はまた喧嘩して別れたそうですよ」

麻子「また1週間後にはくっつくんだろうな」

沙織「でね、ウサギさんチームはまたカップルが変わったみたい」

麻子「あそこももうグチャグチャになってるな」

麻子(西住さんたちの交際が明らかになって1ヶ月)

麻子(各チームで様々なカップルが誕生)

麻子(残された私たち3人はと言うと)

沙織「華はさー、恋人作んないの?」

華「そうですね……」

麻子「おい、次体育だよな。急ごう」

沙織「あっ、待ってよー」

麻子(私は五十鈴さんが好きだ)

麻子(でも、告白とか付き合うとかそんなこと考えてもいない)

麻子(しかし困ったことが一つある)

麻子(沙織も五十鈴さんが好きだということだ)

麻子(もし沙織が五十鈴さんと付き合ったら)

麻子(私は一人になってしまう)

麻子(別に一人になることが嫌なわけではない)

麻子(慣れるまでが辛いんだ)

麻子(ずっと補助輪を付けて自転車をこいでいて、ある時から急に補助を外される感覚)

麻子(補助輪なしに慣れれば怖くないが、本当にそのまま自転車をこぎ続けられるのか)

麻子(転んですりむいてしまうんじゃないか、大きなけがをしてしまうんじゃないか)

麻子(それが怖いだけだ)

……




麻子「2時半か」

麻子「よし、コンビニ行こう」

ガチャッ

バタンッ

――
ありがとうございましたー

麻子「はむっ」

麻子「ちゅーちゅー」

麻子「肉まんうめえ」

麻子「野菜ジュースうめえ」

麻子「3時、まだ寝るには早いか」

麻子「あっ」

麻子(月……)

麻子「写真、写真」パシャッ

麻子「ははっ、月見て真っ先に写真ってまるで女子だな」

麻子「……」

麻子「五十鈴さん、起きてるかな」

麻子「いや、この時間にLINE来たらさすがにビックリするか」

麻子「とりあえず沙織に送ろう」

冷泉麻子:月が綺麗だぞー

冷泉麻子さんが画像を送信しました

麻子「……」

麻子「既読つかないな、寝てるか」

麻子「あっ、ついた」

武部沙織:今何時だと思ってんの

冷泉麻子:3時だが

武部沙織:3時だがじゃねーから!

♪~

麻子「電話……めんどくさいことになった」

沙織『麻子!あんた今何時だと思ってんの!』

麻子「だから言っただろ3時だって」

沙織『そうやって夜更かししてるから遅刻するんでしょ!』

麻子「大丈夫だ。前の遅刻分はチャラになったからまた遅刻出来る」

沙織『そういう問題じゃない!大体麻子はいっつも……』

麻子「そんな怒ってないで外出てみろ。月が綺麗だぞ」

沙織『……なにそれ。告白?』

麻子「違う」

沙織「……」

麻子「……」

麻子(なんだこの間は)

沙織『ねえ』

麻子「ん?」

沙織『私たちってこのままでいいと思う?』

麻子「どうした急に」

沙織『華のことなんだけど』

麻子「五十鈴さんがどうした」

沙織『私、告白しようと思ってるんだ』

麻子「おいどうした本当に。さっきまで寝てたのに夜中のテンションか?」

沙織『気持ち悪いんだよね私たちの関係。なんかお互い牽制しあって3人仲良しでいようみたいな』

麻子「したければすればいい。私に了承を得る必要はない」

沙織『麻子も華のこと好きなんでしょ?』

麻子「……」

沙織『ねえねえ、そうなんでしょ?』

麻子「……」

沙織『はっきりいいなよ。だって麻子って暇さえあれば華のこと見てるよね』

麻子「ああああ!うるさいうるさい!好きだよ!悪いか!」

沙織『悪くないよ。私だって好きだし』

麻子「……本当に告白するのか?」

沙織『うん。近いうちにする』

麻子「そうか」

沙織『麻子はしないの?』

麻子「……しない」

沙織『へぇー、じゃあ私と華が付き合ってもいいんだ』

沙織『悪いけど私恋人には尽くしたい方だから麻子と遊ぶ時間なくなるかもね』

麻子「なんなんだよ!別にいいだろう好きにすれば!」

沙織『良くない。そんなん勝ち逃げじゃん』

麻子「勝ち逃げって。もうOK貰う前提なのか」

沙織『だって華と一番仲良いの私だし、多分大丈夫だと思う』

麻子「……私もする」

沙織『ふふん、負けないよ』

麻子「こういうのは勝ち負けじゃないけどな」

沙織『何恋愛マスターみたいなこと言ってんのよ!』

……


華「ごめんなさい」

麻子沙織「えっ」

沙織「そ、それはどっちに対する?」

華「お二人にです」

麻子「別に気まずくなるからどっちも断るとかそういうのは気にしなくいいぞ」

華「いえ、というか」

華「私、お付き合いしてる方がいますので……」

沙織「えっ」

麻子沙織「えええええええ!!」

沙織「だってこの前いないって言ってたよね!?」

華「すみません……なんだか恥ずかしくて、嘘を付いていました」

麻子「だ、誰なんだ?大洗の人か」

華「いえ」

沙織「えっ、誰!?もしかして新三郎さんとかじゃないよね」

華「ダージリンさんです」

沙織麻子「あっ……あぁぁ……」

沙織「悔しいけど釣り合ってるかも」

麻子「っぽいな……すごくっぽい」

沙織「どっちが告白したの?ってかそんなに仲良かったっけ?」

華「大会が終わった後facebookで友達申請が来まして」

華「それから仲良くさせていただきましてダージリンさんから告白していただきました」

沙織「そっち側からの攻めかぁ……」

麻子「毎日会うより限定感あって惹かれるのかもしれないな」

沙織「そういやダージリンさん最近生け花にハマってるって日記書いてた……」

麻子「五十鈴さんは最近紅茶ばっかり飲んでるって日記に書いてたな……」

沙織「これ芸能人が恋人の存在匂わせるために書くやつじゃん!」

麻子「というか会う機会あるのか?遠距離恋愛ってことだろう?」

華「はい、お付き合いしてからは一度もお会いしていません」

沙織麻子「え」

華「というかお会いしたこと自体2、3回程度ですので」

沙織「それってさぁ……付き合ってるの?」

華「一応毎日LINEや電話はしていますが」

麻子「会う予定はあるのか」

華「大型の連休や夏休みにはという話をしています」

沙織(大丈夫なのかぁ……)


華「というわけでお二人とお付き合いすることは出来ません。申し訳ございません」

華「それでは夕飯の支度がありますので私はこれで」

沙織「あっ……うん」

麻子「また明日」


……

沙織「ねぇ、どう思う」

麻子「五十鈴さんは本気っぽいが、ダージリンさんがどこまで本気なのかわからない」

沙織「だって一回も会ってないんでしょ?キスとかエッチとかしたくないのかな」

麻子「電話してるって言ってたからその時にしてるんじゃないか?」

沙織「え、テレフォンセックスってこと?」

麻子「あぁ」

沙織「うわー、なんかちょっと引いちゃうかも」

麻子「まぁ勝手な想像で引くのもどうかも思うが」

沙織「聖グロの人に話聞いてみようか?」

麻子「誰か連絡先知ってるのか?」

沙織「アッサムさんとローズヒップさんならLINE知ってる」

麻子「アッサムさん……ってなんかダージリンさんとそういう雰囲気ないか?」

沙織「そういうって?」

麻子「昔付き合ってたとか体だけの関係とかそういう雰囲気」

沙織「あー、ちょっとわかるかも」

麻子「かといってローズヒップさんはそういうこと疎そうだし」

沙織「えー、じゃあどうすんのよ」

麻子「私、ルクリリさんの電話番号知ってるから聞いてみようか」

沙織「意外な接点!」

……

麻子「あっ、もしもしルクリリさんか」

ルクリリ『おーどしたの麻子ちゃん久しぶり』

麻子「ちょっと聞きたいことあるんだが」

ルクリリ『うん、なに』

麻子「ダージリンさんのことなんだ」

ルクリリ『ダージリン様がどうかした?』

麻子「ダージリンさんって恋人とかいるのか?」

ルクリリ『……なに、麻子ちゃんダージリン様が好きなの』

麻子「いや、うちのチームの砲手がな、ダージリンさんと付き合ってるらしいんだけど」

麻子「本当のとこはどうなのか聞いてみたくてな」

ルクリリ『ダージリン様、大洗の子にまで手出してるんだ……』

麻子「にまで?」

ルクリリ『噂レベルなんだけどね、ダージリン様手が早くて色んな子と付き合ってたんだって』

麻子「本当か」

ルクリリ『で、1年生の時今の3年生をほとんど姉妹にしちゃったらしいよ』

ルクリリ『一人の先輩は妊娠しちゃって学校辞めたって聞いたことある』

麻子「え……」

ルクリリ『ダージリン様は特待生で入って来たからおとがめなかったみたいなんだけど』

ルクリリ『それからは同じ高校の子には手出さないで他の高校の子とばっか付き合ってるみたい』

麻子「それマジなのか?」

ルクリリ『噂だよ!で、うちの1年にオレンジペコっているじゃん?』

麻子「あぁ、装填手の子か」

ルクリリ『あの子毎晩ダージリン様から部屋に呼ばれてるらしくて』

ルクリリ『そういうのの処理に使われてるんじゃないかって話も出てるんだ』 

麻子「……」

ルクリリ『あっ、私がこのこと言ったって絶対言わないでよ!学校内でも結構タブーな扱いだからさ』

麻子「わかった。ありがとう」

ピッ

沙織「どうだって?」

麻子「うん……」

……

沙織「えぇ!?マジ!?」

麻子「ルクリリさんが言うにはな。本当のところはわからない」

沙織「……ねぇ、それ華に言ってあげた方がいいんじゃない?」

麻子「なんて言うんだ。ただ遊ばれてるだけだから別れろって言うのか?」

沙織「いや、そんな直接的な言い方じゃなくてさ……」

麻子「じゃあどう言うんだよ!」

沙織「知らないよ私だって!でもこのまま付き合ってたら……」

麻子「もしかしたら妊娠させられて捨てられるかもしれない……」

沙織麻子(それだけは絶対阻止しないと……!!)

―――
――

みほ「練習試合ですか?」

杏「うん、聖グロ側からしないかって誘いが来てねー」

柚子「向こうの3年生の引退試合みたいなものも兼ねてるんだって」

みほ「そうですね。ダージリンさんたちにはお世話になりましたし、受けましょう」

沙織「なんかタイミング良すぎない?」ヒソヒソ

麻子「多分ダージリンさんが独断で決めたんだろうな、五十鈴さんに会うために」ヒソヒソ

桃「じゃあ先方にはそう連絡しておく」

柚子「いいよ私がしておくから」

桃「柚子にはいつも助けてもらってばかりだからな。私がしておくよ」

柚子「桃ちゃん……」

沙織(おっ、なんか仲直りしてるみたい)

麻子(どうせ何週間か経ったらまた口も利かないくらい喧嘩するんだろ)

―――

みほ「……」

優花里「みほさん、本当にごめんなさい……」

みほ「つーん」

優花里「申し訳ございません。もう二度としませんから……」

みほ「あー聖グロ戦の作戦考えないとなー」

沙織「こっちの二人は喧嘩中なの?」

麻子「秋山さんがエルヴィンさんとヤッちゃったらしい」

沙織「あー、エルヴィンさんかー。ゆかりん狙われてたっぽいしね」

麻子(最近大洗の中で問題になっているのがカバさんチームの存在だ)

麻子(あの4人は特定の人と付き合わず、シェアハウスでは毎日乱交のような状態だったらしい)

麻子(しかし4人の中で飽きが来たのか、数ヶ月前からその対象が他のチームへと向かっていった)

麻子(恋人と喧嘩した子を食事に誘ってそのまま家に連れ込むというのが常套手段となっている)

麻子(必ず避妊をすること、一夜限りの関係しか持たないということからかなりの人数が喰われたらしい)

麻子(しかしどこからか情報は漏れ伝わり、一部からはカップルクラッシュのブラックリストとして扱われていた)

麻子(秋山さんは一夜だけに留まらず何度も関係を重ねていたため、西住さんにも情報が入り御用となってしまった)

優花里「何でもしますから!許してください!」

みほ「髪……」

優花里「はい?」

みほ「ボウズにしよっか?」ニコッ

優花里「えっ……」

沙織「みぽりんそれはさすがに!!」

麻子「イジメだと思われるかもしれないぞ」

優花里「し、します!髪なんて生えてきますから!」

沙織「いや、女の子のボウズはヤバいって……」

みほ「じゃあ下の毛で勘弁してあげる」

麻子「急にぬるい罰になったな」

華「クリームと剃刀買ってきました」

優花里「早いですね!」

みほ「じゃあ3人でつるつるにしてあげてくれる?」

沙織麻子華「オッケーイ」

優花里「お、お手柔らかにお願いします……」

……


優花里「うぅ、なんだかスース―します」

沙織「こんなことで許してもらえるなんて正直ラッキーだよね」

麻子「だな」

華「初めて人の陰毛に触りました……」

みほ「じゃあ剃ったとこに『みほ』ってタトゥー入れよっか」

優花里沙織麻子華「えっ」

みほ「冗談だよ」



ダージリン『来月に大洗と練習試合をしますので、その時はよろしくお願いしますね』

華「はい。とても嬉しいです。もしかして私に会うためにそのようにしてくださったんですか?」

ダージリン『えぇ、勿論。試合の後、楽しみにしていますわ』

華「……あの、ダージリンさん」

ダージリン『なんでしょう』

華「実はちょっとお伺いしたいことがありまして」

ダージリン『はい、なんでもお聞きになって』

華「最近、ダージリンさんに関する噂を耳にしたんです」

ダージリン『どのような?』

華「その……遊んでるとか、興味がなくなった女性をすぐに捨てるとか、そういった噂をです」

ダージリン『まぁ、それはどなたからお聞きになったの?』

華「すみません。それは言えません」

ダージリン『そう……』

華「本当のところはどうなんでしょう。私ともそのようなことが目当てなんですか?」

ダージリン『何をおっしゃいます。私は純粋にあなたのことを好きになったから交際を申し込んだのですよ』

華「でもお会いした機会もそこまでないですし」

華「こんなことを聞くのは申し訳ないんですが、私のどこを気に入ってくださったんですか?」

ダージリン『まずはあなたのその気品よ。それから大和撫子のような容姿でありながら筋が通った性格』

ダージリン『一度我が校に遊びに来てくださいましたよね?』

華「はい」

ダージリン『その時からあなたは他の方とは違うと感じていましたよ』

華「……嬉しいです」

華「じゃあ噂は嘘なんですね?」

ダージリン『えぇ、噂は噂よ。自分で言うのも憚られますけど、隊長をしていると自然と顔が広くなるんです』

ダージリン『色々な学校の方とお知り合いになるし、チームメイトや後輩と接する機会も自然と増えます』

ダージリン『だからそういった噂が立ったのかもしれませんわ』

華「そうですか……すみません。変なことを聞いて」

ダージリン『いえ、それであなたの胸の閊えが取れたのなら構いませんわ』

華「申し訳ありませんでした。練習試合楽しみにしています」

ダージリン「えぇ、ではまた」

チンッ

ダージリン「アッサム、全員を集めなさい」

―――

♪~

麻子「んっ?ルクリリさんから電話だ」

麻子「はい」

ルクリリ『あーもしもし麻子ちゃん?今ちょっといい?』

麻子「あぁ、大丈夫」

ルクリリ『あのさ、ダージリン様のこと誰かに言った?』

麻子「いや言ってないが」

ルクリリ『なんかダージリン様めっちゃキレててさー、五十鈴さんだっけ?多分誰かがチクったっぽいんだよね』

麻子「ダージリンさんがヤリ〇ンだってことをか?」

ルクリリ『うん。それで五十鈴さん、ダージリン様に直接聞いたっぽいんだよね』

麻子「えぇ!?」

ルクリリ『それでダージリン様ブチギレ』

麻子「怒鳴ったりされたのか?」

ルクリリ『うぅん、あの人キレるとずーっと黙ってるの』

ルクリリ『で、なぜかわからんけど全員で校庭20周させられた。野球部じゃねーっつーのマジで』

麻子「大変だったな」

ルクリリ『麻子ちゃん誰にも言ってないんだよね?』

麻子「あぁ」

麻子(沙織だな、あいつ……)

ルクリリ『ならいいけどさー。アンツィオとか知破単の知り合いの子にも聞いたらみんな知ってたからどっかから漏れたんだね』

麻子「そんなに有名になってるのか」

ルクリリ『みたい。だって五十鈴さんだっけ?その人と付き合う前は知破単の人にツバ付けてたんだって』

ルクリリ『で、その子は周りに自慢しててみんな知ってたみたい』

麻子「へぇー、本当に色んなとこに手出してるんだな」

麻子(福田さん?細見さん?もしかして西さんか?)

ルクリリ『まぁ聞きたいことはそれだけだから。あっ、そうだ。今度ウチと練習試合すんだよね?』

麻子「あぁ、やるみたいだな」

ルクリリ『じゃあ飯でも行こうよ』

麻子「合同で打ち上げとかやるんじゃないのか?」

ルクリリ『いーじゃん!久しぶりに二人でご飯行こうよ!』

麻子「まぁ、いいけど……」

ルクリリ『やったー!んじゃ私風呂入るからこれで!』

麻子「あぁ、また電話するよ」

ルクリリ『おやすみー』

……

いらっしゃいませー

優花里「ふぅ、疲れた」

優花里「お水お水」

お会計102円です

ありがとうございましたー

ウイーン

エルヴィン「お、グデーリアンじゃないか」

優花里「あぁ、エルヴィン殿」

エルヴィン「すまんな、私のせいでなんか揉めちゃったみたいで」

優花里「私が悪いので気にしないでください」

エルヴィン「隊長、私のことも怒ってたか?」

優花里「いえ、もう怒ってなかったですよ。エルヴィン殿はもうお帰りですか?」

エルヴィン「あぁ。自動車部の子とドライブしてきたんだ」

優花里「へぇー、いいですね。車乗せてもらったんですか」

エルヴィン「あぁ、すごかった。車の名前は忘れちゃったけどすごく速いんだ」

優花里「車とか興味あるんですか?」

エルヴィン「いや全く。乗せてあげるって言われたからだ」

優花里「自動車部のどなたに乗せてもらったんですか?」

エルヴィン「えーっと……名前が出てこない。ちょっとパーマかかって色黒い人」

優花里「スズキさんですね」

エルヴィン「あーそうそう。スズキさんだ」

優花里「どこに行ってきたんですか?」

エルヴィン「いやそこらへん走っただけだ。車乗ることが目的じゃないからな」

優花里「あー、そういう……」

エルヴィン「明日はバレー部の子とジムに行くことになってるんだ」

優花里「いいですね。自由で」

エルヴィン「あぁ、グデーリアンももっと遊んだ方がいいぞ」

優花里「いえ、私はもうそういうことはしないです」

エルヴィン「とか言いながら私とヤッちゃったけどな」

優花里「もうしないですから!」

エルヴィン「どうする?家来るか?」

優花里「え……何言ってるんですか!行きませんよ!」

エルヴィン「残念だな」

優花里「あ、そうだ。薬飲まないといけないんだった」

エルヴィン「薬?なんのだ?風邪か?」

優花里「いえ、あの……大きな声では言えないんですが避妊薬です」

エルヴィン「えぇ!?隊長、避妊してくれないのか?」

優花里「はい。付けるのがあまり好きじゃないみたいなので」

エルヴィン「私らは出来たら誰の子か確実にわからなくなるからそういうのは必須なんだ」

エルヴィン「一度おりょうの生理が遅れたことがあってな、それからは必ずするようにしている」

優花里「私との時も毎回付けてくれてましたもんね」

エルヴィン「あぁ。私たちのモットーは楽しい性生活だ。妊娠させることが目的じゃないからな」

優花里「羨ましいです」

エルヴィン「言えばいいじゃないか、付けてくれって」

優花里「最初はお願いしました。そしたらすごく不機嫌になって……あの、ちょっとこれも言いにくいんですけど」

優花里「軽く暴力みたいなものを振るわれまして」

エルヴィン「え……」

優花里「本当に軽くですよ!」

エルヴィン(いや被害者はみんなそう言うんじゃ……)

エルヴィン「じゃあもしかして私との関係がバレた時も殴られたんじゃないのか?」

優花里「いえ、その時は大丈夫でした。というか別に日常的に殴られてるわけじゃないですよ」

優花里「西住殿、どうやら私を妊娠させたいみたいなんです」

エルヴィン「えぇー?だってまだ高校生じゃないか。出来たら二人とも困るだろう」

優花里「生理の周期確認したり、何より目がマジになってるんです」

エルヴィン「薬は隊長と話し合って飲んでるわけじゃないんだな?」

優花里「はい、自発的に飲んでます。多分飲んでなかったらもうしてますから」

エルヴィン「まぁ隊長がしないならグデーリアンがするしかないもんな」

エルヴィン「じゃなきゃ行為そのものを断るしかない」

優花里「断れないですよ……でも終わった後ぎゅーって抱きしめてくれるんです」

優花里「そうするとこの人のことが好きで良かったなぁーって思えるんです」

エルヴィン「……もしかして最中に暴力振るわれたりとか、したくないのに無理やりとかされてないよな?」

優花里「まぁ多少は……ちょっと首絞めるくらいですけど」

エルヴィン「……おい、大丈夫なのか?話聞いてるとDVを受けてるようにしか思えないんだが」

優花里「違いますよ!本当に優しい人ですから!」

エルヴィン「私が言えた立場じゃないが隊長に話してやろうか?」

優花里「ダメです!火に油注ぐようなもんです!」

エルヴィン「もう火って言ってるじゃないか」

―――

――

オレンジペコ「おはようございます」

聖グロ生A「ちょっとペコ!」

オレンジペコ「は、はい。なんでしょう」

聖グロ生B「なんでしょうじゃありませんわ。先輩に挨拶する時はきちんと止まって15度で挨拶しなさい」

オレンジペコ「も、申し訳ありません。おはようございます」

A「声が小さいですわ。もっと大きな声で」

オレンジペコ「おはようございます!」

B「全く聞こえませんわ」

オレンジペコ「おはようございます!!」

A「全然ダメね。あなたからは淑女の気品が感じられませんわ」

オレンジペコ「申し訳ありません……」

B「貴女みたいな人が隊長車にいたから今年優勝できなかったんじゃなくて?」

オレンジペコ「……」

A「貴女、才能が感じられないわ。早く戦車道お辞めになった方がいいわよ」

B「ダージリンに気に入られてるか知りませんが、私たちの最後の夏は貴女のせいで終わったのよ?どう責任取るおつもり?」

オレンジペコ「も、申し訳ございませんでした……」グス

ルクリリ「一年生一人に責任全部押し付けるなんて随分素敵な先輩ですわね」

ローズヒップ「全くですわ」

オレンジペコ「ルクリリさん、ローズヒップさん……」

ローズヒップ「何度も何度もペコさんの挨拶が聞こえてきたから野球部にでも入り直したのかと思いましたわ」

ルクリリ「全くですわ。次はケツバットでもなさるおつもりですか?」

A「未熟な後輩に指導をしているだけよ。貴女たちは黙ってなさい」

ルクリリ「ご覧になってください。3年生にもなって名前を貰ってないお二人に指導されてペコも困ってますわよ」

ローズヒップ「そうですわ。自分より弱い先輩からのアドバイスって一番厄介ですわ」

B「あ、貴女たち!その物言い失礼じゃなくて!?」

ルクリリ「事実を言ったまでですわ」

B「くっ……」

A「果たしてそうかしら?」

ローズヒップ「はい?」

A「ダージリンに取り入って実力関係なく貰った名前なんて私なら恥ずかしくて名乗れませんわ」

ローズヒップ「どういうことですの?」

A「知っているのよ。ペコが夜な夜なダージリンの部屋に出入りしていることを」

A「そんな枕営業みたいなことをして貰った名前、私ならいらないと言っているのよ」

ルクリリ「な、何を言っているんですか!ペコがそんなことするわけ」

オレンジペコ「……」ポタポタ

アッサム「貴女方、何を大声で喋っているの!」

A「行きますわよ」

B「え、えぇ」

ルクリリ「ペコ、ちょっとこっちに来なさい。アッサム様、失礼いたします」

ローズヒップ「ご、ごきげんようですわ」

アッサム「……」

……

ルクリリ「ったくあいつらよー、マジ舐めてんな。一回シメんべ」

ローズヒップ「そういえば私も去年あの二人に嫌味言われましたわ」

ルクリリ「もう泣き止めって。な?」

オレンジペコ「はい、すみません……」ゴシゴシ

ルクリリ「でもさー、正直私はペコとダージリン様はそういう関係だと思ってた」

ローズヒップ「ルクリリさん!?」

ルクリリ「いや枕とかそういうのはないと思うよ!?だってペコは実際実力あるし」

ルクリリ「夜ダージリン様の部屋行って何してんの?最近毎日でしょ?」

オレンジペコ「……大洗戦の打ち合わせです」

ルクリリ「うーん」

ローズヒップ「ペコさん、本当のこと言っていいですわ。別に私たち引いたり怒ったり言いふらしたりしませんから」

オレンジペコ「本当です!入学して最初の頃は高校の戦車道に慣れるために勉強させてもらってて」

オレンジペコ「今は大洗戦の打ち合わせです。本当なんです!」

ルクリリ「だってたかが練習試合だろ?それにそこまで力注ぐ必要ある?」

オレンジペコ「私、大洗に恋人がいるんです……」

ルクリリ「え、誰!?」

オレンジペコ「梓さんって方なんですけど」

ルクリリ「あぁ、なぁんだ、よかった。ごめん続けて」

オレンジペコ「私、大会が終わった後戦車道を辞めようかって迷ってたんです」

ローズヒップ「えぇ!?そうだったんですの!?」

オレンジペコ「で、梓さんにずっと相談に乗ってもらってて励ましてもらってたんです」

オレンジペコ「2年後の決勝で隊長として戦おうって」

オレンジペコ「その恩返しのために大洗戦、絶対勝ちたいと思ってダージリン様と戦術を考えていたんです」

オレンジペコ「ダージリン様も大洗に恋人の方がいるらしいので意気投合じゃないですけど」

ルクリリ「そうだったんだ……てかペコやることやってんだね」

オレンジペコ「は、はい。恥ずかしながら」

ローズヒップ「ペコさん」

オレンジペコ「はい」

ローズヒップ「キスはもう済ませたんですの?」

オレンジペコ「は、はい///」

ルクリリヒップ「おーー!」パチパチパチ

オレンジペコ「何の拍手なんですか!」

……


沙織「ふっふ~ん♪」

沙織「麻子ー、そろそろご飯出来るからテーブル拭いといてー」

麻子「わかった」

沙織「はーい、特製ハンバーグ出来たよー」

麻子「おぉ、旨そうだ」

沙織麻子「いただきまーす」

麻子「……」モグモグ

麻子「うん、旨い」

沙織「でしょー!愛情込めて作ったんだから」

麻子「……」

沙織「はい、醤油でしょ」

麻子「あぁ、ありがとう」

沙織「ハンバーグに醤油って変わってるよね」

麻子「そうか?私は普通だと思っていたが」

沙織「おかしいって!だからはい。大根のすりおろし。和風ハンバーグにすれば醤油にもっと合うよ」

麻子「……」モグモグ

麻子「うん。もっと美味しくなった」

麻子(五十鈴さんへの告白から数週間、私と沙織は夜一緒にご飯を食べている)

麻子(最初は五十鈴さんに振られた夜、うちに泊まりたいと言って夜通しチョコレートを食べたのがきっかけだ)

麻子(ご飯も二人分作った方が食費は浮くし、私が夜中出歩く癖を辞めさせたい沙織は日によっては家に泊まることもある)

麻子(振られて数週間でこんな風に気持ちが動くのはおかしいかもしれないが)

麻子(私は沙織のことが好きなのかもしれない)

麻子「ごちそうさまでした」

沙織「お皿洗っとくからそのままでいいよ」

麻子「今日も泊まってくんだろ?風呂洗っておく」

沙織「あー、ごめん!今日amazon来るから家帰らないといけないんだよね」

麻子「……そうか」

沙織「もーう!何落ち込んでんのよ!明日学校で一緒になるじゃん!」

麻子「そうだな」

……

沙織「じゃあ朝ごはんも作っといたから朝チンして食べてね」

麻子「あぁ、ありがとう」

沙織「じゃあばいばーい」

麻子「おう。また明日」

麻子(沙織はまだ五十鈴さんが好きなんだろうか)

麻子(もちろん告白なんてする気はないが、沙織も私のことが好きであってくれたら)

麻子(すごく嬉しいのは事実だ)

麻子「……」

ガチャッ

麻子「沙織!」

沙織「麻子?どした?」

麻子「いや、あの……沙織はまだ五十鈴さんのこと好きか?」

沙織「好きだよ」

麻子「……そうか」

沙織「でも今は友達としてって感じかな」

沙織「人の気持ちってあんま長持ちしないんだね」

沙織「私の方に気持ちが向いてない人のこと想うのって、すごく辛いよ」

麻子「……それはまだ好きってことなんじゃないか?」

沙織「かもね!」

麻子「……そうか。すまん。変なこと聞いて」

沙織「うぅん!じゃあまた明日ね」

麻子「あぁ」

麻子「……」スッスッス

LINE

友だち65

ルクリリさん

無料通話

♪~

……



ルクリリ「うーん。どこにしよっかな」カチッカチッ

ルクリリ「横浜って行ったら中華街だよな」

ルクリリ「でも私横浜あんま知らないんだよね」カチッ

ルクリリ「食べログ……見てもわかんねー」

ルクリリ「地元だったら安いとこいくつか知ってるけど」

ルクリリ「てか麻子ちゃん辛いもんとか大丈夫なのかな?」


♪~

麻子ちゃん

ルクリリ「おっ、ちょうどよかった」

麻子『もしもし』

ルクリリ「あっ、麻子ちゃん?ちょうど今電話しようと思ってたんだ」

麻子「そうなのか?」

ルクリリ「練習試合終わった後のご飯の話なんだけど、辛いもんとか大丈夫?」

麻子『すまん』

ルクリリ「ダメか~、じゃあちょっと遠出して鎌倉とか行く?」

麻子『そうじゃないんだ』

ルクリリ「え?」

麻子『食事の件、なかったことにしてくれないか』

ルクリリ「え、どしたの?」

麻子『申し訳ないんだが、好きな人が出来てしまった』

ルクリリ「……誰?」

麻子『同じ学校の人だ』

ルクリリ「いや、でもそれと私とご飯行くの関係なくない?」

麻子『ルクリリさんが私に友情以上の感情を抱いてくれているのは何となく感じてる』

麻子『私は不器用だからキープとか出来ないし、したくない』

ルクリリ「でもさ友達としてご飯行くのはありなんだよね?」

麻子『あぁ。でもルクリリさんはそれでいいのか?』

ルクリリ「……」

ルクリリ「……ごめん、保留にしてもらっていいかな」

麻子『勝手を言って本当にすまない』

ルクリリ「本当だよ……勝手だよ麻子ちゃん」

麻子『申し訳ない』

ルクリリ「告白する前に振るなんて、そんなのズルいよ」

麻子『……』

コンコン

ローズヒップ「ルクリリさーん、ご飯のお時間ですわよー」

ルクリリ「……」

麻子『そっちは食事の時間か』

ルクリリ「……」

麻子『すまん、切るぞ』

ルクリリ「……」

ピッ

ルクリリ「……」

ガチャッ

ローズヒップ「ルクリリさん?いるじゃありませんの」

ルクリリ「おい、どうぞって言う前に開けんなよ!」

ローズヒップ「お電話してたんですか?」

ルクリリ「あぁ、たった今振られた」

ローズヒップ「えぇ!?誰にですの?」

ルクリリ「大洗の人」

ローズヒップ「それは大変ですわね。ご飯行きましょうか」

ルクリリ「おいもっと詳しく聞けや!」

ローズヒップ「めんどくさいですわね」

ルクリリ「うわー、マジかー。お嬢様でも振られるんだな」

ローズヒップ「お嬢様って貴女元々川崎のヤンキーでしょう」

ルクリリ「う、うるせぇな!この学校入ったらヤンキーでもお嬢様になるんだよ!」

ローズヒップ「とりあえずご飯行きますわよ」

ルクリリ「……わかったよ」

食堂

アッサム「ルクリリ!ローズヒップ!遅いですわよ!」

ルクリリ「申し訳ありません!すぐに席に着きますわ!」

ローズヒップ「アッサム様、ルクリリさんたった今振られ」

ルクリリ「てめえ言ったらマジぶん殴るぞ!」

アッサム「……ルクリリ、貴女その口調どうにかなさい。お里が知れますわよ」

ルクリリ「申し訳ありませぇん!」

ダージリン「皆さん席に着きましたか?」

ダージリン「今日のお祈り係は誰かしら」

「「「……」」」

ルクリリ「お前だろ」

ローズヒップ「あっ、私ですわ!」

ローズヒップ「それでは皆さん手を合わせて」

ローズヒップ「天にまします我らの父よ」

ローズヒップ「願わくは御名をあがめさせたまえ」

ローズヒップ「……次何でしたっけ?」

ルクリリ「御国を来たらせたまえ」ボソッ

ローズヒップ「あぁ、そうですわ!御国を来たらせたまえ」

……



ローズヒップ「国と力と栄とは限りなく汝のものなればなり アーメン」

「「「「アーメン」」」」

ダージリン「ではいただきましょう」

ローズヒップ「いただきますわー!」

ルクリリ「お前さぁ、一年半やってんだからいい加減覚えろや」

ローズヒップ「私三行以上の文章は覚えられませんの」

ルクリリ「あっそ」モグモグモグジャリッ

ルクリリ「んっ……ぺっぺっ!」

ルクリリ(なんだこれ、ご飯に砂かかってる…)

アッサム「どうかしたの?ルクリリ」

ルクリリ「いえ、なんでもありませんわ」

聖グロ生A「……」ニヤニヤ

聖グロ生B「……」ニタニタ

ルクリリ(またあいつからよ)

ルクリリ(でも、今は言い返す気力が……ない)

A「ルクリリさん、随分美味しそうなふりかけをかけてらっしゃるみたいね」

B「勿論全部食べますわよね?」

ルクリリ「えぇ、私ご飯を粗末にするようなクズにはなりたくありませんので」モグモグジャリジャリ

ルクリリ(うぇぇ、まっず)

AB「……」ニヤニヤ

……



アッサム「皆さんお食事は済みましたね」

アッサム「ただいまから大洗との試合でのメンバーを発表いたします」

アッサム「では、ダージリン」

ダージリン「読み上げますので大きな声で返事をするように」

ダージリン「1号車チャーチル、車長ダージリン、砲手アッサム」

アッサム「はい!」

ダージリン「装填手オレンジペコ」

オレンジペコ「はい!」

………

ダージリン「6号車クルセイダー、車長ローズヒップ」

ローズヒップ「はいですわ!」

ダージリン「7号車マチルダ、車長ルクリリ」

ルクリリ「はい!」

ダージリン「8号車クロムウェル、車長ニルギリ」

ニルギリ「はい!」

ダージリン「以上よ」

ざわざわざわ……

A「お待ちなさいダージリン!」

B「私たち名前を呼ばれてませんわ!」

ルクリリ(ぷっ、あいつら干されてんじゃん。引退試合で懲罰降格とかダッサ)

ダージリン「えぇ、貴女方は聖グロリアーナを背負って戦うのに相応しくないと判断いたしましたわ」

A「な、何を言うんですの!」

B「私たちが何をしたって言いますの!?」

ダージリン「自分の胸にお聞きなさい」

アッサム「貴女方の後輩への態度は目に余るわ。少し反省なさい」

A「だからって引退試合で……」

B「あんまりですわ!」

アッサム「今ここで直接謝罪をしたら考え直してあげてもよくてよ」

ダージリン「オレンジペコ、前に出なさい」

オレンジペコ「えぇ!?私ですか!?」

ダージリン「ペコに誠心誠意謝罪しなさい。それによって貴女方をレギュラーに入れるか判断しますわ」

AB「くっ……ペコさん、申し訳ありませんでした。行き過ぎた指導だと反省しています」

オレンジペコ「ダージリン様……」

ダージリン「許すかどうかは貴女が決めなさい」

ローズヒップ「ペコさん、本当に嫌だったら許さなくてもいいですわよ」

ルクリリ「そうよ。可哀想だとか空気読むとかそんなのは気にする必要ありませんわ」

ルクリリ「お二人のせいでペコは戦車道辞めようとまで悩んでたんですのよ」

オレンジペコ「……許します」

AB「ペコ……」

オレンジペコ「お二人も私にとっては大事な先輩です。最後くらい笑って送り出してあげたいです」

アッサム「全く。貴女もとんだお人好しね」

ダージリン「じゃあルクリリ。お二人を貴女のマチルダに乗せてもいいわね?」

ルクリリ「え、私ですか!?」

ダージリン「えぇ、お二人には砲手と装填手として7号車に乗ってもらうわ」

ルクリリ「……承知いたしましたわ」

ルクリリ(つか私の砂の件、謝られてねーんだけど)

―――
――


麻子沙織「いただきまーす」

麻子「うん、旨い。ちゃんと中まで火が通ってる」

沙織「でっしょー!はい醤油」

麻子「ありがとう」

麻子(今日も沙織がうちに来てくれた)

麻子(しかも今日は泊まっていくらしい)

麻子(今日は沙織に伝えないといけないことがある)

麻子(ルクリリさんの思いを断ったからには私は沙織に思いを伝える義務がある)

沙織「練習試合まであとちょっとだね」

麻子「あぁ。でも会長は聖グロに花を持たせてあげるつもりだと言っていた」

沙織「そうなの!?」

麻子「お世話になったからな。まぁ手を抜く気はないが」

沙織「……」

麻子「どうした?」

沙織「いや、華とダージリンさんが仲良くしてるとこ想像したら、なんか嫉妬しちゃった」

麻子「……なぁ、もう五十鈴さんの話はしないでくれるか」

沙織「なんで?」

麻子(こいつは相変わらず五十鈴さんに好き好きアピールをしている)

麻子(五十鈴さんも無下に出来ないのか、それなりに対応しているが)

麻子(遠回しにあしらわれていることに気付いていない)

麻子「痛々しいんだよ。断られた人にアタックするな、女々しい」

沙織「は?麻子にそんなこと言われる筋合いないんだけど」

麻子「五十鈴さんには恋人がいるんだ。もう諦めろ」

沙織「麻子はそれでもいいかもしれないよ!でも私は嫌なの!」

麻子「わ、わ」

麻子(私だけを見てくれ)

麻子(と言わないと)

麻子「……」

沙織「……もういい」

麻子「……ごめん」

沙織「……」

麻子(それから沙織が作ってくれたコロッケは何の味もしなくなった)

麻子(今日は泊まると言っていたのに用事を思い出したと言って帰ってしまった)

麻子(冷蔵庫に入った玉子焼きとサラダだけが悲しく残されていた)

―――

――

エルヴィン「zzz」

優花里「ヤッてしまった……」

優花里(もーう!2回目は絶対ないって決めてたのに!)

優花里(誘われると断れないのは私の悪いところです……)

エルヴィン「んがー……」

優花里「寝顔可愛いなぁ」

コンコン

カエサル「おーい、エルヴィン。いるか?」

優花里「あっ、はい」

ガチャッ

優花里(しまった、上付けてない!)

カエサル「おぉ、グデーリアン。来てたのか」

おりょう「最中にすまないぜよ」

優花里「いえもう終わりましたけど……って皆さんなんで服着てないんですか!」

左衛門佐「私たちは基本的に家では服着ないんだ。いつでもできるようにな」

優花里「ホンットに乱れてますよね」

カエサル「そう褒めるな」

おりょう「いや多分褒めてないぜよ」

優花里「エルヴィン殿は寝てますけど……何か御用ですか?」

おりょう「久しぶりに4人でしようと思ってたところぜよ」

カエサル「エルヴィンが寝てるなら、グデーリアン私たちに混ざるか?」

優花里「えっ……いや、その……」

おりょう「1回も2回も3回も変わんないぜよ」

優花里「……じゃあします」

左衛門佐「ほらほら、パンツなんて脱いでこっち来い」スルスル

ツルツル

「みほ専用」

「次浮気したらコロします」


左衛門佐「えっ……」

優花里「す、すみません!引いちゃいますよね!これ西住殿が油性ペンで書いたんですけどなかなか落ちなくて……」

カエサル「いや、逆だ」

おりょう「めちゃめちゃ興奮するぜよ」

左衛門佐「これ、書かれた時抵抗しなかったのか?」

優花里「はい……出来ませんでした」

カエサル「うわー、それだけで一発イケそう」

優花里「あの!もちろんですけど今からのこと西住殿には……」

おりょう「言うわけないぜよ」

カエサル「自分たちの立場は重々理解しているからな」

左衛門佐「むしろ私たちから情報が漏れたことなど一度もない。結局みんな誰かに話したがるもんなんだ」

優花里「それを聞いて安心しました」

……



ダージリン「じゃあ今日は本番を想定して実戦練習を行いますわ」

ダージリン「みなさん準備はよろしいかしら?」

「「「「はいっ!」」」」

ルクリリ(練習試合用の編成になってから練習が始まり1週間)

ルクリリ(意外にも先輩二人は戦車道に真面目に取り組んでいた)

ルクリリ(しかし私はというと)

A「ルクリリさん、早く指示を!」

ルクリリ「はい!えーっととりあえず待機いたしますわ」

B「そんな消極的な作戦で勝てると思っていますの!?」

ルクリリ「じゃあ進みますわ!」

AB「どっちなんですの!」

ドーンッ

シュパッ

ルクリリ「あぁ、やっちまった……」

マチルダ走行不能!

ルクリリ「くっそ、マジで調子悪い」

シュパッ

クルセイダー走行不能!

ルクリリ「あれ。ローズヒップのとこもやられてるし」

ダージリン『ルクリリ、ローズヒップ。何をやっているの。二手三手先を考えて動きなさい』

ルクリリヒップ「申し訳ありません!!」

……


アッサム「貴女たちねぇ!このままじゃ私たち卒業できませんわ!」

ルクリリ「申し訳ありません……」

ローズヒップ「返す言葉がありませんわ」

アッサム「大体さっきの行動はなんなんですの!」クドクドクドクド

ルクリリ(うわー、アッサム様めっちゃキレてる)

ルクリリ(それよりも怖いのが)

ダージリン「……」

ルクリリ(こっちなんだよなぁ……)

ダージリン「ルクリリ」

ルクリリ「は、はい!」

ダージリン「貴女、戦車道に必要なものはなんだと思いますか?」

ルクリリ「えーっと、そうですね」

ルクリリ「根性でございますか?」

ルクリリ(うわっ、焦って知波単みたいなこと言っちゃった!)

ダージリン「ローズヒップ、貴女はどうお考えなの?」

ローズヒップ「ノリと勢いですわ!」

ルクリリ(馬鹿だろこいつ!それ通用するのアンツィオだけだから!)

ダージリン「そう」

ダージリン「貴女たちに期待した私が見当違いだったようね」

ルクリリ「……」ズーン

ローズヒップ「えー、ノリと勢いが必要な時もありますわ!」

アッサム「そういうことを聞いてるんじゃありませんのよ!」

ルクリリ(それからダージリン様はまた黙って)

ルクリリ(アッサム様の説教は1時間続くことになった)

聖グロリアーナ図書館

ルクリリ「うーん……」


よくわかる!戦車道戦術

語呂で覚える戦車道用語集

これであなたも家元 西住流の全て

ルクリリ(ダージリン様に言われて勉強してみたけど)

ルクリリ(私、今まで戦車道のこと全然知らなかったんだなぁ)

オレンジペコ「あっ、ルクリリさん。ここにいらっしゃったんですね。良かったらお買い物に」

ローズヒップ「ペコさん、ルクリリさんはどうやらお勉強中らしいですわ」

オレンジペコ「みたいですね。じゃあ買い物は私たちだけで行きましょうか」

……



ダージリン「ルクリリ」

ルクリリ「は、はい!」

ダージリン「先ほどは抽象的な質問をして申し訳なかったですわ」

ルクリリ「いえ」

ダージリン「あなた、戦車に乗る時何を考えて乗っていますの?」

ルクリリ「何を、ですか?作戦をミスしちゃいけないとか、そういうことでしょうか」

ダージリン「そうね。じゃあなぜウチがこのような作戦を取るか、と考えたことは?」

ルクリリ「……ないですわ」

ダージリン「そう。そこが問題よ」

ダージリン「貴女は勘や経験則で動きすぎなんです」

ダージリン「何故敵がこのような動きをしたのか、何故自分たちはこういう風に動くのか、考えたことはおあり?」

ルクリリ「言われると、なかったかもしれませんわ」

ダージリン「そこがわかるようになるともっと戦車道が楽しくなるわよ」

ルクリリ「はい!ありがとうございます!」

―――

――

ルクリリ(ダージリン様、私にこうやって声かけてくれるってことは)

ルクリリ(もしかして私が次期隊長なのか?)

♪~

ルクリリ(うわやべっ!マナーモードにしてなかった!)カチッ


「「「「……」」」」ジーッ

ルクリリ「す、すみませんわ」ペコリ



麻子ちゃん

ルクリリ「んっ?」

……


ルクリリ「はい、もしもし」

麻子『あーもしもし』

ルクリリ「うん、どした?」

麻子『あのー、だな。申し訳ないんだけどやっぱり試合の後ご飯行かないか?』

ルクリリ「えーなんで!!どした?振られたかー、おい!」

麻子『あぁ、そんなところだ』

ルクリリ「いいよいいよ。話聞いてあげる」

麻子『まぁ、厳密に言うとまだ告白してないんだけどな』

ルクリリ「え?」

麻子『やっぱ私じゃ無理みたいだ』

ルクリリ「……ねぇ、麻子ちゃん」

ルクリリ「やっぱズルいよ」

麻子『……』

ルクリリ「私に告白させないで逃げて、自分は告白しないで逃げるの?」

ルクリリ「正直、気分良くない」

麻子『いや、そういうわけじゃ』

ルクリリ「じゃあどういうわけなの?」

麻子『……ごめん』

ルクリリ「ちゃんと告白してきなよ。麻子ちゃんなら大丈夫だよ」

麻子『そうする。重ね重ね申し訳ない』

ルクリリ「うん。じゃあね」

ピッ

ルクリリ「……」ポタッ

ルクリリ「……」ゴシゴシ

ルクリリ「大洗にはぜってー負けねー」

……

麻子「……」ピッ

麻子「4時か」

麻子「……」スッスッスッ

麻子「もしもし」

沙織「もしもし麻子?なに?」

麻子「今日家に来ないか?」

沙織「麻子んちに?うーん……」

麻子「私がご飯作る。沙織にばっかり作ってもらって申し訳ないからな」

沙織「麻子が!?出来んの!?」

麻子「普通には出来る」

沙織「……わかった。行くよ」

―――
――

沙織「麻子ー?来たけど……ってくっさ!」

麻子「おー沙織、いらっしゃい」

沙織「いや魚焦げてる焦げてる!臭いすごいよ!」

麻子「そうか?風邪で鼻が詰まっててわからないんだ」

沙織「ほらー!真っ黒じゃん!」

麻子「すまん……」

沙織「もーう……」

麻子「今日は外で食べるか?」

沙織「いいよ、せっかく麻子が作ってくれたんだし焦げたとこ剥がして食べよう」

麻子「ご飯も炊いたぞ」

沙織「おっ、偉い偉い」

……

沙織麻子「いただきます」

沙織「……」モグモグ

沙織「……」ズズズ

麻子「ど、どうだ?」

沙織「いやご飯なんて普通に炊けば普通に美味しいし味噌汁なんて出汁とって味噌入れれば外れないからね?」

麻子「そ、そうか」

沙織「あっ!味噌汁にサツマイモが入ってる!」

麻子「沙織の家ではこうしてたんだろ?」

沙織「覚えててくれたんだ」

麻子「好きな人のことはなんでも覚えていたいから」

沙織「えっ……」

麻子「毎日ご飯作ってくれなんて言わない。毎日二人で一緒に作ろう」

沙織「それって、告白?」

麻子「そ、そうだ」

沙織「ありがとう、嬉しいよ」

麻子「へ、返事は?」

沙織「私も麻子が好きだよ」

麻子「え?ってことは?」

沙織「不束者ですがよろしくお願いします」

麻子「え?へ?どういう意味だ?」

沙織「いやもうわかるでしょ!オッケーって意味だよ!」

麻子「……よ、よかったぁ」

麻子「私、もう沙織に嫌われたかと思ってた」ポタポタ

沙織「うわ、何泣いてんの!麻子が泣いてんの初めて見た!」

麻子「沙織ぃ沙織ぃ”!!」

沙織「ちょっと鼻水ついてるから!詰まってた分一気に出てきてるから!」

―――

――

エルヴィン「なぁグデーリアン、私たちと一緒に住まないか?」

優花里「この家にですか?」

カエサル「あぁ。専用の部屋はないが4LDKだ。好きな部屋に住むといい」

おりょう「私の部屋に住むぜよ」

左衛門佐「いや私の部屋だ。3人の部屋よりちょっと広いしな」

エルヴィン「いや、普通にこの居間にすればいいだろう」

優花里「私実家なんですが……」

エルヴィン「正直グデーリアンの才能は相当なもんだ。隊長に独り占めさせるのはもったいない」

優花里「でも、それもいいかもしれないですね」

カエサル「ほら、もう1回しよう」

優花里「ちょ、ちょっと待ってください。薬飲まないと」

エルヴィン「そのこともだ。いつまで薬飲み続けるんだ?体にいいものではないんだろう?」

おりょう「私たちなら必ず付けるぜよ」

優花里「そのことでちょっと相談なんですが」

エルヴィン「なんだ?」

優花里「私、4人以外の人とも、その……経験したいというか」

左衛門佐「おぉ!グデーリアンもついにそっちまで手を伸ばすか」

エルヴィン「ならば明日私とナンパに行くか?」

優花里「いいんですか!?」

エルヴィン「あぁ。何事も経験だ」

優花里「是非!お願いしたいです!」

―――

――

翌日

優花里「ナンパなんて初めての経験です」

エルヴィン「今日は私が見本見せるから後ろからついてこい」

優花里「なんか営業の新人研修みたいですね」

エルヴィン「大洗の子ほぼ全員抱いた私が一緒にいるから安心しろ」

優花里「あの……実はずっと聞きたかったんですけど」

優花里「4人は西住殿と関係を持ったことはあるんですか?」

エルヴィン「……」

エルヴィン「私たちはこういうことをしているからには守秘義務があると思っている」

エルヴィン「この返答で察してほしいが、詳細は教えない」

優花里「そ、そうですか」

エルヴィン「でもグデーリアンが完全にこちら側に来るというなら情報共有として教えてやってもいい」

エルヴィン「勿論隊長と別れてもらうし、大洗ではこれ以降誰とも付き合えなくなるがな」

優花里「付き合えなくなるんですか!?」

エルヴィン「あぁ。人間関係ぐちゃぐちゃにしておいて一人に収まるというのは虫のいい話だし実際不可能だ」

エルヴィン「留まったら死ぬ。マグロやサンマと一緒だ」

エルヴィン「その覚悟があるなら教えてやる」

優花里「わかりました。保留で……」

エルヴィン「よし、じゃあ今日はバレー部に行こうか」

優花里「はい!」



エルヴィン「磯辺さーん」

典子「あぁ、エルヴィンさん!今日はどうしたんですか?」

エルヴィン「最近ちょっと運動不足でな。こいつと一緒にバレー部に混ぜてもらおうと思ったんだ」

優花里「よろしくお願いします」

典子「いいですよ。もう練習終わったんで」

典子「おーい佐々木!」

あけび「はい!」

典子「二人がバレーしたいっていうからお前も相手してくれるか?」

あけび「はい、是非!」

……


エルヴィン「いやー疲れた。遊びでやってもバレーは楽しいもんだな」

優花里「はい。もう汗だくです……」

あけび「お二人ともセンスありますよ!よかったらバレー部に……」

エルヴィン「はは、それは申し訳ないが」

典子「ですよねー」

エルヴィン「この後どうする?ウチくるか?」

典子「行きます!佐々木も来るよな?」

あけび「お供します!」

エルヴィン「よし、じゃあ帰ろうか」

優花里(……)ドキドキ

……


エルヴィン「ただいまー」

典子「お邪魔します」

あけび「お邪魔しまーす」

優花里「お邪魔します……」

左衛門佐「おぉ、いらっしゃい」

エルヴィン「じゃあ3人とも私の部屋で待っててくれ。お茶持ってくる」

あけび「はーい」

典子「じゃあ荷物持っていきますね」

優花里(誰も左衛門佐殿が裸なことに突っ込まない……)

優花里「あっ、私もお茶手伝いますよ」

典子「じゃあ待ってようか」

あけび「そうですね」

……

エルヴィン「グデーリアンはどっちがいい?」

優花里「そうですねぇ、私は佐々木さんの方が」

エルヴィン「わかった」

エルヴィン「お待たせしたな。お茶だ」ガラッ

典子「いえっ!いただきます!」

―――

典子「最近は東レがぶっちぎってますね。やっぱ壁の厚さが違います」

エルヴィン「久光も結構いいんだろ?」

あけび「そうなんです!結局バレーってアタッカーが全てなところがあるんで……」

優花里(凄い……絶対バレーなんか興味ないはずなのにちゃんと話題仕込んでる)

優花里「あ、あの皆さん!暑いし汗すごいんでよかったらお風呂借りませんか?」

エルヴィン「そうだな。じゃあ先に磯部さんと私で入るから、二人は待っててくれるか」

あけび優花里「はい!」


……


優花里「……」

あけび「……」

優花里(や、ヤバい。何か話さないと)

あけび「あの……」

優花里「は、はい!」

あけび「しましょうか?二人はお風呂場でしてると思うので」

優花里「え、え、あっ、そ、そうですね」

あけび「汗臭かったらごめんなさい」ムワァ

優花里「いえ、そういうの私大好きです」

あけび「腋に制汗剤塗ってるんですけど部活終わった後はほとんど意味なくて……」

優花里「もしかしてデオナチュレですか?」

あけび「そうです!秋山先輩も使ってますか?」

優花里「うん!あれすごいよね」

あけび「最近はエイトフォーも塗るやつ出してるみたいですよ」

優花里「そうなんだぁ。あっ、脱がせるね」

あけび「よいしょ。じゃあ秋山先輩も」

優花里「よいしょっと」

あけび「じゃあ……」

優花里「始めよっか」

―――

――

典子「お待たせー」

エルヴィン「すまんな長々と」

優花里「ちょっと!長すぎですよ!1時間ですよ!?」

エルヴィン「あれ、二人とも服着ちゃったのか?」

あけび「はい……ちょっと汗が引いてきて寒くなって来たので」

エルヴィン「申し訳ないな。すぐ風呂に入ってくれ」

優花里「いこっか」

あけび「はい」

ガラッ

エルヴィン「あの二人相当『仲良し』になれたみたいだな」

典子「ですね」


―――
――

典子「お邪魔しましたー」

あけび「お邪魔しました」

エルヴィン「じゃあまた学校でな」

優花里「ばいばーい」

あけび「///」

――

典子「秋山さんどうだった?」

あけび「凄かったです。手4本あって舌2枚生えてるのかと思いました」

典子「マジか!?」

――

エルヴィン「よし、反省会するか」

優花里「……」

エルヴィン「どうした。あんまり楽しくなかったか」

優花里「いえ、楽しかったです。けど」

エルヴィン「けど?」

優花里「あまり新鮮味がないというか」

エルヴィン「新鮮味?」

優花里「お二人とも最初からすること前提でエルヴィン殿に接してましたよね」

エルヴィン「まぁあの二人とは長いからな」

優花里「言い方すごく悪いですけどホントにルート営業の研修みたいでした。楽しかったは楽しかったですけど」

エルヴィン「グデーリアンは飛び込み営業がやりたいんだな?」

優花里「はい」

エルヴィン「そうか。私たちはもう全員2、3周はしてるからそういう考えは生まれなかったな……」

エルヴィン「グデーリアンは私たちとは考えが合わないかもしれない。ならば個人で動いた方がいい」

優花里「申し訳ないですけどそうさせていただきます」

エルヴィン「ただ手放すのは惜しい。業務提携という形はどうだろうか」

優花里「業務提携ですか?」

エルヴィン「一緒に行動することはない。でも情報共有はするし、単純にしたい」

優花里「わかりました。その条件飲みます」

エルヴィン「隊長とは別れるんだな?」

優花里「はい……」

エルヴィン「そうか。なら教えよう私たちと隊長の関係」

優花里「……」

エルヴィン「あれは大会中の車長会議の後だったかな」

優花里「はい」

エルヴィン「二人きりになって盛り上がってそのまま教室でやったことがある」

エルヴィン「その後数回、といった感じだ」

エルヴィン「他の3人は手出してないはずだから隊長を抱いたのは私だけだ」

優花里「そうですか、スッキリしました」

優花里「ちなみにあんこうチームとはどうなんですか?」

エルヴィン「武部さんとはプラウダ戦の後打ち上げのトイレでした」

エルヴィン「決勝の打ち上げでもしたかったが酒が入っていたので合意が取れずに辞めた」

エルヴィン「冷泉さんは1年の時にカエサルが抱いてるはずだ。戦車道が始まるずっと前に」

エルヴィン「あと左衛門佐も数回抱いてるな。この何ヶ月かで」

エルヴィン「五十鈴さん……はもしかして大洗で唯一誰もいってないかもしれないな」

優花里「そうなんですか。五十鈴殿は聖グロのダージリン殿と付き合っているらしいですよ」

エルヴィン「そうなのか。なんかお似合いだな」

優花里「ですよね」

――


島田流戦車道戦術のススメ

リーダーの条件

後輩は叱って伸ばせ!

上級者向け これで勝てる!戦車道

ルクリリ「……」カリカリカリ

ルクリリ「……」カリカリカリ

ルクリリ「あーくそっ!!」

ルクリリ「もーだめだ。頭パンクしそう」

ルクリリ「麻子ちゃんから連絡こねーし」

ルクリリ「成功したのかな?」

ルクリリ「連絡寄越さないってことはそういうことか」

ルクリリ「いや、そりゃそうだ。聖グロの次期隊長と大洗のエース操縦手が付き合うなんて」

ルクリリ「あっちゃならないことだ。戦いに情けをかけてしまうかもしれない」

ルクリリ「ふっ、リーダーとは孤独なもんだな」

ルクリリ「大体チーム内でカップルが出来てる高校なんてろくなもんじゃねー」

ルクリリ「互いのミスをなあなあに済ませてボロ負けしやがれ」

ルクリリ「……コンビニ行こう」

……

いらっしゃいませー

ルクリリ「マジさみー、肉まん買って帰ろ」

ダージリン「……」

ルクリリ「あっ、ダージリン様、ごきげんよう」

ダージリン「あらルクリリ、ごきげんよう」

ルクリリ「お買い物でございますか?」

ダージリン「えぇ、紅茶を切らしていたことに帰る直前に気付きまして」

ルクリリ「そちらのお荷物は?」

ダージリン「こちらは恋人にお渡しするお花ですわ」

ルクリリ「あぁ、大洗の」

ダージリン「胡蝶蘭よ。花言葉は純粋な愛」

ルクリリ「そうなんですのね」

ルクリリ(ダージリン様、五十鈴さんと結構マジで付き合ってんのかな)

それぞれがそれぞれの思いを抱き、練習試合当日を迎える。

―――

ダージリン「本日はよろしくお願いいたしますわ」

杏「よろしくー。まぁ、緩い感じでお願いねー」

ダージリン「みほさん、杏さん、一つ提案があるんですけれどよろしいかしら?」

みほ「はい。なんでしょう」

ダージリン「この試合、フラッグ戦ではなくて殲滅戦にしていただいてよろしいでしょうか」

みほ「いいですけど、そうなると戦術とかいろいろ変わってくるんじゃ……」

杏「じゃあシフトBでいこうっか」

ダージリン「ありがとうございます。それから」ゴニョゴニョゴニョ

みほ「はい、はい。えっ?いや、いいですけど。そちらはそれで大丈夫なんですか?」

ダージリン「勿論ですわ」

みほ「はい。了解しました」

ダージリン「いい試合をしましょう」グッ

みほ「はい!お願いします」グッ

……

……

杏「最後なんて言ってたの?」

みほ「手を抜かずに本気で潰す気で戦ってほしいと言われました」

杏「え?だって引退試合だよね?」

みほ「はい。でもそう言われたからには花を持たせるわけにはいきませんね」

杏「うーん、何か思うところがあるんだろうね。いいよ、私からみんなに伝えとくから」

みほ「お願いします」

詳しい描写はしませんが戦車やそれに関連する知識はゼロなので多めに見てください

―――
――

試合開始!

ルクリリ「よっしゃ、行きますわよ!」

AB「はい!」

ローズヒップ「パンツァーフォーですわ!」

「「はい!」」

ダージリン「……アッサム、オレンジペコ、みなさん。わかってますわね?」

アッサム「はい」

オレンジペコ「……」

ダージリン「ペコ?返事は?」

オレンジペコ「……はい」

……

ルクリリ「とりあえず相手を牽制しながら森の中に逃げますわ」

ローズヒップ『待ってくださいルクリリさん!』

ルクリリ「あぁ?なんだよ!」

ローズヒップ『ダージリン様が付いてきてませんわ!』

ルクリリ「はぁ!?」

……

みほ「試合開始してるのにチャーチルが動きませんね」

エルヴィン『罠か?』

みほ「とりあえず私たちが近づきます」

キュラキュラキュラ

みほ「周りに敵車両がいませんね」

澤『故障ですかね?』

みほ「いえ、そんな報告は受けていません。自分の意志で動かないんでしょう」

みほ「打てー!」

「「……」」

沙織「いや華!何してんの打って!」

華「あっ、す、すみません!」

みほ「華さん!号令って透かされるとすごい恥ずかしいんだよ!?」

華「ごめんなさい!」

みほ「打てー!」

ドーン

シュパッ

チャーチル、走行不能!

みほ「ナイスショットです」ポンッ

華(ダージリンさん……)

ルクリリ「ダージリン様!何やってるんですか!」

ダージリン『ご覧の通りよ。私たちはやられましたわ』

ダージリン『これからは指揮権をマチルダに委嘱いたします』

ダージリン『私たち抜きで大洗に勝ちなさい。それが私の最後の命令よ』

ルクリリ「……はい!かしこましたわ!」

ルクリリ「行くぞおめーらあああ!!!」

「「「「うおおおおお!!!」」」」

アッサム「もう……これじゃまるでアンツィオじゃない」

ダージリン「皆さん、私のワガママを聞いてもらってありがとうございます」

アッサム「本当ですわ。とんだ引退試合ですわよ」

アッサム「でも2年半、お疲れ様でした」ギュッ

ダージリン「えぇ、貴女もね」ギュッ

オレンジペコ「……」

ダージリン「ペコ、貴女は1年生なのに申し訳ないことをしたわね」

オレンジペコ「この半年間、ダージリン様と一緒に戦えて光栄でした」

ダージリン「作戦会議の時間全部無駄になってしまいましわね」

オレンジペコ「いえ、無駄じゃないです。本当に楽しかったです」

ダージリン「戦車道に必要なもの、いえ、私たちに必要なもの、それは『変化』よ」

ダージリン「OB会やそういったものも全部含めてね」

ダージリン「こんな格言を知っている?」

ダージリン「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。」

ダージリン「唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。」

オレンジペコ「イギリスの自然学者、ダーウィンですね」

ダージリン「その変化の過程を見守りましょう」

……


シュパッ

クロムウェル、走行不能!

ルクリリ「チッ、2対2か……」

ローズヒップ『作戦はどうしますの?』

ルクリリ「相手は隊長の西住とリーか……」

ルクリリ「よし、とりあえず二手に分かれる」

ルクリリ「お前の方に二機向かっていくだろうからとにかく逃げろ。振り切って二機がバラバラになったら合流する」

ローズヒップ『了解ですわ』

ルクリリ「よっしゃ勝つぞ!」

キュラキュラキュラ

梓『二手に分かれてます!どうしますか?』

みほ「マチルダを追います。クルセイダーを追うと振り切られる可能性があるので」

「二機ともこちらに来ますわ!」

アッサム「もう!何をやってるのあの子たち!」

ダージリン「いえ、どうやら先の考えがあるようですわ」

ローズヒップ「聖グロ1の俊足の足の見せどころですわー!」

梓「後ろ取られました!」

麻子「逃げる振りか」

ルクリリ「どっちでもいい!出来ればⅣ号をやれ!」

ローズヒップ「打てー!」

シュパッ

M3リー、走行不能!

クルセイダー、走行不能!

アッサム「相打ち……」

ダージリン「どうやらみほさんとルクリリの一騎打ちのようね」

梓「隊長!お願いします!」

ローズヒップ「ルクリリさん!美味しいところあなたにお譲りしますわ!」

みほ「わかりました。行きましょう、みなさん」

あんこうチーム「おう!」

ルクリリ「任された!行きますわよ!」

「「はい!」」

アッサム「どうするのかしらルクリリ。とりあえず態勢を整えてから……」

ダージリン「いえ、ここで逃げるような者に隊長は任せられませんわ」

ダージリン「変わらなければならないところがあるのと同様に」

ダージリン「変わってはいけないところもあるのよ」

ドーン

シュパッ


Ⅳ号戦車、走行不能!

勝者、聖グロリアーナ女学院!

沙織「また負けたの~?」

優花里「鬼門ですね、聖グロは」

ルクリリ「勝った……勝ったぞ!!」

ルクリリ「ダージリン様ー!アッサム様ー!私たち勝ちましたわよー!!」

ダージリン「よくやったわ」パチパチ

アッサム「これで新リーダーは……」

ダージリン「えぇ、決めましたわ」

―――

ダージリン「皆さん、お疲れ様でした」

ダージリン「最後の命令、よくぞ実行してくれましたね」

ダージリン「これで安心して引退できますわ」

パチパチパチパチ

アッサム「それでは次の隊長と副隊長を発表いたしますわ」

ざわざわざわ……

アッサム「では、ダージリン」

ダージリン「次の隊長は」

ルクリリ「……」ドキドキ

ダージリン「貴女よ、ローズヒップ」

ルクリリ(えっ)

ローズヒップ「はいっ!」

ダージリン「貴女なら聖グロを変えられるわ。期待していますわよ」

ローズヒップ「お任せください、ダージリン様!」

パチパチパチパチ

ルクリリ(えっ)

アッサム「では私から副隊長を発表しますわ」

ルクリリ(あっ、ここかぁ)

ダージリン「オレンジペコ!」

オレンジペコ「はいっ!」

ルクリリ(えっ)

アッサム「まだ1年生だけれど、貴女なら実力、実績ともに申し分ないわ」

アッサム「2年生に気後れしないで自分の意見をきちんと言えるようにしなさい」

オレンジペコ「はいっ!」

ルクリリ(嘘だぁ……マジ?だってダージリン様私に目付けてくれてたのに……)

アッサム「それからルクリリ!」

ルクリリ「……」ブツブツ

アッサム「ルクリリ!!」

「ルクリリ様、呼ばれてますわよ」ツン

ルクリリ「えっ、あっ、はい!」

アッサム「貴女も副隊長よ」

ルクリリ「は、はいっ!」

アッサム「ペコと共にローズヒップを支えてあげなさい」

ルクリリ「かしこまりました!」

―――

ルクリリ「いやー、藤沢の暴走族が隊長とか聖グロも終わりだな」

ローズヒップ「川崎のヤンキーがよく言いますわ」

ルクリリ「あぁ!?てめえ川崎舐めてんのか!表出ろや!」

ローズヒップ「貴女こそ藤沢バカにしないでいただけます!?」

オレンジペコ「お二人とも落ち着いて……」

ローズヒップ「あっ、冷泉さんですわ!」

ルクリリ「てめえその名前出せば私が怯むとでも思ってんのかコラァ!」

麻子「ルクリリさん」

ルクリリ「えっ」

麻子「すまん。お取込み中か?」

ルクリリ「うぅん全然全然!」

ローズヒップ「思いっきり怯んでますわ」

麻子「試合お疲れ様」

ルクリリ「うんお疲れ!で、どしたの?」

麻子「いや、今までのこと謝らないと思ってな」

ルクリリ「全然!そういえば麻子ちゃん、成功したの?」

麻子「あぁ、一応」

ルクリリ「そっか!よかったじゃんか!」

麻子「ありがとう」

ルクリリ「そうだ、私副隊長になったんだ!また試合であったらよろしくね!」

麻子「よろしく頼む。じゃあ打ち上げで」

ルクリリ「うん!じゃあね!」

ルクリリ「……」

ローズヒップ「これで完全に振られましたわね」

ルクリリ「ま、勝負に負けて試合に勝ったってとこかな」

ローズヒップ「何感傷に浸ってますの川崎のヤンキーが」

ルクリリ「だから川崎舐めんなよてめえ!」

ローズヒップ「やってやりますわ!」

オレンジペコ「なんで再熱してるんですかお二人とも!」

ルクリリ「あっ、M3リーの車長の人だ!」

梓「ペコさん」

オレンジペコ「えぇっ!ちょっと二人とも本当にやめてください!ど、どうしたんですか?梓さん」

梓「うん。これ私が泊まってるホテルの部屋番号だから終わったら来てね」

オレンジペコ「は、はい。ありがとうございます」

ローズヒップ「うわー、ペコさんスケベですわ」

ルクリリ「いいのかなぁー副隊長が淫行なんてしてー」

オレンジペコ「ち、違いますよ!二人でお話するだけです!」

ローズヒップ「そんな小学生みたいな嘘通用しませんわ」

ルクリリ「捕まれー!何かしらの条例に引っかかって捕まれー!」

オレンジペコ「不謹慎ですよルクリリさん!」

ローズヒップ「川崎のヤンキーはお下品ですわ」

ルクリリ「てめえもノリノリだったじゃねえかゴラァ!」

ローズヒップ「やってやりますわ!」

オレンジペコ「お二人とも喧嘩したいんですか仲良いんですかどっちなんですか!」

ルクリリ「ぶっ潰してやんよぉ!」

ローズヒップ「望むところですわ!」

聖グロ生A「3人ともちょっとよろしいかしら」

オレンジペコ「あっ、先輩方……」

ルクリリ「いいですけど」

聖グロ生B「まずは隊長と副隊長就任おめでとうございますわ」

3人「ありがとうございます」

A「ペコ、今までの非礼、本当に申し訳なかったわ」

B「貴女が戦車道を辞めようとしていたなんて私たち知りもしませんでしたわ」

オレンジペコ「いえ、もう気にしてないです」

A「それからルクリリさん、いつだったかの夕食の時、貴女の食事にいたずらをしたのも私たちですわ」

B「申し訳ございませんわ」

ルクリリ「私も気にしていませんわ。それより先輩方が本気で戦車道やってたこと知れてよかったです」

ローズヒップ「最後にⅣ号を撃ったのは先輩でしたわね」

A「えぇ、これでも1年の頃は聖グロのフレンドリーファイアと呼ばれていたのよ」

ルクリリ(それは……褒めれらているのか?)

B「引退試合に貴女たちと戦えて感動ですわ」

A「来年は必ず優勝なさってね」

3人「はい!」

ローズヒップ「私たちも先輩方を雑魚呼ばわりしたこと謝罪いたしますわ」

ルクリリ「そうだよ。お前酷いよなぁ」

ローズヒップ「だからヤンキーはお黙りなさい」

ルクリリ「あぁ!?湘南に沈めんぞてめえ!」

ローズヒップ「こちらこそ銀柳街をシャッター通りにしてやりますわよ!」

オレンジペコ「お二人ともいい加減にしてください!」

―――

華「ふぅ、今日は疲れました」

コンコン

華「はーい」

ガチャッ

ダージリン「ごきげんよう、五十鈴さん」

華「ダージリンさん、こんばんわ」

ダージリン「本日は練習試合、ありがとうございました」

華「こちらこそ、ダージリンさんと戦えなかったのは残念ですけど」

ダージリン「後輩の指導のために貴女たちにはお世話になりましたわ」

華「いえ、私たちでよければいつでも」

ダージリン「これから大学でも社会人でも戦う機会はいつでもありますから」

華「それまで続けられたら嬉しいです」

ダージリン「はい、こちらプレゼントですわ」

華「えっ!?あ、あのー私も花のプレゼントを持ってきてまして」

ダージリン「そうなの?あら、しかも同じ花ですわね」

華「私たち気が合いますね」

ダージリン「えぇ、全く」

華「……」

ダージリン「……五十鈴さ」

華「あっ、お紅茶入れますね!」

ダージリン「えぇ、お気を遣わず」

華「ダージリンさんのために淹れる練習を毎日していたんです」

ダージリン「まぁ楽しみだわ」

……

華「……」ジャーーー

華「よし、後は5分くらい蒸らすだけですね」

ダージリン「華さん」ギュッ

華「きゃっ!ダージリンさん!?」

ダージリン「せっかくこうして会えたのに焦らすなんていけないお方」

華「す、すみません」

華「す、すみません」

ダージリン「貴女こういったことは初めて?」

華「は、はい。お恥ずかしい話ですが」

ダージリン「いえ、気にすることありませんわ。私が教えて差し上げます」

コンコン

華「は、はい!すみません。出てきますね」

ダージリン「えぇ。ベットでお待ちしてますわ」

ダージリン(ふふ、あの反応、初心なお方ね)

西「……ダージリンさん」

ダージリン「絹代さん!?どうしてあなたがここに……」

華「あのぉ、お二人はどういったご関係で」

西「恋人同士です」

ダージリン「元を忘れないでいただきたいわ」

西「今でも私は貴女のことが……」

ダージリン「どうやって調べたかは知らないけれど貴女がしていることはストーカーよ?」

西「わかりました。ならば貴女がしてきたことを全て五十鈴さんにお話しします」

ダージリン「何を言ってるの、やめなさい!」

西「私はダージリンさんに性行為を迫られ、妊娠したとこが分かった途端に堕胎をしろとお金だけ渡されました」

ダージリン「やめなさいと言っているでしょう!」

西「途方に暮れた私は仕方なく堕胎をしました。それからは一切音沙汰なしで謝罪もまだです」

華「まぁ……」

西「被害者は私だけではありません。五十鈴さんも気を付けてくださいね」

西「それでは私はこれで」

華「……」

ダージリン「……」

華「どこまでが本当なんですか?あの噂は本当だったんですか?」

ダージリン「華さん、嘘よ。あの方の言うことを信じないで」

華「帰ってください」

ダージリン「華さん……」

華「帰って!!」

ダージリン「分かりましたわ。でも貴女のことを愛しているというのは嘘ではありません」

ダージリン「失礼するわ」

ガチャッ

華「ううぅ……」ポタポタポタ

麻子(練習試合が終わって1週間)

麻子(何があったのかは知らないが五十鈴さんはずっと元気がなかった)

沙織「華、ずっと落ち込んでるよね」

麻子「あぁ、西住さんと秋山さんもずっと喧嘩してるみたいだ」

沙織「はーあ、来年大丈夫なのかなぁ……」

―――

優花里「別れたいです」

みほ「……理由は?そんなこと急に言われても納得できないよ」

優花里「他に好きな人が出来ました」

みほ「嘘でしょ?本当のこと言ってよ」

優花里「……すみません。こんなこと言うのは本当にバカだと思うんですが」

優花里「もっと色んな人と経験してみたいんです」

優花里「西住殿だけでなく、色んな人と」

みほ「そっか、いいよ別に」

優花里「申し訳ないです」

みほ「実は私も一個優花里さんに嘘ついてたんだ」

優花里「え?」

みほ「嘘ついてたっていうか、騙してた?」

優花里「なんですか?」

みほ「これなーんだ」

優花里「それは、私が飲んでいた薬ですか?」

みほ「うん。じゃあこっちはなんだと思う?」

優花里「似たような薬ですが……なんでしょうか?」

みほ「こっちはただのビタミン剤」

みほ「優花里さんがこの1ヶ月ずっと飲んでた薬はどっちでしょう?」

優花里「え……」サーッ

みほ「残念だけどこのビタミン剤に避妊効果はないよ」

優花里「う、嘘ですよね?冗談ですよね!?」

みほ「女の子と男の子どっちがいい?私は女の子がいいなー」

優花里「嘘だああああ!!!」


……


優花里(結果、私の生理は遅れることがなく、妊娠はしていませんでした)

優花里(しかし私たち二人は別れ、その後すぐ西住殿はどこかへ失踪してしまいました)

「こんばんわ、ニュースの時間です」

「昨日未明、18歳の女子高生が元交際相手の女性に刺され、意識不明の重体です。神奈川県警は女を殺人未遂の容疑で逮捕しました」

「逮捕されたのは西絹代容疑者17歳、西容疑者は警察の調べに対し元交際相手の被害者と別れ話がもつれ、かっとなって刺したと容疑を認めています」

「次のニュースです。本日未明、13歳の大学生にわいせつな行為をしたとして18歳の女子高生が逮捕されました」

「逮捕されたのは西住みほ容疑者18歳、西住容疑者は被害者の大学生に対しラブホテルで暴行をしたとして茨城県警に身柄を拘束されました」

「西住容疑者は取り調べに対し「合意の上の行為だった、愛寿里ちゃんならばママになってくれると思っていた」と容疑を否認しています」


終わり

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