【ミリマス × ブラウザゲーム】杏奈「ダイナマイト野球…?」P「ああ」 (141)

自分が好きなマイナーブラウザゲームを、好きなミリオンアイドル達がやっている妄想を形にしてみたくて立てました

リアルタイムで書いているので遅筆ですが良かったらお付き合いください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1484139439

P「よっし、これで終わりっ!久々に残業なしで片付いたー!」(カタカタカタ…ターンッ

P「今日はこれで早く帰れるんだよな…でもなぁ…」

ザーーーーーーー

P「なんでこんな日に限って天気予報大外れするのかねぇ…傘ないし、しばらくは出れないなぁ…」

百合子「うーん…面白いけど、やっぱりこれでもないね…」

杏奈「うん…百合子さんとこのゲームやるの、楽しいけど…いつものと似てる…」

P「…ん?二人とも、ただいつも通りそこでゲームしてたわけじゃないのか?難しい顔して」

百合子「あ、プロデューサーさん…今日は二人で、あさっての生放送で紹介するゲームを選んでたんです」

P「生放送って…ゲラゲラ生放送で杏奈と百合子が毎週やってる、オススメのゲームを紹介して、一時間二人で実況プレイで遊び尽してるやつか?」

杏奈「うん…ただ…杏奈が選ぶと、格ゲーとかアクションが多いって、コメントが増えてて…」

百合子「私が選んだ時は、RPGばっかりですし…何度か紹介してみても、RPGだと一時間じゃ魅力を伝えきるのは無理で…」

P「百合子は語り過ぎてるのもあるけどな。何回注意してもシナリオの話に熱中し過ぎてプレイ開始まで時間かかってるし」

P「うーん、でも、コメントは俺もチェックしてるけど、『ゲームに集中してるあんゆり可愛い』って評判だけどな。アイドルの番組としては成功してるぞ」

杏奈「杏奈…ゲーマーとしても…良い番組にしたい…」

百合子「やっぱり、私たちもコメントをタイムシフトで見直してて、『ゲームは先週紹介されたのと似てるけど』とか、『前同じジャンルのを買ったから買いはしないけど』とか書かれてから私たち自身のことだけ褒められても、ちょっと複雑で…」

P「まあ、自分たちがオススメしているものがいくら推しても相手に伝わらないっていうのは、寂しいものがあるかもしれんが…」

杏奈「最近は、スポーツゲームや、ホラーゲームを見たいっていうコメントが多くて…」

百合子「ホラーだと人を選んじゃって、その回だけ観ないって人もいそうですし、スポーツは…私がほとんどよく分からないので…」

P「…スポーツか…やっぱり、ウイイレとかパワプロとかだよな、代表的なのは」

杏奈「ゲーム売り場に置いてあるやつ、百合子さんとやってみたことあるけど…実在選手の再現とか…動きがリアルとか…ゲームのウリにしてる部分が、杏奈はよく分からなかった…」

百合子「わ、私に至っては、イベントで野球をしたおかげでルールは分かったんですけど、選手を思うように動かすことも出来なくて…」

杏奈「百合子さん…目の前に来たボール…何度も避けちゃってたもんね…ドッジボールみたいだった…」

百合子「よ、避けようと思ってたわけじゃないよお!ただ焦っちゃって、つい変な方向に動かしちゃって…」

P「本格的なサッカーゲームや野球ゲームは百合子には敷居が高すぎるんだろうな。杏奈も別にスポーツが特別好きってわけじゃないし」

P「そうだな…たしか、あの生放送ではブラウザゲームやソシャゲを紹介してたこともあったよな」

百合子「そうですね、デレステ生放送とかやりましたし」

杏奈「あの時は…久々にゲーム中にビビっとしちゃった…」

P「じゃあ、ブラウザゲームで気軽に出来る野球ゲームならあるぞ」

百合子「うっ…野球ゲームですか…?ヘタしたらもう、実際に野球よるより下手ですよ私…」

P「そう身構えなさんな。奥が深いけど、至って簡単で初心者にもとっつきやすいゲームだから」

>>6
よるより→やるより

失礼しました

P「ほら、これだ」

http://splax.net/game/baseball.html

杏奈「…パワプロ、っぽい…パチモン…?」

P「違うわ!パチモン言うな!」

百合子「っていうか…事務所のパソコン使っちゃっていいんですか…?仕事は…?」

P「今日の仕事はもう終わらせたからいいんだよ」

ガチャッ

昴「おーっす…ったく、ひっどい雨だなー…」

P「おう昴、お疲れ…ってうわ、ビショビショじゃないか、大丈夫か?それに、なんでレッスン用のジャージのまんまなんだよ」

昴「ああ、レッスン終わったからキャッチボールする相手でも探そうと思って事務所に寄ったんだけどさ…途中で雨にふられちゃって…まったくツイてねーよ。ま、動きやすいジャージのままで来てたおかげで服は無事なんだけどさ。で、3人でパソコンの前に集まって何してんだ?」

P「ああ、ちょっと野球ゲームを教えようと思っt」

昴「野球ゲーム!?プロデューサー、野球ゲームすんの!?だったら混ぜてくれよー、なぁなぁ!」

P「ちょっ!ええい!いいからまずは着替えてこい!」

昴「着替えてきたぞー」

P「うん、じゃあ昴も来たことだし、ゲームの説明をするぞ。このゲームの名前は、ダイナマイト野球」

杏奈「ダイナマイト野球…?」

P「ああ」

百合子「なんでそんな物騒な名前なんですか…?もしかして、グラウンドに埋め込まれた爆弾が試合中に爆発して怪我人が出るとか、そんな…」

P「百合子ー、帰ってこーい。大丈夫だ、そんな恐ろしいことは起きない。俺も名前の由来は知らないが、もしかすると、このゲームがものすごい打高投低で、爆発的な打ち合いになることが多いからかもしれん」

杏奈「だこーとーてー…?」

昴「バッターが強くて、ピッチャーが弱いってことだよ」

百合子「へぇ…あれ、でも…野球って時間制限がないから…点の取り合いになると、何時間もかかっちゃいません?1時間番組で、試合の前半しかお伝え出来ないなんてなったら不完全燃焼になっちゃいますよ?」

P「その点は大丈夫だ。このゲームは3回で決着をつけるからな。ちょっと上手い人同士で打ち合っても30分とかからん。あまり打てない初心者同士なら10分で終わるかもしれないぞ」

昴「それもそれでつまんないと思うけどな…」

百合子「………」

P「…百合子、さてはお前、『でも私がプレイすると守備がロクに出来ないから、アウト取れなくて時間かかりそう』とか思ってるだろ」

百合子「な、なんでわかったんですか!?プロデューサーさん、もしかしてエスパーに目覚め…はっ、じ、じゃあ、私が普段考えてることもお見通し…!?」

P「いや、さっきの話を聞いてた上で今の顔を見れば誰でも分かる。でも守備の心配は無用だ」

杏奈「…?なんで…?」

P「このゲームは、守備走塁はオートでやってくれるからだよ」

杏奈・百合子「おお…!」

昴「えー!?なんだよそれ!守備走塁も含めての野球だろー!?」

P「一応、代走や守備固めを出したり、守備位置の交代とかは出来ることになっているから、守備走塁に関する采配を振るうことは出来るぞ」

昴「ふーん…まあ采配も野球の醍醐味だからいっか…」

杏奈「じゃあ…選手交代とか以外は…プレイヤーがやるのは…投げるのと、打つのだけ?」

P「そう。たったそれだけ。どうだ、簡単だろ?」

百合子「たしかに、それだけなら…私にも出来そうです」

昴「じゃ、早速やってみようぜ!」(カチカチ

P「あっ!勝手にマウスを!」

昴「ん?ダイナマイトリーグ?ドリームリーグ?…リーグが二つあるけど、セリーグとパリーグみたいなもんか?」

P「うーん…いや、そういうのとは違うかな…ダイナマイトリーグは昔からある、このゲーム内のオリジナルチーム8つだけのリーグだ」

昴「ってことは、ドリームリーグはもしかして!」

P「ま、まあお察しの通り、12球団を模したチームがあるリーグだけど…」

昴「おー!そっちでやろうぜ!大谷とか坂本とか山田とか、どんな能力になってるんだろ!?」

百合子「全然、誰のことだか分かりません…」

杏奈「杏奈も…」

P「おーい昴、今回は百合子と杏奈のあさっての生放送のためにゲームを教えてるんだぞ。昴も混ざっていいけどそれは忘れないでくれよ」

昴「あ、そうなの?ごめんごめん」

P「それに正直、生放送をするならダイナマイトリーグの方を薦める」

百合子「それは…ドリームリーグだと、選ばれたチームのファンと選ばれなかったチームのファンが出ちゃうからですか?」

P「それもあるが…ドリームリーグだと、実際の各チームにある戦力差もそれなりに再現しているから、使うチームで有利不利が決まりすぎる」

昴「あー…とりあえず広島とか使っとけば勝てるみたいな?」

P「今年でいうとそうだな…一応、企業名は出さないで『ドリーム東北』とか『ドリーム名古屋』なんて書かれてるけど…その東北や名古屋で、福岡や広島、北海道に挑んでみろ。プレイヤーの実力が同じくらいだとしたら確実に大虐殺されるぞ」

杏奈「それは…生放送映え、しないね…」

P「お、杏奈、そこを意識してくれるのはプロデューサーとしても嬉しいぞ」

杏奈「杏奈も…色んなゲームの番組とか…見てるから…♪」

百合子「じゃあ、消去法で、もう一つのダイナマイトリーグっていう方で遊んだほうがいいんですね」

P「そうだな、趣味で遊ぶ時は、好きなチームとかがあればそのチームを使ってもいいし、ただ勝ちたいだけなら広島や福岡を使ってればいいが…視聴者を楽しませるのが目的の生放送だからな」

昴「つまりダイナマイトリーグにある8つのチームっていうのは、戦力がほとんど同じなのか?」

P「そうだな、総合的に見ればどのチームを使っても戦力に差がないから、純粋にプレイヤーの腕が試される。あとは、好みが出るのも面白いんだ」

百合子「好み?」

P「コンセプトチームというのか…8チーム全て、特徴としてはバラバラなんだ。長所も、短所も。似たり寄ったりのそっくりさんみたいなチームが8つあってもつまらないだろ?ちゃんとバラエティ豊かな8つのチームが用意されているんだよ」

昴「ウチのアイドルみたいだな」

P「ははっ、たしかに。バラエティに富んでいるという意味ではそうだな」

杏奈「全部、動物の名前のチームなんだね…あ、『打撃力』『投手力』『機動力』っていうチームのパラメータも、☆の数で5段階表示されてるんだ…えっと…」

P「あ、残念だけど探してもラビッツはないぞ」

杏奈「…」(しょぼん

昴「あーんーな!大事なのは名前より、どんな特徴のチームで遊びたいかだろ?」

P「お、いいこと言った」

百合子「初心者向けのチームとか、上級者向けのチームとかってあるんですか?スマブラとかにはそういうのありましたよね」

P「スマブラと一緒にするのもどうかと思うが…まあ、人によっては『このチームは初心者向け』と思っていても、他の人は『いやいや上級者向けだろ』とかあるからなー…じゃあ、百合子が使いたいタイプのチームは?」

百合子「やっぱり、以前杏奈ちゃんと遊んだ時は、どんどん点差が離されちゃって…途中からは気遣ってくれてたのも分かったんですけど…打てなくても、打てないなりに点を取られにくいチームがいいですね…最後まで分からないって思えるような状態で終盤を迎えられた方が、ゲームは面白いですから」

P「そういうことなら…このタートルズっていうチームがオススメかな」

百合子「ええっ!?このチーム、☆の数が一番少なくないですか!?見るからに弱そうなんですけど…」

P「ああ、あんまりアテにならないぞ、それ。『守備力』の項目がないしな」

昴「実際にやりこんだ人にしか実際の戦力は分からないってことか?それだと初見には優しくないなー…」

杏奈「プロデューサーさんなりに、でいいから…8つのチームのこと…教えてほしい、な…」

P「そうか?それじゃあ…」

エレファンツ【長打力S、ミートB、投手力C、守備E、走塁D】

プレイヤーにしっかりミートする腕があれば、HRを1試合(3イニング)で7回も8回も打てる超パワー型チーム。だが、オート守備がほとんど働いてくれない。
上手く投げてゴロを打たせたと思っても内野の脇を抜かれて失点が止まらない。見ていて楽しいチームだが守っている時はグロッキーになりそう。


ファルコンズ【長打力D、ミートC、投手力S、守備B、走塁D】

圧倒的打高ゲームの世界観に逆らうような最高クラスのパラメータを持った大エース3人を擁する投手陣に、そこそこの守備陣。
ただ打力だけでいえば8チーム中7位。主力選手はかなり打てるので打力8位のタートルズとは大差があるが、大エース達をも簡単に打ってくるようなガチ勢上級者を相手にすると少し分が悪い。


モンキーズ【長打力E、ミートB、投手力C、守備A、走塁S】

タートルズ(後述)を除くと唯一「内野10」の守備の化け物が一人いる。
おかげで内野守備は鉄壁に近い。外野はやや脆いが、時にはそいつが外野付近まで下がってボールを取ってカバーする。
パワーのなさは悲惨だが、けっこうミートしやすい上に脚は異常に速くサード内野安打やバントを成功させやすく、相手の守備の穴を突きやすい、試合巧者好みのいやらしさがあるチーム。


ドッグス【長打力B、ミートA、投手力B、守備D、走塁C】

「控えとスタメンに差がないバランス型チーム」と銘打たれているが、銘打つほどではない(他のチームよりは差が小さいのはたしかだが)
外野にはタートルズ(後述)を除いて唯一の「外野10」がいて、二塁打を何度もシングルにしてくれたり華やかなダイビングキャッチを何度も魅せてくれるが、内野がエレファンツに次ぐ脆さなので、ゴロをヒットにされることはかなり多い。
打線は人によっては「エレファンツより打てる」という、パワーは中くらいのかわりに繋ぎやすいチーム。下位打線でもミート力が高く、おそらくミートするだけなら一番優れているチーム。

シャークス【長打力C、ミートC、投手力C、守備D、走塁D】

「圧倒的スーパースターが3人、スターが1人、ちょっとマシな選手が2人いて、あとは悲惨な能力値の酷い選手しかいない」という、チーム内の能力格差が一番極端なチーム。
ダイナマイトリーグ最高パラメータの投手でありながら鉄壁の内野手にもなれる南方選手をどちらで使うか好みが分かれる。
弱すぎる下位打線でなんとかヒットを放ち、上位打線の大スター達にチャンスで回すことが出来ればビッグイニングも狙える。
「大スターを使えば今日ゲームを始めた人でもホームランが打てる」という意味では初心者にも少し優しいし、「下位打線で打てるなら止まらない」という意味では上級者が使うと怖いチーム。
中級者には不向き。


タートルズ【長打力E、ミートD、投手力D、守備S、走塁D】

「無抵抗主義か」といわんばかりの皆無に近い攻撃力に悩まされるが、その反面、鬼のような鉄壁を誇るチーム。
内野守備10が二人、外野守備10が一人、それ以外も守備9や、「守備8だけど肩10」とかそんな守備モンスターばかり。
投手力はかなり低いが、痛烈な打球もオート守備が勝手に捕ってくれるので、ホームランを許さなければそう簡単には失点しない。だからこのチームの使い手は相手のHR打者を敬遠することが多く、他のチームの使い手からはやや嫌われることも?


リザーズ【長打力A、ミートC、投手力D、守備C、走塁C】

一芸特化軍団。個人個人のパラメータが凄まじく尖っていて、全員揃うことでなんやかんやでバランスがよくなる。
一人一人の役割が非常にハッキリしているので、打者ごとに打ち方を変える必要があったりして初心者が扱うには敷居が高い。
その反面、上級者が完璧に使いこなせればどこにも負けない最強チームかもしれない。
投手陣は「スタミナ以外は強い」のが集まっているが、相手打者に少しファウルや見送りで粘られるとすぐにバテて交代することになるし、投手陣を使い切ってしまうこともある。


クロウズ【長打力C、ミートB、投手力E、守備C、走塁B】

リザーズとは真逆の芸達者面白軍団。交代や守備位置交代などの選択肢が非常に多く、相手に采配を読ませないのがウリ。
内外野両方守れる選手、内野をしっかり守れるピッチャー、代走の切り札になる俊足ピッチャー、打席で奇跡的なホームランを打つことがあるピッチャー、ピッチングも出来る野手などがいる。
相手打者に応じてショートとセカンドをコロコロ変えたり、時には内野と外野を行ったり来たりする選手が出てくる忙しいチーム。

P「こんな感じかな。ちなみに『内野10』とか『外野10』なんて単語が出てきたと思うけど、選手のパラメータは10段階評価で、7が平均値ってところだ。5以下はかなり低いと思っていい」

杏奈「すごい…本当にバラバラ、だね…杏奈は…クロウズにしようかな…やりがい、ありそうだから…」

百合子「えっ!?杏奈ちゃん、もう決めたの!?うー、じゃあ私は…やっぱり、プロデューサーさんのオススメを信じて…最初はタートルズにしてみようかな…」

昴「百合子はタートルズかー。俺、投げるのが好きだからファルコンズにしようかと思ったけど…タートルズとファルコンズで試合したら…なんとなく0-0とか、そんなんばっかりになりそうだなー…じゃ、俺はエレファンツにしよっと」

P「決まったな、3人とも。じゃ、もう一つ、俺のカバンからノートを出して点けるか」

百合子「え?」

杏奈「あ…そっか…マウスで操作するゲームだから…」

P「そういうことだ。PCが二つないと対戦は出来ない。まあ、生放送ではそのへんは事前にスタッフに伝えとけば用意してもらえると思うが」

【第1戦:百合子(タートルズ) VS 昴(エレファンツ)】

P「さて、というわけで、準備も整ったところでやってみよう」

百合子「お、お手柔らかに…」

昴「いや、俺もこのゲーム自体は初めてだから…っと、まずは好きに打線組み替えていいんだよな?」

P「もちろんだ。あ、そうそう。ホームランは基本的に『長』(長打力の略)が8以上ないと打てないぞ」

百合子「ええっ!?このチーム、長8以上って2人しかいないじゃないですか!?しかも一人、タートルズなのに全然守れない数値ですよ!?」

P「そりゃあ、その選手は代打の切り札か、打球が来ないことを祈ってサードかファーストに置くしかないからな…」

昴「よーし、じゃあまずはこの伊達っていう選手で打ってガンガン盗塁して…」

P「あ、このゲームには盗塁はないぞ。オートでも盗塁しない。エラーもないしな」

昴「あ、そうなの?ちぇっ…」

P「だから、ロビー対戦の時に『F5で盗塁』なんて名前でやってる人がいるが、騙されるなよ。F5押したら更新だから、自動的に退出で反則負けになるぞ」

杏奈「…せこい人、いるんだね…」

P「これは余談というか、このゲームが『打高投低』といわれる理由なんだが…長8以上あると、ゴロが内野手の正面に飛んでも、内野手の身体を貫通してヒットになる」

杏奈・百合子・昴「!!?」

P「いや、お腹に穴があくとか、そんなグロいことにはならないぞ?あくまで貫通したように見えるだけだ。内野手の正面に飛んでも内野手が捕ってくれない。よほど打球が速くて足元を抜かれているのか、バウンドで頭上を越されているのか…『貫通弾』なんて呼ばれているが、基本的にそのせいで打ち合いになるんだ」

百合子「そ、それじゃあますますそれが出来ないタートルズじゃ不利じゃないですか!プロデューサーさん、騙しましたね!?」

P「まあ落ち着け百合子。それが、内野守備9以上になると、まれに長8の『貫通弾』を捕ってくれることがあるんだ。大ファインプレーだな。内野10ともなると、けっこうな確率で止めてくれるぞ?長9・長10の打球だと無理だと思うが。それに、守備でゲッツーを量産できるのはタートルズの特権だしな」

昴「ま、やってみて性に合わなかったら、ゲラ生の番組の時までに色々試して変えればいいじゃん!」

P「そうそう。というわけで、まずはやってみよう。杏奈も順番待ちしてるんだしな」

杏奈「百合子さん…がんばって」

百合子「そ、そうですね…杏奈ちゃん、私、頑張るね!」

1回表 先攻・百合子の攻撃

百合子「よーし…!1点取れば、このチームなら守り切れますよね!」

P「まあ、初心者同士の対決ならそうかもな」

昴「へへっ、そう簡単には点はやらないぜ」

百合子「ふっふっふ、甘いですね昴さん…このチームにも、意外と強いバッターがいましたよ…見てください!この新堂(勇)選手のパラメータを!」

長7・ヒ7・巧8・脚9

昴「…強いって…それで?」

百合子「え?」

昴「こっちの1番、普通にそれより強いし…って、あれ!?ピッチャー勝手に投げた!?しかもど真ん中棒球!?」

百合子「えっ!?わ、わわわぁっ!?」(カッ

ファウル

P「あ、言い忘れてたけど、一定時間投げないでいると勝手にど真ん中にスローボール投げるから」

昴「それはもっと早く言えよ!ひゅー、あっぶねー…ファウルでよかった…」

百合子「ああぁ…もしかして今私は、千載一遇の好機を逃したのでは…」

昴(とりあえず、今のがスローボールって分かったから…投球ゲージを最大にしてストレート投げてみるか。この夏野っていう投手の速8って、どのくらい速いんだろ)

ビュンッ

百合子「ひゃあ!?」(見逃し

昴「おおっ!けっこうはえーな!」

百合子「う、うう…追い込まれちゃった…速8って、こんなに速いんですね…パワプロを思い出します…」

昴「よーし、これでトドメだ!」(カーブ8!同じ8だし、変化球なら相当曲がるだろ!)

グニャアッ…

昴「おそっ!?」

百合子「わっ、すごい曲がってくる…!?ひゃあっ」(カッ

ファウル

百合子「あ、危なかった…」(ドキドキ

P「新堂(勇)の巧打力が8あってよかったな。巧打力が高いと、ミートカーソルが綺麗に合わなかった時になんとかファウルしてくれることが多いんだ。巧打力が高いとバントも上手いしな」

杏奈「けっこう…凝った作りだね…」

昴「ちぇっ、粘られたかー…にしても、遅すぎだろあれ…」

P「でも、慣れてくるとあの曲げ方とかで工夫しないと、直球だけじゃ絶対に抑えられなくなるぞ」

昴(といってもなー…その巧打力っていうのが高いのが相手だと、ミートカーソル外させても三振にするのは難しそうだし…やっぱりここは、振り送らせて三振狙いだろ!)

百合子(と、とりあえず…さっきすっごく驚いた速い球…あれが来てもいいように、心の準備をしとかないと…カーブなら、曲がってからでもなんとか…)

ビュンッ

昴(あ!ゲージがちゃんと合わなかった!ちょっとだけ遅い!)

ブンッ

空振り三振 アウト

百合子「あぁ…さっきと違ってちゃんと振れたのに…」

P「今、速い球を警戒しすぎて、来る前に振っちゃったな。昴はゲージミスか?今の」

昴「うん…ゲージMAXで止めるのって、意外と難しいんだな」

P「ああ、上級者でもよくあるよ。ゲージ9割や8割で投げちゃうこと。失投になることも多いけど、狙ってやることもあるな。そうすると、今みたいな『MAX直球のタイミングで振ったらボールがまだ来てなかった』なんてことも起こる」

杏奈「年末年始の、芸能人と野球選手がやってる番組でも…そんなの、見たかも…」

P「リアル野球BANか。まあそんな感じかもな」

百合子「…でもまだまだ!4番くらいまでは割と強いですから!」

2番・新堂(浩) 長6・ヒ8・巧8・脚8

昴「よわっ!」

百合子「ええっ!?」

昴「いや、実際エレファンツなら下位打線だってそいつ…」

P「昴…タートルズだと本当にこいつでマシな方なんだよ。2番にするのもセオリーに近いし」

昴「えぇ…まあいいか」

百合子「ところで、さっきの選手と苗字が同じですね。もしかして兄弟なんですか?だとしたら、同じチームに所属して共に勝利を目指すって、なんだか昔の漫画で読んだようなドラマチックな展開がありそうで…」

バァン 見逃し三振

P「…百合子、妄想に耽ってるうちに3球さっさと投げられちゃったぞ」

百合子「えっ…ええっ!?昴さん、酷い!投げるなら投げるって言ってくださいよお!」

昴「いやいや集中してない方が悪いだろ!」

杏奈「百合子さん…ゲーム中は…集中しないと…」

百合子「うっ…ご、ごめんなさい昴さん…私が怒るのは間違ってました…」

昴「うん、いいけど…」

3番・デュラン 長7・ヒ7・巧7・脚3

百合子「ううっ…いやいや、野球は2アウトからって、なんかよく聞く気がします!まだまだ…えいっ!」(カーン

初球一二塁間ヒット

百合子「やっ…やったあ!プロデューサーさん、初めてヒット打てました!」

P「おお、よかったな!」

杏奈「百合子さん、おめでとう…!」

百合子「ありがとう、杏奈ちゃん!」

P(やっと楽しそうな表情を見せてくれたな…こんな風に最後まで楽しんでくれるなら生放送も良いムードで出来そうだが…)

昴「あちゃー、試しに変化量6のシュート投げた俺も悪いけど、あれ捕らないのかーセカンド…本当にエレファンツの守備って動かないんだなー」

百合子「ふふ、次のバッターでホームラン打っちゃいますよ!いでよ、チーム最強バッター!」

甲本 長8・ヒ7・巧6・脚3

昴(…強いことは強いけど、これが「最強」なのか…うーん、試しに、フォーク投げてみようかな。どんな風に落ちるんだろ)

ピュッ

昴(ん?あれ?スローボール?)

百合子(…?スローボール…?さっき言ってたゲージミスっていうやつかな…?でも、チャンス!)

カクン ブンッ

空振り

昴・百合子「!?」

百合子「す、昴さん!なんですか、今の魔球!」

昴「いや、フォーク…だけど…ビックリした…あんな一気に落ちるんだな…」

P「このゲ-ムはフォークの仕様がちょっと強すぎるとは言われてるなー、途中までスローボールにしか見えないからな」

昴(…これ、直球とフォークだけ投げ続けてれば勝てちゃうんじゃね?)

百合子「プ、プロデューサーさん!フォークってどう打てばいいんですか!?」

P「うーん…まあ、カーブ・シュートと違って、ナナメ変化はないし横には曲がらないから、スローボールかフォークか分からない球が来たら、横軸はもうそこに来ると確定したものとして、後はヤマカン…かな。下で落ちるのを待って構えて置くとか、落ちないスローボールだと思って待っとくとか…」

杏奈「ハッキリした攻略法、ないの…?」

P「そうだなぁ…強いて言うなら、フォークはどんな落ち幅だろうと同じタイミングで来るから、タイミングを合わせて振ること、かな…たくさん落とすと見せかけてちょっとしか落とさないミニフォークでフライアウトを取りまくるプレイヤーとかもいるから、その対策として」

杏奈「……………」

P(杏奈、めちゃくちゃ集中して観察してるな…ゲーマー魂に火がついているのか)

カーン!

P「あ」

昴「えっ!?」

百合子「や、やった!?」

ポスッ

レフトフライ 3アウト チェンジ

昴「あ、あぶねー…ウォーニングゾーンまで飛んだよ…やっぱフォークだけってのは無理か」

百合子「あーん、惜しかった…」

1回裏 後攻・昴の攻撃

昴「よーし、エレファンツの最強打線見せてやる!」

1番・伊達 長7・ヒ9・巧8・脚9

百合子「あ、ほんとだ、普通にそっちの方が強い…」

杏奈「でも…タートルズの本領は守備って、プロデューサーさん、言ってた…よ?」

百合子「そ、そうだよね!先制点はあげませんよ、昴さん!」

ピュッ カキーン!

百合子「あっ!?」

昴「よしっ…って、ええっ!?」

バシィッ

セカンドライナー 1アウト

百合子「あ、危なかった…すっごく良い当たり…セカンド凄い…」

昴「セカンド10!?ウチのセカンドは7だよ…すごい差…こりゃ簡単には抜けないなぁ…」

2番・レノン 長8・ヒ10・巧7・脚8

百合子「!?」

昴「へへっ、空いた口が塞がらない、って顔してるなー百合子。そっちの4番より強いのが2番だからな!」

百合子「ううっ…お願い田中投手、抑えて…えいっ!」

ガギーン!!

フェンス直撃シングルヒット

杏奈「すごい打球…」

昴「惜しい、もうちょっとでホームランだったなー…にしてもシングルかー、打球が速すぎたかなー…ってか、そっち外野守備もすげー…肩も…これタートルズからツーベースとか出来んの?」

P「脚9以上あってワンバウンドでフェンスに到達する右中間や左中間ならもしかしたら…ってくらいかな。ほぼ無理」

昴「やっぱり…ま、いいや!次で先制2ランだ!」

3番・郷野 長9・ヒ7・巧6・脚5

百合子「鬼ですかその打線」

昴「いやそっちの守備も大概だと思うけどな…」

百合子(たしかタートルズはゲッツーがとりやすいってプロデューサーさんが言ってた…一か八か、フォーク…えいっ!)

…カクッ

昴「…あっ、しまった!」

カツンッ パシッ、ピュッピュッ

4-6-3 ダブルプレー チェンジ

昴「あー!てか、セカンドとショートの動きはやっ!?全盛期のアライバかよ!?」

杏奈「洗い場…?」

そのまま2回表も、どうにもならないタートルズの下位打線では攻撃できず百合子は無得点

2回裏、パワーはあるがミートがイマイチな4番ゴンザレス・5番大友らでフライアウトなど昴もまだまだ不慣れっぷりが出て無得点

そして0-0で迎えた3回表…

2死3塁 3番・デュランに代打蜂須賀(長8・ヒ6・巧9・脚3)

百合子「9番ピッチャーへの代打で先頭出塁してくれたクレイトン選手…その代走で出た松尾選手…送りバントとゴロで進めてくれた新堂兄弟…みんなの思いを胸に、ここで決めます!」

P(正直、このゲームで送りバントは…それも新堂でエレファンツ相手に送りバントは愚策なんだけど…まあ初々しくも熱中してる百合子が可愛くて番組映えしそうだからツッコまないでおいた)

昴「くう…クレイトンのヒットも、ライトそれくらい捕ってくれよって感じのライト前だったし…打たれてる感じはしないんだけどなぁ…でも、こっちも抑えの南を出してるんだ!超スピードボールとフォークのコンボで絶対抑えてやるからな!」

杏奈(ドキドキ

百合子「さあ、いつでも来なさいっ!」

昴「とりゃあああっ!」(速9のMAXストレート!打てるもんなら打ってみろ!)

百合子「来た!」(目キラーン!

百合子「えいっ!」(カキーン

タイムリーヒット 百合子 1-0 昴

杏奈「あ、『貫通弾』」

昴「あっ…ば、バカな…!」

百合子「や…やったああああああ!!」

その後、甲本も貫通弾で続いてチャンスを2死1・3塁まで広げるも、後続が倒れ追加点ならず

P(さすが、いつも杏奈とゲームしてるだけあって、百合子も割と呑み込みが早いな)

3回裏 後攻・昴の攻撃

昴「くっそー…下位打線からかー…でも最後の攻撃だし、代打も惜しみなく使うから勝負はここからだ!」

7番 飯沼 長6・ヒ10・巧6・脚8

百合子「下位打線の能力値じゃない…」

杏奈「百合子さんの最初の2・3番より…強そう…」

百合子「でもこちらも、守護神のリャンヨンミ投手を出していますから!しっかり抑えますよ!えいっ」

ブシューーーーーン!!

百合子・昴・杏奈「!!?」

右中間シングルヒット

百合子「な、なんですか今の爆発音!?」

P「ああ、タイミング・カーソル共に完璧にジャストミートした時に出る音だよ。あの音が出るくらい完璧な打撃されたらタートルズの守備でも捕れないな」

昴「あ、今の、俺が完璧な打ち方したって音だったんだ…」

杏奈「ダイナマイト野球の名前の由来って…今の音なんじゃないの…?」

P「んー、どうなんだろうな。もしかしたらそうなのかな?」

8番 手嶋 長6・ヒ7・巧6・脚6

昴(うーん…この能力だとゲッツー怖いなー…送りバントするか?でも巧打7が平均なんだよな?…巧打6じゃ、バントしてもゲッツーになったりして)

昴(巧打9ある韮崎は6番だったからなー…ベンチにしとけばよかった…まあ仕方ないな…こうなったら一発期待の代打を出すか)

昴「代打、等々力!」

等々力 長9・ヒ2・巧7・脚4

杏奈「なんか…極端な能力、だね…」

昴「なんかすげえ打てそうにないヒット値だからベンチにしてたけど、要はさっきみたいにブシューン出来れば逆転サヨナラ2ランだろ?」

P「いや、相手も考えてピッチングしてくるのにブシューンが常に出来るんなら世界一のダイナマイターだけどな。上級者でも常にはできないよ」

昴「そっか。でもほら、やっぱホームランって華があるしロマンがあるじゃん!やるぞー!」

カツン

キャッチャーフライ 1アウト

百合子「…ぷっ」

昴「あー!百合子、笑ったな!」

百合子「だ、だって…ホームラン予告して…カツンって…キャッチャーフライって…」

昴「ちくしょー!絶対勝ってやるからなー!9番ピッチャーに代打マクブライト!」

マクブライト 長10・ヒ4・巧1・脚1

杏奈「…また変なの出てきた…」

昴「今度こそホームランだからな!見てろー!」

百合子「…あれ?でもたしか、次って1番だから…長7でホームランがない伊達選手ですよね?」

昴「え?うん、そうだけど…」

百合子「…あ、敬遠します♪」

昴「えー!?」

杏奈(あれ、でも、そうしたら…)

敬遠 1アウト1・2塁

百合子「ふっふっふ…これで伊達選手の打球を、タートルズ守備陣でゲッツーに仕留めれば私の勝ちです!」

昴「………いや、俺、振らないぞ。見逃し三振すれば2番のレノンに回るし」

百合子「!?」

杏奈「やっぱり…」

百合子「ズ、ズルいですよ昴さーん!勝負してくださいよー!」

昴「敬遠しといて何言ってんだ!野球ナメんな!」

ワイワイガヤガヤ

P(ああ、中学生アイドルが野球ゲームで盛り上がってる光景…いいなぁ…)

P「そのあとめちゃくちゃサヨナラ3ラン飛ばされた」

百合子「」

昴「最終回、2アウトからの劇的大逆転サヨナラ!」(ドヤァ

百合子 1-3x 昴

杏奈「多分だけど…マクブライト…勝負してたら…カツンって、ゲッツーになってたんじゃないかな…」

P「まあ、ゴロになるとは限らないけど、初心者がマクブライトで打つのは難しいし、仮にフライアウトでも2死1塁で伊達に回ったから百合子が勝っただろうな」

昴「百合子はまだまだ采配が分かってないなー!」

百合子「くぅ…もう少し野球のこと勉強して、いずれリベンジします!」

夜も更けてきたので、今日はこのへんまでで

また夕方か夜にでも続き書きます
(2夜3夜に分けて書いてスレを上げた方がゲームの宣伝にもなって人口増やせそうだし)

それにしても杏奈・百合子・昴の組み合わせは捗りますね

ちょうど三属性そろってるしね
4時間以上お疲れさまでした

>>2
七尾百合子(15) Vi
http://i.imgur.com/I3sN129.jpg
http://i.imgur.com/MeJaqUS.jpg

望月杏奈(14) Vo
http://i.imgur.com/EP9Zy5G.jpg
http://i.imgur.com/7VbruEz.jpg

>>8
永吉昴(15) Da
http://i.imgur.com/Eeyz5Iq.jpg
http://i.imgur.com/DXY09jw.jpg

画像支援ありがとうございます

次は使ってもらうチームも変えつつ、杏奈VS百合子、杏奈VS昴を書いていこうと思います

すみません、トリップが少し単純すぎるので、変えますね

これにします。では投下していきます。
といっても書き溜めはないのでリアルタイムで書いていきます

【第2戦 杏奈VS昴】

P「よし、じゃあ第2戦といこうか。杏奈、おいで。どっちとやりたい?」

杏奈「…百合子さんとは…最後がいいな…」

P「じゃあ昴とだな」

昴「よーし、このゲームにも慣れてきたし、いっちょ連勝といくか!」

百合子「観察する側に回ってみたら、何か分かるかな…」

P「時には参考になることもあると思うぞ。あー、上手い人はこの球種はこうやって待ってるんだなーとか、ヤマの張り方とか」

杏奈「杏奈、初めてだけど…」

百合子「杏奈ちゃん、初めてやるゲームでも上手いから大丈夫だよ!」

昴「あ、プロデューサー、使うチーム変えてもいい?さっき悩んだファルコンズの方も使いたいんだよなー」

P「ああ、いいぞ」

杏奈「投手が強いチーム…だっけ。杏奈が使うクロウズは…プロデューサーさん、投手力Eって書いてるね…」

P「唯一スタミナがある消去法エースの菅原が弱くてな。他の投手は野手としての一芸がある分、スタミナがない上に投手としてもリザーズとかの投手陣の劣化版になるんだ」

昴「二刀流のなり損ないかよ、本末転倒じゃん」

P「ゲームだからそんな正論で突っ込んでやるな」

1回表 昴の攻撃

昴「今度は俺が先攻な!…にしても、さっき一番破壊力があるチーム使っちゃったから麻痺してるのかもしれないけど、物足りない打線だなー…」

1番 久野 長7・ヒ9・巧6・脚6

P「ファルコンズは脚が速い選手がほぼ代走専門の筧を含めても3人くらいしかいない上に、巧打力が高いのも二人しかいないからな…打ち損じをファールにしてくれる期待は出来ないぞ」 

昴「それもあるけど、ホームランを期待できる選手が3人しかいないっていうのもなー…」

杏奈「投手力とトレードオフだから…仕方ないよ…」(ひょいっ

昴「まあそうなんだけど…お、いい当たり…でもないか。ライト正面か」

ライトフライ、1アウト

百合子「さっきプロデューサーさんが言ってたドリームリーグの広島や福岡っていう強いチームは、そのファルコンズ並の投手力にエレファンツ並の攻撃力があったりするんですか?」

P「さすがにそこまで盛り盛りのチーム力じゃないけど…ある程度それに近い戦力はあるな。タートルズに次ぐくらいの守備力もあったり」

昴「そりゃー菊池や赤松、今宮や城所がいたらそうもなるだろー」

P「強い選手を再現してるのはいいんだけど…ダイナマイトリーグだと、守備4以下は『打球を捕った後なかなか動かない』っていう地蔵守備があるんだが、ドリームリーグは守備下手な選手でも5くらいだから地蔵がいないっていう差もあるんだよな」

昴「それはどっちかっていうと、その地蔵なんて仕様がおかしいんじゃないか…?捕った後動かないってあり得ないだろ…」

P「それはホントそう思う。ダイナマイト野球には意見箱のボタンもあるから時々そういう意見を送ってる人もいるよ。俺も昔やったような…」

2番 柳沢 長7・ヒ7・巧6・脚7

P「2番、谷野みたいないわゆる『2番タイプの打者』じゃないんだな」

昴「俺、他の野球ゲームでも2番にバント以外出来ない選手入れるの好きじゃないんだよなー。それにこのゲーム…多分バントってめったに役に立たないだろ?」

百合子「え」

P「…さすが昴、もうそこに気付いたか。まあ、タートルズ、モンキーズみたいな、ゲッツーを奪う力があるところ相手では接戦じゃ使うこともあるけどな」

杏奈「多分、ここ抑えないとピンチになるんだよね…弄る前のデフォのスタメンを見た感じでも、3・4・5番って強い選手がいるところみたいだし…」

P「そうだな、いわゆる主軸または中軸、クリーンナップって言われるところだ」

杏奈「杏奈…頑張って抑える」

P(といってもピッチャーがなあ…)

菅原 速7・コントロール7・スタミナ7・カーブ7・フォーク6・シュート6

杏奈(さっきの試合を観た感じ…フォークはかなり強い…6ってどのくらい落ちるか不安もあるけど、ここで使ってみよ…)

ピュッ…ヘニャッ

昴「…ニブい!」(カーン!

センター前ヒット

杏奈「…たいして落ちないね…フォーク」

P「そいつじゃ、コースや相手の心理も含めて相当考えて投げないとファルコンズ相手でも大量失点あるぞ」

昴「よーし、一か八かスタメンにしたポイントゲッターにチャンスで回せた!さっきのヒーロー・レノン似の選手だぜ!」

3番・アルフォンソ 長8・ヒ8・巧8・脚8

杏奈「えっ、何その選手…さっきの話と違う…」

P「いや、例の、守備を犠牲にしないとスタメンに出来ない選手だ…本当に守らないからな…昴、代打じゃなくスタメンとは思い切ったな」

昴「さっきの試合さ、ファーストに一球も飛ばなかったんだよ。だからファーストにはめったに打球が来ない仕様なのかなと思ってさ。エラーはないってことはこんなんでも送球は逸らさないんだろ?」

P「ああ、送球は絶対に捕るよ。ただ、ファーストってことはカラーゾはサードか。逆にする人の方が多いけどな」

杏奈「こんなの…抑えられないよ…でも1回から敬遠して大量点取られたら…追いつけなくなるかな…」

P「悩みどころだな」

杏奈(多分、貫通弾もある上にファール能力もあるこの能力値の選手に、小さい変化球は効かない…直球の速度変化で、勝負…!)

杏奈(…えいっ)

すっ…

昴「おっ…とォっ!?」

コーン

レフト前ヒット 1死1・2塁

昴「スローボールかー…振るのが早すぎた…二塁打かホームラン出来ると思ったのになー」

百合子「それでもヒット…能力値の暴力ですね」

P「まあ、アルフォンソ相手に単打なら実質ピッチャーの勝ちだけどな。上手い人ならこいつ打率9割近いしOPS2超えることもあるし」

昴「ヤキュウってなんだっけ」

4番 カラーゾ 長9・ヒ7・巧4・脚5

杏奈(多分…さっきのアルフォンソとこの選手が、ファルコンズ最強のバッター…)

杏奈「ピッチャー交代」

P・昴・百合子「!?」

昴「他の投手、スタミナないんだろ?いいのかよ」

杏奈「ここで3点以上取られるよりは…勝負かける…」

P「杏奈って勝負師だな…決断力あるというか…」

百合子「たしかに杏奈ちゃんは、どのゲームをやっていても、その勇敢な判断力で窮地を切り抜けていました…」

杏奈「ピッチャー…柳瀬」

P(おっ)

昴(速7・コントロール7・カーブ9・フォーク1・シュート9ねえ…横やナナメの変化で惑わせようって魂胆か)

杏奈「行くよ…!」(ゴゴゴゴゴ

百合子「あ、杏奈ちゃん、集中してる…!」

P「こりゃゲージミスとかはしそうにないな。狙って低めのゲージで投げる可能性はあれど」

杏奈(カーブ9…思いっきり曲げる!向こうはホームラン打ちたくて積極的だろうから、まずはボール球で…綺麗なミートはさせない!)

ヒュオッ!(アンダースロー)

杏奈・百合子・昴「!!!??」

見送り ボール

昴(あ、あっけにとられて振れなかった…ボールでよかった…ってか)

昴「アンダースローなんてあるのかよ!!?」

P「ないなんて言ってないぞ。ダイナマイトリーグには3人のアンダースローがいる。てか、さっき昴が使ってたエレファンツにも一人いたぞ?末永」

昴「だからそれ早く言えって!」

P「いやー、黙ってた方が楽しみがあるじゃん。今の驚きとか新鮮感とか」(ニヤニヤ

百合子「プロデューサーさんって、いやらしいとこありますよね」

昴「変態だもんな」

P「それとは意味違くないか!?」

杏奈(もしかして…直球も、普通とはちょっと違うのかな…とりあえず、MAXで投げてみよう…)

ギュオッ!

昴「うっ…うわっ!」

ブンッ

空振り カウント1-1

百合子「ボ、ボールが唸ってる…」

昴「普通の速7と全然違うじゃん…なんかホップしてるように見えるし…打ちづらっ…」

P「アンダースローとは知らなかったとはいえ、杏奈は良い投手選択をしたな。アンダーは初見殺しな一面が強いからな」

杏奈「ゲームでは、運も実力のうち…このラッキー、無駄にしない…!」

杏奈(今の軌道…多分、すっごくタイミング取りにくい…きっと、スローボールを投げれば…!)

キュオッ

昴(ま、また来るっ!)

カツンッ

ライトフライ 2塁ランナーはタッチアップ 2死1・3塁

昴(ス、スローボール!?やられたっ…また振るのが早すぎた…)

杏奈(打ちそこないの音のカツンで、ライトフライになるんだ…長9、こわい…)

百合子(ふ、二人とも、集中しすぎて喋らなくなってきてる…!)

P「百合子、お前が杏奈とやる時は、番組でやる組み合わせってこと考えて、積極的に会話しながらやるんだぞ」(ひそひそ

百合子「は、はい」

5番 江森 長8・ヒ6・巧4・脚4

昴(落ち着け俺…せっかくの4番を無駄にしちまったけど、今のでもうアンダーに面食らうことはなくなった…!さっきのはビックリしただけだ…集中すればあんなの…!)

杏奈(もう、打者も二人目だし…相手を「初見」と思わない方がいい…気は、抜かない…!)

P「…おーい、二人ともー、雰囲気がガチすぎるっていうか…アイドルらしく、楽しくやるってことも忘れずに…」

杏奈「杏奈は…こう、集中してる時が…一番楽しんでる…!」

P「いや、その…視聴者と一緒に楽しむっていう意味も…」

昴「ちょっと静かにしててくれ、プロデューサー」

P「あ、はい…」

P(ま、まあ家に帰ってもやるくらいハマってくれたりするなら俺としては嬉しいんだけどさ…)

ヒュオッ!(シュート9)

昴(さっきは見送っちまった、あの変則的な変化球かっ…!またボールにしてくるか…?)

見送り コースギリギリストライク

昴(…入ったか)

杏奈(ナナメ変化で、ギリギりボールになるコースを狙ったんだけど…コントロール7だから…ズレちゃったかな)

P(…杏奈、うまっ)

百合子(私、この後杏奈ちゃんとやるんだよね…とんでもない大敗するような予感が…)

杏奈(次は、真横変化…なんだか投げてる側から見ても、浮き上がってくように見えるから、上への変化球みたいな錯覚、起こせるかも…)

ヒュオッ

昴(う、浮き上がって…ない!野球にそんな変化は…ねぇっ!)

カーン!

杏奈(…!)

ライト前タイムリー 昴 1-0 杏奈

昴「よっし!1点先制!お、アルフォンソも2塁蹴って3塁か!いっけー!」

しかしその時、事件は起こった!

ライト→セカンド→サードと中継され、3塁タッチアウト、チェンジ

杏奈「あ、アウト」

昴「はぁ!?走塁オートなのにそんな走塁ミスなんてあんの!?プロデューサー!また黙ってたのか!?」

P「あー…めっずらし。いや、今のは黙ってたっていうか…起こると思わなかった。300試合に1回~500試合に1回くらい、ああいう走塁ミスだったり、フィルダースチョイスだったりっていうオート側が勝手にやるミスが起こるんだ。もしかしたらバグの一種かもしれん。本当に滅多に見れるもんじゃないぞ、すごいのに立ち会ったな、持ってるぞ昴」

昴「嬉しくねーよー!そんな激レアバグ、どうせ起こるんなら番組内で起こればよかっただろー!はぁ…1点止まりかぁ…」

百合子「そういう激レアなバグ?って、他にもありますか?」

P「うーん、あとは…これはバグではないかもしれないけど…長7でも、ヒ・巧の両方が6以下の選手は、ごくごくごくごくごくまれにギリギリホームランになることがある。俺は打てたことが一度もないけど」

昴「どんだけまれだよ…」

杏奈「1点で済んだから…ここから、挽回…!」

1回裏 杏奈の攻撃

百合子「まだ1回裏なんですね」

P「1回表から濃すぎたよな」

昴「まださっきのショック引きずってるけど…いつまでもウジウジしてられないよな!さっさと切り替えて、抑えるぜ!…にしても、奇抜な1番だな」

1番 島津 長8・ヒ7・巧7・脚10

杏奈「脚10、島津だけだし…最初からホームランで攻撃を始められるかもしれないと思うと…夢がある…」

昴・P「正直わかる」

百合子「私にはついていけません…」

昴「まあホームランなんて打たせないけどな。こっちのスーパーエース様は完封する気でいるからな」

雑賀 速10・コントロール7・スタミナ9・カーブ8・フォーク9・シュート3

百合子「こんなのがタートルズ戦に投げて来たら、絶対完封されましたね、私…このクラスの投手があと二人いるんですよね?」

P「ああ、いる。というかグランっていう4番手投手だって他のチームなら主力張れるくらい強いからな」

杏奈(見るからに直球10が目立つ…あと、フォーク9…とりあえず、速い直球を警戒して…遅かったら、落ちるのをそこから警戒…!)

見逃し ストライク

杏奈「……え…………?」

百合子「は、速いっていうか…見えなかった…?」

昴「か…かっけぇ…全員同じカッコに同じ顔してるのに、なんか雑賀だけかっこよく見える…!」

P「いや、いくらなんでもどれも言い過ぎだと思うけど…まあ、超速いのは間違いないな…よく見て打つとかの次元じゃなく、直球ならモーション入ってからタイミング的にこのくらいで来る…なんて待ち方でもいいくらいには」

杏奈(直球は警戒していたのに…もっと、集中…!)

杏奈(ゴゴゴゴゴ…

百合子(杏奈ちゃんから…獰猛なウサギのオーラが見える…!)

P(これ絶対番組中だったら放送事故になるやつですやん)

昴(速10をなんとしても振り遅れずに打ってやるって感じだな…やっぱここで…フォークだろ♪)

シュッ…カクーン!!

杏奈(…ッ!)

カーン!

貫通弾左中間ツーベース

昴「えっ…杏奈、今フォークが来るって分かってたのか…?」

杏奈「ううん…速球、警戒してた、よ…ただ…反射的に…落ちたのをカーソルで追って打てた…」

P(うわぁ…超一流ダイナマイターがやるやつだ…何年もやってきた俺でも絶好調期にゾーン入った時だけギリギリ出来るかどうかの…)

2番・望月 長7・ヒ7・巧7・脚9

百合子「あ、杏奈ちゃんと同じ苗字だね!」

杏奈「うん…セカンド候補…いい選手が4人いて悩んだから…ひいきで決めちゃった」

P「いやー、いいと思うぞ、そういうの。ゲーム楽しんでる感が出るし、愛着が湧くとより楽しくなるしな」

昴(さっきはフォーク打たれたけど…さっきの試合を観てたのもあって、フォークのタイミングは覚えられてるんだろうな…となると、やっぱ最初は…まだタイミング掴めてない速10かな…ゴリ押しするといずれ慣れられちゃうけど、今は無死2塁のピンチだし気にしてられない)

ギュンッ!

杏奈(!)

カツンッ

杏奈(すっごく速いけど…当たった…けど、ボテボテのファーストゴロになっちゃった…って、あれ?)

ファースト内野安打 無死1・3塁

百合子・昴・P「……………」

昴「…ホンットーに今、捕ったまま寝てたな、アルフォンソ」

P「な、これがダイナマイトリーグにしかいない、守備地蔵プレイヤーなんだよ」

3番 柳瀬(ピッチャー) 長3・ヒ3・巧8・脚4

昴・百合子「え?」

P「ほう」

杏奈「ん…代打出すね」

昴「いやいや、なんでピッチャーが9番じゃなくこんなとこにいるんだよ」

杏奈「3回しかないし…後攻だから…1回表を守ったら…そのまま代打出そうって、決めてた…スタメンじゃない選手も…守れないけど、打てる選手多いし…」

P「リアル野球ではまずあり得ないけど、ゲームとしては上手いな、実際」

代打 戸井田 長8・ヒ6・巧8・脚3

百合子「あ、すごい…」

昴「うわー…いかにも『ホームランか貫通弾打つまでファールで粘らせてもらいますよ』って能力…」

P「実際そんなとこだ、まさか代打の切り札を最初から出してくるとはな。こりゃあ初回からヤマ場なのはお互いさまみたいだな」

昴(ここは…2ストライクまでは変化球でファールさせて稼ぐか…追い込んでからは、粘られる変化球より、直球を振り遅らせればいい。全部直球だと杏奈はすぐ対応してきそうだ)

グニャリッ(カーブ8)

カンッ(ファール)

昴(次は…スローボールかフォークと見せかけて…シュート3やってみよう…3ってどのくらい曲がるんだ?)

ククッ…

カーン!(惜しくもファール)

杏奈(ん…今の、惜しいっていうより…ほんのちょっと、曲がってきた…?)

昴(なるほどね…ちっとも曲がらないってほどではないんだな…連投するには危険すぎる球だけど…よし、なんにせよ追い込んだぞ…最後は直球だ!)

杏奈(配球…分かってきた…杏奈、野球詳しくないけど…多分、王道みたいな配球…次、直球…)

グンッ

ガン!

昴「あ!」(初めて速球10をまともに打たれた!?)

ライト真正面・痛烈なライナーで1アウト しかし3塁ランナー島津がタッチアップで生還

昴 1-1 杏奈 1死1塁

杏奈(…正面、飛んじゃった…)

昴(あ、危なかった…今のが右中間とかで無死1・3塁を続けられてたら、炎上コースだった…)

P(レベルたけー…俺、杏奈とやったら最初からいきなり負けたりして)

百合子(私、速球10をあんな綺麗に打とうと思ったら…15球くらいかかりそう…ううん、だめだめ!今のうちにしっかり見て慣れておかないと!)

4番 柴田 長9・ヒ6・巧5・脚5

杏奈(ランナー、1塁にしかいないから…ここは、ホームラン狙いたいな…今、速球打ったから…MAXフォーク…ヤマ張ろうかな…あ、でも…)

回想のP『たくさん落とすと見せかけてちょっとしか落とさないミニフォークでフライアウトを取りまくるプレイヤーとかもいる』

杏奈(さっき、島津でMAXフォークを打ったから…ミニフォークで来るかも…もし遅かったら…少しだけ落ちたところに構えよう…)

昴(ヤバいヤバいヤバい!何投げても打たれる気がしてきた…最強格のエース使ってるのに…何投げる…?どのMAXでもヤバいよな…あ、そうだ!)

回想のP『たくさん落とすと見せかけてちょっとしか落とさないミニフォークでフライアウトを取りまくるプレイヤーとかもいる』

昴(これだ!ミニフォーク!それでフライアウトを捕って、対4番のピンチを乗り切る!)

昴(よーし、ゲージ10割にならないように、7割くらいのところで…杏奈、きっと面食らうぞー…)(ニヤニヤ

百合子「昴さん、何をニヤニヤしてるんでしょう…」(ひそひそ

P「何か小細工を企んでる顔だな…」(ひそひそ

昴(ここ!…あっ!逆ゲージミス!10割、MAXフォークになっちゃった!?やべえ!ヤマ張られてたら打たれる!)

P(あ、ゲージミスしたって顔だ。ニヤニヤと捕らぬ狸の皮算用してるから集中切れるんだよ…俺もよくあるから気持ちは分かるけど)

カクーン!!

杏奈(あっ!?)

カツン

セカンドゴロ 1塁ランナータッチアウト そのまま1塁に送球しアウト ダブルプレー

杏奈「…ミニフォークだと思って、待ってたのに…ハズれた…」

昴「えっ!?あ、あー…いや…お、俺の方が一枚上手だったなー…アハハ」

昴(あっっっっっぶねーーーーーーー!!!)

その後も、ゲームで鍛えた杏奈の深読みの一手前の考えでプレイすることで運よく読みを外したり、ゲージミスなどに救われ事なきを得続ける昴
そして昴は野球で鍛えた反射神経や野球の常識で杏奈を追い詰めるも、杏奈も高い集中力で要所を締める

試合はそのまま1-1で引き分けに終わった

昴 1-1 杏奈

昴「あれ、延長はないのかー」

P「ないんだな、実際のプロ野球みたいに3回も延長したらイニングが倍になっちゃうしな。高校野球みたいに6回も延長したら3倍になっちゃうし」

昴「それもそっか、いやー、それにしても初プレイの杏奈に引き分けに持ち込まれるとはなー、杏奈はやっぱゲーム強いなー」

杏奈「ん…でも、杏奈は1回表のバグのラッキーがあったから…」

昴「あー、そんなこともあったけど…まあ2回目とはいえ、俺だけ初プレイじゃないっていうハンデもらってたし、ある意味ちょうどよかったのかもな」

杏奈「そう、かな…でも、杏奈、昴さんとの勝負…やりごたえあって、楽しかった…♪」

昴「俺も、すっごく面白かった!家に帰ってもやろうかな!」

P「お、嬉しいこと言うな」

百合子「あの、プロデューサーさん」

P「ん?」

百合子「最初、打高投低、乱打戦になるゲームって言ってましたけど…この2試合のスコア、意外とそうでもなくないですか?」

P「いやー、それはまあ打撃技術がまだまだな初心者同士だからっていうのもあるけど…タートルズとファルコンズみたいな、ロースコアゲーム目的のチームが使われてるのもあるからな」

昴「それに、2回と3回、俺と杏奈はお互い5残塁ずつしたしなー、ヒットは相当出てたから、やっぱ実際の野球よりは点入る感じするよ。1試合目なんて俺3点取ってたし、あれ9回なら9点取れるペースなんだからな」

杏奈「次の、杏奈と百合子さんの試合は…盛り上がる乱打戦になると、いいね…♪」

百合子「い、一方的に打たれる気がするけど…でも、私もたくさん打つの憧れるし…チーム、タートルズから変えますね!」

P「お、楽しみだ」

今日はこのへんでいったん切ります

次の杏奈VS百合子戦で終わりにするつもりです

たいへんお待たせしました。ミリマスのイベントガチってて投下を休んでいました(無事恵美をお迎え出来ました)

それではこれから書きながら投下していきます、最終回です

【第3戦:杏奈VS百合子】

P「さて、それじゃあ最後は、番組でもやる組み合わせの杏奈と百合子でやってもらうが…杏奈」

杏奈「なに…?プロデューサーさん…」

P「普段の番組中も、アイドルモードでやってるんだから、百合子とやるこの対戦はいわばリハーサルのようなものだ。雑談はしてもいいし俺もアドバイスとかはするが、百合子とのプレイ中はアイドルモードでいてほしい」

昴「ああ、そういえば杏奈ってゲーム番組中でもビビっと!ってやつやってたんだっけ」

百合子「普段のゲーム中は今と同じ感じなんだけど…今の状態でファンの前に出たことないもんね…」

杏奈「分かった…それじゃあ…百合子さん!いっくよーっ☆」

百合子「う…うん!あ、そうだ、私は今回、シャークスにしてみますね…初心者と上級者に向いているチーム、でしたよね」

昴「おっ、百合子、上級者宣言か~?」

百合子「もうっ!分かってるくせに、イジワル言わないでください!」(ぷくー

昴「はははっ、そう膨れるなってー!」

杏奈「杏奈も、せっかくだからチーム替えるね!ドッグスにしてみよっと!百合子さん、打ち合おうね!」

百合子「う、打ち合えるように頑張るね!って…な、なんですか!?この極端なチーム!説明にはありましたけど、予想以上です…」

P「すごいだろ?でもある意味、上位打線と下位打線がくっきりはっきり分かれてて、組みやすいんじゃないか」

杏奈「杏奈はさっき後攻だったから、次は先攻だね!じゃあ、けっこう攻撃的なオーダー組んじゃうよ!」

百合子「私は後攻だから…じゃあ、守備的なオーダー…?…でも、このゲイナーって選手…2打席回したいな…代打で1回しか使わなかったら、攻撃力足りないですよね、プロデューサーさん?」

P「そうだな。ゲイナーも守備では寝るから代打の切り札にするプレイヤーもいるが、どちらかというと2打席回るようにスタメンの上位打線に入れておく人が多い」

昴「さっきの俺のアルフォンソみたいな役目か」

百合子「…そう聞くと、さっきの怠慢守備がフラッシュバックして嫌な予感するけど…ううん!守りに入ったら杏奈ちゃんには勝てない…よし、組めたよ杏奈ちゃん!」

杏奈「出来た?それじゃあ…レディゴー!」

【1回表・杏奈の攻撃】

1番 久我 長7・ヒ9・巧5・脚8

杏奈「勝負はスタートが大事!勢いよく切り込んじゃうよ!」

昴「伊達ほどじゃないけど、まあまあ優秀な1番だな」

P「ドッグスは打線の組み方が多彩だから、これでも選択肢のうちの1人に過ぎないけどな。まあ俺も久我1番だが」

百合子「この投手で抑えるのは…大変かも…」

ピッチャー 里村 速7・コントロール6・スタミナ6・カーブ7・フォーク3・シュート6

百合子「でも…野球のイベントの時もみんな言ってました!『打たせていこう』って!野球はピッチャーだけで戦っているわけではないんです!」

P(百合子って、運動音痴でいつも不安がっている割には、いざスポーツをやらせればしっかり熱が入る方だよな。良いことだ)

百合子(巧5なら…そんなにファールはされない!しっかり打ち損じさせる!カーブ7で!)

ググッ…カーン! パシッ

痛烈なセカンドライナー 1アウト

百合子「あっ!…やった!」

杏奈「セカンド8あるんだ、堅いね!ドッグスみたいに7なら抜けると思ったんだけどな!」

P「セカンドにスタープレイヤーを置いているか、良い判断だったな、百合子。セカンドが頭上を越されていたらツーベースだったろうな」

百合子「昴さんがよく大事だって語ってくる、センターラインっていうところに守備の名手は集めましたから!」(ドヤァ

昴「おいっ!語ってくるってなんだよ語ってくるって!」

2番・片倉 長7・ヒ8・巧8・脚8

昴「バランス型チームの名にも、打線が繋がるチームの評判にも恥じない能力だな」

P「ああ、しかもこの後の中軸もたいしたもんだぞ、ここでランナーを出すと相手はおぞましい目に遭う」

百合子「お、おどかしは効きませんよ!?」

百合子(今度はストレートMAX…7MAXなら…あっ、ゲージミス!)

杏奈「逃さないよっ!えーいっ☆」

右中間ツーベース

百合子「ううっ…今度はセカンドも捕ってくれなかった…」

P(杏奈…わざと少しボールの下を叩いて、内野手が捕れないように弾道を上げたな…本当にゲームのこととなると恐ろしい勝負勘の良さに上達の早さだ…)

3番マイケル 長8・ヒ8・巧6・脚8

百合子「さっきから8ばっかり!」

P「上位打線なんてそんなもんだ」

P(というか上位打線だけで言ったらシャークスなんかその比じゃないんだがな…)

杏奈「幸先よく、先制ツーラーン!浴びせちゃうよ♪」

百合子「さ、させないっ!お願い里村投手…渾身の一球、お見舞いして!」

昴(あっ、そんなこと言ったら)

百合子(今度こそ、ゲージミスしませんように…MAX直球!)

杏奈「MAXのストレートでしょ!百合子さん!読めてるよ!」

ブシューン!!

2ランホームラン 杏奈 2-0 百合子

百合子「な、なんで!?」

昴「『渾身の一球』なんて言って変化球来るとは思わないだろ…よっぽど一つの変化球をウイニングショットとして特化してる投手ならともかくさ」

すみません、予想外の呼び出しが入ってしまったのでひとまずここで中断します。
次はこの続きから…ほんとすみません

4番 ヘンドリクス 長9・ヒ6・巧3・脚3

杏奈「有言実行出来ちゃった!どんどんリードしちゃうよ~♪」

百合子「既に戦況は苦しいのに、強敵はまだまだやってくる…勇者百合子、最大のピンチ…!」

昴「百合子ー、現実逃避してないでしっかり抑え方考えようぜー」

百合子「ううっ、そうはいっても…何を投げれば…」

百合子(…こうなったら…打者側から一気に曲げてストライクになる変化球を…あっ!間違えてストレートになっちゃった!?)

打者の頭部に投げボール カウント1-0

杏奈「?」

昴「え、今のデッドボールじゃねーの」

P「実は、このゲームにはデッドボールはないんだ…」

百合子「そ、そうなんですか…」(ほっ

P「だから、敬遠する時に打者に向かってストレートを投げ続ける、なんか感じ悪いプレイヤーも時々いるぞ」

百合子「わ、私は、今のは違うよ!?杏奈ちゃん!今のは操作ミスで…ああ、で、でもごめん!気分良くなかったよね…」

杏奈「杏奈、百合子さんがそんなことする人だなんて思ってないから大丈夫だよ!」

百合子「杏奈ちゃん…!」

P(眼福だけど試合テンポおっそいな)

杏奈(でも、優しい百合子さんのことだから、次はきっと…!)

百合子(ううっ、杏奈ちゃんはああ言ってくれたけど…やっぱり、内角にもう一回投げる気分にはなれない…!曲げてストライクにしようにも、ゲージミスしたら曲がり切らずにまた打者の体付近になるし…)

杏奈・百合子(ここは外角…!)

ブシューン!!

場外ソロホームラン 杏奈 3-0 百合子

百合子「」

昴「完全に張ってたな…全く落ちる気配のないまま場外まで飛んで行ったぞ…」

P「飛距離とかが数字で出るわけじゃないけど、あれ見る度にいつも思うんだ。『200Mは飛んでないか?あれ』って」

昴「人間じゃねえ」

5番 有働 長8・ヒ6・巧5・脚7

百合子「プ、プロデューサーさああああん」(ウルウル

P「な、泣くな百合子!オススメした俺が言うのもなんだが、しょせんゲームだ!あ、杏奈、悪いがちょっとだけ百合子にアドバイスしてもいいか!?」

杏奈「うんっ、いいよ!百合子さん、私、百合子さんならこのままじゃ終わらないって信じてるから!頑張って!」

百合子「あ、ありがとう杏奈ちゃん…でも、手は抜かなくていいからね…!」

杏奈「もっちろん!」

昴(励ましながらホームラン打ちまくる杏奈に、泣きながら手加減しないでと言う百合子…なんだこの図)

タイム 

P「いいか、ロビー対戦では5回まで、パスワードルームのプライベート対戦なら回数無制限で、『選手を替えない(守備位置交代だけを含む)タイム』が出来るんだ」

杏奈・昴(ふむふむ)

百合子「は、はい…でも、それがどうかしたんですか…?センターラインに守備の良い選手を集めている今がベストの守備だと思うんですけど…」

P「相手打者に応じて、引っ張り方向に良い守備の選手を置くとか、もしくは脚の速い選手相手にはサードに良い選手を置いて内野安打対策をするとか、色々あるんだ。たとえばここは…」(こそこそ

百合子「…えっ…?だ、大丈夫でしょうか…わ、分かりました。とりあえずやってみます…」

タイム終了

百合子「お待たせ、杏奈ちゃん」

P「ごめんな、本番ではこんな介入は出来ないけど…ちょっとこのままじゃまずいと思って、動かずにはいられなかった」

杏奈「気にしてないよ!さあ、なんでも投げてきて、百合子さん!」

百合子「うん!えいっ!」

百合子(ボールゾーンから内角高めに入っていく変化球!さっき投げようとした球!お願い…!)

杏奈「さっきはそれを投げようとしてたんだね!でも打つよ!」

ブシューン!

百合子・昴「また!?」

P「いや…」

パシッ ウォーニングゾーンギリギリのレフトフライ 2アウト

百合子・杏奈「えっ!?」

昴「今、ブシューンって言ったよな!?なんでアウトになるんだ!?完璧な打撃音のはずじゃ…」

P「長8・ヒ6とか、長8・ヒ7みたいな打者の時は、たまーにああいう『ブシューン詐欺』があるんだ。フェンス直撃だったり、ギリギリ外野フライだったり。まあ、それでもほとんどのケースでは入るんだが…今のはラッキーだったな、百合子」

百合子「でも、今のはレフトに外野8のスター選手を置かなかったら捕れませんでした…センターから動かしてよかった…」

P「長8でヒット値が低めの選手は、長9以上の選手に比べて逆方向へのホームランはほとんどないからな」

杏奈「そういう戦略もあるんだ…!なんだか、ますます考え甲斐があるね!杏奈、もっともっと強くなれそう!」

P「いや、3連続ブシューンやる時点で怪物だぞ、杏奈」

6番 堀田 長8・ヒ5・巧5・脚5

P「堀田?外野3人を久我・有働・堀田にして、外野守備10の綱島をスタメンから外したのか?」

杏奈「ううん!ちゃーんと入れてるよ!今はピッチャーの打順!6番までは回す自信があったから入れてたの!」

昴「すごい自信だな…実際に回して見せたし」

百合子「でも、ホームランありえる打者っていっても、徐々に能力が下がってきたのは分かる!なんとかこのへんで交代に…」

カァン!

杏奈「あ、ちょっと合わなかった。センターフライかな?」

昴(でもカーブ打ちやっぱ上手いな…この試合中に「カツン」って音、杏奈の打線から聞けるのか…?)

百合子「あー!」

センター前ポテンヒット 2死1塁

百合子「さっきの守備交代でセンター6にしたのがアダに…」

P「まあ、守備交代はしばしば失敗もあるさ…狙ってた方向に打たせられなかった時とかな」

百合子「戻します…守備位置。今はプライベート対戦だから回数無制限ですし…」

7番 椎名 長7・ヒ7・巧7・脚7

昴「手抜きっぽい能力だな」

P「言ってやるな」

百合子(このままじゃ打者一巡しちゃう!?それはさすがに防がないと…!えいっ、ストライクからボールになるシュート!)

杏奈「…際どいけど、自信あるし振っちゃえ!」

P「うわっ、強引に良い当たり!」

カィーン! パシィッ

ショートライナー 3アウトチェンジ

百合子「や、やっと終わった…3点で済んだ…」

昴「ショート9、肩10か…あれが例の南方ってスター選手?」

P「そうそう、ピッチャーとしても凄いんだけど、南方が投げてる間は守備がその分脆くなるから困りものなんだよな」

杏奈「鉄壁の内野手って説明されてた通りだね!次からはあそこに打たないようにしよっと!」

【1回裏・百合子の攻撃】

昴「さあ百合子ー、見てて面白い試合にしてくれよー!反撃反撃!」

百合子「そんな簡単に…でも、この上位打線なら、3点くらいは返せるかも…」

1番 ヴェラスケス 長8・ヒ10・巧9・脚10

昴「うわっ、なんだこれ」

杏奈「すっ…すっごーい!この人が、大スター3人のうちの1人なんだね!あと、さっきの南方選手と…」

百合子「あと一人は内緒。見てのお楽しみだよっ!」

杏奈「じゃあ、その選手に回るまではランナー出さないようにしないとね!」

ピッチャー 比嘉 速9・コントロール6・スタミナ6・カーブ8・フォーク6・シュート2

P「いくら打者の能力が高くても、タイミングが合わない空振りばかりはどうしようもないからな。それだけは防がないとな」

百合子「もちろんです!さあ、来て、杏奈ちゃん!」

杏奈(まずは…せっかくの第一球、気持ちよく全力ストレートから!)

百合子「!」

カァン!

セカンド貫通右中間ツーベース 無死2塁

百合子「ほっ…ちょっと振り遅れたけど、よかった…」(ドキドキドキドキ

P(すっげえホッとした表情…まあ、スター選手で凡退なんかしたらシャークスは終了だからな。気持ちは分かる)

2番 仁科 長6・ヒ7・巧9・脚9

百合子「ここが繋がれば、次は…逆境からの大逆転なんて、お約束じゃないですか!」

杏奈(この次…きっと、すごい打者が来る…分かる!)

杏奈「絶対に塁に出させないよ!百合子さん!」

百合子「絶対に出塁してみせる!」

バチバチッ

杏奈(まずは…高めから落ちるフォークと見せかけて…高めのスローボール!)

百合子(…落ちてくるか分からない…けど、ここは見る!もし高めのストライクギリギリに落ちても、パワー6じゃ内野の頭超えるか分からない!低いボールを転がしたい!)

見送り ボール カウント1-0

杏奈(見切った…!?じゃあ、次は…低めのMAXストレート!高めに目が行った直後だからついてこれないはず!)

百合子(…っ!)

カツッ ファール カウント1-1

杏奈「当てた…!百合子さん、さすがだね」

百合子「杏奈ちゃんこそ…」(私が待ってた低めだったのに…1球目が利いちゃったかな…)

P・昴(ゴクリ…

杏奈(次はスライダーめ一杯!もしファールか何かで追い込んだら、次はMAXストレートで振り遅れ三振狙い!)

百合子(おっきい変化…でも、私だって1試合目の経験は無駄になってない!)

カキーン!

杏奈「!」

しかし 惜しくも三遊間を抜けない痛烈なショートゴロ

百合子「は、走って!走って走って走って!」

ギリギリ1塁アウト 1死2塁

杏奈「さすが、ドッグス唯一の内野8!」

P「ショート香田から内野安打取るには左打者の脚10が必要だな。右打者で脚9の仁科じゃ足りない」

百合子「あぁ…大事な局面だったのに…でも、私はめげませんよ!次は彼ですから!!」

3番 ゲイナー 長10・ヒ6・巧6・脚3

百合子「さあ、憧れのホームラン!昴さんと杏奈ちゃんはもう打ってたけど、私もここで打ちますよ!」

杏奈「長10あるのにヒットも巧打も6…この選手が3人目、最後の大スターだね!ここがキーポイント!止めるよ!」

P(えっ)

杏奈(ヒット6は…長10にしては高いけど、あくまで長10にしては!恐れずにMAXフォークで外せれば!フォーク6は変化量小さいけど、1回も使わないんじゃ手札が減り過ぎちゃうし、ここで使う!)

ヒュッ…カクッ

百合子(あっ、落ち…たけど!)

カーン! 

セカンド貫通、右中間タイムリーヒット 杏奈 3-1 百合子 1死1塁

昴(あのセカンド打球来るのトラウマになってそうだな)

百合子「は、初めてフォークを打てました!1試合目では一回も打てなかったフォークを!」

杏奈「百合子さんおめでとう!でも、大スター選手にホームラン打たれずに済んだし、1点で終われるならオッケーかな!」

百合子「…今のは、シャークスに一人いるって説明にあった、大じゃないスター選手だよ?」

杏奈「え?…え?」

百合子「本当の大スター選手…4番は、こっち!」

4番 サザーランド 長10・ヒ8・巧8・脚8

杏奈「」

百合子(どやぁ

P(打者の能力見せただけでドヤ顔する百合子かわいい)

杏奈「…えっ…」

杏奈(いやいや、見間違い、見間違い…あり得ない、あんなのあり得ない…)

杏奈(ちらっ

4番 サザーランド 長10・ヒ8・巧8・脚8

杏奈「」

昴「おーい杏奈ー、杏奈ー!?気持ちは分かるけど、大丈夫かー!?」

杏奈「む、無理…無理、だよ…こんなの…」

昴「杏奈、オフ!オフになってる!」

P(圧倒的な怪物を前にしてオンモードが切れちゃう杏奈可愛い。それを必死に励ます昴も可愛い)

P「まあ、あれだ。サザーランドは間違いなくダイナマイトリーグでダントツの最強打者だけど、逆に言えばここでアウトが取れればシャークス打線はもう制圧したようなもんだぞ。そう思えば気合いが入らないか?」

杏奈「制圧…相手の重要拠点(4番)を…制圧!…行くよ、lily_knight!…魂(ソウル)と魂の、勝負だよ!」

百合子「望むところ!さあ、行くわよ、vivid_rabbit!」

昴「なんのこっちゃ…」

P(選手能力的にはどう考えても百合子有利の対決なのに互角のライバル対決みたいな雰囲気になっちゃう二人可愛い。なんかもう解説放棄して眺めていたい)

昴「プロデューサー、なんかダメな顔になってるぞ」

P「!ウ、ウオッホン、オッホン」

昴「社長か」

杏奈(ここで…この試合初めての、プチフォーク!意表さえ突ければ、たとえどんな打者だって!)

百合子(さっき、MAXフォークを打ったは打ったけど…追いかけ打ちしたから、貫通ヒット止まりだった…「ホームランじゃなければ良し」と、もう一回来るかも…でも、今度は貫通じゃなくホームランにする!MAXで落ちてくるところで待ち構えて打つ!)

シュッ…クンッ

百合子(えっ!?)

カンッ フラフラ~

昴「あ、カツンじゃないけどしょっぱい音」

百合子「くうっ…まさかミニフォークなんて…そういえばそんなのもあるってプロデューサーさん言ってたっけ…」

杏奈「や、やった!最強の打者に勝った!…あれ?」

百合子「明らかにミート合わなかったし、あれじゃセンターフライだよね…あれ?」

昴「杏奈の投球術にハマったな~百合子…ん?あれ…え?」

フラフラ~…スポンッ

バックスクリーンにギリギリ入る、2ランホームラン

杏奈 3-3 百合子

杏奈「」

百合子「えっ」

昴「うわぁ…」(じとー

百合子「そ、そんな私が悪いことしたみたいな目で見ないでください!は、入っちゃったものは仕方ないじゃないですか!」

P「ま、まあその…なんだ…杏奈、ドンマイ。サザーランドでなければあんなことは起こらないよ…他の打者なら間違いなく杏奈の勝ちだったぞ」

杏奈「プロデューサーさん…慰めるの…下手…かえって…つらい…」

P(あ、今回のオフは戻せそうにないぞ)

P「さ、さあ、試合を続けよう!なんにせよ、百合子も初ホームランおめでとうだな!」

百合子「い、今このムードでお祝いしないでください!杏奈ちゃん、その…ごめんね?まさかこんなチート打者だとは私も思わなくて…」

杏奈「ううん…ショック、だったけど…百合子さん、悪いことは…してない、よ…」

昴「次の打者も本職ピッチャーとは思えないな。二刀流じゃん」

5番 南方 長7・ヒ8・巧8・脚7

杏奈「えっ…と…これ、リハーサル…だから…オンに、なり直さなきゃ…なんだっけ…」(ぐったり

P「あ、あー!いや、いい!やっぱ本番さえオンならいいや!今回は色々心の準備出来てなかったもんな!今日のうちに、本番でいろんなことに覚悟する準備をしてくれればいいから!」

百合子「杏奈ちゃん、ここはステージでもスタジオでもないから、無理せずやろう?」

杏奈「…うん…ありがとう…」

昴「すっかりガチンコムード消えちゃったな」

P「ま、まあなんだかんだいってもゲームは遊びだし、なんだ。譲り合いとか八百長みたいなものがなければ、雰囲気は多少ユルくてもいいだろ」

そして南方も、気落ちした杏奈のゲージミス9割直球を快打しヒット 1死1塁

6番 生駒 長6・ヒ6・巧6・脚7

杏奈「あ…能力、ガクンと落ちたね…」

百合子「ここからは、例の極端な能力格差が目立ってくる下位打線だから…」

昴「でも、その下位打線で繋げればまたあの鬼上位打線にチャンスで回せるんだな」

P「といっても生駒や藤代、大津や中台はまだマシな方だ。本当にどうしようもないのはキャッチャーとかだからな」

百合子(さっき南方選手の打球はセカンドの横を抜けた…ショートの香田選手が、ドッグス唯一の内野8なんだよね…ということは、セカンドは7以下…だから抜けたのかな…なら、狙いはまたセカンド方向…)

百合子「えいっ!」カーン

杏奈「うっ…また痛打…」

しかし、一二塁間の打球にセカンド椎名が辛うじて追いつき、2塁に送球しアウト 2死1塁

百合子「あれ、さっきと同じセカンド方向に打ったのに、抜けない…」

昴「やっぱこの辺がパワーやヒット値が落ちる影響なんだろうな~」

杏奈「助かった…でも、百合子さん…巧いね…」(ほっ

百合子「う~ん…でも、今理想的な打撃したつもりだったから、あれでアウトになるようだと頭痛いかも…どう打とう…」

P「生駒は両打ちだから、左投げの比嘉に対して右打席だったからさっきのが流し打ちになったのも要因だろうな。右投手に対して左打席でセカンド方向に引っ張った時は抜けることもあるぞ」

百合子「そんな複雑なことまで考えないといけないんですね…」

7番 藤代 長6・ヒ6・巧6・脚6

昴「手抜きみt」

P「言うな!」

藤代はスライダーを弾き返し、センター横にまあまあの当たりを飛ばすも、ここは鉄壁のセンター綱島が華やかなダイビングキャッチを見せ3アウト チェンジ

杏奈「いてよかった…外野10…落ちると思った…」

百合子「シャークスにはない強みだね…シャークスはどうやっても外野が脆い…」

P「初回を終えて3-3か。やっとダイ野本来の乱打戦の様相を呈してきたかな」

昴「プロデューサーが試合する時ってどのくらいのスコアになんの?」

P「そうだな、めっちゃ上手い友人にドッグス同士で14-16xで負けたのは良い思い出だ」

昴・杏奈・百合子「えぇ…」(ドン引き)

すみません、最終戦だからって力入れ過ぎた。打者一人一人にめっちゃ時間かけすぎた

ちょっと寝て休憩します。2回以降は夕方くらいから書ければ

すみません書きます

【2回表・杏奈の攻撃】

8番 綱島 長6・ヒ7・巧8・脚7

百合子「鉄壁の選手って、タートルズみたいに攻撃力を犠牲にしてるのかと思ってたけど…外野10の守備を誇る割には攻撃力あるね…」

P「シャークスじゃ6・6・6・7で6番張れることを考えるとやっぱ層の厚さは違うな」

杏奈「3点リードが1回でなくなっちゃったから…もう一回頑張って繋ぐ…」

シュッ…カンッ ファウル カウント0-1

昴「…あっ、やっぱり」

P「ん?どうした?」

昴「打者によってさ、脚の上げ方に違いがあるよな?」

杏奈・百合子「え?」

P「おお、すごいな、それに気付いたのか」

百合子「でもそれって、なにか打ち方や能力と関係あるんですか?」

P「一応あるぞ。脚を高く上げる『高弾道選手』と、脚をちょっとしか上げない『低弾道選手』に分かれているんだ」

杏奈「弾道…パワプロとかパワポケで、一応知ってる…たしか、上げるには…女の子と…」

P「それ以上いけない」

昴「で、それって打つ前に見分けとかつくの?能力値とかで」

P「つくぞ。簡単にいうと…『長・ヒ・巧』の3つの数字のうち、『長の数値が単独トップ』の打者は高弾道選手だ」

昴「?」

P「つまり、『ヒ』か『巧』のどちらか、または両方の数値が、『長』と同じ、または『長』より高かったら、低弾道選手ってことだ」

昴「あー、つまり、今の綱島は長6に対してヒ7・巧8だから低弾道ってことか」

P「そういうことだ。マイケルとかも長8・ヒ8・巧6だから低弾道。ヘンドリクスは長9・ヒ6・巧3だから高弾道ってことだな」

百合子「なるほど…といっても、私、マイケル選手とか、エレファンツのレノン選手にホームラン打たれましたけどね…」

P「まあ、パワプロとかでもそうだけど、傾向として選手のタイプがそうってだけで、高弾道選手でゴロを打つことも当たり前にあるし、低弾道選手でフライやホームランを打つことだってたくさんあるさ。あまり気にすることじゃない」

昴「あれ、てかいつの間にか打者変わってんじゃん。綱島どうなったの?」

杏奈「ボール球にも釣られないで、ファールも連発してかなり粘ったんだけど…一二塁間のゴロ…守備8のセカンドに追いつかれちゃった…」

百合子「外野手の守備力はドッグスだけど、内野手の守備力ならシャークスが勝ってるね」

9番 香田 長7・ヒ6・巧7・脚6

昴「えっと…つまり、この選手も低弾道ってことか…そういえば、さっきプロデューサーが言ってた、『長7でもごくごくごくごくまれにホームランがある』っていうのは、低弾道でも出るのか?」

P「いいや、出ない。俺は一回も打ったことないが、激レアの『長7ホームラン』は、『長7の上で、ヒ・巧ともに6以下の打者』が、ブシューンで打球を上げた時に、ほんの僅かな確率でスタンドにギリギリ飛び込むことがあるってものだ。アテにするものですらない」

百合子「じゃあ、ここで香田選手に突然出合い頭の一発を浴びるってことはないんですね」(ホッ

杏奈「でも…打てたらランナーを置いて1番に回るし、2番のマイケルまでこの回に回るから…集中、する…」

百合子「わ、私も…さっきみたいに、粘り勝つ…!」

見逃し ボール ボール コツン ボール カウント3-2

百合子「あっ…!里村投手、すごい汗かいてる…」

P「スタミナが切れたな。こうなると、ストレートはめちゃくちゃ遅いのしか投げられなくなるし、変化球の変化量もガクンと落ちる。コントロールは変わらないけどな」

杏奈「スタミナが減っていくごとに徐々に落ちていくとかじゃなくて、決まった球数になった途端に、なんだね…」

昴「バテてもコントロール変わらないってすごいな」

P「そうだな。コントロール9とか10の変化球投手だと、無理に投手に続投させて微妙なゾーンの出し入れで勝負し続けるプレイヤーもいる」

百合子「そ、それはかわいそうなので…投手を交代します…」

昴「カウント途中で交代?この打者までは投げ切らせるとかじゃないのか?」

P「ダイナマイト野球ではよくあること。というか汗かいたら即交代がデフォ。実際の野球じゃカウント途中に投手交代なんてありえないから、昴の疑問ももっともだけどな」

南方 速9・コントロール10・スタミナ6・カーブ10・フォーク9・シュート9

P(フルカウントからスーパースターの大エースを投入したな)

百合子「たあああああああああっ!!」

ビュッ!

杏奈(き、きわど…釣り球でフォアボール…!?)

バシッ 見逃し三振 2アウト

百合子「やった!」

昴「うわー…ストライクのライン上に高速ストレート…コントロール10はすげーなー…こんな針の穴に糸を通すような球を投げるのか…」

P「今のは杏奈の気持ちも分かるなぁ。コントロール9や10は、それを活かしてギリギリのボール球をわざと投げて振らせたりもするからな」

百合子「よし、あと一人で3-3のまま2回裏に入れる!…って…杏奈ちゃん…?」

杏奈(……………)

昴(目、目を閉じて…精神統一…というか…瞑想…?)

杏奈(…うん、いける)

P(あ、これアイドルモードとは違うゲーマーとしてのスイッチが完全に入ったやつだな)

1番 久我 長7・ヒ9・巧5・脚8

昴「なんか、長7の1番、今日の3試合あまり活躍してないよな。伊達も久野も新堂も…1番で打ったのって島津とヴェラスケスくらいだったような…長7の1番は向かないとかあるのか?」

P「いいや、そんなことはないさ。3人とも筋が良いから、慣れてくれば7・9や7・8なんて打ちやすくて仕方ないと思うようになるぞ」

百合子(杏奈ちゃん…かなり集中してる…こうなると強いけど…とりあえず、また際どいところにストレートMAXを…でも、今度はちょっとだけ外したボール球!さっき見逃し三振だったから、今度は振るんじゃないかな?)

ビュッ

杏奈(…ボール)

見送り ボール カウント1-0

百合子(…速くて手が出なかった…?いや、多分、見切られてる…)

杏奈(……………)(じっ…

昴・P(あ、これここからめった打ちになるやつだな)

百合子(…つ、次はカーブ10!ものすっごく曲がるわけだし、いくらなんでも最初から綺麗にはミート出来ないはず!)

グニャアアアアッ…カーン!!

セカンドの頭上を越える左中間ツーベース 2死2塁

百合子(うっ…)

昴「初回にセカンドライナーになった時と大差ない打球だと思ったけど、今度は抜けるんだな」

杏奈「うん…だって、南方が投げてるってことは…ショート9、いなくなってるよね…だから、セカンドにいた内野8の選手を、ショートに置いたと思って…今のセカンドは、多分、あまり良くない…」

百合子(ギクッ!)

P(シャークスには、まるで打てない守備専門の青柳って選手もいるが、それでも内野7だからな…他のチームなら守備専門のくせに内野7なんてあり得ないな。内野7なんて守備の穴扱いになるチームも多いくらいだし…)

百合子(お、落ち着くのよ百合子…大丈夫、ランナーが帰ってこなければ、今のヒットは点にならないから意味がない…焦ることはない…た、たとえ次が、『彼』でも…)

2番 マイケル 長8・ヒ8・巧6・脚8

百合子(だい、大丈夫、大丈夫…ヴェラスケス選手やサザーランド選手に比べれば、たいしたことない…!ミ、ミニフォークで…フライアウトを…!)

杏奈(………なんでも、打つ…)(コオオオオ…

昴「なんか、ある程度連載が続いたジャンプのスポーツ漫画に出てくるような、一流選手が放つ独特のオーラを感じるんだけど…」

P「無我の境地、ゾーン、修羅の相みたいなアレな、分かる」

マイケルは百合子がフライアウト狙いでミニフォークを追いかけ打ちで貫通弾にしタイムリーツーベース 2死2塁 杏奈 4-3 百合子

3番 片倉 長7・ヒ8・巧8・脚8

百合子「タ、タイム!」

百合子(か、片倉選手の引っ張り方向のセカンドに、内野8のヴェラスケス選手を移動させる!ショートは…さっき里村投手を下げる時に9番に入った青柳選手…内野7だけど…お願い!)

杏奈(…外野のスター選手を、セカンドに持ってきて、セカンドもショートも8・8かな…?それとも…セカンドを8にして、ショートを弱くした…?まあ、どっちにしても…外野に9以上はいないんだし…外野に向かって打てばいいだけ…)

昴「読み合い、駆け引きが繰り広げられてるはずなんだけど…一方的に杏奈が押してる感出てるな~…」

片倉は、バックドアで入ってくる変化球を逆方向(レフト方向)に弾き返しタイムリーツーベース 杏奈 5-3 百合子

百合子(ううっ…今のレフトは守備5・肩5の仁科選手のところだよお…逆方向に返してくるなんて…)

P(もう内野動かしたのとか関係なくなってるな)

4番 ヘンドリクス 長9・ヒ6・巧3・脚3

百合子「…け、敬遠、します…投手を交代して。その…次の有働選手も敬遠で…」

5番 有働 長8・ヒ6・巧5・脚7

百合子(これ以上ホームランなんて打たれたら…もう追いつけない…)

野手・ゲイナーが登板し、連続敬遠 2死満塁

P「あー…南方のスタミナ温存のために野手に敬遠させるのは俺もよくやるけど、野手ってコントロール(含む全能力)1だから、10球に1球くらいストライクギリギリに入っちゃうから気を付けるんだぞ」

百合子「え!?け、敬遠する前に言ってくださいよ…あ、危なかった~…」

6番 投手比嘉に代打 イソンビン 長10・ヒ3・巧2・脚3

百合子「ええっ!?ち、長10が控えにいたの!?」

昴「いや、でもさっき、似たような能力の等々力をオレが使った時には上手くいかなかったし…ヒ3の巧2なんて、全然打てそうになくないか?」

P「いや、でも、ブシューン出来れば余裕で場外に飛ばすパワーモンスターだし、集中してる時の杏奈はさっきから凄いしな…上級者向け選手で、本来初心者が扱えるはずないのは間違いないんだが、もしかしたら…」

杏奈「もしホームランが打てれば、9-3…勝負かける…」

百合子「きゅ、9失点なんてするわけにはいかない!お願い南方投手、エースの意地を見せて!」

P「ねぇ受け止めてよマイエース ココロとココロでキャッチアップ☆ イチかバチかの投球 カーブを描き飛んでく~ 勝利の神様どうか~ 彼の気持ちくだ・さ・い♪」

昴「き、気持ち悪い裏声でオレの『ビギナーズ ストライク』唄うのやめろ!バカプロデューサー!」(カアアアァ

百合子(可愛い)

杏奈(あ、かわいい…)

カァン!

この昴イジりで可愛い昴を見て杏奈の集中が僅かに乱れたか、大きく曲がってきたカーブ10をブシューンは出来ず、しかしセンター方向に弾き返す

百合子「の、伸びてる!?は、入らないで!入らないでぇ!やめてぇ!」

P(あ、なんか百合子の悲鳴って興奮する)

昴(プロデューサー…またロクでもない顔…)

杏奈「入って…!」

昴「…どうだ!?」

パシッ センター最奥、グラウンド内の一番深いところ、フェンス際でサザーランド外野手がギリギリ捕球しアウト 3者残塁 チェンジ

百合子「あ、危なかった…」

杏奈「惜しかった…」

昴「実際の野球なら、あと1メートルくらいで入ったって感じだろうな、あれ…まあ、ほんの1メートルで4点も左右されるってのも、野球らしいっちゃらしいか」

P(しかし…イソンビンなんて「コツン」ってなるのが当たり前なのに…ブシューンじゃないまでも綺麗に打ったよ…2試合目でこれってホント信じられないな、杏奈)

【2回裏 百合子の攻撃】

百合子「はぁ…3-5だから、2点返さなきゃいけないのに…さっきの守りで、もうどっと疲れました…」

昴「野球はリズムよく守って攻撃に繋げる、っていうからな~…守備が長いと、やっぱ攻撃にも響くかもな。ゲームでも」

P「ピンチを凌いだ後は流れが来るとかいうけどな…ピンチの後にチャンスあり、ともいうし」

杏奈「コントロール10の凄さ、分かったから…こっちも、コントロール10、投げさせる…」

6番・ピッチャー イソンビン(代打)→野々垣に交代 速8・コントロール10・スタミナ6・カーブ6・フォーク7・シュート6

P「お、リトル岩隈」

百合子・杏奈「?」

昴「は?…あぁ、たしかに。変化量をもう1~2段階くらいずつ大きくしたらそんな感じかも」

百合子「…こっち、8番キャッチャーからなんですよね…1番のヴェラスケス選手にチャンスで回したいけど…」

8番 古川 長4・ヒ3・巧6・脚4

昴「これは…ひどいな」

P「キャッチャーとしても微妙な守備専門キャッチャーだからな…」

百合子「う~ん…代打、使いますね」

代打 大津 長5・ヒ7・巧4・脚6

昴「代打でもこんなのしか出ないのか…去年の巨人みたいだな」

初球、ボールゾーンまで落ちるMAXフォークを空振り カウント0-1

百合子「うっ…だめだめ、よく見ないと…」

2球目 ボールゾーンまでは落ちずギリギリストライクになる9割フォークを見逃し カウント0-2

百合子「あうっ…あ~~~…」(思うようにいかず半泣き)

P(ボール球を振ってストライクを見逃して…ってなってる時に嫌になる気持ち、すごく分かる)

杏奈「よし…追い込んだ」

昴「百合子、本当に疲れてるな」

P「さっきの守りで気力を使い果たしたか~?ほらっ、頑張れ~、マイティーセーラー!」

昴「なんだその乱暴なフリ」

百合子「…!この試合に負けたら…闇カジノで賭けられているたくさんのお金が、デストルドーの軍資金に…デストルドーの好きにはさせない!ここで私が勝たないと、みんなの平和が…!」

昴「百合子もあれでそこまで乗れるのかよ!すごいな!」

杏奈(1試合目の昴さんみたいに…百合子さんの世界に浸っているうちに、不意打ち直球MAXで三振を…)

ピュッ

百合子「させないっ!」

カーン! サード・ヘンドリクス捕れず、三塁線を抜けるヒット 無死1塁

杏奈「…打たれると思わなかった」

昴「あれでもシングルなのか」

P「イソンビンとかを外野に置いてなければ、ドッグスの外野は良いからな。綱島は言うに及ばず、他の外野7の選手でも肩8とかあるし」

百合子「同じ轍は踏まない!」

P・昴(まあ妄想中に見逃し三振なんて1回やっただけでもアホの子だけどな)

9番 青柳 長5・ヒ4・巧7・脚7

P「さて…悩みどころだな百合子。1点差で相手がタートルズとかならバントさせときゃいい場面だが、2点差だ…代打出すか?」

百合子「…いえ…このままいきます!3回表の守りもありますし…青柳選手がいなくなったら困るので」

P「そうか、よし、頑張れダークマイティセーラー」

百合子「フフ…琴葉様はおっしゃった…愛も正義も必要ないと…って、私をオモチャにするのやめてください!」

P「はは、悪い悪い」

昴「プロデューサー、『アイドルヒーローズ』シリーズ好きすぎだろ…俺も『リベンジ』の方には脇役で出てたけどさ」

杏奈「杏奈も…次は、出たいな…ドラマ版でも、映画でも…」

P「おっ、杏奈がドラマや映画の出演に意欲を見せるとはな。俺は嬉しいぞ」

昴「あーもー、なんでもいいから早くやれよー、ダレすぎだろ試合」

青柳はファーストゴロ、ファーストマイケルが1塁を踏み1アウト。その間に1塁ランナー大津は2塁進塁。1死2塁

昴「今、ファーストが取ってから2塁投げられなかったか~…ランナーの脚6だし、2塁フォースアウト狙えるかと思ったけどな」

P「マイケル、内野守備は5あるから1塁は守れるけど、肩は1だからな。2塁送球なんて出来ない出来ない」

昴「肩1って、どのくらい酷いんだ?」

P「ショートやサードに置くと、1塁送球したら4~6バウンドくらいする。捕ってすぐ投げても、脚1の打者にも余裕で内野安打を許すだろうな」

昴「肩の爆弾でも爆発したのかよ…それとも四十肩かなんかか」

P「…昴も、こと野球のこととなると、納得したいのか分からないけどちょっと妄想入るなぁ」

昴「なっ!?そ、それは、このゲームがあんまりにも実際はあり得ないことばっかりだから!」(アタフタ

P・杏奈・百合子(かわいい)

1番 ヴェラスケス 長8・ヒ10・巧9・脚10

杏奈「帰ってきたね…地獄の上位打線…」

P「杏奈としては、2死無走者で迎えたかっただろうなぁ」

杏奈「うん…敬遠すると、3番ゲイナーまでは回っちゃうから…敬遠も怖いし…」

杏奈(高いゾーンの横変化を投げて…外野へのライナーアウトにでもなれば…!)

百合子(うっ…打ちづらい投げ方…だけど、ヴェラスケス選手で凡退なんてしてたら論外…えいっ!)

ライト久我の右側を襲う、ライト線タイムリーツーベース 杏奈 5-4 百合子 1死2塁

杏奈「…今のも効かないんだ…どうすればいいんだろ…」

P「いや、怪物を少しでもなんとかするための方法としてはアリな配球だったぞ、今のは。ライトが綱島だったら取ったかもしれないしな」

さらに2番仁科(長6・ヒ7・巧9・脚9)が三遊間を抜けるヒット 1死1・3塁

杏奈「香田…内野8あっても捕ってくれないんだ…」

P「内野8はまあ堅い部類ではあるけど、9や10に比べればたいしたことないし、そこまで過信するほどの守備力じゃないよ。だからドッグスの内野守備は2番目に脆いチームって説明したんだ。香田以外は内野8すらいないし」

百合子「さあ…ついに、一時的にでも私が杏奈ちゃんから待望のリードを奪う時間が来ましたよ!」

ゲイナー 長10・ヒ6・巧6・脚3

昴「俺もあとで、ここのチート外国人打者3人使いたいな」

P「ああ、昴ならホームラン連発間違いなしだ。あとで俺とも対戦するか」

昴「マジ!?へへっ、その約束忘れんなよ、プロデューサー♪」

杏奈「私も…やりたい…けど、まずは…ここを、凌ぐ…」

百合子(このホームランバッターに、安易に直球はないはず…変化球を、良い角度で持ち上げてスタンドへ!)

ビュッ! 見逃し カウント0-1

百合子「なっ!?ス、ストレート!?」

杏奈「ゲームは度胸だよ、百合子さん…」

百合子「な、なんの!まだたったの1ストライクだよ!」

杏奈(でも…三振がちらつく0-2には、みんななりたくないはず…次の球は、百合子さんは見送れない…!)

ククッ

百合子(…?小さいナナメ変化…?ゲージミス…?なんにせよ、こんな曲がりの小さい球、一気に仕留め…)

カツンッ

セカンドゴロ 1塁ランナー仁科はタッチアウト そのまま1塁送球でバッターアウト ダブルプレー チェンジ

百合子「」

百合子「な…なにが…」

P「さっきの小さいナナメ変化はわざとだったってことだ。ストライクとボールの出し入れや誘い球、釣り球としては、小さい変化も有効だからな」

杏奈「サザーランドに回さないで、2回を終えられた…これは、大きい…ね」

百合子「あっ、ああああああっ…そうだぁ…次の回、先頭になっちゃったぁ…もったいないいいぃ…もし点差が広がったら、ソロホームランでも追いつかないことに…」

昴「待望のリードを奪う時間~なんて調子に乗るから…野球は最後まで何があるか分からない、油断禁物のスポーツだぜ」

【3回表 杏奈の攻撃】

百合子「リードを奪われている状態で、引き離されないために守備をする時間って、憂鬱ですね…」

昴「それは野球観戦していても思うな~。無失点に抑えてもまだ負けてるって思うと。それが裏の守備だと特に。まあでも、百合子は表の守備だからまだマシだろ」

P「ポイントゲッターのゲイナーであれじゃあ、チャンスを作ってくれた大津も報われないな…っと、杏奈は7番からか」

杏奈「うん…二人出塁させて…マイケルに回す…」

7番 椎名 長7・ヒ7・巧7・脚7

百合子「あっ…なんだか注意書きが出てきてる…」

P「ああ、さっき代打大津を出してキャッチャーにそのまま入ったせいだな。キャッチャーの能力が4以下の時に投げると、投手が誰であれコントロールが1と同じ状態になる」

百合子「ええっ!?南方投手のコントロールが10から1になったら一番の長所消えちゃうじゃないですか!?」

P「だから、キャッチャーは使い切らないことだ。あと一人、一応キャッチャーいるだろ、交代するといい」

百合子「は、はい…あ、あと、多分もう仁科選手・ゲイナー選手にも回らないから…二人を下げて守備固めしますね」

サード・ゲイナー(守備2・肩9)に代わり、代打で8番に入っていた大津(内野6・肩6)がサード

その大津(捕手1・肩6)が入っていたキャッチャーには、高浪(捕手6・肩6)が入り3番

レフト仁科(外野5・肩5)に代わり、2番レフトに蛯名(外野6・肩7)

昴「負けてるのに守備固めするのか。この回に何点か取られちゃったら、一巡してまたゲイナーに回すくらい攻撃しなきゃいけないかもしれないのに」

百合子「そ、そんな後ろ向きな気持ちで守備したくないです…この回を0で抑えたいので」

P「そうだな。高浪や蛯名の打撃は期待できないから、『蛯名や高浪で打たなきゃいけない』って状況になるのは絶対に避けないといけないな」

カァン

レフト蛯名・ダイビングキャッチのファインプレイ 1アウト

P「野球あるある『替わったところに打球が飛ぶ』」

昴「あるあるっていうかジンクスだよな…あれ本当なのかな」

P「さあ、どうだろう。言われすぎて、そういうシーンになると印象に残っちゃうだけかもしれないな」

杏奈「惜しい…」

百合子「な、ナイスプレイ!私が野球のイベントでダイビングキャッチ出来た時のことを思い出します!」

昴「あれはかなりたまたまくさかったけどな~」

8番 綱島 長6・ヒ7・巧8・脚7

杏奈(今のは抑えられたけど…でも、分かってきた…百合子さん、コントロールが10だと…『隅っこ』にばっかり狙って投げてる…もう、ゾーンの内側は、あまり気にしなくていい…ヤマ、少し張りやすいかも…)

ブシューン!! 左中間ヒット 無死1塁

昴「お、初回以来のブシューン」

百合子「ううっ…ダイナマイトリーグ最強の投手といわれる南方投手が、どうしてさっきからこんな簡単に…」

P「南方が投げてる間はシャークスの守備が惨憺たる崩壊ぶりになるのもあるが…それだけでなく、百合子は投げ込むゾーンが単調すぎるな」

百合子「え?」

P「コントロールが10あるからって、隅っこにばっかり投げ過ぎだ。こんなに広いストライクゾーンなのに、端っこしか狙わないんじゃあ相手もヤマを張りやすいってもんだ」

百合子「な、なるほど…」

杏奈「ねえ、プロデューサーさん…」

P「ん?」

杏奈「百合子さんに、ちょっと贔屓しすぎなような…杏奈、終わってから言おうって思ってたこと…試合中にプロデューサーさんがアドバイスしちゃったら…不利になる…」(ぷくっ

P「あっ…そうだな。ごめんごめん、気を付けるよ」

P(いかんいかん、ついつい見るからに不利な方に肩入れしちゃってたようだ…にしても、頬を膨らませる杏奈もかわいいな…)

すみません1死1塁の間違いでした

9番 香田 長7・ヒ6・巧7・脚6

P「地味に良い並びだよな、杏奈の組み方」

昴「そうなのか?どのへんが?」

P「実はこのゲームな、ランナーが1・2塁の時、1塁ランナーの方が脚が速いと、2塁ランナーが3塁を蹴ってホームに帰るような長打でも、ホームランでなければ絶対に2塁で止まるんだ」

昴・百合子「…?」

P「つまり、2塁ランナーが脚6、1塁ランナーが脚7だとしよう。この場合、バッターが左中間や右中間にツーベース性の当たりを放って2塁ランナーが3塁を蹴っても、1塁ランナーは2塁で止まっている。だからバッターも2塁に行けず、シングルヒットにしかならないんだ」

杏奈「そういう仕様なんだ…知らずに組んでた…」

>>112

すみません!2番マイケル・3番片倉ってなってますが、逆でした!訂正します!

P(シャークスには、まるで打てない守備専門の青柳って選手もいるが、それでも内野7だからな…他のチームなら守備専門のくせに内野7なんてあり得ないな。内野7なんて守備の穴扱いになるチームも多いくらいだし…)

2番 片倉 長7・ヒ8・巧8・脚8

百合子「タ、タイム!」

百合子(か、片倉選手の引っ張り方向のセカンドに、内野8のヴェラスケス選手を移動させる!ショートは…さっき里村投手を下げる時に9番に入った青柳選手…内野7だけど…お願い!)

杏奈(…外野のスター選手を、セカンドに持ってきて、セカンドもショートも8・8かな…?それとも…セカンドを8にして、ショートを弱くした…?まあ、どっちにしても…外野に9以上はいないんだし…外野に向かって打てばいいだけ…)

昴「読み合い、駆け引きが繰り広げられてるはずなんだけど…一方的に杏奈が押してる感出てるな~…」

片倉は、バックドアで入ってくる変化球を逆方向(レフト方向)に弾き返しタイムリーツーベース 杏奈 4-3 百合子 2死2塁

百合子(ううっ…今のレフトは守備5・肩5の仁科選手のところだよお…逆方向に返してくるなんて…)

P(もう内野動かしたのとか関係なくなってるな)

百合子(お、落ち着くのよ百合子…大丈夫、このランナーが帰ってこなければ、まだ1点差で攻撃できる…たとえ次が、『彼』でも…)

2番 マイケル 長8・ヒ8・巧6・脚8

百合子(だい、大丈夫、大丈夫…ヴェラスケス選手やサザーランド選手に比べれば、たいしたことない…!ミ、ミニフォークで…フライアウトを…!)

杏奈(………なんでも、打つ…)(コオオオオ…

昴「なんか、ある程度連載が続いたジャンプのスポーツ漫画に出てくるような、一流選手が放つ独特のオーラを感じるんだけど…」

P「無我の境地、ゾーン、修羅の相みたいなアレな、分かる」

マイケルは百合子がフライアウト狙いでミニフォークを追いかけ打ちで貫通弾にしタイムリーツーベース 2死2塁 杏奈 5-3 百合子

>>112

すみません、2番が二人になってた…もう一回訂正します。

P(シャークスには、まるで打てない守備専門の青柳って選手もいるが、それでも内野7だからな…他のチームなら守備専門のくせに内野7なんてあり得ないな。内野7なんて守備の穴扱いになるチームも多いくらいだし…)

2番 片倉 長7・ヒ8・巧8・脚8

百合子「タ、タイム!」

百合子(か、片倉選手の引っ張り方向のセカンドに、内野8のヴェラスケス選手を移動させる!ショートは…さっき里村投手を下げる時に9番に入った青柳選手…内野7だけど…お願い!)

杏奈(…外野のスター選手を、セカンドに持ってきて、セカンドもショートも8・8かな…?それとも…セカンドを8にして、ショートを弱くした…?まあ、どっちにしても…外野に9以上はいないんだし…外野に向かって打てばいいだけ…)

昴「読み合い、駆け引きが繰り広げられてるはずなんだけど…一方的に杏奈が押してる感出てるな~…」

片倉は、バックドアで入ってくる変化球を逆方向(レフト方向)に弾き返しタイムリーツーベース 杏奈 4-3 百合子 2死2塁

百合子(ううっ…今のレフトは守備5・肩5の仁科選手のところだよお…逆方向に返してくるなんて…)

P(もう内野動かしたのとか関係なくなってるな)

百合子(お、落ち着くのよ百合子…大丈夫、このランナーが帰ってこなければ、まだ1点差で攻撃できる…たとえ次が、『彼』でも…)

3番 マイケル 長8・ヒ8・巧6・脚8

百合子(だい、大丈夫、大丈夫…ヴェラスケス選手やサザーランド選手に比べれば、たいしたことない…!ミ、ミニフォークで…フライアウトを…!)

杏奈(………なんでも、打つ…)(コオオオオ…

昴「なんか、ある程度連載が続いたジャンプのスポーツ漫画に出てくるような、一流選手が放つ独特のオーラを感じるんだけど…」

P「無我の境地、ゾーン、修羅の相みたいなアレな、分かる」

マイケルは百合子がフライアウト狙いでミニフォークを追いかけ打ちで貫通弾にしタイムリーツーベース 2死2塁 杏奈 5-3 百合子

>>121の続き

百合子「なるほど…そんな仕様が…次からは、私もそのへんも気を付けて組んでみよう…あっ」

百合子(ストライクゾーンの端から端まで曲げるはずが、ゲージミスでど真ん中に!)

杏奈「甘いね…」

ブシューン!!

左中間ヒット 1死1・3塁

百合子「うう、打線の組み方のことを考えるより、目の前のことに集中しないと…」

P(しかし、この濃い試合でも、3回に来てまだこの集中力か…杏奈)

1番 久我 長7・ヒ9・巧打5・脚8

昴「3回で3巡目入るってすごいよな」

P「それは間違いない」

杏奈(左打者だし、怖いのはやっぱり、ひっかけてセカンドゴロゲッツーになるパターン…それだけは避けたいな…)

百合子(シュ、シュート9!曲がり幅が大きいなりに、カーブ10とは微妙に曲がり幅が違うし、これでなんとか惑わせられれば!)

杏奈(ヒットやツーベースになれば最高だけど…最悪でも犠牲フライで…持ち上げ気味に…)

カァン ライトへの犠牲フライ 杏奈6-4百合子 2死1塁

P(杏奈…ちょっと打撃が崩れてたな…ゲッツーを恐れて考えすぎたかな?杏奈の実力ならまたブシューンも狙えたかもしれないが…)

百合子「ううん…良かったのか悪かったのか…」

2番 片倉 長7・ヒ8・巧8・脚8

百合子「ここで止めないと…マイケル選手が来る…!絶対に止める…!これが最後の守備…最後の守備集中力で…!」

杏奈「…!」

セカンドへの痛烈なゴロをヴェラスケスが捌き、2塁送球 3アウトチェンジ

杏奈「…ちょっと、気迫に押されたかも…」

昴「てか守備集中力ってなんだよ」

P「攻撃と守備で分けて集中できるんなら、かなりの武器ではあるな」

昴「…っていうか、なんで今わざわざ2塁に投げてたんだ?1塁に投げればチェンジなのに」

P「ああ、オート守備の仕様で、『アウトが取れる一番先の塁』に投げるんだ」

昴「へー…ん?ってことは、1死1・2塁とか1死満塁、無死1・2塁や無死満塁の時にショートゴロになったりしたら…」

P「察しがいいな。ショートの守備力やランナーの脚にもよるが…6-4-3のゲッツーが取れそうな場面でさえ、3塁でアウトを取ることを優先しやがるぞ」

昴「バカじゃねーか!」

P「ああ。同点の3回裏、1死満塁で、ショートゴロを打たせて6-4-3で引き分けだ!と思ったら、3塁に投げられて、2塁ランナーだけアウト、その間に3塁ランナー生還でサヨナラ負けなんてした時は本当に酷いと思ったよ…意見箱に送ったけどそこは改善されてない」

杏奈「つまり…今から来る3回裏でも…そういう仕様に泣かされるかもしれないんだね…そのへん、踏まえて投げないと…あ、あと、守備固め…」

3塁ヘンドリクス(内野2・肩4)に代わり、3塁皆川(内野7・肩8)

1塁マイケル(内野5・肩1)に代わり、1塁池田(内野7・肩7)

百合子「さあ…杏奈ちゃん、泣いても笑っても、この回で最後だよ…!」

杏奈「うん…負けない…!」

【3回裏 百合子の攻撃】

4番 サザーランド 長10・ヒ8・巧8・脚8

杏奈「…初見だと本当に驚いたけど…ホームラン打たれても追いつかれないって…気楽…」

百合子「…つくづくさっきのゲイナー選手でのゲッツー、痛かったなぁ…反省しないと…」

杏奈(とりあえず、高めボールゾーンから、ギリギリストライクにならない程度にカーブを曲げて、釣れれば…もしかしたら打たれるかもしれないけど)

ククッ…

百合子(…入ってくるかな…?いや、来ないかな………でも、仮に際どいボール球を振ったら、どうなるか見てみようかな…このチート選手…)

カンッ

ライトへのソロホームラン 杏奈 6-5 百合子

杏奈「…もしかしたら…そういうことあるんじゃないかって思った…」

百合子「…今の…ボール球だったよね…?」

杏奈「うん…ギリギリ、ボールに投げた…」

P「サザーランドはじめ、ぶっ壊れ性能のホームランバッターは、際どいくらいのボール球はホームランに出来ることあるからな~…」

昴「バレンティンの56号とかな」

杏奈「まあ…多分、1点しかリードなかったら、敬遠してたから…覚悟の上で投げたし、さっきほど、ショックはないよ…」

5番 南方 長7・ヒ8・巧8・脚7

杏奈「ここからが、勝負…ここを抑えれば…この後は下位打線、なんとかできる…もう、気落ちしてるうちに打たれるなんて、繰り返さない…」

百合子「私も、ここで打たないとチャンスが来ないから…絶対に打つよ!」

カンッ カンッ ボール ボール カンッ ボール カンッ

杏奈(百合子さん…2球で追い込まれたのに…焦らずに粘ってくる…手強い…)

百合子(さすがに、直球8も慣れてきたし…変化が小さいから…南方選手の能力もあるけど…喰らい付けてる…!)

昴「…あ、野々垣、疲れたっぽいな」

P「ああ、さっき青柳がファーストゴロ打つまでにいくらか粘ってたからな…もう20球投げたんだな」

杏奈「…交代するね…切り札…出す」

投手・野々垣→六反田 速10・コントロール7・スタミナ1・カーブ2・フォーク10・シュート7

百合子「…速球とフォーク、すごいね…」

昴「雑賀より落ちるフォークか…めちゃくちゃ落ちそうだな~…」

百合子(でも、ボールゾーンになるフォークは投げないはず…集中して見切れれば、フォアボールになっちゃうし…無死1塁にはしたくないはず…いや、でも、『ゲームは度胸』って言ってたし…恐れずに落としてくるかも…?とりあえず…直球もフォークも警戒しておかないと…)

杏奈(ここは…フルカウント…なんでも投げられる場面…悩む…すごく悩む…けど…杏奈も、一回「直球10」…投げて、相手の反応を見てみたい…どのくらい喰らい付かれるか…)

杏奈「…いけっ」(ぼそっ

ビュウンッ!!

百合子(ちょっきゅ…!)

ブウンッ! 僅かに振り遅れ空振り三振 1アウト

百合子「~~~~~~~ッ!!」(天を仰ぐ)

昴「高校球児みたいにガチな反応だな」

P「直球8を振れなかったり、警戒しても振り遅れてたりしてた1試合目よりは相当直球に強くなったな~…でもそれだけに、あと少しでタイミングが合わなかったのは悔しいだろうな」

6番 生駒 長6・ヒ6・巧6・脚7

昴「1アウトランナーなしで、ここからはシャークスの下位打線…これは勝負あったか?」

P「いやあ…百合子のメンタル次第だな…」

百合子「くっ…大スター達がいなくなっても…生え抜きの意地で、最強の守護神に抗ってみせるわ!」

昴「ここに来ても妄想か」

P「メンタルを繋ぐ手段として使えるならそれもいいんじゃないか…というか、ダイナマイターの間ではあながち間違ってないかもしれない話だしな」

昴「ん?どういう意味?」

P「南方・ゲイナー・サザーランド・ヴェラスケス(・人によっては仁科・三島も)のことは『補強組』とか『スター組』と呼び、それ以外のシャークスの弱い選手達は『生え抜き組』と呼ぶ人もいるんだ。その中で一番マシな能力の生駒は叩き上げのキャプテン的な」

昴「…プロデューサーも、妄想癖あるんじゃん。しかもこんなクライマックスに来てそんな話どうでもいいし」

P「ちょっ!俺だけの話じゃないって!コホン…た、ただまあ、今そんな話はどうでもいいのは間違いないな」

杏奈「生え抜きでもキャプテンでも、関係ない…確実に、仕留める…」

杏奈(フォーク10…ものすごく、落とす…!)

カクーン…ブシューン!!

杏奈・昴「!?」

右中間ヒット 1死1塁

百合子「やっぱり…フォークで来たね、杏奈ちゃん」

杏奈「な、なんで、読んでたの…?」

百合子「さっき、直球10だったから…杏奈ちゃん、1試合目、直球10投げてなかったもんね…だから、『使ったことのない球をまずは1回投げてみたい』んだと思って」

P(ああ、そういえば、杏奈はクロウズを使った試合、直球10のノーコン川島は投げさせなかったし…ワンポイントで使ったフォーク10の境は、MAXフォーク使わずにミニフォークで出番が終わっちゃってたな…)

昴「百合子、この試合ずっと杏奈に思考読まれっぱなしだったり裏かかれっぱなしだったのに…ここに来てすげーな」

百合子「杏奈ちゃんといつも一緒にいるもの!杏奈ちゃんの考えてること、私だって少しくらい分からなきゃね!」(決め顔ウインク

杏奈(どきっ

7番 藤代 長6・ヒ6・巧6・脚6

杏奈(え、えっと…な、投げる球は…えっと、えっと…)

P(顔赤いし露骨に平常心失ってるな、超かわいい)

杏奈(わ、わかんない…と、とにかく、ストレート…あっ、ゲージが…!)

百合子「あまいよっ、杏奈ちゃん!」

カキーン!

ピッチャー返しは足元を抜けてセンター前ヒット 1死1・2塁

昴「あれ…これってあと一人塁に出たら…」

P「ああ、ヴェラスケスに回るな」

杏奈「…!」

8番 大津 長5・ヒ7・巧4・脚6

杏奈(お、落ち着かなきゃ…落ち着いて…そう、直球とフォークだけじゃ、単調…シュート、織り交ぜなきゃ、どっちも活きない…!)

百合子(この選手は、さっき三塁線を抜けるヒット打った…あの時のイメージを失わずに…しっかりリプレイ!)

カーン!

杏奈「…!…あ」

サード皆川が三塁線の痛烈な打球をガッチリとキャッチし、そのまま3塁を踏み2アウト、その後1塁に投げるも1塁はセーフ 2死1・2塁

百合子「うっ…今度は抜けなかった…」

P「同じような打球を打てても、守備が違うからな…サードがヘンドリクスか皆川かでは雲泥の差だ」

杏奈「守備固めして、よかった…最後…あと一人…!」

百合子「ううん…あと一人には、させない…!ヴェラスケス選手に…この絆のタスキを…繋ぐ…!」

9番 青柳(長5・ヒ4・巧7・脚7)に代打、中台 長5・ヒ7・巧5・脚5

P(正直、二人の実力差を考えれば、シャークスの下位打線でこんなどう転ぶか分からない展開になるとは思わなかったな…)

百合子(ドキドキドキドキ

杏奈(ドキドキドキドキ

昴(どっちも緊張が最高潮だな…)

杏奈(カ、カーブ2で、意表を…いや…そんなんで打たれたら後悔する…やっぱり…この投手の、最高の球で、勝負したい…)

百合子(分かるよ…杏奈ちゃん…悔いは、残したくないよね…だから、ここは…)

ビュウンッ!

カーン!

杏奈(…!直球10のMAXを…弾き返された…!?)

昴(百合子が、直球10を、空振らなかった…!?)

百合子(くっ…やっぱり、速い…けど、ついに直球10を痛打出来た…打球の行方は!?)

P(ブシューンじゃなかったが、タイミングは良かった…どうだ、センター前に…落ちるか…!?)

パシィッ

センター綱島、前方へのダイビングキャッチ 3アウト ゲームセット 杏奈 6-5 百合子

百合子「…あーあ、負けちゃった。やっぱり、杏奈ちゃんには敵わなかったね…一人だけ2連敗かぁ、悔しいなぁ」

杏奈「…ううん…すっごく、いい勝負だった…すっごく、ドキドキした…よ」

P「そうだなぁ、正直試合前は百合子が10-2くらいで負けるんじゃないかと思った」

昴「オレは15-1くらい」

百合子「二人ともひどくないですかっ!?…でも、ほんとに、こんないい勝負が出来るとは思わなかったから…負けて悔しいはずなのに、なんだか清々しいや」

杏奈「うん…ほんとに…楽しかった…本番も…楽しみ…」

昴「よーし、俺も家で視聴するから、今くらい面白い試合してくれよなっ、二人とも!」

百合子「はいっ!任せてください!」

P「生放送だと、そうだな、『シャッフルチーム対決』なんてのをやるのも、面白いかもしれないぞ」

昴「シャッフル?」

P「ああ、チーム選択画面で、右側にシャッフルを選択できるところがあるんだよ。そこを押すと、8チームの選手(ドリームリーグなら12チームの選手)からランダムに選ばれた選手たちがごちゃ混ぜされたチームが出来上がるんだ。あとは、シャッフルにしか出てこない弱い選手も少し混ざるが…」

杏奈「それも…面白そう…あとでそれも、やりたい、な…」

百合子「私は…リザーズとモンキーズも、使ってみたいですね…リザーズは上級者向けってことですから、モンキーズが先だと思いますけど…」

昴「俺はドリームリーグもやってみたいな!やっぱ実在選手使うのって独特のワクワク感もあるしさ!」

P「よーし、それじゃあ今日はもう少しダイ野三昧…」

律子「プーローデューサー…」

P「ひっ!?」

P「り、りり律子!?いつから!?」

律子「ずいぶんみんなで集中してたので、終わるまでは邪魔しないようにしてましたけど、3回の途中から見ていましたよ」

P(き、気付かなかった…)

律子「ずいぶん楽しそうに遊んでましたけど、仕事は終わったんですか!?」

P「お、終わった終わった!でも雨降っててまだ帰れなかったから…」

律子「窓の外を見てみてください」

P「あれっ!?止んでる!?いつの間に!?」

律子「仕事が終わったにせよ、雨が止んだことにも気付かないほど熱中して遊んでいたとは…いい大人がそんなことでどうするんですか!?仕事に来ているアイドルのみんなに示しがつかないでしょう!」

P「いや、ただ遊んでいたわけじゃないんだ!杏奈と百合子の番組の企画で…なあ、杏奈、百合子…って、いない!?昴もいない!?」

律子「自分が遊んでいたのをアイドルのせいにしない!いいですか、そもそも仕事以外でパソコンをそんな点けていたら電気代だってバカになりませんし…」(クドクドクド

P「お、お助けぇ~…」

その頃、765プロの前

昴「ふ~、うまく逃げ切れたな」

杏奈「ちょっと、悪いことした、かも…」

百合子「まあ、今度の収録の時に、お菓子でも持ってこよっか…」

昴「それよりさ、家帰ったらまたやろうぜ!LINEでパスワードルームのパスワード連絡したりしてさ!」

杏奈「うん…杏奈も、またやりたい…」

百合子「他のシアターのみなさんも、誘ってみたら何人か一緒にやってくれるかも♪」

杏奈「目標は…打倒・プロデューサー…!プロデューサーより上手くなって…ビックリ、させちゃおう…♪」

昴・百合子「おー!」

おわり

ところどころミスがあった上に長ったらしく試合描写をしてすみませんでした
とにかくほんの少しでもダイナマイト野球の面白さが伝わって少しでもユーザー(ダイナマイター)が増えれば幸いです

みんなもやろうダイナマイト野球!もう一回URL貼っておきますね

http://splax.net/game/baseball.html

あとこの3人は描いてて楽しいですね!

いるかどうか分かりませんが、もしこのSSを読んでいる方でダイナマイターがいて、
「でもアイドルマスターは知らないよ!ミリオンライブって何?」って方がいましたらぜひアイマス、ミリオンライブもよろしくお願いします!みんな可愛いですよ!GREEから始められます!(ダイレクトマーケティング)

では、依頼出してきます

あ、そうだ(補足)

「パワーが8以上あるとミートすればゴロが貫通弾になる」というのは、ダイナマイトリーグの話です

実在選手たちが出てくるドリームリーグではパワー8以上で貫通弾…という仕様はありません。むしろド・リーグはヒット値が高い方が貫通しやすいようです

ドリームリーグでやってみたい方への補足でした

では、今までお付き合いいただき、ありがとうございました

お疲れさまでした
杏奈かわいい

機会があれば作者さんとも戦ってみたいねぇ

労いの言葉ありがとうございます

>>140
ええ、機会があればぜひいつか対戦しましょう
クロウズかドッグス、またはシャッフルあたりで「8921」というプレイヤーネームでロビーにいることがありますので、見かけたら戦ってやってください

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