峰山しおん「少年。肩を250000回ほど揉んではくれないか」 (10)

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・色々おかしい

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しおん「読書はいいものだよ。少年」

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転校生「しおんさんに会ってからそれは十二分に伝わっていますよ」

しおん「おや、私が読書キチだと勘繰られてしまうような言い方だね」

転校生「違うんですか」

しおん「いや、むしろそう評されると気分が良いくらいだ」

転校生「それは何よりです。ほっとしましたよ」

しおん「安心したまえ。私はどこかの風紀委員長殿のようになりふり構わず喚いたりはしない。名作を無下に馬鹿にするような真似をしない限りはね」

転校生「では、しおんさんでもクソだと思うような本はあると」

しおん「そんな本は世の中にいくらでも溢れかえっているではないか」

転校生「意外ですね」

しおん「しかし、そういった本がなければ成り立たない場合もある。それを含め私は全ての本を読んで愛していきたいと思っているよ」

転校生「しおんさんは三度の飯よりって感じがしますね」

しおん「ふふ、ご名答。読書というのは三大欲求に勝るとも劣らない。そうだろう?」

転校生「すみません。それを言われてしまうと…本当に読書キチと思われるというか。色々危ないですよ」

しおん「危ない女の子の方が魅力的だとは思わないか?」

転校生「まあ、しおんさんは魅力的な女性ですけど」

しおん「ふふ。嬉しいことを言ってくれる」

しおん「ふう。読書はいい。しかし、肩と腰が痛くなるな」

転校生「しおんさんは姿勢がいいから更に凝りそうですよね。読書漬けですし」

しおん「この凝りも読書の醍醐味と、そう言いたいところなんだがな」

転校生「……」

しおん「何やら視線を感じるね。少年。もしや先輩に向かって、この女まだ高3のくせにババア臭いなとでも思っているのではあるまいな」

転校生「いや、そんなことは全く思ってないんですけど……。確かに嫌ですよね。肩凝り」

しおん「ううん、肩はね。ずっと机に向かって座っているせいか、少しばかり痛みを伴うというか」

転校生「そうですか」

しおん「ふむ、いいのだが」

転校生「……」

しおん「……少年、こういうことを華の女子高生が頼むのはアレだが、肩を揉んでくれないか」

転校生「はい?」

しおん「女の子は総じてか弱いものなのだよ」

転校生「あ、すみません。しおんさんがそう言うと更に可愛らしいですね」

しおん「もう既に私は準備の体制に入っているぞ。ほら、こうやってうつ伏せになって……少年は私の肩を自由に弄ぶことが可能になってしまったな」

転校生「その言い方は誤解を招きますね」

しおん「早くその指圧で私を楽にしてくれたまえ」

転校生「了解しました。では、いきますね」

しおん「~~ッ!?」

転校生「ふんっ!!」

しおん「(少年の指の動きはゆっくりと、しかし確実に加速していく。程よい指圧によって私の肩はほぐされていくのを感じられた)」

しおん「しょうね……転校生くんっ!速い、速いから、少し抑えてくれ!!」

転校生「何を言ってるんですか。しおんさん。まだまだあなたの指示した250000回には程遠いんですから、まだまだいきますよ!」

しおん「きゃああああッーーー!? おかしく、な……!?」

しおん「う、ん……?」

しおん「(気付くと、私は江戸の街に来ていた)」

しおん「やれやれ。また転校生くんの仕業で、時間を越えてタイムスリップしてしまったか」

しおん「物理の法則というのは、かくも厄介だね」

転校生「ふう……250000回指圧終了。そして、しおんさんは早すぎでまたタイムスリップしてしまったか」




しおんβ「やあ、少年」

転校生「こんにちは。しおんさん。そして、初めましてですね」

しおんβ「ということは、また別の私が飛ばされたというのか。君も無茶なことをする」

転校生「ははは、それほどでもないですよ」

おわり

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