【艦これ】人工島の鎮守府 (69)


【ある日の昼下がり】

三日月「失礼します」コンコン

三日月「司令官、午後の分の資料をお持ちしま…し…」

提督「」グデーン

三日月「し、司令官!?」バサッ

提督「」

三日月「司令官!?大丈夫ですか!?」

デデーンデデーン

三日月(パソコン…?………H○I2……!!)

三日月「司令官!絶対寝落ちしてしまうからお昼のネトゲは止めて下さいって言ったじゃないですか!起きて下さい!」

提督「ん………おはよ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1483535007

三日月「はい、おはようございます………じゃ、ありません!執務時間中に寝るってどういう事ですか!」

提督「…………」

三日月「そもそも司令官は昔から」グチクチ

提督「…………」

三日月「……って、司令官?聞いてるのですか?」

提督「…………」ジーッ

三日月「司令官…?どこを……!」

三日月(司令官の右手に拳銃……!)

提督「……」カチャ

三日月「っ!」カチャ

シーン

三日月「……?司令官、何もありませんよ…?」

三日月「しれいか……消えた!?」

三日月「何処に……」


提督「止めないでくれ、榛名。俺にはやるべき事があるんだ」

榛名「いえ、だって今は執務時間のはずですよね…?提督窓に手を掛けていますけどそもそもここは二階ですよ…?」

提督「I can fly!!」

榛名「ちょ、提督!?」

三日月「榛名さん!」

榛名「あ、三日月ちゃん。今提督が」

三日月「申し訳ありませんが、執務室の留守を頼みます!」

榛名「いえ、それは構いませんが」

三日月「しれいかーん!」トビオリ

榛名「三日月ちゃん!?」

~運動場~

龍驤「………」

浜風「………」

隼鷹「さあ、唐突に始まった一打席勝負!実況はこの隼鷹と、解説は浦風でお送りします!」

浦風「隼鷹さん…酔ってる?」

龍驤「いくで!」ビュッ

浜風「……!?きゃっ」

龍驤「あかんすっぽ抜けた」

浦風「えぇっ!?は、浜風!避けるんじゃ!」

隼鷹「はっはー!初球からすっぽ抜けるとかwwwうけ…うぷ」

龍驤「ウチが言うことじゃないけどわろてる場合ちゃうで!後吐くならトイレ行けや!」

浜風「ふんっ!」

龍驤「あぶな、ギリギリ避けたなぁ…」

隼鷹「んで~?ボールはドコ行った?」

浜風「えっと…それならちょうど司令官のいる所に……司令官!?」

提督「………」タッタッタッ

龍驤「ちょ!?司令官危ないで!」

浦風「ていうか今執務時間やろ…?何であんなとこおるんじゃ?」

隼鷹「そりゃまあ提督サボりのプロだしな」

浜風「何ですかそのプロ…」

提督「お」

スッ←ステップを踏みつつボールを避ける
パシッ←ボールを捕る
シュッ←走る勢いそのままにボールを投げる

龍驤「…………ナイスボール」パシッ

提督「じゃあな、もっとコントロール鍛えろよ」

龍驤「やかましいわ!」

浜風「というか、提督を止めなくていいんですか?」

隼鷹「うーん。多分後ろに」

三日月「しれいかーん!待ってくださーい!」

隼鷹「ほらな?」

浜風「…三日月さんも苦労してますね」

隼鷹「まあ日常茶飯事だしなぁ。三日月も慣れてるんじゃね?」

龍驤「あんな事に慣れてどうすんねん…」


三日月(くっ、相変わらず足が速い…)

ライーン

三日月(こんな時にライン…!?)

三日月(……そうだ!ラインで増援部隊を要請しましょう!)

三日月(うーん睦月型のグループ、既読付くかな…)ソーシン

三日月(はやっ!?送信と同時に2個既読が?誰でしょうか…?)


提督(何処に隠れようかな…)タッタッタッ

長月「ふっ、そこまでだ司令官」シュタッ

菊月「大人しく執務室に戻ってもらおうか」シュタッ

提督「ほう……長月と菊月か。嫌だと言ったら?」

三日月(あの二人来るの速いわね…。というか早く拘束して欲しいのですけど…)

長月「力強くで執務室に連れて行くまでだ」

菊月「三日月に頼まれたのだ。そう簡単には反故に出来ない」

提督「……確かにお前らの格闘スキルは高い。この鎮守府でもTOP5には入るだろう」

長月「ならば諦めて」

菊月「執務室まで来てもらおう」

三日月(茶番が長い…)

提督「だが、お前らに格闘術を教えたのが誰か……もう一度思い出すがいい」ゴゴゴゴ

長月「………」

菊月「………」

長月「失礼をしたな」

菊月「休暇を楽しむがいい」

三日月「屈服するのはや!?そもそも司令官今日は休暇じゃないです!」

長月「スマン三日月」シュバ

菊月「無理」シュバ

三日月「うそ~…」

提督「………」タッタッタッ

三日月「ちょ!司令官待ってくださーい!」

今日はここまで

明日も見てくれると幸いです

ぼちぼちやっていきます


天龍「お、提督。ちょっと剣術教えてくれよ。なんかこう…かっこいいやつ!」

提督「すまない天龍。今俺はとても崇高なる任務を持っているんだ」

天龍「すう…こう…?なんじゃそりゃ」

提督「とても大事な任務と言う事だ」

天龍「おーそれじゃ引き止めて悪かったな。頑張れよ!」

三日月「ただのサボりじゃないですか!」


金剛「あ、テートク!今からティータイムなんデスけどテートクも一杯どうデスカー?」

提督「ああ、じゃあ貰うよ」

金剛「あ、じゃあそこ座ってくどサーイ。はい、ドウゾ」

提督「おう、サンキュ。………うん、やっぱり金剛の紅茶は美味いな」

金剛「そうデショー?お代わりはいりマスカ?」

提督「そうしたいのは山々なんだが…少し急用ができてしまった。すまない」

金剛「そうデスカー…。なら仕方ありマセン。また今度ネー」

提督「おーう。ご馳走さまー」タッタッタッ

金剛「走って行ってしまいマシター。テートクも忙しい方デスネー」

三日月「こ、金剛さん!」

金剛「おヤ?どうしましたヅッキー慌てた様子デ。紅茶飲みますカ?」

三日月「いえ今は大丈夫です…。それより!司令官見ませんでしたか?」

金剛「テートクなら、私の紅茶を飲んだ後、あっちの方に行ってしまいましたヨ」

三日月「私が追いかけている間にも紅茶を飲む余裕が……相変わらず足が速い…。取り敢えず、ありがとうございます」

金剛「?よくわかりませんガ、どういたしましてデース」

三日月「しれいかーん!」

金剛「ヅッキーも忙しいのデスネ」

~執務室~

提督「ただいま~(三日月on背中)」ガチャ

榛名「あ、提督!三日月ちゃんは…眠っている……のですか?」

提督「ああ…。あの後何だかんだで捕まってしまったんだがな。疲れたみたいで」

榛名「そうですか…。提督も、あまり三日月ちゃんに手を焼かせたらダメですよ」


提督「おう、善処するよ」

榛名「もう…。あ、お茶を淹れて来ましょうか?」

提督「おお、サンキュ。頼むわ」

榛名「わかりました。少しお待ちになっていて下さい」ガチャ

提督「ええ女やでぇ…。まあしかし、少しは仕事進めねえとな…。あーでもさみぃ。三日月あったけーねみー」

ソファ{俺の胸で寝てみないか?

提督「………」



榛名「提督、お待たせいた…し……」

ソファon提督on三日月

榛名「」ガシャーン


この後めちゃくちゃ弁解した

短いですけど今日はここまで


明日も見てくれると幸いです

ソファon提督on三日月
↑三日月つぶされちゃう?

>>21
逆ゥー!
ご指摘ありがとうごさいます…気を付けます

ちまちまと更新…



【ある日の夜】

提督「あっともうこんな時間か…。三日月ー今日はもう終わり~」

三日月「はい。お疲れ様でした」

提督「おう。あ~…疲れた。早いとこ寝よ」

三日月「司令官。本当に早めに寝てくださいね」

提督「何でそんな釘指すんだよ?」

三日月「分からないのですか?」

提督「何故早く寝ろと言われるのか皆目検討もつきません」

三日月「司令官が毎日のように執務中に居眠りしてるからです!」

提督「……してる?」

三日月「気づいてないんですか!?」

提督「何かたまーに意識落ちるなーとしか」 

三日月「それ寝てるんですよ!」

提督「い、いやでもほら、夢の中でもちゃんと執務してるからセーフじゃない?」

三日月「そもそも夢の中にいる時点でアウトです」

提督「だから夢の中でしてるって言ってるじゃん!」

三日月「逆ギレ!?じゃあ司令官、夢から覚めたときを思い出して下さい」

提督「うっわ、まだ3時じゃん。もうちょっと寝よ」

三日月「何でですか!何でもっと寝ようと言う発想になるんですか!違います、司令官が起きたとき、手元の資料は進んでますか?」

提督「涎の進行なら」

三日月「涎の進行具合なんてこの際どうでもいいんです!」

提督「じゃあ何を気にすればいいんだ!」

三日月「執務の進み具合に決まってるでしょう……。とにかく早く寝てくださいね」

提督「はいよ。おやすみー」

三日月「お休みなさい」




提督「三日月にはああ言ったもののやはり夜はテンションがあがる」

提督「だから私は川内と遊ぶしかないのである。川内一人にするとうるさいしね。これも提督としての任務と言う事だよ、うん」

川内「何一人でぶつぶつ言ってんの?」

提督「いや、何でも。さて、今日は何して遊ぶ?」

川内「うーん。鬼ごっこは昨日やったし~…」

提督「艦娘一人ひとりの顔に落書きは一昨日したな」

川内「うーん…何も思いつかないなぁ」

提督「そうか。ならば私に良い考えがある」

川内「聞いてあげようじゃないか」

提督「何でそんな偉そうなんだ。私は提督で司令官でお前の上司なんだぞ!」

川内「わかったわかった。ほら、早く良い案教えてよ」

提督「ふふ…徹夜でゲーム大会だ!!」

川内「ゲームゥ?体動かさないの?」

提督「ばっかお前、深夜にやるゲームから感じられる快感と背徳感がわからねえのか!?」

川内「背徳感って……そんなの感じなくていいよ」

提督「うるせー。俺がやるって決めたんだ。おら、行くぞ」

川内「はいはい強引なんだから」



~娯楽室~

提督「よっしゃ何やる?スマブ○?プロス○?何でもあるぜ?」

川内「それにしても…ホント、いっぱいあるよね、ゲーム」

提督「まあな。上に娯楽品(ゲーム)買うから金寄越せつっても貰えなかったから全部自費だけどな」

川内「そりゃそうでしょ。それにしてもよくこんなに自費で買えたね」

提督「………まあ、金なら余ってるからな」

川内「…そうだったね。………!!」

提督「………気付いたか?」

川内「廊下の奥から複数の足音…」

提督「ああ。…ったくこんな夜遅くに出歩きやがって…早く寝ろってんだ」

川内「ブーメラン刺さってるよ~。……足音は六人だね。ちょっと多くない?何してんだろ」

提督「六人……?あっ」

川内「どうしたの?」

提督「そう言えば今日、0130に遠征組が帰ってくるんだった」

川内「な~んだ。じゃあちびっ子たちもこっち呼んで一緒にゲームを…」

提督「いや、待て」

川内「?何で?」

提督「確かこの遠征組の旗艦は……神通だ」

川内「ちょっ!?まずいって、怒られるよ!?」

提督「し、静かにしろ!と、取り敢えず照明落とせ」

川内「りょ、りょーかい……」

パチッ

川内「…どうする、提督?」

提督「下手に動いて気付かれたらマズイ。ここで隠れよう」

川内「おーけー…」


皐月「はぁー疲れたね~」

文月「そうだね~。私早く寝たいかも~」

春雨「はは…まあ丸一日の護衛任務でしたからね」

村雨「私はシャワー浴びたいな~汗かいちゃった」パタパタ

不知火「はしたないですよ。村雨」

村雨「大丈夫大丈夫。ここには男、提督しかいないんだし」

春雨「そういう問題ではないと思いますが…」

神通「それにしても提督は何処にいらっしゃるんでしょうか…執務室にいらっしゃると言っていたのですが…」

川内「ちょっ!?まずいって、怒られるよ!?」

提督「し、静かにしろ!と、取り敢えず照明落とせ」

川内「りょ、りょーかい……」

パチッ

川内「…どうする、提督?」

提督「下手に動いて気付かれたらマズイ。ここで隠れよう」

川内「おーけー…」


皐月「はぁー疲れたね~」

文月「そうだね~。私早く寝たいかも~」

春雨「はは…まあ丸一日の護衛任務でしたからね」

村雨「私はシャワー浴びたいな~汗かいちゃった」パタパタ

不知火「はしたないですよ。村雨」

村雨「大丈夫大丈夫。ここには男、提督しかいないんだし」

春雨「そういう問題ではないと思いますが…」

神通「それにしても提督は何処にいらっしゃるんでしょうか…執務室にいらっしゃると言っていたのですが…」

すいません。今日はここまでです

明日も見てくれると幸いでございます

久し振りでごさいます
忙しい時期なので更新の頻度が低くなってしまいます…出来るだけ毎日来たいと思います

では、ほそぼそと更新


提督「おいおい…神通の奴俺を探してるぞ…」

川内「もう提督だけ出て行っちゃえば?それで万事解決じゃない?」

提督「ばっかお前、執務室にいなかったのに娯楽室から「おう遠征お疲れ~」とか言って出て来たら殴られるどころじゃねぇぞ!!」

川内「ちょ、提督声大きい!」

神通「娯楽室の方から声が…誰かいるのでしょうか?」

提督(やっべ…)

川内(提督が大きい声出すから…)

春雨「もう夜も更けているというのに…娯楽室に何の用があるのでしょうか……」

皐月「ふっふーん。オバケだったりね~」

文月「お…オバケ…?」

不知火「はぁ…オバケなど存在する訳無いでしょう?」

村雨「はいは~い。皐月ちゃん、文月ちゃんをイジメるのはおしまい」

皐月「は~い。ごめんね文月。冗談だよ」

春雨「それにしても、本当に誰か中にいるのでしょうか?」

神通「そうですね。侵入者などここに入る事は有り得ないと思いますが一応見ておきましょう」



川内「ヤバイヤバイ提督神通こっち来る」

提督「………」

川内「提督!?黙ってる場合じゃないよ!何とかしなきゃ…」

提督「川内よ、私に考えがある」

川内「………もうこの際何でもいいよ。言ってみて」


神通「失礼します………!?提督何を……」

提督「なっ!?神通、何故ここに!?」

神通「え、遠征の報告をしようと…。そ、それより、そのマスクを付けた人は何者なんですか!?」

提督「あ、ああ、こいつは…」

??「ふ、ふふふふっ。私はや……夜戦忍者!この男の首を獲るためにやって来た!」

皐月「や、夜戦忍者!?」

文月「し、司令官の首を獲るってどういうことぉ!?」

お久し振りでございます。全く更新できずに申し訳ない。少し投下



不知火「司令、ここは危険です。私が…」

提督「だめだ。お前らは逃げろ。こいつの相手は俺だ」

春雨「で、でも…」

提督「大丈夫だ。こんな奴に俺は負けない」

村雨「ほぉ~ら、提督がこう言ってるんだからここは提督に任せましょ?ね?」

皐月「わ、わかったよ」

文月「頑張ってね、司令官!」

提督「ああ、任せろ」

村雨(夜遊びはほどほどにしてくださいね)ウインク

提督(うっ……やっぱり村雨は騙せんか…)

神通「さあ、皆さんは避難してください」

提督「あ、あれ?神通さんは避難しないんですか?」

神通「はい。提督を一人にする訳にはいきませんから」ニコォ

提督「そ、そうか…。ありがとよ……」

提督(おいおいおい。どうするよ)

川内(知らないよ!この作戦立案したの提督だよ!?)

春雨「で、では、司令官、神通さん頑張って下さい…!」

神通「はい。任せて下さい」

タッタッタッタッ……

提督(行ったか……)

川内(……この隙に逃げられないかな?)

提督(いや、さすがにバレるだろ)

川内(いやわかんないよ?今、神通村雨達の方見てるし)

提督(………よし、逃げるぞ)

川内(ラジャー!)

神通「……それでは提督、姉さん。お話を聞かせてもらいますか?」ゴゴゴゴゴ

川内「…………」

提督「………川内、逃げるぞ!」

川内「了解!」

神通「あ、ちょっと!待って下さいぃ!」


結局逃げ切った


今日はおしまいです
明日も更新出来るように頑張ります

【新艦娘着任】

ブロロロロロロロロロロ…………ガタッ

船員A「……ここだ」

水無月「あ、はい」

船員A「…艤装や、必需品は予め鎮守府に送っている」

水無月「え、あ、ありがとうごさいます」

船員B「おい。早く行くぞ。あんましこんなとこにゃいたくねぇよ」

船員A「そうだな。……それじぁなお嬢さん」

水無月「はい、ありがとうごさいます……」

ブロロロロロロロロロロ……

水無月(何だか船員さん達、この鎮守府を怖がってる感じだったな……)

水無月「おっと、こんな事してる場合じゃない。司令官に挨拶しに行かなきゃ」


三日月「水無月姉さん」

水無月「あ、三日月!久し振り!」

三日月「ええ、久し振りですね。半年前に大本営で会って以来でしょうか」

水無月「うんそうだね!……あっそうだ。司令官がいる場所って何処かな?挨拶しないと」

三日月「執務室にいらっしゃいますよ。私が今から案内しますね」

水無月「そうなの?ありがとう!」

三日月「いえ。それにしても、やはり水無月姉さんもこの鎮守府に配属になったのですね」

水無月「え?どういうこと?」

三日月「ここの鎮守府には姉さんを除いた睦月型の皆が全員所属しているんですよ」

水無月「そうなんだ。皆と会うの楽しみだなぁ~」

三日月「特に睦月姉さんは水無月姉さんと会うのことを楽しみにしてましたよ」

水無月「ここの鎮守府の艦娘はどんな人たちなの?」

三日月「まあどの鎮守府にも言える事ですけど、個性的な人達ですよ」

水無月「やっぱりそうか~。大本営で会った人たちも変わった人ばっかりだったからなぁ」

三日月「ふふ。でも水無月姉さんなら直ぐに皆さんと仲良くなれると思いますよ」

水無月「うん!頑張るよ!…そうだ。ねえ三日月」

三日月「何ですか?」

水無月「この鎮守府で一番個性的な人って誰かな?」

三日月「司令官です」

水無月「………え?」

三日月「少し人見知りなので最初はあまり話せないでしょうが、仲良くなればきっと楽しくなりますよ」

水無月「そ、そうなんだ…」

三日月「はい。っと、ここが執務室です。水無月姉さん、心の準備は出来ましたか?」

水無月「うん。おっけーだよ」

三日月「わかりました」

コンコン

三日月「司令官、三日月です。駆逐艦水無月を連れて参りました」

提督『おう。入れ』

三日月「失礼します。ほら、水無月姉さんも」

水無月「うん」

提督「貴様が水無月か」

水無月「うん。水無月だよ!よろしくね!」

提督「ああ。よろしく頼む」

水無月「………あれ?」

提督「ん?どうかしたか?」

水無月「いや、秘書艦はいないの?」

提督「何を言ってるんだ?」

水無月「え?」

提督「お前の横にいるだろ」

水無月「えっ?」

三日月「ええと…私がここ、第七鎮守府の秘書艦です」

水無月「え、えええええっ!?三日月秘書艦だったの!?」

三日月「ええ。一応」

水無月「すごいや!駆逐艦でも秘書艦になれるんだね!」

提督「まあそれはいいんだ。お前の部屋を決めなきゃな」

水無月「へや?」

提督「ああ。三日月、今睦月型の部屋割ってどうなってるっけ?」

三日月「はい。睦月姉さんと如月姉さん、弥生姉さんと卯月姉さんと言う様に一番艦から二人組となっています」

提督「そうか……。なら水無月」

水無月「なに?」

提督「お前は今日から、皐月と文月と相部屋だ。いいか?」

水無月「もちろんだよ!うわーさっちんとふみちゃんと同じ部屋かー、楽しみだなー」

提督「そうか。それはなによりだ。じゃあ三日月、水無月を案内してやってくれ」

三日月「わかりました。それでは、失礼します。水無月姉さん、行きましょうか」

水無月「うん!じゃあね、司令官!」

提督「ああ」

バタン

水無月「ふぅ……」

三日月「緊張しましたか?」

水無月「うん、まあちょっと…。あ、それよりさ」

三日月「どうかしましたか?」

水無月「司令官と会う前に三日月が司令官は人見知りだって言ってたよね?」

三日月「はい。言いましたね」

水無月「今見た感じだとそんな事無かった感じだったけど」

三日月「まあ水無月姉さんは普段の司令官を見た事がありませんからね」

水無月「え?ということは、司令官、さっきも人見知り発揮してたの?」

三日月「それはもう」

水無月「えー、普通に堂々としてたよね?」

三日月「じゃあ少し様子を見てみましょう」

水無月「え?」

三日月「ドアの隙間から司令官を見てみましょう」

水無月「ば、バレない?」

三日月「大丈夫ですよ。ほら、姉さん」

水無月「うん…」

提督「…………」カリカリカリカリ

水無月「普通に仕事してるだけじゃない?」

三日月「水無月姉さん、司令官の手元にコーヒーの入ったカップが見えますか?」

水無月「え?うん。隣にシュガースティックもあるね」

三日月「はい。司令官はブラックが飲めなくていつも砂糖を入れてるんですよ」

水無月「へー…意外。でもそれがどうかしたの?」

三日月「司令官は今初対面の水無月姉さんと会ったばかりなのでとても動揺しています。」

水無月「え、そうかな…?」

三日月「水無月姉さん、カップの隣にあるシュガースティックが未開封である事がわかりますか?」

水無月「あ、ほんとだ」

三日月「人見知りな司令官が初対面の水無月姉さんと会い、動揺した結果」

水無月「あ、飲んだ」

提督『ゴク……ブフォッ!なにこれにっが!』

三日月「砂糖を入れずに苦手なブラックコーヒーを飲んでしまいました」

水無月「……ふふ……あははっ!面白いね、司令官!」

三日月「はい!とっても面白い方なので、仲良くして下さいね」

水無月「うん。それじゃ、部屋に行こうか」

三日月「そうですね」

三日月「ここが皐月姉さんと文月姉さんのお部屋です」

水無月「三日月、ありがとう!」

三日月「はい。では私は仕事があるので戻りますね」

水無月「うん。司令官によろしくね~」

三日月「皐月姉さんと文月姉さんはとっても優しいのですぐに仲良くなれますよ」

水無月「わかったよ。ありがとう」

コツコツコツコツコツ…

水無月「すぅー…はぁー…」

コンコン

『はぁーい。開けていいよー!』

水無月「し、失礼します…」 

皐月「おー!君が水無月かー!」

水無月「うん!宜しくね!さっちん!ふみちゃん!」

文月「あ~そのあだな、可愛いかも~」

皐月「いいね~!」

水無月「でしょ!?ここに来る間に考えたんだ~」

文月「あ、そういえば~司令官から言われてたね~」

水無月「え?」

皐月「あぁそうそう。水無月、今日からこの部屋で寝泊まりすることになったんだってね」

水無月「うん。そうなんだ。よろしくね」

文月「こちらこそ~」

皐月「困った事があったら言ってね!助けになるよ」

水無月「ありがとう!…あ、二人は今なにしてたの?」

皐月「うーん…する事が無くて暇してたとこなんだよね」

水無月「今日は出撃とか遠征は無いの?」

文月「今日は非番~」

水無月「そうなんだ。…どれくらいの間隔で非番はあるの?」

皐月「んーとね。この鎮守府はローテーション制で、ボクたちは3日に一回、出撃や遠征をするんだ」

文月「忙しい時は別だけどね~」


水無月「じゃあ、3日のうち2日は非番なの?」

皐月「んー…まぁそうなんだけど」

水無月「……?」

皐月「いや、うちの司令官ってさ野球が好きなんだ」

水無月「へぇー」

文月「それでね~興味がある娘も司令官と一緒にやったりするんだ~」

水無月「それで?」

皐月「うん。非番の日のうち一日は艦娘同士で野球の試合をしょっちゅうしてるんだよ」

水無月「そうなんだ。野球かぁ……」

文月「あ、もうお昼の時間だよ~」

皐月「あ、本当だ。よし、水無月、文月、行こうか」

水無月「うん!」

文月「はぁ~い」

今日はここまで
最早詐欺みたいなものですけど明日も見てくれれば幸いです

【バレンタインデー】

提督(こんにちは皆さん。第七鎮守府所属、提督です)

提督(本日は、バレンタインデー。おにゃのこが野郎共にチョコを授けなさる日です)

提督(そこでこの提督。考えました。どうすれば、鎮守府全員の艦娘からチョコを貰えるのかと)

提督(確かに、遠征や出撃、演習で外に出てしまった娘からは後日貰えばいいだけのこと)

提督(しかし、やはりバレンタインデー当日ではないと、ありがたみも薄れるというモノ)

提督(その結果、私が考えた案は……)

三日月「しかし、司令官。本当に良かったのですか?今日は全員非番だなんて」

提督「ああ。たまには、な…」

提督(そう。全員に休暇命令をだした)

提督(すると、いきなり休暇を出され、暇になった艦娘たちは自然とチョコを作り始める……何て素晴らしい作戦…笑いが込み上げてくるね)

三日月「どうかなさいましたか、司令官?若干体が震えているような…」

提督「い、いやなんでもない。……あ、ちょっと執務も一段落したし、そこら辺、ブラブラシテコヨッカナ―(棒読み)」

三日月「はいはい。行ってらっしゃいませ」

提督(なんか見透かされてる気がする…)

提督(チョコ……チョコはどこ………)

金剛「あ!提督ぅー!」

提督「おぉ金剛。っと、榛名も」

榛名「はい、提督。こんにちは」

提督「おう。こんにちは」

金剛「あ、ソウソウ!提督探してたんデスヨ」

提督「ん?なにかあったのか?」

榛名「ええ。本日はバレンタインデーなのでその……」

金剛「榛名と一緒にchocolatesを作って来たヨー!」

提督「お前ら……」

金剛「フッフー。嬉しいですカー?」

榛名「よろしかったら、食べて下さいね」

提督「ありがとう…ありがとう…」


提督「あいつらはくれるって提督信じてた」

提督「それにしても…包装を見る限り手作り……でいいんだよなこれは」

提督「いやー感謝感謝」

睦月「およ?司令官?」

如月「あ、司令官。やっと見つけましたよ~」

提督「ん?どうした。まさかチョコでも持って来てくれたのか?」

睦月「当たり前にゃしぃ!」

如月「はい。どうぞ司令官。いつもありがとね」

提督「え、まじで作って来てくれたのか…」

睦月「はい!睦月たち、頑張りましたよ~!」

如月「去年はちょっと張り切りすぎたから、今年は普通の大きさにしてきたわ」

提督「ああ、さすがにバケツいっぱいはな…」

如月「って、言っても全部食べてくれたんだから…。ふふ、ありがとう、司令官。愛してるわよ」

提督「ああ。俺もだぞ如月」

如月「ふふふ」

睦月「ちょっとちょっと!睦月の事も忘れないで欲しいにゃ!」

提督「わかってるわかってる。睦月の事も愛してるぞ」

睦月「い、いやそういう事ではないにゃしぃ!」

如月「では、司令官、私たちはこれで」

提督「おう。チョコありがとな」


提督「……順調な滑り出しだ…。こんなことがあっていいのか」

鈴谷「そこのチョコを貰えない哀れな提督~」

提督「ふっ、残念だったな!もう四個貰ってるわ!」

鈴谷「えぇ…まじ?いがーい」

熊野「鈴谷、失礼ですわよ」

鈴谷「まあでも、そしたら提督にはもうチョコいらないかな~」

提督「いやそれとこれとは話が違いますやん鈴谷さぁん」

鈴谷「……キモ」

熊野「さすがの私もその媚び様にはドン引きですわ」

提督「はいはい…どうせ俺はきもいよ…じゃあなお前ら…ハッピーバレンタイン…」

熊野「ちょ、提督?落ち込みすぎではなくて?」

提督「…お前らのチョコ楽しみにしてたのになぁ…」

熊野「…うぐ」

提督「は~ぁあああ。部屋戻って一人さびしく酒でも飲むかぁ…」

熊野「も~。わかりましたわ。ほら、提督、チョコですわよ」

提督「ちょろいぜ(ちょろいぜ)」

熊野「本音がご挨拶してしまっていて?」

鈴谷「いやあれは本音しか頭の中にないね…。演技もする気無かった顔してる」

提督「そんなことありませんやん。鈴谷さぁ~ん」

鈴谷「はいはい。もうわかったから。手作りなんだから味わって食べなよ~?」

提督「えっへっへ。すいませんねぇ。ありがとうごぜえやす」

鈴谷「調子いいんだから…」

龍驤「キミ、チョコ上げるわ」

提督「サンクス」

龍驤「ほれ」チョコポイー

提督「ほっと……。これチ○ルじゃねーか!」

龍驤「別にええやん。貰えること自体に感謝しとき」

提督「お前はちゃんとしたものくれるって信じちょったのになぁ…」

龍驤「まあええやんええやん。そもそもチョコいっぱい貰っても全部食べるのはきついやろ?」

提督「まあええわ。ありがとうな」

龍驤「はいはいどういたしまして」

督(結局あの後、なんやかんやでうちの鎮守府の全員からチョコをゲットすることが出来た…)

提督(作戦成功!と言いたいが流石にこの量は提督困っちゃう…)

提督(一週間掛けてじっくり食べますかね…)

提督(まあでもやっぱり)

提督「ただいま~懐かしの執務室」

三日月「あ、おかえりなさい。今日の執務はもうあらかた終わりましたよ」

提督「おうサンキュー」

三日月「その様子だと、たくさんチョコは貰ったみたいですね」

提督「ああ、おかげさまでな。お前の姉妹からも貰ったぞ」

三日月「…じゃあ私が作ったものはいらないですね」

提督「そう拗ねんなよ~。他の奴の前では言えんが、俺はお前のを一番楽しみにしてるんだからな」

三日月「はい、知っていますよ。と、言う事で、三日月特製チョコケーキです!」

提督「待ってました!」

三日月「はい、フォークです。味わって食べてくださいね」

提督「おう。………はぁやっぱり美味いわ」

三日月「ふふ。ありがとうございます」

提督「なぁ、三日月」

三日月「はい、何でしょうか、司令官?」

提督「来年も作ってくれよな」

三日月「はい!勿論です!」

バレンタイン滑り込みセーフ

見ていただいてありがとうございました。また後日

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