高森藍子「マーキング」 (252)
※「アイドルマスター シンデレラガールズ」のSS
※キャラ崩壊あり
※人によっては不快感を感じる描写もあるかも
※決して変態的なプレイをする話では無く、健全な純愛物を目指してます
※独自設定とかもあります
※プロデューサーは複数人いる設定
以上の事が駄目な方はブラウザバック奨励
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前に書いた作品
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自分で言うのもなんですが……今を時めくトップアイドルの一人、高森藍子……私には、好きな人がいます。
昔から支えてくれたファンのみんなには言えないけど……ずっと前から、その人の事が好きでした。
みんなのアイドルとして、特定の一人を好きになる事は間違っている……と言われれば、その通りなんですが……それでも、好きなんです。
それは……私の担当プロデューサーのHさん……。ちょっと抜けた所があって、たまに意地悪な事もあるけれど……私の、大切な人。
私を……何でもないただの普通の少女、高森藍子をアイドルとして見い出してくれた人です。
でも……あの人と私の繋がりは元々……アイドルとそのプロデューサーという関係ではありませんでした。
あの人にスカウトされる前から、私達は知り合いで……それが発展して、そういう関係になった……という事なんです。
そんな私達の出会いは……私がよく散歩に訪れる公園での事でした。
その日、学校が休みだった私はお気に入りの服を着て、トイカメラを片手に公園内を気の向くままにふらふらと歩いていました。
野に咲く花や、道端でお昼寝している猫さんを写真に収めたりして……そうして園内をくまなく歩いていると……敷地内にある池のほとりで、倒れ込む様にベンチの上で寝そべっている人がいたんです。
それがあの人……Hさんでした。
私は最初にそれを見た時……『何かあったのかもしれない』と、思って慌てて声を掛けたんです。
『あ、あの、大丈夫ですか?』
でも、あなたはただ昼寝をしていただけで……私の声に反応して目を覚ますと、寝ぼけた顔をして……
『……どちら様?』
って、言ったんです。ふふっ、私は今でも……あの時の事を良く覚えているんですよ。
勘違いした事に気付いて……とても恥ずかしくて……その思いは今でも、この胸の中に残っています。
その後で話を聞いてみると、仕事で出歩いていたHさんはどうやら日頃の疲れが溜まっていた様で……休憩を取ろうと立ち寄ったこの公園のベンチに座ったらつい眠くなって……気が付いたら寝ていたみたい。
そしてその時に初めて……あの人がアイドルのプロデューサーをしていると聞いたんです。
……と言っても、この頃のHさんはまだ担当するアイドルもいない……見習いの様なものだと、愚痴ってはいましたけどね。
それで話していく内に何となく馬が合うのか、会話が弾んでしまって……ちょっとだけのつもりが、うっかり夕方まで話し込んでしまったんです。
休みだった私は良かったけど、仕事中だったHさんはそうもいかなくて……『先輩に怒られる!!』と、言ってその場から慌てて走り去っていきました。
悪い事をしたかな……とは思いましたが、謝ろうにも連絡先を知らない私にはどうする事もできなくて……罪悪感を胸に溜め込んだまま、この日は家に帰ったんです。
偶然会っただけの関係でしたから、もう会う事は無い……普通ならそれで終わりなんですが、私達の場合は違いました。
後日、学校帰りに私がその公園に立ち寄ると……そこでまた、ベンチで休憩しているHさんと出会ったんです。
この時ばかりは私も少しは運命を感じていたかもしれません。もし、まゆちゃんだったら……絶対に感じているでしょうね。
そして私がこの間の事で謝って……それからまたお話をして……前回の事もあったから、ほんの少し話をした所で彼と別れました。
でも、ここから私とあの人との関係が始まったんです。ただの高校生だった私と、見習いだったあの人との関係が。
それから私達は特に連絡を取り合った訳ではありませんでしたが……学校帰りや休みの時間を利用して、公園で会う様になりました。
彼の仕事の話を聞いたり、私が学校で起きた事を話したり、時には二人で並んで公園を散歩して……そんな友人みたいな付き合いを続けていき……Hさんと会う事が、私の中で楽しみになってきました。
そしてそんな関係が続いたある日……私はHさんから唐突に、こう誘われたんです。
『アイドルになってみないか?』って。何でもない気軽な感じで、彼は言ってきました。
でも、私は彼と同じ様に『はい、任せて下さい』なんて、気軽に返答はできませんでした。
今までHさんから何度かその業界の話を聞いてきた私からすれば、そんな世界に足を踏み入れるのは無謀とも思えたんです。
もちろん、誘われたのは嬉しかったです。アイドルに対して憧れが無かった訳ではありませんから。
だけど……私みたいな普通の女の子が、厳しいアイドルの世界で生き残れるのか……って。
話で聞く分には良かったけど、実際に私がアイドルになるのは不安で一杯でした。
だから私は……彼に条件を出したんです。
『私がどういう結果に終わろうと……あなたが最後まで支えてくれるなら、いいですよ』という感じに。
そうしたら彼は『もちろんだとも』と言って、私の手を強く握り締めて答えてくれました。
そういった経緯を経て、この時から……私は普通の女の子の高森藍子から、アイドルの高森藍子にへと変わったんです。
そして私とHさんとの関係も……友人からアイドルとその担当にへと変化しました。
とりあえずここまで
みなさん、明けましておめでとうございます
また今年も良ければ、私の駄作に付き合って下さると幸いです
どうか今年もよろしくおねがいします
「それでもあなたは……止めると言うのですか? プロデューサーさん?」
「……分かった」
そう言うとHはがっくりと項垂れる。これ以上反論しても無意味であるというのを悟った為である。
「俺が、浅はかだった。だから、ごめん……許してくれ、藍子」
打つ手が無くなったHは観念して、項垂れたまま藍子にそう告げた。
「分かってくれたのなら、嬉しいです。これからも、よろしくお願いしますね」
Hの言葉を受けて、藍子から滲み出ていた暗い影は消え、にっこりと笑みを浮かべる。
その笑顔は今度こそ、いつも彼女が浮かべる優しい笑顔であった。
それを見てHはホッと安堵する。これ以上話を続けられたら、Hの精神的にも辛いからだ。
「あっ、そうだ! プロデューサーさん、ちょっといいですか?」
だが、藍子は何かを思いついた様に、笑みを浮かべながらそう声を上げる。
Hは嫌な予感がしてならなかった。妖しく笑う藍子を見て、何か悪い企みに違いないと考えたからだった。
「あ、あぁ……どうしたんだ?」
Hは恐る恐るそう言って、藍子に尋ねる。
「話も一区切りついた所で『お願い』があるんですけど……聞いて貰えますか?」
『お願い』……と言われて、Hが断れる訳が無かった。
藍子に『お願い』された以上、それは必ず聞かなければならない。
弱みを握られている以上、拒否する事なんてできないのだ。
「……もちろんだ。何でも、言ってくれ」
「ふふっ、ありがとうございます♪」
従順な姿勢を見せるHを見て、藍子は満足そうにそう言った。
最早、藍子とHの関係はアイドルとその担当では無く、まるで主人とその奴隷と言う関係である。
「それじゃあ、『お願い』なんですが……実はさっきから熱のせいで、汗を掻いて大変なんです」
「あ、あぁ……」
Hはそう言われるが、あまりピンとこない。表面上、そういった風には見えなかったからだ。
しかし、見えていない部分に関しては分からない。
寝間着の下はもしかしたら、汗でびっしょりと濡れているのかもしれないのだ。
「ですので……」
「プロデューサーさんが拭き取って下さい」
「は、はぁっ!?」
藍子の無茶苦茶な要求にHは驚き、思わず素っ頓狂な声を上げる。
「さっきから汗で濡れて気持ち悪いんです。だから、お願いします」
「い、いや、しかし……」
当然と言うべきか、Hはそれをするのを躊躇われた。
如何に拒否権は無いとはいえ、その行動は度を越えたものがあるからだ。
「このままじゃ、私……汗で冷えて、更に悪化するかもしれませんよ? それなのに、してくれないんですか?」
「そ、それでも、だな……」
「もう、何を躊躇っているんです? それとも……何ですか? 私の裸を見るのが、そんなに嫌なんですか?」
「……そんな事は言ってないだろ。ほら、藍子も女の子なんだし、そこは……」
「今更じゃないですか。これまで何度も見てきたんですから、躊躇する必要なんてありませんよ」
そう言われてHは口を噤んで押し黙る。
反論しようとも、藍子の言う事は事実なので、それはできなかった。
「ほら、早くして下さい。タオルの置き場は前に教えましたから、大丈夫ですね?」
「……あぁ、分かってる」
諦めたHはそう言って立ち上がると、重い足取りで藍子の部屋を後にする。
そして藍子の期待に応える為にも、その要求通りに動いていくのであった。
「ふぅ……すっきりしました。ありがとうございます、プロデューサーさん」
体の隅々を拭いて貰った藍子は、衣装棚から出した新しい寝間着を着ながらHに向けてそう言った。
「……? どうしたんですか? 何で、私を見てくれないんですか?」
しかし、それに対してHは返答する事無く、ただただ無言のまま黙っている。
その視線は藍子を視界に捉えない様にとそっぽを向いていた。
「もしかして……私を見たら、さっきの光景を思い出すから……見てくれないんですか?」
その言葉にピクリとHは反応する。それは図星だと言っている様なものだった。
興奮からか心臓の鼓動は嘗て無い程に高まっており、その額からは汗が滲み出ている。
今のHは藍子に対し、完全に欲情しているのである。
汗を拭く為に触れた藍子の柔らかな肌。そして見てしまった胸や恥部といったあられもない姿。
先程見た光景が全て脳裏に焼きつき、頭から離れようとはしてくれない。
だからこそ、まともに藍子を見れないでいる。
「ふふっ、大変そうですね。必死に我慢して、辛そうにして……」
自分のせいでHがこうなっているのにも係わらず、藍子はそれを見ても面白そうにそう言うだけである。
しかし、それでも逆らう事のできないHは何も言わずに耐えるだけであった。
「……もう、これで満足か?」
「はい。もう十分です」
「それじゃあ……こいつらは片付けておくからな」
そう言ってHは藍子が脱いだ衣服、下着、そして汗を拭き取ったタオルを掻き集めると、それを洗濯機に持って行こうと立ち上がる。
「あっ、待って下さい」
しかし、出て行こうとするHを藍子はそう言って止める。
呼び止められたHは振り向き、まだ何かあるのかと視線を藍子にへと向けた。
「さっきから私のお願いばかり聞いて貰って……これですと、私ばっかり得してて申し訳無いですね」
「い、いや……別に、そんな……」
「だから……今、その手に持ってる物……全部、プロデューサーさんにあげます」
「……は?」
そう言われて、Hは怪訝そうな表情で藍子を見る。
何の冗談かとHは思ったが、藍子の様子を見て、冗談では無くて本気なのだと悟った。
「あげたからには……それをどう扱おうと、プロデューサーさんの自由です。いらないなら捨ててくれればいいですし……必要なら、何に使ってくれても構いません」
「つ、使うって……お前……」
「さぁ……どうします? 捨てて帰ります? それとも……持って帰りますか?」
「お、俺は……」
即決できない問題に直面し、Hはそれを手にしたまま佇み、ジッと眺めたまま固まってしまう。
しかし、しばらくして……Hは意を決したのか、それを小さく纏めて自分の鞄の中にへと仕舞い込んだのである。
「ふふっ、素直ですね。そういうの……嫌いではありませんよ」
そんなHの様子を藍子は愉快そうに眺める。
Hが徐々に自分の色に染まってきた事に、どこか満足気でもある。
「そ、それじゃあ……見舞いも済んだし……俺は、帰るからな」
そう藍子に告げた後、Hはいそいそと帰り支度を始める。
何か火急の用事でもあるかの如く、その動きは迅速だった。
「はい。今日は、ありがとうございました。この埋め合わせは……体調が良くなった時にしますね」
「あ、あぁ……分かったよ……」
「それじゃあ……プロデューサーさん。ゆっくりと、お愉しみ下さいね♪ うふふっ♪」
そして急いで出て行こうとするHを、藍子は笑顔で見送った。
その笑顔からは人々を導く様な女神の如きの優しさは感じられず、ただただ邪まなものしか感じられない。
最早、藍子もHも……堕ちる所まで堕ち切っているのであった。
それはもう……二度と元の関係には戻れない程に、である。
ここまでで第二部終了
次からネタ晴らしに入っていくと思います
今月中には終わらせたいなぁ……
それではまた、続きを書き溜めたら投稿します
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