【艦これ】提督「惨汰苦狼棲?」 時雨「うん。」 (95)

年末 12月31日 鎮守府廊下


卯月「ジングルベ~ル♪」

不知火「ジングルベ~ル♪」

時雨「鈴が~鳴~る~♪」


ドンドコ ドンドコ


時雨「今日はったのっしい~クリスマス~♪」ヨイショ




卯月・不知火・時雨・金剛「ヘ~イ!!!!!!!!!!!!」決めポーズ







提督「うるせぇ!!静かにしろっ!!」

提督「今何時だと思ってるんだ!!」



時雨「フタフタマルマル」真顔

提督「いや、冷静に答えられても困るから…」

提督「ていうか…お前ら何やってるの?」


不知火「何…って、『サンタ』召喚の儀式ですが…何か?」

提督「いやいや! もうクリスマス終わってるから!!」

卯月「うーちゃんたちの心はいつまでもホワイトクリスマスのようにピュアッピュアなんだぴょん!」

提督「ごめん。意味不明なんだけど…」





扶桑「ふふっ♪ 年越し蕎麦が出来たわよ!」

卯月・不知火・時雨「わーい♪」


提督「わけわかめ(死後)」

死後→死語の間違いです

……………………

執務室

時雨「実は ズルズル 最近この辺りで ズルズル 謎のサンタが ズルズル 出現しているらしくてね ズルズル お蕎麦おいひい」

提督「食べるか喋るかどっちかにしろよ…行儀悪いぞ。」


不知火「しかしそのサンタ…どうやら偽者のようでして、この鎮守府で様々な嫌がらせ行為を働いているようです。」

不知火「先日もらったクリスマスプレゼントが盗まれた…期間限定のサンタ衣装をボロボロにされた…おやつのボーキサイトを食べられた…etc.…」


不知火「これを由々しき事態だと判断した鎮守府クリスマス委員会会長の利根サンタにより、不知火たちに依頼がありました。」

卯月「『偽サンタ』の討伐だぴょん! うーちゃん探偵団、今年最後のミッションだぴょん…!」


提督「そんなこと全然知りもしなかった……うちの鎮守府、ちょっと自由過ぎない?」

提督「っていうかそういう厄介ごとはまず俺に報告しろよ……」

時雨「雨はいつか止むさ。」

提督「雨なんか降ってねぇだろボケ時雨。」

時雨「僕たちは便宜上、この偽者サンタを『惨汰苦狼棲』と呼んでいるよ!」


時雨「というわけで…僕たちはさっきからサンタ召喚の儀式を執り行っていたわけさ。どぅーゆーあんだすたん?」ドヤ顔

提督「NO」


時雨「なんでさ!」クワッ

提督「なんでもさ!」

提督「頼むからさ…大晦日くらい静かに過ごさせてくれよ…」

提督「なぁ…扶桑?」


扶桑「『惨汰苦狼棲』…それはまた厄介な敵ね…気を付けて。」

扶桑「よかったらこれ使って…何かの役に立つかもしれないわ。」つ門松

卯月「ありがとぴょん!」

不知火「感謝します。扶桑さん。」キリッ


提督「ダメだ…そういえば俺の嫁も天然だった……」

提督(くそっ…今晩は扶桑と一緒にまったりと歳を越そうと思ったのに…これじゃ…)

提督(どうにかして今日くらいはこいつらを黙らせなくては……そうだ!)


提督「なぁ、お前ら…知っているか?」

時雨「なんだい?」

提督「サンタはな…」


提督「良い子のところにしか現れないんだよ…!!」



時雨・卯月・不知火「!? そんなっ!?」

時雨「うそ…まさか…僕たちは悪い子だから惨汰苦狼棲は来ないの?」

卯月「ち、違うぴょん! うーちゃんたち良い子だもん!」

不知火「そんなはずありません…! だって…不知火は良い子だったから今年もプレゼントを…」プルプル


提督「良い子はこんな遅い時間にどんちゃん騒ぎしないから。」


卯月「くっ…それは盲点だったぴょん…」

提督「ほらっ、蕎麦も食べて身体もあったまっただろ? だから今日はもう…」


時雨「ひらめいたっ!!」

時雨「そういうことだったんだ…だったらまだ手はあるさ!」

不知火「本当ですか!?」

卯月「流石は時雨だぴょん!」


時雨「そうと決まれば早速行くよ! 僕についてきて!!」

卯月・不知火「ごー ごー!」


時雨・卯月・不知火「お蕎麦ごちそうさまでしたー」


ドア ガチャン


扶桑「提督…」

提督「あぁ…そこはかとなく不安だ……」

フタサンマルマル


提督「ちょっと心配だから見てくるよ。すぐ戻るから待っててくれ。」

扶桑「はい♪ わかってますよ。気を付けて、あなた♥」


…………………………

ドンドコ ドンドコ ドンドコ

提督「なんか聞こえるぞ…これは…」


時雨「よし、これで準備完了!! いつでも出て来い!!惨汰苦狼棲!!」

卯月「ジングルベール ぴょん!! ジングルベール ぴょん!! ジングルベール ぴょん!!」

不知火「ふふふ…偽サンタめ。出てきた瞬間にその額に銃弾を叩き込んでやります…!」チャキッ




磔にされた朝潮「サンタのためならこの朝潮、いつまでも待つ覚悟です!!」

3人「こっいびとはサンタクロース♪ せっのたかいさんたくろーす♪」不思議な踊り



提督「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

提督「お前ら何してんの!? 朝潮かわいそう!!」


時雨「だって、良い子のところにサンタは来るんでしょ?」

時雨「だから…艦これ界でも有数の良い子である朝潮を囮にすれば惨汰苦狼棲も来るかなって思ったのでした! ふふふ!」


磔にされた朝潮「みんなのためなら…どんなことにだって耐えて見せます!!はい!!」

朝潮「さぁ!! もっと歌って!!踊って!! サンタ召喚の儀式を続けましょう!!」

朝潮「はぁぁぁぁぁぁぁ!! よいしょ!!」くねくね



提督「朝潮…なんて良い子なんだ… これでおバカさんじゃなかったら、なおのこと良かったのに…」

一旦ここまでです 今回金剛さんは出てきません。悪しからず。

>>13 その額に→その眉間に こいびとは→こいびとが に訂正です。細かいですが…

もうちょっとで再開します。

提督「お願いだから静かにしててください。こんな夜中にそんなことしてたら…」

川内「何? 夜戦!?」シュバッ


提督「ほら、やっぱり来たよ…メンドクサイ奴が…」

卯月「川内さんやっほー!」


川内「ヤッホッーーーーーーーーイ!!!!!!」シュバババババババ

時雨「出た!? 川内先輩の超高速反復横跳びだっ!!」

不知火「なんというスピード…一瞬で6人に分身を…これはまるで川内艦隊ですね。」


川内「「「「「「ていとくー、夜戦演習まだー!?」」」」」」シュババババババババ

川内「「「「「「足りないなら私が6人分になるよー!!」」」」」」シュバババババババ

提督「うわっ 早すぎて声が6方向同時に聞こえる! そこまでして夜戦演習したいのかよ!?」


提督「いや、今日はやらないから。」


シュゥウン

川内「けち」プクゥ

時雨「そうだ!!」

時雨「ねぇ、川内さん! 川内さんも手伝ってよ。惨汰討伐!!」


川内「惨汰?」

不知火「夜間活動及び、潜入のプロ…おまけに謎の資金源すら有する厄介な存在です。」

朝潮「きっと元凄腕の諜報員か何かに違いありません! この前、映画で見ました!!」

卯月「しかも午後八時になると恋人を遠い街に連れ去ってそれっきり帰さない生粋のスケベ野郎だぴょん。」

時雨「つまり、ある意味で夜戦のプロとも言える存在だよ。」


川内「夜戦のプロ!? そいつは聞き流せないね!!」

川内「いいよ。その惨汰ってのに一泡ふかせてやればいいんだね…よぉし、燃えてきたぞーーー!!」ゴゴゴゴゴゴゴ


せんだいかいに が なかまになった!


提督「これ以上バカを増やさないで欲しい。」

時雨「何言ってるのさ。バカはコイツ一人だけだよ。」川内指さし


提督「態度が不遜すぎるだろ…一番のバカはお前だよ!」

時雨「時雨ぱーんち」シュッ

提督「甘い!」スウェー

時雨「ちっ」

卯月「よし! 召喚の儀を続行するぴょん!!」

時雨「れっつ だんしんぐ!!」


不知火「はらりれ はらるれ らりるれろーー!!」ヒョイヒョイ!

磔にされた朝潮「どっこいしょー どっこいしょ!」腰フリフリ

フェニックス響「不死鳥音頭は伊達じゃない」ブレイクダンス

川内「「「そーらん そーらん!」」」シュバババババババババ



ドンドコ ドンドコ ドンドコド!!


ハァーーーーーッ ドッコイショ!!



提督「もうやだ この艦隊…」




時雨「磔にされた朝潮を中心に不思議な踊りを続けて30分…ついに僕た…特派員たちは決定的な場面に遭遇することになるっ!!」

全員「ぜぇぜぇ…」


不知火「30分も…全力で踊り続けるのは…はぁはぁ…流石に堪えますね…ぜぇぜぇ…」

卯月「全然惨汰苦狼棲が現れないぴょん…」

時雨「何故だろう…僕の推理は完璧だったはずなのに…」


提督「推理要素はどこに…」


フェニックス響「いや、そうでもないらしいよ。」

朝潮「あれを見てください!!」空を指さし


提督「え」




鎮守府の上空に突如現れた謎の空飛ぶ円盤「」ヒュインヒュインヒュン ピロピロ キュイィィィィィィィン!!!!!


提督「ゆ…」


提督「U.F.O.だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

提督・比叡「ひえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

時雨「わぁ! きれい!」トテトテ

提督「おい! 無暗に近づくな!! キャトられるぞ!!」


???「あら、ごめんなさい。その超巨大円盤は私のものです。」

卯月「何奴!?」ピョン

加賀「すみませんでした。誤って超巨大円盤を発艦させてしまって…」

加賀「ほら、もう勝手に出ていかないこと。いいですね?」


超巨大円盤「」ピロピロ ピローン ヒュンヒュン

加賀「良い子です。帰ったら五航戦をキャトらせてあげましょうか。」


川内「なんだ。加賀さんの艦載機だったのか。つまんないの!」

不知火「無事飼い主が見つかって良かったですね。」涙ホロリ



提督「理解が追い付かん…」

加賀「この子が迷惑をかけました。それでは…」


提督「ウェイウェイウェイウェイウェイウェイ!!」

加賀「なんでしょうか、提督。私に用事? いいけれど。」キリッ


提督「いいけれど(キリッ)…じゃねぇ!! 加賀ぁ!それどうしたぁ!?」

加賀「クリスマスの日にそこら辺の道端で拾いました。サンタから私への贈り物だと思って…」

加賀「可愛い艦載機でしょう? 流石に気分が高揚します。」

加賀「それが何か?」キョトン


提督「いや…もういいです…」

卯月「司令官が何かを諦めたぴょん。」

提督「はぁ~もうどうでもいいわ。お前ら好きにやっててくれ。」

時雨・卯月・不知火「ほんと!?」


卯月「夜更かししていいぴょん!?」

提督「あぁ。いいぞ。」

不知火「夜中にお菓子を食べても!?」

提督「好きにしろ…」

時雨「一晩中パーリナイッしても!?」

提督「迷惑をかけない程度ならな。」


3人「やったぁ!!」


提督「俺は帰る。扶桑と一緒に『行く年、来る年』見ながらのんびり年越すから…」

提督「いいか!? 俺たちの邪魔だけはするなよ!? いいか…絶対だぞ!!」


3人「はぁ~い!」


提督「はい、じゃあ一旦解散!! じゃあな。」

提督「みんな。良いお年を…」


スタスタ





3人「…………………………ふっ」



時雨「計算通り」ニタァ

時雨「惨汰苦狼棲ぅ~? なにそれ~? 僕、策士時雨。」

時雨「鈍いなぁ~ 全て作り話だったのさ!! ふふふ!!」ドヤァ


不知火「流石ですね。時雨。こうもあっさり司令を手玉にとるとは…」

卯月「うーちゃんの参謀ながら…恐ろしいやつだぴょん…!」

時雨「これでもう恐れることはないよ…」

時雨「僕たちは公認で『夜更かし』が出来るッ!!」


卯月「やっほー!! 大人の階段をまた一歩昇ったぴょん!!」

不知火「みんなズルいと思っていたんですよ…何故駆逐艦は夜更かし禁止だったのか!」


時雨「ふふふ…しかも大晦日の晩だよ。これほど特別な日はないよ。最高だね!!」

時雨「キミたちも協力ありがとう。今晩は一緒にパーリナイッしよっ」


フェニックス響「ふっ…礼はいらないさ。私はただここにいただけ…」

朝潮「ドキドキ…この朝潮、ついに『不良』になってしまいますね。すっごくドキドキします!!」ニヤニヤ


川内「夜戦演習は?」

時雨「それはないよ。」

卯月「とにかく…今はただ待つだけだぴょん。」

不知火「年明けを…」

時雨「僕たちの新世界を!!」

………………………………


時雨「ふふっ、なんだかんだで年明けまであと1分を切ったよ。」

卯月「今年も色々あったぴょん…」

不知火「そうですね…色々ありました。感慨深いですね。」


卯月「でも気持ちを切り替えていくぴょん! 来年からはうーちゃんたちは大人だぴょん!」

時雨「そう…夜更かしを経験して僕たちは大人になる…他の駆逐艦の子には申し訳ないけど一足先に、ね。」


不知火「待ち遠しいですね…」

卯月「は~やく こいこ~い おしょ~ぉがぁ~つ~♪」ピョン


時雨「あと10秒…5秒!」

目が炎の時雨「カウントォ~ダウン!!」 クルクル ピッ(某CDTVのキャラ的モーション)

朝潮「4」

フェニックス響「3」

不知火「2」

卯月「1!!」





時雨「行くよ!! あけましてぇぇぇ…………」













時雨「え?」















時計の針「」23:59


うごかない ただの とけいのようだ









時雨「これ以上動かないんだけど…時計…」


みんな「え」

時雨「故障かな?」


卯月「あれをみるぴょん!!」



他の時計たち「シーーーン」23:59





時雨「そんなっ…一体どういうこと…」




時雨「はっ まさか…!?」


時雨「大変だよ、うーちゃん…」

卯月「ぴょん?」



時雨「惨汰苦狼棲は実在したんだ…そう、奴は……プレゼントの代わりに大切なものを盗んでいきました…」

不知火「それは…?」













時雨「僕たちの…『未来(2017年)』です……」










うーちゃん探偵団 番外編

『2017年を取り戻せ!!』 始まるぴょん!(すぐ終わる)

今日はここまで

再開します。

時雨「ていとくー ていとくー」タタタッ

時雨「大変だよ!! 僕たちの来年が惨汰に盗まれ……」


提督の私室の前


張り紙「うーちゃん探偵団(特に時雨)へ」

張り紙「邪魔したら解体 うるさくしても解体 鎮守府壊したら今度こそ解体」



時雨「くぅぅ…こんなときに……」

時雨「部屋の中からピンクな気配を感じる…提督はダメだ! 頼りにならないよ!」

不知火「それじゃ…どうします?」

卯月「とにかく頼りになりそうな人を片っ端から探すぴょん!」

…………………………

時雨「ダメだ…ほとんど完璧に寝てるか宴会で酔っ払ってぶっ倒れてるだけだよ…」

卯月「見つかったのは…たった一人だけ…」


山城「私の所へはめでたい新年すらも来てくれないのね……」←最近不眠症気味

山城「ようやく眠れそうって時に叩き起こされるし…」

山城「姉様はお義兄様の所でイチャイチャしてるし…」

山城「明けませんのでおめでたくないし…ていうかまったくもって意味不明だし…」


山城「うふふっ…やっぱり私は不幸の星の元に生まれたのね…最高に最悪だわぁ…あははぁ……」

山城「お薬、処方してもらおうかしら…そしたら今度はきっとぐっすりと…」


ブツブツ ブツブツ ブツブツ ブツブツ…



卯月「ちょっとヤバくない?」(素)

不知火「ですね。」

時雨「悪いことしたかなぁ……」

時雨「ごめんね、山城。」

山城「いいのよ…えぇ……どうせこういうことになる、と思っていたのよ…」

山城「で…? 今何がどうなってるの?」


時雨「かくかく」 不知火「しかじか」 卯月「ぴょん」


山城「その惨汰苦狼棲ってのが元凶である根拠は?」

時雨「 な い ! 」


山城「ふざけないで、時雨…」こめかみグリグリ

時雨「いだだだだだだだだだだだだだだだだだだだ!!!!!!!!!!!!!!!!」

卯月「正直うーちゃんたちも何がなんやら状態だぴょん…」

山城「ふぅぅん…」

不知火「余りにも突然の出来事過ぎて…これまで特別変なこともありませんでしたし…」


山城「え」

みんな「え」



山城「あなたたち全員ホントにそう思っているの…?」

全員「なん…だと……?」


川内「夜戦まだー?」

山城「空気読みなさいよ。」

山城「聞く限り…どう考えてもおかしいことがさっき起こっているでしょ…」


時雨「そんなっ…僕でさえ気付けなかったことが……一体!?」

全員「ゴクリ…」


山城「え だって…」







山城「明らかにその謎の巨大円盤っていうのが怪しいでしょうに……」



フェニックス響「!」カーン 朝潮「!」カーン 川内「?」カーン 卯月「!」カーン 不知火「!」カーン 時雨「!」カーン


全員「!?」 カンコーン☆


山城「なんなの…一体…」

時雨「そうか…そういえば、加賀さんの艦載機はあんなのじゃなかった気がする…」

不知火「そんな真実が隠されていたなんてっ…」

卯月「そこに気付くとは…やはり天才ぴょん…!!」


朝潮「わかりました! つまり犯人は…加賀さんですね!!」

フェニックス響「早速、空母寮に突撃しよう…ypaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!」ダッ

全員「ウラァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!」


山城「ちょ まって…!」

山城「こんなのに付き合わされるなんて…不幸だわ……」

空母寮


卯月「たのもー!」ピョン

時雨「加賀さん! あなたが来年を盗んだ犯人である証拠はもう挙がっているよ!! 大人しく自白するんだ!!」

不知火「そこらへんの道端で拾ったこの酔っ払いを沈められたくなかったら出てきなさい!! さぁ!」チャキ


酔っ払った隼鷹「うひひぃ/// ヒャァ/// さけぇ…もっともってこーい/// ひっく///」



加賀「チッ…もう勘付きましたか…」

朝潮「ダメです! 犯人からの反応はありません。」

不知火「流石にこの酔っ払いは交渉材料にはなりませんね…」ポイッ


フェニックス響「ここにたくさんのピロシキがある。これを餌にしよう。」

卯月「やむをえん…許可するぴょん……」

時雨「流石の加賀さんでも…そんなものには流石にひっかから…」


加賀「いただきます。」

卯月「バカめっ!! かかったぴょん!!」

加賀「しまった!?」










加賀「捕まりました。」キリッ

時雨「ちょろい。」

山城「……もう捕まってるし…」


時雨「さあ、洗いざらい喋ってもらうよ!」

不知火「心配しないで…あなたがこちらに従順でいるかぎり、危害を加えるつもりはありません。」

卯月「言え! 言うんだぴょん!! あの謎の円盤は一体何だぴょん!?」


加賀「仕方ありませんね…話します。」


加賀「あれは…この地球へと飛来した未知なる存在のもつ艦載機…言うなれば……」

加賀「宇宙棲艦です。」




全員「な、なんだってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

加賀「私たちは艦娘…かつて沈みしイクサブネソウルを宿した存在…」

加賀「ならば居てもおかしくはない…そう。同じ船ならば…」


加賀「宇宙船の艦娘…もしくは深海棲艦だって、ね。」


時雨「なんてこった……未知との遭遇がこんなところで体験できるなんて…」

不知火「でも…どうしてそんなものを加賀さんが…」


加賀「託されたからよ。とある人から。」

時雨「それは……」

加賀「案内するわ。付いて来て。」

加賀「ただし、約束して。この先で見たものは絶対に口外しないこと。いいわね?」

卯月「了解ぴょん!!」


山城「……………………」

空母寮地下


加賀「ここよ。この中にいるわ。」


ガチャ




サンタクロース風の男性「おや。加賀さんかい?」

加賀「ごめんなさい。あなたの存在を知られてしまったわ。」



全員「さ、サンタさんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

サンタクロース「ほっほっほ。いかにも。わしがサンタじゃ。」


加賀「サンタは実在する。」

加賀「ただし…サンタは地球の子供たちに夢を届けるためにやってきた、宇宙提督なの。」

加賀「これが真実よ。」


時雨「あばばばばばばばばばばばば…」

サンタクロース「この惑星は素晴らしい。こんなにも美しい星はこの宇宙には他としてなかった…」

サンタクロース「しかし、人間は可哀想な生き物だ…互いに憎み、争い、殺しあう。悲しき存在…」

サンタクロース「一番可哀想なのは罪もない子供たちだ。キミたちのような子供まで…多くの命が争いで散っていく。」

サンタクロース「だからワシは決めたのだ。ワシの持つありとあらゆる宇宙超技術で…せめて子供たちにだけは夢を、と。」

サンタクロース「それがサンタクロースの真実…!」


全員「っ…!?」

サンタクロース「しかし、つい先日…ちょっとしたトラブルがあってな…」

サンタクロース「その事故でワシはこの付近に円盤ごと落下。怪我をしてしまってな。」

サンタクロース「その時ワシを見つけて手当してくれたのが加賀さんじゃ。」

加賀さん「」ブイッ


サンタクロース「加賀さんがいなければ…今頃ワシは死んでおったかもしれん。彼女には感謝してもしきれんよ。」


卯月「ひょえぇ…そんなことが…」

時雨「それと…今この世界に起こっていることは何か関係が…?」

サンタクロース「詳しくは話せんが…恐らくこの地球の時が止まっているのは奴のせいじゃ…そう。」

サンタクロース「ワシの天敵であり…悪意ある侵略者。」



サンタクロース「惨汰苦狼棲姫(さんたくろうせいき)…奴の能力…」



時雨・卯月・不知火「本当にいたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

サンタクロース「くっ…先日の事故も奴によって…」

サンタクロース「いかん。こうしちゃおられん。奴の力が強大になっていっておる…」


サンタクロース「奴の能力は…『奪う力』。ワシの『与える力』と対を為す能力…」

サンタクロース「このままでは全て奪われてしまう…奴に……この地球すらも…」


山城「またインフレ……もうやだぁ……」

時雨「今更だよ。今更さ。」

卯月「………………………」

卯月「わかったぴょん。だったら…このうーちゃん探偵団に全て任せるぴょん!!」

サンタクロース「そんな…キミたちのような子供に危険な…」

不知火「任せてください。こう見えても不知火たちはこれまで数多くの謎の敵を討ってきましたから。」

時雨「安心してよ。それに…いつもプレゼントをくれる優しいおじさんに、恩返しがしたいんだ。」


卯月・時雨・不知火「だから…惨汰苦狼棲と戦うぴょん!!」キリッ


サンタクロース「お前たち…う…うぅ……すまない…この身が万全なら…」

時雨「サンタさん、いつもありがとう。ここでゆっくり待ってて!」



卯月「みんなも手伝ってくれるぴょん?」

朝潮「もちろん! 倒しましょう!侵略者を!!」 フェニックス響「やるさ。」

川内「なんだかわからないけど…夜戦!? 夜戦だよね!? やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

山城「早く終わらせて寝たいわ……はぁ…」じとーーーーーー



卯月「よぉし…行くぴょん!! いざ、惨汰苦狼棲姫討伐!!」

卯月「うーちゃん探偵団+α…出撃だぴょん!!」

全員「おおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

山城「はぁ…」





サンタクロース「『未来』を頼んだぞ。希望の子供たちよ…」

……………………

巨大円盤の中


時雨「すごい! 本当に飛んでるよ!!」

不知火「一体どのような技術が…」

卯月「感激ぴょん!!」

朝潮「凄い!(小並感)」

フェニックス響「хорошо 」

川内「やっせん! やっせん!!」

山城「ノリでここまで来てしまったわ……止めておけばよかった……」



通信回線上の加賀「惨汰苦狼棲姫は宇宙空間にて力を蓄えているようです。」

加賀「この円盤は私が艦載機として操作しています。そこまでは私がなんとか辿りつけるようにしますね。」

加賀「あとは頑張って。期待しているわ。」


卯月「そういえば…宇宙空間でどうやって戦えば…?」

時雨「艦娘だから大丈夫でしょ。僕にはガンキャノンがあるし。」キラッ☆

不知火「カンムスもガンダムも似たようなものですよ。」

卯月「それもそうだぴょん。」


山城「え」

今日はここまで

もうしばらくしたら再開します。もうちょっとで終わりです。

時雨「宇宙に着いたよ!」



卯月「最後の決戦の前にみんなにこれを渡しておくぴょん!」

つうーちゃん式メガネ型ソナー


卯月「宇宙空間は真空状態だから会話ができないぴょん。」

卯月「だからこんなこともあろうかと会話機能を拡張しておいたからこれで連絡をとるぴょん。」

不知火「さすうー」


時雨「ダサい。10点。」

卯月「ぴょん!?」

時雨「でもしょうがないね。ありがたく着けさせてもらうよ。」

時雨「酸素とか宇宙服とかは艦娘だからいらないけど(?)、会話ばかりはどうしようもないからね。」

朝潮「艦娘ってなんなんでしょうね。山城さん?」

山城「そんなの知らないわよ。私に振らないで…」

加賀「!?」

加賀「敵宇宙棲艦の反応増大! 近いわ。」


卯月「!? あれをみるぴょん!!」




惨汰苦狼棲姫「ヴォオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」触手ウネウネ


時雨「キモいっ!!」ウエェ

不知火「まんま巨大エイリアンって感じですね。」

朝潮「イメージ的にはバイドに侵蝕された宇宙母艦といったところでしょうか。」

フェニックス響「よく見るんだ。」



惨汰苦狼棲姫「ヴェアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」

月「たすけてー」


山城「やだ…あれじゃまるで月を食べようとしているような…」

時雨「この展開は…読めた!!」


時雨「僕の推理によると、奴の目的は月と同化し…落下。そのまま地球全体を乗っ取るつもりなんだ!!」

時雨「僕は詳しいんだ!!」

山城「みれば誰でもなんとなくわかるでしょ…」


卯月「とにかく急いであいつをぶっ倒すぴょん!」

時雨「ゆ”る”さ”ん”」

時雨「地球の未来は置いといて、僕たちの新年を奪うなんて…」

時雨「うーちゃん。やるよ!」

卯月「もちろん。みんな…戦闘準備はできたぴょん!?」

全員「出撃準備完了!!」


卯月「それじゃ出撃するぴょん!!」

卯月「メインエンジン起動。カタパルトセット。よし。」

卯月「艦娘コア…最大出力! システムオールグリーン!!」

卯月「ウヅキ…いきまーす!!」ガチャン スゥゥゥゥゥ


ババーーーーーーーン!!!!!!!!!!!! 


戦闘開始っ!!

※全員ジェットパック的なものを装備して宇宙空間に突撃しました。

卯月『みんな…聞こえるぴょん?』

時雨「おっけー」

不知火「問題ありません。」

卯月『ならばよし!』

山城『なんであんたら普通に喋っているのよ…』

時雨「以心伝心の間だからさ。」フフン


山城『意味不明☆』

卯月『先手必勝!』

卯月『川内…きみにきめたぴょん!!』

川内「やったぁ!!!!!!待ちに待った夜戦だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」

川内「くらえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!風遁・螺旋手裏剣!!!!!!!!!!!!!!!!!」シュルシュルシュル


惨汰苦狼棲姫「」miss

川内「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? なんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

山城『だって…いくら風遁が使えても……宇宙空間だし……そうなるわよ…』

フェニックス響「だったら任せて…」

フェニックス響「不死鳥の羽ばたき-ゴッド・フェニックス-っ!!」

フェニックス響「ypaaaaaaaaaaaaaaaa!!」


惨汰苦狼棲姫「」触手キャッチ

フェニックス響「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」捕まる


朝潮「強い!?(小並感)」

不知火「出落ち感半端ないですね。」

時雨「これじゃ犬死にじゃないか…」


フェニックス響「たすけて!」

時雨「くらえ!! 主砲…うてぇ!!」ドーーーーーン


惨汰苦狼棲姫「」2damage

不知火「沈め」

惨汰苦狼棲姫「」3damage

卯月『ぴょん!!』

惨汰苦狼棲姫「」miss


山城『こうなったらヤケよ…うてぇぇぇぇぇぇぇ!』

惨汰苦狼棲姫「」3damage

山城『嘘っ!? 私でもこれなの!?』

惨汰苦狼棲姫「ヴォアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

触手ベシンベシン!!


時雨たち「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」中破

不知火「雑なのになんて威力と正確性…これが宇宙レベルの戦い…ですか…ぜえぜぇ…」

卯月『これは流石のうーちゃんもピンチかも…』



時雨「こうなったらもうアレしかない…」

山城「不利になるといっつもこの展開よね…」


時雨「こいつを倒すにはもう…聖卯月領域しかない…!」

山城「!? それだけはやめて!!」

卯月「………………………」

卯月『わかったぴょん…』

卯月『睦月流奥義…』


惨汰苦狼棲姫「」ビーーーーーーーーーム


つ  三三三三三三三三三彡☆. うーちゃん <ウビャ゙ャァァァ!


卯月「うびゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」





時雨・不知火「うーーーーーーーーーちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!????????????」

卯月「」


時雨「大変だ…うーちゃんがあいつのビームに撃たれて…なんかサイケな色になってる…」

不知火「あわわわわわわわわ…」

山城『もういやぁ…地球に帰りたいわ…』涙ホロリ


朝潮「もうだめだぁ…おしまいです…」

川内「夜戦で活躍できない私なんて…あはは…」

響「」泡ブクブク






卯月「」ピカァァァァァーーーーーー!

不知火「!?」

時雨「うおっまぶしっ」

山城「何!? 何が起こったの!?」



シュゥゥゥゥゥゥゥゥ…


卯月「」

時雨「うーちゃん…うーちゃんだよね?」

不知火「しかし…どこかいつもと違うような…」



卯月「」シュンッ(瞬間移動)

卯月「」ドゴォ!!!!!!!!!!


惨汰苦狼棲姫「うごぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!??????????」中破


時雨「誰っ!?」

卯月「身体が軽い。」

卯月「そうか…これが…私本来の力。」

卯月「ギャグから解き放たれた駆逐艦・卯月の持つ真の力…」


時雨「そうか…奴のビームによって、うーちゃんからギャグが奪われたんだ!」

時雨「ギャグ補正はある意味では最強…しかし、ここぞというときにどう転ぶかわからない諸刃の剣でもある。」

不知火「まさか…これが…うーちゃんの持つ本来の力…」


山城『なにこの展開』

時雨「うーちゃん! いまだ!!一斉攻撃だ!!」

不知火「いつでもいけます!!」

卯月「一瞬で…きめる!!」








卯月・時雨・不知火「必殺・ジェットストリームカットイン!!」



惨汰苦狼棲姫「IGAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!」轟沈


卯月「ふん。他愛もない。」

時雨「なんか調子狂うなぁ…」

惨汰苦狼棲姫「」バラバラ


時雨「みてよ。あいつの身体から光の粒子が…」

卯月「きっとヤツが奪っていったもの全て…あるべき所へ帰ったのだろう…」

卯月「奴は奪いすぎた…多くのものを。しかし…」

卯月「すべては元通りになる、そう…すべて。」



カチッ


時計の針「」00:00




卯月「あけましておめでとぴょん!!」

卯月「2017年。今年もよろしくお願いしまっす!!」ピョン




時雨「あ、元に戻った。」


山城「帰りましょう…いい加減疲れたわ…」

帰ってきた卯月たち「Zzzzzzz…」

加賀「よっぽど疲れたのね。全員寝てしまっていたわ…」



サンタクロース「ありがとう。子供たちよ…」スタスタ

加賀「もう行ってしまうの? さみしくなるわね…」

サンタクロース「すまんね。これでも忙しい身でね。」

サンタクロース「ありがとう。加賀さん。キミに会えて良かったよ。」

加賀「(泣)」ブワッ

サンタクロース「子供たちによろしく頼む。それじゃあの…」


ufo「」ピロピロピロ


加賀「さようなら。サンタさん。また今年のクリスマスも…頑張ってくださいね。」


加賀「期待していますから。」フフッ





こうして人知れず地球侵略の危機は去り、世界は新年を無事迎えることができたのだった…

後日談



時雨「………………というわけで僕たちは地球を救ったのさ!!」

提督「あぁ。はいはい。すごいねきみたち。」鼻ホジ


卯月「本当だぴょん!!信じてほしいぴょん!!」

不知火「ここまで話しても信じないとは…なんという頭の固さ…」



提督「あのなぁ…逆に聞くが、今の話のどこに信じる要素があるんだよ…」

提督「ほら、帰った帰った。執務室はお前らの遊び場じゃないんだぞ!」


時雨・卯月・不知火「ぐぬぬ…」

扶桑「提督……失礼します。ここの鎮守府の艦娘宛てに荷物が届いているのですが…」

提督「ん? 大本営からか?」

扶桑「それが…差出人が…」


『サンタより』



卯月「サンタさんぴょん!?」

時雨「扶桑!!荷物はどこに!?」


扶桑「え…えっと。入口だけれど…」

不知火「行きましょう!」

時雨・卯月「うん!!」


提督「ちょ まっ って速っ」

時雨「この話はここでおしまい。」

時雨「あの晩のことはいまだにどこからが夢でどこまでが現実だったのかはわからない…だけど…」

時雨「サンタは実在する。それは本当だったよ!」

時雨「だって僕たちはあのあと…確かにもらったんだ。僕の欲しかったプレゼントをね!」


時雨「きっとまたすぐクリスマスはやってくる。そう…そして、サンタクロースも。」

時雨「世界中の子供たちに…夢を与えるために…」


時雨「大丈夫。2017年も…きっと良い年さ!」

時雨「ねっ♪」ニコッ




終わり

サンタクロースは実在します。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

来年もよろしくお願いします。

あっ、言い忘れていました。みなさん。良いお年を。 今年は年越しを空中で過ごしたいと思いますぴょん。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年01月01日 (日) 19:17:05   ID: UOzcYJAm

ワロタw

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