二宮飛鳥「少し違う聖夜の日常」 (17)

クリスマスに間に合わなかったので初投稿です。
出会いはデレステ準拠です。


二宮飛鳥
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【事務所】

飛鳥「…」ソワソワ

P「…」カタカタ

飛鳥「…」チラッ

P「…」カタカタカタ

飛鳥「…」ソワソワ


P「なぁ飛鳥?」

飛鳥「!?…ど、どうしたいんだいプロデューサー?」

P「いやさっきから飛鳥がそわそわしてるから気になってな、やることないなら帰っていいんだぞ」

飛鳥「ボ、ボクがそわそわしてるだって?確かに世間はクリスマスで浮かれているがボクは違うよ」ソワソワ

P(どう見てもそわそわしてるんだが…)


P「あーそういえば今日はクリスマスか…つまり飛鳥は誰かを待ってるのか?」

飛鳥「イグザクトリィ…ご明察だ。流石はボクのプロデューサーといったところかな」

P「それで誰を待ってるんだ?」

飛鳥「そ、それは…キミだよプロデューサー。ボクはキミを待っているんだ

P「俺?」

飛鳥「ああ。その…し、仕事が終わったらボクと食事に行かないかい?
いやキミは忙しいよね。魅力的なアイドル達からも厚い信頼を買うキミ程の男だ。クリスマスの予定の一つや2つくr」

P「別にいいぞ」

飛鳥「らいあるだろうし…え?…いいの?」

P「ああ、どうせ仕事終わったら家に帰って飯食べて寝るくらいで予定なんてないしな」

飛鳥「やった!」


P「…」

飛鳥「…」

飛鳥「な、なんだい?」

P「いや、あの飛鳥が『やった!』なんて歳相応の反応をするもんだからさ…ははっ!」

飛鳥「うっ…うるさいな///」

P「かわいい」

飛鳥「か、かわ」

P「かわいいぞ。それより何か食べたい物とかあるのか?」

飛鳥「…全く、キミのそういうところは正直好きじゃないよ」

P「俺は飛鳥のこと好きだぞ」

飛鳥「ッ…もういいよ。キミとこの聖夜を過ごせるなら大抵のことは見逃そう」

P「はいはいありがとよ。でご飯の事だが…ファミレスでもいいか?」

飛鳥「ああ構わないよ」

P「了解。というかクリスマスに過ごす相手が俺でいいのか?」

飛鳥「勿論。むしろキミじゃなきゃボクの欲望は満たせないね」

P「それはそれは随分と評価されたものだ…後30分くらいで終わるから待っててくれ」

【ファミレス】
P「俺はロースカツ御膳にするか、飛鳥は決まったか?」

飛鳥「ああ、ボクはチーズハンバーグにするよ」

P「あいよ、じゃあ注文するか」ピンポーン

P「ロースカツ御膳、チーズハンバーグにドリンクバー2人分お願いします。」
     
店員「カシコマリ!」
    


P「ドリンク入れてくるよ、飛鳥は何飲む?」

飛鳥「じゃあホットコーヒーを頼むよ…勿論ブラックでね」

P「へいへい」

P「あいよ、ホットコーヒー」

飛鳥「ありがとうプロデューサー」

飛鳥「ズズ」



飛鳥「…にがい」


P「そういうと思ってミルクとシロップ持ってきといたぞ、ほら」
         
飛鳥「あ、ありがとう…現在(いま)は無理でもいつか…」

P「別にブラックに拘らんでも」

飛鳥「これはボクなりの<抵抗>だからね」


P「前から思ってたが普段斜に構えてる癖に好物はハンバーグでコーヒーはブラックで飲めない。歳相応で可愛らしいじゃないか」

飛鳥「子供扱いしないでくれないか。苦味を避けるのは人の本能だしハンバーグは蘭子も好物だよ」

P「悪い悪い。でもこういうのギャップ萌えって言うんだろ?」

飛鳥「そういうものなのかい?」

P「多分な」

飛鳥「わからないな俗世というものは…だがボクは大衆に媚びへつらう様な真似はしないよ」

P「まぁ露骨に媚びなくても飛鳥はそのままで問題ないだろう」

飛鳥「…ちなみに露骨に媚びさせるならどんなキャラ付けをさせるんだい?」

P「んーそうだな、あすにゃんとかキュート・アスカとか?」

飛鳥「キュート・アスカはやめてくれ…志希に散々弄られたからね…ソモソモボクハキュートジャナクテクール…」

店員「おまたせ!」

P「お、料理きたみたいだし食べようぜ。いただきます。

飛鳥「あ、ああ。いただきます…」

続きは眠気に勝てたら深夜に書きます

飛鳥「ふぅ…満腹だ、ごちそうさま」

P「はいお粗末さん、…クリスマスの雰囲気全くないなこれ」

飛鳥「それで構わないよ」
飛鳥「非日常を求めるボクだが、今日はキミと同じ時を共有する日常で満足さ」

P「お前が満足してるならそれでいいよ、じゃあ今日は解散か?」

飛鳥「いや、もう少し付き合ってくれないか。少し寄り道をしたい気分なんだ」

【公園】

P「缶コーヒー買ってきたぞ。微糖な」

飛鳥「ありがとう…温かい。」

P「それにしても懐かしいなこの場所は…飛鳥と初めて出会った場所か」

飛鳥「ああボクとキミの始まりの場所。日常と非日常の境界線さ
ボクの日常はここから非日常へと変わった、キミという魔法使いに連れ出されてね」

P「魔法使いって…そんな大それたことはしてないさ
俺はただ道を示しただけ、選択したのは飛鳥自身だろ?」

飛鳥「ああ…でもキミが道を示してくれたからこそ今のボクは此処にいる。
キミが在るからボクも在る…感謝しているよ」

P「飛鳥がアイドルを楽しんでいるようでよかったよ」

飛鳥「ああ…偽りの偶像【アイドル】を騙るなんてと思ったが存外悪くない
虚無だったボクがその存在をセカイに刻もうとしているんだ、楽しくないわけがない
…それにキミといると退屈しないしからね」

P「それは光栄だな」


P「それにしても今年の一年は躍動の年だったぞ。CDデビュー,カエルラ,エバモアと頑張ったな」

飛鳥「キミのお陰さ、だが孤独でも構わないと思っていたボクがこうもユニットを組まされるとはね」

P「嫌だったか?」

飛鳥「いいや、また彼女らと共にステージに立ちたいと思うくらいには幸せな時間だったよ
彼女達と共にいると自分の可能性が広がるのを感じるからね」

P「それはよかった
あーユニットで思い出したが来年はダークイルミネイトで曲出したりとかどうだ?」

飛鳥「もう来年の話かい?だが良いね、それは実に魅力的な話だ
蘭子と二人で創ってみせるよ
ニュー・ワールド・オーダーって奴を、さ」

P「そのフレーズ気に入ったのか…」

飛鳥「…」

P「…」

飛鳥「せっかく買ってきてくれたコーヒーだがすっかり熱を失ってしまったようだね」

P「ああ、だが消えない熱もある。ステージを駆け抜ける偶像【アイドル】…とかな」

飛鳥「フフッ…痛い奴だねキミは」

P「痛い奴のPだからな」

飛鳥「キミのそういうところ、ボクは買っているよ」

P「そこは好きとは言ってくれないのな」

飛鳥「すっ…」

飛鳥「いや、素直すぎるのも退屈なものだろう?」

P「確かにこの捻くれた感じが飛鳥らしいのかもな」

飛鳥「思春期の14歳なんてそんなものさ」


飛鳥「――今日はボクに付き合ってくれてありがとう。
キミと食事を共にして言の葉を交わす…いつもの日常と変わらない光景に思えるが
この聖夜にキミと過ごせてボクは嬉しく思うよ」

飛鳥「キミはどうだったかな?」

P「急に素直になったな…俺も飛鳥と過ごせて楽しかったよ」

飛鳥「それだけかい?もっとこう…『飛鳥…今夜は帰さないぞ』とか言ってもいいんだよ?」

P「14歳の小娘が何言ってやがる」ペシッ

飛鳥「いたっ…フフッ、来年も同じ事を言えるか見物だねぷr…クシュン!」

P「おいおい大丈夫か?…風邪引かれても困るしそろそろ帰るか
寮まで送ってくぞ」

飛鳥「ああ、お願いするよ」
  

飛鳥(ボクのいつもと少し違う日常の時も終わり
これから始まる…いや違う
―これからも続いていくんだこの道は
今後もボクに新しいセカイを見せてくれプロデューサー
そしてこの世界にボクらの存在を刻みつけよう)


飛鳥「――さぁ、往こうか」

おわおわり
拙い文章失礼しました。

飛鳥は背伸びしてるけど時折見せる歳相応の趣向や
プロデューサーに対しては真っ直ぐ好意を伝えてくるとこが可愛いですね。
少しでも飛鳥のことを知ってもらえれば嬉しいです。

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