【蒼穹のファフナー】総士「ここがIS学園か」Part2【インフィニット・ストラトス】 (48)

インフィニット・ストラトスの世界に蒼穹のファフナーの皆城総士が登場するクロスssのPart2です
一夏もちゃんと登場します

前スレ
総士「ここがIS学園か」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1462193568/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1482758609

IS学園にやってきて1月ほどが経った日曜日

鈴「へー、ここが本音が来たかった喫茶店?」

本音「そ~。誘ってくれてありがとうみっしー」

凰 鈴音と布仏 本音,このの2人と僕は@(アット)クルーズという喫茶店を訪れていた

総士「2人にはいろいろと助けられた。
今日はその礼として誘ったんだ、気にしなくていい」

鈴「誘うのはいいけどさー、あのデート未遂のはないんじゃない?」

総士「ぐっ!」

本音「はうっ!」

鈴「面白いくらい動揺してくれるわね」

鈴の言葉で思い出される
数日前、この2人を誘った時のことを……

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カタカタッ

総士「脚部駆動系チェック、24から28工程まで完了……」

あのときの僕はIS学園の整備室で自分の持つ専用IS<ファフナー・ノートゥング>の調整を行っていた
所属不明ISの襲撃からかなり時間が経ったが、僕が入院していたこともあって中々手が付けられなかった

総士「脚部駆動系確認、全行程終了。あとは……」

だがそれもある問題を残し終わった所だ
その問題についてどう対処すべきかを考えていると声を掛けられた

本音「やっほー、みっしー調子はどう~?」

布仏は意外にもISの整備に関してはかなりの知識を持っている
実際に僕のISの調整に関して相談に乗って貰い、かなり助けられたことも多い
少し聞いてみるか……

総士「布仏、他のISのを移植することは出来ないか?」

本音「あ~。みっしーのISのパーツ、まだ帰ってこないんだね~」

布仏が調整のため展開されている僕のIS≪ファフナー・ノートゥング≫を見て呟く
先日の所属不明ISとの戦闘の際、肩部に同化現象を受けてしまっていた
同化現象の調査の為、学園に提供しているのだが未だ戻って来ていない

本音「う~ん、一時的なものならやめた方がいいよ~
ISに変な経験を積ませて不具合が起きるかもしれないし~」

総士「そうだな……」

ISは稼働によって蓄積される経験から形状・性質を変化させる、いわば自己進化ともいえる機能が備わっている
ただし酷い損傷をしているような悪条件化で稼働させてしまえばそれが悪い形で発言する危険がある

本音「みっしーは武装の試験もやるんでしょ~
だったら戻るまで学園の練習用ISに武装データを集めたらいいかもね~」

総士「そうするしかないか……」

ファフナー・ノートゥングの武装は多種多様で、そのどれもが試験を行う必要がある
学園の練習機を使うとなると打鉄ではなく汎用性が高いラファール・リヴァイブを使うのが理想になるか

ファフナー・ノートゥングを待機状態にし、調整を切り上げる

総士「布仏、相談に乗ってくれて助かった」

本音「いいいよいいよ~。気にしないで~」

総士「そうは言っても何かお礼がしたいのだが」

本音「ん~じゃあ、@(アット)クルーズのケーキが欲しいかなー」

あの喫茶店か
確かケーキや料理が美味しいとクラスメイトが話していたな
IS学園からも距離が近いし、僕も何時か行こうと考えていたところだ

総士「だったら一緒に行ってみないか?週末に予定はあるか?」

そう提案した瞬間、急に周りが静寂に包まれる
整備室にいる他の生徒が全員作業の手を止めこちらに顔を向けている
布仏の顔も呆然としたものになっている
一体どうしたというんだ

本音「もーやだなみっしー、冗談はやめてよ~」

総士「冗談?僕はただ布仏と喫茶店に行こうと誘っただけだが」

本音「…………ええぇぇぇえええ!!」

本音「え?…………えぇぇぇえええ!!」

布仏の顔が赤くなったと思ったらうずくまってしまった

総士「どうした?」

鈴「どうしたじゃないわよこのバカ!」

ボカッ!

布仏を心配していると突然現れた鈴に頭を叩かれた

総士「何をする!」

鈴「うっさいこの朴念仁!デートに誘っているってわかってるの!?」

総士「デート?」

何のことだ?
僕はただ………!!!

総士「済まない布仏、そんなつもりでは……!!」

鈴「あっきれた、ようやく気付いたの?」

本音「い、いいよいいよ~。気にしないで~」

そうは言っているが布仏の顔はこれ以上無いくらいに紅くなっている

鈴「本音は悪くないわ、これは全面的に総士が悪い」

まずい、なんだこれは、顔が熱い

「お、皆城くんのレアな表情ゲット!」パシャッ

こんな顔撮らないでくれ、頼む!

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総士「くぅ……」

思い出しただけでもまだ恥ずかしくなる

鈴「これに懲りたら不用意な発言に気を付ける事ね」

本音「はぅぅ……」

布仏も思い出してしまっているのか顔が真っ赤に染まっている
きっとぼくも同じようになってしまっているだろう

鈴「にしても面白いくらいに反応してくれるわね」

僕らの反応を見て鈴が悪戯っぽく笑っている
まさか、この件を僕をからかうネタにするつもりか

鈴「ところで総士、学年別トーナメントはどうするの?」

僕らがどうにか落ち着いてきたとき、鈴に聞かれる

総士「そうだな、このままだと練習機で挑むことになりそうだ」

僕のIS搭乗経験は代表候補生に遠く及ばない
このような機会があれば積極的に参加して追いつかなければならない
専用機が使えないからと言って不参加とは言ってられない

鈴「ふーん残念。全力の総士と戦えると思ってたのに」

総士「ほう、クラス対抗戦の練習の時にやった模擬戦は僕の勝ち越しだったはずだが」

挑発のような事をしてきたので反論する
カンに触ったのか鈴がさらに言い返して来る

鈴「前半の黒星が響いてただけ!後半は私の方が勝ってた!」

総士「それは鈴の成長を優先して手加減しただけだ」

鈴「あったま来た、練習機だろうと全力で叩き潰してあげるから覚悟しときなさい」

これでいい
確かに鈴は代表候補生だけあって実力はあるのはクラス対抗戦で判明した
だが鈴はどうにも相手の実力を過小評価する傾向がある
それでは慢心してせっかくの成長の機会を無駄にしてしまう
だからこうして焚き付けておけばそれを防げるはずだ

総士「全く、せっかくの才能を持っているというのに」

手加減をしていたのは前半の方だけだ
後半に関しては僕が全力を出しても勝つのが難しくなっていた
鈴から聞いた話では一夏がIS学園に入学をすると聞いてから代表候補生になったらしい
冷静に分析すればそれはかなり驚異的な話だ
代表候補に選ばれるには生まれれ付きの才能であるISとの適合率が物を言うが
それだけを満たすのは国中探せば割と居たりする
そうなれば複数人から代表候補の座を賭ける争うことになる
普通、代表候補を目指す者は数年間は下積みの必要がある
だが鈴はその人たちをたった数ヶ月で跳ね除け代表候補の座を勝ち取ったのだ
そう、本気の鈴は恐ろしいほどの伸び代と成長速度を持ち合わせている

総士「最も警戒しなくてはならない相手だな」

今日の投下ここまで
書き溜めが全然ないけどこれだけは言いたかったから今日立てました

誕生日おめでとう、総士

総士聖誕祭行ってきます
あと続きは年明け位に投下

ファフナー続編 THE BEYOND発表
このssのプロット影響出ちゃう情報が出ちゃった……

―夕方・IS学園―

本音「今日は誘ってくれてありがと~」

鈴「ま、なかなか楽しかったわよ」

総士「それは良かった」

2人とも喜んでくれているようだ
僕も今日は久々に気を抜いて休める事が出来た
これさえなければな……

総士「で、この荷物は本当に僕が配らなけなければいけないのか?」

鈴「しょーがないでしょ、みんなに頼まれたんだから」

本音「みんなみっしーが楽しみにして待ってるよー」

喫茶店に寄った後、他の生徒から買い物を頼まれていたとの事で付き合ったのだが
何故か僕がそれを配るという話になっていた

総士「それにしても数が多くないか?」

配る予定の荷物は僕が両手で抱えても持ちきれないほどあり、残りを鈴と布仏に持って貰っている
それに買い物に鈴が出していたリストを軽く見たら人数も相当いるようだった

鈴「代表候補生の繋がりで話が広がっちゃってね」

総士「とても1日で配り切れそうにないんだが」

鈴「頼んだのには食堂で待ってくれる様に頼んではいるんだけど」

そう言われ食堂の方に目を向ける………

総士「鈴、僕に謝れ」

鈴「ごめんなさい」

食堂が凄まじい人で溢れかえり、混雑のあまりパンクしているのが目に入ってしまった

総士「やっと終わったか……」

あれから膨大の数をどうにか配り終え、椅子にもたれ掛かる

鈴「お疲れ様~、みんな総士から直接受け取りたいって譲らなかったのよ」

労いの言葉を掛けられるが素直には受け入れられない

総士「やってくれたな、鈴……!」

学園に戻ってくる際に生徒に連絡を入れていたらしいが
一緒に喫茶店で撮った僕の写真も送っていた
よりにもよってあの恥ずかしがっているものをだ

総士「こんなの二度と御免だ」

それで火が点いてしまったのかあの手この手で僕を恥ずかしがらせようとしてきた

本音「大変だったね~」

あれから本音も配る者を探し出してくれたりとしてくれた
多分いなければ僕1人で捌き切ることができなかったと思う

総士「関係ないのに、済まないな」

本音「いいよこのくらい~。みっしーもお疲れさま~、よしよし」

鈴「はーい本音なんで総士の頭撫でてるの?
そもそも何で自然とイチャつくのよアンタたちは」

総士・本音「「っ!!」」

鈴に面倒臭そうに指摘されて撫でられていたと気付く
本当に疲れてしまっているようだ……

鈴「全く、なんか抜けてるのよねこの2人」

一夏「お、総士じゃねえか」

本音「やっほ~おりむー」

総士「お前も帰ってきたところなのか」

一夏「ああ。で、さっきまですげえ混んでたけど何があったんだ」

総士「色々あったんだ、色々と」

今度似たような事があったら一夏にやって貰おう
そうだ、こういう面倒事は今後一夏に押し付けよう

鈴「総士、なんか企んでる?」

鈴には感づかれた気がするが一夏にばれなければいい

一夏「結構いい時間だしこのまま一緒にメシにしねえか?」

総士「そうだな……」

時計を見るともうすぐ7時になろうとしてた
何を食べようかと考えていると校内放送が流れた

『皆城くん、お話したいことがあります。職員室まで来てください』

総士「…との事だ。済まないが先に行っていてくれないか」

一夏「そっか、待ってた方がいいか?」

総士「いや、長引いたら悪い。先に行っていてくれ」

本音「わかった~、じゃあまた明日ね~」

鈴「そうするわ。またね総士」

総士「ああ、また」

一夏たちに別れを告げ、僕は職員室に向かった

総士「失礼します」

真耶「あ、皆城くん。帰ってきてすぐ呼び出してしまってごめんなさい」

職員室に入ると織斑先生と山田先生が待っていた

総士「それで、どういった用ですか?」

真耶「はい、実は皆城くんの部屋にもう1人入るのでそのことをお知らせに」

僕の部屋に?
流石に女子が来るとは考えられない。
この学園にいる男子は僕を除くと……

総士「一夏がですか?」

そんな話一夏から聞いていないが
僕に黙っているような性格ではないし、もしかしてまだ聞いてないのか?
不思議に思っているとその疑問に答えが返された

真耶「いえ、一夏君じゃなくて新しく来る転校生なんですよ」

総士「もしかして」

真耶「はい!ついに3人目が見つかったんですよ!」

少し休憩します

最近流れたテレビで知った限りでは既に世界中の男性に対し適正調査が終わっており、
結局のところ僕と一夏以外は見つからなかったはずだが

総士「このタイミングでなぜ……?」

千冬「適正が発覚したところで、直ぐに公表するわけにはいかなかったという訳だ」

織斑先生が疑問に答える

真耶「希少な男性適合者はどんな危険にさらされるか不明ですからね
だから最低限の自衛を行えるだけの訓練を積ませた上で今の時期に転入になったんです」

千冬「そいつはお前や一夏と違って束の関係者でないからな
一応、国家代表候補生徒としては扱われているがそれでも狙われやすい
今回の転校も秘密裏に手続きが行われている」

織斑先生が言っているのは一夏の適正が判明したときに束さんが執った手のことをだろう
束さんがISを提供することで各国何処に対しても中立的に扱うようにした
だがそれはあくまで表向きの話だ




束『もしいっくんに何かあったらどーなるか……愚鈍な頭でも分かるよね?』


国際IS委員会の緊急会談の場で束さんはそう言い残していた
一夏に何かあればISの事の全てを知る唯一の人物を敵に回す
それは束さんが発見したとされている僕にもいえることだ

総士「では彼も束さんと会わせれば…」

僕らと同じように束さんに護って貰えるようにすればいいのでは

千冬「無理だな」

そう提案をしようとしたが織斑先生に否定された

千冬「束は特定の人物以外はどうでもいいと思っている
はっきりいってその辺りにある草や虫よりも無価値と考えているくらいだ」

総士「彼女がですか?」

織斑先生から発せられた言葉と僕が見てきた束さんのイメージが一致しない

千冬「私としてはそんな反応を返されるのに驚くが」

総士「彼女にはとても良くして貰いましたから」

千冬「束はいったい皆城のどこが気に入ったんだ…」

真耶「あのぉー、そろそろ話を戻してよろしいですか?」

山田先生に声を掛けられ、話が逸れていたことに気付く

総士「ところで、なぜ僕の部屋に?」

千冬「なんだ、不満か?」

総士「いえ、ただ他のとの同室を望んでいる一夏の部屋の方がいいと思いまして」

一夏は少し前まで幼馴染とはいえ異性の篠ノ乃とルームシェアしていたのだ
その分かなり精神的に追い込まれていたと思う
今でも僕と一緒の部屋になりたいと常々言っている
僕は今の状況に不満は無いので、男の転校生が来るなら一夏の方に行った方がいいだろう

真耶「部屋割りについては彼の希望でこうなったんです
直前まで女子がいた織斑君の部屋より皆城君の方がいいと」

総士「その程度気にするような事ですか?」

真耶「え……」

山田先生に驚愕した顔で見つめられる

千冬「何を驚いているんだ山田先生」

真耶「その、2人はすぐ前まで異性の使っていた部屋に行くことになっても平気なんですか?」

総士「流石に片付いてなければ気にしますが」

千冬「そもそも散らかっていようと気にしないのもいるだろう」

一夏の事だろうが、あいつを基準にしては色々と駄目だと思う

総士「とりあえず事情は分かりました。僕の部屋に来るのは構いません」

その後は山田先生と転校生用の荷物の運び入れについて話し合った

真耶「いくらなんでも……物がなさすぎませんか?」

総士「そんなことありません
ベッドがあり、勉強用の机もあります。極めて便利です」

真耶「それ、備え付けのですよね……?」

転校生は明日から登校してくるのだが、搬入する荷物の準備が出来ていなかったので
明日僕が授業を受けている間に用務員たちが行う事になった
搬入自体は別に元から片付いているのですぐにでも支障はなかったのだが……

女尊男卑の社会の原因となった原因、女性にしか使えない起動兵器IS≪インフィニット・ストラトス≫
今までは第1回IS世界大会《モンド・グロッソ》優勝者の弟である織斑 一夏
そしてIS開発者自らが見つけ出した(と一般にはされている)皆城 総士
いずれも何かしらの形でIS開発者の篠ノ乃 束と関係を持っていた
だが今回は束さんとは無関係な形で発見された3人目の男性IS適合者
はたして彼の存在は、この学園にどんな影響を与えるのだろう

だがこの時の僕は思いもしていなかった

この人物の存在が、僕の思いもしない波紋を起こすことを

今回ここまで
次の投下は諸事情により2月になってからです

生存報告
来週には続きを投下できます

休みが明けた月曜日の朝
ホームルーム前の教室は何時にも増して喧騒に包まれていた

「ねぇねぇ皆城くん聞いた?また転校生が来るんだって」

総士「なに?」

くだんの男性転校生のことか?
昨日の織斑先生によればかなり秘密裏に進めている話だったはずだ
一体何処から漏れ出したんだ?

「黛先輩から聞いた話だとドイツから来るんだって」

いや、どうやら違ったらしい
おそらくだが僕と鈴の様に男女の2人同時に転校生が来た形だろう

千冬「騒がしいぞ馬鹿ども、ホームルームを始めるぞ」

教室に入ってきた織斑先生の号令で喧騒が収まる

千冬「今日から2組と合同で行うから遅れないように
では山田先生、あとは頼んだ」

真耶「はい。今日は何と転校生を紹介します!それも2人です!」

「「「ええええ!!!」」」

クラスメイトが驚きの声を上げる
聞いていた噂より1人多いことによるものだろう
さて、そろそろあれを用意しておくか

真耶「それでは2人とも入って来て下さーい」

山田先生に声を掛けられ、1組の男女が教室に入ってきた

麻耶「じゃあデュノアくん、自己紹介お願いします」

シャルル「フランスから来ましたシャルル・デュノアです
この国では不慣れな事も多いかと思いますが、皆さんよろしくお願いします」

山田先生に促され愛想よく自己紹介をする
だがクラスメイトは全員が呆気にとられているせいでちゃんと聞いているか疑わしかった
見たところ身長が160cmにとても届きそうになく、男としてはかなり小柄な体躯をしている
それに加えて手足も細く華奢で簡単に折れてしまいそうな印象を受ける

「えっと、男……?」

誰かが絞り出したかのように呟く
さて……

「はい、こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて転校を……」

「「「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」」」

僕が転校してきたときのように爆音とも呼べる凄まじい歓声が教室を襲う

「男子、2人目の男子!」

「美形!守ってあげたくなる系の!」

「地球に生まれてよかった~!」

一夏の方を見てみる
この騒ぎを完全に聞いてしまったのかダウンしている
ちなみに僕はこうなることを予想し、耳栓を用意していたので難を逃れた

千冬「あー、騒ぐな。静かにしろ」

織斑先生が面倒くさそうにぼやく
男の転校生が来るたびにこんな騒ぎが発生していては僕も気が滅入ってしまうのは理解できる

真耶「み、皆さんお静かに。まだ自己紹介が終わってませんから」

山田先生の号令でもう一人の転校生に注目が集まる
こちらは女子という事を差し置いてもかなり身長が低い
そして腰までの見た白い髪、左目に眼帯を付けている
眼帯をしていない方の右目は……紅い色を宿している

総士(複雑だな……)

もし僕がファフナーに乗ることを受け入れられ、同化が進んでいたらああなっていたのだろうか

>>36
×「はい、こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて転校を……」
○シャルル「はい、こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて転校を……」

>>>「男子、2人目の男子!」

一夏、総士、シャルで3人目の男子では…

少女「…………」

しかしいくら待っても腕を組んで黙ったままだ

千冬「どうした、早くしろラウラ」

ラウラ「はい、教官」 

それまで不愛想にしていた織斑先生に言われた途端姿勢を正した

ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

真耶「……終わりですか?」

ラウラ「そうだ」

そう断言すると、用が済んだと言わんばかりに移動を始める
そして一夏の前で足を止め……

パァン!!!

ラウラ「私は認めない、貴様などがあの教官の弟など認めるものか!!」

いきなり一夏の頬を叩いた

一夏「なにすんだ!」

ラウラ「ふん」

抗議の声に一切耳を貸さず、用が済んだとばかりに空いている席に座った
その移動中のときだったが

ラウラ<ギロッ>

僕の方を睨んだような気がした
何なんだ彼女は

>>39
指摘ありがとうございます
その通りです

一夏「あー、痛ってぇ」

総士「ラウラ・ボーデヴィッヒだったか。織斑先生とどういう関係か知っているか」

織斑先生の事を<教官>と呼んでいたことから知り合いだとは思う
なら弟の一夏ならなにか知らないかと思ったが……

一夏「千冬姉ぇは少しの間だけどドイツ軍で指導教官をやってたんだよ
多分さっきの敬礼とかみてラウラはその関係の知り合いだと思う」

シャルル「じゃあその時に何かしちゃったの」

一夏「いや、俺はずっと日本にいたから今日が初対面なんだよ
だからあそこまで恨まれるような覚えは…」

どうやら一夏はラウラの事についてあまり知らないようだ
一体なぜ僕の事を睨んだりしたんだ……?

教室で話し込んでいると遠くの方から大勢の足音が迫ってくる音が聞こえてきた
一夏も気付いたようで僕に問いかけてくる

一夏「なあ総士、次の授業って……」

総士「アリーナでの実技だったな……」

シャルル「どうしたの2人とも?」

一夏「で、今ここにいるのは」

総士「3人目の男の転校生だ」

シャルル「ねえ、顔色が悪いよ?」

シャルルだけは状況が理解できてないようで先程から質問を投げかけてくる

一夏「最後に、お前が転校してきたときどうなったっけ」

総士「思い出せなくても、今に判るさ」

廊下に目を向けると、ホームルームを終えた他のクラスの生徒で廊下が埋め尽くされていた

シャルル「うわぁ!なに、なんの騒ぎ!?」

一夏「女の園のIS学園に男なんて珍しいだろ
ウーパールーパーとかそういう珍獣扱いなんだよ俺達は」

総士「僕が転校してきたときも同じ状況になった」

シャルル「……ああ、そういうこと」

総士「しかしよりにもよってこのタイミングか」

一夏「どうする。この人ごみ掻き分けていったらとても間に合わないぞ」

しかも狙いは僕たちだ
捕まりでもしたら一夏の言う通り遅刻してしまう
あまり使いたくなかったが、手段はある
昨日、織斑先生から今回の件を聞いて用意した物の1つを取り出す
ちなみにもう1つはさっきの耳栓だ

シャルル「ねえ、ロープなんて取り出してどうしたの?」

窓枠に縛り付け、ほどけたりしないか等をしっかり確認する

一夏「おい、まさか……」

ロープを使い、校舎の壁伝いに下に降りる

総士「2人ともついてこい」

一夏「嘘だろ!」

シャルル「よいしょっと」

一夏「シャルル!?」

シャルルもロープで下に降りてきた

総士「シャルル、もしかして代表候補か?」

シャルル「うん、そうだよ」

鈴やセシリアと同じ代表候補生だけあってすぐ降りてきた

シャルル「一夏も早く来なよ」

一夏「ええい、ままよ!!」

一夏もロープを掴み降りてくる
だが僕ら2人と違ってかなりもたついてる

一夏「うおぉ怖え!」

シャルル「体力使っちゃうから早く降りた方がいいよ」

一夏「そんなこと言っても……ってあ」

「「「イヤーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」」」

突然悲鳴が聞こえてきたと思ったら一夏が吹き飛ばされて落ちてきた
この高さからの落下では怪我をしかねないのでどうにか受け止める

一夏「サンキュー総士、助かった」

シャルル「なに、どうしたの今度は」

一夏「いや、下の階の教室の着替え見ちゃってさ」

確か下の階には上級生のクラスがあったな

総士・シャルル「「………………」」

シャルルとアイコンタクトを取る

総士「助けなくてよかったな」

シャルル「そうだね」

一夏「酷ぇ。わざとじゃねえんだぞ」

総士「それよりアリーナに急ぐぞ。時間がない」

こうしてどうにか外に出た後玄関で靴に履き替え、走ってアリーナに向かった

今回の投下ここまで
次回は20日前後にどうにか投下できると思います

更新できなくて申し訳ありません
報告させていただきますが現在プライベートが多忙につきこれ以上の更新が難しい状況となってしまいましたので
このスレは一旦落とさせていただきます
いつになるかはわかりませんが余裕ができましたら最低でもIS2巻分は書いて投下しますので見つけたらよろしくお願いします

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