穂乃果「競女?」(後編) (109)



前回のラブライブ!


Saimpo Snowの強烈な攻撃の数々によりピンチに陥る穂乃果と真姫。
そこに突如現れ二人を救ったのは決意を固めたバックランサーの娘にこと、幼少時代の因縁を胸に再びランドに立つと誓った絵里だった。
そこに希も加わりついに9人が揃う。
新たにω's(ニュウズ)と名乗った彼女達を待ち受けるは、競女全国No.1の実力を誇る内浦、浦の星女学院のAssours。
互いの廃校阻止をかけたレースの第一戦は希、にこ、凛が出場し、激闘の末引き分けに。
迎えるは第二戦。
真姫、花陽…そして絵里の前に一機のヘリが立ちはだかる!!!!



穂乃果「競女?」(前編)
穂乃果「競女?」(前編) - SSまとめ速報
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穂乃果「競女?」(中編)
穂乃果「競女?」(中編) - SSまとめ速報
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ババババババババババ…



鞠莉「ハァイエリチカ!!」




絵里「マリー…!!」




鞠莉「とぅっ!!」バッ



花陽「!!」



真姫「あの高さから跳んだ!?」




鞠莉「フフッ…」シュォォォォォォ…




鞠莉「《倍々遊戯(バイン・バイン・ボイン)》!!」ボヨォォォォン!!




真姫「なっ!?胸を風船みたいに膨らませた!?」




ポヨ~ン!!




鞠莉「……」スタッ




鞠莉「…」シュタタタタタタタタ




絵里「ちょっ…」



鞠莉「エリチカ~!んもぅ~スーパーお久しブリティッシュ!!マリーったら超!超!超!寂しかったんだからねイギリスに行ってもスペインに行ってもイタリアに行ってもアマゾンに行ってもずぅぅぅっとエリチカのこと考えてたのよ10年以上あなたに会えるのを乳首を長~くして待っていたのよホントに久しぶりねOh!おっぱいもこんなに成長しちゃったのねあの時はぺったんこだったのにあ、マリーもそうだったけどねフフフ☆っていうか今日までマリーの事忘れずに競女続けてくれてたのね!ロシアの寒い地域じゃお肌に良くないしこっちではまだそんなに有名なスポーツじゃなかったしとっくにやめちゃったと思ってたのだからベリーハッピーよ!あ、そうそうこの間ナイル川でワニと戦った時の話なんだけどね?…」ペラペラペラ




絵里「…マリー」




鞠莉「…ホワッツ?」




絵里「私も、あの日あなたに負けた事ずっと覚えていたわ。今日は絶対に負けない…お互い本気でぶつかりましょう」スッ



鞠莉「……」



鞠莉「エリチカ」



絵里「?」



鞠莉「人の話は最後まで聞かなきゃダメでしょ!!!それでその時に戦ったワニがもうベリベリストロングで鞠莉のお尻でも…」ペラペラ



絵里「えぇ…」



ダイヤ「鞠莉さん」ガシッ



鞠莉「OHダイヤ!二日ブゥリデ…」



ダイヤ「何が二日ぶりですの!?一体全体どこをほっつき歩いていたのですか!!だいたいあなたという人は…」ガミガミ



鞠莉「また始まったわダイヤのお説教…耳にタコさんウインナーができちゃいそうよ」ズルズル



花陽「ええ……」



真姫「一体なんなの?」



絵里「ほんと…相変わらずね」クスッ




アナウンス「Assoursの選手の入れ替えをお知らせします。黒澤ルビィ選手に代わりまして小原鞠莉選手」



ルビィ「ほっ…」



実況「さあ両チームの選手が出揃ったところでランドの紹介!今回のランドはコレだぁぁぁぁ!!!」




ズズズズズズズズズ…




花陽「これは…」



花丸「ランド全体が砂浜に変わったずら」




真姫「確かに足をとられて動きにくそうね」ズボッ




ズブブブ…




真姫「きゃっ!?」ズボッ!




絵里「足が沈んだ…?」



実況「そう!!今回のランドは底なし砂浜!!!動きにくいだけでなくじっとしているとどんどんその身が沈んでいくぞぉぉぉ!!」



鞠莉「ノーウェイ!寝っ転がってお肌も焼けないじゃない!!」



ダイヤ「そんなことしたら即負けになりますわ」



実況「注目の第二レース!!まもなくスタートです!!」



絵里(確かに私はマリーがここにいると知ってから競女を始めた。また戦いたくて…しかし、あの日競女から逃げてしまった私と違って…彼女はずっと世界を渡りながら尻を振ってきた…)



鞠莉「今日も暴れるわよ~」コキコキ




絵里(勝てるのだろうか…彼女に)





アナウンス「レース開始5秒前!4…3…2…1…」




カラン!カラン!カラン!!



鞠莉「さーて、レッツゴー!!」




バッ…




鞠莉「ホワッツ?」




ダイヤ「鞠莉さんは見ていてください…」ズボッ




ダイヤ「私と花丸さんで十分ですわ!!」ダッ




鞠莉「あらあら」




絵里「向かって来たわ…!」ズボッ




花陽「私が行きます!」ズボッ!!




花陽「《豊穣尻》!!!」




ドガッ!!!




ダイヤ「ふふっ…」



ドガッ!!!




花陽「ぴゃあっ!!」ビュン!




ズザザザザザ…




花陽「時間差で衝撃が……」




絵里「なら連撃よ!!」ズボッ




絵里「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ズダダダダダダダダ!!





ダイヤ「無駄ですわ…」ガッガッガッガッ





絵里「このまま押し切って…!!」




ズダダダダダダダダ!!!




絵里「なっ!?」ガッガッガッガッ!



ダイヤ「こちらがこのまま押し切りますわ!!」ズダダダダダダダダ!!




絵里「マズい…」ガッガッガッガッ!!




絵里「《露式身代わり術(マトリョーチカ)》!!!」サッ



ユラ~ッ…



ダイヤ「!?」




絵里「くっ…」スッ




ダイヤ「音速で動いて分身を生み出すなんて…素晴らしい回避術ですわ」



花陽「一体あの尻…どうなっているのでしょうか」




ダイヤ「私の尻は受けた衝撃をそっくりそのまま相手に返すことができますの。それはまるで山の頂上で叫んだ時に声が返ってくるように。名付けて…」




ダイヤ「《山彦尻(ダイヤッホー)》!!」ドドン



絵里「厄介な技ね…」




海未「あれは《反鏡尻》の進化系…受けた衝撃を全て蓄えて全く同じように返すことができます…」



美渡「さあ、全国No.1のカウンタータイプのダイヤを打ち下せなきゃ鞠莉にはたどり着けないぞ?」







真姫「私に任せて!」ズボッ




絵里「真姫!?」




真姫「あの手のカウンターならプロの試合で何度も見たわ!」ダッ!




花丸「させないずら」ズォッ!



真姫「!?」



花丸「《尻刀花丸~山茶花はらり(サザン・クロス)》」



ザン!!!



真姫「ぐぁぁっ…!!」ズズズズ



花丸「こっちは任せるずら」スッ



ダイヤ「助かりますわ花丸さん!」



にこ「《尻刀》使い…そうだったわね。他にもいたんだったわ。花のように舞い敵を優雅に切り捨てる国木田一族…それがあの子!!」



花丸「本当はさっきの人と戦いたかったんだけど仕方ないずら。マルの刀の切れ味が本物だってこと…」ズボッ



真姫「くっ…!!」



花丸「その目とお尻に焼き付けるずら!!ダッ!



真姫「フンッ!さっきからずらずらずらずら!なめんじゃないわよ!!」バッ!



真姫「《打輪誘惑尻(ダーリンベイベ)》!!!!」ズババババババ!




花丸「!?」



実況「あぁぁぁぁっと!前方向に円を描くよう尻を打ち込み敵を迎え撃つカウンターの大技だぁぁぁぁ!!これには国木田選手も間に合わないか!?」



真姫「さあ!囚われなさい!!!」ズバババババ!



プルンプルンプルン…



真姫「!?!?」



プルンプルンプルン…



真姫「なに…なんなの…!?」



プルンプルンプルン…



真姫「あっ…」クラッ



プルンプルンプルン…



真姫(…あっちにもこっちにも尻…尻…尻…まさか、いつの間に私の方が囚われて…)フラフラ




鞠莉「ロック…オン♪」ヌッ



真姫「しまっ…」



ドガァッ!!!



真姫「がはっ…」ビュン!



絵里「真姫!!」バッ!



ポヨン!!!



真姫「ぐっ…助かったわ絵里…」



鞠莉「どう?このマリーの
《尻牢獄(プリプリズン)》は?
今回は特別に執行猶予付きで釈放してあ・げ・る♪」



絵里「くっ…催眠技なんて使うのね」




鞠莉「せーっかく日本に来たのに何にもしないで突っ立ってるなんてつまらないわ!ダイヤ!ここからは私も混ぜてね♪」



ダイヤ「全く鞠莉さんたら…」




花丸「ふぅ…助かったずら」スッ




実況「第二戦開始からずっと浦の星のペースだ!!これはすぐに勝負が決まってしまうかぁ!?」




鞠莉「ダイヤ、乳波数を合わせて」プルプルプル




ダイヤ「了解ですわ」プルプルプル




花陽「胸の微振動…?」





シュバババババババババ!!!




えりまきぱな「!?!?」



実況「な…なんだぁ!?黒澤、小原両選手!!高速で飛び回り胸のドームで4人を囲ったぞぉぉぉぉ!?」




真姫「今度は胸の牢獄!?」




花陽「早く逃げないと」ズボッ



ドガッ!!



花陽「ぴゃっ!?」




ダイヤ「無駄ですわ。あなたたちは私たちの胸からは逃れられませんのよ!」シュバババババババババ




絵里「……」



絵里「……」クイッ



ビシッ!!!



絵里「くっ…やっぱりそういうことね」



花陽「どうなってるの!?」



絵里「二人は乳腺から放出される乳波数を合わせることで感覚を完全に共有させることができる。視野も技も何もかも同化した今、二人はこうして脱出不可能な牢獄を生み出し私たちが少しでも動くたびに倍になった感覚で瞬時に攻撃してくる…しかも動かないと……」



ズズズズズズズ……




鞠莉「さっすがエリチカね!この技の性質を完璧に理解するなんて!!」シュバババババババババ



ダイヤ「でもそれが分かったところで何ですの?動けないあなたたちはこのまま砂に埋もれるのみ」シュバババババババババ



花陽「うぅ…どうすれば…」ズズズ



真姫「何もできないなんて…」ズズズ





理事長「……」



希「アカン…このままじゃ沈んでまう!」



美渡「せっかくランドという大舞台に立っても何もできずにタイムリミットを迎えるその様は、魔法をかけてもらっても踊れもせず王子にも会えない可哀想な貴族の娘…名付けて」




ダイマリ「《乳腺上のシンデレラ》!!!」シュバババババババババ



鞠莉「ショックねエリチカ…もっと楽しめるかと思ったんだけど」シュバババババババババ




絵里「くっ…卑怯よ!!」ズズズ




花丸「だったらマルが尻刻みましょう」スッ



えりまきぱな「!?!?」



花丸「《尻刀花丸~鞘収め~(サヤエンド)》」ダッ!




絵里「来る…」ズズズ



花陽「ダレカタスケテ…」ズズズ



穂乃果「絵里ちゃん花陽ちゃん真姫ちゃん!!」



真姫「……」ズズズ





真姫「64Hzね」ニヤッ



ダイマリマル「!?!?」シュバババババババババ



真姫「《尻裂ハック(おじゃまジャミング)》!!」



パチーン!!!!
キィィィィィィィィィン!!!



鞠莉「ホワッツ!?」パッ



ダイヤ「なぜですの…!?」パッ



美渡「なっ……!?」




実況「あぁぁっと!!西木野選手!!尻を叩いた衝撃で繰り出す乳波妨害により《乳腺上のシンデレラ》を打ち破ったぁぁぁぁ!!」




真姫「私は小さい頃からずっとピアノを習ってたの!!音だけじゃなくて乳波くらい簡単に読み取れるわ!!!」



真姫「この《絶乳音感(ぜっぱいおんかん)》で!!!」ドドン



千歌「へぇ…凄いなあの技…!」



絵里「助かったわ真姫!」ズボッ!



花陽「ありがとう真姫ちゃん!」ズボッ!



花丸「くっ…」ズザザザ



花陽「逃がしません!」ズォッ




花陽「《回転握り飯(アヌスビ・ポロリン・スッポンポン)》!!!!」バサッ



シュバババババババババ!!!



花丸「ずらっ!?」



ダイヤ「なっ……///」



鞠莉「アメイジン」




実況「これはなんということでしょう…こ…小泉選手!!!水着を全て脱ぎ捨て超高速の連続前宙でランドの上を駆け回っているぞぉぉぉ!!!」



実況「しかし速すぎて"具"は見えない!!二つの梅干しも見えない!!これぞおにぎりの鑑!!!」



ドガッ!!



花丸「ぐっ…!!」ズザッ



鞠莉「どうしましょう…逆に囚われちゃったわ…!」



ダイヤ「ここは《山彦尻》でカウンターを…!!」



サァァァァァァァァ…




ダイヤ「!?」



鞠莉「砂!?」




えりまき「《尻幕煙(けつまくえん)》!!!」ブンッブンッブンッブンッ



ダイヤ「くっ…目が!」バッ



真姫「これで視界を奪ったわ!!」



花陽「はぁっ!!!」シュバババババババババ!!!



ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッ!!



ダイヤ「くっ…尻の居場所が分からない…」



ズガガガガガガガガガガ!!!



花丸「うぅ…」ズズズ



ドガッ!ドガッ!ドガガ!!



鞠莉「……」ズズズ



実況「音ノ木坂のコンビネーションにたちまち形成逆転だ!!!」



花陽「このまま…」シュバババババババババ




ズキン…




花陽「ぐっ……!?」



花陽「水着装着!!」シュポッ



花陽「………」ズザザザザザザザザ




真姫「花陽!?」



絵里「どうしたの!?」



花陽「足がもう…」ガクガク




理事長「超加速は体への負担が大きすぎる…ましてやアウトファイターでない小泉さんには特に…」



花陽「すみません…しばらく動けないです」ガクガク



鞠莉「フフッ。またまた形成逆転ね♪」



ダイヤ「まとめて葬って差し上げますわ」



絵里「待ってなさい花陽…いいわ。望むところよ!」



真姫「絵里、私にあの小さい子をやらせて」



絵里「…分かったわ。やられるんじゃないわよ」



真姫「……」バッ



花丸「そうだった…まださっきの決着がついてなかったずら」スッ



花丸「でもマルの尻刀に対抗できる技なんて…」



真姫「《尻刀空丸》!!!」ズォッ!!



花丸「!?」



花丸「なんで《尻刀》を…」



にこ「……」


……


にこ『《尻刀空丸》!!!』シュバッ!バサッ…



にこ『……』



にこ『さっきから何コソコソ見てんのよ』



真姫『ふふっ…バレてたのね』スッ



真姫『驚いたわ…あの程度の木なら簡単に切ってしまうのね…その技』



にこ『それが言いたくて見てたの?』



真姫『…私にも教えて欲しいの』



にこ『!!』



真姫『バックランサーの《尻槍》とは言わない…せめてあなたの《尻刀》を』



にこ『何言ってるのよ。これは矢澤一族に生まれた者が極める尻伝統よ。あなたにできるはずないわ』



真姫『それでもいいの。やれるだけのことはする。だって…』



にこ『?』



真姫『私はバックランサーと…それからにこちゃんの一番のファンなんだから…///』



にこ『……』



にこ『はぁ…基礎動作だけは教えるわ』



真姫『!!』



にこ『基礎動作とは言えすんごく難しいんだからね!ちゃんと付いてきなさいよ!?』



真姫『ありがとうにこちゃん…!!』




……


にこ「さあ真姫、使いこなしてみせない」





鞠莉「ハァイエリチカ。やっとまともにご対面ね」



絵里「ええそうね…」



絵里(行くしかないか…)



絵里「……」ダッ



鞠莉「ふふっ…」スッ



絵里「はぁっ!!!」ブンッ



ゴスッ…



絵里「ぐっ…」



絵里「せいっ!!」ブンッ



鞠莉「……」スッ



絵里「やあっ!!」ブォン



鞠莉「……」スッ



絵里「くっ…」



鞠莉「エリチカあなた」



絵里「何よ」




絵里「!?」



鞠莉「競女…やっぱりやってなかったのね…」ポタポタ



絵里「っ…それは……」



鞠莉「そう…いいのよ。なんだかお尻の振り方も攻撃パターンもシロートだしまさかとは思ったけど…この十数年…私が勝手に想ってただけだったのねエリチカ…」ゴシゴシ



絵里「それは…」



鞠莉「だったらもうお遊びは終わり」スクッ



鞠莉「本気で落としてあげるわ!!!」ダッ



絵里「速い!?」



鞠莉「グッバイエリチカ!!」ゴォォォ



絵里「……」



絵里「はあっ!!」ブンッ



ドガッ!!!



鞠莉「きゃっ!?」ズザザザザザザ



鞠莉「ホワッツ…エリチカの動きが速くなった?」



鞠莉「ホワイ…踏み込みや捻りのモーションに全く変化はなかった…今までのように責め込めば…」ダッ



鞠莉「はぁっ!!!」ガッ



絵里「くっ…」グラッ



鞠莉「しめた!このまま…」ブォン



絵里「はっ!!」ビュォン



ドガッ!!



鞠莉「きゃあっ!!」ズザザザザザ



絵里「……」スッ



鞠莉「もうどうして!?技も使ってないし何が起こってるの!?」



絵里「気付かなかったの?私はさっきまで右尻しか出さず同じモーションでしか攻撃を出していなかったのよ」



鞠莉「!!!」



鞠莉「まさか…」



海未「どういうことですか!?」



理事長「さすがねことり」



海未「!!」



こと「えへへ…///」



理事長「答えは水着の繊維にあるわ」



穂乃果「水着の繊維?」



ことり「絵里ちゃんは体の重心が少し右寄りで動きにも少しクセがあるんだよ。最初はそれを矯正するために同じ水着でも左側と右側で別の素材を使っていたの。でもクセがあった方が攻撃が読まれにくいしそれに特化した方がいいことに気付いて絵里ちゃん専用の特殊な水着を作ったの」



理事長「筋肉に合わせて何種類もの素材を使っているのだけれど左足の可動部だけは中でも桁違いに薄く、丈夫で動きやすい素材を使っている。それ故、左足を軸にして右尻を振る時と重心寄りの右足を軸に特徴的な左尻を振る時では…」




ドゴッ!!



鞠莉「かは……」ズザザザザザザザ




理事長「スピードも威力も段違い」



ことり「あ、それから真姫ちゃんも…」



真姫「《尻刀空丸~瞬迅神繊維~(ぽっぴんパンツ)》!!!」ギュォォォォォォン!!



花丸「ずらっ!?尻筋が全く見えない!?」



真姫「この技のために水着をことりに特注してもらったのよ!!」バッ



花丸「うし… 真姫「遅い」ブゥゥゥン



花丸「!?」クルッ



ドゴォォ!!



花丸「くっ…」フラッ



真姫「もらった!!」グオッ!




花丸「《乳刀花丸~のっぽパイ~》!!!」ビョィィィィィィィン!!



真姫「なっ…!?」



ゴスッ!



真姫「くはっ…」ズズズズズズ



真姫「くっ…胸からも出せたのね…」



花丸「当たり前だよ。猿真似とは違うずら」



真姫「……」ピクッ



花丸「もう一発いくずら!!」



真姫「…猿真似ですって?」



花丸「《乳刀花丸~のっぽパイ~》」ビョィィィィィィィン!!



真姫「なめんじゃないわよぉぉぉぉ!!」



真姫「《乳刀空丸~滅乳~(ノーパイッ!)》!!!」ギュン!



にこ「なっ…!?真姫!あんた胸から出せるの!?私もまだ未完成なのに…」



にこ「追いかけられてたのにいつの間にか追い抜かれちゃってたのね…ほんっとに」クスッ




花丸「なっ!?マルの胸が消えた!?」




美渡「くっ…落ち着け!敵の罠だ!!胸を弾いて高速回転させることでまるで消滅したかのように見せてるだけだ!!」




真姫「はぁっ!!!」バチンッ!




花丸「ぐっ…」ズザザザザザ



真姫「はぁ…はぁ…」



花丸「はぁ…はぁ…少しあなたを見くびっていたずら…」



花丸「…制限時間も迫ってるし…次の一撃で確実に仕留める!!」



真姫「上等よ!私も本気で行かせてもらうわ!!」



真姫「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」



ピッカーーーン!!!ビリビリ!!



穂乃果「真姫ちゃんの乳首が!!」



ことり「金色に光って!!」



海未「水着を破った!!?」




にこ「ただ光っているワケじゃない…本物の金のように硬質化している…」



花丸「何を…マルだって…」



花丸「ふんっ!!」ビリビリビリビリ!



真姫「!?!?」ピカピカ



理事長「水着を破いて胸が剥き出しに…!?」



梨子「あの技は!!」



果南「マルったら捨て身で突っ込む気だよ!」ジョボジョボジョボザババババババビッシャビッシャドバババババババ




花丸「行くずら!!」ダッ!



ギュィィィィィィィィン!!!

ヒラヒラヒラヒラヒラ…



実況「な、なんと!先程破いた水着の切れ端が胸の回転に巻き込まれて花びらのように舞っているぞぉぉぉぉぉぉ!!!」




真姫「くらいなさい!!私とにこちゃんの師弟技よ!!!」ズォォォォォォォォォ!!




花丸「《乳刀花丸~あれに見えるは八重桜~(ブルン・ブルン・ブルーミング)》!!!!」




真姫「乳刀空丸~金色乳解放~(トッキ・メッキ・ポロロン)!!!」



ズドォォォォォォォォン!!!!



鞠莉「ビキニの素材を使い分けるなんて…」



鞠莉「ふふっ…素敵なデザイナーがいるのね」



絵里「…確かに、私は最近まで競女から逃げていたわ。だから実力はあなたに遠く及ばないかもしれない…」



鞠莉「!」



絵里「でも私はあなたの会見を観て知ったの!マリーが世界を飛び回ってもあの日あの試合のことを…私のことをずっと忘れずにいたことを!だから私もここに立っている!あなたに会うために…あなたとお尻を合わせるために!」



鞠莉「エリチカ…」



絵里「それに私は一人じゃない…真姫と花陽と…ω'sのみんなと協力して必ずあなたを打ち下すわ!」



花陽「絵里ちゃん…」





ダイヤ「お喋りはそこまでですわ!!」ダッ



絵里「!!」



絵里「来るっ…!!」サッ



ダイヤ「……」スルッ



絵里「!?!?」



ダイヤ「フフッ…」タッタッタッタッ



花陽「!!」



絵里「しまった!狙いは端から花陽だったのね!!」



ダイヤ「申し訳ありませんがあなたにはさっさと落ちてもらいますわ!!」ズォッ



絵里「花陽!!」




ダイヤ「《全力山彦尻(ヌーブラ・ダイヤッホー)》!!!」ゴォォォォォォォ!



ズゴォォォン!!!



花陽「がはっ…」



ズゴォォォン!!!




花陽「!?!?」



ダイヤ「フフッ、《全力山彦尻》は相手から攻撃を受けた時だけではなくこちらが仕掛けた自分自身の技を時間差でもう一度発動できますの」ググッ



絵里「花陽!!!!!!」



ダイヤ「ごきげんよう…」



ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!



花陽「あ………」グラッ



ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!



花陽「……」フワッ



花陽(あぁ……)



花陽(ごめんねみんな……)




ドサッ…




絵里「花陽……」




アナウンス「小泉選手転倒!LOSER!!!」



実況「ここでついに小泉選手倒れたぁ!!恐るべき黒澤選手の尻技に為す術も無く屈してしまったぁぁぁ!!!」



真姫「はぁ…はぁ…はぁ…花陽…」ヨロヨロ



ズキン!!



真姫「はううっ…!!」フラッ



花丸「はぁ…はぁ…まさかこのマルの技に太刀打ちできるなんて…本当に凄いずら」



真姫「くっ…」



花丸「でもここまでだよ」スッ



花丸「さようなら」



ドスッ!!



ダイヤ「あなたも落ちてください!!《全力山彦尻》」ゴォォォ!!!




絵里「……」




ドゴォォォ!!!




にこ「真姫!!!」




希「絵里ち!!!」



シュゥゥゥゥゥゥゥゥ…



真姫「……」



花丸「……」



真姫「……」スッ



花丸「そんな……」フラッ



ドサッ!!!





ダイヤ「!?!?」



絵里「それが…」



ダイヤ「何故…」



絵里「どうしたっての!!!!」ドゴォォォォォォン!!!



ダイヤ「がはっ…」ビュォォォォ!!



バシャッ…バシャッ…バシャッ…ザッパーン!!!



アナウンス「国木田選手転倒、黒澤選手落水!!LOSER!!!!」



鞠莉「なっ…」




鞠莉「ホワァァァァァッツ!?!?」



ワァァァァァァァァァァァ!!!!



実況「な…なんということでしょう!!!ここにきて試合が大きく動きました!!!ずっと押されていた西木野、綾瀬両選手が一撃で…たった一撃で相手を葬ってしまいました!!」



曜「どうして…!!明らかに押していたはずなのに…」



美渡「手加減していたとも思えない…」



理事長「あの二人…一体何をしたの?」



ことり「…何もしてないよ」



穂乃果「えっ!?」



海未「じゃあ一体…」



真姫「よかったわ間に合って…」



絵里「ええ。本当ね」



えりまき「ありがとう…」




花陽……!!





「救護室まで運ぶぞ」


「了解」



花陽「……」スゥスゥ



鞠莉「あ、あの子は倒れたハズよ!何もアクションを起こしてなんかないわ!!」



真姫「違うわ。ちゃんと最後に残してくれたのよ。最後の最後に…」



鞠莉「!!」



鞠莉「まさかあの子…!ランドにお尻を着いた瞬間に…!!」



絵里「日本の米作りには八十八の手間がかかると言われているわ。そして花陽の《豊穣尻》にも同じように隠された力があるの。攻撃を仕掛けるにしろ受けるにしろ計八十七回尻に刺激を与えた後、次の八十八回目の刺激がランドだった場合、地面を伝って私たち味方に特殊な栄養素を送り込み超強化するの」



鞠莉「これがジャパニーズカルチャー…」




真姫「確かに私たちは競女の経験が浅い新米なのかもしれないけど…」



絵里「できたての新米は…」ブゥン



鞠莉「消えた!?」



絵里「黄金に輝くのよ!!」ドガガガガガガガガガガガガ



鞠莉「ごふっ…!!」ズザザザザザ



真姫「はぁぁっ!!」



鞠莉「速い!?」



ズガッ!!



鞠莉「きゃっ!」ビュン



実況「両選手、小泉選手の隠された技により先程とは比べ物にならないない程の強さであの小原選手を圧倒しています!!!」



鞠莉「くっ…このままじゃ…」



絵里「いくわよ真姫!!」ビュン



真姫「ええ!!!」ビュン



シュタタタタタタタタタタタタ!!



鞠莉「またちょこまかと…」



鞠莉「!!」



鞠莉「後ろ!!」バッ



鞠莉「なっ!?」



鞠莉「攻撃してこない…ホワイ……」



ポツポツ…



鞠莉「!?!?」



サァァァァァァァァァァァァァァァ!!



穂乃果「雨!?」



海未「見てください!!ランドの上だけです!!」



理事長「強化した肉体で超加速で動き回ることで周囲の空気を温め、それが上昇し冷やされることで雲となり雨が降る…」



ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…



絵里「マリー!!あなたとのレース楽しかったわ!!日本の文化、もっと勉強することね!!!」バッ



真姫「落ちなさい!!!」バッ



えりまき「《団尻落雷》(ザ・フレンドヒップ・サンダー)》!!!!」




ピカァッ!!!


バリバリバリバリバリバリ!!!
ドゴォォォォォォォォォォォォォォォン!!!




ことり「きゃっ!!」ビリビリ



海未「ここにまで衝撃が…!」ビリビリ




梨子「いやっ!!」ビリビリ



ルビィ「ピギャァッ!!」ビリビリ



善子「嗚呼…空が哭いている…」ビリビリ



しいたけ「ワン!ワンワン!!」



美渡「くっ…しいたけ!大丈夫だ大人しくしろ!!」ビリビリ



シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…




絵里「はぁはぁ…」



真姫「はぁはぁ…」




実況「あ……」




実況「も…物凄い轟音と共に落ちた雷…は、果たして小原選手は無事なのか…!?」




絵里「!!」



絵里「真姫!上よ!!」



真姫「!!」



鞠莉「ファンタスティック!!」ズォッ



千歌「鞠莉ちゃん!!!」



希「なんてこった…雷が落ちる直前に雲の上まで飛び上がって避けたんや…」



真姫「フンッ…今の私なら!!」バッ



ズゴッ!!



絵里「よし…」




絵里「!?」



真姫「あ…ああ…」クラッ



鞠莉「ふふっ…最初に言ったでしょ?執行猶予付きだって…」



真姫「またあの催眠…さっきより……激し…い……」フラフラ



鞠莉「バーイ!」ドゴッ



真姫「かはっ…」ビュン



ザッパーン!!!



アナウンス「西木野選手落水!LOSER!!」




絵里「真姫!!!」



実況「ここに来て西木野選手が脱落!!最初にかけられた催眠が再発したぞぉぉ!!!」



にこ「真姫…よく頑張ったわ…」



実況「そして!両チーム残るは一名!!果たしてどちらが勝利を掴むのか!!」



絵里「ここに立ったからには…」



鞠莉「やっと会えたんだから…」



エリマリ「「絶対に負けるわけにはいかない!!」」



絵里「はぁっ!!!」



鞠莉「やぁっ!!!」



ドゴォォォォォォン!!!




グラグラグラ…



凛「……!!」



凛「にゃにゃ!?試合は…」パッ



凛「あ、穴丸は…」



「急げー」ガラガラガラ



「こっちに寝かせるぞ」ガラガラガラ



凛「!!」



凛「かよちん!!!」



花陽「あぁ凛ちゃん…目が覚めたんだね…」



凛「ひ、酷い傷にゃ!!大丈夫!?」



花陽「えへへ…ちょっと無理しちゃった…」



花陽「でも、条件は揃ったし大丈夫だよ」



凛「へ?」



絵里「うりゃ!!」グォォォォ!



鞠莉「せいっ!!!」ズォォォォ!



ドゴォォォォォォン!!!



穂乃果「絵里ちゃん頑張れ!!」



希「絵里ち!!ファイトや!!」



曜「鞠莉さん!頑張ってください!!」



果南「でも…このままぶつかり続けたら壊れちゃう!!」ジョボボボボボボボバシャァァァァァァァァァァァ!!!!!




絵里「はぁ…はぁ…」



鞠莉「ぜぇ…ぜぇ…」



美渡「今まで世界の強豪達と戦ってる鞠莉の試合を何度も見たけど…こんなにも苦しそうなのは初めてだ」




絵里「もう時間がないわマリー…次で決めましょう?」ハァ…ハァ…



鞠莉「サウンズグッド…でも、勝つのは私よ!」ダッ!!



絵里「絶対に負けない!!!」ダッ!!



花陽「一つ、土がよーく耕されているか」



……



花陽『《回転握り飯》!!!』



ザッザッザッザッザッザッザッザッ!!



えりまき『《尻幕煙》!!!』



サァァァァァァァァァァァ!!


……



絵里「はぁぁぁぁ!!!!」グォッ!



鞠莉「やぁぁぁぁ!!!!」ズォッ!



花陽「二つ、たっぷりの水分を吸収しているか」


……


サァァァァァァァァァァァ



穂乃果『雨!?』



海未『見てください!!ランドの上だけです!!』



……


絵里「はぁぁぁぁぁぁ!!!!」グォッ!!



鞠莉「やぁぁぁぁぁぁ!!!!」ズォッ!!



花陽「三つ、その地に【稲妻】が落ちているか」



……



真姫『落ちなさい!!!』バッ



えりまき『《団尻落雷》(ザ・フレンドヒップ・サンダー)》!!!!』



ピカァッ!!!


バリバリバリバリバリバリ!!!
ドゴォォォォォォォォォォォォォォォン!!!



……



絵里「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」グォッ



鞠莉「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ズォッ




花陽「そして四つ目…」




ニョキ…


……


えりまき『ありがとう』


……



鞠莉「!?!?!?」



ニョキニョキニョキニョキニョキニョキ!!!!

バッサァァァァァ!!!!!




穂乃果「あ…あれは!!」



希「稲や!!ランドから大量の稲が生えとる!!」



曜「そ、そんなの…」



梨子「ありなの!?」



善子「流石に稲不可避」



しいたけ「ワン!!」




鞠莉「くっ……」グラッ



実況「小原選手突然生えてきた稲に足を取られ体制を崩したぁぁぁ!!!」



絵里「もらったぁぁぁ!!!!」




ズキン!!



絵里「うっ……」フラッ



ドガッ!!



鞠莉「エリチカ!?」ヒュオン…



絵里「……」ヒュオン…




ザッパザッパーン!!




アナウンス「綾瀬選手、小原選手、落水!LOSER!!」



ザワザワ……
ザワザワザワ……



実況「これは大変だぁぁぁ!!両者ほぼ同時に落水したぞぉぉぉぉぉぉ!!?これは確実に決まったと思いましたが、綾瀬選手も蓄積されたダメージにより捨て身で突っ込むしかなかったようです!!」




希「絵里ち…」



果南「鞠莉…」ポタポタポタ…



理事長「……」



美渡「……」



実況「ただいまビデオ判定の結果が出ました。スクリーンをご覧ください」



……



鞠莉『エリチカ!!』ヒュオン…



絵里『……』ヒュオン



……



実況「小原選手の方が若干速めに落下しています」



……



グググッ…



鞠莉『!?』



鞠莉『稲が足に絡まって…』グググッ



絵里『……』ザッパーン



スルッ



鞠莉『くっ…』ザッパーン




アナウンス「綾瀬選手、先に落水!LOSER!!よってこの勝負、浦の星の勝利!!」



カラン!カラン!カラン!!


ワァァァァァァァァァァァ!!!!!



実況「衝撃の結末です!!!なんと小原選手!!!幸運にも稲が足に絡まり綾瀬選手より後に落水していた!!!」



実況「いやぁ素晴らしい!!全く互角の戦いでした!!!かつてあの小原選手をここまで苦しめた選手がいたでしょうか!?両選手…特に黄金のランドで舞った二人の金髪美女は間違いなく未来の競女に語り継がれていくでしょう!!!」



曜「やった!!!」



梨子「流石鞠莉さんです!!!」



善子「う、運を味方につけるなんて…私のリトルデーモン失格ね!!」



美渡「ほっ…」



にこ「そんな……」



希「絵里ち…」



理事長「惜しかったわね…」




花陽「そんな…どうしよう…私の技のせいで負けちゃった…どうしよう……」



ギュッ



花陽「!!」



凛「かよちんのせいで負けたんじゃないよ!かよちんのおかげでここまで戦えたんだよ!!」



花陽「凛ちゃん…」



凛「ありがとう!」ギュッ



花陽「うっ…うぅ……」



うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!!



鞠莉「ぷはぁっ!!」ザパァ



絵里「……」プカァ



鞠莉「え、エリチカ!ヘイ!返事しなさい!!」バシバシ



絵里「あぁ…マリー…」



鞠莉「!!」



絵里「ふふっ…どうやら…また負けちゃったみたいね……」



鞠莉「ンノー!!強かったわよエリチカ…」ギュッ



絵里「次は……」



鞠莉「!!!」


……



ロリ絵里『次は…』



……



鞠莉(うふふっ…あなたも本当に変わってないのね)



絵里「『ぜぇぇぇぇぇったい!!負けないんだから!!!!』」ポロポロ



真姫「いたたたたたたたたた痛いそこ痛いにこちゃん!!!」



にこ「我慢しなさいよ!全く…慣れない技を無理して連発するからよ」モミモミ



ヴェェェェェェ!!!
チョッ!アバレナイデヨ!!



えりぱな「ごめんなさい!!!」



理事長「お疲れ様です。本当にいい試合でしたよ!」



凛「そうにゃ!!ほとんど寝てて観てなかったけど凄く迫力があったよ!!多分!!」



希「結果は結果やん!あとは穂乃果ちゃん達を信じよや」




美渡「お疲れ様」



曜「ついに一勝だね!おめでヨーソロー!!」



ダイヤ「当然ですわ。私達が負けるなんてありえませんもの」



鞠莉「イェア!ダイヤはワンパンだったけどね!!」



ダイヤ「お黙り!!」



花丸「でも、これで一勝一分け…次のレースに負けてもマル達が負けることはなくなったずら!」



美渡「まあ…次に負けることは絶対にないと思うけどね」



しいたけ「ワンワン!」



穂乃果「……」



海未「……」



ことり「……」



穂乃果「なんだか信じられないよ…」



海未「ええ…」



穂乃果「ついこの間まで競女の『け』の字も知らなかったのに、今では廃校阻止をかけて大舞台に立とうとしてるんだね…私たち……」



ことり「そうだね…」



穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん。ワガママな穂乃果にここまで付いてきてくれて…」



ことり「ホノカチャン…!」



穂乃果「!!」



海未「それは勝った後にみんなの前で言ってください」クスッ



穂乃果「うん!!」



穂乃果「よーし!!行こう!!!」



実況「さあ、泣いても笑っても最後のレースです。ここまでの二チームは過去に前例のない程の盛り上がりを見せてくれました。果たして大将戦ではどんなレースが待っているのか!?内浦が勝つのか、音ノ木坂が引き分けに持ち込むのか!!」



理事長「引き分けに持ち込むことができれば廃校の心配からは免れられるわ」



理事長「頼んだわよ。三人とも」



実況「まずは音ノ木坂学院のω'sから!!園田選手、南選手、高坂選手の登場だ!!!」



にこ「海未!ことり!穂乃果ー!!頼んだわよ!!!」



凛「頑張るにゃー!!!」



実況「そして!!浦の星女学院のAssoursからは先程の黒澤ダイヤ選手の妹、黒澤ルビィ選手、松浦果南選手、そして…高海千歌選手だぁぁぁ!!」



ルビィ「うゆゆ…」ドキドキ



果南「ルビィ、大丈夫だよ。確かに音ノ木坂はちょっとユニークな選手が多いけど、私たちが負けるはずないよ!」ジョバァァァザッパザパァドボボホボボ!!



千歌「……」



穂乃果「……」




千歌「やっぱり…穂乃果さんは最後に出てくると思っていました」



穂乃果「私も…千歌ちゃんと最後にぶつかるんじゃないかと思っていたよ」



千歌「今まで必死で戦ってくれた仲間のためにも…」



穂乃果「悔いの無いよう全力で…」



ほのちか「「倒す!!!」」ドドン



実況「白熱の最終レースを飾るランドはこれだぁ!!!」



ピキピキピキピキピキピキ!!!



6人「!?!?」



千歌「氷のステージか…」



ルビィ「ぴぎゃっ!?冷たい!!」



果南「滑って転倒しないように気をつけよう」ジョバァァァァァァプッシャァァァァァァァァ!!




実況「ラストを飾るはシーリ!!! on iceステージとなります!動きにくい上に足の裏が冷え冷えになる地獄のようなステージ!!果たして両チームはどう攻略するのか!?」



海未「……」



ルビィ「うゆ…」



千歌「……」



果南「……」ジョボボボボボボボボボザパァザッパーン!!



海未(大将戦に出てきたということは皆手練れでしょう。…しかし、あの中で一人だけ異様な人物がいます)



ことり(明らかに一人だけ浮いている選手…)



穂乃果(試合前からその圧倒的な存在感を放つ選手……)





ことほのうみ(リーダーの高海千歌!)




ことり(一体どんな戦い方をしてくるんだろう…)



穂乃果(この動きにくいステージで常に警戒するのは至難の技だよ…)



アナウンス「レース開始5秒前」




ことうみ「……」ゴクリ



4



ルビィ「うゆゆ…」



3



果南「……」ジョバァァァァァァァァァァァァァァァ



2



千歌「……」コキコキ



1



穂乃果「……」ゴクリ




カラン!カラン!カラン!!



果南「《排水Go(アスア・ジェット)》!!!」プッシャァァァァァァァァ!!



ことほのうみ「!?!?」



海未「お尻から水を…」



ことほの「噴射した!?」



実況「ここで松浦選手の先制攻撃だぁぁ!!尻のジェットで氷を滑っているぞぉぉぉ!!!」



松浦「喰らえ!!」ジョバァァァァァァァァァ!!




海未「こういった滑るステージでは止まった状態で力を受けるのは危険…なら!」



海未「はっ!!」シャァァァァァ!!



果南「!!」



海未「常に氷の上を滑りながら戦うのが吉です!」シャァァァァァ!!



穂乃果「すごいよ海未ちゃん!足の裏を器用に使って氷の上を滑ってる!!」




果南「でも甘いよ!!」ジョバァァァァァァァァァ!!




海未「なっ!?」シャァァァァァ!!




ことり「あんな速さで旋回できるなんて!」




果南「もらった!!」ジョバァァァァァァァァァ!!




海未「なんの!!」バッ




海未「《尻振去光(シリプルサルコゥ)》!!!」クルクルクル!!!



果南「なっ!!?」ジョバァァァァァァァァァ!!




千歌「スケート技みたいに空中で身体を回転させてカウンターを狙う技だ!」




果南「くっ…」ショババババ…




海未「ふぅ…」シャァァァァァァァァ




実況「ここは両者一旦引きます!!」




海未「あれは一体どういう原理なのですか!?」



ことり「ちょっと緩い人なのかなとは思ってたけど…」



穂乃果「まさかそれを武器にしてくるなんて…」




美渡「…緩いわけじゃない。果南は特殊な体質を持っている。通常体内へ水分を取り込んだ時、必要な分は吸収され不要な分は尿や汗となって排出される。だが果南は逆に体内で『水』を生成してしまう。それも純情ではない量を。だから血中ナトリウム等を維持するため常に人より大量の水を排出する必要がある」



果南「この滑りやすいランドは私の能力を最大限に活かせる作りになっている。落とされるのも時間の問題だよ!」ジョバァァァァァァァァァ!



千歌「じゃあそろそろ私も行こうかな…ってあれ?ルビィちゃんは?」キョロキョロ



ルビィ「は…はわわ…」ツツツー…



千歌「ダメルビィちゃん!!そっちは落ちちゃうでしょ!!!!」




ルビィ「ご、ごめんなさぃぃ!!!」ビクゥ




海未「…あの子は初心者でしょうか?」



穂乃果「そうみたいだね。放っておいても問題ないかも」



ことり「何か裏がある気もするけど…」スッ



ことり「そろそろ行きます!」ズォッ




果南「ふーん、真正面から突っ込んでくるなんて命知らずだね!!!」ブショォォォォォォォォォ!!




果南「なっ!?」ブショォォォォォォォォォ!!




ことり「……」タッタッタッタッ




果南「なんで氷の上を走れるの!?水を撒いたことで更に滑りやすくなっているはず!!」ブショォォォォォォォォォ!!





絵里「ことり!一体どうやって?」




理事長「《焼鳥歩長調(グリル・ホチョウチョウ)》」



絵里「!!」



理事長「一般的に『氷=滑る』と思いがちだけれど、正確には『濡れた氷=滑る』。スケートは勿論先程の海未さんが氷の上を滑走できたのも、氷を圧力で溶かし水にすることで摩擦が生まれるから。逆に言えば摩擦の少ない『乾いた氷=滑らない』」



花陽「それとことりさんの技にどんな関係があるんですか?」



希「成る程、そういうことか」



花陽「!!」



希「ことりちゃんは足裏に高熱を貯めることで、あの果南って子が巻いた水を蒸発させとるんよ」



理事長「しかも、そのまま下の氷を溶かさないように完璧なタイミングで次のステップを踏んでいる。故にことりは滑らずに歩けるのよ」



真姫「驚いたわ…」



凛「凄すぎにゃ…」



理事長(……)




……



ことり『えいっ!はぁっ!!』ブンブン!



理事長『ことり、そろそろ寝る時間よ」



ことり『うんっ!もうちょっとだけ!!』ブンブン!



理事長『明日も学校あるんだから…程々にね?』スッ




ことり『はぁ…はぁ…みんなのためにも足を引っ張らないように頑張らないと…』ブンブン!



理事長『……』



……



理事長「ことり。あなたの頑張りは一番間近で見てきたつもりよ…」



理事長「絶対に勝ちなさい!」





ことり『やぁぁぁぁぁぁ!!!」タッタッタッタッ




果南「だったら…」クルッ



海未「お尻を向けた!?」




果南「《叛逆のウォシュレット》!!!」プッシャァァァァァァァァ!!!!!



にこ「水を直接ぶつけてきたわ!」




ことり「……」サッ



果南「この距離で避けた!?」



ことり「いきます!!」バッ



ことり「《キャンディヒップ~パチパチ飴~》!!!」バチバチバチバチバチ!!!




果南「ぐぁぁっ!!」ズザザザザザザザザ




穂乃果「海未ちゃん!追撃に行くよ!!」シャァァァァァァァァ



海未「了解!!」



果南「くっ…なんの!!」ググッ



チョロチョロチョロ…



果南「!!」



果南「尻筋が痺れて…力が入らない……」チョロチョロチョロ



ほのうみ「もらったあ!!!」シャァァァァァ




ガッ!ガッ!



ほのうみ「!?」



千歌「させないよ!」



穂乃果「えっ…!?」



海未「いつの間に…」



千歌「《封殺舞踏曲(パンティー・ロック・アンセム)》グルングルングルン!




穂乃果「わっ!?」ブンッ!



海未「くっ…」ブンッ!




ズザザザザザザザザザ…




果南「ナイス千歌!」



実況「高海選手!!両乳首を高坂選手、園田選手の水着に引っ掛け、踊るように振り回し投げたぁぁぁぁ!!!」



海未「二人の体重を物ともせず振り投げるなんて…」



穂乃果「やっぱりあの千歌ちゃんって子、純情じゃない強さだよ」



千歌「ふふっ」スイスイ



ことり「やっ!」ズォッ



ドガッ!!



千歌「……」シュゥゥゥゥゥ



ことり「効いてない!?」



千歌「甘い!!」ドゴッ!!



ことり「きゃっ!!」ビュン!!!



穂乃果「ことりちゃん!!」



海未「《乳歯止(ニューブレーキ)》!!」ポヨン



穂乃果「《救世尻(エアバック)》!!!」ポヨン



ツルツルツルツル…グググッ




ことり「ありがとうホノカチャン、海未ちゃん!!」



実況「止めたぁぁ!!!氷上でのもの凄い踏ん張りだぁぁ!!!」




実況「しかし音ノ木坂三人ががりでも苦戦する程の実力を持つ高海選手!!!やはり最強チームのリーダーは別格だぁぁ!!!」




鞠莉「初めてちかっちとお尻を合わせた時、気が付いたら水に浮かんでいたわ…世界をあちこち飛んでたけど、あんな経験初めてよ」




千歌「さあ、私も前に出るよ!」ズォォォォォォッ




海未「なっ…」



千歌「《竜宮尻》!!!」



ことほのうみ「!?!?」



ことり「な…何これ……」ユラユラ



穂乃果「動きがゆっくりに…」ユラユラ



海未「幻術…ですか…」ユラユラ






凛「あれ?穂乃果ちゃん達固まってない?」




にこ「もう!何してるのよ!!」




希「あれは…」



千歌「ほっ!!」シャァッ!



海未「いつの間に前に…」



ドガッ!!!



ことり「海未ちゃん!!!」



千歌「そりゃ!」シャァッ!



ズガッ!!!



ことり「きゃぁっ!!」



穂乃果「海未ちゃん!ことりちゃん!」



千歌「ごめんなさい穂乃果さん」パッ!



穂乃果「!?!?」



千歌「浦島太郎を知っていますか?そのお話に出てくる竜宮城は海の中にあるんです。そこはすっごく綺麗で、色んなお魚がいっぱい住んでて…綺麗な乙姫さんがいて…まるで理想郷みたいなんです」



美渡「…しかし浦島太郎が陸に戻るとそこは何百年も先の世界。《竜宮尻》の原理はその外界との時間差を利用したもの。尻から出る波動で敵に時間の流れを遅く感じさせる技…あの鞠莉が一瞬で敗れたのもこの技のせい…」



鞠莉「イグザクトリー」



鞠莉「でも、ちかっちがこの技を使った目的は…他にあるわ」



千歌「どうですか…感じませんか?潮の香り…波のさざめき…海鳥の鳴き声…魚の跳ねる音…青く澄んだ世界…浦の星って……内浦って本当にいいところなんです。廃校にしちゃうなんて勿体無いくらいに」




穂乃果「なんで!?さっきは学校のことなんて気にしないで戦おうって…」



千歌「原動力なんです!!!」



穂乃果「!!」



千歌「私たち…どうしても学校を守りたいんです。だから例え、引き分け以上が決まっていても負けるわけにはいかないんです。この思いが本物だって証明するために…廃校をかけてランドに立つチームリーダーの意思は誰よりも強いって証明するために!!!」ブンッ




ドゴォォォッ!!!




絵里「穂乃果!!」



真姫「マズい…急所に入ったわ…」



穂乃果「ぐっ…」



千歌「はぁっ!!!」



ドガッ!ズガッ!ボガッ!!



花陽「あわわ…タコ殴りになってます…」




海未「穂乃果!ことり、行きますよ!!」



ことり「うん!」



ことうみ
「ことうみ式合体技
《翼ノ折レタ 不死天鳥(Hanemoge bird)》!!!」シュバババババババババ



千歌「!?」



海未「それは私たちだって同じです!!」シュバババババババババ



ことり「大好きな音ノ木坂を…みんなとの時間を守りたいんだから!!!」シュバババババババババ




果南「ちっ…ちょこまかと…」



果南「…でもっ」ニヤッ



果南「《竜宮尻》に囚われたままじゃ止まって見えるよ!!」プッシャァァァァァァァァ!!!



海未「ぐっ!!」ビュン



ことり「いやっ!!」ビュン




千歌「内浦は私が!!」ドガッ



穂乃果「……」ガッガッガッ



千歌「Assoursが守る!!」



穂乃果「……」スッ



ガッ!!



ピカァァァァァァァァァァ!!!!
キィィィィィィィィィィィン!!!!



かなるび「!?!?」



美渡「なっ…!?」



千歌「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??目が見えない!!?耳が痛いぃぃ!!?」フラフラ



実況「な…なんだぁぁぁ!!!?圧倒的優位に立っていた高海選手が急に苦しみだしたぞぉぉぉ!!!?」



にこ「一体何をしたの!?」



花陽「一瞬パッて小さく光って、耳にツンとくる音がしたような…」



真姫「まさか…!!」



希「成る程なぁ穂乃果ちゃん。よう考えたわ」




千歌「うわあぁぁぁぁ!!!」ブンブン




果南「千歌!しっかりして!!一体どうしたの!?」ショバババババ



穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん。ありがとう!」



ことり「成功したね!」バッ



海未「《竜宮尻》も解けました」バッ



果南「一体何を…」ショバババババ



穂乃果「よかった…やっとお尻とお尻のぶつかり合いができたね…千歌さん」



千歌「ぐぅぅぅぁぁぁ!!?」フラフラ



穂乃果「千歌ちゃん…あなたは本当に強いと思う。学校のことを考えて、競女に本気で取り組んで常に上を目指そうとしている…尊敬するよ」



海未「ですがその驕らない姿勢がアダとなりました。あなたは全ての試合をじっくりと
観察していた故にその脳裏にどんな技を見たかがしっかりと焼き付いてしまっている」



ことり「だから私たちで再現したの」




果南「再現って…」ジョボボボッ!!



穂乃果「第一レース、第二レース…両方の試合に似たような状況があったよね?」


……



曜『そろそろいくよ』シュバババババババババ



曜『ん?』シュバババババババババ



ピカーン!!



曜『月?さっきはこんなものなかったような…』シュバババババババババ



ズォォォォォォドガッ!!



曜『ぐあっ!!』



……



真姫『64Hzね…』ニヤッ


ダイマリマル『!?!?』シュバババババババババ



真姫『《尻裂ハック(おじゃまジャミング)》!!』



パチーン!!!!
キィィィィィィィィィン!!!



鞠莉『ホワッツ!?』パッ



ダイヤ『なぜですの…!?』パッ



……



海未「《素乳提灯》を《月結尻》で打ち破った状況と、《乳腺上のシンデレラ》を《尻裂ハック》で破った状況…それは高速移動による弾幕を尻技で崩した点で一致します」



ことり「だから私と海未ちゃんも同じように弾幕技で同じ状況を作ったの!その状況を見れば誰しも第一レース、第二レースを思い出す」



穂乃果「ましてやそこまで揃った時にお尻を突き出そうものなら《月結尻》の強烈な光と《尻裂ハック》の強烈な音がそのまんま脳裏を駆け巡る!!名付けて…」




ことほのうみ
「《追憶残月尻(フラッシュ・バック)》
!!!」



果南「そこまで考えて…」チョロチョロチョロ…




穂乃果「私だってそう!廃校阻止を掲げてここに立ってるんだよ!!ここにいるみんなは私の思いに応えてついてきてくれたの!!最初はアイドルで挫折したけど…その時だって…その時から大好きな学校を守りたくてやり始めた!!だからここに立つ今、譲れないのはそっちだけじゃない!!こっちだってそうなんだよ!!」バッ



ことり「これで…」バッ



海未「終わりです!!」バッ



ことほのうみ
「《尻晶乳世界(ブレイヴ・ニューワールド)》!!!!」ズガガガガガガガガガ




千歌「がはっ!!」ビュン



果南「ぐっ…千歌!!」ブシャアアアアアアア!




ドゴォォォォォォォォォン!!!



実況「決まったぁぁぁ!!!音ノ木坂の巧みな伏線技により高海、松浦選手吹き飛ばされたぞぉぉぉ!!!」



千歌「くっ……」ビュン



果南「止まれ……!」ショババババババ!




果南「止まれぇぇぇぇぇぇ!!!!」バビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!




…ググッ!!




千歌「はっ!?」



千歌「と、止まった!?」



千歌「すごい…氷の上であんな勢いで吹き飛ばされていたのに……」




千歌「果南ちゃん!ありが…」クルッ




ヒュォォォォォ…




千歌「え?」



アナウンス「松浦選手、落水!LOSER!!」




実況「あぁぁっと高海選手を噴射によりランドギリギリまで守った松浦選手!!ですが自身は水に落ちてしまったぁぁぁ!!!」




千歌「そんな…私のために…」




海未「トドメを刺しにいきましょう!」シャァァァァァ



ことほの「了解!」シャァァァァァ




千歌「ごめんね果南ちゃん…」



ことり「勝ちは…」タッタッタッタッ




海未「もらいます!」シャァァァァァ




穂乃果「ありがとう…さよなら千歌ちゃん!」シャァァァァァ




千歌「《反転終尻乳世界(ターミネーション・イン・ザ・ニューワールド)》」ボソッ



ことり「??」タッタッタッタッ



ことり「今何か…」タッタッタッタッ





ルビィ「遅いです」スッ



ことり「!?!?!?」



ルビィ「《閃光昴返し(カウンター・スバルビィ)》」ススッ




ことり「……」




ルビィ「見えませんでした?ルビィの尻筋」




ことり「あ……」フラッ




ドサッ……




ほのうみ「!?!?」シャァァァァァァ




アナウンス「南選手、転倒!LOSER!!」




理事長「ことり!!」



実況「な、なんと!!先程までランドの隅で怯えていた黒澤選手が初心者とは思えない程の尻捌きで南選手を一刀両断したぞぉぉ!?」



穂乃果「ことりちゃん!!」



海未「一体彼女に何が起きたのですか!?」




千歌「ふふふっ…」



ほのうみ「!!」



千歌「別に学校のことなんてどうでもいいや…こんな勝負さっさと終わらせちゃおーっと」シャァァァ!



ドスッ!!



穂乃果「かはっ…」



ルビィ「せいっ!!」バッ…バババ…ドゴッ!




海未「ぐっ…」



海未(上手い…道場で鍛えていた私よりも足腰の使い方が成っています…!!)




ズザザザザザザザザ…



美渡「千歌のやつ…あの技は使うなってあれ程言ったのに…」



梨子「千歌ちゃん…どうしちゃったの…?」ギュッ



ダイヤ「ルビィが……ルビィが凶暴化してしまいました……うーん…」ドサッ



曜「ダイヤさん!!」



善子「悪魔をその身に宿したのね…やるじゃない」




海未「穂乃果!大丈夫ですか!?」



穂乃果「う、うん…なんとか!」



穂乃果「でも…なんだか千歌ちゃんの様子がおかしいよ!さっきまでとは違う…学校なんてどうでもいいって…」



海未「ルビィという方もさっきと動きがまるで違います」



ルビィ「世界を反転させたんだよ」



海未「!!」



穂乃果「どういうこと!?」



ルビィ「ルビィは初心者と対極の存在であるプロに、千歌ちゃんは学校問題っていう雑念を捨てて勝利だけを目指すハイエナになったってことだよ」



穂乃果「雑念って…」



海未「つまり先程とは正反対ということですか…」



海未「……」シャァァ!



穂乃果「海未ちゃん!!」



海未「なんの自己暗示か分かりませんが、私が培ってきたものを否定されている気がしてなりません!!」



海未「はあっ!!」ブンッ



ルビィ「……」サッ



海未「セイッ!はっ!とりゃ!!」ブンッ!…バババ…ブンッ!



ルビィ「当たらないよ」ヒョイヒョイヒョイ



海未「くっ…そんな滅茶苦茶な動きで何故!!!」



ルビィ「よいしょ」ズォッ



ドガァァァ!!!



海未「ぐはっ!!」ズザザザザザザ



穂乃果「なんで…なんで海未ちゃんの技が当たらないの…」



ルビィ「確かにその人はプロにも匹敵するような体幹の持ち主です。普通ならプロでも全てを避けるなんて難しいでしょう」



ルビィ「でもルビィの表側は初心者。つまりプロ並みの実力と初心者特有の運を兼ね備えているんだよ。名付けて…」



ルビィ「《初心者の強運(ピギィナーズ・ラック)》を!」



海未「そんな…」



千歌「私も行こーっと」シャァァァァァ!



海未「速い!!」



穂乃果「……」バッ!




ドゴォォォォォォン!!!




千歌「はぁぁぁぁ!!!!」ガッガッガッガッ!



穂乃果「このっ!!!」ガッガッガッガッ



千歌「ほらほらほらほら!!」ガッガッガッガッ



穂乃果「ぐっ…」ガッガッガッガッ



穂乃果「千歌ちゃん!それでいいの!?さっきまでの気持ちはどうしたの!?」ガッガッガッガッ



千歌「あんな気持ちにすがり付いてたら勝てるものも勝てない!!お願い!さっさと落ちてよ!!!」ガッガッガッガッ



穂乃果「絶対に落ちないよ!!」ガッガッガッガッ



千歌「くっ…なんで!!さっきより速いでしょ!?痛いでしょ苦しいでしょ!?」ガッガッガッガッ



穂乃果「ぐっ……」ガッガッガッガッ




穂乃果「おおおおおおおおっ!!!」ズガガガガガガガガガガッ!!!



千歌「!?!?」



千歌「なんで…」ガッガッガッガッ



穂乃果「さっきの方がよっぽど強かったよ!《竜宮尻》で内浦のことを訴えてきた方がよっぽど…!!それを『あんな気持ち』で片付けるんならそっちが落ちて!!」ズガガガッ!



千歌「何を!!」




実況「これはすごい…両チームのリーダーによる激しい尻の撃ち合いだぁぁぁぁ!!!」




曜「千歌ちゃん…」



梨子「そんな……」



花丸「……」



善子「残酷な悪魔ね…」




美渡「千歌…あんたそれでいいのかよ…」



ようよしりこまる「!?」



美渡「バカちかぁぁぁぁ!!ふざけんじゃないよ!!!ただ勝てばいいってもんじゃないだろ!!ここに来てランドに立ってる理由忘れたのかよ!!!!」



曜「美渡お姉さん…」



美渡「くっ……」ポタポタ



しいたけ「バウッ!バウバウッ!!」



梨子「どうしたら……」



千歌「そりゃそりゃそりゃ!!」ドガッ



穂乃果「海未ちゃん!!」ズガガガッ



海未「!!」



穂乃果「もしかしたらあの技を使えば千歌ちゃんの…二人の目が覚めるかもしれない!!」


海未「あの技って…まさか…」



穂乃果「そう!そのまさか!!」ガッガッ



海未「絶対に嫌です!!!そもそもあれは技じゃなくてたまたま起きたもので…///」



穂乃果「お願い!このままじゃダメなんだよ!!こんな千歌ちゃん誰も望んでない!!」ズガッ!!!



海未「くっ…そんな……」



千歌「もううるさいなぁ…何をする気か知らないけど全部無駄だよ!!!」



千歌「《P.P.A.P(パワー・プレス・アルテマ・パイパイ)》!!!!」ピコピコピコ!!



穂乃果「頼むよ海未ちゃん!!」バッ



穂乃果「《9色乳言霊(パイ・パイ・パイでしょカラーコード)》!!!」ドガドガッ!!



千歌「《081乳連撃(オー・パー・イー・マシンガン)》!!!」ズダダダダダダッ



穂乃果「《性加速境界(サクラダ・ファミリア)》展開!!」ボインボイン!!



穂乃果「《巨乳塔(たわわ・タワー)》!!!」ボボボボボボボボ!!




実況「意地と意地…胸の胸の激しいぶつかり合いが続いています!!」



海未「分かりました穂乃果…あの技を使います!!」



ルビィ「させない!!」バッ



ルビィ「《轟音尻(シンバルビィ)》!!!」シャァァァァァァァァン!!




海未「……」



ルビィ「!?」



海未「そのような技で雑念は生まれません!!」



ルビィ「なっ…」



穂乃果「海未ちゃん!!」シャァァァァ



千歌「あっ!逃げた!!」



海未「いきますよ!」ズォォォォォォ



穂乃果「いっけぇぇ!!!」




希「海未ちゃん!何か手があるんか!!」



絵里「千歌って子の人格を呼び覚ます相当な大技を持っているらしいわ!」



凛「いけぇぇ海未ちゃんー!!」



花陽「お願い…」グッ



真姫「頼むわ!!」



にこ「やっちゃいなさい!!!」



理事長「海未ちゃん!!」



実況「園田選手の大技!!果たしてどんなものなのか!!?」




ルビィ「来る…!」




千歌「マズい…!!」バッ




海未「くらいなさい!!!」



プスゥ…




千歌「へ?」


ルビィ「へ?」


実況「へ?」


美渡姉「へ?」


理事長「へ?」


希「へ?」


絵里「へ?」


凛「へ?」


花陽「へ?」


真姫「へ?」


にこ「へ?」


梨子「へ?」


曜「へ?」


善子「へ?」


花丸「へ?」


鞠莉「へ?」


しいたけ「へ?」



全員「屁ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?!?」



ダイヤ「う…うーん……」



ダイヤ「はっ!」ビクッ



ダイヤ「ルビィ…ルビィは!?」



実況「そ…園田選手……その…えっと……ゆ、ユニークな技で相手を戸惑わせているぞぉぉ!!」


絵里「ハラショー…」



希「スピリチュアルやね」



真姫「イミワカンナイ!!」



凛「ちょっと寒くないかにゃ?」



花陽「ダレカタスケテ…」



理事長「……」ガクッ



にこ「ちょ…」


にこ「ちょっと!!なんなのふざけてるの!?いくら尻女(しりめ)とは言え最低限の恥は持ちなさいよ!!」



ザワザワ…
ザワザワザワ…



ルビィ「あ…ああ……」



千歌「それは……」




海未「いきます…!!!!」スッスッスッ



シュボッ!



海未「《屁ギラゴン》!!!!」プスゥ



ボォォォォォォォォォォ!!!!!!



全員「!?!?!?」



梨子「オナラに引火した!?!?」



実況「これは予想外!!!なんと園田選手!!放屁した直後すかさず尻を高速で摩擦させることで火を起こし火炎放射のように解き放ったぞぉぉぉ!!」



海未「は、恥ずかしい…顔から火が出そうです///」ブボォォォォォォォ!!




理事長「これは別問題で廃校案件になりそうね」フラッ



絵里「理事長、お掛けになってください…」



凛「あ!でも見て!!」




ルビィ「ふぇぇ…」ガクガク



千歌「あ…あれ?」キョロキョロ



穂乃果「やった!!あまりのショックに二人が元に戻った!!!すごいよ海未ちゃん!!」



海未「やっとですか…」シュボボ



ルビィ「な…なんでルビィこんな氷の真ん中に……それにちょっと臭い…」



海未「……」ピクッ



ルビィ「お姉ちゃぁん……」メソメソ



ドスン!!



ルビィ「ピギィィィィィィィ!!?」



海未「誰が臭いですってぇ?」ボキボキメキ!




ルビィ「」




コテン…




アナウンス「黒澤選手転倒!LOSER!!」



実況「あぁぁぁっと!!黒澤選手、園田選手の剣幕に気絶してしまったぁぁぁ!!!」



ダイヤ「ルビィ!!!」



千歌「ルビィちゃん!!」



穂乃果「千歌ちゃん」



千歌「!!」



千歌「申し訳ありません…私、思わず勝つことに溺れていて本当の目的を見失っていました…」



美渡「千歌…」




穂乃果「……」




千歌「そして思い出させてくれてありがとうございます!」




…私も今ここに立つまでに多くの苦労がありました。



私たち内浦は海に囲まれた地域で…
小さい頃から浅瀬にランドを置いて競女をすることが多かったんです。



ロリ千歌『曜ちゃんそれそれ!』プリプリ



ロリ曜『ヨーソロー!』プリプリ



ロリ果南『あー千歌!手使っちゃダメだよ!』ショロロロ…



ロリ千歌『えへへ!千歌ね、しょーらいは内浦の競女アイドルになるの!!』



ロリ曜『ハイハイ!私もなりたい!!』



ロリ果南『なーに?競女のアイドルって』フフッ




ワァァァァァァァァァァ!!!



千歌『《卑猥目覚まし(揉ーミング コール)》!!!』プリプリモミモミ



ドサッ!!



実況『決まったぁぁぁ!!!優勝は浦の星女学院のAssoursだぁぁぁ!!!強い!やはり強い!!今年で7年連続全国優勝!!!さすが王者の貫禄です!!!』



千歌『やったぁぁぁぁ!!!!』



梨子『千歌ちゃん!やったよ!!!』



曜『ついに一位になったんだね!!』



果南『本当に競女界のアイドルだよ!!』ジョジョジョジョジョジョジョルノ



ダイヤ『嬉しいですわ…初めはまさかとは思いましたが本当に優勝できるなんて…」グスッ



ルビィ『お姉ちゃんうわああああん!!』ダキッ



善子『世のリトルデーモンよ…以後、堕天の王に鎮座する我が尻に祈りを捧げたまえ…』



花丸『善子ちゃんのお尻にみんなが手を合わせるの想像したらシュールずら!』



善子『それはバチ当たりよズラ丸!それに善子じゃなくてヨハネ!!』



アハハハハハハハ!!



千歌『あはははは!!』キラッ





でも、そんなある日…



ダイヤ『……』


千歌『廃校……』


ダイヤ『正確には競女人口の減少により駿河競女養成学校からの資金提供がストップするというお知らせですの…でも、元々人口の少なかった浦の星女学院は競女があったからこそなんとか成り立ってきた高校…
今の私達が強豪を謳われているとは言えその後の選手が育たなければ意味がありませんわ…競女の終わりは浦の星女学院の終わりだ…ということです』


千歌『そんな…こんなにいいところなのに…』


果南『せっかく優勝したのにね…』ジョババババババババババ


ルビィ『学校…無くなっちゃうの?』


善子『ついに我が玉座を退かねば成らぬ刻が…』




花丸『みんな!この記事見て!!』ドタバタ


善子『わっ!?ちょっとズラ丸!』


ダイヤ『これは…』



ーSaimpo Snowついに御用!お手柄音ノ木坂競女研究部ω'sー



ダイヤ『音ノ木坂…ω's…聞いたことがありませんわ』


花丸『最近できたばかりなのに手練れのSaimpo Snowをやっつけたことで有名になったんだよ!学校でも近所でもこの話題で持ち切りで【かっこいい】【私もヒロインになってみたい】って人が結構いて、また競女が注目されているんだよ!!』


千歌『それじゃあ、そこと練習試合をして勝てば競女や私たちに憧れた人たちがいっぱい入ってくれるかもしれないよね!?』




美渡『そういうことなら任せときな!』



8人『!?』



千歌『美渡ねえ!!』



美渡『千歌なら絶対に言い出すだろうなと思ったから…ジャジャン!』バッ



6人『おおおおおおお!!!』



花丸『練習試合の告知ポスターずら!』



ルビィ『なんだかものすごい量だね…』



美渡『全部で5000枚刷った』



6人『5000枚!?』



美渡『これをウチの同僚や他県の部署の人にも協力、更にコピーしてもらって全国にばら撒く!!これで内浦だけでなく日本各地から見物人が来るぞ!!』



ダイヤ『心強いですわ!!!』



美渡『それから、試合まではこの現役競女選手高海美渡がビシバシ鍛えてやるからな!』



花丸『練習辛そうずら…』



ルビィ『でもこれは全国大会以上のチャンスだよ!!』



果南『うん!!



善子『ヨハネの黙示録が告げるは、我らの未来は…』ボソボソ



ダイヤ『よろしくお願いします!!』



千歌『よーし!!梨子ちゃんと曜ちゃんにも伝えてくる!!』タッタッタッタッ



ダイヤ『あ!ちょっと千歌さん!?』



千歌『そうだ…!』クルッ



ダイヤ『??』



千歌『みんな…絶対に勝とうね!!』



美渡『ふふっ…』



7人『オーッ!!!』



……




千歌「だからみんなのためにも、浦の星復興のためにも!この勝利は私たちの未来へのチケットになる!!」



バサッ



ほのうみ「!?」



千歌「《HIWAI ETIQUETTE(変態作法)》
次で決めます!!」ドドン



競女「高海選手!上を脱いで完全戦闘態勢に入ったぞぉぉぉ!!!」




穂乃果「花陽ちゃんは…」



千歌「!!」



穂乃果「花陽ちゃんは私たちのデビュー戦の応援に来てくれて勇気を出して一緒に競女をやりたいって言ってくれた」



花陽「!!」



穂乃果「凛ちゃんは恥を捨てて友達を見捨てない心を胸に競女の世界に入ってきてくれた」



凛「!!」



穂乃果「真姫ちゃんは大好きな競女を汚されたのに怒って危険を顧みずにSaimpo Snowに立ち向かった」



真姫「……」



穂乃果「にこちゃんはお母さんの死を受け入れて立ち直り、競女の世界に立つことで新たな道を開いた」



にこ「……」



穂乃果「絵里ちゃんは最初は頑固だと思ってたけど、ずっと競女に対して熱い思いがあって私たちと戦ってくれた。入部してくれた時は驚いたけど嬉しかった」



絵里「穂乃果…」



穂乃果「希ちゃんはみんなの気持ちを理解してくれていて、9人が集まることを信じていた。私たちの見えないところで人一倍技を磨いてた」



希「フフッ…」



穂乃果「理事長は裏でコソコソやってた」



理事長「フフッ…」




理事長「え?」



穂乃果「ことりちゃんは、いつも私の突拍子も無い思いつきに文句ひとつ言わずついてきてくれた。ずっと側にいてくれた」



ことり「……」スゥスゥ



穂乃果「海未ちゃんは穂乃果を試してくれた。突拍子も無い思いつきには厳しいけどそれが本気だって理解してくれるとずっと影で…側で…そして同じランドで支えてくれた」



海未「穂乃果……」



穂乃果「他にもヒデコ、フミコ、ミカ…今まで戦った選手!Saimpo Snowだって!!私の思いつきで色んな人と出会えて笑って…泣いて…ここまで来た!!!このレースは私だけのものじゃない!!!」バッサァ!



海未「はっ!!」バッサァ!



ほのうみ「《Topless World 》!!!」




実況「見つめてよ、見つめないで心が叫んでる…高坂選手、園田選手も上を脱いだぁ!!次の一撃でレースの勝敗が決まるぞぉぉぉ!!!」



穂乃果「海未ちゃん!」



海未「上を脱いだため水着が掴めません。穂乃果、あなたの背中に《尻剛弓》を撃って解き放ちます!」



穂乃果「了解!!」プルプルシャキーン!



千歌「みんなとずっと輝きたい!!」ズォォォォォォ!!



穂乃果「だって、競女に可能性感じたんだ!!!」ズォォォォォォ!!



ほのちか「「これで決める!」」



千歌「《竜宮乳》!!!!」シャァァァァァァァァ!




海未「《尻剛弓》!!!」




穂乃果「いくよ!!!!」




ほのうみ「《ラブアロー乳頭》!!!!!!」チュドォォォォン!!




ズォォォォォォ!!!!



海未「くっ!反動が…!!」ビュン!!



海未「穂乃果!!後は任せましたよ!!!」



バシャーン!!



アナウンス「園田選手落水!LOSER!!」




穂乃果「はぁぁぁぁぁ!!!!」ゴォォォォォォォォォ!!!!!




千歌「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ズォォォォォォォォォ!!!




千歌「最終奥義!!!!」ズォォォォォォォォォ




穂乃果「ずっと練習していたこの技で!!!!」ゴォォォォォォォォォ!!!



梨子「千歌ちゃん!!」



曜「千歌ちゃん!!」



花丸「千歌さん!!」



善子『千歌さぁぁん!!」



ダイヤ「千歌さん!!」



鞠莉「ちかっち!!」



しいたけ「ワン!ワンワン!!!」



花陽「穂乃果ちゃん!」



凛「穂乃果ちゃーん!!」



真姫「穂乃果!!」



にこ「穂乃果ぁぁ!!!」



絵里「穂乃果っ!!」



希「穂乃果ちゃん!!」



美渡「千歌ぁぁ!!!」



理事長「穂乃果ちゃん!!!」




千歌「《乙姫達ノ御来光(シリメツドエバサンシャイン)》!!!!!」



穂乃果「《ω'hip forever(イマガサイコウ)!!!!!》




カッ……




ザッパーン……



ポツポツポツポツ…



凛「かよちんまだかなぁ…」



オーイリンチャーン!!



凛「あ!かよちん!!」



花陽「はあ…はあ…ごめんね遅くなって!」



凛「ん?それはなに?」



花陽「あ、これはお供え物とお線香と…」



凛「あ…凛そういうの何も持って来てない…」



花陽「ふふっ大丈夫だよ凛ちゃん。凛ちゃんの分もあるから」



凛「面目無いにゃ…」



花陽「雨強くなる前にお参り済ませちゃお?」



パチンパチン…



凛「……」



花陽「……」



凛「……」



花陽「どう?聞こえる?」



凛「聞こえないにゃ…」



花陽「…やっぱり穴丸はちゃんと成仏できたんだよ」



凛「……」



花陽「凛ちゃん?」



凛「なんだか穴丸に申し訳ないにゃ…」



花陽「……」





花陽「レース、負けちゃったから?」



凛「ううん。そうじゃなくて、凛のレースが終わった後すぐ気絶しちゃったからさ…穴丸にちゃんとお礼言えなかった…」



花陽「伝わってると思うよ」



凛「……」



花陽「穴丸もずっと凛ちゃんの中で見守ってたから凛ちゃんの言いたいこと、感じてること…全部分かってたと思う。それに、穴丸も凛ちゃんにお礼がしたかったんじゃないかな?最後に一緒に戦えたこと、凄く幸せだったと思うよ?」



凛「かよちん…」



花陽「それに、穴丸はお空からずっと見守ってるよ。これからも競女を頑張る凛ちゃんのことを!」



凛「…そうだよね!ありがとう!」グスッ



理事長「……」カチカチッ



【激闘の末、浦の星勝利!Assoursへの入部希望者殺到で大パニック】



トントン!



理事長「どうぞ」



ガチャ



絵里「失礼します」



鞠莉「チャオ~♪」



理事長「小原鞠莉さん。我が校への資金提供…及び広報活動等の協力…大変感謝しています。廃校案件は見送りになりそうです」



鞠莉「せっかく素敵な人たちでいっぱいなのに潰しちゃうなんて勿体無いわ!世の中金と尻と胸よ!!」



絵里「はぁ…マリーったらもう」



鞠莉「OH!出国の準備があるから早いけど失礼するわ!」



絵里「…やっぱり行っちゃうのね」



鞠莉「イエス!世界には見たことがないお尻がまだまだあるわ!!このマリーが全部味わい尽くしてあげるのよ」ニシシ



絵里「ふふっ…待ってなさいよ!今度会った時は…」



エリマリ「「ぜぇぇぇぇぇったい!!負けないんだから!!」」



アッ!マネシタワネ!?
シャイニー!
コラマチナサイ!!



理事長「ふふっ」



にこ「《乳刀空丸~》!!」ブンッ



真姫「だから違うって言ってるでしょ?もっと早く胸を振り抜かないと!」



にこ「はぁぁ!?何言ってるのよ!ちょっと早くできるようになったからって!!弟子のくせに偉そうにしないでよ!!」



真姫「はぁぁ!?私はにこちゃんのためを思って言ってるのよ!!ただでさえ胸が無いんだからもっとマジメにやりなさいよ!!」



にこ「なんですってぇぇ!!!?」



にこまき「「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ」」



にこまき「「ふんっ!!」」プイッ



梨子「……」キョロキョロ



千歌「ほら大丈夫だよ梨子ちゃん。行こ?」



希「ウチらがついとるで!」



梨子「でも…」ソワソワ




ことり「あれ?あそこにいるのって…」



海未「桜内梨子さん…ですよね?」




タッタッタッタッ!!




海未「あ!ちょっと穂乃果!!」




梨子「まだ心の準備が……」



チョンチョン



梨子「ん?」クルッ



穂乃果「ばあっ!!!」




梨子「い…」



梨子「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」



千歌「ダメだよ梨子ちゃん逃げちゃ!」



梨子「離して!離して!」ジタバタ



希「穂乃果ちゃんに謝るんやろ?さもないとワシワシするで~?」



穂乃果「!!」



梨子「……」ピタッ



梨子「コホン…」ササッ



梨子「勝手に逆恨みしてごめんなさい!」ペコッ



穂乃果「…いや、私の方こそごめんね?ワザとじゃなかったんだけど…その…」



「あ!あれ梨子じゃない?」ザワザワ



「ホントだー!!」ザワザワ



梨子「!!」



梨子「ど、どうしよう…」



「久しぶり!元気してた?」



梨子「!?」


「急に転校しちゃったから心配してたんだよ?」


「内浦ってどんな場所なの?」


「今度遊びに行っていい?」



梨子「みんな…」ジワ



キャッキャッ!
ワイワイ!!



希「ふふっ…」



穂乃果「ほっ…よかった…」



千歌「お久しぶりです穂乃果さん!」



穂乃果「久しぶり!千歌ちゃん!」



千歌「怪我は大丈夫ですか?」



穂乃果「うん!もうこの通り!!」フリフリ



ゴチン!



穂乃果「はぅぅ……」ズキズキ



海未「穂乃果!まだ激しく動かすなと何度も言っているでしょう!!」



ことり「ま、毎日三回はこのやり取りがあるんだよ」ボソボソ



千歌「そうなんですか…」ボソボソ



穂乃果「千歌ちゃん!お互い学校のことは解決したんだし…これからは純粋に競女を楽しもうね!」



千歌「はい!夏の全国大会、絶対に決勝で会いましょう!!」



ガシッ!





穂乃果「次は負けないよ」



千歌「望むところです」



ツバサ「……」



英玲奈「なんだツバサ、また彼女達の試合を観ているのか」



あんじゅ「どうやらかなりお熱みたい」



ツバサ「……」




ザッパーン!!



アナウンス『高坂選手落水!LOSER!!よって浦の星女学院対音ノ木坂学院坂のレース、浦の星女学院の勝利!!」



カランカランカラン



千歌『はぁ…はぁ…』



実況『決まったぁぁぁ!!!激闘を制したのは浦の星女学院Assoursだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』



ワァァァァァァァァァァ!!!



ツバサ「こんなにも…」



千歌『穂乃果さん!!』タッタッタッ!



千歌『!?』




プカァァ…



穂乃果『ふふっ…本当に…本当に楽しかった…!ありがとう!!』ポロポロ



ツバサ「こんなにも幸せそうに競女をやる子は初めて見たよ。面白いな、この子…」



~完~

これで終尻です。
長くなりましたが、最後まで読んでくださった方々、本当にありがとうございました。

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