桐生一馬「ラビットハウス・・・?」 (37)

龍が如く×ご注文はうさぎですか?になります!

ちなみに龍が如くの時系列では『6』の後の話になります。

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木組みの街

桐生「遥や俺を支えてきた周りの人間を守るためだ・・・これで良かったと感じるが、良く考えたら俺の居場所は無い状態になるよな。伊達さんに迷惑を掛けるわけにもいかねえし。それに・・・」

桐生「沖縄を離れて、適当にうろついてたらへんなところに辿り着いちまった。周りを見る限りだと日本にいるって風景じゃねぇし、どっちかというと木組みばかりで、海外にいるって感じだな!」キョロキョロ

グ~~~。

桐生「それに腹も減ってきた。どこか適当に食える場所を探さねえとな・・・」

ラビットハウス前

桐生「喫茶店みたいだな。英語だが、なんとなく読める・・・ラビットハウスか! とりあえず入ってみるか」ガチャッ

チノ「いらっしゃいませ。」

桐生(子供か。見る限り、小学生みたいだな・・・。昔(『1』の頃)の遥を思い出すな!)

チノ「一名様でよろしかったでしょうか?」

桐生「あぁ。」

チノ「それではお席にご案内します!」

桐生「ふぅー。それにしても「アルプス」以来だな、他の喫茶店を訪れるのは・・・」

チノ「あのう?」

桐生「あぁ、どうした!?」

チノ「ご注文は何にしますか?」

桐生「そうだな・・・普通のホットコーヒーに、ナポリタンをたのむ!」

チノ「かしこまりました。少々、お待ちください!」タッタッ。

桐生(行ったか・・・。そういえば、ここって子供だけなのか、働いているのは・・・??)

厨房

ココア「ねぇ、チノちゃん?」

チノ「なんですか、ココアさん?」

ココア「あのお客さん、なにか怪しくないかな・・・」

チノ「どうしてですか、私から見れば特に怪しいとは感じませんが・・・」

リゼ「でも、ココアの言う通りだな! 私も少し怪しく感じる・・・」

チノ「リゼさんまで。」

リゼ「私の観察眼だと、あのお客・・・見るからにヤのつく者だと思うぞ! それにスーツに隠れてはいるが、体付きも良いし、あれはただ者じゃないな・・・」ジッーーーーー

ココア「でしょ、でしょ?」

チノ「ココアさん、リゼさん。怪しいと言いますが、お客様はお客様です! しっかりと接客していきましょう。」

リゼ「チノはやけに落ち着いているな? どうしたんだ、いつも怖がりなのに??」

チノ「あ、あれとこれとは別です! ただ、変な客はたくさん見てきましたので、慣れただけです。もちろん初めて出会った時のココアさんも変な客としてそうでしたし・・・」

ココア「ヴェアアアアアアアーーー!! チノちゃん、それは酷いよぉー(泣)」

リゼ「まぁ、それは言えてるな!」

ココア「リゼちゃんまでっ!?」

別の場所で・・・

?「・・・・・・・」

盗聴器から聞こえてくる様子→「リゼちゃんまでっ!?」

?「ヤの付くような変な客。そして、わずかに向こうから聞こえた男の声・・・間違いない「堂島の龍」桐生一馬だな!! 死んだと言われていたが、俺の睨んだ通りやはり生きていたか・・・まぁいいさ、この街で本当に死んでもらうからよぉ。ふふふっ!」

リゼ「お待たせしました!ホットコーヒーとナポリタンになります!」

桐生「あぁ、ありがとう。(なんだ、また別のが出てきたようだが、見る限り子供・・・高校生ぐらいだな?)」

リゼ(私をジッと見てる・・・やはり怪しいな!!)

ガチャッ。

チノ「いらっしゃ・・・」

ヤクザA「おらおら、いい加減ショバ代、払えよ! ラビットハウスの皆さんよぉー!!!」

チノ「また来たんですか!」

ヤクザB「そりゃあ、来るでしょ? 他のところはしっかり払っているのに、あんたらの店だけは払ってねぇんだぞ?」

ココア「あ、貴方達みたいな悪い人に払うお金はないよ。」

ヤクザC「行ってくれたな、ガキがっ!! いいだろう、今日はこっちの本気を見せようじゃないか!」

チノ「なっ、なにをするんですかっ!?」

ヤクザC「こうするんだよ、オラッ!!!」

ドカッ、バキッ

チノ「!?」

ココア「や、やめてー! チノちゃんのお店を、ラビットハウスの物を壊さないで!!」

ヤクザA「ショバ代を払わないお前らが悪いんだろ。おらっ、もっと破壊するぞ!」

チノ「や、やめて、ください・・・」ぶるぶるっ

リゼ「あいつら、また破壊活動なんてやってるのか!! もう我慢できない・・・おい、お前ら、いい加減n」

桐生「おい、お前らいい加減にしろ!!」

ヤクザ達「あぁっ!?」

リゼ「!?」

桐生「子供らが怖がってんだろ! それにいい大人が、年下相手に大人げないとは思わねえのか?」

ヤクザA「なんだ、てめぇ! やる気か?」

ヤクザC「俺達を相手に言うとは、いい度胸だな?」

桐生「くだらねぇ御託はもういい。やるならさっさとかかってこい!」

ヤクザB「本当にいい度胸だな。俺達に喧嘩を売ったこと後悔させてやるぜっっっーーーーー!!!」

喧嘩終了後

ヤクザA「つ、つぇー!!」

ヤクザB「な、なんなんだよ。こいつ」

桐生「なんだ。この程度か?」

ヤクザC「く、くそぅ。お、覚えてやがれ。」

ガチャン。

ココア・チノ「「・・・・・・」」

リゼ(ま、マジかっ!? あんな強そうな連中三人をあっさり倒すなんて・・・やはりただ者じゃないな!!!)

桐生「喧嘩で店を荒らして申し訳ないな! 壊したテーブルは弁償するよ。」

チノ「い、いえ。気にしないでください。それよりもあ、ありがとうございます!」

桐生「いいってことよ。」

ココア「怪しいって思ってたけど、誤解しちゃったよ。おじさん、いい人なんだね♪」

桐生「なっ!?」

チノ「ココアさん、助けてくれた人に失礼なこと言わないでください!!」

桐生(で、助けてくれたお礼って言われて、コーヒーを無料でごちそうになっちまった・・・)

リゼ「なぁ、ちょっと聞いていいかな?」

桐生「んっ、なんだ?」

リゼ「あんたって、ただ者じゃないよな?」

桐生「いや、俺は堅気だが?」

リゼ「堅気って言ってる時点で怪しいな? 私から見て、迫力や強さからして、あんた・・・ヤクザ系の人間だろ?」

桐生「・・・(こいつ、鋭い!)」

リゼ「黙っているところを見ると、図星かな? まぁ、私もさっきのあいつらの事もあってヤクザとかには嫌悪感があるんだが、あんたは別だよ! 怖がっていたチノを、この店「ラビットハウス」を守ってくれたしね。」

桐生「そうか。それより俺からも聞きたいんだが、さっきのあいつらは何者なんだ?」

リゼ「あぁ。あれは、最近この街にやって来たヤクザの集団だよ。あいつらは勝手にこの街を縄張りにしたとか言いだして、うち以外の店からショバ代(?)を取ってるんだよ!」

桐生「成る程な。」

リゼ「それも取る代金も100万なんて法外で。ここだけの話、別の店で働いている私の知り合いもさっきみたいに破壊活動で脅されて、お金を取られているんだ!」

桐生「そいつは酷いな(まぁ、俺がいた東城会の人間も同じことをするのがいたけどな・・・)」

リゼ「だけど、私もさっきのあんたの喧嘩を見て、ものすごく興奮してるんだ!」

桐生「えっ!?」

リゼ「実は私も戦う事に興味があって、それも親父が軍人だから、私も戦い方を学んでるんだ!」

桐生「なんだとっ!?」

リゼ「だから、正直、あんたの強さには興味が湧いてるんだ。良かったら、後で手合せ願えないか?」

桐生「い、いきなりだな。」

リゼ「善は急げだ! あっ、紹介が遅れたけど、私は天々座理世だ。気軽にリゼって呼んでくれ?」

桐生「き、桐生一馬だ。」

リゼ「桐生さんか。よろしく」

桐生「あぁ。(なんか、面倒で、強引な事になったな・・・)」

桐生「そうだ。ちょっと聞きたいことがあるけど、いいか?」

リゼ「んっ、なんだ?」

桐生「どこか泊まれるところはないか? 宿とか」

リゼ「宿ね・・・ここはホテルがあまりないからな・・・そうだ!」

桐生「んっ?」

リゼ「桐生さんが良かったら、私の家に泊まっていかないか?」

桐生「リゼの家にか!?」

リゼ「あぁ。実は、自分でこんなことを言うのもなんなんだが、私の実家は親父が軍人をやっている事もあって金持ちなんだ。だから、家はけっこう広いんだ。」

桐生「へ、へぇー。(金持ちのお嬢さんって訳か。しかも軍人とは驚きだ! でも、軍といえば、随分昔に沖縄の米軍基地増加計画に関わりを持ったことがあるが、軍を聞いてそれを思い出すな・・・)」

リゼ「どうだ?」

桐生「分かった。すまないが、厄介になる!」

リゼ「そうか。さっそく私は親父に連絡するから、桐生さんは少し待っていてくれないか?」

桐生「お、おぅ。」

一方で、とある場所では。

?「そうか。みかじめを取るのに、失敗したか。」

ヤクザA「申し訳ありません、ボス。」

?「別にいい。それよりも、桐生一馬・・・やはり強さは健在か!」

ヤクザB・C「「??」」

?「ふふふっ。ラビットハウスを含めて全部の店に慎重に盗聴しておいて正解だった。いつか、奴が現れることを願って仕掛けた甲斐があるって訳だな!」ニヤリッ。

その夜。リゼの家

リゼの父「初めまして、ようこそ桐生さん。リゼの父です」ペコッ

桐生「桐生一馬だ。今日は泊めてもらうようで悪いな。」

リゼの父「いいえ。むしろ、大歓迎ですよ。なにせ、あの沖縄で持ち上がった米軍基地増加計画に関わりを持ち、尚且つ計画が中止になるというきっかけを作った人に会えたのですから。」

リゼ「えっ!?」

桐生「し、知っているのか、俺を?!」

リゼの父「もちろんですよ。あなたが伝説のヤクザ「堂島の龍」であることも知っています。そして、私は軍人なので、米軍基地の問題にも詳しいのです。ちなみに軍では武器の輸入などもありますが、軍に密輸した武器を売りつけている、あの「ブラックマンデー」が壊滅するきっかけもあなたが作ったそうですね、桐生さん?」

桐生「うっ!?(それにしても、リゼの父親の雰囲気が、なぜだか「森永(『5』に登場した東城会の構成員)」にそっくりなんだよな? なんというか、声が似てるって感じるが・・・)」

リゼ「えっ、桐生さんって、そんなにすごいのか!?」

リゼの父「フッ、リゼ。桐生さんはすごいってもんじゃない! 俺と桐生さんはそれぞれ軍人とヤクザで異なるが、それでも俺は桐生さんを本気で百戦錬磨の強者として認めている。それに桐生さんをヤクザではなく軍人として直々に仲間にしたいとも思った事はある。もし、それが同じ軍人同士ならな・・・」

リゼ「そうか。ただ者じゃないとか、ヤクザ関係なのは分かっていたけど、ここまで凄いなら私もぜひ桐生さんと手合せがしたい!! 桐生さん、手合せ」

桐生「フッ。今の俺はただの堅気だ。それに俺は困っている奴を助けたいから、戦っていただけで、別に手合せとかそういうつもりで戦うつもりはないな。むしろ、堅気同士の手合せに喧嘩はあまり好きじゃないんだ、俺は。」

リゼ「何を言っているんだ!これはただの手合せじゃない。」

桐生「なんだと!?」

リゼ「実を言うと、私は本当は女っぽく上品に、また可愛く振る舞いたいんだ! だけど、軍人の家に生まれ、CQCを学んできた私には、どうしても可愛く振る舞う事なんて出来ない・・・なぜなら、私は親父と似て、そして軍人気取りになって、護身用のモデルガンやコンバットナイフを常に常備し、護身術が使えたり、大のミリタリーマニアにもなってしまったからなんだ。昔からの親父の教えがあったからなんだ!!! だから、桐生さんに言った手合せは、私にとって、いや、女っぽくなりたいという私の考えを少しずつ吹っ切るためにやるんだ! 手合せをすれば、するほど私は軍人として人と戦っているという実感だけが満たされるからなんだ!」

桐生「・・・・・」

リゼ「だから、頼む!」

桐生「分かった。そこまで言うなら、一回だけな。」

リゼ「じゃあ、さっそく庭で開始だ!」

桐生「本当にいきなりやるのかっ!?」

リゼ「当たり前だ。行こう!」

桐生「お、おいっ!?」

リゼの父「ふふふっ。リゼが桐生さんと戦う・・・これはどっちの実力が上なのか、少し見物かな?」



桐生「本当にいいのか?」

リゼ「あぁ。すぐに始めたいんだ! 桐生さん、行くよ!」

桐生「あぁ、どっからでもいい。死ぬ気でかかってこい!!!」

vsリゼ

終了後←(VS、と表示しますが、戦闘自体はSSの都合上、カットします!)

リゼ「はぁはぁ。桐生さん。確かに強いね・・・。私が負けた、いや私の負けだよ!」ニコッ

桐生「はぁはぁ。リゼ、お前もなかなか強いじゃないか! 本当に高校生なのかって疑問に思う程の強さだったよ。」

リゼ「ありがとう、桐生さん。私の手合せに付き合ってくれて!」

桐生「あぁ、いいってことよ!」

リゼの父(桐生さんの強さはやっぱり本物だ・・・。けど、リゼ。お前も本当に腕をあげたな。)ニコッ♪

それからこの街に来て、一週間以上が経った。俺は、リゼや彼女の親父さんの好意で家に住み込み、ラビットハウスに顔を出せば・・・

ガチャッ。桐生「」

チノ「あっ、桐生さん。いらっしゃいませ!」

ココア「あー、桐生のおじさんだ♪ また来てくれたの?」

桐生「あぁ。いつものホットコーヒーを頼む。」

チノ「いつもありがとうございます!」

ココア「ねぇ、桐生のおじさん。あとで、私に技を教えてよ? 前にリゼちゃんが言ってたんだけど、「虎落とし」や「受け流し」って技を見せて貰ったって聞いたから。」

桐生「あれはリゼの手合せだから、出しただけだ。それにあの技は俺が自分で編み出したものじゃないから、俺には教えられないぞ!」

ココア「えぇーっ!!」

それから・・・

桐生「」

タカヒロ「いらっしゃいませ。あっ、桐生さん!」

桐生「マスター。いつものを。」

タカヒロ「かしこまりました! 桐生さん、いつもありがとうございます! チノやココア君、それにリゼ君も世話になっているみたいで・・・」

桐生「いいって別に。」

別の店や街を歩いていると・・・

千夜「あっ、桐生さん。」

桐生「あれっ、お前は確か・・・ココアの?」

千夜「友達の宇治松千夜です♪ 前に甘兎庵に来てくれて、ありがとうございます!」

桐生「いや、あの時はココアに紹介したいやつがいるって言われて、強引に来たから。あの時は押しかける感じになって、すまなかったな。」

千夜「いいえ。むしろ、ココアちゃんを助けてくれた人なら、いつでも大歓迎です♪ また、来てくださいね♪」ニコッ

桐生「あぁ、ありがとう。また来れたらな!」

シャロ「あっ、リゼ先輩の家にいる・・・えっと?」

桐生「桐生だ。」

シャロ「そうそう、桐生さん。」

桐生「確か、リゼの後輩の・・・」

シャロ「桐間紗路よ! それよりもリゼ先輩が働いているラビットハウスを守ったって聞いたけど、本当よね?」

桐生「あぁ、一応な!」

シャロ「それなら私からもお礼を言うわ! ありがとう。」

桐生「あ、あぁ。」

別の日も・・・

青山「あっ、桐生さん♪」

桐生「あんたは確か、青山さんだったか?」

青山「はい♪ 青山ブルーマウンテンです。」

桐生「あんたは、相変わらず元気なんだな!」

青山「えぇ♪ でも、それは桐生さんだって同じですよ?」

桐生「そうか?」

青山「はい。そうだ、今度執筆する小説の主人公のモデルをぜひ、桐生さんにお願いしたいです!」

桐生「おいおい、さすがにそれは俺に務まるわけ・・・」

青山「大丈夫ですよ。簡単な話を聞いて、簡単にモデルにするだけですので、どんな方だって務まりますよ♪」ニコッ

桐生「そ、そうか・・・」

なんだかんだ言って、この街に少し長居しちまった。正直、ここに長くいるわけにはいかないし、そろそろこの街を去ろうと考えた。だが、そんな矢先のことだった・・・。

桐生「なにっ!? チノが攫われた!!」

ココア「うん・・・。私が学校から帰ったら、家に置き手紙みたいなのがあって。読んだら、チノちゃんを攫った事が書かれてて・・・」

リゼ「なんてことだ!! チノを攫ったのは一体誰なんだ?」

ココア「分からないけど、ただ置き手紙に「攫った奴を返して欲しければ、ここに来い」って書いてあったよ、それに居場所を示した地図も一緒に入ってて!」

桐生「これは、助けに行かねぇとな! さっそく行くか?」

リゼ「桐生さん! 私も連れてってくれ!! 頼む!」

ココア「私もチノちゃんを助けたい!」

桐生「お前の事だ。どうせ、何を言っても引き下がるつもりはないだろ。ただ、気を付けろよ!」

リゼ「おう」

ココア「うん。」

タカヒロ「チノのことをよろしく頼みます!」ペコッ

桐生「あぁ。」

ラビットハウスの外。ガチャッ。

青山「桐生さん、ココアさんにリゼさん!」

リゼ「青山さん!?」

ココア「えっ、どうしたの!?」

青山「チノさんが攫われたことを、タカヒロさんから聞きました。私も、ラビットハウスの古い常連客として役に立ちたいです! 私も同行してもよろしいでしょうか?」

桐生「おい、さすがにあんたでも・・・」

青山「お願いします!!」

ココア(こんな真剣な青山さん。初めてだよ・・・)

桐生「・・・しょうがない。でも、あんたも気を付けてくれ?」

青山「分かりました。なるべく足でまといにならないように頑張ります。」

大幅にカットしましたが、ここに辿り着く前に桐生はチノを攫ったと思われる連中たちに襲われましたが、桐生とリゼの二人が撃退しました。また、その連中は何回も襲い掛かり、待ち伏せの如く先回りをしているのもいた。

桐生「ふー、やっとたどり着いた。ここか!」

リゼ「あれっ、ここって!?」

桐生「知っているのか?」

リゼ「あぁ。ここはラビットハウスからお金を取ろうとしたヤクザの連中がアジトにしている古い倉庫だって聞いてるが・・・!!」

ココア「あっ、その話は私も聞いたことがある!」

桐生「ということは、チノを攫ったのは、俺が倒したヤクザの連中だって訳か! くそぅ、まさかあの時のことを恨んで、チノを攫ったのか・・・」

ヤクザ連中「おい、お前らはあのガキを助けに来たラビットハウスの奴らだな?」ゾロゾロ

青山「囲まれてますね・・・」

リゼ「くそっ、いつの間に!?」

ココア「なんとかしないと、チノちゃんが大変なことに!!」

桐生「さすがに数も多いし、足止めばかり食らっていたら、チノに危険が・・・。どうするか!?」

タッタッタッ!!!

リゼ・ココア「「??」」

桐生「なんだ、向こうから誰か来るぞ?」

千夜「ココアちゃん、リゼちゃんに桐生さん、青山さんー!」

シャロ「リゼ先輩。それに・・・って、何よ、この数の男たちは!?」

ココア「千夜ちゃん、それにシャロちゃんも!!」

千夜「どうやら、この人たちがチノちゃんを攫った人達みたいね!」

リゼ「どうして千夜とシャロがここに?」

シャロ「それはですね。チノちゃんのお父さんから、チノちゃんが攫われたことを聞いたの。そしたら、千夜がココアやリゼ先輩、青山さんまでもが行ったのに、私達も何もせずにいられないって言って。それでね・・・」

桐生「任せろ、ということは!?」

千夜「この人たちは私とシャロちゃんで相手するから。桐生さん達は先に行ってください。」

青山「い、いいんでしょうか?」

シャロ「いいんです。任せてください!(リゼ先輩に少しでも素敵なところを見せないと♪♪)」

リゼ「すまない。ここは、任せたぞ!」タッ

ココア「千夜ちゃん、シャロちゃん。気を付けてね!」タッ

桐生「巻き込む形になってすまない!」

青山「が、頑張ってください。」

桐生達が倉庫に行った後。

ヤクザ連中「おいおい、こんなガキ二人・・・しかも二人とも女が、俺達の相手になるのか?」

千夜「私とシャロちゃんを舐めないでちょうだい?ねっ、シャロちゃん?」

シャロ「あ、当たり前よ。ゴクンッ←コーヒーを飲む。・・・どっからでもかかって、きなさーーーーーい/////」←カフェインハイテンション状態

ヤクザ連中「おもしれぇ。相手になってやるぜ。ついでに良く見たら可愛いし、たっぷり遊んで、可愛がってやるよ!!」

桐生「本当に大丈夫なのか、あいつら?」

ココア「千夜ちゃんはいざって時にはやるタイプだから、大丈夫だよ♪ それに危ない時なんて、危機回避的な効力も発揮するしね。」

桐生「危機回避だとっ!? 何者なんだ、そいつは!!!」

リゼ「シャロに至っては前に私がいざって時のために護身術を教えた。それに、シャロはあの時、コーヒーを持っていた・・・。」

桐生「コーヒー?」

リゼ「シャロはカフェイン中毒なんだ。だから、コーヒーを飲むと常人以上にハイテンションになり、どんなことでも簡単に出来る! だから、任せておいても安心だろう!」

桐生「そうか・・・(コーヒーで酔うなんて、初めて聞いたぞ・・・)」

青山「チノさんは一体、どこにいるのでしょうか?」キョロキョロ

ギギギッ!!!

桐生「・・・・・ハッ!? 危ない!」

ココア・リゼ「「えっ!?」」

桐生「くっそぅ、間に会え!!」バッ

ドシンッ!

青山「ココアさん、リゼさん、桐生さん!!!」

リゼ「いたた。なんなんだ、今のは?!」

ココア「桐生のおじさんが助けてくれたの。ありがとう♪」ニコッ

桐生「いてて。大丈夫か、怪我はないのか?」

リゼ「私は大丈夫だ。」

ココア「私も。」

桐生「あっ、くっそぅ! 倒れてきた木材のせいで青山さんと分断されたな!!」

リゼ「青山さん。大丈夫か?!」

ココア「青山さーーーーん!!」

青山「私は大丈夫です! それよりも、私のことは気にしないで、桐生さん達は先に進んでください!!」

桐生「だが・・・」

青山「大丈夫ですから♪」

リゼ「桐生さん。先に!」

桐生「分かった! すまない!!」

ココア「青山さん。また後で会おうねー!!!」

青山「はい♪」ニコッ

桐生「随分来たが、この扉の先の倉庫の奥、つまりは最深部だな!」

ココア「じゃあ、この先にチノちゃんがっ!?」

リゼ「あっという間だったな!! なんていうか、簡単にいきすぎているような・・・んっ!?」

ヤクザ達「」ゾロゾロ

リゼ「どうやら待ち伏せらしいな・・・。」

ココア「あわわっ!? どうしよう、さっきみたいにたくさんいるよぉ!」

桐生「ちっ。ここは戦うしか・・・」

リゼ「待って! ここは私が一人で引き受けよう!!」チャキッ!

ココア「えっ、リゼちゃん一人でっ!?」

リゼ「あぁ。ココアと桐生さんは先に行ってくれ!! チノを頼む。」

ココア「でも・・・」

リゼ「いいから行け!! 分かっているとは思うが、これでも私は軍人の娘だぞ! 親父から学んだ護身術で戦うことは出来るさ!! だから早く行くんだ!!」

桐生「分かった。後は頼むぞ!」

ココア「・・・・うん。リゼちゃん、死なないでね!」

リゼ「分かってるって! 私を甘く見るなよ、ココア。」

桐生とココアが去った後。

ヤクザ達「おいおい、このガキが一人で俺達の相手かよ! 本当に相手が務まるのか?」

リゼ「私を甘く見るなよ!!! さっさとかかってこい!!!!!」チャキッ!!

ヤクザ達「いいだろう。相手になるぜぇーーーー!!」タッタッタッ

倉庫の奥の部屋

ココア「あっ、チノちゃん!?」

チノ「もがもが」←さるぐつわをされている。

桐生「こいつらはこの前の・・・」

ヤクザA「よう。久しぶりだな・・・堂島の龍、桐生一馬さん。」

ヤクザB「この前はやられたが、今回は本気でいかせてもらうぜ!」

ココア「チノちゃんを離してー!!」

ヤクザC「だめだな! このガキは人質だ。そう簡単に離すわけにはいかないぜ。」

桐生「おい、お前ら。今なら勘弁してやる・・・俺が静かにしているうちにチノを離せ!」

ヤクザC「だから、だめだと言ったろ! 行くぜー、桐生!!」

桐生「・・・そういうことなら、いいぜ。お前ら、覚悟はいいな!」

vsヤクザA・B・C

終了後

ヤクザA・B「」

ヤクザC「はぁはぁ。本気出したのに敵わないなんて、なんて奴だ!」

?「だから言っただろ! 桐生一馬に勝てる奴なんていないってな。」

ヤクザC「あっ、ボス。」

桐生「なにっ、ボスだと!?」

ボス「桐生一馬だな。初めまして、私はこの木組みの街を縄張りにしているしがないヤクザ組織のボスだ。まぁっ、元は堂島組の構成員だがね!」

桐生「なんだとっ!? まだ、堂島組の構成員がいたのか!!」

ボス「本当に元だけどな。堂島組が組長の死で無くなり、その仲間達はお前に対して復讐をしたが、結局は失敗した。それ以降は、時代が進むにつれて新参者が東城会の門をくぐり、堂島組は過去の存在となった。私は今の東城会に居場所がなくなり、東城会を抜けた後はこの街に流れ着き、様々な場所でゴロツキや不良達を金で自分の仲間にし、今の小さなヤクザ組織を築いた・・・。だが、幸運にも今になって、この街にあの桐生一馬が現れたことを知り、お前に復讐するためにこのガキを人質として攫ったわけだ。まぁ、唯一みかじめを払わなかったラビットハウスという喫茶店に出入りしていることも知った事も誘拐の理由にあたるけどな!」

桐生「成る程な。過去の因縁がまさか、ここで起きるとはな!」

ココア「?」

ボス「そろそろ復讐の時だ。桐生・・・ついでに人質のこのガキやガキに関わっている奴ら、全員まとめて消えて貰うぞ!!」

ヤクザ達「」ゾロゾロ、ゾロゾロ

ココア「うわぁ!?」

桐生「まだ、こんなにいたのかっ!? まぁいい、死にてぇ奴だけかかってこい!!!」

vsヤクザ達

終了後

ココア「凄いっ! 全員倒しちゃった!?」

ボス「やるな、桐生! だが、ここまでだ!あっちを見ろ。」

桐生「なにっ!?」

ココア「あっ!?」

桐生とココアが別の方向に顔を向けると、そこには青山ブルーマウンテンがチノの頭に銃らしきものを突きつけていた。

チノ「もがもが、もがもがっ!?」

ココア「青山さんっ!?」

桐生「どういうことだ、一体!? なぜ、あんたがチノに銃を向けているんだ?!」

青山「すみません・・・。今は訳を聞かないでください。私にも、やらなければならないことがありますので・・・」

桐生「やらなければならないことだとっ!」

ボス「ははははははっ!! お前らには悪いが、味方だった女は最初からスパイだったのさ。」

桐生「なにっ!? ということは、木材が急に倒れたのは・・・」

青山「私のちょっとした合図で倒れたものなんです。桐生さん達が来たら、合図するように言われまして・・・。」

ココア「そんな・・・まさか青山さんが!!」

桐生「どうして、あんたがこいつらのスパイなんかを?」

青山「・・・・・」

ボス「口を割るわけないよな! 代わりに私が説明してあげよう・・・この女、青山ブルーマウンテンが私達、組織のスパイになったのは、ある人を人質に取られているからだよ!!」ニヤッ

青山「!?」

ココア「えっ、人質!?」

ボス「そう。その人質はこの女にとって大切な人で、一言で言えば「後輩」と言ったところでしょうね!」

桐生「後輩だと!?」

ココア「あっ、それって、もしかして!!」

青山「ココアさん。それ以上は・・・」

ココア「もしかして、編集者さんのこと?」

青山「・・・・凛ちゃん」ボソッ

桐生「編集者?」

ココア「うん。以前、ラビットハウスに青山さんの担当編集者の人が来てね・・・その人は女性なんだけど、青山さんのことを「翠ちゃん」って呼んでたみたいだし、それに学生の頃は後輩だったって聞いたことがあるよ!」

ボス「そういうことだ。さぁ、青山よ。持っている銃で桐生と隣にいるガキを[ピーーー]んだ!!」

青山「・・・・・・」チャキッ。

ココア「えっ!?」

桐生「やめろっ!!!」

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