凛「あっ…絵里先輩…」花陽「え?」 (105)

凛「今日も練習がんばるにゃ~」

花陽「希先輩と絵里先輩がはいって入ってくれたから一段とやる気がでるね」

凛「そうだね」

花陽「でも…私はまだちょっと絵里先輩…怖いかも」

凛「確かに…ちゃっと怖いよね」

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凛「…」

花陽「…どうしたの凛ちゃん?部室に入らないの?」

凛「部室に誰か居るにゃ」

花陽「居てもおかしくないと思うよ?放課後だもん」

凛「そうだけど…にこ先輩かな?」

花陽「いつも早いもんね、にこ先輩」

凛「いつも早いけど…にこ先輩って委員会とか一切やってないのかな?」

花陽「うん…凛ちゃんもやってないよね?」

凛「そうだね」

花陽「とりあえず、入ろうよ」

凛「うん…とりあえず、にこ先輩を脅かせてあげようよ」

花陽「ええ?なんでそんな事する必要あるのぉ?先輩なんだよ?」

凛「にこ先輩は大丈夫だよ!」

花陽「そうかなぁ」

凛「大丈夫にゃ!とりあえず、そ~と入いるにゃ」

花陽「そうだね」

ガチャ

凛「……」

バタン

花陽「どうして閉めちゃったの?入らないの?」

凛「絵里先輩が居たにゃ」

花陽「えっ?生徒会長…じゃなかった…絵里先輩が?」

凛「うん…どうする?入る?」

花陽「は、入ろうよ」

凛「とりあえず、凛が様子見るから入るのはそれからにしようよ」

花陽「ええ?どうして?」

凛「絵里先輩がどんな人なのかってまだよく知らないし…」

花陽「盗み見るような事をしたら怒られちゃうよ」

凛「とりあえずだから大丈夫にゃ」

花陽「で、でも」

凛「そ~と…」

ガチャ

絵里「………」ポケ~

凛「…」

バタン

花陽「どうだった?」

凛「なんか凛が想像してた絵里先輩の姿と違ったにゃ」

花陽「え?そうなの?」

凛「うん。かよちんも見てみればわかるよ」

花陽「で、でも…」

凛「いいから見てみるにゃ」

花陽「ええ?」

凛「はやく~」

花陽「わ、わかったから大きな声を出さないで」

絵里(はっ…また、ボーッとしてたわ。いけないわ。私は最上級生なんだし加入したばっかりなんだからしっかりしなくちゃ)

ガチャ

花陽「そ~とっ」

絵里「…」キリッ

花陽「…」

バタン

凛「どうだった?」

花陽「私は予想通りだったけど…」

凛「え?本当に?凛には絵里先輩のあの姿は想像出来なかったけど…」

花陽「凛ちゃんは絵里先輩にどんなイメージを持ってるのかな?」

凛「とりあえず、もう一回凛が様子見るね」

花陽「え?また?」

凛「うん」

ガチャ

絵里(…私もアイドルやるからには矢澤さんみたいに自己紹介とかあった方が良いのかしら?…矢澤さんってよそよそしいわよね?希みたいににこっちって呼んでみようかしら?あっ…私の自己紹介ってあれがあるじゃない)

凛「…」

絵里「賢い可愛いエリーチカ!」ニコッ

凛(うわぁ~)

バタン

凛「…やっぱり凛が思ってたのと違うにゃ」

花陽「え?本当に?怖くなかった?」

凛「ある意味怖いかも」

花陽「え?やっぱり?」

凛「うん。でも、接しやすくはあるかもしれないにゃ」

花陽「ええ?本当に?凄いね凛ちゃん」

凛「そうかな?」

花陽「うん。凄いよ」

凛「とりあえず、かよちんもあの姿を見ればそう思うよ。もう一回見てみなよ」

花陽「う、うん」

絵里(やっぱり、クールな方が良いかしら?ロシアのクウォーターだし。決め台詞とかあったりしたらカッコいいかしら)

ガチャ

花陽「…」

絵里「まだまだね」キリッ

花陽「…」

バタン

凛「どうだった?」

花陽「うん…怖いね」

凛「でも、接しやすくはあるでしょ?」

花陽「ええ?私はそんな度胸ないかなぁ」

凛「そんな事ないよ。にこ先輩と喋れるんだし」

花陽「にこ先輩とは全然違うと思うけど」

凛「確かに絵里先輩にはメリハリがあるしね」

花陽「にこ先輩だってメリハリはあると思うけど…アイドルに対する情熱とか凄いし」

凛「かよちん…かよちんがにこ先輩の事をそんな風に言ったら嫌みに聞こえちゃうよ?」

花陽「ええ?どうしてぇ?」

凛「凛も少し傷つくもん」


花陽「ご、こめんね?よくわからないけど」

凛「大丈夫にゃ~」

花陽「う、うん」

凛「さて、もう一回だけ様子を見てみるにゃ」

花陽「え?もう中に入ろうよぉ」

凛「もう一回だけだから」

ガチャ

絵里「…」ポケ~

凛(またボーッとしてるにゃ)

絵里(…さっきのはパクリっぽいわよね……………私と言えばあれしかないかな?)

凛(また、ポケ~ッとしてるにゃ。正直アホっぽいにゃ)
絵里「ハラショー」

凛「…」

バタン

花陽「どうだった?」

凛「何か意味わからない事言ってたにゃ。腹が…なんとか」

花陽「え?お腹が痛いのかな?」

凛「そんな感じじゃなかったけど…」

花陽「…腹が立ったとか?」

凛「う~ん。それにしては笑顔だったような」

花陽「ええ?どういう状況なのぉ」

凛「とりあえずかよちんもう一回見てみるにゃ」

花陽「も、もういいよぉ」

凛「最後だから」

花陽「うう…わかったよ」

ガチャ

絵里(はっ!またしても、ボーッとしてたわ。どうしてボーッとしちゃうのかしら…癖なのかしら?一人だとつい油断しちゃうの?そうだ!生徒会の仕事をしてると思えばいいのね!)

花陽「…」

絵里「…」キリッ

ガタッ

花陽「あっ」

絵里「誰?」ビクッ

バタン

絵里「だ、誰?誰か居るの?ねえ?返事してちょうだい?居るんでしょ?ねえってば?変な冗談はやめてちょうだい?お願いだから、出てきて?ねえってば?希?希なんでしょ?」

凛「なんか大きな声を出してるにゃ」

花陽「ばれちゃったのかな?」

凛「う~ん。そうかも」

花陽「謝った方がいいよね?」

凛「ごっめ~ん~にゃ~って言えば許してくれそうな気がするにゃ」

花陽「ええ?ちゃんと謝らないと」

凛「むしろ、にこ先輩と接するみたいにいけば大丈夫な様な気がするにゃ」

花陽「ええ?絶対ダメだよぉ」

凛「平気だよ!あの先輩は平気だって確信が持てるにゃ」

花陽「どうすればそう思えるの?」

凛「え?15年も生きてればわかるにゃ」

花陽「本当に?」

凛「うん。さあ、行くにゃ!お~い!絢瀬~」

花陽「ちょちょちょちょっと、待って!やめよう?絢瀬って呼び捨てはやめようよ?絶対に怒られるよ」

凛「え~大丈夫だよぉ」

花陽「凛ちゃん、本当に!本当に普通に入ろ?」

凛「う、うん。かよちんがそこまで言うなら…」

花陽「普通にだよ?良い?お疲れ様ですで行こうね?」

凛「わ、わかったにゃ」

ガチャ

絵里「キャア」

花陽「え?」

凛「ん?」

絵里「あっ、小泉さん…星空さん…こんにちは」

花陽「こ、こんにちは」

凛「お疲れ様です」

絵里「ええ」

花陽「えっと…」

絵里「…座らないの?」

花陽「あ、し、失礼ひまふ」

絵里「そ、そんなに緊張しなくっても」

花陽「は、はい」

絵里「今日は皆遅いわね」

花陽「は、はい」

凛「絵里先輩は早かったんですね。暇だったんですか?」

絵里「え?暇と言うか…」

花陽「あ、ヒマラヤ!ヒマラヤ山脈だよね?ヒマラヤ山脈って言ったんだよね?」

凛「え?暇って」

花陽「凛ちゃん?ねえ?凛ちゃん?ヒマラヤ山脈って言ったんだよね?」

凛「えっと。そうだね」

絵里「ええ?暇って聞こえたけど」

花陽「ヒマラヤです。誰がなんと言おうとヒマラヤです」

絵里「そう…かもしれない…ヒマラヤって言ってた様な気がしてきたわ」




花陽「はい!ヒマラヤなんです」

絵里「うん。そうね。ヒマラヤって言ってた」

凛「…」

絵里「それで、ヒマラヤがどうしたのかしら?」

凛「…なんでもないです」

絵里「そう?」

凛「!」

花陽「?」

凛「そう言うば賢い可愛いエリーチカってなんですか?」

絵里「え?」

凛「なんかやってましたよね?」

絵里「…やってないわ」

凛「え?やってましたよ」

絵里「やってないわよ」

花陽「り、凛ちゃん」

凛「確かにやってるの見たにゃ」

絵里「…私じゃありません」

花陽「凛ちゃんは何を言ってるの?」

凛「かよちんも見たでしょ?」



花陽「知らない、知らない。本当に知らないよ」

凛「え~?見たでしょ?」

絵里「星空さん?私はそんな事をやってないわ」

凛「え~、見たのにぃ。あれ、良い思ったんだけどなぁ」

絵里「そ、そう?」

凛「はい。もう一回やって欲しいにゃ」

絵里「でも…」

花陽「やってない。凛ちゃん、やってないよ?やってないですよね?」

絵里「え?ええ…そうね…やってないわ。星空さん?やってないのよ」

凛「え~」

絵里(…小泉さんって意外と食い気味なのね)

凛(やっぱり、絵里先輩って意外と接しやすそうにゃ)

花陽(どうしても、絵里先輩は緊張するよぉ。お願いだから凛ちゃん…絵里先輩を刺激しないでぇ)

希「…」

にこ「希…部室の前でなにやってるのよ」

希「ん?いや、なんか面白い物が見れそうな気がするんよ」

にこ「何よそれ」

「お料理教室」

海未「良いですか?ここでお塩を小さじ1杯入れるのです」

凛「うん。わかったにゃ」ドバッ

海未「ちょっ…凛?小さじって言ったでしょ?と言うよりもそれは砂糖じゃないですか」

凛「え?……同じ色してるから間違えちゃったにゃ」

海未「先程から間違えすぎです。一体何度間違えれば気がすむのですか」

凛「人間って間違えを繰り返して成長するから」

海未「成長の兆しが一向に見えないのですが」

凛「で?次はどうするの?」

海未「…完成です」

凛「やったぁ」

穂乃果「わあ、凛ちゃんとふたりで作ったの?」

にこ「悪いわね、海未。本当は私が教える約束だったのに。疲れたでしょ?」

海未「…そうですね」

凛「にこちゃん失礼だよ」

にこ「だって本当の事じゃない」

穂乃果「どれどれ、ちょっと味見を…」

海未「こら、はしたないですよ」

穂乃果「あっ!?これ美味しい!流石海未ちゃん」

海未「そうですか…あれ?そっちは…」

穂乃果「いやぁ、海未ちゃんは何でも出来るね。じゃあ、凛ちゃんのほうも味見を…うっ…あの…」

にこ「何よ?失敗してるの?」

穂乃果「いやぁ」

海未「あ、あの…」

にこ「ちょっと私にも味見をさせてごらんなさい」

にこ「あっ、これ凄く美味しいじゃない」

海未「あ、あの…」

にこ「凛の方は…ん?ちょっと、しょっぱいはね…」

海未「え?」

穂乃果「それ、穂乃果も思った」

にこ「まあ、人は失敗を重ねて成長するもんだから…落ち込む事はないわよ、凛」

穂乃果「にこちゃんもいつか成長するといいね」

にこ「あんたはケンカを売ってんの?」

海未「…あのぉ」

にこ「それにしても海未が作った方は美味しいわね。箸が止まらないわ」

穂乃果「お店で出しても大丈夫なレベルだよね」

にこ「そうね。穂乃果、少しは凛の方も食べてあげなさいよ。一生懸命作ったんだから」

穂乃果「にこちゃんが食べればいいじゃん」

にこ「なっ、私は…お腹弱いし…」

穂乃果「嘘つきなよ。食べたくないだけでしょ?」

海未「そんなに?」

にこ「そこまでは言ってないわよ。我慢すれば食べれるレベルよ」

穂乃果「にこちゃんひどいよ」

にこ「今までの凛を見れば凄い成長よ。褒め言葉よ」

海未「…私なんです」

穂乃果「え?」

にこ「何が?」

海未「…あなた達が酷評をくだしてる方が」

穂乃果「え?」

にこ「じゃあ、こっちの美味しい方が…」

凛「凛の皿にゃ」

海未「…凄いですね、凛。お店に出しても大丈夫なレベルですって…私にはとても…」

凛「えっへん」

穂乃果「いや…あれだよ?どっちも美味しいよ?」

にこ「そ、そうね。美味しいわ」

穂乃果「いや、本当にあれだよ?あのあれだからさ…ね?」

海未「…どれですか?不味いですか?凄く不味いですか?」

穂乃果「いや…あの…本当に好きな人は好きな味だと思うよ?」

海未「穂乃果は好きじゃないんでしょ?」

穂乃果「いや…」

海未「何がいけなかったのですかね?塩ですか?最後の塩ですかね?偉そうに凛に間違いを指摘しておいて…私の方が間違っていたなんて…ふっ、とんだ大馬鹿者ですね」

穂乃果「いや…そんな事ないってば…ね?にこちゃん?」

にこ「え?…うん、もう海未の料理は不味いって事でいんじゃない?」

穂乃果「え?何言ってるの?」

にこ「いや…何かもう…実際に不味いし」

海未「…そうですね」

にこ「いいじゃない、失敗したくらい。次に生かせば」

海未「いや、え?そうじゃなくって…あの…」

にこ「何よ?まだ、何か言って欲しいの?」

海未「いえ…」

にこ「どこがどういう風に不味いか具体的に言ってあげましょうか?」

穂乃果「に、にこちゃん!やめなよ」

にこ「どうしてよ」

穂乃果「察してあげなよ。海未ちゃんはただ料理を失敗したんじゃないんだよ?凛ちゃんに偉そうに料理を教えておいて自分だけ失敗してるんだよ?」

海未「あの…」



穂乃果「にこちゃんだってわかるでしょ?これから、海未ちゃんは凛ちゃんに頭があがらないんだよ?」

海未「あの…」

穂乃果「だからさ、せめて穂乃果達がフォローしなきゃ海未ちゃんが可哀想じゃん。海未ちゃん見てればわかるじゃん?さりげなく慰めて欲しい空気出してたじゃん」

にこ「わ、悪かったわよ」

穂乃果「わかった?」

海未「穂乃果…やめてください…精進しますから…惨めです…」

ピピピピ

凛「あっ!カップラーメンも出来上がったにゃ!」


絵里「ふう、生徒会の引き継ぎも終わったし…ちょっと寂しい気もするけど肩の荷が降りたわ」

ワイワイガヤガヤ

絵里「部室が騒がしいわね…なにかしら?」

穂乃果「いい?サプライズだからね?絵里ちゃんが来たら一斉にクラッカーを鳴らすんだよ?穂乃果達は先発隊なんだから肝心要だよ?」

真姫「わかったわ」

花陽「成功させようね」

絵里「…聞いちゃったわ。え?これって…あれ?生徒会長お疲れ様でしたってやつよね?…どうしよう、既に涙が出そうだわ。でも、せっかくサプライズしてくれるんだし…知らないふりしなきゃ」

絵里「えっと…驚く練習をしておかなきゃ…わぁ、びっくりしたぁ…わざとらしいわね。えっ?嘘…違う…ハラショー!?これね?これが一番しっくり来るわ。これで行きましょう」

ガチャ

パンパーン

穂乃果「イエーイ!絵里ちゃん」

真姫「お誕生日」

花陽「おめでとう!?」

絵里「………」

穂乃果「大成功だね!?絵里ちゃんかなり驚いてるよ」

真姫「やったわね」

花陽「ふふ、良かったぁ」

絵里「…違う」

穂乃果「え?」

絵里「…誕生日…10月」

真姫「え?」

花陽「10月…」

穂乃果「…て…撤収」

真姫「…」

花陽「…」

穂乃果「…穂乃果、掃除機持ってくるから」

真姫「…なんでよ。クラッカーのゴミなんて手で拾えばいいじゃない」

穂乃果「掃除機の方が早いよ」

真姫「だから、掃除機を取りに行ってる時間が勿体ないのよ」

穂乃果「何が勿体ないのさ。今日はもうやる事ないでしょ」

真姫「…あるわよ」

穂乃果「…あるの?誕生日会やるつもりだったのにあるんだ?」

花陽「ふ、二人とも…ケンカしないで?」

穂乃果「…しないよ」

真姫「当たり前じゃない。ケンカなんてくだらない」

穂乃果「とにかく掃除しようか。さっさと」

真姫「そうね」

絵里「あ、あの…別に中止にする必要はないんじゃない?」

穂乃果「何で?だって、誕生日じゃないんでしょ?」

絵里「そうだけど」

穂乃果「誕生日じゃないのに誕生日会やるの?」

絵里「いや、そうなんだけど…ね?勿体ないじゃない」

穂乃果「だけど…」

絵里「ね?」

穂乃果「…うん…そうだね」

花陽「じゃあ、こうすればいいんじゃないかな?絵里ちゃん生徒会長今までおつかれさ…」

凛「イエーイ!愛してるばんざーい」

海未「ここで良かった」

ことり「私達の今がここにある」

凛「絵里ちゃん!?」

ことり「お誕生日」

海未「おめでとうございます」

絵里「いや…あの」

凛「驚いてるにゃー」

かよちん…

海未「大成功ですね」

絵里「あの…ね?」

ことり「じゃーん。お誕生日の絵里ちゃんの為に凛ちゃんと二人でケーキを作って来ました」

絵里「え?」

海未「凛はお料理が苦手ですが絵里の為に頑張りたいとことりに教えて貰いながら作ったんですよ」

絵里「そ、そうなの?」

凛「うん。絵里ちゃん嬉しい?」

絵里「え、ええ」

穂乃果「あのね、実は今日は絵里ちゃんの誕生日じゃ…」

絵里「あ、あー。ありがとうね?本当にありがとう」

穂乃果「え?絵里ちゃん?」



絵里「すっごく嬉しいわ。もう、本当にすっごく嬉しい」

凛「本当?そう言って貰えると凛も嬉しいにゃ」

絵里「穂乃果?ちょっと…」

凛「?」

海未「どうしたのでしょう?」

絵里「穂乃果?今日は私の誕生日よ」

穂乃果「え?違うんじゃないの?」

絵里「いえ…今日からこの日が私の誕生日よ」

穂乃果「それは無理が…」

絵里「だって、見てよ。凛の指…絆創膏だらけじゃない。しかも、それを私に見せないようにさっきから必死に隠してるじゃない」

穂乃果「…本当だ」

絵里「ね?だから、今日は誕生日なの」

穂乃果「いや、いつか絶対にばれるよ?今のうちに言っておけば傷は浅いよ?」

絵里「大丈夫!もう、戸籍から変えるわ」

穂乃果「落ち着いてよ。絶対に無理だから」

絵里「お願い。凛の努力を無駄にしたくないの」

穂乃果「…わかったよ」

凛「何を話してるの?」

絵里「な、何でもないわよ?」

穂乃果「真姫ちゃん、花陽ちゃん…」

真姫「はあ…無理だと思うけど」

花陽「頑張るよ」

絵里「皆、本当にありがとう…所で希とにこは?」

ガチャ

希「えりち、今までお疲れ様」パーン

にこ「お疲れにこ~」パーン

絵里「え?」

海未「は?」

凛「ん?」

希「おー!えりち驚いてるやん。大成功やね。あと、これうちとにこっちから花束」

にこ「ここに来て私達が後から来るとは思わなかったでしょ…って何よ?この空気」

海未「いや…お疲れ様って?」

希「ん?今日はえりちの生徒会長退任お疲れ様パーティーやん」

海未「え?」

絵里「あの…」

穂乃果「うん…とりあえず…めでたいって事で乾杯しようか」

>>42
>海未「凛はお料理が苦手ですが絵里の為に頑張りたいとことりに教えて貰いながら作ったんですよ」

>ことりに教えて貰いながら


あっ(察し)

「渋谷にお出かけ」

絵里「…にこ、遅いわね」

海未「ちゃんと、駅に9時集合場所と言ってあったのに…5時集合にしなくて良かったです」

絵里「5時に集合して海未は何をするつもりなの?」

海未「…渋谷でお買い物を」

絵里「でしょ?5時は早すぎるでしょ?歩いて行くつもりなの?」

海未「すいません。渋谷の様な都会は慣れてないもので…舞い上がってしまって」

絵里「秋葉も十分都会だからね?やめてね?渋谷について舞い上がるのは」

海未「…はい」

絵里「全く…生まれも育ちも東京でしょ?」

にこ「ごめん、お待たせ」

海未「あっ、にこ」

絵里「あ…大丈夫よ?私達も今来たところだから」

海未「何で嘘を吐くのですか。15分以上待ってるでしょ」

にこ「あっ、そんなに?弟がグズっちゃって…悪かったわね」

絵里「そうだったの」

海未「さあ、行きましょうか」

絵里「そうね」

にこ「あれ?絵里…その服買ったの?」

絵里「え?わかる?」

にこ「良いじゃない。似合ってわよ」

海未「にこは細かい所に気がつきますね。にこが男の子だったらモテそうですね。私は惚れませんが」

にこ「あんたは褒めてるのか貶してるのかどっちなの?」

海未「褒めているに決まってるじゃないですか」

にこ「渋谷に行くから張り切ったでしょ?」

絵里「はい?」

にこ「渋谷に行くから最上級のお洒落をしてきたんでしょ?」

絵里「…全然?」

にこ「嘘吐きなさいよ」

絵里「いや…普段から私服はこんな感じだけど?」

にこ「初めて見たわよ」

絵里「え?そう?…あ~…にこの前では初めてかもね…だって、ほら?普段、私服で合うことないしね」

にこ「いや、μ'sに入ってから頻繁に私服でもあうじゃない」

海未「そうなのですか?」

絵里「………さあ?」

にこ「何でしらばっくれるのよ」

絵里「…だって」

にこ「気合い入れてきたんでしょ?」

絵里「…そうよ」

にこ「何で渋々なのよ…似合ってるって言ってるんだから良いじゃない」

絵里「だって…さっき、海未に渋谷くらいで舞い上がらない様にって言ったばかりだから…恥ずかしいじゃない…お家帰るわよ?」

にこ「何でよ。気にしすぎよ。可愛いって言ってるじゃない」

絵里「ほんと?」

にこ「…ほんとよ」

海未「良かったですね、絵里」

絵里「そ、そうね」


海未「にこ!」

にこ「……え?何?」

海未「ふふっ」ニッコリ

にこ「え?何よ?満面の笑みで…」

海未「…そうですか」

にこ「なんなのよ…」

海未「…別に」

絵里「さあ、行きましょうか!」

にこ「あんたは…分かりやすいわね」

絵里「そうかしらん?」

にこ「かしらんって」

海未「…」

にこ「…なんで海未は落ち込んでるのよ」

海未「別に…落ち込んでなんかいません」

にこ「落ち込んでるじゃない」

海未「…落ち込んでいません」

絵里「どうしたのよ。さっきまであんなにご機嫌だったのに」

海未「…いえ…本当に大丈夫ですから」

絵里「いや、どう見てもテンションがた落ちじゃない」

海未「…そんな事は」

にこ「なんなのよ、海未は」

絵里「そうよ。ね?元気だして?私なんてホラ?渋谷だからってこんなに張り切ってお洒落してきちゃったのよ?ハイテンションよ?」

海未「良いですね、絵里は…。にこに気づいて貰えて…」

絵里「え?」

にこ「…え?海未も張り切って来たの?」

海未「…いえ?」

にこ「…じゃあ、今のはどういう意味よ?」

海未「…別に…絵里が嬉しそうで良かったなって思っただけです」

絵里「…あの…海未もお洒落してきたんでしょ?」

海未「いえ…普段から私服はこんな感じですけど…」

にこ「さっきの絵里と全く同じ台詞なのに意味合いが全然ちがって聞こえるわ」

絵里「海未…あの…ね?」

海未「なんですか?別に…別に私は渋谷にお買い物に行くからって絵里みたいに張り切ってお洒落してきてませんから…気づいてくれなくて結構ですから」

絵里「いや、気づいたわよ?ね?可愛いわ」

海未「ほ、本当ですか?」

絵里「うん。海未ってこんな服を持ってたんだって思ったもの」

海未「…こないだ、みんなで遊びに行った時も着てましたけどね…あの時も誰かしら何か言ってくれるかなと思ったんですけどね」

絵里「え?」

にこ「バカっ」

絵里「いや…だって…」

海未「…私的には冒険してみたんですけどね…気づかないですよね」

絵里「そ、そうなの?…えっと…どこで買ったの?」

海未「…近所のスーパーです」

絵里「ええ?」

にこ「確かに大冒険ね」

海未「そうですよね…渋谷なんて私にはとても…もう、ウミチカお家に帰ってもよろしいですか?」

にこ「いや、なんでよ」

絵里「あれ?ナチュラルに私は馬鹿にされてない?」



海未「…はあ」

にこ「もう、いいじゃない。今日、渋谷でお洒落な服を買って絵里を見返してあげましょう?ね?なんなら、私も海未に似合う服を一緒に選ぶから。ね?」

海未「にこ…にこは優しいですね…まるで年上みたいです」

にこ「年上なのよ」

絵里「ねえ?さりげなく私一人が悪者になってなかった?」

にこ「さあ、それじゃあ行きましょうか」スチャ

海未「あっ、にこ…サングラス…」

絵里「にこが一番張り切ってるじゃない」

「黒歴史」

穂乃果「お疲れ様~」

ことり「ちゅんちゅん~」

海未「ご機嫌よう」

真姫「…」ペラッ

穂乃果「…真姫ちゃーん?こんにちわー」

真姫「…」ペラッ

穂乃果「おーい!」

真姫「…」ペラッ

穂乃果「イタズラしちゃうぞ~」

真姫「…」

穂乃果「…ふぅぅ」

真姫「ヴェェ…な、なにするのよ」

穂乃果「耳に息を吹き掛けただけだよ」

真姫「なんでそんな事するのよ」

穂乃果「真姫ちゃんが無視するからでしょ」

海未「真姫は先程から何を読んでいるのですか?」

真姫「…ああ…部室にノートが置いてあったんだけど…ポエムノートかしら?」

穂乃果「え?ポエムノート?」

海未「え?」

ことり「それって…」

穂乃果「どれどれ、見せて?」

真姫「え?あ、うん」

海未「ほ、穂乃果?やめなさい」

穂乃果「え?なんで?」

海未「そう言う物は他人に見られたら恥ずかしいものでしょう?」

穂乃果「えっ?でも、中学生の時は海未ちゃん見せてくれたのにね」

海未「そ、それは」

真姫「え?海未ってポエム書いてたの?」

穂乃果「だから、μ'sの作詞担当なんだよ」

真姫「なるほど」

海未「ほ、穂乃果…」

穂乃果「どれ?今のうちに…何々?海は…」

海未「穂乃果!?やめなさい」



穂乃果「わ、わかったよ…もう、見ないって…」

海未「よろしい」

穂乃果「真姫ちゃん…それにしても、このポエムはちょっと恥ずかしいよね?」

真姫「え?」

穂乃果「何て言うか…自分に酔ってるよね?」

海未「ほ、穂乃果…」

穂乃果「どうしたの、海未ちゃん?」

海未「そ、そんな事を言ったら書いた人が可哀想でしょう」

ことり「…海未ちゃん」

穂乃果「ま、まあ…でも、何て言うか中二病?ってやつだよね?」

真姫「…え?そんな病気ないでしょ?」

穂乃果「いや…」

真姫「聞いた事ないわよ?医学書でも目にした事ないし」

穂乃果「ま、まあいいや」

真姫「私は良いと思ったけどね…このポエム」

海未「え?」

穂乃果「ええ?本当に?」

真姫「ええ。何て言うか…情景が目の前に浮かんでくる様な…とても素晴らしい詩だと思ったけど」

穂乃果「本当に?じゃあ、穂乃果が見る目がないのかね」

海未「あ、あの…実は…そのノートは…」

ことり「やっぱり、海未ちゃんのだったんだ…たまに部室でも何か書いてるもんね…作詞以外で…」

真姫「何?海未?」

海未「実はそのポエムノートは私の…」

ガチャ

絵里「…真姫…それ…私のノート…最悪だわ…」

真姫「え?」

海未「え?」

ことり「え?」

穂乃果「あー、絵里ちゃんのだったんだ」

一方的、その頃

凛「ねえねえ、部室でノート拾ったんだけどだれのか知ってる?」

希「ん?中身は…詩集やん…どれどれ」

にこ「…海未の字ね」

花陽「…この3人にはばれたくないなぁ」

凛「かよちん酷いにゃ」

穂乃果「ふんふんふーん」

ツバサ「あら?穂乃果さんじゃない?」

穂乃果「あっ、ツバサさーん!こんにちわ」

ツバサ「こんにちわ…穂乃果さんが食べてるそれは…アイスではないわね」

穂乃果「はい!田楽です」

ツバサ「そ、そう…」

穂乃果「美味しいですよ。ツバサも一口どうですか?」

ツバサ「だ、大丈夫かな」

穂乃果「そうですか…田楽美味しいんだけどな」

ツバサ「…あの…ラブライブの方はどう?」

穂乃果「順調ですよ。A-RISEにも負けません」

ツバサ「そう。それは楽しみね」

少女「あの~…」

ツバサ「ん?何かしら?」

穂乃果「あっ!サインじゃないですか?」

ツバサ「あっ、そうね。サインかな?」

少女「…いえ…ちょっと、道に迷っちゃって…道を教えて貰えたらなと思って」

ツバサ「え?…あっ、そう?」

少女「はい」

ツバサ「…」

穂乃果「…あの、お嬢ちゃん?この人、A-RISEのツバサだよ?」

ツバサ「ちょっ、穂乃果さん?」

少女「えっと…芸能人の方ですか?」

穂乃果「いや…芸能人では…」

少女「え?じゃあ…えっと…」

穂乃果「あの…有名な人だよ?あれ?知らない?」

少女「…はい」

ツバサ「…」

穂乃果「…あ、あれかな?東京在住じゃないとか?」

少女「ま、まあ…」

穂乃果「あ、でも…あれだね?サイン貰って置いたら?」

ツバサ「…いや、穂乃果さん?そんな、無理矢理…」

少女「でも…」

穂乃果「いや、凄い価値つくよ?オークションで売ったら高いと思うよ?」

ツバサ「サインをオークションで売らないで欲しいんだけど…」

穂乃果「いや…どれくらい凄いかを伝えようと…」

少女「…じゃ、じゃあ…今、色紙を持ってないので色紙を買ってきます」

ツバサ「い、いや…いいのよ?そんな、わざわざ色紙を買いに行かなくても…ごめんなさいね?逆に気を使わせちゃって…」

穂乃果「そ、そうだよ?あれ…あっ、穂乃果の田楽の棒とか…」

ツバサ「いや、穂乃果さんはもうちょっと気を使って?」

穂乃果「あっ、すいません…田楽ジョークつまらなかったかな?」

少女「…ハハッ」

穂乃果「あ、愛想笑い…」

ツバサ「あの…ね?本当に色紙なんてわざわざ買いに行かなくてもね?えっと…」

穂乃果「じゃあ、私が色紙を買ってきます」

少女「いや…あの…道を」

ツバサ「穂乃果さん?あのね?」

穂乃果「行ってきます」


少女「…」

ツバサ「…凄く良い子なのよ?」

少女「…はい」

ツバサ「あの…凄く魅力的なんだけど…たまに暴走しちゃうのね…私も初めて知ったけど…」

少女「…はい」

ツバサ「あの…スクールアイドルとか知らない?」

少女「えっと…そうですね…水泳しかやって来なかったので…住んでいる所も田舎ですし」

ツバサ「…そう」

穂乃果「買ってきました」

ツバサ「穂乃果さん…」

穂乃果「どうぞ!書いてあげて下さい」

ツバサ「じ、じゃあ…えっと…お名前は?」

少女「わたな…あっ」

ツバサ「どうしたの?」

少女「いえ…ちかちゃんへって書いて貰えれば」

ツバサ「え?ちかちゃんって言うの?」

少女「あ…友達の名前なんですけど…もしかしたらアイドルとか好きかも…しれないので」

ツバサ「なるほど…じゃあ…」キュキュキュ

穂乃果「ふむふむ…そうやって書くんだ」

ツバサ「はい」

少女「ありがとうございます」

ツバサ「…えっと…あなたの分は?」

少女「あっ、私は大丈夫です…それじゃ」

穂乃果「…頑張ってスクールアイドルを盛り上げましょうね」

ツバサ「ええ…そうね」

穂乃果「…道…結局教えてあげませんでしたね」

ツバサ「…そうね」

穂乃果「…お茶でもしましょうか?」

ツバサ「…そうね」

「陰口」

花陽「でね、真姫ちゃんがね…」

凛「あ~…わかるにゃ。凛も嫌いだよ」

花陽「うん。苦手な人は苦手だよね?クラスの子も苦手って言ってたよ」

ガチャ

真姫「…」

凛「あっ、真姫ちゃん」

花陽「遅かったね」

真姫「…そうね」

凛「?」

花陽「…ちょっと、斜めかな?」ボソッ

凛「角度?」

花陽「…真姫ちゃんのご機嫌だよ」

凛「…凛も思ったにゃ」

花陽「…本当に思った?」

凛「うん」

真姫「…」

花陽「…やっぱり、ご機嫌斜めだなぁ」

真姫(え?今、私の話してなかった?嫌いとか言ってなかった?)

凛「…うん、やっぱりご機嫌斜めだね」コソコソ

花陽「こういう時はどうすれば良いのかな」コソコソ

真姫(私が来てからコソコソしだしたぁぁぁ。え?何?私嫌われてるの?え?嘘でしょ?私は二人の事が大好きなのに?嫌われてるの?泣きそうなんだけどぉぉぉ)

花陽「あの…真姫ちゃん?」

真姫「…何?」

花陽「い、いや…何でもない」

真姫「…そう」

花陽「…やっぱり、ご機嫌斜めだね」ボソッ

凛「そっとしといた方が良いかもね」



真姫(しまったぁぁぁぁ。また、いつものやつをやっちゃったぁぁぁぁ。これじゃあ、嫌われるのも無理ないじゃない)

凛「…なんか、凄く機嫌悪そうだね」チラッ

花陽「何があったのかな?何か嫌な事があったのかな?」チラッ

真姫(あっ…嫌われてるの決定しました。今、花陽が私の方を一瞥して嫌とか言ってるのが聞こえてしまいました…もうダメ…今すぐ消えてなくなりたい…二人と出会う前に戻りたいです)

凛「なんかどす黒いオーラが出てるね」

花陽「…そうだね」

真姫「…うぅ」ジワ

凛「え?」

花陽「真姫ちゃん?」

真姫「うぅ…グスッ…うぅ」

凛「ええ?泣いてるの?何で?」

花陽「な、何が、何があったの?」

真姫「…直すからぁ」

凛「何を?何か壊しちゃったの?怒られるの怖いの?」

真姫「直すからぁぁ」

花陽「ま、真姫ちゃん?どこか痛いの?」

真姫「心…グスッ」

花陽「ええ?」

ガチャ

海未「ごきげんよう」

真姫「グスッ」

海未「え?真姫?泣いてるのですか?」

凛「海未ちゃん…」

海未「…真姫?どうしたのですか?」

真姫「凛…凛と花…グスッ…凛とぉ」

海未「凛!何をしたのですか?」

凛「え?何もしてないよ?」

海未「怒りませんから…ちよっと来なさい」

凛「ええ?何でぇ?」

ガチャ

真姫「グスッ」

花陽「ええ?何が起こってるの?」

ガチャ

希「お疲れ様~」

絵里「ハラショー」

花陽「絵里ちゃん…希ちゃん!」

真姫「グスッ」

絵里「え?真姫泣いてるの?」

真姫「グスッ」

希「な、何があったん?」

花陽「さ、さあ」

真姫「凛が…凛と花…ヒクッ…嫌われて…ヒクッ」

絵里「え?凛が花を嫌い?」

真姫「違っ…ヒクッ」

希「なるほど。花陽ちゃんと絵里ちゃんの会話を自分の陰口と勘違いしてたまらず泣いちゃったんやね」

花陽「ええ?そうなの?私達はパクチーの話をしてただけだよ?」

真姫「…え?」

希「ね?」

絵里「…よく分かったわね」

海未「さあ、凛。何をしたのですか?」

凛「だから、何もしてないにゃ」

海未「何もしてないのに泣くわけないでしょ?真姫も凛がと言っていたんですから」

凛「凛の方が泣きそうにゃあ~」



「ケンカ」

希「あーもう、えりちなんて知らない」

絵里「それはこっちの台詞よ」

希「なんやって」

絵里「何よぉ」

希「この似非ロシア人」

絵里「似非じゃいわよ、クウォータよ」

希「この似非生徒会長」

絵里「似非じゃいわよ…元生徒会長よ」

希「ぐぬぬ…この似非金髪」

絵里「似非じゃいわよ、地毛よ」

希「この似非…」

海未「あなた達は先程から何を言ってるんですか!!」

間違えました
似非じゃないわよです。

希「だって、えりちが…」

絵里「なによ。希がいけないんじゃない」

海未「だってじゃありません。何があったのです…らしくないですよ…だいたい、希が似非と言う言葉で相手を責めると…ブーメランですから」

希「なっ」

絵里「ふふっ」

希「あ~、笑った。えりちが悪いのに」

絵里「な、何ですって…この…えっと…タレ目」

希「えりちだってタレ目やん…そこがええんやけどなぁ」

絵里「この…えっと…巨乳」

希「えりちだって巨乳やん…流石はクウォータやな」

絵里「この…えっと…最上級生」

希「えりちも最上級生やん…なんだかんだで皆頼りにしてるんよ」

海未「あなた達は何を言ってるんですかぁ!?」

絵里「だって…」

海未「なぜ、イチャイチャしてるのです」

絵里「はあ?イチャイチャなんてしてないわよ。凄く怒ってるわよ」

海未「いや、お互いに馴れ合ってる様にしか見えませんでしたけど」

絵里「だって…他に希を責める所がなかったんだから仕方ないじゃない」

海未「あるでしょう。それこそ、似非関西弁とか悪ふざけがすぎるとか」

希「ええ?海未ちゃんそんな風に思ってたん」

絵里「それは言い過ぎよ」

海未「あ、あくまでも例えです」



海未「と、とにかく、ケンカはやめなさい。なぜ、ケンカになったのです」

絵里「方向性の違いよ」

海未「あなた達はバンドですか」

絵里「違うわよ?」

海未「そんな事は知っています」

希「えりちはお馬鹿やな~」

絵里「な、何ですって?希が悪いのに」

希「はあ?えりちやん…このポンコツ」

絵里「だ、誰が…えっと…似非関西弁」

海未「うわぁ」

希「このポンコツ」

絵里「えっと…このスピリチュアル」

希「このポンコツ」

絵里「ぐっ…タレ目」

海未「それさっきも言ってましたよ」

希「ポンコツ!?」

絵里「なっ…」

希「ポンコツ」

絵里「な、なんでそんな事言うのよ…もう、やる気なくなった」

希「お家に帰れば、ポンコツ」

海未「希、やめなさい。そろそろ絵里が泣きます」

絵里「な、泣かないわよ。私は高3よ」


海未「と言いつつ目が潤んでるではないですか」

絵里「あくびよ。あくびが出そうなだけよ」

希「はーん。強がっちゃって。泣きそうなんやろ?泣けばええやん?まあ、えりちは泣く姿も様になっててええけどな」

海未「…もう、一生やってて下さい」

「サイン」

千歌「ふふ~ん」

曜「千歌ちゃ~ん」

千歌「曜ちゃん…どうしたの?」

曜「えっと…はい」

千歌「…何これ?」

曜「千歌ちゃんアイドルとか好き?」

千歌「…人並みには」

曜「こないだ東京に行ってきたんだけどね」

千歌「え?曜ちゃん東京に行ったの?」

曜「う、うん」

千歌「いいなぁ」

曜「そうかな?」

千歌「うん。羨ましいよ」

曜「でね、東京でちょっと迷子になっちゃったんだけど」

千歌「ええ?曜ちゃん迷子になっちゃったの?小学生には東京は早すぎたのかな?」

曜「そんな事はないと思うけど」

千歌「それでどうしたの?」

曜「誰かに道を聞こうと思って声を掛けたらねその人東京で有名なアイドルだったんだよ」

千歌「へえ~、曜ちゃん凄いね」

曜「私が凄い訳じゃないけどね。それでね、最上級くれるって言うんだけど私はアイドルとかよく知らないから千歌ちゃん好きかなと思って」



千歌「え?私の分貰ってくれたの?」

曜「うん。はい!これ」

千歌「わあ~、ありがとう。曜ちゃん大好き」ダキッ

曜「ちょっと、千歌ちゃん照れちゃうよぉ」

千歌「えっと…これ…なんて読むのかな?Aしかわからない」

曜「えっと…なんて言ってたかな…」

千歌「本当に有名な人?」

曜「って言ってたけど…そういえば芸能人じゃないって言ってたかも」

千歌「ええ?アイドルなのに芸能人じゃないとかあるの?」

曜「…さあ?」

千歌「…なんか怪しいね」

曜「そうかな?」

千歌「うん。東京は怖いって聞くし」

曜「もしかして、怪しい人だったかな?もう一人の人もなんか変だったし」

千歌「そうなの?曜ちゃん何もされなかった?」

曜「そういえば結局道を教えてくれなかった…」

千歌「やっぱり変な人だったんだよ」

曜「そうかな?」

千歌「うん。きっとそうだよ」

曜「じ、じゃあ、このサインどうしようか?」

千歌「とりあえず…果南ちゃんにあげようか?」

曜「千歌ちゃんの名前なのに?」

千歌 「…どうしよう?」

×…曜「私が凄い訳じゃないけどね。それでね、最上級くれるって言うんだけど私はアイドルとかよく知らないから千歌ちゃん好きかなと思って」

◯…曜「私が凄い訳じゃないけどね。それでね、サインくれるって言うんだけど私はアイドルとかよく知らないから千歌ちゃん好きかなと思って」

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