池袋晶葉との出会い (19)

・デレステコミュのネタバレを含みます。

・晶葉を一年以上待ち続けました。

・晶葉登場おめでとう。

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晶葉「ふふふ、Pよ、見てくれ。完成したんだ。試作13号だ!」

モバP「お、最近作っていたやつか」

晶葉「これは完成までに時間がかかったな」

モバP「どうしてだ」

晶葉「単純に構造が難しくなったのが一つ。より精密な作業が要求されるようになったからな。それとアイドルとの両立で前よりは時間が取れなくなったからな」

モバP「前より忙しくなったからな」

晶葉「ああ、充実した日々を送れているよ」

モバP「お、そう言って貰えると担当プロデューサーとして嬉しいね」

晶葉「担当アイドルとしてPのつぼは押さえているからな」


モバP「ほう、というと?」

晶葉「おねだりするときは上目遣いで少し自信なさげに。……なぁP、早速だが手伝ってもらっていいか?」

モバP「くっ、まだ仕事が……ちひろさんに怒られる……」

晶葉「……お願い」

モバP「ぐああぁぁぁ!し、仕方ないな。少しだけだぞ」

晶葉「流石私の助手だ!」

モバP「記録係じゃなかったのか?」

晶葉「もうそろそろ助手に昇格させてやってもいいだろう」

モバP「へいへい、ありがたき幸せですっと」

晶葉「そうだろう!そうだろう!!!」



モバP「それでどこに行くんだ?」

晶葉「いつもの実験場でいいだろう」

モバP「ああ、近所の公園か」

晶葉「試作機よし。白衣よし。ふむ、助手よ、調整するかもしれないから工具箱を持ってきてくれないか?」

モバP「了解」

晶葉「よし、出発だ!」

モバP「ちょっと待て、ちひろさんに書置きを残しておく」

晶葉「そうだな」

モバP「よし、準備完了だ」

晶葉「改めて、出発だ!!!」


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ちひろ「ただ今戻りました」

ちひろ「あれ?Pさんいないですね」

ちひろ「あ、紙になにか書いてありますね。えっと、晶葉と実験してきます。多分そんなに遅くならないと思います」

ちひろ「……」

ちひろ「あとでお話が必要ですかね」

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晶葉「よし、ついたぞ」

モバP「ここにも大分お世話になってるよな」

晶葉「そうだな、私からすればずっとここが実験場兼遊び場だがな」

モバP「俺が加わったのは試作6号からだな」

晶葉「ああ、最速を目指したあのロボットを作ったときだな。どうしてPは私に話しかけたんだ?」

モバP「困っている人がいるなら話しかけるのが普通だろ」

晶葉「女子中学生に話しかけるのは事案なのでは?」

モバP「嫌だね嫌だねそんな世の中。最近では挨拶しないように教育されてるとか」

晶葉「そんなに嫌か?」

モバP「ああ、同業者が何人も警察のお世話になっている」

晶葉「ひどい業界だな……」


モバP「まあなんというかだな。事務所に帰る途中で公園のベンチで缶コーヒーでも飲んで一休憩入れようと思ったらなんか楽しそうなことやっている奴がいるなぁって」

晶葉「それで話しかけたと」

モバP「男はいくつになっても少年の心を忘れられないんだよ」

晶葉「それはPだけでは?よくちひろさんに怒られてるし」

モバP「いやいや、大半はお前が共犯者だろ」

晶葉「そうだったか?」

モバP「都合のいい脳みそしやがって」

晶葉「まあいい、走らせるぞ」

モバP「今回はどんなことにこだわったんだ?」

晶葉「自動で障害物を探知し回避するようにした」

モバP「それはまた高性能な」

晶葉「当たり前だろ!私は天才ロボ少女なのだからな!!!」


モバP「はいよ。それで俺はストップウォッチを持てばいいのか?」

晶葉「いや、今回は速さなどは特に計測する必要はない」

モバP「じゃあ俺は何のためにきたんだ?」

晶葉「助手なのだから私の発明品に付き合うのは当たり前だろ!」

モバP「さいですか」

晶葉「それとも……嫌か?」

モバP「これが嫌だったらあのときに声をかけてないよ」

晶葉「それもそうだな」

モバP「よし、始めようぜ」

晶葉「ああ、よく見ておくように」



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モバP「そろそろ終わりにするぞ」

晶葉「……え、あぁ、そうか。また暗くなっていたな。ロボも見えづらいわけだ」

モバP「晶葉は夢中になると周りが見えなくなるからな」

晶葉「日が暮れるのも早くなっているしな」

モバP「事務所に戻るぞ」

晶葉「……なあ、少しいいか」

モバP「どうした」

晶葉「私は昔は孤独でな」

モバP「そんなこと前に言っていたな」

晶葉「周りに理解されることを諦めていた。友達もいなくてな」

モバP「ロボが友達だったんだっけ」

晶葉「そうだ。だからこそアイドルになれて、Pと出会えて本当に良かった」

モバP「……ああ」



晶葉「これからも私のプロデューサーで助手でいてくれるか」

モバP「もちろんだ」

晶葉「ふふっ、ありがとう」

モバP「それに今は孤独じゃないだろ?」

晶葉「ああ、Pやちひろ、アイドルのみんなにファンのみんながいる」

モバP「それにここの公園には固定ファンもいるしな」

晶葉「え?」

「あ、白衣のお姉ちゃんだ!」

モバP「ほらな」

晶葉「ああ、そういうことか」



「それとスーツのおじさんだ!」

モバP「お兄さんな」

「えっと……えっと……プーさん!」

モバP「Pさんだ!ちゃんとスーツ着てるし働いてるぞ!」

「でも平日に公園にいるじゃん」

モバP「これでも仕事だ」

「えー。それでお姉ちゃん、今日はなに作ったのか?」

晶葉「ふふふっ、聞いて驚け!このロボは自動で障害物を避けるのだ!」

「すげー。見せて見せて」

晶葉「もう暗くなってきたから一回見たら帰るのだぞ」

「はーい」


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モバP「……まったくあのガキンチョ俺をおじさん呼ばわりしやがって。まだ20代じゃ」

晶葉「あの小学生や私みたいな中学生から見たら十分おじさんだ」

モバP「え……まじ」

晶葉「まじだ」

モバP「じゃあ20代のちひろさんはおばさん?」

晶葉「……いや、彼女はお姉さんだ」

モバP「なんでだよ」

晶葉「なんでもだ」

モバP「はいはい」



ガチャ

モバP「ただいま戻りました」

晶葉「ただいま戻ったぞ」

ちひろ「晶葉ちゃんお帰り。……Pさん」

モバP「……底冷えするような声っすね」

ちひろ「今何時だと思ってるんですか!!!仕事は!!!!!」

モバP「ほら、担当アイドルとコミュニケーションとることも大事な仕事じゃないですか」

ちひろ「頻度を考えてください!!!」

晶葉「ちひろ、あんまりPを怒らないでくれ」

ちひろ「そもそも晶葉ちゃんも晶葉ちゃんですよ!!!」

晶葉「うわっ、こっちに飛び火した」


モバP「いやいや、お前が元凶だぞ」

ちひろ「二人ともそこに正座してください!!!」

晶葉「なんとかして私だけでも逃げる方法を……」

モバP「晶葉……よく聞け……アイドルとプロデューサーは一心同体。常にともにあるべきなんだ」

晶葉「そのセリフは別のときに聞きたかった」

モバP「一人ぼっちは寂しいだろ」

ちひろ「ごちゃごちゃ言ってないで早くしてください!!!!!」

モバP、晶葉「「はい!」」

以上で短いけれど終わりです。

デレステ池袋晶葉実装と聞いていてもすっとんで書きました。

動く晶葉は感動ものです。

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