ハンジ「——あぁ、私が殺したかったのに」 (50)

・進撃小ネタいくつか(予定)
・キャラ崩壊注意
・文章がしっちゃかめっちゃか

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ソニーとビーンが殺された。そのことにハンジ分隊長は嘆いている。
まだ、実験もしたりないのに。安全にとらえることが出来るのは珍しいのに。
なによりも。

ハンジ「――あぁ、私が殺したかったのに」

リヴァイ「……」

エレン「えっ」

ハンジ「どうしたの?」

エレン「……いえ」

エレン(今のは気の所為か?)

リヴァイ「おい、ハンジ。いつまでも馬鹿みたいに嘆げくな。次の段階の話をするぞ、エルヴィンが待っている」

ハンジ「わかってるよ」

―――-

エレン「ハンジ分隊長って昔は、どうだったんですか?」

ペトラ「急にどうしたの?」

エレン「いえ、今日の様子を見て少し思っただけです」

ペトラ「ふふ。凄く嘆いてたね」

エレン「……ええ」

ペトラ「……私も、今のハンジ分隊長しかしらないんだけど」

ペトラ「昔は、今とは違った意味で凄かったらしいよ」




第n次壁外調査

ハンジ「アッハハ」

ハンジ「死ね死ね死んじまえ!」

既にうなじを刈り取っていて消え始めている巨人をハンジは何度も切りつける。

リヴァイ「おい、刃が勿体無いだろうが」カン

ハンジ「おっとゴメン。うっかりしてたよ」

リヴァイ「撤退だ。次の合流地点に進むぞ」

ハンジ「みんなは?」

リヴァイ「お前が巨人にお熱の間に進んでる」

ハンジ「そう。みんな酷いなあ」

リヴァイ「フン、お前の殺し方は汚ねぇからな。みんなどん引きしてるんだよ」

ハンジ「しっかり殺してるだけなのになあ」

楽に殺すのでは意味が無い。唯うなじを刈り取るだけではあき足らない。

リヴァイ「……」

ハンジ「羨ましいよ、リヴァイ。君はたくさん殺せたんだろう?」

リヴァイ「……だったら、刃を無駄にするようなやり方はするな」

ハンジ「それもそうなんだけど、巨人を見るとどうしてもね」

ハンジ「それにしても殺したりないよ。巨人の群れはどこだい?」

狂気の宿った瞳にリヴァイは内心ため息をつく。

リヴァイ「物騒なこと言ってんじゃねぇ。速く合流するぞクソメガネ」

ハンジ「……うん。わかってるよ」

昔のハンジ・ゾエという人間は今では考えられないほど好戦的で猟奇的だった。
普段は大人しいく、柔和な印象を受けるのだが、一たび巨人と戦うとそれが豹変する。

―――それはまさに狂犬と呼ぶべき姿。
同じ人物かと疑い、見る人が引くほどに。

 □

現在一部幹部陣会議後


ハンジ「ねぇ、リヴァイ」

リヴァイ「なんだ」

ハンジ「あの子たちにももしかしたらさ――」

リヴァイ「……前にも言っただろう。俺は、見たことが無いと。他の奴らもそうだっただろう」

ハンジ「……そうだね。私も見たことが無い」
                          、、
彼らが何十体も倒してきた巨人。その中でソレは今まで誰も見たことが無い。
それにもしもそうだとしても、今は人類にとって脅威であることは変わらない。

ハンジ「だからこそ、今回あの子たちを殺す時は、今まで以上に丁寧に調べながらうなじをそごうと思ったのに。
    なにか、今までにないことが、わかるかもしれないからね」

そういうハンジの瞳に移るのは唯の探究心だけでは無かった。

このときリヴァイはエレンの「巨人を駆逐してやる」という強い意志を持った瞳を見たときに
自分の感情の他にどこか懐かしいものを感じていたがその理由を思い出す。

リヴァイ「……」
                   、、、、、、、、、、、、、、、、、、
ハンジ「まったく、酷いよね。そんな愉しみを私から奪うなんて」


人の感情は常に一つの方向を持っていられるわけではなく、誰にとっても例外ではない。
ソニーとビーンを殺した犯人は、エルヴィンの推測通り“敵”だろう。
だからこそハンジは普段見せない感情が上がってきているのだろうとリヴァイは推測した。

それは分かっているのだが。

リヴァイはハンジに蹴りを入れる。

ハンジ「……痛いなあ。何をするんだよ。リヴァイ」

そこにいつもの笑顔は無い。

リヴァイ「今考えるべきなのは奴の作戦のことと、エレンの事についてだ。余計な思考を増やすな」

ハンジ「……」リヴァイ「……」




ハンジ「……そうだね。私が悪かったよ」ニコリ

リヴァイ「わかったならいい」

ハンジ「うん。ありがとリヴァイ」

リヴァイ「あぁ?なんの話だ」


ハンジ「ふふ。そうだリヴァイ。エレンの実験なんだけどさ」

リヴァイ「俺にはわからん。好きにしろ。ただ予定はしっかり立てろよ」


復讐を糧にして巨人と戦っていたハンジ・ゾエが変わったきっかけとはなんだったのだろうか


 ■


壁外調査が迫ったある日の事

「ハンジさんは、どうして調査兵団に入ったんですか?」

ライゼ・グランツ。今回の壁外調査で初めて外にいく兵士。
不安なのか、会話を持たせるためか彼はハンジにそんな質問をしてきた。

ハンジ「……そんなの忘れちゃったよ」

自分ははたしてどうだったのか、どんな目的で調査兵団に入ったのか。そんなのは記憶の彼方だった。
壁が壊されてから初めての調査兵団の新兵。彼はどんな思いで調査兵団に入ったのだろうか。

ライゼはどうなんだとハンジが聞いて帰ってきた答えは、まるで夢物語だった。
もっと気を引き締めなきゃだめだよとは、不安を隠しながらもきらきらと話すその瞳には何故か言えなかった。




 ――――

ハンジ「……チッ」

そこには、数々の兵士の無残な死体が転がっている。緊急事態の新煙弾を見て駆けつけてきたが間に合わなかった。

ハンジ(いつもこうだ)

この班は、この間話した新兵もいた筈だ。また守れなかったのだ。

ハンジは仲間をむさぼる巨人たちを見つめる。

ハンジ「アハハ……ふざけてんじゃねえぞ」

ハンジ「お前らが私たちを喰らっていい分けねえだろ!!夢を奪っていい分けないだろ!」シャキン

巨人を一体倒す。次だ。

2体。

まだまだ足りない。

憎い、悔しい、イラつく――愉しい。

巨人を切りつける度にハンジのテンションは上がる。否、上げる。

ハンジ「私は、今とっても楽しいよ。いつも楽しそうな君たちなら理解してくれるよねぇ?」

そこでハンジが思い切り刃を叩きつけると3m級巨人の首がそのまま落ちた。

ハンジ「おっと」スタ

ハンジ「まったく。もっと楽しませてくれなきゃ」

切断した首を思い切り蹴り飛す。


ハンジ「んん?」


それは、ハンジの思考を通常に戻らせる驚きだった。


ハンジ(軽い!?)

想定した重さより軽かったから感じているのかもしれない。
もう一度蹴る。やはり軽い。
――では、消えかけているからでは?

ハンジ(もう一体!)キョロキョロ

ハンジは、後ろから迫ってきた巨人に目をつける。

暫くかかってその巨人の首を切り落とす。そしてすぐさま蹴り飛ばした。

ハンジ(やっぱりだ。軽いよ!)

これでは、立ってもいられないのではないか?なぜ。どうして。

ハンジ(……どうしてこんなこと。“なぜだ”なんて)

その時ハンジはふと、昨夜のライゼとの会話を思い出した。

 「ハンジさんは、どうして調査兵団に入ったんですか?」
 「私は、人類の為に頑張りたいというのが一番ですが、元々は外の世界が知りたくて調査兵団に入ったんです」
 「はやく、みんなで広い外の世界を旅をしたいと――」

そのきらきらとした目は、いつかのハンジ自身と重なった。


――お父さんが内緒だよって言っていた本に乗っていた話は本当かな?
――外の世界はどんな風景が広がっているのかな?


ハンジ(思い出した。私は、知りたかったんだ。
     外の世界が。知らないことが。この世界のことを)

その事に気がついた衝撃といったらなかった。きっと生涯忘れることは無いだろう。

この場所がどこなのかも忘れてハンジは今見つけた謎についての考察に意識を落とす。


リヴァイ「なに呆けてやがる!ハンジ!」

駆けつけたリヴァイがハンジに迫っていた巨人のうなじを刈り取る。
そしてハンジの腕を掴んで引っ張る。そこまでしてハンジはやっと意識を浮上させた。

ハンジはリヴァイを振りかえって目を輝かせ宣言した。

ハンジ「リヴァイ!私巨人の研究をする!」

リヴァイ「……はぁ!?」

その時のリヴァイの顔は滅多に見られるものでは無かったとハンジはのちに語る。

 ―――――

その後帰還したハンジは思いついたことをエルヴィンに報告した。

エルヴィン「なるほど。それはやってみる価値がある。総統にかけ合ってみよう」

ハンジ「――だから私は、復讐の為に戦うことを止めようと思う」

エルヴィン「やっとその結論を出してくれたね」

ハンジ「うん」

エルヴィン「君の頭脳は、しっかりと回せるほうが方がいい」

ハンジ「……エルヴィン。そう思っていたのならそれなりの方法があったでしょう?あなたなら」

エルヴィン「こういうのは、自分の意思に意味があるからね」

ハンジ「……ありがとう」

ハンジ「私は別の視点で巨人を見る。戦闘の時ももっと巨人を観察するようにする。
    だから私が討伐する割合は、下がっちゃうかもしれないけれどいいかな?」

ミケ「むしろそのほうがいい。スイッチが入ったハンジは、補佐が大変だからな」

ハンジ「むぅ」

リヴァイ「ハンジ用の戦略を考えなくてすむとなれば、おもり役共が楽になる」

ハンジ「ひどい」

ハンジ(でも事実だから否定できない)

エルヴィン「新たに考えていこう。人類の為に」

「うん」「ああ」「わかっている」

 ――――

正式に事が決ってハンジは急激に不安になった。

ハンジ「本当にいいのかな?」

リヴァイ「いまさら何を言ってやがる。エルヴィンが案を通し議会も認めただろうが」

ハンジ「そう……なんだけどね」

リヴァイ「いまさら変人に見られることが不安なのか?」

ハンジ「違うよ!」

ハンジ「ただ……」

――ただ、申し訳ない気がした。
――死んでいった仲間たちに、今生きる仲間に、そして人類に。

リヴァイ「……」

リヴァイ「俺たちの仕事は何だ?人類の為に巨人に奪われた自由を取り戻すことだろう。
     方法はなんだっていい。俺はいくらでも巨人を殺しつくそう。お前は、新たな方法を見つけるんだろう?」

今までの調査兵団だって一歩一歩進んできた。人類から巨人の脅威を取り除くために。
今こそ新たな一歩が必要なのだ。

――そうしない方がむしろ彼らに申し訳ない。

ハンジ「そうだね。一歩一歩人類の為に頑張らなきゃね」

リヴァイ「ああ」

 □

現在 ソニーとビーン殺害の事件から数日後



ハンジ「エレン。虫歯の歯はないかい?」

エレン「急にどうしたんですか?」

ハンジ「生えてくるなら抜いてもいいかな~って。駄目?」キラキラ

エレン「えっと」

ハンジ「あ、もし生えてこなかったら嫌だもんね。じゃあ……爪にしよう!爪なら伸びるし!
    待たなくても今度の巨人化実験のときについでに治るかもしれないし」

エレン(誰か助けてくれ)

エレンが視線を回すも既に誰もいない。

ハンジ「ねえ。エレンいいよね!」

エレン「」

バタン

「分隊長!これから班会議なのを忘れましたか?」「というかリヴァイ班に迷惑かけないでください」

ハンジ「まだ時間が――」

「そういう問題じゃありません!」「さあ、はやくいきますよ!」

ハンジ「えぇ~仕方ないなあ。エレンまた今度よろしく!」ズルズル

ハンジ「っと自分で歩くよぅ」

エレン(……助かった)



リヴァイ(あの時は、周り楽になると思ったが今の方がある意味大変だな)

突然現れたハンジの目を見てそうそうにその場をさったリヴァイは、ハンジとその部下の声を聞きながら他人事のように思った。



うなじを刈り取るだけじゃなくてわざわざ首斬り落として笑いながら蹴飛ばす1コマの狂ハンジさんが書きたかった。
が、何か方向性を間違えた気がする。

ハンジさん無双があるけれど1人で5体くらいイケる!でもいいけれど、周りがサポートしているのかもしれない。

オツアリ!

そういえばタイミングはぼかそうと思っていたのにうっかり壁破壊後で書いたそのままにしていました。
おそらく巨人の調査をするにしても調査兵団の立場、資金繰り的に壁破壊後だろうからということで……。

以下やっと1レス小ネタ

上に立つ者


ハンジ「ねぇ、104期生の子たちの顔と名前全員覚えた?」

リヴァイ「いいや、俺はエレンの傍をあまり離れられねぇしな」

ミケ「俺もだ。指導は部下たちに任せているからな」

ナナバ「私も。……作戦の準備があるからなかなかね」

ハンジ「私もだよ」

普段なら、彼らも壁外にいく時は覚えている。しかし今回は少しばかり事情があった。

リヴァイ「だが奴が覚えているだろう」

その場の全員がその言葉に核心を持ってうなずく

エルヴィンは今も誰一人かけることなく覚えているだろう。

彼らがどうしても記憶からとりこぼしてしまう死んでいった仲間たちまでも。

だからこそエルヴィン・スミスの下に調査兵団の彼らは人類に心臓をささげらる。

非道な作戦を立てても彼に従うことができる。

彼と共に、仲間と共に。

人類の為に生きられるのだから。

(上司的な命令の時じゃなかったからかもしれないけれど)ハンジ達の部下の名前呼びがイイ!というところと
自分が人の名前を覚えるのが苦手だからかハンジさんのまだ104期の名前知らないんだという台詞からのネタ
ちなみに>>9のモブの名前も覚えてえいるだろうからという理由から

(だがまあ、ユミル的にないのですよ……)

――――

リヴァイ「そうか」

――――


何度でも繰り返す。何時だって選択を間違える。
部下を迎えに行ってみたのはいつも見てきた光景だった。

リヴァイ(……)



ミカサ「そもそもは、あなたがちゃんとエレンを守っていればこんなことにはならなかった」

リヴァイ(ああ、そうだ。きっと――)

欲しかったのはその瞳だ、その言葉だ。

少女の憎悪の籠った瞳を受け止める。

リヴァイ「お前は、あのときのエレンのなじみか」

リヴァイ「そうか……」

選択のうちやるべきことは一つだ。

ミカサ(!)

視界の端で少女の驚きに染められたような気がしたが、そんなことを気にしている場合ではない。

リヴァイ「目的を一つに絞るぞ。まず……女型を仕留めることはあきらめる」

ミカサ「ヤツは、仲間をたくさん殺しています」

そんなことは、とてもよく知っている。

リヴァイ「あの硬化させる能力がある以上は無理だ」

ミケと2人ががりでもどうにもできなかった相手。
あいつらでもどうにもならなかった相手。

この少女は優秀らしいが、女型を捉えるまで視野に入れる事はとてもできない。

どうするのがいいかなんてのはわかりきっている。

リヴァイ「俺の判断に従え」

リヴァイ(今は、これで――)

余計なことを考えそうになった思考を振り払い刃を握りなおす。

リヴァイ「エレンが生きていることにすべての望みを掛け
     ヤツが森を抜ける前にエレンを救い出す」

人類の為にもエレンを救い出すことの方が優先だ。

リヴァイ「俺がヤツを削る。お前はヤツを気を引け」

――返さなくてはならない。彼だけでも。

今回の進撃の22話オリジナルが多いらしいので見る前に投下
>>29->>30の続き編です

 ◇

帰還後次の作戦前


ハンジ「リヴァイが怪我なんて珍しいね」

リヴァイ「割って入らなければミカサが死んでいた」

ハンジ「わかってるよ。それでもあなたは、怪我しないと思っていた」

リヴァイ「そりゃどういう意味だ?」

ハンジ「さあてね」

何がうれしいのかハンジはニコリと笑っている。

リヴァイ「……」

控えめなノックの音が聞こえた。

ハンジ「入っていいよ~」

リヴァイ(……)

扉を開けたのはミカサ・アッカーマンだった。

ミカサ「申し訳ありませんでした」

部屋に入ってそうそう彼女は頭を下げた。その様子にリヴァイとハンジは微かに驚きを見せる。

ハンジ(リヴァイの怪我のことかな)
リヴァイ(俺の怪我の事できたのか)

リヴァイ「……頭を上げろ」

リヴァイが声をかけてもミカサは頭を上げない。

リヴァイ(……)

ハンジ「ミカサ、そう深刻にならなくても大丈夫だよ。この人丈夫だから」

ね、頭をあげて。とハンジが寄り添ってミカサに頭をあげさせる。

リヴァイ「俺の怪我の事なら問題ない」

ミカサ「しかし、実戦は暫く難しいと聞きました。とても立体機動はできないと」

リヴァイ「そう長くはかからない」

ミカサ「しかし」

リヴァイ「まだ言うか」

ミカサ「私があの時余計なことをしなければ…私を庇わなければ……兵長は怪我を負うこともなかった筈です」

自分の感情を優先したとミカサは自信を責める。

リヴァイ(……)

リヴァイ「俺も歳だからな。上手く捌く事ができなかった」

ハンジ「またまた~。女型がたくさん巨人を呼んだ時一人涼しい顔してたじゃない」

リヴァイ「……」

リヴァイが睨みつけるとハンジは視線をそらした。

リヴァイ「だから、俺の怪我は俺の責任だ。お前が気にすることは無い」

ミカサ「……」

納得言っていないような顔をしてミカサは黙っている。

ハンジ「この人意地っ張りだから、それでミカサも納得しようよ。気に病むこと無いって」

リヴァイ「黙ってろクソメガネ」

ハンジ「はーい」
                                    、、、
リヴァイ「どうしてもというのなら、戦果で返せ。次の作戦はお前が必ず成功させろ――命令だ」

ミカサ「はっ!」ケイレイ

リヴァイがそこまで言ってミカサはやっとほっとしたような表情を微かに浮かべた。

リヴァイ「もう部屋に戻って寝ろ。もしくはエレンのそばにでもいてやれ」

ミカサ「……はい。そうします」

ミカサ「エレンと私のを助けて下さり本当にありがとうございました」ペコリ

静かに扉を閉じてミカサは去っていた。


ハンジ「随分と優しいね?」

リヴァイ「精神ケアも上司の役目だ。あれは、難しいタイプだろうからな」

ハンジ「あなたみたいに?」

リヴァイ「お前みたいにの間違いだろう。今はタイプが違うが」

ハンジ「えーそんなことないよ」

リヴァイ「どの口がそんなこと言うんだ」

ハンジ「リヴァイには言われたくないね」

リヴァイ「俺もお前には言われたくないな」

ハンジ「――ふふ」

リヴァイ「何だ。さっきといい気色悪い」

ハンジ「べっつに~」

リヴァイ(……)

――――

数時間後の深夜

大部屋<リヴァイ班が集まってたところ>


リヴァイ(……)

広くなった空間を見てリヴァイはポツリと呟いた。

リヴァイ「あいつらに貧乏くじをひかせちまったな」

ハンジ「そんなこと言ったら怒られるよ?」

いつの間にか後ろにいたハンジに驚くことは無い。

リヴァイ「……そうだな」

今日の自分はどうかしているとリヴァイは心のどこかで思う。
普段考えないことを考えていると。

先ほどのミカサはそうではなかったが、あの時のミカサの視線を向けられたからだろうか
彼らの親族にその視線を向けられなかったからだろうか

――お前が、悪い
――お前さえしっかりしていれば
――お前が生きていて、なぜ息子が、娘が、彼が、彼女が、死ななければならないのか

彼らはその気持ちを何重にもおしこめている。
誰もかれも納得はしていないが理解はしている。
既に、彼らの大切な人が調査兵団に入ったときに――人類に心臓をささげたときに決めている。

だからこそ、届かない。リヴァイにはそれが何故かとても――

リヴァイ(俺は、馬鹿か)

その先の思考をリヴァイは打ち切る。

その思考を受け取ってしまったら、リヴァイは希望をつなぐ刃にたりえない。
それを彼らとの天秤にかけることは出来ない。

 ――少し違うが“エレンをミカサに返せた”

リヴァイ(今は、それでいい)

そうやってリヴァイは、密かに自分の思考に結論をつけた。

ハンジ「ねぇリヴァイ。大丈夫?」

考え込んでいたリヴァイにハンジが心配そうに声をかける。

リヴァイ「ああ」


ハンジ「あのさ、怪我もしちゃったことだし。今回くらいはいいと思うよ?」

リヴァイ「役立たずで悪かったな」

ハンジ「!、私は、真面目に――」

リヴァイ「……」

ハンジ「……ごめん。私が悪かった」

リヴァイ「別にいい」

ハンジ心配をしていることは彼には分っている。
ただ、ハンジがリヴァイの考え込んでいた理由を勘違いしていただけだ。

それが、繋がっているとはいえ別の問題だ。
ハンジが言ったことに対してリヴァイは既に決めている。


――ただ

リヴァイ(考える時間が多いってのは、あまりよくないな)

余計な思考ばかり運んでくる。


 ◆

ちょっと昔

何度も生き残った結果リヴァイはいつしか人類最強と呼ばれるようになっていた。

人類の希望
彼らが死ぬときに絶望の先に考える希望。

――まだ、リヴァイ兵士長が残っている。
――俺達の希望になってくれる
――俺達のおもいを継いでくれる
――彼がきっと成し遂げてくれる

自身にも多少向けられるソレ。

人類最強が向けられているモノはどれほどの重さになっているのだろうか

それがわからないハンジではない。

もはや彼は簡単に死ぬことは許されない。

ハンジ「……重いかい?」

ハンジは墓標の前に佇む彼に声をかける。

リヴァイ「いいや」

それが何の問いかわかっているのだろう。リヴァイは、静かに答える。

ハンジ「ねぇ。あの日の事――人類最強と言われるようになった今でも変わらないかい?」

リヴァイ「当たり前だ」

リヴァイ「俺は、こいつらの死を引きずって前に進み続ける。こいつらの残した意志こそが俺の力だ」カシャン

ハンジ「相変わらず、リヴァイは凄いね」

リヴァイ「……、お前の方が凄いんじゃないのか?」

ハンジ「……。私は、切り替えているだけだよ」

リヴァイ「そうか」

ハンジ「そうさ」

 ◇◇

市街に出現した女型の巨人をリヴァイは見上げる。

リヴァイ(あんなに近くにいるのに――俺は、相変わらず役立たずだな)ググ

今回の作戦でも兵士が少なくない数死んだのだろう

リヴァイ(俺が――)

前回と今回。積み重ねられた死があまりにも多い。
それでも人類は前に進まなければならない。
やっと、目的にたどり着く一歩に勧めたのだから。

エルヴィン「リヴァイ、終わったようだ。行こう」

リヴァイ(休息も余計なことを考えるのも今だけだ)

リヴァイは今は平素の表情に戻っているエルヴィンに返事を返す。

リヴァイ「ああ」

彼が、彼らが、己の役目を果たしているように

リヴァイ(俺は、俺の役目を果たそう――)

人類最強と謳われるモノとして
人類に心臓を捧げた兵士として
ただの、“リヴァイ”として

彼らと前に進み続けよう
――最期まで


リヴァイ「そうか」 として書いたのは一応これで了。どちらか言えば区切りごとに小ネタといった感じになりました。
>>41のリヴァイの台詞は身長つながりとかそんな……

リヴァイは表情コマは数多くあるがそれに伴った心の声が無いので解釈が分かれる感じですね
言われている中の一つをとって書いてみました

待ってくれてる人もいるんですねありがとうございます。
なかなか時間が取れない上に書くのも遅いという。すみません。
原作、関連でやられてしまった話ですが近々あげられたらと思ってます

以下小ネタの小ネタ

――

壁外調査前のとある一日

リヴァイ「ハンジの昔の話が聞きたい?」

エレン「はい」

リヴァイ「何故だ?」

エレン「……ハンジさんが、昔は憎しみを糧に巨人と戦ってたと聞いたので」

リヴァイ「何だ?参考にしたいのか?お前が、巨人を駆逐しない道を歩めるかもしれないと思ってか?」

エレン「……それは、無いと思います」ギリギリ

リヴァイ(だろうな)

リヴァイ「アイツに直接聞けばいいだろう?」

エレン「いえ、巨人の研究と一晩中長話長話するほど巨人に入れ込むきっかけは聞いたんですけれど」フイ

リヴァイ「……懲りたのか」(また、あの馬鹿の長話に捕まりたくはないだろうな)

エレン「ええ」(何がきっかけになるかわからないし)

リヴァイ「……」

リヴァイ「そうだな。あいつも昔は、この憎しみは巨人を殺すことでしか癒えないんだとか――ずいぶんと
ハンジ「ちょ、ちょっとリヴァイ!何話してるの?」←ちょうど来た

リヴァイ「よう、クソメガネ。エレンがお前の昔話を聞きたいと言うからな」

エレン(すみません)ペコリ

リヴァイ「汚ねぇことに、こいつは巨人の血を ハンジ「なんで、なんで続けようとするのかなぁ!?」

リヴァイ「ああ?別にいいじゃねぇか。今さら変人の称号は揺るがねえぞ?」

ハンジ「そういう問題じゃない!」


―――
厨二b……狂犬時代をあんまり話されたくないハンジさん

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