真・恋姫無双【凡将伝Re】2 (1000)

 時は二世紀末、漢王朝の時代。
 四世三公の名家たる袁家に代々仕えし武家である紀家に生まれた一人の男児。
 諱(いみな)を霊、真名を二郎というこの男は様々な出会いや経験を重ねていく中で、やがて世を席巻していく。
 しかし、彼には誰にも言えない一つの秘密があった。
 彼の頭の中には、異なる世界における未来で生きてきた前世の記憶が納められていたのだ――。
 これは、三国志っぽいけどなんか微妙に違和感のある世界で英雄豪傑(ただし美少女)に囲まれながら右往左往迷走奔走し、それでも前に進もうとする凡人のお話である。


※リトライとなりますが大筋ではそんなに変わらない見込みで
※なろうにても投下しております。こっちで書いて推敲してからなろうに投稿って感じです
※合いの手長文歓迎です


前スレ
【リライト版】真・恋姫無双【凡将伝】 - SSまとめ速報
(ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1445344769/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1480942592

立てスレ乙です
3次創作のあのスレも関連スレとして入れといてもいいんじゃないですかね

>>2
そっすね

どこかの誰かの話
【凡将伝】どこかの誰かの話【三次創作】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458019413/)

ありがたくも三次創作の作品となっております
※現状生きてるとこはここ(感謝)

裏設定やら突発ネタを投げてたりもします


立て乙です。

つか驚いた、いや驚いた。
恐れ多くも関連スレ認定。
恐縮です。

立て乙
鹿島がCWC決勝進出と聞いてイッチの喜ぶ顔が浮かんだので来ましたww

乙でしたー
前スレが埋まってたのでぽつぽつと
>>989
>>袁家がガンダムを生産して無双ヒャッハーする 季衣ちゃんのパワーアップの可能性が・・・彼女ほ曹操陣営か
>>990
>>どこの定食屋さんよりおいしいの確実だしー」  特定のお店と比べるなら【より】で良いですが
○どこの定食屋さんよりもおいしいの確実だしー」  この場合は【よりも】の方がいいと思います
>>「うん、どうせ荷物なんて身一つ。どれだけ水気を持ち込めるかだしね。  意味はなんとなく解りますが
○「うん、どうせ荷物なんて身一つ。どれだけ水物を持ち込めるかだしね。  多分こちらの方がいいと思います(水物には飲み物と水分の多い食べ物の意味がありますので)
>> 叔父様についていくのって正直しんどいんだけどねーと笑う蒲公英。寝ながらも馬上で進軍とかなにこの……なに? 【馬上で進軍】に違和感があるので
○ 叔父様についていくのって正直しんどいんだけどねーと笑う蒲公英。馬上で寝ながらも進軍とかなにこの……なに? この方がいいと思います
>>991
>>もっきゅもっきゅと口の中の食材を咀嚼し、飲み込み、蒲公英が応える。なお手には新たな食材。お見事。 【食材】だと調理前のようにも聞こえます
○もっきゅもっきゅと口の中の料理を咀嚼し、飲み込み、蒲公英が応える。なお手には新たな料理。お見事。 もしくはちょっと違和感はありますが【おかず】とか直前でメインディッシュたる肉にがっつき始めていたとあるので【肉】、【お肉】も良いかもしれません

大将軍とバトーさんの一騎打ち・・・もしもこれで何進さんが死んでたらそのあとどうしてたんだろうなあ
それにしてもバトーさんがどんなに頑張ってもどうにもならなかった事が二郎ちゃんのおかげで一気に動いたのか・・・そりゃ一目置くし好感度高いわな

>>6
>鹿島がCWC決勝進出と聞いてイッチの喜ぶ顔が浮かんだので来ましたww

かったぜ(鹿)

                            __   /´   ` 、                            |/////
                            , "ヘ   ` ´         \                        |/////
                       /          ,イ≧x ',   丶                         |/////
                       ,'      /≧x/== ¨ヾ、                           |/////
                        /      ,'"´  `    __⊥_     ',                        |/////
                           ,' _    ´二__',                         |/////
                       {i     ├ ゙´       ん:i:.ノゝ‐- 、 |                   |/////
                             /{i ,x≦{    `゛ ̄ ´|i     |                   |/////
∧                     |      l/ l:ゞ'" ..:::ヽ..    |i     |                   |/////
/∧                        |!    /{"´       ´     li     |                   |/////
//∧                         l|!、    ,  _`   j!                          ,r{/////
///∧                     , ',    {∧             /{!   | !                ,x≦/!∧///
////∧                 , 〉     ||¨> 、     /./i!    | |               ///////////
/////∧                     , !     || | [!|   ̄` チ,彡'ji|   | |    x≦//≧==xr///////////////
//////∧                  l}     |! | }∧_,r≦//////|   | |   ///////////,r////////////////
//////x≦}                 ∧ l     || | ,r!/∧////////i|   |≠=////////////{!/////////////, イ
/////三`=`=‐- _         /x≦|     |!, イ..//::∧///////l|   |///∧/////////i¦///////////
////////////////≧x、 , ヘ, イ////| !   |! ///:::::::∧//////l|   |//∧////////, イ亅//////彡'

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`> -.////////////////∧/∧///  l!    |//,ィ::::::|i////∧///l|   |////////////////______
      ` > / ̄ ̄ ̄ ̄ /二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二≧x \
          |  ケ,、ケ   |! {           ─┐┌ ┐ ヽ   {─‐¨ ‐┬,                 |! |!
          |  /=\   |! {           ─┘└ ┘ ─┘ゝ─   /                 |! |!
        \  [二]   \二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 彡' /

一ノ瀬さんのアバターがハクねえからアイリスフィールにチェンジ?

>>9
いや、対戦相手がコロンビアのチームだったからコロンビアポーズを貼っただけw

悔しかったです(鹿)

まあ、出場の経緯に難癖付けられないような出来ではあったのかなと。
クラブの歴史がまた1ページ

喉枯らしながら見てたでー

90分と30分で綺麗にわかれちゃったけど楽しい試合やったなぁ

>>4
いつも楽しみにしておりますのです。
いやマジで。


>>7
いつもすまないねえ……
もうすぐあっち更新に入るので本当にありがたいです

>大将軍とバトーさんの一騎打ち・・・もしもこれで何進さんが死んでたらそのあとどうしてたんだろうなあ
これ多分馬騰さんは漢朝の未来の憂いを伝えたら首を差し出すつもりだったのではないだろうか
とかいう思いを何進は過不足なく読んで……とか色々と考えました
まあ、少年漫画的に殴り合って分かり合う展開の方がいいですよねw

>それにしてもバトーさんがどんなに頑張ってもどうにもならなかった事が二郎ちゃんのおかげで一気に動いたのか・・・そりゃ一目置くし好感度高いわな
二郎ちゃんには主人公特権みたいな「なんでか知らないけど好感度が高まる」的なスキルはありません
撫でポもニコポも無縁です。設定上は。

>>13
ありがとうございます。

悔しい、と思えたのは一夜過ぎてからでした。
まるで夢のような物語を経験させてもらったと。

鹿のおかげで私の人生は随分と彩りと熱に恵まれているのだなあと思います。
いや、虎も好きなのですけどね?

しかし柴崎選手は凄いなあと思います。あの精神の在り様は凄い。
真剣にマドリードに勝ちに行って、それを(恥をかくかもしれいというリスクなぞ知ったことかと)全世界に発信し
あれやこれやで、本当に心の底から悔しがっている

この精神性というのは凄いなあと思います。

新人王(的な表彰)のコメントも無難なものではなく、非常に高みを見ていたコメント。

奇しくも先輩である内田君が絶賛していたイスコは彼と同年で、レアルで、その存在感は圧倒的なものでした。

正直柴崎君のような精神性を持つキャラは書きたいが再現不可能でした。
芸風を広げる意味でも柴崎君を追っかけていきたいと思います

「あら二郎さん、いらっしゃい」

遠慮というものをまったくせず、食事を堪能した蒲公英。いや、割と楽しい時間だったんだけどね?
活発系美少女との夕食……ご褒美であると断じて何か不都合があるだろうか、いやない(反語)。
それはともかく、彼女を送り出してから俺が向かったのは麗羽様のとこである。

「あ、アニキだー」
「こんばんわ」
「おう、猪々子と斗詩もいたのか。今日もお疲れな」

どうやら宴席という名のお仕事を終えて女子会まっただ中だったようである。お邪魔したのかもしれない。だが俺は謝らない。
昔は三人まとめて文字通り手玉に取ってたものだが、最近は三人揃うと俺の方があしらわれている気がする。
女子が三人揃ったら姦しいんだっけか。だったら仕方ないね。

「で、どうなさいましたの?」
「いや、ちょっと今後のことをご相談に来まして」

んー、と思いながらもとりあえずの用件を伝えると不思議そうに問われる。

「今後……ですか?とりあえあず一度南皮に戻るのでしょう?」
「で、姫が袁家を正式に継ぐ式典なんやらをして領内が安定したら洛陽に出仕するんだよなー」

おおう、猪々子にしては珍しくきちんと把握している。えらいえらい。

「うん、そうなんだけど、ちょっと事情が変わってな。先行して洛陽に人を派遣して袁家の窓口とすることになる」

まあね、多少はね。譲らんといかんのですよ。

「それは構いませんけど、どなたを派遣しますの?」

不思議そうな麗羽様に応える。そして、斗詩を見る。実際彼女しかいないのだ。

「斗詩、頼むよ。つか、頼んだ」
「え?わ、私ですか?」

茶を淹れてくれていた斗詩が慌てた風に声を上げる。

「うん、他に人がいない。頼むわ」

そして、ある程度自分の判断で動いてもらうことになるのだ。
十常侍や李儒だってちょっかいかけてくるだろうし、な。
比較対象である猪々子の評価が悪いということではない。立場と適正の総合的な判断である。

「えと、です。二郎さまが私を推してくださったのです。全力で頑張ります。
頑張りますけど。わ、私で、大丈夫でしょうか……?」
「斗詩なら大丈夫だって。一応実務の補助に顧雍を付ける。よく相談してくれ」

江南もずいぶん治まってきたし、虞翻一人でなんとかなるだろう。
しかし、随分と人材が手薄になってきたなあ。
これは本腰入れて在野武将をスカウトせんといかんかもわからんね。

「わ、分かりました。うう、不安だなあ」
「斗詩なら大丈夫だって!アタイが保証する!」

なんの根拠もなく勢いだけで言ってるよねこの子。

そんなこんなでお仕事の話はさくっと切り上げ、きゃいのきゃいのと女子会に巻き込まれてしまったのだった。
いや、いつものことではあったのだけれども。

◆◆◆

さて、あれよあれよという間に洛陽を去る日がやってきた。
流琉が引いてきた烈風に跨ろうとすると、ぐい、と服の裾を掴まれた。
振り返るとどことなく不機嫌そうな美羽様である。

「あの、美羽様、どしたんですか」
「それは妾の台詞じゃ。
 どうして馬に跨ろうとしておる」
「いや、烈風は俺の馬ですからねえ」
「ならん、ならんぞ。
 二郎は妾と一緒に馬車に乗るのじゃ。
 二郎はな。目を離すとすぐどこぞへ行ってしまうからのう」

人を糸の切れた凧のような扱いにして……。
って確かに俺の動きってそんな感じだなと思いました。だが俺は反省しない(二度目)。
ですが、美羽様の冷静で的確なご指摘は至極真っ当なものでありまする。

「はあ、分かりました」

故に烈風とは暫しの別れである。
流琉に烈風を預けて馬車に乗り込むのは袁家御用達の豪奢な馬車だ。無駄に思えるほどに装飾兼装甲が施されているのが俺にすらわかる。
そしてそこには先客の姿が。

「いらっしゃいませー」

張家次期当主の七乃である。
せやな、お前はいるよな。むしろいない方が怖いわ!

「七乃の言った通りじゃったぞ。二郎め。さっさと馬に跨ろうとしておったわ」
「やっぱりですねえ。駄目ですよ二郎さん、美羽さまとご一緒しないと」

まあ、行きは好き勝手しちゃったしな。ここはおとなしく馬車の旅を楽しむとしようそうしよう。

◆◆◆

「で、妾は太守として如南に行くのかや?」
「いえ、それはまだ先でしょうね」
「?」

不思議そうにする美羽様に説明をする。

「まあ、確かに印綬も授かったわけなので美羽様は如南の太守なわけですが。
 流石にすぐに赴任してもお仕事とかわかんないでしょ?」
「そうじゃな。まるでわからんぞ」

そらそうよ。

「というか仕事以前にまだまだお勉強しないといけないことがたくさんありますしね」
「むむむ」

むむむと唸っているが美羽様の就学態度は実に理想的なものである。優等生そのものである。
いや、ご立派すぎて俺が何か口出しする必要がないくらいである。

「ですから当分は代官を派遣します。
 そしてお仕事ができそうな感じになってきたら先に洛陽に出仕して頂きます」
「なんじゃ如南には行かんのか」
「そうですねえ。洛陽での目的を果たしたらすぐにでも如南に向かいます」
「洛陽での目的、かや?」

可愛く小首をかしげる美羽様。ベリーキュート。

「ええ、十常侍の排除です」
「おお、なるほどじゃな」
「でもそれだと相当時間かかりませんか?」

ここで口を挟んだ七乃の問い。本気でやるのか、という問いかけでもある。

「いや、そんなに時間をかけるつもりはない。
 別に宦官全部を殲滅するわけじゃないからな。
 そのために曹操を推挙するんだし」

宦官殲滅ではないと主張する俺なのである。

「そう上手くいきますかねー?」
「なんとかなるんじゃね?」

ぶっちゃけ最悪武力行使をすればいいと思ってるし。

「では、如南は誰に任せるんです?」
「袁胤と許攸だな」
「おやおや。
……それはまた大胆ですねー」

ぶっちゃけ袁家の非主流派、不満分子の首魁である。

「煮えたぎってるとこを如南に押し込める。
 南皮での争乱は避けたい」
「では如南で暴発させればいいですか?」

くすり、と笑みを深める七乃である。いやあ、笑みの嫣然さが怖いよ。

「や、まだ早いな。
 お掃除は十常侍の始末をしてからだ」
「生かさず殺さず、ってとこでいいですかー?」

いや、そこまでは考えていなかったというのが実際なのです。

「塩梅は任せる。頼りにしてるぞ?」
「任されましたー」

ふむ、と思索にふけろうとする俺の膝に美羽様がよいしょとばかりに昇ってくる。

「話は終わったかや?」
「や、美羽様をほったらかしにしちゃいましたか」
「構わぬ。妾のために謀ってくれていることくらいは分かるのじゃ」
「美羽様はお利口さんですねえ。えらいえらい」

わしゃわしゃと頭を撫でてやると目を細めて嬉しそうな顔をする。

「ふぁが、もういいのじゃろ?三人でしりとりをするのじゃ。
 妾、二郎、七乃の順番じゃ。いくぞ、らくよう!」
「う、優曇華」
「げ?げじげじ」
「じ……じゃと……?むむむ。じ、か。なんぞないかのう。じ、じ、じー!」

この時、俺はまだ忍び寄る暗雲に気づくことはなかった。
始まりの終わり。終わりの始まり。
その発端。

……天の御使いの噂。

外史の幕が上がろうとしていた。

一応この章完結です
まだまだ続くんじゃがあっちに投稿するのじゃぞ
エロもあるぞ!

学生さんの冬休みの間にエロやってここまでやりたいなあと

しかして思う
これ激動編じゃねえなって

微動編ってのもおかしいから胎動編くらい?
他案あったらくだしあ^

割とマジで

乙っしたー

一ノ瀬氏からのクリプレは何かなぁ?

胎動編は最初で使ってるでしょ、おとっつあん
ってことで…思い浮かばないんでしりとりの続きをww

じ→十常侍

>>21
>一ノ瀬氏からのクリプレは何かなぁ?
前スレ1000の赤楽さんと陳蘭ちゃんの小話か地味様と韓浩のやりとりかどっちか書きましょうか
書くかもしれない

>胎動編は最初で使ってるでしょ、おとっつあん
マジか。マジだった。
始動編くらいにしようかなあ。
始動編なら違和感ない?

>じ→十常侍
地震雷火事親父

乙です。

じ→人生

しかし、世界とガチでやり合えるチームが登場しましたか。
Jリーグの目的の一つが 実を結びつつあるのは発足当時から外野で見ている身としては楽しいです。


さて、来シーズンからはそんな鹿さんを長居で迎え撃つチームがある事も 皆様お忘れ無く(宣伝)

二郎お父さん。娘(違)を放ってたら駄目でしょw
袁術ちゃんが可愛い過ぎてニマニマが止まりません。
さて置き。
顔良さん、いよいよ表舞台に。
先に申し上げときます。 某所が私欲の為に接触してきそうですw


>天の御使い

……いらない(どきっぱり)

つーか二郎さんが天の御使いでしょう。


後、烈風。
流流ちゃんじゃハムハム しがいがないか?


感想も兼ねる感じになるけど最近の流れだと「蠢動編」辺りが近いと思われ
馬の方の烈風CVは花井かおりと見せかけて生瀬勝久だと勝手に思ってますww

>>23 青磁 時事 忸怩 十時 常時 人事

こないだ健診で俺も肝臓やばいって言われた
この時期だから>>1も十分にいたわって下さいまし

>>23
>さて、来シーズンからはそんな鹿さんを長居で迎え撃つチームがある事も 皆様お忘れ無く(宣伝)
引っ越しましたので長居は参戦いたしますとも
鹿サイドでですけど……

しかしセレッソは親会社の戦略の甘さというか、企業というのがこんなにいい加減でいけるのかという……
日本ハムとかヤンマーとか世界戦略をきっちりとしないといけない企業だと思うのですよ
それなのに、若手が育っているのに二部落ちとかね、もうね。
昇格もギリギリとかね、おかしいやろと

ガチで勝負を繰り広げるプロスポーツに比べたら日本の慣習とかあれやこれやに守られた商売って甘いのかもですね
いや、私にも刺さることなのですが
耳が痛いよ!

>二郎お父さん。娘(違)を放ってたら駄目でしょw

いやその通りですねw

>袁術ちゃんが可愛い過ぎてニマニマが止まりません。
可愛いが正義なので美羽様は大正義です

>顔良さん、いよいよ表舞台に。
>先に申し上げときます。 某所が私欲の為に接触してきそうですw
二郎「それでも、斗詩なら、斗詩ならやってくれる……」

>流流ちゃんじゃハムハム しがいがないか?
視界に入らないでしょう、背丈的に考えてw

>>24
>蠢動編
くそ、騙されないぞ!それ使ったって流石に知ってるぞ!
恥の上塗りを強いるその姿勢!敬意を表する!

>こないだ健診で俺も肝臓やばいって言われた
しじみを食べるのです

そして今日も今日とて焼酎グビー

今更な誤字報告 
なろうの凡人と孫家の邂逅で二郎が斗詩に
「~護衛が本文~」と言ってますが
「~護衛が本分~」ではありませんか?
確認をお願いします。

>>27
>今更な誤字報告
ご指摘感謝です!
赤ペン先生のチェックを潜り抜けてしまったか……
他にも微妙に文章修正したりしました


始動編にしようかなあ
躍動編の方がいいかなあ

マジ困ってます

こんばんは 
実は素で蠢動編を使ってたの忘れてました
ごめんなさい
○動編縛りじゃなきゃ暗躍編とかじゃだめですかね?

ところで私は筆が遅いので凡将伝向けの年賀用を早めに取りかかっていたのですが
そういうあほなせいか(ネタバレがどうとか忘れてたのも含め)いろいろと変な部分がありました
特に内容が「完全にトラ年だコレ!」と今頃気づいたり

>>29
>実は素で蠢動編を使ってたの忘れてました
って、言うじゃん?

まあ、辛うじて一ノ瀬の脳細胞が生きていた証ということで、ひとつ

>○動編縛りじゃなきゃ暗躍編とかじゃだめですかね?
一考の余地ありですが、袁家が悪役っぽくないっすかそれw

>ところで私は筆が遅いので凡将伝向けの年賀用を早めに取りかかっていたのですが
うん。……うん?

>特に内容が「完全にトラ年だコレ!」と今頃気づいたり
よくわかりませんが、「虎色チェイサー」とかいう言葉を思いつきました。
どないせいっちゅうねんw

※一ノ瀬は猛虎魂実装済です

>脳細胞
白っぽい近未来スーツに配線付きゴーグルをつけたデータ採取役系美少女15歳低身長の力ですね(意味深)

>悪役
暗躍は某太守とか某黒幕とその辺が妙な存在感を醸し出していたからです(袁家は関係なし)

>チェイサー
鳥からいろいろ浮かんで張飛さんが出てきたりしてそうなりました
そういえば猛虎魂が似合いそうな真桜は確かまだあんまり出てないですね

乙でしたー
>>27読めなかったこの赤ペンの目をもってしても…(海感
今回は誤字を見つけられず。ただ一つだけちょっと違和感
>>19
>>外史の幕が上がろうとしていた。
凡将伝は三人称ではなくて一人称で書かれてると感じてるのですが、だとすると二郎ちゃんはこの世界を外史と認識してると言う事になります
変な言い方になりますが他作品の二次創作では【外史】と言う言葉を使わないので(例えばゼロ魔で自分がサイト君の代わりに召喚されても自分がいるのは外史だ、と言ってる作品は少なくとも私は知りません)次郎ちゃんが自分がいる世界を【外史】と言う言葉で表現することにちょっと違和感を覚えました
ちなみに恋姫の原作知識があるなら【外史】と言う言葉が出てもおかしくありませんが二郎ちゃんにはありませんので
○激動の時代の幕が上がろうとしていた。  まあそれを言うなら三国志の最初の始まりは既に…と言えなくもないですが

始動、初動・・・陽動とか(袁家黒幕待った無し
ついに準備期間も終わり…ここからは濁流の如く事件が起こるわけですが、今までの二郎ちゃんの足掻きがどれだけ報われるのかが楽しみですね

>>31
>白っぽい近未来スーツに配線付きゴーグルをつけたデータ採取役系美少女15歳低身長の力ですね
ごめんなさい、この少女についてイメージ湧かんw
ルリルリくらいしか思い当たらないっす

>暗躍は某太守とか某黒幕とその辺が妙な存在感を醸し出していたからです(袁家は関係なし)
よし、暗闘編にしようと思いました!
別に〇動編にこだわってたわけじゃないし!イデオンでもないし!

>そういえば猛虎魂が似合いそうな真桜は確かまだあんまり出てないですね
真桜に猛虎魂を乗せるのやめーやw

掛布が猛虎の指揮官になったら猛虎魂を再燃します

>>32
>>27読めなかったこの赤ペンの目をもってしても…(海感
海さんやったら節穴になるやんかw

赤ペン先生に頼りすぎというのは自覚しております
だが私は改めない

>変な言い方になりますが他作品の二次創作では【外史】と言う言葉を使わないので(例えばゼロ魔で自分がサイト君の代わりに召喚されても自分がいるのは外史だ、と言ってる作品は少なくとも私は知りません)次郎ちゃんが自分がいる世界を【外史】と言う言葉で表現することにちょっと違和感を覚えました
>ちなみに恋姫の原作知識があるなら【外史】と言う言葉が出てもおかしくありませんが二郎ちゃんにはありませんので
うむ。
納得なのでなんか考えます。
ご指摘感謝です。いつもすまないねぇ……。

>ついに準備期間も終わり…ここからは濁流の如く事件が起こるわけですが、今までの二郎ちゃんの足掻きがどれだけ報われるのかが楽しみですね
そういわれると報われない方が美味しいように思ってしまいますよw
まあ、所詮は路傍の石花ですわw

CR7みたいな主人公補正はないのでw

あと、エロいのを投下しました

場所分からなかったらこっちにリンク貼りますね

既に300くらいアクセスあって苦笑いしてますが

>少女
読者の方によるとSystem氏だそうです

ということでネタバレ?のお詫びにもなりませんが今ちまちま描いてる張飛さんのアップ(他はまだ途中なのですww)
https://www.axfc.net/u/3755753 (p:1)
なんかリリなのっぽいのはお気になさらずww

>>27
だが待ってほしい!前スレの85で赤ペンさんはその誤字報告をしているようだ

>>34
>今ちまちま描いてる張飛さんのアップ
うわあ、ありがとうございます!てかなぜ張飛w

>>35
>だが待ってほしい!前スレの85で赤ペンさんはその誤字報告をしているようだ
なんだ、一ノ瀬がミスしただけですね
よかった、赤ペン先生の信用は守られた……!


22:00にあちらで暗闘編投下いたします


そういえばクリスマスイブ、ですね。


一ノ瀬様、他の皆様に僭越ながら、


メリークリスマス。

>>37
うう、メリクリをありがとうです

さて、どこまでいけるかわかりませんが
あっちでの連続投稿を頑張ります

謹んで本年の慶びを申し上げます
本年も宜しくお願いいたします

去年予告していた通り、支援(?)絵を投下いたします
ttps://www.axfc.net/u/3759480 (p:1 画質低、476×700 100kb)
ttps://www.axfc.net/u/3759481 (p:1 画質高、1200×1764 410kb)
お好みの方があればどうぞ保存されてください

それと、
ttps://www.axfc.net/u/3759491 (p:9 解:飛燕の「別名」を漢字三文字で 画質高+厨二惨事駄文付)

正直こんな駄文さらしていいのか(泣)っていうのと、でも解説付けないと意味わからんwwという間でもやもやしております

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

本年に凡将伝完結を目指して頑張ります(完結できるとは言ってない)

>>41
支援絵ありがとうございます。
ほんま一ノ瀬は幸せもんやでぇ……

おこがましいのですが、美羽様と七乃さんとかも一度……と年始のどさくさでリクエストしてみちゃいます

さて、これから天皇杯を見ます

勝ったぜ(j鹿)

うおう

>>44
おめでとう(ぐぬぬ
我が横浜鞠軍はシーズン終盤から不穏な話しか聴こえてこなくて新シーズンが心配すぎるわい

今年も楽しみに読ませていただきますよー

あけましておめでとうございます
赤ペンが必要なくなる時もあるでしょうが1ファンであることは変わらないのでよろしくお願いします

>美羽様と七乃さん
ありきたりな構図が浮かんだのでいろいろ試してみます

ところで今回のこともあり身長を大雑把に計算してみました
張飛さんや美羽様は135cmくらいで予想通りですが(美羽様が1、2cmほど高いようです)、
七乃さんは147~8cmしかありません
公式に背が高いはずの関羽さんも多く見積もって155cm程度で、前描いたちびっ娘はちびっ娘ではなかったわけで
つまり恋姫のキャラデザは後漢末期の栄養不足を綿密に計算されていたんだよ!! ナ ナンダッテー!!(AA略)

ちなみに今回のは姫要素以外にもいろいろネタが仕込んでありましたが全部わかる方はいるでしょうかww

あけましておめでとうございます
あちらのほうでも元旦から楽しませてもらっております

>>41
解になってる飛燕の「別名」って商人としてのじゃないんですよね…本名も二文字だし…

飲み過ぎて体調不良
でものむ

>>45

>我が横浜鞠軍は
斎藤君くださいw

しかしマンCと提携して飛躍していくものだと思ってたんですけどね……
個人的にはスタジアムをサッカー専用にしたらいいのに、と思ってたり
陸上トラックあるとやはりピッチが遠い……

>>46
>赤ペンが必要なくなる時もあるでしょうが1ファンであることは変わらないのでよろしくお願いします
いつも頼りにしております(ガチ)
純粋に楽しんでいただけるように頑張ります
今年中に折り返しくらいにはいきたいなあとか

>>47
>ありきたりな構図が浮かんだのでいろいろ試してみます
やったぜ

>七乃さんは147~8cmしかありません
マジっすか、意外だ
愛紗も160ないという計算なのにはびっくりあの胸部装甲はどういうことなの

>>48
あけおめです
あっちの書き溜め予約もストックが尽きそうなのと予定が詰まってどうしよう状態です
頑張るしかないんですけどw

凡将伝でも語られている通り呉には装甲のみならず背も高い人が多いですが、
一番ありそうな周瑜さんでもせいぜい170cm程度でしょう
関羽さんは155cmでH~Jくらいだと推測されます

>>48
3文字に該当しそうなものを入れてください
今更間違いに気づいたけど恥を上塗りするのも(ゴニョゴニョ


明けましておめでとう御座います。

周楡さん身長170あるんだ。
……OLとか秘書系のスーツコスさせるとすっげえエロくなりそうですが。
つう事は孫策さんもそれなりの身長無いと、絡んだ時に色々無理が。

……何が。は言えない(意味深

褐色眼鏡ロン毛ムチパツ
これでスーツ着せてエロくならない訳がない

ん?………んんっ!?
数年振りにふっと思い出して覗いて見れば……まだやってたのか一ノ瀬ェ!!

もう何年やってるんだ……最初見てた時学生だったのにもう社会人になってしまったぞ………

今日の更新であっちも暗闘編完結
明日からまたがんばんでー

>>50
>関羽さんは155cmでH~Jくらいだと推測されます
うわあ

マジでリアル関羽といちゃいちゃしたいわあw

>>51
>……OLとか秘書系のスーツコスさせるとすっげえエロくなりそうですが。
そんな秘書とか雇える収入を得るべくがんばらないとw

がんばらないとw

>>52
三次元でそんなん実現できるんですか!

>>53
>まだやってたのか一ノ瀬ェ!!
せやで

>もう何年やってるんだ
震災から何年か、と同じくですねえ

平社員から変わりなく、ただし住居が関東から関西に変わったっすわw

よければまた読んでってねw

絵はね。
私も二枚目は見れずだったからね、仕方ないね。

支援絵とかは望外だったからね。

つかね。絵とか描ける方はすごいなあとおもうのですよ。
そのような才能がない身としては。

本当にリスペクトですよねえ

数年振りに来たマンだけど今どうなってんの……?
なろう?絵?ナニソレー……

>>57
リライトしてたら支援絵が来たでござる

以上

続いているのではなく、一度完結してそれをリライトだかリトライしてる感じす

「ねー、めーりーん。この服でいいと思う?」
「まったく……自分で荷造りしたいと言ったのはどこの誰だ……。
 ほとんど私が準備しているぞ?」
「いいじゃないー。私が一番魅力的に見える服とか、冥琳が一番分かってるでしょ?」

気軽そうな孫策。そしてその声に軽くため息をつくのは周瑜。
主君であり、親友であり、恋人でもある目の前の人物の屈託のない笑顔に何度誤魔化されたことか。いや、現在進行形で誤魔化されようとしているのだが。
過去に数々の無理難題を押し付けられた記憶が甦りそうになり、頭を振って追いやる。
ようやく江南もある程度平穏という言葉が似合うようになってきた。
それが故に一度南皮に赴き、袁家に謝辞を述べるのだ。孫策と周瑜。武と文の両輪が揃って江南を離れるなど、一時から考えればありえないことである。

「はぁ……、まあいい。服は私が適当に見繕うから思春に引き継ぎを、きっちりしてこい」
「ありがとめーりん愛してる!」

ちゅ、と頬に口づけその場を去る思い人を見送り、漏らすため息、そして緩む頬。
きっと途中で飽きたのだろう。そう見当をつけながらそれでも乱雑に積まれた衣装を整理していく。
名門中の名門、袁家との直接の接触だ。細心の注意が必要だろう。
てきぱきと衣装を選ぶ周瑜をどっかの凡人が見たら『なんという才能の無駄遣い……』と嘆くこと請け合いである。
そんな彼女に子供特有の甲高い声がかけられる。

「めーりーん!」

声の主は最愛の主君の妹。今は亡き孫堅の忘れ形見である三女、孫尚香である。

「おや、どうされた?」
「あのね、おねーちゃんたち、明日南皮に出発するでしょ?」
「ええ」
「シャオも付いていきたいなーって」

周瑜はその言に形のいい眉を顰める。
孫尚香はその表情を見ても動ぜずに続ける。

「だってー、結局蓮華おねーちゃんってば紀霊って人を籠絡できてないんでしょ?
 結構時間経ってるのにこれじゃあ、いつまでたっても無理だって。
 シャオがきっちりその紀霊を落としてあげる!」
「どこからそんな話を……」

先ほどまでとはまた違った種類の心労を感じて周瑜はため息を重ねる。

「ふふー、秘密ー。でもどうせ堅物のおねーちゃんには無理だって!
 だから、シャオにお任せ!ね?めーりん?」

その言葉にまたしても湧き上がるため息を殺しつつ周瑜はその案を検討する。
陸遜が肉体関係に及んだという報告はあったが籠絡とは程遠い。あれでは単に情人の一人になっただけである。
かと言って自分の恋人たる孫策を差し出すのも気が引ける。
何と言っても孫家の当主なのだ。

それとも……いや、つまらぬ独占欲だろうか。

自嘲しながらもその仄暗い感情を無視できない自分を認識する。

「そうですな……。数年も経てば或いは……」
「もー!めーりん分かってないなー。シャオは今すぐだって紀霊を籠絡する自信あるよ?」

その言葉に苦笑しつつ、教育という意味でも袁家領内で過ごすことはきっといいことであろうと結論づける。
欺瞞だな、という内心の声を無視し、渋々、といった風で旅の準備を許可する。

「やったー!めーりんありがと!」

脱兎の如く駆けだした孫尚香を見送り、再び孫策の衣装選定に移る。自分が許可してしまった以上、止める人物はいないだろう。
そんな思いを振り払いながらまだ見ぬ紀霊に思いを馳せるのであった。

◆◆◆

「しかし、よかったのか?せっかくその紀霊という人物に会えそうだったのだろう?」

問いかけるのは眉目秀麗な女性。白く、蝶を模した衣装が彼女の魅力を引き出している。

「ええ~、当初の目的だった路銀は稼げましたから~」
「ふむ、風がいいのならば私はかまわんが」

探るような視線を受けて答える程立。その表情は常と同じく眠たげに。

「くふふ、星ちゃんは心配性ですね~。
ちゃんと紀霊という人物の為人も知ることができました~。
 想像していたのとはずいぶん違いましたけどね~」
「ほう。
と、言うと?まあ、風説通りではなかったのだろうが」

 星、と呼ばれた少女は頬を緩める。少しぼんやりとした言動の目立つ程立が旅路において無事であったのはこの少女の武威のおかげである。そしてこの取り合わせをどこぞの凡人が見たら言葉を失ったであろう。
 程立――後の程昱――と趙雲。いずれも三国志において屈指の英傑である。

「ええ~、なんというか、非常に興味深い方のようでした~」
「ほう?風がそういうからには相当なのだろうな?」
「そですね~、人物像と実績と風聞がまるで違う、そんな方かと~」
「なんだそれは」

やや呆れた感を出しつつ趙雲が問いかける。

「そですね~。話を聞く限りではごくごく普通のお兄さん、そんな感じでした~」
「ふむ、では風説のような英傑。それとは違うであろう。そういうことか」

 考え込む趙雲に程立はくすり、と笑う。

「星ちゃんらしくないですねぇ。
ま、要は、です。実際にお会いしてみないことには何とも言えませんということなのですけど~」
「おいおい。それでも、会えそうだったのだろう?」
「ええ、そですね。
ですが今はお会いする伝手ができただけでよしとします~。
 星ちゃんこそ、袁家へ仕官しなくてよかったのですか~?」
「ああ、私に名家は合いそうにないからな。風と違って伝手(つて)があるわけでもなし。
 兵卒からのし上がるには袁家の領内は平和すぎる」

苦笑する趙雲に程立は頷く。

「それはそうかもしれませんね~」
「ま、懐に多少の余裕もある。見聞を広めるのも悪くないさ」
「そですね~」

南皮の城門を目指して歩き出す二人。

「この槍一本で天下一になるのは中々骨が折れそうだが、な。
 そう言えば、風は日輪たる主君を求めているのだったか」
「はい~。ですがまだその時期ではありませんね~。まだまだ風も未熟ですし~」
「そうか?その知略、引く手あまただろう」
「いえいえ~。風にはまだ知るに足りないものがあるのですよ~」

 その言に趙雲は驚く。これまで茫洋とした言動ばかりだった程立。彼女が自分から語るのは珍しいことである。

「ほう、興味深いな。聞いても?」
「星ちゃんなら構いませんよ~。
 それはですね、盤上の打ち筋、ですかね~」
「打ち筋?碁でも打つのか?」
「似たようなものですね~。
ただし、盤はこの、中華ですが~」

 くふふ、と笑みを浮かべる程立。
 趙雲は暫し考え込み。

「ほう、大きく出たな」
「くふ、そですね。ですが私の目指すところでもあります~。
 本当に母流龍九商会でお仕事を手伝えたのは幸運でした~」
「と、言うと?」

 そですね。と程立は暫し考え込む。そして笑みを浮かべる。

「これまで私は政務などの実務にそれほど精通してませんでしたから~。
 ちょっと……いえ、かなりの激務でしたが、正直勉強になりました~」
「かなり重要な案件も任されたのだったか」
「はい~。張紘さんには感謝の一言です~。
 そして私は。
正直商売というものを舐めていたかもしれませんね~」

 ますます珍しい。程立がその心根を語るなぞ。だからこそ聞きたいな、と趙雲は思う。

「ほう?どういうことだ?」
「集まる情報の質と量がとんでもなかったです~。
 それに、その情報網は中華全土に及ぼうかというもので~。
 紀霊さんが入り浸るというのも分かりますね~」
「ほほう、単に金儲けのみが目的ではないということか」
「そです~。おかげで本当に勉強になりましたよ~。
 そして、この中華の情勢も大まかにつかめました~」
「ふむ、それが先ほど言っていた盤、ということか?」

くすり、と笑みを浮かべながら程立は首肯する。

「その通りですね~。そして……中華に目を向けている打ち手も大体見当が付きました~」
「ほう、察するに袁家はそのうちの一席ではあるのだろう?」
「くふふ、流石星ちゃん、冴えてますね~」
「冴えてるも何も……明白だろうに」

 肩をすくめる趙雲。色々と放埓な言が多い程立には慣れていた。そう思っていたのだ。だがその言に驚愕するのだ。

「それは失礼をば。そして、袁家の打ち筋は大体理解しました~」

 母流龍九商会にて程立が過ごした時間はそう長くない。なのに。

「ではなぜ袁家に仕官しないのだ?」
「彼を知り、己を知らば、ですね~。他の打ち手の打ち筋を知らないとですね~」
「そういうことか。ふむ、風の目指すところは縦横家、といったところか?」
「くふふ、ご想像にお任せします~。
 ですが、どこかに打ち手たる資格を持ちながら参謀がいないなんて都合のいい人がいませんかね~」
「はは、さらに武でも人材不足なら言うことなしだな」

互いの顔を見合わせ、笑い合う。
そんな都合のいい話があるわけはないのである。
互いに無位無官の身。
裸一貫でのし上がるためには艱難辛苦があるだろう。
それが分かっていても表情に暗さはなく、歩みは力に満ち溢れている。

彼女たちが歴史の表舞台に立つには、まだ幾ばくかの時と、少しの偶然が必要になる。

未だ蒼天に、暗雲の欠片も空に見当たらない日のことであった。

更新再開ですそして

はい、本日ここまです

「それぞれの旅立ち」もしくは「中華の片隅で」

題名に関しては恒常的に募集しておりまするのです

感想とかくだしあー


まずは新章突入&投下乙です。


周楡さん&孫策さん登場。南皮の男衆には良い目の保養に。
で、孫尚香。
二郎さんはロリでもペドでもないよ。
後袁術様に威嚇されそうな予感。


個人的には沙和さん辺りにOLスーツを発注したい。
知的エロと痴的エロの競演……

じゅるり(馬鹿)


武と智を求める&袁家を外部から観測出来る。

幽州にこ……
うわなにをする。


乙したー

メイン火力とメイン軍師
この二人大好きなんですよねぇ

あっちでの更新乙っしたー

祝新章突入


フラット3の一角孫尚香やっと登場っすね。

メイン軍師のおでましということで
タイトル案「そよ風吹いて」

恋姫サッカーチーム「フルフラット」

FW 流琉 はおー 季衣
MF 美羽 明命 鈴々 美以
DF ミケ トラ シャム
GK シャオ

コーチ 猫耳・あわわ・はわわ
監督 風

何がフラットかは・・・うわなにをする


新章の始まりに見合ったさわやかなお話でした
いつもこうだったら孫呉も安心なんだけど

タイトル案「守るべき蒼穹」

乙でしたー
>>61
>>「いいじゃないー。私が一番魅力的に見える服とか、冥琳が一番分かってるでしょ?」 間違いではないです
○「いいじゃなーい。私が一番魅力的に見える服とか、冥琳が一番分かってるでしょ?」 実際に口に出してみると【い】を伸ばすよりも【な】を伸ばす方が自然な気がします
>>62
>>ですが今はお会いする伝手ができただけでよしとします~。
>>「ああ、私に名家は合いそうにないからな。風と違って伝手(つて)があるわけでもなし。  先の方に振り仮名を振らずに後の方に振るのは変な気がします
○ですが今はお会いする伝手(つて)ができただけでよしとします~。
○ 「ああ、私に名家は合いそうにないからな。風と違って伝手があるわけでもなし。  もしくは両方から振り仮名を抜いても良いかもしれませんが
>>63
>>未だ蒼天に、暗雲の欠片も空に見当たらない日のことであった。  【蒼天】と【空】は意味が重複してますので
○未だ蒼天に、暗雲の欠片も見当たらない日のことであった。

平和なひととき。天はいまだ英雄を欲さず
風はいったいどれだけの情報からどこまでの先読み、と言うか深読みが出来たのやら…核心部分の情報までは見せてもらえなかっただろうにそれだけで商会どころか袁家の打ち筋を読めるとは。ふふ…コワイ

>>65

>まずは新章突入&投下乙です。
ナニ編にしましょうかねえ
奮闘編くらいかなあ

>周楡さん&孫策さん登場。南皮の男衆には良い目の保養に。
多分露骨に見るのは二郎ちゃんくらいだと思います

>二郎さんはロリでもペドでもないよ。
なお典韋

>個人的には沙和さん辺りにOLスーツを発注したい。
>知的エロと痴的エロの競演……
知的w痴的w

>幽州に


>>66
>この二人大好きなんですよねぇ
すっごい動くキャラなのです
いや、マジですっごいうごくよ!

>>67
>祝新章突入
ナニ編にしようかマジで困ってます

>フラット3の
だれうまw

>タイトル案「そよ風吹いて」
素晴らしい!
多分使います。ありがとうございます!

>>68
>恋姫サッカーチーム「フルフラット」
吹いたw

だが、はおーと明命はフラットとは言えないのではないだろうかとの疑問を呈させていただく

風については審議が必要かなあ……w

>>69
>新章の始まりに見合ったさわやかなお話でした
い、いつもさわやかなお話を書こうとしておりますのですよ(力説)

>>70
赤ペン先生いつもありがとうございまうs
早速のご指南感謝感激雨あられ

元ネタは「乱射乱撃雨あられ」という日露戦争時の表現らしいですね(それがどうした)


>風はいったいどれだけの情報からどこまでの先読み、と言うか深読みが出来たのやら…核心部分の情報までは見せてもらえなかっただろうにそれだけで商会どころか袁家の打ち筋を読めるとは。
>ふふ…コワイ
天龍ちゃんかな?

実際のところ、事務作業をこなす……だけでなくその組織の動きとか思想とか汲み取り思索する風ちゃんマジチート
意識高い系じゃなくガチで意識高いです

これだからネームドは……(凡人感)

「うう、まさかなあ、一人くらいはって思ったんだけどなあ」

漏れるため息はさして大きくない。そして声の主たる公孫賛はがっくりと肩を落とす。
それでも、お断りの手紙をすら丁寧に畳むのは彼女の性根、その善良さの証左であろう。

「失望する必要はない。この結果は予測されていたこと」

声の主は韓浩。
淡々とした声。これで慰めのつもりなのだろうか。いや、そうなのだろう。きっと。多分。そうだといいな、と思うのだが。
だが、その平坦な声すら公孫賛にはありがたいと思うほどには公孫賛の精神は消耗していた。

「いやまあ、そうは言っても一人くらいは応えてくれるかなあと思ったんだよ」

愚痴る公孫賛。

「では甘い認識を改める機会を得たことを幸運に思うべき。以後は過度な期待をしないことを推奨する」

容赦のない韓浩。もはや幾度繰り返されたか分からぬほどのやり取り。だがそこに公孫賛は安堵を覚えるのだ。
どこぞの凡人がいたら、「いやそれ、追い詰められすぎだろうよ」などと言ったであろうが。

「分かったよ……。というか現在進行形で分からされてるよ……」
「ならば結構」

遠慮とか斟酌とかいうものが微塵もない言葉に公孫賛は苦笑を深める。
そして韓浩の言に揶揄であったり、諧謔や、もちろん悪意みたいなのがないのを確信する。
本当に、本音で、そうあるべしと言ってくれているのだ。
無論、これを真っ向から否定して押し付けても韓浩は一言も文句なぞ言わないであろう。淡々と苦言を呈し続けるのだろう。
まあ、常ならば栄達なぞできぬであろうし、それを望むような人物でもない。それくらいの処世術――というには真っ当な気質――を公孫賛は身に着けている。
少なくとも本人はそう思っている。

◆◆◆

「でもなあ、桃香は来てくれるんじゃないかと思ってたんだけどなあ」

韓浩を前にして、内心の愚痴が言葉に出るあたり色々とお察しである。
そして韓浩は諫言を厭わない。それが故に厭われたとしても、彼女はそれを改めないであろうが。
そういう意味では公孫賛と韓浩の組み合わせは絶妙――もしくは理想的な――なものであった。

「繰り返すが失望する必要はない。公孫の勢力ははっきり言って脆弱かつ危険。
 匈奴の侵攻をこれくらいの勢力が防いでいたというのは何かの冗談ではないかという規模。
 太守になるという情報を伏せて招聘をして来るほど友誼があるならば、招聘の前に来ているはず」

眉一つ動かさずに韓浩は言う。そして公孫賛は嘆く。

うう、追撃がきたよ。そんなにうちって条件悪いのかなあ。

そして、そうではないと伝えることができるほどに韓浩に器用さはない。

「もうちょっとお給料を上乗せすればよかったかなあ」
「無意味と推測する。国境の勢力が破格の報償で人材を募集するということは匈奴の侵攻があると推察するのが自然。
 よほど愛国心や義侠心がなければそんな最前線に来るはずがない」

容赦などない事実を突きつけられて公孫賛は肩を落とす。落とす。
泣いてない。泣いてなんかないし。涙なんか流れてないし。

「ああ、もう。一言もないけどさあ、もうちょっと表現柔らかくならないかなあ」
「甘言や巧言が欲しいのであればそう要請してほしい。相応しい人材をいくらでも進呈する。
 こちらで処分してくれるのであれば即座に数十人は紹介が可能」

淀みない韓浩の言葉にがっくりとする。それって佞臣を処分してくれってことだね、と。

とはいえ、思うのだ。本当に。
こんな直言をくれるというのはありがたい話であるのだ。韓浩や魯粛が来るまではそんなことを言ってくれる人すらいなかったのだから。
いや、そうじゃない、と認識を甘えから引き起こす。
こうまで的確に助言してくれる人材などいなかったというのが正確だろう。

貴重な人材を派遣してくれた紀霊には感謝、である。

そして、彼はここまで遠慮斟酌ない言葉に対してどう思っているのだろうか。
そのような思考的浮揚を知ったかのように鋭い言が公孫賛を貫く。

「現実逃避もそれくらいにしたほうがいいと進言する。
 政務がここ一週間で一割ほど滞っている。これ以上の停滞は緊急事態に影響を与える可能性が極めて高い」
「うえ?そんなに溜まってたか。まいったな。
 だけど、私の処理の速度も上がっていると思うんだけどなあ」
「魯粛と私が処理している案件を少しずつ移譲している。処理能力の向上には賞賛を惜しまないが、まだ改善の余地はある」

その言葉に今日何度目か分からないため息をつく。
結構私、頑張っていると思うんだけどなあ。
やっぱりすぐにでも人を集めないとなあ。

「そ、そろそろ私が太守になるということを言ってもいいだろ?そうすれば優秀な人材も集まるんじゃないかな」
「それには同意する。ただし貴女の人脈で再度募集をかけて集まった人材には重きをなさない方がいいと助言する」
「な、なんでだよ」
「貴女は既に理解しているはず」
「う、うるさいなあ」

認めたくはないのだ。太守になったからといってすり寄ってくる人物にロクな奴がいないなんてことは。

「そ、それでも有用ならば問題はないだろう」
「信頼できない人物に内情を見せるべきではないと考える。
 また、袁家としてもそれは防ぎたい。
 軍制や官僚機構など、正直貴女だからこそ共有している。
 獅子身中の虫にそのあたりのことを吸い出されたくはない」

その言葉にす、と胸のあたりが冷たくなる。そうだな、あくまで韓浩は袁家から派遣された人材なんだよな……。

「じゃ、じゃあどうすればいいんだよ」
「多少時間はかかるが自前で育てることを推奨する」
「そうは言ってもなあ。うちの部下なんて、読み書きすら怪しい奴がほとんどだぞ?」

韓浩は応える。意外に、瞳に炎。

「やる気、根気、そして貴方の気持ち」

意外と根性論なのだ、韓浩は。


◆◆◆

「またずいぶんとへこましてきたみたいだねー?」

執務室に戻った韓浩に魯粛が声をかける。

「訂正を要求する。別に彼女の精神状態を落ち込ませるのが目的だったわけではない」
「そりゃそうだけどさー、へこんでるのも事実でしょ?」
「否定はしない」

あくまで淡々とした口調の韓浩を見て魯粛は苦笑する。
能力的には問題はないのだが。
むしろ彼女を紀家軍の幹部としている紀霊の器を誉めるべきなのだろうか。

「でもまあ、ほんとに誰もこなかったね」
「当然の結果。貴女もそう予想していたはず」
「そりゃそうなんだけどさあ、もしかしたらって思うところもあったしねー」
「幾度も、筆舌たる修羅場をくぐってなお……希望を捨てない心根には敬意を表する」
「まるっきり誉めてもらった気がしないなあ。
 まあいいや、で、どうする?このままじゃじきに仕事が回らなくなるよ?
 私たちもいつまでもここにいるわけじゃないしね」

あくまで軽い調子で魯粛が尋ねる。

「業務の簡素化と人材の教育徹底で乗り切るべき。
 太守の業務で停滞してもらっては困る」
「まあ、更にこの後州牧になるんだしねえ。使えそうな人材を掘り起こすしかないかー。
 最悪商会から見繕うかなあ」
「……賛成する」
「しかしなんでこんなに人材が集まらないんだろねー」

やれやれ、と言った風に魯粛がぼやく。
そのぼやきに韓浩は語気を荒立てる。彼女にしては珍しく。
しかして発するは。

「貴女も認識しているはず。公孫賛殿は地味」

それは真実。

「……あー。そうだねえ。華がないし、武威も感じないねえ」
「気安いと言えばよく響くが、上に立つ者としての威厳や風格を持ち合わせていない。
 持っている能力と照らし合わせればこれは驚くべきこと。
 よくも、わるくも」
「そう、だねえ……」

さしもの魯粛も否定できずに漏らす笑みは苦いもの。

「なまじ能力を自負する者こそ彼女の下風に立ちたくないと思うのは必定。
 だからこそ無名に近い今のうちに股肱の臣を確保すべき」

魯粛ですら、そうなのだ。
彼女の表情。それを見て韓浩は言葉を連ねる。それが最善なのだと。

「地位が人を育てるとしてもそれは数年先であることが予想される。
 それまでに匈奴の侵攻がないという保証はどこにもない」
「そだねえ。困ったねえ」

お手上げ、と言った風に魯粛が両手を上げる。

「まー、とりあえずは目の前のお仕事を片付けようか」
「……現実逃避、問題の棚上げと思われるが、妙手がない以上反対する理由はない」

韓浩は淡々と手元にある案件を片付けていく。
魯粛はそれを横目に見ながら小さく呟く。

「この先生きのこるためにはどうしたらいいのかねえ」

応えは、なかった。

めちゃ寝落ちしてしまった
今回ここまですー

感想とかくだしあー

タイトルは「地味様の努力」
かな?

しっくりこないので助けてください

乙したー
韓浩と地味様の絡み狂おしいほど好き

タイトルは「地味な州牧の憂鬱」でいかがでしょうか


韓浩さん大活躍&魯粛さん珍しく出番多めで今後の登場も望まれるところ
地味様不憫だけど原作ほどじゃないのがもっと不憫ですね

>タイトル
「赤と青」くらいしか思いつかないです

乙でしたー
>>72
>>だが、その平坦な声すら公孫賛にはありがたいと思うほどには公孫賛の精神は消耗していた。
○だが、その平坦な声すらありがたいと思うほどには公孫賛の精神は消耗していた。 の方がいいと思います
>>◆◆◆  >>72と>>73の間にはそれほどの時間経過も場面変化も無さそうなのでなくていいと思います
>>74
>>「幾度も、筆舌たる修羅場をくぐってなお……希望を捨てない心根には敬意を表する」 【筆舌】は読んで字の如く書くことと話すこと、という意味しかないので
○「幾度も、筆舌に尽くしがたい修羅場をくぐってなお……希望を捨てない心根には敬意を表する」 の方がいいと思います。もしくは【凄惨な】、【惨憺たる】、【壮絶な】、【想像を絶する】とかどうでしょう・・・凄惨だと物理的に惨い感じ(血飛沫とかのR-18G)がするし後の二つはなんか微妙かな?

地味様は苦労してこそ輝く御方wもっとへろへろにしなきゃ(使命感)
このクールビューティーの皮をかぶった覚悟完了な韓浩さんがかっこよくて大好きです。
そういえば今この領地のネームドって大平原(ここから先は破り捨てられている)

>>76
>韓浩と地味様の絡み狂おしいほど好き
何も考えずに放り込みましたが、かみ合う、かみ合う
動かしやすいです

>「地味な州牧の憂鬱」
ふむ

>>77
>韓浩さん大活躍&魯粛さん珍しく出番多めで今後の登場も望まれるところ
どちらも、出番は予定されています、とだけ

>地味様不憫だけど原作ほどじゃないのがもっと不憫ですね
無印地味様は真田丸ばりのナレ死ですしねw

>「赤と青」
ふむ

>>78
赤ペン先生、いつも おありがとうございます

>地味様は苦労してこそ輝く御方wもっとへろへろにしなきゃ(使命感)
そんな、ひどい……(棒)

>このクールビューティーの皮をかぶった覚悟完了な韓浩さんがかっこよくて大好きです。
ほんと、最初は名前だけのキャラのはずだったのですよね


今日は草案、明日は飲み会

「おかえりなさいませ」
「はいよ」

出迎えてくれた陳蘭に荷物を預け、ずんずんと歩く。久しぶりの我が家である。
帰路はずっと馬車の中だったから身体が固まっている気がする。こんな時は身体を動かしてやるべきだろう。身体のメンテ、大事。

自室で椅子に腰かけ、軽く息を吐く。なんか疲れたなあ。ほんでもって、こっから通常業務の再開だ。となれば、武家の本分から取り掛かるべきだろう。
あれこれ考える――傍から見たらぼーっとしてるだけな――俺に陳蘭は声をかけることはない。静かに、俺の指示があれば動けるようにしている。
それを見習ったのか流琉も無言である。きょろきょろと落ち着かない様子ではあるが。
おし、やはり体を動かそう。軍権の一部を預かる身としては現有戦力を確認するべきであるということで、ひとつ。

「うし、紀家軍集合させとけ」
「はい!」

手短な俺の言葉を受け足早にその場を去る陳蘭を見送り、軽く息を吐き出す。
使うにしろ、使わないにしろ手元にある軍は精兵であるべきだ。
無論、使わないことにこしたことはないのだが、この先どうなるか分からんしなあ。

「流琉、三尖刀を持て」
「はい!」

無言で控えていた流琉が三尖刀を手渡してくる。
……俺としては、小料理屋の一軒でも任せようと思ってたんだがなあ。
流琉にそう言ったらあっさり断られてしまったのですだよ。

「私は二郎さまに救われました。これ以上甘えることはできません。
 ですから二郎様のお仕事をお手伝いしたいと思うんです」

まあ、膂力で言えば俺より遥かに上だしな。とは言え、兵卒として使いつぶすつもりもないが、将とするにわけにもなあ。

「やりたいことがあるなら、きっちり言っとけよ?」
「は、はい……」

おずおず、といった風に流琉がこちらに視線を向ける。
遠慮がちに、つかえながらも一生懸命に主張するその言葉に俺は首を横に振ることはできなかった。

◆◆◆


「若……いくらなんでも無茶ですぜ」
「雷薄もそう思う?でもまあ、そう言わんと、な」
「いやいや、怪我ァ、さしちまいますやね」
「いいじゃん、本人はやる気だし」
「本気ですかい?」

正気か?と視線で俺に問いかける雷薄。いやさ、諫めているのだろう。正直顔がおっかない。ただでさえ厳(いか)ついのだ。迫力三割増しである。
そして思う。優しく、正しい。とーちゃんが重用したわけである。

「まあ、言いたいことは分かる。でも本人たっての希望でな。
 俺も押し切られたってことさ」
「ちょっくら痛い思いさせますぜ?」
「……認識を改めるきっかけにはなるだろうさ」

知りませんぜ、と吐き捨てる雷薄に心の奥で謝る。ごめんこ。
認識を改めるのは雷薄たちなんだよなぁ……。

そして向かい合う幼女と野獣。うん、背丈にして倍以上はあるんじゃないかな。
勝負の方式はおなじみ……というか紀家軍独自のあれだ。相撲だ。
俺が百人抜きしたアレである。忘れてる人も多いと思うけど俺だって実力で紀家軍を掌握してるのよ。技のデパート(自称)は、伊達じゃない!
と。

「はじめ!」

俺の掛け声とともに向かい合う二人がぶつかり合い。雷薄の巨体が空を飛ぶ。
うん、予想通り。
ぽかーんとした野郎どもの表情が滑稽である。とはいえ他人事ではないんだけどね。
とか色々と考えているうちに百人抜き余裕でした☆
うわ、ようじょつよい!

「若……。ありゃ、どういうこってすかい?」
「どうもこうもない。強いものは強い。ちなみにまともにやったら俺も負ける。普通にな」

俺の言葉に雷薄は黙り込む。まあ、目の前の光景を見れば思う所はあるだろうさ。

「二郎さまー!」

無邪気な表情で流琉が駆け寄ってくる。
うん、想像以上にすごかったよ。すごいよ。百人抜きして息乱れてないとか本当にすごいなあって思うよ。
推定武力95以上ってのはこういうことなんだろうなあ。世界が違うや。
※K●EI的評価

「雷薄も文句はないな?」
「むむむ……。あそこまで見せつけられちゃあ仕方ないですやね」

なにがむむむだ。

「ま、よろしく頼むわ」
「へい、確かに」

紀家軍の副将としての威儀を崩さずに頭をかかえるという器用な真似をする雷薄。
そんな雷薄に構わず流琉が俺に飛びついてくる。ええい、幼女はどうして俺に飛びつくのだ!

「えへへー、頑張りましたー」

うん、死屍累々だよ、100人が瞬殺だからねすごいよね。毎朝の訓練とかもう流琉だけでいいんじゃないかな。
そんなことを思う俺に流琉がにこやかに宣言する。

「これで私が戦場でもお役に立てるとが示せましたー」

えへへ、と期待を込めた瞳をこちらに向けてくる。
はいな。約束だったもんな。分かってるって。

「と、言うわけで紀家軍に典韋を迎え入れる。異議ある奴は俺んとこに来い。俺もあるから心配すんな」

げらげら、と野卑た笑い声が響く。どうやら流琉は新たな仲間として受け入れられたようだ。

「二郎さま、我儘を聞いていただいてありがとうございます!」

まあ、そんなわけで流琉は紀家軍の、あれだ。
最前線で働く料理人として紀家軍兵站部に居場所を作ったのだった。戦うコックさんとか……沈黙するしかないじゃない。

◆◆◆

流琉無双もひと段落である。もはや幼女とあなどる奴はいない。というか、最強クラスの武将の凄味を改めて実感する。いやー、この幼女がねえ。
そんな俺たち紀家軍はフル装備+10kg程度の荷物を背負って20kmくらいのマラソン中だ。
何と言っても兵隊さんは体力が命である。特に歩兵は走るのが仕事だしな!戦闘力とかは二の次以下である。つまり機動戦士なのだ!

先頭を走る俺の横で流琉が嬉しそうにあれこれとおしゃべりしている。
重い荷物とか屁でもなさそうだ。ちなみに俺はそこそこしんどい。

「わー、兎さんだー。最近お肉食べてないなあ。
二郎様!捕ってきてもいいですかー?」

貴重な蛋白源ですとばかりに視線を向ける幼女。捕食者のそれ。うわようじょこわい。

「その装備で野生の獣を取る自信にあふれる流琉が頼もしいよ。行ってきな」
「はーい」

だだだー!と力強く駆け出す流琉。これが武力90台後半の実力か…。
万有引力とか慣性の法則に喧嘩を売るような鋭角的な動きと加速を繰り返し……マジか。

「えへへー」

嬉しそうに兎を俺に見せつける。はいはいえらいえらいぅゎょぅι゛ょっょぃ。
先頭集団に――俺と流琉の二人旅でござる――辛うじてついてきていた雷薄は言葉を失う。

「若……」
「まあ、アレだよ。世の中にはあんなのもいるってこった」
「さいですか……」

所詮この世は弱肉強食。とはいえ生まれ持った肉体的な素地でここまで差がつくと……思う所はある。
でも呂布とか関羽とかそこらへんを基準にしても汎用性がないことこの上ないしなあ。
兵卒にどこまでのレベルを求めるとか、割と難題であったりする。

行軍を終えて、ほへーっと脱力する。
流琉は自分の身長よりも大きな中華鍋をがっこんがっこん振るっている。
疲れとかないみたいです。おかしいやろ。

やっぱり料理が好きなんだなあと思う。まあ、流琉が幸せそうならそれでいいか。
実際美味しいし。
ちょうど、調理担当が引退したからナイスタイミングではあったのだよね。

常時は料理担当、非常時は俺の護衛という感じで周知しとこうと思いました。

本日ここまですー

感想とかくだしあー


タイトル案
細腕繁盛記、あとしまつ
凡人と細腕繁盛記

いまいちなのでまたまた助けてくださいませ


悪来大活躍!
いろんな意味で圧倒される哀れな紀家軍の皆さんお疲れ様でした
タイトル……、う~ん、お食事処的な意味で「悪来屋南皮本店」とか(汗

追伸
先日はすみませんでした
うpの件了解しました

乙したー
とか言いつつなんだかんだじろーのスペックも常人離れしてるし三尖刀で更に跳ね上がるんだよなぁ


乙です。

何だろうなあ。
この『体力も技術力もしっかりあって優良顧客も がっちり抱えているのに、本社が地方というだけで人材から敬遠されている』
企業感は。

まあ韓浩さんのおっしゃる通り内部の底上げが先ですが、それだけだと限界があるし。
商会の仲介でそれなりを 大量に斡旋出来れば状況もマシになる?
つか何進さんか馬騰さん経由で何がしかの名士ネットワークに繋ぎを取ってもらうという手もあるが。

流流ちゃんはまあ、ね。雷薄さんが結構不憫キャラになっているし。
でも、絶対最後まで生き残って欲しい名脇役でもあります。
引退後は是非おいでませませ(手招き)


流流ちゃんの進路って、とりあえず幹部候補生で教育して二郎さんの将来の近衛にする一択。
しかないでしょう。
将にしたくないなら、近衛隊長か近従護衛で無官にする?


最後に二郎さん。いやさ二郎。
ちゃんと陳蘭さんに、
『留守番ありがとう』
言うたやろうな?(くわっ)

>>84
>悪来大活躍!
かつやく!しましたw

>いろんな意味で圧倒される哀れな紀家軍の皆さんお疲れ様でした」
強いといってもモブですからねしかたないね

>、お食事処的な意味で「悪来屋南皮本店」とか(汗
悪来屋は二郎ちゃんがなんか勢いで命名するかもですねw

>>85
>とか言いつつなんだかんだじろーのスペックも常人離れしてるし三尖刀で更に跳ね上がるんだよなぁ
モブ相手には無双できますからねw
なお、三尖刀の特殊効果でようやく二枚看板と互角になる模様
鍛えねば(決意)
※鍛えるとはいってない

>>86
>この『体力も技術力もしっかりあって優良顧客も がっちり抱えているのに、本社が地方というだけで人材から敬遠されている』企業感は。
デンソーさんかな?と思いました。

イメージですが
ちょっと違うかもだけど凡将伝での各地位のイメージ対照

皇帝:HD持ち株会社の代表取締役会長

大将軍:HDで代表権のある取締役。多分社長と相談役と顧問を一手に

三公:持ち株会社専務取締役

九卿とか:持ち株会社常務とか執行役員とか

州牧:子会社社長もしくは本社事業本部長兼執行役員

太守:部長(王はここらへん)

県令とかそこら辺の地方領主:課長~主任

地方軍閥の主:下請けとか子会社の社長、もしくは契約社員もしくはバイト

地味様はいわばトヨタの下請け工場の社長からいきなり本社部長になって何をしたらいいか分からない状態。
案件を決裁しようにもとにかく何をしたらいいか分からない。抜擢したらそれで済むというものではないのですね。
実は二郎ちゃんはそこらへん兵卒からやってるので意外と実務はデキル男。
まあ、資本主義の犬としては書類仕事もぬるい、ぬるい。
つか、書類仕事のフォーマットを作っているというね。
文官かな?

>>86
>最後に二郎さん。いやさ二郎。ちゃんと陳蘭さんに、
>『留守番ありがとう』
>言うたやろうな?(くわっ)

言うてない(確信)

「お茶くれ」

だけで嬉しい陳蘭ちゃんですよ。
これはいけませんねえ……

乙でしたー
>>80
>>無論、使わないことにこしたことはないのだが、この先どうなるか分からんしなあ。
○無論、使わないにこしたことはないのだが、この先どうなるか分からんしなあ。  の方がいいと思います
>>まあ、膂力で言えば俺より遥かに上だしな。とは言え、兵卒として使いつぶすつもりもないが、将とするにわけにもなあ。
○まあ、膂力で言えば俺より遥かに上だしな。とは言え、兵卒として使いつぶすつもりもないが、将とするわけにもなあ。  の方がいいと思います
>>遠慮がちに、つかえながらも一生懸命に主張するその言葉に俺は首を横に振ることはできなかった。
○遠慮がちに、つっかえながらも一生懸命に主張するその言葉に俺は首を横に振ることはできなかった。  の方がいいと…側に仕えながらなら上ですが

遅くなりました。ところでちょっとした疑問・・・典韋の武力95オーバー(k○ei基準)を転生してから20年近くたってても覚えている二郎ちゃんは滅茶苦茶やりこんでたのか記憶を取り戻した直後に農徳親書と一緒に憶えてる限りのことを紙に書き記してたのか・・・
今回は戦う料理人がその強さを周知しましたね、そりゃ(回りも)沈黙するわ
タイトル案は思い切り悪乗りして【悪来の細腕剛力繁盛記】とか・・・【凡人、悪来の力を示す】とか?

>>89
赤ペン先生!いつもありがとうございまs(甘え)

>ところでちょっとした疑問・・・典韋の武力95オーバー(k○ei基準)を転生してから20年近くたってても覚えている
学生時代にやりこんでたのでそこはどうなんでしょね

随分K●EI三国志やってませんけど、こんな認識です

武力95以上武将

枠外:呂布

蜀:張飛 関羽 趙雲 馬超 黄忠(五虎将) +魏延ワンチャン

魏:許? 典韋 

呉:周泰 孫策(太史慈は呉に含まないものとする)

その他:文醜、顔良

後半になればなるほど憔悴として統率が強くなるのであろうという印象ですねえ。
職業軍人として、考えたら最初期にての漢朝の武将である皇甫嵩とかは武力は低い
中期、職業軍人でない人が軍を率いたら武力最優先
後期、やっぱり大軍率いるのに武力いらんよなって

そういう意味で好きなのは赫さんですね。まさに鉄壁。


関係ないけど幕末でどっちも備えてそうなのは土方さんと中村半次郎さん

でも、生き残ってほしかったのは佐久間さんと大村さんです

この二人が生き残ってたら「そら、歴史も変わるわ」やで
老害待ったなしやろうけどな!

橋本さんは察しがよさそうなので歴史は変わらないと思います

「邪魔するぞー」
「邪魔するなら帰ってんかー」
「さよか、失礼したな……ってなんでやねん!」
「あは!やっぱ二郎はんはええなあ。その間、完璧やで!」

けらけらと笑いながら真桜が何か言ってる。
間とか知るかい。

「で、今日はどないしたん?」
「頼んでたアレがでけたかなあと思って」

洛陽に発つ前に依頼を出した品である。

「あー、でけとるで。ほな、見にいこか」

がたり、と席を立ち俺を先導する。頼んでいたアレとは……まあ、勿体ぶっても仕方ないな。筋トレグッズだ。
鉄アレイやらバーベルやらジムで見る色々な器具とかだ。猪々子やら斗詩やらにこてんぱんにされまくりなので地力の強化をしようかと思うわけである。いや、流琉についてはもう諦め半分なのですがね。
だが!
ククク、この時代筋トレとかの概念などなかろうて……。これは地位逆転の目もありますねえ。

「なーんや悪そうな顔しとるなあ」
「む、失敬な。だがまあ、ばっくりとした話と適当な図でよく開発してくれたな」
「むふー、既に運用の実験もしとるんよ?」
「そうなのか」

マジか。単なる技術者でない、これが真桜のすごいとこだよなあ。いわゆるマッドでないというのはすごいことなのですよ。
持ってる技術力はマッドなんだろうけど。

「せやでー。そこらへん抜かりはないでー。
 せやけど、あんな器具使ったら筋力が増加するとかなんでわかったん?」
「んー、陳蘭の直卒の長弓部隊あるだろ?あいつらひたすら弓引く訓練しかしてないじゃん。
 そしたら腕の太さが左右でえらい違うから、さ」

てけとーな言い訳をする。嘘ではないけどね!確かイングランドの長弓兵もそんな感じになってたはずだ。片方だけむきむきな、まるでシオマネキみたいな!

「さよかー、でも、しんどいことしたらそこの筋肉がつくとか目から鱗やわー。
 あれ、二郎はん。それって……何気にめっちゃ機密ちゃうん?」
「まあ……、そうだな」
「いよいようちも機密保持者かー。胸が熱くなるわー」

その立派なお胸様が熱くなったら火を噴くんですかねえ……とか思いながら。
ほざく真桜の頭をこつんと叩く。はしゃぎすぎだってばよ。

「しかし誰が真桜の怪しげな実験に付き合ってくれたんだ?」

謎の爆発をしたり、謎の薬品を飲まされたりとハードルが高いはずだ。俺は詳しいんだ。

「へ?言ってなかったっけ?凪と陳蘭さんがやってくれたんよ」
「おい……おい。そこに目を付けるとか……」

……純朴な二人を言葉巧みにだまくらかす真桜の姿幻視余裕でした。これはいけません……。

「二郎はん。
……なんか失礼なこと考えてへんか?」
「一応聞いておく。
……二人は無事なんだろな」
「うちのことなんや思っとんねん。んなもん当たり前やろが!」

そうは言っても、なあ。

「色々自重しろってこったね。
俺んとこに来てる嘆願とか見るか?多分……俺が落ち込むぞ?」

俺の言葉に、にひひと笑って誤魔化すのだよねえ。いや、まだ誤魔化されてあげるレベルだけんどもよ……。

「あー、うちが悪かったわ」
「早いな。ま、いいさ。
できるだけ被害を出さないように、な?」
「はいな」

即答である。つまり。
やだ……この子多分聞く耳持ってない!俺がそうだからわかる!これはいけません……。

なお、対策のしようがない模様。

◆◆◆

「なんじゃこりゃー!」

俺は目の前の光景に思わず叫んでいた。
そんな俺を真桜はにしし、といった顔で見てくる。
俺の目の前には、まさにトレーニングジム的な光景があったのだ。

「どや!凄いやろ?凄いやろ?」
「すごいというか……凄いけど……。どういうことなの……」

俺専用のトレーニングルームを発注したと思ったらトレーニングジムができていたでござる。
いや、発注した通りの器具はあるのよ?ベンチプレスとか色々。
だがその数が……ねえ。

「ふふーん、筋力向上に効果ありって証明でけたからなー。
 器具の量産と施設の建設、即日で許可が下りたで?
 いやー、袁家ってほんま太っ腹やなあ」
「そ、そうか……」

そういや売官買占めで計上した予算が浮いてしまってたっけか。そりゃ金の使い道に困ってるよなあ。ああ、いい笑顔で張紘に無茶ぶりする沮授の顔が浮かぶわ。

「ほんまやでー。湯水のようにお金使えるねん。
 いやあ、ほんま二郎はんありがとなあ、うちらを拾ってくれて」

あれこれと軽く現実逃避していた俺に、常ならぬ声色の真桜である。

「ん?」
「うちかてな、そんな金持ちの村の出やないからなあ。そら食うに困ったことはないけどな。
 それでも、うちの研究なんて。ま、お遊びみたいなもんやったし。
 なんか作ろう思ても材料にも事欠く有様や。鉄くず一つ探すのにどんだけ苦労したか」

遠い目をしながら真桜が呟く。薄く目元が潤んでいるのは見間違いではない。

「うちはな、正直な。悔しいねん。
なんでうちは袁家の偉いさんの家に生まれへんかってんやろってな。
 うちがもっと早くこんな環境(とこ)におったらって、どうしたって思ってまう。
 やりたいことがでける、好きな絡繰りが造れる。
村の変わり者やったうちに二郎はんみたいな人が頼ってくれる。
 うちにはなかった発想までくれる!」

真桜の目じりに浮かぶものはどのような感情を意味するのだろう。薄かったそれは、真珠になり、零れる。

「うちな、ほんま今が楽しいねん。生きてて良かったって思うねん。
 こんな楽しくてええんかな、て思うねん。
 怖いねん。夢やったらどうしよて、怖いねん」

くしゃり、と真桜のややクセの強い髪を撫でてやる。
ついでに。

「いったー!なにすんねん!」

ほっぺをつねってやる。

「夢じゃあない、だろ?」
「あほか!ここはもっと雰囲気出すとこやろ!甲斐性なし!へたれ!あほー!」

ぎゃんぎゃんと叫ぶ真桜にほっとする。
元気が出た、かな。

「ほんま……。
二郎はんはいけずやな」
「そうか?」
「そうや」

むむむ。どういうことなの……。女心は複雑怪奇である。秋の空の方がまだ読めるわ。
ま、とりあえずは出来上がったトレーニングジムを活用することを考えるか。
こういうのは韓浩に丸投げしたいとこなんだけどいないからなあ。では。
雷薄、頼んだ。

そして、思う。

雨の日は、筋トレだよね!

……文家とか顔家とかからも使用の申請が相次ぎ、更なる施設の増設、改築に及ぶのはもう少し先のお話である。
結局トレセンが完成することになるのだが、それは更にもう少し先のお話である。多分。余った予算ぶっこんで突貫工事とか……そんなんできひんやん普通!

◆◆◆

李典は足取りも軽く自らの職場に向かう。
意識している――ほんの少し、だが――男の前で多少取り乱したことについては気にしないことにする。

「あのへたれがあかんねん。ほんまに。
凪もあら、苦労すんでー」

けらけらと軽やかな笑いをふりまきながら歩みを進める李典は溢れるほどの活気に満ちており、すれ違う男がいたならば三人に二人は振り返るだろう。
彼女の親友である于禁がその様を見れば、恰好さえ整えれば勝率十割になると主張するだろうが。

大体、自分が女としての魅力があるとすれば……そう思いながら最大にして唯一の特徴たる胸に目をやる。
正直研究や実験の最中には邪魔でしかない存在だ。とはいえ、江南から来ている人物やら袁家の当主様には見劣りしてしまうのではないかと思ってしまうのだが。
それでもまあ、異性の視線がそこに集中するというのは、いくらか気分がよかったりする。
とはいえ、露骨に視線を集中させる人物についてはごく限られている。というか若干一名でしかない。
まあ、それも仕方ないであろう。
元々自分はそのようなことに関心が薄いのだ。それは自覚している。自分などよりはよほど……。

「何だ、真桜。今戻りか」

歩みを進める李典に声がかけられる。かけがえのない親友である楽進である。

「あー、凪も戻りかいな、お疲れさんやなあ」
「そうでもない。今日も南皮は平穏無事だ」

生真面目なこの親友が実は非常に可愛く、女らしいというのをいったいどれだけの人が知っているだろう。

「そうや、今日二郎はんに会ったで」
「そ、そういえば今日……お戻りだったのだな。朝から紀家軍の訓練に参加されたと思うのだが」
「ほんま凪は可愛いなあ。実際二郎はんは果報者やで」
「な、何を言うのだ!」

むきになって色々言う楽進。彼女が実に可愛らしいと思うのだ。
女らしいというのはこういうことを言うのだろう。
……自分はそうではないということを自覚しているのだ、李典は。
結局自分は絡繰りさえあればあとはどうでもいいのだろう。
そういう意味では袁家の技術開発本部という部署はうってつけである。

そもそも李典の生業である発明、技術開発は金がかかる。それはもう。
生まれ育った寒村ではそのような余裕はなかった。
辛うじて特産品である籠や笊を編む絡繰りを試作した程度である。実利がない研究に割く余裕などなきに等しかった。
だからといって過去に抱いていた苛立ちを紀霊にぶつけたのはどうななあとも思う。絡繰りを作るための資材すら集めるのにも事欠く有様であったとしても。

それが南皮で袁家に拾われてからは様変わりしたのである。
潤沢に支給される予算。補佐する研究員的存在すらいる。そして何よりも。

「うちすら思いつかへんからなあ」

李典は自らの異質さを熟知している。
そして希有なことに……紀霊が李典を絶賛するのはその異質さを現世にすり合わせることができるということだ。
それは寒村で過ごした経験が大きいのだろうが、いわゆるマッドサイエンティストというものの存在を知る紀霊からすると、それは信じがたいものだ。社会性を持った極限技術者(マッドサイエンティスト)とか。

そしてその異質な才能を授かった李典すら思いつかないような発想の注文を紀霊はするのである。
衝撃であった。悦楽と言ってもいい。彼女の思うところを理解する人などいなかった。だというのに。
こともあろうに、紀霊が示すのは彼女をして発想の埒外だった。
凡庸な仮面を被るあの男の深淵が真桜には読み切れないのである。そしてその異常さを知るのは李典のみ。
とどのつまり、そんな紀霊という人物。埒外であるという自らの理解の外にいるその人格に興味を持つのはいたしかたないことなのだ。

「どうしたのだ?」

ただ、それも目の前の親友がいなければ、という前提条件があってこそのものだ。
この、無骨でありながら非常に女らしい。可愛い人格をその身に宿した、楽進という人物が李典は大好きである。
そんな彼女が一心に好意を向ける存在。そこに割り込むのは無粋というもの。

「なんでもあらへん。ほいでもな、今からやったらまだ二郎はん……おるかもしれへんで?」
「な、何を言うのだ。私は今日はもう紀家に用事はない。いや、むしろ夜の宴席の警護を仰せつかっている。
 それは、二郎様に色々とご報告したいことはあるが、優先順位が違うと思うのだ」

くすり、と李典は笑う。
この、不器用な親友。その、本人はまだ認めてすらいない恋心。
それを実らせてからだろう。この、自らのなんとも言えない感情と向き合うのは。

「ほんま凪は可愛いわー。うちが男やったらすぐにでも結婚してほしいわー」

これは、この時代においては類稀なる才能、異能をその身に宿す希代の異才。その異分子の抱く本音である。
そして、その重要さを知る者は……。

本日ここまですー

感想とかくだしあー

恋姫において真桜は実際チートキャラですよねえ

乙したー

転生系主人公特有の現代知識ブーストを飲み込めるんだから真桜えもんの名は伊達じゃないよなぁ

乙です。

絵図とざっくりの「こういうモノ」という希望だけで形にする能力はマジチート。
ただし工学とか工業製品系限定?

化学はどうなんだろ?
二郎さんの知識量の量と深度にかかってくるか。

とはいえ恋姫自体がそこら辺曖昧ふんわりだから チートなら日常製品は作りそう。

李典さんと流流ちゃんで 飴は作れそうですが。

乙でしたー
>>91
>>「む、失敬な。だがまあ、ばっくりとした話と適当な図でよく開発してくれたな」 【ばっくり】ってなんとなく口を大きく開けてるような感じがします
○「む、失敬な。だがまあ、ざっくりとした話と適当な図でよく開発してくれたな」  の方がいいと思います
>>94
>>むきになって色々言う楽進。彼女が実に可愛らしいと思うのだ。 間違いではないです
○むきになって色々言う楽進。彼女は実に可愛らしいと思うのだ。 の方がいいかな、と思います
>>だからといって過去に抱いていた苛立ちを紀霊にぶつけたのはどうななあとも思う。
○だからといって過去に抱いていた苛立ちを紀霊にぶつけたのはどうかなあとも思う。 ですね

トレーニングジム!そういうのもあるのか!電気を使わないものでもそれなりにいろいろあるしね、効率的に鍛えることができるっていうのは地力を上げる意味でも大きいよね。二郎ちゃんの言葉を借りるなら天才が一人で100歩進むよりも凡人の100人が一歩進む方が重要、だっけか

>>96
>転生系主人公特有の現代知識ブーストを飲み込めるんだから真桜えもんの名は伊達じゃないよなぁ
むしろ、凡将伝の真桜えもんは大人しい方だと思いますw

>>97
>化学はどうなんだろ?
>二郎さんの知識量の量と深度にかかってくるか。

二郎「肥料?あれやろ?窒素を固定化したらええんやロ?
   よし、マメ科の植物を……」

二郎ちゃんはクエン酸回路とか知らないくらいの科学知識です。
三角関数も知らない。だからそれがどう活用されるかも知りませんw

>>98
いつもありがとうございます1

>電気を使わないものでもそれなりにいろいろあるしね、効率的に鍛えることができるっていうのは地力を上げる意味でも大きいよね。
これで地球降下作戦での主力MSがザク改になったぜくらいの効果ですわい

>天才が一人で100歩進むよりも凡人の100人が一歩進む方が重要、だっけか
なので、めっちゃ話は変わりますが京大の山中教授というのはすごいと思いますことです
職人気質の研究者とか教授はいらっさいますが、きちんとマネジメントできるとか……

「お、二郎、おかえり。久しぶりの洛陽はどうだった?」
「ほいさ、ただいまっと。そして洛陽は相変わらずの伏魔殿さ……。
 金輪際立ち寄りたくないね。できたらね。できねえだろうけどね。
張紘も元気そうでなにより。これお土産な。赤楽さんと呑んでくれや」

やはりお土産は飲食物に限る!ほら、ペナントとか木彫りの熊とか貰っても困るやん?
なので洛陽で買った銘酒と銘茶である。

うーん、商会の事務所も久しぶりだなー。
というわけで俺です。二郎です。
午後の訓練を真桜謹製のジムでの筋トレに変更し、汗を流した後だ。
いやあ、晴れた日に筋トレって何か贅沢な感じ!
とはいえ、器具の説明で時間結構使ったけどなあ。

「おや、そっちの子は?」

張紘が俺の後ろに隠れている流琉に目をやる。

「ほら、流琉。自己紹介だー」

ずずい、と押しやる。

「は、はい!典韋といいます!二郎さまに拾っていただきました!
 き、紀家軍で、へ、兵站を任せ……任されました!
よろしくお願いします!」

ぺこり、と頭を下げる流琉に張紘は優しく声をかける。

「おう、こっちこそよろしくな。おいらは張紘っていうもんだ。
一応、母流龍九商会を預かってる。
 ま、おいらも二郎に拾われたクチだぞ。そういう意味ではご同類って奴だな」

いや、拾ったっていうよりは拝み込んで招聘したんだけど。三顧の礼とかの余裕もなく、縋(すが)りつくぐらいの勢いでの……泣き落としに近かったと思う。
しかもお願いしたのが商会の会頭とか……。商業が賤業とされているのに愚痴一つなく誠実にその職責を果たしてくれている。それも俺の予想以上に。
うむ。
張紘には頭が上がらないな。拝んでおこう。南無南無。

しかし、マジで張紘がいなかったらとか思うと……寒気がするわ。
ま、それはともかく本題に入ろうそうしよう。

「んでな、実はこの子に得物を見繕ってやってほしいんだわ」

何せあの悪来典韋である。やっぱり何か専用武器を装備させたいじゃない?

「はぁ?正気か?」

まあ、張紘の疑念も分かる。だってぱっと見幼女だもん。

「本気だとも。
ってね。俺より普通に強いからこの幼女」
「そそそ、そんなことないですよー」

わたわたと手を振って否定する流琉。が、嘘はいけないな、嘘は。
ぽかん、とした顔の張紘がため息を一つ。

「まあ、二郎が拾ってくるんだからそういうこともあるだろうよ。
いいさ、ちょっと待っててくれ」

持っていた書類を置いて張紘が室を辞する。いや、フットワークいいのは相変わらずだけどやりかけの仕事はいいんだろうか。
とか思ってたら赤楽さんが引き取って決済を始めたでござる。

「毎度のことながら、貴君が来たら……忙しくなるな」

何か言おうとした俺の機先を制して赤楽さんは苦笑する。いつもならもっと鋭く俺を苛むのだが、今日は機嫌がいいのだろうか。

「ええとね。いつもお世話になっております……」
「その言が社交辞令ではなく本音であると思っていいのかな?」
「そりゃもう」

結構――いつも――常時無理難題的な案件を相談の名のもとに押し付けてるからなあ。そ、沮授だってその元凶なんだぞ!とも言えず。

「ならば結構。
 無論貴君の誠意を疑ったことなぞないがね?
 まあ、燕雀の囀りだとご寛恕願いたいな」

いやいやいやいやいや。

「ええと、張紘に無理言ってるのは分かってるので」
「ならばよし。
 と言わせたいのだろう?
 なに、不満なんてないとも。今のところ、ね」

現状維持を心掛けろということですね分かります。
まあ、張紘に負担を強いるというのは不本意だしな。

探るような、薄く笑うような赤楽さんの視線に軽く頭を下げて去る俺である。
今後ともよろしく……。

◆◆◆

「こんなもんかなあ」

そう言って張紘は卓の上にじゃらじゃらどすん、と武器を並べる。
何か、禍々しいのから聖なる感じなのとかすげえカオスだぞ。
リクエストとしては流琉の膂力を考えて鈍器を集めてもらっている。
※マトック最強論は除外しました。

「使いやすそうなのを選ぶんだぞ」

俺の声に流琉はあれこれと物色している。
しかし相変わらずここには謎なほど色々あるね。借金の担保とかあれこれなんだろうけど。

「二郎さま、うん。これがいいです」

そう言って流琉が持ってきたのは漆黒の鈍器である。刻まれた装飾が梵字っぽいけど俺にはそれを解読するスキルは当然ない。まあ、形状は金属バットみたいで振り回しやすいよね。
というかなんなのこれ……。

「ああ、それは降魔杵だな。悪鬼羅刹の類を滅するらしいぞ?
 使い手によっては形状を変化させることも可能とかなんとか。
 まあ、伝承によれば、だけどな」

マジか。マジカルなのか。

「えと、二郎様?」

そんなに高価なもの、と気後れするの頭をぽむぽむとはたいて後押しする。
尻込みすることないんやで。
金ならあるからな!いくらあるかは知らんけど!

「ま、流琉が気に入ったんだからそれでいいって」
「い、いいんでしょうか……」
「俺を悪鬼羅刹から守ってくれればそれでいいさ。
 だから……俺の悪来になってよ!」
「はい!わかりました!」

なんてな。にひひ、と笑いながら流琉の頭をくしゃくしゃとかき回す。

降魔杵。

確か封神演義によれば韋護が使ってた武器だな。
それのオリジナルではないにしろ、大した武器だろう。流琉が直感で選んだんだ。間違いはない。と思う。

きっと、鬼に金棒、流琉に降魔杵になるはずだ。
そんなことを思っていると紀家の使いが俺を呼び立てる。いかんいかん。
麗羽様が太尉になられる祝賀の席は今夜だ。遅刻はまずい。

張紘に礼を言って俺は軽く駆け出す。何やら張紘が叫んでいるが、それは後で聞くことにしようそうしよう。

こういう時には加速装置とか欲しくなるね。そんなことを思いながら脚を早める。
慌てたように俺を追う流琉の足音が心地いい。
一生懸命についてくる、その足音。疑うことのない信頼。それに俺は応えていけるのだろうか。いや、応えなければならない。

そして足を速めるのだ。
たっきゅうどうー!

本日ここまですー

感想とかくだしあー


題名は「凡人と悪来」かなあ
自分で書いてて分かるこの違和感よ

おススメの案くださいませませ

過去のも、思いついたらご提案ください
いいなあと、思ったらいつでも改訂しますのです


萬田の銀ちゃん

「皇帝や偉いさんや名家や言うたところで銭を支配してるモンが最後には 世の中いわすんや」
(竹内力版で)

>たっきゅうどうー!
にゃーん!

乙でしたー
>>100
>>いいさ、ちょっと待っててくれ」
>>101
>> 探るような、薄く笑うような赤楽さんの視線に軽く頭を下げて去る俺である。
具合が悪くなったとはいえこの場合去っちゃダメじゃないかな?絶妙なストレスをお腹に溜めつつ張紘が早く戻ってきてくれるのをじっと待つべきだと思うんだけど・・・もしくは張紘(の使い)に呼ばれてこの場を去るとかの方がいいと思います
>>102
>>そんなに高価なもの、と気後れするの頭をぽむぽむとはたいて後押しする。
○そんなに高価なもの、と気後れするので頭をぽむぽむとはたいて後押しする。 もしくは【気後れするのを】でどうでしょう
>>こういう時には加速装置とか欲しくなるね。そんなことを思いながら脚を早める。 健脚、とは言いますが
○こういう時には加速装置とか欲しくなるね。そんなことを思いながら足を早める。 この場合はこちらの足が一般的ですね

銭を支配・・・お金が無いならお金を作ればいいじゃない・・・ジンバブエドル・・・徳政令・・・うっ頭が
凡人、友に頼みごとをする(日常茶飯事) とか 悪来、守るための力を手にする とかどうでしょう?・・・うん、微妙

明日やりますたb

久しぶりの寝言に乾杯

つ「山崎12年」

>>104
竹内さん、かっこいいですよね!
見てみたいタイトル

「ミナミの帝王VSナニワ金融道~北新地攻防~」

銀ちゃん「借りたもんは返す……。それが筋ちゃいますか?帝国はん!」

ミナミの帝王(漫画版)は国内の問題を実に丁寧に取材していると思います。
あれはもっと評価されるべき。
島耕作は半年~3年くらい遅いんだよなあ。
ようやく中国とは組めない認定とかw
遅いけど、方針転換したのは凄いと思いますよ大前研一さん!
ポジショントークはほどほどにしてくださいというか、貴方が都知事にならなかったのがよかったと思わせないでよ!

>>106
正直、アマゾンとは袂を分かつべきだと思ってます
そしてアマゾンは自前の配送組織を作れるのか。興味は尽きません。

>>107
赤ペン先生ありがとうございます。
ほんまに助かっておりまするるる。

>銭を支配・・・お金が無いならお金を作ればいいじゃない・・・ジンバブエドル・・・徳政令・・・うっ頭が
ん?
今の日本だったらハイパーインフレ来たら国債が小銭になるから願ったりですよ!
貯金とか預金が活きるのはデフレ社会ですからねえ……
こいよインフレ!

>>109
>久しぶりの寝言に乾杯
つつましく生きていたのに、人の本性というのはごまかせませんねぇ。
軽薄で頭悪い一ノ瀬ですけど今後ともよろしくお願いいたします
山崎12年

のみたいのおおおおおおおおおおお!
貧乏舌でもお!

美味しいとこ飲みたいなあ。。

孫策、そして周瑜が今日南皮に到着するという。孫家の当主とその腹心。
それが根拠地を離れるというのだ。つまり江南はそれくらいに治まっているということなのだろう。
二人と会うのも随分と久しぶりな気がする。夜には着くと聞いているが。
とはいえ、自分のやることに変化はない。精進あるのみ、だ。
陸遜を教師とし、袁家の……いやさ紀霊の足跡を追っている。自分に足りないものを得るために。
なのだが……。

「駄目ね、やってることが多岐に渡り過ぎて……把握しきれないわ」

つい弱音を吐いてしまう。

紀霊がその実績を記載している報告書。それは随分と……あっさり閲覧許可が下りたのだ。だが。
分からないことだらけ。
嬉しそうに頬を上気させながら目を通す陸遜がうらやましい。きっと自分なんかでは思いもつかないことを洞察しているのだろう。

「大体……。農政改革、軍制改革、さらに商会を立ち上げたり。一体何がしたいのよ……。
 そんなの。何で、できるのよ……」

これだけのことを一人でやっただなんて、信じられないと嘆息する。
普段暢気に町に出かけたり、黄蓋や陸遜に秋波を送ったり。
気ままな暇人、むしろ高等遊民としか見えないのに。
というか、そんなに働いているところを見たことがない気がする。

「ねえ、穏。これらの報告書が本当なら、あの男は……。冥琳や穏より内政でも知見があって、軍事に於いても祭をもしのぐってことにならない?」

いくらなんでもそんなわけがない。そんなわけがないのに、と頭を抱える孫権に陸遜は声をかける。

「そんなにぃ……。お気にされることはないですよ?」
「だって、そんなこと言ったって……」

慰めなんて結構だとばかりに頭を振る孫権。陸遜の声は変わらず優しい。

「二郎さんのお仕事って、何だと思われますか?」
「え……?」

唐突な問いに言葉を失う。

「えっと……。
 一番は紀家軍の運営と管理。それと袁家の農政指導。もちろん袁家と紀家の軍政も大事でしょ。
 さらには母流龍九商会の統括。それに漢朝の公職……かしら?」

とりあえずの推察。陸遜は笑みのままに応える。

「そうですね、二郎さんが手がけたことはそのあたりですねぇ」

そう言われて孫権は違和感を覚える。

「どういうことかしら……」

にこり、と笑みをそのままに。陸遜と孫権は視線を交わす。

考えろ、私。

前述した事業はいずれも膨大な労力を必要とする。だのに紀霊はあちこち出回るし、つい昨日まで南皮を空けていた。
ならば、と思う。
そして。まさか、と思い至る。

「実務は、手がけていない……?」
「近いです。当たらずとも遠からず……ですね」

よくできましたという風に陸遜が答える。

「正確に言いますと、二郎さん……というか紀家の当主。
 まあ二郎さんはまだ当主ではないですが、そこは置いておいてください。
 その、紀家の当主がしなければならない仕事というのはですね。
 これといって、ないんですよ」
「な、なんですって……」

絶句してしまう。
そんな、そんな馬鹿なことがあるはずがない。

腹心である陸遜。その言が分からない。
だから、第三者の言に救われたと思う。思った。思ってしまった。

「やれやれ、雪蓮と別行動でよかった。これは聞かせられんよな」
「おねーちゃん、ひっさしぶりー!」
「め、冥琳にシャオ?ずいぶん早いじゃない」

懐かしさと不可思議さを同時に感じる。周瑜はともかく妹たる孫尚香が来るなど聞いていない。
聞いていないのだが、いつもの気まぐれだろうと察する。
兎角、孫家の血筋は奔放なのだから。

「いや、袁家領内の街道が予想以上に整備されていたので……」
「すっごいんだよー、道が煉瓦で整備されてるの!
 馬車がどんどん進むんだよー!」

興奮したように身体全体を使って驚きを主張する孫尚香。
ああ、懐かしい。こんなにも私は家族と触れ合っていなかったのか、と頬が緩む。

「……じゃなくて!
 穏、さっきのはどういうことなの?」
「ふむ、私も興味があるな」

視線を受けて、陸遜はにこりと。

「ええ、ご説明いたしますね。
 かの名高い……北方における、匈奴と袁家の大戦に遡ります」

袁家旗下、武家四家。その三家の当主までもが討死するという激戦。

「四家のうち、紀家のみ当主が生き残りました。それどころか匈奴の首魁たる汗(ハーン)を討ち取るという武勲を挙げています。
 その武勲は無論筆頭。なおかつ他家の当主がいない以上、袁家を背負うと目されていました。
 ですが、ここで紀家当主たる紀文は身を退きます。そして軍事は麹義、政務は田豊が執るという二頭体制を整えました。
 それを先代袁家当主たる袁逢がまとめ、袁家は実に……見事に治まることになります」

そう。唯一当主が無事な紀家は領内の慰撫に努めることに徹し、権力争いは発せず。
後知恵だとしても、孫権は実に見事な身の処し方だと思ったものだ。

「ですがそれは一面の真実でしかありません」
「どういうことだ?」

周瑜の応(いら)え。

「実は……。当時のことですが。物理的に紀家当主は動くことができなかったみたいですねぇ」
「なに?」

え、という思いは口に出ていただろうか。それすら分からないほどに孫権は衝撃を受けていた。

「匈奴との大戦。乾坤一擲の一撃を持って戦局を勝利に導いた紀文。彼はその戦いにおいて深刻な損傷をその身に受けました。
 具体的には半年以上も寝台から身を起こすことすらできないほどに。
 ええ、廃人同然だったみたいですよ?」

知らない。そんな話は知らない。

乙でしたー
>>111
>>考えろ、私。 基本的には名前でここまでやってたので突然地の文が一人称になるのは違和感があります
○どういう事か、と考えを巡らす孫権 とかどうでしょう
>>112
>>ああ、懐かしい。こんなにも私は家族と触れ合っていなかったのか、と頬が緩む。
○ああ、懐かしい。こんなにも家族と触れ合っていなかったのか、と孫権の頬が緩む。 とかどうでしょう

ところで寝落ちた?無理はしないでくださいね

>>113
すんません、寝落ちからの体調不良でした
うむ、自業自得だね!

いつも添削ありがとうございます。

どうにも調子が上がりませんし艦これのイベントは進まないし。

後半戦、やります。

「ですから、紀家にとって当主がいなくても回る仕組みを構築するのは必然。
 それを……いい意味で昇華し完成させたのが二郎さんですね。
 あの方が何もしなくても、紀家の運営に問題は起こらないのです」

よくわからない。一体何を言っているのだ。孫権は内心頭を抱える。傍らを見ると。
周瑜は柳眉をひそめ、孫尚香(いもうと)は……どうでもよさそうだ。

「極端な話をしますと、二郎さんがしていること、それは彼がしたいこと、なのです。
 そしてしなくてはならないこと、というのではないのです。
 実際、実務は雷薄と韓浩。この二人で問題なく処理されています」
「……つまり紀霊が手がけた事業というのは、極端な話。
 ……道楽みたいなものということなのか?」

周瑜の問い。それが意味することの深刻さがいかほどのものか。
問いを投げかけた周瑜の表情も硬く、顔色も優れない。

「暇つぶしと言うと、多少語弊はありますねぇ。
 ただ、手がけた事業を自分の手柄とすることは稀です。
 軌道に乗ると他の人員に委譲されてますねえ」

対照的に朗らかな陸遜。うきうき、と言ったその様に孫権は違和感を覚える。

「ふむ、手柄と利権をあっさりと手放すとは。
 傲慢なのかな。それとも既に袁家の内部での地位が安泰ということなのか」

このあたり、勃興したての孫家である。その無欲さに当惑するのもやむなきこと。とは言え内部事情を察する周瑜は流石というところであろう。

「そのあたりはなんとも言えませんけどぉ。
 ただ、自分の功績や名誉みたいなものには興味は薄いみたいですねぇ」

くすくすとおかしそうに笑う陸遜。孫権は思う。これは本当に陸遜なのだろうか。
だってこんな彼女は知らない。知らない。

「ふ、む。興味深いな。だが報告書によればそんな紀霊が袁家の舵を左右しているのだろう?」
「なっ!」

思わず声を発してしまう。
あの男が袁家の舵を握っている?そんな馬鹿な。未だ紀家の当主にすらなっていないのだ。そんなわけない。
そんなわけがない。孫権はそう言おうとするが。

「その通りです。現在、大陸を盤面とする打ち手。即ち十常侍、何進、袁家。そして袁家の打ち筋。察するに……打ち手は二郎さんですねぇ。
 ふふ、麹義か田豊。大穴で沮授と思ってる人がほとんどでしょうねぇ」

くすり、と笑みを浮かべる陸遜の肌は上気していて。
孫権はその言が、陸遜の辿り着いた真実なのだと理解する。

「ふむ、流石だな。紀霊の打ち筋も読めてきたのか?」
「いえ、そこまでは。ですが、おおまかには掴めてきたかと」

嗚呼(ああ)、自分は一体なんなのだろうか。そして周瑜に一度も問いかけられていないということに今更ながら気づくのだ。
自分はなんだ。次代の孫家を率いる?お笑い種だ。とんだ、道化だ。

「しかし、よくそこまで踏み込めたな」
「祭様のおっしゃる通りですねぇ。やはり、理解を深めるのには肌を重ねるのが一番です」
「ふむ、一理ある、か」

これまでの葛藤。それが嘘のように孫権の思考は凍り付く。
腹心たる陸遜のその言、行い。
冷め、冴え、覚める。

「ふふーん、それでも紀霊って孫家に重きをなしてないんでしょー?
 だいじょーぶだよー?
 シャオが紀霊をろーらくしてやるんだから!
 ふふ、祭にも穏にも無理でもシャオならできるよ?だから安心してね!
 孫家にはんえーをもたらすのはシャオなんだから!」

その言葉にわが身を三省する。幼い妹ですらその身をもって孫家のことを考えているというのに!
そしてこれまでの紀霊への言動を振り返り内心頭を抱える。

「済まない、気分がすぐれない」

消えてしまいたい。その思い。忸怩たる思い。
そして、それが如何に恥ずべきことか理解して、それでも。
それでも孫権はその場にいることに耐えられなかったのである。

◆◆◆

「おねーちゃん、どーしたのかな?」

室を辞した孫権を孫尚香が心配する。

「ちょっとシャオ、行ってくるね」

軽やかに駆け出す。
それを温かい視線で見送った周瑜が陸遜に目を向ける。

「随分と蓮華様には厳しい……いや、優しいのだな」

その言葉を受けて陸遜は破顔する。

「ええ、いいえ。蓮華様には二郎さんと同じ階梯に行ってもらわないと困りますから」

くすくす、と実に嬉しそうな陸遜に周瑜は違和感を覚える。
訝しげな周瑜を気にせず陸遜は言葉を紡ぐ。

「今、中華には新たな打ち手が誕生しようとしています」
「曹操、か」

未だ泡沫勢力である曹操を評価しているのは周瑜の先見の明というよりは眼前の弟子の分析及び賞賛によるものであるのだが。

「はい。放っておいてもそうなったでしょう。ですがそれを助長する存在がいます」
「ふむ、話に聞くとアレは傀儡になどならんだろう。餌を与える腕もろとも引きちぎられそうだが」
「はい。アレは一種の化け物。ですから……」

くすくすと陸遜が笑う。本当に愉快そうに。

「化け物をもって化け物を制す、だそうですよ?」
「な……!」

流石の周瑜が言葉を失う。その周瑜の様子。くすりと陸遜は笑う。
あくまで可憐に。

「それが何進なのか十常侍なのかまでは教えていただけませんでしたが。
 多分ですが、後者じゃないですかねえ?」

あくまで朗らかに笑う陸遜に周瑜は戦慄を覚える。

「ふむ、宦官勢力を曹操に吸収させるのはいい。十常侍が消滅すればめでたいだろうよ。
 だが、そんな曹操をそこまで恐れるのか?
 確かに厄介だろうが、何進と袁家が組めば排除は容易いと思うのだけれどもな」

なにせ大将軍と歴代三公を排出した名家である。袁家の威光一つで、と思うのも無理なからぬもの。
そして覚える危機感。

「一体袁家は……いやさ、紀霊はどこに向かおうとしているのだ?
 世に混沌と混乱を生み出すのが望みだとでも言うのか?」

思案気に周瑜は吐き捨てる。これ以上世が乱れるのはかなわん、と。

「あの方の言葉をお借りするとぉ……。
 ほどよい緊張は安定を生み出すそうですよ?」

くすり、と答える陸遜。
その言葉に周瑜は柳眉をひそめる。

「穏、お前はいったい何を言っている?」
「ええ、本当に。……本当に袁家に送っていただいたことには感謝しています」
「……体のいい人質。いや、人身御供だというのに。心根からそう思ってくれるならありがたいものだ」

どこか後ろめたさを感じさせる周瑜の声。
陸遜は大輪の花が開くような笑みを向ける。

「いえいえ、孫家存続のためには必要でした。それに、本当に感謝してるんです。
 田豊、麹義、沮授、袁紹、曹操、魯粛、張紘、公孫賛、……それに二郎さん。
 綺羅星のような方々にお会いできたのは幸運でした。
 それもこれも私がここにいるからです」

ぞくり。

周瑜は背筋に冷たいものを感じる。

「ええ。そうですね。
 蓮華様には中華という盤を舞台とする打ち手になっていただきます。
 私が仕えるお方なのですもの。
 いつまでも袁家の意向一つに翻弄されていてもらっては困りますしぃ」

周瑜は陸遜の言葉に柳眉を逆立てる。

「穏、勘違いしてはいけないぞ。先代である孫堅殿の遺言。
 それはあくまで江南の安定だ」
「そうですねぇ。ですが、そのためには中華への影響力が大きいにこしたことはないですよねぇ?」

くすくす、と陸遜は笑う。笑みは深まる。

「……場合によっては。
 穏よ。お前のご執心な紀霊と争うことにもなるぞ?」

周瑜の言葉に陸遜は身体を振るわせる。

「ああ。それは素敵ですねえ。閨を共にするよりも互いを読み合い、蹂躙し合う……。
 うふふ、思いだけで。身体が火照っちゃいますねぇ……」

うっとりとした表情で陸遜はその身をくねらせる。
江南出身でありながらの白い身体。それを桃色に染め上げる。
そしてその貌は陶然。

「穏!」

流石に声を荒げ、周瑜が殺気すら纏う視線を陸遜に向ける。

「いえ、もちろん袁家に喧嘩なんて売りませんよ?
 二郎さん曰く、勝てない戦をするのは馬鹿のすること、だそうですから。 
 勝ち易きに勝つ。うふ。
 孫子さまの……真髄ですよねぇ」

周瑜は括目する。弟子とばかり思っていた陸遜。
この、とろんとした笑みを浮かべる貌。その双眸が見つめる先は遠く、周瑜すら見てはいないのではないか。
そして。

「世の打ち手の打ち筋はほぼ把握しましたし。
 江南の、孫家の繁栄はお任せください~」

刹那。浮かべる笑みに含まれる狂気にも似た何か。それを周瑜は危惧する。


「とはいえ、だ。
 穏が最も重視する紀霊の打ち筋は見えぬのだろう?」
「ええ、あの方は埒外ですねぇ。
 くす、読み切れません。素敵ですぅ……」

うっとりとした陸遜。周瑜は叱責がその役目。苛立たしい。
つまり、それこそが袁家の謀略の一端であるのだろう。

「穏!戦に耽溺するか!」

周瑜の言に陸遜の表情はぴくりとも動かない。だが、答える。

「……打ち筋は正直読めません。ですが、その終着点は見えてきた。
 と、思いますぅ」
「ほお……?」

周瑜は目を丸くする。なるほど。
目指すところが見えれば、討ち筋がどうあれ乗じることは可能だろう。

「ふむ、興味深いな。袁家を牛耳る男が目指すところ、というものはな」

くすくす。深まる陸遜の笑みに周瑜は僅かに苛立つ。が。

「ふふ、天下泰平、だそうですよ?」

陸遜の言葉に周瑜は絶句する。目を白黒させる。そんな周瑜を陸遜は楽しそうに、愉快そうに。
……いっそ憐れみを込めて見つめる。

「馬鹿な!袁家を牛耳り、十常侍と正面切ってぶつかり、何進と結び、我が孫家と曹操を手駒として扱う。
 そんな男が上を目指さないはずがないだろう!いいかげんなことを言うな!
 ありえん!」

くすり、と陸遜はほくそ笑む。
袁家にて棲んだ自分だから分かるのだ。あの男が。その心根が。そしてその見据える先が。
そして心から面前の師に感謝する。よくぞ自分を袁家の……時代を動かす場に送り出してくれたと。

そして。

次代の孫家。

中華を盤とする打ち手として、孫家は参戦する。
打ち手は孫権。

その参謀は自分だ。

気負いなどなく。確定事項として陸遜は逆算する。
嗚呼、主の向上心には喜びを。感謝を。
半ば、陸遜は眼前で美しくも儚い激情を露にする師すら眼中になく。

訪れるであろう、曹操と、何進と、十常侍と、袁家との戦いにその身を委ねていた。

紀霊が孫家で最も恐れる存在。異なる時空に於いて、劉備と張飛という……時代を代表する英傑を殺しきったその鬼才。

後世。
人物評などほとんど残していない紀霊。彼は陸遜について一言だけ言及している。

「戦争の天才」と。

本日ここまですー
感想とかくだしあー


本当は前回ここまでやるつもりだったのです

前後半で
前半は「碧眼児」
後半は「師弟問答」

まとめて碧眼児かなあ……

お知恵拝借したく存じmあす


以下妄言
個人的には恋姫のキャラって能力固定値なんだけど、その例外がお尻様かなと思ってます。
あ、一刀さんは別としてね。
だから成長前のお尻様はどんどこいじめたくなりまする。
でも孫家でお世話になったのはシャオです。


物語も佳境に入ってきて盛り上がってきたところですが、お尻様空気化しててちょっとかわいそうww
ところでシャオとテラ生まれのTさんじゅっさいは声がよく似ていますが、猪々子さんはなんか思うことないんでしょうか

タイトルつけるなら「その眼に映すは碧き流れ」ですかね、いろんな意味含めて

乙でしたー
>>115
>> それを……いい意味で昇華し完成させたのが二郎さんですね。  【昇華】は無駄なものを省くとか基本的にいい意味で【悪い意味で昇華】することは無いので【いい意味で昇華】に違和感があります(例えば性的欲求を運動などで発散することを昇華と言いますし)
○ それを……昇華し完成させたのが二郎さんですね。  もしくは  それを……いい意味で練磨し完成させたのが二郎さんですね。  あとは【磨き上げて】とか【仕上げて】とかでどうでしょう
>>116
>>流石の周瑜が言葉を失う。その周瑜の様子。くすりと陸遜は笑う。
○流石の周瑜も言葉を失う。その周瑜の様子。くすりと陸遜は笑う。  の方がいいと思います
>>117
>>周瑜の言葉に陸遜は身体を振るわせる。 【振るう】は刀を振るう、拳を振るう、などの大きな動きの時に使います
○周瑜の言葉に陸遜は身体を震わせる。  (武者震い)と言いますしプルプルしたりガタガタしたり、体が震えるのはこちらですね
>>118
>>目指すところが見えれば、討ち筋がどうあれ乗じることは可能だろう。
○目指すところが見えれば、打ち筋がどうあれ乗じることは可能だろう。  ですね

孫家が前に進むための分岐点ですね。この先どの方向へ進むのか楽しみな状態・・・とはいえ下手すると最悪のタイミングで袁家に牙をむきそうですが(むしろ孫家が袁家に牙をむくのは勝ちやすきに勝つタイミングを選びそうかな)

>>121
>物語も佳境に入ってきて盛り上がってきたところですが
盛り上がりを感じていただけて光栄の至り!
だが……
まだ黄巾すら始まっていないのですよw

>お尻様空気化しててちょっとかわいそうw
お尻が魅力のあの子はきっと後日に頑張るはず!

>ところでシャオとテラ生まれのTさんじゅっさいは声がよく似ていますが、猪々子さんはなんか思うことないんでしょうか


え?
そこらへんが参加してるんですか?一ノ瀬はそこいらへんには詳しくないので……
詳しく教えてくださったら嬉しいなって
※一ノ瀬の声優知識は銀河英雄伝説がベースなので偏ってます
※※富山さんのヤンは最高でした
※※※クロイツェル伍長の中の人が一番好きですそれはそれとしてフレデリカさんの中の人が至高です

>「その眼に映すは碧き流れ」
ちょっとこれは見過ごせませんねえ……
どうやったらこんなかっちょいい文言が出てくるのか……
ガチでこれ見たとき変な声出ましたよ
これが才能ってやつか。妬ましい……!
どっかで使いたい!使う!とっておきたいくらいに刺さりました!嬉しい!
ありがとうございます!

>>122
いつも本当にありがとうございます心の支えですありがとうgぞあ

>孫家が前に進むための分岐点ですね。
孫家は常に前を向いています。方角はともかくとしてw

>とはいえ下手すると最悪のタイミングで袁家に牙をむきそうですが
戦闘能力はトップクラスなのですよねえw
いや、本当にどうなるんだろ

「よう、お疲れ」
「おや、二郎君、どうも」

麗羽様が太尉となられる前祝いの宴席だ。
ほんと袁家って宴会が好きねえ。俺も好きだけどさ。
まあ、いわゆる前哨戦というやつである。知らんけど。もしくは。知りたくもないけど知ってるけど。

「どうでした、洛陽は」
「いやー、慣れないやね、毒煙漂う伏魔殿は。
 できたらさ。金輪際近づきたくないってのが本音だよ」
「またまた、ご冗談を」

俺の言葉に沮授はくすくす、と笑う。
いや、冗談じゃないんだよ?本当に本音だよ?そこんとこ分かってる?分かって?
いや、マジで。
まあ、沮授の場合分かって言ってる可能性もあるのだが。あるはず。あるよね?あってくれ。

「ただまあ、行ってよかったこともある」
「と、言いますと?」
「俺らがお仕えする方はなんだ、その。あれだよ。
 大したもんだってことだ」

幻視されるほどの光輝。
何皇后の香気的な何かをを跳ね返すほどに顕現したそれ。俺はあの光景を忘れないだろう。そう思いながら発した言葉。
沮授は何かを察したように、それでも軽く言ってくれる。

「おやおや、二郎君がそこまで言うのです。
 これはよっぽどのことがあったようですね」
「まーな。今度話すよ、張紘と一緒に飲みに行ったときにでも」
「そうですね。僕も楽しみにしてますよ」
「むしろ張紘を今から呼ぼうぜ」
「赤楽さんに怒られて恨まれてもいいならそれでいいですが」

そういや、あれこれの後始末とか面倒ごとを張紘に持ち込んだっけか。

「……偶(たま)には差し向かいってのも、いいよね」
「僕はどちらでもいいんですけどね」

くすり、と笑みを漏らす沮授に酒を注ぐ。

「ちょっと沮授君、飲みが足りないんじゃない?」
「足りないのは二郎君の思慮とか配慮かな、と。
 いけませんね。ついうっかり本音が」
「やめてよね、俺にそんな頭のいいこと求める方が間違っているだろうよ」
「できるくせにやりたがらないし、実際やらない。
 大丈夫です。田豊様もそこはもう、諦めの境地でしたから。
 ああ、麹義様はどうか知りませんけどね」

マジか。マジなのか。

「ふふ、信じました?」
「肝が冷えたわ!」

何か言ってやろうとする俺に沮授が苦笑する。

「大丈夫ですよ。お二人も二郎君があれやこれや頑張っているのは百も承知ですし。
 むしろ、その頑張り具合にご心配の模様ですよ?」

監視銘柄宣言とかマジ勘弁してください。なんでもしますとは言えませんけど!

「やめてよね、あの二人に失望されたら俺の失脚間違いなしじゃない!」
「いえ、それはないと思うのですけど」
「貴様のような、頭のいい奴に俺のような凡人の悲哀が分かるかーいや分かるはずがない反語的表現!」
「ええと、二郎君?」

◆◆◆

杯を呷りながら雑談を重ねる。
いつも通りのにこやかイケメンではあるのだが、笑みに硬さが見えるなあ。

「沮授よ。お前は凄いやつだけどさ。
 やっぱ緊張してるか?」

瞬間、動きを止め。その笑みは苦い。

「……二郎君にはかないませんね。
 ええ、正直……緊張、とは違うかもしれません。
 重圧に押しつぶされそうになっている……というのが正しいのでしょうね」

苦笑しながら肩をすくめる。冗談めかしてはいるが、その眼は真剣だ。

「笑ってくれて構いませんよ。いつかこういう日が来るとは思っていたんですが。
 覚悟が足りなかったんですかね」

珍しい。
ひょっとしたら初めてかもしれない沮授の弱音に俺は応える。

「何言ってんのさ。
 つーか沮授でもそんな重圧感じるって分かってほっとしたよ。本当にな。
 俺から見たらお前は完璧超人だからなー」
「よしてください、そんな大した人間じゃありませんよ」
「よせやい、謙遜も過ぎれば嫌味だっちゅうの」

ばしばし、と背中を叩いてやる。荒っぽく。

「痛いですよ、二郎君」

そらまあ、痛くしてるからなあ。とも言えず。
察してはいるであろうけどね。
俺なりに応援しているのだよ。本当に。

「にひ、まあ、なんとかならあな」
「そうですね。
 なんとか、しないといけませんからね」

調子の戻ってきた沮授の杯に酒を注ぐ。こんな時は呑むに限るのだ。

麗羽様が正式に袁家を継ぎ、大尉、更に既存の州牧の地位を預かる。
補佐する武家は文家と顔家。率いる当主は猪々子と斗詩。
さらに麹義のねーちゃんが武によって支える。

そして。

文を持って補佐する文官の筆頭。

袁家が誇る官僚集団をまとめあげるピラミッドの頂上。
軍務、政務を一手に握る地位。その座に沮授は就く。
田豊師匠より譲られるその地位は後世、こう語られるだろう。

「軍師」

と。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

あれこれあれkれ。


ついに「完璧」誕生ですね
中華屈指の官僚集団をまとめ上げるわけだから、苦労はもっとひどくなりそうですがww
武官はNT(脳筋タイプ)が多い上に強い人が少ないので今の二郎さんでもなんとかなるわけで
(別の苦労がないとは言っていない)
今回セリフがキラっぽいので冗談っぽさというか胡散臭さが増しているという

シャオはぺー姉さんことひt……北都南さんがCVであります
参照→ttp://dic.pixiv.net/a/%E5%8C%97%E9%83%BD%E5%8D%97
スピンオフで声代わりしてたりどうしてこうなった感が


乙です。爆走してますね。負けずに追い掛けますが。

うまく言えませんが、本格的に代替わりが始まりましたね。
それと孫家の本格的介入。
といっても、軍事的にどうこうではないのでどちらかというと外交戦?


ヤバい、早い事麹義さん 結婚させんと齟齬が出る。
とはいえ、婿さんが南皮に来るので麹義さんは動きませんが。


二郎さんへ

袁紹様の太尉就任、おめでとう御座います。
袁紹様の支えになるようにお願い申し上げます。


……周楡さんが不憫に見えたのは気のせい?

>>127
感想どもです

>中華屈指の官僚集団をまとめ上げるわけだから、苦労はもっとひどくなりそうですがw
こっからもっと労苦なわけですよw
ただまあ、苦労と感じないでしょうけど……。

>今回セリフがキラっぽいので冗談っぽさというか胡散臭さが増しているという
大体胡乱で迂闊ですのであんまり言動は気にしないであげてくださいw

>シャオはぺー姉さんことひt……北都南さんがCVであります
名前は知ってる方です。
いや、名演技でしたが、真でも無印の使いまわしにはちょっとね。

>>128
>乙です。爆走してますね。負けずに追い掛けますが。
あざます。ムラがありますが基本余暇の大部分を注いでおります。
今年中に完結できたらいいなーとか思ってますが多分、無理。

>うまく言えませんが、本格的に代替わりが始まりましたね。
始まりました。
一気にやったほうが劇的なのかもしれませんが陥穽だらけすぎるので、ソフトランディングです。
もちっとだけ麹義さんは現役なのです。

>それと孫家の本格的介入。
孫家という戦闘民族がどうなるか。当初はこの段階ですでに。血みどろで殺し合うはずだったのですよーw
原作でも正史でもそうですが。さて、今後どうなるか。

>袁紹様の太尉就任、おめでとう御座います。袁紹様の支えになるようにお願い申し上げます。
「もちろんさぁ!」
深く考えずに即答しております。凡人だからね、仕方ないね!

>……周楡さんが不憫に見えたのは気のせい?
原作でも正史でも演義でも不憫だと思うのですがそれはq

今日は多分オヤスミあすはやる
艦これのイベントはパス
餅が足らない

乙でしたー
今回は花丸を上げちゃいましょう(先生感
【軍師】というと真っ先に太公望が思い浮かぶ私です。男同士で飲み合う姿が実にイイ、やっぱり心を許せる親友がいると話にメリハリがつきますね

沮授君って「軍師」というより「参謀」ってイメージ

まー周辺には沮授が打ち手だと思ってる輩もいるから欺く上で軍師を拝命してる部分もあるやろ

>>130
>今回は花丸を上げちゃいましょう(先生感
やったぜ先生あざっす

>【軍師】というと
語源的には孔明が元祖だったような……
軍師将軍っちゅう称号がそんときに出されたとかなんかで読んだけどソースは分からないしそれが確かカモわからないw

>男同士で飲み合う姿が実にイイ、やっぱり心を許せる親友がいると話にメリハリがつきますね
沮授君と張紘と絡ませると勝手にあれこれ馬鹿トークしてくれるので楽ですし書いてて楽しいです
なお、沮授君はボケ要員です

>>131
>沮授君って「軍師」というより「参謀」ってイメージ
そのニュアンスは分かりますw

>>132
そうそう、そんな感じですねw
でもまあ、本当はこの時期に軍師という言葉はなかったのでしょうけど恋姫時空だからへーきへーき

「貴方が紀霊でいいのかしら?」

機嫌よく沮授と馬鹿トーク――俺が一方的に馬鹿――している俺に声がかかる。

「ん?そうだけど」

振り向くと、桃色の髪に褐色の肌のナイスバディ(昭和感)な美女が俺を見て微笑んでいる。
んー、どっかで見た顔だなあ。というか似た人を見たことがあるというか。

「よろしくねー。蓮華が世話になってるわね」

ん、孫権の親類……ということは小覇王こと孫策か!虎か!駄目だ!暗殺されとけ!

「いやいや、それほどでもあるかな」

満面のスマイルをゼロ円サービスだぜ。キラッ!

「……ふーん」

じろじろと俺を見定めてくる。

むむむ。

負けじと足元から腰、胸に視線を集めて品定めしてやる。
視姦ならまかせろー。
ってほんとに超スタイルいいでやんの。
惜しげもなく晒した身体は極上品。出るとこは出まくりである。ただし穏とか黄蓋にはサイズで一歩劣るかな?
いや、半歩くらいだろうか。だがその我儘ボディは魅惑の塊。いや、眼福である。

「えー、なにー?なにをじろじろ見てるのかなー?」
「そらもう、あれよ。
 眼福ご馳走様です」

手を合わせて拝む。ありがたや、ありがたや。これは観音様やでぇ……。まさに豊穣である!

「ふーん、聞いてたより軽薄なのねー」
「おうよ。軽くて薄いぜ」

ふふん、そんな安い挑発には乗らないぜ。いや、高い挑発なら乗るかというとそうでもないのであるけれどもね。
つーか、挑発なら俺の方が一日の長があるぜ?絶対な。見てろよ見てろよー。

「あれだなー、江南って荒廃してたと聞いてたんだよ。喰う者(誤字にあらず)にも困るってな。
 そう聞いてたんだけどな。いやあ。
 ……孫家ってすごいな!その豊穣さ、生まれ育った土地の収穫とは反比例している……してなくない?
 何食ったらそうなるんだ?妹さんは将来有望って感じだけどな!
 さて、今現在に於いても貧困に嘆く方に何か言うことはないんですかねぇ……」

魯粛にはまあ、ゴメンね、としか言えないがね。

孫策が柳眉を逆立てる。
言外に自分だけ……いいもん食ってんじゃね?というメッセージを読み取ってくれたみたいだ。うけけ。けけ。

「へえ、言ってくれるじゃない……」

凄みを増すその表情、ナイスだね!俺からしたら軽いけどな!

「うけけ、気に障ったらごめんなごめんよー。
 これでも孫家には期待してんだよ?」

ほんと、殲滅せんといかんかと思ってたからね。実際。

「ええ、感謝してるわよ。私を長沙の太守に推挙してくれたんでしょ?」

謝意があるならばもうちょっと苛立ち……というか殺気を抑えた方がいいと思うの。
まあ、俺にそういうことをするとどうなるかってのは……これから勉強してもらいましょうね。

「孫家の当主に長沙の太守を任せる。
 袁家一同の合意によるもんだから俺の一存じゃあない。
 江南の安定には妥当だしな。
 だから特段俺に感謝の念とかは要らないと思うのさ」
「ふーん?」

こちらを見透かすような視線を向けてくる孫策。

……なんだかなあ。孫家と俺って相性悪いんだろうか。孫権も俺につっかかってくるし。
心の中で軽くため息をつく。

やれやれ、だぜ。やってらんねえぜ。でもやるしかないんだけどねえ。
などと思っていたのだが。

「でも正直手が回んないのよねー。
 孫家を大事に思ってくれるなら母流龍九商会の、虞翻ちゃん。うちにくれない?」

にやり、というのがぴったりな表情でそんなことを言ってくる。むしろそんなことを言いやがる。

「どうしてそうなる」
「ほんとに手が足りないのよー。
 ほら、祭とか蓮華とか穏とか、政務に長けたのが袁家に出してるじゃない?
 結構大変なのよ」
「それをなんとかすんのがさ。あんたの仕事だろうよ」
「なになに、冷たいなあ。そこをなんとか、ね?」

媚び媚びと見せかけて売り物は喧嘩である。もっと媚を売ってくれてもいいのに。
買わないけど。

「だめ!」
「じゃあじゃあ、虞翻ちゃんがいいって言ったら?」

にまり、と猫科の猛獣を思わせる笑顔で俺を見やる。なんだこれ。そういや虎か。

「駄目に決まってんだろ。そんなの、いいって言ったら何をするか分かったもんじゃない」
「そんなことないのになー。
 でもまあ、虞翻ちゃんってすごく固いよね。
 宴席に誘ってもお酒を一滴も飲まないのよ。信じらんないなー」

嗚呼(ああ)、虞翻。
すまん。
そうだよな、生真面目なお前ならそうするよな。気まずくなる方が癒着するよりいいと思うよな。

軽く瞑目する。これはいつか虞翻に報いなければいけませんよ。どうやったらいいのかは分からんから張紘とか魯粛の知恵を借りるとしようそうしよう。

「まあ、そういう子なんだよ。
 だ、か、ら。単身江南に残させてるんだよ。
 信頼を得たいならばきっちり仕事をしようぜ?
 それが一番の近道だと思うけど」
「なによ、けちー」
「いや、けちーってお前なあ……」

天然なアレさ加減をかもしつつも、もぎ取れるものは取ってしまおうという勢いが流石というか。

「いいわよめんどくさい。私のことは雪蓮ね。そう呼んで?
 文句ある?」
「なにこの子怖い。まあ、別に。
 二郎だ、よろしくな」

文句はないが戸惑いと苛立ちはあるのです。でもそんなの関係ないとばかりに極上の笑顔を殺気と共に贈られてしまいました。

「はいはい、それじゃあ弱小勢力は挨拶廻りしないとね。
 じゃね、二郎」
「はいな」

◆◆◆



はー、と深くため息をつく。

「ふふ、お疲れ様でした」
「んだよ、沮授よー、助け舟だしてくれてもいいじゃんかよー」
「いえいえ、お二人の会話に割って入るような無粋な真似なんてとてもとても」

にこにこと笑みを崩さないんだよな沮授は。
おい、えらい余裕だな。

「勘弁してくれよな、ああいう傑物とやりあうなんて俺の器じゃあ無理だってば」
「そうですか?結構翻弄してたと思うのですが」
「ないわー。俺の精一杯の虚勢だっつーの」
「まあ、そういうことにしておきましょうか」
「うっせ」

くすくすと笑う沮授の脇腹を小突いてやる。

「痛いですよ」
「そりゃ痛いようにしてるからな」

そして涼しい顔の沮授なのである。
頼りにしてます。つか、頼るし。

◆◆◆


「ということがあったのよ」
「何をやってるんだ……」

こめかみを押さえて頭痛を紛らわせる周瑜。
そんな周瑜を見ながら孫策はけらけらと笑う。

「でもあれねー、祭とか穏とかの報告見てたからもっと、とんでもない化け物かなーと思ってたけど、そんなこともなかったなあ」
「ほう?」
「冥琳はまだ会ってないのよね、なんかねえ。大したことないなって。
 あれならそうね。横にいた沮授の方がよっぽど底が見えないわよ。
 結構挑発したんだけど顔色一つ変えずにね。にこにことしてたわ」
「ちょっとまて雪蓮、挑発ってどういうことだ」

顔を盛大に引きつらせながら周瑜が問いかける。
主君、そして恋人である面前の人物の向こう見ずさは長所だが、短所でもある。

「えー?人の底を見るのって、生の感情を見るのが一番でしょ?
 だからちょっと、ね」
「ちょっと、ね。じゃないだろうが」
「んー、結構ちょろかったなあ。挑発したら逆に挑発し返してきたしね。
 もっと掴みどころがないのかなあ、なんて思ってたんだけど拍子抜けしたわよ」
「雪蓮。お前な……。孫家がどういう立場か分かってるんだろうなぁ……」
「え?きちんとお礼は言ったわよ?長沙の太守に推挙してくれてありがと、ってね。
 真名も預けたし」

周瑜は大きなため息を吐く。

「そうじゃないだろう。困窮している江南の地に多大な援助をもらったんだ。
 その点はどうなんだ?きちんと筋を通したのか?」

その言葉に孫策はあちゃー、といった表情を浮かべる。

「雪蓮。まさかとは思うが。
 まさか、とは思うのだが……
 そこを忘れていたんじゃないだろうな……?」

底冷えしそうな周瑜の声に孫策の顔が引きつる。

「や、やだなあ、冥琳。冥琳にそんな顔似合わないってば。
 美人が台無しよー?」
「雪蓮?私の問いに答えてほしいんだが」
「ええと。そうね。うん。そのね。
 ……ごめん」

そしてその声に頭を抱える周瑜である。
そんな周瑜に孫策は明るく取り繕う。

「だ、大丈夫だって、二郎ってば全然気にしてない風だったし。
 でもあれね、助平ってのは本当ね。もう、全身をくまなく視線で犯された感じ?
 今夜は冥琳に慰めてほしいなー」

わざとらしいほどの話題転換に周瑜は付き合わず、こめかみをもみほぐす。
短時間に心身に深刻な損傷を食らい、言葉を続けることができない。

そして思う。
分かっているのか、お前が、お前の勘が危険と判断した沮授までもその一部始終を見ていたんだぞ、と。

だが、その言葉が発せられることはついぞなかった。
発せられるのは宣戦布告。

「それにねー。やっぱり癪じゃない」
「何がだ?」

その時の孫策は先ほどまでとは別人と言っていいほどの気迫に満ちていた。

「私たち孫家を駒扱いしてるのよ?彼奴(きゃつ)は。
 江南の安定に東奔西走して、それが思惑通り?
 頑張ったから、御しやすいから長沙をくれてやるですってよ。何様のつもり?
 は、虎の娘を飼い馴らせると思ってるならね。
 ……その手を食いちぎるまでよ」

ほとばしる覇気に周瑜は絶句する。そして湧き上がるのは歓喜。
この覇気こそ、自分が愛した孫策だと。
だが、だが。

「雪蓮!忘れたのか!先代……孫堅様の遺言は江南の安定だぞ!」

孫策の言を受けてなお。いや、それを押し返すほどの覇気を込めて周瑜が叫ぶ。諫言を。
それを平然と受け止め、孫策は言葉を続ける。

「冥琳、私思うのよ。誰かに頼った平穏なんて意味ないんじゃないかってね。
 袁家の意向一つで揺らぐ平穏。それは母様が望んだものかしら。
 ねえ。私たち孫家を操ろうとする袁家こそ、江南の平穏の大敵じゃないのかしら。
 だからね。冥琳、私は思うのよ。
 独立不羈こそ孫家の悲願。そうじゃないかなって」

絶句する周瑜に孫策は言葉を続ける。

「それにね。母様の遺言を守るだけだったら誰にでもできるでしょ?
 ここはそれ以上のことをしなくちゃ私が当主の意味ないじゃない。
 ね?冥琳?冥琳なら、分かるわよね」

虎の娘は猫ならず。
猛獣の笑み。それを浮かべる孫策に周瑜は戦慄する。

「雪蓮……」

かすれた声で最愛の恋人に呼びかける声に力はない。

「うふ、やだな。冥琳ってば。
 私の我儘に孫家と江南を巻き込むつもりはないわよ?
 これは私だけの我儘。
 だから、ね」

くすり、と微笑む孫策からは生臭い血の香りがする、と周瑜は慄く。

「私がこうなら、蓮華はやりやすいでしょ?」

その言葉に周瑜が悲痛な顔をする。

「ううん、違うわよ?別に蓮華のためじゃないもの。
 私が私であるため、よ。
 鎖で繋がれ飼い馴らされるのは私じゃない。
 ね?」

貴女なら分かるわよね、という視線での問いかけ。
周瑜は目を背ける。

どうしようもなく訪れる戦乱。
故なく周瑜はそれを幻視する。

孫家の性(さが)は火。

炎とは、火が合わさるものではない。
火が、互いを食い合って燃え盛るのだ。

炎の時、来たる。

理性でなく、本能で周瑜はそれを察知する。

そこには少しの苦さと、それを塗りつぶすほどの昂揚感があった。

今回ここまですー

感想とかくだしあー

題名はねえ
【凡人と虎】か【虎の娘は猫に非ず】とか?

いつも通り今一つに感じるのでご提案くださいませませ。

毎度乙です

「炎」と聞くとオオタコーチしか浮かんできませんw
江南にガン○スター降臨!?

タイトル案「虎に睨まれた凡人」

漢字とカタカナで全くの別人になるのね(虎とトラ)

>>140

トラ「呼んだか?にゃ」

さておき乙です。

孫策さん登場。まず明後日方向への突っ込み『寒くないか?』
勘では沮授>紀霊なんですよね。なのに実際は蔑ろにされた沮授君。しっぺ返しはいかほどか?
ずいぶんと失礼な評価をしている紀霊さん。でも、谷間。あるんでしょ。つうか某留の方が(特に○おーとネ○ミミ)が聞いたら全力で精神攻撃掛ける。うん
でね、視姦つうのはもっとねっとり内にこもるようにやるのが正しいような気がするんですが。いややったことはないですが。

評価の訂正、孫家全体が戦闘民族ではなく『孫家当主』が戦闘民族。後放火魔陸遜さんwも。



『……様。その、妙にはしたない御召し物は?はい?『子供の時から唾付けたあの人を横からかっさらおうとする雌虎に、格の違いを見せつける?』
 『身体は十分勝っているから、後はあの人に中身を見てもらうだけ?』
おやめください!誰か!?ご乱心です!』


多分、この時の事を知ったら黙って、しかし思い切った攻勢を仕掛けようとする可能性がある方を。


こうなると、孫権さんが頼りになってくるかぁ。



……そういや虎も猫科だから、マタタビが有効そうだが。マタタビ酒でも与えてみますか?



乙でしたー
>>135
>> ほら、祭とか蓮華とか穏とか、政務に長けたのが袁家に出してるじゃない?
○ ほら、祭とか蓮華とか穏とか、政務に長けたのが袁家に出てるじゃない? もしくは【長けたのを袁家に出してるじゃない?】の方がいいと思います

まあ原作でもこんな感じですが真名の許し方が雑ですなー勝手に呼んだら殺されても文句を言えない、とされるソレを許した直後にいつかあいつブッ飛ばす。とは・・・実際に宣戦布告されたら袁家としては孫家を滅ぼさなきゃらなくなりそうですが(同盟を裏切った場合の落としどころって単なる敵との戦争よりも高いですよね)
≪これは私見ですが≫そう考えると真名を許してそれから何らかの関係が変わって(実は相手が親の仇だと判明したとか)、というならともかくもともとぶっ飛ばすつもりだけど今は利用価値があるからと真名を許すのってあの世界観的にいいんでしょうか?世界観的に問題になる場合だとそれこそ真名を軽んじたという事で周瑜さんも切り殺されても文句言えないぞと・・・そうすることで孫家が負けた時に孫家が袁家を恨まない理由を作ったのか?
ぶっちゃけ真名の重要度がよく分からない。例えば平民や商人の真名を皇帝が勝手に呼んだら近衛兵とかは皇帝が殺されるのを黙って見てるのか?あるいは殺されるのは止めようとするけどそれで皇帝が死んでも犯人は咎められないのか?例えば戦場で挑発する際に真名を勝手に呼んだら敵味方から恥知らずめ!と責められるレベルなのか?戦争と恋愛においてあらゆる行為は正当化されるのか?≪なのでここまでの内容は読み流して結構です≫

≪この言い方は卑怯な感じですが≫ところでなんで二郎は孫策に真名を許したんでしょう?孫策からの【役職くれてありがとう】と【お宅の子孫家に頂戴】という感謝とお願いのいわば対価として真名を貰ったわけで別にこちらも真名を預ける理由は無いですし、この世界では真名には真名で返さなければ無礼と言うわけではないです(そうしちゃうと二郎が真名を呼ばない相手に対して無礼という事になってしまう例えば張紘、祖儒、陳蘭などは真名で呼ばないのに孫策を真名で呼ぶと孫策との方が信頼感があることになってします・・・この3人から真名は貰ってるけど真名で呼んでないって形ですよね?)しこれが孫策に対して好感を持ってたなら別にかまいませんが(暗殺されとけ!→虎か!→喧嘩売ってきてる)と言う具合で体つき以外は+要素が無いですし
二郎は【真名を許されたからってどうしても真名で呼ばなければいけないわけではない】わけでそうなると二郎が孫策に真名を呼ぶことをわざわざ許すのがおかしい気がします。現代風にするとやたらと無礼で喧嘩腰な女が「名前で呼んでね」と言ってきたので「俺の事も苗字じゃなくて名前で呼んでよ」と返した感じです(多分)。しかも立場としては少なくともこの場面では二郎の方が上です、いわば二郎は大会社の専務で孫策は下請け会社の社長です(多分)私ならスルーして苗字で呼んでもらいたいです。≪真名がいっそのこと原作で同性間なら桃園の誓いレベル、男女間ならプロポーズレベル、とか明言されたらこんなことグダグダ書かなくて済むのに》

ところで孫策と周瑜が話してるのってどこでしょう?壁に耳あり障子に目あり部屋の隅には蜘蛛の糸・・・な袁領内で迂闊すぎるような
二人とも(ついでに三女も)袁家に来てるならこれってその日にどんなことがあったかをお互いに報告し合ってる場面ですよね、全部終わって孫家(江南)で話してるわけじゃないですよね(だったら何のために二人そろって袁家に来たか分からないし)
二郎ちゃんならともかく絡新婦さんが孫家を軽視するはずない(彼女って下手したら自分と美羽様以外全てを仮想敵として想定してそうです)し、孫策なら勘で安全なタイミングで独立宣言できそうですが…わざわざこの場所でする意味が無い(孫家に帰ってきてから話せばいい)と思うのですが
グダグダト書き連ねましたが
1.七乃さんこれ(孫策の独立して袁家の手を噛み千切ってやるぜ)って感知してますよね
2.孫策さんこれ(独立)を今ここで言う必要ありました?七乃のことは知らなくても諜報系の人がどこかにいるだろうなあ、くらいは分かってますよね
というちょっとした疑問です

張燕じゃねえ腸炎で固形物食べれない生活からの回復ぅ!
うーまーいーぞー

>>140
>オオタコーチしか浮かんできませんw
無論、オマージュとかリスペクトですとも。
感じてくれる方がいてくれてよかったですのですよ。
基本、分かってくれる人だけに伝わるようなネタを散りばめておりますので……w

>タイトル案「虎に睨まれた凡人」
むむむ。いい。いい!いいのだけど今回じゃない時に使うかもです。

>漢字とカタカナで全くの別人になるのね(虎とトラ)
寅でもまた違いますよねw
別寅のかまぼこは、美味しい

>>141
>孫策さん登場。まず明後日方向への突っ込み『寒くないか?』
>勘では沮授>紀霊なんですよね。なのに実際は蔑ろにされた沮授君。しっぺ返しはいかほどか?
そこなんですよね、今回の肝は。
スペックは沮授君の方が上なわけですよ。でも絡んだのは二郎ちゃんなのですよ。
立場なんて気にしないですからね、孫策さん。勘の奥の小覇王たる何かが囁いたのでしょうねえ。
メタ的には正解なのですが、理性がおっつかない。だから齟齬が出る。だから破綻する。

という描写をせんといかんなと気づきました!

>でね、視姦つうのはもっとねっとり内にこもるようにやるのが正しいような気がするんですが。
チラ見でもセクハラになる平成社会人の倫理観。二郎ちゃん的にはセクハラなんやでぇ……w

>多分、この時の事を知ったら黙って、しかし思い切った攻勢を仕掛けようとする可能性がある方を。
>『……様。その、妙にはしたない御召し物は?はい?『子供の時から唾付けたあの人を横からかっさらおうとする雌虎に、格の違いを見せつける?』
華麗で優雅なあのお方なら、こんくらいではオタオタしません、とだけ。

「おーほっほ!
 二郎さんがどこぞの山猿なんぞに転ぶわけがありませんわ!
 そうですわね、斗詩さん?」

「え、ええ?
 ええと、ええと……。
 じ、二郎さまがそうされたならば、逆に篭絡したと考える方が普通かと。
 でも、ですねえ。
 二郎さまがそこまでするというのならば、孫家にはそこまでの価値があるということかなぁ、と……」

言外にそこまでの価値があるのかなあと問う顔良。

「まー、アニキは結構気が多いけどさ。
 あれ、情に流されてるとこが多いからなー。
 出会って即日ってのはアニキらしくないから、ないと思うよ。
 沮授もそう思うだろ?」


停滞し、詰まる議論を打ち破るのは文醜。彼女が突破するのはは戦場だけではない。
いや、ある意味ここもまた戦場なのであるのだが。
「これは、差し出がましいことになるかもしれませんが。
 文醜様の言は非常に二郎君を理解したものかと存じます。
 ええ、二郎君は情に流されても色に狂うことはありません、とだけ」

くすり、と笑む沮授。
我が意を得たりとばかりに頷く。
……三人ともに。

やったー赤ペン先生だー(歓喜)

>>142
>まあ原作でもこんな感じですが真名の許し方が雑ですなー
雑い。雑くない?雑でした!確かに!

>(同盟を裏切った場合の落としどころって単なる敵との戦争よりも高いですよね)
袁家と孫家は同盟じゃないですな。対等じゃないですね。
隷属関係で、保護されて援助されてるけど恨まれるっていう。
そう考えると、リアルで納得できませんか?どこを参考しろとかは言えませんけれども。参考があるとも言えませんけど。

>ソレを許した直後にいつかあいつブッ飛ばす。とは・・・
移り気やねん。
というか、その時はその時で本気なのですよね。
その後に、だんだんむかついてきて、という感じですね。
孫策伯符のという人物っぽいと思うのです。

>ところでなんで二郎は孫策に真名を許したんでしょう?孫策からの【役職くれてありがとう】と【お宅の子孫家に頂戴】という感謝とお願いのいわば対価として真名を貰ったわけで別にこちらも真名を預ける理由は無いです
これは確かに。
真名を預けられたら返さないといけないような不文律的な洗脳が一ノ瀬にもありました。
預けられても返さない、呼ばない。素晴らしい。
素晴らしいです。そういうのもありだな!ここは大幅改稿決定ですねえ。
恋姫二次創作でも、サシで真名貰って返さないとかなかったと思うので、これは画期的ですだよ!

>二人とも(ついでに三女も)袁家に来てるならこれってその日にどんなことがあったかをお互いに報告し合ってる場面ですよね
いえ、妹二人よりも恋人優先な孫策さんです。だって腹心ですから。断金ですから。
だって孫策さん、次代の王とか言っときながら引き継ぎ的なもの全くしない方ですし……。
あれ戦争に飽きたら後始末押し付けるだけ(治世に自分が向かないと知ってる)と思うのですよ

>ところで孫策と周瑜が話してるのってどこでしょう?壁に耳あり障子に目あり部屋の隅には蜘蛛の糸・・・な袁領内で迂闊すぎるような。
>二郎ちゃんならともかく絡新婦さんが孫家を軽視するはずない(彼女って下手したら自分と美羽様以外全てを仮想敵として想定してそうです)し、
>孫策なら勘で安全なタイミングで独立宣言できそうですが…わざわざこの場所でする意味が無い(孫家に帰ってきてから話せばいい)と思うのですが
ほむ。
誤解がありますが、この時点で孫家を警戒してるのは二郎ちゃんくらいです。辺境の木っ端なんてどうでもいいですよね?
戦国の三好政権が大友とか島津をどう思うかというお話です。
それよりも内部でしょうねえ、リソース割くなら。袁胤の糸とかその背後とか。
如何に恋姫屈指のチートな七乃さんでも。予備知識がないとそこまでは……。
逆に二郎ちゃんの三国志知識のチートさですかねえ。
なんだ、チート主人公じゃないか(適当)

>といったことを言いたかったのですが・・・何故疑問に感じたのかを書かないと欲しい答えと別の部分の答えをもらったりしまして
長文感想大歓迎ですし、お答えできているかどうかわからないですけども、結構クリティカルなとこまでお答えいたしますし、していきます。

いやあ、赤ペン先生と黒幕さん(勝手に命名)に巡り合えて私はものっそい幸せだなと思いながら杯を重ねるのでした。
久々飲むと、少しでも回るがそれがいいまわれまわれー


◆◆◆
明日は激務明後日は送別会土曜家族会議日曜気絶月曜接待なので次回は火曜以降になるかと思います

>真名を許すことでお互いだけじゃなくて周囲にも相手を信頼してる。それこそメロスとセリヌンティウスみたいな状態になってもむしろそれが本望だ。くらいの社会的な重さがあるんじゃないかなあ?と
ほむ。
外交で、小泉首相がエアギターやったような感じですか
なるほどですね。そういうパフォーマンスにも使えそうです

>それは例えるならキリシタンになって洗礼を受けた直後に踏み絵をしているようなもの(多分)
まあ、踏み絵も、割と
「ええから踏んどけ。見てないから踏んだことにしといたるし」
的な感じもあったとかないとか

原理主義者は大体死ぬしかないよね!

>断金の誓いを破るのと真名を交換した相手を後ろから刺すのってどっちが社会的(道義的、倫理的)に悪なんですかね
そら断金よ
誰彼構わず振舞う真名と義兄弟の誓いは格が違うでしょうよ少なくともうちでは

>あとこれは誤解なのか私が彼女を怖がり過ぎなのかもしれませんが七乃さんにとって諜報活動って一種のライフワークみたいなものじゃないかな。と
これは誤解です
だって七乃さんのライフワークは美羽様を愛でることなのですからw

>袁領内で袁家ディスってる孫策は単純に考え足らずか…でも実際に回りに耳がいるかは別にしても周瑜としては「それはこんな場所で言う事じゃない」って止めるべきじゃないですかね?
一ノ瀬は、結果から過程を類推して文章と物語を考えるスタイルです。
そして、今回の指摘はありがたかったのです
つまりこれは、孫策が放言するに足る環境があったということ。

つまり、孫家の秘密兵器が参戦しているという証左ですわw

「周泰」

孫策が放言し、周瑜が苦笑するその場。それを担保するのは彼女です。
うわ、来てるのかよ。これはいけません……w

※張家最高傑作である七乃さんの隠形が相手にならないくらいの実力です

・・・ふむ
天才曹操<<公式で本気だしたら世界をとれる七乃<<周泰、という事か(情報戦)
コーエー的には統率と武勇と情報と政治と魅力でしたっけ?単純に考えると統率、武勇、魅力では曹操(華琳)が七乃に勝ってそうだから
それを補って余りある七乃の情報と政治…その情報で七乃を圧倒する周泰か

>>148
>それを補って余りある七乃の情報と政治…その情報で七乃を圧倒する周泰か
諜報機関を運営する手腕で言えばそら七乃さんの方が上でしょうねえ
ただ、個人のスキルという意味ではそらニンジャが勝つかなと

ジャック・バルバロッサ・バンコランとジェームズ・ボンドが同じ組織にいて、役割は違いますよねと。

流石にボンド氏の方が潜入スキルは高いというか……。
うん、自分で言っててなんですが、あれ、潜入と言っていいんだろうか?
少佐も個人戦闘能力鬼だしなあ。

華琳様の諜報ですが、そこの実務については原作恋姫ではおそらく無印ではネコミミ、真では風ちゃんが担当ちゃうかなあと。
やってできないことはないでしょうけども、流石にそこまでやったらさすがのはおーも過労死しそう。

とかなんとか。

「じろうー、眠いのじゃー」

こてん、と俺に身体を預けてくる美羽様。いや、宴席出席お疲れ様である。
実際美羽様はこんなちっちゃいのにね。頑張ってると思うのだ。まあ、それはそれとして。

「このまま眠りたいのじゃ……」
「もちっと頑張ってくださいね。お風呂入ったらすぐに横になっていいですから」
「めんどくさいのじゃー」

ぶうぶうと不満を漏らす美羽様。
とはいえ、麗羽様みたいに逃げ出したりはしない。なんとも手のかからないことよ。
本当にいい子である。

「よっこいしょ」

眠たげな美羽様を抱っこして風呂場に向かう。
いやあ、軽い軽い。美羽様はもっとたくさん食べるべきそうすべき。

「じろうー」
「ん?なんすか」
「妾(わらわ)はちゃんとしてたかや?」

少し不安げに俺を見上げてくる美羽様。

「ええ、美羽様はちゃんとしてましたとも。
七乃もそう言ってたでしょ?」
「むー、七乃はいつも妾を褒めるからよく分からんのじゃ。
 これでも苦言に耳を貸すにやぶさかではないつもりなのじゃ」

たどたどしくもその思いを述べる美羽様。その言、清冽にして俺の胸を穿つのだ。マジで。
なんか、あれだなあ。
逆に同年代の友人とか作ってやらんといかんかもしらん。

「美羽様はお利口さんで俺も楽ですよ。
 というか、麗羽様は結構やんちゃでしたし」
「麗羽ねえさまが、やんちゃとか信じられないのじゃ」
「まあ、今の麗羽様を見たらそうかもしれないっすねえ」

遠い目をする俺である。
あんなんでも昔は俺が放り投げたり、遠投したり。……って投げてばっかりか!

「まあ、委細はじろうに任せるのじゃ」
「いや、俺、明日の式典では裏方ですよ」
「なんじゃと?妾(わらわ)と麗羽ねえさまの晴れ舞台じゃぞ?なんでじろうがおらんのじゃ!」
「いや、俺。紀家の当主じゃあないので。
麗羽様の州牧と美羽様の太守就任の式典にはね。やはり正当なる当主が出ないと」

そう、明日は今日以上のお祭り騒ぎだ。
麗羽様が三州の州牧と太尉、美羽様が如南の太守となるお祝いの席だ。
宴会好きな袁家と言えども、だ。これは桁違いの祝典になる。

白蓮とか曹操とか孫策とか次期太守とかも招いてそりゃもう盛大な式典になるはずである。

俺?さっきも言ったけど裏方。
実行委員長とかそのへん。
美羽様もふんぞり返っとけばそれでいいと思うの。とも言えず。
俺にできるのは、美羽様を風呂に送り込むことだけですだよ。

てやー。

◆◆◆

ごきゅ、ごきゅと音を立てて美羽様が蜂蜜水を飲んでいる。
お子ちゃまは甘いものが好きだからねえ。
お利口さんな美羽様の、ささやかな我儘……というか。娯楽なのだ。

「ぷはー。風呂上がりの蜂蜜水は格別じゃのー」
「飲み過ぎたらおねしょしちゃいますよ?」
「ななな、なにを言うのじゃ。妾(わらわ)がそのようなことするはずなかろう!」

分かりやすくうろたえる美羽様。
そんなに気にすることないのになあ。
そう思いながら何か囀る美羽様を抱っこする。

「むー。じろうとは一度きっちり話をせんといかんのじゃ」
「はは、いつでも。とりあえずは湯冷めするまえにお布団に入りましょうね?」
「うむ、そうじゃな。それにしても思うのじゃが……」

美羽様と馬鹿トークしつつ歩いてると、前から見覚えのあるおっぱいが……もとい、見覚えのある人物が歩いてくるのが見えた。

「あらあらー、二郎さん。今お戻りですかー?」
「おうともよ。
穏も遅くまでご苦労だな」
「いえいえ、それほどでも。
 あ、袁術様に二郎さんにもお初でしたね。
 ご紹介します。私が仕える孫家の姫、孫尚香様です」

そう言って横にいた幼女を紹介する。
ふむ、三国志演義では劉備の後妻となる弓腰姫か。
実家に帰る際に跡継ぎの阿斗をかっぱらおうとするなどなかなかの行動力である。
……あっこで阿斗が誘拐されてしまったらその後どうなるかというのは三国志ファンなら一度は妄想しただろう。でもそしたら阿斗ちゃんピンチですよね!

「孫尚香です!おねーちゃんがお世話になってます!」

ぺこり、と頭を下げる幼女である。

「うむ、孫堅殿の忘れ形見。孫家の三の姫じゃな。遠路はるばるご足労いたみいる」

キリ、と仕事モードの美羽様をそろり、と降ろす。抱っこしたまんまじゃ恰好つかないもんね。
そしたら食いつくこと。孫家のコミュ力半端ない。

「うわぁ……きれいな金髪だ。すごいすごいー!」
「そ、そうかや?」
「うん、すごい!触ってみてもいい……?
 あ、シャオのことはシャオって呼んでね!」
「うむ、苦しゅうない。美羽でいいのじゃ。
 というか、シャオの髪こそ触ってよいかえ?」

きゃいきゃいと年少組が騒いでいる。
微笑ましいその光景を横目に、穏に問いかける。

「で?」
「あら。そうおっしゃっても分かりかねますー」

ほよん、とした表情を崩さない穏である。くそう、かわいい。

「とぼけんじゃねえよ。孫家はどうすんだって話さ」
「どうもこうも、二郎さんのご意向次第ですよ?」
「へーへー分かりましたよっと」

実際、いいように操られてる感があるからな、孫家……というか穏相手だと。
……ん。えっと?

生じる違和感。

「で、何が望みなんだ?」
「くす。とりあえずは時の猶予を頂きたいですね」
「ん?別に孫家になんか締切とか設定してなかったろうに……」

言いながら思いついた。うわ、こいつらひょっとしてお家騒動してんのか?
だとしたら厄介だぞ。あちゃー。
あからさまに顔が引きつったのだろう、穏が笑いかける。

「あは、ご心配なく。きっちり私が丸く治めますから」

にこり、と笑むその貌。それが怖いんですけどねえ。
まあ、穏便にね。穏便に。

孫尚香と話している美羽様を抱えてその場を去る。
孫家って底知れないのよね。まじで。
つるかめ、つるかめ。

◆◆◆

「穏、お疲れさまー」

明るい声が響く。
陸遜は安堵と幾ばくかの不安、そして怪訝さを込めて問いかける。

「ありがとうございます。でもよかったんですか?
 二郎さんとはろくにお話してないですよね」

陸遜の問いかけ。くすり、と孫尚香は微笑む。
先ほどまでの、袁術や紀霊に向けていた無邪気な笑みとは違う嫣然とした表情。

「やだなー、穏も分かってるんでしょ?
 【将を射んとすれば】ってやつだよ?
 孫子の初歩だよね」

くすくす、とおかしげに笑う孫尚香。

「どうせお姉ちゃんのことだからそこらへん置き去りだと思うしね。
 ほんと、馬鹿だよねえ。
 シャオはそこらへんきっちりしてるよ?」

薄い胸を張る孫尚香に陸遜は問いかける。

「そうですねえ。ちなみに小蓮様は治と乱のいずれを望まれるのですか?」

孫尚香は即答する。笑みを貼り付けたままに。

「やだなあ、孫家にとってどっちがいいかを考えるのが穏たちの仕事でしょ?
 そのためにどう動くかが私たちの仕事じゃない」

その言葉に陸遜は笑みを深くする。

「これは一本取られましたねえ。
 そういえば、二郎さんを籠絡されるのですよね? 
 であれば、しばらく私は控えた方がよろしいですか?」
「えー、なんでー?
 穏にはどんどん押してほしいんだけど。
 穏も祭も熟れてるじゃない?だからシャオみたいな青い果実を食べたいと思うくらいに攻めてほしいなあ」
「承知いたしましたー」

くすくすと笑う陸遜を満足げに孫尚香は見つめる。
実際彼女は上機嫌である。
袁術とは個人的に友誼を結べそうだし、紀霊の籠絡も思ったより障害はなさそうだ。

これまでの退屈だった日々とは比べられないほどの愉悦をその幼い身で受け止める。
幼いながら、治より乱を好む孫家の血を間違いなく受け継いでいた。

◆◆◆


「二郎さま。お疲れ様です」

自室に戻った俺を迎えてくれたのは陳蘭だった。
遅くなったから別にいいのに。

「お茶をお淹れしますね」

そそくさと作業に入るから何も言えねえ。
まあ、陳蘭の淹れてくれた茶を飲むと、日常に帰ってきたという気がする。

「どうぞ」
「おう、ありがとな」

うん。別に美味しくないしまずくもない。陳蘭のお茶だな、って感じだ。
一気に色々弛緩する。

「ほへー、これぞ陳蘭のお茶だなあ」
「ふぇ?そうですか?」
「おう、帰ってきたなー、って思うよ」
「あ、ありがとうございます!」

むむむ。別に誉めてるわけじゃないけどね。
まあいいや。

「おかわり、飲まれます?」
「いや、いいや。今日はなんかつかれたー」

がばり、と陳蘭に抱きつきながら寝台に横たわる。

「ふぁえ?じろうさま?」
「あー、落ち着くわー。そしておやすみー」

薄れゆく意識の中で陳蘭にあれこれ言いながら俺は眠りに落ちる。
自分以外の温もりが傍らにあることがとても嬉しい。
この温もりを、大切に、しないと、な……。

明日は今日より忙しくなるだろう。

そのあと、俺はやらんといかんことがある。

そんなふうに思惑していることすら、夢の中だったのかもしれない。

ぐう。

ふわ?作者も一緒に寝ちゃった?
お疲れ様です。

ぐう

ここまでした。
感想とかくだしあー

乙でしたー
>>150
>>たどたどしくもその思いを述べる美羽様。その言、清冽にして俺の胸を穿つのだ。マジで。  死にそう(小波感
○たどたどしくもその思いを述べる美羽様。その言、清冽にして俺の胸を打つのだ。マジで。  慣用句は似た言葉を使っても意味が通じないことが多いので【例・敵に醤油を送る】こちらがいいと思います
>>151
>>「あは、ご心配なく。きっちり私が丸く治めますから」  【治める】…下剋上して統治者になるのかな(すっとぼけ
○「あは、ご心配なく。きっちり私が丸く収めますから」  【丸くおさめる】は収拾を付けることなのでこちらが正しかった気がします

美羽様可愛いよ美羽様。ところで七乃とか麗羽様の事は漢字で呼ぶのにじろうだけ平仮名なのね・・・なんとなく「じろー」って感じで伸ばして呼んでるイメージ
3の姫様はなかなか強かですな。でもこういう子こそがいざと言うときにへたれそうな気もするw

>>154
寝たました
がんばりまうあ

>>156
いつもご指摘ありがとうございます。
いやあ、こういう基礎語学力というのが一ノ瀬にはないのだなあと痛感しながらも甘えます。
ありがとうございます。

>美羽様可愛いよ美羽様。
美羽様は可愛い。これは正義ですよ。大正義ですよ。

>ところで七乃とか麗羽様の事は漢字で呼ぶのにじろうだけ平仮名なのね・・・なんとなく「じろー」って感じで伸ばして呼んでるイメージ
ふむ。
次からそうしましょうそうしよう。

>3の姫様はなかなか強かですな。
鉄火場において彼女がどのような動きをするかはまたお楽しみにしてくださいませ。

乙です。

とりあえず、袁術ちゃんを甘やかす張勲さんの気分がわかった。
蜂蜜水が娯楽?
おっちゃんが甘い物山ほど買ってあげる。
こんな健気な子にはご褒美を沢山あげても罰はあたらん(力説)

>つるかめつるかめ
……くわばらくわばら
近寄りたくねぇ


不味くも無く旨くも無いスキル、お茶でも発揮とは。
ただ、これを万人向けに発揮できたらやりようで商売できますな。


陳蘭さんの名誉の為に申し添えますが、飲み物は 水が要です。
現代の水道水で淹れたらどんな良いモノでも並に逆に汲み立ての天然水なら並が上に変わる不思議。


とはいえ、基本を知らないと凄まじいモノを飲む羽目になる。

>>158
>とりあえず、袁術ちゃんを甘やかす張勲さんの気分がわかった。
美羽様の可愛さは天元突破が前提。
まずはそこから始めましょう。

>こんな健気な子にはご褒美を沢山あげても罰はあたらん(力説)
そんな有象無象を笑顔で排除しまくる七乃さんマジ溺愛w

>不味くも無く旨くも無いスキル、お茶でも発揮とは。
そこでこその発揮というかw
美味しくないのがポイントです。そこに安心を覚えるというとこに二郎ちゃんの修羅場はあったりするのだろうなあと。

>陳蘭さんの名誉の為に
そですよね。安心して飲めるというのは一つ、大切なことだと思いますのですよ。

>とはいえ、基本を知らないと凄まじいモノを飲む羽目になる。

多分、二郎ちゃんのいらん知識でお茶でもぐらぐら煮たてたお湯が前提なのであろうと思いまするるるr

さて、俺の目の前には百人以上の官僚が整列している。いずれも各部署でのエース級だ。
この、麗羽様の州牧と太尉。そして美羽様の太守就任の記念式典の運営に選抜されたメンバーだ。
ぶっちゃけ、どう考えても俺より優秀な奴らだ。

「あー、実行委員長を仰せつかった紀霊だ。楽にしてほしい」

言いながら様子を窺う。うん、見事に統制されている。

「君らの仕事について口出しをするつもりはない。
 式典の予定については君らの方が把握しているからな。
 だから、俺のことは気にせず各自励んでほしい」

ざわ、と無言ながらも戸惑う空気が漂う。そりゃそうだよね。

「ただし、君らが対処できない事象が起こったときは遠慮なく俺を使ってほしい。
 君らならその判断も含め、適切な判断を下せると思っている」

俺の言いたいことを理解してくれたかな。俺を見つめる視線が心持ち強くなった気がする。

「ぶっちゃけ、こういう式典の運営というのは何もないというのが求められる。
 君らの奮闘に期待するところ、大である。
 その信頼の証として、この式典が終わるまで、真名を許す。
 以降、二郎と呼んでくれ」

ざわり、と今度は音を伴う空気の揺らめきを感じる。
俺は自分の言葉の影響を満足げに見やる。

「よし、それでは状況を開始しようか」

ぱん、と一つ手を打ち合わせた音をきっかけに皆がそれぞれの持ち場に散っていく。
ふむ、予想以上に気合いが入ったようだな。

満足げに俺は頷くと、実行委員長の席にふんぞり返る。
俺の出番がないことを祈りながら。

◆◆◆

さて、今日の式典はすごい。流石にすごい。
何がすごいって、麗羽様、美羽様を囲む袁家首脳がすごい。
まず、武家四家当主が勢ぞろいだ。これがすごい。
うん、とーちゃんとかいつぶりの公式行事の参加だって話だし、張家の当主なんて俺初めて見たぞ。
更に武官筆頭の麹義のねーちゃん、文官筆頭の田豊師匠。
……何気に匈奴大戦の英雄の生き残りが三人揃うって多分今日が最後だぞ。主にとーちゃんの体調的な意味で。
最後のご奉公とばかりに無理を重ねているのは俺と雷薄くらいしか知らない。もはや三尖刀のブーストすら使えないほどなのだ。陰でそこを支えてくださる……あの方には感謝しかない。本来ならば表舞台に立つべき人なんだけどなー。
そして、だからこそ俺は裏方の筆頭としてこの式典を支えねばならないのだ。
うう、そう考えると肩の荷が重いぜ。

賓客もそのことを感じているのだろうか。常にない熱気である。ような気がする。俺ら実行委員はその盛り上がりや熱気をうまいことコントロールすることが仕事なのだが。
こう、気を抜くと俺ですらあの面々が揃っているのに目を奪われそうになるのである。いやあ、威風堂々とはこのことかと。

……まあ、タイムスケジュールに従って式を運営する皆にそのような余裕があるはずもない。
あちこち駆け回り、怒号を上げ、粛々と進行を司ってくれている。俺はまあ、特にやることないので茶をしばきまくっている。
いや、下手に口出しする方が迷惑なのよね、こういうときって。ま、俺の出番なんてない方がいいっしょ。

と。

「ええい、貴様のような木端役人では埒があかんわ!」

おやおや、俺の出番のようだ。軽く周囲の官僚に事情を聴く。
どうやら、席次に不満があるらしい。はは。出ると思ったのよねこういう人。
こういう席でこういうことをするってのが……分かんねえから下に見られるんだよ。
とはいえ袁家の中での序列もあるからうかつに掣肘もできない。
と思ったら大間違いだ。
ククク、序列をもとに反論できないような官僚に文句を言う奴が出るなぞ想定内!

「あー、ども、お久しぶりっすねー」

にこにこと俺がその場を引き継ぐ。絡まれてた官僚には目で退出を促す。
目礼し、感謝の念を送るそいつに軽く笑いかけ、困ったチャンに向かい合う。

「お、おお、これは紀霊殿。ご無沙汰しております」
「ええ、いつ以来ですかねえ。いやあ、ほんと懐かしいなあ。
 そうだ、今度飲みに行きましょう。いい店見つけたんすよー」
「こ、これは光栄ですな」
「ところで、何かあったんすか?俺、一応実行委員長なんで、口、ききましょうか?」

ここでぎろり、と僅かに殺気をこめて相手を見やる。
お、これくらいで引きつるならいちゃもんつけるなよ。とも言えず。

「い、いやいや、紀霊殿の手を煩わせることではないですぞ?」
「さいですか。今日はめでたい日ですからね。ゆっくりと、楽しんで、いってください。
ね?」

かなーり高圧的になっちゃったかもである。
が、序列で言えば俺が恐れ入るような人は式典の主役たちだからな。言ったら格下ばかりよ。
すごすごと立ち去るのを見送って、こちらを窺っていた奴らににやり、と笑いかける。

「さあさあ、手に負えない時は遠慮なく俺を呼んでくれよ?そのための俺だからな!」

うむ、つまり。格下に威張り散らすのが俺の仕事なんである。

◆◆◆

楽進はその身を震わせていた。この栄えある式典の警備班の班長を仰せつかったのだ。
正直、どこの馬の骨ともつかぬこの身には過ぎた任務である。となれば、全身全霊をもって臨まなければならない。

手の中の絵図面を覗き込む。既に何百回と確認したそれはぼろぼろになっている。

警備の仕事とは、七割が道案内、二割が示威。残りがそれ以外である。
そう、教えられたことがあった。そして、そのとおりであるのだと実感している。
警備の腕章を付けていれば、当然のように道案内を頼まれる。
で、あるから式典での見取り図は完璧に覚え込み、実際の地理と合一せねばならない。

示威についてもそうだ。
警備をする存在。その仕事は不埒者を捕えることではない。
そこにいることを喧伝し、厄介ごとを控えさせるのが仕事なのである。平穏無事こそ我らの仕事の証。
で、あるから。
これは私たちの不始末でもあるのだ。
苦々しくも、口出しもできずに楽進はせめて。最大限の気迫を持って場から人を遠ざける。そのようにする。

「何故わしがあのような下賤な者より下座かと聞いているのだ!」

袁家の一員であることをいいことに、反論できない者に食って掛かる。だが、できることもない。のだが。

「あー、ども、お久しぶりっすねー」

気楽そうに話しかけながら、絡まれていた人物を逃がすその様。洗練されていて。
親しげに会話しながら丸くその場を収めていく。
周囲で経緯を見守っていた者たちが安堵し、本来の仕事に取り掛かる。

事もなげに場を治め、軽くため息をつく。
本来であればこのような些事に関わらず、式典の舞台に立つべき方だというのにな、と思う。
しかし、あの方以外があれほど見事に場を収められたろうか、とも思う。

そうか、と納得する。
今日というこの日を、この式典を大事に思うからこそ裏方に回られたのだ。
誰にも賞されることもない、だが、非常に大事な役割。
それを黙って引き受けられたのだろう。

誰に功を誇るでもなく。

すとん、と何かが胸に落ちる。

そうか、そうだな。あの方は……そういうお方だ。
そんなお方だからこそ、お慕い申し上げているのだ。

「……っ!」

頬に血が上る。今思ったことを自覚し、動揺する。が。
正面から受け止めるべきであろう。
だから、思うのだ。お慕い申し上げているのは……武の師としてだけ、ではないのだと。
散々親友たちに指摘されていたことではある。

だが、そのような思いではないと自分を偽っていたのであろう。

所詮自分は弟子に過ぎない。

あの方に助言ができるほど頭は良くない。
あの方の背中を守れるほどの武も持ち合わせていない。
だから、弟子であると自分を偽っていたのだ。この気持ちを誤魔化していたのだ。

とんだ、欺瞞だったのだろう、と思う。

向き合おう。この思いと向き合おう。
そして、お傍にいられるほどの自分になろう。
故に、この思いは届かなくていい。

でも、思うくらいはきっと許されるはずだ。

だから、楽進は熱い思いを込めて見つめるのだ。
紀霊の背中を。
愛する、男の。

背中を。

本日ここまですー

感想とかくだしあー

くだ

乙です

乙でしたー
>>162
>> 事もなげに場を治め、軽くため息をつく。 治安と考えればこれでもいいと思いますが、それだとかなりの騒動な感じがしますし
○ 事もなげに場を収め、軽くため息をつく。 それ以外の2か所ではこちらの字を使ってますし、収拾を付けると言う意味でもそこまで大事になっていない感じがしますからこちらの方がいいと思います

縁の下の力持ちって感じですな。マンパワーが凄いことになってる袁家だからこそできる二郎ちゃん必殺の【責任をとるだけの簡単なお仕事です】と【権力の正しい使い方】・・・しかも文官からすればほとんど雲上人と言っても過言ではない人(漢の盾という場所柄武人が尊ばれそう)からの一時的とはいえ真名の許可。これは理想の上司

乙です。

どこかの横の付く方は脂汗かきながら袁紹様の侍中してるのか、はたまた 雷薄さん辺りからせしめた紀家軍の装束着てしれっと先代様の支えをしているのか。


これって文官団を実力で手中に納めたつう事ですよね。
しかも、祖襦さんも人脈の中に入っている。


……あーあ、田豊さんがほくそ笑んでますよ。
二郎さんの隠居はますます遠くなる。


あとね。袁術ちゃんが必死に頑張っているのが容易に想像できる。
ちゃんとねぎらってあげましょう。


というか、袁術ちゃん。飴、食べる?
おっちゃんが山ほど買ってあげる。

>>165
どもです

>>166
いつもありがとうございます。
自分の国語ちからに信用なんてしてないので、本当にありがとうございます

>マンパワーが凄いことになってる袁家だからこそできる二郎ちゃん必殺の
>【責任をとるだけの簡単なお仕事です】と【権力の正しい使い方】
信じて用いれば応えてくれるから、です

>・・・しかも文官からすればほとんど雲上人と言っても過言ではない人(漢の盾という場所柄武人が尊ばれそう)からの一時的とはいえ真名の許可
これ実はよそ様からのリスペクトなんですけどね。一時的なドーピング的人望は凄いのかなあと思います

>>167
>どこかの横の付く方は脂汗かきながら袁紹様の侍中してるのか、はたまた 雷薄さん辺りからせしめた紀家軍の装束着てしれっと先代様の支えをしているのか。
え、そら脂汗の方でしょうよね。
沮授君あたりは頼りにしているとおもいますし頼っていると思いますよ(実務で)

>これって文官団を実力で手中に納めたつう事ですよね。
二郎ちゃんにその意識はないですが仕事の差配した沮授君はそこらへんまで考えてるかと思います
二郎ちゃん的には裏方でのんびりできてラッキーとかいう感じですね

>……あーあ、田豊さんがほくそ笑んでますよ。
そら田豊師匠は沮授君の差配に満足してると思います

>二郎さんの隠居はますます遠くなる。
本気で隠居したいと理解してるのは沮授君と張紘くらい。
で、そこに協力する人はいないのが彼の人望ですねえw

>あとね。袁術ちゃんが必死に頑張っているのが容易に想像できる。
背伸びして、一生懸命背伸びして。
そんな美羽様を愛でる七乃さんマジエンジョイしてます。

>というか、袁術ちゃん。飴、食べる?おっちゃんが山ほど買ってあげる。
そんなことしたら凡人が動員されそうな案件ですよw
「あの」横着さんが袁術様に肩入れした……だと……的な意味で


焼肉いてきまう

焼肉には唐辛子をたっぷり山のようにかけると美味しいって凪さんが言ってた

>>171
>焼肉には唐辛子をたっぷり山のようにかけると美味しいって凪さんが言ってた
二郎ちゃんは辛いの苦手って言ってだろうらん?

焼肉美味しかったけどメインメニューが17:00で売り切れてて不完全燃焼なので王将いったらおいしかったです

ずびび、と茶をすする。あ、いい茶葉だなこれ。そらそうか。
ここで安い茶葉使ったら逆に担当者が案件である。

うん、つまり暇だ。暇なのである。やったぜ。なしとげたぜ。
俺がふんぞり返っていることを知ったのか、あれ以来、だ。いちゃもんをつける奴が出ることもない。
突発的なテロとかもない。正直、十常侍がなんか仕掛けてくるかなあと思ったりもしたのだけれどもな。流石にそれをやったら戦争だわな。
予定通り、平穏無事にプログラムが流れている以上俺の仕事などない。慌ただしく駆け回る官僚たちを見守ることしかできない。そう。見守ることしかできないのだ。

頑張れ、頑張れ。

ここで暇だからってなんか仕事もらいに行ったら却って迷惑だからなあ。
と言って、居眠りするわけにも、他の仕事するわけにもいかないし。
結局自分で淹れた美味くもない茶――茶葉は一級品――をすするしかないのよね。ちなみに陳蘭の淹れた茶より不味いぜ。濃ゆいだけで不味いという、資源の無駄遣いスペシャルである。
まあ、平穏無事というのはいいことである。のんびりするのは俺の本懐。
キリっとしながらだらけるというのはなんというか、得意ですよ。特技ですよ。きっとね。
後はあれだ、せめて阿蘇阿蘇みたいな暇つぶしが欲しい。
そんなことを考えてきたら来客を告げられた。

いやいや、何で俺宛てやねんと。
麗羽様とか美羽様に行けよ。つーかまだ式典の途中だろうが。これだから空気読めない奴は困るなあとか思っていたのだが。

「二郎さま、曹操殿がいらっしゃいました」

凪が俺に来客の名を告げる。わお。流石にこれは予想外。
凪がどことなくいつもより緊張しているように見えるのは本来……正史における主と邂逅したからだろうか。
彼女が曹操陣営に望んで行くとは思わんが……もしそう告げられたら俺はどうするのだろう。
快く送り出すか、みっともなく泣きつくか。

多分後者じゃないかなあ。マジでいい子だから抜けられると困るのよね。
まあ、そん時は千金を積んでも慰留に努めよう。捨てないで、ってね。誠意とは金額なのだ、きっと。

そんなことを思っている間に曹操が姿を現した。何だろうね、このオーラは。随伴は春蘭である。おう、おひさー。

目であいさつするとにんまりと応えてくれる。ぶっちゃけ嫌いじゃないのよね、この脳筋美女。
からっとしててなんというか、いいのだ。そう、いいのよ。これが人徳とか相性とかいうものかなあなどと思っていると曹操が口を開いた。

いかんいかん。
気を引き締めてその言葉に集中する。なにせ相手は三国一の英雄なのだからして。

◆◆◆

曹操さんからは通り一辺倒の祝いの台詞をいただきました。どもです。
返礼しながら凪にお茶を淹れてもらうことにする。
本当は俺が淹れた方がいいのかもしれんけど、俺って陳蘭より下手だしな!

「へぇ……」

凪の淹れた茶を喫した曹操が感嘆の声を漏らす。
ふふん。
ドヤ顔の俺である。

って、ちょっと待って早速勧誘するとかいかんでしょ。いかんでしょ。

「あのですね、目の前で勧誘されると流石にね。ちょっと待ってよと言いたいんすけど」

喧嘩売ってるのかと、むかつくよりも呆れてしまう。流石は人材コレクター。面目躍如といったところか。でも許しませんからね。

「あら、裏でこそこそと勧誘するのは性に合わないもの」
「裏でも表でもうちの大事な子を持ってこうとしないでくださいな」

俺の言葉を叱責と感じたのか凪が緊張した面持ちで退席する。
あんな素直でいい子を手放すとかありえんからな!
というメッセージを込めた視線を送るが果たして凪に伝わったかどうか。

「んで、わざわざどしたんすかねえ。俺をご指名ということですが」

幾分不機嫌さを出して……強引に話題を転換する。というか、本題だからいいだろう。いいよね。
曹操とかいうのは来賓だからな。本来ここにいるべきじゃあないんだ。さっさと麗羽様とかのとこに行くべきそうすべき。

俺の問いに僅かに思案する顔をして曹操が口を開く。

「そうね、そうよね。
 その、ね……。」

何か口ごもってる。何であれ、だ。ずばずば言うのが貴女の持ち味だろうに。便秘か?いかんな、野菜食え、野菜。

……って流石の俺もそんなこと口にしないよ?
多分口にしたら春蘭にずんばらりんと南斗水鳥拳だよ?

などとアホなことを考えている俺に構わずに言葉を続ける。

「一度きちんと礼を言わないと、と思ってね。
 貴方が私を陳留の太守に推挙してくれたんでしょ?」

やだ……なんか勘に障った?お礼参り?つまり死亡フラグ?

「や、袁家の総意として推挙しましたから。俺の意向とか関係ないですから。関係ないですから」

大事なことなので二回言いました。強調しました。俺とかいう凡人の意思とか関係ないから!関係ないから!

「あら、麗羽に聞いたわよ?
 私を陳留の太守に推挙することを強く薦めたのは貴方だって」

麗羽さまー!何言ってくれてんすかー!
あばばばばばばばば!

目を白黒させている俺を見てくすり、と曹操が笑う。

「正直、意外だったのよ。
 てっきり私は貴方に嫌われていると思っていたから」

はり曹家の連中は鬼門にて災難だと。

はあ?

何言ってんのこの子。

「ん?何をもってそう判断したかは知らんすけどね。
好きか嫌いかって言うと好きですよ、間違いなく」

三国志とか大体まずは曹操でプレイするしな!
色々アイテムも持ってるし人材も充実してるし!

「な、何を言うのよ……」
「いや、実際誤解は解いとかないとですよ。
 だって嫌いな相手を推挙しようとは思わないでしょ?」

曹操も個人の好悪が激しいからな。そして根に持つからな。ここは露骨にご機嫌とらないといかんだろう。嫌いじゃないアピールは実際大事。
うん。そうすると、だ。さっきの物言いは……ちょっと偉そうだったかな。
俺のアレな態度に怒ったのか少し頬を上気させながら曹操は言葉を返す。

「……じゃ、じゃあ前に桂花に言ったことは、その、本気、だったの?」
「ん?
えーと、なんか言いましたっけか」

あれ、ネコミミになんか言ったっけ俺。
思案気な俺を上目づかいにする曹操。
何か可愛らしいなおい。
てか、やべえよ、やべえよ……。笑みとか攻撃的で何たらかんたら。

「その、私が、その。丞相になれるとか……」

お、おう?
ああ、あれね。ああ、覚えてる覚えてる。
多分そんなことも言ったかもしらんなあ。

「ああ、本気というか、当たり前というか。
 太陽が東から昇るのと同じくらいな勢いなんですけどね。
 普通にそれくらいいけるっしょ」

ぶっちゃけその後漢王朝から禅譲される下地まで作っちゃうしな!
いや、この時代最高クラス……というかガチトップのチート英傑なのよね実際。

俺の言葉にしばらく顔を赤くしたり青くしたりした後、キリ、とした表情で俺に問いかけてくる。

「貴方が私を評価してくれているというのはよしとしましょう。
 では、それはそうとして、そこまで評価している私からの誘いを断るというのはどういうことかしら」

え。だって過労死したくないもん。
とも言えず。

「んー、ええと、ですね。主君と部下の関係になりたくないっていうのですかね?
 部下になったらこんなふうに馬鹿な話もできないじゃないですか」

部下になったらギリギリ死なない程度のノルマに追いやられそうだしな!
ベンチャーかつBLACK太守の部下とか死亡フラグである。
サービス残業はいややー!つか、残業自慢とかやってられん。

「へ、へえ……。
 わ、私の下に膝をつくのが嫌というのは、その……。
 私の横にありたい、ってことなのかしら?」

なーんからしくなくしおらしい感じで曹操が重ねて問いかけてくる。
んー、隣とかは置いといて、下に着いたら過労死しそうだからなあ。

「大筋でそんな感じですかねえ」

きっぱりと答えて。あれ、これって結構喧嘩売ってない?
お前は俺をこき使いそうだから部下になるのはお断りだっての。って言ってない?
やべ。やっべ。
これはいけません――。

「重ねて言うけど、能力どうこうじゃあないんですよ。
 俺は、そうだな。曹操殿、貴女という希代の英傑と並び立ちくありたいと、そう思っています。
 いや、分不相応とは思いますとも。所詮凡才であることは自身が一番分かっております。
 ですが少なくとも、袁家の、紀家の俺であればそれに近づけるかな、と思っております」

ぶっちゃけ、主家と生家のご威光がなきゃ、俺なんて木端武将だからなあ。地位あっての俺ですと必死のプレゼンである。だる。

「わ、分かったわ。ひとまずそれで納得してあげるわ」

怒っているのか、頬を朱く染めてそう言ってくれる。
ここは言質をとるべきそうすべき。

「ご理解いただけたようで何よりですよ。だからまあ、俺は俺なりに頑張りますってことでひとつ」

ご容赦くださいませとばかりに媚びへつらった感じで頭を下げる。
格下相手の楽な業務とは何だったのか。配下の官僚たちには見せられない光景であることよ。

「そ、そうね、精々精進しなさいな」
「まあ、俺なりに頑張りますともよ」

よし、なんとか乗り切った!がんばった俺!
これで過労死フラグは折ったぞたぶん!
どひゃー、と内心で深く息を吐く俺に声がかけられる。

「そ、それと!」
「ひゃい?」

まだなんかあんの?ご勘弁を!

「わ、私の真名を許すわ。以降、華琳と呼びなさい。
 それと変にへりくだった口調はやめなさいね!」
「な?え。と。
 ……二郎、ですだ」

どういうことなの……。

「ええ、二郎、私は別に諦めたわけじゃないんだからね。
 麗羽のところが嫌になったらいつでも来なさいな、歓迎するわよ」
「いやいやいやいやいや」

どことなく上機嫌な華琳が室を辞していく。
ぽかんとしている俺の前に春蘭が立つ。そういやいたよね君。

「華琳様に真名を許されるとはなあ、流石だな二郎よ」

ごす、と胸に拳をぶちあててくる。胸ドンとか新しいなおい。

「いや、正直わけわかんねえよ」
「ふ、分からぬならばそれでいいだろうさ。
だがな、華琳様に真名を許されたのだ。無様を晒したら許さんからな」

えー。それってバッドステータスみたいなもんじゃん。

「知らんよ。俺は俺だからな。無様を晒すし失敗もする。
 それを許す許さんとかは知らん。見放すなら今この瞬間だろうよ」

大人しく帰ってくれませんかねえ。それがご不満なら真名も引き揚げてくれていいのよ?損切りって、大事だと思うのです。

「そうだ、それでこそ二郎だ。だから貴様は面白い。
 だから貴様は華琳様の真名を預かるに足るのだよ」
「ちょっと待って文脈おかしい……おかしくない?」
「おかしくないとも。
 普段は賢しいくせに、肝心なところで愚鈍よな」

くく、と笑みを押さえて春蘭は去る。去っていく。
その様は颯爽という言葉を全身で表現して、薫風を纏う。

と、歩を止め見返る様には爽やかな艶すら浮かべ、ぐ、と拳を示す。
いや、意味わからんよ?武人とかが分かり合うとかそういう回路俺にはないからね?
いや、満足そうに歩み去らないで!今のやりとりで別に通じ合ったものないよ!ないよ?

思うのです。
やはり曹家の連中は鬼門にて災難だと。
敬して遠ざけないといかん。はっきりわかんだね。

本日ここまですー

感想とかくだしあー

題名は「凡人とはおー」
もしくは「覇王問答」「覇王対峙」「凡人危機一髪」

むむむ。

相変わらず募集いたしますたすけてぼすけて

なんとか3月でこの章を終わらせたいなあと頑張ります

乙でしたー
>>173
>>そんなことを考えてきたら来客を告げられた。
○そんなことを考えていたら来客を告げられた。
>>174
>>やだ……なんか勘に障った?お礼参り?つまり死亡フラグ?
○やだ……なんか癇に障った?お礼参り?つまり死亡フラグ?  怒りが向いた、ならこれですね
○やだ……なんか勘付いた?お礼参り?つまり死亡フラグ?   お礼参り?と続けてるので違うと思いますが裏に気付かれたと思ったならこちらですね
>>はり曹家の連中は鬼門にて災難だと。
○やはり曹家の連中は鬼門にて災難だと。  ところで曹家って言ってますけど曹操さん以外に曹家の人と知り合ってましたっけ?夏候惇・・・は気に入ってるって言ってるし
○?やはり曹孟徳と言う存在は鬼門にて災難だと。  いっそ名指ししちゃってもいいかもしれません。しいて言えばネコミミ軍師も鬼門ですが・・・
>>176
>>俺は、そうだな。曹操殿、貴女という希代の英傑と並び立ちくありたいと、そう思っています。
○俺は、そうだな。曹操殿、貴女という希代の英傑と並び立つ、そうありたいと、そう思っています。  もしくは
○俺は、そうだな。曹操殿、貴女という希代の英傑と並び立ちたいと、そう思っています。 上の方が力がこもってる感じがしますかね
>>と、歩を止め見返る様には爽やかな艶すら浮かべ、ぐ、と拳を示す。  間違い?微妙
○と、歩みを止め見返る様には爽やかな艶すら浮かべ、ぐ、と拳を示す。  これだと意味が重すぎるかな
○と、足を止め見返る様には爽やかな艶すら浮かべ、ぐ、と拳を示す。  でどうでしょう

敬して遠ざてるとか言ってるけど二郎ちゃん自分から春蘭に近づいたよね。そういえば夏候惇って曹家の分家筋だっけ?
二次創作でよくある『華琳様の誘いを断るとは~』とか『華琳様の真名を許されるとは~』って斬りかかってくるトンちゃんはいなかったんだね!
う~んむ・・・曹操は苦手意識とかその他諸々で鬼門扱いも仕方ないけど春蘭はどこら辺が鬼門なんでしょう?今回も『お前はお前だから良い』って感じで好意的だし、だからって無理な勧誘もしてないし、ちょっと分からない

タイトルは【凡人、覇王に真名を許される】とかシンプルなのでいいかも?実際彼女が男性に対等を許すのって激レアな印象。部下に許すとか一刀君みたく誇りから預けるとかでなくて・・・まあ多少はお礼の気持ちもあるだろうけど

>>178
赤ペン先生いつもありがとうございます
今回は普通に誤字脱字ですた

これマジで見返してるんですが、やはりセルフチェックは目が滑るのだなあと思ったり

>二次創作でよくある『華琳様の誘いを断るとは~』とか『華琳様の真名を許されるとは~』って斬りかかってくるトンちゃんはいなかったんだね!
根回し地固め大事実際、ということで
まあ、主人に粉かける男に威嚇するというのは様式美ではあるのですが、先にそっちと気脈を通じたらそらそうなるよという感じですかね
なおネコミミ

>春蘭はどこら辺が鬼門なんでしょう?今回も『お前はお前だから良い』って感じで好意的だし、だからって無理な勧誘もしてないし、ちょっと分からない
㌧姉の思考回路が分からないんですよ。何か好意的だけどそれがなんでかってのが分かってないのです

別に餌もあげてない(二郎ちゃん主観)よそ様の猛犬に懐かれても。その……なんだ、怖い。
その飼い主はもっと怖い。

今のところこんな感じでしょうか。

>実際彼女が男性に対等を許すのって激レアな印象。部下に許すとか一刀君みたく誇りから預けるとかでなくて・・・まあ多少はお礼の気持ちもあるだろうけど
麗羽様から寝取ってやろうというのがでかいです。
人材コレクターであるのと、友人なんて麗羽様くらいでぼっちこじらせてて、その最愛の部下を寝取るとか……素敵やん?

みたいな。

あとはやはり自分を宦官の孫としてでなく、評価してくれているというのが大きいですね。
劣等感の塊なのですよ、このころの覇王は。いや、胸部装甲はどうしようもないですけれども。
だから「寂しがりやの女の子」なのです。

なお凡人はブラック企業たる曹家にはバリバリ警戒している模様。

乙したー
曹家関係では二郎ちゃんダメダメやなぁ・・・

それにしてもはおー様可愛い・・・

乙です

曹操さんと二郎さんの思考のかみ合わなさにニヤニヤしてました。
二郎さんは「個としての 曹操さん」を見て無いんだな。
転生記憶が生身の曹操さんにバイアスをかけてる。


夏侯惇さんは正直二郎さんと敵対する理由無い。官位の件で人となりを見ているし、一朝事あれば 命がけの立場上現代以上に人を見るだろうし。


お茶の下りは笑いました なるほど、陳蘭さんのお茶を黙って飲むはずだわ つか自分と比較したら陳蘭さんのお茶って旨くないかい?


次回も楽しみにしてます

>>180
>曹家関係では二郎ちゃんダメダメやなぁ・・・
袁家キラーですからね
内心ガタガタプルプルしてるんやで

>それにしてもはおー様可愛い・・・
尊い……尊くない?

>>181
>曹操さんと二郎さんの思考のかみ合わなさにニヤニヤしてました。
成立している。通じ合っているとは言っていない会話は暫く続くのではないでしょうかw

>二郎さんは「個としての 曹操さん」を見て無いんだな。
>転生記憶が生身の曹操さんにバイアスをかけてる。
二郎ちゃん「袁家に酷いことするんでしょう?三国志演技みたいに!蒼天航路みたいに!」

……基本的に、こいつが俺の死か。くらいに思ってますw
張飛に殺されるのを知っているので劉備陣営についても以下略

>夏侯惇さんは正直二郎さんと敵対する理由無い。
将を射んとする者はまず馬を射よ、とはよく言ったもので。
配下がお邪魔無視ならばまずは配下とキャッキャウフフすればいいじゃないというお話ですねえ
㌧姉の場合どう考えても自分が気に入ったら、はおーと仲良くしても嫉妬とかしないと思うのですだよ。

>お茶の下りは笑いました
気にかけていただいていましたので、ご笑納いただければw

>つか自分と比較したら陳蘭さんのお茶って旨くないかい?
だから文句とか言いませんし、しみじみと味わっておりますw
陳蘭ちゃんは飯マズではありません!飯微妙もしくは普通なだけです!
凪とか流琉みたいなマエストロが存在してるだけです!

>次回も楽しみにしてます
ありがとうございます!

流石に月内章完結は厳しいかな、と。
あと幾つかのエピソードですががが。

「やほー!たんぽぽだよー」
「見れば分かるって」

俺ご指名の来客。厄介な人物の連発かなと思っていたのだ。
来客その弐は涼州に咲く一輪の花……って感じでもないか。と言うと失礼にあたるのだろうか。
漢の名将馬援――詳細はググってください――の係累たる馬岱こと蒲公英である。

「ほんとなら叔父様とかお姉さまが来るべきなんだろうけどね。
 ちょっと手が離せないみたいで、たんぽぽが来ることになったのー」

まあ、基本涼州は火薬庫だからなあ。バルカン半島も真っ青だぜ!
だって涼州から中央への道、嘘みたいに平地ばっかりなんだぜ?あそこが陥落したら長安くらいまではまっしぐらなんだよね。
まあ、馬騰さんがそれを実証しちゃったけどな。平地を行く騎兵を止められるものかよ。内外ともに狙う要地なのですよ、ガチで。騎兵というのは第一次世界大戦まで戦争の決戦兵力たることを担っていた兵科。そらモンゴル強いわ。
まあ、そこに義兄弟たる馬騰さんを――一度反したというのに――配置する何進の戦略的センスと度胸には脱帽である。
そして我が袁家と協調路線というのもね。普通は目の上のたんこぶとして排除にかかるだろうに。
国家の最重要は国防。それが分かってるチートだから何進と結ぶのだよ。こちらもね。だって何進って史実でも魔窟たる洛陽の中枢で政治的、軍事的に負けなかったんだぜ?こわや、こわや……。

「そうか。まあ遠路はるばるご苦労さん
 大変だったな?」
「いいのいいの。実際楽しんでるしねー。
 ご飯もすっごく美味しいしね。うん、これは役得ってやつかな?」

にひひと、ほくそ笑む姿に苦笑する。おいこらそこの名家の令嬢、笑い方が小悪魔っぽいぞ。
如才なくあちこちの勢力と接触をしている姿の報告を受けてはいる。馬騰さんが動くと影響力的に色々洒落にならんからなあ。色んな意味で頑張ってるよね。がんばれ、がんばれ。
まあ、涼州が大変そうなのは確定的に明らか。董卓とか韓遂とか匈奴とかほんと、俺ならストレスで胃がマッハだ。

「んー、必要なもんあったら言ってくれよ?
 涼州が乱れるとまずいのよね。実際」

まあ、不味いというか、詰む。らしい。ガチで。
沮授が言ってたんだから間違いないんだぜ。張紘も同意してたしな!

「今のとこ大丈夫みたいだよ?
 でも……そだなあ。せっかくだからなんか欲しいかもー」
「おう、どんとこい」

ふはは、金で解決できることならまかせろー。

「んー、でもたんぽぽ頭悪いからよくわかんなーい」
「おい」

おい。

「だから、一度涼州に来てよ。
 で、必要そうなものを二郎様が決めて?」

にしし、と笑って言葉を続ける。
なるほど、と思う。そして、こいつ俺と似たような思考回路してやがるなと。
打算もある。好意もある。そして求めるのは最高の効率。コストパフォーマンス。
分かるやつに任せてしまえという割り切り、そして結果を受け止める覚悟。
この笑みの奥に隠した覚悟。

「叔父様もきっと喜ぶと思うんだー。
 あ、お姉さまもね?」

手札なぞないに等しい現状で最適解を模索する。その姿勢には敬意を表すべきだろう。
なるほど。俺と歓談するだけでも、察しのいい奴は馬家に便宜を図ろうとするだろうしな。そういや、涼州は天災に襲われていたのだったか。蝗という。
何進も援助をしているだろうけど、ここは男気を見せるべきそうすべき。食料がかなりだぶついてたって沮授が言ってたし。あまりに急激に値下がると、豊作貧乏まっしぐらである。袁家が買い取り義倉に蓄えるとしても限界があるしな。沮授が言うくらいなのだからその限界がやばいということであろうし。

「さよか。まあ、機会があれば伺うとするさ」
「うん、楽しみにしてるね!」
「はいな」

それからしばらく純粋に馬鹿トークを繰り広げ、去る蒲公英を見送る。
そして思う。涼州にお邪魔するときには更なる手土産を、と。

◆◆◆

「二郎様、面会を求める方が」

凪が俺に声をかけてくる。華琳に蒲公英。これでお腹いっぱいなんだけどね。割と。

「ん、誰?」
「それが……名乗られずに、『飛燕』とだけ」

は?マジか。
まさかの符号に血が沸く。いや、冷たく冴える。

「通せ」

追い返してくれ、と言いそうになるのをぐっとこらえる。
俺も丸くなったもんである。
なお、流琉を背後に緊急配備しました。当然だよなあ?

「久しいねえ」

華麗な衣装に身を包む美女……黒山賊の頭目である張燕その人である。まさかのご本人登場である。これには俺も驚いた。
だって普通使者とか出すだろうよ。だが、それだけに用件に警戒心がバリバリ高まる。
なに、いざとなっても流琉がいるから俺の命はなんとかなるだろうよ。頼んだ、流琉!
熱い眼差しを受けて流琉は……。

「はい、お茶ですね!」

ち、違わないけど違う!そうじゃなくて!いや、流琉の茶なら美味しいから場は和むだろうけどさあ……。
気を取り直して気分は圧迫面接。それくらいの勢いで押し切る。いくぞ!

「で?」
「おや、つれないねえ。せっかく愛しの君に会いに来たっていうのにさあ」

ほう。
いっそ見事に煽ってくるその言。却って落ち着く。

「一応、不倶戴天の仇敵ということになってる。と思うんだが」
「おおっぴらにはお目にかかれないからねぇ。こういう時でもないと」
「まあ、一理あるな」

麗羽様たちにスポットが当たってるからな。
裏方な俺とか流石に誰も注目せん。
そこに目を付けるあたり、張燕のセンスは大したものである。そしてご本人登場とか。
思ってもそれを普通はできない。大胆不敵とはこのことである。

「で?」

再度問いかける。
こちらからの問いなぞしない。その意味を分からぬ張燕ではない。
はずなのだが、その応えは俺の想定外なものであった。

「いや、本当に挨拶に来ただけさね。
 これからもよろしく、ってね」

にまり、と獰猛な笑みを浮かべる張燕。

こいつに思う所はあるんだが、敵に回すと厄介極まる。それを再認識する。
くそう、横に沮授か張紘がいればなあ、と思う。
くそう!人手不足ここに極まれり!だよ畜生。傍らに誰か知力90以上の軍師が急募であると痛感する。

「こちらこそ、だな。
 なんかいるもんとかある?」

仕方がないので懐柔方向である。だって黒山賊って史実全盛期の袁紹だって手を焼いたんだぜ?いわんや俺をや。である。

「おや……?太っ腹だねえ。
 ……そうさねえ、今のところないさね」

ふむ、てっきりたかられるかと思ったんだけどな。実際なんか要求くれたほうが安心できるんですけどねえ。いや、そんなこと先刻ご承知なんだろうなあという笑みがね。もうね。
俺にどうしろというのだ……。

「まあ……、ね。気が向いたら常山に来ておくれよ」
「そっちに行くとしたら袁家軍総出だろうからな。受け入れ態勢は任せるが」

せめてもの恫喝。いや、威嚇にすらならないって俺が知ってるから何も言わないでくださいお願いします。お願いします。何でもしますから。
とは言え、だ。黒山賊の本拠地か。一度見てもいいかもしらんな。というか、見られて困らんのかいな。

「はは、袁家と正面切って争うつもりはないさね。
 それを言葉だけで信じてくれと言っても無理さねえ……?」

きっぱりと断る俺に艶然とした笑みを俺に向けてくる。視線が、ぶつかる。
曖昧な笑み。そして目を伏せ、頭を下げ、脇に置かれるのは……って。
短刀に針とかの暗器に怪しい粉薬に……。
出るわ出るわ。俺、生きてるのがやったぜ的な。

そして、悪びれる様子もなく、笑みは深い。
いつでも殺せるのだ、と言われても割と困る。だって俺って袁家でも暗殺されるリストトップクラスの駒だからして。
だが、それを知っているにしても知らないにしても。だ。
その誠意に思うところはあるよ。あるって。

「ふむ、機会があれば一度お邪魔するとしようか」

俺の言葉に、ほ、と息を吐く。助かった、とばかりに。或いは成し遂げた、とばかりに。

「じゃ、そろそろ失礼するとしようかね」

前言撤回。その身の保身なぞあるものか。
身を翻すその装束。深紅。真紅。見せつけるかの紅赤朱。

「今後ともよろしくお願いいたします……」

その言葉は一体誰のものだったのだろうか。
それを知るものは一様に言葉を噤むのであった。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

案は「凡人と訪問者」「凡人と」「凡人の覚悟」

今一つなのは今更なのですが、案をお願いしますマジで困ってます。

多分あと庭には二羽鶏がいて二話で完結予定です

から揚げと白米の暴虐さを考えたらこれからの展開はどうということはないと思いますまじで

乙でしたー
>>185
>>きっぱりと断る俺に艶然とした笑みを俺に向けてくる。視線が、ぶつかる。
○きっぱりと断る俺に艶然とした笑みを向けてくる。視線が、ぶつかる。

たんぽぽって生命力強いよね。などと名は体を表すを実感しつつ、凡将伝で好きなオリキャラベスト5の山賊姉さんがキター(ちなみに1位は男です、2位も男です…ホモじゃないよ)陳蘭ちゃんは好きなんだけどなんというか目立たないというかいるとホッとすると言うかいないとちょっと落ち着かないというか・・・良い意味で空気のような存在感
別の恋姫二次読んでて思いだしたけど呂布も陳宮に真名は許してるけどなぜか真名で呼ばないよね(しかも真名で呼んでって陳宮がお願いしてるシーンがあったような)
【凡人で綱引き】とか(笑)、【凡人へのお誘い】とか・・・二郎ちゃんも言ってるけど二郎ちゃんが呼び出しに応じたらそれだけでパワーバランスに大きな影響があるよね

> 多分あと庭には二羽鶏がいて
>
三羽烏はどこにいるのでせう

>>188
ありがとうございます!
むむむ。中々完封とはいかないものですね。精進せねば

>たんぽぽって生命力強いよね。などと名は体を表すを実感しつつ
言われて確かにと思いました
なるほど

>凡将伝で好きなオリキャラベスト5の山賊姉さんがキター
実に動いてくれるキャラです。

>良い意味で空気のような存在感
言い得て妙ですね。ありがとうです。
控え目なのでほっとくとずっと黙ってます。

>呂布も陳宮に真名は許してるけどなぜか真名で呼ばないよね(しかも真名で呼んでって陳宮がお願いしてるシーンがあったような)
ガバガバですからねぇ……。できるものならば袁家ルート書いてみたいっすねw

>>189
>三羽烏はどこにいるのでせう
凪は出たでしょ?(すっとぼけ)

「ふう、流石に疲れちゃいましたねー」

張勲は軽く首を振り疲労を身体から追い出そうと伸びを一つ。
何せ、この式典の諜報活動、防諜活動を一手に引き受けていたのだからして。
どこぞの凡人とは違った苦労がそこにはある。皮肉なことにその苦労の質を最も理解できそうなのがその凡人であるのだが。
そんな彼女に不意にかけられる声。

「ふむ、ご苦労だった。娘よ」

背後からかけられた声に驚く風もなく、張勲は応える。

「いえいえ、お父様こそ。
 でもよろしかったんですか?衆目に身を晒すなんて」
「ふん、流石にあの席では、な」
「まあ、張家だけ当主が出席しないとかまずいですよねー」
「そういうことだ」

くすくす、と笑う張勲を平淡な目で見降ろす。
そこには一切の感情は込められてはいない。

「それも今回が最後だ。張家はお前が継ぐのだからな」
「はい、承知してますー」

暫くすれば張家と紀家についても代替わりする。
それを決めたのもこの男だ。

「お父様は如南へ赴かれるのですよね?」
「ああ、あちらはまだ。……色々と未整備だからな」

蜘蛛の糸を張るのだ。張り巡らすのだ。

「それでは、美羽様が赴任されるまでによろしくお願いしますね?」
「任されようとも」

僅かに愉悦を感じさせる笑みを浮かべ、言葉を続ける。

「して、紀霊はいつ排除するのかね?」
「あは、そうですねえ。十常侍が排除されてからかなー、と思うのですが?」

さらりと、この場にはいない人物の生殺与奪を語るのもいつものこと。むしろこの親子の会話に出ることが、どれだけ重要人物かを示唆するくらいである。

「ふむ、そうだな。妥当だろうよ。
 朝廷は何進と宦官に任せればよかろう」

思案する父親を張勲は眉一つ動かさずに見守る。
なに、思考は誘導するものである。

「そうですね。そこの舵取りは難しいでしょうがなんとかなるかと。
 中央の政争は傍観。袁家は変わらず国防を担う。
 どちらが勝つにしても、走狗を煮るほど馬鹿じゃないでしょうし」

張勲の言葉に満足げな笑みを浮かべる。

「くく、楽しみだな。信頼しているお前から引導を渡される紀霊が」

人の絶望に愉悦を覚えるその性(さが)。張勲には理解できても共感できないそれ。だが、それは張家に根付いているのも確かである。

「そうですねえ。身内には甘いですし。
さぞかし、さぞかし狼狽(うろた)えるのでしょうねえ」

まあ、狼狽する様は頻繁に見せてもらっているのだが。

「言うまでもないが、本末を転倒するなよ?
 紀霊を排除するのはあくまで袁家のためだ」
「ええ、存じております。
 くす、二郎さん、どんな顔をするかなあ。楽しみだなあ」

ええ、本末なんて転倒するわけがないとばかりに張勲は笑みを浮かべる。それは満面。
そして張勲の言葉に満足げに頷く。呟く、語る。

「お前は張家が生んだ最高傑作だ。
 黒幕気取りの紀霊など、物の数ではない。
 無論、十常侍も、何進もな。お前が望めば天下すら掌中だろうよ」

だからこそ。

完全数である六を超える七を真名に抱いているのだ。
完全とは停滞に他ならない。更なる高みはこの人形なのだ、と。

「ええ、私はお父様の操り人形。
 その糸を、意図を巡らし、毒を注ぎます。
 袁家と、張家に繁栄を」

満足げに頷く様子を、常と変わらぬ笑みで包み込む。

「よろしい。
それでは、委細は任せたよ」

応えてくすくす、と張勲が笑う。

「ええ、楽しみです。その時が。
 本当に楽しみです」

蕩けた顔で、軽く呟く。
張家当主は既にその場におらず。

「ああ、楽しみだなあ。本当に楽しみだなあ。
 うん、楽しい。楽しみ。
きっと楽しい」

艶然とした笑み。禍々しい笑み。
見るものもいない室内で張勲は笑い続ける。笑い続ける。

張家の最高傑作たる彼女。張勲。
彼女の笑みは深まり、高まる。

そう、表情の周期すら統制した彼女の頬が緩むのだ。つまりはそういうことである。

「いよいよかぁ。ちょっと緊張しちゃうかなー。
 ま、それはそれとして」

細工は流々。後は仕上げを御覧じろ。

貼りついたような笑み。そのままに張勲は場を後にする。
そして、いつもの通りに悪だくみをするのであった。

本日ここまですー
感想とかくだしあー


七乃さんは袁家にて最強(公式)
今作は七乃さんの本気でがんばるものがたりでもあります

タイトル案は「絡新婦の笑い」「決別」「分水嶺」

なんかいまいちだなあ。いつものことですが。
よろしくお願いしまするるー。

昨日は鹿らしいウノゼロで気分が良かったです。
新年度から幸先良いなぁ。

鹿が年末年始絶好調で、鹿と言えば、
でこちらを思い出して
久々に読み返そうと思い立ってから早3カ月。
リライト始まってる!
と驚いてから数えても早1カ月(笑)
追い付いてからレスしようと思ってたら、
思えば遠くに来たものです。。。

リライト版ではオリキャラのキャスティングや
それぞれの能力値が伏せられているので、
より読み手によるイメージがしやすくなっていますね。
特にねーちゃんや不敗師匠の描写が
大幅増量されているのが嬉しいです。

今回更新分のタイトル案。
後ろ2つは勘のいい人ならネタバレに
なってしまうのではとも思いますので(笑)
「絡新婦の嗤うとき」、「絡新婦の雌伏」とか。
…初めて考えてみましたが難しいものですね。

ここからのリライトも楽しみにしております。

>>195
>昨日は鹿らしいウノゼロで気分が良かったです。
前評判が高いと鹿はアカンので今年はあかんやろなあと思っていたのですがががw

>リライト始まってる!と驚いてから数えても早1カ月(笑)
ちまちま書いておりまする。なろうの方もよろしくお願いします。

>リライト版ではオリキャラのキャスティングやそれぞれの能力値が伏せられているので、より読み手によるイメージがしやすくなっていますね。
なろうに投稿するから文章だけでやってみんべと思ったらステータス系のお話がそこかしこにあったでござるw

>特にねーちゃんや不敗師匠の描写が大幅増量
好評でよかったです
オリキャラは最低限にしようと思っていたのですが、三国志なので無理でしたw

>…初めて考えてみましたが難しいものですね。
そうなんすよ。毎回苦労しておりますので参考にさせていただきまする

乙でしたー
今回は誤字はみつからなかったので粗探しを(笑)
>>193
>>表情の周期すら統制した彼女の頬が緩むのだ。つまりはそういうことである。  この文章だと作った笑いじゃなくて思わずの素の笑顔になってるようですが
(中略)
>>貼りついたような笑み。そのままに張勲は場を後にする。  この文章だと表情の周期を統制した完成された作り笑いっぽい気がします
○満面の笑み。花がほころぶ様な笑顔そのままに張勲は場を後にする。 あくまでも一例ですが逆に綺麗な、無邪気な様な笑顔の方が彼女の凄みを表現できるような気もします
【張り付いたような笑み】だと上の文章がどういうこと?になるので笑みの表現は変えた方が良いかな~って思いますね

父親の思考を誘導したところに焦点を当てて【絡新婦の意図】、父親に応えつつ自分の答えを出したようなので【絡新婦のコタえ】、心配は微塵もしてないだろうけど…【絡新婦の心配り】とかどうでしょう。【絡新婦のワラい】漢字よりもあえてカタカナにするとその意味を読者が考えて面白いかもしれませんよ、笑い?嗤い?哂い?
七乃さんがラスボスの風格出してて空気が旨い!!絶対私ココにいたら腹下すわw

>>197
やったぜ!久しぶりに誤字脱字を生産せんでたぜ!
※普通にそれくらいしろ

>今回は誤字はみつからなかったので粗探しを(笑)
そうだよ、赤ペン先生の労力はそっちに生かすべきそうすべきなんだよなあ……
精進あるのみやでぇ

>】漢字よりもあえてカタカナにするとその意味を読者が考えて面白いかもしれませんよ
そうですねえ。七乃さんの真意が分からない以上、そうする方がいいですねえ……

>七乃さんがラスボスの風格出してて空気が旨い!!絶対私ココにいたら腹下すわw
実際、七乃さんとか、はおーとかの高スペック女子の隣にいるだけで擦り減りそうですよマジで

やはり二郎ちゃんが、さくっと隠居したいというのは尊い理想だと思います(錯乱)

「お疲れ様、と言うべきなのかな?」
「おうよ、あんがとね」

式典の翌日のことである。裏方に回っていた俺に、敢えて当日ではなく翌日に面会を求めてきたのは、気遣いの人白蓮である。

「まあ、おかげさまで大過なく式典も終えることができたし……」

後始末とかもあるのだけど、実務は式典チームにお任せ。俺は夕刻から開かれる予定の打ち上げに財布だけ参加の予定である。うむ。奢りである。お大尽というやつである。
支払いなら任せろー。

……上司元気で留守がいいってね。財布があれば尚よかろうよ。

「しかし張家も代替わりなんだろう?
意外だな。紀家も、と思っていたんだが。と言うか、実際のところはもう継いでるようなもんなんだろう?」

お流石の慧眼である。って韓浩がいたらそら内情とかバレバレよね。そらそうよ。
とは言え、あの鉄面皮からそこらへんの情報を引き出すあたり白蓮のコミュ力は流石と言わざるをえない。あいつ、ほっといたら一日無言とか普通だからな。
袁家配下の四家。世代交代は一応順調に進んでおり、当主人事については紀家を残すところとなっている。

「まあね。その通りさ。とは言え、俺が紀家を継ぐのはもちっと後かな」

そう。もうちょっと後になる。というかしてもらっているというのが実際のところだ。ねーちゃんとか師匠からは無言の圧力もあったりするのだけんども。
いや、別に紀家当主になって色々と公務が降ってくるのが面倒くさいという訳じゃないよ?

「へえ、二郎がそう言うなら何か考えがあるんだろうけどさ。
 そうなると……ちょっと遠い存在になっちゃいそうだな」

何言ってんのこの子。

「襄平太守になる方が何を言うのやら、だ。
北方最前線の要地だぞ」
「いやまあ、そうなんだけどさ。
……現実感ないんだよな」
「とか言いながら仕事は待ってくれないぞ」

俺の言葉にひく、と顔を引きつらせる。おお、美人が台無しに……ならない!

「それを言うなよ。未だに現実感ないんだから」

はあ、とため息をつく姿がいつもの白蓮だ。
きっと太守になっても、州牧になってもため息をつきながら頑張るんだろう。
その重責から逃げることはせずに。

頑張れ、頑張れ。

「うけけ、まあ準備期間あるだけましじゃね?」
「ま、まあそうだよなあ。それに二郎」
「ん?」
「ありがとうな。韓浩と魯粛にはすごく助けられてる。
 あの二人がいるから私はここで二郎と話していられる余裕があるんだ」
「そうかい、それならよかったよ。
 二人とも逸材というか俊才というか、傑物だからな。それをきっちり使いこなしているあたり白蓮はすごいよ」

俺の言葉に白蓮は赤面する。

「よしてくれ。どちらかと言えば私がこき使われているという感じだぞ。
 朝から晩まで気が休まる暇もないさ」

遠い目と涙目を両立するという器用なことをするなあ。

「いやいや、あの二人のしごきとか俺なら逃げ出してるよ」

俺の本音に白蓮は苦笑する。いや、結構……というか純度100%の本音なんだけどね。

「まあ、おかげさまでなんとか太守の仕事についても目処が立ってきた……気がする」
「そか、それは何よりだな」
「まあ、次は州牧に向けて精進しないといけないんだけどな」

たはー、という風に嘆息する。

「うきき、まあ、頑張れ」
「二郎はいいなあ、紀家を継ぐとなっても気楽そうで」
「優秀な幕僚に恵まれてますから」

キリリ、と決め顔の俺だが言ってる内容は割と情けないのは自覚してます。俺の実力なんて大したものではないのだから、驕ったらあきません。奢るはいいけど驕るはNG。集(たか)られている内が華よ。

「うーあー!
 じろうー!」

ぽかぽかと白蓮は俺を小突きまわしてくる。
ハハッ、ワロス。

ひとしきりじゃれ合った後、白蓮がちょっと真面目な顔で俺に問いかけてくる。

「なあ、二郎。相談なんだが。
韓浩と魯粛。少し……借りる期間を延長できないだろうか」
「ん?」

正直俺にとっても大事な人材だ。雷薄とか事務仕事が回ってきて大変そうだし。ほんと、大変そうなのよね。

「州牧の仕事が軌道に乗るまででいい。頼む」

そう言って俺に頭を下げてくる。

「頼む、と言われてもな。猫の子じゃあるまいし……。ほいほい貸し出せないぞ」
「分かっている。袁家の、紀家の中でもどれだけあの二人が傑出しているか。
 そんな二人を貸し出してくれた二郎の厚意については骨身にしみている」
「ん」

軽く頷いて続きを促す。

「だが、いかんせん私の配下は所詮地方軍閥の配下だ。今はまだ大きな組織を回すことなんてできはしない。
 もちろんそれじゃいけないって分かってる。だから時間をくれ。
 私が太守になると知って旧友も何人か招聘に応じてくれる。
 だが、流石に実務に習熟するには時間が必要だ。
 それが州牧となればなおさらだろう。
 私の、私たちの仕事が滞ればそれだけ民に迷惑がかかる。
 私の至らなさで領内を荒らすことは避けたいんだ。これについてはいつか必ず償う」

だから、頼むと再び深々と頭を下げる姿に俺は何も言えなくなる。

「あー。なんだ、そんな風に言われたら断れんよ。分かった。
 その分、きっちりと頼むぜ?」

何を、とはあえて言わない。
言う必要もないだろう。
俺の言葉に白蓮は瞳を潤ませ、再び頭を下げる。

「く、済まない」
「よせやい。
こういうときはな。……ありがとう、って言うんだぞ」

謝られるより喜んで欲しいよね、こういう時って!

「あ、ありがとう……!」
「にひ、いいってことよ」

湿っぽくなりそうな空気を払しょくすべく馬鹿トークをしばらく続ける。のだが。
耳にしたのは。

「いやあ、でも助かったよ。やっぱ最近微妙に物騒だからなあ」
「へ?そなの?」

割と世は平安だと思っていたのだけんども。

「ああ。やはり世は乱れてきているのかなあ、ってね。」
「なんだよ、やはりって」

背筋に何か寒いものを感じながら白蓮に問いかける。襄平も治安には問題なかったはずだ。
引き継いだ後白蓮が治めて治安が悪化するなんてこともありえない。何か見落としてたっけ?

「二郎は知らないのか?『天の御使い』の噂を」
「え、何それ超初耳なんだけど」

俺が、天の御使いという単語を認識したのはこの時が最初であった。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

地味様は癒し……だけじゃない!

題は「御使いの噂」「地味様と風聞」かな?
或いは「治安が20下がる噂(K●EI的な意味で)」

むむむ。

乙したー

使徒、襲来 みたいな?

乙です。

孫家の三の姫と比較すると馬岱さんの方が現実的な教育受けて自らの立場を自覚した立ち回りしているような?
ま、馬援さん自体ちゃんとした大人ですし最前線で育ったのと四方圧迫の中で育った環境の違いもあるか?

張燕さん。同じ張姓の蜘蛛の巣をよくかいくぐって来れたね(感心)
仇敵認定は変わらないからそら(緊張状態になるのも)そうよ(違う?)
ただ流流ちゃんの真面目さんぶりになんかこう和んだ。


とりあえず、重臣認定されている某横氏が謀略側からは眼中に無いみたいで一安心。つか本人が言っているように小物認定されているんでしょうな。
張勲さんはとりあえず袁術ちゃんを守っている限りは「がんばえー」と言いましょう。
つか張勲さん。避妊、してるでしょう?(唐突)

韓浩さんと魯粛さんのおかげで一回り成長しつつある公孫賛様。というか、この方管理職や役員級なら正直欲しいです。三顧どころか本人が承諾するまで通いつめますよ。
ただ、妙な情報も同時に持参されたようで。

>>203
使徒ならまだましでしょう。正直この作品内ではバイオテロ級のうっとうしさでしょう。
ごめんなさい。天の御使いはここではいらないっす。本気で思ってます。

乙です

地味様健気ですなぁ
真摯に頑張ってるのは好感持てます
これで桃色とお友達でなければ…

噂「ちんこが来たりて腰を振る」(横溝風


天下統一伝やってるけど幼女をタコ殴りにするのはどうだろww
ガチャでSR風がでてちょっと嬉しい

>>203
>使徒、襲来 みたいな?
死海文書に載ってるくらいに確定的に明らかw

>>204
>孫家の三の姫と比較すると馬岱さんの方が現実的な教育受けて自らの立場を自覚した立ち回りしているような?
いうても北方の方は中華防衛最前線ですからねえ……
覚悟完了系小悪魔ムーブになるのも致し方なし
三の姫はね、孫堅様の忘れ形見だから甘やかされておりますし

>張燕さん。同じ張姓の蜘蛛の巣をよくかいくぐって来れたね(感心)
堂々と来られるとかえってどうしようもないという面もあったりw
もちろん監視はされてるでしょうけど

ほら、今は亡き正男さんも堂々とネズミ園に遊びに来てたですやんw
彼女がいなくなって暴走される方が困りますしね

>ただ流流ちゃんの真面目さんぶりになんかこう和んだ。
流琉ちゃんは一生懸命です。凪もそうですね。
こう、応援したくなるくらいに頑張ってます。

>某横氏が謀略側からは眼中に無いみたいで一安心。
いやいやいやいやw
藪をつついて蛇を出す気がないだけですよ。それも大物を。

>つか本人が言っているように小物認定されているんでしょうな。
ハハッワロスw
袁家の臣として誰が頭になっても動くというのを理解した上での最大限の配慮でございますです。
義と筋と情を混然とした判断基準は蜘蛛でも読めませんので……
怪力乱神的な感じで遠ざけるしかないという……
※理解できないし制御できないから排除するとかいう発想はないです

>張勲さんはとりあえず袁術ちゃんを守っている限りは「がんばえー」と言いましょう
がんばえ、ぷいきゅあー!的なw

>韓浩さんと魯粛さんのおかげで一回り成長しつつある公孫賛様。
日進月歩な地味様です。いやあ、月日は実に過客なことですね

>というか、この方管理職や役員級なら正直欲しいです。三顧どころか本人が承諾するまで通いつめますよ。
ピーターの法則を無視できる方です。
どこまで出世しても、適応できていくというw
本人はひいこら言ってますがw

>>205
>地味様健気ですなぁ
誠実!だから群雄割拠になったらお察しになります。よほどいい部下がいないとね

>これで桃色とお友達でなければ…
吐息まで桃色だからね、仕方ないね

>天下統一伝やってるけど
やってはるんですか
一ノ瀬は時間的余裕がなくて萌で終わってますのでレポありましたら嬉しいです

うう、頭が痛い……。
割れるような、苛むような痛み。それは鈍痛であり裂傷であり、馬鹿馬鹿しくも致命的に響く。
まあ、あれだ。毒による持続的バッドステータスみたいなものかなとか思いながら……。

「あ、う」

思わず漏らした言葉。その音の振動が俺を揺らしてまたこれダメージが。自分の声で頭痛とか、こいつはやばいぜ!

いつつ。と唸りそうになるのを堪えながら。
俺はのそり、と寝台から身を起こし、水差しから注いだ水を飲みこむ。飲み干す。相当な量が用意されていたのを、飲み干す。二日酔いにはとりあえず水分補給が肝心なのですよ。
そして、卓の上には粥――冷めきっている――が置かれている。何か腹に入れんといかんということですする。
うう、微妙に美味しくない。この微妙さは陳蘭かな。塩味が足りないような、塩っ辛いような不思議な味だ。いや、不味いわけじゃないのよ?
うん、この味付けは陳蘭に違いないね。
 
閑話休題(それはさておき)。

白蓮から天の御使いの噂を聞いてから、俺は各所でその詳細を聞き集めた。
最近洛陽に行ったり、イベントにかかりっきりだったからなあ。市中の噂までは手が回っていなかった。正直俺の手落ちと言ってもいいだろう。くそう。
うかつ!おろか!不甲斐ないとはこのことよ!
だってあれだよ。俺が公務を適当にサボってるのは、こういう市井の噂や政情を汲むためだったのだからして。

……天の御使いの噂自体はありふれた世紀末論。そして救世主待望論だ。ありふれている。
だが、腹立たしいのは、そう、腹立たしいのは。
天の御使い様が世の乱れを正し、安寧に導くとかいうところだ。

「乱れてなんか、ねえよ!」

荒々しく吐き出し、卓を殴りつける。
ばきり、と割れる卓。砕ける器に苛立ちが募る。

そう、大陸は、荒れてなどいない。
袁家領内から大陸全土に供給できるくらいに食糧は行きわたっている。故に食い詰めて犯罪に走る者もいない。
腹いっぱいなら大概の人は幸せなんである。

一部不心得な官吏がいることはいるがそれはいつの世も変わらない。
売官を廃止したことでそういったカスも排除されつつある。

北方三州はもとより、涼州、荊州、益州も非常に安定しているのだ。
中華の州のうち半数は安定しており、他の州も流れてくる安価な物資をもとにそれなりだ。
にもかかわらず、噂は世が乱れているなどと断定している。

そう。
――人ならぬ天の御使いなる存在に救ってもらわなければならないほどに。

「ふざけんな!」

既に瓦礫と化した卓を蹴りつける。

じゃあ、俺が、俺たちがやってきたことはなんだって言うんだ。
食糧を増産し、犯罪者予備軍を減らす。
雇用を創出し、浮浪者や流民を減らす。
売官を廃し、苛政を断つ。

は、御使い様の神通力の前じゃ蟷螂の斧ってか?
意味なんてないってか?

いや。分かっているんだ。俺が飲んだくれて仕事をさぼってふて寝しているのは僻みでしかないってのは。
拗ねてるだけってのは。
そんな薄暗い思考に沈んでいく俺に声がかけられる。
ん?誰も通すなって陳蘭には言っておいたはずなんだが。

「二郎、入るぞー」

平和そうな声と共に扉にかけられていた鍵が開けられる。
合い鍵は陳蘭しか持ってないのだからこれは陳蘭にお仕置き案件である。

……入ってきたのは張紘。それに沮授だ。これは陳蘭が鍵を預けてもしゃあないね。
会いたくなかった面子であり、会いたかった面子でもある。

「ん、何か用か?」

自分の現状が非常に情けないということは分かっている。
それ故に尖った声で返してしまう。だってさ。
こいつらに、こんなみっともない姿見られたくはなかったし。

「いや、いい酒が手に入ったからさ、久しぶりに三人で呑もうかと思って沮授を誘ったんだよ」
「そういうわけです。僕もちょっと息抜きくらいしたいと思ってたところなのでね。
 渡りに船とはこのこと、とばかりに二郎君を誘いにきたのですよ」

それ、俺が押し掛けるときの台詞じゃん。

にんまりとした笑みで張紘が言う。沮授がくすり、と笑う。
ああ、お前らにそう言われたら断れるわけないし。
みっともないとこばっかり見せられないし。

だから、立ち上がるのだ。にひひ、と笑いながらでも。
だって俺は。

「んー、そうか、そうだな。すまん」
「何言ってんだ?ほら、行くぞ?」

部屋の惨状とか見えてるはずだが、一言も言及してこない気遣いがありがたい。
軽く伸びをして、部屋を出る。
廊下に陳蘭がいて、お辞儀をしてくる。ああ、心配かけちゃったんだろうなあ。


「んで、どこで呑むの?」
「今日は天気もいいですし、花見としゃれこみませんか?」

にこにことした沮授が俺の問いに答える。
確かに今日は春の陽気が気持ちいい。

「そだな。今の時期なら……梨園か?」

春の花見用兼果物美味しいですということでそういった果樹園もどきが作られている。
桜はなあ、ソメイヨシノ――詳細ぐぐれ――があれだから花見は不可能。
だから、春の花見と言えば梨園だ。白い色は紀家のイメージカラーでもあるからして。

「ええ、準備はしてますよ」

流石にお前らが揃うと手回しがいいね。まあ、一人で鬱屈しててもしゃあないからな。
ここは厚意に甘えよう。

「じゃ、乾杯すっか」

気持ちのいい風が吹き抜け、白く可憐な花弁を揺らす。
日差しが適度に体を温め、絶好の花見日和である。

「それはいいけど、何に乾杯すんだ?」

いくらかおかしげに張紘が尋ねてくる。そんなの決まってる。

「張紘と沮授が仕事もしないで昼間っから呑むということに、だ」
「お前なあ……」

呆れた顔の張紘と苦笑する沮授。

「加えて、二郎君が機嫌を直したことにも乾杯しましょう」
「ははっ、そりゃいいや!」
「ちょ、待てよ!」

笑いながら器を鳴らし、杯を乾す。

「いやあ、昼間っから呑むって最高だな!」

うむ。ダダ漏れの本音に苦笑する二人である。

「二郎はしょっちゅうやってるだろうが」

だからこうね、君らにもその快楽を分かち合いたいというか、分かってほしいというか。

「いやいや、頻度じゃなくてだな、こう、お天道様が頑張ってるのに呑んでしまうというこの背徳感がだな」
「お前なあ……」

苦い声ながら苦笑する張紘。にこにこと杯に酒を注ぎ、つまみを補充する沮授。
ああ、なんか申し訳ないなあ。
気、使わせちゃったなあ。

「二人とも、正直すまんかった」

軽くかしこまり、頭を下げる。

「よせやい。おいらたちはたまたまいい酒が手に入ったから二郎を誘っただけだぞ。
 いつも誘われてばかりだからな。たまにはさ、おいらも二郎を誘わないとって」
「そうですよ、僕たちの気晴らしに付き合ってもらってるんですから。
むしろ頭を下げるのは僕たちです」

二人の気遣いが嬉しい。
張紘と沮授なんていう、時代を代表するくらいの傑物に気を使ってもらっているということが、嬉しい。
俺の卑小な自負心が満足するのが悲しい。鬱屈していた心が晴れていくのが後ろめたい。
そんなことを考える俺は本当に小物なんだろう。

ああ、畜生。この二人に比べたら、と思わずにいられない。
そして、そんな二人が傍にいてくれているのがどれだけ幸せなことか、心からそう思う。

「しかしまあ、二郎と知り合ってから長いような短いような」
「そうですね、あっという間だった気もしますね」

二人が黙ってしまった俺を気遣ってか、話を変える。

「まさか江南出身のおいらが南皮で働くとはなあ」
「そうですね。そんな張紘君と僕がこうやって飲むというのも味なものです」
「そうだな、縁は異なもの、ってな」

笑い合う二人。
心底楽しそうな二人に何か助けられた気になる。

「なに他人事って顔してんだ?おいらと沮授を引き合わせてくれたのは二郎だろ?」
「へ?や、そうか、そういやそうだな」
「まったく、二郎のよくないとこは自己評価が低いとこだぞ。
 おいらだって二郎が声をかけてくんなかったら流民同然だったんだからな」
「や、張紘に限ってそっりゃあないだろう」
「これだよ」

肩を竦めて張紘が苦笑する。

「二郎、おいらはな、お前のことをその、なんだ。口はばったいが、親友だと思ってる。
 だから、あの日にさ。二郎と巡り合ったことは本当に天佑だと思ってるんだぞ?」
「な、それは!」

絶句する。頬が上気するのを自覚する。
それは俺の台詞だ。張紘がいなかったら今の俺はない。
それにあんなに希有な人材達すら紹介してもらったんだ。一方的に負債があるのは俺なのだ。どう考えても。

「二郎君、僕も貴方と知り合えた幸運を感謝してますよ」

沮授までそんなことを言う。
いつも通りの涼やかな笑み。その笑みに乗せて。

「僕はね、二郎君に救われたんですよ。いえ、現在進行形ですからね。正確ではないでしょうが」

は?

「お恥ずかしながら、僕は二郎君が評価してくれるほどの人物じゃありませんよ。
 でもね、いえ、ですから、かね。
 二郎君がいたから僕は頑張れたのですよ」

え?

「やですねえ。田豊様のしごきがどれだけかって、二郎君ならわかるでしょうに」

あー。師匠のマジしごきとか想像したくないです。

「ですからね。僕は二郎君に救われたんですよ。
 そして張紘君にもね。
 まあ、お二人にはいろいろと厄介ごともいただきましたけど、ね」

冗談気味に笑う沮授の目はいつもよりも真剣で。いつもと同じく気安く、儚い。

くすり、と笑う沮授。ニヤニヤした張紘。二人からそれぞれに酒を注がれ、それぞれに一気に咽喉に注ぎ込む。
酒精が咽喉を焼き、血流に火を灯す。
だから、心根という弾薬倉庫から、言葉という弾丸は飛び出すのだ。

「あのさ。ありがとう。お前らが俺を気遣ってくれてるのは本当にありがたいんだ。
 でもさ。それだけじゃない。ありがたい、ってだけじゃないんだよ。
その、なんだ。口幅ったいけど、俺は二人を親友だと思ってる」

ちら、と窺う。張紘は今更なに言ってんだという憮然とした表情。沮授はそうですがなにかという風な笑みだ。
だから、そう。次弾装填、発射だ!暴発でも知ったことかよ。

「俺はさ。
本当にお前らがいてくれてよかったって思う。お前らと親友になれてよかったって思ってる。
 でも、そうじゃないんだ。それじゃあ足りないんだ。
 だから、だから……」

からからに口腔が乾く。俺はひどく身の程知らずなことを言うのだ。
だが、だって、俺はこの二人が大好きで、それを確かなものとしたいと思うくらい浅ましい。
英傑と呼べる二人に言うにはおこがましい。それが分かっている。だから躊躇う。でも言うのだ。
世界は色彩を失い、咽喉は枯れて思考は支離滅裂。
それでも、踏み出す。手を伸ばす。

「お、俺を、俺と義兄弟になってほしい」

言った。言ってしまった。言ってしまった。

「二郎君、本気ですか?」
「二郎、落ち着けよ?」

問われる疑問に背筋が凍る。拒まれたらどうしよう、と。

「二郎君、僕はどこの誰とも知れない孤児ですよ?」
「おいらは江南の木端だ。釣り合わねえよ」

問われる声に、熱いものがこみ上げる。そんなの関係ないのだ、と。

「うるっせえ!関係ねえんだよ!そんなの関係ねえんだよ!
 俺がこうしていられるのはお前たちのおかげだ!
 それだけじゃねえよ!
 俺はさ、俺は。
 くそう。うまく、うまく言えないけどさ……」

言い募りながらも我ながら支離滅裂な言葉だ。正直語彙の貧困さに心が痛い。
どうすればこいつらに俺の思うところが伝わるのだろう。
と、思っていたのだが。

「やれやれ、困ったものです」
「どうでもいいけど、年齢的な意味で長兄とか嫌だぞ。
 おいらにゃあ、似合わんさ」

二人とも苦笑しながら、俯く俺の背中を叩いてくれる。
だから応えるけど、みっともなく鼻声なのは仕方ないよね。

「俺だって。俺だって義兄弟になって上下関係とか嫌だっての。いいじゃん、三つ子で」

俺の言葉に二人が笑うのを感じる。ちくしょう。誰か鼻紙もってこいよ。

「そうだな。これからもよろしく頼むよ、兄弟」
「僕でよければ僕なりに」

そんな二人の言葉が嬉しくて。嬉しくて。
俺の言葉は多分、とんでもなく鼻声で、涙に溢れて、聞けたもんじゃあなかったと思う。

「我ら三人、生まれし日、時は違えども兄弟の契りを結びしからは、心を同じくして助け合い、困窮する者たちを救わん。上は国家に報い、下は民を安んずることを誓う。
 同年、同月、同日に生まれることを得ずとも、同年、同月、同日に死せん事を願わん」

震える声で言った俺の背中を二人が叩いてくれる。
俺は号泣し、みっともない姿を二人に晒し。それが嬉しくて。

この誓いを神聖なものとして胸に刻み込む。

◆◆◆

以降、紀霊、沮授、張紘の三人は袁家領内の武官、文官、そして領内の財界を束ねることとなる。
そして、その連携は三位一体と称されるほどであり、終(つい)ぞ崩れることはなかった。
そして、その連携と信頼はいかなる謀略をもってしても崩れることはなかったのである。

後世、『怨将伝』として演じられる一連の演目の、講談の人気の一幕。
『梨園の誓い』である。

……彼らは次々と、理不尽なまでに訪れる難局に挑むことになる。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

PCが不具合なのと研修ですが、日常編は一応これで完結です
なろう更新したら次章に入ります


次章は、「放浪編」を予定しております

今後ともよろしくお願いいたします


やっぱり梨園の誓いは良いですねぇ・・・この三人の友情は尊い
・・・ところで陳蘭ちゃんには二郎君直々にどんなお仕置きが・・・二人きりで(ゲフンゲフン

乙したー
ここはいつ読んでも目頭が熱くなる

エロゲ原作なのにここの男共の心地よさよ

乙です。まずは大仕事お疲れ様でした。二郎さん、袁紹様、袁術様。そして裏方の皆々様。

二日酔い。なったことないです。つか、それ以前に急性アルコール中毒で救急車沙汰が山ほどある身です。

二郎さんの怒りが私の思いに重なってます。凡将伝の北郷がどのくらいチートなのかは不明ですが、現在の小康状態を作り出したのは二郎さんと袁家。
なのに、天の御使い?
流流ちゃんの屋台の時にも感じた思いをもう一回しました。いや、もっときついです。『筋肉は頭だけにしとけや?他人の結果出してる努力を全否定すんなや』

にしても、陳蘭さんの内助の功は健気です。二郎さんがどう報いるか、モラハラはダメっすよ。

『桃園』ならぬ『梨園』の誓い。最高です。
この三人はよほどの事が無い限り誓いが果たされそうですが。
二郎さん。感情が迸った時は語彙なんて有って無いですよ。むしろその想いが沮授、張紘の二人を動かしたんですよ。


放浪編……まぁた袁術ちゃんに「二郎のあほー」と泣かれなかったら良いですけどね。
次回というより毎回期待しております。

乙でしたー
>>200
>>遠い目と涙目を両立するという器用なことをするなあ。
○遠い目と涙目を両立するとは、器用なことをするなあ。  もしくは 遠い目と涙目を両立するという器用なことをしている。  でどうでしょう
>>201
>>だから、頼むと再び深々と頭を下げる姿に俺は何も言えなくなる。
○だから頼む、と再び深々と頭を下げる姿に俺は何も言えなくなる。  の方が良いと思います
>>湿っぽくなりそうな空気を払しょくすべく馬鹿トークをしばらく続ける。のだが。
○湿っぽくなりそうな空気を払拭すべく馬鹿トークをしばらく続ける、のだが。  【払拭】は漢字にするか平仮名のみにするかで統一した方が良いと思います
>>207
>>まあ、あれだ。毒による持続的バッドステータスみたいなものかなとか思いながら……。  持続的バッドステータス・・・普通は治療(回復)しないとバステは持続するような気がします
○まあ、あれだ。毒による持続的ダメージみたいなものかなとか思いながら……。  もしくは 【毒によるスリップダメージ】とか或いは
○まあ、あれだ。毒のバッドステータスみたいなものかなとか思いながら……。  でどうでしょう
>>だってあれだよ。俺が公務を適当にサボってるのは、こういう市井の噂や政情を汲むためだったのだからして。 政情(政治情勢)なら公務ガンバレw
○だってあれだよ。俺が公務を適当にサボってるのは、こういう市井の噂や世情を汲むためだったのだからして。 町を警邏(笑)したり巡回(笑)する理由ならたぶんこちらですね
>>袁家領内から大陸全土に供給できるくらいに食糧は行きわたっている。故に食い詰めて犯罪に走る者もいない。  【できる】だけで【してる】わけではないですよね
○袁家領内から大陸全土に供給できるくらいに食糧は有り余っている。故に食い詰めて犯罪に走る者も少ない。  それとも
○袁家領内からの大陸全土への供給によって食糧は行きわたっている。故に食い詰めて犯罪に走る者もいない。 実際に行ってるならこちらですね
>>腹いっぱいなら大概の人は幸せなんである。 間違いではないです
○腹いっぱいなら大概の人は幸せなのである。 話し言葉としてなら上でも問題ないですが一応地の文なので
>>そんな薄暗い思考に沈んでいく俺に声がかけられる。  言うような言わないような…
○そんな悲嘆的な思考に沈んでいく俺に声がかけられる。  【悲観的な】、【後ろ向きな】などの方が一般的な気がします
>>209
>>だからこうね、君らにもその快楽を分かち合いたいというか、分かってほしいというか。
○だからこうね、君らともその快楽を分かち合いたいというか、分かってほしいというか。  もしくは
○だからこうね、君らにもその快楽を分かってほしいというか、分かち合いたいというか。  の方が良いと思います
>>俺の卑小な自負心が満足するのが悲しい。鬱屈していた心が晴れていくのが後ろめたい。  自負心は「俺がやらなきゃいけない」のような責任感からくるものだと思うので、例えば「二郎のおかげでこの仕事がうまくいったよ」とか「二郎がいないとうまくいかないんだ」と言われた時などに満たされるんじゃないかな?と思います
○俺の卑小な自尊心が満足するのが悲しい。鬱屈していた心が晴れていくのが後ろめたい。  承認欲求とは少し違いますが周りから大切にされることで満たされるのは【自分を尊ぶ心】の方だと思います
>>210
>>「や、張紘に限ってそっりゃあないだろう」
○「や、張紘に限ってそりゃあないだろう」  ですね
>> 「二郎、おいらはな、お前のことをその、なんだ。口はばったいが、親友だと思ってる。 下で二郎は漢字にしてますし
○ 「二郎、おいらはな、お前のことをその、なんだ。口幅ったいが、親友だと思ってる。 の方が良いと思います
>>くすり、と笑う沮授。ニヤニヤした張紘。二人からそれぞれに酒を注がれ、それぞれに一気に咽喉に注ぎ込む。
○くすり、と笑う沮授。ニヤニヤした張紘。二人からそれぞれに酒を注がれ、それぞれ一気に咽喉に注ぎ込む。  もしくは 【それぞれを一気に】でどうでしょう
>>その、なんだ。口幅ったいけど、俺は二人を親友だと思ってる」 上で張紘が既にそう言ってるので
○その、なんだ。口幅ったいけど、俺も二人を親友だと思ってる」 の方が良いと思います
>>211
>>そして、その連携は三位一体と称されるほどであり、終(つい)ぞ崩れることはなかった。 2回【連携は~崩れることはなかった】となるのは違和感があるので
>>そして、その連携と信頼はいかなる謀略をもってしても崩れることはなかったのである。  ちょっと言葉を変えるか一つにまとめた方が良いと思います
○そして、その連携は三位一体と称されるほどであり、終(つい)ぞ崩れることはなかった。
○そして、その信頼はいかなる謀略をもってしても一切揺らぐことはなかったのである。  もしくは
○そして、その連携と信頼は三位一体と称されるほどであり、いかなる謀略をもってしても終(つい)ぞ崩れることはなかった。 でどうでしょう

4月はちょっと時間が…遅れてすみません
ついに私の大好きなシーンが来ましたね。そういえばこの時って二人も【天の御遣い】の噂は知ってたんでしょうかねえ。そんな噂が流れていることに対してどんな思いがあったのやら、ところでこの梨園の誓いって当初からやろうと思ってたんですか?それともキャラが勝手に動いちゃった感じですか?

なんやかんやあって
なろうへの投稿は多分25日くらいからになりそうです

>>213
>やっぱり梨園の誓いは良いですねぇ・・・この三人の友情は尊い
ありがとうです。
この三人は書いてても楽しいですし、勝手に動いてくれるので

>・・・ところで陳蘭ちゃんには二郎君直々にどんなお仕置きが・・・二人きりで(ゲフンゲフ
そらもうお仕置きックスよ(適当)

>>214
>ここはいつ読んでも目頭が熱くなる
どもです
なろう投稿の時にはもちっと推敲予定です
ここは力が入りました

>エロゲ原作なのにここの男共の心地よさよ
ww

>>215
>二日酔い。なったことないです。つか、それ以前に急性アルコール中毒で救急車沙汰が山ほどある身です。
やべぇよやべえよ……それやばい奴ですやん
二日酔いは頭痛と消化器のしんどいのがきっついですね

>二郎さんの怒りが私の思いに重なってます。凡将伝の北郷がどのくらいチートなのかは不明ですが、現在の小康状態を作り出したのは二郎さんと袁家。
>なのに、天の御使い?
書いといてなんですが、つくづく理不尽な舞台設定だなあとは思います
そして舞台はそろそろと開幕に向けて調整されていますのです

>にしても、陳蘭さんの内助の功は健気です。二郎さんがどう報いるか、モラハラはダメっすよ。
でえじょうぶだ。
なんやかんやで阿吽の呼吸ですからww

>『桃園』ならぬ『梨園』の誓い。最高です。
ありがとうございます。
まあ、あんな誓いの言葉言っといて二郎ちゃんは早期リタイアを目指してるんですがww

>感情が迸った時は語彙なんて有って無いですよ。むしろその想いが沮授、張紘の二人を動かしたんですよ。
これはその通りでしょうねえ。どんな美辞麗句よりも彼らには伝わったでしょう

>まぁた袁術ちゃんに「二郎のあほー」と泣かれなかったら良いですけどね。
七乃さんに嫌味を言われるところまでが様式美ですww

>>216
赤ペン先生!今回は相当お手を煩わせて正直ありがとうございます。

>持続的バッドステータス・・・普通は治療(回復)しないとバステは持続するような気がします
なるほどww

>政情(政治情勢)なら公務ガンバレw
ほんまやww

>4月はちょっと時間が…遅れてすみません
いや、一ノ瀬もこれで期初であれやこれや……ww

>ついに私の大好きなシーンが来ましたね。
ご好評いただきまして大変ありがとうございます。逆にもうプレッシャーな場面でもありましたww

>そういえばこの時って二人も【天の御遣い】の噂は知ってたんでしょうかねえ。
メタいですが。多分二郎ちゃん以外はなぜか知ってたかと思います。二郎ちゃんは正直ウイルスとかバグみたいな存在ですので更新プログラム適用外ですww

>ところでこの梨園の誓いって当初からやろうと思ってたんですか?それともキャラが勝手に動いちゃった感じですか?
当初はもっと鬱いルートでしたし、プロット的なものはあっても即興で書いてましたから当初案ではなかったです。
大体沮授君と張紘と二郎ちゃんがこんなに仲良しになるとは思ってもみませんでしたしww
沮授君も張紘も知る人ぞ知るくらいなキャラですからねえ。三国志のメインキャラとはいいがたいww
天の御使いの噂で、荒れた二郎ちゃんを慰めにくるの誰かなーって思ったら、ここは男友達だろうなあと。
そしたら酒飲みに行く展開で。これは、三国志的に考えて義兄弟の誓いイベントやろうと。
そうなったらもうね、三人だし、きちんとやらんといかんだろうと。ただまあ、桃みたいに理想に燃えてレディゴーではなく、
「うわーんお前ら大好きだー」
というのが二郎ちゃんっぽいのかなあと言うか彼らの関係性というか。そういうことになりました。ここは勝手に動いてくれました。
スターダストボーイズな感じの名場面になったのかな、と。
かっこよくないとしても、駄目じゃない。頑張ってる。
そんな感じで今後も頑張ってくれるでしょう。

基本大体の流れをシミュレートして、後はそれを再現して文章化する過程でキャラは勝手に動いてくれる感じですね。
お答えになってるのか分かりませんが、この場面は限りなく三人がそれぞれに動いた結果生まれたものだということでございまする。

色塗ったやつ
ttps://www.axfc.net/u/3799429 (p:208)
二郎ちゃん&>>1に届きますように

>>219
ファー!

ありがとうございます。
ありがとうございます。

もっぺnありがとうございます。

つか、質より量なのかいとw
君らどんだけ飲むねんとw

いやまあ、振る舞い酒をコミならばありか?
そしていちいち沮授君があざといw

ありがとうございました!

明日からなろうで更新するはずですのでそっちもよろしくオナシャス

あっちでの更新乙です

細腕繁盛記完結編にて「KOEI的」ってばっちり会社名でてますけど無問題?



勝ったで(赤
決勝T進出おめ(鹿

>>222
ちょっと赤つよすぎんよー
ラファエルとかずるい……ずるくない?

あれ、K〇(まる)EIのつもりやったけどOになってますた?
ちょっと確認してきます

取り急ぎ●にしてきました
ご指摘感謝です

連休明けまでの予約更新完了!
そして分かる赤ペン先生のありがたさ!
皆様の感想のありがたさ!

なろうの感想を増やすにはどうすればいいのでしょうかねえ。
くそ、なんて時代だ!


一ノ瀬は旅に出ます。熱海とか浜松にな!
あー、温泉で癒されたいんじゃー。

>>226
予約投稿乙
これで連休中も二郎ちゃんに会えるぞ

>感想
小並感でよければww
だいたいこっちで感想書いてるからなぁ
こっちのノリでは向こうに書けないし
ちょっと頑張ってみるです

>旅
温泉いいなぁ
連休明けたら遅めの連休とって台湾行ってくるです
サービス業は辛いぜ(苦笑

>>227
赤ペン先生は

「私です」

だけでも嬉しいのですじゃよ。
負担になるようならば全然あれですよ、あれ。

実際リライトでエタる作品が多い中、その幻想をぶちこわすべく頑張ります。
いつかみたいに更新ない作品の紹介とかしたろうか(意味不明な癇癪)

よっしゃ!

連休明けまでの予約済ませたし旅に出ます探してもすぐそこにいますから構ってください。

放浪したいなあ、俺もなあ。

ろくな感想文思いつかない……
俺がなろうも読んでることを示すには…… これしかない!
ttps://www.axfc.net/u/3803271 (p:凡将伝のアドレス7文字)

>>232
なるほど、わからん!
パスワード探しで右往左往な私です。

頭悪くてすみませんですです。

めんどくさいパスですみません
ttp://ncode.syosetu.com/○○○○○○○/
この○に入る奴です

>>234
やったぜ

センスが扇子あるセンスで栓抜きで、そもそもこの構図だったら寝るよね私とか思ったりw
しかしありがとうございます!うわあマジモチベーションきたぞ、きちまったぞ

酒飲みのアバターを活かして、そこからの発展とかすごいですぞー

支援ありがとうございますた!
いやあ、マジで吃驚案件ですよこtれ

贅沢言ったら、あれですよ
麗羽様と二郎ちゃんがイチャイチャ(主観)している図とかね……
地味様と韓浩が蛋白に言い争ってたり……
はおーが二郎ちゃんになんか言ってるとか……

無論リクエストエピソードには全力で応じる
当方にそんな感じの用意ありでするるるうr

いよぉーっ ぺんぺん
「治極まれば乱を生じ乱極まるとき治に入ると申します」 ぺぺんっ
「時は二世紀末二千年の永きに伝わる恐るべき宝具の伝承者、
姓は紀、名は霊、その真名を二郎と申すこの若者、その物語でございます」 ぺぺぺんぺんっ
↑こんな感じではないかとww

>贅沢
金髪率高くないですww? とは言え読者の皆さんは想像し尽くしてるだろうから描くのは難易度高いです(汗

リクは特にない……、と言うか電波とかでしょっちゅう予想外の傑作が来られるのでいつも楽しみにしてます

では、今回もありがとうございました
こんなのでも感想増につながればいいなぁ

>>237
>いよぉーっ ぺんぺん
まさかの噺家支援w
私こういうの苦手なので、すごいなと素直に思います
あと、妬ましいw

>いつも楽しみにしてます
なによりのお言葉、励みになります

>では、今回もありがとうございました
こちらこそありがとうございました。

さて。
狼狽えた、荒れた、呑んだくれた。
そしたら仕事の時間だ。起こってしまったことは仕方がない。所詮為政者なんてのは後手に回るもんだ。
動け動け!

「二郎さん、その天の御使いとやらの噂をどうしてそんなに危険視されますの?」

小首をかしげて麗羽様が問いかけてくる。
舞台は袁家首脳会議。
つっても麗羽様、美羽様、猪々子に斗詩、七乃に俺。そして沮授と張紘っていう超身内会議である。じゃけん、色々ぶっちゃけましょうねー。

「重要なのは世が乱れているという認識が共有化されてしまうことです。
 今のところ中華は乱れていません。が、この噂によって荒れてしまう可能性があります」
「どういうことですの?」
「嘘も百回言えば真実になってしまうということです」

そう。
中華は。俺たちの住むこの大地は乱れてなんかいない。

だが。

乱れている、最近治安が悪い。そんなことを繰り返し聞かされたらそう思ってしまうものだ。
ほんとにくそったれな噂だ。
その噂に踊らされて実際に治安が悪化するとかもうね。はらわたが煮えくり返るよ。

「でもさー、誰がそんな噂を流すってのさー」

猪々子の問いかけに答える声はない。
実際、つかめないのだ。
七乃が申し訳なさそうな顔をする。張家を駆使して情報収集したんだが、結果は思わしくないものだった。
分かったのは、管輅という占い師の予言であるということだけ。
噂を聞いた者も、街中で聞いたとか知り合いの知り合いから聞いた気がするとか要領を得ない。
それにしても噂を流すタイミングが絶妙だ。諜報を司る張家の当主交代というこの時期。神がかっている。
噂を流した奴は袁家の内情にも相当詳しいのだろう。

「それで、実際にどうするんですの?」

麗羽様の問いかけに俺は応える。
ああ、情報操作とか新興宗教へのカウンター工作。
そういったノウハウならば、万全ではないにしろ一般常識の範囲として承知している。
沮授や張紘とも話し合い、準備も進めている。

「はい、噂をもって噂を制します」

ぱん、と一つ手を打ち合わせる。
誰がどんな目的で仕掛けてきたかは分からん。
だが、その思惑をとりあえずは狂わせる。
次善の策ではあるがな。

俺が「天の御使い」の噂に対抗しようとして使うのは「アンチ・キリスト」だ。詳しくはグーグル先生にでも聞いてくれ。
曰く、流星と共に魔王が降臨する。
曰く、救世主の顔をして民をたぶらかす。
曰く、世は戦乱に満ちる。
曰く、魔王に従う者は三世まで呪いを受けるだろう。

そんなとこだ。いわゆる偽救世主って奴だな。これは情報戦。ここで先手を取られたのは痛い。
だから全力で対抗する。普段は情報を吸い上げるだけの張家情報網から噂を逆流、拡散させる。阿蘇阿蘇だって特集記事を組んで衆知を図る。

「これである程度は仕掛けてきた相手の意図を遮ることができると思います」

とはいえ、効果は限定的ではあろう。
だがまあ、できることはする。

「それに、斗詩には予定より早く洛陽に行ってもらう」
「へ?私ですか?」
「うん。どうやら洛陽でもこの噂が流れているらしい。
 というか、震源地は洛陽っぽい。だから、情報収集と対応を頼むわ」
「はい、分かりました」

真剣な顔でうなずく斗詩。斗詩に任せておけば間違いはないだろう。

「頼むわ。それと何進と連携して涼州への物資補給は最優先で頼む。
 あそこが崩れるとまずい」

頷く斗詩。マジ頼むわ。
涼州には匈奴だけでなく韓遂みたいな難物もいる。元々火薬庫みたいな地域でもあるのだ。
そこをきっちり抑えている馬騰さん、パねえっす。

「それにしても、誰が仕掛けてきたんですかねえ……」

思案気に七乃が呟く。
全くだ。

「天の御使いなあ。普通に考えればどっかの勢力が権威づけに担ぐんだろうが。
 ん、となると……十常侍はどうだ」

こういう時に問う先は沮授である。袁家の表裏を把握し運用するその手腕。素敵!

「あり得ますね。弁皇子に対抗するために協皇子に付ければ後継争いに一石を投じるかもしれません」

沮授の言葉にうなずく。
十常侍が仕掛けてきたと考えれば、ここまで完璧に袁家の隙を衝いてきたというのも納得ではある。
巻き返しのための大胆な一手か。であれば斗詩には更に色々頑張ってもらわないといけないだろう。
顧雍を付けといて正解だったな。

「しかし新たな権威づけか……。
 ん、待てよ?待て待て待て。
 おい、ちょっとおかしくねえか?」

違和感が仕事しまくりである。

「何がですか?」
「おかしいだろうよ。
権威づけもなにも、天と言えば天子様……今上帝だろうが。
 畏れ多くも天を名乗るってこたあ、大逆じゃねえのか?」
「……!それは、言われてみれば……」

うかつ!おろか!どうしてまずそこに気が付かない!でも凡人ゆえ、是非もないよね!

「言われてみればそうだな。どうして思いつかなかったんだろう」

張紘がこめかみを揉みながら呆然。
場を見渡すと全員が驚愕の表情を浮かべている。

「……この線も追加しよう。そして何進に連絡だな。きっちりと朝廷に対応してもらわんと困る」

何進ならばあるいは既に手を打っているかもしれない。蔡邑や王允がいるしな。
だが、表だって動きが見えないということは噂を軽視しているのだろうか。あの何進に限ってそういうことはないと思うのだが。

釈然としない。しないのだが打てる手は打たないと。

「猪々子は軍の引き締め、沮授は領内安定。七乃は情報収集、張紘は物資と物流の安定だ。
 特に江南は餓えさせるなよ。あっこは物騒だ」

それぞれがこくり、と頷く。

「二郎さんはどうされますの?」

麗羽様が問いかけてくる。

「俺?俺は……旅に出ます」

探さないでください。なんつって。

「何ですって?!」
「何じゃと?」

あ、そういや沮授と張紘以外には言ってなかったか。
いかん、根回しを怠るとは。俺も動転してたんだなあ。

「や、前々から思ってたんですよ。ちょっと見聞を広げないといかんなあ、と」

これから世が荒れる可能性を考えると、キープレイヤーは見ておきたい。
飛将軍呂布や、魔王董卓。漢中の五斗米道だって気になる。只でさえ俺の知識と色々乖離があるこの世界だ。思い込みと現実の乖離が命取りになりかねん。
それは何進と会って骨身に沁みている。

怖い。

無知が怖いのだ。
俺が知っている三国志との乖離。その間隙を埋めなければならない。
俺が大好きな袁家を、皆を守るためには判断ミスなど許されない。
百戦を経るにはまず彼を知らないとならない。

「もうちょっと後でいいかなあ、なんて思ってたんですが、どうも雲行きが怪しいですしね」
「……もう、お決めになったんですのね?」
「ええ」

じ、と見つめる麗羽様に俺はきっぱりと答える。
はあ、とため息を一つ。

「やれやれ、陳蘭さんがおっしゃったとおりですわね。
 ほんとに勝手だこと」
「そうじゃぞ!何を考えておるのじゃ!」
「や、まあ、落ち着いてくださいな」

むむむ、思ったより説得は難航するかもしらんな。
なんとなく前途多難だなあと思いながら目前の姉妹をどうやって説得しようかと思いを巡らすのだった。

どないしょ。

本日ここまですー

放浪編、はじまるよー

日常編乙でした

GWという非日常の中、日常編というのもなかなか乙なものです
そして物語はホーロー編へ

くそう、乗り切ったと思ったら黄砂でアレルギーでティッシュが足りない!
普通に鼻かんで血が出るレベル
これはお酒を入れて誤魔化すしかありません


>>243

>そして物語はホーロー編へ
なんとなく、流し台か賢狼が出てきそうだなあと思いました

琺瑯編もとい放浪編乙です。

>>244
くそう、乗り切ったと思ったら黄砂でアレルギーでティッシュが足りない!
普通に鼻かんで血が出るレベル
これはお酒を入れて誤魔化すしかありません

アルコールはアレルゲンや各種神経を刺激しますので、また抗アレルギー薬を飲まれている場合おかしな作用を引き起こす危険をはらんでます。
避けられる事を薦めます。

>>238
>いよぉーっ ぺんぺん
まさかの噺家支援w

推測ですが、浪曲をイメージされていると。
広沢虎蔵と国本武春は凄かった……

>>241
>「や、前々から思ってたんですよ。ちょっと見聞を広げないといかんなあ、と」

これから世が荒れる可能性を考えると、キープレイヤーは見ておきたい。
飛将軍呂布や、魔王董卓。漢中の五斗米道だって気になる。只でさえ俺の知識と色々乖離があるこの世界だ。思い込みと現実の乖離が命取りになりかねん。
それは何進と会って骨身に沁みている。

怖い。

無知が怖いのだ。
俺が知っている三国志との乖離。その間隙を埋めなければならない。
俺が大好きな袁家を、皆を守るためには判断ミスなど許されない。
百戦を経るにはまず彼を知らないとならない。

ん。この視点で行動する辺り、周囲が凡人認定しないのです。
『百聞は一見に如かず』
この意味を正しく理解して行動しようとしている辺りも。
ただま、ラバーズが離したくない(娘w含む)のも解らないでもないです。
説得がんばって。


とりあえず、董卓さんで「くるっぽ」して欲しい。欲を言えば、心中でもいいから(あんた誰?)は欲しいです。
恋姫プレイ中に「嘘ーん」と思わず言ってしまったキャラ。
一番乖離してますよっと(ネタバレ失礼)

この放浪編が二郎さんにとってカルチャーショックになりそうで期待とWKTKしかないです。

>>245
>ん。この視点で行動する辺り、周囲が凡人認定しないのです。
身の程を知っているので、万全を期す。
その取り組み姿勢は能力に関係ありませんからねえ。
そういったノウハウというのは、凄いものだと思います。
ビジネス書とかで成功体験が周知されている現代というのは、すごいのだろうなと。
それを活かすかどうかは別の話ですが。

凡人でも一般的スキル(現代の)でどこまで英傑と張り合えるかというのは一つのテーマでございます。

>ただま、ラバーズが離したくない(娘w含む)のも解らないでもないです。
キャッキャウフフが書きたいだけであった当初の心づもりでした
修羅場もまた書いてて楽しいです

>董卓さん
把握

>この放浪編が二郎さんにとってカルチャーショックになりそうで期待とWKTKしかないです。
そのための放浪編でもありますのでw

がんばんでー

画像見れなかった

http://i.imgur.com/PA6iH81.jpg

乙でしたー
>>240
>>真剣な顔でうなずく斗詩。 ~中略~ 頷く斗詩。マジ頼むわ。  【頷く】が2回続くと違和感があるので
○すぐさま応じる斗詩。 ~中略~ 真剣な顔で頷く斗詩。マジ頼むわ。 でどうでしょう
>>沮授の言葉にうなずく。 ひらがなでも構いませんが他のところで漢字ですので
○沮授の言葉に頷く。
>>241
>>「何ですって?!」 この後で比較的あっさりと落ち着いた麗羽様
「何じゃと?」   まだまだ納得いかないで激昂してる美羽様 と考えると
○「何ですって?!」  ここでは声を荒げてもすぐに切り替えたかもしれないのでこちらはこのままでもいいと思いますが
「何じゃと?!」  美羽様が絶叫しない絵が浮かばない・・・むしろ逆に麗羽様が深く静かに「何ですって?」までありそうです
○「何ですって?」 ・・・ちょっと違うかな、唐突に「旅に出ます」と言われたらやっぱりびっくりするだろうし
「何じゃと?!」  身内だけの会議だし二人とも周りを気にして声を抑えたりはしないだろうという事で両方に【!】を付けた方がいいともいます

ところで二郎ちゃん、>>あの何進に限ってそういうことはないと思うのだが。  って目の前の3人も天の御使いを二郎ちゃんに言われるまで軽視してたんだぜ(大逆なんて思いもよらない)基本的に商人な張紘はまだしも諜報担当の七乃や政治能力で最高峰の沮授が気付かなかったんだからそれはちょっと楽観的じゃないかな・・・関係ないけど現地妻っとか作ったら知らないうちに家系図が広がりそうだよね、関係ないけど

>>248

台湾?
なdして台湾から凡将伝に?
ああ、旅行いかれたのか

孔子廟にあわわがいたのか……
昔NHKの三国志で孔子と孔明が関連付けられて
「孔子亡き後孔明が云々……」
と言われてたのを覚えてます
松平アナのナレーションだったかな?うろ覚え

乗っ取りとかせずに忠誠を貫いたからねというか
あんな末期状況の国を背負いたくないというか(凡人感)

台湾の綺麗な姑娘とかの画像も期待してるんやでw

>>249
いつもすまないねぇ……

見直しているはずなのになかなかですね。精進せねば


>って目の前の3人も天の御使いを二郎ちゃんに言われるまで軽視してたんだぜ(大逆なんて思いもよらない)基本的に商人な張紘はまだしも
>諜報担当の七乃や政治能力で最高峰の沮授が気付かなかったんだからそれはちょっと楽観的じゃないかな
まだきづきません
だってぼんじんだもの

二郎ちゃんが気付いていき、戦慄するのも次章の醍醐味です(今思いついたからそうする)

>関係ないけど現地妻っとか作ったら知らないうちに家系図が広がりそうだよね、関係ないけど
関係ないなら問題ないですね(棒)

がんばんどー

さて、旅立つと言っても即出立というわけにはいかない。
一応、引継ぎとかせんとな。
俺がいなくても動くとはいえ、形式上のなんやかやは必要だったりするのだ。

「というわけで、雷薄、よろしくな」
「へぇ、そりゃあ、構いませんがね。しかし若も落ち着きませんやねえ」

俺がいない間の紀家軍を統率してくれるのは雷薄を置いて他にない。とーちゃんがぺーぺーのころから中枢で仕切ってくれていた古参兵(ベテラン)だ。
他にもまだ匈奴戦役からの古参兵が多く残ってくれている。その中枢は俺がちっちゃいころからの馴染みなわけで。いや、ほら。あの紀家軍のお相撲とかね。あんときからのメンバーばっかり。そらもうツーカーよ。デジタルでツーカーやで。
俺が紀家軍の掌握に苦労していないのはこのためだ。いやほんと、先人が積み重ねたもののありがたみを感じるのである。
ほんと、一から軍を練り上げた曹操とか、ごろつきくずれの義勇軍を一軍にしてしまった劉備とかどんだけ化け物なのかよ、っつう話だ。

「まあ、おひとつどうぞ」
「おう、すまんね」

雷薄の酌で注がれた酒をくぴり、と呑む。

「雷薄も、な」
「あー、こりゃすいやせん」

返杯を呷る、いかつい顔。そこに不思議な愛嬌が浮かぶ。なんだかおかしさを感じてしまうな。

「しかしまあ、迷惑をかける」
「かまいやせんやね。きっと紀家の当主ってのは放浪癖があるんでしょうよ」

そんなとこばっかり大殿に似て……と顔をしかめる雷薄。
どうやらとーちゃんも若かりし頃は色々迷惑かけてたみたいだな。相当に。だって俺があれこれやっても、お小言あんまりないもん。これは先代はもっと無茶やってた証左ですよ。
つまりその、なんだ。
親子二代に渡ってご迷惑をおかけします。
だが俺は改めない。

「流琉ー、おつまみ追加なー」
「はーい、ただいまー!」

俺の声に流琉が料理を追加してくる。
空いた皿を下げ、飲み物もきちんとフォロー。うむ。流石の手際である。

何とも言えない目でその様子を見ていた雷薄がため息をつく。

「んだよ。今でも流琉が紀家軍にいるの、反対か?」
「積極的に反対はしやせん。あの子は一生懸命ですし、実力だってまあ、紀家軍最強でしょうや。
 ただ、まあね。
やるせねえなあっていう、年寄りの愚痴ですや」

あら珍しい。雷薄の愚痴を聞けるなんて。

「でもな、流琉は外せないのさ」

だって悪来典韋だぜ?これ以上に頼りになる護衛なんてないって。しかもメシウマで美少女、もとい美幼女。例え華琳に千金、いやさ万金積まれても渡すものかよ。

「へ?何かおっしゃいましたか?」
「うんにゃ、なんも」

珍しく泥酔した雷薄を迎えの者に託し、一つため息をつく。

「二郎さま、どうぞ」
「ん」

流琉が淹れてくれた茶を行儀悪く、ずずりと。
うん、美味い。
しかし、なんかもの言いたげだな、と。

「どしたの」

こっちを見て物言いたげな流琉に声をかける。

「えっと、二郎さまのごしゅったつはいつかな、って思いまして!」

たどたどしく俺に問いかけてくる。

「んー、そだね。十日はかかんないだろうなあ。
ただまあ、今日明日に出立ってことはないと思うよ」

ぶっちゃけ綿密なスケジュールのない旅である。俺の胸先三寸ではあるのだ。
その気になったら今すぐ出立だってできんことはない。しないけど。

「だったら、です。わたしもそれに合わせてじゅんびしますね!」
「え、なんで?」
「なんでって……。
だってわたしは二郎さまのものですから……」

僅かに頬を上気させ、もじもじとしながら俺を上目づかいに見てくる。うむ。可愛い。
でもね。

「いや、流琉は連れてかないよ?」
「えっ?」
「連れてかないよ」

みるみるうちに双眸に涙があふれてくる。
そしてガタガタと全身を震わせて。それでも湧き起こる嗚咽をこらえ、必死に俺に問いかけてくる。

「な、なんでですか?わたし、二郎さまにはもういらないですか?
 なんでもします。なんだってします。ですから、ですから捨てないでください。
 お側においてください……」

身を震わせ、大泣きしそうな流琉を慌てて抱きしめ、頭を撫でる。

「いやいや、流琉ってば落ち着けよ。落ち着け」
「だって。じろうさま。
だってだって………」

ぐずり始めた流琉の様子にしまったなあ、と思う。酔ってるとはいえ不用意ではあった。
最近、安定してたから油断してしまったようだ。いかんな。

「流琉?」
「……はい」

俺の問いかけにぐずりながらも返事をする流琉。素直だなあと思う。良心がこう、ちくちくと痛い。気がする。

「あのな、流琉を連れていかないのは、別にいらないからってことじゃないぞ?」
「でも、でも……」

ぐしゅ、とすすりあげ、俺に顔をこすりつける。そしていやいやをする流琉。この子は本当に幼いのだなあと再認識する。

「でも流琉はさ。紀家軍の一員だろう?」

俺の声にはっとしたような顔をする。

「流琉が自分の意志で勝ち取った地位だ。流琉はもう、紀家軍の一員なんだぞ?
 いけないな。言ったことには責任を持たないと」
「だって、だって!わたしは二郎さまのもので……二郎さまがいないと居場所なんてなくて……」

しゃくりあげながら必死に縋り付いてくる流琉に軽く口づけをしてやる。

「あ……」

びくり、と身を震わせる流琉に囁く。

「流琉。
お前の居場所は、俺の傍だけじゃない。もう流琉は紀家軍の一員なんだ。
 第一、俺が流琉を連れてったら紀家軍の皆に恨まれちまうよ、飯が不味くなるってな」

ちゅる、と首筋を吸い上げ、耳たぶを甘噛みする。

「ん、二郎さまはずるいです。わがままなんて、言えないです……」

うっとりとした流琉の青い身体をほぐし、蹂躙しながらささやく。

「しっかり、俺の留守を守っといてくれ、な?」
「はい……」

他にもあれこれと指示を伝え、脱力した流琉と共にまどろむ。
縋り付いてくる流琉に囁く。もう一人じゃないと。
紀家軍はもうお前の家なんだよと。

「二郎さま……」
「ん?」
「だいすきです」

俺もだよ、と応える。
流琉は笑みを広げて、ぎゅうっと。ぎゅううっと俺を抱きしめたのであるというか。
これは一歩間違えたら肋骨折れるレベルですよ。意識を手放しそうですよ。
これは流琉に説教案件やでぇと思う俺がそれを果たせたかどうかはご想像にお任せしますからたすけてください。
紀家は明るくフレンドリーで家族的な職場ですから。
求む、でありますよ。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

更新乙です!
なろうで見かけ、感想欄でネタバレうんぬんのコメントがあったので探して追っかけてきますた!
面白かったです。これからも頑張ってください
リトライとのことですが、大筋は変わらない感じですノン?

ssサイトなるものが初めてで、まとめサイトの方にコメントしちゃった(テヘペロ

乙です
流琉ちゃん幼いながらも女の子の武器の使い方よく知ってはりますなぁww

ょぅι゛ょベアハッグ喰らえるだけでも幸せと二郎ちゃんには思い知ってほしい
モニタの向こうで何人が血涙流してることか
血涙流した人挙手

> 台湾の綺麗な姑娘とかの画像も期待してるんやでww
脳内記憶領域に8Kで録画しただけだから外部出力できませぬ
すまんのぅ

>>255
>なろうで見かけ、感想欄でネタバレうんぬんのコメントがあったので探して追っかけてきますた!
その意気込み、yesだね!

>面白かったです。これからも頑張ってください
言われたからには頑張ります声援ありがとうございますこれからもよろしくお願いしますなんでもしますから

>大筋は変わらない感じですノン?
ネタバレを誘発させようとするその罠……見切った!

>まとめサイトの方にコメントしちゃった(テヘペロ
コメント見に行きますからどこか教えろください

前作読了なのかどうか分からないので何とも言えないなあとだけw

>>256
>流琉ちゃん幼いながらも女の子の武器の使い方よく知ってはりますなぁw
そらもう、寝所ではアレですしおすし……w

>ょぅι゛ょベアハッグ喰らえるだけでも幸せと二郎ちゃんには思い知ってほしい
こんな健気で可愛い幼女とかどこにいるんでしょうねえ……w

ノシ

>脳内記憶領域に8Kで録画しただけだから外部出力できませぬ
>すまんのぅ
美人さんの姑娘は美人さんであったのだろうなあと思うがとても悔しい

台湾には一度行きたいのですが金も暇もないのですよ

乙でしたー
>>252
>>俺の胸先三寸ではあるのだ。  口先三寸と混ざってますね
○俺の胸三寸ではあるのだ。
>>253
>>紀家は明るくフレンドリーで家族的な職場ですから。  家のお手伝いさんを募集してますか?
○紀家軍は明るくフレンドリーで家庭的な職場ですから。  このブラック臭漂う誘い文句は多分軍ですよね、あと家族的と言う言葉は一般的ではないのでこちらの方がいいと思います(家族的類似と言う言葉はありますが意味は何か哲学的で分かりづらい内容ですので)

女性の方が早熟とは言いますが・・・あるいは涙は女の武器。かな、それでも折れないで置いていくとは、二郎ちゃん、そんなに身軽に男一人旅して一夜のアバンチュールがしたいのか!?風評被害?お前目の前の流琉ちゃん拾った時のこと忘れたとは言わせねーぞ
雷簿さんのいぶし銀が光ってたけど全部流琉ちゃんが持って行った気もする

>>258
赤ペン先生いつもありがとうやで

>二郎ちゃん、そんなに身軽に男一人旅して一夜のアバンチュールがしたいのか!?
そらもう性欲をもてあますに決まってますやんw

>お前目の前の流琉ちゃん拾った時のこと忘れたとは言わせねーぞ


>雷簿さんのいぶし銀が光ってたけど全部流琉ちゃんが持って行った気もする
おっさんも幼女もどっちも書いてて楽しいです

さてはて、中々放浪までたどり着かないなあと思いながらがんばるます

扉の向こうは、孫家の巣窟でした。
いや、俺が自ら足を運んだんだけどね。

「じろー!いらっしゃーい!」

シャオが駆け出してくる。飛びついてくる。元気すぎるだろ。
だから受け止める。そっと。
うむ。猪々子みたいに突撃的に全力で俺を吹き飛ばそうという感じじゃないので軟着陸余裕でした。
えらいぞ。ナデナデしてあげよう。ブルスコー。

「ほいさ、お邪魔しますよっと」

シャオをお姫様抱っこして室に入る。肩車してやろうかとも思ったが、この子ミニスカだから。しまパンだから。
ちょっと幼女だからといって無防備すぎんよー。孫家の教育方針に文句を付けようかと思ったが、黄蓋とか穏とかの衣装見たらひっこめざるを得ない。
文化が違うからね、仕方ないね。
南方は暑いから露出が多くても仕方がないということであろうよ。きっとそうだしそういうことにしよう。そういうことになった。

「えへへー、シャオに会いに来てくれたんだー、嬉しいな」
「へいへい、そうですよっと」

打算が見え見えとはいえ、率直な好意を向けられて嬉しくないわけがない。
軽口をたたきながら室にいるメンバーを見やる。
孫権、穏、そして俺の腕の中にいるシャオ。
ふむ、黄蓋は留守みたいだな。
ちなみに孫策と周瑜は江南にお帰りだ。まあ、そんなに留守できる状況じゃないしな。
……不穏なアレはこう、見ないふりだ。頑張れ、虞翻。仕送り増やすし。めがっさ増やすし。

「珍しいわね、貴方からこちらに来るなんて」
「や、出立まですることないしね。挨拶しとこうかなと思って」

勧められるままに椅子に腰を下ろす。
シャオは俺の膝の上でご満悦だ。本人は妖艶と思っているであろう表情でこちらを窺う。
幼い身で既に小悪魔の雰囲気たっぷりな彼女の十年後が楽しみなような、怖いような。
とりあえず撫でとけばいいか。わしゃわしゃと。

「二郎さん、どうぞ」
「ん、あんがと」

穏が淹れてくれた茶をずず、とすする。あら美味しい。

「それで、いつ出立するのかしら?」
「んー、実はまだ決めてないのさ」

俺の言葉に呆れたような表情をする孫権。
これでも、当初と比べたらば随分と丸くなったんだよなあ。などと思いながら茶菓子をいただく。

「呆れたわね。そんなのでいいの?」
「おうよ、っつうか身内だけの送別会があるんだけどさ。
出席者の予定の調整が難航しててなあ」

まあ、麗羽様、美羽様に猪々子斗詩七乃、それに張紘と沮授。
厳選した気の置けない面々を揃えようとしても、関係各所との調整は大変に決まってる。流石に私的な宴席だから、既に入っている予定を変更させるわけにもいかないしね。
こっちはこっちで大変なのよ。まあ、俺が悪いんだけどな!
だが俺は謝らない。

「……それは確かに大変そうね」
「本当に大変なのは俺じゃないけどね、」

にひ、と笑う俺を孫権は何とも言えない表情で見やる。

「貴方の場合、自覚してる分だけ質が悪いのよね……」
「なんのなんの、俺なんてかわいい方だってのが救いのない話でな」
「そ、そうなの?」
「え、聞きたい?聞きたいのかー。
 ならば聞かせてやろうとも。聞かせてやるぜー」

懇切丁寧にねーちゃんとか田豊様の理不尽さの一端を紹介してやる。あの人ら、分かっててわざとやってたりするからね。気苦労が絶えないね。特に沮授。頑張れ、頑張れ。

「と、とんでもないわね……」
「だろ?」

引き気味の孫権に更にあることないこと吹き込んでやる。うけけ。

◆◆◆

「袁家ってとんでもない伏魔殿なのね」

正直な感想を孫権は漏らす。

「だろー?これでも俺ってば結構苦労してるのよ」

いや、だからと言って目の前の男の評価については別件であると思うが。思うのだが。
それでも、むしろ総合的に考えて、だ。
その評価は高くせねばならないだろうなあ、という孫権の忸怩たる思い。

「一気に今までの話の信憑性がなくなったわね」
「うっわひっでえの」

軽口をたたきながらもその真意が今一つ分からないな、と孫権は内心苦笑する。腹心たる陸遜ならばそのあたりが分かるのであろうが。
ちらり、と頼りとする腹心である陸遜を見ても。満面の笑み。

「今までの貴方の言動を振り返ればいいのよ」
「えー」
「自覚はあるんでしょうに。困った人ね」
「だが俺は謝らない」
「認めるところから始めてもいいのよ?」

目を合わせて、零れる笑み。
いつしか会話を楽しんでいたが、そうではないと気を引き締める。

「大体ね。単身で旅をするって、下手したら命の危険だってあるじゃない」
「んー、大丈夫じゃね?」

どこか他人事のような語り口になんだか腹が立つのだ。

「貴方ねえ、貴方の身は既に貴方一人のものじゃないでしょ?
 どうしてそういうことが言えるの?」

なんだろう、どうして私はこんなに熱くなっているんだろう。

「許さないわよ」
「へ?」
「許さないんだから。こんなことで行き倒れたり、野垂れ死ぬなんて……。絶対に許さないんだから!」

困ったようにぼりぼりと頭を掻く姿に、無性に腹が立つ。

「いやよ、そんなんで貴方が死ぬなんて許さない」
「つってもさあ、いや、そりゃ死ぬつもりなんてないけどさ。
 孫権の言う通り、なにが起こるかわからんし」
「ああもう、その物言いも癪に障る!大体その他人行儀なのがいやなのよ!」

最早自分が何に憤っているのかも分からない。どうしてこんなに憤っているのか。
だって、本当は。もっとこう、行ってらっしゃい、とか、息災でね、とか言うつもりだったのに。

「や、どないせいっちゅうねん」
「だから、まず私のことは蓮華って呼びなさい!」
「え、いいの?」
「孫権とか他人行儀に呼ばれる方が嫌よ!」
「じゃあ俺のことも二郎って呼んでくれるよな?」
「あ……」

その言葉に凍り付いてしまう。

「蓮華?」
「え……」

孫権は思う。
私は何を言っちゃったんだろう、と。
そのう、けしていやではないんだけどな、と。

「蓮華ってばよ」
「その、じ、二郎?」
「ほいさ」

結局最後まで、旅路の無事祈念とかできなかったことを散々妹に馬鹿にされるも、反論できなかった模様である。

まだ、蒼天に揺らぎすら見えないある日のことであった。

本日ここまですー

感想とかくだしあー

お尻様がキレッキレにデレた!
羞恥に染まって自爆してるのを眺める二郎、良い餞別でしたね。

お久しぶりの沖縄さんですだよ
相変わらず面白いですねえ
いまのとこうちの嫁でねえので気楽だ
嫁の扱い悪いのになんでこの作品好きなんだろうね、わしww

乙でしたー
今回は誤字報告は無いですね
まあ無理やりにでも1つ
>>260
>>まあ、麗羽様、美羽様に猪々子斗詩七乃、それに張紘と沮授。 せっかくの身内での送別会、陳蘭ちゃんに赤楽さんや雷簿あたりも・・・
>>厳選した気の置けない面々                 と言うか二郎ちゃん自身はともかく七乃と気の置けない関係なのは美羽様くらいじゃね?

酒の勢いとかじゃなくて、喋ってるうちに感極まって、とは・・・ちなみにその間ずっと二郎の膝には妹がいた模様wwwこれは徹底的にからかわれるわ

>>264
>お尻様がキレッキレにデレた!
キレッキレのデレというパワーワードw
いただきましたw

どっかで使わせていただくかもしれません

>羞恥に染まって自爆してるのを眺める二郎、良い餞別でしたね。
うむ!

>>265
>お久しぶりの沖縄さんですだよ
沖縄産!沖縄産じゃないか!
お元気でした!

>相変わらず面白いですねえ
ありがとうございますリライト頑張って魔s

>嫁の扱い悪いのになんでこの作品好きなんだろうね、わしww
赤ペン先生とは違った意味で「いつもすまないねえ」とだけw

>>266
そして赤ペン先生ありがとうございまs

>今回は誤字報告は無いですね
おお、久々だぜなしとげたぜ

>・・・ちなみにその間ずっと二郎の膝には妹がいた模様
いやあ、人生最大級のからかい案件でしょうねw

今日も書き溜めがんばるぞいっと

「じゃあ、洛陽ではお待ちしてますから、ぜひお立ち寄りくださいね」
「おうよ、そんときゃよろしくな」

洛陽に向かう斗詩と旅に出る俺の送別会というか、壮行会の会場である。
なんとか各人のスケジュールの都合をつけたのだ。沮授、偉い。頑張ったね。
斗詩なんて明日洛陽に発つくらいのギリギリスケジュールである。

「まあ、洛陽は大変だと思うけど、適当にな?」
「はい」

斗詩なら大丈夫だろう。何進とか宦官とか色々不安要素あるけどきっと大丈夫だろう。
というか、他に送れる人材がいないっていう。

「アニキと斗詩の留守はアタイがきっちり守るし、安心してくれよな!」
「猪々子、頼りにしてるよ」
「えへへー、がんばるぜー」

あらかわいい。
まあ、よっぽどのことがない限り猪々子がいれば大丈夫だろう。麹義のねーちゃんもいるし。

「で、結局二郎さんは。
いつご出立されるんですか?」
「んー、明日、斗詩と途中まで一緒に行こうかなって」

七乃の問いかけに答える。旅は道連れ世は情けってね。

「用が済んだらさっさと帰ってくるのじゃぞ!」
「ういうい、了解ですよ」

てや、と美羽様を抱っこしてやる。少しじたばたとしていたが、じきにおとなしくなる。
それをみて七乃がぶーぶー不満を漏らす。

いや、なんつーか、こう、この子らのためにも頑張らんといかんなあと再認識するのだ。
そんな俺を沮授と張紘がにやにやと見ている。まあ、なんかネタにされてるんだろう。
いいさ、あいつらとは散々語り合ったし。今日はお姫様たちにサービスしないと。

とはいえ、ちょっと浮かれて呑みすぎたかな。

「あー、ちょっと酔いを醒ましてくる」

そう言って中庭に向かう。東屋で夜風に当たって酔いを醒まそうそうしよう。


「はあ……」

ため息を一つ漏らす。あー、酔ったわー。マジ酔ったわー。
東屋のベンチに腰掛け、夜風を楽しむ。
新緑の香りが鼻腔をくすぐる。もうすぐ、夏が来るなあ。

「お隣、よろしいかしら?」

ぼんやりしていた俺の隣に麗羽様が腰かけてくる。

「いや、お恥ずかしい。ちょっと酒が過ぎたみたいです」
「あら、構いませんわ。今宵は身内だけですし、ね」

くすり、と笑う麗羽様の頬もちょっと上気している。
しばし、無言で月を見上げる。

「月が、綺麗ですね」
「ええ。今宵の月はいつもより綺麗に見えますわ」

風が心地いい。
気まずくない沈黙があるとすればこの瞬間だ。
お互いに何を言うでもなく、ただ、互いの存在が心地いい。

「行って、しまわれますのね」

ぽつり、と麗羽様が呟く。

「ええ、行ってきます」

くすり、と麗羽様が笑う。

「ほんと、ほんとに。二郎さんは勝手ですのね。
 陳蘭さんがおっしゃる通りですわ」
「え、いやいや、そんなことはないですってば」
「あら、嘘はいけませんわね」
「そんなことはないですって。参ったな」

ぽりぽりと頭を掻く。でもまあ、そういわれても仕方ないかなあ。

「ねえ、二郎さん」

こてり、と俺の肩に麗羽様が頭をのっける。
何か、久しぶりだな。こんなふうに甘えられるのって。

「何すか?」

肩に乗っけられた頭を撫でながら応える。
目を細めるのが猫みたいで、ちっちゃい頃の麗羽様と変わらないなあと思ったり。

「覚えてらっしゃるかしら。一つ、何でも言うことを聞くっておっしゃいましたわよね」

確かに言った。忘れるはずがない。どんなことを言われるか気が気じゃなかったのだよ。
まあ、言い出す感じもなかったから、忘れてしまったのかなあと思ったらご覧の有様だよ!

「ええ、もちろん覚えてますよ。何を言われるのか、結構ドキドキしてましたし」
「ふふ、きちんと覚えてらっしゃったのですわね」
「そりゃ、まあ覚えてますとも」

ぽり、と頬を掻く俺をおかしげに見つめる麗羽様。
参ったなあ、このタイミングで来るとは思ってなかった。
放浪など許さんとか言われたらどうしよう。
いや、どうしようってことはない。そう言われたら否やはない。否やはないのだが……。
ふと、麗羽様を見ると、どことなく潤んだ瞳で俺を見つめている。

「あの、麗羽様?」
「ご無事で」

へ?

「ご無事で、帰ってきてくださいましね。
 それが、私の、お願いです」
「麗羽様……」

きゅ、と俺に抱きついてくる。

「二郎さん。お止めはしません。しませんわ。
でも、でも。ご無事で……」

俺を見上げる顔は上気していて、瞳は潤んでいて。

「麗羽様……」

ぎゅ、と抱き寄せると、あ、と声を漏らし、そ、と目を閉じる。
その仕草に愛おしさがこみ上げる。
俺の腕の中で泣きべそをかいていた麗羽様。笑っていた麗羽様。拗ねた麗羽様。怒っていた麗羽様。
色んな麗羽様が脳裏に浮かぶ。
お転婆で、優雅で、高慢で、素直で。でも、変わらずに、いつも一生懸命で。
いつだって全力で俺に甘えてきた。
そんな麗羽様が、俺は大好きで。そんな麗羽様が無防備で。それが愛しくて。

「あ……」

合わせた唇から甘い溜息。
きゅ、と麗羽様の手が俺の背中に回される。

「嬉しい……」

漏れる声に愛おしさがいや増す。
そして自覚する。こんなにも、俺は引き返せないんだな。
俺が大事に思う袁家というもの。その象徴が麗羽様だ。
麗羽様が大事だから袁家に尽くすのか、袁家が大事だから麗羽様に尽くすのか。
それはもはやどうでもいい。

時代の流れという奴があるのならば、大河というものがあるならば、それは袁家にとってきっと奔流だろう。この上なく波濤だろう。
いいさ。全力で抗ってやる。
俺は凡人だ。この上なく凡人だ。それは自覚している。
英傑揃いのこの時代じゃあ雑魚もいいとこだろうさ。
天の御使いが何だか知らんが、その喧嘩、高く買ってやる。
……三国志なんて、ぶっ潰してやる。
歴史に埋没する、面白味のかけらもない時代を築いてやろうじゃないか。
書物と芸術品と匠達のみが受験に出るような、そんな時代。
英雄なんて登場しない、退屈な時代。
栄光も感動もない、そんな時代。

それを、俺の大事な人たちに捧げよう。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

題名はなんだろな

思いつかない
思いつかないよう
ぼすけて


この辺の甘酸っぱさ好きですわぁ

題は凡人の誓い、なんてシンプルなものでいかがでしょう

乙です。

題名
『想いと思い』
『旅立ち前夜に』

ネタに走ると、
『瞬間。思い、重ねて』

細かい感想は置いといて、
昔NHKが放送した『人形劇三国志』
それのEDが脳内再生されました。

>>272
>この辺の甘酸っぱさ好きですわぁ
ありがとうございまs

いやあ、本当にね。
麗羽様はエンディングまでデレないというのが当初プロットだという事実

>>273
題名案感謝
候補します

>昔NHKが放送した『人形劇三国志』
あれは名作でしたね
ED聞きにニコニコに久しぶりにいきました
いやあ、名曲ですねえ

「こちらが保存食です。二郎様のことですから宿場町に寄られるとは思いますけど。
数日分はご用意してます。お水は、水筒ありますからなんとかしてくださいね。
 こちらがお着替えです。きちんとした場に出られる際はこちらを着用してくださいね」

出立の朝、俺は陳蘭が用意してくれていた荷物の説明をふんふんと聞き流す。

「いつもすまないねえ……」
「それは言わない約束でしょ、おとっつぁん。
 で、いいんでしたっけ」
「うん」
「お乗りになる馬は烈風でいいんですよね?
 流琉ちゃんが準備してくれてます」

烈風は人懐っこいから、旅路でいろんな厩舎に世話になっても大丈夫だろう。って流琉が言ってた。だから問題はない。

「うん、色々ありがとな」
「わたしのおしごとですから。
 こればっかりは流琉ちゃんにも譲れませんもの」

そう言ってにこり、とほほ笑む。

「あー、その、何だ。 
 陳蘭はなんも言わないのな」

多かれ少なかれ各方面から文句やら抗議やら色々言われたりしたんだが、陳蘭が何か言うことはなかった。
いつも通りに、あれこれ、色々やってくれてるのだよ。そして俺が旅立つことについて、一言もないのだ。受け入れるだけであるのだ。

ええんか、とばかりに戸惑う俺を見てくすりと笑むこともしない。

「二郎様がお決めになったことですもの。
 お留守はお任せください」
「そか」
「はい」

にこり、と極上の笑顔を浮かべてくれる。

「ほんじゃ、行ってくるな」
「はい。行ってらっしゃいませ」

流琉の引いてきた烈風に跨り、斗詩に合流するのだ。

◆◆◆


「おう、斗詩。
途中までだけどよろしくな。って馬車に乗らないのん?」
「ええ、外の様子が分からないのは落ち着きませんし、それに……
 二郎さんとご一緒したいですもの」

雨になったらそうも言ってられないかもですけどね。
くすり、笑う斗詩と馬を並べる。
顧雍は馬車に乗ってるらしい。
明日くらいまでは斗詩と同行し、そっからは単独行だ。
最初の目的地は黒山。

かの飛燕の根拠地、天然の要害である。

一応お誘い受けてるしな!

馬上で斗詩とあれこれ打ち合わせ、馬鹿トークする。
洛陽にも立ち寄ろう。でも何進とかは勘弁な!

それからそれから……。
俺は脳裏に立ち寄るとこを列挙する。
あ、華琳とこ、どうしよう。
行ったら行ったで、行かないなら行かないでめんどくさそうだなあ。

◆◆◆

「では、如南には紀霊の影響力はないのでおじゃるな」
「は、我が父が乗り込み、確認しておりますれば」

その応えに満足そうに豪奢な装いの男が頷く。

「よろしいでおじゃる。
 ではお主は引き続き麻呂達の護衛を命ずる」
「承りました。では……」

声と共に姿も気配も掻き消える。
そのことに欠片も興味を示さずに、軽くため息をつく。

「ふむ、存外紀霊も甘いでおじゃるな。
 てっきり、着任と前後して粛清があると思っておったのでおじゃるが……」
「心配し過ぎと違います?あの男にそんな度胸はあらへんと思うんやけど……」

同席していた妙齢の美女が艶やかに笑う。

「ふむ、許攸はそう思うかもしれんがの。
 栄転先での粛清は様式美ですらあるのじゃぞ?」
「せやかて、畏れ多くも皇族の流れすらある袁胤様をどうこうする度胸があるとは思えまへんえ」
「ほ、ほ。名門袁家の中でもことさら高貴な血筋の麻呂をどうこうすることは、確かに紀霊には無理かもしれんの。
 じゃがの、慢心はいかん。安心もいかんのでおじゃるよ」

ほ、ほ、と雅な笑い声を上げる袁胤。

「しかしの、彼奴(きゃつ)は確かに袁家内部でこれ以上なく権勢を得ているように見えるでおじゃる。
 じゃが、彼奴(きゃつ)は袁家でもっとも敵にしてはならん存在を敵に回したのでおじゃるよ」
「それが張家、って言わはりますの?」
 
訝しげな許攸の問いに、にんまりとした笑顔を浮かべる。

「そうでおじゃるな。
 例えば、今日の麗羽の夕食の献立、美羽の逗留先。
 張家はそれらを把握しておるのじゃぞ?」
「な……」

許攸が驚嘆の声を上げる。
それでは、それでは。やろうと思えば暗殺など容易いではないかと。 

「分かったようでおじゃるな。張家を敵にした時点で紀霊は詰みよ。
 いささか、の。
調子に乗り過ぎたようでおじゃるな」

からからと笑う袁胤。

「確かに紀霊はんはやりすぎましたなあ」

袁家を富ますのはいい。
が、影響力が大きすぎる。そしてその影響力の行使にためらいがない。

「そこよ。
彼奴はやりすぎたのでおじゃるよ」
「その通りですわなあ」
「あ奴は如南に厄介払いした気でおるじゃろ。それが甘いというのよ。
 袁家の闇の深さを知らぬ若造らしいでおじゃる」

く、く、と笑う袁胤に許攸は笑みを深める。勝った、と。
そして呟く。

「お気の毒になあ、紀霊はん。
 でもあんたが悪いんやで。あんたがやりすぎたんや。 
 そやからな。うちらを如南に送って安心してるあんたが悪いんやえ……」

くすり、とくくく、と。
不吉な笑いが場を支配し、その余韻は消えることはなかった。

◆◆◆
「ふむ、こんなものか」

表情を変えず、やり取りされる会話を記憶する。
姉が、父が予測した反応である。
あまりにもそれが予想通りで興ざめではあったくらいである。

もっとも、父だ、姉だと言っても血のつながりはないはずだ。
彼らの便利な道具として教育されたのが自分であり、その配下であるのが現状である。
そして。その身、その代わりなどいくらでも存在する。
この瞬間に自分が命を絶っても、明日にはその穴は埋められているだろう。
いったい、彼らは自分の何をそんなに貴重なものと思っているのだろうか。
所詮、切り裂いてみれば血と糞しか詰まっていないというのに何がそんなに楽しいのだろうか。
彼にはわからない。
張家に拾われた彼には分からない。
素体として優秀であったからこそ与えられた「張?」という名にも価値を見いだせない。
どうせ自分が死んでも張?という存在は消えないのだろうから。

「ふむ」

こんな時は無性に姉に会いたくなる。
自分以上に余計なものを削ぎ落とした、張家の最高傑作に会いたくなる。
姉との触れ合いによって、まだしも自分が人間だと自覚するのが張?に残された救いであった。
いや、或いは既に救いという認識すらなかったのかもしれない。
ただ、彼が姉、張勲に執着していたのはどうやら確かだったようである。

その妄執が実るのはもう少し先の時間軸のことである。

本日ここまですー

感想とかくだしあー


やはり合でいくべきだったかなあ

乙です。

いよいよ出発ですか。

>「二郎様がお決めになったことですもの。
 お留守はお任せください」
>「わたしのおしごとですから。
 こればっかりは流琉ちゃんにも譲れませんもの」
そう言ってにこり、とほほ笑む。

……端から見たら、陳蘭さんが奥さん。と認定するよなあ。
それと自分の事だから聞き流すのは止めません? 電話も携帯端末も無いんですよ?
正直二郎さんにはもったいない。

>あ、華琳とこ、どうしよう。
行ったら行ったで、行かないなら行かないでめんどくさそうだなあ。

密告したら、面白いだろうなあ。
完全に陳留回避しないと 網張っているだろうし。
袁胤様の側付きがもう一人居れば、愉快な悪役トリオになるのに。
というか、このコンビも味があって面白い。


とりあえず、「行ってらっしゃい」を顔良さんと 顧擁さんと袁胤一味に。あ、韓浩さんと魯粛さんもかな?

乙でしたー
>>276
>>くすり、笑う斗詩と馬を並べる。  間違いではないですが
○くすり、と笑う斗詩と馬を並べる。 の方がいいと思います
>>277
>> じゃが、彼奴(きゃつ)は袁家でもっとも敵にしてはならん存在を敵に回したのでおじゃるよ」  上で振り仮名はふってあるので
○ じゃが、彼奴は袁家でもっとも敵にしてはならん存在を敵に回したのでおじゃるよ」  で良いと思います
>>278
>>あまりにもそれが予想通りで興ざめではあったくらいである。
○あまりにもそれが予想通りで興ざめであったくらいである。  の方がいいと思います

遅れて申し訳ない
麗羽様がイイ女だよなあ、超魅力的、ヒロイン力が安定して高いのにさらに爆発力もあると言う
ところで袁胤さんはどこから張家が二郎ちゃんを排除しようとしてると掴んだんでしょう?まさか張家の人員がそういったからと馬鹿正直に信じたとも思えないし・・・赴任先で現地勢力(?)に殺されてその敵討ちをすることで袁家の(後釜の美羽の)地盤を強化する出汁にされるとか・・・二郎の影響力が無いことをようやく確認できた(張家情報)程度ならまだ気を抜くには早いタイミングだと思うんだけど

>>280
>いよいよ出発ですか
やっとですw

>それと自分の事だから聞き流すのは止めません? 電話も携帯端末も無いんですよ?
あれです。遠足とか行く際の注意事項を聞き流す的な感じです

>正直二郎さんにはもったいない。
でえじょうぶだ。
二郎ちゃんがみっともないとこ見せる→もう。二郎様には私がいないと……
二郎ちゃんが珍しくカッコいいとき→やっぱり二郎様は素敵だなあ

おお、もう……(顔を覆う)

>袁胤様の側付きがもう一人居れば、愉快な悪役トリオになるのに。
これはメタですが、トリオ漫才を書くのはすごい難しいんですよ
これを書ける人はすごいなあと思います

>というか、このコンビも味があって面白い。
彼らは彼らなりに一生懸命なのですおね

>>281
赤ペン先生ありがとうございます

>麗羽様がイイ女だよなあ、超魅力的、ヒロイン力が安定して高いのにさらに爆発力もあると言う
出て来たらその場をもってっちゃうのですよね

>ところで袁胤さんはどこから張家が二郎ちゃんを排除しようとしてると掴んだんでしょう?
そらもうトップ会談ですよ

恋姫の新作「真・恋姫†夢想-革命- 蒼天の覇王」ではわわの中の人が変わるらしい

>>283
マジすか
マジすか

中の人の事情なんですかねえ……

>>284
ソースはこちら
http://kahouha2jigen.blog.fc2.com/blog-entry-2126.html

>>285
なんも言えねえ

朱里ちゃんの「はわわ、ご主人様。敵が来ちゃいました」

恋姫が飛躍したのはこの台詞が一番なのです。
経緯は知らないですが、これまでの頑張りに敬意です。
ありがとうございました←届かない叫び

扉の向こうは、孫家の巣窟でした。
いや、俺が自ら足を運んだんだけどね。

「じろー!いらっしゃーい!」

シャオが駆け出し、飛びついてくる。よいしょっと。
しかし元気すぎるだろ。

「ほいさ、お邪魔しますよっと」

シャオをお姫様抱っこして室に入る。肩車してやろうかとも思ったが、この子ミニスカだから。しまパンだから。
むしろ肩車体制になろうとするのを自重しろと言いたい。

「えへへー、シャオに会いに来てくれたんだー、嬉しいな、ほんと嬉しいなあ」
「へいへい、そうですよっと」

打算が見え見えとはいえ、率直な好意を向けられて嬉しくないわけがない。幼女でも孫家の重鎮よ。その好意はありがたいのだよ。戦闘民族たる孫家の好意なんてどうやって買ったらいいか俺には分からんしな。
軽口をたたきながら、室にいるメンバーを見やる。
孫権、穏、そして俺の腕の中にいるシャオ。
ふむ、黄蓋は留守みたいだな。
ちなみに孫策と周瑜は江南にお帰りになりました。まあ、そんなに留守できる状況じゃないしな。ほんと。
……不穏なアレはこう、見ないふりだ。頑張れ、虞翻。仕送り増やすし。めがっさ増やすし。張紘が。

「珍しいわね、貴方からこちらに来るなんて」
「や、出立まですることないし、挨拶しとこうかなと思って」

勧められるままに椅子に腰を下ろす。どすん。
シャオは俺の膝の上でご満悦だ。本人は妖艶と思っているであろう表情でこちらを窺う。いや、かわいいよ?可愛い可愛い。
幼い身で既に小悪魔の雰囲気たっぷりな彼女の十年後が楽しみなような、怖いような。

「二郎さん、どうぞ」
「ん、あんがと」

穏が淹れてくれた茶をずず、とすする。うん、美味い。
そんな俺に問うてくる。

「それで、いつ出立するのかしら?」
「んー、実はまだ決めてない」

俺の言葉に呆れたような表情をする孫権。
これでも、随分と丸くなったんだよなあ。

「呆れたわね。そんなんでいいの?」
「おうよ、っつうか身内だけの送別会があるんだけど、出席者の予定の調整が難航しててなあ」

まあ、麗羽様、美羽様に猪々子斗詩七乃、それに張紘と沮授。
厳選した気の置けない面々を揃えようとしても、関係各所との調整は大変に決まってる。
こっちはこっちで大変なのよ。まあ、俺が悪いんだけどな!だが俺は謝らない。

「……それは確かに大変そうね」
「大変なのは俺じゃないけどな

にひ、と笑う俺を孫権は何とも言えない表情で見やる。

「貴方の場合、自覚してる分だけ質が悪いわね…」
「なんのなんの、俺なんてかわいい方だってのが救いのない話でな」
「そ、そうなの?」

懇切丁寧にねーちゃんとか田豊様の理不尽さの一端を紹介してやる。

「と、とんでもないわね……」
「だろ?」

引き気味の孫権に更にあることないこと吹き込んでやる。うけけ。


◆◆◆

「袁家ってとんでもない伏魔殿なのね」

孫権の正直な感想である。
端的に言って。なんかもう、色々とありえないものである。

「だろー?これでも俺ってば結構苦労してるのよ」
「一気に今までの話の信憑性がなくなったわね」
「うっわひでえ」

つくづく、本気か冗談なのか判断しづらいのだ。その物言いが軽い。軽すぎるからして。
穏だったらそのあたり、分かるのかしら。などと思いながら、ちらり、と陸遜の方を見やる。
結果、にこり。とするだけで、もう!
紀霊どころか陸遜が何を考えているかすら分からないと孫権は憤慨する。

「今までの貴方の言動を振り返ればいいのよ」
「えー」

いけないな、と思う。紀霊との何ということのない会話を楽しんでいる。
そうじゃない、そんなことが言いたいんじゃない。そうじゃないのだ。

「大体、単身で旅をするって、下手したら命の危険だってあるじゃない」
「んー、大丈夫じゃね?」

どこか他人事のように語る紀霊になんだか腹が立つ。もやもやする。

「貴方ねえ、貴方の身は既に貴方一人のものじゃないでしょ?
 どうしてそういうことが言えるの?」

なんだろう、なと思う。どうして私はこんなに熱くなっているんだろう、と。
だから、どうしてそんなことを言ったかを一生自分に問うのだろうなあ、と思う。

「許さないわよ」
「へ?」
「許さないんだからね。こんなことで行き倒れたり、野垂れ死ぬなんてね。
絶対に許さないんだから!」

困ったようにぼりぼりと頭を掻く姿に、無性に腹が立つのだ。

「いやよ。そんなつまらないことで、貴方が死ぬなんて許さない」
「つってもさあ。いや、そりゃ死ぬつもりなんてないけどさ。
 孫権の言う通り、なにが起こるかわからんし」
「ああもう、イライラするわね!もう!
大体その他人行儀なのがいやなのよ!」


私は何にイラついているんだろう。何でこんなに紀霊に当たり散らしているんだろう。
もっとこう、行ってらっしゃい、とか、息災でね、とか言うつもりだったのに。

「や、どないせいっちゅうねん」

困惑されて、苛立ちが募る。

「だから、まず私のことは蓮華って呼びなさい!」
「え、いいの?」
「孫権とか他人行儀に呼ばれる方が嫌よ!」
「じゃあ俺のことも二郎って呼んでくれるよな?」
「あ……」

え、どういうこと?
そういうこと?
そう、よね。

「蓮華?」
「あ……」

私は何を言っちゃったんだろう。
そのう、けしていやではないんだけど。

「蓮華ってばよ」
「その、じ、二郎?」
「ほいさ」

結局、私は、最後まで。
旅路の無事だとか、そういうことを口にすることができなかった。

本当は、そうじゃないはずだったのだけれども。
無様だな、と思う。
弱みなんて見せたくなかったのに、と。

だから、小声で、呟く。
二郎が寝たのを、熟睡してるのを確信して。

「二郎、大好きよ」

その言葉は小さく響き、声の主も発した後に小さくなる。

幸か不幸か、それを聞くものはなかった。

本日ここまでスー

感想とかくだしあー
あー

乙です。

既視感があるな。と思ったら、孫権さん側か。


……恋情を知ったから綺麗になるんだろうな。
そっと、そうっと、生暖かく眺めよう。そうしよう。

乙でしたー
>>287
>>むしろ肩車体制になろうとするのを自重しろと言いたい。  体制・・・二郎はシャオを肩車しなければいけない制度?
○むしろ肩車体勢になろうとするのを自重しろと言いたい。  姿勢と≒だと考えればこちらですね
>>「大変なのは俺じゃないけどな
○「大変なのは俺じゃないけどな」 ですね
>>288
>>穏だったらそのあたり、分かるのかしら。などと思いながら、ちらり、と陸遜の方を見やる。  他の人物の視点での地の文では真名入れなかったような
○陸遜だったらそのあたり、分かるのかしら。などと思いながら、ちらり、と陸遜の方を見やる。  もしくは (穏だったらそのあたり、分かるのかしら)と括弧で囲むとかどうでしょう
>>なんだろう、なと思う。どうして私はこんなに熱くなっているんだろう、と。
○なんだろう、と思う。どうして私はこんなに熱くなっているんだろう、と。  もしくは 【なんだろう、などと思う】、【なんでだろう、と思う】とかでどうでしょう
>>289
>>二郎が寝たのを、熟睡してるのを確信して。   この言い方だとピロートークっぽいんですがw
○二郎が帰ったのを、届かないことを確信して。  とかどうでしょう と言うか寝たかどうかはともかくどうして熟睡してることまで確信してるのん?もしかして;諜報員の無駄遣い

せっかくだからたまにからかおうw真名で呼べ、と言いつつ相手から真名を返されることが頭から抜けてたとか残念可愛過ぎるw
そして>>その言葉は小さく響き、声の主も発した後に小さくなる。  耳まで真っ赤にして布団の中で丸まったんだろうなwこれは萌えますねえ

リアルがアレでそらもう荒れてたんやで
すまんな

>>291
>そっと、そうっと、生暖かく眺めよう。そうしよう。
口出したらえらいことになると確信しております

>>292
ああ、ありがとうございます。
中々完封とはいかないものですねと思いながら情に竿ですた

お尻様ラスボスルートとかが無駄に浮かんで困るw

「いや、ほんとに来るとは思ってなかったよ」

可笑しげに笑うのは深い緑髪を結いあげている美女。つまり張燕。黒山賊の頭目である。
まさか出迎えに来るとは思わなかったのだがね。しかも、いつもの武装ではなく。普通に女子力の高い恰好である。髪だって無造作に垂らしてたのにね。いや、整えてはいたのだろうけども。
いや、普通にお洒落さんであるのがこうね、コメントに困る。素材がいいし、似合ってるのが無意味に悔しい。
くそう。先手を取られたか。

「いや、来いって言ったじゃん」
「ああ、そうさね。でもね。まさかまさか、さ。
……まさか単身来るとは思ってなかったよ」
「それこそまさか、さ。軍勢引きつれてくるわけにもいかんだろ」

殲滅したいのはやまやまだけど、な。

「ま、歓迎するよ。楽しんでっておくれ」
「ふん、随分羽振りがよさそうじゃないか」

俺の、いささか以上に刺々(とげとげ)しい物言いに動じることなく。嫣然と笑む。
真正面から向かい合ってくる。

「おかげさまで、ね」

くく、と笑う張燕。
楽しそうですね。こやつめ。

「そらそうだろうよ。……袁家と十常侍の双方から援助を受けているんだからな」
「いや、笑いが止まらないとはこのことさね」
「それを言うのかよ」

それ言っちゃうのかよ。俺に。

……袁家と黒山賊は表向きには敵対している。いるのだが、内々には手を結んでいる。一方、十常侍は袁家の勢力を削ごうとこいつらを援助している。
袁家の軍需物資を輸送している部隊が襲われて物資が強奪されるという事案が度々起こっているが、これはほとんどが出来レースなのである。
実質、袁家からの援助というか、お友達料金というか。
それに加えて十常侍からの援助。そりゃあ栄えるというものだ。

「まあ、そろそろはねっかえりが目立ってきたしね。誰に渡りをつけたらいい?」

そら安定した利権が発生したら奪いにくる奴も出るわなあ。と、察する。

「商会経由で沮授だな。赤楽を通せ」
「分かったよ。今回は五百ばかり出すつもりなんで、あんたからもよろしく言っといておくれ」

つまり粛清という名の地固めというやつだ。これを俺に言うあたり張燕の政治的センスは括目すべきものである。
……敵対勢力を穏便に運営させるに適任と確信させてくるほどに。

「ん、しかし、ほんとに景気がよさそうだな」

しかし、五百を切り捨てるとなると、戦力どんだけあるのさ。
ダメもとで聞いてみようそうしよう。

「ちなみに、今出せる兵力ってどんなもん?」
「それをあたしに聞くかね……。
 いいけどさ。
 ……精鋭で五千。総勢で二万は動員できる」

なん……だと……。

「ちょっと前に比べて随分増えてないかい?」

俺の声に張燕は苦笑する。くすりと。
……いちいち色気があるんですがそれ余計です。

「最近流民が増えてねえ。正直、困ってるくらいさね」

むう、天の御使いの噂の影響が出てきているか。

「少しずつじゃああるが、食料品の価格も上がりつつある。
 母流龍九商会が物資を流してくれてはいるがね。この流れを止めるのは至難だろうさ」

張紘には物資を放出して物価の安定を指示したんだが、流石に袁家領外ではそこまで統制効かんか。

「難しい顔をしてるねえ。ま、流石の怨将軍様とて……この流れは止められないだろうさ」

うっせえな、分かってるさ。焼け石に水だってことは。
だがそれでも、ここで手を打たんと、一気に黄巾フラグがががが。

「まあ、アタシらだって別に世を乱したい訳じゃない。
 アタシらなりに、できることは協力するよ?」

その笑みは冷めたもの。醒めたもの。そこには苦さが漂っていて。
でも、こいつらに肩入れする必要ないしなあ。とか思ってたのだが。

「と、言われてもね。一応お前らとは敵対してるしな」
「まあ、せっかく来てくれたんだ、手ぶらで帰ってもらったら困るのさ」

そう言って懐から一枚の紙片を……これは、地図?

「アタシらが仕切ってる村落さ。まあ、路銀に困ったら寄っておくれ。
 飛燕、と言えば世話役には通じるよ」
「いいのか」
「はん、袁家を敵に回すほど耄碌(もうろく)しちゃいないよ。
 まあ、担保だと思ってくれればいいさね」

十常侍に取り込まれていないというアピールのようだ。
つまり、本格的に敵に回ったら潰す気満々だしな。殊勝なことだ。そこいらへんの時流を読む目は確かってことかな。
その一方で十常侍になんと言ってるかは分からんが。

「まあ、せっかくだからゆっくりしていっておくれよ」

その言葉に苦笑する。
流石にここに長期滞在する気は無いっつうの。

「さて、せっかく来てもらったんだ、盛大にもてなしたいんだけど?」
「冗談じゃねえよ」

苦い表情であるのは自覚しているが、ここは譲れない。
身元を明らかにできんだろっていうのが、分かってるくせに。

「あら、そいつは残念だねえ。料理も、酒も。
勿論、女も極上品を取り揃えてるんだけど?」
「お断りします」

ニヤニヤと笑う張燕。
多分、何も言わなかったら普通に宴席に引っ張り出されてしまったんだろうなあ。
そして女とか、見え見えのハニートラップじゃねえか。
まあ、もてなそうとしてくれていると解釈できんこともないけんども。

きゃらきゃらと笑う張燕にため息をついてしまう。

「ま、ご入用のものがあったら言っておくれ?
 女なら、アタシ含め、否やはないし、さ?」

艶っぽい流し目でちらり、と視線をくれて室を辞する張燕。
その身のこなしは野生の獣を思わせるしなやかさで、自然な色気に満ち溢れていた。
うん、美人だし、好みではあるんだよね。ほんとは。

さて、宴席とやらは無くなったが、そんかし、夕食の饗応役が張燕とか、更にびっくりである。
まあ、杯を重ねながら分かったこともある。
意外とこいつは安定志向だ。だからここまで俺に媚びるのだ。
そして、きっちり配下をまとめてもいる。はねっかえりはきっちり処断してるしな。

既に相当な戦力を集めている危険性を加味しても、手を組む価値はあると思うのだ。
正直、動員兵力が二万。
それに家族がプラスされた無頼の輩が流れ出したら、厄介この上ない。

ああ、半島の某独裁国家が生き残っている理由が分かった気がするわ。

などという俺の思考は割と読まれているんだろうなあ。
そんなことをおくびにも出さずに馬鹿トークまで付き合ってくれるのが恐ろしい。
まあ、袁家と良好な関係を築きたいというのはあるんだろうけど。

む、事あるごとに俺に面会に足を運んだのもその一環か。俺の気まぐれで下手したら殺されてもおかしくないのになあ。

堅実かつギャンブラーとか、その種銭が自らの身命とか、俺にはでけへんなあ。

俺はため息を漏らす。
けして油断ができない相手だが、袁家が圧倒的な戦力、富を持っている間は大丈夫だろう。
裏切る方が割に合わないであろう状況を作っていけばいい。

まあ、俺が考え込む姿をニヤリとしながら見ている様子から、そんな俺の思惑も駄々漏れかもしらんけど。

ちなみに、同衾についてはそのような事実はなかったと主張します。
だって賢者モードで突入したからね。枯れてるからね。
斗詩としっぽりだったからね。

さて、お次はどこに向かおうかなあ。か、み、さ、ま、の、い、う、と、お、りっと。

そこは黒山賊
もしくは
梁山泊、その地にて

うむ、いまひとつなのでいつも通り助けてくださいお願いしますたいていの事はしますから!

本日ここまでスー
感想とかオナシャス

乙です。

黒の森、その奥
凡人必要なら、

凡人、黒き森の闇に


賊。というより軍事勢力化しましたな。
経済ヤクザ的な「燕運送」でも立ち上げて母流龍九と提携すれば、経済面でも独立出来そうですが。

現在の『CIA(袁)KGB(十常侍)の二股掛け』で勢力を維持している現状は脆さも抱えてますから、組織維持の為に安定収入は別にあっても損はない。


というか、流通に影響力与える事で大商人達から 合法的通行料を毟れるのは結構大きいかと。

二郎さんとしては折り合い付けるの大変ですが。

個人的には『ハニートラップ』より『色仕掛け』『篭絡』『誑し込み』表現の方が好きです。

>>298
どもです

>黒の森、その奥
おう、これかっけー

黒山賊ですが森とはこれいかに
が解決されたならばこれが最上かもわからんね

>黒き森の闇に
これもそうですが、山じゃいかんのか?

>賊。というより軍事勢力化しましたな。
現状の追認ではありますがそういうことです

>、組織維持の為に安定収入は別にあっても損はない。
今のビジネスモデルはアマゾンみたいなものなので、こっからは実業せんといかんでしょうねえ
なお

>というか、流通に影響力与える事で大商人達から 合法的通行料を毟れるのは結構大きいかと。
大きいです。つか、安全保障って国のやることで……ゲフンゲフン

>二郎さんとしては折り合い付けるの大変ですが。
これな。怨将軍ですし

>個人的には『ハニートラップ』より『色仕掛け』『篭絡』『誑し込み』表現の方が好きです。
ほむ。
なるほどですね。確かにその方が雅というか、艶がありますねぇ。
これは改訂かな。

と思ってたんですが、「色仕掛け」や「篭絡」とかだと艶がありすぎて……二郎ちゃん、引っかかりそうな気がするのですがどうでしょう
いや、マジでw

乙でした
シーmもとい張燕さんの出番も久しぶりですね
この辺のやり取りが某仮面にばれても怖いしばれてなくても怖い

なぜか昔上げた惨事を思い出してしまった

>>300
あはん

つまりここの仮面に相応しい表題があるのだろうくださいおねがいしますたいていのことはしますから

>なぜか昔上げた惨事を思い出してしまった
ほほう。
ご参考させてくださいませおねがいしますよろしくですおなしゃす

そこそこ、たいていのことはしますから!

く、ここまで言わせるなんて……。

張燕様の登場で少しテンションが上がったり。
こういった関係が築けるのも、相手の力量を認め合っているからこそでカリスマ性やここが魅力ですね。
・・・色仕掛けや誘惑に実は負けていたに一票。ほら、跡継ぎのお陰で互いの関係が深まってさらに安定しますし・・・美人よ?(シーマ様万歳

しょうがないなぁNび太君は(大友龍三郎風
テッテレー 痛い惨事創作~
ttps://www.axfc.net/u/3813243 (p:%E8%A4%9A)
※ネタバレあります+キャライメージの崩壊に注意!

タイトル案はひねりもないけど「蜜約」あたり

>>299

>黒き森の闇に
これもそうですが、山じゃいかんのか?

ええんやで?(にっこり)
案ですから。

んじゃこんなの。

『凡人。黒山に人だかりを見る』
もとい
『凡人。黒山の奥で秘蜜を持つ』

>>302
どもです

>張燕様の登場で少しテンションが上がったり。
書いてて楽しいキャラです
本筋には中々絡まないでしょうが、こういうキャラがいるとあれこれ細工がしやすいっす

>・・・色仕掛けや誘惑に実は負けていたに一票。ほら、跡継ぎのお陰で互いの関係が深まってさらに安定しますし・・・美人よ?
ないったらないと二郎ちゃんは主張するでしょうがw
まあ、真相は藪の中でもいいかもですねw

>>303
まさかの文章支援……だと……?

いや、すごい練り込まれているというか、面白い設定だなあと
二度の改名とか、元ネタあるんですか?
いやあ、面白かったです!

>>304
>凡人。黒山の奥で秘蜜を持つ
奥、いいですね。
使わせてもらうかもしれません

お褒めに預かり恐縮です
設定は肉屋つながりで共通点が非常に多かったのでほぼ流用みたいなものだったり
改名はよくあるネタで、日本の戦国なんかだと出家したけど還俗して名前を戻す武将も結構います
文章的にはあれですが、そういう切り口もあるということでひとつ

わざわざの閲覧ありがとうございました 凡将伝読者の皆様に怒られないか不安です(汗

>>306
再読、熟読いたしました。

いや、筆力素晴らしいです。眼福ごちそうさまでした。
本当に好奇心ですがいくつか問わせてくださいませ

>「姫」と称される程に将来を嘱望されていた。
こっからの一連の内容は非常に説得力があるものでしたし、深みを増す描写でした
ですが元ネタの某キャラについては姫設定なかったと思うので

オリジナルならばそれでいいのですががが

後半のキャラ設定も本当に素晴らしかったので、そこだけ教えていただければ、と

オリジナルです……、が籠めたい気持ちが一つありました
これが「凡将伝」、ひいては「恋姫†無双」シリーズの3次創作であるということです
何もなければこれは一人の人物について持ち上げるだけの一文に過ぎません
ゆえに、身分的にもそぐわない「姫」という言葉を敢えて使わせていただきました
文章力があればもうちょっといい表現があったかも(汗

>>308
了解でございますです。
>籠めたい気持ちが一つありました
そのお言葉、大変ありがたく受け取りました。

>何もなければこれは一人の人物について持ち上げるだけの一文に過ぎません
もうね、この一言で胸が熱くなりました。

実際お尋ねしたのはあれです。
凡将伝にて、そうであるとするとしましょう。
であるからこそ疑問点を聞いたということで。

誠実なお答えありがとうございました。


それはそれとして、張燕の列伝については、そういうことなのだなあと納得いたしました。
ですので、そういうことであるという認識で以後は書きます。

それが今後どういうことになるかは一ノ瀬もわかりませんが、ひとまず、取り急ぎ。

力作支援、ありがとうございました。ありがとうございました。

乙でしたー
>>295
>> 十常侍に取り込まれていないというアピールのようだ。
>>つまり、本格的に敵に回ったら潰す気満々だしな。殊勝なことだ。そこいらへんの時流を読む目は確かってことかな。  アピールしたのはつまり本気で敵に回ったら黒山賊は袁家をつぶす・・・?
○つまり、 十常侍に取り込まれていないというアピールのようだ。
○本格的に敵に回ったら潰す気満々だしな。殊勝なことだ。そこいらへんの時流を読む目は確かってことかな。  こちらの方がいいと思います
>>296
>>む、事あるごとに俺に面会に足を運んだのもその一環か。 ちょっと違和感があるので
○む、事あるごとに俺との面会に足を運んだのもその一環か。 もしくは む、事あるごとに俺に会いに来たのもその一環か。 でどうでしょう
ところでこれは正解かどうかちょっと確認とれないんだけど【天の御使い】じゃなくて【天の御遣い】じゃね?

>>くそう。先手を取られたか。  お前が一人で来た時点でそれは無いわw
だって見方を変えたら怨将軍が一人で自分たち黒山賊の拠点に突撃してるんだぜ?前に冗談で「遊びに来てね♡」って言ったけど本気で来るとか思わねーよ
せめて護衛がいればこっちも同じように護衛出せるのに一人だから1対1で会うしかないし、自陣で歓迎する側だから大っぴらに武装してたら腰抜けと周りから見られるかもだし・・・つまりこの状況って一騎当千の怨将軍相手に護身用程度の武装で1対1で歓待しなきゃいけない(回りには相手が紀霊だと知られちゃいけない)というwそりゃ逆に女を前面に出して敵対回避するわ、迂闊なことして怒らせたら死ぬもの

~歪曲表現~
怨将軍「お前ら随分と数増えてるな?」
張燕「500人減らしますし山賊退治したって言う名誉も差し出しますんで勘弁してください」
怨将軍「500人損切出来るとか実際のところ総勢何人いるんだよ」
張燕「はい、精鋭5000、最大2万です。ただこんなに増えたのは世が乱れてるからでここまで大きくなるつもりはなかったんです」
怨将軍「…」(難しい顔)
張燕「戦乱を望んじゃいないし出来ることなら協力するよ」
怨将軍「でも俺達って元々敵だよな」
張燕「ほら、地図あげるよ、あたしの名前出したらそれなりの数の村落で資金その他も融通できるよ」
怨将軍「いいのか?」
張燕「せっかくだしこれから歓迎の宴開くよ、酒も料理も女も出すよ、なんだったらあたしを抱いて」
~実物とは異なる可能性がございます~

張燕目線だと何しに来たのかもわからないし黒山賊の頭としてのメンツもあるしで怖すぎるわ。笑顔の仮面の下で胃痛に耐えてたんじゃないかしらw
凡人、仇敵と杯を交わす とか?

>>310
赤ペン先生の底力を味わったぜ……
いや、今年に入って一番笑ったというか堪能させてもらいましたぜ。
やったぜ!

>お前が一人で来た時点でそれは無いわw
む?

>だって見方を変えたら怨将軍が一人で自分たち黒山賊の拠点に突撃してるんだぜ?前に冗談で「遊びに来てね♡」って言ったけど本気で来るとか思わねーよ
むむ。

>せめて護衛がいればこっちも同じように護衛出せるのに一人だから1対1で会うしかないし、自陣で歓迎する側だから大っぴらに武装してたら腰抜けと周りから見られるかもだし・・・つまりこの状況って一騎当千の怨将軍相手に護身用程度の武装で1対1で歓待しなきゃいけない(回りには相手が紀霊だと知られちゃいけない)というwそりゃ逆に女を前面に出して敵対回避するわ、迂闊なことして怒らせたら死ぬもの
なんということでしょう
圧迫面接されていると思ってたらこっちが圧迫面接してたでござる
マジかよw←マジです

いや、なるほどなーと思いましたw

歪曲表現、まるごとパクってもいいですか?
なろうに、ほぼそのまま後書きスペースに放り込みたいのですが

いやあ、張燕さんが一気に身近に感じられるようになりました!

>張燕目線だと何しに来たのかもわからないし黒山賊の頭としてのメンツもあるしで怖すぎるわ。笑顔の仮面の下で胃痛に耐えてたんじゃないかしらw
実際何しに行ったんだっけ……w
物見遊山が七割強だよなあw

なお

色々本当にありがとうございましたー!

もちろん!私の書いてることが一ノ瀬さんの励みになったならガンガン使ってくださいな
私が歪曲表現を思いついたのは
>>「ああ、そうさね。でもね。まさかまさか、さ。  ここですね、3回も、しかも最後の一回は【……】まで使ったことから完全に想定外だったんだな、と感じました
>>……まさか単身来るとは思ってなかったよ」   で、張燕から見て紀霊が何しに来たか分からない(というか私から見ても何で二郎ちゃんが一人でここに来たのかわかりません)
で、そう思って読み返すとその上の服装にも違和感が出てきます。【いつもの武装】街中で着替えることもできただろう紀家だけど、いざという時のために装備を外さなかった要注意対象の紀霊なのに【普通に女子力の高い恰好】で会ってる。これだけならいわゆる外出モードと室内モードだと感じますが
【髪だって無造作に垂らしてた】のをわざわざ結い上げてる、つまり普段よりもおめかししてるわけです
これが単純に紀霊を男として気に入って(もしくはもっと単純?に援助を引き出そうとして)誘惑仕掛けてくるなら普段も髪型を整えてたはず・・・じゃあなんで今回だけなの?あっこれ二郎の関心を買いたいんじゃなくて二郎の不興を買いたくないんだ!となりまして
あとは素直に答えたりやたらと友好的に【きゃらきゃらと笑う】あたりで張燕もだいぶ無理してる感があったもので
ちなみに歪曲表現は思い立ってから何度も該当部分を読み返して脳内変換してにやにやしながら書いてましたw

>>312
ありがとうございます。ちっと改変するかもですがものっそい美味しいネタをありがとうございましたやっほう。

> で、張燕から見て紀霊が何しに来たか分からない(というか私から見ても何で二郎ちゃんが一人でここに来たのかわかりません)
二郎ちゃん「え、あっちが単騎で来たのに護衛連れてとか噂されたら恥ずかしいし……」
張燕「いくら探っても護衛が発見できないよ。
   護衛なしでくるはずないからこれはもう凄腕が来てるの確定。
   なお単身百人斬りとか余裕でできるよね貴方。
   ここで無事に帰ってもらわないと詰む」

これは張燕涙目w
袁家は覚醒した米帝様みたいなもんですからねえ。

>張燕もだいぶ無理してる感があったもので
非常に愉悦を感じれましたありがとうござます

>脳内変換してにやにやしながら書いてましたw
一ノ瀬もニヤニヤしながら読み返させてもらいました。6度くらいw

うし。

さて、陳留を目指す俺である。
真名とかもらっちゃったし、放浪中に華琳に会いに行かなかったら多分死亡フラグだと思うの。

「貴様!華琳様に真名を預けられて放置とはどういうことだ!」

とかね。脳内再生余裕でした。うん、春蘭に殺されるよね普通に。
あの子華琳大好きすぎるだろ。あれは百合か?百合なのか?……マジで?

不毛な……。

深くため息をつきながら、昼飯の汁物をすする。
陳留まではあと数日の宿場町だ。気が重いような、いっそどうにでもなれという気持ち。うん、逃げたい、逃げたい。逃避っていいよね。届かないこの思い的な感じで。

そしてふと、目を外にやると、芸人が歌って踊っている。

うむ、サービス業が栄えるというのはいいことだ。それだけ社会に余裕があるということだからな。
第三次産業の充実こそ社会の、文明の発展に必須よ……。だからガチャはいい文明。

などと思いながらぼんやりと芸人が躍り、歌うのを見る。
まあ、この時代ならこんなもんかなあ。
そんなことを思いながら酒の追加を頼む。
ククク、お天道様が空にあるうちに飲む酒こそ至高……禁断の旨味……。お酒美味しいです。

◆◆◆

「はーい、ありがとー!愛してるー!」

気が付くとさっきまで歌って踊ってグラランな芸人さんたちに囲まれてました。
どういうことなの……。

「お兄さんの焼け付くような視線、おねーちゃん、嬉しかったなあ!」
「そうそう、目で犯された感じよねー」
「姉さん、直截的な発言はどうかと思う」

大体の事態には即応できるよ俺。だが言わせてもらおう。

「いや、お前ら誰やねん」

「私は天和!そして妹の地和と人和だよー。
 三人揃って数え役満三姉妹!よろしくねー!」

そう言って身を寄せてくる天和の。あ、ふにゃりと。
むむむ。これはなかなかのおっぱい!
こいつ、できるぞ……。

「私たちの歌を聞いてくれてありがとうね!

「あ、こっちにお料理追加お願いしまーす!」
「って集(たか)る気満々じゃねえか……」
「えー、いいでしょ?」

俺の腕を抱え込んで上目づかいに三人が見上げて、何より天和のお胸様が押し付けられて。

うむ。

「好きなだけ食えばいいと思うよ。そして呑め呑め。
 おごっちゃる」

ふむ。芸人に奢るなら袁家領内のほうがよかったのだけどもね。ほら、文化芸術へのパトロンとかは権力者の義務だからして、さ。

◆◆◆

凄まじい勢いで料理を体内に納めていく三姉妹に苦笑する。まあ、芸で食べていくって大変だよね。どう考えても。

「ふう、ご馳走様でした」
「ほんと、遠慮なく全力で食べたよなお前ら」
「えへへー」

まあ、こういう天性の愛嬌とかは貴重なんだろうなあ。
それにしては客がついてなかったけど。

「で、私たち、どうだった?」

問われたならば応えてやるのが世の情けであろうよ。棹に流されない程度にね。

「おう、素晴らしいおっぱいだった。大きさといい、柔らかさといい。
そうさな、極上と言っていいと思う」

まあ、直に触らないと本当の価値は分からないけどな。だが、それでも中々のポテンシャルは認めるのにやぶさかでない。いや、むしろ既に完成されているのかもしれないほどの脅威がそこにはあった。

「え、そっかー。おねーちゃん照れちゃうなあ」
「姉さん、そうじゃないでしょ」
「そ!そうじゃなくて、私たちの歌がどうだったかっていうことを聞きたいのよ」

うん、知ってた。
でもね。でもねえ……。言わせてもらおうかな。

「ふん。駄目だな、ああ、駄目だ。全然駄目だぜ」
「ええ?」

顔を引きつらせる天和。
いやマジでダメなのよ。

「歌って踊れるというのは確かに大したもんだと思うけどな。
 まず、踊りのために肝心の呼吸が乱れている。歌が疎かだわな。
 次に、歌いながら踊ることで均一に歌声が届かん。誰に向かって歌ってんだお前ら。
 最後に、個性に乏しい。もっと各人の魅力を極端に味付けしてそれぞれに信者を作れ。以上」

言い捨てて新たに運ばれてきた串焼きを口に運ぶ。ふむ、この値段ならばまずまずか。
ぶっちゃけ、こいつらより美羽様と七乃のコンビの方が金を稼げると思う。
こいつらみたいに自分が目立つことしか考えてるわけじゃなく、本当に楽しそうに奏するし、歌うし。
七乃は胡弓を好む。美羽様の美声を活かすのには楽器は最小限でいいとのことだったな。そしてその美羽様の歌声たるや、凄いんだぜ。
幼女特有の甲高いソプラノから、ねっとりとしたアルトまでの音域を苦も無く歌う。そしてその声量は春蘭クラスなのだぜ。
これはもう、うっとりしましょうよ。つか、うっとりだったのだぜ。
美羽様ならアイドル坂でもあっという間にプラチナランク間違いなしなのだぜ。いや、多少贔屓目もあるかもしらんけどね。多少はね。

「具体的にどうしたらいいと思う?もう少し詳しく聞きたい」

おっと。
眼鏡をかけた子が俺に言う。率直なその問い、yesだね!

「んー、三人いるんだから歌と踊りに分けたら?
 後は、そだね。皆可愛いんだから素直に見世物小屋(ライブハウス)に行ったらいいと思うの」
「でも、あそこって使用料高いんだよねー」
「それでも、暗い中、主役が照らし出されるだけで全然違うぜ?
 それに、ある程度音響の方向性も設定されてるしなあ。
 素直に南皮の組合に加盟するのが一番近道じゃあないかなあ」

アイドル的なプロデュースは南皮の組合におまかせ!俺のノウハウを注ぎ込んだよ!ワンドリンク制なチケットとか出演者がチケット売らないといけないとかの世知辛いとこは自重してますよ。
文化事業だからね、娯楽産業は大切に育成せんといかんのだよね。

「んー、でも加盟料とか、結構馬鹿にならないんだよね」
「その価値はあると思うけどね」

まあ、舞台の演出の話をしても理解なぞできなかろう。どうせ、この時代で俺が理想とする舞台の再現なんぞ無理だし。
 
断片的なヒントは与えた。後はこいつらが真剣にやりきるかどうかだね。

「なるほどねー、ほんっと、ありがとうね!」

天和が俺の頬に軽く口づけし、三人が去っていく。軽い役得であるな。うむ。
などと思っていたのだが。マジで結構、というか相当食いやがったなあ。
食い終わったらすぐ席を立つとか分かりやすすぎだろ。その態度もいかんねと教育的指導を与えないといけませんね。できないけど。
まあ、懐的には痛くもかゆくもないけどな!

まあ、そんなことより華琳とか春蘭とかネコミミ対策でもするか。
ああ、皆美人だし、いいやね。目の保養だよねと自分を納得させようとする俺なのであった。


◆◆◆

「うーん、お腹いっぱい!おねーちゃんちょっと眠たくなってきたなー」
「駄目よ、姉さん。少しでも資金を稼がないと」
「でもさー、あそこまで言われるとちょっとむかつかない?」

三姉妹がきゃいきゃいと囀(さえず)る。
女三人寄れば何とやら。歩きながらも賑やかなその様子に道行く人が振り返る。
そして彼女らの容色に、あるいは雰囲気に目が釘付けになる。

「でも、言ってたことは参考になるわ。どこの誰かは知らないけども、……よっぽど目が肥えているのね」
「でも歌も踊りもできるのが私たちの強みなんだから、鵜呑みにするわけにもいかないと思うなあ」

その声に張宝は考え込む。
あの男の言っていた、歌声を観客に均等に届け、自分たちを暗闇で浮かび上がらせるほど光輝をまとう。
それは張宝たちには不可能ではない。ないのだ。
考え込む彼女に長女たる張角が声をかける。

「どうしたの?何か考え込んでいるみたいだけど」
「うん、その。ねえ、あの男の言ってたこと、出来るかもしれない……」

その言に三女たる張梁が反対の声を上げる。

「駄目よ姉さん。私たちは芸だけで皆を魅了するってあんなに誓ったじゃない」
「術で魅了するんじゃない。術であの男の言ってたことを実行するだけよ」
「でも、姉さんの実力じゃ、術の制御で手いっぱいで一緒の舞台に立てないでしょ。
 それじゃ意味ないじゃない」

張梁の声に、ニヤリ、とした笑みを浮かべる張宝。

「アレを使えば、それは解決できる……」
「な、あれは……。
危険よ……」
「大丈夫よ。きっと制御してみせる。
 それに、この中華に私たちの歌声を響かせるのが私たちの夢でしょ?
 有力者に取り入って、身体を差し出すよりよっぽど、いい!」
「姉さん!」

言い争う二人に長女たる張角が声をかける。

「二人とも、喧嘩はよくないよー」
「う……、そんなつもりじゃ」
「だって……」

二人をその豊満な胸に抱え込む。
にこにこと、あくまで微笑みながら。その抱擁、包容。

「このままじゃいけないな、っていうのは私たちが思ってたことだよね。
 やらなくて後悔するより、やって後悔した方がいいよ、きっとね」
「……姉さんがそう言うなら。
 それなら私も全力で補佐する。だから、私たちの歌をこの中華に響かせよう」
「うん。……うん!」
「北へ行こう。袁家の領内は景気もいいって言うし、上手くしたら阿蘇阿蘇から取材受けちゃうかもだよ?」
「ぷ」
「姉さんらしい。でも、そうね、それくらいの気持ちでないといけないかもね」

一触即発であった雰囲気はどこへやら。
彼女らは北へ向かう。向かう。
決意を胸に抱いて。
その決意がどうあれ、彼女たちはこの平穏に終止符を打つことになる嚆矢となるのだ。

それは定められたことであるのだ。

ただし、この外史には不純物(バグ)が混入されているのだが、それを誰も知らず、誰も知ろうとしない。
その乖離は外史からの剥落を招き、それに気付く観測者はそれを静観する。
混迷深まる外史の一つのターニングポイントであった。

本日ここまですー

感想とか大募集^-

皆様の感想が心のガソリンなんですのでよろろろ

仮題は「凡人と天地人」

もっと洒落た題名が浮かばないかなあと思うのはいつものこと

おたすけくしー
bヴぉいl

乙です。

キャンディーズ(古)
COCCO(マイナー)
RiBBON(マイナー)

というか、フラグ本体と接触って……


『凡人、史実のかけらと邂逅す』
『黄巾の素。新登場』


お色気っぽいのに普段より健全に感じるのはこれ如何にww

タイトル案、>>319様パk……もといリスペクトで「逅して近ずる」なぞいかがでしょう?(ただのダジャレ

>>319
古い(確信)

>COCCO(マイナー)
え、マイナーに入るんすか……
まあ、メロディは好きだけど歌詞が暗いのですよねw

>というか、フラグ本体と接触って……
そりゃ放浪するもの。色んな人と接触します

>>320
>お色気っぽいのに普段より健全に感じるのはこれ如何にw
マジすかw
普段はもっと健全だと思っているのですがががあが

遁は使いたいかもしれない

乙でしたー
>>315
>>「私たちの歌を聞いてくれてありがとうね!
○「私たちの歌を聞いてくれてありがとうね! 」
>>316
>>まあ、そんなことより華琳とか春蘭とかネコミミ対策でもするか。  この前の行でも【まあ】を使ってるのでちょっと違和感があります
>>ああ、皆美人だし、いいやね。目の保養だよねと自分を納得させようとする俺なのであった。  間違いではないですが
○はあ、そんなことより華琳とか春蘭とかネコミミ対策でもするか。 【まあ】は意識を切り替えると言うかポジティブに考えようとするときに使う気がしますので
○まあ、皆美人だし、いいやね。目の保養だよねと自分を納得させようとする俺なのであった。  多分こちらの方がいいと思います

>>あの子華琳大好きすぎるだろ。あれは百合か?百合なのか?……マジで?  原作に比べるとだいぶマイルドな気がしますけどね、と言うかそこまで春蘭から華琳へのラブオーラが出てる場面に出くわしてたっけ?精々敬愛する主君で命じられたら躊躇いなく死ねる程度の言動しかしてないと思ったけど
むしろネコミミの方が華琳様に汚らわしい男が近寄るな!とか、愚昧な男が華琳様に真名を許されたにもかかわらず華琳様を軽んずるとは本当にダメな奴ね!とか言いそうなんですが

失礼な物言いですが【一ノ瀬さんの原作知識】と【二郎の持ってる情報】と【二郎は知らないけど起こってる諸々の事実】がごっちゃになってませんか?
最初は適当なこと言って一人妄想にふけってる(鼻の下を伸ばしてる)のかと思いましたがそのあとで【不毛な・・・とため息をついてる】のでまるでそのことを知ってるように見えます
まあ行間でそれっぽい話を聞いていたのかもしれませんが今までの二郎への対応を見ると春蘭よりもネコミミの方が不毛なことしてそうだし突っ掛かってきそうだと二郎ちゃんが愚痴るんじゃないかなーと思いました

>>322
赤ペン先生!いつもありがとうございます赤ペン先生!

基本的に赤ペン先生のご指摘は一ノ瀬の脳内よりも確かだと思っておりますのでw
ってそれに合わせた対応感謝ですた。

実際、失礼でもなんでもなくそこらへんのバランスを失う可能性は大いにあるので、どんどこご指摘ください(他力本願)

無論、赤ペン先生に「今回は瑕疵ねえな」と言っていただくのが毎回の目標ではあります。中々できないっすけど。

>昼間っから酒飲んで芸事を眺める、そんなときには多分自分とは無関係(だと思ってる)な事をつらつらと考えてるかなーとか思います
会社のイベントで劇場行ってのんびりしてたらそんな感じでしたねw
数年前の新宿の劇場で見た某会社のイベントはクッソレベルが低くてびっくりした覚えがあります
翌年はいくらかマシになってましたが

一点だけ遡って修正します

二郎ちゃんは放浪してから紀家を継ぐはずでしたが、それを繰り上げます
具体的にはもう紀家当主です
そこらへんの描写はこっちかあっちで追加しようと思います

なぜかって?名乗るときに次期紀家当主とかいうのが微妙だからだよ!

紀家が麒麟児!とか自称して居た堪れなくなっても良いんじゃないかな
もしくは「袁家にその人有りと謳われた!怨将軍とはーー俺の事だあああ!」って見え切って後で悶えるとかwww

>>326
あとで悶えるくらいならもうしませんし
美化はされまくっているのでもいいいかなってw

「おう、久しぶりだな二郎!
 まあいい、付き合え!」

そんな春蘭の言葉を聞いた瞬間、腕を引かれて俺はどこへ行くのだろうか。
って……痛い痛い腕が痛いちぎれるって。抜けるって。

「何だろう、場違い感が半端ないんだけど」
「そうか。それはそれとしてだ。ほれ、どんどん食べろよ?
 腹が減っては戦はできぬからな!」
「春蘭よ。お前は一体……何と戦っているんだ」

というか、何で俺は春蘭とメシ食ってるの?
何でその場に華琳やら荀彧がいるの?

「何でアンタがここにいるのかしら」
「いや、俺にも何がなんだか」

じと、とした冷たい目でネコミミが言うけどさあ。
というか、俺に聞くなよ。俺が聞きたいっちゅうの。

「ご飯は大勢で食べた方が美味いからな!
 かまいませんよね、華琳様?」

おう、流石の華琳も笑みの仮面が崩れかけてるぞ。とも言えず。気のせいかもしらんし。

「……春蘭が連れてきたのでしょう?
 それを今更追い返すのもおかしな話ね。
 いいわ、歓迎するわよ、二郎」
「流石です華琳様、この脳筋の粗相を気にされない度量。
 素敵です!」

うわあ。

「何か言いたそうね、二郎」
「いんや、華琳の人望に恐れ入っているだけだよ」

実際華琳に対しては色々とリスペクトというか恐れ入っている俺なのである。
こわや、こわや……。これは敬して遠ざけなければいけませんねえ。

「あらそう。殊勝なことね。麗羽に愛想を尽かしたらいつでも来なさいな。
 こき使ってあげるから」
「うへえ。
 まあ、愛想を尽かされることはあるかもしらんが、逆はないと思うよ」
「……まあ、言ってなさい。
 だって私は欲しいものは必ず手に入れるもの」

きゃーこわーい。
……こわーい。
まあ、表情に剣呑さはないから冗談だと思うんだけどね。
思うんだけど……ね。

「ほら、もっと食え二郎。なんだ、お前武官の癖に食が細いな。
 季衣ならばお前の三倍は食べるぞ」

誰だよ季衣ってというか、おかわり頼んでないのにてんこ盛りにしてくるなっての。
俺は量より質なの、と言いたいがここの飯はものっそい美味いしなあ。
だが、食わせるなら華琳とかネコミミみたいに恵まれない人にしようぜ。

「二郎?何かとんでもなく失礼なことを考えてなかったかしら」

いや、決して口に出していないはずなんですが。
出してないよね?うむ、出してない。出てない。

※ヒント:目は口ほどにものを言う

◆◆◆

食事が終わり、お茶の時間だ。
歓談が続く。あれやこれやと話題は飛ぶ。
様々なことが話され、畢竟(ひっきょう)、天の御使いの噂についても触れられる。

「論拠がおかしいんだよな」
「そうね、でも民にとってはどうでもいいことでしょう?
 多かれ少なかれ、民は不満を抱えているわ。その受け皿になったからこそここまで広まったのではないかしら」
「それがおかしいんだよ。
 売官は根絶した。
 近年は豊作が続いてる。天災だって例年より少ない。
 何で世は乱れて、民は不満を抱くんだよ。
 言うならさ。その民って誰なんだ、なんなんだ。
 いったい何なんだってんだよ!」

吐き捨てる俺に華琳が苦笑交じりに。

「落ち着きなさいな、二郎。
 これで私たちも難儀しているのよ。
 流民がすごい勢いで流入してるのよね」

苦笑する華琳の声色には、苦いものがある。
それでも笑い飛ばすのが彼女の強さなのだろう。

「そか。陳留にも来てるか」
「その様子だと袁家領内はもっと凄そうね。
 まあ、流民が流れてきた時の対処については袁家に倣っているわ。 
 母流龍九商会にも力を借りているしね」

その様、まさに悠然。

「流石だな華琳」
「おだてても何も出ないわよ」
「さよけ。まあ、それはいいんだけどさ。誰がこの噂をばらまいたと思う?」

俺が陳留に来た一番の目的はこれだ。
この時代最高級の頭脳の持ち主。その知恵を借りたいのだ。だって華琳だ。曹操だ。
こいつが参謀とか軍師とか求めるのは、きっと自分以外の凡俗が何を考えているのかを知るためなのだろうから。
俺と親し気にいろいろ語るのもデータ収集のためなのだろうて。いや、光栄なのだけどもね。
だから、華琳の思考が見えたらば……何か見えてくるかもしらん。

「桂花、貴女はどう思うかしら?」

薄い笑みで華琳が問う。その笑みは酷薄そのもなんだが、向けられたネコミミは歓喜に震えている。
頬を上気させている。背景には百合の花が乱れ咲くってものである。

「はい。まず、この噂が蔓延した理由は二つあると思われます。 
 まず、今の世が乱れているということを周知する。現状に満足を覚えていない民草には有効です。
 次に、それを誰かが救ってくれる、ということ。
 これも民に好都合です。何もしなくても今の不満が解消されるということですから」

淡々とした声に春蘭が疑問の声を上げる。

「待て待て、民草の不満なんて多種多様だろうが。
 それを全部御使いとやらが解決するのか?」
「アンタみたいな脳筋にしてはいい疑問ね。
 解決する必要なんてないわよ。必要なのは今のままじゃ不満は解決されないってこと。
 それに、御使いとやらが降臨したらそれが解消されるかもしれないということよ」
「ふん、分からんな。そんな都合のいいことがあるわけなかろう」

春蘭の言は正論である。だが。
俺が何か言う前にネコミミが。

「その通りね。でも、それを言えるのは春蘭(アンタ)だからこそよ?
 民草は春蘭(アンタ)みたいに強くないもの。
 だから噂を、自分たちに都合のいい噂を受け入れて、いえ、それを信じたいのね。
 そして……信じさせたいのでしょうよ」

瞑目しながら華琳が言う。

「民草は弱いものよ。だからそれを責めるわけにはいかないわ。
 でもね、恥じ入ることは必要でしょうね。
 私たちの施政はこんなにも民草に不満を与えていたのか、とね」
「そんな、華琳様の施政はこれ以上ないほど民草のことを考えてらっしゃいます!」
「ええ、当然よ。でも、私たちの思うほど、それは伝わっていないのかもしれない。
 そう思うのよ」

おおう、なんというか、流石だなあ。
だがまあ、そういう、政治家としての心意気というか、志なんてひとまずどうでもいい。
俺が本当に華琳たちに聞きたかったことをもっぺん聞こう。空気読めてなくても。

「んで、誰がどういう目的で広めたと思う?この噂を、さ」

この問いがしたくて、俺は陳留に来たのだから。
答えを華琳ならば持っているかもしれないと思ったから。

俺の問いに華琳はくすり、と笑う。
その笑み、深くて。

「桂花、貴女はどう思うのかしら」
「はい。可能性が高いのは十常侍かと思われます」

間髪なく答える声は歓喜すら含んでいる。

「それはどうしてかしらね」
「はい。現在、何進の後ろ盾を得ている弁皇子が皇位を継承するのは確定的です。
 それに対抗するためには協皇子に箔をつける必要があります。
 そのための事前工作ではないかと考えます」

そこまでは沮授や魯粛もたどり着いたんだよな。
だが、と口を挟む。

「でもよ、おかしいだろうよ。
 権威づけを他者に依存する皇子なんてそれこそ論外じゃねえの?
 そもそも、だ……」
「なるほどね。前提がおかしい。二郎はそう言うのね。
 つまり、天とは今上陛下であらせられる、ということ、かしらね」

華琳が口を挟んでくる。うむ、その通りであるのと俺が言いたくてもうまく言えなかったことをフォローしてくれてありがとう。
薄く笑む表情には凄味が漂っているのがちょっと怖い。どしたん。

「……天の御使いが降臨するということそのものが既に不敬。
 仮にその権威をもって協皇子が即位した後、天が二つあるということになる……」

ネコミミが顔を青くして呟く。

「うかつね。どうしてこんな簡単なことに思いが至らなかったのかしら」
「桂花、落ち着きなさいな。
 つまり、天の御使いとやらは十常侍の手駒ではないということね」

俺は頷く。
だから分からん。誰にも利益がないということになる。

「そうだ。結果漢朝の権威にいたずらに傷だけつけるようなものだ」
「それが狙いじゃないのかしら?」

へ?

「何を間抜けな顔しているの?
 つまり、漢朝の権威を貶めるための工作かもしれない。そういうことよ」
「そんなことして誰に益があるってんだよ」

これが近隣に対等な国家が群れる現代であればそれも理解できる。
中央集権の中枢。その権威を貶めることは定石と言っていいだろう。
だが、現在周辺にそのような国家はない。敵対勢力なんて精々匈奴くらいのものだよ。

「分からないの?
 漢朝を必要としない勢力。
 いいえ、違うわね。漢朝を覆そうという勢力。
 考えられるとしたらそれしかないのではなくって?」

華琳の言に俺は愕然とする。
つまり、俺が把握している打ち手以外に、何者かが動いている……?

「蒼天、已(すで)に死す……」

思わず呟いた言葉に華琳が目を細める。

「なかなか上手いことを言うわね。
 私ならこう続けるわ。
 ――黄天まさに立つべし、とね」

背筋を冷たいものが貫く。
そして悠然と茶を喫する眼前の少女こそ、その仕掛け人ではないか。
そんな思いすら抱いてしまう。

「そんな目で見ないでちょうだいな。
 私だって二郎の指摘がなければその結論には至らなかったかもしれないのだから」

くすくすと笑む。華琳のその笑みは深く、俺ごときが読めるものではない。

だが、その瞳に怒りがある。憤りがある。華琳の一言、所作に覇気が顕現して、その根源は怒りであり、誇りなのだ。
だってこの子絶対自分の知らないとこで何かが動くとか大嫌いだもの。絶対。

「ん。だが流石華琳だな。まさか漢王朝を覆すための一手という可能性については思いもよらなかった」

くすり。その笑みが深まる。

「あら、洛陽北部尉は都の治安を司るのよ。ならば、あらゆる叛の可能性は検討しているものね」

艶やかな笑みに俺は戦慄する。防ぐからこそ叛の方策を検討する。
実に当然のことなんだが、何か不穏なものを感じてしまう。
曹操という人物が辿った道を知っているからこそ、不穏なものを感じてしまう。

きっとこれは杞憂のはずだ。そうに違いない。俺はそう自分に言い聞かせた。

沈黙が室に満ちる。艶然とした笑みの華琳。何事か思索にふけるネコミミ。
何か不満そうな春蘭。話についてきてないのかな?
でも口を挟まないのは流石というか。
って。

「よし、二郎、遠乗りに行くぞ!付き合え!
 華琳様、二郎をお借りします!」

ぐい、と俺の腕をつかむとずんずんと、痛い痛い痛いってば。腕がちぎれるってば。

「ほら、行くぞ!」

その言葉を最後にどんどんと馬を走らせる。
半刻近く過ぎたろうか。
既に人里を結構離れてしまっている気がする。
ふと、湖のほとりで下馬する。

「なあ、なんだってのさ」
「よし、手合せするぞ!」

そう言って木剣を俺に放り投げてくる。

「いや、話が見えないんだが」
「はあ!」

びゅん!と空気を引き裂く音がして木剣が俺をの鼻を掠める。

「いやいやいやいや、当たったら死ぬってば」
「安心しろ!手加減している!」

これでかよ!どこがだよ!
次々と襲いかかる一撃を必死で躱し、こちらも反撃する。
ええい、攻撃は最大の防御!

「きゅう」

無理でした。
ぼっこぼこにされて大の字の俺にばしゃ!と水がかけられる。

「なにすんのさ」
「喉が渇いたろうと思ってな」
「いやいやいやいや」
「ふむ、大分いい顔になったな」
「へ?」

にやり、と悪戯が成功したような顔をする春蘭。

「大体だな、二郎は色々難しく考えすぎなのだ。
 あまりにも景気の悪い顔をしていたからな。その性根を叩きなおしてやろうと思ってな」
「……そんなにしょぼい顔してた?」
「知らんさ!
 だが身体を動かして、たらふく食えば大体のことは解決する!
 われらは武官だろうが!その本分をないがしろにしてどうする!」

やだ……何言ってるのこの子。
でも。

「ありがとな、春蘭。なんか、すっきりしたわ」

俺の中で燻ってた黒い何かが抜けた気がする。体中痛いけど。
滅茶苦茶痛いけど。

「ふん、分かったならいい。
 さて、私は先に戻っているからな。夕餉には遅れるなよ!」

風と共に去りぬ。
そんな颯爽とした春蘭になにか救われた気がする。

……って俺帰り道よく分かんないんだけど。

※烈風はお利口さんなのでなんとかなりました。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

タイトル案は「凡人が覇王を来襲したら返り討ちになるお話」「凡人と百合の園」

いまいちなので案あったらくださいませ。

もうちっとだけ はおー陣営におるはずなのじゃ

乙っしたー

相変わらずのはおー陣営ですね
そしてぶれない姉者にしびれますww

タイトル案「凡人と天才」
「凡人ボコボコにされる」
「凡人と覇王の考察」

>>334
どもですた

>相変わらずのはおー陣営ですね
はおー陣営はねえ、一枚岩ですよ

>そしてぶれない姉者にしびれますw
優遇しすぎかなあと思うこともあるけど姉者だからね、仕方ないね
すごく動いてくれるのですよ


>タイトル案
ありがとうございまs!ありがとうございます!
いつもほんまに困ってるのねん

>「凡人と天才」
>「凡人ボコボコにされる」
>「凡人と覇王の考察」
どれもいい……。

考察はいいですね!なるほど!
今回の主眼はそこですものね。
ありがてぇありがてぇ……

くっ

女性騎士がオークにでも捕まったのか?

乙でしたー
>>328
>>何でその場に華琳やら荀彧がいるの?  ちょっと違和感
○何でその場に華琳やら荀彧やらがいるの?  もしくは 何でその場に華琳や荀彧がいるの?  【あれやらこれがある】とは言わないので【あれやらこれやらがある】の方が自然な気がします
>>329
>>薄い笑みで華琳が問う。その笑みは酷薄そのもなんだが、向けられたネコミミは歓喜に震えている。
○薄い笑みで華琳が問う。その笑みは酷薄そのものなんだが、向けられたネコミミは歓喜に震えている。
>>330
>>間髪なく答える声は歓喜すら含んでいる。  【間断なく】とごっちゃになってますかね
○間髪入れず答える声は歓喜すら含んでいる。  ちなみに間断なくだと立て板に水とかずっとしゃべり続けてる感じになります
>>332
>>びゅん!と空気を引き裂く音がして木剣が俺をの鼻を掠める。
○びゅん!と空気を引き裂く音がして木剣が俺の鼻を掠める。

二郎ちゃんによって【天の御使い】の違和感に気付いてますな・・・多分ネコミミあたりは心中で歯ぎしりしてそう、なんでこんな簡単なことに気付かなかったのか!?って
恋姫世界にはオークも騎士もいないから多分武峡の女武将が山賊あたりに村娘を人質にとられて捕まったとみた…1番そうなりそうなのはアの娘かな

>>337
なんとー

私的にはその台詞はバキュラさんじゃなくちーちゃんの決め台詞なのですが世の中はうつろうものなのであるのだなあと思ったり。
※どういう意図で書き込んだかの記憶は失われてしまいました。多分くだらないと思います。

>>338
赤ペン先生!いつもありがとうございます!
これでもいつもノーミスクリアを目指しているのです(なお)

>二郎ちゃんによって【天の御使い】の違和感に気付いてますな・・・多分ネコミミあたりは心中で歯ぎしりしてそう、なんでこんな簡単なことに気付かなかったのか!?って
ありがとうございます!
ネコミミはマジでこれです!本当に怒り心頭です自分にね。
ですが、このことに対して一番衝撃を受けてるのは実は華琳様だったりします。
被せ気味に二郎ちゃんの言葉を受けているのはその証左。この子自分は気づかなかったけど一を聞いて十を知るから、二郎ちゃんがつっかえつっかえしゃべってる間にその内容をインストールしてさも「私、知ってたし
」って感じで澄まし顔かつドヤ顔。
そしてそんな思考回路を持ってる二郎ちゃんを決定的にロックオンした瞬間でもあります。
完璧超人たるはおーが他の頭脳を必要とするのは、自分にない思考回路を確保するためという伏線がうんたらかんたら。

というのを分かるように書いた方がいいのか、裏設定のままにした方がいいのか迷いまくりです。
なくても問題ないし、くどくなるかなあ。
ぼすけて

みしり、と軋む身体を引きずりながら歩いているとネコミミフードを被った貧乳が歩いてきた。
俺を見て呆れたような顔をする。おう、笑えよ。

「アンタ……。ただでさえ冴えない顔がひどいことになってるわよ
 控えめに言って、正視に堪えないわね」
「いきなりごあいさつだな。
 いいんだよ、男は顔じゃねえ。大事なのは心意気、っつうだろうよ」
「なによ、じゃあ女は顔だってこと?
 ああ、嫌だ嫌だ汚らわしい。どうして男ってこう、下半身でものを考えるのかしら」

顔をしかめながらつんつんと腫れてるとこをつついてくる。やめてください結構痛いです。だから揉まないでマジで痛いんだってば。

「論理が飛躍していると思うんだ。それと痛いから触らないで。
 いやほんと痛いから強めにつついたりしないでお願いします」

ふうん、と。どうでもよさそうな表情だし興味ないのだったらやめてください。
いちち、と顔をしかめる俺に問いかけてくる。
こいつ、本当に人の痛み分からないのだろうな。いつかお尻ぺんぺん赤ペン先生にしてやる。
……矯正してやる!嬌声をあげさせてやる!しないけどね。できるはずもないし、ここは閻魔帳に記しておくだけにとどめようそうしよう(ここまでの思考0.72秒)。

「というかなんで春蘭と遠乗りに出かけて帰ってきて……。
そんな襤褸(ボロ)になってるのかしら。
 まあ、アンタの品性からしたら丁度いいかもしれないけれども」
「いちいち発言に罵詈雑言を混ぜるなっての。
 これはね。その春蘭にぼこぼこにされたの」

絶句と暫しの沈黙。

「はあ?なに、アンタあんな脳みそが筋肉でできてるようなのに欲情したの?」
「どうしてそうなる」

流石にその発想はなかった。どういう思考回路だ。
いや、春蘭自体は美人さんだと思うしスタイルもこうね。豊穣系だよね。
目の前の兵站じゃなく平坦な地平線とは違ってさ!
やっぱりさ、と思うのです。おにゃのこは抱きしめたときにね、こうね。ふっくらとした柔らかさが欲しいと思うのよ俺としては。
とも言えず。
そして俺の沈黙をどう解釈したか目の前のネコミミ(貧、もしくは無)はその言を連ねていく。

「アンタのことだから劣情に身を任せて襲いかかったんでしょう。
 それで返り討ちにされたんでしょう」
「どうしてそうなるよ」
「他に考えようなんてないじゃないの」

本気でこれを言ってるのが怖い。

「違うっての。春蘭はさ、単に……。
そうだな。気晴らしに付き合ってくれただけだよ」

いささか善意の押し付け的なとこはあったかもだけどね。ありがたいと思える範疇ですだよ。

「はあ?何でアンタの気晴らしでアンタがぼこぼこにされてんのよ。
 それじゃ春蘭の気晴らしになるじゃない」
「いや、だからね」

この微妙な案件、説明しづらいよねえ。

「アンタ。まさか……」

ずざ、と数歩後ずさるネコミミである。おう、中々のフットワークじゃないか。
などと思っていたらなんだろう。道に落ちている汚物でも眺めるような目つきで俺を見る。

「殴られて悦ぶ変態だったのね。
 寄らないで、汚らわしい」

待て。

「俺にそんな特殊な性癖はない!
 いたって普通だ!」
「酔っ払いに限って酔ってないって言うのよね。
 ほんと、いっぺん死ねばいいのに」

違うっての。
何か何を言っても無駄な気もするが、変な噂が流れるのは勘弁願いたいし、そんなプレイに付き合わせたとあっては春蘭の名誉にも関わる。多分。
だから誠心誠意説明をする。した。伝わった、と思う。思え。伝われ。伝えた。

「はあ。
……本当に脳みそが筋肉でできてるのね。
 理解できないし、しようとも思わないわ」
「そうかもなあ」

ネコミミらしいその言に苦笑する。
体育会系のノリって文化系からしたら謎だよな。
両者の間には越えられない溝があるのだろう、きっと多分maybe。

「はあ、いいわ、こっちに来なさい」
「ん?」
「そのまま華琳様と夕食を共にさせるわけにはいかないでしょう。
 ちょっとは見れるようにしてあげるって言ってるのよ」

どうやら、手当てをしてくれるらしい。

「何を呆けてるのよ、さっさと来なさいってば」
「いや、むしろもっとみっともなくして笑いものにするのかと思ったんだが」
「……華琳様の視界にそんな汚物を見せるわけにもいかないでしょうが」

なんか今度はぷりぷりと怒り出した。
なんかよく分かんねえなあ。
まあ、いいや。

「お言葉に甘えるよ、ありがとな」
「いいからさっさと来なさい!」

へいへいほー。

「あ、荀彧が手当してくれるわけじゃないんだ」
「当たり前でしょう。何でアンタなんかの手当てをしないといけないのよ」

干からびた虫の死骸でも見るような目つきはどうかと思うの。
とはいえ。

「そりゃそうか、別にお前は医者でもなんでもないしな」
「簡単な医術の心得くらいはあるけどね」

なんと。それってこの時代に限らずレアスキルやぞ。

「あるのかよ!」
「当たり前じゃない。華琳様のお加減なんて他の者に任せられるものですか!」

むむむ。なるほどと思うがそのための努力とか考えると頭が下がるわ。下げないけど。
それをあっちも知ってるだろうし、こんくらいの態度にならざるを得ないのだよなあ。
いや、もっと親しくしたいとかはないのですので。

「ま、忙しいとこありがとね」
「何よ、気味が悪いわね」

実際、通常の業務に加えて流民の対処やら何やらで大変なはずなのだ。
罵詈雑言は……まあ、そのストレスのはけ口ということにしておこう。
ってなんで俺がストレスのはけ口にならんといかんのだ。
流石に温厚な俺も思うところはあるのよ。あるからね。あるってば。
ってもういねえよ。
まあ、この思いネコミミにとどけーって感じでもないし。いっか。多分素だし。
いや、それもどうかとは思うけどね。

まあ、色々話したし、割と目的は果たされた。果たした。

……結局天の御使い云々については基本「待ち」だ。
御使いを擁立した奴らがこの噂を流した黒幕と考えていいだろう。
フェイクの御使いを複数立てて信憑性を低めることも考えた。
しかしそれでは黒幕が見えない。
単なる詐欺師まで出てこられると流石に対応が間に合わない。

俺も華琳もそんな勢力に心当たりがない以上、まずは情報を集めるべきだ。
沮授にもその旨連絡せんといかんな。
まあ、母流龍九商会のネットワークを使えばほぼ確実に伝わるだろう。

さて、明日には陳留を発つ。
洛陽か、涼州か、どっちに行こうかなあ。

※地理的に考えて洛陽になりました

本日ここまですー
感想とかくだしあー

題名はなんじゃろなあ
「ネコミミ問答」
「ネコミミといちゃつくことがこの先あるのだろうか」
「凡人とネコミミモード」
「ネコミミにヒロイン属性があるわけがない」

うおう、いつも以上に迷走してるぞ
お助けー

乙っしたー

今回の登場人物はたったの2人
過去最低数じゃなかろうか?

地の文と心の声がネコミミに聞こえてたら命はないだろうなww

赤ペン先生登場おめでとうございますww

タイトル案「凡人と罵詈雑言」
「凡人とツン100%」
「凡人隠していた性癖が暴露される」

>>344
どもです

>今回の登場人物はたったの2人。過去最低数じゃなかろうか?
マジすか。その視点はなかったわ。
陳蘭ちゃんと二人っきりでやってたと思ってました
まさかのネコミミモードですよ。つかネコミミモードって今の若い人はわかんねーだろうなあ(年寄り艦)

>地の文と心の声がネコミミに聞こえてたら命はないだろうなw
爆笑

>「凡人とツン100%」
いちご100%みたいでいいですね!甘酸っぱいぞ
>凡人隠していた性癖が暴露される
ちょ、待てよ!(キムタク風)

性癖とか、無限の可能性やなあとか思ったり

> 年寄り艦
流石提督w

乙です。

夏候惇さん、すこ。
というか地味に成長してます。
曹操さんも「天の御使い」の違和感の正体に気付いた。
これ、後々大きな助けになりそう。
ただ、世の中には言霊信仰というのがございまして。
黄巾フラグやめてー

>>346
>> 年寄り艦
>流石提督w
万年丙提督ですがねw
最近はデイリー回すだけでのう

>>347
>夏候惇さん、すこ。
中々いいキャラになってきたのではないかなと思います。
華琳様大好きな彼女はもともとスペックは凄いのですよ
彼女の魅力を引き出せたらいいなあと思っております

>曹操さんも「天の御使い」の違和感の正体に気付いた。
恋姫の皆様は天の御使いについて疑問を抱きません
誰かに指摘されるまでは
※例外は二郎ちゃんです

>黄巾フラグやめてー
※序章参照

まあ、はおーはキャスティングボード握ってますの

時は少しばかり遡る。

涼州からの急報。馬騰と馬岱は馬を急がせていた。
替え馬を乗り換え、昼夜兼行している。

あ、これやばいな。

馬岱は意識が霞むのを自覚する。
これが従姉との道中であれば減らず口をたたき、休息を勝ち取っていただろう。
だが、随行するのが尊敬する叔父である馬騰となれば話は別だ。無駄口ひとつ叩かずに馬の扱いだけに集中する。消耗を最小限に抑えてひたすらに前を向く。
馬岱は馬騰に比べ、体躯は小さく体重も圧倒的に軽い。だというのに、だ。駆る馬の疲労にほとんど差がない。
こんな時に馬岱は叔父の偉大さを痛感するのだ。

(いけない、集中しないと)

軽く瞑目し、一つ深呼吸。再び意識を集中させる。
と、逞しい声がかけられる。

「蒲公英、そろそろ休憩するぞ」
「……へ?にゃ?
あ、叔父様!たんぽぽもこの子たちもまだいけるよ?」
「はは、まだ先は長いからな。このあたりで一旦休もう」

おそらく馬岱の、そして馬たちの体力、それと涼州への道程から休憩を挟む時期を測ったのだろう。
徐々に馬の足を緩め、野営地を見繕う。

「ひゃー、疲れたー。実はけっこうしんどかったんだよねー」
「ははは、鈍ってはいないみたいだな。もっとすぐにへばるかと思っていたぞ」
「えー、叔父様ひどーい。たんぽぽこれでも鍛錬欠かしてないんだからー」
「それはすまなかったな。いや、頼もしいことだ」

にこやかに軽口をたたき合いながら野宿の準備をする。
火を起こし、馬達の面倒を見、煮炊きを始める。
干し肉を湯で戻しただけの簡素な食事を摂り、先に馬騰が仮眠を摂る。
無論、何かあった際は即時に跳ね起きることができる、そんな浅い眠りだ。
夜半には交代し、そのまま駆けることになるだろう。

「ふう……」

白湯をすすりながら馬岱は溜息をもらす。
正直、武勇という意味では大好きな従姉にかなうべくもない。
そりゃあ、馬岱とて日々精進しているが、「錦」と誉高い従姉に追いつける気はしない。
だが、と思うのだ。
あの、まっすぐな従姉だけでは涼州は治まらないであろう。そう確信している。
匈奴を相手にしておけばいいという時代でもないのだ。

「だから叔父様はたんぽぽも洛陽に連れてきたんだろうなあ」

月を見上げながら呟く馬岱に愛馬がぶる、と鼻息を漏らし顔を摺り寄せてくる。

「あ、ごめんね、別に落ち込んでるわけじゃないんだよ?」

ごし、と強めに背中を撫でてやる。
そう、落ち込んでなどいない。
馬岱は自分を恵まれていると思っている。何となれば、身近に理想とする将がいるのだ。
今日の行軍にしてもそうだ。
単騎で涼州を目指し、現地集合することだってできたはずなのだ。
きっとあの愛すべき従姉ならばそうしただろう。良くも悪くも直情径行なのだ。
くすり、と。

「蒲公英、交代だ」
「へ、叔父様?まだ交代の時間じゃないよ?」

言いながら、混濁していた意識を自覚する。

「なに、年寄りは目覚めが早いだけだ。こうして目覚めてしまったし、な」

言い合うだけ時の無駄だろう。

「んー、それじゃお言葉に甘えるねー」

そう言ってあっさりと意識を手放す。寝入りの良さは特技の一つだ。
急速に遠のく意識の中で思う。

(んー、なんとか叔父様を安心させてあげないとね
 やっぱたんぽぽの子供を抱かせてあげるのが一番かなあ)

どこか飛躍した発想であるが、構わずに思索を進める。

(はやく二郎様に子種もらわないとなあ)

更に飛躍した結論に満足し、馬岱は本格的に意識を手放すのだった。

◆◆◆

「ふう」

公孫賛はため息を吐く。
しかしそれはかつてのように憂鬱さを吐き出したものではない。
充実した疲労感を発散させるためのものだ。
襄平の太守となってから慣れない政務、豪族との付き合い、商家とのやり取り、中央への報告とやることは多岐に渡っていた。
だが、それでもかつての学友たちの助けである程度状況はましになっていた。
もちろん、分かっている。
韓浩が冷徹に刻み込んだ言葉。

「太守になってから来た者を重用するのはやめた方がいい」

とはいえ、見知らぬ官吏よりは既知の友人の方を信用したくなる。
それについても韓浩は淡々と述べたものだ。

「実務に練達した官吏より自分の身内を重用したくなるのは理解できないこともない。
 だがそれでは派閥を作って相争うだけ。
 公私、情実は分けるべき」

そうすると政務に練達していない旧友たちは極めて評価が低くなる。
かなり下の地位からのスタートになってしまう。

「それでいい。いきなり上位者になってもそれに付随する業務、またそれを下支える存在を知らないと組織は回らない。
 考えてみてほしい。
 貴女をいきなり州牧に任命することだってできた。
 それは果たしていいことなのだろうか」

そう言われると公孫賛は黙るしかない。
太守となった今でさえ、政務に追われているのだ。
それも、猶予期間をたっぷりもらったのに、だ。
これが州牧ともなればどうなっていたか。
周囲にいいように操られる傀儡となっていたであろう。

「そう、いじめないでくれ」

公孫賛は降参、とばかりに両手を挙げて苦笑する。
官僚との不具合だって時間が解決してくれるだろう。
そう自信を持つに至るだけの実務を積み重ねているのだ。

「分かっているのならばいい」

淡々とした韓浩の物言いにも慣れた。
いや、素っ気ない言葉に含まれた真意、そのまごころを読み取ることができるほどには打ち解けたのではないかと思う。
それに。

「白蓮ちゃーん!」

かけがえのない親友が来てくれたのだから。

「どうしたんだ桃香、そんなに慌てて」
「あのね、あのね、すごいんだよ!」

息を荒くしたまま言葉を紡ぐ桃香--劉備に公孫賛は苦笑する。
話に割って入られた態(てい)の韓浩はびき、と表情を凍らせる。
が、それは僅かな表情の変化であり、常人が気づくものではない。
そして本来は気づき、きっとそのフォローに一生懸命になったであろう人物は。

「はは、桃香は相変わらずだな」
「えー、ひどいなー。
 これでも昔よりは頑張ってるんだよ!」

和気藹々とじゃれる二人に一瞥をくれ、韓浩はその場から去る。
公孫賛はそれに気づきつつも親友の言に耳を傾ける。
それは市井の生の情報。
太守となった今となっては中々得ることのできない生きた情報だ。
足元の都市のことだから、これはこれで大切なことだと自らを納得させる。

来てくれてよかった。

公孫賛にあるの感謝の気持ちである。
かつて学んだ私塾において公孫賛は常に主席であった。
孤高と言ってもよかった。
茫洋とした学友と慣れ合う気はなかった。
自らは今すぐにでも兵を率い、匈奴の脅威に備えなければならない存在であったのだ。
それを思うと寸暇を惜しんで勉学に、武芸に努めた。

そんな公孫賛に近づいてきたのが劉備である。
孤立しがちであった彼女が学友達と交友を続けられたのは彼女の人徳あってのものだろう。

「そんなことないよー。白蓮ちゃんはもともと人気者だったもの」

そんなことを言うのだ。
たとえ、私塾での成績が最底辺であったとしても。
彼女はもっと評価されるべきなのだ。彼女の真価はそこにはないと思うのだ。

輝かんばかりの彼女の笑顔を見て、公孫賛は切に思う。彼女はもっと大きな舞台に立つべきだ、と。

くす、と公孫賛は笑みを浮かべる。
そしてこの友人が駆けつけてくれた時の会話を思い出す。

「ごめんね、白蓮ちゃん!
 お母さんの具合悪かったから離れることができなかったの!」

いいのに。彼女が母親思いなのはよく知っている。

「でもでも、すごいね!太守になるなんて!
 流石白蓮ちゃんだね!
 お母さんも許してくれたし、私も白蓮ちゃんのお手伝いするね!」

「お給料なんていらないよ?
 その日のご飯と寝る場所さえあればそれでいいの!
 少しでも節約しないとね!」

「役職だっていらないよ?
 それに、ね。白蓮ちゃんとは上司とか部下じゃなく、お友達としていたいんだ。
 一番の親友なんだから!」

結局、地位も、俸給も受け取ってはくれなかった。でも、地位とか役職とかに縛られずに自分を助けてくれるのだ。
世間はひょっとしたら「食客」くらいにしか思っていないのかもしれない。
でも、彼女に、とてもとても助けられているのだ。何よりも、その笑顔とその真心に。
そして、その理想に。
今日もまた笑顔と共に励ましてくれるのだ。

「頑張ろうね!皆が笑って暮らせるように!」

公孫賛にはそれがひどく難しいことだということは分かっている。
でも、その、甘いと切り捨てられそうなそんな儚い理想。
それを口に出し、それに向かって進む。そんな彼女がまぶしい。

「ああ、そうだな」
「うん!白蓮ちゃん、大好き!」

そう言って抱きついてくる。ふくよかな胸の感触にいささかの嫉妬を覚えてしまう自分に苦笑する。
なんとも呑気この上ない。
なるほど、自分にも余裕というものがでてきたのであろうか。

そう言えばこの感触に一家言あったあの男は今頃どこで何をしているのだろうか。
ふと、そんなことを思った。

本日ここまですー
感想とかくだしあー


題名が思いつかないのですよよよ

「そのとき」
「凡人の見てないとこでなんかあるみたい」
「特異点」
「馬家の尽力地味様の憂鬱」
「不穏の種」

いかんですよ
ほんま思いつかないのでオナシャス

乙したー

ぎゃああああああガン細胞じゃああああああああああああ

乙っしたー

沖縄さんの嫁満を持して登場
ここまで競争倍率の低いヒロインも珍しいぞww

タイトル案「白(ぱい)とπ」
「涼と遼」(自信なし
「凡人、想われる」
うーむ今回は難しい

はいさい沖縄さんだおww
遂に恐れていた嫁降臨の時が来てしまったか
でも、読んじゃう(ビクンビクン

>>354
そんなオバケみたいな反応せんでも
おう、巨乳美少女やぞ悦べよ

>>355
>ここまで競争倍率の低いヒロインも珍しいぞw
なんでや!桃香ちゃん人気高いやろ!一般的には!

>うーむ今回は難しい
案ありがとうございます検討しますでも毎回難しいのです

>>356
>はいさい沖縄さんだおw
沖縄さん!沖縄さんじゃないか!(目を反らしつつ)

>でも、読んじゃう(ビクンビクン
ありがてえ、ありがてえ……

>タイトル案「暗雲は大徳と共に」
暫定これで行こうかなと思いつつ、前半の馬家の話があれやから分割すっかなーとかあれこれ

感想ありがたおう

しかし、そろそろキャラのステータスオープンにした方がいいのかなあと思ったり
前作ではかなりマスクデータとしてたけど……
はおーとか桃香ちゃんの全力ステータスとかあった方が皆喜ぶのかなあとか思ったりします
いや、描写で補完するのが筋だが色々な楽しみ方があってもいいのかなあと

まあ、はおーがクッソ強いのは予想できるかと思いますし何気に麗羽様はチートなんですけどね
GMやってても基本クローズドダイスなのですが、それゆえにアレしてしまったからなぁ

どないしょ

乙でしたー
>>340
>>ふうん、と。どうでもよさそうな表情だし興味ないのだったらやめてください。  これだと【ふうん、と。】で一つの文が区切られてしまうので
○ふうん。と。どうでもよさそうな表情だし興味ないのだったらやめてください。  の方が良いと思います
>>341
>>何か何を言っても無駄な気もするが、変な噂が流れるのは勘弁願いたいし、そんなプレイに付き合わせたとあっては春蘭の名誉にも関わる。多分。  【何か】は【どれか】などと言いかえれるもので【何か言いたいことがある?】とか【何か食べる?】などのように選択をさせる場合に使います
○何だか何を言っても無駄な気もするが、変な噂が流れるのは勘弁願いたいし、そんなプレイに付き合わせたとあっては春蘭の名誉にも関わる。 【多分】というか遠乗りに出かけて女王様プレイは間違いなく春蘭の名誉に関わる・・・まあ荀彧と春蘭の仲の悪さを考えたらその話を周囲が信じるかは微妙だけど、いやでも二人が遠乗りに出かけたことと帰ってきたら二郎がぼろぼろになってたことは不特定多数が知ってるか
>>342
>>いや、もっと親しくしたいとかはないのですので。
○いや、もっと親しくしたいとかはないですので。  もしくは いや、もっと親しくしたいとかはないので。  でどうでしょう
>>350
>>干し肉を湯で戻しただけの簡素な食事を摂り、先に馬騰が仮眠を摂る。  摂取するのは口から体内に入れるものがほとんどですね
○干し肉を湯で戻しただけの簡素な食事を摂り、先に馬騰が仮眠を取る。
>>そりゃあ、馬岱とて日々精進しているが、「錦」と誉高い従姉に追いつける気はしない。  間違いではないですが「」は話す場合に使ってるので
○そりゃあ、馬岱とて日々精進しているが、《錦》と誉高い従姉に追いつける気はしない。  等のように別のカッコを使った方が良いかな、と思います
>>くすり、と。  なんかぶった切り感が
○くすり、と笑みがこぼれる。 とかどうでしょう
>>352
>>話に割って入られた態(てい)の韓浩はびき、と表情を凍らせる。  【態】とは一体?
○話に割って入られた韓浩はびき、と表情を凍らせる。   もしくは 話に割って入られた形の韓浩はびき、と表情を凍らせる。  とかどうでしょう
>>公孫賛にあるの感謝の気持ちである。
○公孫賛にあるのは感謝の気持ちである。
>>茫洋とした学友と慣れ合う気はなかった。  得体のしれない学友?どこの馬の骨ともしれない?何となく違和感があるので
○気の抜けた学友と慣れ合う気はなかった。  もしくは 不真面目な学友と慣れ合う気はなかった。 その後の文から察するに【ぼけっとした】、【時間を無為に使っている】といった感じでしょうか?
○間抜けな学友と慣れ合う気はなかった。   暗黒面に落ちて歯に衣着せなかったらこんな感じ?多分学友たちは(白蓮から見たら)真面目に勉強してなかったのかなあ?と・・・何せ本人いわく普通(に勉強してる)なのに私塾で主席ですからね、実際どうだったかはともかく本人の感覚では誰でもこの程度のことはするだろう、程度の勉強で首席を取れちゃうわけですから。当時はがり勉だった可能性もありますが彼女の普通で地味は筋金入りのはず

遅れました…って>>お尻ぺんぺん赤ペン先生って何!?www私が猫耳になるのか(お目目グルグル
ネコミミ、ツンツンする位ならともかく揉むって、お前そんなことしたら妊娠(笑)するんじゃないか!?しかも男を連れまわすとは・・・というか木剣でぼこぼこの顔って水で冷やすくらいしか思いつかないけど「井戸で顔洗って来い」って言うだけで済ませずにわざわざ連れまわすのはどういうつもりだ(疑心暗鬼
馬騰さんよく見てるなあ、タンポポもいろいろと学んでますね…二郎の種を狙うのは良いけどそいつベッドやくざだから気を付けろよ
そしてついに現る恋姫3大ヒロインの一角桃色頭!っていうかお前今までどこで何してたんだ?この時代に街の隅々までどこぞの太守が誰になったとかが新聞がっ…阿蘇阿蘇に乗ったのか?それにしても言葉の端々に不安なものがw>>お母さんも許してくれたし 病気のお母さんほっとくなよ、回復したならともかく、>>お給料なんていらないよ いや、給料もらってその金でお母さんに薬送るなりしろよ、>>お友達としていたいんだ だったら部下がいて仕事中なのに乱入するなよ、仕事終わって家にいるときとかに話し相手になれよ。
そういえばこの世界の劉備は公孫賛の真名間違えないんですね

乙です。

タイトル案
「中華のひとコマ」
「どこかの誰かの話」

いや実際閑話話ですし。

何となく劉備さんが嫌われる理由はわかりますが、癌細胞……ひでえ。
まあ韓浩さんを固まらせたKYぶりは指導モノですが。


癌細胞よりMRSA的な 存在かと。劉備さん。
専制君主制、封建的な時代に現代でも難しい「皆が笑顔で過ごせる」を掲げてもな。
つか、それで国家樹立しても専制君主制を継承している以上、立憲君主制 以下の思想と言われても しょうがないです。

ま、実務は丸投げしているからある意味民主的ではあるか。


データの可視化については方針決めてふわっとやれば良いかと。
話の中でキャラに説得力持たせる為の後ろ盾として程度で。


そうじゃないと、私みたいな細かい人間が騒いでしまいます(苦笑)

> 阿蘇阿蘇に乗ったのか?
×乗った
○載った
赤ペン先生ともあろうお方が
動揺してたのか?

高望みしなきゃ「皆が笑顔で過ごせる」はできるのよ
泥にまみれて手に負える範囲だけ守り、無理は涙飲む覚悟が足りない

しんどーい
重たいお仕事が片付いたけど軽いお仕事が積み重なって重いことこの上なくなっております。
逃げたい
以上愚痴

>>360
赤ペン先生!いつもありがとうございます!
今回多かったなー、むう

>私が猫耳になるのか(お目目グルグル
はい

>ネコミミ、ツンツンする位ならともかく揉むって、お前そんなことしたら妊娠(笑)するんじゃないか!?
ほんまや!もっと言ってあげてください!多分逆上します!

>わざわざ連れまわすのはどういうつもりだ(疑心暗鬼
きっと何か陰謀があるに違いない(確信)

>二郎の種を狙うのは良いけどそいつベッドやくざだから気を付けろよ
気を付けてもどうにもならない気もしますw

>病気のお母さんほっとくなよ、回復したならともかく
ここらへんはいくらでも深読みできるのは原作準拠ですねえ

>いや、給料もらってその金でお母さんに薬送るなりしろよ
>だったら部下がいて仕事中なのに乱入するなよ、仕事終わって家にいるときとかに話し相手になれよ
無慈悲なマジレスありがとうございます!ほんまその通りやでぇ

>そういえばこの世界の劉備は公孫賛の真名間違えないんですね
そのネタやったらもう、いきなり行き着くとこまで行き着いてしまった感が出ますね……
あれは素なのかネタなのか、判断しきれないので封印ネタです

>>362
>何となく劉備さんが嫌われる理由はわかりますが
原作では屈指の人気だったと認識しております。
お世話にもなりました(意味浅)
カリスマピーチちゃんについてはあっちで

>データの可視化については方針決めてふわっとやれば良いかと。
>話の中でキャラに説得力持たせる為の後ろ盾として程度で。
そですねー

>そうじゃないと、私みたいな細かい人間が騒いでしまいます(苦笑)
うい

>>363-364


>>365
それができりゃあ、できりゃあ……
違うキャラになるな(小並感)

ネタばれになるので今回はパスというか
情報公開しといたほうがええのか悩むのだぜ

いかん、仕事が波濤だすですだよ

ネタばれ解説はこちらだけの特典っちゅうことで
満点考察はこれです。

「「無償で桃香が働けば働くほど桃香の評判が上がるのは仕方ないが、桃香に報酬を与えず働かせている地味様の民からの評判は……吝嗇ですめばいい方かな。
配下の働きに報いる事も主の責務なので、責務放棄と見られるのは確実。

さらに桃香の仕事内容が怖い。
民からの声を直接拾い上げて太守に届ける、言わば目安箱のような仕事だが……これほど他人の功をかすめ取りやすい仕事は無い。

例えば「橋をかけて欲しい」という民の要望を桃香が地味様に届ける。
地味様はその要望を叶えるかどうか貧乳メガネに相談し、結果叶える事にする。
地味様、橋をかける仕事を貧乳ステータスに任せる。
貧乳ステータスは予算の見積もりやら資材の購入、労働力の確保に奔走し、橋をかける。
完成した橋を見た民の反応……「劉備様はすごい! ワシらの願いを叶えてくださった! 流石大徳!」

桃香本人がした事は願いを届けただけのはずなのに、叶えた事になってしまっている不思議。」」

断言しますが、桃香ちゃんは善意の人です。
そこは断言します。
桃香ちゃんに悪意があると思った人は腹筋10回してください!
プンスコですよもう。


しかしあれだな。
お盆までに放浪編終わらないなと思いました。
頑張らんといかんああ

ふむふむ、ちょっと質問、劉備が報酬を貰わずに働いてることを知ってる人はどのくらいいて、どうしてそうなったかを知ってる人はどのくらいいるんでしょう?
あと劉備に悪意があるとは欠片も思ってないですよ、私。ただ善意の表し方が喉が渇いている、と言う人に対してアツアツのお茶を出すような人だと思ってますが
もしくはお腹が空いてる人に魚をあげるけど魚の取り方は教えない人(なおそもそも魚は関羽が獲ってきたものでそもそも劉備は魚の取り方を知らない)、しかも魚を勝手にあげて後から関羽がそのことに気付いたらあっけらかんと「お腹をすかしてた人にあげちゃった」という模様・・・そんなイメージ

>>374
>、劉備が報酬を貰わずに働いてることを知ってる人はどのくらいいて、どうしてそうなったかを知ってる人はどのくらいいるんでしょう?
ほむ

そら義勇軍募兵したら数千人が集まるくらいじゃないっすかねえ
人口の1%が兵力云々と考えると数十万人?
今考えましたがそんな感じですか。真っ当に考えたら。
桃香ちゃんの大徳が極まれば極まるほど知ってる人が少なくなるということになるなー。
まあ、極まっているとして正丁が集まる数千人+その家族くらいですかね
触れたら落ちる大徳度95%くらいと仮定しときますが今でっちあげたので……
ふわっとした感じで趣旨だけお伝えしときます

>もしくはお腹が空いてる人に魚をあげるけど魚の取り方は教えない人(なおそもそも魚は関羽が獲ってきたものでそもそも劉備は魚の取り方を知らない)
ああ、これはしっくりきますね

関係ないけどソマリアの海賊に漁船とノウハウ教えて海賊を減らした(らしい)現すしざんまいの社長は凄いと思いますた
元自衛官らしいのですが、凄いですねえ

二郎ちゃんの目指すとこの究極でございます(そこまでいけるとは言ってない)

さて、ここは魔都洛陽。
陳留の次に俺が立ち寄ったのはかの地であった。主都であった。
……あんま近寄りたくなかったんだけどね、ここ。
なお道中に俺が関わった怪奇とか騒動とかロマンスは阿蘇阿蘇最新号を参照のこと。

とはいえ。最重要目的地の一つではある。だって。

「おかわり、いかがですか?」
「ん、ありがと」

にこにこと嬉しそうに斗詩がご飯をよそってくれる。その笑みは満面で、俺もニッコリである。来てよかった。
いやー、実際斗詩に苦労かけてるのは間違いないからなあ。それもすさまじいレベルで。
だってさ。斗詩と顧雍に洛陽での活動をまかせっきりなのであるよ。
袁家の公式な動きは斗詩。顧雍にはその補佐と商会のあれやこれやだ。だからして、視察というか、慰問というか。まあ、そんな感じで洛陽は外せない。
いや、他にも理由はあるんだけんどもね。

「しかしまあ、俺が言うのもなんだけど、苦労をかけちまってるなあ」
「いえ、私しかいないっていうのは分かってますもの。
 はい。……分かってますから」

にこり、と笑ってくれる。くう。
うう、分かっちゃいたけどええ子や……。

だが俺は謝らない。それが袁家にとって必要なのだから。

「やだなあ、もう。
大丈夫ですって。分かってますから」
「お、おう……」

察しの良い子はそのなんだ、扱いに困る。いやほんとマジで。

◆◆◆

がふがふ、と朝餉をかきこみ、食後の茶をすする。
……わざわざ斗詩が淹れることはないと思うんだけんども。

「いいんです。やりたくてやってることですから」

まあ、そこまで言われたら、ね。
美味しいし。

「そか、ありがとね」
「はい!」

輝かんばかりの笑顔がまぶしいぜ。
さて、どうしたものか。

「今日、忙しい?」
「え?まあ、外せないのは夜の宴席くらいですけど……」
「じゃ、さ。俺と斗詩。
久しぶりに二人で洛陽の市中視察しない?」
「はい……。はい!」

斗詩もたまには気晴らしせんといかんからな。
顧雍?おっとりしてるように見えてメンタル強いから大丈夫だろきっと。多分。

※張紘の論です

「じゃ、じゃあ。ちょっと。
ちょっとだけ準備してきますから待っててくださいね!」
「はいよー」

そりゃデートに出かけるのに待たないでどうするって話だわな。
デートで待つのは男の甲斐性というものなのだ。
とーちゃんも言ってたしな!

◆◆◆

ふにょん。

さて。
諸君。
俺はおっぱいが好きだ。
諸君。
俺はおっぱいが大好きだ。

コホン。

さて、おっぱいを賞味するにあたって一番いい身体の部位はどこだと思う?
掌、と思った人は二流だな。
顔、と思った人はマザコンだな。
局部、と思った人は童貞だな。
俺に言わせれば、肘だな。
固い、その部分でこそおっぱいの柔らかさを堪能できるのだよ。いや割とマジで。

※次点で手の甲だが、単なるセクハラになるから除外しとく。

そしてそれにはシチュエーションも必要。
つまりはまあ、それを一番堪能できるのは、腕を組んでいる状態ってこったね。
いや、斗詩は着やせすると知ってはいたけど、実際腕を組んだら確定的に明らかだね。豊穣だね。
ひゃっほう。これには俺もニッコリである。

「二郎様?」
「あれ、なんだっけ?」
「もう。もう……。私のお話、聞いてました?」

ちょっと拗ねたように口を尖らせる斗詩の仕草がいちいち可愛い。可愛い。もひとつ可愛い。可愛さの詰め合わせやー。

さて現在だが、俺と斗詩は洛陽の市街地をまったりと視察しているのだ。
服装はごくごく質素なものにして庶人のカップルがデートしているような感じで。
そして、埃の舞う雑踏の中で……重要な情報交換をしているのだよ。うへへ。美少女とのデートとかご褒美だぜ。
と言う内心は斗詩にはバレバレである。うむ。

ぼそり、と俺に囁く斗詩、それに応える俺。
斗詩の耳元に口を寄せる姿はどっからどう見てもバカップルだろうて。
そしていかな凄腕の密偵とはいえ、そのような囁きを感知することなどできはしない。
まあ、斗詩と顧雍が仕切る袁家の館であれば大丈夫という説もあるが、念には念を入れんとな。
斗詩とイチャイチャしたかったし。
それは置いといて、斗詩に聞いていたのは袁家に近づいてきた勢力についてだ。、

「皇甫嵩、ね」
「はい。今夜の宴席も、です」

どうやら、幾度となくご招待を受けたりご進物を頂いているらしい。ふむ。
まあ、何進とではなく、名門袁家と組んだという風評を維持するためにある程度は仕方ないだろう。

「斗詩が取り込まれることはないと思うけど、何進にいらん警戒心植えつけても厄介だな。
 だからまあ、ある程度まではしかたないけど、気を付けてな」
「はい!」

そんな色気のかけらもない話題でもきちんと嬉しそうに受け答えをしてくれる。
まあ、南皮じゃ二人で気軽に出歩くこともできなかったからなあ。
そういう意味ではこの時に限って言えば斗詩にとってはリフレッシュ休暇かもしらん。
そんなことをぼんやり考えながら、俺は斗詩とのデートを満喫するのだった。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

頑張って頑張ってなんとかお盆までに放浪編やらねばという決意!
できるとは言ってない!

頑張りますので応援あったらもっと頑張りますよろしくお願いいたします。

おつですー
ひじにちち!ひじにちち!うぉー!!

>>379
いや実際。
肘と乳は相性抜群やで
お試しください

女子もな。
彼氏が不機嫌でも腕組んで肘に乳押し付けたらさ。
ニコニコやで。

ニコニコなんやで……。
ケースバイケースならばそれはそれで。

肘に当てても胸板にしか当たらない女性(恋姫サッカーチーム「フルフラット」の人たち)はどうしたらいいのですか?

>>382
ガチで答えたらいいのか、適当にアホなこと言えばいいのかで悩んでおります。

乙です。

>>376->>377

これ、紀霊さんのリフレッシュ休暇じゃないの?
顔良さんにしてみたら確かに想い人がやってきてデート出来たのだからリフレッシュにはなるんだろうけど、今回の放浪中表面上は紀霊さん禁欲生活を強いられて来た訳で。
皇甫嵩さん。個人的には評価しているんですが。

いくらメンタル強くても、韓浩さん位感情を制御出来なければ思うところは出てきそうで。顧さん。
(よそでやれ)位は思っていそうな。


乳があっても無くても、女性の柔肌というものは良いものです(力説)
生々しい事を言うと妊娠可能世代の女性はそれだけで男性の身体とは相性が良いのです。
はおーさんやネコミミさんでも胸筋がある以上、肘との相性は良いでしょう。

問題は、ガチ幼女達とそういう事態になった場合の方が感想に困ったりしそうな。

>>384
>これ、紀霊さんのリフレッシュ休暇じゃないの?
そこに気付くとは、やはり天才か……

ぶっちゃけその通りです
中央で雁字搦めな人が地方行って羽を伸ばす的な心理は知りませんが
二郎ちゃんは羽を伸ばすのを目的にしておりません、とだけ

>いくらメンタル強くても、韓浩さん位感情を制御出来なければ思うところは出てきそうで。顧さん。(よそでやれ)位は思っていそうな。
割と孤立してる(あれこれ比)ので

>乳があっても無くても、女性の柔肌というものは良いものです(力説)
完全に同意

乙でしたー
今回は誤字は無かったの・で・す・が!
>>※次点で手の甲だが、単なるセクハラになるから除外しとく。
肘で堪能するのはシチュも相まってその通りだと思いますが、それを踏まえて
次点は背中だと思うのですよ、後ろから抱き着かれて肩に顔を乗せられたりするとなお良し
と言うか手の甲でオッパイってシチュがかなり限定されてないかい?両手で胸に抱きしめられるとかで感じるのはとても良いモノだとは思うけど基本的に痴漢系のイメージが

おっぱいとは
触れてよし、揉んでよし、口にしてよし
また
着衣の上から眺めてもよし、ブラだけにしてから眺めてもよし、
何も着けない状態を眺めるのもよし
着衣の上から鞄の紐が斜めにかかってるのを眺めてもよし
という偉大なものである

>>386
>今回は誤字は無かった
やったぜ なしとげたぜ!
いつもチェックありgとうございまう!

>で・す・が!
ほむ

>次点は背中だと思うのですよ、後ろから抱き着かれて肩に顔を乗せられたりするとなお良し
あててんのよですねわかります

ですが、背中であのですね。あのやーらかさを感じたことがないのです
パイズリもそうですが、実感できないのですよ
不幸なことかもしれません


>と言うか手の甲でオッパイってシチュがかなり限定されてないかい?
揉むくらいならば手の甲で味わうのが二郎ちゃん的にはジャスティスということで一つ

>>387
貴方が神か

>触れてよし、揉んでよし、口にしてよし
うむ

>着衣の上から眺めてもよし、ブラだけにしてから眺めてもよし、
うむ

>何も着けない状態を眺めるのもよし
うむ

>着衣の上から鞄の紐が斜めにかかってるのを眺めてもよし
うむ

おっぱいさいこー

「なるほどね、なるほど、だ。
洛陽は何進のもとで盤石、と。
ありがとな、斗詩。
こればっかは実際に洛陽にいないと分からないことだからなあ……」

俺の呟きに斗詩が応える。

「はい。
一時、食糧をはじめとする物価が上昇し始めましたが、数日で沈静化したようです」

斗詩の言葉に顧雍が補足をする。

「物価を吊り上げようとした商家は内々に潰されているようです。
 物価の統制をしようとも、実際の物資がなければ空手形です。
 そこのあたりも何進大将軍がうまく差配した模様ですね。
 やはり侮れませんね、彼らの手腕は」

いやいやいや。侮ったら墓穴ですよ実際。実務においては最強ですよマジで。十年後はともかく、現状ではあの華琳をすら上回るのは確定的に明らか。

「洛陽なんて伏魔殿を牛耳る奴らだからな。
 想定の範囲内だ。
 むしろ、結ぶにあたって頼もしいってものさ」

いや、まったく。
資本主義社会の知識を持ってしても、勝てる気がしないとかどういうことなの。うん、分かってるって。格の違いとかね。ほんと。
でもね。でも、だ。勝てないまでも、負けるつもりもないけどな。

「そして母流龍九商会についてもご報告を。洛陽の出張所にも何進の手の者が入り込んでいるようですが、どうされます?」
「ほっとけ。別に洛陽の利権を取りに来たわけじゃないし。
 ある程度内部の情報を流せば摩擦も防げるだろうさ」

顧雍の問いかけに苦笑しながら応える。

「よろしいのですか?」

顧雍がす、と表情を消して問いかけてくる。
斗詩も、酒を注ぎながら耳をそばだてて……いかんな。身内で駆け引きとかしたくない。癒し空間は大事にしないといけないのです。

「いいんだよ。あのな」

大きく息を吐く。これは本音。
大方針。だからおおっぴらにしてもいいのだ。拡散歓迎なのだ。

「儲けようと思ったらさ、簡単なんだよ」

俺の言葉にぴくり、と顧雍が反応する。

「だってそうじゃん。
 袁家の肥沃な大地、安価で高品質な工芸品。
 只でさえ、売れないわけがない。
 もっと売ろうと思ったら、あれだ」

ぐび、と杯の酒を飲み干す。
斗詩に杯を注がせながら言う。言ってしまう。

「乱を起こせばいいのさ」

沈黙と言う名の女優が場を席捲する。
身動ぎすら許さないほどのそれを打ち破ったのは顧雍。

「と、おっしゃいますと?」

もう、分かってるだろうに。言わせたいのね。

「北方の袁家は食糧の供給地だ。中華有数のな。
 だが、中華にはほかにも食糧、物資の生産地がある。
 ならば、そこを荒らせばいい。荒らすのは簡単だしな。
 ……さすれば、濡れ手に粟ってことさ」

そうなりゃ、物価を制御してウハウハ間違いなしである。やらんけど。

「つまり、顧雍。お前の仕事はそれに対する策の構築と準備ってことだからな」
「え?
……は、はい!」

俺ごときが考え付くことをほかの奴が思いつかないわけがない。
洛陽という経済の中心地であればそれを防ぎ、コントロールできるだろう。
そう思っての斗詩であり、顧雍だ。

故に、権限に制限はなんてない。どんどこ頑張ってくれ。
公正取引とか存在しないからね、頑張ってね。

「ま、頼んだよ、斗詩」
「はい」

逡巡なく応える斗詩の笑顔がまぶしい。

「あー、頼むわ」

言わずもがなの台詞を吐いてしまう。なんという月並みな台詞であることか。いや、俺に詩的言語センスはないからね、仕方ないね。

「はい」

そんな凡庸な台詞にすら即答してくれる。

だからこそ改めて思うのだ。
背に負ったものの重さを。

◆◆◆

「ふう」

周囲に聞こえない程度にため息を漏らす。
彼女は本来こういう華やかな場は得意ではない。
だが、袁家の総代としての立場を思えば、毎夜繰り広げられる宴席も致し方ないものである。

「流石に……お疲れかな?」

耳に届くのは麗しい声。
きっと都中の女性は彼の一挙手一投足に夢中なはずだ。

「そうかもしれませんね。
少し。……少しぼうっとしてしまいました」

軽くほほ笑みながら誤魔化す。

「はは、連日だからね。疲れても無理はないと思うよ?」
「いえ、失礼しました」

目の前の士大夫に軽く謝罪をする。
この宴席の主催者でもある、皇甫嵩に。
気が緩んだわけではけしてない。
だが、連日の宴席は彼女の心をすり減らしていた。
仕草の一つ、視線の末にまで意味が込められているような、腹の探り合い。
あわよくば少しでも利益を。利権を得ようとする有象無象。袁家の栄華に惹かれるがごとく群れてくるそれ。
覚悟していたとはいえ、だ。確かに日毎、彼女は磨り減っていた。

実務を補佐してくれる顧雍がいなければどうなっていたろうか。そんな益体もないことを考えてしまうほどに。

実際、彼女には非常に助けられている。利権の配分、誘導は彼女の専門外だ。顔良はそもそもが武官であるのだからして。できることと、向いていることは別なのである。

だから、顧雍がいる。彼女がいるのだ。山積する諸事を処理するその手際には感嘆を越えて感動すら覚える。
そして彼女のような人材は貴重なものである。それは顔良には痛いほどにわかる。だからこそ彼女のような鬼札を配してくれたことに思うところがある。顧雍が有能であればあるほどに。
そんなに自分が頼りにならないか、と。
そんなに自分は大事にされているのかと。
ややもすれば陶酔しそうな思考を断ち切り目の前の課題に向き合う。

「しかし、顔良殿は本当に可憐ですな」

そんな見え見えの世辞にうんざりとした内心を露わにすることもなく、ほほ笑む。完璧な笑みで応える。
まあ、油断できない皇甫嵩の相手をするよりは心労は軽い。そして目の前の人物はお世辞であるとしても口から出すのはある程度以上に本音が含まれているのだ。
実際、洛陽の士大夫層の間で、顔良の評判は悪くない。

彼女の主――言わずと知れた袁紹である――は、派手好きで知られている。
……というかあえてそのように振舞っている、と顔良は思っている。
だからそれを助長するのもお役目なのだとばかりに各種の話(エピソード)を盛っていく顔良は悪くない。

が、他方で顔良自身はごく控え目な装いだ。無論、袁家に相応しいだけの価値がある装いではあるのだが。
それでも、煌びやかさを前面に押し出していた彼女の主とは比べるべくもない。
庶人出身の何進へのあてつけもあるのだろう。彼女の人気は、洛陽ではちょっとしたものであったのだ。

それすらも彼女に対しては疲労感しか与えるものではなかったのだが。
それでも、やることには変わりはない。
だって。

「斗詩がいてくれてよかったよ。ほんとに、さ」

そんなことを言われたら頑張るしかない。
だってあの人は、もっと大変なのだから。

「うん、惚れた弱みだもの。
……って言えばいいんでしたっけ」

だから。頑張るぞい、とばかりに気合を入れる。
そして、だから。……むしろ頑張るのだ。
期待値以上に成果を出すことで、伝わればいいなあ、と思う。
自分ができることを、一生懸命に頑張っていることが伝わってくれたらいいなあ、と思う。

ずっと、ずっと。大好きだったのだから。
大好きなのだから。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

前回含めてサブタイトル未定なので案ください
ほんまください

マジでノープランなのですよ困ったですよ助けてー
助けてー

某ブラウザゲームで初めて引いたSRが顔良だったので思い入れもひとしおです
其のゲームでは劣化版呂布なんて言われてた顔良さんww

タイトル案「作者とおっぱい」
「洛陽の誘蛾燈」
「惚れた弱み」


読み返してて昔の某アニメのエンディングがリフレインしてきたので、タイトルもそのオマージュっぽく
「斗詩の奮闘」

乙でしたー
>>390
>>故に、権限に制限はなんてない。どんどこ頑張ってくれ。
○故に、権限に制限なんてない。どんどこ頑張ってくれ。  もしくは 故に、権限に制限はない。どんどこ頑張ってくれ。  でしょうか
「ま、頼んだよ、斗詩」
「はい」
逡巡なく応える斗詩の笑顔がまぶしい。
「あー、頼むわ」
言わずもがなの台詞を吐いてしまう。なんという月並みな台詞であることか。いや、俺に詩的言語センスはないからね、仕方ないね。
「はい」
そんな凡庸な台詞にすら即答してくれる。

大事なことだから2回言ったんでしょうか?
○「あー、頼んだよ、斗詩」
言わずもがなの台詞を吐いてしまう。なんという月並みな台詞であることか。いや、俺に詩的言語センスはないからね、仕方ないね。
「はい」
そんな凡庸な台詞にすら 逡巡なく応える斗詩の笑顔がまぶしい。

でもそんなに念押しすると信用してないっぽくも聞こえるので1回だけで良い気もします「頼んだよ、本当に頼んだからね」って感じで…と言う事で1回にまとめてみましたがどうでしょう?
>>391
>>あわよくば少しでも利益を。利権を得ようとする有象無象。袁家の栄華に惹かれるがごとく群れてくるそれ。
○あわよくば少しでも利益を、利権を得ようとする有象無象。袁家の栄華に惹かれるがごとく群れてくるそれ。  利益と利権を得ようとする有象無象ですから【、】ですね
>>実際、彼女には非常に助けられている。利権の配分、誘導は彼女の専門外だ。顔良はそもそもが武官であるのだからして。できることと、向いていることは別なのである。  【彼女】がごっちゃになってしまいますので
○実際、彼女には非常に助けられている。利権の配分、誘導は自分の専門外だ。顔良はそもそもが武官であるのだからして。できることと、向いていることは別なのである。  ただ地の文だといつもは名前を使ってるから微妙かな?もしくは 
○実際、彼女には非常に助けられている。顔良はそもそもが武官であるのだからして。利権の配分、誘導は専門外だ。できることと、向いていることは別なのである。  でどうでしょう
>>だからそれを助長するのもお役目なのだとばかりに各種の話(エピソード)を盛っていく顔良は悪くない。  間違ってはいないのですが横文字にちょっともやもやしたものが・・・
○だからそれを助長するのもお役目なのだとばかりに各種の話(袁紹の所業)を盛っていく顔良は悪くない。  とかどうでしょう?
>>それでも、煌びやかさを前面に押し出していた彼女の主とは比べるべくもない。  よくある間違いですが
○それでも、煌びやかさを前面に押し出していた彼女の主とは比ぶべくもない。   ですね
>>庶人出身の何進へのあてつけもあるのだろう。彼女の人気は、洛陽ではちょっとしたものであったのだ。  間違いかな?なんとなくこれだともう過ぎた事っぽく読めるので
○庶人出身の何進へのあてつけもあるのだろう。彼女の人気は、洛陽ではちょっとしたものであった。  もしくは 洛陽ではちょっとしたものである。 でどうでしょう
>>それすらも彼女に対しては疲労感しか与えるものではなかったのだが。
○それすらも彼女に対しては疲労感を与えるものでしかなかったのだが。  の方がいいと思います

タイトル案・・・【凡人、魔都にて一服する】、【袁家の盾、洛陽の華となる】とか?
史実でもマンパワーが頭3つくらい飛びぬけてた感じだけどここだと農徳親書のおかげでさらに凄い事になってるからなあ、袁家の色んな意味での体力

やったぜ(鹿)

>>393
>某ブラウザゲームで初めて引いたSRが顔良だったので
全く未見ですがそれって斗詩ですか?
三国志ゲーム全ては追えないしweb恋姫も力尽きたからなあ……

>其のゲームでは劣化版呂布なんて言われてた顔良さんw
一ノ瀬的にはですが、それって誉め言葉だろと
呂布という不条理が(以下略)

>>394
>昔の某アニメのエンディングがリフレインしてきたので
すんません、浅薄なので分からないのです。
某アニメが何か教えてくださいお願いいたします

>>395
赤ペン先生!
赤ペン先生!いつもありがとうございます!感謝をどうしたらいいのか分からないのでとりあえず続き頑張ります!

現在のタイトル案

「凡人が幼馴染とイチャイチャするお話in洛陽」

> 某ブラウザゲーム
恋姫とは全く関係のないブラウザ上での三国志のゲームです
当時全盛だったMi○iでやってましたね
カードのキャラはオリジナルだったけど狐火やクロムなどのブラウザでは
カードのキャラを恋姫のキャラに変更するツールがあったのもいい思い出です

> 劣化版呂布
単に持ってるスキルが呂布と同じだけど星の数が少ないためそう呼ばれてました

>某アニメ
「ヒカルの碁」の第1期ED「ボクらの冒険」です
関係性がないからわかる方がおかしいです(汗
>>391の後から3行目くらいでイントロかけるとよりそれっぽい感じ
髪型的にはライバルのアキラ君の方が斗詩さん似ww

>>398
>恋姫とは全く関係のないブラウザ上での三国志のゲームです
なるほど、そらわからんw

>カードのキャラを恋姫のキャラに変更するツールがあったのもいい思い出です
随分融通がきくゲームですねw
やりこみが楽しそう

>単に持ってるスキルが呂布と同じだけど星の数が少ないためそう呼ばれてました
勉強になりました。ありがとうございました。

>>399
>「ヒカルの碁」の第1期ED「ボクらの冒険」です
懐かしい作品ですね
アニメは残念ながら未見。。。
あの頃あんまりTV見てないのですよ・・・

>髪型的にはライバルのアキラ君の方が斗詩さん似w
おかっぱですからねw
あの髪型は素の造形がよくないと、きっついことになりますから……w

「はぁ……」

今日の仕事。目の前の仕事が一段落して、思わず溜息が出てしまう。
そして溜息を自覚し、疲労感が物理的にかぶさってくるような錯覚を覚える。

「つ、疲れた……」

漏れ出るその声には深い疲労が滲んでいるが、周囲の配下も恭しく聞き流すのが日常である。
それに気付かぬほどに公孫賛は鈍感ではなく。……それが労わりなのかそれとも自分が腫物扱いされているのかに内心悩む日々である。

そして、太守になってからの余裕のなさを自覚してはいるのだ。いるのだが。
……これでも書類仕事にはそれなりに自信があったのである。あったのでははあるが。頑張ってきたはずなのではあるが。
暫しその疲労感に耽溺していると、視線を感じる。
そして、視線の主は分かっている。分かっているのだ。
でもさあ、と思う。
それはそれとして。

「なあ、もうちょっとだけ休憩させてくれ、頼む」

顔を上げずに懇願する。自分の方が上司なはずではあるのだが、この際威厳とか色々どうでもいい。
ただただ、目の前の僅かな休息が欲しい。必要だ。必要なのだ。必要なんだったら。
それほどまでに公孫賛は疲弊していた。いや、その疲弊は領地のため、お役目のためと知っている。知っているのだが。やらねばならぬのは知っているのだ。

「……。
認識に齟齬がある。適度な休息は円滑な作業に必要不可欠。
 茶を淹れた。四半刻ほどの休息を進言する」

その声。暫しの間。茶のいい香りが鼻腔をくすぐる。
その香りすら認識できていなかった自分が如何に疲弊していたか、それを彼女が考慮していてくれたことに、心胆がほっこりするのを感じる。

「あー、ありがとな、韓浩。おふぅ、甘味が沁みるよぉ……」

だら、と机に寝そべったまま甘未を齧り、齧り、咀嚼し、お代わりを齧る。そして香り高い茶をすする。呑み込む。
非常に行儀が悪いので、何か言われるかなと思うが。……意外とそんなことはなかった。
そして韓浩は静かに茶をすすりながら甘味を胃袋に収めていく。次々と。際限なく。
うん。……うん?
こいつ、自分が食いたいだけだったわけじゃないだろうな。
そんな馬鹿なことを思いながら、沈黙という名のまったりとした空間を楽しむ。
最初は、だ。彼女と二人きりになった時は沈黙が気まずくて、色々話しかけたものだ。
それが今では、この沈黙すら心地いい。

多少は彼女の信頼を受けていると思いあがってもいいんじゃないかなあ、などと思ったりもする。
同時に、彼女のような人材を抱えている紀霊に対する複雑な思いも湧き上がってきたりするのだけれども。

だが、最近はそんな懊悩は減っている。
実務で韓浩と魯粛が手伝ってくれているのと、劉備が来てくれたというのが大きい。
そう。劉備に色々話しているうちに、色んな悩みや迷いがどうでもいいように感じてしまうのだ。

それがいけない。
ぐはあ、とばかりに息を吐く。

卓に突っ伏していた顔は前を、上を向いて。それでも、そこに暗さはない。
前を向いて、立ち上がるのだ。歩き出すのだ。

それでも心が揺れることもある。

「みんなが笑ってくらせる世の中にしたいの!」

これで公孫賛は衝撃を受けたのだ。かなり。
太守となって自分の治める領地の安寧すらおぼつかなく、四苦八苦していたのにそんなことを言うのだ。
なんというか、彼女らしいな、と思ったものだ。どこか敗北感すらあったかもしれない。
それは、今でも。今でも。それでも。

「はぁ……」

知らず、漏れるため息。
いけないな、と思う。ただでさえ自分の思考が後ろ向きにある傾向であるのは分かっているのだ。
それは自覚しているし、韓浩や魯粛に指摘を受けたのも一度や二度ではない。
だからきっと。彼女らはこんな自分に呆れているに違いない。だからこそ漏れるのだ、溜息というものは。

そして驚く。その言葉に、声に。

「悩みがあるならば口に出した方がいい」
「はい?」

その声を発したのは韓浩なのだ。無表情鉄仮面無感動処女たる彼女であるのだ。

「うじうじと、自力で解決できない命題に悩むのであればその命題は共有、拡散することを推奨する。
 答えが出る類のものではないと推察する。
 で、あるならば吐き出して心身に与える負担を軽減すべき」

韓浩のそれは淡々とした口調のものではあるのだが。
例えばこれが魯粛ならばもうちょっと、こう、気遣うような口調なのであろう。
だが、却って韓浩の淡々とした物言いが嬉しい。
だから、これはきっと甘えなのだろう。

「うん、じゃあさ、ちょっと聞いてもらってもいいかな?」

その言葉に、韓浩は逡巡せずに頷く。ちくり、と胸が痛む。

彼女が、本当に私の部下だったらよかったのになあ、と。

◆◆◆

「正直、格の違いというか、器の違いというか。そんなものを感じてしまったんだよなあ。
 私が太守の仕事についてあれこれ四苦八苦しているというのにさ。
 桃香はその規模が違ったんだ。『みんなが笑って暮らせる世の中に』だ。
 正直、私では思い至らない境地だと思うんだ」

これは愚痴。それは甘え。分かっている。それでもあふれ出る言の葉は止まらない。
そして帰するところは自虐。

「所詮私なんかがさあ……」

果たして自分はこれを肯定してほしいのか、否定してほしいのか。
どちらにしたって納得なんてしないのに。
そんな鬱屈した思いが韓浩の言葉に遮られる。

「幸せ、というのが私にはよく分からない」

そして苛(さいな)むでもなく、慰めるでもなく。
常通りの淡々さ。

「だが、不幸、というモノに関してはいささか含蓄があると思う」

そう。いつもと変わらない淡々とした声に表情。
だが、いつになく雄弁なそれ。そこにはこれまで窺い知れなかった彼女の真情がある。

「寒い、ひもじい、もう死にたい。不幸はこの順番で来るという。
 幸せ。笑う。私にはどのようなものか分からない。
 でも、不幸はきっと共通していると思う」


韓浩は相変わらず淡々とした口調で言葉を紡ぐ。
不幸になる要因を排除するのが為政者の務めではないだろうか、と。

熱く、こみ上げてくるものがある。

「済まない、いや。ありがとう。
 私は、大事なことを見失うところだったかもしれない」

韓浩の応えは素っ気ないもの。

「所見を言ったまで。忘れてほしい。
 だが、民の安寧について真剣に懊悩する姿勢には好感を覚える」

だが、僅かに――ほんの僅かにではあるが――韓浩の頬が上気している。

「ありがとうな」

そのつぶやきには、万感の思いが込められていた。

立場の違い、考えの違い、色々あるだろう。
でも、それでも。
本当に目の前の少女は、自分を助けてくれている。
それを、それがわからないほど蒙昧ではないと思う。
だから、それは自然なことだった。
それは決意なぞ必要しないことであった。

「白蓮と、私の真名を預ける」

驚愕したのだろうか。韓浩の双眸が見開かれる。
その表情に軽い愉悦を感じながら、重ねて言う。

「どう呼んでくれても構わない。韓浩にも立場があるだろうから。
 でも、私は韓浩が私を支えてくれたということにどう報いたらいいか分からない。
 私には富も、名誉もない。
 私にあるのはこの身だけだ。
 だから、な?」

呆然とする韓浩というのは非情に貴重だ。
この瞬間はきっとかけがえのないものだ。

無言で、こくり、と頷く韓浩に頬を緩ませる。

「頼りに、してる……」

公孫賛の貌は、涙と鼻水とでくしゃくしゃになって、きっと見れたものではなかった。
だが、韓浩はそれを尊いものだと思う。思った。

「任された。期待には、応える」

それは、韓浩なりの決意と誓いであった。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

タイトル案は
地味様の憂鬱:奮闘太守編

かな?
候補募集です
:の後半がありがたくー


どうやらお盆までに放浪編は終わらないみたいなんやな……
激務が悪いよ激務がー
ファッキン土曜出勤!

感想とかくだしあー(再)

きたーく

感想ありがとうございます
明日も早出なのでレス返しは明日に……

乙ー
タイトル案・地味様の憂鬱;普通の人だから折れて曲がっても支えられて歩く
地味様の憂鬱;懊悩もがき編

地味様は領民を不幸にしないために足りない能力を心身すり減らして頑張ってるからなあ
内側で黄巾、外側の異民族とかどう考えてもキャパオーバー・・・しかもそれが終わっても
原作での北方の脅威を受け持つ被害担当官なことを分かってて領民かっさらってく親友とか
私の愛しい領民が天然系の親友に説得されてキメ顔で戦士になるなんて というもう何もかも信じられなくなるようなことになっても足掻くとか本当カッコいい
1作目では行間で雑に死んでる悲しみがあったけどどっちの方がましだったんだろう…生きてるだけ2の方がましなのかな?

>>409

>地味様は領民を不幸にしないために足りない能力を心身すり減らして頑張ってるからなあ
地味様は能力足りてますのです
足りないのは資金力と配下の質量と為政者としての経験他です

>1作目では行間で雑に死んでる悲しみがあったけど
悲しむこともなく、「え。死んだの?マジで?あれで?濡れ場CGとか、え?」
という当時の感想

女三人寄れば、何とやら。
三千世界の果てまでも通用する世の真理。それはこの外史においても無論適用される。
だが、ここで交わされる会話。それは、年頃の娘たちが花を咲かせるであろう話題とは縁遠いものである。

「では、風は荊州は捨て置いても問題ないというのですね?」
「そですね。荊州そのものは無視できませんが、しばらくは……うっちゃっておいていいかと~」
「風にしては微妙な物言いだな。しばらくと言っても、どのくらいだ?」
「くふふ、稟ちゃんも星ちゃんもお分かりになると思うのです」

一番年少と見える少女……程立がくす、と笑みながら眼鏡をいじる少女……郭嘉に視線を移す。
だがそれに応えるのはもう一人の少女。趙雲である。

「まあ、荊州はいずれ袁家が得るらしいそうな。
であるならば、風が荊州へ赴かない理由も分かる。
 袁家の打ち筋さえ押さえられれば問題ないというのだろう?」
「くふ、星ちゃん流石ですね~。その通りです~」
「同様に益州に寄るまでもない、と?」
「稟ちゃんの言う通りですね~。劉焉さん、劉表さん、劉璋さんと治める方が短期間で変わりますし~」
「風!声が大きいですよ!」
「稟ちゃんは心配性ですねえ。風たちの会話なんて誰も聞いてはいませんよ~」

くすり、と程立は微笑む。
趙雲もそれに同意し、店員に酒の追加を所望する。

「ああ、星、またそんなにお酒ばっかり……。
 いけませんよ、おつまみも頼まなくては身体に毒です」
「なに、同じ金子で頼むのであれば酒のみの方がよかろう。
 酒は百薬の長、毒であるものか」
「薬も過ぎれば毒になります!」
「はは、稟にはかなわんな。だが、ね」

趙雲はくすり、とほくそ笑む。

「なるほどですね~。
 星ちゃんはこれを予期していたのですか」

にまり、と笑みながら趙雲は杯を干す。
と、店員は酒とともに幾らかの料理を供する。それは彼女らの注文にはないものである。
見れば店主は満面の笑みで手を振る。
彼女らの容色は際立っており、飲食するだけで集客に一役どころではないのである。

「まあ、なんだ。もう少し風と稟は自らの容色を自覚した方がいいな。
 風はともかく稟は無自覚過ぎるぞ?」

運ばれてきた料理を摘まみながら趙雲は軽口を叩く。

「ななな、何を言うのです!
 天下国家の行く末を憂う者がそのような些事について、ふが!」

口に饅頭を押し込まれた郭嘉は抗議の声を上げるが、その場の二人は笑うのみだ。

「ほんと、稟ちゃんは可愛いですねえ~」
「ふむ、我が身が男であったならば……、と思うと中々にくるものがあるな」

郭嘉は口に押し込まれた饅頭を咀嚼し、飲み込み、抗議の声を上げる。
そもそもこれは向き合う程立の申し入れで設けた話し合いの場なのだ。
こんなにもぞんざいな扱いを受けるということには文句の一つでも言っていいだろう。

とはいえ、本気で怒りを覚えているわけではない。
何となれば、この二人はそう。

世の凡百、有象無象。その無能さに世を憂いていた彼女が初めて出合った才媛たちなのだから。そう、真名を交わすほどに。

「しかし、これからどうするつもりなのだ?」

趙雲が杯を傾けながら問いかける。薄く上気した頬は、ほのかに色香すら感じさせる。

「星ちゃんは美味しそうにお酒を呑みますねえ。ほれぼれしますよ」
「当然だろう。美味しく呑んでやらねば酒も不本意だろうからな。
 しかし意外と風もいけるクチなのだな。中々の呑みっぷり、と。
 いかんな。杯が空きそうではないか」
「これはどもどもですね~」

くぴ、と程立は杯を干す。
注がれる酒に目をやりながら、その視線は。

「星ちゃんのお問いかけですけれども、割と選択肢は無かったりするのですよ」
「ほう?」

訝しげな趙雲の視線を受けて程立は横の郭嘉に促す。

「稟ちゃん、出番ですよ?」
「何を言っているのですか。私の意向とか、関係ないではないですか」
「そんなことないですよ?いつだって風は稟ちゃんの望むがままなのですから~」
「ほう、つまり二人はそういう関係なのか。いかんぞ、実にけしからん」

にやにやと茶々を入れる趙雲に郭嘉は抗議の声を上げる。

「もう、星も風もいつも!
 大体、洛陽に向かうのはもう決定していたではありませんか!」

声を荒げる郭嘉。
まあ、それでも本気で怒っているわけではないようだ。

「や、稟、落ち着け。この絶品メンマを進呈するからして」
「いりません!」
「何とまあ、この至高のメンマがいらぬとは。もう少し人生の快楽を謳歌するべきではないかな?」
「ですから!」
「駄目ですよ星ちゃん。いくら稟ちゃんが可愛いからってあんまり苛めてはいけないと思うのです」
「ふむ、そうだな。稟の艶姿を愛でたいという欲求があるというのは否定はしない。
 だが、それで機嫌を損ねてしまっては意味がない。ふむ、済まなかった」

頭を下げる趙雲に郭嘉は大きいため息を。

「いいでしょう。でも星も納得はしていたでしょう?洛陽に向かうことには」
「無論だとも。だがまあ、世情に変化もあったからな。
 そもそも、我が槍を捧げるに値する人物はいずこにいるや?
 そういった苛立ちをぶつけてしまったと思ってくれ。済まないな」
「何かいい話にまとめようとしてますね。誤魔化されませんよ。
 ……まあ、いいでしょう。
 ですが、星が仕えるに値する人物など、この中華広しといえども多くはありません」
「ふむ。……実に光栄な評価だな」

苦笑する趙雲。その表情は常になく苦く。

「おやおや、星ちゃん。どうしましたか?」
「ふむ、この槍一本で天下に名を轟かせようとも、それを振るう機会がなくては、な」

趙雲は軽く苦笑する。常にないその表情、その言葉に若干の嬉しさを感じるままに郭嘉は言う。

「どうせ、世は乱れるのですから。星の腕はいかようにも売れるでしょうに」
「稟ちゃん、それ以上いけないですよ~」

程立の言葉に郭嘉は苦笑する。
だが、確かに袁家や州牧の動きに比べて不穏な発言だったなと。
だがそれをあえて口に出した。その程立の真意に思いを馳せる。馳せようとした。

「さて、洛陽に行くのはいい。
 だが、そのあとはどうするのだ?」

言葉を挟んだのは趙雲である。場の空気を読んだのか、読まなかったのか。
郭嘉の思考を更に遮るのは程立の問いである。

「そですね、稟ちゃんはどう思います?」
「冀州、洛陽とくれば後は精々襄平か陳留くらいでしょう?」

郭嘉の言。地名でありながら、それはつまり彼女らが主に仰ぐに足るかもしれない人物を間接的に評価しているのである。

「そこらへんは風が詳しいのよな」
「おや、星ちゃんが人の言を頼るとは珍しいですねー」
「なに、風の識見、端倪すべからずという奴さ」

苦笑する程立。

「そこまで評価されても困るのですけどね。
 でもまあ、一旦復習いたしましょう。
 この中華を左右する打ち手は三者です」
「何進大将軍、十常侍、そして袁家ですね」

応じる郭嘉に程立は目を細める。

「そですね。この際、曹は宦官勢力の十常侍。孫と公孫は袁家の影響下でしょうから置いておきましょう。
 その中で最も活発に手を打っているのが袁家です」
「先の州牧の流れからもそれが読み取れますね。
 ですが、袁家も一枚岩ではないのでしょう?
 それに打つ手が露骨だ」
「くふ、そうですね。でもまあ、大枠として三州にまたがる勢力が一つに動けるというのはすごいことだと思いますよ?
「そうですね。私たちは三人ですら意見がまとまらないのですから」

郭嘉の声に程立は苦笑する。
そして思うのだ。袁家の打ち筋の凄味を。
母流龍九商会で過ごす日々のうちに袁家の打ち筋は見えた。見た。或いは見せてもらったのかもしれない。
だが。

「くふ、分かったとしてもどうしようもないというのは、実は凄いのですよね」

訝しげな郭嘉の表情に目を細めつつ、程立は思う。
確かに袁家の打ち筋は読めるだろう、探れば分かるだろう。
だが、それがなんだというのだろう。分かっていても止められない、止めても意味がない。
例えば益州と荊州。
ここは為政者が長い。さらに、どちらも後継者に継がせるための工作が激しい。
州牧が豪族と結びつく、または州牧が豪族と化す。いずれも由々しき案件である。
で、あるならば袁家が譜代の州を返上してまでそれを防ぐのは正しい。
実に正しい。
誰がそれを止めるだろうか。

袁家の打つ手はことごとく分厚く、重い。

そのことにどれだけの自称打ち手が気づいているだろうか。

笑みが、漏れる。
眠たげなその表情に思惑を包みながら程立は思うのだ。

中華に自分の一手を打つのであれば。
打たれた手に対抗するには。

「そのためにもやはり洛陽に行かなければなりませんね~。
 結局、朝廷が主戦場になるでしょうし」

「そうですね、鶏口となり、中華を賑わすのか、牛後に甘んじるのか。
 風の選択には興味がありますね。
それとも縦横家として身一つで世を操るのですか?」
「いやいや、案外傍観するかもしれんぞ?」

二人の言い様に苦笑する。自分はそんなに大した野望は持っていないというのに。

「どうするんですか、風?」

だから、そういう問いにはこう応えるのだ。

「ぐう」

重なる抗議の声を聞き流しつつ逡巡する。
確かに世は荒れるのだろう。この流れは加速していくのだろう。
乱れることを強いられているかのごとく。
そして思う。治と乱。自分はどちらに与するのだろうかと。

彼女らが表舞台に立つのは、もう少し後のことになる。
そして、それは歴史という大河がその流れを激しくするのと、ほぼ同時期になるのである。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

タイトルは
「三匹が斬る:序」

今回も案募集しまくりでごんす、
よろしくオナシャス

乙です

「まあ何だ。本当の一枚岩というモノは、成り立つモノ(成分)が均一故に逆に脆くもある。

しかしな、異様に強固な成分のみが融和しあって 成り立った一枚岩は逆に 破壊するのに苦労するぞ。
嘘だと思うなら山の中で それらしいのを見つけて 挑んでみろ。
破壊出来ないとは言わんが、時間はかかるぞ」
(某ゴリラ親方談)


打ち筋が重厚って、そら 知識チート(二郎さん)と頭脳チート(祖授さん 以下)と経験チート(田豊様)で盤を見ているんだから仕方ない。

つか、しれっと鼻血娘登場。
大量の鼻血(に限らず大量出血全般)ってまあすんごい臭いっス。慣れないと嘔吐しますよ。


……この時代の男衆は自らの感情を素直に行動に移す事が社会から許容されている。羨ましい。


タイトル案
「三美姫が斬る」
……姫さんじゃないけど 捻ったらこうなった。

>>地味様は能力足りてますのです
残念ながら滅ぼされてるので足りてません
見方が違うかもしれませんが統治者に必要な能力は(私見ですが)統治した場所を治めきることだと思いますのです
時代が悪かった、場所が悪かった、相手が悪かった、運が悪かった、色々あるかもしれませんしどれか一つでも違えば地味ながらも名君になれたかと思いますが
要はあの激動の時代に、隣に袁紹がいる、幽州と言う場所を、統治するには能力が足りないのです
あとは劉備と縁が無ければ領民その他を二期引き抜かれなくてもう少し頑張れたかもね。
天の時、地の利、人の和、ここまで悪いのもそうそうないってレベルよね・・・それでも曹操クラスの能力があれば何とかできたかもしれない、つまり曹操クラスの能力が無い地味様が悪い(無茶振り

乙でしたー
>>413
>>「ふむ、この槍一本で天下に名を轟かせようとも、それを振るう機会がなくては、な」  この言い方だと既に名が売れたけど使う機会が無いように聞こえます
○「ふむ、この槍一本で天下に名を轟かせようにも、それを振るう機会がなくては、な」  の方が良いと思います
>>程立の言葉に郭嘉は苦笑する。                程立は諌めただけですよね>>「稟ちゃん、それ以上いけないですよ~」
>>だが、確かに袁家や州牧の動きに比べて不穏な発言だったなと。         不穏な発言したのって郭嘉ですよね
>>だがそれをあえて口に出した。その程立の真意に思いを馳せる。馳せようとした。  程立の真意は今回は単純に人の多いところでそういうことは言わない方が良いってだけじゃないですかね
○程立の言葉に郭嘉は苦笑する。               程立の言っていることは至極もっともだから
○確かに袁家や州牧の動きに比べて不穏な発言だったなと。   ここに【だが、】入らないと思います入れるとしたら【まあ、】とかでしょうか
○だがそれをあえて口に出した。その自らの真意に思いを馳せる。馳せようとした。   自分でも何故わざわざこんなところでこんなことを言ったのかわからない、みたいなかんじでしょうか?
>>それはつまり彼女らが主に仰ぐに足るかもしれない 【主に仰ぐ】とは言わない気がします
○それはつまり彼女らが主と仰ぐに足るかもしれない だと思います
>>「くふ、そうですね。でもまあ、大枠として三州にまたがる勢力が一つに動けるというのはすごいことだと思いますよ?
○「くふ、そうですね。でもまあ、大枠として三州にまたがる勢力が一つに動けるというのはすごいことだと思いますよ? 」 ですね
>> 郭嘉の声に程立は苦笑する。 声はいつも通りですよね突然汚い高温とか出されたら笑うかもしれませんが
○ 郭嘉の言葉に程立は苦笑する。 もしくは 【郭嘉の言に】 とかどうでしょう
>> 「くふ、分かったとしてもどうしようもないというのは、実は凄いのですよね」 【実はすごい】だと一見凡手に見えるけど本当は…みたいな意味なので
○ 「くふ、分かったとしてもどうしようもないというのは、実に凄いのですよね」 もしくは
○ 「くふ、誰でも思いつける教本通り、分かりきった手というのは、実は凄いのですよね」  王道、例を挙げるなら売官制度をどうにかしたい。どうしますか?の問いに売り出されてる官位を全部買います。と答えるようなもの・・・
まあこの答えは常人には思いつきませんがwその答えを出せる地力を付ける、付けられるという凄さ

タイトル・・・姦しい3人娘の放浪旅 とか?外側から見た場合の袁家って本当にどうすれば切り崩せるのかわからないよなあ
まあ実は潤滑剤の位置の二郎ちゃんを潰せば20年くらいたてば瓦解するはず…二郎ちゃんいなくても大体どうにかできるように丸投げしてるからそう簡単には崩れないけどね

お盆ですね
骨休めをせねば

>>416
含蓄というものが溢れております。どもです。

>「まあ何だ。本当の一枚岩というモノは、成り立つモノ(成分)が均一故に逆に脆くもある。
>しかしな、異様に強固な成分のみが融和しあって 成り立った一枚岩は逆に 破壊するのに苦労するぞ。
>嘘だと思うなら山の中で それらしいのを見つけて 挑んでみろ。
>破壊出来ないとは言わんが、時間はかかるぞ」

これは組織的な比喩なのか、実際ガチでの大地との戦いなのかそれとも両方なのでしょうか……
いずれにしても勉強になります

>つか、しれっと鼻血娘登場。
彼女たちの合流のお話とか書いてると本筋が終わらないのでオミットしておりますw

>……この時代の男衆は自らの感情を素直に行動に移す事が社会から許容されている。羨ましい。
そこんとこ詳しく

>「三美姫が斬る」
これは素晴らしい。
使わせていただきます

>>417
>残念ながら滅ぼされてるので足りてません
おおう、そうですね。為政者は結果のみで評価されるものですものね
心のぜい肉が云々かんぬん

>要はあの激動の時代に、隣に袁紹がいる、幽州と言う場所を、統治するには能力が足りないのです
ぐぬぬ

>それでも曹操クラスの能力があれば何とかできたかもしれない、つまり曹操クラスの能力が無い地味様が悪い(無茶振り
そこはまあ、そんな袁家との対決で勝ち切った曹操を誉めるとこでしょうねえ
いや、ほんと袁家と今川家は重なるなあと(後継者の末路は除く)

>>418
赤ペン先生!いつもありがとうごじまう

>王道、例を挙げるなら売官制度をどうにかしたい。どうしますか?の問いに売り出されてる官位を全部買います。と答えるようなもの・・・
それを思いついてもそんなんできひんやん……w

>まあ実は潤滑剤の位置の二郎ちゃんを潰せば20年くらいたてば瓦解するはず
20年もいりませんな。多分普通に原作ルートに入りますw

沮授が失脚して突然の死。張紘が嫌気さして蓄電して赤楽さんと逃避行
そんな袁家の内部に師匠コンビが何かできるかと言うとあまり何もできない

そら麗羽様は斗詩と猪々子しか信頼できないっすわー

まあ、原作よりも二枚看板と親しいのが救いかなーっと

ではでは王道の答えその2
敵は5万の兵で攻めてきます、どうやって対応しますか?しっかりとした砦を作って15万の兵で迎撃します
そんなストロングスタイルの袁家。できないと言うのはね、無力な人の言葉なんだよ
前に読んだお話では神謀やら鬼策やらに頼るのは戦略的には既に敗北してるそうでして、不可能と言えるような策を成功させる軍師よりもそもそもそんな策を使わなくても問題を解決できるのが1流の軍師らしいですよ(個人の見解です

とりあえず二郎ちゃんをつぶせば敵討ちに一時的に一致団結すると思うのですよ、まあ情の深い女性陣が強硬策提唱して冷静な方々が慎重策で行こうと言って
溝が深まるでしょうけど・・・沮授は胡散臭いから冷遇されて、張紘は下賤な商人だから冷遇されてしまうんだろうな、多分この二人激情を内に秘めて冷徹にやり返そうとするだろうけど麗羽様から見たら迂遠な策で行くだろうし

>>420
>敵は5万の兵で攻めてきます、どうやって対応しますか?しっかりとした砦を作って15万の兵で迎撃します

そもそも迎撃態勢が15万のとこになんで5万で攻めるのかとボブは訝しんだ

>神謀やら鬼策やらに頼るのは戦略的には既に敗北してる
そらそうですと思います
「まともにやっても勝てないけど、お前らの頑張り次第ではなんとかなるから頑張れ!」

まあ、普通に上司から言われてるんですよねw
上司も言わざるを得ないのがもうw

戦略で戦局を決しているのは数企業くらいしか知らないですね。
あとは現場の頑張りというのが現実。圧倒的現実。
そもそも論で、そこまでの基礎力あったら普通に勝つわなとかなんとか。
でもそこまでの基礎力あったら腐ってその力を十全に活かせないのであろうとかなんとか。

>とりあえず二郎ちゃんをつぶせば敵討ちに一時的に一致団結すると思うのですよ、まあ情の深い女性陣が強硬策提唱して冷静な方々が慎重策で行こうと言って
だがここに例外が存在する
「張勲」
彼女がいますから即時袁家分割ルートです

二郎ちゃんが拾ってきた人材は基本的に馬の骨なのですよね
そしてその有用さを七乃さんは百も承知

例外が沮授君ですわ
馬の骨で後ろ盾が田豊師匠。ここだけです。ここを崩せば終わります。

無事、血筋と伝統を重視する袁家復活やったぜ
でもお家争いに巻き込まれたくないので汝南に逃げましょう

これで安泰です。

漢朝が安泰なのに世が乱れるとかー、ぶっちゃけありえないしー
美羽様とキャッキャウフフするだけの生活が始まるしー
(なお)

「これは……なんたることだ!」

馬騰は手元の書類に目を通し、瞑目する。

「ご、ごめんなさい父上。その。あたしも頑張ったんだけど。その……」

馬超の言にぎり、と歯ぎしりする。

「よもや。よもやここまでとは!なんたることだ!」

天を仰ぎ吐き捨てる。

「揃いも揃って、税収が未達だと!ふざけているのか!」

だん!と卓を殴りつける。
卓が壊れなかったのは奇跡としか言い様がない。

「まだましなのは董卓くらいか。それでもこの数字は!
 一体、彼奴らはこの私を舐めているのか?」

怒りを込めて吐き捨てる。
それも無理はない。
配下の太守たちから寄せられた税収の報告。それがいずれも既定の数字に足りないのである。
まだましなのは董卓くらいで、後は必要な数字の七割にも満たない。
馬家配下の常備軍の維持ですら支障をきたすであろうことは確定的である。

「食糧や雑貨の相場が安くなっているのだけが救いか……」
「うん、なんとか兵たちを飢えさせることは避けられてる」
「ひもじいまま戦うとか悲惨だもんねー。ほんと、文字通り悲しくて惨めだもん」

馬岱の言葉にいくらか場の空気が明るくなる。
気を取り直したかのように馬騰は声を上げる。

「ともかく、埒があかん!太守たちを招集しろ!
 翠は董卓を、蒲公英は韓遂を引きずり出せ!」
「はい!父上!」
「えー、たんぽぽちょっとあの人苦手なんだよねー」

ごちん、と鈍い音が響く。

「いったーい、お姉さま、痛いってば!」

涙目で抗議する馬岱。

「うるさい!父上の命だ!愚痴ってる暇があったらさっさと動く!」
「ちぇー、お姉さまは書類仕事から解放されるのが嬉しいだけのくせにって、痛い!」
「うっさい!さっさと行くぞ!」

馬超に引きずられていく馬岱を苦笑と共に見送りながらも馬騰は気を引き締める。
韓遂が不穏な動きをするのは今に始まったことではない。だが、それでも匈奴に対するには心強い盟友でもあったのだ。
それが、どうだ。
このようにあからさまなことはこれまでなかった。しかも此度は董卓までもだ。
彼女を太守に据えたことはまさに抜擢。周囲からは反対もあったが、概ね期待以上の働きをしてきたのだ。
武功でも、一騎当千、万夫不当の将を見事に使いこなしている。
あの少女が不正をして私腹を肥やすとも考え辛い。自分が思うより涼州は乱れてしまっているのだろうか。
だが、それも、直接彼らから話を聞いてからだ。
……場合によっては。

「我が槍の錆としてくれる」

立ち上る気迫に小姓が近づくこともできぬほど。
苛烈なほどの決意と共に馬騰はその時を待つ。

◆◆◆

「ですから、先ほどから申し上げる通り、民は困窮しているのです。
 それを、来季の種籾までも収奪しろと義兄上はおっしゃるのか?
 かつて民の為、義のために立ち上がった義兄上の言葉とは思えませんな?」

韓遂の言葉に李儒はほくそ笑む。
場にいるのは馬騰、馬超、馬岱に武官が二人ほど。
それに対して、こちらは太守が韓遂のみ。後は名代を派遣するに留まっている。それは馬騰の求心力の低下を示すもの。
そして必然的に、太守側の交渉は韓遂が代表する形となっている。
そして韓遂の言は鋭く響き、場を席捲している。

(ふふ、赤子の手をひねるようなものね)

李儒は心中で呟く。
涼州に打ち込まれた楔は彼女の手によるもの。
――正直、馬騰には手を焼いていたのである。
金銭で買収できるような輩ではなく、上昇志向も薄い。それでいて血筋に至っては名将馬援の子孫ときた。士大夫層のみならず、庶人にも馬家は人気があるのである。
で、あるから十常侍と言えども気軽に掣肘できない。
それをいいことに、政治活動を始めたのだ。
――李儒を筆頭に有象無象の工作があったからこそ同調者はでなかった。馬騰の動きが余りにも拙劣であったこともそれを助けた。
それが一変したのは。

(全く、忌々しいったら!)

袁家が朝廷に介入を始めてからである。
いや、三公を排出する袁家が朝廷に影響力を持つであろうことは想定内であった。
だが。

まさか、庶人たる何進と組もうとは。
卑賤たる商人を率いようとは。

想定外にもほどがあるというものだ。
名門の誇りというものをどう考えているのだ。

そして、何進、馬騰、袁紹の組み合わせは思いのほか機能してしまうのだ。
何進が中枢を押さえ、名門たる袁家が士大夫を抱き込む。
馬家の武力と名声がそれを後押しする。
何より、馬騰という人物は厄介極まる。
これが何進のみであればどうとでもなったのであるが、袁家が絡むとそうはいかない。
北方において匈奴より漢朝を守護する東西の武家の名門。それが揃って何進を支持するのだ。
まだしも、馬騰は漢朝に反旗を翻したこともあり、何進を支持しても影響は抑えられる。抑えられていた。
が、袁家は敵に回すに分が悪い。
持てる血筋、伝統、資金、政治力。十全に発揮されてはさしもの十常侍でも分が悪い。

……何進の地歩が急速に固まったのは。盤石と認めざるを得ないのは……袁家の影響が大きいのだ。

だからこその切り崩しである。
懐の甘い馬家のおひざ元での出火は思いのほかうまくいった。これには、韓遂という野心家を抱き込めたことが大きい。

韓遂。

馬騰の義兄弟である。
匈奴の侵攻に対しては馬騰を助け、義兄弟となる。

だが、その根源は叛。彼は恐れたのだ。漢朝の盤石を。
故に、今は馬騰を敵とするに至った。乱こそ彼の本懐。

だが、彼の恐ろしいところはただ暴れたいというだけではない。
彼が望むのは、軍閥である。
涼州という最前線で、州牧すら無視できない勢力を維持する。それこそが彼の目論見。

そしてその目論見は果たされるであろう。
馬騰の亡き涼州において、韓遂を止める勢力などいないのだ。
跡を継ぐ馬超など、論外だ。韓遂の前には右往左往するだけだろう。李儒が出るまでもないほどに。

だが、そのはずなのに。
馬騰は堂々としており、場の空気に焦る様子すらない。
李儒が違和感を抱くのが遅れたのは、慢心と言うしかないだろう。
そして流れは決定的に変わる時が来る。

「あー、ちょっといいかな」

州牧と太守の論争に口を挟むのは馬騰の側に控えていた武官。

「何だ、貴様は!僭越にもほどがある!」

無礼であろうと恫喝されるのを不敵な笑み一つで受け流す。
いや、反撃する。

「ほう。無礼と言うかね。言うのだろうなあ。
 一体、誰にものを言っているのか、分かってんだろうなあ?」

韓遂という希代の英傑を前に不遜な口上を垂れる彼は一体?

「いいさ、いいだろうさ。好き勝手によくもまあ、言うものだ。言ったものさ
 ……好き勝手やってきたのだろう。好き勝手できて楽しそうだな?
それも、これまでと思え」

体裁をあっさりと投げ捨てて売り言葉に買い言葉。安く買ったものだと馬騰が苦笑するほどのそれ。
その声の主は。

「紀霊。畏れ多くも漢朝より督郵を仰せつかっているぜ?」

にやり、と憎らしい笑みを浮かべるその男こそ、紀霊その人であった。

流石の李儒が呆然とする。

なぜだ、と。
なぜ貴様がここにいるのだ、と。

……紀霊と李儒の直接対決。その初回は紀霊が圧倒的に優位なところから始まるのであった。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

題名は、「涼州にて:接触編」

代案どしどし募集中でする
おたすけー

乙っしたー

このシーン前回あったっけ?と思いながら読んでました
このために役職もらったのかしらん

李儒と二郎ちゃんは初対面だったのね

タイトル案「真打登場」

にしても主役は遅れて登場するのが世の習わしのはずだがww
接触編のあとは発動篇で決まりだね

>>426
>このシーン
味付けは変えてるはずです

>このために役職もらったのかしらん
そうです。と言えたらかっこいいのですけどねw
GBのケーブル余地みたいに冗長性を持たせただけというか、そこまで厳密に管理してませんというか

>李儒と二郎ちゃんは初対面だったのね
顔を合わせるのは初です。多分。

>接触編のあとは発動篇で決まりだね
うちうがやばいw

二郎さんはイデ○○だった?
実際は、「あんた二郎のなんなのさ!?」がガチで出来るからザブ○○ルだと思ってましたが。

>>419
>>「まあ何だ。本当の一枚岩というモノは、成り立つモノ(成分)が均一故に逆に脆くもある。
>しかしな、異様に強固な成分のみが融和しあって 成り立った一枚岩は逆に 破壊するのに苦労するぞ。
>嘘だと思うなら山の中で それらしいのを見つけて 挑んでみろ。
>破壊出来ないとは言わんが、時間はかかるぞ」

これは組織的な比喩なのか、実際ガチでの大地との戦いなのかそれとも両方なのでしょうか……

両方です。マジでこんな岩にぶち当たった時は苦労しました。
完全に破砕しないと先に進めないので、ダイナマイト発破を検討しましたが費用面で折り合いつかず。最終的にはブライスター(商品名)での膨張破砕で
粉々にしましたが。それでも、まず繋がりの脆い場所に穴を開け薬剤で幾つかの塊にばらして又脆い場所に薬剤で……のループでまぁ時間かかりました。
組織としても、ダイアモンド級の結合力がないと不満分子から崩壊。なんてあるある。
逆に何でも良いからまとまれる一点があればどう攻撃されても強いです。
こっちの心当たりはあるでしょ?

>……この時代の男衆は自らの感情を素直に行動に移す事が社会から許容されている。羨ましい。
そこんとこ詳しく

「美人が酒飲んでる」それだけでその店を選択する。彼女が自分たちになびく保証もないのに。
現代で同じことは可能ですが、違うのはそれを他者に話した時に共感する人物がどれだけいるか。
この時代なら、「我も我も」と素直に行動に移す男が多いでしょう。
同時に「単純な理由で選択した行動を否定しない、許容する自由度が高い」という事。
現代なら、「馬鹿」「単純」「金の無駄」とまぁここまでと思うくらい許容しない。
その差が羨ましくもあり。

>「まともにやっても勝てないけど、お前らの頑張り次第ではなんとかなるから頑張れ!」

まあ、普通に上司から言われてるんですよねw
上司も言わざるを得ないのがもうw

戦略で戦局を決しているのは数企業くらいしか知らないですね。
あとは現場の頑張りというのが現実。圧倒的現実。
そもそも論で、そこまでの基礎力あったら普通に勝つわなとかなんとか。
でもそこまでの基礎力あったら腐ってその力を十全に活かせないのであろうとかなんとか

確かにねぇ……(溜息)
業種は違いますが、民間相手だと実感します。
しかし、資金力以外の「世界レベルの企業でも頭を下げに来る」基礎力、言い換えれば特化した技術でも商品でも持っていれば身の丈商売は出来ますが。
うちは、規模でいえば小企業ですがガチで巨大ゼネコンと渡り合えるモノを持っています。
基礎特許工法で国交省認定を取ったのも幾らか。レベル的には入れない国入札でも選定工法がこれの場合指名監理者で受注する事も。
無論、買収交渉は山ほど来ました。が、規模が規模故に「複数年工期の二桁億円」の現場が3つもあれば従業員全員を生活させられる。
現実、都道府県・市町村レベルの億レベルの現場を常時抱えているので堅実にやれば充分経営が成り立つ。
ただし、下請けに回すのならシビアになります。
「現場の頑張り」をアピールするなら品質から工期から徹底的に見ますし、丸投げするならそもそも入れない。
建設業界では定番の「協力会社会」をうちは持ってません。
特殊工種以外は直営でやってます。個人経営から「人件費は絶対にうちでみるし、付帯費用もうちが持つ(社会保険やら労災やら)」ということで
社員になった親方もぞろぞろいます。名刺には「課長」が沢山いるのがうちの名物(笑)

感想は、

董卓さんが何で代理を立てたのだろう?という疑問。
多分、眼鏡の「ばかちんこ!」が出席しているのだろうけど。董卓さんとこの作柄が判れば涼州全体の事情が何となく把握できるけど。
それと小物過ぎ。警戒と視界が狭すぎ。馬騰さんを侮り過ぎ。
でも、実際作柄はどうなんだろ?マジで不作凶作なら二郎さん動かな。
で、タイトル案  涼州にて:邂逅 涼州にて:凡人、馬鹿を逆に蹴る

>>428
>実際は、「あんた二郎のなんなのさ!?」がガチで出来るから
そこは地の果て~w

>両方です。マジでこんな岩にぶち当たった時は苦労しました。
以下のお話、ありがとうございました。
想定以上に詰め込んでいただいたなあと。

>「美人が酒飲んでる」それだけでその店を選択する。彼女が自分たちになびく保証もないのに。
お店の人かどうかでも変わりますが、なるほどです。

>、資金力以外の「世界レベルの企業でも頭を下げに来る」基礎力、言い換えれば特化した技術でも商品でも持っていれば身の丈商売は出来ますが。
以下のお話、大変貴重なものをありがとうございました。
本当に勉強になるなあと。

>董卓さんが何で代理を立てたのだろう?という疑問。
作中にて回答しますw

>それと小物過ぎ。警戒と視界が狭すぎ。馬騰さんを侮り過ぎ。
泰平の世においては武人の価値は中々ね。
袁家はアレでしたが撃退したし、馬家は平穏無事。
何かあっても函谷関と虎牢関で何とかなるでしょうという思考。

「紀霊。畏れ多くも漢朝より督郵を仰せつかっているぜ?」

フフン、と上から目線の俺である。やったぜ。言ってやったぜ。
ものっそい偉そうだけど、こういう時は傲岸不遜にたたみかけんといかん。
相手が怯んだら一歩踏み込む。
相手が一歩退いたら三歩踏み込む。とりあえず主導権を握るのが最優先。
そして握った主導権は手放さずに畳み掛け、潰す。
幾度もねーちゃんに仕込まれた交渉術だ。人、それを恫喝と言う。

さて、俺が言った督郵という地位。
それほど高い官位でもなんでもない。だが、ここで問題なのは職務内容だ。
督郵の職務とは官の監察。不正の監視という実務である。これを敵に回すということは例えれば警察庁と国税庁に喧嘩を売ることに等しい。のだが。

「ほう?督郵の役職を。それがどうかされたか?」

動じることなく韓遂は俺を嘲笑する。
本来督郵の職域は郡単位だからな。担当じゃないとこで「督郵でござい」と言ってもどうしようもない。
だが。

「ちなみに俺に関しては何進大将軍から漢土全域での権限を認めてもらっている」

この地位の恐るべきところは、根拠なんてなくても中央との繋がり一つでこれと思った相手を告発することができるという所だ。
軍監の内政バージョンと言ったら分かる人は分かると思う。実務担当者の権限というのは意外と大きいのよね。
これを理解しない奴が多いこと多いこと。

その意味を理解したのだろう。
韓遂とその連れの美女、それに董卓の名代の美少女が顔を引きつらせる。
ふむ、この中で目端が利くのはこいつらくらいか。

いや、馬騰さんに同席させてもらってよかった。

時は暫し遡る。

◆◆◆

涼州にたどり着いた俺を馬家の皆は歓迎してはくれたんだが、どうにも慌ただしい。
聞けば、税をまともに徴収しない太守たちをまとめて糾弾すると言う。
とは言え、これまで馬騰さんの下、ある程度団結して匈奴に対していた涼州の太守たちがねぇ……。
首をかしげる俺に馬騰さんは苦笑する。

「なに、埒が明かなければな。そっ首刎ねてやるだけさ。どうということはない」

いや、それものっそいおおごとですよね。いかんでしょ。

「はは、心配性だな。
 だが、一度つけあがらせると碌なことにならん。
 私も少々涼州を空けすぎていたしな。ここは厳罰をもって処するしかなかろうよ。
 なに、税を誤魔化すような奴らなんぞ、鎧袖一触にしてくれる」

呵呵大笑する馬騰さん、いや、頼もしいけど太守皆殺しにしたらあきまへんって。
涼州、乱れに乱れますよね。
まあ、硬骨のあまり漢朝に弓引くほどのお方だ。そうなるわなあ。一罰百戒、一理あり。だが。
……ん。
それが、狙い、か?
馬騰さんが暴発してもせんでも。勝っても負けても涼州が乱れる。
……そうなると、打ち手は十常侍あたりか。なんとも陰険な手を。有効だけど。有効だけどな!

だから無理言って同席さしてもらう。と、まあ、あからさまだった。韓遂以外は名代が出席。そして韓遂が皆をリードして煽る。煽る。傍観してる俺ですらイラっとする煽りスキルは見事なものだぜ。
……つまり韓遂が表立ってはこの謀略の実行犯か。
中々雄弁に、あるいはのらりくらりと言を連ねていく。はいはい、お見事。って、馬騰さんの殺気がずんずん膨らんでく。
しゃあない。もちっと相手の出方を見たかったけど。

「あー、ちょっといいかな」

こっからはずっと俺のターン!

◆◆◆

殺気すら込めた視線を俺に送ってくる韓遂。
いかんな、いかんよ。そんなこっちゃ横のこわーいおじさんが黙ってはいないぜ?
ということで馬騰さんが横にいるから全然怖くねーし!怖くねーし!
威を借れるってサイコー。

まあ、韓遂や他の名代が抱える危機感たるやいかほどのものか。知らんがね。
ぶっちゃけ、こいつらまとめて罷免して、公職から追放、ひょっとしたら全員死罪だってありえるのだ。
まさに 俺、参上!である。
じり、と焦った表情の韓遂たちを見下しながら、俺は言葉を続ける。

「……俺が漢朝から全域においての権限を得たのはどうしてか分かるかな?」

応えは、ない。俺の言葉を待っているのだろう。

「それは袁家が売官制度の廃止について功績が大きかったからだ」

売官制度。
漢朝腐敗の根源。その問題点とはつまり、買った地位以上の収益を上げようとする人の欲望だ。
高い金を出して地位を買ったならば、それ以上の利益を得ようとするのはある意味当然の心理。
赴任した奴は民に苛政を課す。耐えかねた民は流民となり、残された民にはより一層収奪される。負のスパイラル。これこそが漢朝を危うくする毒である。いや、実際危うくなるだろうしなあ……。
まあ、ここらへんまでは韓遂とか以外でも理解が追い付いているかな。理解してくれてないと困る。

「売官により、腐敗した官吏が新たに赴任することはなくなった。だが」

俺は悲しげに頭を振る。

「ただ、それまでに官位を買った奴らについてはどうしようもない。
 それはまあ、仕方ない。
 多くの官は、立場をわきまえ、本来の職責に努めたのだ。
 だがな、一部の官は。
 そう、変わらず汚濁にまみれたままなのだよ」

つ、と見渡す。

「なるほど、紀霊殿はそれを正すために督郵の地位を任じられ、こうして諸国を巡っているというわけね?」

董卓の名代の美少女がにこやかに……うわ、しみじみと、すごい美少女ですやん。

「そうだ」
「ここにいるということは、どういうことか聞いても?」

なるほど、ここで韓遂の一群からは逃れるか。機を見るに敏、とはことのことである。

「おうよ。つまりな。
 韓遂殿含め、皆、配下の官僚をきっちり把握できてるかな、ということだ」
「どういうことなのかしら?」

ほう、こちらの言いたいことを誘導する。
笑みが引き攣っているのが、中々に迫真の演技だ。もしくは、本当に問い詰めているつもりなのか。
まあ、それはいい。

「悲しいかな、俺が立ち寄った町、村。
 税をちょろまかす官が多くてな」

これは本当である。
涼州に寄るまでに立ち寄った村落とかで、アレなとこで帳簿を確認したらもう。
俺は激怒した。って感じ。
邪知暴虐ってレベルじゃねーぞ!

「きっと韓遂殿やほかの方々も配下の官僚についてそこまで精査できてないのではないかなと思うのです。
 もしくは、計算の単純な間違いが重なったか。
 天候にも恵まれ、乱も減少している現状。それで規定通りの税収がないなどとはね。
はは。
 これはちょっと、足元を見直すいいきっかけかもしれませんな?」
「ふむ!匈奴の脅威に備えるばかりでそういえば民政については疎かであったかもしれませぬな!
 これは、これまで通りということで官吏にまかせっきりであった弊害があったかもしれませぬ」

ここぞとばかりに韓遂が食いついてくる。遅いよ。
ま、どうせ私腹を肥やして軍閥化を狙っていたんだろうがね。矛先が出来て嬉しそうだね。
どうせここでこいつらを処分しても涼州が乱れるだけだかんね。

「おー、左様ですか。帳簿の精査には手間がかかるでしょう。どうです?何ならお助けしますが?
 幸い、袁家には優秀な官僚に恵まれていましてねぇ」
「いや、それには及びません。きっちりと精査いたしますとも。ただ、示唆を頂いた紀霊殿には感謝を」
「や、これで涼州にはびこる害虫が少しでも減れば幸いです」

お前らのことだよ!というのは伝わってるわな。

「いや、かたじけない。獅子身中の虫をこの際に炙り出しましょう」
「では?」
「改めて税収の額については申告いたしますとも。義兄上。ご寛恕を」

ここで頭を下げる韓遂は流石である。
ま、ここらへんが落としどころだろう。涼州なんて最前線から実力者を追いやっても乱れるだけだ。特に今は。
ふう、と軽く溜息をついていると、董卓の名代が言葉を発した。

「言っておくけど、月……董卓殿の納める税額については、訂正するつもりはないわよ」

ぎらり、と殺気すら込めて美少女が俺に宣言する。ええと、董卓という名前でもう頭がマヒしてたけど、名代は賈駆ね。
賈駆ね。賈駆ぅ?

◆◆◆


「詠ちゃん、こんなことよくないよぉ」

脳裏に親友の言葉が甦る。
賈駆は今更ながらに韓遂の謀略に乗ったことを悔いていた。

同席していた見知らぬ男。彼が紀霊、と名乗った瞬間に嫌な予感はしていたのだ。
……紀霊と言えば北方三州を治める名家中の名家、袁家を支える武家の一門。その当主だ。

何、馬、袁。三家の同盟には賈駆も驚いたものだ。
まさか名門たる袁家が庶人たる何進と組むとは。
だが、それよりも怒りも大きかった。
馬騰の本来の職責はなんだ。州牧である。
それを置いて、宮中にて権力闘争に明け暮れる。それはいったいどういうことなのか。

(月の方がよっぽど州牧にふさわしいわよ)

賈駆は親友たる董卓の器を高く評価している。
対するに、馬騰。更には後継たる馬超に至っては!

不足する物資、滞る政務。下りない認可。
彼女が州牧になるなど、ぞっとする。

だから、李儒が持ちかけた謀略に乗ったのだ。そう、乗ったのだ。
董卓は、反対した。

「駄目だよ詠ちゃん。きちんと徴収した税は納めないと」
「月、これは絶好の機会よ。ボク達だけじゃない。涼州の太守が全部参加するのよ。
 月だってまともに機能していない馬家には思うとこがあるでしょ?」
「それとこれとは話が違うよぉ。
 馬騰さんには恩義もあるんだし……」
「月はお人よしなんだから……。
 いい?ボク達が納めた税を色んな形で再分配するのが州牧たる馬家の務め。
 それが滞るということは、結果的には民が困るのよ?
 だから、ボク達が一手間、ううん、二手間省くだけよ。
 別に私腹を肥やそうってわけじゃないの、分かって?」
「へぅ……。でも……」
「大丈夫、ボクを信じて!悪いようにはならないから!」

実際、彼女らは私腹など肥やしていない。暮らしも驚くほどに質素なものだ。
民からの信望も篤い。
だから、馬超がわざわざ単騎で召集に来ても体調を理由に賈駆が出張ったのだ。
自分がいれば韓遂が下手をうっても挽回できる。
なんとなれば、自分たちだけは逃げ切る。逃げ切れる。それだけの自信を持っていたのだ。
だが、それは馬騰が相手であった場合である。その前提が崩れる。崩れた。だから。

紀霊の言った職責には目の前が暗くなる思いだった。

だが、と歯を食いしばる。
いざとなれば自分の身命をもってしても、大好きな親友には及ぼさせない。守ってみせる。
仕込みはある。口は動く。身体も、命もある。
まだ彼女には残された札があるのだ。この切り替えの早さこそ賈駆の本領。

少ない手札を最大限に活かそうと、紀霊の一挙手一投足に神経を張り巡らす。
悔しいことにこの場は完全に紀霊が主導権を握っている。

悲壮なる覚悟をもって窮地に挑む。ちら、とこちらを見る紀霊を極上の笑みで迎撃する。
さて、どう出るべきか。
今は機を窺うしかない。

と、思っていたのだが。

◆◆◆

「言っておくけど、月……董卓殿の納める税額については、訂正するつもりはないわよ」

賈駆はここぞ勝機とばかりに、脳内で幾度も演算した言葉を吐く。
これは賭け。それも分の悪い賭け。
だが、成算はある。あるのだ。

「と、言うと?」

ゆっくりとこちらを見る紀霊に対し、困惑した表情を向ける。

「だって、月の……董卓さまの領地においては本当に規定通りの納税は無理だもの」

不自然にならぬよう、自然体で紀霊に目を合わせる。
なんともお気楽そうな顔つきに気を引き締める。
これは欺瞞であろう。この暢気そうな表情に騙されてはいけない。
そして、ここで抗弁したというのは大きな意味を持つ。
それが分からない紀霊でもないだろう。

「ふん、何ぞ災難があったのかな?」

乗ってきた。流れが来た!
賈駆はここが勝負どころと気を引き締める。

「ええ、そうよ。まったく、災難だし、もう、やってらんないわよ!
 帳簿を確かめたいなら人を寄越してくれていいわよ。
 でも、そのかわり、こっちの仕事も手伝ってもらうんだからね!」

ツン、と紀霊をとびっきりの表情で見やる。

「詠ちゃんは、そうやって強情な方が可愛いね」

いつか、親友が誉めてくれたとっておきの表情だ。
……不本意ではあるのだが。
ささやかだが、胸の谷間も強調する。衣装の首元はあらかじめ緩めている。
これが彼女に打てる全力の一手。
同輩が見れば正気を疑うであろうその態度は本筋ではない。この態度はあくまで欺瞞。これにひっかかれば御の字である。
どうも、そういったことは期待できないようだが。

にや、と賈駆を見据える視線は何を見透かしているのか。
僅かな流れ。
だが、圧倒的に主導権を握られていた時よりはよほどマシである。
それに、こちらからのメッセージも伝わっているはずだ。
そのために足並みを崩したのだ。
韓遂が率いていた涼州の太守の連盟を崩したのだ。
賈駆のその言に韓遂も、他の太守の名代も動揺している。つまり。
韓遂の旗下より離反。馬騰に身を寄せる。
涼州でも兵数はともかく質では最強に近い董卓の動きはほかの太守にも影響を与える。
ここに、董卓は韓遂と、十常侍とは結んでいないということを明らかにするのである。
そして、税収が足りないのは部下の不手際などではないと重ねて主張する。

韓遂の叛と連携してしまったのは、偶然。あくまで本当に税の徴収が困難であったと貫く。
ここに、韓遂と、十常侍とは道を決定的に違える。
これが賈駆の会心の一手。

「紀霊殿のお噂は聞いているわ。不審な点あらば、うちに来て、監査してくれて構わないわよ?
 でもま、ちょっと治世についてご協力願うかもしれないけれどもね?」

できるだけいたずらっぽく笑いかける。
年相応の少女が恋人に罠を仕掛けるように、分かりやすく、親しげに。
だから。

「あ、そう?じゃ、今度お邪魔するわ。
 案内よろしくな?」

紀霊の言葉には咄嗟に反応することができなかった。

「え、ええ。
 歓迎……します、とも」

賈駆の引き攣った笑みの意味を知ってか知らずか。

「じゃ、そんときはよろしくねー」

気楽そうに手を振る男には、謎の敗北感。
そして危惧。

まあ、まさか本当に来やしないであろう。
そう賈駆は自分を慰め、奮い立たせるのであった。

詠ちゃん「マジで来るの?」

そらね、行きますよなお話。

タイトル案:涼州にて<発動編>

代案募集しまくりまくりすてぃ

感想とかくだしあー

今更ながら何進と袁家は朝廷内でつながり強いから当たり前だけど馬家が朝廷内につながりを持とうと同盟するって驚きだねぇ
詠はまあ胃薬でも飲んで頑張れってことで

乙したー
ここは旧Verでも大爆笑した記憶が

ここの裏目った系はなんてかわいいでしょうなぁ

乙っしたー

詠ちゃんって木(月)を見て森(大局)を見ずとか贔屓の引き倒しって感じ
なんか前作後半の翠以上に中途半端な感じがする
風みたいにバッサリ切り捨てるところがあれば前作の結果は違ったんじゃないかな

>>436
>馬家が朝廷内につながりを持とうと同盟するって驚きだねぇ
別に自慢するわけじゃないでせうが、馬家が政治的に頑張るのは凡将伝くらいですわw

>>437
>裏目った系はなんてかわいいでしょうなぁ
こら、ネタばれはダメって言ったでしょ!

>>438
>詠ちゃんって木(月)を見て森(大局)を見ず
なるほどなあと思いました
納得なのです

>中途半端な感じがする
まだ初出やしね
ネタばれ以外は歓迎なので、もっともっとオナシャス

ドゴォ!

全身に衝撃が走る。
ええと、辛うじて急所は守りきった。
だが、四肢に連撃を受けて俺は大地に這いつくばってる。

「げほっ!」

受け身すら取れず、むせる。

「は、なんだなんだ、大したことないじゃんか!」

そりゃねえ、貴女と比べたら俺の武力なんて雑魚でしょうよ。
いや、流石は錦馬超と言うべきか。
とか思いながらもロクに言葉が出ない、出せない。
思えばあれで春蘭、手加減してくれてたんだなあ。
遠く陳留の地にいる黒髪の美女に思いを馳せて肉体の痛みから逃避しようとする。

うん、無理。きっついわー。

「二郎さま大丈夫?
 もう、お姉さまってば限度を知らないんだからー」

蒲公英が俺の上半身を抱きかかえて背中をさすってくれる。
いつもすまないねえ。
流れるように膝枕である。うむ。

「なんだよ、情けないなあ。
 東方の武の要、袁家の柱石がどれほどのものかと思ったら、意外と大したことないんだな」

ええと。なんで俺そんなに煽られてんのかなあ。

「匈奴の侵略を防いだと言っても、たかが知れてるんじゃないのか?
 あたし達の方がよっぽど猛威から漢土を守ってきてるんじゃないかな」

まあ、ここがオフィシャルな場ではないからな。何を言おうとも俺の胸に収めることはできるのだが。馬超さんの根底、本心からの言葉としたら色々と考えないといけないなあ。

さて、と思う俺の思考を割ったのは蒲公英。

「駄目だよお姉さま。二郎さまには助けられてるんだからさ」
「は?こんな軟弱な奴に助けてもらったことなんてないぞ?」
「そうじゃないんだなー。
 叔父様とわたしが帰ってくるまで財政が破綻しなかったのは食糧が安かったからでしょ?」
「そうだけど、それとこいつは関係ないじゃないか」

ほう。
内心の驚愕。いやそこに気付くとかわりとすごい。内心で蒲公英の評価を二段階ほど上げる。
別に、膝枕されてよしよしされるのにバブみを感じたというわけではない。けしてね。

「関係あるよー?
 だってそれ二郎さまのおかげだもん」
「はあ?何言ってんだ?」
「……お姉さま、ちょっとそれはたんぽぽも引いちゃうなー。
 帳簿見たら、最近の物資の仕入れ先は母流龍九商会じゃない。
 それって二郎さまが黒幕だよ?」

おい。黒幕って、オイオイオイ。それ死ぬわ俺。

「黒幕とかなんか悪い人ぽいからやめてね?
 せめて総帥とか、統括とかこう、色々言い方あるじゃん!」

スポンサーとかパトロンとか!

「えー、たんぽぽ頭わるいからわかんなーい」

よしよしとされながら抗議の声を上げる図は多分、結構愉快なことになってるのであろうなあと、当事者としては思うのでありますのことよ。 

「まあ、俺のことが気に入らんならそれはそれでいいよ。
 実際、真名だって馬騰さんが勝手にこう……」

未だに翠と呼べない俺ちゃんなのである。

「父上のことはいいんだ!
 だが、私が納得してないってだけだ!
 ほら、立て!その性根叩きなおしてやる!
 父上の言をいいことに!ほら!立て!」

えー。
俺死ぬわー、これ以上やったらマジ死ぬわー。
などと青い空を見上げていた俺である。蒲公英に膝枕されたまま。

「はは!
 翠よ、やっておるな!」

殺伐としたこの場に鋼の救世主が!
つーか、馬騰さん登場である。

「あ、父上!」
「叔父様、どうしたのー?」

俺が無言なのは、体中の痛みがレボリューションだからだけではない。
この涼州をまとめているのは間違いなく馬騰さんという英傑なのだなあと、しみじみ思い、それぞれの関係性を見極めようとしているからだ。
まあ、今の恰好がちょっと気まずいというのも少しはあるけどね。少しはね。多少はね。

「翠よ、随分元気なようだな!
 よろしい、久しぶりに鍛えてやろう!」
「え?父上、いいのですか?
 よ、よろしくご教授ください!」

なんとも俺と相対した時と態度が違うったら。その瞳がキラキラしまくりやで。翠の瞳が宝石箱やー。

そんなことを思いながら二人のやり取りを見てたら、これはもうすごい。
翠の連撃をあっさり防いだ馬騰さんが踏み込み、渾身の一撃をたたき込む。と思ったらそれがフェイントってマジか。
いやー、隔絶した技量というのはあるのだなあと見稽古に専念する俺である。
だからね、ひらひらした布地の中身とか、そら見えるよ。ねえ。だってミニスカだもの。
俺の視点は下から目線。いわゆるローアングラーってやつかな。

……白か。純白か。尊いなあ。

「ぶへ!」

俺の顔を踏み台にしただとう!
砂被り過ぎた代償か……。

などと言う余裕とかないくらい。はは、高レベル過ぎてなにも言えないよ。

結局、一分にも満たない攻防の末、翠は地に這いつくばっている。
馬騰さんパねえ

「まだまだ精進が足りん!
 そのようなことではまだ兵を預けられんぞ!」
「そ!んなことない!
 まだまだ!」

言った瞬間翠の後頭部に、うわあ。容赦なさすぎだろ。

「未熟!十年早い!」

え、追撃すんすか?そこの連撃とか……田豊師匠でもやらんと思うのですけどねえ。
だって翠は……多分意識刈られてると思うんですけど、うわぁ。

「ないわー」

思わず呟いてしまう。
と、同時に納得する。この人の幕下で生き残れるならば既に一騎当千だ。
おお、こわやこわや……。

「二郎君よ!一手、どうかな」

ないって。マジでないって。

「いえ、その」

気付けば三尖刀を手にし、馬騰さんと対峙している。

「よろしい!」

溌溂とした声に震えるものがある。そして、立ち上がったのは正しかったと確信する。
これほどの達人と槍を合わせるなぞ、そう機会はない。

※ぼこぼこにされました
※※収穫はあったはずです

本日ここまですー
感想とかくだしあー

業務になんて負けない!
こっちが本業やと頑張るマス

乙っしたー

漢には負けるとわかってても立ち向かわなければいけない刻がある(by二郎

もしも姉者だったら
>「なんだよ、情けないなあ。
> 東方の武の要、袁家の柱石がどれほどのものかと思ったら、意外と大したことないんだな」
 「ハッハッハ 情けないぞ。
 東方の武の要、袁家の柱石はそこまでか?」

>「匈奴の侵略を防いだと言っても、たかが知れてるんじゃないのか?
> あたし達の方がよっぽど猛威から漢土を守ってきてるんじゃないかな」
 「そんなことでは匈奴の侵略は防げんぞ」

>「駄目だよお姉さま。二郎さまには助けられてるんだからさ」
>「は?こんな軟弱な奴に助けてもらったことなんてないぞ?」
>「そうじゃないんだなー。
> 叔父様とわたしが帰ってくるまで財政が破綻しなかったのは食糧が安かったからでしょ?」
>「そうだけど、それとこいつは関係ないじゃないか」
 「駄目だぞ姉者。二郎には助けてもらってるのだぞ」
 「本当か?秋蘭」
 「華琳様と私が返ってくるまで財政が破綻しなかったのは食料が安かったからだろ?」
 「それが二郎と関係あるのか?」

>「父上のことはいいんだ!
> だが、私が納得してないってだけだ!
> ほら、立て!その性根叩きなおしてやる!
> 父上の言をいいことに!ほら!立て!」
 「華琳さまのことはいい
  世話になったことも事実
  だがそれはそれ、お主はもっと武を磨く必要があるぞ
  さぁもう一度だ」

って感じになりそう
姉者贔屓なもんでついこんなことを想像してしまったww

タイトル案「凡人稀代の英傑と相対する」
「凡人、再びボコボコにされる」
「凡人、妙齢の女性に踏まれるというご褒美をもらう」

>>445
姉者通訳なんです?

姉者はかっこいいと再認識しました。
姉者、いいよね。

乙でしたー
>>424
>>流石の李儒が呆然とする。  これだと【百人力の誰誰】みたいに李儒の二つ名っぽく読めますので
○流石の李儒も呆然とする。  の方がいいと思います
>>430
>>聞けば、税をまともに徴収しない太守たちをまとめて糾弾すると言う。  徴収をしないのでしょうか?それとも徴収したうえでピンハネしてるのでしょうか?
○聞けば、税をまともに上納しない太守たちをまとめて糾弾すると言う。  まともな徴収と言うのが何を指すのかよく分かりませんが韓遂の言うとおり不作その他の要因があって税収が下がったのなら馬騰さんが現場を知らずに数字だけを見てる、となりそうですが
おそらく馬家直轄領の税収と照らし合わせているんだろうなあ、とは思います
農民はいつも通りの収穫→徴収を少なくする→太守たちの飯が減る。 になってしまうので(むしろキチンと徴収しないと太守たちが舐められるから徴収はきちんとすると思います)
農民はいつも通りの収穫→徴収はいつも通り→上納金を減らす→太守たち豊かになる。 で、それが馬騰さんにも透けて見えるからこれだけ怒ってるんじゃないかな?
もちろん、上が決めた税金を何が何でも徴収することが【まともな徴収】を指すなら(実際昔だったらそれで通りそう)このままで構いませんが・・・馬騰さんはそんな人じゃなって、私、信じてる!w
>>423
>>馬騰は堂々としており、場の空気に焦る様子すらない。
>>430
>>って、馬騰さんの殺気がずんずん膨らんでく。
李儒には分からないけど二郎には分かるレベルで怒りを膨らませてる?まあ文官タイプの李儒には殺気が分からないのかもしれませんが
逆に言えば李儒は馬騰さんの何を見ているの?と言う気もしますので
>>423
>>だが、そのはずなのに。
>>馬騰は堂々としており、場の空気に焦る様子すらない。
>>李儒が違和感を抱くのが遅れたのは、慢心と言うしかないだろう。 ここを
○そして、その思惑通りに。
○馬騰は怒りを顕にして、今にも激発しそうなほどの気迫だ。
○李儒が心中で勝利を確信した間隙を突くように、その言葉は放たれた。  こんな感じでどうでしょう、言い回しは一ノ瀬さんにお任せしますが人の顔色伺いが得意そうな李儒が全く気付かないとは思えないので
>>431
>>残された民にはより一層収奪される。
○残された民はより一層収奪される。 もしくは 残された民にはより一層の収奪がされる。 でどうでしょう
>>434
>>ゆっくりとこちらを見る紀霊に対し、困惑した表情を向ける。  なんとなくこれだと【おろおろした表情】のように感じるので
○ゆっくりとこちらを見る紀霊に対し、困窮した表情を向ける。  でどうでしょう。困り果ててるよー、みたいな?
>>「詠ちゃんは、そうやって強情な方が可愛いね」  突然董卓が出現してびっくりw
○『詠ちゃんは、そうやって強情な方が可愛いね』  これでなくても良いですが前に言われたことを思い出しているなら違うタイプの括弧を使ったほうが分かり易いです
>>同輩が見れば正気を疑うであろうその態度は本筋ではない。 本筋でないなら脇道?
○同輩が見れば正気を疑うであろうその態度は本意ではない。 でどうでしょう?

ちょっと待ってね、今後半もじっくり読みなおしてるから、最近ネット環境が不安定、天気のせいか?

>>447
赤ペン先生!赤ペン先生じゃないか!
いつもありがとうございます。

本当にありがとうございます。
なろう投下時にほんまに助けてもらっておりまする。

>と思ったけどあとは特になかったや
ほんまはいつもそうでありたいと思ってるんやで

>七乃さんはそうするのかあ
そら美羽様最優先ですから、切り替えますよ
その際のお話は書きたいとこでもありますががが

>顔はやめな、ボディーにしとけ、肺なら二つあるし1つ位大丈夫だって
ちょw 過激にもほどがあるしょ……w
まあ、それくらいやってもいい相手だとは思いますがw

>韓遂以外の有象無象(の名代)はこのビッグウェーブに乗らないんだろうか?
乗ったからこそ太守は名代を派遣したのです。なので、本来馬騰さん詰んでますよ

>最前線だから強者が尊ばれるのは分かるけどそれはそれとしてお前尊敬する父上にこっぴどく怒られたんだから
馬超「もっとだ、もっと武を極めなければ、父上の期待に応えられない!」
馬岱「それはない。と言ってもお姉さま納得しないしなー」

馬騰「なに、若い時の過ちなぞ誰しもあることだとも。大事なのはそれをどう活かすか、ということだとも。
    だからこそ、だよ。精進せねばな」

くらいは普通に脳内再壊死です

うはは0-gぽひj

まぁた寝言発動してるwwww

あ、そっちじゃなくて
今なら袁家にすり寄る絶好の機会だよなあ、と>>ビッグウェーブ
まあある程度腐ってるから外部から財布見られるのは嫌だろうけど、ここで韓遂から馬騰&袁家に乗り換えるのも有りかな、と
上手くいけば袁家からの人員も抱き込んで袁家とのパイプが出来るかもしれないし、そもそも有象無象って別に反乱企ててるわけじゃないから
イイ感じに贅沢したい、とは思っても必要以上に溜めこんで上から睨まれるのは勘弁、な人たちだと思うんですよ
だから馬騰&袁家ついでに何進の派閥に入れる好機にそれでも韓遂に付いていく有象無象はいったい韓遂のどこに惚れ込んでるのかなあ?と思いまして
これが馬だけなら中央の権力闘争に現を抜かす(その割に成果が出ない)から分かるし仮に袁家だけなら遠くの鬼は怖くないって言うかもしれないけど
何進?肉屋の倅が生いうナヤ。な感じで・・・でも、この3者が手を結んでるならその庇護下に入る家も多そうだな、と思いまして
もしや有象無象と思わせといて馬家配下の家々はヒャッハー系の修羅で謀反を狙ってる?

>>450
寝てないからセーフ
これは言ったもの勝ちですよ

>>451
>今なら袁家にすり寄る絶好の機会だよなあ、と>>ビッグウェーブ
チャンスは今だと思うのですよね確かに

>まあある程度腐ってるから外部から財布見られるのは嫌だろうけど、ここで韓遂から馬騰&袁家に乗り換えるのも有りかな、と
モブさんたちにはそのような腹芸はできませんということでひとつ

>もしや有象無象と思わせといて馬家配下の家々はヒャッハー系の修羅で謀反を狙ってる?
ガチで有象無象でしゅ

乙~
とか言って随分経ってますが(汗
とりあえずたんぽぽさん、でぇじょうぶだおめぇの「お姉さま」の方がよっぽど頭わりぃww
でも董卓組以外で文官出来る人いないのはバトーさんの胃でもつらそうですな

最近暑かったり雨酷かったりなので皆様お体を十分おいとい下さいませ

>>453
どもです

ちょっとお仕事が重くて身動きとれてません
8月末には放浪編完結とか思ってたんですけどね、仕方ないね。

>でぇじょうぶだおめぇの「お姉さま」の方がよっぽど頭わりぃw
よくはない。上に姉者のような直感もないときたもんだ。
アホ毛の有無がここにきて……(適当)

>でも董卓組以外で文官出来る人いないのはバトーさんの胃でもつらそうですな
馬騰さんの胃はそんくらいでは痛まないです多分
頭は痛いかもしれませんが

がんばりゅ

>馬騰さんには文官がいない

某ゴリラ親方
「よーし」
田豊様
「やめんか馬鹿者」

>馬家が政治に関わるのは凡将伝位

立ち位置からすると嫌でも政治に巻き込まれるん ですけどね。
自分の軍を持っている勢力って文官(十常侍)からすると恐怖でしかないですからねぇ。
なりふり構ってられない状況に追い込まれたら公孫家でもすがりますよ、たぶん。
今のところは権力というか権威というかそういうものが自らを守っているからまあ。


まあ趣味で書いている人にとってはそこまで馬騰さんを関わらすのかは裁量の範疇ですからねぇ。 ただ、一ノ瀬様に乗っかっているこちらとしましては凡将伝の馬騰さんは 非常に面白い。正直あれこれ構いたい。



……前にも宣言しましたが凡将伝名有りキャラの皆さん亡命先はあります。
いざ、となったら幽州か 南皮の横家においでませ

怒られるかな?

来週まで忙しいです

>>455
>某ゴリラ親方「よーし」
>田豊様「やめんか馬鹿者」
ほっこりしましたw

>馬騰さんは 非常に面白い。正直あれこれ構いたい。
絡ませていけそうならどうぞw
しかしフットワーク軽すぎぃ!w

>……前にも宣言しましたが凡将伝名有りキャラの皆さん亡命先はあります。
>いざ、となったら幽州か 南皮の横家においでませ
マジっすかw

>怒られるかな?
凡人が頭抱えて七転八倒してから東奔西走するだけのお話じゃないかなあと思いますw

「うん、これで全部かな。よく覚えたね」
「はい!李豊さん!」

柔らかな言葉に典韋は元気よく返事をする。
彼女は輜重隊の一員として、先達である李豊から献立と調理法を学んでいたのだ。

「いや、流石にこんなに短期間で全部制覇するとは思ってなかったよ。
 うちの献立は他所(よそ)と比べて段違いに多いからね」
「はい!同じ具材からこんなに色々作れるんだなって、勉強になりました!」
「先代の隊長さんが輜重出身でね……。手ずから料理されることもよくあったんだよ」
「へー、そうなんですか」

典韋は目を丸くして驚く。
隊長なんてとってもえらい人だ。そんな人が料理とかするなんて、と。

「俺もその方に教わったんだ。とっても、そう。とてもさ……。
そう、面倒見のいい方でね」

李豊が紀家軍に入隊したのは実は紀霊とほとんど同時期であったりするが、経歴はまるで異なる。
両親とは死別し、路頭に困った彼は幼馴染の伝手(つて)で輜重部隊の、それも雑用として潜り込んだのだから。

「はは、でも流石きちんと基礎を積んでるだけあって言うことないよ。
 逆に色々教えてもらったくらいさ」
「いえ、私も、こんなにたくさんの人向けのお料理はしたことなかったですから」

どちらも事実である。
きちんとした料亭で下積みをし、幼くして――屋台とはいえ――一国一城の主として店を回していた典韋の腕前は既に一流といってよかった。
また、李豊の大量の――下手をすると、数千、いや万に及ぶ!――人員に料理を供するためのノウハウ――特に人の使い方――は典韋をして瞠目させるものであった。
実際、人に使われることはあっても使うことなどなかった典韋である。それは千金に勝るほど貴重なもの。
おっかなびっくりにしろ、それなりに人を使って水準以上の料理を提供できるようになったのは李豊の教え方よりも、典韋の努力と才能によるところが大きいであろう。
無論、新顔の典韋が輜重、特に料理の総指揮を執るに至ったのには理由がある。
まず、紀家軍のトップである紀霊の後見があること。
そして何より、料理の腕では紀家軍随一であったということがあるだろう。個人に供する料理の質では流石に李豊も、典韋には一歩も二歩も及ばない。
実際、彼女の指示により供された食事は紀家軍では好評であった。けして、幼女――見目も麗しくその為人も素晴らしい――にこき使われるのを輜重隊の面々が喜んだというわけではない、のである。多分。

「ま、これで安心して辞められるな」
「あの、ほんとに辞めちゃうんですか?」

何くれとなく面倒をみてくれていた李豊が軍を辞すると聞いたのは結構前のことになる。
それから時間が許す限り紀家軍輜重隊に伝わる秘伝のレシピの数々を典韋に伝授していたのだ。

「そうだね。流石に脚がボロボロでさ。
行軍にまともについてけやしない、からね」

先だっての出撃の際、輜重隊を狙い撃ちにする敵襲があった。
その際に李豊は膝に矢を受けてしまい、日常生活には支障がないものの従軍は困難とされていたのだ。
ちなみにその際の敵襲は典韋と李豊の奮闘により撃退されている。
特に李豊は負傷しながらも大将首を取るという手柄を上げていた。

「ま、一応手柄も上げたしさ。小さくても店を持つってのは、さ。やっぱり夢だったしね」
「はい……」

典韋にはそれが痛いほどに分かってしまう。
だから、寂しくとも止められようもない。

「それに、ご結婚されるんですよね?」
「あ、ああ。ようやくお許しも出たしね」

何でも紀家軍の幹部の娘さんを娶るらしく、結構紆余曲折があったらしい。
だが、結局は手柄を立てたこと、その報償で店を出す目処がついたことで義父から許しをもらえたらしい。

「ま、恋女房を養うくらいならなんとかなるさ。そんじょそこらの店には負けない自信があるしね」

実際、料理人としての李豊の腕は中々のものだ。新妻を養うくらいは大丈夫だろうと典韋は思う。

「でも、わざわざ如南に行かなくても……」
「なーに、南皮よりは如南の方が競争相手もいなくて繁盛間違いなしってものさ!」

明るく笑う李豊。
南皮……袁家は今や文化の発信地であり、それはもちろん食の分野にも及ぶ。それを引っ提げて如南に店を構えるというのが李豊の目論見だ。
無論、最初は赤字覚悟である。が、その日を食べていければいい。それくらいの稼ぎならばなんとかなると思うのだ。
それに。

「ま、袁胤様たちが赴かれてるからね。
 南皮の味が恋しい人には事欠かないと思うよ? 
 いずれは紀家軍のみんなも来てくれるだろうし」

そんな成算もあるのだ。

「そ、それなら紀家軍が行ってからだって遅くはないんじゃ!」
「いやいや、まずは真っ当に勝負してみたいんだよね。この腕ひとつで、さ。」

保険つきだけどね、と笑う李豊。典韋はそれに黙らざるをえない。
かつての自分はもっと無謀に世間の荒波に挑んだのだからして。

「ま。如南に来たら一度はおいでよ。歓迎するよ」
「はい!皆で押しかけて食材を食べつくしてあげますね!」
「はは、それは怖い。事前に連絡くれよ?」
「はい!必ず!
 あ、いけない!行軍訓練が始まっちゃう!いってきます!」

笑顔で典韋を見送る。
視界から彼女が消えると、それまで浮かべていた柔和な笑顔。それが、す、と李豊の顔から消え去る。
典韋に語ったことに嘘はない。が、全てではない。

「ま、そうそう楽にはなれないよな」
「そうですね?」
「うあ!」

突如としてかけられた声に飛び上がってしまう。

「おやおやー?本当に気づいてなかったみたいですねー。
 ま、いいでしょう、貴方の兵士としての実力には何も期待してませんし」
「自分の身くらい守れると思うんだけどね」
「ご家族は?」
「それはアンタの仕事なんだろ」

くすり、と声をかけた美女……張勲は笑う。

「奥様の安全は保障しますよ?」
「それでいい」

吐き捨てる李豊に張勲は笑いかける。

「俺の腕で新天地で勝負したいのはほんとだ。紀家軍がいずれ来るだろうからそんなに分の悪い賭けじゃないというのもほんとだ。
 それに、本当に信頼できる情報を集めろという貴女を信じるかはともかく、情報の必要性だって理解している」
「それだけですか?」
「ああ、違うよ、違うともさ!言ったよな!
俺が影働きして、若殿が討ってくれる相手は……。
 梁剛隊長の仇だって!」

艶然とした笑みで張勲は応える。是、と。

「もちろん俺はわが身と家族が一番に可愛いさ。でもな!譲れないもんってのはあるんだよ!」
「安心してくださいね。貴方に危害が及ぶことはありませんよ。いえ、貴方ごときに、と言った方がいいですかね?」
「どうだっていいよ。だが、踏みにじられた虫にも牙がある。恩義に応えるくらいの気概はあるんだ」

にこり、と満足げに笑い、張勲は姿を消す。

そこに残されたのは日常と怨讐との狭間で揺れる男だけである。
だが、それでも。一寸の虫にも五分の魂。
……だから前を向いて歩きだすのだ。歯を食いしばって。

◆◆◆

「急がないと!」

典韋は駆け出してからすぐにギアをトップスピードに合わせる。道行く人にぶつからないのは流石の運動神経である。
袁家で、全速力で駆ける典韋に追いつけるとしたら文醜か、それこそ三尖刀の助力(ブースト)を得た紀霊くらいであったろう。
暫し全力で駆け、急停止する。

「ごめんなさい!遅れました」
「はいはい、大丈夫ですよ」
「ありがとうございます!」

とある商家で品物を受け取り、再びギアをトップに合わせる。障害物でしかない往来を避け、建物の屋根を駆ける彼女を見たら紀霊あたりは。

「親方!空からくのいちが!
 ああ、窓に!窓に!」

そんな戯言くらいは口にしそうな勢いではあった。

と、目的地にほど近い木陰。息一つ乱さずにそのまま木を駆けのぼり、頂上にほど近い枝に腰掛ける。そして懐の荷物を取り出し、広げる。
集合にはまだ半刻はある。それに、皆が集まりだしたらここからならば、適当な時期に合流できるだろう。

……彼女が取り出したのは、書物。
表紙にはこう記されている。

「阿蘇阿蘇(アソアソ)」と。

「えへへ」

嬉しそうな声を漏らしながら頁をめくる。
お目当ては。

「あった!二郎さま、かっこいいなあ」

にへら、とした声で呟く。
そこには紀霊の絵姿が描かれていた。本人が見たら頭を抱えてしまいそうに美化された虚像ではあるのだが。

「あ、これ、誰だろ。でも二郎様が一等かっこいいよね」

ぺらぺらと頁をめくる。

「うん、やっぱ二郎さまだ」

うっとりと絵姿を目に焼き付ける。これからの行軍も苦にもならないだろう。
……彼女のポテンシャルをもってすればもともとどうということはないのではあるが。

「あ、やっぱり今回は当たりだ!」

嬉しそうに次の絵姿を見つめる。手にした阿蘇阿蘇の表紙には「怨将軍大特集!」などと書かれている。
どうやら、今回は紀霊の特集であるらしい。

ぱたり、と閉じて満足げにため息をつく。

「はやく、ちゃんと読めるようになりたいな……」

どうやら、阿蘇阿蘇の記事を飛ばしていた理由はそこにあるようである。
……半ば流民のようであった彼女にとっては当たり前のことであるではるのだが。

「よし!頑張る!」

気合いを入れて集合地点に向け、全力で飛び出す。
まだ、気の早い者が二、三人集まっているだけではあるが彼女には関係ないようだ。

「雷薄さん!今日もよろしくお願いします!」
「おう!今日も早いな。ま、寛いで待っておけや」
「いえ、簡単に仕込みを始めます!」

どことなくいつもより覇気のない雷薄に挨拶し、自らの戦場に向かう。
目の前の仕事をきっちりこなすこと。
それが自分を拾ってくれた、助けてくれた、何より、大好きな男(ひと)からの命令である。

「よし!」

元気よく目の前の膨大な食材に挑みかかる。
まずは自分一人で。
少しずつ人員が増え、やがて指揮に移る。

典韋は、その充実の価値を噛みしめる。
輝かんばかりの笑顔は、既に紀家軍になくてはならないものであった。


◆◆◆

「ほう、ほう。
梨園の誓い、か。中々に感動的じゃあないか」

ククク、と赤毛を無造作に束ねて背に垂らした麗人がほくそ笑む。

「なんでそんなもん持ってるんだよ」

相対する人物は顔をしかめて応える。

「いや、中々の売れ行きで久々に増刷も決まったそうだぞ?」
「なんだかなあ……」

内心で頭を抱えるのは張紘。母流龍九商会を采配する実力者である。
手元の阿蘇阿蘇をぺらり、とめくりながら赤毛の麗人――赤楽――はニヤニヤと笑う。

「あー、こりゃ、二郎を笑えないなあ……」

がっくり、という感じで卓に突っ伏す。

「はは、他人事の時にはあんなに笑っていたのにな」
「それを言うなよ……」

突っ伏したまま張紘が愚痴る。

「そりゃあん時はほかにも花見客がいたしさ、見られてはいたと思うぞ?
 でもわざわざ絵物語に、なあ」
「はは、南皮でも評判のようだぞ?
 面会希望の婦女子も結構来たんだって?」
「あー、勘弁してくれよな……」

ぐったりとした張紘を見ながら、更に頁(ページ)をめくる。

「ふむ、野盗退治に汚職官吏の排除か。中々に……好き勝手やっているみたいだな」
「いや、それ半分以上創作だぞ?」

即座に言う張紘の言葉は事実である。
だが。半分以下程度は真実の出来事でもあるという含み。
赤楽はくすり、と笑みを漏らす。

「ま、読者はそれが真実かどうかなんぞどうでもいいだろう?
 要は、面白いかどうかだろ、この手の読み物は」
「まあなあ。しかし、秦松にこの手の才能があるとはなあ」

秦松は張紘の旧友で、母流龍九商会の古参である。
彼女はそれなりに優秀ではあったのだが、ここにきて真価を無駄に発揮している。
彼女が手がけた紀霊の絵物語はもはや阿蘇阿蘇の主力コンテンツと言ってもいい。

「二郎と色々打ち合わせしてたのは知ってたんだけどなあ」
「ここまで、とは思ってなかったのか?」

紀霊が仕掛けたイメージ戦略。
それを斜め上の方向で結実させつつある彼女の連載。そのタイトルを決めたのが紀霊か秦松なのかは定かではない。
そのタイトル。

「暴れん坊怨将軍」

という。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

さて、放浪編終わるのいつくらいだろうか……
9月中に終わるといいなあ……

乙っしたー

花の名前の戦艦を彷彿とさせるお話でしたね

女性に阿蘇阿蘇が人気ということはいずれ
腐った女性たちが出現するのでしょうかww
二郎×張紘の薄い本を出版してみたりしてwwww

>暴れん坊怨将軍
夜も暴れん坊なのですね

乙です。「暴れん坊怨将軍」……ちょっとなぁ。怨将軍が軸なら「怨将軍捜査網」か「怨将軍旅日記」暴れん坊が軸なら「怨将軍評判記」で「暴れん坊紀霊」かな?
最初は「吉宗評判記・暴れん坊将軍」でしたから。

で、紀軍限定で初等教育しましょうや。読み書き算盤は輜重には必須ですよ。
横家は全員最低限の初等教育してます。で、将レベルなら経験則からの工兵教育済み

まーた暗躍してますね。蜘蛛さんぶれないなぁ。
秦松さん、名編集者ですな。


李豊さんの選択自体は先見の明というか最初に進出した者有利を地で行きそうな。裏にどんな思惑が絡んでいようが基本やったもん有利。
ただ、終わっているから言うけどぶちのめす相手は目の前にいるんだけどねぇ。

>さて、放浪編終わるのいつくらいだろうか……
9月中に終わるといいなあ……

リアルもこれも御自身が潰れない程度に参りましょう。大体一年以上かけてまだ一スレすら終わってない人がここにいる(自虐)
始めた当時以上に細かい所で忙しいんですよね。御身大事御身大事(謎の呪文)

>>462
>花の名前の戦艦を彷彿とさせるお話でしたね
ヤマトナデリコナデシコリン
マガーク探偵団は名作だと思います
もっと流行れー


>女性に阿蘇阿蘇が人気ということはいずれ腐った女性たちが出現するのでしょうかw
腐ってやがる……早すぎたんだ……(というネタが出るかもしれません)

>夜も暴れん坊なのですね
はい

乙でしたー
>>457
>>人員に料理を供するためのノウハウ――特に人の使い方―― まあ【ノウハウ】は日本語に適切な語が無いらしいですが
○人員に料理を供するためのいろは――特に人の使い方――  とかどうでしょう。カタカナをできる限り減らしてみる
>>それは千金に勝るほど貴重なもの。  多分慣用句としては間違いですね
○それは値千金と言える貴重なもの。  こちらですね
>>まず、紀家軍のトップである紀霊の後見があること。  たしかまだ当主は継いでないでしたっけ
○まず、紀家軍の大将である紀霊の後見があること。   もしくは【軍団長】とか【隊長】あたりかなあ?怨将軍って呼ばれてるし【将軍】もありかも
>>秘伝のレシピの数々を典韋に伝授していたのだ。  手、手順書…逆に分かりづらいわ!
○秘伝の料理の数々を典韋に伝授していたのだ。   これでどうでしょう
>>458
>>だが、結局は手柄を立てたこと、その報償で店を出す目処がついたことで義父から許しをもらえたらしい。  怪我した報償?ではないですよね
○だが、結局は手柄を立てたこと、その褒賞で店を出す目処がついたことで義父から許しをもらえたらしい。  手柄の褒美ならこっちですね
>>459
>>典韋は駆け出してからすぐにギアをトップスピードに合わせる。 いっそ歯車を4速とかのエキサイト翻訳を…
○典韋は駆け出すと、すぐに最高速度まで達した。   うーん、こんな感じかな?と言うかどのくらい走るのか知らないけどトップスピードって短距離向けな走り方じゃね?まあ武将だし無尽蔵の体力とか持ってそうだけどw
>>とある商家で品物を受け取り、再びギアをトップに合わせる。 
○とある商家で品物を受け取り、再び体中に力を張り巡らせた。 なんか、こう、しっくり来ないなあ。まあ一ノ瀬さんに任せちゃおう
>>息一つ乱さずにそのまま木を駆けのぼり、頂上にほど近い枝に腰掛ける。 マジで?木を駆け上っちゃったの?完全に忍やん
○息一つ乱さずにそのまま木をよじ登り、頂上にほど近い枝に腰掛ける。  本当に駆け登ったのかもしれないからもしかしたら私が間違ってるのかも
>>……彼女のポテンシャルをもってすればもともとどうということはないのではあるが。  ポテンシャルって潜在能力でしたっけ?・・・潜在してるのかしら、表出しているような
○……彼女の実力をもってすれば元々どうという事はないのではあるが。  実力を発揮できれば、と言う言い方でもいいかもしれませんね(ただそうすると典韋が上がり症っぽくなるか)
>>……半ば流民のようであった彼女にとっては当たり前のことであるではるのだが。
○……半ば流民のようであった彼女にとっては当たり前のことではあるのだが。   ですね
>>460
>>彼女が手がけた紀霊の絵物語はもはや阿蘇阿蘇の主力コンテンツと言ってもいい。  主な内容、主提供物、・・・どういうべきか
○彼女が手がけた紀霊の絵物語はもはや阿蘇阿蘇の主戦力と言ってもいい。      と言う事でこれでどうでしょう?
>>紀霊が仕掛けたイメージ戦略。
○紀霊が仕掛けた情報戦、その一端。  でどうでしょう
>>そのタイトルを決めたのが紀霊か秦松なのかは定かではない。
○その題名を決めたのが紀霊か秦松なのかは定かではない。  でどうでしょう
>>そのタイトル。
○その名も。   とかが良いかなあ?

ところで地味に…七乃さんが流琉に気付かれずにあのお店にいたっぽいのですが・・・マアササイナコトデショウ、ワタシハナニモシリマセン
いやー流琉ちゃんは可愛いなあ。新しい料理も覚えたし、毎日頑張ってるねえ。なんとなく今までの阿蘇阿蘇を全部綺麗に保管してそうだわ、文字が読めるようになったら読み直すためにも
梨園の誓いは200%マシくらいでイロイロ美化されたに違いない、そういえば今回の阿蘇阿蘇で怨将軍特集で出てた二郎じゃない人って美化された二人だろうか

寝落ちしておりました。
休日出勤は悪い文明だから破壊はできなくとも最低限給料は要求する!
早出もだ!


>>463
>最初は「吉宗評判記・暴れん坊将軍」でしたから。
ほむ。そうだったのですか。これは知らなかったです。

>で、紀軍限定で初等教育しましょうや。読み書き算盤は輜重には必須ですよ。
資格取得奨励みたいな感じっすかね。ご意見ありがたく。

>横家は全員最低限の初等教育してます。で、将レベルなら経験則からの工兵教育済み
人材にかける教育コストというのを重視する。これはホワイトサイドですね。

>まーた暗躍してますね。蜘蛛さんぶれないなぁ。
暗躍のうちにも入らないくらいですが効果は抜群です

>秦松さん、名編集者ですな。
歴史的には評価されない項目ですっがw

>9月中に終わるといいなあ……
そこらへんがぎりぎりいけるかどうか。
がんばります。

>始めた当時以上に細かい所で忙しいんですよね。御身大事御身大事(謎の呪文)
つるかめつるかめ(多分由緒正しい)


>>465
赤ペン先生!いつもありがとうございます。
カタカナはなー
できるだけと思うのではありますがががが
がんばりまする

>ところで地味に…七乃さんが流琉に気付かれずにあのお店にいたっぽいのですが・・・
そら流琉ちゃんはそっちのスキルないでしょうからねえ……
戦闘スキルと料理スキルに極振りな感じでしょうか多分(今生えた設定)

>いやー流琉ちゃんは可愛いなあ。新しい料理も覚えたし、毎日頑張ってるねえ。
自分を拾ってくれた人のために一秒でも役に立てるように寸暇を惜しんで努力の人なんです。
でもその人……二郎ちゃんの影響で息抜きとかはきっちりとしております

>なんとなく今までの阿蘇阿蘇を全部綺麗に保管してそうだわ、文字が読めるようになったら読み直すためにも
ああ、してそうですね。してますねこれは。していることになりました(確定)
【速報】流琉ちゃんコレクター気質

>梨園の誓いは200%マシくらいでイロイロ美化されたに違いない
2000%!(適当)

>そういえば今回の阿蘇阿蘇で怨将軍特集で出てた二郎じゃない人って美化された二人だろうか
後はファッション記事とかグルメ記事とかを想定しております

「白蓮ちゃーん、これ読んだー?」
「なんだ桃香、そんなに慌てて。
 って阿蘇阿蘇じゃないか。もう最新号が出たのか」

政務の手を止め、親友の持ってきた雑誌を手に取る。

「あー、二郎め……」

やれやれ、と言った風に呟く。

「白蓮ちゃんこの紀霊さんとお友達なんでしょ?すごいなー!
 すごいよね!単身で賊の根拠地に潜入してやっつけるんだもん!」
「いや、桃香、あのな?」

はしゃぐ劉備になんと応えたものかと公孫賛は逡巡する。
その間にも劉備は言葉を連ねていく。

「私も頑張らなくちゃ、って思うの。
 もちろん白蓮ちゃんのお仕事のお手伝いってすごい大事なことだと思うんだよ?
 でもこの紀霊さんって、とっても偉い立場なのにわざわざ地位を投げ捨ててるでしょ?
 すごいなあ、って思うんだ」

畳み掛ける劉備に、公孫賛は苦笑する。
彼女は紀霊の為人(ひととなり)を知っており、更には紀家軍の幹部であった韓浩が傍にいる。
であるから、紀霊の目論見とか、動機などは割と正確に理解しているのだ。
少なくとも公孫賛はそう思っているし、それは韓浩により肯定されている。
そして、紀霊はけして民草の為に、持っている地位を手放すような人物ではない。
彼が流離(さすら)うならば、それにはもっと根源的な理由があるはずなのだ。

ちらり、と隣で書類を処理する韓浩と魯粛に視線を向ける。
韓浩は相変わらずの無表情、魯粛もいつもながらの思わせぶりな視線で応える。

「ま、私らは自分にできることを頑張るしかないよな」

軽くため息をつき、劉備に苦笑と共に答える。

「そう。そうだよね。でも、やっぱり今以上に何かしたくなるよね。
 そんな、わくわくする気持ちを貰えるってすごいことだと思うんだ!
 この、紀霊って人はそういう、元気みたいなものをみんなに配ってると思うんだ。
 私も、いつかはこんなふうにみんなに元気をおすそ分けできるようになりたいなあ」

劉備の言葉に公孫賛は苦笑する。そして親友の思いに感嘆する。だってそんなふうに考えたことはなかったのだから。
それを青い叫びと切り捨てることは容易だろう。
だが、自分はそこに至っているだろうか。などと思考の沼に嵌ろうとしていたのだが。

「お話し中失礼する。
こちらの書類に不備がある。改めてほしい」

常ならばそれで済む会話。済んでいた会話であり、やり取りである。
だが、暫しの逡巡。珍しく韓浩が言葉を連ねる。
 
「……遠く理想を見据えるのもいい。
 だが、今は足元をしっかり固めるべき。
 貴方の一挙手一投足で路頭に迷う民がいるというのは自覚すべき」

感情の動きなどない、淡々とした声が公孫賛の思考を遮る。

「あ、ああ。済まないな」
「いい」

簡素な、いつも通りの受け答えが公孫賛の胸に染み渡る。

そして至るのだ。分かるのだ。その一言の重さに、尊さに。これまではそんな、助言めいたことなんて一言もなかったのに。
そして苦笑する。真名を預けてもその名を呼んでくれないことに。でも、それは彼女らしいなと納得する。

「ありがとうな、韓浩」

無言で一礼するのみ。ある意味無礼でもあるのだが、それを受けた公孫賛は笑みを深める。
だって。彼女は知っているのだ。地味と言われようが、目立たない、日常を支える政務こそが民草の生活を支えるのだということ。
為政者が目立つということは、それだけ現状に問題があるということである。太守としての責務を、政務をこなしてきたからこそ、そう言える。
目前の親友と対峙して焦りがないとは言えない。
だが、きっちりと目の前の地味で、目立たなくて、誉められることなどない。そんな、苦役と言ってもいいものを積み重ねることが、きっと正道なのだ。
これが州牧になればなおさらであろう。民と接点などなく、失点のみで語られる。
そんな修羅の道。

「上等じゃないか」

公孫賛はそれでも苦難の道に踏み込むのだ。だって、友人の袁紹は既にその身をそんな苦界に沈めている。
曹操はこれから挑むのだろう。

……劉備はまだその困難すら知らず。

「いやあ、太守でこれなんだ。州牧ってのはもっと大変なんだろうなあ……」

誰に向けての言葉か。本人すら分かっていなかったろう。
彼女はそんな人生をその手で選んだのである。
そして、困難、波乱と向かい合うことになるのだ。彼女らしく、地味に、誠実に。それを普通のこととして。

◆◆◆

「すまんね、桃香ちゃん」
「ううん、いいの!
 またなんかあったら言ってほしいな!」

紀霊が阿蘇阿蘇のようなメディアを使い、言わば空中戦で声望を高めているとすれば対照的なのは劉備であったろう。

「あ、おじさん、ごめんねー、この間言ってた橋なんだけど、すぐには無理みたい」
「いいよ、桃香ちゃんのせいじゃない。謝ることなんてないさ」

民の話を聞きまわり、要望を太守たる公孫賛に伝える。

「大徳」

礼金も受け取らず、無給で尽くす彼女を表する言葉である。
その声望は今や襄平のみならず幽州全域に広がろうとしていた。

そんな、日ごろは太陽のように暖かな笑顔である劉備は珍しく顔を曇らせていた。

「むー、どうしたらいいのかなあ」
「どうしたい桃香ちゃん、珍しく考え事かい?」
「おじさん、ひどいなあ。私だって色々考えたりするよー」
「はは、そりゃすまんね。で、どうしたんだい?」
「うん、私ね、白蓮ちゃんにお世話になってるでしょ?
 色々と教えてもらっているし、どうやったら恩を返せるのかな、って」

どうしたらいいのかな、と人に問うことができるというのは彼女の器と言っていいだろう。
そんな彼女に答えをもたらしたのは、一人の兵士の呟きだった。

「そういや、太守様、自分が地味だって気にしてたよ?
 ほら、剣なんかも普通だし」

逡巡は一瞬である。

◆◆◆

「白蓮ちゃん、これ、役立ててほしいの」

差し出したのは靖王伝家。
劉備が中山靖王こと劉勝の血統であるという証の品である。

「いやいやいや、これは桃香にとっても特別大事なものだろう。受け取れないよ」
「いいの。私よりも白蓮ちゃんの方が役立ててくれると思うの。ね?」

押し問答の末、公孫賛は剣を受け取ることになる。

劉備は満足そうに頷くとその場を去る。
残された公孫賛は、どことなく嬉しそうにつぶやく。

「まったく、桃香め。 
 ほんとに、ほんとにお人よしなんだから」

嗚呼、親友には感謝を。これは紛れもなく宝剣。
それを惜しげもなく自分の権威付けのために譲ってくれるなんて。

「私は、いい友人を持った」

彼女が傍らにいれば、地位と共に得る孤独からも無縁ではないだろうか。
そんなことを思いながら公孫賛は手にした剣を抜き、曇り、欠けを点検する。
いざとなればこの剣一振りのみで匈奴と向かい合うかもしれないのだから

◆◆◆

「というわけで伝家の宝剣をくれたんだ。
 な、桃香は韓浩が思うような奴じゃないだろ?」

嬉しげに語る公孫賛。対する韓浩はあくまで平淡な声で応える。

「再度確認する。貴女はそれを帯剣するのか」
「そりゃ、そうだろ。私だって軍の威儀とか気にしてるんだぞ」
「即刻処分することを進言する」

その言葉、流石に公孫賛は激怒する。

「お前は何を言っているんだ!
 これは、この剣は、畏れ多くも中山靖王劉勝様が遺された宝剣だぞ!
 それを処分とかどういうことだ!」

公孫賛の怒気。その剣幕に韓浩は小揺るぎもせず、淡々と言の葉を紡ぐ。

「剣とは権威。それを他者から委ねられるというのが問題。
 特に劉備は貴女の食客以下でしかない。
 そんな、取るに足らない存在から貰ったものを権威の象徴とするべきではない。
 貴女の権威を担保するのが、劉備であるとするようなもの」

韓浩の言葉に公孫賛は言葉を失う。

「太守たる貴女の権威を担保するのであれば今上帝が相応しい。
 謙虚と卑屈は全く違う。
 貴女は既に権威を発信する立場」

韓浩の言葉は淡々としており、公孫賛は一時の激情を収めるしかない。だが。

「で、でも!桃香はとても大事なものを私の為に!」

それでも、彼女の思いを無下にしたくないと思うのだ。
その思いを込めた言に韓浩は応える。あくまで淡々と。

「剣自体の価値を否定するつもりはない」
「へ?」
「使い様、ということ。無論これは私の私案。
 貴女にはそれを却下、除外する権限がある」
「つまり、どういうことだ?」

問う公孫賛に、韓浩は応じる。彼女にとっても正念場ではある。
下手をすれば首と胴が舞うだろうからして。そしてそれは公孫と袁家の決別すら意味するのだ。
それでも、否。だからこそ最善を尽くす。
だから、見過ごせないのだ。見過ごさないのだ。

「貰う剣の価値はいい。
 だが、貴女が優先しようとするのは誰だろうか」

韓浩の言葉は淡々としており、それが故に公孫賛の胸に響く。

「恩と言うのであればそちらを優先すべき。
 貴女の存在は既に中華の行く末にも影響がある」

数瞬の忘我。そして公孫賛は笑みを浮かべる。だって、これまで彼女がここまで主張することはなかったのだから。

「はは、私なんかに過ぎたる評価だな。
 でも、ありがたく思うよ」

その言葉に韓浩が異を唱える。

「齟齬がある。そう思う。認識の差、それはやがて致命的になる。
 今のうちにそれを是正したい」

韓浩の言。公孫賛に否やはないのだが。

「そうか?
 お前の言う事だったら大丈夫だと思うんだけどなあ」

韓浩の眉間の皺が深まる。

「そういう態度がよくない。貴女には袁家のような譜代の家臣はいない。
 寄ってくるのは栄達を願う有象無象。それを遣えるようにするのは無理難題と言っていい。
 それでも、貴女は信頼されている」

その重要さを思ってほしいと言外に語る。

「そうか。そうなのか。
 でもな、私が有り難いと思うのはさ、韓浩の言葉さ。
 韓浩がそこまで言葉を連ねることはなかったもの。
 だからこそ、その言は重要なのだと思うよ。思うさ」

鉄面皮、と言われる韓浩の頬が染まる、朱色に。かすかに。

それを。その思いを大事にしよう。したい。
でも、相変わらずだな、と公孫賛は思った。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

あばばあばばばb

乙!

韓浩さんよく言ってくださった。
今回の話が私個人が抱えている劉備に対するもやもやを解消してくれた。
軍師は大げさでも公孫様の羅針盤になっているね 実績を残しだしたから、そろそろ先物買いの縁談が十や二十は来ているかな?韓浩さん。

劉備さん?他の方に感想を委ねましょう。

はいさい、沖縄さんだよ
なんか嫁が迷惑かけてすいませんねえ
この子、自分の振る舞いの影響力考えて行動できないアホやねん
それ注意する韓浩ポジの人おらんので治らへんのや
世界の呪縛を逃れてる二郎さんと真逆に呪縛ガチガチともいう

>>472
どもです

>今回の話が私個人が抱えている劉備に対するもやもやを解消してくれた。
であればよかったでするるる

>軍師は大げさでも公孫様の羅針盤になっているね
まあ、町工場の社長が豊田本体の部長に抜擢されて、そのアドバイザー的な役割ですので

>そろそろ先物買いの縁談が十や二十は来ているかな?
ないです
そもそも本人にもその気が全くないです

>>473
沖縄さん!沖縄さんじゃないか!
ありがとうございますですだよ!

そして、ごめんねだけど私は改めないのだ。

>この子、自分の振る舞いの影響力考えて行動できないアホやねん
>それ注意する韓浩ポジの人おらんので治らへんのや
本人の素質がね……。

>世界の呪縛を逃れてる二郎さんと真逆に呪縛ガチガチともいう
自縄自縛なんですよねえ。うまく回っているうちはいいのですけれども

世界の呪縛がなにかがよくわかんないですのでヒント頂けたら嬉しいっすー
二郎ちゃんが好き勝手やってるのは確かですがw

それはそれとして、題名募集ですだよ

地味様と韓浩のやり取りは書いてて楽しいですし、桃香ちゃんのガンギマリ論を書くのも楽しい
がんばるぞいっと

>世界の呪縛がなにかがよくわかんないですのでヒント
自分の考えとしては外史における強制力みたいなもんで外史毎にパラメータがリセット/ランダム配分されて分岐を増やしていくイメージかな
これによって人物の立ち居地が変わっていくので外史Aでは馬鹿なのに外史Bではまともみたいな偏りが起きるって感じ

>>478
>外史における強制力みたいなもんで外史毎にパラメータがリセット/ランダム配分されて分岐を増やしていくイメージかな
なるほど、わからん!
一ノ瀬の頭は悪いからね、仕方ないね

>これによって人物の立ち居地が変わっていくので外史Aでは馬鹿なのに外史Bではまともみたいな偏りが起きるって感じ
そうかー
そんなシステム実装したら飽和するなあと思いました
一ノ瀬の処理能力は がんばれゴエモン レベルにも満たないのでーのでー

「賈駆様、紀霊殿が参られるそうです!」
「うん、ご苦労。後はボクの仕事よ。下がって」
「は!」

ふう、と大きなため息を一つ。
いよいよと言うべきか。それとも……やっと、と言うべきだろうか。
ふと、賈駆は馬家を辞してからの日々に思いを馳せる。

(大丈夫、やれるだけのことはした。ボクにできる最善は尽くした)

ちら、と姿見に目をやる。
慣れぬ化粧、慣れぬ衣装。
常では纏わぬ艶姿で賈駆は気合いを入れなおす。

「なんとかボクの身一つで収まればいいんだけど……」

誰にともなく、呟く。

不眠不休。

賈駆のこれまでの働きには鬼気迫るものがあった。

「大丈夫、帳簿は完璧。裏帳簿は全部ボクの頭の中……。
 月は何も知らない。全部ボクの一存……」

膨大な帳簿の整理、改竄。出入り業者への口裏合わせ等々。通常業務に加えたそれらの激務を彼女は見事遣りきった。
更には紀霊についての調査すらしている。通り一辺倒のものから、深いものまで。
江南を援助した彼の動機が実は黄蓋や陸遜の色に迷ったのではないか。
そんなところまで至ることができたのは彼女の優秀さを示すものであったろう。
一縷の望みとして。彼女はそこに賭けることにしたのである。そこにしか活路を見出せなかったのである。
いずれにしても、常であればしないような化粧。露出の多い服装に身を纏い、彼女は戦場に向かうのだ。

……もっとも、紀霊が常日頃接している孫家のありえない露出に比べればささやかなものではあったのだが。
とはいえ、ささやかながらも胸の谷間を強調したり、太ももを露出した衣装は潔癖気味な彼女にとっては破格の覚悟を示すものであった。

「あらー。賈駆っち、えらいおめかししとるなあ」
「むむむ、これは天変地異の前触れかもしれないのですぞ!」

気合いを入れる賈駆を扉の隙間から窺う影が好き勝手な感想を漏らす。

「あかんなあ、いつもならうちらに気づいて雷落とすやろうに、あら相当追い詰められとるわ」
「まったく、水臭いのです。ねね達をもっと頼りにしても罰は当たらないのですぞ」

張遼、陳宮。
共に董卓の配下で共に文武の要である。
小規模ながら度々起こる匈奴の侵攻にあって兵力の貧弱な董卓が領土を全うしてきたのは彼女らの力が大きい。
あるいは、州牧たる馬騰よりも分厚い陣容であったかもしれない。
そして何よりも。

「……詠。
眠そう……」
「恋、珍しいやん、いつもなら昼寝しとるやろうに」
「ん、セキトが起きろって……」

眠たげに呟く飛将軍。呂布その人。
万夫不当たる彼女の武威は涼州では響き渡っている。
常日頃、ぼーっとしている彼女が本気になればこの中華に敵うもの存在しない。

「恋殿!今日は紀霊なる者がここ安定に来るのですぞ!」
「紀霊……?それは月の敵……?」
「いや、それはまだなんとも言えないのですぞ……」
「それは賈駆っちが判断するから、恋は安心しい!」

呂布は張遼の言葉に満足したのか足元の犬……セキトを抱えて座り込み、寝息を立てる。

「ま、恋がピリピリしとらんのならそこまで警戒することもないやろ」
「そうかもしれませんが、油断は大敵ですぞ!」

しゃちほこばった言葉に張遼は苦笑する。
なんだかんだで背伸びを一生懸命にするこの少女のことが嫌いではないのだ。

◆◆◆

「よし!」

気合いを入れ、楚々とした所作……には多少無理があると自覚はしているが、常よりは女らしく賈駆は歩を進める。
内心は苛々としているのだが、それは緊張の裏返しである。
そんな彼女に馴染みのある声がかけられる。

「詠ちゃん、大丈夫?」
「月?!駄目よ、引っ込んでなさい」
「駄目だよ詠ちゃん。紀霊さんは督郵なんでしょ?
 胸先三寸で私たちの運命が決まっちゃうって言ったのは詠ちゃんだよ?
 やっぱり私もお出迎えしないと……」

駄目だ駄目だ絶対駄目だ。
今回の紀霊の来訪においても賈駆は紀霊と董卓を対面させるつもりはなかった。

「駄目だよ詠ちゃん。詠ちゃんが私を庇ってくれているのは分かるんだけども。
 でも、私たちの正念場なんだから。やっぱり私が責任を果たさないと」
「そんな!月がそんなことを思うことはないのよ!
 太守になったのだってボクが馬騰さんにゴリ押ししたからだし!」
「うん、でもね。
 ううん、だからこそ私は前に出ないといけないの。分かってるよね?」

そこまで言われると賈駆に否やはない。
いや、異論はあるのだが。

「詠ちゃん、行こ?」

儚くとも、可憐であっても。この笑顔の前では無力だ。

彼女こそ大器。

賈駆は改めて誓うのだ。

「月……貴女はもっと、もっと上に行くべきなのよ」

常にない艶姿で呟く賈駆は、皮肉なことに。……この上なく絵になっていた。

◆◆◆

はい、お久しぶりです。皆様の愛する主人公であるところの二郎でございます。
今日は三国志の英傑の中でも序盤で一番存在感があるあの人の領地に来ています。

「つまり、董卓って魔王さ!」

道程で叫んでも、ひとり。
これなら無理やりにでも蒲公英を浚った方がよかったかしら。

「ようこそいらっしゃいました」

目の前の可憐な美少女達にはちょっとアレだよね!萌えるね!
隣で不機嫌そうな美女にどことなく見覚えがあるよな。……って賈駆じゃん!
アブねえ!
いや、女は化けるね!すげえ!知ってけどすげえよ!

などとは欠片も表情に出さない。
出してないよ?マジ出してないよ?俺のポーカーフェイスを看破したら大したもんだよ。

「おもてなしの席を設けております。どうぞこちらへ」

え、マジで?どういうこと?
てっきり敵視されて軟禁くらいは覚悟してたんだけども。

◆◆◆

「うわー、賈駆っち、気合い入っとるわあ」
「男に媚びる姿を見る機会があるとは思わなかったのですぞ。
 ……からかったら本気でまずそうな気がするのです」
「せやな……、賈駆っちの本気を茶化したらあかんわな……」

好き勝手な感想を相変わらず漏らす二人である。
なんだかんだいって気になるのであろう。
何となれば、あるいは反逆の汚名を負わされる可能性すらあるのだからして。
だが、計画には常に誤算が生じる。

「あー、でもあれ、月っち。普通に楽しそうなんやけど」
「何ですと!ということもないですなあ。
 いや、致し方ないですぞ。これも自称軍師殿が過保護にした報いではないかと」

好き勝手話す彼女らは、気づくことはないのだ。
一瞥すらしない紀霊が彼女らを興味深く観察していることなど。

◆◆◆

引きつる口元。
愛想笑いにもほどがある。
賈駆の忍耐は既に尽きようとしていた。

「いや、ほんと駄目なんだってば」
「えー?本当ですか?」

くすくすと笑う董卓。
彼女が本当に楽しんでいるということは流石に分かる。
いつもいつも真面目に政務に励んでいる彼女の息抜きということを考えれば歓迎すべきことである。
それでなくとも負担をかけているのだ。
だが、この相手はいけない。

「や、ほんと、参ってるんだって。
 見てよこれ。いや、見てくれるな?
 まあいいや。見てから後悔しても遅いぞということで」

懐から何やら姿絵を取り出す。
ちらり、と見ただけでも分かる。美形の役者絵だろう。
知り合いだとでも言って気を引くのだろうか。

「これ俺ね。俺なのだよ。
はい、ここ笑うとこだよー。沈黙されたら辛いから遠慮なく笑ってねーってむしろ笑ってくれないと辛いですので笑ってくださいお願いします」

ころころ、と鈴を転がすように董卓は笑う。
こんなにも晴れやかに笑う彼女の表情にちくり、と胸が痛む。
何とも手馴れた話術。
だが、それでもこの男の機嫌を損ねるわけにはいかないのだ。
歯ぎしりを微笑みに変え、賈駆は紀霊をもてなすのだ。
酌をしながらも油断はしない。彼奴(きゃつ)の気まぐれ一つで追い詰められてしまうのだから。

出来るだけ機嫌よくもてなさなければならない。
本命であろう、帳簿の監査において手心を加えてもらわなければならない。
そこさえ乗り切れば、なんとでもなる。
そこを乗り切るためであれば、この身を蹂躙されてもどうということはない。

で、あるから。

親友であり、忠誠の対象たる董卓が自ら紀霊をもてなすのは誤算であった。

だからこそ賈駆は紀霊に媚びなければならない。
劣情を向けるなら自分に。欲情を受け止めるなら自分なのだ。自分でなくとはいけない。
いけないのだ。

だから賈駆はこの時覚悟完了していたのである。

本日ここまですー
感想とかくだしあー

題名は。
募集です
凡人●●するとのこと

がベストですが、それ以外の凡人イヤッホウみたいのでも大歓迎なのす
脳汁出る漢字のがオナシャス

>>480
>なるほど、わからん!
外史毎の違いを屁理屈でこじつけただけなんで
まあ、こまけえことは(ry

ちな題名は凡人賈駆たらしはじめるのことで(まんまや)

覚悟完了って、墓穴を掘り埋まる準備が完了ですんww
裏目裏目に恨めしい何時もの詠ちゃんでラブリー

乙でしたー
>>468
>>紀霊が阿蘇阿蘇のようなメディアを使い、 いっそ地の文でのカタカナはスルーする方が分かり易いかなあ?
○紀霊が阿蘇阿蘇のような情報媒体を使い、 たまに無理やり日本語にしてるから逆に分かり辛くなってないか不安になったりします
>>「すまんね、桃香ちゃん」  彼女なら普通に教えてそうですが、さすがにお話しただけの一般人には真名教えてないんじゃないかな
○「すまんね、劉備ちゃん」  まあ教えそうと言えば教えそうだし・・・微妙だなあ
他2か所ほど桃香ちゃんと呼んでますが・・・私の中で真名を教えると言うのはそれなり以上に重いイメージ、例えるなら性癖を教える程度には重いのではないかと思ったり思わなかったり。
数え役満?アイドルはトイレ行かないし偶像だから性欲とか性癖が無いんだよ・・・なお声は処女膜から出る模様(養豚所の豚のような目

さて変な電波を受信したのでリフレッシュしつつ
韓告の鉄面皮の裏から垣間見える青い炎のような激情、イイっすねえ。不幸と言うものに一家言ある彼女は民を不幸にしないために足掻き続ける公孫賛がだいぶ好きなようで
地味で、褒められず、失敗したら詰られる様な、そんな仕事をきっちりとこなすからこそ間違えそうになったときには命を張って止めてくれるんだろうなあ
そんなに地味な剣がコンプレックスなら袁紹に相談すれば適当にイイ感じの物見つくろってくれるぞ。4世3公の袁家からの賜りものなら箔付けに十分じゃろ
その代り明確に袁家閥に組み込まれたと周囲に喧伝することになるけど…もう今更だよね(イイエガオ
逆に劉勝だかの剣で権威付けすると確かご近所さんの劉慮さんを立てなきゃいけなくなりそうだけど・・・劉備?知らない子ですね(豪族名族その他の有名人的な意味で)

>>485
おいすー

>>486
>裏目裏目に恨めしい
うまい!

>>487
地の文については、一ノ瀬もここまで頑張ってきましたが、中々ね。。。
いや、頑張ってきましたが力尽きたというか、縛りプレイで苦しんで筆が止まるよりはもう解禁した方がええのかなあとおもいましたまる

>他2か所ほど桃香ちゃんと呼んでますが・・・私の中で真名を教えると言うのはそれなり以上に重いイメージ、例えるなら性癖を教える程度には重いのではないかと思ったり思わなかったり。
ここはねー悩んだけど漫画版でそういう描写があったような気が(うろ覚え)
違和感あるかなーやっぱなー
ちょいと考えます

>・・・なお声は処女膜から出る模様(養豚所の豚のような目
なんというパワーワード。しびれる表現ですねというか狂気すら感じますわw

>韓告の鉄面皮の裏から垣間見える青い炎のような激情、イイっすねえ。
無表情ですが無感情ではないみたいです。本人含めて気づいていないかもですが。

>地味で、褒められず、失敗したら詰られる様な、そんな仕事をきっちりとこなす
ただし愚痴は漏らすし弱音も吐きますw
そこがいいのでしょう。地味様はけして聖人ではございませんのす

>袁紹に相談すれば
そこは親友だからこそ頼れないというかこれまでものっそい助けてもらってるのにこう……
ふわっと袁家財閥に編入された町工場の社長さん気分だから頼れない的な

> えっ何?バッファローゲームでもするの?>>胸の先っぽ直ぐ
爆笑しました。誤用みたいですね。ありがとです。しかし笑ったw

>お前、劉備とか曹操ならまだしもたかが紀霊が主人公とか頭でも湧いたか?お前のポジションドラゴンボールで言うとバータ(フリーザ軍ギニュー特選隊の一人)あたりだぞ(異論は認める
なんという的確な例え……。ジースほどイケメンでなくリクームほど強キャラ感がないという絶妙なキャスティングwすげえw
グルトみたいにネタにも走ってない、絶妙感でございます。無論ギニュー隊長ほどでもないw
でも一応関羽と引き分けた実績はあるのぜ(唯一の見せ場)

>最近変な電波を良く受信する気もしますが気を取り直しつつ。憑かれてるのかなあ?
電波を受信する周期というのはあると思います。初期は有給取って書いてましたくらい脳汁出ることはありました。という体験談。
受信したものは是非とも共有いただければと存じまする

>途中で言いがかりめいたことを言ってすみません。
いえいえ。逆にありがたいです。大体書いてるときは酔っぱらってるのでバランス悪い時はあります。ご指摘はありがたいと思っております。

>できれば二郎ちゃんには凡人は凡人なりに足掻いて地に足付けて、思い通りにいかないことも沢山あるだろうけど、それでも諦めない。そんな男になってほしいなあ、なんて思ってます。
初心忘れるべからず、ですね。凡人です。凡人でした!

>ちなみに凡人視点だと(こんなに可愛いけどあの董卓なんだよなあ)とガクブルしてる可能性が?
その描写入れたいと思ってたのを失念してました。
上のとこと併せてあっちではやらねばならぬです。

いや、いつも本当にありがとうございます。助けてもらっているなあと痛感なのです。
感謝カンゲキ雨嵐!
がんばるぞい!

私の中の何かが私を動かすことがある
二郎ちゃんが黒山賊の砦に「来ちゃった(はぁと)」したときは間違いなく何かに突き動かされた
今の私にはあの文章は多分書けない
あと李儒が出た時は溢れる、これはいつでも書ける

>>でも一応関羽と引き分けた実績はあるのぜ(唯一の見せ場)
それが無かったらキュイ(きたねえ花火)辺りかなあ、最初はドドリアさんが浮かんだけどあいつそれなりに見せ場あるからしばらく考えた

乙です。

二郎さんはそこまで鬼畜なのかねぇ(苦笑)
李儒みたいな雑魚が一丁前に謀略かますなら鬼にもなるが、今回なら多分 「厳重注意(めっ!)」で終了のような。
詠ちゃんはぺたんこじゃねえぞー……確か。
だから『ささやか』じゃなくて『それなり』の胸の谷間記述を(土下座)

実際、董卓領の税収自体はどうなんだろう?
そこだけは正直に教えてほしいな。場合によっては二郎さんマネジメントが爆裂するだろうし。


>>490
もし宜しければ、その迸りをこちらでどぞ。
私自身も迸りを投下して スレ立て勧めてもらった 身です。
一言言ってからでしたら 歓迎します。
その為の、
「どこかの誰かの話」
だったり。

>>490
>私の中の何かが私を動かすことがある
やだ……素敵……

>二郎ちゃんが黒山賊の砦に「来ちゃった(はぁと)」したときは間違いなく何かに突き動かされた
それ、それさ!
それなんです。

>今の私にはあの文章は多分書けない
逃がさんぞー。
じゃなくて、分かります。タイミングとか色々あるからこそ出てきた脳みそ的なアレなアレ

>あと李儒が出た時は溢れる、これはいつでも書ける
マジっすか
年末は李儒祭りくらいのスケジュールっすので、おなしゃす

>>491
>詠ちゃんはぺたんこじゃねえぞー……確か。
軍師で豊かであるのですぞ
孫家以外では唯一的なポジションなのですな

>その為の、
>「どこかの誰かの話」
>だったり。

やだ、かっこいい……

じゃけんこれからも思いついたエピソードであれやこれやはそちらに投げるかもです
よろしくオナシャス

こっちでのお久しぶりの乙です~

俺の嫁である詠ちゃんの本気はすごいんですよ~
無いようで有るんですよ~
そして個人的にはゆかり教育推し(ボソww

よし、詠ちゃんと二郎ちゃんのイチャイチャを期待して
あっちで青春ラブコメ短編でも久しぶりに上げるか(半分嘘~

詠ちゃんにとってはこの月が出張ってくるのは遺憾だったんだろうけど
ここで二郎ちゃんの董卓陣営への印象は改善されなかった可能性もあったと思うの~

まあ董卓だもんなあ
どんな人物か分からない、ではなく危険人物だと分かってる(二郎視点)から本人に会わなかったら頭の中でずっとアラーム鳴りっぱなしだったかも
なお自分が凡人だと自覚してるのでどんなにいい人に見えても演技力が高いのかも、と疑心暗鬼に陥ってる可能性
例えるなら小動物チックでかわいい女の子だと思ってたら実は自分が100人いても敵わない万夫不当が正体でそれでも実際に戦うまでは半信半疑になるような・・・
あの呂布がやっぱり呂布だったらあの董卓もやっぱり董卓なんじゃ?ってなりそう

>>493
すんません放浪編遅れております!(冒頭土下座)
埼玉さんどもです。

>俺の嫁である詠ちゃんの本気はすごいんですよ~
なにが凄いってもう、凄い。知ってます。分かってます。それをなんとか文字にしたいという今日この頃いかがお過ごしでしょうか。
一ノ瀬は元気です。多分。

>そして個人的にはゆかり教育推し(ボソw
むむむ。どういうことかわかりませぬ。教えてくださいませ。

>あっちで
是非!
是非!
楽しみにしてまするるる


>詠ちゃんにとってはこの月が出張ってくるのは遺憾だったんだろうけど
そらもう、マジで来るの?っていうw

>>494
>まあ董卓だもんなあ
爆発的な説得力。吉川英治と横山光輝と蒼天航路がわるいよー

>危険人物だと分かってる(二郎視点)から本人に会わなかったら頭の中でずっとアラーム鳴りっぱなしだったかも
基本排除前提でしょう、常識的に考えて……

>なお自分が凡人だと自覚してるのでどんなにいい人に見えても演技力が高いのかも、と疑心暗鬼に陥ってる可能性
もっと凡人なので目の前の人物をそのまま感じるというw

さて、董卓一家の接待を堪能した俺である。堪能しましたが、そこに蜂蜜味の罠的なものはなかった(断言)。
しかし、董卓が儚げな美少女で張遼が関西弁な美女、陳宮が美少女とかどうなってんだろね。特に董卓だ。正直今でも手が震えるくらいのインパクトというか、あの笑顔の奥にどれだけの闇があるかとがくがくブルブルでございました。だって魔王だぜ魔王。

……ま、今更か。

むしろこの時点で張遼や陳宮、更には呂布が配下にいるという方が肝要だわな。
などと気合を入れていると、やや緊張した面持ちで賈駆が声をかけてくる。
本日の水先案内人は賈駆さんです。油断したら寝首をどっかにもってきそうな彼女だー。やったぜ。美人さんだぜ。こんちくしょう。
と、いささか投げやりな俺である。謀殺か、暗殺か?などと思うのだが。

「紀霊殿、それでは書庫でよろしいですか?」

は?

「へ?なんで?」
「な、なんでって……。貴方は督郵として参られたのでしょう?当然帳簿の監査をされるのではないのですか……?」

戸惑った風な賈駆さんに俺が戸惑うよ。

「しないよ?そんなめんどくさい」
「め、めんどくさいって……それがお役目なのでは」

愕然とした顔に思い出す。そういやそういう感じでやりとりしたんだっけか。
でもなあ、賈駆が自ら言うからにはどうせ俺がその不正を見破ることなんてできないのは確定的に明らかなわけで。
裏工作は完璧だろうよ。むしろそれを確信するね。俺なら必ず見逃しちゃうね。

「いや、遊びに来いって言われたから来ただけだけど?」

唖然、茫然、愕然。
そして決壊する激情が迸る。

「な、なによそれ!
 こっちは色々覚悟だってしてたってのに、物見遊山で来たっていうの!」
「そだよー」

被っていた猫がフシャーと威嚇した感じである。先ほどまでのしおらしい態度はどこへやら。
素ではそんな感じなんだな。そっちの方が生き生きして、いいなあと思います。
次々と投げつけられる言の葉は、花火のように煌く。一言ごとに華があり、余韻を含めてじっくり味わいたいものだなあと思うのだ。
まあ、ぶっちゃけ師匠とかねーちゃんの怒号とかと比べたらねえ。とだけ。

「何なのよ……ボクの苦労はなんだったのよ……」

ぐったりとした様子。これは気遣いの一言を投げなければいけません。

「うむ、まさに骨折り損のくたびれもうけ、って奴じゃね?」
「なんでそんなに得意げなのよ……」

ごし、とこすった眼尻には深い隈が。色々と察する俺なのである。
……これはご苦労様としか。

「まあ、昨夜はいい思いもさせてもらったしさ。
 まさか董卓殿自らお酌してくれるとは思わなかったけど」
「心底楽しんでたわよね」
「おうよ。それが一番大事なとこだからな」

ジト目の賈駆さんであるが。これは認識に齟齬がありますねえ。いやさ、知らぬことは仕方ないのだが。
だから言ってやる。大サービスである。マジで。俺の秘匿するノウハウ(そんな特別なものでもない)を開帳だぜ。

「実際、俺が楽しんだってことが重要なんだぜ?
 そして、俺は楽しんだ。それは既に周知されているのさ」

接待というものは、饗応を受けてそれを楽しんだということの確定。相手との融和が増すという儀式的なものでもあるのだ。
俺が仮に不満げにすればそれは喧嘩を売っていることにも等しく、董卓の器にすら疑問符がつくであろうよ。
接待を受けるだけの関係にあること。それを無難にこなすこと。言外のメッセージというのは案外大きいのだ。
袁家が宴会好きというのもそういう意味合いがあったりするのだ。知ってる人は知ってるし、知らない人は知らない。そういうものだし、これは実際有用なのだ。

皆も飲み会とかはきちんと顔を出すように。会話が苦痛なら適当に水割りとかひたすら作ってればいいから。

「何、泣いて感謝でもしろっての?」
「いやいや、それには及ばんよ。だからさ、街を案内してほしいなって」

逡巡は刹那。
賈駆は頷く。不承不承という態で。

「はあ、分かったわよ」

うん、物見遊山するならやっぱ一人より美少女と一緒がいいよね!
役得、役得。
いや、彼女へのフォローでもあるというのは、あちら様にも伝わっていると思うけどね。多分。


◆◆◆

「流石に精兵だな……」

感嘆の声が我知らず漏れてしまう。
兵が鍛えられているのと、それを率いるのが文字通り暁将であるのと。まざまざと見せつけらた気分である。いや。あちらに他意はないのだろうけど。

「ま、あれくらいはね」

そう言う賈駆もどことなく自慢げに練兵場での兵の動きにご満悦だ。
実際、涼州は匈奴防衛の要。精鋭でなくば対抗できん。涼州は断続的に匈奴の侵攻があったはずだからして。
実戦経験では白蓮とこと涼州が頭抜けてるかな。
袁家はそこに続く感じか。古参兵が幹部になっているのがまだしも救いさ。
孫家は兵の動き見てないからノーコメントだが、練度は屈指だろうと勝手に思っとく。

「何よ、黙っちゃって」
「や。将兵ともに精強だなあと」
「ふうん?」

いや、普通に本音よ?俺ってば腹の探り合いとか得意じゃないし。
賈駆さんと張り合おうとかこれっぽっちも思ってないし。……張り合ってもどうせ負けるしね。

「まー、でも騎兵とか金食い虫だろ」
「う、まあそうなのよね。でもそこをないがしろにはできないしね」

お馬さんってよく食べるし、ある程度太らせないと戦闘で役に立たないしね。
スタミナ切れの騎兵とかやばいっての。

……閑話休題。

その後、市中を二人で視察する。
どんな意図で整備しているか、優先順位はどうとか色々聞いたりもする。
まあ、厳しい財政でよくやってると思うよ。及第点ってとこかな。

「色々切り詰めてはいるのよ。でも中々、ね」

はあ、とため息一つ。実感こもってるなあ。

「大変そうだね」
「……嫌味のつもり?
 でもね、州牧様の留守居役さえきちんとしてたらもうちょっと色々できたのよ?」
「いやいや、金がないのは首がないのと一緒だからな。そこいらへんの苦労は誰より分かると思うぜ」
「同情なんていらないわよ……」

また、ため息。

「んー、そんなにアレなら、貸そうか?」
「は?何言ってんの?」
「いや、俺ってば母流龍九商会の黒幕だからして」
「え、アンタの一存でそんなことできるの?」
「うん」

実際金の使い道に困ってたりするしね。公定金利なんてないこの時代、なおさらさ。

「こんくらいの利子と返済計画でどう?叩き台だけど」

さらさら、と。てきとーな数字をでっちあげる。破格のはずだぜ。だぜ。
どうせ詳細は商会の面子が詰めるし。具体的には張紘が。

「え、こんなに?
 ……お金ってあるとこにはあるのね」
「お金は寂しがりだからな。仲間のとこに集まるんだよ」

うひゃひゃと笑う俺をジト目で見る賈駆。まあ、相当いい話だと思うんだけどね。

「正直、薄気味悪いんだけど。でも、こんなに低率ならありがたいわ」
「ん、じゃ細部は商会と話し合ってね」

掌をひらひらとさせて了解の意思を伝える。

「うん、正直助かるわ。
 でも、どうしてここまでしてくれるの?」

何でってそりゃあ……。

「そりゃ、俺は美女に弱いからな。
 単なる助平心さ。きっと接待受けて籠絡されたんだろうさ」

げへへと笑ってやる。思い切り下品に。不名誉な風聞にも使い様はあるんだよね、これが。

◆◆◆

「そりゃ、俺は美女に弱いからな。
 単なる助平心さ。きっと接待受けて籠絡されたんだろうさ」

不敵に笑う紀霊に賈駆は確信する。
流れていた人物評。
江南を援助したのは徳か、色か。どちらも真実であり、真実ではないのだろう。
考えてみれば彼は商会を自ら立ち上げるほどなのだ。利に聡いことは大前提だ。そして盛んに喧伝する自らの虚像。それをそのまま受け入れる者たちばかりではなかろう。
事情通を気取り、「実は美女の色香に……」というのは実に民草の好きそうな筋書きだ。
ある者は親近感を感じ、ある者は若き英雄をこきおろすことに喜びを見出すだろう。恐らくその双方が彼の誘導によるものだ。そしてその真意は。
民の声望、美女の誘惑。それらを切り離したところにこそ彼の真意はあるはずだ。

(流民対策……!)

賈駆はその頭脳を駆使し、その結論にたどり着く。
涼州においても流民はその数を増やしつつあり、徐々に問題視されつつあるのだ。
だから江南への援助、投資はそれを防ぐものであったのだろうと類推される。
で、あれば。

(ボク達への援助にも裏があるはず……)

怪訝そうな紀霊の顔に気づき、適当に話を合わせながらも思索を深める。

(ここ安定への投資で得をするのは誰?
 ううん、違う、こいつに何の得があるの?
 ボク達の領内が豊かになって、こいつが得をすることなんて……)

そして、至る。
至った、と確信する。漏れる笑顔に紀霊は不思議そうな顔をする。

「どしたの?」
「まあ、任せておきなさいな。きっちり韓遂は抑えてやるわよ」
「へ?」

馬家と結んだ袁家。涼州内で半ば公然と反旗を翻した韓遂。
そして韓遂と董卓は(賈駆の独断ではあるが)袂を分かった。
なれば、期待されているのは涼州でのバランサーであろう。
馬騰は再び洛陽に舞い戻り、残された馬超に期待するのは馬鹿のすることである。

「きちんと受けた恩は返すって言ってるのよ。
 涼州はきっちりと纏めてやるわ、ボクがね」
「お、おう……」

きょとんとした顔の紀霊に畳み掛ける。
まずは武威。兵力の多寡は戦の趨勢の絶対的なものではない。こちらには呂布、張遼がいるのだ。
それに智謀とて遅れを取るわけがない。そう、陰謀家きどりの李儒だって凌駕して見せよう。

「ふふ、見てなさい?貴方の選択は正しかったって思い知らせてやるんだから」
「そ、そうなの?」

やるからには徹底的にやる。やるのだ。
まずは頼りない馬超を補佐するところからしないといけないだろう。
安定の政務については、董卓と陳宮に任せても大丈夫だろう。
目の前の霧が晴れたように生き生きとした表情で紀霊に微笑む。

「ね、お腹空かない?」
「ん、そういやもう昼か。奢るし美味しいとこいこうぜ」
「洛陽とかみたいに洗練されてないけど、いいかな?」
「おう、涼州の味付けだって気に入ってるのぜ」
「よし、ボクのとっておきのお店に行こう!」

そうと決まれば、だ。
紀霊の手を取って走り出す。

「ちょ、急に走り出すなって」
「いいから!それと、ボクのことは詠って呼んで?」
「へ、いいの?……じゃあ俺は二郎でよろしく」
「うん、行くわよ、二郎!」

二人を見ていた影に気づくことはなく。

「だから言ったのですぞー。心配するだけ時間の無駄ですと」
「でもな、やっぱ気になるやん。賈駆っちって。結構思いつめるし」
「へぅ……。でも詠ちゃん、あんなに楽しそうなの久しぶり……」

こんなにも彼女は愛されているのだ。

ほ、んじつここまですー


感想とかくだしあー

なんとか10月には放浪編おわりたいえう

乙です~

詠ちゃん可愛いよ詠ちゃん~
何気にチョロインな詠ちゃんだったりww
この先が見えすぎるが故の空回りが彼女の彼女たる所以だと思うの~

詠ちゃんは、二郎ちゃんと依存や上下関係にならずに、色々な意味で横に並びえる数少ない女性かと

>ゆかり教育
青山ゆかりのツンデレは至高~

>あっち
半分は出来てますが、リハビリ中なので……

>>500

>詠ちゃん可愛いよ詠ちゃん~
正直詠ちゃんは可愛いと思います。
色褪せぬ詠ちゃんへの思い、届け!

>何気にチョロインな詠ちゃんだったりww
色々と恋姫ssを読んでますがね。
詠ちゃんと向かい合ったのは本当に少ない。少ない。皆無と言ってもいい。
いかんでしょと思うのです。
姉者と詠ちゃんはもっと可愛い評価されるべきと一ノ瀬は思っておりますし、する。

>先が見えすぎるが故の空回りが彼女の彼女たる所以だと思うの~
こう、百合の華。手折りたい的な。

>青山ゆかりのツンデレは至高~
ぐぐったが、これはいい声優さんですねえ……
ありがとうございます

>あっち
>半分は出来てますが、リハビリ中なので……

鬱陶しいくらいの換装爆撃は既に準備完了
すごく……いいですのことですよ…w

にゃ

◆◆◆

(ど、どうしよう。手、繋いじゃってる……)

嗚呼文弱の悲しさとばかりにすぐに息が上がり、ゆっくりとした歩みで目的地に向かう。
賈駆は己の迂闊さに歯噛みしていた。これでは恋人同士の逢瀬のようではないか。
……いや。そんなに悩むなら繋いだ手――恋人繋ぎである――を離せばいいだけの話ではあるのだ。
だが、昨夜まではその身を、純潔を捧げる覚悟すらしていた彼女は変に積極的になっていた。故に繋がれた手を、絆を離せない。
そんな彼女の懊悩を救ったのは。

「ワン!」

人ならざる身であった。

「せ、セキト?」
「ワン!」

しっぽを千切れんばかりに振るのはセキト。呂布の飼い犬、いやさ。家族である。

「お、可愛いな。よーしよしよしよし」

しゃがみ込むと同時に背を撫でる。撫でくり回す。ぺろぺろと顔を舐められるのも気にせずひたすらに撫でる。その背中になんと言えばいいのであろうか。これは流石に想定外である。
戸惑いながらも賈駆は口を開く。

「二郎、いつまでそうやってるのよ……」
「は、すまん。つい、うっかり……」
「どんなうっかりよ……」

呆れた風に呟く。が、声の質はいくらか明るく響く。

「セキト、アンタのご主人様もこの辺りにいるのかしら?」
「ワン!」

その声に元気よく応え、スタスタと歩き出す。二人を先導するように。

「すごく……。お利口さんです……」
「まあね。ボクも時々思うわよ。あの子、普通にボク達の言葉分かっているんじゃないかってね」

二人をたまにちら、と振り返りながらも歩みを進めるその先には。

「……」

屋台の前で悄然とたたずむ呂布の姿があった。

◆◆◆


もっきゅもっきゅ。

そんな擬音を生じさせながら目の前の少女は凄まじい勢いで目の前の料理を平らげていた。すげえ。これ猪々子を遥かに上回るぜ。
ふ、と視線をあさっての方向にやりながら現実逃避する。
思えば今日は色んなことがあった。
何か、董卓勢力が韓遂を牽制してくれることになったり、詠ちゃんと真名交換したり、わんこをもふもふしたり。
いや、まだお昼なんだけどね。

「二郎?」

そんな俺の様子に気づいたのか詠ちゃんが気遣わしげな視線を向けてくる。

「その、やっぱり口に合わなかったかな……?」

ちょっと不安そうに聞いてくる。いかんいかん。

「や、美味しいよ。そうじゃない、そうじゃあ