モバP「"元"プロデューサー」 (50)

アイドルマスターシンデレラガールズです。
稚拙な文章。
キャラ崩壊。
誤字脱字。

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プロデューサーをやめる。
トップアイドルへの道に恋愛はいらない。
その相手がプロデューサーなら尚更だ。
俺はそう思って接してきたし、彼女らの気持ちを無視してきた。
だがそんな気も知らずに容赦なくアプローチは続くのだ。
このままではアイドルの足枷になってしまうだろう。
アイドルの為に、やめることを決意した。社長もアイドルと俺との異常な距離感を知っていたので、名残惜しそうな顔はされたがやめることができた。
事務員のちひろさんと社長に感謝の趣旨を伝え、新しくきたプロデューサーにアイドル達のことをまとめたノートを渡した。アイドル達にはやめることだけ伝えた。

1日

朝起きると出勤の用意をしていた。玄関で気がついたので恥をかかずに済んだ。まだ仕事が抜けていないのか。
いざやること、となるとなにもない。仕事しかしてこなかったと自分で呆れてしまう。鷺沢がつけていたように日記でもつけてみようか。と思い至ったのでいつかの時に三日坊主で終わった日記帳を引っ張り出した。これでなにかは変わるだろうか。


2日 

また出勤の用意をしていた。辛い。
レンタル屋で白坂にオススメされていたホラー映画を借りた。暇潰しにはなるだろう。
オフなのか変装している子をみかけたが声をかけられることはなかった。会うのも時間の問題かもしれない。引越しを考えておこう。
家に帰るとポストに手紙が入っていた。差出人は書かれていないが字体でわかる。これを開ける気にはなれない。

3日 

引越し先はどこがいいだろうか。都内か、はたまたは飛んで秘境の地なんてのもいいだろう。だがとにかく手に職をつけなければ話は始まらない。
スーパーに行った。適当に安い肉と目に止まったきのこを買った。きのこを見ると星を思い出してしまう。元気だろうか。
また手紙が入っていた。字体は同じだ。これも開ける気にならない。


5日

ちひろさんから電話があった。死んでいないかという内容だった。失礼だが心配されていると思うとなんだか嬉しい。親任のプロデューサーはうまくやってるらしく、みんないつも通りだという。
テレビをつけると輿水がでていた。バラエティー番組だ。あいつらといたのが遠い時のようで少し悲しい。

10日

鍵をこじ開けようとした痕があった。誰かは知らないが怖すぎる。業者に来てもらい鍵をかえることにした。
広告塔には化粧品のイメージキャラクターに就いた速水がでかでかと載っていた。自分が彼女を見つけたと思うと少し誇らしかった。
手紙は毎日欠かさずくる。なぜ彼女は私の住所を知っているのだろうか。


15日

食っては寝て食っては寝てが続いている。仕事をしていた時には考えられない生活だ。
夕食の用意をしているとチャイムが鳴った。念のため出る前に確認すると佐久間がいた。何故彼女が俺の家を知っているのか。俺がいることを知ってかドアの向こう側で喋っていた。
彼女は満足げに帰ったのは30分経ってからだった。今日は夕食を食べる気になれない。

19日 

二宮のライブを見に行った。素晴らしかった。ダンスに、歌に、すべてに二宮飛鳥の魅力があった。これはファンは虜になるだろう。ファンとして見れてよかった、と思う。
ただ、元プロデューサーから言わせてもらえば二宮には少しばかり疲れが見れた。きっと休息を取っていないのだろう。
また手紙だ。これで19通。彼女もよく飽きないものだ。


21日

新しい仕事の面接があった。正直な話生涯は働かなくてもいい程貯金はあるが、仕事についていて損はないだろう。
正直な話、仕事をしていないと落ち着かない。
ずっと仕事に打ち込んでいたのだから、仕方ないことなのかもしれない。
キノコを育てたり、ホラー映画を見たり、カワイイカワイイと言ってみたり、ペットをかってみたり、そういうことをしてみるのもいいのかもしれない。

23日

今日はちひろさんに呼び出されて事務所近くのカフェに行った。話を聞く限りプロデューサーが疲労で倒れて人手が足りないという愚痴とプロデューサーにアドバイスしてあげて欲しいという頼みだった。快く承諾した。これで暫く暇だ暇だということはないだろう。
家の前に三船さんがいた。出待ちしているのだろう。ずっと扉を見つめていた。これじゃ佐久間より質が悪い。家に入れる訳でもないので今日はビジネスホテルだ。


24日

朝早くに家に向かうと三船さんが倒れていた。駆け寄ると寝息を立てていた。どうやら力尽きて寝てしまったらしい。後部座席に乗せ寝かせると久しぶりに事務所に向かった。
事務所には鍵がかかっていなかった。防犯意識の低さを思う。三船さんを抱えて中に入るとちひろさんはいなかった。三船さんをソファに座らせてそのまま帰った。
あと面接で落ちていた。まぁ仕方ないと割り切ろう。

30日

もう一ヵ月経った。思えば長かった。
思うことは色々あった。ただ、3年もプロデューサーを続けていれば自然体になっていて、アイドルのことを考えているのが普通で、今の生活に慣れるのにどれくらいかかるのだろう。
今日は手紙が2通きていた。ひとつは30通目だが、もうひとつは高垣さんからだ。高垣さんにも住所を教えてないのに。開くと酒の誘いと結婚はしたのか?というような内容だった。そういえばやめると言った時も結婚か結婚かとしつこく聞いてきたな。誘いは断ることにしよう。今となっては俺はただのファンなのだから。

35日

輿水達と出会った。142'sでデートしてたんだろうが輿水がはぐれ、外に出てた俺と会う形になった。目が合った瞬間幸子が泣き出したのだから逃げるわけには行かなかった。
幸子には色々言われたが慰めるので精一杯だった。その後で輝子と小梅も来て少し話すことができた。
輝子はキノコ関係の仕事が入って嬉しいと喜び、小梅はあの子の話をしてくれた。
泣き疲れてか寝ていた幸子をおんぶして帰るのを見送った。元気そうでなにより。
あいつらは素直でカワイイやつらだ。
白坂が大変そうと言ってきたのはいい気分じゃないが。

39日

一ノ瀬が採用された香水のCMを見かけた。
あいつのサボり癖は今どうなってるのだろうか。悪化していたりしてな。笑えない。
佐久間と三船さんは定期的に来ている。無視しているのが辛いくらいだ。かと言って相手はアイドル。男の家に上がり込むのは問題だ。もしかすると、プロデューサーをやめるべきではなかったのかもしれない。


41日

ちひろさんの誘いでふたりで居酒屋へ行った。
最近ひとりだったから誰かと呑むのは新鮮に感じた。ちひろさんはプロダクションのことについて色々話してくれた。勿論愚痴みたいなものだ。それは適当に聞き流した。酒がうまかった。ちひろさんに引越しの件について相談するととても驚いていた。
そこまですることないんじゃないか。
アイドルにはきちんと言っておく。
そう言われた。

43日

ひどい夢をみた。
くそが。
スタドリが飲みたい。
誰かにみられているきがする。


45日

やる気が起きない。
録画しっぱなしの番組を見た。
自分がプロデュースしていたアイドルがでている。
なんとも言えない。娘を男にやる父の気分なのだろうか。


47日

緒方が来た。彼女は初めてだ。
会わなきゃ死ぬというので会った。流石に死なれては困る。
智絵里は成功したこととかを嬉しそうな顔でずっと喋っていた。少し前まではこうするのが智絵里だった。
智絵里は満足したのか「またきますね」というとニコニコしながら帰った。
智絵里はかわいい。

50日

社長から連絡があった。
プロデューサーが辞めたらしい。
そりゃああの激務だ。すぐ辞めたくなるだろう。
だから君に戻ってきて欲しい。というものだ。
仕事がしたくてたまらない身にとってこの上ないチャンスだった。
だがアイドル達は?
今更顔をあわせてくれるか?
自分は何故辞めた

社長には近いうちに連絡すると言った。


51日

社長に復帰する趣旨を伝えた。
プロデューサーがしたい。
アイドル達を育て、トップに導く、仕事。
社長が嬉しそうにしているのは声色からわかった。
明日にまた社長と話して、整えてから復帰する。
まゆや美優さんにはひどいことをしてしまった。
謝っておかないと。

60日

プロデューサー業復帰!
皆も喜んでくれてよかった。
今はやめたことを後悔している。
ちゃんと休んでおけばこんなことにならなかったのかもしれない。



P「文香」

文香「……」

P「おーい」

文香「っ!?」

P「あ、驚かせたか、すまないな」

文香「申し訳ありません…、少し集中しすぎていたようで」

P「なに書いているんだ?」

文香「日記、というのでしょうか」

P「日記かぁ、そういえばつけてたな。でも冊子が違くないか?」

文香「あ、これは、その、特別です」

P「特別、かぁ。それにしてもすまなかったな、2ヶ月も明けてしまって」

文香「いいんですよ、わたしはずっと、待ってましたから」

やめたのがいけないんですよ

みんながあなたを求めている

プロデューサーとして
良き仕事仲間として
はたまたは男として

みんな色々な方法であなたを見ていた

だから生活は簡単にわかったのです

あなたを1番理解している者として

わたしはただそれをあなたとして綴っただけ

どうでしょうか?あなたの気持ち、すべて書きあらわせていますか?

あなたは見ていないのでしょうが手紙の中身はこれと全く同じですよ。本当は家の中に置いて見せたかったんですが…
だってほら、そうしないとあなたはわかってくれなさそうでしたので…



「改めてよろしくおねがいしますね、プロデューサーさん」



おわり

駄文にお付き合いくださりありがとうございました。

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