【ポケモン】リーリエ「今日も1日ふんばリーリエ!」 (75)

ポケモンSMのSSです

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ーナッシー・アイランドー

リーリエ「(アローラ地方の旅を始めて早数ヶ月が経ちました)」

リーリエ「(4つ目の島…ポニ島。ヨウさんの島めぐりもいよいよ終盤です)」

リーリエ「(私の方はというと……最初の頃と比べると随分旅に慣れてきたように思えます)」

リーリエ「(以前は二、三時間も歩き続けてればヘトヘトでしたが、今は全然ヘッチャラです)」

リーリエ「(怖かったポケモンさんにも少しずつですが慣れてきました)」

リーリエ「(……ですが、どうしても未だに慣れないことが一つだけあります)」

リーリエ「(それは……)」

ぶるっ

リーリエ「っ……!」

リーリエ「(そうです。排泄行為です)」

ヨウ「…………?」

リーリエ「え……顔色ですか?」

リーリエ「へ、平気です!なんともありません!」

リーリエ「それより雨が降りそうです。急いでつきのふえを取りに行きましょう!」

ヨウ「…………」コクリ

リーリエ「(……なんとか誤魔化せたようです)」

リーリエ「(私は旅を始めてから、未だに外で排泄行為をしたことがありません)」

リーリエ「(幸いアローラ地方には町だけでなく、幾つかの道路にもポケモンセンターやモーテルがあります)」

リーリエ「(なので、普段はお手洗いには困らないのですが……このポニ島ではそうもいきませんでした)」

リーリエ「(ボートに乗せていただいて波に揺られること数時間)」

リーリエ「(その間ずっとおトイレを我慢し続け……ようやく着いたこのナッシー・アイランド……)」

リーリエ「(お手洗いなんてどこにもない無人島でした……)」

リーリエ「(これではおトイレが出来ません……なんとか村に戻るまで我慢しないと……)」

リーリエ「(がんばリーリエ……いえ……)」

リーリエ「(ふんばリーリエ!です!)」

リーリエ「(とは言っても、既に歩くのがやっと……)」

リーリエ「(このまま我慢できるのでしょうか……)」

リーリエ「……あ」

リーリエ「(そういえば、この間…ヨウさんとハウさんのお話で……)」







ハウ「ねーねーヨウー。いつも外でトイレしたくなったらどうしてるー?」

ヨウ「…………」

ハウ「オレねー、いつもこっそり外でしてるんだけどさー」

ヨウ「…………」

ハウ「こないだいるのに気がつかなくて、アゴジムシにお尻挟まれたんだー」

ヨウ「…………(真顔)」

リーリエ「」

ハウ「あー。リーリエだー」

ハウ「リーリエはいつもどうしてるー?」

リーリエ「し…知りませんっ///」







リーリエ「……外で…………」

リーリエ「(外でするおトイレ……どんな感覚なのでしょう……)」

リーリエ「(恥ずかしいですけど……それで楽になれるのなら…いっそ……)」

リーリエ「!!」ハッ

リーリエ「(わ、私は今何を……)」

リーリエ「(ダメです!そんなはしたないこと……!)」

リーリエ「(それにもしそんなことがかあさまに知られたら、私はきっと美しくないと罵られることでしょう)」

リーリエ「(……でも………)」

リーリエ「(一度だけなら……)」

リーリエ「(そう……一度だけ……今回だけ……それならきっと……)」

リーリエ「…………あの、ヨウさん」モジモジ

ヨウ「…………?」

リーリエ「その……少しの間、一人になりたいんです……」モジモジ

ヨウ「…………!」

リーリエ「…………」

ヨウ「…………」

リーリエ「あの……ヨウさん……?」

ヨウ「…………」

いいよ
だめ

ヨウ「…………」

ニアだめ

リーリエ「なっ……どうしてですか!?」

ヨウ「…………」

リーリエ「……この島のポケモンは強いから、虫よけスプレーを持ってても一人になるのは危険……?」

リーリエ「そ…それはそうですが……」

リーリエ「(うぅ……こうなったら……正直に話すしかありません……)」

リーリエ「……あのですね。ヨウさん」

ヨウ「…………?」

リーリエ「実は……」

ーーーーポツッ

ヨウ「…………!」

リーリエ「……雨………」

ーーポツッ ーーポツッ

ーーーーポツッ

ザーーーー

リーリエ「大変……!ヨウさん!雨宿りできる場所を探しましょう!」

ヨウ「…………!」

リーリエ「あそこの洞穴ですね!わかりました!」

ー洞穴ー

ヨウ「…………」

リーリエ「雨……止みませんね」

ヨウ「…………」コクリ

リーリエ「…………はぁ……」

リーリエ「(ますます言い出せなくなりました……)」

リーリエ「(こんな狭い洞穴でするわけにもいきません……)」

リーリエ「…………っっ!」

リーリエ「(早く……雨が止まないと………!)」モジモジ

ヨウ「…………?」

ガシッ

リーリエ「えっ……?ヨウさ………そ……そんな急に触られたら……」



シャーーーー


リーリエ「あ………」

ヨウ「!?(真顔)」

リーリエ「ぃ……ぃゃ…………!」シャーー

リーリエ「ぁ……やぁ……っ///み……みないでぇ……///」シャーーーー

ヨウ「…………」ポカーン

リーリエ「ヨウさ……っ///……ん……///」ビクン ビクン

ヨウ「…………!」プイッ







ヨウ「…………」ポカーン

リーリエ「…………あの、ヨウさん」

リーリエ「着替え……終わりました」

ヨウ「…………?」

リーリエ「……はい。大丈夫です」

リーリエ「……お見苦しいところをお見せしてごめんなさい……」

ヨウ「…………」

気にしていない
ちゃんと洗った?

ニア気にしていない

リーリエ「そうですか……それでは雨も上がったことですし、先に進みましょう」

ヨウ「…………」コクリ

リーリエ「…………」

ヨウ「…………」

リーリエ「(ヨウさんは何も言いません)」

リーリエ「(口数が少ない……私に気を遣っているようです)」

リーリエ「(ですが、この重い空気は却って私に思い知らせてくれました)」

リーリエ「(さっきの出来事が……夢ではなく、現実に起きたことだということを……)」

リーリエ「(……お漏らしする所を見られてしまいました)」

リーリエ「(よりによって……ヨウさんに……)」

リーリエ「(大切な人……大好きな人に…………)」

ポロッ

リーリエ「あ…………」

リーリエ「(ヨウさんに……嫌われる……!)」

ポロポロ……

リーリエ「う……うぅ……」

リーリエ「えぐっ……うぅ……!」



ギュッ

ヨウ「…………」

リーリエ「うぐっ………ヨウ……さん……?」

ヨウ「…………」

リーリエ「……!」

リーリエ「……だ、ダメです!そんなくっついたら……」

リーリエ「雨で洗いましたけど……おしっこ漏らしたのに……!」

ヨウ「…………」フルフル

リーリエ「……大丈夫……?」

リーリエ「ダメですよ……私……ヨウさんに嫌われたと……」

ヨウ「…………(真顔)」フルフル

リーリエ「……嫌いになんかならない……?」

リーリエ「……ヨウさん…………」

ヨウ「…………」

ギュッ

リーリエ「………あの…ヨウさん……」

ヨウ「…………?」

リーリエ「私は、男の人にお漏らししてる所を見られてしまいました」

リーリエ「……これではもう、お嫁には行けません」

ヨウ「…………」

リーリエ「なので……将来…………ヨウさんが……その、私を貰ってくれませんか……?」

ヨウ「…………!?」

リーリエ「どう……でしょうか……?///」

ヨウ「…………」

コクッ

リーリエ「ヨウさん…………!」

ポンッ!

キテルグマ「クマーー!」

リーリエ「キ…キテルグマさん!?どうしてボールの中から勝手に……」

ヨウ「…………!」

リーリエ「え……?恐らく、私たちが抱き合っているのを見て本能が刺激された……ですか……?」

リーリエ「と……ということは……?」

キテルグマ「クマーーーー!!」

ギュッ! メリッ

ヨウ「」

リーリエ「ヨ…ヨウさん!!しっかりして下さい!!」

ー海の民の村ー

ロトム「ヨウ……なかなか目を覚まさないロト……」

リーリエ「はい……」

リーリエ「……でも、必ず帰ってきてくれます」

リーリエ「ヨウさんはそういう人ですから」

ロトム「リーリエ……」

ロトム「……今日はもう遅いロト。ヨウはぼくに任せてリーリエは休むロト」

リーリエ「ありがとうございます。ロトム図鑑さん」

リーリエ「でも私は平気です」

リーリエ「こんな時くらい、私が頑張らないと」

ロトム「……分かったロト」

ロトム「がんばリーリエ、ロト!」

リーリエ「……はい!がんばリーリエです!」







ヨウ「」

リーリエ「…………」







ヨウ「」

リーリエ「……ヨウさん…………」







ヨウ「」

リーリエ「…………」







ー朝ー

パチッ

ヨウ「…………」ボーー

ヨウ「…………」キョロキョロ

リーリエ「………スゥ………スゥ………」

ヨウ「……!!」

ぴくっ

リーリエ「ん……ヨウ……さん……?」

リーリエ「!」

リーリエ「ヨウさん!目が覚めたのですね……!」

ヨウ「…………」コクリ

ギューー

リーリエ「良かった……本当に良かったです……」

ヨウ「~~~~!!」

ロトム「リーリエ。ヨウが痛がってるロト」

リーリエ「あっ!ごめんなさい!」

ヨウ「」

ロトム「ヨウ、無事で良かったロト」

ヨウ「…………」コクリ

ロトム「それじゃあボクはククイ博士にヨウが目覚めたって連絡してくるロト」スィ~

リーリエ「はい。お願いします」



ロトム「(ヨウ……リーリエ……本当に良かったロトねぇ……)」

ロトム「(しばらく二人きりにしてあげるロト)」

ロトム「(リーリエのお漏らしも全部見てたけど黙っておくロト)」

ロトム「ロトム図鑑はクールに去るロト~」

ヨウ「…………ッ!」ズキッ

リーリエ「あまり動いてはダメですよ。肋骨が何本か折れてしまっているそうなので」

ヨウ「…………!」

リーリエ「ヨウさん、気を失った時のこと覚えていますか?」

ヨウ「…………」コクッ

リーリエ「お医者さんが言っていました。キテルグマさんに抱き締められてこの程度で済んだのは奇跡だって」

ヨウ「…………」

ヨウ「…………」クイクイ

リーリエ「……え?キテルグマさんのボールですか?」

リーリエ「それならここに……ボールを投げるのも辛いでしょうし、私が代わりに」

ポンッ

キテルグマ「クマ……」

ヨウ「…………」

リーリエ「あまりキテルグマさんを叱らないであげてくださいね?」

リーリエ「無事戻ってこられたのもキテルグマさんのお陰なんです」

リーリエ「ヨウさんを抱えながら、野生のポケモンから私を守って……」

ヨウ「…………」クイクイ

キテルグマ「クマ……(真顔)」

ヨウ「…………(真顔)」スッ

ナデナデ

キテルグマ「クマーー♪(真顔)」

リーリエ「ヨウさん……」

ヨウ「…………ッ!」ズキッ

リーリエ「ヨウさん!安静にしていて下さい」

ヨウ「…………」

リーリエ「……確かにかあさまは急いで止めなければなりませんが……」

リーリエ「ヨウさんは今は怪我を治すことだけを考えていてください」

リーリエ「今のままでは、きっとかあさまは止められません」

ヨウ「…………」

ヨウ「…………」コクリ

リーリエ「ヨウさん。果物が剥けました」

ヨウ「…………」

リーリエ「か……形はあまり美しくありませんが、美味しいですよ!」

ヨウ「…………」

リーリエ「う……ごめんなさい……」

リーリエ「果物の皮を剥くのって、思っていたより難しいです……」

リーリエ「…………でも、全力で特訓するので安心して下さい!」

ヨウ「…………?」

リーリエ「ヨウさんの身の回りのお世話は私に任せて下さい!」

リーリエ「何かして欲しいことはありませんか?」

ヨウ「…………」

リーリエ「…………え?おトイレ……ですか……?」

リーリエ「あの……本気ですか……?」

ヨウ「…………」コクッ

リーリエ「…………!」ゴクリ

リーリエ「……わ、分かりました……///今容器の準備を……///」

ヨウ「…………?」ムクッ テクテク

リーリエ「あっ……普通に歩いて……」

リーリエ「ヨウさん。ご飯を貰ってきました」

ヨウ「…………」ペコリ

リーリエ「では、口を開けてください」

ヨウ「…………?」

リーリエ「私がヨウさんに食べさせてあげます!」ニコッ

ヨウ「…………!?」フルフル

ズキッ!

ヨウ「~~~~!!」

リーリエ「もう、ダメですよ。ジッとしていないと」

リーリエ「はい。あーんってしてください」

ヨウ「…………」

ヨウ「…………(真顔)」あーん

リーリエ「では、まず煮物から……」ヒョイ

リーリエ「!」

リーリエ「(ヨウさんの顔……近い……)」

リーリエ「(それに、私の方をまっすぐ……)」

リーリエ「…………///」

ヨウ「…………?」

リーリエ「(どうしたのでしょうか……私、ヨウさんの顔を直視できません……)」

ピトッ

ヨウ「~~~~!!」

リーリエ「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか!?」

ー数日後ー

ガラッ

ハウ「ヨウー。お見舞いに来たよー」

グラジオ「……リーリエも一緒か」

リーリエ「ハウさん!それににいさまも!」

ハウ「うわー。俺そんな怪我するのやだなー」ガサガサ

ハウ「あーそうだー。マラサダ食べるー?」ムシャムシャ

ヨウ「…………」コクッ

リーリエ「だ、ダメです!」

リーリエ「マラサダなんて食べたら、お腹いっぱいになってこちらで出される食事が入らなくなってしまいます」

ハウ「そっかー」

ハウ「あー全部食べちゃったー」

ヨウ「…………(真顔)」

グラジオ「……で、怪我の具合はどうだ?」

ヨウ「…………」

リーリエ「順調に回復しているみたいです」

リーリエ「お医者様はあと数日の内に退院しても良いと」

グラジオ「そうか……それはなによりだ」

グラジオ「だが焦る必要はない」

ヨウ「…………?」

リーリエ「どういうことですか?」

グラジオ「俺達の母親に、ヨウが怪我をしたと連絡した所……完治するまでウルトラスペースにて待つとのことだ」

リーリエ「かあさま……」

ハウ「ねーねーリーリエー」

リーリエ「どうかしましたか?ハウさん」

ハウ「リーリエはさー、ヨウお見舞いに何回も来てるのー?」

グラジオ「…………!」

リーリエ「はい。というよりは付きっ切りでヨウさんのお世話をしています」

リーリエ「……あまり役に立ってるとは言えませんが……」

ハウ「へーいいなー。リーリエが世話してくれるなら俺も怪我したいなー」

リーリエ「もう……ハウさんったら何を……」

グラジオ「ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ヨウ「!?」

リーリエ「に、にいさま!?」

ハウ「どうしたのー?」

グラジオ「ひ……左手が疼く……!」

グラジオ「リーリエ…済まないが看病を」



リーリエ「わー。こちらのライチュウはエスパータイプなんですねー」

ハウ「他の地方は違うのー?」

グラジオ「…………」

グラジオ「フッ……なにしてやがる……オレ」

グラジオ「ハウ…俺は先に帰るぞ」

ハウ「えー?拗ねないでよグラジオー」

グラジオ「別に拗ねているんじゃない!」

リーリエ「にいさま、ごめんなさい……」

グラジオ「…………フン……」

リーリエ「……でも、私は誰に対しても同じように看病する訳ではないのですよ?」

グラジオ「…………何?」

ハウ「んー?それってどういうことー?」

リーリエ「こんなことするの……ヨウさんだけです」

ヨウ「…………!?」

グラジオ「リーリエ……ヨウがこの兄よりも特別だと言うのか!」

リーリエ「はい。にいさまは孤独がお好きな方なので、私は知りません」

グラジオ「ぐぬぬ……」

リーリエ「それに、ヨウさんがにいさまより特別なのは当たり前です」

グラジオ「どういうことだ……!?」

リーリエ「何故ならヨウさんは……私の……」

ヨウ「…………!」

リーリエ「私の……旦那様になる方ですから」

ヨウ「…………!?」

ハウ「えーー!?」

グラジオ「ヨウ!!貴様ァァァァァァァ!!」

ハウ「落ち着いてー!ここ病室だってーー!」

グラジオ「離せっ!どういうことか説明して貰うぞ!」

ヨウ「…………?」

リーリエ「ヨウさん。勝手なことをしてごめんなさい……」

リーリエ「……でも、いずれにいさまには報告しなければならないことですから///」ニコッ

ヨウ「…………(真顔)」







ヨウ「…………」

リーリエ「ヨウさん。具合はどうですか」

ヨウ「…………」

リーリエ「そうですか……では、行きましょう」

リーリエ「……かあさまを止めに!」

ヨウ「…………!」コクッ

ールザミーネ撃破後ー

リーリエ「ヨウさん!」

ヨウ「…………!」

リーリエ「ヨウさん……かあさまのこと…ありがとうございました……」

ヨウ「…………」

リーリエ「かあさまを止められたのはヨウさんのおかげです」

ヨウ「…………」フルフル

リーリエ「みんなが頑張ったから……?」

リーリエ「……そうですね…………」

リーリエ「……でも…それでもやっぱり私は思うのです」

リーリエ「ヨウさんがいなければ……きっと私は諦めていたと」

ヨウ「…………!」

リーリエ「……思えば……前にはちゃんと言っていませんでした」

ヨウ「…………?」

リーリエ「ヨウさん……」

リーリエ「…………好きです」

ヨウ「!!」

リーリエ「あなたが好きです」

リーリエ「……大好きです…!」

ヨウ「…………(真顔)」

リーリエ「……///」

リーリエ「ヨウさんはどうですか……?」

リーリエ「私のこと……どう思っていますか?」

ヨウ「…………」

ヨウ「…………」コクリ

リーリエ「ーーーー!!」

リーリエ「よかった……嬉しい……私…嬉しいです……!」

リーリエ「かあさまが元気になったら私たちのことを報告しましょうね」

リーリエ「かあさまとは色々ありましたが、具合が良くなればきっと祝福してくれると思います」

リーリエ「もしかしたらヨウさんのキテルグマさんとかあさまのキテルグマさんも仲良しになれるかもしれませんね」

ヨウ「…………」

リーリエ「それと……にいさまの説得もしないとですね」

グラジオ「そのことで話がある!」シュバッ

リーリエ「ひゃあっ!?」

ヨウ「…………!?」

リーリエ「に…にいさま!?どうしたのですか!?」

グラジオ「こないだヨウの見舞いに行った後……」

グラジオ「俺は考えた……お前達が一緒になった時のことを」

リーリエ「はぁ……」

グラジオ「その結果……」







したっぱA「おらおらっ!くらえっ!」ドカッ

したっぱB「おらっ!トラップシェル出せっ!」ドカッ

バクガメス「ガメェ!!」

「大変だ!スカル団がバクガメスをいじめてるぞ!」

「でも俺たちじゃスカル団に敵わないぞ!」

グラジオ「おい!貴様等何をしている!」

ヨウ「…………!!」

「おおっ!エーテル財団代表のグラジオさんだ!」

「アローラ初代チャンピオンのヨウもいるぞ!」

「アローラ地方最強の兄弟が来てくれたァ~!」

したっぱA「あ、あいつらには敵わねえ!ずらかるぜっ!」

したっぱB「お…おう!」

グラジオ「フッ……最強の兄弟だと……」

ヨウ「グラジオ義兄さんとならそう呼ばれるのも悪い気はしないよ」

グラジオ「あぁ……俺もだ。これからも頼むぜ……相棒」

ガシッ







グラジオ「意外と悪くない!!」シュバッ

グラジオ「義兄弟……相棒……二人のヌル使い……フッ……」

リーリエ「あの……ヨウさん……」

リーリエ「にいさまはさっきから何を言っているのでしょう?」

ヨウ「…………?」

リーリエ「良くわかりませんが、私達のことを認めて貰えたということでいいのでしょうか?」

ヨウ「…………」コクリ

ー数日後ー

ヨウ「…………zzz」

ママ「起きなさい!ヨウ!」ユサユサ

ヨウ「…………!?」ビクッ

ママ「おはよう。女の子がデートのお誘いに来てるわよ」

ヨウ「…………?」

ママ「ごめんね。リーリエちゃん」

ママ「ヨウ、今起きたところだから上がって待ってて!」

リーリエ「ありがとうございます。義母様」

ママ「リーリエちゃんは礼儀正しくていい子ねー」

ママ「今すぐヨウのお嫁さんに貰いたい位だわ」

リーリエ「もう……義母様ったら……///」

ヨウ「…………(真顔)」

リーリエ「おはようございます。ヨウさん」

ヨウ「…………」コクリ

ヨウ「…………?」

リーリエ「あのですね…先日、ビッケさんからこのような物を貰ったのですが……」

ママ「あら、ミュージカルのペアチケットじゃない」

ママ「場所はハノハノリゾート……うわ…高そー……」

ヨウ「…………?」

リーリエ「はい。それでですね、ヨウさんさえ良ければ一緒に行きませんか?」

ヨウ「…………」コクッ

リーリエ「…………!」

リーリエ「では、後でまた迎えに来ます!」

リーリエ「楽しみにしていますね!」ニコッ

ヨウ「…………」

ママ「あんたもなかなかやるわねー」

ママ「しっかりリーリエちゃんをエスコートするのよ?」

ヨウ「…………(真顔)」

ーハノハノリゾートー

「今日も1日がんばリーリエっ♪」

「ってやつめっちゃ流行ってるぅ~~♪」

チャチャーーーン

テレレーーーーン

「私がァ~~♪」

「最初に言いだしたことにならないかなァ~~~♪」

リーリエ「…………」ウルウル

ヨウ「…………zzz」







ヨウ「…………」ふわ~ぁ

リーリエ「素敵なお話でした……」

リーリエ「ヨウさんはどうでした?」

ヨウ「…………!?」ビクッ

リーリエ「ヨウさん……?」

ヨウ「…………!」コクコクッ

リーリエ「そうですよね!とても素敵でした!」

リーリエ「特に……」

リーリエ「あ……」

リーリエ「定期便…終わっていますね」

ヨウ「…………」コクリ

リーリエ「私はポケモンさんにライド出来ませんし、これでは帰れませんね……」

ヨウ「…………」コクリ

リーリエ「…………」

ヨウ「…………」

リーリエ「…………!」

リーリエ「…………あ、あの!」

ヨウ「…………?」

リーリエ「実は……ビッケさんがホテルを手配してくれたんです……」

ヨウ「…………!」

リーリエ「ただ、一つ問題が……」

ーホテルー

ヨウ「…………!」

リーリエ「見ての通り……ベッドが一つしかなくて……」

リーリエ「こ、こうなったら二人で一緒のベッドで寝るしかありません!」

リーリエ「…………///」

ヨウ「…………」フルフル

スタスタ

リーリエ「え?ソファで寝るから大丈夫?」

リーリエ「ま…待ってください!」

ゴロッ

ヨウ「…………zzz」

リーリエ「…………」

リーリエ「もう……ヨウさんのばか……」

ーコニコシティー

リーリエ「ここは何度来ても素敵な街ですね」

リーリエ「珍しいお店もたくさんありますし……」

リーリエ「あっヨウさん。あそこのブティックに行きませんか?」

マオ「あっ!ヨウにリーリエ!」

マオ「アローラー!」

ヨウ「…………!」

リーリエ「マオさん!こ…こんにちは!」

マオ「ねぇねぇヨウ。今度私の手料理食べに来ない?」

マオ「腕によりをかけて作っちゃうよー♪」

ヨウ「…………」コクッ

リーリエ「…………」

マオ「うん!じゃあまたね!」

リーリエ「あ、あの!ヨウさん!」

スイレン「ヨウさん。リーリエさん。アローラ」

リーリエ「あ……」

ヨウ「…………!」

スイレン「ヨウさん。また今度一緒に釣りに行きませんか?」

スイレン「妹達もきっと喜びます」

ヨウ「…………」コクッ

スイレン「良かったです。楽しみにしています」

リーリエ「…………」





リーリエ「(…………私といるより楽しそう……)」

ー研究所ー

リーリエ「はぁ……」

ククイ「お?どうした。悩み事かい?」

ククイ「良かったら相談に乗るぜ!」

リーリエ「ククイ博士……」

リーリエ「私……女性としての魅力がないのでしょうか……」

ククイ「えっ」

リーリエ「どうかしましたか?」

ククイ「いや、予想外の質問だっただけさ」

ククイ「うーん……そんなことはないと思うぜ」

ヨウ「でも……」

ククイ「ただ、リーリエくらいの歳の男の子ってのはまだ単純なガキだからなぁ」

ククイ「早熟な女の子と比べると、恋愛って物をまだ分かってないんだ」

ククイ「だから、女の子らしいお淑やかな子よりも、活発だったり一緒に遊んでいて楽しい子の方に寄ってしまうのさ」

ククイ「だからもうちょっと待っててやりな」

ククイ「あと3,4年もすれば、ヨウの方からリーリエを放っとかないぜ?」

リーリエ「そうでしょうか……」

リーリエ「って……どうしてヨウさんって……///」

ククイ「ははっ。見れば分かるさ」

リーリエ「…………///」

ククイ「そうそう。リーリエに伝えておこうと思ってたんだ」

リーリエ「…………?」

ククイ「遠い地方のある研究者の話なんだけどね」

リーリエ「もしかしたら……君とルザミーネさんの助けになってくれるかもしれない」

リーリエ「!!」

リーリエ「詳しく聞かせてください!」

ーヨウの家ー

ヨウ「…………」

ピンポーン

ママ「はーい!」

ヨウ「…………」

ママ「ヨウーーー!リーリエちゃんよー!」

ヨウ「…………!」

リーリエ「こんばんは。ヨウさん」

リーリエ「少しお話……良いですか?」

ヨウ「…………」コクッ

リーリエ「こんな遅くにごめんなさい……」

ヨウ「…………」フルフル

リーリエ「実はヨウさんに……大切なお話があります」

ヨウ「…………?」

リーリエ「…………」

リーリエ「私……カントー地方に行こうと思うのです」

ヨウ「!!」







リーリエ「というわけで……かあさまの為……そして何より、私自身の為に私はカントー地方へ行きます」

ヨウ「…………!」

リーリエ「そんな顔しないで下さい」

リーリエ「私……いつか必ずアローラ地方に戻って来ますから」

ヨウ「…………!」

リーリエ「それと……ヨウさん。勝負をしましょう」

ヨウ「…………?」

リーリエ「私…焦ってたんです」

リーリエ「ヨウさんは凄い人だから……すぐに遠くに行ってしまう気がして……」

リーリエ「だからずっと一緒に居られるようにと思って……」

リーリエ「……でも、私達はまだ子どもなんですね」

リーリエ「まだまだ先の長い子どもなのに……焦る必要なんてなかったんです」

リーリエ「ねぇヨウさん」

リーリエ「私がいない間にマオさんやスイレンさんと仲良くしても、私は何も言いません」

リーリエ「でも、次にヨウさんにお会いした時には、私は今よりずっと素敵な女性になります」

リーリエ「そして……次は絶対にヨウさんの方から好きと言わせてみせます」

リーリエ「ヨウさんが私のことを……本当に好きになってくれたら……」

リーリエ「その時は……私を貰ってください」

ヨウ「…………」



コクッ

ー翌日ー

ヨウ「…………」

ヨウ「…………はぁ」

ハウ「大変だー!」

ヨウ「…………!」

ハウ「ヨウ!大変だよ!」

ハウ「リーリエが……!」

ヨウ「…………」

ー船上ー

リーリエ「アローラ地方……もうあんな遠くに……」

リーリエ「…………さよなら」

リーリエ「……また会いましょう……」

リーリエ「……大切な人……大好きな人……」

ぶるっ

リーリエ「…………んっ…………」

リーリエ「(お手洗いに行きたい……でも……)」

リーリエ「もう少し……景色を見てからにします」

リーリエ「もう少しだけ……あの人との思い出を……」

リーリエ「ふんばリーリエ……ですっ!」








終わり

くぅ疲こ完です!

近頃はリーリエでシコったりリーリエのグッズを転売する不届きな輩がいるそうで……

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