ドラコ「二人で飲むのは初めてか」ハリー「そうだね」(18)

自分ね中で再燃したハリポタSSです。SS自体10年ぶりで不慣れ、書き溜めなし、オリキャラ無し、メタ会話有り、エロは無しの予定でストーリーは無しに近いです。

呪いの子のネタバレ多いです。

ハリー「というか複数人で飲んだ事もないかな」
ドラコ「そういった関係では無かったからな」
ハリー「……………………」
ドラコ「……………………」
ハリー「とりあえず乾杯しようか」
ドラコ「私に異存はない」
カンパーイ!
ハリー「……………………………………」
ドラコ「……………………………………」

ハリー「その、……大分決闘の腕上げたみたいだな?」
ドラコ「絞り出した話題がそれか?……………お前は弱くなったな…………ポ、………ハリー」
ハリー「デスクワークが多いからな………ドラコ」
ドラコ「……………………………………………………………………」
ハリー「……………………………………………………………………」

ドラコ「ふむ、どうも親しげにしようとすると気が詰まるな」
ハリー「確かに、無理に調子を変えようとすると違和感がある。昔の調子で話すとしようか」
ドラコ「しかし闇祓い部の部長殿が私ごときと同程度の実力とは、魔法省も人材不足のようですな?」
ハリー「一般人相手に現役闇祓いが全力を出すわけにはいかないからな、それなりに加減はしたさ」
ドラコ「その割には息が切れていたようだが?」
ハリー「手加減に必死でね、本気を出したら君は聖マンゴのベッドの上で今日という日を迎えていただろうさ」
ドラコ「それはそれで喜ばしい、なにせこのような茶番の席に居合わせる必要が無かったのだからな」
ハリー「…………………………………………フフッ」
ドラコ「…………………………………………フンッ」

ハリー「やはりこちらの方が私達らしいな」

ドラコ「40を過ぎた紳士の振舞いではないがな」

ハリー「年齢は関係ないさ、昔馴染みとはそういう物だろう?」

ドラコ「昔馴染みか、まさか君の口からそのような台詞が聞けるとはな」

ハリー「自分でも驚いているよ、だが悪い気はしない。君はどうだ?」

ドラコ「……そうだな、私もそう思う。今日は奥方はどうした?」

ハリー「珍しい機会だからね、ジニーも誘おうかと思ったけど……君とは二人で話してみたかった。彼女は着いてきたがったけどね。また部屋をめちゃくちゃにするまでやり合うんじゃないかって心配してたよ」

ドラコ「その節の事は……改めて奥方に詫びておいてくれ」

ハリー「もう僕が十二分に謝罪したさ、許されてはいないけどね」

ドラコ「しかしわからないものだな、我等がこうして同じ席で飲むような事になろうとは」

ハリー「20年前では考えられなかったよ」

ドラコ「お互いにな、子を持ち歳を重ねれば人も変わるという事か」

ハリー「子供か、その……ドラコ、以前私が君やスコーピウスに言ったことだが改めて……」

ドラコ「その件についてなら謝罪は不要だ、過去の失言や無礼について詫びあっていたらお互いに一晩有っても足りない、違うか?」

ハリー「確かに、なら先の話をしようか。スコーピウスとアルバスについてだ」

ドラコ「結局この歳になると子供の話題になるな」

ハリー「不満なら膝や腰の痛みについて話し合おうか?」

ドラコ「見に覚えが無い訳ではないが、それはまたの機会としようか」

ハリー「先程謝罪は不要と言われたが……改めて感謝したい。アルバスは素晴らしい友人に恵まれた、君はいい息子を育てた」

ドラコ「私はなにもできてはいない、スコーピウスに何らかの美点を見出したのならスコーピウス本人とアステリアの……妻のお陰だろう」

ドラコ「そして私からも礼を言おう、スコーピウスはいい学友を得た、父親には無かった物だ。アルバスと彼を育んだ家族には感謝したい」

ハリー「君と褒め合うのはこそばゆいな」

ドラコ「20年……もう30年になるか。してこなかった事柄だからな」

ハリー「しかし良い酒を飲んでるな、普段からこれを?」

ドラコ「今日は珍しい客人を迎える日だからな。普段より安物だ」

ハリー「それはどうも光栄の至りです」

ハリー「そのだな、次の夏休みについてだが……」

ドラコ「その話ならスコーピウスから手紙が来ているポッター、ウィーズリー家両家の集まりに混ざりたいとな…………マルフォイ家の集まりに出た所であれも気疲れするだけだろう。反対するつもりはない」

ハリー「それはわかっているよ。息子の自由意思を重んじる事について君は僕より何倍も良い父親だ」

ハリー「ただ私が誘いをかけているのはスコーピウスじゃない、彼を誘うのはアルバスの役目だからね。私が今日誘いに来たのは君だよ。ドラコ、君を誘いに来たんだ」

ドラコ「私を?…………そのような誉れある会に呼んで頂くのは光栄の至りだが辞退しよう。君とは顔を合わせるために罵声や呪詛を交わし合う関係ではなくなったが素晴らしい友人同士になったつもりはない……またなるつもりもない」

ハリー「君がそう言うのはわかっていた、だがスコーピウスはどうする?子供達の中でスリザリン生はスコーピウスとアルバスだけだ。父親が一緒なら心強いはずだ」

ドラコ「スコーピウスは私より遥かに社交的だ、私が居ないほうが羽も伸ばせるだろう。そもそもロナルドが許しはすまい」

ハリー「確かにロンが諸手を上げて大歓迎するとは言えないかな……ただ夏休みの間に彼がこちらに来たら君はどうする?この広い屋敷に1人で残るのか?」

ドラコ「慣れてしまえばそう悪いものではない。スコーピウスにはもう少し人に囲まれて成長して欲しいとは感じているが……1人でいるのが必ずしも不幸というわけではない」

ハリー「ふう……まあ良いさ、この件についてはもう少し酔いが回ったら話すとしよう」

ドラコ「返事が変わる事はない。だが誘いについては…………感謝しよう」

~エンモタケナワ~

ハリー「じゃあ次はもう少し砕けた話題にしようか」

ドラコ「我々の間にそのような話題が有るとも思えないが」

ハリー「そんな事はない、例えば……呪いの子を続編として認めるのか?とかあるじゃないか」

ドラコ「一気に流れを変えてきたな」

ハリー「ちょっと話がシリアスに寄り過ぎたからね」

ドラコ「認めるも認めないも作者であるローリング氏が公認し監修している以上は認めるしかないような気もするが……」

ハリー「確かにね、実際賛否両論あるけど僕も嫌いじゃない。舞台というか映像で見たい話ではあるなと思ったけどね」

ドラコ「それにこんな事は言いたくはないが……」

ハリー「マルフォイ父子はむちゃくちゃ扱い良かったし?」

ドラコ「まあ……そういう事だな。群像劇要素が強かったがスコーピウス視点で進む場面も多かった」

ハリー「ドラコもかなり良かったよ、1番株を上げた登場人物だったんじゎないかな」

ドラコ「ハリーは…………いつものハリーだったな」

ハリー「そこだよ!」

ドラコ「ビクッ!」

ハリー「死の秘宝直後の自分ならわかるよ?でも19年後のハリーにしては………変わらな過ぎじゃない?」

ドラコ「酔っているのか?」

ハリー「確かに悩みは家庭とか子供とか高度になっては居たけどキレ方とか悩んだ時の振舞いとか……ちょっと40男にしてはなんというか子供ぽかった気がね」

ドラコ「失言癖については悪化していた感もあったな」

ハリー「マクゴナガル先生には本っ当に申し訳なかった……」

ドラコ「言っていい事と悪い事があるからな……私が言えた義理でもないが」

ハリー「ドラコの失言は思春期の失言だろう?お互い様な部分もある。だが私の失言は……」

ドラコ「40過ぎてから息子と恩師に関係が壊れかねない失言をしたな……しかし私がウィーズリー婦人した発言も許される物でもない」

ハリー「……アルバスや君に対しての発言はフォローも有ったけどマクゴナガル先生に対してのは?」

ドラコ「彼女にとってはホグワーツ生、特にお前達グリフィンドール生が子供のような存在だったのだろうからな、その息子にああ言われたら……あの晩彼女は泣いたかもしれんな」

ハリー「今年は彼女の誕生日に何か特別な品を送るよ」

ドラコ「そうした方が良い。恩師はいつまでも元気で居てくれるわけではない……私も先生には一言詫びておきたかった。師に対して恩知らずなのは私の方だな」

ハリー「…………………」

ドラコ「そんな私の息子が先生の名を継いだお前の息子と親友になった。数奇な運命だ」

ハリー「気付いたら大分杯を重ねているな」

ドラコ「お前の品の無い飲み方に合わせているからな……私も幾分飲み過ぎている」

ハリー「たまには良いだろう?もう少し付き合ってくれ」

ドラコ「楽しかった学生時代の思い出話に興じるのか?」

ハリー「私達が共有している思い出は楽しい思い出とはかけ離れているけどね」

ドラコ「今となれば笑って話せるものも有るだろう……全てがとは言わないがね、ウィーズリー婦人にも私からと詫びを伝えてくれ」

ハリー「魔法省で顔を合わせる機会はあるだろう?」

ドラコ「公的な場で話しをする類の事ではない」

ハリー「集まりに来れば私的に謝れる」

ドラコ「それについては固辞した筈だが」

ハリー「まあ飲もうよ」

ドラコ「……諦めはしないのか」

ハリー「ところで……スリザリンの学友達とは今も?」

ドラコ「彼等の中の大多数からしたら私は裏切り者だからな、縁は切れていないが疎遠だ」

ハリー「そうか……」

ドラコ「どちらの陣営から見ても我々マルフォイ家がした事は中途半端な日和見なのは否定しない。仕方あるまい」

ハリー「実家ともまだ?」

ドラコ「相変わらず的確に痛い場所を突くな。揉めているわけではないが父上と母上ともしばらく会っていない」

ハリー「その、これは決して良識者ぶって言うわけではないが両親とは……」

ドラコ「…………そうだな、今年のクリスマスは久方ぶりに父上達とスコーピウスを会わせるのも悪くないかもしれない」

ハリー「きっとそれが良いよ」

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