アルバス「親友の口癖がやばい」スコーピウス「待ってちょうだいの長太郎」 (16)



※『呪いの子』ネタバレ注意





スリザリン寮

スコーピウス「ヤバイとは随分な言い方じゃないか?」

アルバス「だってそうだろ……今まさにそうだったじゃないか。何なんだい、『長太郎』って」

スコーピウス「別に意味はないよ、言葉遊びさ……『ダンブルドア様、ありがとう!』と何が違うのか、僕には分からないね」

アルバス「ダンブルドアは偉大な人だからいいんだよ」

スコーピウス「ああ、なんてったって勇敢なる僕の親友と同じ名前だしね。そうだろ?アルバス・セブル・ポッター君、光栄です」

アルバス「やめろよ、ローズに君の悪口吹き込んでやるぞ」

スコーピウス「どっこい、君は僕といつも一緒だから、幸い彼女が快く君の話を聞くとは思えないね」

アルバス「……言ってて空しくないのかい?」

スコーピウス「全然。愛情の反対は無関心って言うだろ?彼女は少なくとも、僕に関心を持っている。それが大事さ」

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アルバス「ローズ、ローズ、パン、パンって。君って本当におめでたい夢想家だよな、サソリの王様」

スコーピウス「おい、ローズ以外が僕をそれで呼ぶのはやめてくれ」

アルバス「ローズはいいんだ」

スコーピウス「彼女だけが呼ぶ僕の愛称なんだぜ?この上ないね、あっちの世界とは大違いだ」

アルバス「あっちじゃ上手くいったんだから、ローズなんかよりポリー・チャップマンに乗り換えたらどうだ?」

スコーピウス「勘弁してくれよ、僕は君みたいに見境ない訳じゃないんだ」

アルバス「僕の常識がなんだって?」

スコーピウス「この間、遂に魔法薬の授業で声をかけてたじゃないか?やったな、おい。式には激辛ペッパーを大盛りで頼むよ」

アルバス「だから、僕は、あの年増な教師を狙ってるわけじゃないってば!そもそも年上好きなわけでもないんだ、わかってる?」

スコーピウス「……ふーん」

アルバス「なんだよ、パン頭。言いたいことがあるならハッキリ言えよ」

スコーピウス「年上好きじゃない、アルバス君?君は自信をもっておっしゃいましたけどね」

アルバス「あぁ」

スコーピウス「その割には件の作戦の時、随分と乗り気で事に及んでたじゃないか?」

アルバス「作戦?君がローズに声をかけるきっかけを作るために僕が変装してチンピラみたいにローズに絡みに行った時のことか?あれは、はっきり行って嫌々だったし、結果も散々だったのは君も……」

スコーピウス「違う、違う。例の、あれさ。僕らの時間旅行の最中、魔法省で君は……」

アルバス「僕が?」

スコーピウス「おばさん相手に熱いキスを」

アルバス「やめろ」

スコーピウス「頼まれてもないのに何度も何度も」

アルバス「やめろ!頼まれてはいただろ、僕がロンの姿をしてるんだから何とかしろって、だから……ニヤニヤするのはやめろったら!!」

スコーピウス「そりゃ足止めしろとは言ったけど……世間話でもすればいいだけじゃないか。君はそのおじさんとは仲良しだろ?口調だって奥さんに全く疑われていなかったし」

アルバス「確かにロンおじさんは週の半分以上家に来てるし、どんな何を話すかは想像つくけどさ……緊急だったじゃないか!」

スコーピウス「なのに君ときたら、口を塞いで情熱的に……僕と匿名希望のオーグリー様は扉の向こうで口笛吹いたね。アルバス、やるぅ、って」

アルバス「だって、ロンは、口喧嘩になるとハーマイオニーおばさんにそうするから、自然だって……」

スコーピウス「それで、話始めたと思ったら『子供をつくろう』だなんてね……ウワーの二乗さ」

アルバス「……ぃかよ」

スコーピウス「さあ、認めっちまえよアルバス君?君って、年上……うん?」

アルバス「…………初恋が自分のおばさんだと!!!!!悪いかよ!!!!!!!」

スコーピウス「……」

アルバス「……」

スコーピウス「……あの、なんか。ごめん。ほんの冗談のつもりだったんだ」

アルバス「……君のジョークはいつだって面白いね、まったく」

スコーピウス「うん、その。悪くないんじゃないか?いいや、ちっとも悪くないね。だって、そりゃ、相手は自分のおばさんかもしれないけどさ」

アルバス「いいよフォローは」

スコーピウス「聞けって。ハーマイオニー・グレンジャー=ウィーズリーは誰が見たって魅力的だよ、そう聞くね僕は」

アルバス「まあね」

スコーピウス「マグル出身なんてことものともせずに、君のパパとあのホグワーツの戦いでの大活躍!歴史の本にはたっくさん名前が載ってるよ」

アルバス「政治の本にもね」

スコーピウス「ああ、なんてったって魔法省大臣だ。アルバス、分かるよ。僕が君なら君ときっと同じ気持ちになるさ。それになんて言っても、彼女はローズの母親だ。すばらしい人物に決まってる」

アルバス「結局君はそこにいきつくんだな」

スコーピウス「ただ、何故だか最近色が」

アルバス「その話はしてやるなよ」

スコーピウス「機嫌を直してくれよ。悪かった、本当に。そうだ、スイーツはどうだい?」

アルバス「馬鹿げた歌と一緒ならもらってやるよ」

スコーピウス「そらきた。『スイーツがあれば、きっと友達になれる~♪』ほうら、お菓子の王様、激辛ペッパーだよ」

アルバス「ありがとう、サソリの王様……君いつもどれだけ持ってるんだい」

スコーピウス「いくらでも。何せ僕の友達はこいつが好きだからね」

アルバス「はいはい」

アルバス「そういえば、さっきの……僕らの時間旅行の話だけど」

スコーピウス「……アルバス、いくら年上好きをいじられたからって、また過去に行って幼い頃のおばさんをモノにしようって言うんなら」

アルバス「ちがう」

スコーピウス「いくら友達の君でも……ボク、戦うぞ!!」

アルバス「ロングボトム先生の真似やめろよこの歴史オタク!」

スコーピウス「褒め言葉だ、ありがとう」

アルバス「僕、なんでこいつと友達してるんだろう……」

スコーピウス「追加で激辛ペッパーのストック全部と友達スイーツの歌を中庭で歌わせられたところで」

アルバス「罰ゲームのつもりが君ときたらローズが来た途端ノリノリになるんだもんな」

スコーピウス「あの哀れみの視線、あそこから愛が生まれていくのさ。僕はそう信じてるね。それで、友よ。何を言いかけていたっけ?」

アルバス「……僕らがこの、正しい時代に戻って来た時。あの二つの逆転時計の出自を、父さんは僕らにだけ教えてくれただろう?」

スコーピウス「あー。僕のお祖父さんが欲しがってノットに作らせたもの、うん。ごめん」

アルバス「謝らなくていいんだ、本当、それでも僕らがあんなことをしなければ起こらなかった騒動だし……そのことじゃなくてさ。スコーピウス、君のあの噂のこと、なんだけど」

スコーピウス「ローズとできてるって噂?」

アルバス「それ君発信で君で止まってる奴だろ、いい加減にしろよパン頭」

アルバス「進めるぞ。ほら、君のあの噂……彼女のことは秘匿になってるから、未だにコソコソ言ってる奴がいる、あれだよ」

スコーピウス「ああ、僕が逆転時計を使って過去に行った母上と闇の帝王の間にできた子供なんじゃないか、って奴のことか」

アルバス「あぁ」

スコーピウス「どっこい、闇の帝王と出来てたのは故ベラおばさんで、こさえたのは娘でした!……なんて発表したら世間がどうなるやら。ちょっと見てみたかったなあ」

アルバス「父さんの頭皮が心配になるからやめてくれ」

スコーピウス「それで?そのウワーの三乗な噂が、なんだい?」

アルバス「いや……ノットがそれを作ってる、君のお祖父さんが作らせてる、ってのが、どこか他に、漏れていたなら」

スコーピウス「うん」

アルバス「……君のその噂って、全部お祖父さんのせいなんじゃ」

スコーピウス「アルバス」

アルバス「あっ……ご、ごめん。無神経だった。君も……」

スコーピウス「その件に関してはお祖父様を吊るし上げにして親族会議中だから」

アルバス「…………そ、そうなんだ」

スコーピウス「主にお祖母様が先頭に立って」

アルバス「そうなんだ……」

スコーピウス「お祖母様の怒り狂いようと言ったら……せっかくあのホグワーツの戦いの後、お祖母様のおかげで偶然偶々超ラッキーにも家族全員無罪放免で済んだのに!ってね。僕も全くそう思う」

アルバス「随分な言いようだね」

スコーピウス「僕は歴史オタクだぜ?そのくらい僕の家が危うかったのは分かるさ……お祖父様はこの一件で一層老けこんでしまったよ」

アルバス「まあ、何て言うか」

スコーピウス「ああ、自業自得だ。おまけに泣きながら家を飛び出してパブで飲んでいた時に、客と騒動を起こしてまた厄介になるし」

アルバス「それはひどい」

スコーピウス「ああ、本当に。何でもその金曜日にスタンリーって奴に『このフォイフォイ!』って絡まれて、引っつかんでロードで野蛮な決闘ショーをおっぱじめたらしい」

アルバス「なんでロードだけ……へえ?スタンリーと」

スコーピウス「ああ、金曜にロードで、決闘ショーをね。僕と君のお父さんが、二年生の時に決闘クラブでやったみたいに」

アルバス「本当、詳しいよな君って……僕よりも父さんの昔のことに詳しいかもしれない」

スコーピウス「君は魔法史の授業中もハリー・ポッターの話になると耳を塞いで寝たフリしてるしなあ……でも、これからはきっと大丈夫、そうだろ?」

アルバス「……ああ、そう思う。今度の夏休み、ついに家に泊まりにくるだろ?あー……少しの間、手伝ってくれるかい?」

スコーピウス「少し?とんでもない、アルバス。永遠に、Always!さ」

アルバス「……本当、へんてこな口調の親友を持ったよ、僕は」









魔法省 魔法法執行部


ハリー「…………えーっと、マルフォイさん。いずれあなたには話を聞きに行くつもりだったんですが……まさかこんな形でそれがかなってしまうとは」

ルシウス「……法執行部の部長とは随分と偉くなりましたな?ポッター君」

ハリー「奥さん呼びますか?」

ルシウス「……困ルフォイ」


今度こそ、完

よく考えたらルシウスとナルシッサもうおらん気するわ。まあええか
金ローハリポタよろしく。じゃあの!

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