やよい「伊織ちゃん、今すぐ私を食べて!!」 (62)

やよい「今ならまだ間に合うから、だから早く!」

伊織「何言ってんのよ、あんたを食べるなんてできっこないわ……」

やよい「でも、それじゃ伊織ちゃんが!」ジワッ

伊織「バカね、泣いてんじゃないわよ……」

やよい「だって、だってぇ……」

伊織「あんたには、笑顔が一番似合うんだから……笑いなさい、ほら」スッ

やよい「伊織ちゃん……」


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---某日、765プロ---

やよい「うっうー、おはようございまーっす!」

小鳥「おはようやよいちゃん、今日も元気いっぱいね」

やよい「はいっ、朝ごはんのおかげですよ小鳥さん!」

小鳥「今日も朝ごはんは『もやし』かしら?」

やよい「もちろんです!皆とってもおっきく育ってくれて助かってますー」

小鳥「そうなの……(もやしでよくここまで元気が出るわね、目に見えて痩せちゃってるのに)」

---数日前---

P「へぇ、もやしの栽培を始めたのか」

やよい「そうなんです……八百屋のおじさんが、私が毎日もやしを買うのを見て、『育ててみたら』って声をかけてくれて」

P「それで、種をもらったと」

やよい「はい、『いつもお世話になってるから』って。私はいいて言ったんですけど……」

P「やよいのことだから断れなかったんだろ」

やよい「はい、『自家製もやしは新鮮でうまいぞ』って、それで……」

P「あははは、いいんだよやよい、そういうのはもらっておくもんなんだ。断ったら八百屋さんの好意を無駄にしちゃうしな」

やよい「……それにしても毎日たくさん種をくれるから、悪いかなーって思っちゃうんです」

P「ははは、気にするなやよい」

やよい「お疲れ様でした!」

伊織「やよい、今日は家でパーティがあるんだけど、どうかしら」

やよい「あぅ……誘ってくれてありがとう、でも」

伊織「『もやし』が気になるのかしら」

やよい「はい、皆の様子を見てあげなくちゃいけないから……」

伊織「ねぇやよい、ちょっといいかしら」

やよい「……」

伊織「こう言っちゃなんだけど……あんた、このままじゃダメよ」

やよい「……どういう意味かな、伊織ちゃん」

伊織「もやしばっか食べてちゃダメってことよ、あんなものじゃ栄養失調になっちゃうわ」

伊織「最近のあんたは朝も昼も夜も、もやしばっかり。そんな生活じゃいつか倒れちゃう、あんただけじゃなく家族全員ね」

伊織「……だからやよい、兄妹たちと皆で私の家に」

やよい「もやしを馬鹿にしないで!!」

やよい「もやしは栄養がいっぱいで体にすっごくいいんだよ!」

伊織「だからって、そればっかり食べてちゃダメだって言ってるのよ!」

やよい「そんなことない、もやしは最高だもん!」

伊織「もやしなんて大部分は水分よ、栄養が足りるわけないわ!」

やよい「……伊織ちゃんにはわからないよ、貧しい家の暮らしを支えてくれるもやしの良さなんて解るわけない!」

伊織「やよい、あんたはそんなこと言うような子じゃない……そう思ってたのに」

やよい「伊織ちゃんの分からず屋!もう知らないっ」プイッ

伊織「なによ、そんなにもやしが好きならずーっともやしと一緒にいたらいいじゃない!」

やよい「……じゃあね伊織ちゃん、皆のお世話しに行くから」

伊織「勝手にしなさいっ!!」

長介「お帰り姉ちゃん……どうしたの、泣いてるように見えるけど?」

やよい「何言ってるの長介、晩御飯の準備するから手伝って」

長介「いいけど……今日のメニューは」

やよい「良い合挽き肉が手に入ったからハンバーグにしようかなーって」

長介「姉ちゃんは、何を食べるの」

やよい「私はもやしがあるから、それを食べるよ」

長介「……なぁ姉ちゃん、いい加減にしようよ」

やよい「何言ってるの長介」

長介「もやしばっか食うのやめろって言ってるんだよ!!」バンッ

やよい「あんたも伊織ちゃんみたいなこと言うんだね……」

長介「だって姉ちゃん、ガリガリに痩せちゃって見てらんないよ!今からでも伊織姉ちゃんとこに……」

やよい「材料はこの袋に入ってるから、先に準備お願いね。皆のお世話してくるから」ガサッ

長介「姉ちゃん!」

やよい「皆—、お待たせ」ガラッ

やよい「はわっ、すごい量のもやし、皆よく頑張ったね!!」

やよい「えへへ、こんなにいっぱい育ってくれると嬉しいかなーって!!」

やよい「うっうー、明日のもやし祭りが楽しみ!」

やよい「そうだ、伊織ちゃんも誘って仲直りしよう。きっともやしの凄さをわかってくれるはず!!」


わさわさ……わさわさ……


やよい「気のせいかな、今少し動いた気が……」

やよい「……晩御飯の準備しなきゃ。じゃあ皆、またね!!」

---翌日、早朝、高槻家---
やよい「はわっ、もうこんな時間、寝過ごしちゃった!皆の様子は……」ガラガラ

やよい「よかった、みんな元気みたい」


わさわさ……わさわさ……


やよい「待っててね、今水を替えてあげるからね」


わさわさ……わさわさ……


やよい「うっうー、動いてるように見える!皆の元気が伝わってくるよ!!」


わさわさ……わさわさ……わさぁっ!!


やよい「も、もやしが……飛んだ!?」

きゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!


長介「姉ちゃんの悲鳴!?」ガバッ

長介「何があったんだよ……今行くからな!!」ドタドタ

長介「姉ちゃん!」ガララッ


わさわさ……わさわさ……


やよい「長介……ほかの皆を連れて逃げて!」

長介「こ、これは、もやしが姉ちゃんにまとわりついて……」

やよい「早くしな!このままじゃあんた達までやられちゃう!」

長介「で、でも……姉ちゃんを置いてなんて」

やよい「長介!」

長介「姉ちゃん……ごめんっ!!」ダッ

やよい「皆、ごめんね……私が皆を食べようとしたから怒ってるんだよね、ごめん……ごめんね」


わさわさ……わさわさ……

長介「待ってて姉ちゃん、助けをよんでくるからっ!」ダッ

おじさん「おいっ、長介君っ!!」

おじさん「どうしたんだ、やよいちゃんの悲鳴が聞こえたと思ったら長介君が飛び出して……」

おじさん「お邪魔します、やよいちゃん、大丈夫かい?」ガラガラ


わさわさ……わさわさ……


おじさん「何だあれは……も、もやしの塊?」ゴクリ


わさわさ……わさわさ……わさぁっ!!


おじさん「うお!?もやしが動いた……」

何だ・・・この状況・・・。

キャッキャウフフだとおもったらホラーだったでござる

おじさん「くそ、これでも喰らえ、バケモノめっ!!」ブンッガンッ

おじさん「ど、どうだ……う、ぐぁっ、腕にもやしが……や、やめろ、やめ」メリメリ


ブチン


おじさん「ぎゃあああああぁぁぁぁぁ、腕が、腕がァ!!」ジタバタ

「ごめんなさい、おじさん」

おじさん「その声は、や、やよいちゃ、ぐあぁぁぁ」

「大丈夫、傷はもやしを食べれば治ります……もやしは栄養満点ですから」

おじさん「く、口にもやしが入ってく、がっ、助け、助けてっ」ジタバタ

ぎゃあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

何というもやしエイリアン……

また例の作者か?

---765プロ---
伊織「おはよう、ございます……」ガチャ

小鳥「おはよう伊織ちゃん、今日は早いのね」

伊織「やよいは……」

小鳥「まだ来てないわ、珍しいわね、伊織ちゃんの方が早く来るなんて」

伊織「えぇ、ちょっとね」

小鳥「……大丈夫よ伊織ちゃん、安心して待ってなさいな」

伊織「でも、昨日あんなこといっちゃったし、もしも来てくれなかったら、私……」

小鳥「……(やよいおり展開、ktkr)」


『臨時ニュースが入りました!大量のもやしが発生しているとの報告が入っています』

『現場の映像がありますのでご覧ください』


伊織「これは……やよいの家じゃない!」

小鳥「なにこれ……もやしが動いてるわ(触手プレイに変わる『もやしプレイ』が拝めるかも)」

P「空を覆い尽くすほどの黒煙……何が起きているんだ」

伊織「まさか、やよいはまだあの家の中にいるんじゃ……」


ガタンッ


小鳥「誰……!?」

長介「ハァ……ハァ……」

伊織「長介……どうしてここに!」

長介「お願い皆……姉ちゃんを助けて!!」

P「も、もやしが暴走したって!?」

伊織「じゃ、じゃああんたは、やよいを置いて逃げてきたっていうわけ!?」

長介「そんなこと言ったって、姉ちゃんが行けって……」

伊織「だからって、やよいを置いてくるなんて……歯食いしばりなさいっ!」スッ

小鳥「ダメよ伊織ちゃん!」

伊織「……!」

小鳥「ここで長介君をぶっても何も始まらないわ!(残念ながら、伊織×長介は有り得ない)」

伊織「だったら、だったらどうしたらいいのよ……」ガクッ

伊織「やよい……私が『ずっと一緒にいろ』なんて言ったからこんな目に」

伊織「助けたいのに……あのお化けもやしをどうにかしないとどうにもならない」

伊織「わからない、どうしたらいいの……わからないわよ!!」


「諦めるにはまだ早いの!弱気になるなんて、でこちゃんらしくないって思うな!!」

>>15
やよいを取り巻く怪異、
つつましく穏やかなやよいおり、
安定の小鳥さん、
まさか…「産まれる」の人?

伊織「美希……」

美希「お化けもやしをどうにかしなきゃいけないなら、どうにかしたらいいだけなの、あはっ☆」

伊織「ふざけないで!それができないから困ってるんじゃない……」

美希「でこちゃんは知らないかもしれないけど、もやしは暗いところが大好きなんだよ」

伊織「……!!」

美希「ここでミキからのクイズなの、もやしの苦手なものはなーんだ?」

伊織「ま、まさか……」

美希「正解は、キラキラのの究極、『光』なの☆」ドヤァ

伊織「光……!!」

伊織「ありがとう美希、おかげで突破口が見つかったわ……新堂!」

美希「礼には及ばないの、ふふん(キラキラって言いたかっただけっていうのは秘密なの)」

伊織「新堂っ!」

新堂「はい、伊織お嬢様」

伊織「話は聞いてたでしょう、支度をお願いするわ」

新堂「かしこまりました……」

P「新堂さん、支度はここにいる全員分お願いします」

伊織「ちょ、バカ言わないで!危ないんだから私一人で行くわ」

P「バカ言ってんのはお前だ、伊織。皆の顔を見てみろ」

伊織「あ、あんた達……」

P「俺たちは仲間だ、こういう時こそ団結しないでどうするんだ」

伊織「……わかったわ、足手まといにだけはならないでよね、にひひっ」

真「うわぁ、このパワードスーツ凄いや、力が湧いてくるみたいだ」ビュンビュン

響「これでダンス踊ったら凄そうだぞ!!」ササッササッ

雪歩「これならどこまでだって穴掘りできそうですぅ」ザクザク

伊織「ふふ、着るだけで重機並みのパワーが身に付き、一般的な銃弾なら弾いてしまう防御力を得る、水瀬財閥の技術の結晶よ!」ドヤァ

春香「こっちは……うわっ眩しぃっ」

美希「喰らうの春香、ミキのキラキラビームだよ、あはっ☆」

律子「こら美希、事務所の中で使っちゃダメでしょ!!」

真美「んっふっふ〜、これはいたずらに使えそうですな、亜美隊員」

亜美「そうですな真美隊員、喰らえ律っちゃん!」ペカー

あずさ「あらあら〜律子さん真っ白、うらやましいわぁ」

貴音「この白さ、月を思わせますね……秋月だけに」ボソッ

千早「秋月だけに……くっ、ふふふ」プルプル

伊織「言い忘れたけど、その光を見ると失明するらしいわよ」

美希「」

亜美「」

伊織「さて皆準備はいいかしら」

真美「いおりん隊長、準備万端でありますっ」ザッ

響「いつでもいけるぞ!」

P「よし、皆『やよい救出作戦』開始だ!……隊長、いつもの頼む」

伊織「何よアンタまで……いくわよ皆、765プロ、ファイトォ……」

一同「オー!!」

特殊部隊員「なんてことだ……こんな任務初めてですよ」

特殊部隊長「俺もだ……まさかこんなことが現実になるなんてな……いいかお前達、邪魔なもやしは除去してかまわない、原因の究明に全力を尽くせ!」

特殊部隊一同「イエッサー!!」

隊長「よし、では、総員前進!!」バッ

P「待ってくれ、俺たちも一緒に行かせてくれ!」

隊長「誰だ貴様らは、どこの部隊だ(見たことないスーツだな)」

伊織「私設部隊『765エンジェル』よ!!」

隊長「765……あのアイドルグループか!?邪魔だ、帰れ」

伊織「邪魔とは何よ……これでも邪魔だっていうの」ガバッ

隊長「ぐぁ……何をする!(このスーツ、パワーが桁違いだ)」

隊長「わかった、ど、同行を許可す、が、あぁっ!!」

伊織「わかればいいのよ、にひひっ」

亜美「765プロ、すっすめ→やよいっちを助けろぉ!!」ダダッ

隊長「くそっ……俺たちも行くぞ、小娘に後れを取るな!」

隊員A「無茶ですよ隊長、奴ら身のこなしが軽すぎる、重装備の俺たちじゃついてくのがやっとですよ」

隊長「バカ、口を動かす暇があったら体を動かせ!」

隊員B「隊長、後ろからもやしが迫ってきます!」

隊長「もやしが動くという報告はホントだったのか……火炎放射器で焼き尽くせ!」

隊員「イエッサー」ボワァァァァァァァァ


わさわさ……わさわさ……


隊員C「ダメです、効果ありません」

隊長「ば、ばかな……水分が多すぎるのか……!?」

隊長「ここまでか……」


ピカッピカッ
わささささささささっ……


隊長「な、なんだ!?」

美希「あはははは、ミキのキラキラビームでお化けもやしが逃げてくの、あはっ☆」

真美「真美もいるよん、ミキミキだけじゃかわいそうっしょ→」ペカァ

美希「ハニー、でこちゃん、ここはミキたちに任せて先に行くの!!」

伊織「あんた達……頼んだわよっ」ダダッ

隊員A「た、助かった……」

隊長「くそっ……また後れを取ってしまった!」

律子「あの子たち、大丈夫かしら……」

あずさ「大丈夫ですよ律子さん、あの子たちならしっかりやれますよ」

律子「でも、二人とも中学生だし……」


わさわさ……わさわさ……


P「今度は前だ!!」

律子「来たわね……今度は私の番よ!」ペカッ

あずさ「私も頑張りますよぉ、え〜いっ」ペカァ

亜美「これは亜美も入るしかないっしょ→、さぁ、進んでくださいキャプテン!!」ペカァ

伊織「ありがとう、皆!」ダダッ

隊長「ハァハァ」

隊員A「ゼェゼェ」

隊員B「ねぇ隊長、俺たち完全に空気ですね……」

隊長「うるさい、黙って進め!!(くそ、くそっ……)」

P「やよいの家まではもう少しだ、皆、頑張れ!」

春香「プロデューサーさん、あれっ!」

伊織「何あれ……人型のもやしの塊、まさかっ!」

隊長「出たなバケモノめ!奴をぶちのめして汚名を返上するぞ、総員、RPG用意!」

伊織「RPGですって!?ダメ、やめて!!」

隊長「発射!!」


ボシュウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ


伊織「やよいぃーーーーーーーーーーーー!!」

シュウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……


P「腕で受け止めた!?」

春香「もやしがクッションになってるみたいですね」

隊長「バカな……これでは弾頭が炸裂しないじゃないか……ふざけるんじゃねぇ!」ジャキッ

隊長「いい加減にしやがれ、これ以上俺たちの顔に泥を塗るなぁ!!」

貴音「やめなさい、無粋ですよ」ガシッ

隊長「何しやがる……離しやがれ!!」

貴音「……どの道あなた方ではかの者は倒せません、負けを認めなさい」グニャッ

隊長「銃身が、折れた……くそぉ!!」

貴音「水瀬伊織、今のうちにらいとを!」

伊織「言われなくてもやってやるわよ、やよいから離れなさい、もやしどもっ」ペカァ


わさささささささっ……


千早「見えて来た……あれは、高槻さん、じゃないわ」

おじさん「うぅ……」

P「大丈夫か!?」ユサッユサッ

おじさん「眩しい……眩しい……!」

伊織「危ない、そいつから離れて!」

おじさん「ウボオオオオオオオオォォォォォ」ビュビュビュビュ

P「くうっ、口からもやしを吐きやがった」シュタッ

貴音「……あなた様、伊織、ここはわたくしにお任せください」

伊織「一人で相手しようっての?」

貴音「ふふふ、こういう相手は1対1の方が逆に戦いやすいのですよ、さぁお行きなさい!」

伊織「死ぬんじゃないわよ、貴音……」

貴音「心得ております、さぁ、早く」

伊織「ようやくここまで来たわ……」

P「すごい煙だな、これも日の光をよけるための奴らなりの方法か……」

伊織「いくわよ皆、気を引き締めて……」

真「危ない、伊織!!」ドカッ

伊織「痛っ!何するのよまこ、と……!?」

真「ぐぁああ!!」

P「さっきの奴か!」

千早「まさか、あの四条さんが、負けた!?」

響「うわあああぁぁぁぁ、真を離せっ!!」ブチブチブチブチッ

真「ぐっ……げほっ、た、助かったよ、響」

響「お前……貴音をどうしたんだ」


わさわさ……わさわさ……


響「真、手を貸してくれる?」

真「あぁ、もちろん。ボクもやられっぱなしじゃ気が済まないしね!」パキポキ

響「皆、行って!ここは自分たちが食い止めるぞ!!」

真「ボクたちのコンビネーションで、骨抜きにしてあげるよ」バッ

伊織「二人とも……死なないでよ」ダダッ

響「お互いにね……さぁ、行くぞっ、貴音の仇、討たせてもらうっ!!」

伊織「そんな、こんなことって……」

P「道が瓦礫でふさがってて通れない……さすがにこの量じゃいかにパワードスーツがあると言っても……」

雪歩「ついに私の出番ですぅ、少し待っててくださいね!」ザクザク

P「そうか、雪歩の穴掘りなら地下からいけるな!」

雪歩「ひんそーでちんち」

春香「うわわっ、後ろからもやしの大群がっ!」

千早「私達も出番のようね……春香!」ペカァ

春香「了解、千早ちゃん」ペカァ

千早「水瀬さん、今のうちよ!」

春香「やよいをよろしくね!」

雪歩「貫通しましたぁ!!」

伊織「……気をつけてね」ダダッ

雪歩「この真上がやよいちゃんの家ですぅ」

伊織「そう、ありがと雪歩。あなたは脱出経路の確保をお願い」

雪歩「わかりましたぁ」

伊織「プロデューサーは、雪歩に着いててあげなさい」

P「待て、それじゃお前は一人で行くつもりか……!?」

伊織「大丈夫、安心しなさい。それに得体のしれない地下の方がよっぽど危険よ、雪歩をよろしくね」

P「わかった、気をつけろよ伊織」

伊織「この私を誰だと思ってるの?スーパーアイドル、水瀬伊織ちゃんよ!!」ドヤァ

伊織「それじやあね、二人とも」

P「『じゃあね』じゃなく、『またね』だろ?」ニヤッ

伊織「……バカ」スッ

伊織「ここが、やよいの家……やよい、今助けるからね!!」


わさわさ……わさわさ……


伊織「来たわね……喰らいなさい!」ペカァ


わさわさ……わささささささささっ!


伊織「あんたら雑魚と遊んでる暇はないの、やよいを出しなさい!」

伊織「やよい、どこにいるの、やよい!!」ガラガラッ

伊織「くぅ、家の中までもやしだらけ……急がないと!」ペカァ

伊織「寝室はここね……やよい!!」バァン!


わさわさ……わさわさ……わささぁっ!!


伊織「どきなさい、邪魔よ!」ピカァ


わささっ


伊織「……人型のもやし塊、今度こそ見つけたわよ、やよい!!」

伊織「やよい、私よ!迎えに来たわよ……離れなさい、もやしどもっ!」ピカァ


わさささぁ……わささぁ……わさささささささっ!


伊織「ウソ、光を嫌がらない……きゃっ!?」グイィ

伊織「捕まった……離しなさい!!」ブチブチ……

「ギャアァ、イタイ、イタイィ」ブゥンッ

伊織「や、やよい……うぎゃっ!」


ガシャーーーーーーーーーーン!!


伊織「ぐっ、はあぁっ!」

伊織「パワードスーツがあるのにこの威力……もやしって一体」


わさわさ……わさわさ……


伊織「まずい……このままじゃやられる」

隊員A「ハァハァ……隊長、危なかったですね」

隊長「……」

隊員B「あの銀髪の女がいなかったら、やられていたのは自分たちでした」

隊長「……」

隊員C「今からでも遅くない、撤退しましょう、自分たちにできることはないですよ」

隊長「……黙りやがれぇっ!!」ガガガガガガガガガ

隊員C「ぐあぁぁぁぁぁ!」

隊員A「な、なんてことを……」

隊長「いいから黙ってついてこい、つべこべ言ううやつは撃ち殺す!……お、あれは」


わさわさ……わさわさ……


隊長「ふふふ……飛んで火にいる夏の虫だぜ、おい、アンチマテリアルの用意をしろ」

隊員A「しかし隊長、あのもやしの中には人が……」

隊長「構うもんか、中身ごと吹っ飛ばしてやる……撃たれたくなきゃ準備しろ!」

わさわさ……わさわさ……


伊織「(か、身体中が痛い……どうやらここまでみたいね、ごめんなさい、皆、私もう)」


わさわさ……わささぁぁっ


伊織「(なに、局所的にもやしが避けて……あれは、レーザーポインタ!)」

伊織「(光源は、アンチマテリアル……!あんなもので撃ったらやよいまで貫通しちゃう)」


わさわさ……わさわさ……


伊織「だめ、やよい、来ちゃだめぇ!」

隊長「ヒャッハァ、喰らえぇぇぇ」ズガーン

伊織「だめえええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


グワシャーーーーーーーーーーーーン!!

わさわさ……わさわさ……


伊織「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ブシュウウウウウウウウ

隊長「まさか……俺の狙いは完璧だったはず……あの小娘が勝手に動いて、ははは」

隊長「お、俺は悪くねぇ、俺は、俺は……はは、ははははは」

伊織「痛い……痛い痛い腕がいた……」

伊織「腕が……無い」

伊織「きゃああああああああああああああああああああああああ」


わさわさ……わさわさ……


「伊織……ちゃん?」

「伊織ちゃん、どこ、どこにいるの……」


隊長「今度こそ、外すもんか……へへへ」ジャキッ


「見えない……見えないよ……お願い皆、今だけは視界を返して」ブチブチ


伊織「ま、まだ撃つ気なのね……やよいは、やよいだけは、私が守って見せるんだからぁ!」


「見えた、伊織ちゃん……なんで、いきなり抱き着いて……」


グワシャーーーーーーーーーーーーン

伊織「あ……がぁっ!」ブシャアアアァァァァ


「伊織……ちゃん」


隊長「ま、まさか……二回も外した……夢だ、これは悪い夢……」


「血が出てる……伊織ちゃん、しっかりして、伊織ちゃん!!」


伊織「ざまぁ、みなさい、やよいには危害は加えさせないわ……でもこれ以上はきつい、かも」ガクッ


「お願い皆、今だけは、体の自由を、私に返して……」


わさわさ……わさわさ……


隊長「へへ、三度目の正直だ、次こそ決める!!」

伊織「くっ、やよい……」ガバッ

やよい「伊織ちゃんっ!!」

伊織「!……やよ」


ヒュンッ……グワシャァ……

伊織「……」ガクッ

やよい「い、伊織ちゃん!!」

伊織「やよい……私がわかるのね」

やよい「伊織ちゃん、喋っちゃダメ」

伊織「ごめんねやよい、きっともやしをバカにした罰が当たったのね……」

やよい「伊織ちゃん、今すぐ私を食べて!!」

やよい「今ならまだ間に合うから……だから早く!」

伊織「何言ってんのよ、あんたを食べるなんてできっこないわ……」

やよい「でも、それじゃ伊織ちゃんが!」ジワッ

伊織「バカね、泣いてんじゃないわよ……」

やよい「だって、だってぇ……」

伊織「あんたには、笑顔が一番似合うんだから……笑いなさい、ほら」スッ

やよい「伊織ちゃん……」

やよい「ごめんね、私がもやしばっかり食べてもやしさんたちを怒らせたから……」

伊織「そんなことない、やよいは悪くない……」

やよい「伊織ちゃん……」ポロポロ

伊織「もう一回、もやし祭り、やりたかったわ……」ガクッ

やよい「……」スッ

やよい「許さない……伊織ちゃんにひどいことした人たち」

やよい「もやしさんたち、私の身体皆に貸すよ……だから」

やよい「やっつけて……この世界を、もやしで埋め尽くしてっ!!」


わさわさ……わさわさ……

どうせ春香が千早を食べてるとかの作者だろ


隊長「ふへへへ、バカだあの小娘、バケモノをかばって逝っちまいやがったぜ」

隊長「来やがれバケモノ、この俺が相手だ、へへへ」


わさわさ……わさわさ……


隊長「喰らえ、アンチマテリアルゥ!!」

ズガーーーーーーーン

隊長「……」ガクッ

隊員A「いい加減にしやがれ……ざまぁみろ、行くぞ隊員B」

隊員B「あぁ……」


わさわさ……わさわさ……


やよい「そっか、伊織ちゃんにひどいことした奴はいなくなったんだ……」


わさわさ……わさわさ……


やよい「そうだね、伊織ちゃんを助けなきゃ」


わさわさ……わさわさ……


やよい「本当に、助けられるんだね?」


わさわさ……わさわさ……わささあっ


やよい「そうだったね、もやしは最高だもんね」


わささっ……わさわさぁ……


やよい「ありがとう、皆……」

伊織「……ハッ!?こ、ここはやよいの家の前、なの」

伊織「私は、何をして……そうだわ、やよい!」

伊織「やよい、起きて、しっかりしなさいっ!!」ユサユサ

やよい「あぅ……伊織ちゃん……」

伊織「よかった、やよい……」ガバッ

やよい「伊織ちゃん……」ダキッ

伊織「ごめんねやよい、もうもやしのことバカにしない、認めるわ、もやしは最高よ!」

やよい「うん……わかったからこれを着て欲しいかなーって……丸見えだよ、伊織ちゃん」

伊織「えっ、うそっ!スーツが、壊れて……」

やよい「どうしたの、伊織ちゃん」

伊織「な、なんでもないわ……早く服貸してよっ///」

やよい「……」

P「おーい、伊織!!」

伊織「プロデューサー……それに、皆も!!」

美希「でこちゃん、お疲れ様なの!」

亜美「いおりん隊長、さすがであります!!」

真美「やよいっち、お帰り→」

真「やれやれ、美味しいところは全部伊織のモノかぁ……」

響「自分たちだって頑張ったし、いいじゃないか」

春香「春香さんだって、頑張りましたよっ!」

千早「春香はもやしに躓いて転んでただけでしょう」

律子「まったく、何やってんだか」

あずさ「あらあら、律子さんだって、悲鳴あげてたくせに〜」

雪歩「みなさん、こっちから出られますよ、ついてきてください」

P「さぁ、帰ろうか皆!」


こうして、やよい救出作戦は大成功に終わったわ
スーパーアイドルの私が失敗するなんて有り得るわけないけど、さすがに撃たれたときは……撃たれたの、私?
まあいいわ、帰ったらうーんと休まなくちゃ。だってこんなに眠いんだもの……

ザッ……ザザッ……



『臨時ニュースをお伝えします。早朝、突如として発生した大量のもやしはその勢力を広げ日本各地へ拡大している模様です』

『我々の放送局のシェルターも、いつまでもつかはわかりませんし、日本にいる何人がこの放送を見ているかはわかりません』

『しかし、可能な限り我々は放送を続けていく所存であります。今後とも○○TVをよろしくおね』


プツッ……



わさわさ……わさわさ……


------------------------------------------------------------おわり--------------------------------------------

おわりです
もやしの良さが伝わったら嬉しいかなーって
それではもやしの様子を見て来ます

乙*'ヮ')乙<もやし(低音)

わさわさ……わさわさ……

伊織のデコのやつも書いてたか?

>>19
残念、違います

>>42
ご名答

>>51
私にはあんないいssは書けません

美希「ほらほら、ミキのキラキラビームの味はいかが、なの!」ペカァ

真美「ミ、ミキミキ……」

美希「あはは、ミキに敵はいないの、ミキは今世界一キラキラしてるってカンジ」ペカァ

真美「ミキミキってば!」

美希「何なの真美、邪魔しないで欲しいの」

真美「すごく、言いにくいんだけど……これ、真美のやつ」


『No battery』


真美「もう、ダメみたい……」

美希「……そっか、最期くらいハニーと二人っきりが良かったな」チカッ…チカッ

真美「もう、真美がいるじゃん……」ガバッ

美希「真美じゃハニーには、遠く及ばないの……」ダキッ


『No battery』


真美「ねぇミキミキ、いおりんはやよいっちのとこに行けたかな?」

美希「でこちゃんならきっとうまくやるの……ミキはお昼寝の時間なの、あふぅ」

真美「ねぇ、私も一緒に寝ていい?」

美希「真美ったら、甘えん坊さんなの……おいで」

真美「うん、おやすみミキミキ……」


わさわさ……わさわさ……


亜美「ひぃ、律っちゃん……」

あずさ「あ、あらあらぁ……これは少しまずいかしらぁ?」

律子「あずささんも後ろに隠れてください!」チカッ、チカカッ


『No battery』


律子「そんな、私のもバッテリーが……」

亜美「も、もやしが来る……」

律子「まだまだやりたいことはいっぱいあったのに……」ジワッ

あずさ「律子さん……えいっ」ムニュ

律子「あ、あずささん?」

あずさ「泣いてる律子さんなんて、見たくないですから……」

亜美「ずるい、亜美も亜美も!!」

あずさ「あらあら、いらっしゃい亜美ちゃん」ムニュ

亜美「えへへ……いい匂い、こうしてると落ち着くね」

律子「……うぅ、プロデューサー殿ぉ」グスッ

あずさ「律子さんたら……最期くらい笑いましょうよ、ねっ?」グイィ

亜美「うあうあ〜律っちゃんの顔、ちょ→面白いYO」ケタケタ

律子「……」クスッ


わさわさ……わさわさ……

貴音「なかなか手強い相手でした……しかし、わたくしの辞書に敗北の二文字は存在いたしません」

貴音「さて、止めを刺して早々に皆に合流しなくては……」スッ

貴音「あの者たち、まだあんなところに……立ち去れと申し上げたのですが」


わさわさ……わさわさ……


貴音「いけません、わたくしとしたことが、目を離してしまいました」

貴音「しかし、後は止めだけだったというのに、逃げられるとは。もやしとは真、面妖な……」

貴音「見つけました……だから早く立ち去れと申し上げたのに、はぁっ!」シュバッ






隊員A「た、隊長……もうだめです、追いつかれる!」

隊長「くそ、今度こそ終わりかっ!」


わさわさ……わささささささぁっ!


隊長「……な、何ともない、だと」

隊員B「隊長、アレ!」

貴音「くっ、うぅ……早く、お行きなさい!」

隊長「……」ダダッ

貴音「不覚……このわたくしが、後れをとろうとは」

貴音「……しかし、ただでは終わりません。せめて最後に一矢を報いてみせましょう」


わさわさ……わさわさ……

真「くそっ、こいつなんなんだよ、どんなに殴っても怯みもしない……」

響「諦めるな真、こいつは貴音の仇、自分が……なぁ真、なんだかあいつ、苦しんでないか」

真「ホントだ……ボク達の攻撃じゃびくともしなかったのに、膝をついてる」

響「何かがもやしの中から……あ、あれは、貴音!」

貴音「くぅ……こやつの神経に干渉するのにだいぶ時間がかかってしまいました」

響「貴音……貴音なのか?」

貴音「響、今のうちにこやつに止めを刺しなさい。私が抑えている今が好機です」

響「でも、そんなことをしたら貴音は……」

貴音「何を言うのです響、ここでこれを討たなければ皆に迷惑をかけてしまいます、さぁ早く!!」

響「無理だ……自分に貴音を殺すなんてできないぞ!」

貴音「ぐぅ……もう、抑えておけません……響の優しさが命取りになろうとは!」

響「貴音……」


わさわさ……わさわさ……


真「響、逃げろ!」

響「貴音、今自分もそっちに行くからな……」


わさわさ……わさわさ……むにゅぅう


真「響が、もやしに飲まれた……もうだめだ、おしまいだ」ガクッ

真「ははは、もう、どうにでもなればいい、ははは……」


わさわさ……わさわさ……むにゅぅうう

千早「春香、こっちよ!萩原さんの掘った穴に」グイィ

春香「うんっ待って千早ちゃん、そんなにひっぱっちゃ……あっ」


ドンガラガッシャーーーン


千早「春香!」

春香「えへへ、転んじゃった……うっ、あ、足がっ」ズキッ

春香「行って千早ちゃん、私にかまわず逃げて!!」

千早「そんなこと、できるわけないじゃない……それに見て穴の方」


わさわさ……わさわさ……


春香「穴の中から、もやしが……」

千早「どうやら、ここまでのようね」

春香「千早ちゃん」ガバッ

千早「春香っ」ダキッ

春香「私達、ずっと一緒だよ……死んでも生まれ変わっても、いつまでも!!」

千早「えぇ、一緒よ春香……覚悟はいいかしら」

春香「うん……引き金は、同時にね」





ターーーーーーンッ



わさわさ……わさわさ……


P「まさか地下にまでもやしがいるなんて、思わなかったな、ははは」

雪歩「プロデューサー、私達、どうなるんでしょう……」

P「わからない……もやしに飲まれたが、別に悪い気分じゃないよな」

雪歩「はい、むしろ力が湧いてくるみたいで、いい気分ですぅ」

P「皆はどうしただろうか、無事に逃げきれてるといいんだが……」

P「……いや、こんないい気分になれるなら、もやしに飲まれるのもアリかもしれないな!!」


わさわさ……わさわさ……


伊織「やよい……やよい……」クスクス


「伊織ちゃん、幸せそうな顔してる」


伊織「もやし祭り……みんな一緒……ふふふ」


「大丈夫、伊織ちゃんは私が守るから。もやしがあれば、伊織ちゃんは絶対死なないから。だってもやしは……」


伊織「……もやしは、『最高』だもんね、やよい」





わさわさ……わさわさ……





---------------------------------------------------------------おわり--------------------------------------

こんどこそおわりです
もやしの力は無限大、皆ももやしを食べて、やよいちゃんみたいな元気な人になりましょう



なんだこれ……

つーかゾンビとかに殺られるならまだしも、もやしにってのが凄いシュールだ……

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