穂乃果「この前体験しちゃったんだけど」 (29)

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穂乃果「穂乃果この前…しちゃったんだけど」 - SSまとめ速報
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穂乃果「穂乃果、この前体験しちゃったんだけど」

海未「…何をですか?」

穂乃果「忍者!忍者だよ!」

海未「…は?」

穂乃果「え?海未ちゃん忍者知らない?」

海未「いえ、知ってますよ?」

穂乃果「だよね?知ってるよね?」

海未「当たり前じゃないですか」

穂乃果「この辺にさ昔忍者がいたって言うカラクリ屋敷があるの知ってる?」

海未「初耳ですけど…この地で産まれ育って早16年となりますが聞いた事ないです」

穂乃果「え?海未ちゃんって産まれて16年しか経ってないの?16歳?あっ、そっか!海未ちゃん3月生まれだもんね?穂乃果は17歳だから先輩だね!でも安心して?μ'sは先輩禁止だから!これからも敬語は使わなくて良いからね?」

海未「…何が言いたいのですか?」

穂乃果「だから敬語は使わなくて良いのに…あっ、そうか海未ちゃんはいつも敬語だもんね?今まで気を使ってくれてたんだね~」

海未「…帰ります」

穂乃果「あっ、ウソウソ冗談だから~」


海未「では、ちゃんと話して下さい。ふざけないで


穂乃果「…わかったよ」

海未「よろしい」

穂乃果「そこの屋敷はね伊賀?甲賀?どっちだっけな?まあ、とにかくどっちかの忍者が居たって噂の屋敷なんだけど…」

海未「伊賀も甲賀も関西ですよね?東京じゃないですよね?」

穂乃果「そんな事はどうでもいいの」

海未「いいですか?重要な気がしますが」

穂乃果「でね、そこの屋敷はさ当時はこう忍者で溢れてたらしいんだけどね」

海未「溢れてた?忍者で溢れてたんですか?え?いいんですか?溢れちゃって?忍者って基本的に隠れ忍ばなきゃいけないのではないですか?」

穂乃果「建物の中だから良いんだよ…きっと」

海未「そうですかね…納得いかないのですが…」

穂乃果「でも、悲しいね…少子化だからさ…忍者になる人が居なくて屋敷も衰退してったんだって…」

海未「いや…え?少子化って?何時の話をしてるのですか?昔の話ですよね?」

穂乃果「…まあ…きっと当時は忍者不足が社会問題だったと思うんだよね」

海未「そんなわけないでしょ」

穂乃果「それは分からないじゃん…海未ちゃんだってその時代に居た訳じゃないじゃん…穂乃果より年下なのに」

海未「関係ないでしょ。何百年前の話だとおもってるんですか」

穂乃果「…さあ?」

海未「…」

穂乃果「もう、海未ちゃんのせいで話が進まないなぁ」

海未「あっ!私忍術使えるかもしれません!穂乃果で試して良いですか?安全は保障出来ませんが」

穂乃果「ごめん…海未ちゃん物騒だよ…」

海未「あなたがそうさせるのでしょ」

穂乃果「もう、ごめんってば。でね、そんな屋敷があるなら行かない訳にはいかないでしょ?」

海未「そうですか?」

穂乃果「行って来ました」

海未「相変わらずの行動力ですね」

穂乃果「穂乃果は真正面から屋敷に挑んだんだよ 」

海未「…はあ」

穂乃果「でもカラクリ屋敷って凄いよね?ドアがね、何もしてないのに勝手に開くの…」

海未「そうなのですか?」

穂乃果「うん。勝手に開くし開いた瞬間にピロピロピ~ってね鳴るの」

海未「え?ちょっと待ってください?それ本当にカラクリ屋敷ですか?自動ドアじゃないですか?話を聞いているとコンビニの自動ドアの様に感じるのですが?」

穂乃果「違うよ。コンビニな訳ないじゃん。きっと侵入者が来た時にわかるようにしてるんだよ」

海未「…本当ですか?」

穂乃果「うん」

海未「…いまいち信用出来ません」

穂乃果「でね、まあ穂乃果は誰にも見つかる事なく屋敷に入ったの…だって今は忍者が住んでないから!」

海未「そのくだりいります?」

穂乃果「必要だよ」

海未「そうですか」

穂乃果「うん。でね、入ってすぐにね廊下が二手になってるからね穂乃果はどっちに進もうかな~って思ってたらね」

海未「…思ってたら?」

穂乃果「急にね物音がするからそっちを見たらね」

海未「…見たら?」

穂乃果「にゃ~って」

海未「なんだ猫だったんですね」

穂乃果「穂乃果ドキッしたからさ」

海未「凛に向かって怒ったのですか?分かってましたからね?あっ!これは凛のくだりだって。いつもそうですもんね?分かってた上でノッてあげたんですからね?」

穂乃果「うん…まあ、凛ちゃんなんだけどね…あっ!これがつり橋効果ってやつなんだって思ったよ」





海未「え?怒ったんじゃないんですか?凛に恋心を抱いたんですか?つり橋効果で?」

穂乃果「まあ、すぐに凛ちゃんは違うなぁ~って思ったけどね」

海未「はあ…まあ、凛は女の子ですしね」

穂乃果「それに凛ちゃんは穂乃果にとって妹みたいな感じだしね」

海未「…そうですか」

穂乃果「で、凛ちゃんが急に叫ぶからどうしたの?って聞いたらね片方の道が塞がっちゃって進めないって言うの」

海未「ええ?どう言う事ですか?」

穂乃果「あのね、凛ちゃんがねテンションが上がっちゃってねまきびしを撒いたの」

海未「え?まきびしを?」

穂乃果「忍者の屋敷だからって用意してきたんだって」

海未「凛の行動は理解出来ませんね」

穂乃果「凛ちゃんにはまきびしよりマタタビのが似合うよね?」

海未「いや、どっちも違うと思いますけど」

穂乃果「でね、進めないからどうしようかなって思って」

海未「もう片方の道を進めばいいでしょう」

穂乃果「まあ、そうなんだけどね。希ちゃんがさ…」

海未「…え?希も居たのですか?…また、私以外皆いたのですか?」

穂乃果「…」

海未「何で黙るのですかぁ」

穂乃果「…希ちゃんがね忍術を使えるって言うからさ…」

海未「私の話はスルーですか?」

穂乃果「まあ…ね?海未ちゃんには内緒で行ったからさ」

海未「何故ですか?」

穂乃果「…察して?海未ちゃん察して?」

海未「嫌われてるのですか?」

穂乃果「違うから、もっとポジティブに考えてくれていいから、ね?」

海未「本当ですね?」

穂乃果「うん」

海未「それで?希の忍術とは?」

穂乃果「海未ちゃん?忍術って何を知ってる?」

海未「分身の術とか…火遁の術ですかね?」

穂乃果「希ちゃんは風遁の術が使えるって」

海未「風遁?」

穂乃果「うん。背中に背負った機械でねまきびしを吸い込んだの」

海未「…希はゴーストバスターですか?忍術じゃないでしょう?思いっきり機械と言ってるじゃないですか!」

穂乃果「まあ…そうなんだけど…実はそれは海未ちゃんへのプレゼントだったんだけど…そもそも海未ちゃんにゴミを吸うカラクリをプレゼントしようと思って皆で集まったその帰りだったんだけどね…屋敷に行ったのは」

海未「は?掃除機を?私に?何故?」

穂乃果「だって、海未ちゃんいつも部室の掃除してるからさ…はい!プレゼントだよ!」

海未「あ、ありがとうございます」

穂乃果「これからも掃除頑張ってね」

海未「…穂乃果もしてください」

穂乃果「でね、希ちゃんが全部吸ってくれたからさ」

海未「そもそも、掃除で吸えたのですか?…あっ、掃除に何か入ってますね」

穂乃果「でしょ?最近の掃除機は凄いね!」

海未「せめて中身を出しといて下さいよ…全く…自分でやるから良いですが……これ…まきびしじゃなくってこんぺいとうじゃないですか」

穂乃果「え?嘘?…本当だ…」

海未「気がつかなかったのですか?」

穂乃果「なんかカラフルだなぁとは思ったんだけどね…デコレーションしてるのかと…ほら?今時って何でもデコレーションするからさ」

海未「そんなわけないでしょう!他の皆は何も言わなかったのですか?」

穂乃果「あ~、真姫ちゃんとか凛ちゃんを怒ってたかも」

海未「絵里は?絵里は何も言わなかったのですか?」

穂乃果「ハラショーって言ってたよ?」

海未「それだけ?」

穂乃果「うん。まあ、ロシアには忍者居ないからね」

海未「絵里は日本も長いのですよね?」

穂乃果「さあ?」

海未「それで?通れたのですか?」

穂乃果「うん。通ったよ」

海未「そうですか」

穂乃果「でも、通るのに苦労してさ」

海未「カラクリですか?」

穂乃果「いや、凛ちゃんがさぁ」

海未「また凛ですか?」

穂乃果「うん。凛ちゃんがねまきびしだけじゃなくってさ」

海未「まきびし意外にも何か持ってきたんですか?手裏剣?クナイ?」

穂乃果「NARUTOを全巻持ってきてたんだよ」

海未「はあ?何故ですか?」

穂乃果「忍者の勉強の為だって」

海未「漫画ですよね?」

穂乃果「穂乃果も最初にやめときなって言っといたんだよ?」

海未「珍しくまともな事を言いますね」

穂乃果「…珍しくって…海未ちゃんだって結構天然ボケをかます癖に…」

海未「そんな事はありません」

穂乃果「…まあいいや。だからね、凛ちゃんには最初に言っといたの。やめとけってね?だって全部で72巻もあるんだよ?外伝含めると73巻だからね?」

海未「そう言う問題でもないような」

穂乃果「だから穂乃果は怪物くんにしといたんだよ」

海未「は?せめてハットリくんでしょ?いや、それもおかしいですけど」

穂乃果「希ちゃんに至ってはキテレツ大百科持ってきてたからね?ありえないよね?」

海未「希の場合は完全に悪ふざけですね」

穂乃果「キテレツ大百科は藤子F不二雄だからね?ハットリくんは藤子不二夫Aだから。全然惜しくないから」

海未「凛も穂乃果も希も全部間違ってます。漫画を持って行く事事態間違ってます」

穂乃果「そうかなぁ?」

海未「そうです」

穂乃果「で、まあ凛ちゃんが重い荷物を背負ってるからさ大変だったんだよ」

海未「本当お馬鹿ですね」

穂乃果「でね、まあ忍者らしく進もうかなと思ってさ何て言うんだっけ?ミツバチ、クマバチ、スズメバチだっけ?」

海未「抜き足、差し足、忍び足でしょ?わざとやってます?」

穂乃果「ち、違うよぉ~。でね、それで進んでったんだけどさ」

海未「まあ、やる意味は分からないですけどね」

穂乃果「うん。まあ、何となく雰囲気で」

海未「そうですか」

穂乃果「皆それで進んでるのにね、ことりちゃんはペタペタ歩くの」

海未「ことりらしいですね」

穂乃果「お陰で穂乃果達見つかっちゃってさ」

海未「え?誰にですか?」

穂乃果「屋敷の中にいた人に」

海未「屋敷の中に誰か居たのですか?」

穂乃果「そうみたい」

海未「そうみたいって…」

穂乃果「黒ずくめの男が二人ね。何か怪しい話をしてるからさ」

海未「ちょ…事件の臭いが…大丈夫だったのですか?子供にされたりしてませんか?」

穂乃果「大丈夫じゃなかったらここに居ないよ。今頃東京湾だよ」

海未「怖い事を言わないで下さい」




穂乃果「ごめん~」

海未「ごめんじゃありません…全く…しかし、ことりも要注意ですね」

穂乃果「え?見つかったのはことりちゃんのせいじゃないよ?」

海未「はあ?お陰で見つかっちゃったって言ったじゃないですか」

穂乃果「希ちゃんのお陰でね」

海未「穂乃果…1から文法を勉強し直したらどうですか?」

穂乃果「え?穂乃果がいけないの?海未ちゃんの早とちりなのに?」

海未「…で?希のせいとは?」

穂乃果「希ちゃんが掃除機のコンセントを差しっぱなしで来るからさ歩いてる途中で外れてシュルル~って」

海未「希はバカなのですか?…いえ、希の場合はそれすら悪ふざけに思えますが…」

穂乃果「それはないよ。さすがの希ちゃんも顔がひきつってたもん。まあ、今思えば掃除機を使った段階でばれてたと思うんだよね」

海未「…そうですね…それで…」

穂乃果「うん。もう、大きな声で誰だって言われてさ」

海未「はい」

穂乃果「皆怖くて怖くてもう忍者とか関係なしに全力疾走で逃げたよね?」

海未「…はい」

穂乃果「当然追いかけ来るからさ」

海未「当然ですよね」

穂乃果「何かしなきゃと思ってさ」

海未「…はい」ゴクリ

穂乃果「ここは忍者らしくって思って…変わり身の術をね使ったの」

海未「出来るのですか?」

穂乃果「もう必死だったから…成功したからしばらく追いかけて来なかったの」

海未「それは凄いですね」

穂乃果「で、にこちゃんが先頭を走ってたんだけど来た時は勝手にドアが開いたのにさ開かないの」

海未「な、そう言う罠なのですか?」

穂乃果「きっとにこちゃんが小さすぎるからセンサーが反応しなかったんだよ」

海未「結局自動ドアだったんじゃないですか」

穂乃果「花陽ちゃんが行ったら自動で開いたよ。やっぱりにこちゃんは小さいね」

海未「花陽もたいして変わらないでしょう」

穂乃果「2センチの差はでかいんだよ」

海未「そうなんですか?」

穂乃果「そうだよ。そんな小さな差が心のすれ違いに繋がるんだからね?」

海未「何を言ってるのですか?」

穂乃果「大事な事だよ!」

海未「まあ、そうですけど今は関係ないでしょ?全く、最初にちゃんと話すと言ったのに…」

穂乃果「もぉ~ちゃんと話してるじゃん」

海未「どこがですか」

穂乃果「でね、何とか逃げきったんだよね」

海未「そうですか。良かったです」

穂乃果「まあ、逃げ切って安心してたらさ人数が足りないなって」

海未「…人数が?誰か逃げ遅れたのですか?」

穂乃果「あれ?海未ちゃんが居ないよって凛ちゃんが言うからね」

海未「いや、私は呼ばれてませんし…そろそろ拗ねちゃおうかなぁ」

穂乃果「だからサプライズしようと思ったからだって」

海未「で?結局勘違いだったのですか?」

穂乃果「違うの。確かに人数が足りないの。てっきりにこちゃんが小さすぎるから数え忘れたかと思ったけど…」

海未「だから花陽も凛もたいして身長は変わらないでしょ」

穂乃果「まあね。結局絵里ちゃんが居ないんだよ」

海未「絵里が?逃げ遅れたのですか?…では、絵里は大丈夫なのですか?」

穂乃果「実はね、穂乃果が変わり身の術を使った時慌ててたから絵里ちゃんを変わり身しちゃったみたいで…うっかりしてたよ」

海未「うっかりじゃ済まないでしょ!!!」

穂乃果「ちょ…怒鳴らないでよ…」

海未「だって…絵里が…うっ…絵里がぁ…」

穂乃果「え?海未ちゃん?泣いてるの?」

海未「あだりまえでじょう…絵里はだいぜつな…うっ…ながまなのに」

穂乃果「いや、絵里ちゃん無事だから」

穂乃果「今朝会ったでしょ?」

海未「そう言えば…絵里も逃げきったのですね?」

穂乃果「ううん。捕まってたよ?皆で外に居たら中から黒ずくめの男の人達が出て来て…」

海未「…はい」

穂乃果「ここはもうすぐ解体するから勝手に入ったら危ないだろって怒られたよ。それはもう物凄く…絵里ちゃんなんて年甲斐もなく大泣きして出てきたからね。混乱とかしてよっぽど怖かったんだね」

海未「…え?カラクリ屋敷じゃ…」

穂乃果「違う場所だったみたい」

海未「…ただの廃墟だったのですか?」

穂乃果「まあ、廃墟ってほどぼろぼろじゃないけどね」

海未「で?穂乃果は結局何を体験したんですか?」

穂乃果「うん。絵里ちゃんにお説教を体験したよ」

海未「それで今正座をしてるのですね?」

穂乃果「うん。廊下で正座って足が痛いよ」

海未「で、絵里は?」

穂乃果「凛ちゃんと希ちゃんを探しに行ってるよ…穂乃果とあの二人が言い出しっぺだから…希ちゃんが一番悪いんだけどね」

海未「なるほど…では、引続き正座をしていて下さい。私も二人を探して来ますから」

穂乃果「え~、もうドロンしたいよ」

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