廃墟と化した鎮守府を見つけて (1000)

阿武隈「うー……。任務は成功したけど、予定よりかなり遅れちゃったなぁ……」

吹雪「予想より敵の抵抗が激しくて、戦闘が長引いちゃいましたからね」

初霜「でも、みんな無事に切り抜けられて何よりです」

不知火「このぶんだと、鎮守府に帰投出来るのは日が落ちた頃になりそうですね」

夕立「夕立、もうお腹ペコペコっぽい~」

時雨「鎮守府に戻るまでの辛抱だよ、夕立」

夕立「ぽーい」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1480178936

吹雪「じゃあ帰ったらみんなで間宮さんのところに行きませんか? 任務が無事に成功したお祝いって事で」

不知火「いいですね」

夕立「賛成賛成! 大賛成っぽーい!」

時雨「もう……任務は無事帰投するまで成功とはいえないよ。でも僕も吹雪の案には賛成かな」

初霜「けど、提督から間宮券頂けるかしら?」

時雨「大丈夫だよ。もし貰えなかったら、支払いは隊長の阿武隈さんが全て持ってくれるそうだから」

阿武隈「えっ、やだ、わたし!?」


アハハハハ!!

不知火「ん……?」

初霜「どうかしましたか、不知火さん?」

不知火「それが、急に電探の調子がおかしく……。だめですね。完全に反応しなくなってしまいました」

時雨「故障?」

不知火「わかりません。一応これ、司令からお預かりしたばかりの新型の電探ですし、特に乱暴に扱った覚えもないのですが……」

時雨「帰ったら明石さんに見てもらうしかないね」

不知火「ですね。しかしこれでは索敵に支障が出てしまいます」

阿武隈「敵棲地からはもう大分離れてるから大丈夫だとは思うけど……。念のため、みんなしっかり目視で周囲を警戒して、油断せず帰路を急ごう!」

~十数分後~

吹雪「日が傾き始めると同時に、雨まで降ってくるなんて……」

時雨「この辺りでは急なスコールなんかも珍しくないからね。すぐに止むとは思うけど」

不知火「電探も使えないうえ、この雨で視界も最悪ですね」

夕立「これじゃあ、ご飯の前にお風呂が先っぽーい!」

阿武隈「ちょっと視界が悪過ぎるかな……。みんな隊列を空けすぎないで、逸れないよう注意して!」

初霜「……あら?」ズズ…

阿武隈「初霜ちゃん? どうかした?」

初霜「なにか……水上の波が変わったような……。っ! やっぱり、波が変わって……何かに引き寄せられています!」ズズズ…

時雨「! まさか……!」

吹雪「阿武隈さん! 左舷の方向、数百メートル先に渦潮ですっ!」

阿武隈「うそでしょ!? こんなところに渦潮なんて……! ぜ、全艦、右舷に進路を取って機関全速! 急いで回避して!」

吹雪「だ、だめです! どんどん引き寄せられています!」

夕立「す……凄い力で……全然距離をとれないっぽいぃ!!」

不知火「くぅ……っ!」

初霜「回避できません! の、呑み込まれます!」

阿武隈「みんな、手を取り合って! 掴まっ――――」

吹雪「きゃああああっ!!」



~~~~~~~


【吹雪ルート】


吹雪「うぅ……うっ」

吹雪「あれ……ここは……?」

吹雪「陸地……どこかの海岸……?」

吹雪「……私、どうしてこんなところに」

吹雪「……! そ、そうだ! みんなと一緒に任務から帰る途中で大きな渦潮に巻き込まれて……!」

吹雪「み、みんなは……他のみんなはどこに」キョロキョロ

吹雪「…………」

吹雪「誰も、いない……。この海岸に流れ着いたのは……私1人だけってこと……?」

吹雪「と……とにかく、海に出て皆を探さなきゃ! それか、鎮守府に戻ってみんなの捜索を……」ピーッ!ピーッ!

吹雪「? この音……艤装から? って、ああっ! ね、燃料がもう全然残ってない!?」

吹雪「そうか、あの渦潮に巻き込まれたときに、残りの燃料も殆ど落としちゃったんだ……!」

吹雪「ど、どうしよう……これじゃあ、海を進むことも出来ないよ……」

~10分ほど経って~

吹雪「これからどうしようか考えてたら、完全に日も落ちて辺りも真っ暗になっちゃった……」

吹雪「やっぱり、こうして海岸にいても何も進まないよね。今出来ることをしないと」

吹雪「ここは……どこかの島、なのかな?」

吹雪「空の月と星の明かり以外に灯りもみえないし。無人島、なのかな……?」

吹雪「とりあえず、適当に辺りを散策してみよう。もしかしたら近くに誰か流れ着いてるかもしれないし!」

吹雪「うぅ……。こんなことならもっと早く、せめて日がある内に動いてればよかったかも……」

-海岸線沿い-

吹雪「とりあえず海岸線沿いを歩いてみてるけど、やっぱり誰もいないなぁ……」

吹雪「島の奥の方……内陸の方は森が広がってるし。灯りもないのに森に進むのは危ないよね……」

吹雪「大声で叫んだら、誰か反応してくれるかな……?」

吹雪「よーし……」スウゥ…

吹雪「おーい! みんなー! 誰かいませんかー!」

吹雪「阿武隈さーん! 夕立ちゃーん! 時雨ちゃーん! 初霜ちゃーん! ぬいぬいちゃーん!」

吹雪「……」

吹雪「やっぱり、誰もいないのかなぁ」ガクッ

吹雪「……それにしても、もう10分くらい歩いてるけど全然終わりがみえないし、結構大きな島なのかな?」

吹雪「って、あれ? 急に砂浜が終わって陸地が……んん?」

吹雪「暗くてよく見えないけど、向こうの方に何かあるような……。もう少し近づいてみよう」

-???-

吹雪「これって……。塀に覆われているけど、何かの施設だ」

吹雪「でも、ひと気がないし、随分と古そう……。何かの施設跡、なのかな?」

吹雪「あっ、あった。入り口だ! 頑丈そうな大きな鉄の門だけど、やっぱり古くてボロボロ……。あっ、鍵のところが壊れて門が開けられるようになってる」

吹雪「隣の柱に付いてるこれって……えーと、『××鎮×府』? 文字が掠れててよく読めないけど、ここって……まさか鎮守府?」

吹雪「この辺りの海域に鎮守府があったなんて話、聞いたことないけどなぁ……?」

吹雪「でも、もしかして……。ここが鎮守府だったなら、まだ使える燃料とかが残ってるかも」

吹雪「うぅ……。こんな廃墟みたいなところを……しかも夜に探し回るなんて……不気味だなぁ……」

吹雪「でも……行くしかないよね。よ、よーし……。ちょっと怖いけど、中に入って探してみよう!」

吹雪「とりあえず中に入ったけど、やっぱり結構広いなぁ。建物もいくつかあるみたいだし」

吹雪「正面に見える大きなレンガ造りの建物は……たぶん『鎮守府の本庁舎』かな?」

吹雪「左の海側に見えるのは、たぶん『港湾施設』? 私たちの鎮守府と似た造りなら、多分入渠ドッグとかもあっちにあるのかも」

吹雪「右の内陸側には……山と、いくつかの建物が見えるけど。何の建物かは、行ってみないとわからないかなぁ……」

吹雪「とりあえず、まずは燃料がないか探してみないと。燃料とかがありそうな場所は……」


行動安価>>13
1『鎮守府本庁舎』に向かう
2『港湾施設』に向かう
3『内陸側の建物』に向かう

ワイ、怒りの連投

2

-港湾施設手前-

吹雪「やっぱりそうだ。ここは入渠用のドッグとかその周辺施設が連なってる港湾施設で間違いないみたい」

吹雪「結構広いけど、正面にある建物は……海と接しているし多分『入渠ドッグ』かな」

吹雪「その隣にある建物は、おそらく『工廠』で、海の方に伸びる道を進むと『埠頭』に行くってところかな?」

吹雪「ドッグや工廠なら、予備の燃料とかがあるかも」

吹雪「うーん、どうしようかな?」


行動安価>>19
1『工廠』に行く
2『入渠ドッグ』に行く
3『埠頭』に行く

2で
誰か隠れてたらいやだけど

-入渠ドッグ前-

吹雪「頑丈そうな扉だけど、あちこちに錆が浮いてる。潮風に当てられてるからかな?」

吹雪「でもここなら予備の燃料とかも置いてありそうだし、探してみる価値はありそう」ガチャン!

吹雪「って、鍵が掛かってるみたい……。これだけ頑丈そうな扉じゃあ、強引にこじ開けるって訳にもいかないかぁ」

吹雪「仕方ない。ここは後回しにして、どこか他の場所を探そう」


行動安価>>23
1『工廠』に行く
2『埠頭』に行く
3『鎮守府正門』に戻る

1

-工廠-

吹雪「ここは工廠、ね。こっちも扉は閉まってるけど……」ガララ

吹雪「やった! こっちは開いててくれた!」

吹雪「中は、やっぱり暗いなぁ。灯りは……うーん、駄目だ。電気が止まってるのか、電灯が壊れちゃってるのか。点きそうにないや……」

吹雪「外は月の明かりで何とか見えてたけど、室内はさすがにそうもいかないし……。仕方ない、艤装に付いてるライトで照らそう」

吹雪「おじゃましまーす……」

吹雪「うわぁ……。いろんな機械とか作りかけの兵装とかがいっぱい並んでる」

吹雪「この機械が並んでる場所は工場なのかな?」カラン

吹雪「うわっと! あ、足元にも色々と散乱してる。転んだりしないよう気を付けて進まないと……」

吹雪「……」

吹雪「どの機械も錆びたりボロボロになったりで、酷い状態だなぁ……。まるで何十年も放置されてたみたい」

吹雪「って、私たちと深海棲艦の戦争が始まってまだ数年しか経ってないんだから、そんなことある訳ないよね」

吹雪「……うーん。あるのは機械ばっかで、燃料が入ってそうな物は見当たらないなぁ……」

吹雪「あ、あっちにも扉がある」

吹雪「この扉は……『保管庫』って書いてある! もしかしたらここに燃料とかがあるのかも」ガチャン!

吹雪「……まあ、保管庫なんだから当然鍵くらい掛かってるよね」ガックリ

吹雪「他に何か……あ、こっちの方にはドラム缶がたくさん積み重ねられてる」

吹雪「でも殆ど中身が入ってない、空のドラム缶かぁ……」

吹雪「あれ? この辺のドラム缶は何だか置き方が乱れてる……?」

吹雪「それにこの辺りだけ、いろんな工具とかが散乱してるような……」

吹雪「うーん……。あれ……? あっちの方にも扉がある。いってみよう」

-工廠 管理人の私室-

吹雪「ここは……誰かの部屋かな?」

吹雪「この部屋の中にもいろんな機械や工具が置かれてる。机の上は……あれ、なにか置いてある」

吹雪「これって、この鎮守府の新聞? ボロボロでところどころしか読めなさそうだけど……」

『青×新××××3年12×号 新×な深海棲×!?謎の×ン×ウン特集!』

『×月中旬より鎮×府近×で目×されて××謎の「ア××ウン」につい×皆さんはご存じだろうか?』

『×初の目撃××先月××日深夜。敵輸××隊への夜襲任務を終えた    が鎮守府へ×帰×する途中、電探が所属×明の艦影を捕捉し×。』

『当×は味方×と思××そうだが、無線×絡と発光××にも応×ないその   審に思った同      んは、×砲によ×威嚇×撃を行××。』

『すると次                                                         う。』

『危×を感×た××んら水×戦×はす×に応××制を取り、照×××発を打××げたが、それが×××る直×に突如××は姿を××、××からも消×した。』

吹雪「文字が掠れて消えてたり破れてたりしてて殆ど読み取れないけど……よくあるゴシップ記事かな?」

吹雪「って、こんなことしてる場合じゃなかった。今は燃料を探さないと」

吹雪「一応、他に部屋の中にあるもので役に立ちそうなものは……使い方もわからない工具なんて持っていっても意味ないし」

吹雪「向こうの奥の方には……工場で着る、つなぎ? みたいなのが吊るしてあるくらいで、他は特に何も無さそう――」

                        ガシャアアァン!!

吹雪「ひゃあぁぁぁっ!?」

吹雪「な、なに!? 何の音? 工場の方から聞こえたような……」ビクビク

吹雪「だ、だれか居るんですか……?」

確かに安価スレって入れるべきでしたね。gdgdで申し訳ない…

吹雪「あのー……。だ、だれかいますかー?」

吹雪「……だれもいない。じゃあ、さっきの音はいったい?」

            カララン

吹雪「ぴぃっ!?」ビクッ

吹雪「や、やっぱり何か音がした!? だれか、どこかに隠れてるんですか!?」

吹雪「うぅ……確か音は、こっちの方からしたと思ったけど」ブルブル

吹雪「あのー、だれか居るんなら隠れないで出てきてくださいよぉ……。もしかして、夕立ちゃん? 夕立ちゃんがイタズラしてるの……?」

吹雪「ねぇってばぁ……」グイッ

          ガッシャァァァンッ!!

吹雪「うびゃああっ!!」ビクゥン!

吹雪「うぁ……はぁ、はぁっ……って……あ、あれ?」

吹雪「これ……この機械の上に置いてあった工具? これが今、私の服に引っかかって落ちたの……?」

吹雪「そ、そうか……さっきの音はこういうのが落ちた音だったんだ! あーもう、驚かせないで――」

              ガアンッ!!

吹雪「うわあぁぁぁぁっ!!??」

           ガン!ガンッ! ガンガンガンッ!!

吹雪「な、なに!? この音! こ、工場の中から響いてるみたいだけど……!?」ブルブル

吹雪「! あのドラム缶……あれが中から叩かれてる!? 中に誰か入ってるの!?」

            ガン!ガンガン! ガンッ!

吹雪「や、やっぱり……間違いない。あのドラム缶だ……。あれだけ強く叩いてるのに出てこないってことは、自分からは出られない……のかな?」

             ガン! ガンガン!

吹雪「ど、どうしよう……」


行動安価>>38

ドラム缶を

1開ける
2開けないで逃げる

開ける

吹雪「よ、よぉし……。開けてみよう……」

吹雪「音がしてるドラム缶は……これ、ね」

吹雪「あ、このドラム缶、上蓋のところが取り外せるようになってるけど、丁度上にところに別のドラム缶が倒れ掛かってる。だから中から開けられないんだ……」

吹雪「なら、上のドラム缶をどかせば……んんっ!」グッ

              ガラアァァン!!

吹雪「よし……。これで重りになってる物はどかせたから、あとは蓋が歪んだりしてなければ……」

吹雪「どうやら大丈夫そう。じゃあ……あ、開けますよ」オソルオソル

吹雪「お、お化けとかが入ってたりしませんように……っ」ガチャ


???「ぷあっ! はぁっ、はっ、ゲホッ! ゲホッ!」バッ!


吹雪「わあぁぁぁっ!!?? で、出たあぁぁっ!?」

???「はぁっ……はぁっ……そ、その声、吹雪……ちゃん?」

吹雪「……え、その声は……阿武隈さん!」

阿武隈「よ、よかった……無事だったんだね」

吹雪「あ、阿武隈さんこそ! どうしてこんなところに……?」

阿武隈「その前に……ちょっと、手を貸してくれる? 足が動かなくて……このドラム缶から出られないの」

吹雪「あ……は、はい。引っ張りますから私に掴まってください」ググッ

阿武隈「うぅっ……はあぁ……やっと出られた。助かったよ、ありがとう吹雪ちゃん」

吹雪「足、大丈夫ですか?」

阿武隈「ああ、うん。ずっと変な体勢で狭い中にいたから、ちょっと足が痺れて動けないだけ。少し休めばすぐ良くなると思うから、心配しないで」

阿武隈「でも、吹雪ちゃんも無事でいてくれて本当に良かった……。みんなとバラバラになっちゃった後、あたし必死で探してたんだけど、誰も見つからなかったから……」

吹雪「私はあの渦潮に巻き込まれた後、気が付いたらこの島の東側の海岸に打ち上げられてて……。阿武隈さんも?」

阿武隈「うん。私も東側から砂浜を歩いてきて、ちょうど日が沈む頃にここを見つけたの。吹雪ちゃんのいた場所とは別のところに流れ着いたのかな?」

吹雪「たぶんそうだと思います。私はしばらくの間、流れ着いた場所から動かなかったから……もう少し早く動いてれば、もっと早く合流できたかも……」

阿武隈「他のみんなには……逢ってないよね」

吹雪「はい。ここに来て初めて逢えたのが阿武隈さんでしたから……」

阿武隈「そっか……。けど知ってる娘に逢えてよかったぁ。本当は、あたしも結構心細くって……」

吹雪「わ、私もです。 さっきは本当にびっくりしちゃいましたよ。急にドラム缶を叩く音が鳴り響いたから、私てっきりお化けか何かかと……」

阿武隈「っ! そうだ、吹雪ちゃん! 吹雪ちゃんはここに来る途中で何かに襲われたりしなかった!?」

吹雪「えっ? ここって……この工廠に来るまでに、ですか? 特に何もありませんでしたけど……何かあったんですか?」

阿武隈「うん。私もこの廃墟に辿り着いてから色々歩き回っていたんだけど、港湾の近くにきたところで突然何かが迫ってきて……」

吹雪「何か……?」

阿武隈「遠かったし、暗くてはっきりとは見えなかったけど。人型に見えたかな……? 最初は吹雪ちゃんたちの中の誰かかと思って声を掛けたんだけど……」

吹雪「そしたら、襲い掛かられた……?」

阿武隈「うん。私の声に気付いたら突然こっちに向かってきて……。突然のことで驚いちゃって、武器も弾薬切れで使えなかったから、一目散に走ってこの工廠に逃げ込んだの」

吹雪「それでドラム缶の中に?」

阿武隈「……情けないけど、あたしも軽いパニック起こしちゃってて……。とにかくどこかに隠れないと、って考えてたらこのドラム缶の山を見つけて、慌ててその中に」

阿武隈「それで、なんとか身を隠したまではよかったんだけど。あたしを追ってきた何かも、工廠の中に入ってきたみたいで……」

阿武隈「ドラム缶の中からじゃ外の様子が見えないから、音しか聞こえなかったけど……。しばらくこの中を探し回ってたみたい」

吹雪「そうか……。だからやたらと工具とかが散乱してるんだ」

阿武隈「しばらく経ってようやく相手も探すのを諦めて他のところに行ったみたいなんだけど。今度はドラム缶が開かなくなっちゃってて……」

吹雪「それで、その後に私がここに来た。って訳ですね」

阿武隈「そういうこと。うぅ……。本当に怖かったぁ……」



【吹雪と阿武隈が合流しました】

行動安価>>45

この後どうする?

1阿武隈と再度『工廠』内を調べる
2他の場所に行く

kskst

ごめんなさい。kskの場合って再安価したほうがいいんですかね?

了解です。すみません、不慣れなもので…

阿武隈「そろそろ足も良くなってきたかな。心配かけてごめんね、吹雪ちゃん」

吹雪「いえ、阿武隈さんが無事でよかったです!」

阿武隈「とりあえず、まずは吹雪ちゃんと合流できたし。早く他のみんなも探したいところだけど……」

吹雪「その前に、補給できるような燃料がないか探してみたほうがいいですね」

阿武隈「そうね。ここから脱出するにしても、みんなを探すにしても、早めに燃料の捜索はしておいたほうがいいかな」

吹雪「この工廠の中に使えそうな燃料とか、残ってないですかね?」

阿武隈「あたしはまだここをよく調べてはいないけど……。これだけ機械類が傷んでるんじゃ、燃料とかも劣化して駄目になっちゃってるかも」

吹雪「そういえば、向こうに保管庫って書かれた部屋がありましたけど」

阿武隈「保管庫なら気密性も高いだろうし、まだ使える燃料も残ってるかも」

吹雪「あ、だけどその部屋には鍵が掛かってて……」

阿武隈「鍵、かぁ……。保管庫の鍵なら、どこかに保管されてるか、管理してる人が持ち歩いてたのかもしれないけど」



自由安価>>53

この後にとる行動を指示してください。
※実現不可能なことや、あまりに話から外れた内容の場合は再安価と致します。

とりあえず自衛のために武器や盾になりそうなものを探す

吹雪「阿武隈さん、さっき弾薬切れって言ってましたよね……?」

阿武隈「うん。もともと任務中の戦闘で消費してたところに、あの渦潮で残ってた弾薬も全部落としちゃったみたい」

吹雪「私も兵装はあるけど弾薬がないから使えないですね……」

吹雪「ここには、阿武隈さんを襲ったっていう何かがうろついてるみたいですし、いざって時に使える武器か何か……ないでしょうか?」キョロキョロ

阿武隈「うーん……。見ての通り、ここにある物は殆ど壊れたり風化したりで使い物にならなさそうだし……」

阿武隈「それに下手な武器は重しになったりしてかえって危険だと思うから、やめたほうがいいと思うよ」

吹雪「そ、そうですよね……」



自由安価>>55

自害する

再安価>>58

埠頭に行く

阿武隈「とりあえず、一旦ここから出て、他の場所を探してみよう」

吹雪「そうですね。まだ見てないところはいっぱいありますし」

阿武隈「それじゃ、いきましょ――っとと!」フラッ

吹雪「阿武隈さん!」

阿武隈「あはは……ごめんごめん。ちょっとふらついちゃっただけ。しばらく歩いてれば慣れてくると思うから大丈夫だよ」

吹雪「あ、私肩を貸しますから、ゆっくりいきましょう」

阿武隈「ありがとう、吹雪ちゃん」

吹雪「工廠の外には……誰もいなさそうですね」

阿武隈「私が襲われたのも時間的には結構前だから、もう他のところに行っちゃったのかも」

吹雪「それで、どこにいきましょうか?」

阿武隈「埠頭の方に行ってみよう。積み込み用の物資とかが残ってたりするかも」

吹雪「わかりました」

-埠頭-

吹雪「埠頭にきましたけど、特に何もなさそうですね」

阿武隈「海の風は気持ちいいけど、物資もなにも無しかぁ……」

吹雪「そういえば、阿武隈さんはここにきてからどこを見て回ったんですか?」

阿武隈「えーと、確か山の方に建物がいくつか見えたから、そっちから先に見に行ったかな」

吹雪「山の方って、正門に入って右の方向ですよね? 私もきたときに建物の影が見えたけど、暗くなってたからよく見えなくて」

阿武隈「そうそう。あっちの方にある建物はどうやら『演習場』だったみたい」

吹雪「演習場ですか?」

阿武隈「うん。運動用のグラウンドとか射撃練習施設とか、私たちの鎮守府にある演習場と似た感じの造りだったかな」

阿武隈「ああ、それと。演習場の近くまで行ったところにいくつか『倉庫』みたいのがあったかな。それと途中に分かれ道があって、そっちには別の建物が見えたけど」

吹雪「その建物や演習場には入ったんですか?」

阿武隈「ううん。何があるのか確認しただけだから入ってはいないよ。その後でもう1度正門のところに戻ってきて、港湾施設の方に行ったら……って感じかな」

吹雪「……」

阿武隈「ここにいても特に何もなさそうだし、他の場所に行ってみる?」

吹雪「そうですね。それじゃあ……」



行動安価>>63
1『鎮守府の本庁舎』の方に行く
2『演習場』の方に行く
3もう1度『工廠』に戻ってみる

kskue

再安価>>66

3

吹雪「もう1度工廠の方に戻ってみませんか?」

阿武隈「えっ、また工廠に行くの……?」

吹雪「演習場となると、予備の燃料とかが置いてあるとは思えないですし……。やっぱり工廠が怪しいと思うんです」

阿武隈「うーん。確かに、そうかもしれないけど……」

吹雪「それに私がこっちにくるまでの間に阿武隈さんを襲った物と遭遇してないってことは、今それは演習場の方に行ってる可能性もありますし」

阿武隈「なるほどね。……うん、わかった。もう1度工廠に行ってみましょう」

-工廠-

阿武隈「さぁて、再び工廠に戻ってきたわけだけど……」

吹雪「阿武隈さん、もう1人で歩いて大丈夫そうですか?」

阿武隈「うん。少し歩いたら痺れもとれたし、もう大丈夫そう。肩を貸してくれてありがとうね、吹雪ちゃん」

吹雪「いえ。それで、今度はどこを探すかですけど……」

阿武隈「ここの中で燃料の予備がありそうなのは……鍵の掛かった『保管庫』くらいね。問題はそこを開ける鍵の行方だけど」

吹雪「基本的に保管庫の鍵って工廠の中で使うものですから、外部に持ち出したりはしないですよね」

阿武隈「とすると……鍵は工廠の中のどこかにある……?」

吹雪「管理人が常時持ち歩いてたとかだったら、正直探しようがなくなっちゃいますけど……」

阿武隈「とりあえず、工廠の中をもう1度探してみましょ」

吹雪「はい」



自由安価>>70

工廠のどこを探す?

明石の部屋

吹雪「そういえば、向こうに管理人の私室がありました」

阿武隈「管理人の部屋かぁ。鍵があるとすればそこの可能性が高いかな……」

阿武隈「そこはまだあたしも見てないけど、吹雪ちゃんはそこを調べたの?」

吹雪「一応ひと通り見ましたけど……途中で工場の方に戻っちゃったから、完全には調べられてないです」

阿武隈「じゃあ、そこを調べてみましょう」

-管理人の私室-

阿武隈「なるほど。確かに工廠の管理人って感じの部屋だね……。工具や作りかけの機械とかでいっぱい」

吹雪「普段鍵とかを置くとしたら……机の上とかですかね?」

阿武隈「じゃあ吹雪ちゃんは机の方を調べてみてくれる? あたしは部屋の奥の方を見てみるから」

吹雪「はい、わかりました」

吹雪「えーと、この机はさっきも調べたけど……このボロボロの新聞と工具類以外には、特に何もないか」ゴソゴソ

吹雪「引き出しの中は……あっ、こっちも工具とかでいっぱいだ。これって作業机か何かなのかな……?」

吹雪「うーん……。これ以上探しても、机には何もなさそう……」

阿武隈「吹雪ちゃーん、ちょっとこっちにきて!」

吹雪「あっ、はい。何かありましたか?」

阿武隈「みつけたよ『保管庫の鍵』」

吹雪「えっ!? どこにあったんですか?」

阿武隈「ここに吊るしてあるつなぎのポケットの中だよ。きっと入れたまま忘れちゃってたんだろうね」

吹雪「なるほど……。けど、よくわかりましたね」

阿武隈「ふふん! あたし、探し物って結構得意なの。……長良お姉ちゃんや鬼怒が同じような無くし物をよくするから(ボソッ」

吹雪「これで保管庫を開けられますね!」

阿武隈「あ、うん。さっそく保管庫に行ってみよう」


阿武隈「さぁて、これでちゃんと開いてくれればいいんだけど……」カチャッ ギィィ…

阿武隈「! やった! 開いた!!」

吹雪「やったぁ! これで燃料が補給できます!」

阿武隈「中に入ってみよう」

-保管庫-

阿武隈「よかった。ちゃんと資材も入ってた……。予備の武器に弾薬。予備の燃料は……」

吹雪「阿武隈さん、このドラム缶に予備燃料って書いてあります! ありましたよ!」

阿武隈「どれどれ? あっ、本当だ。これを使えば……あれ?」

吹雪「? どうかしましたか?」

阿武隈「…………」

阿武隈「駄目だわ。ここの資材は使えないみたい……」

吹雪「ええっ!?」

吹雪「ど、どうしてですか? こんなにたくさんあるのに……?」

阿武隈「みて、このドラム缶の下の部分。錆のほかに所々腐食してる。たぶん中身も劣化しちゃってると思う……」

阿武隈「それにこの弾薬も……やっぱり。錆が出てて使い物にならないわ」

吹雪「そ……そんなぁ……」

阿武隈「こういう保管庫は気密性が高いから、多少の年月が経っていても大丈夫だろう。って思ってたけど、まさかこんなに劣化しちゃってるなんて……」

吹雪「それじゃあ……ここにはもう、使える燃料は残ってないってことですか……?」

阿武隈「もっと長期の保管を想定した特殊な倉庫とかなら、まだ可能性はあるかもしれないけど……」

吹雪「特殊な倉庫……」

阿武隈「とにかく、ここの資材が使い物にならない以上、他の場所を探すしかないよ。まだ希望はあるし、頑張ろう。吹雪ちゃん」

吹雪「……そうですね。他のみんなの無事もわかってないのに、落ち込んでる暇なんてないですよね」

阿武隈「うん。その意気その意気。じゃあ、とりあえずここにいても仕方ないし、ここを出ようか」

吹雪「そうですね」

吹雪「……あれ?」

阿武隈「どうかした、吹雪ちゃん?」

吹雪「あ、いえ……えっと」

吹雪「すみません。なんでもないです」

阿武隈「そう……? この後はどこにいこうか?」

吹雪「もう港湾施設の方には何もなさそうですし、一旦正門のところまで戻ってみませんか?」

阿武隈「そうね。一応辺りを警戒しながら、慎重に行きましょう」

吹雪「はい」

吹雪(なんだろう……。保管庫を出たときに、なにか違和感があったような……?)



行動安価>>78
1『鎮守府の本庁舎』に行く
2『演習場』の方に行く

2

-廃鎮守府 正門-

吹雪「正門のところまで戻ってきましたね」

阿武隈「残る場所は『鎮守府本庁舎』の方面と『演習場』の方面ね。この2つで燃料とかが保管されてる場所があるとしたら、演習場の方かしら?」

吹雪「そういえば演習場に行く途中に倉庫があったって言ってましたよね? そこを探してみませんか?」

阿武隈「そうね。その倉庫なら演習場に行く途中の道沿いにあるから、行ってみようか」

-演習場への道中-

吹雪「それにしても、ここってやっぱり鎮守府……なんですかね?」

阿武隈「だと思うけど、既に引き払われた元鎮守府跡って感じかな。この辺りで引き払われた鎮守府があるなんて話、聞いたことないけど……」

吹雪「あ、それ。私も気になってたんです」

吹雪「ここって、いったいどこなんでしょうか?」

阿武隈「うーん。この辺りは大小様々な小島が無数に点在している海域だから、たぶんその中の1つじゃないかな?」

阿武隈「まだ深海棲艦から制海権を奪取できてない未知の領域も多いところだし、正確には分からないけど」

吹雪「あの渦潮のせいで航路を外れてそんなところにまで……」

阿武隈「それよりもあたしが気になったのは、この鎮守府跡の状態かな」

吹雪「えっ?」

阿武隈「この施設や置かれている資材。どれもかなり劣化してて一部は風化しかかってるよね」

阿武隈「おかしいと思わない? あたしたちが深海棲艦と戦争を始めてまだ4年位しか経ってないのに、この鎮守府の風化具合は明らかに異常だよ」

阿武隈「さっきの保管庫の状態から考えても、この施設は人が去ってから10年以上は年月が経ってるんじゃないかな」

吹雪「10年……」

阿武隈「そもそも、ここが未開の領域にある島の1つだったとしても、あたしたちも知らないような鎮守府跡があるのも変だし……」

吹雪「あるはずのない鎮守府……有り得ない施設の劣化に、私たち以外にもここに潜んでいる何かがいる……」

吹雪「……これじゃあ、まるで私たちが異世界に迷い込んじゃったみたいですね」アハハ

阿武隈「も、もう……。変なこと言わないでよ吹雪ちゃん!」

阿武隈「あっ、見えてきたよ。あれがさっき言った倉庫みたいな建物だよ」

吹雪「本当だ。同じ形の建物が3つ? くらい並んで建ってますね」

阿武隈「この道をまっすぐ進むと演習場に行くけど、その前にあの建物を調べてみる?」

吹雪「そうですね……」



行動安価>>83

1調べる
2調べない

1

吹雪「一応調べてみましょう。もしかしたら燃料とかが保管されている倉庫かもしれないですし」

阿武隈「じゃあ、いってみようか。倉庫の方へ行く道はちょっと足場が悪そうだから気をつけてね」

吹雪「あ、はい……うわっ、とと!」










                                 ズリュ… ズリュ…


                     ……。


 ズッ… ズリュ… ズリュ…

-演習場外れ 倉庫-

吹雪「あっ、やっぱり倉庫ですね。プレートに『第3倉庫 緊急用特殊備品倉庫』って書いてあります」

阿武隈「隣のは……『第2倉庫 備品倉庫』って書いてあるね。じゃあ、あっちは『第1倉庫』ってとこかな?」

吹雪「かなり頑丈そうな造りになってますね。それに外観も他の建物と比べてあまり劣化してないみたい」

吹雪「鍵は……」ガチャッ

吹雪「やっぱり閉まってますね。案の定って感じですけど……」

阿武隈「この倉庫なら中身にも期待できるかも。その為にも、まずはここの鍵を探さないとね」

吹雪「でも、肝心の鍵はどこにあるんでしょうか……?」

阿武隈「うーん……。とりあえず他のところを回ってみよう。鍵を管理してる場所とかがあるかもしれないし」

吹雪「では、元の道に戻って演習場の方に行ってみましょうか」

-演習場への道中-

吹雪「ここで道が分かれてますね」

阿武隈「右に進んだ方にあるのが演習場だね。左に進むとまた別の建物が見えるけど」

吹雪「あの建物……もしかして『艦娘の寮』じゃないですか?」

阿武隈「あっ、確かにそうかも。本庁舎と演習場の間で立地的にも条件は合うね」

吹雪「『寮』と『演習場』どっちに行こうかな……」



行動安価>>88
1『演習場』に向かう
2『艦娘の寮』に向かう
3正門に戻って『鎮守府本庁舎』に行く

2

吹雪「あの寮の方に行ってみませんか?」

阿武隈「演習場じゃなくて?」

吹雪「寮の中に倉庫の鍵が直接保管されてる可能性は低いですけど、多数の艦娘が出入りする寮なら、何か手掛かりがあるかもしれません」

阿武隈「なるほどね。それに鍵のこと以外にも色々と得られる情報もあるかも。ってことだね?」

吹雪「はい」

阿武隈「うん、わかった。なら寮にいってみようか」

-艦娘の寮-

阿武隈「吹雪ちゃんの予想通り。ここは寮で間違いないみたいね」

吹雪「ここも随分荒れ果ててますね……。あちこちに蔦が生えてるし、窓ガラスも割れてる……」

阿武隈「あっ、玄関の扉は開いてるよ。これなら中に入れそう」

吹雪「開けてみましょう」ギィィ…

阿武隈「うーん……。すこし荒れてるけど、比較的中は綺麗なほう……かな? きゃっ!? やだっ、前髪に蜘蛛の巣がぁ……!」

吹雪「だ、大丈夫ですか……?」

阿武隈「うぅー……もう、最悪なんですけどぉ……」

吹雪「あはは……。とりあえず、奥に進んでみましょうか」

-寮内 エントランス-

吹雪「結構広いエントランスですね。少し埃っぽいけど、内装は綺麗なままだ」

阿武隈「ここで生活してた人たちの痕跡が結構生々しく残ってるね。ほら、下駄箱にはまだ靴が残ってるし。これは……連絡用のホワイトボード?」

吹雪「こっちは……この寮の見取り図かな? 1F右側には食堂と調理場。左側には大浴場、洗濯室、寮母の部屋。あっ、2階からは艦娘の部屋割とそれぞれの名前が書かれてる」

阿武隈「見たところあたしたちの鎮守府の寮と同じような造りだし、1階は集団での共用スペース。2階以降が各寮部屋って感じかな」

吹雪「寮は全部で3階まで。2階は駆逐艦・軽巡。3階は重巡・戦艦・空母の艦娘たちに割り振られてますね」

阿武隈「うーん。結構探せるところがありそうだね。とりあえず、1階から順に探せそうなところを回ってみようか」

吹雪「そうですね」

-1F食堂-

阿武隈「この広い空間は、食堂ホールだね」

吹雪「ここはちょっと荒れ方が酷いですね……。窓ガラスもほとんど割られてる」

阿武隈「たぶん窓から野生の動物とかが入り込んでるのかも。奥の方はカウンターで調理場と繋がってるみたいだし」

吹雪「床にまで散乱してるけど、テーブルの上には食器類が置いたままになってますね」

阿武隈「本当だ。鎮守府を引き払ったのなら、こういう備品も全部持っていってるはずだけど……」

吹雪(まるで、ここで食事をしていたところで、突然人だけ消えたみたい……)

阿武隈「あれ、このテーブルの隅に何かある……? これって……」

吹雪「あっ、これって工廠の管理人の部屋にあったのと同じこの鎮守府の新聞紙ですね」

阿武隈「鎮守府の新聞? えーと……」

『青葉新×2013年10×号 ×急×集!鎮守××で謎の×隠しか!?』

『ここ数日、鎮守府内で行方がわからなくなっている×娘が多数いることをご存じだろうか?』

『事の始まりは先月××日。駆逐艦××さんの姉妹艦××さんと××さんが、×然姿を消×た。』

『当初、××さんは遠征などの任務に出たものと思い、司令官に対してこの2人の行方を尋ねたそうだが、××官も2人にそのような命令を出したことはなく、一転して行××明事件に発展した。』

『その日から数日にわたり失踪した2人の捜索が行われ、同時に失×直前の目撃証言も集められたが、不思議な×とに失踪当日と思われる××日とその日以降で、2人の姿を見たという×は1人もいなかったのだ。』

『×局、翌××日を以て捜索は打ち切られ、司令官の調査報告には「脱×もしくは単独での海域出撃によるロ×ト」と結論付けられ、同日中にMIA(戦時行方不明者)として大×営に報告された。』

『しかし、みての通りこの事件には非常に不可解な点が多く、また司令官の調査と×終結論にも疑問点が多く残る。』

『2人の姉妹を失った××さんは、当然この司令官の判断に納得しておらず、事件の再調査を求める嘆願を起こしているが、司令官からは門前払いされているという。』

『また、一部ではこの艦娘の失踪を、×か月前に同じように失踪した××司令官の事件と関連があると考える声も多く――――』


『お知らせ 来月号は著者取材の為お休みします。』

あと少しだけ投下して今日は終わりにします
そろそろ頭が回らなくなってきた

阿武隈「これって……」

吹雪「ゴシップ記事とかじゃなくて、これ……ここの鎮守府で本当に起こった事件の記事みたい……」

阿武隈「2013年10……。ってことは、この新聞が書かれたのは3年前。3年前までは、まだこの鎮守府に人が居たってこと……?」

吹雪「や、やっぱりこの鎮守府なにか変ですよ……。艦娘や司令官の失踪とか……それに施設の様子も、普通に引き払ったようには見えないですし……」

阿武隈「ここが廃墟になったのは、所属してた艦隊がここを放棄したって訳じゃない……?」

吹雪「うぅ……。なんか本当に気味が悪くなってきちゃった……」

阿武隈「吹雪ちゃん?」

吹雪「早く、鎮守府のみんなのところに帰りたいよぉ」ブルブル

阿武隈「っ!」ギュッ

吹雪「えっ……?」

阿武隈「大丈夫。吹雪ちゃんも、まだ会えてない他のみんなのことも……あたしが絶対に護るから。みんな絶対に生きて、鎮守府に帰すって約束するから……」

吹雪「あ……阿武隈……さん……」

吹雪(阿武隈さんの手……暖かい……)

阿武隈「だから……ね? こんな頼りない隊長じゃ不安かもしれないけど、私を信じて頑張ってくれる?」

吹雪「…………はい」

~数分後~

阿武隈「落ち着いた? 吹雪ちゃん」

吹雪「はい。あ、あの……ごめんなさい。なんか急に、すごく不安になっちゃって……」

阿武隈「ううん。こんな状況だもの、誰だって不安になって当然だよ」

吹雪「阿武隈さんは、怖くないんですか……?」

阿武隈「……正直に言うと、あたしも怖いよ。怖いけど……あたしは、みんなの隊長だから」

阿武隈「みんなを指揮する立場のあたしがビクビク怖がってたんじゃ駄目だもん。そんなんじゃ、みんなの命を預かってる立場として失格だよ」

阿武隈「だから……あたしは大丈夫。みんなを安全な所に帰すまで、絶対に諦めないで頑張るから」

吹雪「阿武隈さん……」

阿武隈「……さぁ、そろそろ寮の探索を再開しようか」

吹雪「は、はい。あの……ありがとうございました」

阿武隈「ふふっ……少しは隊長らしい姿、みせられたかな」フフン

吹雪「はい! 阿武隈さんは私たちの、尊敬する立派な隊長です」

-エントランス-

阿武隈「もう1度エントランスに戻ってきたけど、次はどこを探そうか?」

吹雪「他に1階にあるのは……『大浴場』、『洗濯室』、『寮母の部屋』くらいですね」

阿武隈「目的は『倉庫の鍵』の情報だけど、そういう情報があるとすると……どこだろう?」

吹雪「部屋以外にも、さっきの新聞みたいな些細な所にも目を配った方が良いかもしれませんね」

阿武隈「そうね。気になる箇所は出来るだけ調べていきましょう」



自由安価>>101

寮内のどこを探す?

司令室

吹雪「司令室とかは、ないですかね?」

阿武隈「司令室? 司令室の私室ならたぶんこの寮じゃなくて、本庁舎の方にあると思うけど……」

吹雪「そ、そうですよね……」



自由安価>>104

寮内のどこを探す?

トイレの個室

ンンッ チガイマス!

阿武隈「司令室? 司令室の私室ならたぶんこの寮じゃなくて、本庁舎の方にあると思うけど……」 ×

阿武隈「司令室? 司令官の私室ならたぶんこの寮じゃなくて、本庁舎の方にあると思うけど……」 ○

吹雪「そういえば、1階にも当然トイレはありますよね?」

阿武隈「トイレ? えーと……うん、あるね。食堂の向かい側、洗面所のとなりだね」

吹雪「じゃあ、そこを調べてみましょう」

阿武隈「え? う…うん、別にいいけど……でもなんでトイレ?」

吹雪「いえ、なんとなく気になって……」

-1Fトイレ-

阿武隈「夜に灯りもない、しかも廃墟のトイレはさすがに不気味ね……」

吹雪「個室は……全部で4つありますね」

阿武隈「……念のため言っておくけど、たぶん流しても水は出ないと思うよ」

吹雪「ち、違いますよっ! 別にそういう理由でトイレに行きたかったって訳じゃ……」アタフタ

阿武隈「まあ、冗談はこれくらいにして。一応きたからには、調べられるところは調べておく?」

吹雪「そうですね。個室も1つずつ開けて中を調べておきましょうか」

吹雪「じゃあ、まずは1つ目……」ギィィ

吹雪「……特に何もないですね」

阿武隈「2つ目と……3つ目の個室の中も、別に何もないね」ギィィ

吹雪「じゃあ、一番奥の最後の個室は……」ギィィ

阿武隈「何かあった?」

吹雪「何もないですね……」



自由安価>>112

寮内のどこを探す?

無難に選択肢として挙がっているものにした方が良さげかな?
洗濯室

吹雪「じ、じゃあ次は、洗濯室に行ってみましょう」

阿武隈「洗濯室ね。寮のみんなの洗濯物が集まる部屋だから、なにかある可能性はあるね」

吹雪「洗濯室はエントランス左側。大浴場の横ですね」

阿武隈「いってみよう」

-洗濯室-

阿武隈「ここが洗濯室ね」

吹雪「大きな洗濯機がいくつか設置されてますね。さすがに壊れちゃってて動きそうもないですけど……」

阿武隈「みて、吹雪ちゃん。この籠の中に入っているの、たぶん回収されて洗う前の洗濯物みたい」

吹雪「回収はしたのに洗濯はされていない……?」

阿武隈「さっきの食堂の様子を見ても感じてたことだけど、この寮はまるで日常の最中に突然人だけが消えたみたいじゃない……?」

吹雪「やっぱり、そう見えますよね……」

阿武隈「とりあえず、部屋の中をひと通り調べてみましょう。洗濯物の中とかに、何か入ってるかもしれないし」

吹雪「はい」

阿武隈「うーん……。洗濯物の中には、特に何もないかぁ」

吹雪「阿武隈さん、これは何でしょうか?」

阿武隈「なに、吹雪ちゃん?」

吹雪「この柱のところに設置されてるこれ……。何かの機械だと思うんですけど」

阿武隈「ああ。これは洗濯物を運搬するための小型エレベーターだよ」

吹雪「エレベーターですか?」

阿武隈「うん。ホテルとかによくあるやつで、2階や3階から洗濯物を運ぶときに、これを使って各階から纏めて降ろしちゃうんだよ」

吹雪「へぇ~……そんなのがあるんですか」

阿武隈「まあ、うちの鎮守府だと各階の洗濯室に洗濯機が置かれてて各自自分で洗濯する。ってスタイルだもんね」

吹雪「んー……。でも、これを見る限りだとエレベーターはここには降りてきてないみたいですね」

阿武隈「どこか他の階で止まってるのかな?」

阿武隈「さぁて、ここにも何もなかったけど。どうしようか?」

吹雪「あと1階でまだ探してないのは、『大浴場』と『寮母の部屋』ですね……」



自由安価>>118

寮内のどこを探す?

阿武隈「ねぇ、寮母の部屋を調べてみない?」

吹雪「寮母ってことは、ここの管理人さんの部屋ですよね」

阿武隈「うん」

吹雪「そうですね。確かに管理人さんの部屋になら、何かあるかもしれません」

阿武隈「寮母の部屋はここを出てすぐ左のところだったね。いってみよう」

-寮母の部屋-

阿武隈「鍵は開いてるね。おじゃましまーす……」

吹雪「少し埃っぽいけど、かなり綺麗に片付いてる部屋ですね。本とかも綺麗に棚に収められてる」

阿武隈「きっと寮母さんはとても几帳面で綺麗好きな人だったんだろうね。とりあえず、何かないか探そう」

吹雪「じゃあ私は本棚とか戸棚を調べてみます」

阿武隈「あたしは机とか押入れを見てみるね」

吹雪「ええと……料理のレシピ本とか管理栄養学とかの本が多いなぁ。これは……メンタルケア教本?」ゴソゴソ

阿武隈「机の上や引き出しの中も綺麗に纏まってる。あっ、この引き出しの中にあるのって……」

吹雪「阿武隈さん、そっちは何か見つかりましたか?」

阿武隈「うん。吹雪ちゃんは?」

吹雪「こっちも、ちょっと気になる本を見つけました」

阿武隈「じゃあ、一回探すのは切り上げて情報の整理をしようか」

阿武隈「じゃあまずは、吹雪ちゃんの方からお願い」

吹雪「はい。これなんですけど……」

阿武隈「これは……『寮母の日誌』?」ペラッ


『●月▲日(木)』
『××提督が着任されて以降、鎮守府内の風紀の徹底と称して苛烈なまでの綱紀粛正が行われている。』

『時間外の外出禁止。深夜時間の食堂運営の禁止。消灯時間後に各艦娘の部屋の外からの施錠など……以前の環境とは打って変わって、艦娘の自由を縛り付けるような命令ばかり。』

『命令には逆らえないとはいえ、皆さんの不満や反感は日々募るばかり……。特に、消灯後の部屋の施錠なんて、まるで囚人のような扱いだと思う。』

『何とかしてあげたいけれど、私には何の権限も、提督と交渉出来るほどの何かがあるわけでもない。とても無力です……』

『せめて、寂しがりな駆逐艦の娘たちの為に、こっそり施錠したふりをしてそういう娘たちの出入りを見逃してあげることくらいしか、私にはできない。』

『×月×日(日)』
『夕食の後に、秘書艦の電ちゃんから執務室の鍵を紛失してしまったと相談されました。』

『どうやら心当たりはこの寮以外にはないとのことで、ふとした拍子にどこかに落としてしまったか、或いは何かの中に紛れ込んでいるのかも。』

『だいたいこういう時の失くし物は、衣類のポケットの中とかに紛れ込んだままという場合が多いので、明日の洗濯物を回収する時には注意しないと。』

気付けばもう3時!?
今日はここまでにします。続きはまた明日に

いきなり訂正

『寮母の日誌』×

『寮母の日記』○


ンンッ チガイマス!

阿武隈「中身は普通の日記だけど、ところどころに気になる内容があるね」

吹雪「ここの司令官はあまり良い人じゃなかったみたいですね……」

阿武隈「囚人のよう……か。なるほどね。だからあんなに……」ブツブツ

吹雪「もしかしてこれも、あの新聞に書かれていた艦娘の行方不明事件っていうのに関係があるんでしょうか?」

阿武隈「うーん……。これだけじゃ、まだ何とも言えないけど……あれ?」

阿武隈「この×月×日の記述を最後に日誌が止まってる……。ってことは、多分これが最新の記述かな」

吹雪「最後の記述は……『執務室の鍵』についてですか」

阿武隈「この記述の通りなら、この寮のどこかに執務室の鍵があるのかな?」

吹雪「私がみつけられたのはこの日記くらいですけど、阿武隈さんの方は?」

阿武隈「あたしがみつけたのは、これ」

吹雪「これって、鍵束?」

阿武隈「うん。たぶんこの寮の各部屋のマスターキーじゃないかな」

阿武隈「さっきの日記に書かれてた内容によれば、ここの寮は提督の命令で夜になると部屋の施錠が義務付けられてたみたいだし。施錠は寮母さんが行っていたんだろうね」

吹雪「夜になると強制的に部屋に鍵を掛けられるなんて……」

阿武隈「ここの鎮守府は相当酷い環境だったみたいね」

阿武隈「とりあえず、これで寮の各部屋にも入れそうだけど」

吹雪「当てもなく全ての部屋を調べるのは、ちょっと厳しそうですね」

阿武隈「うん。だから最初にある程度の検討をつけてから調べてみよう」

吹雪「そうですね」

阿武隈「あ、その前に。1階で他にも調べておきたい所とかはある?」

吹雪「うーん……」



行動安価>>137
1 1階の気になる所を探す(探す場所を指定)
2 2階以降を探す

吹雪「そういえば、まだ大浴場は調べてなかったですよね?」

阿武隈「お風呂ね。1階でまだ調べてないのはその部屋くらいかな」

阿武隈「ちょうどこの部屋のすぐ近くだし、一応そこも調べておこうか」

吹雪「はい」

-大浴場-

阿武隈「お風呂は大好きだけど、廃墟になっちゃうとやっぱり気持ち悪いね……」

吹雪「入ってすぐのここは、脱衣所ですね。奥のほうが浴場になってるみたいです」

阿武隈「脱衣所には……うーん。特に何も残ってないなぁ」

吹雪「この扉の向こうが大浴場ですね」

阿武隈「よぉし、入ってみようか」ガララ

吹雪「うっ……ちょっと、かび臭い」

阿武隈「……水はもう残ってないみたいだけど、ちゃんとお湯を抜いてから施設を閉めた訳じゃないみたいだから、酷いことになっちゃったんだ」

吹雪「壁面や浴槽もところどころ変色してますね……。こんなお風呂には絶対入りたくないかな」

阿武隈「どう? なにかありそう?」

吹雪「何もなさそうですね……」

阿武隈「じゃあ、早くここを出よう。これ以上いたら具合が悪くなりそう……」

阿武隈「これで1階の部屋は全部調べられたかな。じゃあ、次はどうする?」

吹雪「……」

吹雪(確かに色々な情報は得られたけど、肝心の『倉庫の鍵』に関する情報はなかった……)

吹雪(2階以降の艦娘の部屋を調べれば、なにか情報はあるかもしれないけど……今の状況じゃ、どの艦娘の部屋を調べればいいのか正直見当がつかない……)

吹雪(何か見落としてるところがある……? そもそも、ここを調べたのが間違いだった……?)

吹雪(どうしたらいいんだろう……)



行動安価>>142
1『艦娘の寮』で見落としているところを考えてみる
2ここの捜索は諦めて他の場所に行く

1

吹雪(やっぱり……ここで、なにか見落としている気がする)

吹雪(頭を整理してみよう……私たちがここを調べると決めたのは、『倉庫の鍵』の情報を探すためだったよね……)

吹雪(不特定多数の艦娘が出入りする寮なら、そういう情報が何らかの形で残ってる可能性はあるはず……でも、それはどこ?)

吹雪(寮の1階で探したのは……『食堂と調理場』『トイレ』『洗濯室』『寮母の部屋』それに『大浴場』……)

吹雪(これらの部屋の調べられそうな所は全て調べたはずだし……見落としているとしたら、何か別の箇所……?)

吹雪(私たちがここにきて見た場所……見たもの……見落としてるとすれば、必ずそれらのどこかにあるはず……)

吹雪(ここに来てからのことを思い出して……そして……)



自由安価>>146

見落としているところがあるとしたら?

1(見落としていると思われる箇所)
2思い出せない

吹雪(そういえば……食堂ホールの奥にあった調理場って、詳しく調べたっけ?)

吹雪(……違う。食堂から見てカウンターになってる向こう側が調理場だって見積もっただけで、調理場までは調べてなかった)

吹雪(もしかして、これが見落としてたところ……?)

阿武隈「……吹雪ちゃん?」

吹雪「阿武隈さん。調理場って、まだよく調べてなかったですよね?」

阿武隈「調理場? そういえば……奥までは行ってないね」

吹雪「そこを調べてみましょう」

-調理場-

吹雪「廊下側の他に、食堂ホールからも直接調理場には入れるようになってるんですね」

阿武隈「ホールで注文を受けて、作ったものを調理場からそのまま受け渡せるようにするためね」

吹雪「調理場の中は……大きな冷蔵庫や色々な調理器具類がそのまま残ってる」

阿武隈「少し荒らされた跡がある。野生の動物とかがホールの窓を破って侵入して、食べ物がありそうなここを漁ったのかしら……?」

吹雪「冷蔵庫とかは閉じられたままになってますけど……」

阿武隈「開けないほうがいいと思う……。たぶん食材とかが残されたまま電源が落ちて、密閉されたまま何年も放置されてるんだろうから……」

吹雪「そうですね……」

阿武隈「これ以上調理場を探しても何もなさそうだから、食堂ホールに戻ってきたけど……」

吹雪「ホールにも……特にこれといったものはなさそうですね」

阿武隈「うーん。あたしたちの鎮守府なら本や雑誌とかも置かれてたりするけど。ここにはテーブルや椅子以外には殆ど何も置かれてないね」

吹雪「ここも、違ったみたいですね……」

吹雪(ここは……見落としてる場所じゃなかった……?)

吹雪(…………だめだ。これ以上考えても、もう何も思いつかないよ……)

阿武隈「ねぇ、吹雪ちゃん」

吹雪「はい?」

阿武隈「あたしちょっと考えたんだけど、一度『鎮守府本庁舎』の方に行ってみない?」

吹雪「えっ、どうしてですか?」

阿武隈「考えてみたんだけど、倉庫とか各施設の鍵を管理しているとしたら本庁舎である可能性が高いって思うの」

阿武隈「この寮にもまだまだ色々調べるところはありそうだけど、一度そっちの線も当たってみようよ」

吹雪「……そうですね。今の状況じゃ、ここにいても進展は得られそうにないですし……」

阿武隈「じゃあ、いってみようか」

-鎮守府本庁舎 正面入り口-

吹雪「ここが鎮守府の本庁舎ですね」

阿武隈「造りはあたしたちの鎮守府と同じような感じかな? だとしたら中の造りもだいたい見当がつくかも」

吹雪「建物前に植えてあった植栽が全部枯れて木の幹の部分だけ残ってますね……。地面にも草1本生えてないし」

阿武隈「……?」

吹雪「どうかしましたか?」

阿武隈「あそこの木の下の所……なにかあるな、って思って」

吹雪「木の下……? あっ、本当だ。木の下の所になにかある。小さな石みたいな……なんでしょう?」

阿武隈「ちょっと暗くてよくわからないな……」

吹雪「いってみます?」

阿武隈「ううん、後にしよ。今はこの本庁舎の中に入ってみないと……」ガチャン

阿武隈「? 扉は少しだけ開くのに……これ以上開かない……?」グググ

吹雪「鍵が掛かってますか?」

阿武隈「ううん。違うと思う……。鍵は開いてるけど、中で何かが引っかかってるような……」

阿武隈「くっ……ふっ、ふぬぬーーっ!」グググ

阿武隈「ぷあっ! はぁ、はぁ……だ、だめ……どうやっても開きそうにない」ハァハァ

吹雪「別の入り口を探すしかないですね」

阿武隈「そ、そうね……」

吹雪「他の入り口となると……裏口か側面辺りですかね」

阿武隈「そっちの方まで施錠されてたりしたら、お手上げね……」ハァハァ

吹雪「阿武隈さん……大丈夫ですか?」

阿武隈「燃料切れが近いのかな……ちょっとバテてきちゃったみたい」

吹雪「なら、阿武隈さんはここで少し休んでてください。私がちょっと裏に回ってみてきますよ」

阿武隈「えっ、あたしも一緒に行くよ」

吹雪「いえ。燃料切れが近いなら下手に動き回らないほうがいいですよ。すぐに戻ってきますから!」タタタ…

阿武隈「ごめんね……吹雪ちゃん」

-鎮守府本庁舎 東側-

吹雪「えーと、私たちの鎮守府と似た造りだったらこの辺りに出入口が……あっ、あった!」ガチャン

吹雪「ここも駄目か……。じゃあ、次は裏側に回って」タタタ…

吹雪「うわ! ここ……裏にある山の斜面が崩れて道が塞がっちゃってる!」

吹雪「うぅ……だめだ。とても進めそうにないや」

吹雪「仕方ない。一度正面まで戻ろう」タタタ…

-鎮守府本庁舎 正面入り口-

吹雪「駄目です阿武隈さん、裏側は山の斜面が崩れちゃっててとても…………あれ?」

吹雪「阿武隈さん? あ、あれ……阿武隈さーん!」

吹雪「いない……。えっ、1人でどこかに行っちゃった……?」

吹雪「でも、燃料切れが近いから下手には動けないって……」

吹雪「阿武隈さーん! 阿武隈さーーん!!」

吹雪「阿武隈さ――」


ズリュ


吹雪(そのとき、突然背後で不気味な水音が響いたと思った次の瞬間。私の身体に激痛が走った)


吹雪「うぁっ……ッ」

ズッ… ズリュ…

吹雪「な、に……いったい……なにが……」


吹雪(地面に倒れ、朦朧とする意識の中。最期の力をふり絞って見上げた、その姿は――)


吹雪(この世のモノとは思えない、『異形』の主だった……)





Bad End

ちょっと休憩
リトライする場合は、ある場面から自動的に再スタートします

攻略に関するヒントはいりますか?
1 いる
2 いらない

>>160

1

ヒント:「艦娘の寮を訪れてからの吹雪と阿武隈の言動をよく思い出してみてください」


基本的に攻略に関わる情報(ヒント)は作中で必ず触れられています。
吹雪が最後まで思い出せなかった見落としを探してみてください。


再スタートは今日の22時くらいから始める予定です

再スタート

>>140の場面からの再開となります

阿武隈「これで1階の部屋は全部調べられたかな。じゃあ、次はどうする?」

吹雪「……」

吹雪(確かに色々な情報は得られたけど、肝心の『倉庫の鍵』に関する情報はなかった……)

吹雪(2階以降の艦娘の部屋を調べれば、なにか情報はあるかもしれないけど……今の状況じゃ、どの艦娘の部屋を調べればいいのか正直見当がつかない……)

吹雪(何か見落としてるところがある……? そもそも、ここを調べたのが間違いだった……?)

吹雪(どうしたらいいんだろう……)

吹雪(やっぱり……ここで、なにか見落としている気がする)

吹雪(頭を整理してみよう……私たちがここを調べると決めたのは、『倉庫の鍵』の情報を探すためだったよね……)

吹雪(不特定多数の艦娘が出入りする寮なら、そういう情報が何らかの形で残ってる可能性はあるはず……でも、それはどこ?)

吹雪(寮の1階で探したのは……『食堂と調理場』『トイレ』『洗濯室』『寮母の部屋』それに『大浴場』……)

吹雪(これらの部屋の調べられそうな所は全て調べたはずだし……見落としているとしたら、何か別の箇所……?)

吹雪(私たちがここにきて見た場所……見たもの……見落としてるとすれば、必ずそれらのどこかにあるはず……)

吹雪(ここに来てからのことを思い出して……そして……)



自由安価>>169

見落としているところがあるとしたら?

1(見落としていると思われる箇所)
2思い出せない

2

吹雪(…………駄目だ。なにかが引っかかってるはずなのに、どうしても思い出せない)

阿武隈「ねぇ、吹雪ちゃん」

吹雪「はい?」

阿武隈「あたしちょっと考えたんだけど、一度『鎮守府本庁舎』の方に行ってみない?」

吹雪「えっ、どうしてですか?」

阿武隈「考えてみたんだけど、倉庫とか各施設の鍵を管理しているとしたら本庁舎である可能性が高いって思うの」

阿武隈「この寮にもまだまだ色々調べるところはありそうだけど、一度そっちの線も当たってみようよ」

吹雪「……そうですね。今の状況じゃ、ここにいても進展は得られそうにないですし……」

阿武隈「じゃあ、いってみようか」



以下、>>154の結末へ……




Bad End

……エントランス(小声)

>>143の場面から再スタート


※あと2回Bad Endを迎えてしまった場合、自動的に正規のルートが辿られます。

吹雪(やっぱり……ここで、なにか見落としている気がする)

吹雪(頭を整理してみよう……私たちがここを調べると決めたのは、『倉庫の鍵』の情報を探すためだったよね……)

吹雪(不特定多数の艦娘が出入りする寮なら、そういう情報が何らかの形で残ってる可能性はあるはず……でも、それはどこ?)

吹雪(寮の1階で探したのは……『食堂と調理場』『トイレ』『洗濯室』『寮母の部屋』それに『大浴場』……)

吹雪(これらの部屋の調べられそうな所は全て調べたはずだし……見落としているとしたら、何か別の箇所……?)

吹雪(私たちがここにきて見た場所……見たもの……見落としてるとすれば、必ずそれらのどこかにあるはず……)

吹雪(ここに来てからのことを思い出して……そして……)



自由安価>>180

見落としているところがあるとしたら?

エントランス

吹雪(そういえば……あのエントランスって、ちゃんと調べたかな?)

吹雪(あそこにあったのは確か、この寮の見取り図と、靴入れと……)

吹雪(……あれ?)

阿武隈「……吹雪ちゃん?」

吹雪「……阿武隈さん、一度エントランスに行ってみてもいいですか?」

阿武隈「エントランス? すぐそこだけど……あそこになにかあるの?」

吹雪「わかりません……。でも、なにか気になるんです」

-エントランス-

阿武隈「エントランスまで戻ってきたけど……。吹雪ちゃん?」

吹雪「確か……私の記憶が間違ってなければ……見取り図と、靴入れの他に……」

吹雪「あっ、やっぱりそうだ! この靴入れの横にあるこれって、この寮に住んでた艦娘たちの連絡用ホワイトボードですよ!」

阿武隈「ホワイトボード? そういえば、そんなのもあったけど……でも、汚れてて殆ど読めなくなってたよ?」

吹雪「……薄っすらとですけど、読めそうなところがあります。えーと……」


『×張さんへ 第××庫のマス×ーキーが破×して×まい複製を××たいので、×し訳あ×ません×遠征から戻××たら×ペアキーを××まで持×て××も×××すか? ×石』

阿武隈「これって、誰かからの伝言……かしら?」

吹雪「消されていないってことは……伝言を宛てた相手の人は、まだこのメッセージを確認してないのかもしれません」

阿武隈「文字の節々が消えたり掠れちゃってたりで、内容に関してはよくわからないけど……」

吹雪「……第××庫のマス×ーキー……複製……×ペアキー……」ブツブツ

吹雪「……もしかしてこれって、私たちが探してる『倉庫の鍵』に関することじゃないですか?」

阿武隈「…………なるほどね。だとするとこの文章は、『倉庫のマスターキーが壊れて複製を作りたいから、スペアキーを持ってきて』って感じかしら?」

吹雪「おそらくそれで間違いないと思います」

阿武隈「だとすると……この伝言を宛てられた艦娘が、倉庫の鍵のスペアを持ってるってことになるね」

吹雪「まだその人がこの伝言を見ていないのであれば、スペアキーもその人の部屋にあるのかもしれません」

阿武隈「問題は、その艦娘がいったい誰なのか。ってことだけど」

吹雪「それに関しては、ちょっと心当たりがあるんです」

阿武隈「えっ、本当?」

吹雪「はい。100%間違いない。とは言いきれませんけど……」

阿武隈「でも、心当たりがあるのなら、とりあえず、そこを当たってみましょう」

吹雪「はい」



自由安価>>187

誰の部屋を調べる?

夕張

吹雪「確か見取り図に部屋割りも書かれてましたよね?」

阿武隈「うん。部屋の所に、そこに入ってる艦娘の名前が一緒に書かれてるよ」

吹雪「じゃあ、夕張さんの部屋ってどこにあります?」

阿武隈「夕張ちゃん? えーと……あっ、あったわ。2階の111号室ね」

吹雪「そこにいきましょう」

-艦娘寮2F 廊下-

阿武隈「111号室は……。あった、ここね」

吹雪「……鍵が掛かってますね」ガチャガチャ

阿武隈「なら、このマスターキーを使えば……」カチャ…カチン!

阿武隈「やったわ。ちゃんと開いてくれた!」キィィ

吹雪「中を調べましょう」

-夕張の部屋-

吹雪「部屋の中は……ちょっと荒れてるみたいですね」

阿武隈「いや、たぶんこれは元からこうだったんだと思うよ……。寮の部屋なのに、工廠並みに機械だらけって……」

吹雪「でも、これだと探し物をするには、ちょっと大変そうですね……」

阿武隈「夕張ちゃんの性格からすると、大事な物をその辺に置きっぱなし。とかはないと思うけど」

吹雪「部屋の中で気になるのは……机、ベッド、壁にかけてある作業服とかですかね」

阿武隈「うーん……。鍵が保管してあるとしたらどこだろう」



自由安価>>194

部屋のどこを調べる?

作業服…?

吹雪「この作業服とかはどうです? 工廠のときはこういう服の中に鍵が入ってましたし」

阿武隈「そうね。うーん……と……」ゴソゴソ

阿武隈「このポケットの中に入ってるのは……うわぁ! 油まみれの布じゃない!」

吹雪「だ、大丈夫ですか……?」

阿武隈「うえぇ……手がベトベトになっちゃった……この服で拭いちゃお」フキフキ

吹雪「その服の中に鍵はなさそうですね……」



自由安価>>199

部屋のどこを調べる?

吹雪「この机なんかはどうだろ……?」

吹雪「うーん……。机の上にあるのは、作りかけの機械みたいのや工具……これは、写真かな? 絵が劣化しちゃってて殆ど見えないや」

吹雪「引き出しの中には……あれ、また新聞がある」


『×葉新聞2013年8月× 中将司×官失踪か!?』

『既に知らない人はいな×であろうが、先日の8月×日未明。突如××府内から中将司令官の姿が消えた。』

『司令官が×後に目撃されたのは、前日の夜×時40分頃とみられ、いつも通りその日の執務を終え、××に戻る為に秘書艦の××んと別れたのが最後の×撃例とされる。』

『翌日、司令官の行方がわ×××いことが分かっ×後すぐに、ほぼす××の艦娘によって鎮守府内やその周辺、さらには近海まで徹底的な捜索が行われたが、

『結果は、司令官の行方はおろか、その痕×すら見つけることは出来なかった。』

『×将司令官は先月より×本営にて行われている解××議の渦中にあり、一部では、それが原因と××て行方をくらませたのでは? との声も囁かれるが、』

『著者を含め、多×の×娘はその説を否定するだろう。』

『現在は秘書×××さんと、大×さん、長××んらを中心に××官の代理として×務を行って××が、大本営はこの××××て新×な××官を――――』

ンンッ チガイマスッ!

『著者を含め、多くの艦娘はその説を否定するだろう。』×

『筆者を含め、多×の×娘はその説を否定するだろう。』○

吹雪「司令官の失踪……失踪したのは中将司令官って人で、2013年の8月頃に失踪した……?」

吹雪「っ! これも気になるけど……今は鍵を探さないと」ガララ

吹雪「あっ! あった、ありましたよ阿武隈さん! これ!」

阿武隈「鍵があったの? 吹雪ちゃん」

吹雪「はい! この鍵についてるプレートに『第3倉庫の鍵』って書いてあります! これに間違いないですよ!」

阿武隈「第3倉庫……。ってことは、これがあたしたちが探していた、あの倉庫の鍵ってことね」

吹雪「これで、ようやくあの倉庫を調べられますね」

阿武隈「うん。上手くいけば今度こそ補給できる燃料を入手できるかもしれないわ!」

吹雪「はい! 早速あの倉庫のところに行きましょう!」

阿武隈「そうね。……あっ、けど吹雪ちゃん。一応ここを出る前に、他に調べておきたいところとかはない?」

吹雪「他に調べておきたいところ、ですか?」

阿武隈「あまり何度も同じところを往ったり来たりするのはリスクもあるし。何か気になる所があるなら今のうちに見ておきましょう」

吹雪「気になる所ですか……」



行動安価>>208

1『艦娘の寮』で気になる所を調べる(場所を指定)
2『倉庫』に向かう

※ここで寮内を捜索できるのは1回だけです。捜索後は自動的に倉庫へと向かいます。

1大淀の部屋

吹雪「大淀さんの部屋……とか?」

阿武隈「大淀ちゃんの? たぶんあるとは思うけど、どうして?」

吹雪「いえ。大淀さんならこの鎮守府でも補佐をなさってたでしょうし、何か情報があるんじゃないかな。って思って」

阿武隈「うーん……。じゃあ、1階に戻って大淀ちゃんの部屋を確認してみようか」

~大淀の部屋を確認して~

-艦娘寮2F 廊下-

阿武隈「183号室。ここが大淀ちゃんの部屋ね」

吹雪「マスターキーを使って開けてみましょう」カチャ…カチン!

吹雪「……あれ? 鍵は開けたのに、開かない?」グググ

阿武隈「ちょっとあたしにやらせて」グググ

阿武隈「んっ……くく…………駄目だわ。全然動かない」

吹雪「他に何か仕掛けとかがされてるんでしょうか?」

阿武隈「ううん。たぶんこのドアが歪んじゃってるんだと思う。ドアの上のところとか壁紙が剥がれて亀裂が走ってるところもあるし……」

阿武隈「無理に開けることも出来なくはないかもしれないけど、もしその弾みで周りが崩れでもしたら危険だわ」

吹雪「じゃあ、残念ですけど諦めるしかないですね……」

阿武隈「そうね。それと推測だけど、大淀ちゃんならここの寮よりも本庁舎に詰めてる事の方が多いだろうから、そっちを探してみても何か見つかるかもしれないよ」

吹雪「わかりました。じゃあ本庁舎に行ったときにまた調べてみましょう」

阿武隈「それじゃあ、そろそろここの探索は切り上げて倉庫の方に行ってみましょう」

吹雪「そうですね。もし補給が出来れば、その後にまたここを探索しに来ることも出来ますし」

阿武隈「……残りの燃料もそろそろ危ないわ。完全に燃料切れになってしまう前に、倉庫に向かいましょう」

吹雪「はい」

-演習場外れ 倉庫-

吹雪「なんとか、無事に倉庫まで辿り着けましたね」

阿武隈「うん。あたしを襲ったアイツ、いったいどこに行ったのかしら……?」

吹雪「この鎮守府中を徘徊してるのなら、またここに戻ってくるかもしれませんね」

阿武隈「そうね。じゃあ、早く倉庫の鍵が合うか試してみましょう」

吹雪「はい。えーと、第3倉庫は……あった、これですね」

阿武隈「じゃあ吹雪ちゃん、試してみて」

吹雪「は、はい。……うぅ、お願い……開いてくださいっ!」カチャッ…

カチン! グググ…

吹雪「! やった! やりました阿武隈さん! この鍵でビンゴです!」

阿武隈「よかったぁ……! 凄く頑丈な扉ね、あたしも手伝うわ」

吹雪「はい! ……せーのっ!」グググ

ガコンッ!

吹雪「よし……! なんとか、開けられましたね!」ハァ…ハァ…

阿武隈「中にもちゃんと資材が入ってる。問題は使えるかどうかだけど……」

吹雪「……ど、どうですか?」

阿武隈「…………」

阿武隈「うん。これなら補給しても大丈夫そうね!」

吹雪「や……やったぁ!!」

~補給を終えて~

阿武隈「よぉし! 燃料も満タンになって力が漲ってきたみたい!」

吹雪「これでもう燃料切れの心配はありませんね!」

阿武隈「ただ、弾薬だけは補給できなかったね……」

吹雪「そうですね。機銃や小口径砲の弾はいくつかあったんですけど」

阿武隈「あたしが装備してるOTO152mm砲は口径が合う弾薬がなかったし」

吹雪「私の場合は、今の装備が魚雷しかないので小口径砲の弾はあっても使えないですから……」

阿武隈「弾薬まで補給できれば、あたしを襲ったアイツだって倒せちゃうのに……」

吹雪「仕方ありませんよ。今は下手に戦うのは避けて、遭遇してしまったときは逃げることだけ考えましょう」

阿武隈「そうだね。燃料だけでも補給できて、何とか希望が見えてきたところだし」

阿武隈「そうだ。燃料の補給が出来たから、今ならこれも使えるはずね」ゴソゴソ

吹雪「あれ、阿武隈さん。それって確か……」

阿武隈「そう。艦隊の小隊間通信用の小型通信機」

阿武隈「燃料不足で艤装のバッテリーまで落ちかけてたから今まで使えなかったんだけど、これを使えば同じ通信機を持ってる時雨ちゃんか初霜ちゃんと連絡が取れるはず」

吹雪「じゃあ、みんなが無事かどうか分かるんですね!」

阿武隈「うん。ちゃんと繋がってくれればいいんだけど……」ブブ…ザーザザザ…


~~~~~~~~~~~~



【吹雪と阿武隈が『燃料の補給』に成功しました】


【吹雪ルート 1周目クリア】

ひっそりと悲報。この後の展開の為に作っていた資料集のメモがまさかの保存ミスで消失した模様
記憶が残っているうちに1から復元し直すので本日はここまでで終わります

早ければ明日にでも続きの時雨ルートを始めたいと思います

お付き合いありがとうございました

ちょっとプロットいじってたらこんな時間に
遅れて申し訳ありません

スローペースになりますが、時雨ルートを開始します

【時雨ルート】


-森の中-

時雨「もうすぐ日が落ちそうだ。それまでに間に合えばいいんだけど……」

時雨「方角はどうかな? 不知火」

不知火「問題ありません。このまま真っすぐ進めば辿りつけるはずです」

時雨「岬の上から見えたあの建物の方に行くには、どうしてもこの森を抜けていくしかないからね」

時雨「けど、こんな森の中で夜を迎えてしまったら流石にまずいね」

不知火「燃料の残量から考えても、朝まで持たせるのはかなり厳しいですね」

時雨「でもよかったよ。隊のみんなと逸れて途方に暮れていたところを、不知火と合流出来て」

不知火「いえ。こちらこそ時雨さんのご無事がわかって何よりでした」

不知火「他の皆さんは無事でしょうか?」

時雨「大丈夫だよ。阿武隈さんに吹雪、初霜、それに夕立も。これくらいの事でどうにかなるような人たちじゃないさ」

不知火「言われてみれば……見た目に反してタフな方が多いですね」

時雨「みんなそれなりに修羅場をくぐり抜けてきたからね。こんな事でへこたれはしないさ」

不知火「皆も不知火たちと同じようにこの島に流れ着いているといいのですが」

時雨「そうだね。無事に合流出来ることを祈ろう」

いまいち頭が回らないので一旦休みます

不知火「しかし、あの渦潮はいったい何だったのでしょうか?」

時雨「正直、僕にもよくわからない……。渦潮自体は珍しいものではないけど、あれほど大きくて激しいものは初めてだよ」

不知火「せめて不知火の電探が正常に動いていれば、事前に回避することもできたでしょうが……」

時雨「そういえば、あの渦潮に巻き込まれる直前に不知火の電探がおかしくなったんだっけ?」

不知火「ええ。運悪く最悪のタイミングで故障が起きてしまったようで」

時雨「……確かに、妙にタイミングがいいね」

不知火「し、不知火に何か、落ち度でも……?」ビクッ

時雨「あ、いや。そういう意味じゃないよ」

時雨「ん……? 森の先が拓けてきたみたいだ」ガサガサ

不知火「本当ですね。ようやくこの森から抜けられます」ガサッ

時雨「進んだ方向が間違っていなければいいんだけど――」

時雨「…………よかった。どうやら正解だったみたいだ」

-鎮守府北西 崖の上-

不知火「これは……何かの施設、ですね」

時雨「向こうに海が見える。その近くには大小幾つかの建物と、波止場のような物も」

不知火「まさかこれは……鎮守府、ですか?」

時雨「そうらしい。手前に見えるこの大きな建物は、鎮守府の庁舎ってところかな?」

不知火「でも、全く灯りが見られませんね。それに建物もひどく古いものに見えます」

時雨「既に放棄された施設なのかな。それでも、建物がある所に辿りつけたのは幸運だよ」

不知火「鎮守府なら、まだ使える燃料なども残されているかもしれませんね」

時雨「そうだね。それより問題は、この崖をどう降りるかってことだけど……」

不知火「斜面の勾配を見るに、ここを強引に滑り降りるのは自殺行為ですね」

時雨「どこか別のルートを探すか……いや、周囲の様子からするとこの辺りは崖続き。平地に出るにはかなり遠回りする必要があるか……」

不知火「…………! 時雨さん、あそこを」

時雨「何か見つけたの?」

不知火「あの部分、斜面が崩落して鎮守府の敷地内まで土砂が雪崩れこんでいます」

時雨「まさか、あそこを降るつもり?」

不知火「多少足場は不安ですが、慎重に行けば降りられないこともないかと」

時雨「うーん……。危険だけど……現状ではそれしか手はないか」

不知火「では不知火が先行して足場を確保します。時雨さんは後に続いてください」

時雨「そんな、危険すぎるよ!」

不知火「お任せください。第2水雷戦隊時代に神通教艦からこういった場面を想定した訓練も受けていますので」

時雨「……わかった。でも、くれぐれも慎重にね」

-鎮守府本庁舎 裏側-

不知火「……っ、よし。大丈夫です。そのまま同じ所を足場にして降りてきてください!」

時雨「……っと。ふぅ……何とか無事に降りられたね。ありがとう、不知火」

不知火「この程度のこと、お褒め戴く程のことでは……」

時雨「そんなに謙遜しないで。不知火がいなければ、僕たちは今頃あの崖の上で立ち往生だったさ」

不知火「……ありがとうございます」テレ

時雨「さて、なんとか施設の敷地内にはは入れたけど、間近で見ると予想以上に風化しかかった建物だね」

不知火「建物の中央に中庭が見えますが、植栽は枯れ果てて見るも無残な状態ですね」

時雨「左側は僕たちが下ってきた土砂崩れのせいで完全に塞がっちゃってる。港湾の方に行くなら、右側を抜けていこう」

-本庁舎西側-

不知火「駄目です。こちらも積み上げられていたコンテナが崩れて道を塞いでいます」

時雨「となると……。港湾の方に行くには、この建物の中を抜けていくしかないね」

不知火「鎮守府の庁舎ということは、正面から見て西側のこちらにも出入口があるはずです」

時雨「建物の構造的におそらく……あった、ここだ。施錠されてなければいいけど」

不知火「問題ありません。その時は不知火にお任せを」

時雨「どうするの?」

不知火「扉を蹴破ります」

時雨「……あまり強引なのはよくないと思うよ」

不知火「……冗談です」

時雨「きみが言うと冗談に聞こえないよ……ん、よかった。鍵は掛かってないみたいだ」ガチャッ

不知火「いきましょう」

※この後の作中である程度は説明を入れるつもりですが、分かりにくいと思うので一応注釈を
鎮守府本庁舎の構造は、リアルの呉鎮守府のようなイメージをご想像ください
上から見ると凹の形になるという感じでしょうか

    海
 ぬい→凹

こんな感じ?

>>251
    山

 ぬい→凹


    海

という感じですかね
建物裏側が北(山側)
正面入り口が南(海側)

わかりにくくて申し訳ない

-本庁舎 西館1F-

時雨「さすがに中は暗いね。艤装のライトを点けよう」ピカッ

不知火「荒れてはいないですが埃が堆積していますね。かなりの期間に亘って人の出入りはされていないようです」

時雨「左側には階段と部屋が1つ。右の廊下を進めば正面入り口に行けそうだね」

不知火「とりあえずは正面入り口を目指しますか?」

時雨「そうだね」コツ コツ

不知火「右側のこの部屋は、『食堂』のようですね」

時雨「じゃあその次の部屋は『調理場』だね。僕たちの鎮守府の造りに少し似てる」

不知火「突き当りを左に。あ、『エントランス』が見えてきましたね」

時雨「こっちの方は少し物が散乱してて荒れてるね。右側の部屋は……プレートのない部屋が2つ……エントランス手前のは『事務室』か」

-本庁舎 1Fエントランス-

不知火「ありました。正面入り口の扉です」

時雨「やっぱりこの辺りは荒れ方が激しい。慌てた大勢の人の出入りがあったような……」

不知火「……ん? これは……」

時雨「どうかした?」

不知火「見てください。扉の取っ手部分に針金が巻かれて、内側から強引に閉じられています」

時雨「本当だ……いったいどうして」

不知火「んっ……くっ、滅茶苦茶に何重にも巻かれてて……手作業で外すのは難しそうですね」ガチャガチャ

時雨「扉自体は辛うじて動くけど、この針金を外せないと僅かな隙間が出来る程度か……」

不知火「仕方ありません。ここは蹴破るしか……」

時雨「ストップ! 待って不知火――」

不知火「ふんッ!」ガンッ!

不知火「~~~~~~~~~~ッ!!!!」ヒリヒリ

時雨「燃料が残り少なくてパワーが落ちてるのに、それは無茶だよ……」

見取り図的なものを描いてほしいかな

不知火「っ! ぐぐ……燃料さえ、あれば……こんな扉」

時雨「大丈夫かい?」

不知火「も、問題ありません……全然、大丈夫……です」ナミダメ

時雨「……少し落ち着こう。ここから外に出るのは諦めて、別の方法を探そう」

不知火「そ、そうですね……」

時雨「おそらくエントランスのどこかにこの庁舎の見取り図が……あった、これだ」

時雨「……出入口は3つ。僕たちが入ってきた西側入り口と、ここの正面入り口。そして残るは東側の入り口だけだ」

不知火「では、そこを当たってみるしかありませんね」

時雨「そうだね。ついでだからこの庁舎内の部屋についても見ておこうかな……」

時雨「えーと……1階にあるのは、西館に北から順に『倉庫』、『食堂』、『調理場』、文字が消えてて読めない部屋が2つ続いて、エントランス手前にあるのが『事務室』」

時雨「東館。北から順に『物置』、『第1会議室』、『第2会議室』、西館と同じく判別不能の部屋が2つ続いてエントランス手前に『来賓室』」

時雨「次は2階。西館の北から順に『蔵書室』、『作戦室』、判別不能1部屋、『風呂』、『提督の私室』、『秘書艦の部屋』、『通信室』」

時雨「そしてこのエントランスの真上にあるのが『執務室』と『トイレ』」

時雨「2階東館。北から『視聴覚室』、判別不能1部屋、『第3会議室』、『給湯室』、判別不能1部屋、『資料室』、『休憩室』か」

不知火「不知火たちの鎮守府と所々で似ていますね」

時雨「うん。これならそんなに迷わないで済みそうだ」

>>256
技術力不足でちょっと無理そう…
自己用に拾ってきた画像を編集して作った見取り図ならあるけど
実在の建物の見取り図だから、許可なしのアップが躊躇われる

時雨「さて、そろそろ痛みは引いたかい?」

不知火「っ! だ、大丈夫です。ご心配をおかけしました……」

時雨「じゃあ、このまま東館を進んで東側の出入り口にいってみよう」

不知火「わかりました」











                               ガチャ

                              ギ゙イィ…




                          ズッ… ズズズッ…

-本庁舎 東館1F 東側出入り口-

時雨「あった。ここが東側出入り口だ」

不知火「西が開いていたのだから東も……っ! 駄目ですね。鍵が掛かっています」ガチャガチャ

時雨「まいったね。八方塞がりか……」

不知火「1階の部屋の窓を破って外に出るというのは?」

時雨「鎮守府の窓は基本的に破られることがないよう頑丈に、鉄の芯なんかも入れて作られているから難しいね」

不知火「では屋上に上がって、そこから飛び降りるというのは……?」

時雨「自殺でもするつもりかい?」

不知火「……」ウムム

時雨「ここの鍵なら庁舎内のどこかに保管されてるってことはないかな? マスターキーでなくても、予備の鍵くらいは何処かにあるかもしれない」

不知火「なるほど。その可能性はありますね」

時雨「問題はこの庁舎のどこにそれがあるか、ってことだけど」

不知火「心当たりの場所を1つ1つ当たっていくしかないですね」

時雨「そうだね」

時雨「さて、まずはどこから探そうか」

不知火「それなら、不知火に提案があるのですが」

時雨「なんだい?」

不知火「この広い庁舎内です。2人で探すより手分けして探したほうが効率がいいと思います」

時雨「……確かに、1階と2階に分かれて探したほうが探索する範囲も、効率もいいかもしれない」

不知火「どうしますか?」

時雨「……」


行動安価>>265

1分かれて行動する
2一緒に行動する

1

時雨「わかった。ここは手分けして探そう」

不知火「では1階は不知火が。時雨さんは2階の探索をお願いします」

時雨「了解。一通り探し終わったらエントランスで合流しよう」

不知火「わかりました」

-東館2F-

時雨「さて、まずはどこから探そうか」

時雨「東館2Fにあるのは確か……『視聴覚室』『第3会議室』『給湯室』『資料室』『休憩室』だったかな」

時雨「うーん……」



行動安価>>269

どこを探す?(時雨が挙げた『』内から選択してください)

視聴覚室

-視聴覚室-

時雨「施錠はされてないみたいだね」ガチャ

時雨「教壇のところに大きなスクリーンと映写機が置かれているけど、映写機の中には何も入ってないね」

時雨「他に部屋の中には……特になにも無いみたいだ。仕方ない、他のところに行こう」

時雨「無暗に部屋を回っても効率が悪い。『東館出入口の鍵』がありそうなところから調べてみようかな」



行動安価>>272

どこに向かう?
『提督の私室』
『秘書艦の部屋』
『執務室』
『作戦室』
『資料室』

『秘書艦の部屋』

-西館2F 廊下-

時雨「廊下を進んで西館のほうまで来たけど、確かここは……」

時雨「秘書艦の部屋……。秘書艦なら鍵を持ち歩いていた可能性もあるかな?」

時雨「鍵は……開いてるみたいだ」ガチャ

時雨「よし、調べてみよう」

-秘書艦の部屋-

時雨「思ったよりも室内に物は少ないな……」

時雨「ベッド、クローゼット……あとは小さな机くらいか」

時雨「ここは庁舎で勤務する秘書艦用の休憩室みたいな所なのかな?」

時雨「クローゼットの中は……予備の制服が数着入ってる。これは駆逐艦の制服かな?」

時雨「……制服の中にはなにも無いか。ここは違う、と」

時雨「だとすると鍵とかがあるとすれば、この机くらいか」ゴソゴソ

時雨「これは……何かの日誌?」ペラ

時雨「…………なるほど。これは秘書艦がその日の業務について記録する為の『秘書艦の日誌』か」

時雨「……」ペラペラ

時雨「秘書艦は交代制だったみたいだけど、ある時期からはほぼ1人に固定されてる……?」ペラペラ

時雨「……うーん。特に東館の鍵に関する情報はないか」

時雨「他の引き出しには、何か……ん? この綺麗な箱はなんだろう……?」パカッ

時雨「鍵が入ってる……。『海軍徽章が刻まれた鍵』だ」

時雨「もしかして、これが東側出入口の鍵なのかな……?」

時雨「……」ゴソゴソ

時雨「他には特になにも無い。ここの探索はこれくらいでいいかな」



行動安価>>276

1『東館出入口』に行く
2他の部屋を探す

時雨「よし。とりあえずこの鍵が東館の出入口に合うか試してみよう」

時雨「……っと、その前にエントランスに下りて不知火と合流しなきゃ」

時雨「エントランスに行くなら、ここの階段を下りればすぐだ」コツコツ

時雨「…………エントランスにきたけど不知火は……まだきてないか」

時雨「仕方ない。少し待ってみよう」

~5分後~

時雨「……遅いな。どこまで行ったんだろう?」

時雨「……」

時雨「ちょっと声を出して呼んでみようかな」スゥ…

時雨「おーい! 不知火ー! 一度エントランスまで戻ってきてー!」

               シーン

時雨「……」

時雨「聞こえていないのかな……?」

時雨「……しょうがない。一度僕だけで東館に行ってみて、鍵が開いたらまた不知火を呼びに来よう」

-東館出入口前-

時雨「さて、この鍵が合っていればいいんだけど……」グッ

時雨「……駄目だ。鍵穴が合わない……この鍵じゃないのか」

時雨「また振り出しか……。もう一度2階に行って、まだ見てない部屋を調べて――」クルッ

不知火「…………」

時雨「うわっ!? し、不知火! びっくりした……驚かせないでよ」

不知火「……すみません。驚かせるつもりは、なかったのですが」

時雨「心臓が止まるかと思ったよ……。まあいいや、さっきエントランスで呼んだんだけど、聞こえてなかったのかい?」

不知火「すみません。部屋の中を探していたので、聞きそびれてしまったようです」

時雨「そうだったのか。それで、僕の方は1つ鍵を見つけたんだけど、残念ながらここの鍵じゃなかったみたいだ」

不知火「私も1つ鍵を見つけました。これです」

時雨「これは、『作戦室』ってプレートが付いてるね」

不知火「おそらく、2階の『作戦室の鍵』でしょう」

時雨「作戦室か……。僕もまだ見てない部屋だ」

不知火「どうしますか?」

時雨「うん。とりあえず、そこにいってみよう」

-西館2F 作戦室前-

時雨「ここが作戦室か……おっと、鍵が掛かってるね」ガチャガチャ

不知火「では、この鍵を」

時雨「うん。……よし、開いたみたいだ」ガチャン

時雨「そういえば、この鍵はどこにあったんだい?」

不知火「……1階の『事務室』に保管されていました」

時雨「他に鍵はなかった?」

不知火「はい。これだけです」

時雨「そうか。じゃあ東館の鍵はどこにあるんだろう……」

不知火「……中に入りますか?」

時雨「あっ、そうだね。中を調べてみよう」

-作戦室-

時雨「大量の資料や飛行機や船の模型がたくさん並んでる……。部屋の真ん中にあるのは、大きな海域の模型だね」

不知火「……兵棋演習などに使うものですね」

時雨「海域……そうだ、作戦室ならこの辺りの海域について纏めた『海域図』があるはずだよ」

時雨「それがあれば、この島がいったい何処にあるのか、僕たちの鎮守府までの航路も調べられるかもしれない!」

不知火「……しかし、海域図など、どこにあるか」

時雨「棚や机の中にある資料を探してみよう。海域図は作戦立案とかで頻繁に使う物だから、そうそう変な所には置かれていないはずだ」

不知火「……わかりました」

時雨「……この棚は違うか。不知火、そっちはどう?」

不知火「…………ありませんね」

時雨「うーん……。敵との交戦記録や交戦場所の資料がやけに多いけど、肝心の海域図はどこに……」

時雨「……」ガサガサ

時雨「この机の引き出しの中は……! これだ、あったよ不知火!」

不知火「!」

時雨「北方海域や西方海域……各方面の海域を記した海域図だ。この中に、この辺りの海域を纏めたものは……これだ!」

不知火「……」

時雨「僕たちが任務で進んできた航路が……これ。とすると、渦潮にあった場所はおよそ……この辺りか」

時雨「……あれ? ちょっと待って……おかしい……こんなところに……なんで――!?」グッ

時雨「がっ! し、しらぬ……なに、を――」グググ

不知火「…………」

不知火「おまえは…………」





不知火「邪魔ダ」







ゴキッ!







Bad End

Bad Endになったのである場面から再スタートします


攻略に関するヒントはいりますか?
1 いる
2 いらない

>>291

いる

(ここだけの話バッドエンド踏んでくれた方が展開としてはオイシイのは内緒)

ヒント:「怪物の動きにはある法則性があります」「クリアの為には2人揃っている必要があります」


時雨ルートで重要なのは慎重な行動と探索です。
同じ部屋の探索でも、1人の時では見つけれらないアイテムも存在します。


※今回のように探索途中でバッドエンドを迎えた場合、再スタート地点までの間に獲得していた「アイテム」や「情報」は失われます。

きりがいいので今夜はこれで終わります
再開は明日の夜を予定

>>262から再スタート


※再スタートにあたり『作戦室の鍵』『海軍徽章が刻まれた鍵』『時雨が得た情報』を失います

時雨「さて、まずはどこから探そうか」

不知火「それなら、不知火に提案があるのですが」

時雨「なんだい?」

不知火「この広い庁舎内です。2人で探すより手分けして探したほうが効率がいいと思います」

時雨「……確かに、1階と2階に分かれて探したほうが探索する範囲も、効率もいいかもしれない」

不知火「どうしますか?」

時雨「……」



行動安価>>303

1分かれて行動する
2一緒に行動する

時雨「……いや、やっぱり一緒に行動しよう」

不知火「ですが、燃料に余裕がない現状であまり悠長なことは……」

時雨「わかってる。けど……何か、嫌な予感がするんだ」

不知火「嫌な予感、ですか?」

時雨「うん……上手く言葉にできないけど、とにかくここは慎重に行動したほうがいい気がするんだ」

不知火「……わかりました」

時雨「ごめんね。わがまま言って」

不知火「いえ、時雨さんの意見はごもっともですし。何より時雨さんの予感はよく当たりますからね」

不知火「それでは、まずはどこから調べましょうか?」

時雨「そうだね、まずは……」


行動安価>>306

どこを調べる?

>>258で示されている『』の部屋から選択してください

提督の私室

分かり辛いので階層別の部屋まとめ

1F『事務室』『第1会議室』『第2会議室』『倉庫』『物置』『来賓室』『食堂』『調理場』『トイレ』

2F『第3会議室』『給湯室』『資料室』『休憩室』『執務室』『通信室』『秘書艦の部屋』『提督の私室』『風呂』『作戦室』『蔵書室』『トイレ』

時雨「確か2階に『提督の私室』って部屋があったね」

不知火「司令官の部屋ですか……確かに、何かあるかもしれませんね」

時雨「まずはそこから調べてみよう」

不知火「では、そこの階段から2階に上がりましょう」

タッタッタッ…








                          ズッ ズズッ...

-西館2F 提督の私室前-

時雨「えーと、秘書艦の部屋の隣にあるこの部屋が……あった、提督の私室だ」

不知火「入りましょう」

時雨「うん……っと、あれ?」ガチャガチャ

時雨「駄目だ。鍵が掛かってる」

不知火「仕方ありません。他の場所にいきますか?」

時雨「そうしよう」



行動安価>>311

どこを調べる?

>>307の部屋から選択してください

執務室

時雨「次は『執務室』にいってみよう」

不知火「執務室ならここの3つ隣の部屋ですね」

時雨「秘書艦の部屋……通信室……ここが執務室だ」

不知火「では今度は不知火が……」ガチャガチャ

不知火「……ここも鍵が掛かっています」

時雨「うーん……」


ズッ ズズッ...


時雨「……!」

不知火「……なに、この音は?」

時雨「東館の方から聞こえてきてるみたいだ……」


ズズッ... ズズズッ... ズチャ


時雨「凄く嫌な感じがする……不知火、逃げよう!」

不知火「は、はい……!」



行動安価>>314

1 1階に逃げる
2 西館の奥に逃げる
3 近くの部屋に逃げ込む

1

時雨「ここの階段から1階に下りよう!」ダッ

不知火「……!」ダッ


タッタッタッ…


-1F エントランス-

時雨「待って、ここで一旦様子を見よう」

不知火「は、はい」

時雨「……」


ズッ ズズッ...



ズズッ ズッ ズズッ... ズッ......


時雨「……音が遠ざかっていく。どうやら西館の奥の方に行ったみたいだ」

不知火「いったい、なんなんでしょうか……?」

時雨「わからない……。できれば姿を見たかったけど、そんな余裕はなかったし」

不知火「……とりあえず、これからどうしましょう?」

時雨「……西館に行ったって事は、西館の階段を下りてここに戻ってくるか」

時雨「もしくは西館で引き返して、また執務室とかの方にくるか……」

時雨「……」



行動安価>>317

どこに行く?

>>307の部屋から選択してください

事務室

時雨「とりあえず、どこか別の場所に行こう」

不知火「なら、すぐそこに『事務室』があります。そこにいってみましょう」

時雨「事務室か……。そこなら、もしかすると鍵を管理してたりするかもしれない」

不知火「調べましょう」


-西館1F 事務室-

時雨「ここは、鍵は掛かってないみたいだ」ガラ

不知火「事務室らしく、室内は机や書類、事務用品などで溢れていますね」

時雨「……ここを引き払うときに回収していかなかったのかな?」

不知火「そう言われれば……確かに、物がそのまま残っている状態ですね」

時雨「……まあ、いいか。まずは部屋の中を知らべてみよう」

時雨「デスクの上は書類が山のように積み重なってたり、散乱してたりで……物を探すには難しい状態だ」

不知火「……時雨さん、これを」

時雨「どうしたの、不知火?」

不知火「この黒板の横、鍵かけになっています。ここで施設内の鍵を管理していたのでは?」

時雨「本当だ。でも鍵は持ち出されてるのか、ほとんど残ってないね」

不知火「……1つだけ掛かっています。これは……『作戦室』と書かれたプレートが付いています」

時雨「作戦室か……。確か西館の2階にある部屋だったね」

不知火「いってみますか」

時雨「そうだね。いって調べよう」



ズズッ... ズッ...


時雨「!」

不知火「!!」


ズッ... ズッ...


時雨「あの音……今度はだんだん近づいてきてる」

不知火「ど、どうしましょう……?」

時雨「……今はここに隠れよう。ライトを消して」

不知火「し、しかし……来る前に別のところに逃げたほうがいいのでは? もしこの部屋に入ってこられれば、我々は袋の鼠です!」

時雨「無暗に動いて居場所を察知される方がリスクが高い。……正直賭けに近いけど、ここでじっとしてよう」

不知火「わ、わかりました……」



ズッ... ズッ...


時雨「……」

不知火「……」


ズズッ... ズッ... ズチュッ


時雨「……廊下の左側から聞こえてくる。やっぱりアイツ、西館の階段を下りてこっちに来たんだ」

不知火「この気持ちの悪い水音のようなものは……いったい?」

時雨「……しっ」


ズッ... ズズッ


時雨(……! 部屋の前で止まった!?)

不知火「…………」ブルブル





ズッ ズズッ... ズズッ......


時雨「……遠ざかっていく。エントランスの方に行くみたいだ」

不知火「……」ホッ

時雨「……よし」スッ

不知火「! 時雨さん、なにを……?」

時雨「あの音の主の姿を見ておきたいんだ。今なら、扉から少し覗けば後姿くらい……」

不知火「し、しかしっ……危険では」

時雨「大丈夫。僕だけで行くから、不知火はここで隠れてて」

時雨「……」

時雨(音をたてないように……少しだけドアを開けて)キィ

時雨「……」チラ


怪物「――――」ズチャ


時雨「――!?」ゾクッ

不知火(……時雨さん?)スッ

時雨「……」ブルブル

不知火(いったい、なにを……)チラッ

不知火「――!?」ゾクゥッ

不知火(……く、くっ)


不知火(首が……ない!?)



怪物「――――」ズリュッ


不知火(あ……あれは、いったい何なの……!?)

不知火(首がない、人型の……下半身は、ズボンのようなものが見えるけど……上半身は)

不知火(上半身は……身体が、溶けたみたいに……不気味な緑色の液体になって……!?)

不知火「……あ、うぁ……」ガクガク

時雨「不知火、落ち着いて。声を出さないで」

不知火「し、時雨さ……」ブルブル

時雨「あの水音、足元まで滴ってるあの緑色の液体が擦れる音だったのか……まるで水死体が歩いてるみたいだ」

不知火「ひ、ひっ……」

時雨「でも足取りもふら付いてるし、それに頭がないのなら、いったいどうやってこっちを認識しているんだろう……」


怪物「――――」クルッ


時雨(! こっちを向き直した!?)

不知火「あっ……うあぁ……」ガクガク

時雨「まずい……こっちにくる。不知火、部屋の奥に隠れよう」

不知火「う、ぁ……」ブルブル

時雨「しっかりして、こっちに……」



ズッ... ズズッ


時雨「……」

不知火「……」ブルブル


ズッ ズズッ... ズズッ......


時雨「……今度はまた西館の奥にいったのか」

時雨「アイツ、この庁舎内をぐるぐる回ってる……?」

不知火「……」ブルブル

時雨「不知火、しっかり……もう大丈夫だよ」

不知火「あ……時雨さ……」

時雨「どうやらあの化け物は、この庁舎の中をぐるぐる徘徊してるみたいだ。それにこちらを察知する能力も相当低いらしい」

時雨「ある程度の距離さえ取れれば、逃げるか隠れるかして遭遇を避けることも出来そうだ」

不知火「……」

時雨「……? 不知火?」

不知火「……し、不知火は、あの……肝心な時に、震えてしまって……時雨さんに、ご迷惑を……」

時雨「仕方ないよ。あんな化け物みたいなものを直接目にしたら、誰だってそうなるさ」

不知火「でも……不知火は……」

時雨「不知火は臆病なんかじゃない。それは僕が保証するよ」

時雨「きみは、僕が安心して背中を任せられる数少ない仲間の1人なんだから」

不知火「時雨さん……」

時雨「少しは落ち着いたかい?」

不知火「……はい。もう大丈夫です」

時雨「よし。じゃあ、そろそろ動こうか」

時雨「とりあえず、僕の推測が正しければ、アイツはこのまま西館の2階に上がるはず」

時雨「そのまま東館の方まで行くか、途中でこのエントランスに下りるかするはずだ」

不知火「もしあの音が聞こえて来たら、反対側に走って逃げるか、近くの部屋に逃げ込む。という算段で?」

時雨「うん。おそらくそれで対処できるはずだよ。あの不安定な足取りから考えて、アイツも走って追いかけてくることは出来ないんじゃないかな?

不知火「了解しました」

時雨「さて、じゃあどうしようかな……」



行動安価>>330

どこに行く?

>>307の部屋から選択してください

来賓室

もし現在地や所有するアイテムがわからなくなった場合
コメントしていただければ、その都度お知らせしますのでお気軽に

不知火「1階にいるのですから、他の1階の部屋を探してみるというのは?」

時雨「そうだね。それじゃあ、当分アイツがこないであろう東館の『来賓室』にいってみよう」

不知火「来賓室なら、エントランスに出て東館にいく廊下の1つ目の部屋ですね」

時雨「よし。じゃあ、ここを出よう」

-東館1F 来賓室前-

時雨「ここが来賓室……。鍵は開いてるみたいだ」ギィィ

不知火「入りましょう」

時雨「……さすがに来賓室ってだけあって、ソファーや机、調度品も少し豪華な物が置かれてる」

不知火「やはりこれも、鎮守府を引き払うときに持ち出さなかったのでしょうか?」

時雨「……もしかしたら、ここは正規の手続きで引き払われて廃墟になったんじゃないのかも」

不知火「……あの化け物と何か関係が?」

時雨「……わからない」

不知火「……しかし、ここは特になにも無いようですね」

時雨「うん。どうやらハズレだったようだね」

不知火「では、別の場所に行きましょう」



行動安価>>336

どこに行く?

>>307の部屋から選択してください

倉庫

不知火「時雨さんの推測通りなら、今あの化け物は……」

時雨「おそらく西館の2階を徘徊してるはずだよ」

不知火「なら、その真下にある『倉庫』にいってみましょう」

時雨「うん。アイツの背後を取りながら動けば、鉢合わせするリスクは抑えられるはずだ」

不知火「では……一応、辺りを警戒しながら慎重に行きましょう」

-西館1F 倉庫前-

不知火「なんとか、あの化け物には会わずに済みました。時雨さんの予想通りですね」

時雨「まだ確実に相手の動きを把握出来てる訳じゃないから、油断は出来ないよ」

不知火「そ、そうですね」

時雨「さて、ここが倉庫だけど……よし、鍵は開いてる」ガララ

不知火「他の場所よりも埃っぽいですね……人の出入りした形跡も殆どありません」

時雨「ここは……庁舎内で使う色々な備品とかをしまっていた倉庫みたい」

不知火「なにか使えそうなものはないでしょうか」

時雨「……」ガサガサ

時雨「うーん……。目ぼしい物はなにもないかな」

不知火「そうですか……。では、また次の場所に」



行動安価>>340

どこに行く?

>>307の部屋から選択してください

資料室

現在未探索の部屋

1F『第1会議室』『第2会議室』『物置』『食堂』『調理場』『トイレ』

2F『第3会議室』『給湯室』『資料室』『休憩室』『通信室』『秘書艦の部屋』『提督の私室』『風呂』『作戦室』『蔵書室』『トイレ』

時雨「あの化け物は、今頃東館2階辺りかな……」

不知火「では、このまま西館の2階に上がってその周辺の部屋を?」

時雨「いや、ちょっと思い切って西館に上がった後、そのまま東館まで行ってみよう」

不知火「危険では……?」

時雨「万が一アイツと遭遇しても、途中で1階のエントランスまで降りることも出来るし、少し冒険してみよう」

不知火「……わかりました」

-東館2F 資料室前-

時雨「……よし。アイツは東館の1階に下りたみたいだ」

不知火「ここは『資料室』ですね」

時雨「資料室か。鍵は……開いてる」ガチャ

不知火「今度こそ、何か見つかるといいのですが」

時雨「入ってみよう」

-東館2F 資料室-

時雨「棚いっぱいに資料類が保管されてるね」

不知火「見たところ、鍵の類はなさそうですが……一応、色々と調べておきますか?」

時雨「そうだね。情報は集めておいたほうがいい」


不知火「こっちの棚は……月別の資源の増減を纏めた管理帳簿か」

時雨「……武器や装備品の開発記録……レシピ表……廃棄記録」

不知火「……こちらには、特に役立ちそうな情報はありませんね」

時雨「こっちも特に……ん?」

不知火「どうしました?」

時雨「このファイルだけ、同じ棚にある他のファイルと作りが違う……?」

時雨「ファイルのタイトルは……『ファイルA-13 泊地棲姫』?」ペラ


『201×年×× 新型深××艦 ××棲姫 検体××結果』

『交戦し××娘の艤装等に付着×××た血や細胞×など××回収、検×××た新種×××棲艦に関する情報を×述する。』

『サンプルA 戦艦××の艤装に付着していた血は分析の結果、我々が採×××いる敵××棲×のデー××当て××××い未知の××であり、新型深×××のもので間違××いと断定。』

『××プルB 空母××の艦載×に付着して××生物の細胞片から×××ルAと×じDNAを×出。さらに複数××知×細胞も多数発見された。』

『これらの検出されたデータはすべて××の××××保管する。』

時雨「これは……深海棲艦に関する何かの研究報告?」

不知火「不知火にも見せてください」

時雨「あ、うん。いいよ」

不知火「…………中の文はところどころが掠れていて、すべては読めないですね」

時雨「……」

不知火「ファイル名から察するに、これは泊地棲姫に関する研究報告でしょう」

時雨「泊地棲姫が新型……か」

不知火「確かに。泊地棲姫といえば、開戦初期の戦いで古参の部隊が交戦した記録が残っているのみで、不知火たちも直接交戦した経験はありませんね」

時雨「……それに、このファイル。おそらく元々ここに置かれて物じゃないのかもしれない」

不知火「えっ?」

時雨「ファイル名は『ファイルA-13』って書いてある。つまり同じような他のファイルも存在しているはずなんだ」

時雨「でも、ここにある他の棚を見てもそんな物は置かれていない。つまり、これは別の場所に保管してあった物が誤ってここに紛れ込んで保管されていたんじゃないかな?」

不知火「……そういわれると、このファイルだけ他と毛並みが違う気もしますね」

時雨「うん。深海棲艦に関する研究記録……。本来なら重要な機密情報として厳重に保管されるはずだよ」

不知火「しかし、この研究記録は……一部しか読み取れないですが、通常の研究とは何か異なるような」

時雨「そうだね……。この鎮守府では、いったい何が行われていたんだろう……」

不知火「とりあえず、ここで調べられるのはこれで全部のようですね」

時雨「そうなるね。じゃあ、他の場所に――」


ズッ... ズズッ


時雨「!」

不知火「!」

時雨「またアイツが来たみたいだ……!」

不知火「エントランスまで戻って、また西館2階に引き返してきたということですか……」

時雨「うん……。でもこれで、アイツの行動パターンはだいたい読めてきたよ」


ズズッ ズズズッ...


時雨「部屋の前を通り過ぎた……今度は西館に行くみたいだ」

不知火「あの化け物は、廊下を歩き回るばかりで部屋にまで入ってはこないのでしょうか?」

時雨「今のところはそうだね。まあ、これからもずっとそうって保証はないけど……」

時雨「どうやら行ったみたいだ。そろそろ僕たちもここを出よう」

不知火「そうですね……ん?」

時雨「不知火?」

不知火「これは……何かの鍵が部屋の隅のところに落ちていました」

時雨「埃で汚れて鈍ってるけどこの色は、『金色の鍵』?」

不知火「何かオモチャのストラップのような物も付いていますね。これは……カメラでしょうか?」

時雨「とりあえず、鍵は見つけ次第確保しておこう。東館出入口の可能性もあるし、そうでなくても、施錠されてる部屋の鍵かもしれない」

不知火「そうですね。ではこの鍵は不知火が持っておきます」



行動安価>>352

どこに行く?

>>341の部屋から選択してください

秘書官の部屋

眠いのでそろそろ休みます
早ければ昼間から再開して土日中に時雨ルートを終わらせたい所存

読んでいただいた方、安価に参加してくれた方
本日もお付き合いありがとうございました


こんな感じ?
http://download1.getuploader.com/g/5841c217-91fc-4a11-b98f-734ab63022d0/sssokuhouvip/123/%E8%A6%8B%E5%8F%96%E3%82%8A%E5%9B%B3.png

>>354
パス?が必要とかで見れぬ…

ってことで再開します

現在の所持アイテム
『作戦室の鍵』『金色の鍵』

時雨「さて、次に行くところだけど。このままアイツの後ろを追う形で動いてみよう」

不知火「では西館の方に?」

時雨「うん。今までのパターンからすると、アイツはこのまま西館1階に下りていくと思う」

時雨「もちろん、急にパターンを変えてくる可能性も十分考えられるから、距離を詰めすぎないよう慎重にいこう」

不知火「それでは、このまま西館2階の『秘書艦の部屋』にいってみてはどうでしょう?」

時雨「秘書艦の部屋、か……。よし、いってみよう」

>>357
これでどう?vip SSにはったことないから上手くできなくてすみません

>>359
見れました
ほぼ完璧に出来てます。すばらしい

階段は3ヵ所
1Fエントランス→執務室の目の前に繋がる『中央階段』
1F物置と第1会議室の間→2F視聴覚室下に繋がる『東側階段』
1F倉庫と食堂の間→蔵書室と作戦室の間に繋がる『西側階段』

外に繋がる東西の出入口は東西の階段の横にあります

あと唯一直すところがあるなら、2Fトイレは執務室の前(中央階段の横)にあります

-西館2F 秘書艦の部屋前-

時雨「……よし。アイツは西館1階に下りていったみたいだ」

不知火「秘書艦の部屋は……開いていますね」ガチャ

時雨「入ろう」


-秘書艦の部屋-

不知火「思ったよりも殺風景な部屋ですね」

時雨「たぶん、庁舎で勤務する秘書艦用の休憩室ってところなんじゃないかな?」

不知火「一応、手分けして室内を調べていきましょう」

時雨「そうだね」


不知火「クローゼットの中には、予備の制服。このデザインは確か……暁型のものだったかしら?」

時雨「ベッドのところには……特になにも無い。あとは……この机かな」ゴソゴソ

時雨「これは……何かの日誌?」ペラ

不知火「何かありましたか?」

時雨「……うん。これ、秘書艦が業務を記載していた『秘書艦の日誌』みたいだ」

不知火「…………秘書艦は交代制だったようですね。その日その日で字や項目の書き方が異なっています」

不知火「……あら、9月辺りからはほぼ1人に固定され始めてますね。記載者は……電ですか」

時雨「細かく綺麗に纏められる。さすがだね」

不知火「……しかし、これには特に役立ちそうな情報は書かれていませんね」

時雨「そうだね……他には何かないかな」ゴソゴソ

時雨「ん……この箱は何だろう?」

不知火「綺麗な箱ですね」

時雨「中身は……鍵が入ってる」パカッ

不知火「これは……海軍の徽章、ですね」

時雨「『海軍徽章が刻まれた鍵』か……」

不知火「もしかして、これが不知火たちの探している東館出入口の鍵では……?」

時雨「……かもしれない。けど、単なる出入口の鍵にしては少し作りが豪華すぎる気もする」

不知火「他には……特になにも無いようですね」

時雨「うん。この部屋の探索はこれまでにしよう」

時雨「さて、この後はどうしようか?」

不知火「今のところ見つけた鍵は3つ。『作戦室の鍵』『金色の鍵』そして『海軍徽章が刻まれた鍵』ですね」

時雨「この中に東館出入口の鍵はあるのかな……?」



自由安価>>365

この後にとる行動を指示してください。
※実現不可能なことや、あまりに話から外れた内容の場合は再安価と致します。

>>360 修正しました 多少へんなのは勘弁。ガチで作ると時間かかるんで

時雨「……いや、まだ探せるところは探しておいたほうがいいかもしれない」

不知火「では、また他の部屋に?」

時雨「うん。とりあえず鍵も手に入っている『作戦室』にいってみよう」

不知火「作戦室にいくなら、この部屋を出て廊下を真っすぐ進めば行けますが……」

不知火「しかし、あの化け物の行動パターンでは、エントランスに行ったらまた西館に戻ってきます。それまでに作戦室に行かなければ」

時雨「そうなるね……急ごう!」

>>366
見取り図作成ありがとうございます
自分の拙い説明でここまで再現して頂けるとは…ありがたいです

-西館2F 作戦室前-

時雨「……よし。まだアイツはこっちに来てないみたいだ」

不知火「……やはり、作戦室にも鍵が掛かってますね。この鍵を使ってみます」ガチャガチャ


ズッ... ズズッ


時雨「!」

不知火「!」

時雨「まずい、来たみたいだ……不知火、早く!」

不知火「ま、待ってください」アセアセ

不知火「……よし、開いた!」ガチャ

時雨「入って! そのまますぐに鍵をかけよう!」

不知火「は、はい!」

-西館2F 作戦室-

時雨「よし、鍵を掛けて……静かに」シッ

不知火「……」ドキドキ

時雨「……」


ズズズ... ズズッ......


時雨「……行ったみたいだ」フー

不知火「……危ないところでした」フー

時雨「とりあえずは一安心だね……。さて、と」

不知火「ここは……作戦室というだけあって、様々な模型や資料でいっぱいですね」

時雨「部屋の真ん中にあるこの大きな模型は……兵棋演習とかに使う海域の模型か」

不知火「海域……ちょっと待ってください。海域の模型や資料があるということは、この部屋には『海域図』もあるのでは?」

時雨「! そうか、海域図か! あれが見られれば、この島の位置も……僕たちの鎮守府への航路も調べられるかもしれない!」

不知火「探しましょう!」

時雨「この棚は……哨戒情報の一覧……違う。不知火、そっちはどう?」

不知火「この机の引き出しには……兵棋演習に使う道具か……。こっちにもないですね」

時雨「海域図なら絶対に作戦室に置かれているはず。何処かにあるはずなんだ」

不知火「こっちの机には……!」

不知火「ありました! 時雨さん、海域図を見つけました」

時雨「本当かい!」

不知火「北方海域に西方海域……間違いありません。各方面の海域図です」

時雨「この辺りの海域を記した海域図は……あった、これだ!」

不知火「こっちの机に広げましょう。不知火がライトで照らします」

時雨「お願い。えーと、まずは……」

時雨「僕たちが任務の為に派遣された海域が……あった、ここだ。とすると、その帰路に通った場所は……このルートになる」

不知火「途中、敵艦を捕捉してルートを南に8度ほど変更していますから、修正後のルートはおよそ……この辺りかと」

時雨「そうだね。すると……渦潮にあったばしょは、およそ……この辺りになる」

時雨「この場所から最も近い島……この辺りの海流と時間帯を考えて計算すると……」ブツブツ

時雨「…………おそらく、この島だ。不知火、そっちにある島ごとの拡大海図を取ってくれる?」

不知火「この束ですね。どうぞ」

時雨「ありがとう。この中から、この島の拡大海図を探せば……」ブツブツ

時雨「……わかったよ。この島はおそらく、これだ」

不知火「これは……まだ我々が制海権を取り戻していない諸島群の小島、ですね」

時雨「この拡大海図にはこの施設に関しても記載されてるから、たぶん間違いないと思う」

不知火「そんな……不知火たちが進んでいた正規のルートから、こんなに離れたところに漂着するなど」

時雨「でも、これ以外に該当する島はないよ」

不知火「……」

時雨「問題は正規のルートから大きく離れすぎている点だね。今の僕らの燃料では、元の航路に戻るのは到底不可能だ」

時雨「まあ、それ以前に海に出れるだけの残量もなさそうだけど……」

不知火「この島を脱出するには、何としてでもここで補給物資を見つけて補給を行う必要がある。ということですね……」

時雨「そうなるね。この島にそれがあればの話だけど」

不知火「……」

時雨「状況は極めて厳しい……。でも、やらなきゃ。そうでないと待っているのは燃料切れと……死、だけだ」

不知火「っ!」

時雨「……それと、もう1つ気になる点があるんだ」

不知火「気になる点、ですか?」

時雨「うん……。不知火はこの海域図をみて何か思わないかい?」

不知火「この海域図を……?」

不知火「…………」

不知火「不知火には、特に変わったところはないと思われますが……」

時雨「……僕はね。あらかじめ出撃する海域に関しては、一通りの情報を頭に入れてから出撃するようにしているんだ」

時雨「任務に出る前、鎮守府でこの辺りの海域図も見てきたからよく覚えてる。そして僕が事前にみた海域図とこの海域図には、大きく異なる点があるんだ」

不知火「いったい、何なんですか……?」

時雨「……僕が見た海域図には」


時雨「こんな島、なかったはずなんだよ」

不知火「……え?」

時雨「さっきも言ったけど、この島の位置はおそらく……この海図の端にある諸島群の中の1つ。ここだ」

時雨「でも、僕が事前に見た海図にあった島の数と、この海域図に記されてる島の数では……数が合わない」

不知火「そ、そんな……馬鹿な?」

時雨「もちろん僕の記憶違いって可能性も捨てきれないよ。でも、記憶が確かならここは……本来なら海の上になるはずなんだ」

不知火「そんなことが……」

時雨「この島はいわば、『海図にない島』。もしくは、存在するはずのない島ってことになる」

時雨(いったい、どういうことなんだ? 僕たちは……どこに迷い込んだんだ?)

不知火「……」

時雨「……」

不知火「……こrから、どうしましょう?」

時雨「とりあえず……僕たちに出来ることをしよう」

時雨「まずは、この庁舎から出るために、『東館出入口の鍵』を探さないと」

不知火「しかし、いったい何処にあるのでしょう……?」

時雨「まだ探していない部屋が残ってる。あの化け物をかわしながら、残りの部屋を調べていこう」



自由安価>>377

この後にとる行動を指示してください。

隣の謎の部屋
行けない場合は提督の私室

ンンッ チガイマスッ!

不知火「……こrから、どうしましょう?」×

不知火「……これから、どうしましょう?」○

時雨「そういえば、ここの隣の部屋には何があるんだろう?」

不知火「隣ですか?」

時雨「エントランスの見取り図には、なにも記載されていなかったはずだけど」

不知火「空き室とかでしょうか?」

時雨「ちょっと気になるね。よし、そろそろここを出てそこを調べてみよう」

-西館2F 名前のない部屋前-

不知火「あの化け物はいないようですね」

時雨「今頃は東館かな? 今のうちに西館2階を調べよう」

不知火「この部屋が、名前のない部屋ですね」グッ

不知火「……ここも鍵が掛かっています」

時雨「……もしかしたら、本当に空き室か使われていない部屋なのかも」

不知火「どうします?」

時雨「しょうがないね。じゃあ、このまますぐそこにある『提督の私室』にいってみよう」

不知火「でも、確かその部屋には鍵が掛かっていたかと」

時雨「鍵もいくつか手に入れたし、それが合うか試してみようよ」

不知火「なるほど。わかりました」

-西館2F 提督の私室前-

時雨「さて、再びこの部屋の前に来たわけだけど」

不知火「いま不知火たちが持っているのは、『金色の鍵』と『海軍徽章が刻まれた鍵』の2つですね」

時雨「試してみよう」



行動安価>>382

1『金色の鍵』を試す
2『海軍徽章が刻まれた鍵』を試す

海軍徽章の方で

不知火「では、この『海軍徽章が刻まれた鍵』を試してみます」カチャ

時雨「……」

不知火「……!」カチャン

不知火「当たりです。開きました」キィィ

時雨「よし。早速中に入ってみよう」

-提督の私室-

時雨「ここが、この鎮守府の提督の部屋か……。綺麗な部屋だね」

不知火「向こうにドアがあります。……これは、隣にある『風呂』に繋がる扉ですかね?」

時雨「そういえば、廊下側にはお風呂がある部屋への扉がなかったね。開けられる?」

不知火「……いや、鍵穴が何かで塞がっていて……開けられそうにないですね」

時雨「うーん……。まあ、いいか。とりあえず、この部屋の中を調べてみよう」

不知火「はい」


不知火「こっちにあるのは寝具ですね。乱雑に放置されて……だらしがない」

時雨「これは、提督の机かな?」ゴソゴソ

不知火「クローゼットの中身は……こちらは割と綺麗に手入れされていますね。身嗜みには気を使っていたのでしょうかね……?」

時雨「……」ゴソゴソ

不知火「これは……金庫? 鍵で施錠するタイプのようですが……当然、鍵は掛かってますね」ガチャガチャ

時雨「……! 不知火、ちょっとこっちにきて」

不知火「どうかしましたか?」

時雨「これ……提督の机の中を調べてたら出てきたんだけど」

不知火「日記……でしょうか?」

時雨「たぶんね。ここの『提督の手記』ってところかな」

時雨「読んでみよう」ペラ

『9月2日』

『ついに念願の艦隊司令官として、先月に失踪した中将司令官の艦隊を引き継ぐ形で××鎮守府に着任した。』

『大本営のお偉方に同調して中将司令官の解任を進言し続けた甲斐があったが、まさか解任が決まる前にあの男のほうから姿を消してしまうとは。』

『私にとっては好都合だが、大本営がうるさい。』

『中将司令の生死の確認と、あれに関する調査は最優先事項である為、早めに死体でも揚がってくれればいいのだが。』

『しかし、今日1日鎮守府内を見回った限り、ここの艦娘たちの風紀は乱れきっているようだ。』

『艦娘の意思と権利を尊重するというのが前任提督の考えであるようだが、甘いと言わざるを得ない。』

『艦娘は国家に所属する軍人であり、同時に国家が保有する兵器なのだ。兵器1人1人にいちいち権利や人格などを認めていては軍が回るはずがない。』

『私からすれば艦娘に意思を持たせたこと自体が失敗だったといっていい。意思や感情をなくせば、艦娘はさらに有益な存在となるであろうに。』

『とにかく、まずは緩み切った軍規を是正し、艦娘たちの意識を徹底的に正すことから始める必要がありそうだ。』


『9月3日』

『執務の補佐を行う秘書艦の選定を始めたが、この艦隊の艦娘たちの意識の低さと仕事環境のズボラさには開いた口が塞がらない。』

『艦隊運用の補佐業務という面での有能無能はさておき、仕事場の整理整頓すら満足にできない者が多いのには呆れてしまう。さらに問題なのは公私混同の著しさだ。』

『執務中に遊びに行こうとする者。うたた寝する者。果ては執務室で茶会を開こうとする愚か者までいる始末だ。あの者たちには軍人としての意識があるのだろうか?』

『そんな惨状で当初の予定よりも秘書艦の選定が遅れてしまっている。このままでは艦隊指揮にまで影響が出かねない。』

『早急に秘書に適切な人材が見つかることを祈りたい。』


『9月4日』

『あの電という艦娘はなかなか有能なようだ。前任の代から秘書艦を務めていた経験からか、補佐としての手腕にも文句はない。』

『あの男と最も長く付き合っていた艦娘ということから、その思想も最も受けているだろうと警戒していたが、杞憂だったようだ。』

『初めの頃こそ甘い考えを口にしていたが、最近では口答えもせずに日々の仕事をこなしている。実に物分かりのいい艦娘だ。』

『特に評価したいのは、私の性格を察して執務室の物の配置や日々の整理を心がけ、快適に執務をこなせる環境を作り出している点だ。』

『秘書艦選定の為に様々な艦娘を充ててみたが、彼女が最もその適性があるといえるだろう。』

『もうしばらく様子を見たうえで信用できるようであれば、彼女を正式に補佐官として任命したいと思う。』


『9月12日』

『未だに失踪した中将司令官に関する情報は得られていない。』

『大××からはあの××××の確認を厳命されているから、どんな形であれ何らかの××を探さねばならないが厳しい状況だ。』

『それと同時にあの男が××ていた××の調×と、その抹×を×××ければならないのだが、未だにその手掛かりすら掴めていない事も問題だ。』

『この×××のど××に××はずの××××もまだ見つかっていない。あの×××××やそれに関す××××××は、既にあの男以外に知る者は生きていないことは知っていたが、』

『まさか何の手掛かりも残っていないとは……。あの男が失踪し×ことで、あれに関する××も闇の中に消えてしまったということか。』

『しかしそれでは大本営は納得しないだろう。彼らはあ×××を××××さ×××××、是が非でも×××きるという情報が必要×××。』

『彼らが×××××××××いるものを×す××にそれを××する。なんという皮肉だろうか。』

『×××からは再三の××と×××求められて××が、果たしてどうしたものか……』

時雨「……」

不知火「……この鎮守府の司令官は、なかなか素敵な人物だったようですね」

時雨「……そうみたいだね。あれ……? 日記の記述はこの9月12日を最後に終わってるみたいだ」

不知火「不知火はこの鎮守府に配属されなくてよかった、と心から思います」

時雨「同感だよ。しかし気になるのは、ところどころで触れられている前任司令官の失踪って点と、この最後の記述……」

不知火「……本当に、何もかもおかしい鎮守府です」

時雨「…………」

ちょっと休憩します

山風ちゃんつついてたらあっという間に5時間経ってた…

というわけで再開します
上手くいけば今夜中に時雨ルート終わるかもしれない

不知火「時雨さん? 何か気になることでも……?」

時雨「ああ、うん。この最後の記述、9月12日の内容が気になるんだけどね」

不知火「このページは特に文字が消えかかっていて、何が書かれていたのか判別が難しいですね」

時雨「うん……。ここには、何か重要なことが書かれていたと思うんだけど……読めない以上、詮索は難しいか」

時雨「そういえば、不知火の方は何か見つけられたかい?」

不知火「これといって目ぼしいものは……。鍵の掛かった金庫のようなものならありましたが」

時雨「金庫?」

不知火「はい。あれです」

時雨「これは……機密書類なんかを保管する為の保管庫だね」

不知火「鍵穴がありますから、これを開けるにはその為の鍵が必要なのでしょうね」

時雨「……不知火、これを見て」

不知火「……これは」

時雨「保管庫の横……いや、至る所にこじ開けようとした跡が残ってる。結局開けられずに諦めたようだけど……」

不知火「司令官の部屋に何者かが侵入したのでしょうか?」

時雨「……」

>>400に安価入れ忘れ

自由安価>>403

この後にとる行動を指示してください。

少し寝る

時雨「……駄目だ。うまく考えが纏まらない」

不知火「少し休まれますか? 鍵は閉めてありますし、あの化け物も入ってはこれないでしょうから」

時雨「いや、大丈夫だよ。とりあえずこの保管庫やあの手記のことは保留にして、本題の『東側出入口の鍵』に的を絞ろう」

不知火「そうでしたね。そちらの方が火急の問題です」

時雨「僕たちがまだ調べていない部屋は……2階は『通信室』『給湯室』『休憩室』『蔵書室』『トイレ』『休憩室』『第3会議室』」

不知火「1階は『第1と第2会議室』『食堂』『調理場』『物置』くらいですね」

時雨「この中で調べるとしたら……」



行動安価>>407

どこに行く?

通信室

不知火「……通信室にまだ使える機材などは残ってないでしょうか?」

時雨「え?」

不知火「鍵とは無関係なのですが……ふと思ったんです」

不知火「通信室なら大本営との長距離通信などを行う為の大型通信機があるでしょうし、もしそれが生きていれば」

時雨「僕たちの鎮守府に連絡を取って、救援部隊を呼ぶことも出来るかもしれない……」

不知火「調べてみる価値はあるかと思います」

時雨「そうだね。早速いってみよう」

-西館2F 通信室-

時雨「鍵は……掛かってないね」キィィ

不知火「部屋の中にもう1つ扉がありますね。隣の部屋……執務室と通じているようですね」

時雨「……こっちも閉まってるか。執務室に入るには『執務室の鍵』を探すしかないみたいだね」

不知火「それより見てください。大型の通信機がそのまま残されてます!」

時雨「かなり埃を被っているね。一応、見てみよう」

時雨「……」

不知火「……主電源は入らない……こっちの機器は…………」ガチャガチャ

時雨「……駄目だよ。不知火」

不知火「ですが……まだ諦めるには」

時雨「これを見て。分電盤に繋がるコードが切れてる……。きっと鼠か何かにやられたんだ」

不知火「……!」

時雨「よくよく考えたら、通信機を使うには電源が必要だ。その為にはこの庁舎の電気を復活させないといけないだろうけど……」

時雨「庁舎もこれほどまでに風化してるんだ。たぶんそっちの機械の方が、もう駄目になってるだろうね」

不知火「……」

時雨「……仕方ないよ。元々もしかしたら、ってくらいの可能性だったんだ」

時雨「救援のことは諦めて、別の方法を探そう」

不知火「……っ!」ダンッ!

時雨「……」

バサッ


時雨「……!」

時雨「通信機の間から、何かが落ちた……?」ゴソゴソ

時雨「これって……不知火、ちょっとこれを見て」

不知火「……?」

時雨「これ、通信機の間に挟まってたみたいだけど……『誰かの手記』みたいだ」

不知火「手記?」

時雨「……」ペラ

『近頃の提××行動は×まりにも行き過××いる。任務×外の鎮守府××の自由×動を×面的に禁止するなど、どう考えても異常だ。』

『先月に少将提×が着任されて以降、××府の軍紀の是正と×して様×な規定や制約が×××れてきた。』

『正直その×××が行き過ぎていると感××つも、×官の命で×××に口を×んできたが、今回ばかりは××も言っていられない。深刻な××だ。』

『×××が派遣されてきた×緯から察するに、あ×程×の横暴も見逃×××いる××あろうが、それにも××はある。』

『あの方は気付いていないのか……いや、×付きながらも気にして××いのかも××ないが、ここ最近の鎮××の空気は最悪なものになってき××る。』

『特に戦艦×や×母組、一部の重巡たちの×満と不信感は頂×に×××つある。このままでは、いつ最悪××××起こるか×××らない。艦隊の運用どころ××ない×態だ。』

『毎×戦×に駆り×××、命を×って×××いる彼女たちが唯一安ら××場×がこの×××であるという×に。その××ぎすら奪われた今の状況××れだけ×惨なものか。』

『私たちは戦う××兵器。そんなことは××××いる。だけど私たちには××がある。兵器としてだけではなく××として×××いる生き×な××……』

『或いはどれだけ×由は縛っても、抗×罪や反抗罪と××て解××分や×檻などの懲罰××が執られ××だけマシなのだ×××?』

『いや、他の××んからすれば、今のような××の無い××を強い××××らいな×、いっそ解×××るか戦場で×んだ方が良い。と言われるかもしれない……』

『私も出来る範囲で××営に今の×××の状況を伝××はいるが、×をここに派遣してきたのは他××ぬ××営である××考××も、今の状況が是正××る××は薄いだろう。』

『それどころか最近では大××××も提督に対する××を山のように浴びせられ、さらに提督からはその××を丸投げされてい×のだから堪ったものではない。』

『厳しい規定のせいで、×近では仕事が終わった後に明石たちと酒会をすることも出来ないのが辛い。』

『こんな毎日が一体いつまで続くのだろうか……ああ、本当に胃が痛い』

時雨「……」

不知火「……ひどすぎる」

時雨「紙が劣化してて全部は読めないけど。かろうじて残ってる部分だけ読んでも、書いた人の悲痛な声が聞こえるようだ……」

不知火「この鎮守府は一体何なんですか……なんで、こんな……」

時雨「……わからない。今はまだ情報が少なすぎる」

不知火「……不知火は決めました。無事に鎮守府に帰ったら、ここの事を絶対に司令にお伝えします」

不知火「もし、こんな行いをした司令官が未だのうのうと何処かで指揮を執っているのなら……絶対に調べ上げて、その座から引きずり降ろしてやります……」

時雨「……」

時雨「……少将提督、か」

時雨「さて……これ以上ここにいても仕方がない。他の場所に行こう」

不知火「……はい」

時雨「大丈夫?」

不知火「いえ……はい、大丈夫です。次の場所に行きましょう」



行動安価>>417

どこに行く?

第3会議室

-2F 執務室前 廊下-

時雨「……ちょっと待って」

不知火「時雨さん……? どうかされましたか?」

時雨「あの化け物。僕の予想通りならそろそろ東館の2階に回ってくるはずなんだけど……」

不知火「! なら、すぐに近場の部屋に――」

時雨「待って、そうじゃないんだ。おかしいんだよ」

時雨「僕たちは提督の私室、通信室にしばらくの間居た。その前には作戦室にも」

時雨「最後にアイツを目撃したのは西館の2階。それから結構時間が経っているのに、どうして2階に現れないんだろう……?」

不知火「そ、そういわれれば……」

時雨「いくら部屋の中の探索に集中してたとはいえ、部屋の前をアイツが通ったら気付くはずだよ」

時雨「つまり……アイツはここしばらく2階に上がってきていない。行動パターンが変わったんだ」

不知火「!?」

時雨「迂闊だった……。行動パターンが読めたからってアイツとの距離を離し過ぎて、アイツの動きを見失ってしまった……」

不知火「じゃあ、あの化け物は……」

時雨「今後はどこで出くわすかわからない……。十分に注意しながら進もう」

ミス
>>417>>418の間にこの会話が入ります


時雨「この庁舎には会議室が幾つかあったね。今度はそこにいってみよう」

不知火「では一番近いところにある『第3会議室』はどうでしょう?」

時雨「よし。じゃあいこう」

不知火「はい」

-東館2F 第3会議室前-

時雨「……よし、東館2階にはいないみたいだ」

不知火「確かここが……ありました。『第3会議室』」

時雨「鍵は……よかった、開いてる」ガラッ

不知火「廊下に長居は無用です。早く室内に入りましょう」

-第3会議室-

時雨「会議室にしては豪華な内装だね……。部屋の真ん中には大きな円卓がある」

不知火「机の中や下に何か落ちてたりしないでしょうか?」

時雨「1つ1つ調べていこう」


時雨「……」ゴソゴソ

不知火「……」ゴソゴソ

時雨「やっぱり、綺麗に片付いてて何も残ってないね」

不知火「こちらも……おや?」

時雨「何か見つけた?」

不知火「机の奥に何か……これは、クシャクシャになった新聞?」バサッ


『××新聞2013年9月号 新××官着任!その素顔に迫る』

『先月失踪した×将××官に代わり、今月新たに大本営から少将司令×が着任した。』

『この少××令官は、士官×校を主席で卒×××英才と×て知られ、大本×××××て信××厚い新××鋭の司令官と×××る人物。』

『×誌では今回、その詳××素顔につい××××追っ×。』

『××として知×れ、××営からの評××××少×××官だ×、××裏×は×酷非×ともいわ××苛烈な××が目××、当××府に着×す××前は―――』

不知火「これは、この艦隊の機関誌ですかね?」

時雨「内容は、新しく着任した少将司令官に関しての記事みたいだけど」

不知火「不愉快ですね。不知火たちの探している物とは無関係ですし」ビリビリ

時雨「……不知火。気持ちは分かるけど少し落ち着いて」

不知火「不知火は落ち着いています。……何か落ち度でも?」

時雨「やれやれ……きみの悪い癖だよ。それは」

時雨「この部屋で気になる所はこれくらいか。結局、新聞以外には何もなかったね」

不知火「残る部屋も少なくなってきましたが……本当にここに『東側出入口の鍵』があるのでしょうか?」

時雨「最後まで諦めちゃだめだよ。現状で僕たちに残されてる手段は、その鍵を見つけるしかないんだ」

不知火「しかし、もう心当たりが……」

時雨「……」



行動安価>>424

どこに行く?

物置

時雨「この近場だと……1階に『物置』ってところがあったね」

不知火「東館の階段を下りてすぐのところですが……しかし」

時雨「わかってる。あの化け物のことだよね」

不知火「……2階に上がってきてる気配がないという事は、奴は1階に止まっている可能性が高いです」

不知火「もし、1階のどこかで待ち伏せでもしているとしたら……」

時雨「確かに不知火の言う通り、今1階に行くのはリスクがある……だけど」

時雨「僕たちに残された時間はもう残り少ない……モタモタしてたら、いずれ終わりがきてしまうよ」

不知火「……!」バッ

不知火「燃料が……このままでは」

時雨「とにかく、残された部屋もあと少しなんだ。燃料が切れる前になんとか探せるだけ探そう」

不知火「……わかり、ました」

-東館1F 物置前-

時雨「…………よし、誰もいない」

不知火「物置がありました……っ!」

時雨「……どうしたの?」

不知火「……駄目です。ここは観音開きの扉になっていますが、扉の前に南京錠が……」

時雨「……」

不知火「……終わり、ですかね」

時雨「そうだね……残念だけど……」



時雨(最後の希望が無残に折れたのと同時に、身体の力が抜け、床に膝をついたまま動けなくなった)


時雨(不知火も、僕も……もう自分の力で身体を動かすことは出来なくなっていた)


時雨(いったい何処で間違えてしまったんだろう……それとも、僕たちが探し求めていた物は、端から見つかるはずのないものだったのか……?)


時雨(考える力すら次第に奪われていき、意識が遠のき始めるなか……最後に僕の耳に響いたのは――)




時雨(すぐ近くにまで迫った、あの不気味な水音だった……)









Bad End

Bad Endになったのである場面から再スタートします


攻略に関するヒントはいりますか?
1 いる
2 いらない

>>431

ヒント:「『東側出入口の鍵』は本庁舎内に存在します」「怪物はある一定条件を満たすと行動が変わります」

時雨たちは鍵がありそうな場所を探すのに躍起になってしまいましたが、鍵は庁舎内のある所に落ちています。
その場所はちょっと意外なところかもしれません。


※時雨ルートで2回目のBad Endを迎えましたので、攻略における制限を一部緩和します

・【燃料切れの制限】を僅かに緩和します


あと1回Bad Endを迎えてしまった場合、自動的に正規のルートが辿られます。

>>415から再スタート


※再スタートにあたり『青葉新聞2013年9月号の情報』を失います

時雨「さて……これ以上ここにいても仕方がない。他の場所に行こう」

不知火「……はい」

時雨「大丈夫?」

不知火「いえ……はい、大丈夫です。次の場所に行きましょう」



行動安価>>436

どこに行く?

まだ行っていないのが

2F『給湯室』『休憩室』『蔵書室』『トイレ』『休憩室』
1F『第1と第2会議室』『食堂』『調理場』

で、「庁舎内の意外なところに落ちている」と

上にマップを合わせるとあとは

『エントランス』『中央階段』『東階段』『西階段』『出入口』『いくつかの不明の部屋』

も探してはいない

落とすなら階段かな?エントランスは空母寮のネタと被るし

↑休憩室2つあるでww

休憩室で

>>436 メンゴ(>>405をコピペしたんですがね)

>>437(やだ私のミスじゃん……恥ずかしい)

時雨「近場の部屋を潰していこう。この近くだと……」

不知火「では『休憩室』はどうです?」

時雨「休憩室か……うん。いってみよう」

不知火「はい」


-2F 執務室前 廊下-

時雨「……ちょっと待って」

不知火「時雨さん……? どうかされましたか?」

時雨「あの化け物。僕の予想通りならそろそろ東館の2階に回ってくるはずなんだけど……」

不知火「! なら、すぐに近場の部屋に――」

時雨「待って、そうじゃないんだ。おかしいんだよ」

時雨「僕たちは提督の私室、通信室にしばらくの間居た。その前には作戦室にも」

時雨「最後にアイツを目撃したのは西館の2階。それから結構時間が経っているのに、どうして2階に現れないんだろう……?」

不知火「そ、そういわれれば……」

時雨「いくら部屋の中の探索に集中してたとはいえ、部屋の前をアイツが通ったら気付くはずだよ」

時雨「つまり……アイツはここしばらく2階に上がってきていない。行動パターンが変わったんだ」

不知火「!?」

時雨「迂闊だった……。行動パターンが読めたからってアイツとの距離を離し過ぎて、アイツの動きを見失ってしまった……」

不知火「じゃあ、あの化け物は……」

時雨「今後はどこで出くわすかわからない……。十分に注意しながら進もう」

-休憩室-

時雨「この部屋だけ、他の部屋と様相が違うね……?」

不知火「部屋の中央にはテーブルとソファー。部屋の片隅にはティーセットのような物にコーヒーメーカー、急須と茶筒、大量の本や雑誌と……色々な物が混在してますね」

時雨「……そうか。ここは秘書艦や出撃待機中の艦隊が詰めるための場所なんだ」

不知火「なるほど。だからこれだけ多種多様なものが置かれているわけですね」

時雨「人の出入りが激しかった場所なら、何かあるかもしれない」

不知火「手分けして調べてみましょう」

不知火「……テーブルやソファーの下……隙間……何もありませんね」

時雨「……あれ?」

不知火「! 何かありましたか」

時雨「あ、いや。そうじゃなくて……不知火、これを見て」

不知火「?」

時雨「ここにあるティーセットやコーヒーメーカー。茶葉やコーヒー豆が空っぽだ」

時雨「この茶筒も……やっぱり空だ」

不知火「どういうことです?」

時雨「……僕の推測だけど、ここにある嗜好品の類は元々あまり使われてなかったんじゃないかな?」

不知火「使われてなかった……?」

時雨「……さっきの通信室での手記や提督の手記から考えて、ここの艦隊は極度に自由を制限されてたんだと思う」

時雨「そんな環境でこの部屋にだけ……しかも暴政を敷いてる提督がいる執務室のすぐ近くなのに、これだけ個人の嗜好品が揃ってるのは不自然だよ」

時雨「恐らく、これらは元々の――前任の提督が居たときに使われていた物なんじゃないかな」

不知火「前任の提督……」

時雨「うん。でも提督が代わって、こういった個人の嗜好を制限されるようになってから、使用頻度が減ったか……あるいは禁止されたんだと思う」

時雨「だから常に人が詰めているはずの場所なのに、飲み物を淹れる道具はあっても中身がない」

時雨「使わない道具がなぜ置かれているのかは分からないけど。もしかしたら、ここの艦娘たちが自由だった日々がまた来ることを願って、敢えて残していたのかも……」

不知火「……」

時雨「もちろん、僕の推測だから、実際の理由はまた別の物かもしれないけどね」

不知火「……」

時雨「……この部屋に鍵はなさそうだ。他を当たろう」

不知火「……はい」



行動安価>>445

どこに行く?

給湯室

階段と行きたいところだけど、行動が制限されてるなら
食堂とか怪しいかも

食堂

時雨「次の場所に行こう。不知火はどこか気になる所とかない?」

不知火「そうですね……そこの『給湯室』はどうでしょう?」

時雨「近場だし、まだ調べてない所だね。じゃあ、いってみよう」

-東館2F 給湯室-

不知火「給湯室には、扉はないようですね。このまま奥まで行けそうです」

時雨「小さい部屋だね。流し台と簡易的なガスコンロ、それに冷蔵庫と小さな棚がある」

不知火「反対側には小さなテーブルとパイプ椅子があるだけですか」

時雨「……棚の中は、湯飲みやカップが置かれてるだけで特に何も無いね」

不知火「冷蔵庫は……出来れば開けたくはないですが……」ガチャ

不知火「……幸か不幸か、なにも入ってないですね」

時雨「……待って、不知火。冷蔵庫の横、流し台との間」

不知火「……横?」

不知火「あれ……何か紙のようなものが落ちていますね」ゴソゴソ

不知火「これは……新聞ですか?」バサッ


『青葉××2013年7月号 緊急号外!中将××官に解任決議か!?』

『衝撃のニュー×が飛び込んで××。なんと大×営の中で、当××府の提督 中将司××の×任を巡る決議が行われて×××いうの×!』

『決議の×細や解×××由などは未だ×明だ×、噂では先の大××作××了後から×が鎮××の作戦××に消×的な姿勢が×××るとの理由や、』

『大本営からの命令××が原因であるとされるが、詳×い××××かっていな×。』

『×かし、この情報は大本××近い軽巡O氏からも裏付×を××た確かな××であり、残×××とに信憑×は極めて××――――』

不知火「これは……失踪したという前任の司令官に関する記事でしょうかね?」

時雨「……解任決議、か」

不知火「……今はこんなものを見てる場合じゃありません。他に何かないか探しましょう」

時雨「……っと、そうだったね」

時雨「とはいっても、あとはこの流し台の辺りしか…………ん、これ……?」

時雨「小さな紙だけど……何か書いてある」


『本秘書艦代理の方へ』

『庁舎1階の物××屋の錠は、不具合により施錠してもちゃんと閉まらない状態になっています。』

『物置の中に重要な物等が入っていないことと、逆に出入りの利便性が良いことなどから内緒でそのままにしてあります。』

『ですが最近一部の駆逐艦たちがここを秘密の隠れ家にして遊んでいるようです。』

『もし勤務中にそれを見かけた場合はやんわりと注意してあげてください。』


時雨「これって……」

思考力が落ちてきたので今日はここまでにします
明日の昼辺りから再開して、明日中に時雨ルートを終わらせたいと思います

本日もお付き合い頂き
ありがとうございました


こっちも睡魔でやばかったからまた明日!

所用の為本日は14時過ぎ頃から再開します
1つだけ小さなヒントを、鍵は正解の場所にさえいければ時雨たちが見つけ出してくれます

不知火「何か見つけましたか?」

時雨「うん……これなんだけど」

不知火「これは、メモですか」

不知火「……」

時雨「それを見る限り、1階のどこかの部屋は鍵無しでも開けることができるみたいだ」

不知火「そのようですね。しかし、我々の探している鍵とは直接の関係はなさそうですが……」

時雨「まあ、そうだけど。一応覚えておこう」

不知火「ここで探せるものはこれくらいのようですね」

時雨「探せる部屋も限られてきたけど、未だに鍵の手掛かりはなしか……」

不知火「次はどこに?」

時雨「うーん……」



行動安価>>459

どこに行く?

食堂

時雨「まだ行ってない部屋はどれくらい残ってたかな?」

不知火「確か……2階は『蔵書室』と『トイレ』。1階には『食堂』と『調理場』。それと『会議室』が2つあったと」

時雨「1階はまだ調べてない部屋が多いか……いってみる価値はあるかな」

不知火「しかし、1階にはあの化け物が潜んでいる可能性も……」

時雨「リスクは高いけど仕方ないよ。その代わり細心の注意を払おう」

不知火「……わかりました。1階のどこにいきます?」

時雨「『食堂』にいってみよう。あそこならついでに『調理場』も調べられる」

不知火「ではこのまま西館に向かい、西館の階段から下りましょう。東館からだと1階全体を経由する事になるので危険です」

時雨「そうだね。念のため階段や曲がり角なんかでも周囲を警戒しながら進もう」

-西館1F 西側階段付近-

時雨「……いいよ、不知火。アイツの気配はないみたいだ」

不知火「遭遇しないのはいいですが、全く気配がないというのも不気味ですね……」

時雨「給湯室からここまでの間に2階の半分近くを進んできたけど、アイツの気配はなかった。入れ違いになって今は東館の方にでもいるのかな……?」

不知火「今のうちに食堂を調べましょう」

時雨「うん。確か食堂に扉はなかったから、そのまま入れるはずだ」

-西館1F 食堂-

時雨「食堂に着いたけど、中は結構荒れてるね」

不知火「テーブルの上にはトレーや皿、カップなどが無数に残されたまま散乱してますね」

時雨「……まるで食事の際中に人だけ消えたみたいだ」

不知火「メアリー・セレスト号ですね」

時雨「うん。この鎮守府の状態やここの惨状……なんとなくだけど、それっぽいと思わない?」

不知火「……ここの艦娘たちは、メアリー・セレストの船員の如く消えたのでしょうか?」

時雨「わからないけど、僕たちはそうなりたくはないね……。さて、部屋の中を隅々まで調べてみよう」

不知火「向こう側は調理場に繋がっているようです。あちらは不知火が見てきましょう」

時雨「じゃあ僕は食堂内を調べてみるよ」


時雨「……テーブルや床には食器類が散乱してるけど、特に気になる物は落ちてないか」

時雨「それにしても、本当に殺風景な食事場だ。食堂用品以外には殆ど何も置かれてないなんて……」

不知火「……」

時雨「不知火、調理場の方はどうだった?」

不知火「……」フルフル

時雨「……そうか」

>>460訂正

不知火「確か……2階は『蔵書室』と『トイレ』。1階には『食堂』と『調理場』。それと『会議室』が2つあったと」 ×

不知火「確か……2階は『蔵書室』と『トイレ』。1階には『食堂』と『調理場』、『物置』。それと『会議室』が2つあったと」 ○

不知火「ここもハズレだとすると、いよいよ探せる場所が限られてきますね」

時雨「……不知火、燃料の残りはあとどれくらいある?」

不知火「……! まずいですね、早く燃料を見つけないと……」

時雨「僕も同じだよ。もうあまり悠長なことは言ってられない状況だ」

時雨「残された時間は少ない。慎重に次の場所を選ぼう」



行動安価>>466

どこに行く?

トイレで

時雨「残るは『蔵書室』『会議室』『物置』あとは『トイレ』くらいか」

不知火「……トイレ」ボソッ

時雨「何か気になるところがあった?」

不知火「あ、いえ……そういうわけではないのですが……」

時雨「いいよ、気になることは遠慮なく言って」

不知火「……ここまで部屋を中心に調べ回り、鍵がありそうな所を探してみて駄目だったんです」

不知火「それならいっそ、盲点ともいうべき個所を探してみるのも手なのでは……と思いまして」

時雨「……盲点か」

不知火「正直なところ、トイレなどに鍵があるなどとは思えませんが……しかし」

時雨「……わかった。いってみよう」

不知火「……よろしいのですか? これで駄目なら途中で燃料切れになる危険性が高まります……分の悪い賭けみたいなものですが」

時雨「今まで正攻法でせめて駄目だったんだ。賭けに出てみたり直感を信じてみるのも悪くない」

時雨「それにもし駄目だったとしても……最期のお供が君なら、僕も寂しくはないさ」

不知火「時雨さん……」

時雨「さて、いこうか。念のため、2階へのルートは今来た道を戻りながら慎重にいこう」

-2F トイレ前-

時雨「階段下のエントランスも東館の廊下の方も、アイツの気配はない」

不知火「見てください。ここのトイレは2つに分かれています」

時雨「そうか、ここには提督もいたから男女両方に分かれているんだ……」

不知火「手分けして探しますか?」

時雨「いや、もしアイツがここに潜んでたりしたら、1人になるのは危険だよ」

不知火「しかし、両方を調べ回るほどの余裕は……」

時雨「……」



行動安価>>470

1 男子側を探す
2 女子側を探す

2

時雨「女子側を探そう」

不知火「……女子側の方が人の出入りは多そうですね。不知火も同意します」

時雨「じゃあ、入ろう」


-女子トイレ-

不知火「明かりのない荒れ果てた廃墟のトイレ……些か不気味ですね」

時雨「時間がない。気になる所を手当たり次第に探していこう」

不知火「個室は4つ……不知火は奥の2つを当たってみます」

時雨「僕は手前の2つを。鍵が見つかることを祈ろう」

不知火「はい」

時雨「1つ目……」ギィィ

時雨「個室の中も埃とかで汚れてる……便器の横や隅に何か落ちてないかな……」

時雨「何も無い……次だ」

時雨「2つ目は……」ギィィ

時雨「……」

時雨「……駄目だ、何も無いか」

不知火「時雨さん……」

時雨「不知火、そっちはどうだった」

不知火「……」

時雨「そう、か……」

不知火「……」

時雨「……どうやら、時間切れみたいだね」

不知火「ごめんなさい……不知火の……判断が、間違っていたせいで……」

時雨「そんなことないよ、君はよくやったさ。間違えたのは……僕かもしれないんだから」

不知火「ごめんなさい……ごめんなさい……」

時雨「泣かないで……不知火。ほら、手を繋いで……」

不知火「うぅっ……くっ……」

時雨「まだ完全に動けなくなるまでには時間があるみたいだ……それまでは、ここにいよう。ここならあの化け物も来ない。安心だ」

時雨(……ごめんね、提督。無事に帰るって約束は、守れなさそうだ)

時雨(君は……無事でいてね……夕立)


時雨(…………)


時雨(……)









Bad End

Bad Endになったのである場面から再スタートします


時雨ルート3回目のBad Endを迎えてしまったので自動的に正規のルートが辿られます。

※但し、辿られるルートはあくまでクリアの為の最短ルートになります

実はすごく惜しいところまでいってました
最後のBadEndは、ちょっと複雑に作りすぎたかも…と反省してます

ちなみに入念な探索のおかげで庁舎内に散りばめた伏線は9割以上触れています
正解のルートは纏めて一気に投下したいと思います

>※但し、辿られるルートはあくまでクリアの為の最短ルートになります
この真意はどういう風に捉えれば?
要は最短でクリアは出来るが、それだけでは明らかにされない謎や伏線が残るってこと?

>>479
その解釈で違いありません
各ルートでの行動や集められた情報次第でエンディングが変わるようになっています

>>457から再スタート


※この再スタートで失われる情報はありません

不知火「ここで探せるものはこれくらいのようですね」

時雨「探せる部屋も限られてきたけど、未だに鍵の手掛かりはなしか……」

不知火「次はどこに?」

時雨「うーん……」

不知火「……あの、少しよろしいでしょうか?」

時雨「なんだい?」

不知火「実は……少し調べてみたいところがあるんです」

時雨「どこ?」

不知火「トイレです」

不知火「今まで不知火たちは部屋を中心に調べ回ってきましたが、それでも鍵は見つけられませんでした」

不知火「鍵はこの庁舎内のどこかに保管されている。と思いこんでいましたが、もしかしたら、その前提自体が間違いだったのでは……と」

時雨「なるほど……盲点、か」

不知火「いかがでしょう?」

時雨「うん。僕も不知火の意見に賛成するよ。一度トイレを調べてみよう」

-2F トイレ前-

時雨「エントランスの方や西館の廊下にアイツの気配はない……大丈夫そうだ」

不知火「見てください。ここのトイレは2つに分かれているようです」

時雨「提督がいるから男女別々に作られてるんだろうね」

不知火「どうします? 手分けして両方を探しますか?」

時雨「それも一手だけど、もしアイツが潜んでたりしたら危険だ。出来る限り2人で行動したほうがいい」

不知火「では1か所ずつ探していきましょう」

時雨「そうだね。まずは……男子トイレから探してみよう」

-男子トイレ-

時雨「明かりのない荒れ果てたトイレというのは、さすがにちょっと不気味だね……」

不知火「……男性用のトイレに入るのは初めての経験です」

時雨「こんな機会でもなければ、一生縁はなかっただろうね……へぇ、男性用にはああいうのもあるんだ」

不知火「個室は4つありますね」

時雨「じゃあ僕は奥の2つを探すよ。不知火は手前の2つをお願い」

不知火「わかりました」


時雨「さて、まずは奥からいってみようか」ギイィ

時雨「だいぶ薄汚れてる……便器の横や下に何か無いかな……」

時雨「……何も無い。次だ」

時雨「3番目……」ギィィ

時雨「ここは……なんだか酷く汚れてるな。床や便器に染みが出来てる……?」

時雨「……あれ、奥の方に何か……?」

時雨「……これって」

時雨「不知火、ちょっときて」

不知火「何かありましたか?」

時雨「これ……」チャリ

不知火「これは、鍵……? 何の鍵かはわかりませんが……まさか」

時雨「確証はないけど、試してみる価値はあると思う」

時雨「残りの燃料も心配だ……。探索はこれくらいにして、もう1度東館の出入口に行って、見つけた鍵を試してみよう」

-東館1F 東側出入り口-

時雨「……よし。アイツはいないみたいだ」

不知火「不知火たちが見つけた鍵は……『金色の鍵』と『トイレで見つけた鍵』の2つですね」

時雨「まずは……『トイレで見つけた鍵』を試してみよう」カチャッ

不知火「……」

時雨「……」グイッ


カチン!


時雨「!」

不知火「!」


ガチャン! ギィィ…


時雨「……やった、正解だよ!」

不知火「これでようやく燃料を探せます! 猶予はありません、急いで港湾の方を調べに行きましょう」

時雨「うん。そうしよ――」ガチャ


怪物「――――」ズチャ


時雨「なっ!?」

不知火「うわあああぁぁっ!!??」


怪物「――――」ズリュッ


時雨「っ!」ギィッ


怪物「――――」ガシッ


時雨「っ! こいつ、ドアを掴んで……!」グググ

時雨「不知火っ! 手伝って! ドアを閉めるんだっ!」グググ

不知火「は、はいっ!」ググッ

時雨「くっ……ぐぐ……!」グググ

不知火「くぅっ……」グググ


怪物「――――」グイッ!


ガチャン!!


時雨「!? だ、駄目だ! 逃げよう!」

不知火「に、逃げるってどこに……!?」

時雨「庁舎の奥に! いいから走ってっ!」ダッ


怪物「――――」ズズッ...

-???-

時雨「はぁっ……はぁ、はっ……不知火っ、こっちに!」

不知火「はっ……はぁっ……ふっ、ふぅぅ……こ、ここは……?」

時雨「わからない……必死に走ってるうちに、適当な部屋に逃げ込んだから……」ハァハァ

時雨「……ここは……『提督の私室』、みたいだ……」ハァハァ

不知火「っ! あいつは……あの化け物は……っ!?」

時雨「振り切れたけど、多分追ってくるだろうね……一応、鍵は閉めたけど」

不知火「ど、どうして……あの化け物が、外に……!?」

時雨「わからない……。僕たちがあそこを開けるまで、出入口は全部塞がっていたはずなのに」

不知火「こ、これからどうしましょう……」

時雨「とりあえずはここで一旦様子見しよう。上手くやり過ごして……隙を見て外に脱出するんだ」

不知火「そ……そうですね」


ズッ... ズズッ


時雨「!」

不知火「!!」


ズズッ ズズズッ...


時雨「きたか……静かに、気配を消して……」

不知火「……っ!」ブルブル



ズッ... ズッ...


時雨「……」


ズズッ... ズッ...





ズッ... ズチュッ...


時雨(……はやく……向こうに行くんだ……)





ズズズッ... ズッ...


時雨(っ! なんで……どうして部屋の前でウロウロしてるんだ……!)

時雨(まさか……僕たちが近くにいるって、勘付いてる……!?)

不知火「……ッ……っ!」ブルブル

時雨「大丈夫だよ、不知火……ここに隠れてれば――」


バァン!!


時雨「!?」

不知火「ひっ!!」


バンッ! バァン!!


時雨「ドアを破ろうとしてるっ!」

不知火「そんな……どうすればっ!?」


バンッ! バァン!!


時雨「まずい……このままじゃ……」


バンッ! バキンッ!


不知火「あ、ぁ……だ、だめ……破られる……っ!」

時雨(どうする……どうすればいい……!?)



~~~~~~~~~~~~


【時雨と不知火が『本庁舎東側出入口の施錠を解除』しました】

【時雨ルート クリアです】

これでようやく物語全体の折り返しに到達
切りも良いので本日はここまでにします

早ければ明日の夜から次のルートに入りたいと思います

本日もお付き合い頂き、ありがとうございました

見取り図全部削除されてんなぁ…誰か持ってない?

リアル赤疲労点滅で遅れてしまいました
モチベーションが回復したので再開します

>>503 消されない貼り方教えてくれたら貼るけど…
画像のupよく分からんし

とりあえず貼りなおしたけど見れる?

本庁舎MAP(艦娘の位置追加)
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira124590.png

広域MAP(テキトー)
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira124591.png

艦娘寮(雑)
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira124592.png

※ご注意
ここからの話には艦娘の轟沈や死に関する内容や表現が含まれます
ここまで読んで頂いていて大変恐縮ですが、そういう内容が苦手な方は十分ご注意のうえお読みください


また次のルートは今までと少し違い、短めでクリア自体は簡単な作りになっています
その代わり問答無用の罠が多数仕掛けられています

【初霜ルート】



初霜「…………うっ」

初霜「……ここは……? 真っ暗だけど……水の音が、聞こえる……?」

初霜「……あれ? 私……確か……」

初霜「……っ! そうだ……皆は!?」

初霜「何も見えない……何か灯りを……艤装の、ライトのスイッチは……あった」ピカッ

初霜「……」

初霜「なんなの、ここ……? 水が浸かってるけど、地面は……コンクリート?」

初霜「天井もあるわ……どこかの室内なのかしら?」キョロキョロ

じゃあ、もうマッピングはあんましなくてもクリアできるのか…
時雨√が最難関だったてことね

初霜「なにがどうなって…………あら?」


「……うっ、うぅ」


初霜「人の足……? っ! 夕立さん!?」

夕立「……う……んっ……」

初霜「……怪我はしてない。意識も……大丈夫そう」

初霜「夕立さん! しっかりして、夕立さん!」ユサユサ

夕立「……うーん、うるさいっぽいぃ……」

夕立「……」

夕立「あれ……?」

初霜「夕立さん!」

夕立「……初霜ちゃん?」

初霜「よかった……。気が付いたみたいね」

夕立「なんか辺りが暗いっぽい……。うわ、服もビショビショっぽいっ!?」

初霜「お、落ち着いて、夕立さん」

夕立「……初霜ちゃん、夕立たちどうしてこんなところにいるの? 時雨や吹雪ちゃんたちは?」

初霜「わかりません……。私も、たった今気が付いたところだから」

夕立「……とりあえず夕立もライト点けるっぽい」ピカッ

乙。
待っておりました。

作者様には間宮さんを送っておこう。



今更ながら、時雨や初霜たちが使っているライトって探照灯ですかね?

>>514
探照灯とは別に、夜間の味方艦識別とかの為に艤装に小型のライトが組み込まれてるって設定です
ただ艤装のバッテリーと連動してるのであまり使いすぎるとタイムアップが早まる(攻略で直接影響は出ませんが)

初霜「ここは、どうやらどこかの室内みたいですね」

夕立「んー……。地面も天井もコンクリート? それにここの地面少し斜めになってるぽい?」

初霜「そう言われれば……確かにそうですね」

夕立「……この水、もしかして」ペロッ

初霜「ゆ、夕立さん!?」

夕立「やっぱり、これって海水っぽい」

初霜「え……海水?」

夕立「ぽい」

初霜「……本当だわ。海水が流れてるってことは、ここは海と繋がっている……?」

初霜「もしかして……ここはどこかの出撃ドッグ?」

夕立「向こう側はライトで照らしても水面しか見えないっぽい」

初霜「すると、向こう側は海に繋がってるのかしら?」

夕立「なら、潜って外に出ればいいっぽい! よーし……」

初霜「だ、だめです夕立さん! 燃料をみてください!」

夕立「ぽい?」

夕立「……」

夕立「燃料が空っぽ寸前っぽいぃ!?」ガーン

初霜「どうやら私たちは、あの渦潮の影響で残っていた燃料の大半を失ってしまったみたいです」

初霜「こんな状態で海中を潜っていこうなんて無謀だわ。そんなことをしたら、今度こそ海の底に沈んでしまいます!」

夕立「ぽいぃ……」

初霜「とりあえず、どこかに出入口がないか探しましょう」

夕立「ぽい」

初霜「……」キョロキョロ

夕立「うーん……意外と広い部屋っぽい?」

初霜「……あっ、あそこを見てください!」

夕立「あれって……出入口っぽい!」

初霜「あそこからこの施設の奥に進めるみたいです。いってみましょう」

夕立「ぽーい!」

-謎の施設 通路-

初霜「随分古びた施設ですね……。天井には電灯もあるけど、壊れているのか点いてないわ」

夕立「奥の方を照らしても全然先が見えないっぽい」

初霜「本当ね。どこまで続いてるのかしら、この通路……?」

夕立「なんか空気がどんよりとしてて、気持ち悪いっぽーい……」

初霜「あら? 道が3つに分かれているわ」

夕立「ほんとだ。真っすぐ進む道と、右に行く道、それに左に行く道があるっぽい」

初霜「どうしようかしら……」



行動安価>>525

1 真っすぐ進む
2 右に行く
3 左に行く

初霜「とりあえず、真っすぐ進んでみましょう」

夕立「ぽい」



初霜「少し通路が広くなってきたみたい」

夕立「……」

初霜「どうしました、夕立さん?」

夕立「うーん……。なんか、この辺り……嫌な感じがするっぽい」

初霜「嫌な感じ?」

夕立「上手く言えないけど……身の毛が逆立つみたいっていうか」

初霜(……野生の勘、なのかしら?)

初霜「……あら? 右側に扉があるわ」

夕立「待って、少し先の左側にも扉が見えるっぽい」

初霜「……このまま進むべき? それとも調べてみようかしら」



行動安価>>528

1 先に進む
2 右側の扉を調べる
3 左側の扉を調べる

3

初霜「ちょっと気になるわ……。夕立さん、そっちの左の扉のところにいってみましょう」

夕立「ぽい」

初霜「……扉にプレートがあるわ。『廃棄物処理室』……?」

夕立「ゴミ捨て場っぽい?」

初霜「……扉は開いているわ」ガチャ

夕立「入るっぽい?」

初霜「……そうね。入ってみましょう」

-廃棄物処理室-

初霜「中は真っ暗ね……。ここにスイッチがあるけど、部屋の電気は点かないわ」パチパチ

夕立「……」

初霜「……夕立さん?」

夕立「……なんか、よくわからないけど……ここ、凄く嫌な感じがする」ブルル

初霜「もしかして、ここがさっき夕立さんが言ってた嫌な感じの元?」

夕立「わからない……。でも、なんだか凄く嫌なの……」

初霜「……! 何かしらこの機械? 凄く大きいけど……左側の壁と繋がってる……?」

夕立「……」

初霜「大丈夫? 夕立さん」

夕立「平気だけど……ごめん。夕立、もうここに居たくないっぽい」

初霜「わかったわ。すぐに出ましょう」

夕立「……」ブルル

初霜「通路に戻ったけど……夕立さん、大丈夫?」

夕立「……うん。もう平気っぽい」

初霜「夕立さんがこんなに嫌がるなんて……この部屋にはいったい何が……?」

夕立「わからないけど……こんなに、心の底から寒気がするような感じは……夕立、初めてかもしれないっぽい」

初霜「……あと1つ部屋? は残ってるけど、どうしようかしら……」



行動安価>>533

1先に進む
2もう1つの部屋を調べる
3来た道を戻る

初霜「もう1つの部屋も調べてみましょう。夕立さん、いけますか?」

夕立「うん。大丈夫」

初霜「無理せず、気分が悪くなったらすぐに言ってくださいね」

夕立「ぽい」

初霜「さて、こっちの部屋は……『冷凍室』って書いてあるわ」

夕立「なんだか寒そうな所っぽい」

初霜「こっちも扉は開いているわ。入ってみましょう」

-冷凍室-

初霜「ここの部屋は……少し明るいわ。薄く電灯が点いてるみたい」

夕立「でも、さっきの部屋や通路は電気が点いてないっぽい?」

初霜「……もしこの施設の大半の電気が止まっているのだとして、ここは非常電源か何かが作動しているのかしら?」

夕立「非常電源?」

初霜「冷凍室ってことは、なにか重要なものを保管する場所なのでしょうし、停電とかが起こった時に備えて予備の電源とかがあるのかも」

夕立「ふーん……」

初霜「部屋の奥にある扉の向こうが冷凍庫になってるみたい……。この部屋には、特に気になる物はないわね」

夕立「冷凍庫の中には何かあるかもしれないっぽい!」

初霜「えっ、でも……無暗に中に入ったりするのは……」

夕立「この扉も開けられるっぽい。入ってみよう、初霜ちゃん?」

初霜「…………」



行動安価>>537

1 入ってみる
2 やめておく

初霜「やめておきましょう。夕立さん」

夕立「えー、どうしてぇ?」ブー

初霜「中に何があるかわからないし、残りの燃料にも限りはあるんですから。下手な行動はやめておきましょう」

夕立「うーん……確かにその通りかもしれないけど……」

初霜「それに電源が生きてるとしたら、その中はとっても寒いと思いますよ」

夕立「やめておくっぽい」キッパリ

初霜「それじゃあ、もうここは出ましょう」



行動安価>>540

1 先に進む
2 来た道を戻る

1

初霜「見つけた部屋は2つとも調べたし、そろそろ先に進みましょうか」

夕立「ぽい」

初霜「冷凍室に廃棄物処理室……。ここは何かの研究施設かなにかなのかしら?」



夕立「あっ、なにか見えてきたっぽい」

初霜「扉ですね。頑丈そうな……鍵とか閉まってないかしら」

夕立「いってみるっぽい」タタタ

初霜「あっ、夕立さん! あまり走っては駄目です!」

夕立「ぽいぃ?」ピタッ

初霜「走ると燃料の消費がかさんでしまいます。出来るだけ激しい動きは抑えて、燃料を節約していきましょう」

夕立「ぽーい」スタスタ

初霜「やっぱり、結構頑丈そうな扉ね。鍵は……よかった、閉まってないわ」

夕立「初霜ちゃん、これみて」

初霜「どうしました?」

夕立「これ、何か書いてあるっぽい」

初霜「これは……小さな黒板? チョークで何か書き込んでいたみたいだけど……」

夕立「殆ど消えちゃってて読めないっぽい」

初霜「……いえ、この書き込む部分以外は消えないように白い塗料で書かれてるから、辛うじて読めそうだわ……」

初霜「……え?」

夕立「……? なんて書いてあるっぽい?」

初霜「……独房って書いてあるわ」

本日はここで一旦終わります
再開は夜頃からを予定

本日もお付き合いありがとうございました

画像を製作してくれた方に心からの感謝を
初霜ルートは簡単とは言いましたが、選択次第ではややこしくなるので見取り図は非常にありがたいです(ちゃっかり自分も使っている)

というわけで再開します

夕立「独房?」

初霜「ええ……。この頑丈そうな造りの扉といい、もしかしてこの先にあるのは……」

夕立「……いってみるっぽい?」

初霜「……」



行動安価>>553

1 進む
2 戻って別の道を探す

初霜「……いってみましょう」

夕立「じゃあ、この扉を開けてみるっぽい」ググッ


ガチャン!


夕立「……中はまだ通路が続いてるっぽい?」

初霜「本当ですね……とりあえず、慎重に進みましょう」

夕立「ぽいっ」

-謎の施設 独房区画-

初霜「……少し広めの空間に出ましたね。右側は少し先は壁になってるけど、左側はまだ先がありそう」

夕立「ここって少し広めの通路になってるっぽい?」

初霜「そうみたいですね。左側に進んで行けるみたい」

夕立「んー……あっ、初霜ちゃん見て! 幾つか扉があるっぽい!」

初霜「通路の左右に扉がいくつも並んでる……もしかして、あれが独房になってるのかしら?」

夕立「右と左に3つずつ……全部で6つ扉が見えるっぽい」

初霜「まさか……誰かが入ってたりしないわよね?」

夕立「うーん……こんなに古くなってるところなら、もう誰もいないんじゃない?」

初霜「そうよね……そう思いたいけど」

夕立「……あれ、その先にも別の扉があるっぽい?」

初霜「! さっき私たちが開けた扉と同じ造りにみえますね」

夕立「ってことは、あそこに行けばさらに先に進めるっぽい?」

初霜「……なるほど。ここは通路上に独房が集中してる一種の独房区画になっているのね」

初霜「区画の出入口にあんなに頑丈な扉を設けてるのは、囚人の脱走を防ぐ為……」

夕立「……!」ピクッ

初霜「夕立さん、どうしたの?」

夕立「……」

夕立「なにかの、気配がするっぽい……」

初霜「えっ?」

夕立「……夕立と初霜ちゃん以外に……誰かいる」ウーッ

初霜「気配って……この通路のどこかに、誰か隠れているってこと?」

夕立「……ううん、それよりは少し遠いと思う」

初霜「まさか、この独房の中……?」

夕立「……たぶん、そうっぽい」

初霜「そんな……こんなところに人が居るなんてこと」

夕立「……」



行動安価>>560

1 先に進む
2 独房の中を調べてみる

2

夕立「独房の中……調べてみるっぽい?」

初霜「……そうね。もし今も誰かが閉じ込められているのなら、助けたいわ」

夕立「でも、もしかしたら悪い奴が入ってるのかもしれないよ?」

初霜「それでも……こんな所にずっと閉じ込めておくなんて……」

夕立「じゃあ、ちょっと調べてみよ。まずはどの独房から見てみる?」



行動安価>>563

1『独房1』
2『独房2』
3『独房3』
4『独房4』
5『独房5』
6『独房6』

1

初霜「左側の一番近いところにある……ここにしましょう」

夕立「『独房1』って書いてあるっぽい」

夕立「鉄格子の付いた小窓があるけど……中は暗くて、よく見えないっぽい」ウーン

初霜「入れます?」

夕立「んー……鍵が掛かってるっぽい」ガチャガチャ

初霜「ということは、中に誰かが入れられていたのかしら……?」

夕立「んっ……んぎぎぎ……」グググ

初霜「ゆ、夕立さん、そんなに強引にしても……」

夕立「ぽーいっ!」バキン!

初霜「!?」

夕立「やっぱり。鍵の部分が古くなってたから、開けられたっぽい」

初霜「……」ボーゼン

夕立「んっ……中には誰もいないっぽい」

初霜「も……もう! 夕立さん!」

夕立「ぽいぃ!?」

初霜「無茶しては駄目です! もしこの部屋に夕立さんの言っていた気配の主が潜んでたりしたら、どうするんですか!」

夕立「ぽ、ぽい……」

初霜「次からは絶対にこんな真似はしないって約束してください!」

夕立「……ぽーい」シュン

-独房1-

初霜「中は……かなり狭いわね」

夕立「2人で入るのがやっとっぽいー……」ギュウウ

初霜「中にあるのはボロ布みたいな毛布だけね……。こんな中に人を押し込めるなんて」

夕立「……! 初霜ちゃん、これみて」

初霜「どうしま……っ!?」

夕立「床や壁、それに天井にも……引っ掻き回った跡みたいのがたくさん残ってるっぽい」

初霜「なんなの、これは……」

夕立「この毛布もボロボロに引き裂かれてるし、色が変わってるところも……」

初霜「……なんです?」

夕立「これ……たぶん血の跡っぽい」

初霜「っ!」

夕立「この中に入ってた人、すごく暴れてたみたい……」

初霜「信じ、られません……こんな……」

夕立「……あれ? 毛布の中から何か出てきた……?」ゴソゴソ

夕立「なにこれ? ボロボロの紙切れっぽいけど」

初霜「ちょっと見せてもらってもいいですか?」

夕立「ぽい」

初霜「……これ、ぐちゃぐちゃだけど文字だわ。何か書いてあるみたい」

夕立「読める?」

初霜「……」


『この××に×れ×こられ××日×ったのか』

『××も××られナい、×さ××××××が×××イたなんテ。』

『××しにあッタって噂×れ×いた×や×潮は、×××に××れたんだロう。』

『あの手×をサレたとコ×がどんドン×がっ××る。やっぱりあ×は××棲×の××ダったンだ』

『身×が××ルよウに×い 苦×イ 頭ノ×が暗い×情デ×め尽×サれ ×娘ジゃ××なッ×いクみ×いダ』

『もう××ダ ×スケテ』

いまいち頭の回転が鈍いので今日はこの辺で終わります
明日はもうちょっと早めに再開したいと思います

本日もお付き合いありがとうございました

この手紙で、独房にかつて居たのが実験台にされた艦娘と云う事が判明したか…。

そして、同じ様にされたのが一文字の艦娘と朝潮型の誰か…合計2隻居るのか…。

>>571
親潮「あの」
黒潮「屋上」

>>561会話に矛盾があるので修正


夕立「独房の中……調べてみるっぽい?」

初霜「……そうね。今も誰かがいるとは思いたくないけど、一応確認しておきたいわ」

夕立「じゃあ、調べてみるっぽい」

初霜「慎重に調べましょう。夕立さんの感じた気配がもし本物で……私たちに敵意を持っているとしたら、危険です」

夕立「部屋は6つあるけど、まずはどの独房から見てみる?」

やっぱり集中力ないときに書くとダメですね
昨日の文章は色々と酷い…(´ヘ`;)

初霜「詳しい内容は読み取れないけど……。辛うじて読めそうな字も酷く歪んでて……とても、苦しそう」

夕立「これを書いた人はもうここにはいないっぽいけど、どうなったんだろう?」

初霜「……わかりません。無事に救われたと思いたいですが」

夕立「この紙の他には、特になにも無いっぽい」キョロキョロ

初霜「そうですね……そろそろ出ましょうか」


夕立「他にも独房はあるけど、どうする初霜ちゃん?」

初霜「他も調べてみるか、それとも先に進むか、ってことですね」

夕立「ぽい」

初霜「そうですね……」



行動安価>>580

1 先に進む
2 他の独房も調べる

1

初霜「先に進みましょう。確かに他の独房も気になるけど、今は他の場所の探索を優先したほうがいいと思うわ」

夕立「なら、あっちの扉の方にいってみるっぽい」


初霜「よかった。こちらの扉も鍵などは掛かっていないみたいね」

夕立「じゃあ開けるね」グッ

初霜「あ、私も手伝います。せー……のっ!」ググッ


ガチャン


夕立「ふぅ……。あれ? こっちは細長い通路になってるっぽい」

初霜「扉などはない一本道みたいですね。とりあえず進んでみましょう」

夕立「ぽい」

-謎の施設 通路-

夕立「うぅー……こっちはちょっと道が狭いから、気持ち窮屈っぽい~」

初霜「部屋も何も無く、暗い通路が続いているだけですから、少し不安になっちゃいますね……」

夕立「それにしても、ここって一体どこなんだろ?」

初霜「どこかの施設内だとは思いますけど……私たちが遭難した海域付近に、こんな施設があるとは……」

夕立「どっちにせよ、こんなところは早く出て外に行きたいっぽい!」

初霜「阿武隈さんや他の皆さんは無事でしょうか……」

夕立「それなら心配いらないっぽい。みんな強いからきっと大丈夫っぽい!」

初霜「……そうですね。みんな、これくらいの事でへこたれちゃうような人たちじゃ、ないですよね」

夕立「ぽいっ!」

不知火以外は全員改二なのかな?

>>583
です
ぬいぬいも他と負けず劣らずの高練度って設定になってます

初霜「あっ……また分かれ道ですね」

夕立「真っすぐと右と左。さっきの分かれ道と同じっぽい」

初霜「どちらに行きましょうか……」



行動安価>>587

1 真っすぐ進む
2 右に行く
3 左に行く

1

夕立「じゃあ、真っすぐ行ってみるっぽい」

初霜「そうですね。下手に曲がって動き回ると感覚を見失いかねないですし、真っすぐ行けるところまで行ってみましょうか」

夕立「ぽいっ」



初霜「……あら? 行き止まりみたいですね」

夕立「えー! せっかく進んできたのにぃ」ブー

初霜「……待ってください。これ、壁じゃなくて扉です」

夕立「ぽいぃ!?」

初霜「扉の横にあるこの四角い機械……。もしかしてこれ、電子ロック式の扉……?」

夕立「開けられそう?」

初霜「無理ですね……。おそらく、この扉を開けるには専用の鍵……カードキーか何かが必要だと思います」

夕立「それじゃあ結局だめっぽーい」ブー

初霜(どうしてこの扉だけ電子ロックが……なにか重要な物が保管されているのかしら……?)

夕立「初霜ちゃん、どうする?」

初霜「……」

夕立「初霜ちゃーん!」

初霜「ひゃっ! あっ、ごめんなさい。少し考え事をしてて……それで、なんですか?」

夕立「これからどうするか聞いたっぽい」

初霜「そうね……ここにいても仕方がないですし、いったん戻りましょう」

夕立「ぽーい」

夕立「またさっきの分かれ道のところに戻ってきたけど、今度はどうする?」

初霜「真っすぐ行くとさっきの独房ですよね。ということは、右か左か……」



行動安価>>591

1 右に行く
2 左に行く

初霜「じゃあ、左に行ってみましょう」

夕立「ぽい」



夕立「あれ? 初霜ちゃん、あれって」

初霜「階段ですね。この通路は上に繋がっているのかしら……?」

夕立「じゃあ、ここを上がっていけば外に出られるっぽい?」

初霜「かもしれません。いってみましょう、夕立さん」

夕立「ぽーいっ!」

夕立「結構長い階段っぽい~……」

初霜「! 何か見えてきました!」

夕立「ぽいっ!?」

初霜「あと少しです、頑張りましょう夕立さん!」

夕立「ぽーいっ!」



-階段の果て-

夕立「ふぅ、ふぅ……や、やっと着いたっぽい~」

初霜「……えっ?」

夕立「初霜ちゃん?」

初霜「……行き止まりです」

夕立「ぽいぃ!?」

初霜「どうして……? 階段の先が行き止まりになってるなんて……」

夕立「ど、どこかに扉とか、秘密の抜け道とかないっぽいの!?」

初霜「……見たところ、そういうものは無さそうですね」

夕立「そ、そんなぁ……」ヘロヘロ

初霜「…………」

夕立「っ! なら、この壁をぶっ壊してやるっぽい!」

初霜「! ゆ、夕立さん!?」

夕立「ここまで来て行き止まりなんておかしいっぽい! 絶対どこかに、扉とかが隠されてるっぽい!」

初霜「落ち着いてください! 壁を壊すなんて……しかも燃料も少ない状態でそんな真似、無茶です!」

夕立「でもっ!」

初霜「自暴自棄になっちゃダメです! とにかく一旦落ち着いてください!」

夕立「……っ!」

初霜「……」

夕立「……夕立たち、これからどうなっちゃうんだろう」

初霜「…………」

夕立「……時雨ぇ……吹雪ちゃん……」

初霜「…………」

初霜(確かにおかしいわ……階段があるのに、その先が行き止まりになってるなんて)

初霜(夕立さんの言う通り、絶対に何か仕掛けがあるはず……でも、見たところ周りにそれらしい物は見えないし……)

初霜(もう1度戻って別の方法を……いえ、確実性に欠けるし、なにより燃料が持たないわ)

初霜(どうすれば……)


ザ――ザザ


初霜「……えっ?」

《ザザッ―――ザッ――……し…………える……》

初霜「これって……まさか!」バッ

夕立「……ぽい?」

初霜「……間違いないわ、この通信機から聞こえる……もしもし、もしもし!」

《……ちゃん? きこ……る? 初霜…ゃん!》

初霜「この声……! 聞こえますか!?」

《! ……ちゃん!……しもし、初霜ちゃん! 聞こえる!?》

初霜「! はいっ! 聞こえます!!」

夕立「初霜ちゃん、それってもしかして」

初霜「ええ、艦隊間通信用の通信機です! もしもし聞こえますか? 阿武隈さん!」

《よかった! 無事だったんだね、初霜ちゃん!》

初霜「はいっ! 夕立さんも一緒にいます。そちらもご無事で……よかった」

《こっちも吹雪ちゃんと一緒だよ。初霜ちゃん、今どこにいるの?》

初霜「はい。それが――――」



~~~~~~~~~~~~


【初霜と夕立が『阿武隈との通信に成功』しました】

【初霜ルート クリアです】

まさか罠を1つも踏まれないとは想定外
2回ほど踏みかけてましたが見事に看破されてしまいました

これで3組の各ルートが終わったので、次は最終ルートを始めたいと思います

最終ルートでは、吹雪ルート・時雨ルート・初霜ルートで回収できなかった物事を再び入手できるようになっています
そしてこのルートでの行動次第でエンディングが変わります
今まで以上に重要なルートになりますので細かいところまで注意して、ぜひ最良のエンディングを目指してください

地下にはもう1度入る機会があるのであまりネタバレはできないのですが
あの牢獄の選択肢、実は正解は1/6でした
その中にいくつか仕込まれていた罠を踏んだ場合、問答無用の即死エンドが待っている予定でした

画像がめちゃでかくなっちゃたけどお許しを…(直す時間無くて)
もう一度凸するときに役立つと嬉しいぽい

初霜・夕立√:謎の地下施設行動MAP
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira124730.png

>>609
恐縮です
これまた細部まで的確に再現されてますが1つだけ、分岐2の階段に向かう通路は北側にあります
カードキーの扉から引き返した2人は、来た時とは逆方向から見て左に曲がったので

……あってるよね?(不安)

初霜ルートのみで発生するバッドエンドでは、
実は冷凍庫を調べる選択肢がアウトでした
もしあの場面で冷凍庫に入ってしまうと初霜たちが誤って冷凍庫内に閉じ込められてしまい
そのまま凍死してしまうという事故エンドになっていました

また、例によって一定の回数以内にゴール(階段)まで辿り着けなかった場合は燃料切れでバッドエンドになっていました

【最終ルート】



【吹雪side】


-第3倉庫前-

阿武隈「行き止まりの階段?」

《はい。おそらくここは地下施設だと思うのですが、そこから上に行く階段を上ったところで、行き止まりになってしまってて》

阿武隈「行き止まり……か」

吹雪「どういうことでしょう?」

阿武隈「何とも言えないけど、この通信が届いているって事はそんなに遠い場所じゃないはずだよ」

吹雪「じゃあ……まさかこの鎮守府の地下ってことですか?」

阿武隈「だと思う。問題はその出入口が何処にあるのかだけど……」

阿武隈「初霜ちゃん、何か手掛かりになりそうな事とかわからない?」

《申し訳ありません。こちらからはなにも……》

阿武隈「そっか。なら、自力で探し出すしかないわね」

吹雪「まだ私たちが調べていない場所を当たってみてはどうでしょう?」

阿武隈「そうだね。初霜ちゃん、すぐに探してそっちに行くから、2人はそのまま待っててくれる?」

《はい。わかりました》

吹雪「あのっ、ちょっと夕立ちゃんと代わってもらってもいいですか?」

《はい吹雪さん。夕立さ―― ザザッ ……ぽい?》

吹雪「もしもし、夕立ちゃん?」

《吹雪ちゃん! 無事でよかったっぽい!》

吹雪「夕立ちゃんも無事でよかった。すぐそっちに行くから、待っててね」

《ぽいっ!》

吹雪「それと夕立ちゃん、時雨ちゃんたちのことなんだけど」

《ぽ――ザザザ―――ぃ? ブブッ ザザザザッ――》

吹雪「あれっ? もしもし、夕立ちゃん。聞こえる?」

《ザザッ――――ザッ ブー》

阿武隈「ちょっと代わって。もしもし、初霜ちゃん?」

《――――》

阿武隈「通信が切れてる……」

吹雪「そんな!?」

阿武隈「たぶん電波の状態が悪化しただけだと思うけど……2人が心配ね。出来るだけ早く合流しないと」

吹雪「でも地下施設……ですか。そんなものがこの下にあるなんて」

阿武隈「ますます謎が深まるわね……。なんなのかしら、この鎮守府は」

吹雪「地下施設に通じる出入口があるとしたら、まだ未探索の『鎮守府の本庁舎』、『演習場』、または『港湾施設』の一部とかですかね?」

阿武隈「そうだと思う。だけど初霜ちゃんの言うように出入口が塞がっているって事を考えると、何か仕掛けがあるのかも……」

阿武隈「とにかく、怪しそうな所を探してみましょう」

吹雪「はいっ!」

阿武隈「っと、その前に時雨ちゃんとも通信が繋がらないか試してみよう」

吹雪「そうですね。もし時雨ちゃんと連絡が取れれば、あと安否がわからないのは不知火ちゃんだけになります」

阿武隈「あの2人も初霜ちゃんたちみたいに合流しててくれればいいんだけど……」ザザザ…

阿武隈「もしもし? 時雨ちゃん、聞こえる?」

《ザ――ザザ》

《――ザザッ―――ザッ――……っ!……》

阿武隈「! 時雨ちゃん!?」

《ザッ――ザ……隈…ん! 聞――る? 阿武…さんっ!》

阿武隈「やった! 繋がった!」

吹雪「!」

阿武隈「時雨ちゃん、阿武隈です! 聞こえる!?」

《阿――さん! こちら時雨……――っ! 聞こえる? 阿武隈さんっ!》

阿武隈「時雨ちゃん! よかった、無事だったんだね!」

《うん、不知火も一緒にいる。少し無事とは言い難いけど、これで何とか希望が――!? それよ…阿武隈さん、今どこ…ガシャン!》

阿武隈「今は廃墟みたいな鎮守府跡の演習場近くの倉庫にいるよ。時雨ちゃん、そっちはどこにいるの? それにその音は……」

《阿武隈さん! 僕たちは今『鎮守府の本庁舎』の2階にある『提督の私室』に――ガガッ…よ!》

《気味の悪い化け物――――て、今にも…部屋……破られ――ザザザッ》

阿武隈「時雨ちゃん!?」

《時間がない……はや――うわっ! バキンッ! ブツン》

阿武隈「! もしもしっ! 時雨ちゃんどうしたの!? 時雨ちゃん!」

吹雪「阿武隈さん、時雨ちゃんたちに何か……?」

阿武隈「わからないけど、かなり危険な状態みたい」

吹雪「! なら、すぐに助けに行きましょう!」

阿武隈「ええ。本庁舎の2階にある提督の私室にいるって言ってたわ。急ごう、吹雪ちゃん!」

吹雪「はいっ!」

-鎮守府本庁舎 正面-

吹雪「ここが鎮守府の本庁舎……私たちの鎮守府と似た造りなら、中の構造もだいたい見当が付きそうですね」

阿武隈「さっきの通信の様子だと、時雨ちゃんたちの状況はかなり切迫してるみたい。急がないと!」

吹雪「正面口からならすぐ2階に……って、あれ? 扉が開かない……!?」ガチャガチャ

阿武隈「! まさかここも施錠されてるの!?」

吹雪「いえ、扉は少しだけ開くんですけど、中で何かが引っかかってるみたいで……くっ、くぅぅ!」グググ

吹雪「ぷあっ! はぁ、はぁ……だ、だめです……開けられそうにありません」ハァハァ

阿武隈「っ! ここが駄目なら他の入り口を探しましょう!」

吹雪「えっと……他に入り口があるとすれば、建物の東西に通用口があるかもしれません」

吹雪「でも、そういう通用口は普段から施錠されてる可能性も……」

阿武隈(どっちも往復してたら間に合わない……西と東……どっちにいけば……?)



行動安価>>625

1 西側に行く
2 東側に行く

1


阿武隈「……西側に回ってみよう」

吹雪「西側、ですか?」

阿武隈「うん。賭けに近い選択だから確証なんてないけど……あたしはそっちに賭けてみたい」

吹雪「わかりました。時間がありません、急いで西側に回りましょう!」

阿武隈「うん!」

-本庁舎西側付近-

吹雪「っ!? そんな……」

阿武隈「嘘でしょ……コンテナが崩れて、西側への道が塞がってる……!?」

阿武隈(そんな……まさか、間違ってしまった……!?)

吹雪「阿武隈さん! 急いで東側に――」


             ガシャァンッ!   ...キャアアアァァァッ!!


吹雪「!?」ビクッ

阿武隈「!!」

吹雪「い、今っ! そこの2階の窓が割れて……それに今の声!」

阿武隈「っ! 急いで東側に! まだ間に合うわ!」ダッ

吹雪「は、はいっ!」ダッ

阿武隈(時雨ちゃん……不知火ちゃん……無事でいて!)

そういえば本庁舎の正面口て地図で言えばどこになるんだろ?普通にエントランスの所?

>>628
エントランスの下(南側)ですね
正面口を真っすぐ進むと中央階段を上って2階に上がれる感じです

-本庁舎東側-

阿武隈「あったわ! 東側の通用口!」

吹雪「……! こっちは開いてます――って、うわ!? なにこれ、ドアノブに変な液体が……!?」

阿武隈「そんなのいいから! 急いでっ!」ダッ

吹雪「あ、はいっ! すみません!」ダダッ


阿武隈「……! この階段から2階に上がれる……さっきの窓が割れたのは……西側の……っ!」タッタッタッ

吹雪「ま、待ってください阿武隈さん! 突出しては危険ですっ!」タッタッタ

阿武隈(お願い……間に合って……っ!)タッタッタッ


-本庁舎2F 執務室前の廊下-

阿武隈「ここの階段はたぶん1階に続く階段……見えたっ! あの角を曲がった部屋だわ!」ダッ

吹雪「阿武隈さんっ! 待ってください!」タッタッタッ

吹雪「阿武隈さ――」グイッ

吹雪「むぐっ!?」

-西館2F 廊下-

阿武隈「はぁ……はぁっ、確か……この辺りのはず……」

阿武隈「! この扉、派手に壊されて……ここだわっ!」

阿武隈「時雨ちゃん! 不知火ちゃん!?」


           シーン...


阿武隈「……誰も、いない……? そんな……まさか」

阿武隈「部屋がひどく荒れてる……誰かが……争った形跡だわ……」

阿武隈「!」

阿武隈「あ……あぁ……そんな……嘘……っ」ワナワナ

阿武隈「これって……時雨ちゃんの髪飾り……」


           パキッ

阿武隈「!!」バッ

吹雪「…………」

阿武隈「ふ、吹雪ちゃん……。これ、時雨ちゃんの……どうしよう、あたし……っ!」ブルブル

吹雪「……」

吹雪「……大丈夫ですよ。阿武隈さん」

阿武隈「えっ……?」

吹雪「……時雨さんとも、不知火ちゃんとも、僕とも……すぐにまた会えますから」

阿武隈「……吹雪、ちゃ――」グッ

阿武隈「ぐっ!?」グググ…

吹雪「……ふっふふふふ」

阿武隈「あな……吹雪ちゃ……じゃっ、あっ……」グググ

阿武隈(なんて力……! い、息が……できない)

吹雪「……今日は、運がいい」ズリュッ

阿武隈(!? 顔が、崩れて……! 何なの、こいつ……!?)

阿武隈「ぁ……ぅ……」グググ

吹雪「……さあ、阿武隈さんも僕たちと一緒に」



吹雪「ワタシと、いっしょに」









Bad End

Bad Endになったので再スタートします


攻略に関するヒントはいりますか?
1 いる
2 いらない

>>635

1

ヒント:「最終ルートでは、行動安価で正しい選択をするだけではクリアすることができません」


最終ルートをクリアするためには、ある情報が必要不可欠になりますが、
その情報は行動安価で正しい選択をしていくだけでは得られないよう隠されています。
それを見つける為に最も重要となるのが「自由安価での行動」になります。

ちなみに隠し場所に関するヒントは既に作中で触れられています。

>>623から再スタート


-鎮守府本庁舎 正面-

吹雪「ここが鎮守府の本庁舎……私たちの鎮守府と似た造りなら、中の構造もだいたい見当が付きそうですね」

阿武隈「さっきの通信の様子だと、時雨ちゃんたちの状況はかなり切迫してるみたい。急がないと!」

吹雪「正面口からならすぐ2階に……って、あれ? 扉が開かない……!?」ガチャガチャ

阿武隈「! まさかここも施錠されてるの!?」

吹雪「いえ、扉は少しだけ開くんですけど、中で何かが引っかかってるみたいで……くっ、くぅぅ!」グググ

吹雪「ぷあっ! はぁ、はぁ……だ、だめです……開けられそうにありません」ハァハァ

阿武隈「っ! ここが駄目なら他の入り口を探しましょう!」

吹雪「えっと……他に入り口があるとすれば、建物の東西に通用口があるかもしれません」

吹雪「でも、そういう通用口は普段から施錠されてる可能性も……」

阿武隈(どっちも往復してたら間に合わない……西と東……どっちにいけば……?)



行動安価>>642

1 西側に行く
2 東側に行く

2

阿武隈「……よし。東側に回ってみよう」

吹雪「東側、ですか?」

阿武隈「うん。賭けに近い選択だから確証なんてないけど……あたしはそっちに賭けてみたい」

吹雪「わかりました。時間がありません、急いで東側にいってみましょう!」

阿武隈「うん!」

-本庁舎東側-

阿武隈「あった! 東側の通用口だわ!」

吹雪「……! こっちは開いてます――って、うわ!? なにこれ、ドアノブに変な液体が付いてる!?」

阿武隈「……どうやら当たったみたいね。吹雪ちゃん、急ごう!」ダッ

吹雪「は、はいっ!」ダダッ


阿武隈「……! この階段から2階に上がれるわ。提督の私室は……とりあえず、2階に上がりましょう!」タッタッタッ

吹雪「阿武隈さん! 1人でどんどん進み過ぎですっ! 迂闊に進んでは敵と鉢合わせになるかもしれません!」

阿武隈「っ!」

吹雪「2人が心配なのはわかります。だからこそ冷静に進みましょう」

阿武隈「……わかったわ。確かに迂闊だった」

吹雪「……東館の2階には何もいないようです。このまま西館の方へ――」


           ガチャンッ! バキバキッ  ...ウワァァァッ!


吹雪「今の音は!?」

阿武隈「西館の方からだわ! 急ぎましょう!」

-本庁舎2F 執務室前の廊下-

阿武隈「音はあっちの角の方から聞こえる……!」タッタッタッ

吹雪「音に混じって聞こえてくる悲鳴は……不知火ちゃんたちです!」タッタッタッ

阿武隈「っ! 止まって!」グイッ

吹雪「!」

阿武隈「……いたわ、あそこよ」

吹雪「……!?」


怪物「――――」ブンッ


               バキッ ガシャンッ


吹雪「な、なんですか……あれ……頭の無い、緑色の不気味なのが……部屋の扉を叩き壊してる」ブルブル

阿武隈「……アイツ、あの時の奴だわ」

吹雪「! まさか、港湾で阿武隈さんを襲ったって奴ですか?」

阿武隈「あの時は影しか見えなかったけど……間違いないわ。あの不気味な水音……まさかあんな化け物だったなんて」


怪物「――――」ブンッ


                 バンッ!


阿武隈「……っ! アイツが襲ってるあの部屋に、時雨ちゃんたちがいるのね」

吹雪「このままだとまずいです……早く助けないとっ!」

阿武隈「…………」

阿武隈「……吹雪ちゃん、今からあたしが言うことをよく聞いて」

吹雪「は、はい」

阿武隈「あたしがアイツの背後を抜けて、気を引きつつ西館1階の方に誘き寄せるわ」

吹雪「!」

阿武隈「アイツがあの部屋から遠ざかったら、吹雪ちゃんはすぐに時雨ちゃんたちを救出。そのまま今通ってきた道を戻って東側通用口から外に出るの」

吹雪「そ、そんな……阿武隈さんは!?」

阿武隈「あたしもアイツの気を引きながら、1階を抜けて東側通用口を目指すわ。出来るだけ時間を稼ぐけど……もし、あたしが戻らなかったら」

吹雪「駄目です! 危険すぎます!」

阿武隈「それしか方法はないわ。あたしなら大丈夫だから、吹雪ちゃんは……何としてでも時雨ちゃんたちを助けて」

吹雪「そんな……っ!」

阿武隈「じゃあ……いくわよ。3……2……」

吹雪「ま、待ってください……!」ゴソゴソ

阿武隈「……もう議論の余地は――えっ?」ギュッ

吹雪「これを、持っててください」

阿武隈「これ……御守り?」

吹雪「司令官から頂いた御守りです。私は今までこれに守られてきましたから……効果は絶大です」

阿武隈「吹雪ちゃん……」

吹雪「絶対に戻ってきてください。時雨ちゃんたちを助けても、阿武隈さんがいないなんて……嫌です」

阿武隈「……」

阿武隈「わかったわ。約束する、絶対に戻るから……だから、2人をお願いね」

吹雪「はいっ」

阿武隈「じゃあ、いくわよ……3……2……」

吹雪「……」

阿武隈「……1……っ!」ダッ


怪物「――――」ブンッ


阿武隈「ガラ空きなんですけどぉっ!」スッ


怪物「――――!」ピタッ


阿武隈「敵に気付かれないのがあたしの十八番だけど、今回は……逆ね!」

阿武隈「ほ~ら、あたしについてこれるかしら?」チョイチョイ


怪物「――――」ズズッ...


阿武隈「! 来たわね……っ。ほらほら、こっちこっち~!」

阿武隈「……!」チラッ


吹雪「!」コクッ

吹雪(阿武隈さんが階段の方に……。あの化け物が階段に差し掛かったら……っ、今だ!)ダッ

吹雪「時雨ちゃん! 不知火ちゃんっ! 無事!?」ドンドン


「! その声……吹雪?」


吹雪「そうだよ、助けにきたの!」

吹雪「いま阿武隈さんが化け物を引き付けてるから! 今の内に、早く!」


           ガチャッ ギィィ


吹雪「!」

時雨「……君が天使に見えるよ、吹雪」

吹雪「時雨ちゃん!」

時雨「さすがの僕も、もう駄目だと思ったけど……助けに来てくれてよかった」

吹雪「間に合ってよかった! 怪我はない!?」

時雨「うん、僕は平気。不知火も無事だけど……あっ、今は」

吹雪「! 不知火ちゃん!?」

不知火「うっ……ぐすっ……ひぅ」

吹雪「不知火ちゃん、どこか怪我でも!?」

時雨「いや……あの化け物に襲われる恐怖と、君が来てくれた安堵とかで、色んな糸が途切れちゃったみたい」

不知火「うぅっ……み……見ないで、くださ……」グスッ

吹雪「っ! 2人が無事でよかったけど、今は急いでここを出ましょう!」

時雨「阿武隈さんがあいつを引き付けてるって言ってたね。不知火、行こう!」

不知火「は、はい……!」

吹雪「2人とも私に付いてきてください。このまま2階を通って東側の通用口から外へ!」ダッ

時雨「……なるほど。そこで阿武隈さんと落ち合うんだね」

吹雪「はい! 時間がありません、全力で走ってください!」

-東館1F 廊下-

吹雪「……! 阿武隈さん!」

阿武隈「吹雪ちゃん! 時雨ちゃんたちも無事ね!」

時雨「阿武隈さん!」

阿武隈「早く出口に! アイツ、思ったよりも足が速――」


          ズズズッ... ズズッ


阿武隈「来たわ! みんな早く!」

-東側出入口-

吹雪「や、やった……外に出た……!」ハァハァ

不知火「……っ、げほっ、げほ!」

時雨「阿武隈さんは!?」

吹雪「……! 阿武隈さんっ!」


阿武隈「吹雪ちゃん! 扉を閉める準備を!」タッタッタッ


時雨「! 阿武隈さんのすぐ後ろにあいつが迫ってきてる! 吹雪!」

吹雪「は、はいっ! 阿武隈さん急いでっ!」


阿武隈「――――っ!」ダッ


時雨「今だよ、吹雪っ!」

吹雪「っ!」グッ


             ガチャン!


吹雪「や、やった……!」


             バァンッ!


吹雪「!!」

時雨「吹雪、この鍵を! これでこの扉を施錠して!」

吹雪「はいっ!」カチャカチャ


カチャン!


吹雪「よし……っ! 鍵も、閉めました!」

           バンッ! バンバンバン!!


時雨「……まだ安心するのは早いよ。急いでここから離れよう」ハァハァ

不知火「……」ゼェゼェ

阿武隈「そうね……。2人共燃料切れ寸前だわ。1度倉庫に戻って補給しましょう」

時雨「……! 燃料を、見つけたの?」

吹雪「はい。この先の倉庫の中に、まだ使える燃料がたくさん……!」

時雨「……よかった。これでまだ希望を繋げそうだ」

阿武隈「吹雪ちゃん、時雨ちゃんに肩を貸してあげて。あたしは不知火ちゃんを連れていくから」

不知火「はぁ……はっ、すみません……」

吹雪「時雨ちゃん腕をこっちに」

時雨「ありがとう……。ごめんね、助けられてばかりで」

吹雪「気にしないで。さあ、行こう」




【吹雪・阿武隈と時雨・不知火が合流しました】
【両チームの情報が共有されました】

諸般の事情により更新ペース遅れ気味で申し訳ありません
しばらくスローペースになりますがよろしければお付き合いくださいまし

クリスマスまでには完結させたい(フラグ)

-第3倉庫-

阿武隈「2人とも落ち着いた?」

時雨「うん。無事に燃料も満タンに出来たし、これならいけそうだ」

不知火「……」

吹雪「不知火ちゃん、まだ辛い?」

不知火「あ、いえ、そういうことではなく……その……」

不知火「色々と御見苦しいところをお見せしてしまいました……」

吹雪「え、あー……」

阿武隈「?」

不知火「出来れば、忘れてください……」

時雨「気に病む必要はないよ不知火。あの状況じゃ誰だってああなるさ。僕だって、割とギリギリだったし……」

時雨「本当に、吹雪と阿武隈さんが助けに来てくれてよかった。改めてお礼を言うよ、ありがとう」ペコッ

不知火「不知火も感謝します。お2人が来てくれなければ、今頃は……」フカブカ

吹雪「あ、頭なんて下げないで! 2人が無事で本当によかったよ」

阿武隈「吹雪ちゃんの言う通りだよ。あとは初霜ちゃんと夕立ちゃんの居場所さえ分かれば……」

時雨「さっき補給しながら聞いた限りだと、初霜たちはどこかの地下に居るってことだよね?」

阿武隈「うん。通信機が繋がったわけだから、そう遠くじゃないと思うんだけど」

時雨「確かに僕や初霜が持ってる通信機の受信範囲から考えても、通信圏はこの鎮守府内がギリギリってところだね」

不知火「となると……この鎮守府の地下、でしょうか?」

吹雪「その可能性が高いと思います。それに初霜ちゃんの言葉通りなら、入り口は何らかの形で隠されているのかもしれません」

時雨「この広い鎮守府のどこかに隠された入り口か……厄介だね」

不知火「阿武隈さんたちは、既にこの鎮守府内を調べられたので?」

阿武隈「燃料を探すために色々と動き回ったけど……まだ未探索なところも結構あると思う」

吹雪「私たちが見てきた場所は『工廠』『艦娘の寮』ですね。港湾施設には『入渠ドッグ』もあったけど、鍵が掛かっていて入れませんでした」

阿武隈「そういえば、まだ『演習場』が未探索だったわね」

時雨「僕たちは『本庁舎』内を彷徨っていたから、他の場所に関しては全く把握出来てないけど、庁舎内はそこそこ探索出来てるよ」

不知火「しかし地下に繋がる出入口が隠されてそうな所は見られませんでしたね。まだ調べてない部屋もいくつかありますが」

時雨「僕としては、1度『執務室』を調べてみたいんだけど、鍵が必要なんだよね」

不知火「どちらにせよ、あの化け物を閉じ込めている庁舎内には入れないかと」

時雨「うん……それもそうだね。残念だけど諦めるしかないか」

吹雪「……あれ?」

不知火「どうかしましたか?」

吹雪「あ、いや、『執務室の鍵』ってどこかで聞いたような気がしたんだけど……気のせいかな?」

阿武隈「とにかく、まずは未探索の場所を中心に地下への入り口がないか調べてみましょう」

時雨「本庁舎は除くとして、候補は『演習場』と『艦娘の寮』辺りだね」

不知火「2手に分かれて探索しては如何でしょう?」

吹雪「え、でも……危険じゃありませんか?」

時雨「……あの化け物は本庁舎に釘付けされているから、そこまでリスクはないと思う」

阿武隈「そうね。4人で動いたほうが安心できるけど、その分動きと効率が悪くなっちゃうし……あまり時間をかけると初霜ちゃんたちが心配だわ」

不知火「決まりですね」

時雨「なら僕と不知火は『艦娘の寮』に行ってみるよ。阿武隈さんたちが1度調べた場所に繰り返し行っても発見は少ないだろうし」

阿武隈「じゃあ、これを持っていって。このマスターキーなら寮部屋も開けられるから」

時雨「了解。ありがたく使わせてもらうよ」

阿武隈「あたしと吹雪ちゃんは『演習場』に行ってみよう」

吹雪「了解です」

時雨「僕と阿武隈さんは通信ができるから、何かあったらすぐに連絡を取り合おう」

阿武隈「うん。一通り探索が終わったらもう1度この場所に集合しましょう。それと、みんな絶対に無茶はしないこと。いいわね?」

吹雪・時雨・不知火「はいっ!」

吹雪「じゃあ時雨ちゃん、不知火ちゃん。気をつけてね」

時雨「うん。吹雪と阿武隈さんも気をつけて」

不知火「お任せください。陽炎型の誇りにかけて、もう2度とあのような痴態は晒しません……」


阿武隈(あっ……そういえば)ゴソゴソ

阿武隈(吹雪ちゃんから渡されたお守り、まだ返してなかったわね)

阿武隈(どうしよう、今返しちゃおうか……)



行動安価>>668

1 お守りを吹雪に返す
2 後にする

1

阿武隈「吹雪ちゃん、ちょっといい?」

吹雪「はい。なんですか?」

阿武隈「さっき吹雪ちゃんに貰ったこのお守り、吹雪ちゃんに返すね」

吹雪「あ、もしよければこのまま阿武隈さんが持ってても……」

阿武隈「ううん。これは吹雪ちゃんが提督から貰ったんでしょ? だったら吹雪ちゃんが持っていたほうがいいよ」

阿武隈「ありがとね。あの化け物から無事に逃げきれたのも、このお守りのおかげだよ」

吹雪「阿武隈さん……」

阿武隈「さぁて、早く演習場に行って地下への入り口がないか探しましょう。初霜ちゃんたちが待ってるわ」

吹雪「はいっ!」

【時雨side】


-艦娘の寮前-

時雨「ここが艦娘の寮だね」

不知火「かつては綺麗な建物だったようですが、今は見る影もありませんね」

時雨「雨がいつか止むように、物もいつかは朽ちていく……か」

不知火「不知火たちはこんな所で朽ちるわけにはいきません」

時雨「その通りだね。さて……まずは1階から調べてみよう」

不知火「地下への入り口を探すんですね?」

時雨「うん。隠されているなら何か仕掛けがあるかもしれない。細かいところまで見逃さないように気をつけて調べていこう」

不知火「了解しました」



~~~~~~~~~~~~


-艦娘の寮 エントランス-

不知火「これで1階の部屋は全て調べ終えましたが、特に不審な箇所はありませんでしたね」

時雨「そうだね……。どうやらここはハズレだったみたいだ」

不知火「思ったよりも早く探索が終わりましたね。阿武隈さんに連絡して、我々も演習場の探索に加わりますか?」

時雨「……いや、あっちの人手は十分だと思う。僕たちはもう少しここを調べてみよう」

時雨「阿武隈さんたちもここを完全には調べていないみたいだし、何か見つかるかもしれない」

不知火「地下への入り口は無くとも他の物が、という事ですか?」

時雨「うん。さっき『寮母の部屋』で見た日記に『執務室の鍵』に関する記述があったのも気になってね。今の内に調べておきたいんだ」

不知火「なるほど。わかりました」



行動安価>>675

寮のどこを探す?

2階と3階

時雨「阿武隈さんたちの話では寮の2階以降は殆ど手つかずの状態らしい。その辺りから調べよう」

不知火「見取り図によれば、寮の2階は駆逐艦と軽巡。3階は重巡、戦艦、空母に部屋が割り振られているようです」

不知火「ですがこれを全て調べていては、かなり時間がかかってしまうかと……」

時雨「当然そうだろうね。だから調べる場所にはおおよその目星をつけて絞り込もう」

不知火「その口振りですと、心当たりがおありで?」

時雨「うん。ちょっと気になる所が幾つかね……とりあえず、2階にいこう」

-階段-

不知火「しかし、ここも本庁舎と同じで少し様子がおかしいですね」

時雨「不知火も気付いたかい?」

不知火「ええ。食堂や洗濯室、大浴場など、どの場所にも直前まで人が生活していたかのような形跡が見受けられます」

不知火「とても正規の手段で引き払われたようには見えませんね」

時雨「うん……。食器類が散乱する食堂に、洗濯物が多くの残されたままの洗濯室」

時雨「状況だけを見ると、まるで日常の最中に突然艦娘たちだけが消えてしまったみたいだ」

不知火「そんな馬鹿な……と言いたいですが、正直否定しきれませんね……」

時雨「それも含めて、この鎮守府にはおかしなところが多過ぎる」

時雨「鎮守府の異様な状態、海域図に載っていない謎、さらに地下施設まで存在する可能性もあるし……。おかしいと言えば、あの化け物の存在だって謎だよ」

不知火「ここでいったい何があったのでしょうか……?」

時雨「…………」

-艦娘寮2F 廊下-

不知火「さて、2階に上がってきましたが……時雨さん」

時雨「なんだい不知火?」

不知火「先ほど言っていた時雨さんの気になる所とは、いったい何処なのですか?」

時雨「気になる所は幾つかあるけど。1つは、この鎮守府に所属していた艦娘で何人か調べておきたい人が居るんだ」

不知火「ここに所属していた艦娘、ですか?」

時雨「僕たちが本庁舎で見つけた情報の中で頻繁に名前が挙がってた人が居たよね。2人の提督の下で秘書艦を務め、最もこの鎮守府に精通してたであろう艦娘……」

不知火「! 電ですか」

時雨「正解。彼女の部屋になら、何らかの手掛かりが残ってるかもしれない」

時雨「そしてもう1人。この鎮守府の所々で見かける艦隊新聞の作者の部屋も調べておきたい」

不知火「青葉さんですね」

時雨「うん。青葉さんなら色々と情報を集めていただろうし、もしかしたら新聞のバックナンバーなんかもあるかもしれない」

不知火「確かに、あの人なら鎮守府中のあらゆる情報を集めてそうですね……」

時雨「そしてもう1つ気になっているのが、『執務室の鍵』の行方についてさ」

不知火「執務室の鍵、ですか?」

時雨「うん。さっき見た寮母さんの日記の記述を見るに、もしかしたらこの寮のどこかにその鍵があるんじゃないか。って思うんだ」

不知火「そういえば、秘書艦が執務室の鍵を紛失した。とかいう記述がありましたね……いえ、ですが」

不知火「だからといって今もここに鍵がある確証はないのでは? 執務室の鍵という重要な物品です。既に探し出されている可能性も……」

時雨「いや、おそらくまだ鍵は見つかっていないと思う」

不知火「なぜです?」

時雨「あの記述が日記の最後の記述だったからだよ」

時雨「文の内容や日記という形態から考えて、日記の記述は毎日夜に行っていたんだと思う」

時雨「そう考えると、寮母さんは日記を書いた翌日に鍵を探す予定だったんだろう」

時雨「でも、日記への記述はその日を最後に途絶えている。おそらく……その日に何かがあったんだろうね」

時雨「ここにいた艦娘たちが一斉に消えてしまった、何かが」

不知火「ですが、ここの艦娘たちが消えてしまう前に鍵が見つかっていた可能性も」

時雨「その可能性も低いと思う。根拠は洗濯室の様子さ」

時雨「僕たちがさっき見てきた洗濯室には、籠に入ったままの洗濯物が大量に残されていたよね。あれはおそらく洗濯物の回収途中だったんだ」

時雨「洗濯物の回収と洗濯は寮母さんの仕事だけど、それはだいたい午前中には済ませてしまうはず」

時雨「それが途中で放置されていたという事は、ここの艦娘たちに何かが起こったのはその日の午前中頃って推測できる」

時雨「もちろんそれまでに寮母さんが鍵を発見していた可能性もあり得るけど、時間的な余裕の少なさを考えてもまだ見つけてない可能性の方が高いと思う」

不知火「……なるほど」

時雨「もっとも、この推測はあの日記の記述通りこの寮内で鍵を紛失したって事が大前提になるけどね」

時雨「まあ、執務室の鍵については寮内を探索する中で探していくとして。まずは各部屋を巡ってみよう」

不知火「では『電の部屋』と『青葉さんの部屋』に行きますか?」

時雨「そうだね。部屋の番号は見取り図で見てきたからわかってる。電の部屋は074号室、青葉さんは054号室だ」

不知火「2人の部屋はそれぞれ2階と3階に分かれてますね。どうします?」



行動安価>>684

1『電の部屋』に行く
2『青葉の部屋』に行く

1

時雨「このまま電の部屋にいってみよう」

不知火「わかりました。074号室は……向こうですね」スタスタ

時雨「こうして寮内を見まわしてみても、やっぱり至るところが劣化してきてるね」

不知火「そうですね。ところどころ壁に亀裂が走っている所もありますし……部屋の扉が歪んでたりしなければいいのですが」

時雨「鍵穴の状態も心配だ。阿武隈さんからマスターキーを預かってきたけど、鍵穴が錆び付いてたりしたら開けられないかもしれない」

時雨「あ、だからといって不知火。本庁舎のときみたいに……」

不知火「わかっています。燃料を補給してパワーが戻ったとはいえ、こんなに劣化した施設内で力技は危険でしょうから……自重します」

時雨「懸命な判断だよ」

不知火「ありました、ここが074号室ですね」

時雨「見た感じ扉も周りもそこまで劣化はしてなさそうだけど……いけるかな?」カチャ…カチン!

時雨「よし、開いたよ」キィィ

不知火「中に入りましょう」

-電の部屋-

不知火「部屋の中は比較的綺麗ですね。元からしっかり整理整頓されていたようですが」

時雨「あれ? ここは2人部屋みたいだね」

不知火「本当ですね。2段ベッドに机、家具なども2人分が揃っています」

時雨「……エントランスで見た見取り図には、電の名前しか書かれてなかったはずだけど」

不知火「とりあえず、室内を探してみましょう」

時雨「じゃあ僕はこちら側の机や家具を調べるよ。不知火はもう1つの方を」

不知火「わかりました」

時雨「……机やクローゼットの中に気になる物はない」ゴソゴソ

時雨「でも、なんだろう。この机の中身もクローゼットの中も、何か違和感があるような……」

時雨「あれ、これって……」

時雨「そうか……。この机の持ち主は……」

不知火「時雨さん、ちょっといいですか?」

時雨「何か見つけた?」

不知火「はい。この日記帳なんですが」

時雨「名前は書かれてないけど……」ペラ

時雨「…………」

時雨「間違いない。これは電の日記だ」

不知火「! では、何か手掛かりが……!」

時雨「…………」パラパラパラ

時雨「……いや、特に手掛かりになりそうなことは書かれてないみたいだ」

不知火「そうですか……」シュン

時雨「内容を見ても何の変哲もない普通の日記って感じだね」パラパラ

時雨「暁ちゃん、響ちゃん、雷ちゃん……なるほど、電と同室だったのは雷か」

時雨「毎日の出来事や姉妹の事とかが綴られてるけど……8月辺りからは内容の雰囲気が変わってる。姉妹の話とかが殆ど書かれなくなった」ペラ

不知火「8月……前任の司令官が失踪したという時期ですね」

時雨「その影響だろうね。でも提督の失踪に関わることは全然書かれてない……?」ペラ

時雨「9月からはまた雰囲気が一変してる……。書かれているのは執務の事ばかりで……日記って言うより日誌に近い内容になってる」

不知火「あの後任の司令官が着任したという頃ですね。電はそちらでも秘書艦を務めていたようですし、負担も大きかったのかもしれませんね」

時雨「…………」

時雨(……この日記、本当に電1人が書いていた物なのかな?)

時雨(書かれてる文字の癖は同じに見えるけど、ところどころ文体や記述の癖が違ってるような……)

不知火「……時雨さん?」

時雨「あっ、ごめん。とにかくこの日記に僕たちが求めるような情報は無さそうだ」パタン

不知火「そうですか……。時雨さんの方はなにかありましたか?」

時雨「こっちも特に手掛かりになる物はなかったけど、1つだけわかったことがあるよ」

不知火「というと?」

時雨「そっちの机の上から2段目の引き出しを開けてみて」

不知火「……?」ガララ

不知火「おや、何かが布で包まれてますね……これは、Ⅲの形をしたバッジ? これって確か……」

時雨「暁たち4姉妹が身に着けてる特Ⅲ型のバッジだよ」

不知火「!」

時雨「前に聞いたことがあるけど、そのバッジは彼女たちにとって大切な物で、常に肌身離さず身に着けてるらしい」

不知火「それって……」

時雨「……この部屋の家具。一見2人分が揃ってて2人で生活してたように見えるけど、よく見ると違和感があるんだ」

時雨「どちらも綺麗に整理されてるけど、片方には僅かに生活感が見て取れる。だけどもう片方にはそれが無い」

時雨「そのバッジの持ち主で電と同室だった艦娘……日記の記述だと雷みたいだけど。おそらく彼女は……」

不知火「……」

時雨「……」

不知火「……このバッジは、このままにしておいたほうがいいですね」ガララ

時雨「この部屋にはこれ以上何もなさそうだけど、どうする?」

不知火「そうですね。別の場所を探しましょう」

時雨「なら3階の青葉さんの部屋にいくか、それとも2階の他の場所を回ってみるか……」



行動安価>>696

1『青葉の部屋』にいく
2 まだ2階を探す(探す場所を指定)

エレベーターホール
阿武隈・フブキルートで出てきた洗濯物を運ぶ小型の。

不知火「やたらと階を移動するのは効率が悪いですし、どうせならもう少し2階を回ってみてはどうでしょう?」

時雨「それがいいね。とりあえず廊下に戻って2階を見て回ろう」


-艦娘寮2F 廊下-

不知火「駆逐艦の部屋が集中しているだけあって、部屋数も中々多いですね」

時雨「でも駆逐艦は姉妹艦ごとに2人部屋に割り振られてるみたいだ。それでも結構な数だけど」

時雨「あれ、ここは……」

不知火「洗面所ですね。洗面所は各階に設置されているようです」

時雨「……この位置……下の部屋は確か……」ブツブツ

不知火「時雨さん?」

時雨「不知火。ちょっとここを調べてみよう」

不知火「洗面所をですか?」

時雨「うん。僕の推測が正しければ、おそらくここに……」

-2F 洗面所-

不知火「化粧台が多数。奥の方はトイレになっているようですね」

時雨「……! やっぱりあった!」

不知火「これは……? 壁に備え付けられてるようですが」

時雨「エレベーターだよ。衣類運搬用の」

不知火「そうか! ここの下は洗濯室ですね」

時雨「そう。洗濯物はこれを使って各階から洗濯室に集積してたんだ」

不知火「これですか。時雨さんが気になっていたものとは?」

時雨「うん。洗濯室でエレベーターを見たとき、エレベーターは別の階に上がったままになってたけど……」ガチャ

時雨「ビンゴだ。衣類を入れた籠が入ったままこの階で止まってる」

不知火「え……時雨さん、籠を取り出していったい何を……?」

時雨「不知火も手伝って。この洗濯物をよく調べてみて。特にポケットの中とかを重点的に!」ゴソゴソ

不知火「は、はい!」ゴソゴソ

時雨「あの日記の記述……寮母さんの読みが当たっていれば、この中に」…チャリッ

時雨「……!」

時雨「あった……見つけたよ不知火!」

不知火「それは……鍵、ですね」

時雨「この形状……本庁舎で見つけた徽章が入った鍵によく似た作り……間違いない」

時雨「おそらくこれが『執務室の鍵』だ!」

きりがいいので一旦終了
日曜を使ってある程度まで話を進めたい所存です

お付き合いありがとうございました

不知火「どうしてこんなところに……?」

時雨「寮母さんは日記の中で、失くし物は洗濯物の中とかに紛れてる場合が多いって予想してたから、もしかしてとは思ってたんだ」

時雨「とにかくこれで本庁舎の『執務室』に入ることが出来そうだ」

不知火「しかし、今本庁舎にはあの化け物を閉じ込めているので探索は難しいかと」

時雨「問題はそれなんだよね……。なにか良い方法があればいいんだけど」

時雨「さて、これで目的の1つは達成できた」

不知火「この場所はこれ以上調べる所は無さそうですね。次はどうします?」

時雨「そうだね……」



行動安価>>707

1『青葉の部屋』にいく
2 まだ2階を探す(探す場所を指定)

1

時雨「他に2階で気になる部屋は特にないし。そろそろ3階に上がってみよう」

不知火「となると、青葉さんの部屋に?」

時雨「うん。それ以外にも戦艦や空母たちの部屋もあるみたいだし」

不知火「わかりました。いきましょう」

-艦娘寮3F 廊下-

時雨「054……あった、この部屋だ」

不知火「鍵を開けて中に入りましょう」

時雨「うん。マスターキーを使って……よし、開いた」カチャ…カチン!

時雨「って、あれ?」ガチャガチャ

不知火「どうしました?」

時雨「鍵は開いたはずなんだけど……扉が動かない」グググ

不知火「まさか扉が歪んで……」

時雨「いや、見たところそんなに劣化はしてないはずなんだけど……あれ?」

時雨「扉の下の方にもう1つ鍵穴がある……。そうか、鍵が二重になってるんだ!」

不知火「そちらの鍵はマスターキーでは開きませんか?」

時雨「……鍵穴が合わないね」

不知火「他の部屋は1つだけなのに、なぜここだけ二重に?」

時雨「……青葉さんが個人的に増設したのかもしれない。新聞とか様々な情報を集めてた訳だし」

不知火「困りましたね。もう1つの鍵が無ければ、ここを調べることは出来なさそうです」

時雨「…………」



自由安価>>713

金の鍵使えないかなあ

時雨(そういえば、確か本庁舎で……)

時雨「不知火。本庁舎でみつけた『金色の鍵』持ってる?」

不知火「金色の……? ああ、あの鍵ならここに」ゴソゴソ

時雨「それを使ってみてくれる?」

不知火「わかりました」カチャ…


カチン


不知火「! 開きました!」

時雨「やっぱり。この鍵は青葉さんの持ち物だったんだ」

不知火「そうか、あのカメラのストラップは……」

時雨「あそこでこの鍵を見つけておいたのは幸運だったね。お手柄だよ、不知火」

-青葉の部屋-

時雨「凄いね。部屋の中は本や資料とかでいっぱいだ」

不知火「あの隅にある黒幕は何でしょう?」

時雨「たぶん、写真を現像する為の暗室じゃないかな。部屋の一部を改造して現像室として使ってたんだ」

不知火「この机の上にあるのは……作りかけの新聞?」ガサッ

時雨「じゃあこれが作業机だったんだ。不知火、何か書いてあるかい?」

不知火「いえ。新聞のレイアウトが作られてるだけでまだ記事は書かれていないですね。タイトルだけは入ってますが……『青葉新聞2014年3月号』?」

時雨「……なるほど3月か」

不知火「机の上には他にも色々な資料などが置かれていますが……紙が傷んでたりしてて読み取れそうな物はあまりなさそうです」

時雨「この机を中心に室内を探してみよう。どこかに新聞のバックナンバーが保存されているかもしれない」

不知火「はい」

時雨「バックナンバーがあるとしたら、出来るだけ劣化を防ぐ形で保管されているはず……」ゴソゴソ

不知火「暗室の中は……作りかけの写真などがありますが、劣化してて使えなさそうですね」

時雨「本当なら青葉さんのネタ帳とかもあればいいんだけど……。そういう物は常に持ち歩いてただろうしなぁ」

時雨「この引き出しは、金属製で気密性も良さそうだけど」ガララ

時雨「……これは!」

時雨「あったよ不知火。新聞のバックナンバーだ」

不知火「見つけましたか」

時雨「うん。思った通り過去の新聞が纏めて保管されてるし、保存状態も良い」パラパラ



行動安価>>719

新聞のバックナンバーを纏めて読む?

1読む
2後回しにする

>>718

時雨「とりあえず古い順だと……2013年5月号か。これから読んでいこう」

不知火「時雨さん。それを読むのは一旦保留にして、他の場所の探索を優先しませんか?」

時雨「え……何故だい?」

不知火「こういう物なら阿武隈さんたちと合流して4人で見たほうが得られる情報も多いと思います。ですので一度皆と合流してからでも」

時雨「……」

時雨(確かに不知火の言うことにも一理あるけど……地下への入り口も探さないといけない)

時雨(時間的に余裕があるかな……)

時雨「……わかった。じゃあ、これは一旦後回しにしよう」ガララ

ちょっと中断します
再開は20時頃から

時雨「さて、青葉さんの部屋の探索は一旦中断するとして。次はどこを探そう」

不知火「戦艦や空母の部屋を調べてみますか?」

時雨「確かに手掛かりがあるかもしれないけど、特に当てがないね……。全部見ていくのは時間的に厳しいし」

時雨(どうしようかな……)



行動安価>>725

1 他の場所を探す(探す場所を指定)
2 阿武隈と連絡を取る

2

時雨「現状ではこれ以上探索しても得られる物は無さそうだ」

時雨「一度阿武隈さんたちと連絡を取ってみよう」

不知火「そうですね。あちらも何か見つけているかもしれません」

時雨「よし。通信機を繋いでみるよ……」


~~~~~~~~~~~~

【吹雪side】


-演習場-

吹雪「ここが『演習場』ですね。演習といっても陸での訓練場って感じでしょうか」

阿武隈「左側にあるのが『グラウンド』と『訓練場』ね。右側の建物は『屋内の教練施設』かな」

吹雪「建物は幾つかあるみたいです。あの端の方にあるのは……『弓道場』? 近くに別の小さな建物も見えますね」

阿武隈「問題は地下への入り口が隠されてそうな場所だけど……」

吹雪「屋内施設の方が可能性はあるような気がしますね」

阿武隈「そうね。とりあえず建物の方を中心に調べていこうか」



行動安価>>729

どこを調べる?

阿武隈「じゃあ、まずはあの『屋内教練施設』に行ってみようか」

吹雪「一番大きめの建物ですし、可能性はありそうですね」

阿武隈「うん。また鍵とかが閉まってなければいいけど……」


-屋内教練施設前-

吹雪「えーと、入り口は……あっ、ここですね」

阿武隈「扉は閉まってるけど、鍵は……」ガチャガチャ

阿武隈「やっぱり閉まってるわ……」

吹雪「じゃあ、どこかで鍵を探して――」

阿武隈「ううん。たぶんそれも無理。鍵穴のところが錆び付いてて、鍵があったとしても使えないと思う」

吹雪「という事は、ここは諦めるしかない。ってことですか」

阿武隈「そうね。別のところに行きましょう」



行動安価>>731

どこを調べる?

弓道場

-弓道場-

阿武隈「吹雪ちゃんの予想通り、ここは弓道場みたいね。鍵も開いててよかった」

吹雪「練習場以外には、備品を保管してる部屋があるくらいですね」

阿武隈「地下への入り口が隠されてるとしたら、その2つくらいか……。手分けして探しましょう」

吹雪「じゃあ、私は備品室の方を探してみます」

阿武隈「あたしは練習場を調べてみるよ。何か仕掛けがあるかもしれないから慎重にね」

吹雪「はい」

-弓道場 備品室-

吹雪「うーん……予備の矢や弓の弦とか弓道で使う備品が置かれてるけど」

吹雪「特に仕掛けもないし……。地下への入り口なんかも隠されてはなさそう」

吹雪「……あれ? 部屋の隅に何か落ちてる」ゴソゴソ

吹雪「あっ、これ……あの艦隊新聞だ!」


『××新聞20××年5月号 特集!中×司×官の素顔に迫る!』

『今回は読者×皆様の××望に応え、当×××の司××中将氏に×する大××をお届け×る。』

『××××官はご存知の×り、開戦××り当×××率い×深海××と戦い、××営からも高く××されている人×だ。』

『艦隊××の手腕も×ること××ら、特に××ってい××が私たち××の運用手×である。』

『艦種ご×の×闘×性や×娘の損×/疲労に×る××への×響など、××に関する×××特×や性×を熟××、それに××いた効××な艦××用を行っ××る事こ×、』

『中×司××が名将××理×××り、多くの××たちから信×され慕わ×てい××因であろ×。』

『そ×な中将×××は温厚で優×い方であ×が、自身につ×て多くを××ない×柄であ××め、提督として着×さ×た××やそれ以前の××な××つ××は謎××××多い。』

『それ×に艦娘××の間で×××な予想が挙が××××、前職は××説、医×説、×学者説、中にはアイ×ルのプロ××ー×ーだった説など実に××であるが、××は未だ×××になって××い。』

『×××と最も××合いが長い艦×で×る××艦××さんすら詳し×は知ら××というミス×××スな中×××官の正体について、本誌ではこれからも徹×的な調査を継続していく!』

吹雪「ボロボロになってて読み辛いけど、これって時雨ちゃんが言ってた前任の司令官って人について書かれてるのかな?」

吹雪「でも、これは別に地下へ手掛かりにはならないか……」

吹雪「他には特になにも無いし。阿武隈さんのところに戻ろう」

-弓道場-

吹雪「阿武隈さん、何か見つかりましたか?」

阿武隈「うーん……。気になる物はなにも。吹雪ちゃんは?」

吹雪「こちらも特に何もありませんでした……」

阿武隈「そっか。じゃあ、また別のところを探そう」

-弓道場前-

阿武隈「さぁて、次はどこを探そうかしら」

吹雪「阿武隈さん、あそこにある小さな建物は……?」

阿武隈「あれって……もしかして『更衣室』かしら?」

吹雪「更衣室?」

阿武隈「うん。今調べた弓道場に着替える場所がなかったから不思議に思ってたんだけど」

阿武隈「もしかしたら、この演習場の着替え場所は1か所に統一されてるのかも」

吹雪「なるほど」



行動安価>>742

どこを調べる?

更衣室

阿武隈「いってみる? あの更衣室」

吹雪「そうですね。他に残ってる屋内施設はあそこくらいですし」

阿武隈「よぉし、じゃあいってみようか」

吹雪「はい」

-更衣室-

阿武隈「鍵は開いてる……」キィィ

吹雪「ロッカーがたくさん並んでますね。シャワーとかの設備はないみたい」

阿武隈「見て。ロッカーの中、まだ私物が残ったままになってる」

吹雪「本当ですね。訓練着やタオル……本や雑誌なんかもあります」ゴソゴソ

阿武隈「……」ガン

吹雪「!? 阿武隈さん、何を!?」

阿武隈「もしかしたらロッカーに何か仕掛けが……って思ってね」

吹雪「隠し扉とかがあると?」

阿武隈「あはは、さすがに推理小説とかの読み過ぎかな……。でも、一応全部調べていこう」ガン

吹雪「あ、はい。了解です」ガンッ

吹雪「どのロッカーも特に変わったところはないかな……」ガン

吹雪「ここも何も無し、っと。次はこれ」キィィ

吹雪「……あっ、また新聞があった」ガサガサ


『青×新聞2014年1月号 怪異!深×の×××××に×む幽×の噂!』

『駆逐×た××間で××になって×る「入××××の幽霊」という×をご存じ×××か?』

『本誌では噂の××を見たと×う目撃×張×人に直××材を××。事の××に×××新た×××が×明した!』

『××は昨年の10×。夜にこっ×りと寮を抜け××て×××逐艦Uさん×、××××グに×っていく××を目×し××いう。』

『ご×知の×り、当×××では緊急××や特殊×務以××は原則××の作××動は×××××××、×××ッ×もフタマ×マルマ×時以×は××され人の×入りは禁×されて××。』

『Uさんが××を目撃し×××う時間帯は既に×××の施錠時×を過ぎて××、当然施錠××ていた×ずなので、Uさんはその××を×××思い×××××という。』

『入渠×ッグは施錠時間を×××いるにも拘らず×が開×ており、Uさんは××まま××内を×し回った。』

『とこ×が、不×議なことに施設×どこにも×の姿も××も×××なか×たと×うのだ。』

『結局、××を×念したUさんは×××××を後に××が、この話は×日Uさんの姉妹た×の間で×題になり、い××かそ×が幽霊だ×た××う尾×れがつき駆逐×たちの間で××に広×ったとみ×××。』

『一方で××に関する一般×見には、Uさんの見×違いや狂×、寝ぼ××いただけ等という×が多×聞か×る。し×し、そん××に対×てUさんは語気を×めて否×し××る。』

『×れでも話×体の真偽を××声も多い××××、Uさんは×も真××明に熱×を燃××て×××うだ。』

『今回の取××対し××さんは、「実はとーっても重×な××を手に×××ぴょん! 近々×××××が嘘××じ××いっ×証×××る×ょん!」とドヤ×で××。』

『Uさんが×××××という××な××に×しては「×××れないぴょん。本当に×××から誰にも見つか××いよう秘密の××に隠してあるから××だぴょん!」と固く×を閉×××てしまい××は分か×××った。』

『果たして噂の××は明××とな×のか……? Uさんの続×が期待さ×る。』

吹雪「これは……阿武隈さん、ちょっと来てください!」

阿武隈「何かあった? 吹雪ちゃん」

吹雪「これ、前に見たここの艦隊の新聞なんですけど」

阿武隈「……よく読み取れないけど……幽霊の噂?」

吹雪「よくあるオカルト系のゴシップ記事だと思うんですけど、気になりませんか?」

阿武隈「うーん……。確かに気にはなるけど。これだけじゃちょっと、わからないな」

吹雪「そうですか……」

阿武隈「時雨ちゃんなら、なにか閃くかもしれないけど……」

阿武隈「このロッカーで最後ね。結局あの新聞以外には何も見つからなかったかぁ……」

吹雪「ここも違ったって事ですかね」

阿武隈「うーん……。他の場所に行ってみよう」



行動安価>>751

どこを調べる?

訓練場

吹雪「残る場所は、訓練場かグラウンドくらいですね」

阿武隈「結局、屋内施設はすべてハズレだったわね。地下への入り口が隠されてるのは、ここじゃないのかな……」

吹雪「演習場を出て、時雨ちゃんたちと合流します?」

阿武隈「せっかくだし、ひと通り演習場内は探索しちゃおう。後々見逃してた事が…なんてこともあり得るし」

吹雪「そうですね。じゃあ次は訓練場にいってみましょう」

-訓練場-

阿武隈「ここは屋外の訓練場ね。丸太の壁に各種障害物……基礎訓練用の設備が揃ってる」

吹雪「私も新米の頃にこういう所で川内さんや神通さんたちに鍛えられたなぁ……。懐かしいです」シミジミ

阿武隈「感傷に浸るのは良いけど、本来の目的も忘れないでねー」

吹雪「す、すみません……」

阿武隈「……って言っても、ここは特に調べる所は無さそうね」

吹雪「移動しますか?」

阿武隈「そうだね。あと残ってるのはグラウンドね」

吹雪「すぐ隣ですね。このままいってみましょう」

-グラウンド-

阿武隈「残るはこのグラウンドだけど……特に変わったところはないわね」

吹雪「昔は白線とかも引いてあったんでしょうけど、すっかり消えちゃってますね」

阿武隈「それにしても、こうしてみると結構小さめな演習場だよね。あたしたちの鎮守府の演習場の半分くらいの規模しかない」

吹雪「そう言われれば、確かに……そうですね」

吹雪「これじゃあ演習場っていうより、学校の設備並みって感じです」

阿武隈「まあ、陸での演習や訓練よりも海上での演習を重視してたのかもしれないけどね」

阿武隈「さぁて、これで演習場内は全部調べ終わったけど。有力な手掛かりは無しかぁ……」

吹雪「時雨ちゃんたちに連絡を入れて、一度倉庫のところにまで戻りますか?」

阿武隈「そうね。そうし――」

《ザザッ―――阿武隈さん。聞こえる?》

阿武隈「! 噂をすれば、時雨ちゃんから通信が来たわ。もしもし、時雨ちゃん?」

《こちらはある程度寮内の探索を終えたけど、そちらはどう?》

阿武隈「こっちも今、演習場の探索を終えたとこ。残念ながら手掛かりになりそうな物はなにも無かったよ」

《そうか。実はちょっと気になる物を見つけたんだけど、2人は今からこちらに来れる?》

阿武隈「気になる物って、もしかして地下への入り口を見つけたの?」

《あ、いや。そうじゃないんだ。新聞のバックナンバー集なんだけど》

阿武隈「バックナンバー集……?」

《うん。この艦隊の機関紙なら何か情報が得られるかもしれないし、2人にも見てもらいたいんだ》

阿武隈「わかったわ。じゃあ今からそっちに向かうね」

《呼びつける形でごめんね。僕たちも寮の入り口で待ってるから》

阿武隈「了解。すぐに行くから待ってて」プツン

吹雪「時雨ちゃんたちのところに?」

阿武隈「うん。あの新聞のバックナンバーを見つけたんだって。あたしたちにも見てもらいたいから、って」

吹雪「ならさっき見つけた新聞について、時雨ちゃんの意見が聞けるかもしれませんね」

阿武隈「そうね。とにかく私たちも寮に行ってみよう」

吹雪「はいっ!」

-艦娘の寮 エントランス-

阿武隈「お待たせ、時雨ちゃん」

時雨「阿武隈さん、吹雪。こちらから呼びつけてしまってごめんね」

吹雪「ううん。気にしないで」

阿武隈「それで時雨ちゃん。新聞のバックナンバーを見つけたって言ってたけど」

時雨「うん。この寮の青葉さんの部屋に保管してあったんだ。保存状態も良いし、色々と情報が得られそうだよ」

吹雪「青葉さん……確かに情報通といえば、青葉さんの右に出る人はいないですね」

阿武隈「この鎮守府の青葉ちゃんも取材で飛び回ってたんだろうね……」

不知火「青葉さんの部屋は3階です。その他にも未探索の部屋も多く残っているので、お2人にもご協力を」

吹雪「うん。一緒に探そう」

時雨「じゃあ、まずは青葉さんの部屋にいこう。ついてきて」

ぴゃー

>>745訂正

『××は昨年の10×。夜にこっ×りと寮を抜け××て×××逐艦Uさん×、××××グに×っていく××を目×し××いう。』×

『××は昨年の10×。夜にこっ×りと寮を抜け××て×××逐艦Uさん×、××××クに×っていく××を目×し××いう。』○


『入渠×ッグは施錠時間を×××いるにも拘らず×が開×ており、Uさんは××まま××内を×し回った。』×

『入渠×ックは施錠時間を×××いるにも拘らず×が開×ており、Uさんは××まま××内を×し回った。』○

弾薬は補給できてなかったっけ?
できてるなら提督私室の金庫も物理で開けられそうなのに

>>759
補給できたのは燃料のみです
弾薬まで得ちゃうと話の大半が物理で解決できちゃうので…

-青葉の部屋-

阿武隈「うわぁ……凄い部屋だね」

吹雪「本や資料集でいっぱい……。あっ、暗室も作られてる」

時雨「2人ともこっちに。この引き出しに新聞のバックナンバーが保管されてる」ガララ

阿武隈「1枚1枚丁寧にクリアファイルに入れてあるわ。確かにこれなら保存状態は良さそうね」

時雨「僕たちも本庁舎内で何枚かこの新聞を見たけど、劣化してて読み取れない部分も多かったんだ」

不知火「しかし、この新聞ならほぼ完ぺきな状態で記事まで読めるでしょう」



行動安価>>764

新聞のバックナンバーを全て纏めて読みますか?

読む

時雨「じゃあ、古い順に読んでいこう」


『青葉新聞2013年5月号 特集!中将司令官の素顔に迫る!』

『今回は読者の皆様のご要望に応え、当鎮守府の司令官中将氏に関する大特集をお届けする。』

『中将司令官はご存知の通り、開戦時より当艦隊を率いて深海棲艦と戦い、大本営からも高く評価されている人物だ。』

『艦隊指揮の手腕もさることながら、特に際立っているのが私たち艦娘の運用手腕である。』

『艦種ごとの戦闘特性や艦娘の損傷/疲労による戦闘への影響など、艦娘に関する様々な特性や性質を熟知し、それに基づいた効率的な艦隊運用を行っている事こそ、』

『中将司令官が名将たる理由であり、多くの艦娘たちから信頼され慕われている要因であろう。』

『そんな中将司令官は温厚で優しい方であるが、自身について多くを語らない人柄であるため、提督として着任された経緯やそれ以前の経歴などについては謎な部分が多い。』

『それ故に艦娘たちの間では様々な予想が挙がっており、前職は教師説、医者説、科学者説、中にはアイドルのプロデューサーだった説など実に様々であるが、正解は未だ明らかになっていない。』

『司令官と最も付き合いが長い艦娘である秘書艦の電さんすら詳しくは知らないというミステリアスな中将司令官の正体について、本誌ではこれからも徹底的な調査を継続していく!』

『青葉新聞2013年6月号 噂の都市伝説を大特集!』

『読者の皆様はここ最近、鎮守府内で囁かれるこんな話をご存知だろうか?』

『我々が深海棲艦との戦争を始めて3ヶ月。先に発令された人類側初となる敵泊地への奇襲反攻作戦では、我が鎮守府も参加し多大な戦果を挙げることには成功したものの、』

『同時に我々と敵深海棲艦側との圧倒的なまでの戦力差を思い知らされる結果となった。』

『制海権奪取の為、日々激戦を繰り広げているなかで、果たして戦況は好転しているのか? と疑問に思ったことはないだろうか?』

『倒しても倒しても無数に現れる深海棲艦。その正体と目的、本拠地などは今だ謎に包まれているが、実はその正体について、大本営は把握したうえでそれを隠蔽しているというのだ。』

『噂によると、深海棲艦の正体とは海に沈んだ船や人、様々な生物の無念や怨念が具現化したものであり、彼らはこの世に生きる者とは正反対の存在であるという。』

『さらに衝撃的なのは、深海棲艦はたとえ戦いで沈んでも、行き着く先は他ならぬ彼らの棲地。深海であり、彼らはいずれ復活して再び海上に現れるというのだ。』

『もし、この話が事実であるならば、我々が行っている戦いはまったく意味を――――』

『青葉新聞2013年7月号 緊急号外!中将司令官に解任決議か!?』

『衝撃のニュースが飛び込んできた。なんと大本営の中で、当鎮守府の提督 中将司令官の解任を巡る決議が行われているというのだ!』

『決議の詳細や解任の理由などは未だ不明だが、噂では先の大規模作戦終了後から我が鎮守府の作戦行動に消極的な姿勢がみられるとの理由や、』

『大本営からの命令無視が原因であるとされるが、詳しいことはわかっていない。』

『しかし、この情報は大本営に近い軽巡O氏からも裏付けを取れた確かな内容であり、残念なことに信憑性は極めて高く――――』

『青葉新聞2013年8月号 中将司令官失踪か!?』

『既に知らない人はいないであろうが、先日の8月7日未明。突如鎮守府内から中将司令官の姿が消えた。』

『司令官が最後に目撃されたのは、前日の夜21時40分頃とみられ、いつも通りその日の執務を終え、私室に戻る為に秘書艦の電さんと別れたのが最後の目撃証言とされる。』

『翌日、司令官の行方がわからないことが分かった後すぐに、ほぼすべての艦娘によって鎮守府内やその周辺、さらには近海まで徹底的な捜索が行われたが、』

『結果は司令官の行方はおろか、その痕跡すら見つけることは出来なかった。』

『中将司令官は先月より大本営にて行われている解任決議の渦中にあり、一部では、それが原因となって行方をくらませたのでは? との声も囁かれるが、』

『筆者を含め、多くの艦娘はその説を否定するだろう。』

『現在は秘書艦の電さんと、大淀さん、長門さんらを中心に司令官の代理として執務を行っているが、大本営はこの機に乗じて新たな司令官を――――』

『青葉新聞2013年9月号 新司令官着任!その素顔に迫る』

『先月失踪した中将司令官に代わり、今月新たに大本営から少将司令官が着任した。』

『この少将司令官は、士官学校を主席で卒業した英才として知られ、大本営でも極めて信頼の厚い新進気鋭の司令官といわれる人物。』

『本誌では今回、その詳細と素顔について詳しく追った。』

『英才として知られ、大本営からの評価も高い少将司令官だが、その裏では冷酷非情ともいわれる苛烈な手腕が目立ち、当鎮守府に着任する以前は―――』

『青葉新聞2013年10月号 緊急特集!鎮守府内で謎の神隠しか!?』

『ここ数日、鎮守府内で行方がわからなくなっている艦娘が多数いることをご存じだろうか?』

『事の始まりは先月21日。駆逐艦朝潮さんの姉妹艦満潮さんと霰さんが、突然姿を消した。』

『当初、朝潮さんは遠征などの任務に出たものと思い、司令官に対してこの2人の行方を尋ねたそうだが、司令官も2人にそのような命令を出したことはなく、一転して行方不明事件に発展した。』

『その日から数日にわたり失踪した2人の捜索が行われ、同時に失踪直前の目撃証言も集められたが、不思議なことに失踪当日と思われる××日とその日以降で、2人の姿を見たという人は1人もいなかったのだ。』

『結局、翌22日を以て捜索は打ち切られ、司令官の調査報告には「脱走もしくは単独での海域出撃によるロスト」と結論付けられ、同日中にMIA(戦時行方不明者)として大本営に報告された。』

『しかし、みての通りこの事件には非常に不可解な点が多く、また司令官の調査と最終結論にも疑問点が多く残る。』

『2人の姉妹を失った朝潮さんは、当然この司令官の判断に納得しておらず、事件の再調査を求める嘆願を起こしているが、司令官からは門前払いされているという。』

『また、一部ではこの艦娘の失踪を、2か月前に同じように失踪した中将司令官の事件と関連があると考える声も多く――――』


『お知らせ 来月号は筆者取材の為お休みします。』

『青葉新聞2013年12月号 新たな深海棲艦!?謎のアンノウン特集!』

『先月中旬より鎮守府近海で目撃されている謎の「アンノウン」について皆さんはご存じだろうか?』

『最初の目撃例は先月6日深夜。敵輸送部隊への夜襲任務を終えた水雷戦隊が鎮守府へと帰投する途中、電探が所属不明の艦影を捕捉した。』

『当初は味方艦と思ったそうだが、無線連絡と発光信号にも応えないその艦影を不審に思った同水雷戦隊長Sさんは、主砲による威嚇射撃を行った。』

『すると次の瞬間、威嚇の為に放った弾丸が一瞬のうちに明後日の方向に弾かれ、さらに今まで全く動かなかった艦影が突如Sさんたちの元に迫ってきたという。』

『危険を感じたSさんら水雷戦隊はすぐに応戦体制を取り、照明弾数発を打ち上げたが、それが炸裂する直前に突如艦影は姿を消し、電探からも消失した。』

『これと似たような目撃例や一部交戦の報告が、先月中旬から現在までの間に14件も上がっており、新型の深海棲艦の可能性も高いとして、』

『調査の命令と、戦闘任務外で遭遇した場合の注意喚起が行われている。』

『この謎の存在はいつしか艦娘たちの間で「アンノウン」と呼ばれるようになり、現在主力艦隊を中心に調査が行われているそうだが、未だ詳細は明らかになっていない。』

『また、このアンノウンの特徴として、「目撃証言は決まって夜に集中しており、昼間の目撃はない」「こちらからの射撃等以外でアンノウン側から攻撃が行われた報告はない」』

『「電探に移る影や目視でのうっすらとした影は確認されているが、直接その姿を見た者はいない」というものがあり、本誌ではこのアンノウンについて、以下のような――――』

『青葉新聞2014年1月号 怪異!深夜の入渠ドックに潜む幽霊の噂!』

『駆逐艦たちの間で話題になっている「入渠ドックの幽霊」という噂をご存じだろうか?』

『本誌では噂の幽霊を見たという目撃者張本人に直撃取材を敢行。事の詳細について新たに事実が判明した!』

『発端は昨年の10月。夜にこっそりと寮を抜け出していた駆逐艦Uさんが、入渠ドックに入っていく人影を目撃したという。』

『ご存知の通り、当鎮守府では緊急出撃や特殊任務以外では原則夜間の作戦行動は行われておらず、入渠ドックもフタマルマルマル時以降は施錠され人の出入りは禁止されている。』

『Uさんが人影を目撃したという時間帯は既にドックの施錠時間を過ぎており、当然施錠されていたはずなので、Uさんはその人影を不審に思い後をつけたという。』

『入渠ドックは施錠時間を過ぎているにも拘らず鍵が開いており、Uさんはそのまま施設内を探し回った。』

『ところが、不思議なことに施設のどこにも人の姿も気配も見られなかったというのだ。』

『結局、捜索を断念したUさんは入渠ドックを後にしたが、この話は後日Uさんの姉妹たちの間で話題になり、いつしかそれが幽霊だったという尾ひれがつき駆逐艦たちの間で急速に広まったとみられる。』

『一方で人影に関する一般意見には、Uさんの見間違いや狂言、寝ぼけていただけ等という説が多く聞かれる。しかし、そんな声に対してUさんは語気を強めて否定している。』

『それでも話自体の真偽を疑う声も多いことから、Uさんは今も真相究明に熱意を燃やしているようだ。』

『今回の取材に対してUさんは、「実はとーっても重要な情報を手に入れたぴょん! 近々うーちゃんが嘘つきじゃないって証明出来るぴょん!」とドヤ顔で話す。』

『Uさんが手に入れたという重要な情報に関しては「教えられないぴょん。本当に重要だから誰にも見つからないよう秘密の場所に隠してあるから無駄だぴょん!」と固く口を閉ざされてしまい詳細は分からなかった。』

『果たして噂の真相は明らかとなるのか……? Uさんの続報が期待される。』

『青葉新聞2014年2月号 遂に判明!?鎮守府に流れる噂の真相に迫る!』

『昨年から本誌でお伝えしている当鎮守府内で囁かれる様々な噂や事件について、本誌記者は約半年に渡って取材活動に奔走してきた。』

『その中でも特に反響の大きい、鎮守府内で発生している艦娘の行方不明者続出事件に関して、関係者やその周辺を取材し証言を重ね合わせていくうちに、ある恐るべき事実に辿りついてしまった。』

『これまで様々なオカルトや都市伝説系のネタを中心に掲載してきた本誌であるが、今回の取材と調査で明らかになった事実は、誇張やゴシップなどではない正真正銘の事実であることを先に記しておきたい。』

『この事実が明らかになれば、この鎮守府。いや、ここ以外の全ての鎮守府と艦娘をも巻き込んだ一大事件となる程の重大事実であり、』

『それを公開するには、前以て様々な準備を重ねていく必要があるため、細心の注意を払って記事に起こし次号にて詳しく記したいと思う。』

『次回、衝撃の重大事実を発表! 乞うご期待!』

『筆者注 もし当局により発行と掲載が認められなかった場合、普段の掲載とは別の形で掲載を行います。』

時雨「新聞はこれで全部だね。最後の2014年3月号は、この机の上で書きかけの状態で残ってるから」

不知火「……」

吹雪「前任の司令官の失踪に、艦娘の神隠し……」ゴクリ

阿武隈「普通なら単なるゴシップ記事って笑い飛ばしちゃうけど、今までの事を考えるとそうもいかないね……」

不知火「この新聞の時系列から考えて、すべてはこの前任の司令官の失踪という出来事から始まってるようです」

時雨「うん……。前任提督の失踪と後任の提督の着任。それから間もなくして、艦娘の行方不明事件や謎の存在の出没と、妙な出来事が立て続けに起こってる」

阿武隈「その前にも前任の提督の人事を巡って色々あったみたいだけど……」

不知火「おかしな鎮守府だとは思っていましたが、まさかこんなことが起こっていたとは……」

阿武隈「アンノウンって呼ばれてる謎の存在に、入渠ドックの幽霊……これってもしかして、あたしたちを襲ってきたあの化け物と何か関係があるのかな?」

時雨「……何とも言えないけど。可能性は否定しきれないね」

不知火「もしかすると、それがこの鎮守府の状態や艦娘の失踪とも関係してるのかもしれません」

時雨「…………」

吹雪「……この幽霊の噂って、『入渠ドック』で起こってたんだ」

時雨「何か気になるのかい?」

吹雪「あ、うん。さっき演習場の更衣室でこれと同じ新聞を見つけたんだけど、ちょっと気になってて」

時雨「……入渠ドックの幽霊、か」

吹雪「この鎮守府に来た時に入渠ドックにも行ってみたけど、鍵が掛かってて入れなかったから諦めたんだ」

時雨「そうか……。入渠ドックも一度調べたいけど、その為には『入渠ドックの鍵』を探す必要があるってことだね」

阿武隈「時雨ちゃんは何か気が付いた事とかある?」

時雨「うーん……今まで得た情報が少しだけ纏まったけど。これだけじゃ、まだ何とも言えないかな」

阿武隈「そう……」

時雨「あ、でも。少し調べておきたい人の部屋が出来たかな」

吹雪「誰の部屋?」

時雨「1人は入渠ドックの幽霊を目撃したっていう駆逐艦。あと1人は、この鎮守府でも秘書艦たちと一緒に艦隊を纏めていた人だよ」

不知火「前者は新聞の記事からして卯月だとわかりましたが、後者は?」

阿武隈「むーっ。もったいぶらないで教えてよぉ」

時雨「長門さんだよ。提督が失踪したって記事で秘書艦や大淀さんと一緒に提督の代理を行ってたって書かれてたからね」

吹雪「なるほど。長門さんなら戦艦や空母の皆さんも纏めてただろうし、何か知っていたかもしれないね」

時雨「うん。とりあえず、この2人の部屋を一度調べておきたいんだけど……不知火」

不知火「はい。卯月の部屋は2階の165号室。長門さんは同じ3階の001号室ですね」

阿武隈「え……不知火ちゃん覚えてるの?」

不知火「ええ。ひと通りは」

吹雪「凄い記憶力……」

不知火「時雨さん、どうしますか?」

時雨「そうだね。ここの探索はこれくらいにして、次の場所に行こう」



行動安価>>780

1『卯月の部屋』にいく
2『長門の部屋』にいく

うーちゃん

時間がヤバいことになってたので今日はこれで終わります
本日もお付き合いありがとうございました

ストーリーは全体の60~70%くらいですかね
できればこのスレで最終ルートくらいは終わらせたいですが…

-艦娘寮2F 卯月の部屋前-

吹雪「165号室は……。あった、ここだね」

阿武隈「ドア周りは大丈夫そう。時雨ちゃんお願い」

時雨「うん」カチャ…カチン!

時雨「よし、開いたみたいだ」キィィ

不知火「では室内を調べてみましょう」

-卯月の部屋-

吹雪「あれ? ベッドや机が2つあるね」

阿武隈「2人部屋だったのかな? ベッドや机の上の様子はかなり対照的だけど」

吹雪「片方は綺麗に整理整頓されてて布団も綺麗に畳まれてるけど、もう片方は少しだらしない感じ……かな」

不知火「たしか見取り図には卯月の他に弥生の名前もありましたね」

時雨「結構物が多いけど、4人居れば隅々まで探せそうだね。手分けして室内を探してみよう」

阿武隈「じゃあ、あたしと吹雪ちゃんはベッドや箪笥の方を見てみるよ」

時雨「僕と不知火は机周りを。特に卯月の私物を重点的にお願い」

不知火「わかりました」

時雨「この綺麗に整えられてる机は、弥生のかな?」ゴソゴソ

不知火「こちらの机は卯月のでしょうね。よくわからないガラクタや本が散乱してて探し辛い……」ゴソゴソ

不知火「おや? この引き出しに何か引っかかって――」バチーン!

不知火「~~~~~~~~っ!!??」

吹雪「し、不知火ちゃん!?」

阿武隈「凄い音がしたけど、どうしたの!?」

時雨「引き出しに鼠獲りみたいな仕掛けが……卯月が作った罠だね」

不知火「っ……卯月……無事に帰ったら覚えてなさい……」ジンジン

吹雪「私たちの鎮守府の卯月ちゃんとは別の卯月ちゃんだけどね……」

時雨「彼女も似たような事やってるから、何とも言えないけどね」

時雨「他にも仕掛けがあるかもしれないし、卯月の机は僕が見るよ。不知火は弥生の机を」

不知火「す、すみません……」

時雨「さて……他の引き出しは」ガララ

引き出しの中の紙【 ハズレだぴょん! 】

時雨「……次は」ガララ

兎の人形【 残念! 】

時雨「……次」ガララ

時雨「あっ、ここは普通の引き出しだ。小物類が入ってるけど……」ゴソゴソ

時雨「……気になる物は入ってないか」ガララ

時雨「ん……? この引き出し、中と外で……まさか、二重底?」ゴソゴソ

時雨「! やっぱりそうだ。引き出しの底に何か入ってる……『ひみつにっき』?」ペラ

『うっそぴょーん!(笑)』

時雨「……」イラッ

時雨「……一応全部調べたけど、この机には何も無いみたいだ」

阿武隈「こっちもベッド周りには何も無かったわ」

吹雪「箪笥の中も布団以外は何も入ってなかったよ」

時雨「そうか……」

時雨「……やっぱり手掛かりは別の場所に隠したのかな」ブツブツ

吹雪「不知火ちゃんの方は何かあった?」

不知火「ちょっと待ってください。この引き出しが最後なので」ガララ

不知火「……ん?」

吹雪「どうかした?」

不知火「これ……『弥生の日記』のようですが」

時雨「ちょっと見せてくれる?」

不知火「はい、どうぞ」

時雨「……」ペラ


『最近、×逐艦のみんなの間で「入渠ド×クの幽霊」の噂が話題になっている。』

『事の発端は、10月にうーちゃんが夜に×っそり寮を抜×出したときに深夜の入渠ドックに入る人影を見た。という×が始まり。』

『深夜で×も閉められて××はずの入渠ドックに入っていく人×を追ったけ×ど、不思議なことにドッグのどこにも人の姿はなかったとか。』

『結局、人影の正×は分からず××いで終わったそ×だけど、後日こ××を聞いた文×や皐月が幽×の仕業だと×××ことで、この噂が一気に広まったらし×。』

『菊月や望×は、幽霊なんて××えないって一蹴してるみ×いだけど、』

『一方で××した張本人のうーちゃんは絶対に見間違×ではないと×い張り、今も正体を×むのに躍起になってるみたい。』

『正直なと×ろ幽霊も人影も信じられ××話だけど、こう×う噂話で盛り上がって×××の雰×気が少しでも良くなってく××のなら、××に感謝したいくらいかも』

時雨「入渠ドックの幽霊に関することが書いてあるね」

阿武隈「さっきの新聞で読んだやつね」

時雨「うん。でもそれほど有力な情報は書かれてないみたいだ」

吹雪「日記の他には?」

不知火「これ以外は特に気になる物はなにも……」

吹雪「うーん……。これでこの部屋の探せそうな所は全て見たし。また別の場所を探すしかないか」

阿武隈「収穫があまりなかったのは残念だけど、仕方ないね」

不知火「しかし、これで幽霊話の目撃者が卯月という事は確定しましたね」

時雨「割とバレバレだったけどね。あの新聞の記事でも」

-艦娘寮3F 長門の部屋前-

時雨「さて、残るはこの長門さんの部屋だね」

不知火「長門さんの部屋に長門さん以外の名は無かったので、ここは個室のようですね」

阿武隈「時雨ちゃん的には、ここも気になるんだよね?」

時雨「長門さんなら艦隊を広く見てるだろうし、何かしらの情報を持ってる可能性はあると思うんだ」

吹雪「じゃあ時雨ちゃん、鍵をお願い」

時雨「うん」カチャ…カチン!

阿武隈「無事に開いたわね。中に入ってみよう」

-長門の部屋-

吹雪「埃は出てるけど整理されてて綺麗な部屋ですね」

不知火「ええ。さすがは長門さんです」

時雨「本棚にもたくさん本があるね……。兵法書や戦術指南、歴史書や色々な教科書とかが並んでる」

阿武隈「勤勉な長門さんらしいっていうか……あたしにはちょっと真似できないかなぁ」

時雨「とりあえず、ここも手分けして調べてみよう」

阿武隈「わかったわ」

吹雪「うん!」

不知火「了解です」

阿武隈「じゃ、あたしはこの本棚を見てみようかな……」

阿武隈「んー……本当に難しそうな本ばかりね。雑誌や漫画の気配すらない」

阿武隈「……あれ? この端っこの方にある小説って……これ、恋愛小説だわ」

阿武隈「やっぱり長門さんもこういう小説とか読んだりするんだ……ふふっ、ちょっと親近感が湧いたかも」


吹雪「ベッドは……何も無いか。布団も綺麗に畳まれてる」

吹雪「その下の収納棚の中は……」ガララ

【ぬいぐるみの山】

吹雪「……意外と長門さんって可愛い物好きなのかな?」

吹雪「見なかった事にしとこう」ガララ

不知火「クローゼットの中は予備の制服や礼装などがあるだけですね」

不知火「時雨さんの方はどうですか?」

時雨「作戦書類の写しとか報告書とかはたくさんあるけど……肝心の長門さんの私物がまだ見つかってないね」ゴソゴソ

時雨「……あれ、この引き出しは鍵が掛かってる」グググ

不知火「鍵ですか?」

時雨「うん。でもだいぶ古くなってるから鍵があっても開けられるかは微妙そうだ……」

時雨「どうしようかな……」



自由安価>>803

強引に開ける

時雨「ちょっと手荒にいってみるか……不知火、手伝ってくれる?」

不知火「はっ」

時雨「この引き出し、だいぶ劣化してるから力技で強引に開けられるかもしれない。出来るかい?」

不知火「やれるとは思いますが、よろしいので?」

時雨「うん。力いっぱいやっちゃってよ」

不知火「了解。期待に応えて見せます」

不知火「んっ……ぐぬぬ」グググ

不知火「ぬぅぅ……!」ガチャガチャ

時雨「不知火、無理はしないでね」

不知火「大丈夫です……このくらい……!」グググ

不知火「っ……不知火を怒らせたわね……壊れかけの分際で!」ググググ

不知火「開け……開けっ!」バキィ!

時雨「やった! ありがとう不知火!」

不知火「はぁ、はぁっ……これくらい、お手の物です」ハァハァ

時雨「引き出しの中には……何か入ってる」ゴソゴソ

時雨「本……? わざわざ鍵の掛かった引き出しに入れてるって事は」ペラ

時雨「……やっぱり、『長門さんの手記』だ」ペラッ


『「鎮守府内における行動可能時間の制限」などと言う馬鹿げた規定のせいで、艦隊の風紀は良くなるどころか最悪なものなってきている。』

『金×型の一部や空×たちの言動も日に日に冗談では済まないレベルになりつつある。大×模な×乱という事態すら起こりかねない状況だ。』

『私も個人的な気持ちとしては彼女たちに賛同したいくらいだが、現実はそうもいかない。最悪の事態だけは何としてでも防がなければ……』

『中将がいてくれたなら、こんなことにはならなかっただろうに。奴はいったい、どこに消えてしまったのか』

『一部では、中将はあいつに殺××たなどと言う×も流れているようだが…… そんな噂も今の艦隊の空気を悪くする一端だろう。』

『気になる×は最近の電の様子だ。最もあの男の考えに×を反するはずの彼女が、最近では黙々とあの男の指示に従っている。いったい何を考えてい×のだろうか……?』


『こんな鎮守府の日常の中でも、駆××たちは明るく健気に振る舞っている。』

『これほどまでに自由を縛られて当然×満もあるであろうに、彼女たちはそれを表に出さず、我々を励ますかのように毎日明るく過ごしてくれている。』

『本当にあの子たちはすごい。私を含め、多くの艦娘が今の現状を耐えて××れるのは、あの子たちのおかげと言えるかもしれない……』


『そういえば×淀から、近頃本庁舎の物置を一部の××艦たちが秘かに遊び場にしているとの××を受けた。おそらく卯月や皐×たちだろう。』

『あそこは物が多く滅多に人の出入りもないうえ、×が壊れていて自由に×××という状態だったはず。あの子たちにとっては絶好の遊び場。秘密×地というやつだろう。』

『本来ならあまり見過ごせる話ではないが、こんな状況下では彼女たちの娯楽を少しでも奪うような真似はしたくない。』

『あの×に知れたら厄介ではあるが、そこは我々で上手くフォローすればいい。もし知られた時は責任は私が取れば済む話だ。』

本日はこれまで
続きはまた明日から再開できればと思います

お付き合いありがとうございました

時雨「……」

不知火「どうです? 何か手掛かりになりそうなことは……?」

時雨「うん。不知火も読んでみて」

不知火「では失礼して……」パラパラ

時雨(やっぱり……あの新聞や手記の記述の通り、この鎮守府の異変は2人の提督の交代劇から始まっている)

時雨(その後の事が、仮に僕の考え通りだとすると……。でも、それだと辻褄が合わない)

時雨(それにこの手記の最後の記述も気になる……。くっ、情報が錯綜してしまって上手く思考が働かないな)

時雨(少し情報を整理して考えを纏めてみるか……)



行動安価>>812

1 この鎮守府について考える
2 地下への入り口について考える
3 他に気になることについて考える(内容を指定)

2

時雨(僕たちが今最も優先すべきことは、初霜たちがいるという地下への入り口を探すこと)

時雨(阿武隈さんの通信が届く範囲内にいるとすれば……この鎮守府の下と考えてほぼ間違いはないはずだ)

時雨(でも新聞やここにいた艦娘たちの情報を見ても、地下に関しては一切触れられていなかった)

時雨(つまり、ここの人は地下の存在を知らなかった可能性が高い)

時雨(鎮守府の人も知らない施設が秘密裏に存在しているのだとしたら……当然出入口は何らかの形で隠蔽されてるのが常だよね)

時雨(……そもそも隠すような存在って何なんだろう?)

時雨(何のための地下なのか、そこに何があるのか……これは今の僕たちにはわからないな)



行動安価>>

1 この鎮守府について考える
2 他に気になることについて考える(内容を指定)
3 地下への入り口について、さらに考えを進める

ミス
>>818

1

時雨(わからないといえば、未だにこの鎮守府についてもわからないことだらけだ)

時雨(この島が海域図に乗っていない謎……日常の中で突然艦娘だけが消えてそのまま荒廃していったような状態)

時雨(地下施設の存在も謎に拍車をかけてくれる……)

時雨(それに阿武隈さんも言っていたように、この施設の以上な風化具合もおかしい)

時雨(この鎮守府で発見した資料によれば、ここから人の姿が消えたXデーは……おそらく2014年3月)

時雨(たった2年前……? 2年でこれほど風化が進むなんて明らかに異常だ)

時雨(これらがもし、あの新聞に書かれていた数々の異変と関係があるとしたら……)

時雨(……だめだ。この先を考えるにはまだまだ情報が足りない)



行動安価>>823

1 地下への入り口について、さらに考えを進める
2 この鎮守府で起こった異変について考える
3 他に気になることについて考える(内容を指定)

1

時雨(……考えを元に戻そう。地下への入り口についてだ)

時雨(地下への入り口がこの鎮守府のどこかに隠されているとしたら、それはどこ……?)

時雨(既に調べ終えたこの寮と演習場を除くと……残るのは『本庁舎』と『港湾施設方面』)

時雨(本庁舎に関しては、まだ未調査の部屋が幾つかあるけど……。もし地下への入り口が隠されているとしたら1階か?)

時雨(港湾施設は、まだ僕たちは見たことがないから想像がし難いけど……)

時雨(……あれ、ちょっと待って)

時雨(港湾施設で一瞬何か引っかかったような……)

時雨(何……何が引っかかったんだ……?)



自由安価>>828

時雨が引っかかったのは?

踏み台代わりに

湾港て事はぽい達の居た出撃ドックとか?

時雨(そうだ、さっきみた入渠ドックの幽霊って噂……)

時雨(卯月が深夜に入渠ドックに出入りする人影を見たけど、中には誰もいなかったって話だった)

時雨(待って……。もしこの証言が全てその通りだったとしたら?)

時雨(もし卯月が見たって言う人影が、人目を避けて出入りする人の姿だったとしたら……)

時雨(……入渠ドックには、何かがある?)

時雨(でも入渠ドックには鍵が掛かってるって吹雪が言ってたっけ)

時雨(だとすると、まずは『入渠ドックの鍵』を探す必要があるか……)

時雨(この話に関して卯月は、何か重要な情報を手に入れたって言ってたんだよね)

時雨(卯月の部屋にならもしかしたら……って思ったけど。そんなに単純じゃなかった)

時雨(そういえば、卯月はあの新聞で「情報は秘密の場所に隠してある」とも言ってた)

時雨(秘密……あれ、さっきの長門さんの手記にも確か……)

時雨(……!)

時雨(あの給湯室で見たメモ……それに長門さんの手記にもあった、あの場所)

時雨(一度探してみる価値はありそうだけど)

時雨(その為には本庁舎に閉じ込めている化け物が障害か……)



行動安価>>833

1 この鎮守府で起こった異変について考える
2 他に気になることについて考える(内容を指定)

鍵の壊れた物置

時雨(情報通りなら、あの場所は鍵が壊れてて自由に出入りできるはず)

時雨(といっても、どういう状態なのか実際に見てみないとわからないけど)

時雨(もし入ることが出来れば、おそらくそこに……)



行動安価>>836

1 この鎮守府で起こった異変について考える
2 他に気になることについて考える(内容を指定)

1

時雨(もう1つ気になるのは、この鎮守府で起こったっていう数々の異変)

時雨(前任の提督の失踪から始まり……艦娘の行方不明事件、アンノウンと呼ばれる未確認体の出没)

時雨(そういえば、新聞の中で著者――青葉さんが気になる文を書いてたっけ……)

時雨(『鎮守府内で発生している艦娘の行方不明者続出事件に関して、関係者やその周辺を取材し証言を重ね合わせていくうちに、ある恐るべき事実に辿りついてしまった』)

時雨(『明らかになれば、この鎮守府。いや、ここ以外の全ての鎮守府と艦娘をも巻き込んだ一大事件となる程の重大事実』)

時雨(普段の青葉さんの話なら冗談半分で流しちゃうけど。あの記事からは何か……切迫したものを感じた)

時雨(もしそれが本当なら……青葉さんは何に辿りついたんだ?)

時雨(それに異変の多くが後任の提督が来てから起こり始めてるのも気になる……異変には、彼が関係している?)

時雨(だとすると……前任の提督の失踪にも後任の提督が関係していると疑うのが自然だ)

時雨(けど、そうなると……あの一文は辻褄が合わない)

時雨(……2人の提督について、もう少し情報を集める必要があるな)

時雨(さて……こんなところかな)

不知火「時雨さん?」

時雨「ああ、ごめん。少し考え事をしてた」

不知火「そうでしたか。一応、この手記は不知火を含め3人とも読み終わりました」

阿武隈「寮母さんの日記にもあったけど、本当にこの鎮守府の環境は酷かったみたいね……」

時雨「うん……。あ、阿武隈さんたちは何か見つけた?」

阿武隈「ううん。特に気になる物はなかったかな」

吹雪「私も……すみません」

時雨「気にしないで。ここまで集めた情報のおかげで、少しずつだけど先が見えてきたよ」

不知火「なにかわかったのですか?」

時雨「わかったというか……うーん、そうだね。気になる場所が出来たかな」

吹雪「気になる場所?」

時雨「うん。そこを調べれば、もしかしたら地下への入り口にも辿り着けるかもしれない」

阿武隈「本当に!?」

時雨「もしかしたら、だけどね。それを確かめる為にも今すぐそこを調べに行きたいんだ」

不知火「どこです?」

時雨「『鎮守府の本庁舎』さ」

今日は本当に頭の動きが悪い…
本日はここらで一旦終わりにします

お付き合いありがとうございました

>>821訂正

時雨(それに阿武隈さんも言っていたように、この施設の以上な風化具合もおかしい)×

時雨(それに阿武隈さんも言っていたように、この施設の異常な風化具合もおかしい)○

吹雪「えっ!?」

不知火「お忘れですか? あそこには今、あの化け物を閉じ込めているんですよ」

時雨「もちろん忘れてなんていないさ」

時雨「でも現状を打開するには、もう一度あそこを調べる必要があるんだ」

不知火「し、しかし……」

阿武隈「どういうことなの? 時雨ちゃん」

時雨「新聞に書かれていた『入渠ドックの幽霊』って話。僕はこれがずっと気になってたんだよ」

吹雪「あの噂話が?」

不知火「お言葉ですが、あれは流布される中で尾ひれがついた典型的な都市伝説の類だと思います」

不知火「それに卯月の話自体も信憑性が疑われます。あの新聞でも指摘されていた通り、卯月の見間違えや狂言である可能性も捨てきれません」

時雨「確かに幽霊って話は噂の中で付いた尾ひれ――脚色だろうけど、元の話が単なる卯月のでっち上げって事はないと思う」

阿武隈「どうして?」

時雨「弥生の日記の記述や新聞で本人が語ってたように、卯月自身も自分が見た人影の正体を掴むのに躍起になっていたみたいだ」

時雨「話が全て卯月の狂言なら本人がそこまで必死になるかな? 自分の嘘で皆が騒いでる様子を見て大笑いするのが普通じゃない?」

吹雪「たしかに……卯月ちゃんならそういう反応かも」

時雨「そうなると見間違えって可能性が有力になるけど、新聞で卯月は『何か重要な情報を掴んだ』って言っていた」

時雨「卯月の性格からしてそういう事で虚勢を張るとは思えない。おそらく本当に何か情報を掴んで確証を得ていたんだろう」

阿武隈「でも、それが本庁舎を探す事とどう関係があるの?」

時雨「卯月が得たっていう情報。これに関して卯月は『どこかに隠してある』って話してたよね」

時雨「僕は最初、それが卯月の部屋のどこかにあるって踏んでたんだけど……そう単純じゃなかった」

時雨「おそらく別のどこかに隠したんだろう」

不知火「まさか……その隠し場所というのが本庁舎だと?」

時雨「僕はそうじゃないかと考えてる。根拠は長門さんの手記にあった記述さ」

吹雪「この手記の……?」

時雨「それに書いてあったよね。『近頃本庁舎の物置を一部の艦たちが秘かに遊び場にしている』って」

阿武隈「たしかに……書いてあるね」ペラッ

時雨「さらに長門さんはそのあと『おそらく卯月たちだろう』って推測もしていた」

時雨「このことから考えて、本庁舎の『物置』には卯月の残した情報がある可能性が高いと思うんだ」

不知火「しかし……その情報というのは、それほどまでに重要な物なのですか?」

時雨「それは実際に見つけてみないとわからないよ」

阿武隈「えぇっ!?」

時雨「でも、探しておいて損はないはずさ」

時雨「僕の推測通りなら、これらは初霜たちの居場所を探す鍵になるかもしれないんだ」

阿武隈「初霜ちゃんたちの?」

吹雪「それってつまり……地下への入り口がわかるってこと?」

時雨「まあ、あくまで僕の推測だけどね」

時雨「ああ、それと……僕が本庁舎を調べたいのは、物置の件だけじゃないんだ」

吹雪「他にも何か心当たりがあるの?」

時雨「うん。さっきここで入手したこの『執務室の鍵』。これを使って『執務室』も一度調べておきたい」

不知火「やはり執務室が気になるのですね」

時雨「鎮守府の中枢ともいうべき場所だからね。何かしらの手掛かりがある可能性はある」

時雨「それに、ここにいた提督に関してもう少し情報を集めておきたいからね」

阿武隈「そうなると問題はあそこにいる化け物をどうするか、ね」

吹雪「そうですね。迂闊に本庁舎の中に入ってまた襲われたりしたら……」

時雨「何とかしてあいつを外に誘き出せればいいんだけど……」

不知火「しかし、そうすると再びあの化け物を外に解き放つことになってしまいます」

時雨「……」

吹雪「……」

阿武隈「でも……今の状況のままじゃ、いつまで経っても初霜ちゃんたちを探すことは出来ないわ」

阿武隈「危ない橋ではあるけど……渡ってみようよ」

吹雪「……そうですね。こうしてる間にも初霜ちゃんたちは、私たちが来るのを待っているんですから」

阿武隈「不知火ちゃんもそれでいい?」

不知火「……わかりました。不知火も同意します」

阿武隈「決まりね」

時雨「それじゃあ、一度本庁舎の近くに行って様子を見てみよう」

-本庁舎への道-

吹雪「……夕立ちゃんたち大丈夫かな」

不知火「2人も我々のように燃料を失っているのだとしたら、一刻も早く合流する必要がありますね」

吹雪「夕立ちゃん、思うままに突っ走っちゃうところがあるからなぁ……」

時雨「たしかに……。でも、初霜も一緒に居るなら大丈夫だと思う」

不知火「初霜さんなら、燃料が少ないと分かれば消費を抑える行動を心掛けているでしょうし。夕立を諫めながら上手くやっておられるでしょう」

阿武隈「しっかり者だし。なにより仲間想いだからね、初霜ちゃんは」

阿武隈「だけど、仲間を守りたいあまりに自分を犠牲にしたり、無茶しちゃうところもある娘だから……その意味では心配ね」

時雨「……2人を探す為にも、今は施設の探索に集中しよう」

-本庁舎東側付近-

吹雪「本庁舎が見えてきましたね」

阿武隈「さっきよりはっきり見えるわね。ちょうど雲がかかってないから月明りで周りもよく―――っ!」

阿武隈「みんな、そこの茂みに入って! 早く!」

吹雪「えっ……えっ?」アタフタ

時雨「吹雪、早くこっちに……」ガサガサ

不知火「阿武隈さん、いったいなにが……?」ガサガサ

阿武隈「しっ! 静かに……あれを見て」



怪物「――――」ズズッ ズチャッ...



不知火「! あの化け物……!」

時雨「あいつ、どうやって外に……? 扉を破ったのか?」



怪物「――――」ズッ ズズッ...



阿武隈「月明りで姿がよく見えるけど……改めて見ても不気味だわ」

吹雪「ふらふらした足取りで……まるで死体が歩いてるみたい」ブルブル



怪物「――――」ズッ ズッ...



時雨「港湾の方に行くみたいだね……」

阿武隈「あいつ、あたしを襲ったときも港湾にいたし……この鎮守府中を徘徊してるのかしら?」

吹雪「ど、どうします……?」

時雨「ともあれ、あいつが本庁舎から居なくなってくれたのは好都合だよ。このまま本庁舎に行こう」

-本庁舎東側-

阿武隈「あれ……? 東側の扉は閉まったままだわ」

時雨「……鍵も閉まったままだ」ガチャガチャ

吹雪「じゃあ、あの怪物はどうやって外に……」

不知火「どこか他に出入口があるのでしょうか?」

時雨「ないとは言いきれないけど……いや、構造的に他に出入口があるとは思えないし」

吹雪「……どうしましょう、中に入りますか?」

阿武隈「そうね……。あいつが居なくなった今がチャンスだろうし……時雨ちゃん鍵をお願い」

時雨「了解」ガチャッ…カチン

時雨「開いたよ。とにかく一旦中に入ろう」



行動安価>>861

どこを調べる?

本庁舎の物置のカギが壊れてるって情報が共有されてる前提で物置、情報の共有がされてないなら直下の場所で

-本庁舎 東側出入口-

阿武隈「扉の内側に変な液体がたくさん付いてる……あの化け物のね」

不知火「おそらく扉を壊そうと暴れ回った跡でしょう」

時雨「壊せなかったから諦めて他の場所に行ったのかな? だとすると、どこかに別の出入口が……?」

吹雪「とりあえず、ひとまずは安心ですね」

阿武隈「念のため扉は閉めて鍵もかけておこう」

時雨「そうだね。またあいつが戻ってくるかもしれないし」カチャン

不知火「それで……まずはどこにいきますか?」

時雨「すぐそこにある物置にいこう。情報通りなら鍵がなくても開けられるはずだ」

-東館1F 物置前-

不知火「ここが物置ですね」

阿武隈「扉に南京錠が掛かってるけど……本当に鍵無しで開けられるの?」

時雨「給湯室のメモや長門さんの手記によると、鍵が壊れてるらしいけど……」ガチャガチャ

時雨「……!」ガチャン!

吹雪「えっ、錠が外れた!?」

時雨「……なるほどね。この錠、閉まってるように見えるけど中がしっかり噛んでないんだ」

時雨「だから少し引っ張っただけで錠が外れたんだよ」

不知火「仮にも軍の施設がこんな杜撰な管理で良いのでしょうか……」

時雨「特に重要な物が無いからそのままにしてたらしいけど、あまり良いことではないね」

吹雪「でも……そのおかげでこうして私たちが中に入れるんだけどね」

阿武隈「だね。ここは素直に感謝しとこうよ」

-物置-

阿武隈「部屋中所狭しと物が置かれてる……。足元に気をつけて」

吹雪「棚が幾つか置かれてますけど……意外と部屋の奥行きはありそうですね」

吹雪「コピー用紙の束に予備のファイル、伝票……事務用品や様々な備品が保管されてるみたい」

不知火「しかし、物が多くて探し物をするには少々厄介ですね」

時雨「でも、ここのどこかに卯月が残した情報が隠されてるはず」

阿武隈「皆で部屋の中を探してみよう」

阿武隈「棚の上までぎっしり物が置かれてる……何があるんだろ?」ゴソゴソ

阿武隈「って、わぁっ!」ドサドサッ

阿武隈「うっ……けほっ、けほ……すごい埃……もーっ! 嫌になっちゃう」

吹雪「ここの棚が部屋の最奥部かな。どの棚も備品ばかりで、特に気になる物はなさそうだけど……」

不知火「こっちの段ボールの中は……艦娘の制服の予備?」ゴソゴソ

時雨「……この棚も違う」

時雨「みんな、何か見つかった?」

阿武隈「ううん。特になにも無いみたい」

吹雪「こっちも気になる物はないね……」

不知火「不知火も同じです」

時雨(おかしい……どこを調べても普通の備品しか見つからない)

時雨(あのメモや手記によれば、ここを駆逐艦たちが遊び場にしてたらしいけど……そんな痕跡も見当たらない)

時雨(いったい、どういうことなんだろう……)



自由安価>>870

部屋の何処かに隠し通路乃至隠し部屋がある。

時雨(どこかに隠し部屋か何かが存在するとか……?)

時雨(けど、見たところ仕掛けらしき物も見当たらないし……いや、物が多すぎて探せてないというべきか)

時雨(……落ち着け。一回状況をよく見直して考えてみよう)



行動安価>>874

1 室内を見まわしてみる
2 考えをまとめる
3 気になる箇所を探す(場所を指定)
4 他の場所に行く

3で>>871

時雨(そういえば不知火が予備の制服があったって言ってたっけ……)

時雨「不知火、その制服の中は調べた?」

不知火「これですか? いえ、段ボールを開けただけで中身までは」

時雨「ちょっと調べてみよう。不知火も手伝って」ゴソゴソ

不知火「了解しました」

時雨「この制服は……駆逐艦の物だね。吹雪型に陽炎型……僕たち白露型のもある」ゴソゴソ

不知火「こっちの段ボールは軽巡の制服ですね。この棚の箱は全艦種の制服が入っているようです」ゴソゴソ

時雨「……どれも新品の制服で、開封された様子はない」ゴソゴソ

時雨「……駄目だ。何も無いな」



行動安価>>878

1 室内を見まわしてみる
2 考えをまとめる
3 気になる箇所を探す(場所を指定)
4 他の場所に行く

わからんので2

時雨(おそらく、ここに卯月たちが出入りしてて何かしらの情報を隠したのは間違いないと思う)

時雨(たしか手記の中で長門さんは『秘密基地』じゃないか、って予想してた)

時雨(つまり卯月たちは、この物置の中に秘密基地を作ってたはずなんだ)

時雨(問題はどこを調べても、卯月たちが出入りしていた痕跡すら見当たらないってこと)

時雨(鍵が壊れている物置ってことから考えて、ここ以外の場所だった。って事はありえないし……)

時雨(まだ何か見落としている所があるか、もしくは既に片付けられてしまった……?)

時雨(室内は物が多くて薄暗い……まだ見落としてる所がある可能性は十分あるけど)



行動安価>>881

1 室内を見まわしてみる
2 気になる箇所を探す(場所を指定)
3 他の場所に行く

地道に1、ただ棚の上は相当気になる。

時雨(でも本当に物が多いな……床にまで置ききれない段ボールが並んでるし……いくら物置といっても物が溢れすぎだよ)

時雨(……あれ? この棚。主に事務用品が置かれてる棚なのに、一部は全く別の備品が置かれてる)

時雨(この備品は……部屋の奥側の棚に並んでるはずの物。どうしてこんなところに?)

時雨(よく見ると棚ごとに備品の並べ方はある程度整ってるのに、ところどころが滅茶苦茶になってるのか……?)

時雨(なんか気になるな……。奥の方を見てみよう)

時雨(……)

時雨(やっぱりそうだ……。奥の棚は並びが滅茶苦茶になってる。まるで乱雑に詰め込んだみたいだ)

時雨(棚の向こうに壁が見えるけど……物が溢れてて手が届かない。それにこの棚だけ妙に物が多いような……?)

時雨(そう考えると、部屋中の床にまで段ボールが置かれてるのも不自然だ。この部屋自体、物置としては結構広めの空間があるはずなのに……)

時雨(やっぱりこの部屋何かおかしい……でも、どうすれば……?)



自由安価>>888

時雨「……よし、少し手間になるけどやってみるか」

時雨「不知火、吹雪、阿武隈さんも手伝って。この棚の物をどかしてみよう」

吹雪「えっ、この棚の物を全部?」

時雨「うん。とにかく棚の奥の壁が見えるようになるまで物をどかすんだ。不知火は棚の下をお願い」

不知火「わかりました」ガサガサ

阿武隈「どかすっていっても、置き場所が……」

時雨「とりあえず床に置けるだけ置いて。それでも溢れるようなら物の上に積み重ねていこう」

不知火「どうせもう使わない物ですし、多少乱暴に扱っても誰も文句は言わないでしょう」ガシャン

吹雪「たしかにそうだけど……」ドサッ

阿武隈「げほっ、げほげほ……埃が……うえぇ」ドサッ

時雨「……もう少しで壁に手が届く。不知火、そこの箱をどけてくれる?」

不知火「これですね」ドサッ

時雨「よし……。これで壁までいけそうだ……」ドンドン

時雨「……! この壁……それにこの音……まさか」ドンドンドン

阿武隈「時雨ちゃん、なにかわかったの?」

時雨「……やっぱりそうだ。ってことはどこかに」キョロキョロ

時雨「みんな、棚の下の方にある箱を全部どかして」ガサガサ

吹雪「下の方は段ボールだらけだ……。阿武隈さん、この箱をそっちにお願いします」

阿武隈「だんだん置ききれなくなってきた……」ドサッ

不知火「この箱をどかせば……」ドサッ

不知火「……! 時雨さん!」

時雨「……やっぱり。そういう事だったのか」

吹雪「これって……壁に穴が開いてる」

時雨「おそらくここが『秘密基地』の入り口だよ」

阿武隈「部屋の壁にこんな穴が開いてるなんて……いったいどうやって」

時雨「いや、この穴は部屋の壁に開けられた物じゃない。というか、ここの壁自体が本物の壁じゃないんだよ」

吹雪「どういうこと?」

時雨「試しにこの壁を叩いてみてよ」

吹雪「……?」ドンドン

吹雪「あれ、この壁……何か音が変……?」ドンドン

時雨「ベニヤ板か何かで出来た偽物の壁だよ。表面も壁紙じゃなくて本物の壁と似た色合いの布が掛けられてるだけだ」

吹雪「あっ! 本当だ!」

時雨「それに叩いた時の音からして、壁の向こうに空間が存在してる」

時雨「この偽物の壁で、本物の壁との間に作った僅かなスペースをカモフラージュしてるんだよ」

不知火「こんな手の込んだ仕掛け……よくわかりましたね」

時雨「この物置内の惨状だよ。物置とはいえ、床にまで段ボールが置かれるような状態は不自然だと思わない?」

時雨「他の棚もよく見ると、綺麗に整理されてる部分と乱雑な部分が入り乱れてるでしょ?」

吹雪「そ、そう言われれば……たしかに」

時雨「これはおそらく、本来の物置の奥側にあった物を強引に手前に詰めて、空間を確保したんだ」

時雨「だから物が押し出される形になって並びが乱れ、溢れた分が床に置かれる惨状になったんだよ」

阿武隈「やけに物が多かったのは、そういう事だったのね」

時雨「さて、この穴の向こうにいってみようか」

不知火「とはいえこの穴……かなり小さいですね。駆逐艦の背丈でギリギリくらいでしょうか」

時雨「中の空間もそれほど広いとは思えないね……。たぶん2~3人が入れるかどうか、って感じかな」

吹雪「ということは……」チラッ

不知火「……」

時雨「……」

阿武隈「……わかったわ。あたしはここで待ってるよ」シュン

時雨「じゃあ僕が先頭で入ってみるよ」

吹雪「時雨ちゃん、気をつけてね」

時雨「うん。四つん這いになって……穴を潜る形になれば……」モゾモゾ

不知火「どうですか、時雨さん?」


時雨「大丈夫。ちょっと窮屈だけど……あと2人くらいは中に入れそうだ」


不知火「次は吹雪さんがどうぞ。不知火は最後に」

吹雪「うん……。うわっ、結構狭いなぁ……」モゾモゾ

不知火「……吹雪さんも入ったようですね。では阿武隈さん、申し訳ありませんが暫しお待ちください」

阿武隈「うん。気をつけてね」

-物置内 秘密基地-

不知火「あら……結構物がありますね」

吹雪「小さな机やクッション、毛布まで……この箱は何だろう?」ゴソゴソ

時雨「ここに掛かってるプレートに名前が書いてある……。【卯月】【皐×】【文×】【長月】。これがメンバーって事かな」

不知火「これは……? 雑誌に漫画本……使い古されたボードゲームまで……至れり尽くせりね」

吹雪「あっ、これって……!」

時雨「何かみつけた?」

吹雪「あ、いえ……この箱の中身」

時雨「これ……缶詰だね」

不知火「桃に蜜柑にパイナップル。魚の缶詰に牛缶、ご飯缶に乾パンまで……全部海軍の印が入ってますね。おそらく、艦隊に支給された戦闘糧食かと」

時雨「……銀蠅した品か」

吹雪「こっちに幾つか空の缶詰もある……。銀蠅したのをここでこっそり食べてみたい」

不知火「我々の艦隊なら神通教艦の特別訓練1週間コースものですね」

時雨「ここに出入りしてた面々はみんな反抗心が強い子ばかりだからね……提督への不満や鬱憤がそうさせてたのかも」

不知火「しかし、意外と本格的で驚きました。まさに隠れ家……秘密の場所ですね」

時雨「あんな擬装まで施して……大したものだよ。まあ、悪戯好きの卯月の本領発揮って感じかな」

吹雪「……こういうの、実はちょっと憧れてたんだよね」

時雨「僕も……こういうのは嫌いじゃないかな」

不知火「不知火もです……」

時雨「……っと、しみじみしてる場合じゃないね。ここのどこかに卯月が残した情報があるはずだ」

吹雪「机や箱の中とかが怪しいかな……」

不知火「卯月のことです。意表をついた隠し方をしてても不思議ではないですね」ゴソゴソ

時雨「とにかく、片っ端から調べていこう」

吹雪「……うん? なんだろうこれ」ガサッ

不知火「何かありました?」

吹雪「なんか、紙の切れ端みたいなものが……何か書いてあるみたい」

時雨「紙の切れ端……?」

吹雪「うん。これなんだけど」


『いちばんおく みぎに3かい ひだりに5かい みぎにぜんかいまでまわして いちどおす こわれているから××は   』


不知火「なんでしょう……意味はよくわかりませんね」

吹雪「最後のほうは文字が掠れてるし、紙が破れちゃっててわからなくなってるね」

不知火「単なるいたずら書きでしょうか?」

時雨「……」

>>897訂正

吹雪「こっちに幾つか空の缶詰もある……。銀蠅したのをここでこっそり食べてみたい」×

吹雪「こっちに幾つか空の缶詰もある……。銀蠅したのをここでこっそり食べてたみたい」○

不知火「結局、その紙切れ以外に気になる物はありませんでしたね」

吹雪「ってことは、これが卯月ちゃんが残したっていう情報なのかな?」

時雨「これ……もしかして。だとしたらあの場所……でも、どういう意味なんだろう?」ブツブツ

吹雪「時雨ちゃん?」

時雨「あ、いや……。うん。吹雪の言う通り、おそらくこれが卯月が手に入れたって言う重要な情報なんだと思う」

不知火「これが? しかし内容の意味は全くわかりませんね」

吹雪「うーん……何かのメモみたいだけど。肝心の何かがわからないか」

不知火「回すとか押すとか、それに回数のようなものも書かれていますが……」

時雨「『こわれているから××は』……壊れている、か」

不知火「何かわかりそうですか?」

時雨「いや、今のところはまだなんとも……。一応このメモは回収しておこう」



阿武隈「おーい、みんな大丈夫?」


吹雪「あっ、阿武隈さんの声。そろそろ戻りませんか?」

時雨「そうだね。これ以上調べる所は無さそうだし」

不知火「では今度は不知火から先に……」モゾモゾ

吹雪「それにしても、この場所だけ鎮守府の中では全然雰囲気が違うね。なんだか明るくて……とても楽しそうな」

時雨「閉鎖的な環境の中で、ここだけが彼女たちの安らぎの場だったんだろうね」

時雨「さ、次は吹雪の番だ」

吹雪「あ、はい」モゾモゾ

時雨「ふぅ……これで全員出られたね」

阿武隈「みんなお疲れ様。何か見つかった?」

吹雪「はい。たぶん卯月ちゃんが残した物だと思うんですけど、これが」

阿武隈「メモ……? 内容もよくわかんないけど……これが手掛かりなの?」

時雨「おそらくね。今のところすぐに役立つって訳じゃなさそうだけど」

不知火「阿武隈さんは待っている間に何か変わったことなどは?」

阿武隈「ううん、特になにも。それで……この後はどうする?」

時雨「そうだね。この庁舎内でまだ調べてないところを見ていくのはどうかな」

不知火「執務室にも今なら入れそうですね」



行動安価>>909

執務室を調べる

時雨「じゃあ、執務室にいってみよう」

阿武隈「時雨ちゃんが気になるって場所ね」

時雨「うん。未探索の場所は幾つかあるけど、特に気になる所から優先的に探していきたいね」

吹雪「執務室ってどこにあるのかわかる?」

不知火「執務室は2階です。ここからだとすぐそこの東側階段を上るか、エントランスまでいきそこから中央階段を上るか2通りありますが?」

時雨「そうだね……ここは」



行動安価>>912

1 東側階段からいく
2 中央階段からいく

2

時雨「ここは、中央階段のほうからいってみよう。何かあった時に広いところの方が対処しやすい」

不知火「それって……あの化け物のことですか?」

時雨「うん。今あいつは外に出てるけど、どうやってここから出たのか……どうにも不可解なんだ」

吹雪「たしか正面の入り口は、鍵は開いてるのに扉が開かなかったよね?」

時雨「あそこは扉の内側に針金が巻かれてて、強引に固定されてるんだ」

阿武隈「そうだったんだ……。東側はあたしたちが施錠して破られてなかったし、西側は正面へ回る道が塞がってたわね」

時雨「この庁舎の出入口3つ全てが封鎖されてるはずなんだけどね……」

不知火「あの、1つ提案があるのですが」

阿武隈「なに? 不知火ちゃん」

不知火「化け物がいつまたここに戻ってくるかわかりません」

不知火「ここは2手に別れ、一方は探索。もう一方は外で周辺を警戒するというのはどうでしょうか?」

阿武隈「なるほどね。あたしと時雨ちゃんは通信機で連絡を取り合えるから、もし化け物が戻って来たらすぐに知らせることが出来るわ」

時雨「いい案かもしれない……。だとすると、僕と阿武隈さんは別チームに別れる形になるね」

阿武隈「ならあたしが外の見張りに就くよ。探索なら時雨ちゃんの方が適役だし」

時雨「わかった。あとは吹雪と不知火だけど……」



行動安価>>917

時雨と共に行動するのは?

1 吹雪
2 不知火

時雨「不知火、僕と一緒に庁舎内の探索に付き合ってくれるかい?」

不知火「はい。お任せください」

吹雪「じゃあ私は阿武隈さんと一緒に」

阿武隈「うん。よろしくね……って、結局元のメンバー同士じゃない」

吹雪「あ、本当ですね」

時雨「あはは。そういう宿縁なのかもしれないね」

阿武隈「じゃあ、あたしたちはここから外に出て、建物の東側付近を見張るね」

時雨「僕たちはこのまま執務室に。何かあったら通信で連絡を」

阿武隈「わかったわ。2人とも気をつけてね」

時雨「阿武隈さんと吹雪も。探索が終わったら連絡を入れるよ」

阿武隈「うん。じゃあ吹雪ちゃん、行こう」

吹雪「はいっ!」

時雨「僕たちも2階に行こう、不知火」

不知火「はっ」

-1F エントランス-

不知火「この辺りも、前に来たときと特に変わったところはありませんね」

時雨「そうだね……正面の扉も閉まったまま――」

時雨「……あれ?」

不知火「どうかしましたか?」

時雨「扉が少しだけ開いてる……?」

不知火「そういえば、固定されてますが開けたときに僅かな隙間くらいは出来たはずですけど……」

時雨「……!」

時雨「不知火、ライトでこの扉の隙間のところを照らしてくれる?」

不知火「隙間を? わかりました」ピカッ

時雨「隙間のところが濡れてる……この液体って、東側の扉に付いてたのと同じだ……」

不知火「ということは……まさかあの化け物の?」

時雨(どうしてこんなところに……こんな隙間じゃ、とても出入り出来るとは思えないけど……)

不知火「あの化け物はここから外に出たのでしょうか?」

時雨「わからないけど……その可能性も否定できないね」

不知火「まさか……こんな隙間からなんて」

時雨「あんな異形の怪物なんだ。もしかしたら、僕たちの想像なんて全く通用しない相手なのかもしれない……」

不知火「……」ゾクッ

時雨「……念のため扉をしっかり閉め直しておこう」ガチャッ

不知火「……どうしますか?」

時雨「そうだね……執務室に急ごう。うかうかはしてられないみたいだ」

-2F 執務室前-

時雨「執務室についたね。さて、さっそく寮で見つけたこの鍵で……」カチャ


カチン!


時雨「よし、開いた!」ギィィ

不知火「早速、中を調べてみましょう」

-執務室-

不知火「多少埃っぽいですが……ここは比較的綺麗なままですね」

時雨「閉ざされてた訳だし、元々綺麗に掃除されてたんだろうね。正面にある豪華な机が提督の机かな」

不知火「では部屋の右側にある机は、秘書艦の机ですね」

時雨「他には本棚とゴミ箱、枯れてしまった観葉植物があるくらいか。案外殺風景な部屋だね」

不知火「物が少なければ、それだけ探し易くもあります」

時雨「まあ、そうだね。とりあえず気になる所を探してみよう」



行動安価>>925

提督の机の引き出し

時雨「まずは提督の机から調べてみようか」

不知火「そうですね。何かあるとすればここが一番怪しいかと」

時雨「机の上には書類や本が置かれたままになってるね。結構散らかってる……」

不知火「決裁済みの書類と未決の書類などがごちゃ混ぜになってますね。整理整頓も出来ないとは……愚かな司令だったようで」ブツブツ

時雨「……え?」

不知火「時雨さん? 机の上に何かありましたか?」

時雨「あ、いや……そうじゃないんだけど……」

時雨(なんだろう……一瞬何か違和感があったような……?)

時雨「……まあいいや。とりあえず今はこの机を調べるのに集中しよう」

時雨「ん? 書類の中に何か埋もれてる……『極秘命令書』?」パラッ


『特×隊 ×× 第××特××務命令』

『深×××の研××査の×、海域で主力×隊が×戦した×、下記の××棲××鹵×も×××撃×し××骸を可能な×り×収す××う命××』

『×母ヲ×(e×××e、fla××hip個×)、戦×ル×(eli××、××××sh×p××)、駆逐後×型(f××gsh×××体)』

『×獲し××体は、フタ×ンマ××ル時までに地×出撃×××より搬×。残×は××室に、生存××いる××は独×に×入す×こと。』

『10×24日 ××艦隊司令××××××』


時雨「……これは」

時雨(この命令書……文字の多くが消えてて読みづらいけど。この内容って……)

時雨(まさか……この鎮守府は……)ゾクッ

不知火「時雨さん?」

時雨「っ! あ、ああ……ごめん。何でもないよ」

不知火「そうですか……?」

時雨(まだ確証は持てない……。だけどもし……もしも、この書類に書かれている文が僕の推測の通りなら……)

時雨(一刻も早く、初霜たちを探さないと……)

不知火「引き出しの中に何かないですかね……」ガララ

不知火「万年筆にインク……羊皮紙。ん、この箱は……?」ゴソゴソ

不知火「中身は……鍵?」パカッ

時雨「不知火?」

不知火「時雨さん、これを」

時雨「鍵? なんだろう……『変わった形状の鍵』だね」

不知火「何の鍵かわかりますか?」

時雨「長さや形からしてどこかの部屋の鍵だとは思うけど……」ウーン

不知火「一応この鍵は不知火が持っておきますね」

不知火「さて、他の引き出しには……特に気になる物は無さそうですね」ガララ

時雨「机の上もこれといった物はないかな」

不知火「では、別のところを探しますか?」

時雨「そうだね」



行動安価>>936

秘書艦の机

ご飯休憩
21時くらいから再開します

これクリスマスまでに終わらんね……

完結前にこのスレが埋まっちゃいそうだけど
切りのいいところで終了して次のスレを立てていいんですかね?

不知火「こっちの机は整理されてますね。いや、物が少ないというべきか」

時雨「秘書艦――電が使っていた机か」

不知火「机の上には特に何も無いですね」

時雨「僕は引き出しを見てみるか……」ゴソゴソ

時雨「……あっ、また鍵を見つけたよ」

不知火「これは普通の鍵ですね。おや、何かプレートが付いてます」

時雨「本当だ」チャリ

時雨「! これ『入渠ドックの鍵』だ。プレートに入渠ドックって書かれてる」

不知火「ドックですか……。たしかそこも調べたいとおっしゃられてましたね」

時雨「うん。もしかしたら、ここに鍵があるんじゃないか。って思ってたんだけど……ビンゴだったね」

おk

>>941
了解
その場合もこのスレはHTML依頼出せばよろし?

不知火「ドックの鍵以外には何も残されてませんね」

時雨「そうだね。筆記用具類はあるけど、私物類は一切ないか……」

不知火「これで机は全て調べましたが、他に何か気になる所はありますか?」

時雨「……」



行動安価>>945

本棚

時雨「あの本棚も見てみよう」

不知火「そうですね。といっても、あまり興味深い本などは無さそうですが」

時雨「辞書、用兵学の本、日本海軍の歴史書に世界の艦艇図鑑……真面目な本ばかりだね」

不知火「何かありそうですかね?」

時雨「どうだろう……。一応本棚の奥や本の間も確認しておこう」


不知火「この列の棚は全て見終わりました。そちらの方は?」

時雨「こっちも終わったけど、なにも無かったね」



行動安価>>947

ゴミ箱

時雨「あとは……提督の机の横にあるゴミ箱くらいか」

不知火「ゴミ漁りですか……あまり気は進みませんね」

時雨「たしかにね。でも案外こういうところには……」ゴソゴソ

時雨「おっと、やっぱり。何か入ってるよ」ガサッ

不知火「破られた新聞ですね。『青葉新聞2014年2月号』……寮で見た物です」

時雨「まだ何か入ってる……こっちのは、くしゃくしゃになってるけど命令書みたいだ」ペラッ


『以下に××て至急報××よ』

『1.××の死××裏×××確た×証××提出』

『2.×将が行っ×××と思×××研×の×××果の続報』

『3.×記2に×する××××及び情×の抹×は××か?』

『4.前回の報×で未だ××見とされ×いた××××施設×発×××たか?』

『以上4点に×いて、×××××を回答期×と×至急×告せよ』

『20×4年1月××日 大×× ××××り』

時雨「見たところ何かの催促のようだけど……これは」

不知火「こんな書類がなぜゴミ箱に? 通常なら軍機密書類として規定の処分方法で破棄されるはずですが」

時雨「たしかにその通りだね。それにこんな書類を捨てているのも妙だ……」

不知火「しかし、これは初霜さんたちを探す手掛かりにはならなさそうですね」

時雨「……うん」

不知火「これで執務室はだいたい調べ終わりましたかね」

時雨「そうだね。入渠ドックの鍵も手に入れたし、目的は果たせたかな」

不知火「では、阿武隈さんたちに連絡を入れて合流しますか?」

時雨「……」



行動安価>>954

1 阿武隈たちと合流する
2 まだ執務室を探す(場所を指定)
3 本庁舎の他の場所を探す(場所を指定)

2 観葉植物

時雨「そういえば、あの観葉植物は調べてなかったね」

不知火「あの枯れたやつですか?」

時雨「うん……。完全に枯れちゃってるけど、これはシュガーバインかな?」

不知火「蔓性の観葉植物ですね。ここが廃墟になって誰も水をあげる人が居なくなったから枯れたのでしょう」

時雨「……それにしては枯れ方が少しおかしいような?」

不知火「おかしいとは?」

時雨「いや……水が与えられなくなって枯れたのなら、徐々に枯れていくはずなんだ」

時雨「でもこれは比較的葉や蔓が残ったまま枯れてる……それがちょっと気になったんだ」

不知火「うーん……不知火にはちょっと解りかねますね……」

時雨「あはは、ごめん。まあ……僕の考えすぎかもしれないから気にしないで」



行動安価>>958

1 阿武隈たちと合流する
2 まだ執務室を探す(場所を指定)
3 本庁舎の他の場所を探す(場所を指定)

現在の所持アイテム教えてください

所持アイテム
・変わった形状の鍵
・入渠ドックの鍵
・暗号メモ(卯月のメモ)

・寮部屋のマスターキー
・本庁舎東側出入口の鍵

その他使用済みの鍵などは除きます

再安価>>961

提督の私室

時雨「さて、そろそろここの探索は切り上げようか」

不知火「では阿武隈さんたちに連絡を――」

時雨「あ、その前に1か所寄っておきたいところがあるんだけど」

不知火「寄り道ですか?」

時雨「うん。ちょうど2階にいるし、ちょっと提督の私室に行ってみたいんだ」

不知火「あの部屋は既に調べ終えたはずでは?」

時雨「うん。だけどもう一度調べておきたくてね。阿武隈さんたちにはそこを見た後に連絡しよう」

-提督の私室-

時雨「さっきまであの化け物に襲われてた所だから、少し緊張するね……」

不知火「こうして見ると扉は壊される寸前ですね。吹雪さんたちが間に合ってくれてよかった……」

時雨「そうだね。2人には本当に命を救われたよ」

不知火「それで、再びここにきて調べたい事とは?」

時雨「えっとね……」



自由安価>>966

時雨「執務室でみつけた『変わった形状の鍵』持ってるよね?」

不知火「はい。これが何か?」

時雨「ここで不知火が見つけた鍵の掛かった金庫。それをその鍵で開けられないかと思ってね」

不知火「なるほど。たしかにこの鍵なら……」

時雨「さっそく試してみてよ」

不知火「わかりました」

不知火「金庫は……これですね」カチャカチャ

不知火「……駄目です。鍵穴が合いませんね」

時雨「金庫の鍵じゃなかったか……」ウムム

不知火「やはりこの鍵は、どこかの部屋の鍵なんですかね?」



行動安価>>970

合流

時雨「ごめん。当てが外れちゃったみたいだ……」

不知火「そんなこともありますよ。お気になさらず」

時雨「ありがとう。じゃあ、そろそろ阿武隈さんたちと連絡を取って合流しよう」

不知火「そうですね」

時雨「もしもし、阿武隈さん。聞こえる?」

《ザザッ――時雨ちゃん。探索が終わったの?》

時雨「うん。無事に探してた物は見つかったよ」

《よかった。こっちは特に異常ないよ。あの怪物も近くには寄ってきてないみたい》

時雨「わかった。じゃあ一度合流しよう。東側出入口のところで落ち合うって事でどうかな?」

《いいと思う。あたしたちはそこのすぐ近くにいるから、時雨ちゃんたちが出てくるまで引き続き見張ってるよ》

時雨「了解。すぐそっちに向かうよ」ザザッ

時雨「よし、じゃあいこうか不知火」

不知火「はい」

-本庁舎 東側出入口-

時雨「さて……阿武隈さんは」キョロキョロ


阿武隈「時雨ちゃん、こっちよ」


不知火「あそこです」

時雨「茂みのところか。僕たちもあそこに行こう」タッタッ

阿武隈「時雨ちゃん、不知火ちゃんもお疲れ様」

時雨「阿武隈さんたちこそ。何事もなくてよかった」

吹雪「一応化け物が来た時に備えて身構えてたんだけど……杞憂に終わってよかったよ」

阿武隈「それで、見つかった物って?」

時雨「これだよ、入渠ドックの鍵」

吹雪「やっぱり本庁舎の中にあったんだね」

時雨「うん。これで次は『入渠ドック』も探索することが出来そうだ」

阿武隈「それで、肝心の地下への入り口のことだけど……何かわかった?」

時雨「うん……。大きな手掛かりと言える物はなかったけど」

吹雪「けど?」

時雨「僕の推測が正しければ……おそらく地下への入り口は『入渠ドック』のどこかにあるはずだ」

吹雪「入渠ドックに?」

不知火「どういうことです?」

時雨「入渠ドックの幽霊だよ」

阿武隈「えっ……」

吹雪「幽霊って、あの噂話がどう関係してるの?」

時雨「さっき寮で話したよね? 噂話の基になった卯月の目撃証言。僕はこれが地下への入り口に繋がってるんじゃないかって疑ってるんだ」

不知火「あの証言が……?」

時雨「うん。もう一度卯月の証言を思い出してみて。卯月は夜、施錠されているはずの入渠ドックに入っていく人影を目撃した」

吹雪「たしかそれで――気になった卯月ちゃんも後を追ってドックに入ったけど、人影はどこにもなく。忽然と消えてしまった――って話だよね?」

時雨「そう。もしこの証言が全て正しくて、言葉通りの事が起こっていたとしたら……?」

吹雪「えっ? 言葉通りの事って……」

阿武隈「……! 時雨ちゃん、まさか」

不知火「……?」

時雨「その答えをはっきりさせる為にも、一度『入渠ドック』を調べてみよう」

阿武隈「じゃあ、すぐに入渠ドックに行ってみようよ!」

吹雪「あ……でも、今港湾の方にはあの怪物が居るんじゃ」

不知火「っ! 間が悪いですね……」

時雨「リスクはあるけど、だからといって恐れてるばかりじゃ何も始まらない」

時雨「それにいざ鉢合わせしたとしても、アイツはそこまで動きが俊敏じゃない。不意を突かれたりしなければ十分に逃げることも出来るよ」

阿武隈「時雨ちゃんの言う通りね。4人で周囲を警戒しつつ慎重に進んで行けば、きっと大丈夫だよ」

吹雪「そうですね……うん、わかりました。いきましょう!」

時雨「じゃあ、入渠ドックにいくかい?」

不知火「その前に皆さん。この辺りで他に行っておきたい場所などはありますか? あれば今の内に見ておいたほうがよろしいかと」

阿武隈「うーん……補給はバッチリだし、あたし的には特にないかな」

吹雪「私も……ありませんね」

不知火「時雨さんは?」

時雨「そうだね……」



行動安価>>978

1 入渠ドックにいく
2 他に気になる場所にいく(場所を指定)

※この選択肢は1回のみです。2が選ばれて進行に影響がなかった場合は自動的に入渠ドックに向かいます。

時雨「そういえば不知火。本庁舎の所々に名称の無い部屋があったよね?」

不知火「名称の無い……? ああ、確かにありましたね」

時雨「その部屋にこの変わった形状の鍵を使えないか、試してみようと思ってたのを忘れてたんだ」

阿武隈「えっ、また本庁舎内に戻るの?」

吹雪「でも、もしかしたらそこに何か重要な物があるかも……」

不知火「どうせですし、いってみましょう」

時雨「うん」

-本庁舎東館2F 名称の無い部屋前-

時雨「ここだ……名前の無い部屋は」

吹雪「隣は会議室みたいだね。ここも何かそういう部屋なのかな?」

時雨「不知火、あの鍵を使ってみて」

不知火「わかりました」カチャカチャ

不知火「……合いませんね」

阿武隈「えぇっ……」

吹雪「そんなぁ」

時雨「……」

不知火「鍵穴と鍵の形からして、この鍵は庁舎の部屋の鍵とは考えにくいですね……おそらく別の施設の部屋の鍵かと」

阿武隈「無駄足だったかぁ」

時雨「……ごめん」

阿武隈「それじゃあ、入渠ドックにいってみましょう」

吹雪「そうですね。初霜ちゃんたちの状況も心配です」

阿武隈「ここからだと……東側から出て、そのまま港湾の方に行けば入渠ドックに行けるわ」

不知火「不知火と時雨さんは港湾方面は知りませんので、お2人に案内をお願いしても?」

阿武隈「うん、わかった。出来るだけあの化け物に出くわさない道を選んでみるよ」

時雨「じゃあいってみよう、入渠ドックへ」





【廃墟と化した鎮守府の秘密】に続く

きりが良いのでこのスレは一旦終わりにします
続きは上記の通り『廃墟と化した鎮守府の秘密』として次スレを立て、そこでこのSSを完結させたいと思います

お付き合いありがとうございました

このスレはどうしましょう
HTML化依頼出すべきか、それとも1000まで埋めちゃったほうがいいですかね?

どうせですし、何か質問やこうした方が良いという要望などありますか
SSのネタバレにならない範囲でお答えします

>>1の前作や次回作の予定ってないの?

>>990
前作はないです。これが初SSになりますね
次回作も特に予定はありません

つい最近思いついた艦これSSの小ネタはあるので余裕があればSSにしたいところです

元の鎮守府に帰るのがゴールでいいんだよね?

>>993
吹雪たちにとってのゴールはそうなります

今回badはいくつくらい仕掛けられてたの?

この作品のモデルとか参考にしたのは?

>>995
詳しくは明かせませんが随所にかなり仕掛けてあります
中にはそのルート中でのみ機能するものや、他ルートでも継続するものなどもあります

>>996
最初の方で指摘された方もいましたが、某廃村SSが本作を書こうと思ったきっかけです
書いてみて思い知りましたが実に難しいですね…

では、次スレでもよろしくお願いします
お付き合いとご協力ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年12月04日 (日) 00:14:38   ID: iH58-bRH

面白い!続き期待してます!

2 :  SS好きの774さん   2016年12月14日 (水) 19:48:23   ID: 3pKp4yYJ

スーパー引き込まれたw続きに期待してます

3 :  SS好きの774さん   2016年12月14日 (水) 21:00:33   ID: SxsW6-76

ホラー苦手だけどこれは面白い

4 :  SS好きの774さん   2016年12月15日 (木) 01:54:07   ID: HqRtUB1O

これは近年希に見る良いスレ

5 :  SS好きの774さん   2016年12月15日 (木) 15:26:09   ID: ynmFPYfB

2

6 :  SS好きの774さん   2016年12月28日 (水) 19:51:43   ID: caHUUF3F

続きが気になります!頑張ってください!

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