男「見ろ!」女「何を?」(4)

男「だからこれだって」ブランブラン

女「私には何も見えないわ」

男「ここにぶら下がってるじゃん」

女「ごめん男、私ちょっと急いでるからまた後で」

男「ダメだ!今見るんだ早く!」ガシッ

女「さわんじゃねえよ!」

男「ヒッ・・・すいません・・・」

女「フン!」

男「なぜだ・・・?なぜ見えないんだ?」

男「俺は露出狂には向いていないのか?」

男「いやそんなはずはない!だって・・・」

男「子供のころは銭湯に行くと、皆真っ先に俺のこれを見つめてきたものだ」

男「そして口々に小さい、らっきょうみたいだと言われていた」

男「だから人々がこれを見て気付かないはずがないんだ」

男「何か別の見せ方を考えなくては・・・」

友「おーい男!ブツブツ言いながら歩いてたら通報するって言ったよな!」

男「やあ、友くんじゃないか。・・・ってゆーか今日初めて言われたわ!」

友「ちんこ丸出しだし・・・お前何してんだよ」

男「実はああでこうで・・・」

友「ふーん。まあどうでもいいや。そんな事より俺の新発明品を見てくれ」

男「どれだ?」

友「俺に八つ当たりするのはやめてくれよ」

男「いや、本当にどれか分からないんだ」

男「ひょっとして、その汚いダンボール箱のことか?」

友「き、汚い・・・?これでも完成までに2週間かかったんだ」

男「短いな。ダンボールに穴を開けることくらい0.0005秒でできる」

友「これはただの穴じゃないぞ。覗いてみろ」

男「やだ」

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