桐生「学園都市だと?」 (20)

風間の親父が言うには、今時の極道にも知恵ってもんが必要らしい。腕っ節1つでのし上がれる世界だと思っていたが、親父がそう言うんだから仕方ねえ。
そんな訳で、一端の頭脳を手に入れるために兄弟分の錦山と二人でここ学園都市にやってきた。

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ー学園都市某所ー

桐生(全く、あいつは何時の間に勉強なんてしてたんだ?てっきり補習はあいつも受けるもんだと思っていたが)

桐生(補習ってもんは厄介だ。解らねえもんを解らねえまま何時間も考えさせられる。勘弁してほしい)

桐生「とりあえず、カラオケに向かうか。そこに錦がいるらしい。確かカラオケは『4番地区』にあったな」

『カラオケに向かえ』

桐生(少し近道しよう。ここの裏道を通れば早い)

ドン

桐生「…?」

金髪チンピラ「おい、どこに目え付けてんだ?」

サングラスの男「喧嘩売ってんのかオラァ!」

『ガラの悪い男』

ガラの悪い男を叩きのめした

金髪チンピラ「勘弁してくれ…」

桐生「ふん」

桐生(この街は神室町並みにガラの悪い連中がゴロゴロいる。裏路地を歩いてれば絡まれることなんてしょっちゅうだ)

御坂「待ちなさい」

桐生「なに?」

御坂「あんた、勝負しなさいよ」

桐生「…誰だ、お前」

御坂「この前会ったでしょうが!なに忘れてんのよ!」

言うと、御坂は電撃を飛ばした。しかし、それは桐生が右手をぶつけるとかき消されてしまう。

桐生「待て。俺は急いでるんだ」

御坂「それはそっちの事情でしょ?こっちにはこっちの事情があるんだから付き合いなさいよ」

桐生(ふーむ。自己中な女だ。…と、錦から連絡が)

桐生「ちょっと待て、電話だ」

錦「何やってんだよ。こっちはずっと待ってんだぞ」

桐生「悪いな。変な女に絡まれてる」

錦「なんだって?」

なんやかんやあって

錦山「わかった。その女、連れてこい。話はこっちでもできるだろ」

桐生「なに?」

錦山「別に女の一人や二人増えても大して変わらねえよ。これ以上待たされるのは御免だしな」

桐生「わかった。悪いな」

錦山「いいって。早く来いよな」

桐生「……というわけだ。お前、話があるならついてきてくれ」

御坂「えっ?どういうわけよ」

桐生「帰らないんだろ?俺も人を待たせてるんでな」

言って歩き出す桐生。その横に小走りで並ぶ御坂。

御坂「待ちなさいよ。行くって、どこに行くのよ」

桐生「カラオケだ」

御坂「えっ?」

ーカラオケ店内部ー

御坂「えっ?」

桐生「六法全書じゃ縛れない~」

御坂「えっ?」

桐生「そうさ俺たちが~ジャッジメ~ン」

御坂「えっ?」

錦山「お前、いつの間に練習してたんだよ」

桐生「まあな」

錦山「ったく。しかし、曲が少し古くねえか?」

桐生「こういうのには疎くてな」

錦山「知ってるよ。けど、そういうのも練習しとかねえとモテねえぞ?御坂ちゃんも居るんだからよ、この際試したらどうだ?」

御坂「えっ?」

桐生「そうだな。考えておこう」

錦山「それじゃあ次、御坂ちゃん」

錦山はマイクを御坂に渡した

御坂「……えっ?」

御坂「ど、どうしてこうなったのよ」

錦山「どうしてって、カラオケに来たんだからそりゃあ歌うだろ。な?」

桐生「ああ」

御坂「いや、ホイホイついてきた私も私だけど、さすがに歌うのは……」

錦山「なに?御坂ちゃん歌苦手なの?」

御坂「そういう訳じゃないわよ」

桐生「せっかくだ。一曲くらい歌ったらどうだ?」

錦山「そうそう。ほら、下手でも笑わないって」

御坂「そうじゃないって言ってるでしょ!?」

桐生「違うのか?」

御坂「違うわよ!」

…で

錦山「御坂ちゃん、結構歌うまかったじゃん」

桐生「そうだな」

御坂「そ、そうかしら」

錦山「ほんとほんと……と、俺この後用事あるんだった。悪いな二人とも。俺は帰るわ」

桐生「ああ。わかった」

錦山「またな。御坂ちゃんも、また誘うわ」

御坂「え、ええ。ありがとう…」

錦山が去って

桐生「それで、結局話ってのはなんだったんだ?」

御坂「……もういいわよ。私も帰るわ」

桐生「そうか。じゃあな」

御坂「ええ、さよなら……」

桐生(……なんだったんだ?)

翌朝

桐生(洗濯モンを取り込もうとベランダに出てみたら)

禁書「ご飯食べさせてほしいんだよ」

桐生「なに?」

禁書「お腹減ったんだよ」

桐生(変な奴がベランダに引っかかっていた)

桐生「お前、どうしてそんなところに」

禁書「とりあえず中に入れてもらえないかな」

桐生「あ、ああ」

桐生(よく分からんが、まあいいか)

……で、

桐生「なにがあったのか聞かせてほしいんだが」

禁書「私に関わるとうんぬんかんぬん」

桐生「なるほど」

桐生(どうやら関わると危ないらしい)

禁書「それじゃ、さよなら」

桐生「気をつけてな」

桐生(……学校に行くか)

『学校へ向かえ』

道中

顔のでかいチンピラ「ああん?」

桐生「あ?」

金髪のチーマー「どこみとんじゃいボケェ!」

ガタイのいい男「テメェ、死にてえのか?」

桐生「別にそんな気はないが」

マスクをした男「うるせえ!とりあえず財布置いてけ!」

『ガラの悪い男』

古びたドス←

桐生「おらぁ!」サグッ!グリグリ

金髪のチーマー「あがががが」

腹部から血を吹き出して倒れた

木製のドライバー←

桐生「どぉりゃ!」パコン!パコン!パコーン!

マスクをした男「ぱあ!」

3メートルほど吹き飛んだ

古びた拳銃←

パンパンパン

残った二人は撃ち抜かれた

ガラの悪い男たちを叩きのめした

金髪のチーマー「つ……つええ……」

桐生「ふん」

そこになぜかタイミングよく御坂が現れた

御坂「あ、あんた」

桐生「あ?ああ、あんた、昨日の」

御坂「って、そいつら、死んでるんじゃないの?」

桐生は誓って殺しはしていないことを説明した

御坂「そ、そう。ならいいけど」

御坂は納得した

桐生「それで?なんでこんなとこに。ここは居住区のはずれだぞ」

御坂「別に、少し用事あったのよ」

桐生「そうか」

御坂「そんな事より、勝負しなさい」

桐生「またそれか」

御坂「そうよ」

桐生「あのな、俺は女に手えだすような外道じゃねえんだ。悪いが、他を当たってくれ」

御坂「駄目よ、それに」

御坂は電撃を飛ばした

桐生「ぬ」パキーン

御坂「その右手、一体どんな能力なのよ」

桐生「さあな、別にただの右手だが」

御坂「そんなわけないでしょ!」

実際、桐生の右手は普通のそれではなかった

桐生「まあ、そんなに勝負したいなら、何も喧嘩だけが方法じゃねえ」

御坂「どういうことよ」

桐生「ついてこい」

ゲーセン

昆虫王者メスキング!

御坂「えっ?なにこれは」

桐生「メスキングだ」

メスキングだった

御坂「は?」

桐生「こいつでケリをつけよう」

昆虫王者メスキングとは、昆虫の妖精を自身のカードで強化し、ジャンケンの方法で技を出し合う奥の深いゲームである

桐生「心配するな、カードは俺が持ってる」

御坂「いや、そうじゃなくて」

桐生「それじゃあいくぞ」

御坂「ちょ、まっ」

桐生「お前がクイーンだ!」

桐生は御坂を倒した

桐生「ふっ、熱いバトルだったぜ」

御坂「そ、そうかしら」

御坂(よくわからないけど、とりあえず負けたわ…)

桐生「じゃあな、俺は学校に行く」

御坂「待ってよ!」

桐生「ああ?まだ何かあるのか」

御坂「私がしたいのはこういうのじゃなくて」

桐生「じゃあなんなんだ」

御坂「もっとこう、互いの能力をぶつけ合うと言うか」

御坂は腕っ節の比べ合いがしたいということを説明した

桐生「だから、それは出来ないと言ってるだろ」

御坂「なんでよ!」

桐生「なんでもだ、じゃあな」

桐生は学校へ向かった

補習を終え、寮に戻ると

桐生「ん?どうした」

倒れている禁書を見つけた

ステイル「全く、面倒をかけてくれる」

桐生「なんだ?お前」

ステイル「お前とは失礼だね、君に名乗る名はない」

桐生「お前がやったのか?」

ステイル「違うし、やった本人もこうなるとは思ってなかったと思うよ」

桐生「なんだと?」

ステイル「まさか、歩く教会が破壊されてるとは思わなかったからね」

そういえば、桐生は間違えて禁書に触れてしまい服を木っ端微塵にしていたのだった

桐生「いや、とりあえず救急車を呼べ」

ステイル「それは出来ない」ら

桐生「なに?」

ステイル「事情が少し厄介なんだ」

桐生「いや、死んじまうだろ」

ステイル「聞き分けないなら死んでもらう!」

『ステイル=マグヌス』

ステイルは火球を飛ばした

桐生「ぬ」

それをサイドステップで避け、ステイルの元へ駆けていく桐生

ステイル「なに?それなら…」

ステイルはさらに十字架の炎を投げつけてきた

桐生「はっ」

それを右手で弾き、下に潜り込む

ステイル「はっ」

伝説スタイル 極

桐生「ぬん!」

低い姿勢から掌底を顎に打ち上げ、ステイルの体ごと宙に遊ばせる
さらに、着地する前に張り手を一発、二発、止めにに三発目を耳に打ち付けると、そのまま振り抜きステイルを地面に叩きつけた

ステイル「があ」

経験値 5000

ステイルを叩きのめした桐生は禁書を吉野家へ連れて行き、牛丼を食べさせた。すると禁書は全回復した

終わり

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