【ワールドトリガー】冷見「解散……しちゃうのかな?」【二宮隊の夏】 (52)

1.止まない雨

「確か、あの日もこんな激しい雨だったね……」

二人の頭上を覆う暗雲と、そこからたたみ一畳大の屋根に叩き落とされる無数の鉛玉によって、更に強められた重苦しい空気。その物理的にも心理的にも湿り気を帯びた空気の息苦しさに耐え切れず、僕は咄嗟の言葉を発した。が、話終える前には既に二人を取り巻く、目には見えないモヤが、更に重量を増したことを僕は自覚していた。

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「…………うん。」

長い沈黙のあとでひゃみさんが目を伏せたまま発したのはそれだけだった。

僕こと辻新之助とひゃみさんこと氷見亜季はボーダー本部からほど近いバス停で帰りのバスを待っていた。

「あの日」というのは、僕とひゃみさんが所属する二宮隊のスナイパー、はとさんこと、鳩原未来先輩の失踪が発覚した日のことだ。

この事件によって、僕たち二宮隊は3週間の謹慎を受けた。と言っても、処分が決定する迄の間ボーダー本部への立ち入り禁止と、防衛任務の免除を受けただけで学校へは普通に通った。そして、今日、晴れて謹慎が解けた二宮隊に待っていた処分とは、B級への降格という余りに重いものだった。

永遠に感じられた3週間を終え、ようやく取り戻せた至福の時間が重苦しいものとなるのは必然と言えた。

「まだ、梅雨入りしてないのに、今月は本当に雨多いよね」

鬱陶しい雨音がまとわりつくなか、ようやく顔を上げたひゃみさんの笑顔は眩しかった。でも、それが努めて明るくしようと、振り絞られた笑顔と言葉だったことは、かすかに赤味がかった瞳を見れば明らかだった。

言いしれない後悔が僕を襲った。先の無神経な発言だけではない。こんな時にも拘らず、いやこんな時だからこそ、早くひゃみさんと二人になりたいと思っていたつい先刻迄の自分に対する後悔だ。

その一方で、自分になけなしの笑顔を向けている健気で儚い彼女を強く抱きしめたいという場違いで発作的な思考も同時に抱いては、より一層後悔を深めるのだった。

「……辻くん?」
彼女の心配そうな表情が、彼女を無言のまま見つめているという現実に引き戻させ、僕は慌てて顔を背けた。しかし、その照れ隠しも無駄であろうことは、耳の先に迄伝わっている頬の熱が物語っていた。それを知ってか、或いは本当に何も気づいていないのか、彼女は、

「辻くん。熱があるの?もしかして、雨に濡れたんじゃない?」と聞いて来る。何れにしろ彼女の気遣いが有難かった。

「……熱だな、確かに、」

何の熱かは言わなかった、いや、言えなかった。彼女の心配そうな表情に耐え切れず、僕は椅子から立ち上がり、言った。
「あ、バス来たよ」
煙のような雨のカーテンをヘッドライトの光でゆっくりと裂きながら白いバスはやってきた。

当然というか、いつも通りというか、バスの客席には誰も乗っていなかった。それもそのはず、ボーダー本部基地周辺には民家なんて一つもないのだから。よって、バスの利用者は警戒区域外と基地とを往来する人間、つまりはボーダー関係者に限られていた。

しかしながら、成人の本部職員は自分のアシがあるし、アシのない、戦闘員の大半をしめる学生達もチャリ通を好んだため、実際にバスを利用しているのは、蓮乃辺市に住む自分やひゃみさんのような自宅から本部基地がかなり遠い学生の一部だけだった。

僕はいつも通り奥から2番目の奥側の席に座り、ひゃみさんもいつも通りその隣である通路側の席に座った。

肘を窓の桟にかけ、頬杖をついて窓の外を見る。と言っても、激しく打ち付ける雨がその視界を遮るのだが。

お互いが根っからの口下手、というより口数が少ない方なのでバスの中では特に世間話に花が咲くということもない。隣り合い、ただゆらゆらと揺られるだけの時間が流れる。ただそれだけの短くて、静かな時間、だが、それこそが今の僕の全てだった。

ただし、普段ならば心安らぐこの沈黙の間が、今日は苦痛の種だった。

「解散……しちゃうのかな?」
そのか細い声はいつになく震え、その眼差しは焦点を逸していた。

予想もしていなかった……といえば嘘になる。僕の知る限り、今迄ボーダー隊員の中で重要規律違反になった隊員はいないし、A級からB級に降格したチームなんて聞いたこともない。今しがた作戦室からの退去に勤しんでいた隊員達の絶望感が織りなす雰囲気は今思い出しても吐き気を催すほどだった。

「どうしたら良かったのかな……?何が間違ってたのかな……?」

彼女はぽつりぽつりと呟く。前を見据えているようで、何も見ていないようにも見える彼女は、果たして自分に問いかけたのだろうか、それとも彼女自身?応えるべきか、或いは何と応えるべきか決めかねる間に彼女は続ける。

「未来先輩は優しかった……強かった……いつも誰よりも気を配って……誰よりも皆の役に立とうとして……誰よりも努力してた……」

「そんな先輩に、私は甘えてばかりで……頼ってばかりで……先輩の悩み……辛さ……弱さに気付いてあげられなかった……」

「違うな……気付いた気になってた……少しでも力になれていると思ってた……」

「でも本当は……」


ひゃみさんの瞳から大粒の涙がぽろぽろと零れ落ちる。僕の頭の中では種々の想いが反響しあい、交錯しあい、それが言葉に結実することは遂になかった。ただただ異様に喉が渇く。

たとえ何が犠牲になったとしても、1番に護りたい人。その子が目の前で泣いているにも拘らず、僕は果てしなく無力だった。

「やめてください!」

ひゃみさんが声を荒げるのを見たのはそれが初めてだった。

事件は1時間ほど前に起きた。前述の通り二宮さん、犬飼先輩、僕、ひゃみさんの四人は退去を命ぜられた作戦室の整理を、皆一言も交わさずに黙々と、いや鬱々と行っていた。とは言うものの、(今となっては皮肉でしかないのだが)二宮隊の作戦室はそのシンプルさでA級1位と噂されるほどである。各々のちょっとした私物を段ボールにしまえばそれで終わりである。僕がちょうど、プレシオサウルスの模型を緩衝材(いわゆるプチプチ)で包んでいる時だった。


「ドサッ」

無音の室内で突如発された無造作な音は、ほか三人の注目を集めるには十分だった。みると、二宮さんが大きなビニール袋に鳩原先輩の私物を乱雑に入れていた。

「何……してるんですか?」

ひゃみさんの顔は引きつっていた。二宮さんは、その手を止めることなく、振り返りもせずに吐き捨てるように言い放つ。

「見ての通りだ。」

その刹那だった。

「やめてください!」

室内の時間が止まったのがはっきりと分かった。どうやらそれは二宮さんも犬飼先輩も一緒だったらしい。我に帰ると、目を見開く3人に背を向け、部屋を掛け出るひゃみさんの後姿があった。

「……あ~、あとは俺がやっとくから、辻ちゃんはもう帰りなよ」

犬飼先輩である。

「え、でもー

「いいから、いいから」
そう言って不気味な笑みを浮かべながら、先輩は僕の頭をホールドし、耳元で囁いてきた。

「ひゃみちゃんのフォロー、ヨ・ロ・シ・ク☆」

「ちょっ、犬飼先輩、」

顔を赤らめる僕の背中を先輩はグイグイ押してきて、とうとう僕は部屋の外に押し出された。

「おつかれ~」

「お疲れ様です。」

ニヤニヤする先輩に、不機嫌を装った挨拶をしながら部屋を後にする。不思議とさっきまでの陰鬱な気持ちが和らいでいたのは、先輩のお陰かもしれない。

その足で僕は迷い無く玄関を目指して走る。玄関の前にはふらふらと生気無く歩くひゃみさんの姿があった。彼女は外の激しい雨にすら気付いていないのだろうか、傘すら持たずに、自動で開いた扉から出ようとした。

その足で僕は迷い無く玄関を目指して走る。玄関の前にはふらふらと生気無く歩くひゃみさんの姿があった。彼女は外の激しい雨にすら気付いていないのだろうか、傘すら持たずに、自動で開いた扉から出ようとした。

ほとんど反射的だった。僕は一気に彼女に駆け寄るとその左腕を?んで引き止めていた。彼女は驚いた顔をこちらに向けたが、僕自身もまた、自らの行動に驚愕していた。混乱する司令塔が、から回る口にやっとのことで発させた言葉は、

「……か、かぜ、ひくよ」

だった。

今、思い出しても、あの時と同じように顔が火照る。曇天による仄暗い車内の中で僕はふと、左肩に微かな重みを感じた。目を移すとひゃみさんは僕の肩に頭を預けて、寝息をたてていた。僕は身体を硬直させ、より一層頬を赤らめるのだった。

熱を冷ますべく再び窓の外に目をやる。
雨は、まだ止まない。



辻 新之助

年齢 16歳
誕生日 8月16日
身長 178cm
血液型 B型
星座 ぺんぎん座
好きなもの 恐竜・シュークリーム・ バターどら焼き

もぎゃwwwスレタイでヒロインの名前間違えるとか…
続けます

週明けの学校初日昼休み、僕と彼は校舎屋上のフェンス前に立っていた。頭上には三日ぶりの青空が、フェンス越しには澄んだ空気に包まれた平穏な街が広がる。

彼の名は、奈良坂透。三輪隊所属のNo.2スナイパーだ。彼と親しくなったのは高校に入ってからだったのだが、最近漸く、彼が巷で言われているような真面目一辺倒な人間ではなく、愉快な面も持ち合わせていることが分かってきた。

もっとも彼自身にその自覚があるのかは依然分からない。

きつく口止めされてはいたが、今回の降格事件のいきさつを僕は彼にだけ打ち明けた。

透はその端正な顔を空に向け、何かを思案しているようだった。やはり、スナイパーの後輩として、透は透で鳩原先輩に対する思いがあったのかな?なんて考えながらその表情を伺おうとした時ー

ふと、視線をグラウンドに落とすと、無数の水溜りが五月晴れの太陽を反射してキラキラと輝いていた。彼が跳び箱に敵意を向けているのは、この水捌けの悪いグラウンドにあった。

何の事はない。4時限目の体育の授業が透の好きな持久走から、体育館での跳び箱・マット運動に変わった、ただそれだけのことだった。いつも球技や運動関係が槍玉に上げられるところが、できる文科系男子の透らしかった。

「また新たな真理に到達したね。でも、そうするとマット運動のコンセプトだって謎じゃない?」

「いや、マット運動には匍匐前進を始め、軍隊の鍛錬には不可欠な移動法や緊急回避の術が多く含まれている」

どうやら不得手の類でも、自らが価値を認めるものについては彼の照準から外れるようだ。

「バク転宙返りで緊急回避?」
僕は問う。

「荒船先輩だったら、やるかもしれない。」

その答えに思わず笑ってしまった。僕に振り返った彼の口元もまた、ニヤリと緩んでいた。

「やっと笑ったな」

そう言って彼はしゃがみ込むと、空になった弁当箱の一段目の箱をどかし、二段目の箱に隠された、更に新たな黄緑色の箱を取り出す。バリバリと丁寧に箱を開封し、中袋を開けると優しい甘さが僕の鼻腔にまで届く。中袋に入ったチョコ菓子を外箱の中に全て移し替えるのが彼のスタイルである。

そうして、漸く一つめのソレは彼の口へと運ばれた。

「雨後のたけのこは格別だ」


これは確信犯だな。そう、僕は解釈した。

2.雨後の筍ー完ー

奈良坂 透

年齢 16歳
誕生日 9月14日
身長 177cm
血液型 AB型
星座 おおかみ座
好きなもの チョコ菓子・お茶

もう続きないのかな?

その日の放課後、僕は本部基地に向かった。本当は昨日行くべきだったのだけれど、生憎おとといの晩から本当に熱を出してしまった僕は、昨日は一日中ベッドの中で過ごした。

僕は徒然なるままに、二宮隊の作戦室にむかった。両側に開いたドアの先には、もう、先日までの面影を残す物は一つもなかった。その殺伐な迄に物寂しい空間に耐えきれず、僕は部屋の照明を消して、室内に足を踏み入れる。闇の中で僕の瞳は少しずつ、その部屋の姿形を映し出していく。それは幻覚なのか、それとも記憶の投影なのか、あの日の会話、あの日の出来事、あの日の思い出までもが次々と暗闇に映し出されていく。ひゃみさんとはとさんのくすくす笑い、犬飼先輩の笑い声、二宮さんの溜息混じりの苦笑。何も無いこの部屋はしかし、未だ二宮隊の残り香で溢れていた。

ゴゥーン

扉から通路の灯りが漏れこみ、部屋は再びその荒涼とした空間を露わにした。

「辻ちゃん、どうした?」

扉の前に立つ犬飼先輩は、僕の不審な行動に、驚くでもなく、咎めるでもなく、飄々とそう言った。

「で、どうだった?あの後。うまくフォローできたの?」

「分かってて言ってますよね?それ。僕は犬飼先輩みたいなスキルを持ち合わせていませんから。」

「ん?何か嫌味っぽく聞こえるんだけど?」

「本心ですよ。僕も伝えたいことぐらいハッキリ言えるようになれたら…」

「大丈夫だよ。辻ちゃんは器用だから、いつかはきっと女の子とも上手く会話できるって!」

「いいですよね、先輩はポジティブで…」

「あ、今のは絶対嫌味だよね」

他愛ない会話を交わしながら本部の長い廊下を歩く。犬飼先輩がポジティブだというのも決して嫌味なんかじゃない。現にその明るさに今日もまた僕は救われていた。と、同時に、あの日のひゃみさんを前にして何も出来なかった自分の無力さを改めて思い知らされることとなった。


「…それはそうと…あの後…二宮さん…どうしてました?」

恐る恐る尋ねると、先輩は足を止め、その顔からは笑みが消えた。

犬飼先輩の表情は普段からは想像もつかないほど暗かった…

「うちの隊長…ボーダー、辞めるってよ」

頭が真っ白になる、とはまさにこのことだろう。同時にそれは視界をも真っ白に染めあげ、尚且つグラグラと視野を揺する。まるで世界が崩れていくような…



「なんちゃって、ビックリした?」

「……………………………」

「……………………アレ?」

「……………………ッ!!?」

思考が追いつくまでに30秒は要してしまった。

「ハハ、ごめんごめん!洒落にならなかったね。」

全くだ。不謹慎な事この上ないし、第一、冗談で寿命を縮められたらたまったもんじゃない。僕は悪びれもせずに笑う犬飼先輩を詰問代わりに鋭く睨む。すると先輩の笑顔は霧消し、再び真面目な表情が現れる。今度は騙されない、と怪訝な顔を崩さない僕を見据えて先輩は言った。

「隊長さ、辻ちゃんと同じ事してた」

何のことだろうか。首を傾げる僕に対して先輩は続ける。

「全部の荷物をまとめ終えて、そいつを新しい部屋に運ぼうってなったときにさ、隊長が俺に言ったんだ。すぐに行くから先に部屋に行っててくれって。仕方ないから荷物を俺1人で部屋に運んでずっと待ってたんだけど、隊長はいつまでたっても来なかった。心配になって探しにいったらさ、」

「ずっと…あの部屋にいたんですか。」

「うん、それも辻ちゃんと一緒で、真っ暗にしたままでね。」

ああ、これでさっきの犬飼先輩の反応に合点がいった。

「隊長はああ見えて誰よりもチームの事を愛してたんじゃないかな。まあ、自分が作ったチームだしね。けど、」

先輩はそこで一呼吸間を開けた。

「だからこそ、誰よりも今、傷ついてるだろうし、誰よりも辛いだろし、そして誰よりも悔しいんだろうね。きっと、」

二宮隊の新たな作戦室は、前の部屋よりも窮屈に感じられた。実際、給湯室のスペースがなくなっているので、間取りが少なくなっているのは事実だ。しかし、僕が感じる、この部屋の閉塞感の原因はそれではない気がした。


簡単に部屋の説明をすると、縦長の部屋が"円"の漢字状に三分割されており、まずドアから入ってすぐの一番大きな部屋が四つの椅子を備えたテーブルを有するリビングだ。その奥には二部屋存在し、そのうち左側が四つのベッドを備えたベイルアウトルーム、右側が中央にデスクを、(入口ドアに対して)奥の壁に各隊員の私物が鎮座する棚を有するオペレータールームとなっている。


簡単に部屋の説明をすると、縦長の部屋が"円"の漢字状に三分割されており、まずドアから入ってすぐの一番大きな部屋が四つの椅子を備えたテーブルを有するリビングだ。その奥には二部屋存在し、そのうち左側が四つのベッドを備えたベイルアウトルーム、右側が中央にデスクを、(入口ドアに対して)奥の壁に各隊員の私物が鎮座する棚を有するオペレータールームとなっている。


模型を眺める先輩の目は輝いている。二宮隊に犬飼先輩が居てくれて本当に良かったと思う。もし先輩が居なかったとしたら、今頃このチームは…

ふいに現実に引き戻されてしまった僕は、薄れ始めていた息苦しさを再び実感した。私物棚の横、部屋の片隅には未開封の段ボールが積んである。多分、鳩原先輩のものだろう。

(解散…しちゃうのかな?)

ひゃみさんの震え声が蘇る。これから二宮隊はどうなるのだろう。再び視野が白みだす。






ひゃみさんの震え声が蘇る。これから二宮隊はどうなるのだろう。再び視野が白みだす。

「辻ちゃん、大丈夫?」

急に固まった僕の顔を除きこみながら、先輩は問いかけてきた。慌てて僕は取り繕う。

「いや、ちょと思うところあって…そう言えば犬飼先輩、来シーズンのランク戦って僕たち…」

「ん~どうだろうね。なんか隊長には聞き難いし、今夜辺り東さんに確認しとくよ。あっ、そうか、もう来週か。」

「今週末ですよ。」

先輩はスマホを取り出し日付けを確認している。

「あ、ホントだ~、辻ちゃんナイス。何か3週間も開くと色々と感覚狂うな~、ね!辻ちゃん、」

荷物をまとめつつ応じる。

「はい、だから今から取り戻してきます。」


「行ってらっしゃい…と言いたいとこだけど、今日はやめといた方がいいと思うよ」

今にもオペレータールームを出ようとしていた僕は足を止めざるをえなかった。


「?いや、仮にランク戦が無くても、もう三週間も間が開いちゃったから、早く感覚を戻したいんです。」

「だよねー、それじゃあ仕方ないよね」

何か腑に落ちないものを感じながら、僕はオペレータールームを後にした。

「?それじゃ、お先失礼します。」

「GOODLUCK!」

先輩はまたぞろ不気味な笑顔を見せていた。



3.残香ー完ー

犬飼 澄晴

年齢 18歳
誕生日 5月1日
身長 176cm
血液型 AB型
星座 ねこ座
好きなもの 飛行機・ホットドッグ・ぶどう

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