未来「静香ちゃんはタラシ。間違いないね!」 (58)

アイドルマスターミリオンライブの春日未来×最上静香(みらしず)のssですが他のキャラの絡みもあります。

誤字脱字あるかも。
キャラ崩壊あるかも。
ガバガバ設定あるかも。

未来「静香ちゃんの浮気者!」の続きです。
未来「静香ちゃんの浮気者!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455624894/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1479218971

静香「…………」

未来「……あのー静香ちゃん。話……聞いてた?」

静香「聞いてたわよ」

未来「じゃあなんで無視するのー! 静香ちゃんはタラシなんだよ。ちゃんとわかっているの?」

静香「…………」

静香「……ねぇ、未来」

静香「ちゃんと……考えてから発言してくれないと、困ります」

未来「し、静香ちゃん? 目が笑ってないから怖いんですけど……」

静香「私がタラシ? ……からしと間違えて言ったとしても、全然面白くないから」

未来「なにそれダジャレ? 静香ちゃん相変わらず面白くないダジャレだねー。アハハハハッ!」

静香「……どうやら今日の未来は」

静香「叱ってもらいたい気分なのね、仕方がないわ。」

静香「未来の悪ガキ精神を祓うまで叱ってあげるわ。感謝しなさいね」

未来「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

静香「……で、私がタラシってどういうこと?」

未来「最近の静香ちゃんって、タラシなんだもん」

静香「……もしかしなくても、私にタラシって言いたいだけでしょ?」

未来「なんでわかったの!? 静香ちゃんサイキックモガミン!?」

静香「そのネーミングセンスはともかく、なんとなくよ」


静香「というか、タラシにタラシって言われたくもないんですけど」

未来「それ前も似たようなこと言っていたよね」

静香「そうね。前にも言ったけど、未来は相変わらず愛が感じられないし」

静香「誰にでも大好きってみんなに言っているんだわ」

未来「……そんなことないもん」

未来「静香ちゃんにちゃんと愛を感じられるように勉強したんだから」

静香「そんなことより未来は勉学に励んだ方が良いわよ。この前のテスト、悪かったでしょ」

未来「またお母さんみたいなこと言わないでよ!」

未来「それとも何? 静香ちゃんは私の本当のお母さんなの!? だからお母さんみたいなこと言うんだ!」

未来「え、だったら今のお母さんは何者なの!? あのお母さんは誰?」

静香「本当のお母さんに決まっているでしょ」

静香「聞くだけ無駄な気がしなくもないけど、愛を感じるような勉強って何を学んだの?」

未来「それはね!」

未来「とりあえずわかんないからネットで調べたの」

静香「未来がネット……」

未来「静香ちゃん、私そこまでバカじゃないよ」

静香「ごめんなさい。でもネットね……そんなんでわかるものかしら?」

未来「うん、わかんないし答えは見つからなかった」

静香「駄目じゃないの!」

未来「でもね、これだって言うのは調べてみてわかったの」

未来「静香ちゃんに誤解されず、確かな愛を感じられるようになるには」

未来「クレイジーサイコレズになればいいってことをね!」

静香「どうしてそうなったのよ!」

未来「静香ちゃん、私がクレイジーサイコレズになれば、愛を疑わずにいられるよね」

静香「その前に人間性を疑うわ」

未来「どうしてそうなるの!? 静香ちゃんは確実な愛を与えらても嬉しくないの!?」

静香「そんな風に与えられても嬉しくないし、悲しくなるわよ!」

静香「なんで愛を感じるために検索して、たどり着いた答えがクレイジーサイコレズになっちゃうのよ!」

未来「え、あ、あい……愛って調べたら……これがピーンと来たから、これなの、かなって」

静香「ないわよ」

未来「カタカナでかっこよくない?」

静香「怖いとは思うわね」

未来「静香ちゃんがクレイジーサイコレズになっても、私はかっこいいと思うから」

静香「なる前提で言わないで」

静香「一応聞くけど、意味も調べているんだよね」

未来「調べたよ! 静香ちゃん女の子だから問題ないよね!」

静香「問題あり過ぎるわよ!」

未来「静香ちゃんのこと好きだし、ずっと一緒にいたいけど、恋しているわけじゃないんだからね」

静香「その言い方だと意味深長に聞こえるけど……そうであってほしいわよ」

未来「……愛ってなんだろうね」

未来「恋することなのかな……」

未来「…………」

静香(なんで私の方へ見るの?)

静香「ねぇ、もうやめにしない?」

未来「そうだね。画像検索で調べたんだけど、あんな風にはなりたくないなって」

静香「ならどうしてそんな話をするのよ」

未来「都合良いところだけ参考にして、静香ちゃんが言う愛を感じられたらいいなーって」

未来「それでどうかな静香ちゃん。少しは伝わったかな?」

静香「その努力は認めるから、そんなキャラにならないでね。なったら私泣いちゃうから」

未来「で、なんの話をしたんだっけ?」

静香「私がタラシとか言っていたけど、未来のほうがタラシって話」

未来「それは違うんだな~」

静香「何を思ってそんな風に言ったのかはわからないけど」

未来「あれ、スルーなの? 静香ちゃん、聞いて」

静香「私は未来が思っている以上に言いたいことがあるからね」

静香「言ってもきりがないから今日はやめとくけど」

静香「それで何か戯言が聞こえた気がしたけど、何か言った?」

未来「ざれごと!? 静香ちゃん酷いよ!」

静香「また話が逸れるから、言いたいことがあるなら言ってちょうだい」

未来「あ、そうだよ! また静香ちゃん浮気したでしょ」

静香「その言葉を使うなら、未来は不倫ばっかりする魔性の悪女よね」

未来「そんなことないもん!」

静香「それで私は誰に浮気しているっていうのよ」

未来「志保」

静香「絶対にない」

未来「静香ちゃん、そんな即答で否定しなくても……」

静香「いいのよ。逆の立場なら同じ反応をしているに違いないわ」

未来「ほら! そういうところがイチャついているんだよ! そういうことを自覚して!」

静香「そんなことでイチャついているって言えるのなら、何を言ってもそういうことになるじゃないの」

未来「え、常日頃からイチャイチャしているの?」

静香「そういう意味で言ったんじゃないわよ」

未来「とにかく、静香ちゃんは志保に」

静香「志保なんかと浮気しても何も得ないから。それで何が羨ましいのかを言いなさいよ」

未来「あ、うん……」

未来「この前、志保と一緒にランニングしていたよね」

静香「この前って、いつのこと?」

未来「アイドルフェの前」

静香「あー……あの時の」

未来「走りながらイチャイチャしていた」

静香「どう見てあれをイチャイチャしていると思えたのよ」

静香「というか、なんで未来がそのことを知っているのよ」

静香「未来にそんな話はしていないはずよ」

未来「未来だけに、未来を見たからね!」

静香「あっそう」

未来「静香ちゃ~ん、そこはつっこんでよ~」

未来「そういうことだから、私もやってみたい」

静香「好きでやっているわけじゃないし、喧嘩しても基本的に良いことはないし」

静香「未来が求めるものはないと思うよ」

未来「そんなことないもん!」

未来「私、志保みたいに、静香ちゃんといっつも喧嘩することないんだもん!」

静香「だから、好きでやっているわけじゃないんだって」

静香「それに志保と喧嘩しているのは、志保がいつもツンツンしていて、突っかかってくるのがいけないのよ」

未来「じゃあ、私も志保みたいにツンツンして突っかかってくればいっぱい喧嘩できるんだね」

静香「未来の目的は私と喧嘩することじゃないでしょ」

静香「それと未来は志保になれないから無理よ」

静香「というか、志保にならないで。本当にならないでね」

未来「し、静香ちゃん、そんな必死そうで悲しそうな顔で言わなくても……」

静香「未来には志保にないものがあるから、気にすることはないと思うんだけど」

未来「……うん……」

静香「志保と比較しないで、自分を誇っていいのよ」

静香「それに……そういう、未来が…………私は……」

静香「す、好きだから……」

未来「あ、ごめん静香ちゃん。ちょっと考えことしてた。さっきなんて言ったの?」

静香「…………未来のそういうところが嫌い」

未来「なんで怒っているの!? あ、喧嘩ね! よし、かかってこい静香ちゃん! 私は負けないよ!」

静香「なんか勘違いしているけど、喧嘩して殴り合っても、残るのは痛みと憎しみしか残らないわよ」

未来「い、イチャイチャは?」

静香「あるわけないでしょ」

未来「じゃあ、今からしようイチャイチャ」

静香「恥ずかしいから嫌」

未来「はい! そういうことで」

未来「静香ちゃんと志保が走っていたところへやってきました!」

静香「なにその、旅番組のオープニングの入り方」

未来「そして今回はなんと、ゲストが来ています! 志保、どうぞー」

志保「…………」

未来「…………カメラ回っているよ」

志保「子供でもわかる嘘ついても騙されないから、どこにもないじゃない」

未来「そこはのってきてよ~」

志保「嫌よ。それに私、そういう茶番に乗ってくるようなキャラじゃないから」

静香「……ごしゅPとか言っていたくせに」

志保「何か言った?」

静香「い、いえ何も」

静香「それで……なんで志保がここにいるの?」

志保「それはこっちが聞きたいわよ。未来に無理矢理連れてこられて、何なの?」

静香「私も詳しくは聞かされていないけど……おおよそ把握はできるわね」

未来「えっとね、静香ちゃんと志保のせいでここにやって来たんだよ」

志保「はぁ……」

静香「気持ちはわからなくはないけど、そんな露骨に面倒そうな顔しないの」

志保「本当に私が必要なの?」

未来「うん! そのために志保をここに連れて来たんだよ! 志保がいないと、成り立たないからね」

志保「……で、未来はここで何をするの?」

未来「静香ちゃんとイチャイチャ」

志保「二人っきりでやりなさいよ!」

志保「帰る」

未来「なんで帰っちゃうの!?」

志保「私には関係ないし、私がいなくてもいいことだから。それじゃあ」

静香「待ちなさいよ、志保。最後まで聞いてから判断しなさいよ」

志保「聞くだけ無駄」

静香「未来は志保が必要だって言っているんだから、付き合ってくれてもいいじゃないの」

志保「そんなことないはずよ」

静香「もう! 例え志保にとっては関係ないことだろうけど、最後まで付き合う気はないの!?」

志保「……じゃあ静香は関係ないカップルに呼び出されて」

志保「今から俺達はイチャイチャするって言われて、最後まで付き合うって言うの?」

静香「……ごめんなさい」

志保「わかればいいわよ」

静香「それでも最後まで聞いてから判断してよね」

志保「……わかったわよ」

静香「と言っても、どうせ八割ぐらいは断りそうだから」

静香「余程のことがない限りを除いて、付き合ってもらうからね」

志保「予想できたけど、結局そうなるのね……」

未来「でも、何だかんだで付き合ってくれる志保好きだよ」

志保「……どういたしまして。仕方なく付き合っているだけだけど」

静香「…………ふーん」

志保「……そんなに睨むことないじゃない」

静香「別に睨んでないわよ」

静香「ただ、結局受け入れるのなら最初から付き合ってくれればいいじゃないと」

静香「この人面倒だなって思っただけよ」

志保「貴女も大概だけどね」

未来「でね、本題に入るんだけど。この前、静香ちゃんと一緒にランニングしていたよね」

志保「……いや、ないから」

未来「あるよ! アイドルフェの前」

志保「いや、なにそれ」

静香「この前やったアイドルフェスティバルのこと」

志保「あー……そのことを言っているのね」

未来「二人で走りながらイチャイチャしていた」

志保「一人で走りたいのにそれを邪魔してくる静香を見て、どこをイチャイチャしていると思えたのよ」

未来「……静香ちゃんと同じことを言ってる」

静香「いや、未来も逆の立場だったら同じこと言うわよ、それは」

未来「そういうことだから、私も志保みたいに静香ちゃんと走りながらイチャイチャしたいの!」

志保「……この際、いなかった貴女が何故それを知っているのかは置いとくとして」

志保「これ本当に私必要ないでしょ?」

志保「二人で仲良く走っていればいいじゃない」

静香「私もそう思うわ」

静香「志保なんか誘っても断るもんね。未来と違って断りマンだからね」

志保「なんでこの流れで私に喧嘩売っているのよ」

未来「だって! 私は志保みたいに静香ちゃんと喧嘩したいんだもん!」

志保「好きで喧嘩しているわけじゃないし、喧嘩しても良いことなんて基本的にないからやめてほしいわね」

静香「貴女がいちいち突っかかってくるから始まるんじゃない」

志保「うるさい」

志保「というか、未来も静香と喧嘩することぐらいあるじゃないの?」

未来「でも走りながら喧嘩したことないんだもん!」

志保「そのこだわりは一体なんなのよ」

静香「……私に対する愛?」

志保「それ自分で言って恥ずかしいと思わないの?」

静香「自分で何を言っているのこいつとも思ったわ」

志保「というか、喧嘩が苦手そうな未来が求めているものはないと思うけど」

志保「それでもやってみたいと思うの?」

未来「うん」

志保「……わかったわよ」

志保「こんなことで時間食いたくないから、さっさとやるわよ」

未来「おー!」

静香「何だかんだ言いながら自ら進んでやるのね」

志保「そうでもしないと、話が進まないでしょ」

静香「それもそうね」

未来「それじゃあ、皆でレッツゴー!」

数分後

静香「…………」

未来「…………」

志保「…………」

未来「…………あれ? 何も起こらない」

未来「ちょっと二人とも! なんで喧嘩しないの?」

静香「何って言われても……やっぱり喧嘩する理由も必要もないからかな」

静香「珍しく志保が一緒に走ってくれているんだから、このままでいいかなって」

志保「一人で走っても静香が邪魔してくるし、振り切ろうとしても追ってきそうだし」

志保「それらを含めて、結局は私の意志も無意味になるのでしょうね」

志保「だったら私は私のペースで走ればいいし、勝手にすればいいのよ」

未来「ちょっと話が違うよー!」

静香「もう三人でランニングすればいいんじゃないかしら」

未来「もう! だったら二人に悪口言って怒らせてあげるんだから」

静香「どうしてそうなるのよ」

未来「志保のバーカバーカ! やーい、志保のNOマーン!」

志保「スマホ志保マーン、静香ちゃんはうどんばっかりにんげーん!」

志保「……静香、あの語彙力のないバカ犬どうにかしなさい。飼い主でしょ」

静香「放っておいてもいいんじゃないかしら。悪口に聞こえないし」

未来「うーん……あ! だったら勝負しようよ」

静香「勝負?」

未来「誰が一番先頭で走っているか勝負だよ」

静香「急にどうしたのよ」

未来「二人ともやる気ないし、ただ走っているのもつまらないから勝負」

未来「勝ったほうが何でも一つ言うことを聞くっていうので」

静香「やる気もなにも、喧嘩にやる気とかあるの?」

静香「それにマラソンしているわけじゃないから、勝負する必要があるのかしら」

未来「……私が勝ったら、志保とイチャイチャするからね」

静香「冗談じゃないわ!」

志保「ちょっ、待ちなさいよ、静香! そんな安い挑発に乗ってどうすんのよ!」

静香「安い挑発ですって。あんたに何がわかるの!? あの子は本当に誰にでも大好きって言っているのよ!」

志保「そんなマジな顔して言わなくてもいいじゃない。悪かったわよ」

静香「そういうわけだからこの勝負、負けるわけにはいかないの」

静香「この勝負に勝って、私が未来のこと一番わかっていることを証明させるために!」

志保「はぁ……」

静香「……どうでもいいって思っているわね」

志保「好きにしたらいいと思っているわ」

未来「でへへ、静香ちゃん照れるよ」

未来「でもね静香ちゃん。それだったら私の方がわかっているからね!」

未来「だから、私も負けないからね!」

静香「望むところよ!」

未来「静香ちゃん、大好きだー!!」

静香「お、大声で言わないでよ、恥ずかしい!」

志保「…………」

志保「なんなのよ、この茶番」

志保「……というか、誘っておいて私を置いて行くとか」

志保「あり得ないんですけど!」

茜「う~ん、今日も良い天気。太陽も茜ちゃんを祝福しているね~」

茜「……と言ったところで一人で前回の再現はできたかな」

茜「いや~未来ちゃんがモガミンとしほりんと競い合うのを再現したいって頼まれた時はびっくりしたね~」

茜「でもこれ、茜ちゃんいらなくね?ってところでも引き受ける茜ちゃんは女神の鑑だね」

茜「そろそろ三人が来る頃だし、茜ちゃんも頑張って再現しちゃうぞー」

茜「やや。あれは未来ちゃんとモガミンとしほりん?」

茜(本当はちょっと前から見えていたけど)

茜「やー! 未来ちゃ」

未来「だいたい静香ちゃん志保とユニット組過ぎだよ! 静香ちゃん達だけ二曲目なんてずるい!」

静香「志保とはブルーシンフォニーでしかないし、そういうのはプロデューサーに言いなさいよ!」

志保「それ何回目なの? というか、私の横で痴話喧嘩とかやめてくれる? どうでもいいんですけど!」

茜「ラッキーデーだ……ね……」

茜「…………」

茜「わかっていたけど、茜ちゃんこれほど勢いでスルーされたのは初めて……」

茜「いや、二度目だよ……」

茜「……にしても」

茜「青春しているね~」

茜ちゃんまた苦労人してる......
一旦乙です

>>2
春日未来(14) Vo
http://i.imgur.com/vahU53m.jpg
http://i.imgur.com/f0PSVeO.jpg

最上静香(14) Vo
http://i.imgur.com/BE1XQSj.jpg
http://i.imgur.com/fwXwtUx.jpg

>>16
北沢志保(14) Vi
http://i.imgur.com/U4JIWmU.jpg
http://i.imgur.com/n2acEO5.jpg

>>30
野々原茜(16) Da
http://i.imgur.com/GC12Gq1.jpg
http://i.imgur.com/eTLxQH5.jpg

素でブルーシンフォニーとクレッシェンドブルー間違えたので、後で補正する形にします。

志保「い、いい加減にして、いっ、いつまで続く気なの!?」

志保「主にどうでもいい、静香との痴話喧嘩!」

静香「ど、どうでもいいって、どういうことよ!」

志保「そのまんまの意味に、決まっているじゃない!」

未来「し、志保、いつまで続けたらいい!?」 

志保「質問を質問で返さない!」

未来「ご、ごめん! でも、だったら、気が済むまで……やってみたいっ!」

未来「痴話だろうと、静香ちゃんとの喧嘩を途中で投げ出したくない!」

未来「言いたいことは、全部ぶつけるから!」

静香「未来……」

静香「……こんな時、気づいたことがあってさ、言うべきことじゃないと思うし」

静香「私も、何も疑問に思わず、すぐ返答しちゃったし、今更なんだけど」

静香「志保と組んでいるの、ブルーシンフォニーじゃなくて、クレシェンドブルーだからね」

未来「……あれ?」

未来「ブルーシンフォニーって……言ってた?」

志保「言っていたわ」

志保(なんであそこに茜さんがいたんだろう……)

未来「……いや、その……ご、ごめんね静香ちゃん。でもあれだよ、あれ」

未来「夜に輝く星座のようにと夜空を煌く星のようにが似ていると同じで……」

未来「ほ、ほら、静香ちゃんもブルーシンフォニー歌っているしさ」

未来「えっと、その……」

未来「……し、静香ちゃんが大好きだー!」

志保「勢いで乗り切ろうとした!?」

静香「そ、そんなこと何度も言われても、嬉しくないからね!」

志保「あんたも若干満更そうな顔しているんじゃないわよ」

静香「私も、この際、全部ぶつけるつもりでいるから」

静香「妬いているところも、羨ましいところも、ムカつくところも全部!」

未来「かかってこい静香ちゃん!」

静香「ええ!」

志保「…………」

志保「……わかっていた。わかっていたけれど、くだらない!」

志保「初めから言っていたけど、そんなの、二人だけでやればいいじゃないの!」

志保「こんな茶番に、私を巻き込まないでっ!」

静香「そ、そういうわりにはっ、一緒に、ついて来ているじゃない」

静香「走るの、やめたらどうなの?」

志保「嫌よ!」

志保「いっつも、いっつも、常日頃からイチャイチャ、ラブラブしている甘々なあんた達なんかに」

志保「負けたくなんかない!」

未来「そ、そんな~ラブラブだって静香ちゃん」

志保「褒めてないわよ!」

静香「もう、未来ったら」

志保「あんたもにやけているんじゃないわよ!」

志保「はっ、ハッキリ言うわ、鬱陶しいのよ!」

志保「今すぐやめてもらえる!」

未来「い、嫌だ! まだ走れるし、語りたいこともたくさんある!」

静香「負けたくないって言うけど、これに関して、勝負にこだわる必要は、ないんじゃないの!?」

志保「……前も、言ったでしょ」

志保「負けるのは嫌いなの!」

未来「それって、志保も静香ちゃんのことラ」

志保「なんでそうなるのよ。そんなわけないじゃない。誰が静香なんか取ろうとしなければいけないのよ!」

静香「志保、そうだったのね……」

志保「勝手に悟っているんじゃないわよ!」

志保「ほんっと、どうでもいいことばっか言って」

静香「何よ、どうでもいいって何よ!」

志保「他人からすればどうでもいいことだと、さっきから何回も何回も言わないとわからないの!?」

静香「志保に何がわかるって言うのよ!」

未来(……ああぁ……これだ)

未来(静香ちゃんと志保がレッスン中を見た時に、胸がすごくドキドキした感じ)

未来(あの時と、ちょっと違う、と思う。

未来(歌も体もぶつかってない)

未来(ただ競い合っているだけで、自分でも何を言っているのかわかんない時とかあった)

未来(それで静香ちゃんが怒らせてしまうことになっちゃった)

未来(そうなると静香ちゃんの言う通り、良いことはなかったかもしれない)

未来(でも。だけど、このドキドキ感はこういう時にしか味わえない)

未来(だからそういうドキドキを感じられていて、隣にいた志保が……羨ましかった)

未来(……ねぇ、静香ちゃん)

未来(私もぶつけたよ。それで静香ちゃんを怒らせることになっちゃったけど……)

未来(でも、これで……)

未来(これで少しは……静香ちゃんの隣に立てたかな)

静香「ちょっと未来!」

未来「え、なに?」

静香「うどんの方が美味しいよね!」

志保「未来はうどんよりもそばが良いんじゃないの?」

静香・志保「今夜の夕食はどっち!?」

未来「いつからそんな話になったの!?」

未来「ハァ……ハァ……も、もう、げん、かい……」

静香「私も、もう駄目……」

志保「だらしない、わね……そんなんで、トップアイドルになれると思って、いるの……」

静香「そういう志保も限界でしょ……」

志保「私は、まだ走れるわ……っ!」

志保「けど、流石にもう無理……」

未来「ハァ……ハァ……みんな同時に走るのやめたから、みんな一位だね」

志保「全然、嬉しくないわね……」

志保「こうなったら、誰が一位になるまで……走り続けましょう」

静香「もう無理よ」

志保「走れないのなら、逆立ちして走ればいいんだわ」

静香「負けず嫌いもほどほどにしなさいよ」

志保「それもそうね。ちょっとどうかしてた」

未来「……ごめんね、志保」

志保「……何が?」

未来「私に付き合ってくれて……」

志保「……本当よ。無駄に体力を使ったし、横で長々とどうでもいいことを言い争って」

志保「私がいなくてもできることよね」

未来「そ、そうだったね……」

志保「でも……いいわ。もう慣れていることだし」

志保「私も久々になんかスッキリした。そいうことにしておくわ」

静香「志保……」

志保「同時に別のストレスも沸いてきた気がするけどね……主に貴女達の痴話喧嘩で」

静香「……ほんとごめん」

志保「これでわかったでしょ……」

志保「未来が求めるものなんてなかったはずよ」

志保「そして終わった今、どう感じているの?」

未来「…………うん」

未来「静香ちゃんも志保も言った通り、思っていたのと違ったところもあった」

未来「静香ちゃんと志保、言い争っているのに、綺麗じゃないのに、何故かね、ドキドキしたんだ」

未来「そのドキドキがね、グッとくるというか、なんか変な感じでさ、とにかくそのドキドキが良い感じだったの」

未来「だから私も志保のように静香ちゃんと言い争って、ドキドキする感じを確かめたかった」

静香「それでどうなったの?」

未来「ドキドキした! したけど……やっぱり言わなければよかったこともあったし、その言葉で後悔したこともあった」

未来「例えば今夜の夕食はそばの方が良いって言ったこと」

静香「もっと他にあったでしょ……」

未来「だから、そういう意味で常に静香ちゃんに対して言葉をぶつけることができる志保が……」

未来「志保が羨ましかったんだ……」

志保「…………」

未来「ご、ごめんね。何言っているのか、わかんないよね」

志保「……考え方は、人それぞれでいいと思う」

未来「え?」

志保「いろいろあって私の考えていたことが間違っていた思ったことに対して、春香さんが言ってくれたのよ」

静香「春香さんが?」

志保「人それぞれ考え方が違うから、食い違うのも当たり前だし、ぶつかり合うのも避けられない」

志保「それで私は春香さんに強い言葉をぶつけたし、そのことで伊織さんに怒られたし」

志保「私の言葉でチームの空気を悪くすることだってあったわ」

静香「……志保」

静香「わかっているのなら、もうちょっと言い方とか接し方とかなんとかしなさいよ」

志保「別にいいでしょ。相手が嫌いだから言っているわけじゃないし、思ってもないことで変に慰めても気持ち悪いだけでしょ」

静香「……確かに志保が、みんなで手をつないで一緒に走ろうって言ったら頭おかしくなったと思って心配するわね」

志保「例えが酷過ぎるわよ」

志保「……まぁそれでも、春香さんは自分らしく、私らしく、それで十分だとあの場で言ってくれたわ」

志保「だから未来、私が羨ましい気持ちは別に否定しないけど」

志保「私のようにではなく、未来は未来の言葉と自分らしさで静香の隣に立てばいいんじゃないの?」

志保「私からすれば、未来も静香もお互い一番仲良いんだし、そこは誇ってもいいんじゃないの?」

未来「志保……」

未来「だったらなんで某イラストサイトはしずしほのほうが多いの?」

志保「知らなわよ、そんなこと」

志保「とにかく、私が言いたいことは」

志保「未来は私にないものがあるんだから、あるものを誇ればいいことだし」

志保「それが意志であるのなら、それをつらぬけばいいことでしょ」

志保「あと、未来にないものを手に入れようとしても無駄だから」

未来「え、無駄なの!?」

志保「ないものねだりなんて、そう簡単に手に入るものじゃないでしょ」

未来「そんな……」

志保「学力を手に入れようとしても静香には及ばないから」

未来「確かに、納得した!」

静香「自力で超えようとは思わないのね……」

未来「じゃあ、もう勉強なんかしなくてもいいよね」

静香「よくないです」

志保「未来も静香も人それぞれ違うんだから、自分を誇りなさい」

志保「…………」

志保「語り過ぎたわね……」

静香「志保、どこに行くの?」

志保「帰る。目的は達成したようだし、もういいでしょ」

静香「志保!」

志保「何よ」

静香「ありがとう、未来に付き合ってくれて」

志保「…………」

志保「私は誰にも負けたくないから」

志保「静香も未来も私のライバルだから」

志保「それじゃあ……」

未来「志保ちゃーん!」

志保(もう放っておいてほしいんだけど……)

未来「スマホ忘れているよ~!」

志保「そういうことはもっと早く言いなさいよ!」

静香「フフッ、かっこ悪い」

志保「う、うるさい!」

志保「今度こそ帰るわ。それじゃあ!」

未来「志保、怒っていたね」

静香「どうせ照れ隠しでしょ」

未来「やっぱりそうだったよね!」

未来「そういう照れ隠しするところ静香ちゃんと似ているよね」

未来「ちょっと静香ちゃん!」

静香「その怒りは理不尽過ぎるわよ」

?「もぐもぐもぐ、おい、しいな~!」

静香「ん? この独特な歌い方……」

未来「そして歌い方でアホの子がわかるのは間違いなく」

静香「それ未来が言うの?」

志保「全くもう!」

静香「あれ、志保?」

未来「戻ってきて……可奈の方へ行っちゃった」

可奈「ラン、二ングしたあとのー、プチシューはー」

可奈「格別、格別!」

可奈「いや~走った後のプチシューは格別だな~」

志保「か~な~っ!!」

可奈「うあわああぁあぁぁっ!?」

志保「こんなところでプチシュー食って、何をしているのかしら?」

可奈「し、志保ちゃん……顔が真っ赤な鬼のように、怖いよ……」

志保「誰がなまはげよ」

可奈「い、いや、その……いっぱい走ったから、甘い物がほしいかな~って」

志保「甘いわ」

可奈「う、うん。プチシュー甘いよ」

志保「味の感想を言っているんじゃないわよ」

志保「可奈、走るわよ」

可奈「え」

志保「可奈はアリーナライブ以降、つまみ食いキャラに定着したんだし、油断しているとまた太るわよ」

可奈「あ、あれ以降ちゃんとキープしているもん!」

可奈「多分!」

志保「自信満々に言ってそうで言ってないじゃない」

志保「少なくともあれ以降、みんなから体型のことで心配されているでしょ」

可奈「え、なんで知っているの?」

志保「私がだいたいそのことで注意しているのと」

志保「実際危ういことが何回かあったからよ!」

可奈「ごめんなさ~い」

志保「とにかく私も一緒に走るから、ほら行くわよ」

可奈「え、でも志保ちゃんなんか疲れているように見えるけど」

志保「疲れてなんかいないわよ」

志保「全力疾走しながら未来と静香の八割痴話喧嘩を横で聞いていたとしても、疲れたなんて認めたくないわ」

可奈「静香ちゃんと未来ちゃんに何があったの!? というか志保ちゃん大丈夫なの!?」

志保「そんなことはどうでもいいから」

可奈「気になるよ!」

志保「いいから走るの! 早く!」

可奈「は、はいぃ!」

志保「遅い! ダラダラ走らない!」

可奈「ま、待ってよ志保ちゃ~ん」

可奈「あ、未来」

志保「よそ見しない!」

可奈「はいぃ!」

未来「…………」

静香「…………」

未来「志保元気だね……」

静香「そうね」

未来「仲良さそうだったね」

静香「可奈は悲鳴上げていたけどね」

未来「……私たちはこのまま帰ろっか」

静香「そうね。そうしましょう」

未来「……ねぇ、静香ちゃん」

未来「前、静香ちゃんが私のことライバルと言ってくれたよね」

静香「言ったわね。今でも変わらないからね」

未来「そっか……でへへ」

未来「静香ちゃんはそういうけど、私が静香ちゃんのライバルなんて無理だと思っていたんだ」

未来「でも静香ちゃんが、私のことをライバルだと思わないのも嫌だなって今日思った」

未来「だからね静香ちゃん」

未来「私も静香ちゃんや志保に負けないように頑張るし、負けないから」

静香「ええ、望むところよ」

未来「よーし、あの夕日に向かって走ろー!」

静香「走れるの?」

未来「え、えっと……じゃ、じゃあ、あの夕日に向かって歩こう!」

静香「夕日ないけどね」

未来「もーそこは乗ってきてよ!」

静香「はいはい。それじゃあ一緒に帰りましょう」

未来「うん!」

おわり

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