一条「スロットリノ?」 (50)

村上「店長、最近噂の新台…リノをご存知ですか?」

一条「当然だ、当店でも導入を検討している」

リノ!それは5号機スロット時代に突如訪れた風雲児。リアルボーナスを連荘させることで出玉を増加させる異端の機械。液晶はなく、複雑なモードも存在しない!打ち手はただひたすらにトマトを狙い打ち続け、見事トマト成立時にはボーナス確率8分の1超高確率ゾーンへと移行!ボーナスの連荘が決め手の爆発機である!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1479132719

村上「ユーザーの意見を見ると、トマトが引けず大ハマリをくらい、挙句やっと成立したトマトもノーボーナスという話を耳にします」

一条「そうだな、ましてや天井も存在しない為、ブッコミ傾向のある打ち手は延々投資をし続け破滅する。まさに沼…うち向けの機種じぁないか!」

村上「えぇ。ですが1度高確率ゾーンに移行してしまえばその後は設定要素は皆無。1回のトマトで数千枚を獲得する事も珍しくありません」

一条「そしてその出玉スピード。短時間での勝負も可能。正にスロット沼!ククク!面白い!村上!リノをボックスで配置するぞ1ボックス丸々だ!手配を急げよ!」

村上「了解いたしました」

そして数日後!

村上「手筈通りです。導入は他店より数日遅れましたが、問題無いでしょう。ユーザーはリノのスピードと連荘性にまだまだ心を縛られております。当店でも一番人気になりうるでしょう」

そして時刻は午前10時。入店と同時になだれ込む客!入店待ちしていたお客は迷うことなくリノへ!埋まるあっという間に1ボックス!!

村上「狙い通りですね!」

一条「あぁ、初日だから多くは中間設定34、1と56を1台ずつ配置した。様子見だ」

このリノという機種。設定差でトマトの成立確率が変わる!だがそれだけ!

一条「どういう挙動をするか…見物だな…っな!!や、ヤツは!?」

なんとリノの軍団の中にカイジ!現れる!

一条「なんの因縁だこれは!ヤツがどうして此処に!?」

一条困惑!1度カイジに破れ、危うく地下に落とされる所まで追い詰められた疫病神!!黒崎の最後の糸でなんとか地上の残り、帝愛傘下のショボイパチンコ店に飛ばされ細々と店長職に殉じていたさなかのことだった!!

一条「これも何かの因縁か…ケリをつけさせてもらうぞ!…カイジ!!」

カイジ「なんとか新台を取れたけど、これどういう台だ?…ジャグラーっぽいけど…」

小冊子を片手にレバーを叩くカイジ。ただ新台だから出るだろうという安易な発想でやってきた典型的カモ!!それが今のカイジ!!!

一条「あいつ…スペック知らないのか。っう!!しかもヤツの座っている台は!!」

あろうことかカイジの台は一条が仕込んだ設定1の台!カイジ!見事リノ島唯一の設定1をツモる!!

一条「ククク。やはりそうか、ヤツも所詮は凡愚!ろくに下見もせず、引き勝負だけの典型的パチンカス!滲み出てるぜ!そのオーラ!!」

カイジ気付く、一条の存在。圧倒的熱視線!!

カイジ「え、な!?一条!!?どうしてこんなところに!?」

一条「ようこそカイジ君!ご無沙汰していますね。どうですかその後の調子は?」

カイジ「一条…まさかこんなところでお前に合うとはな…ってことは帝愛の系列店かなにかか?」

一条「いかにも…ですがご安心を。以前の裏カジノでやっていたような非合法なことは一切ございません。一般大衆向けのクリーンな店です。」

カイジ「信用ならねぇ!!お前がいる時点でな!口ばっかでどうせ裏で遠隔操作でもやってんだろこの詐欺師め!!」

一条「やめたまえよ、カイジ君。悔しいが私もカイジ君に負けてココまで 落ちた。遊びで来ているお客の金を無碍に貪るような真似はしない、もっとも、勝手な期待で投資を重ね、破滅するような輩はどこにでも居るものだが…」

カイジ「…クソが!帰らせてもらう!出る気がしねぇ!」

一条「おやおや、いいのかい?カイジくん?せっかく取れた新台なのに。しかも今日は8月1日…まぁいい、君が退席するなら、後ろで空き待ちしているプロのスロッターに明け渡すとしようか」

カイジ「…プロって、うぉっ?!」

気がつけばリノの島、パチプロがごった返す鉄火場とかしている!それもそのはず。一条の仕切るこの店は新台に手厚い加護が施されることを常連は周知。しかも今日は1日…一条の1!ナンバー1のオンリー1!つまりイベント日!!イベント日と新台入れ替えがダブルで重なる大盆、特異点。それが今日!!!

スロプロ(クズ)「新台のリノ、結構トマチャンあるな。リンゴも悪くない。」

スロプロ(カス)「あぁ、中間以上が大半っぽいな。空き台が出たら即取りだぜ」

カイジ「う、うぅ…」

カイジ、雰囲気に圧倒される!周りではボーナスもチラホラ。そしてその雰囲気はカイジの思考をも支配。そして辿り着くある結論、即ちそれは!

カイジ「お、オレの台も結構良い設定入ってるのかもしれねぇ…意味はわからねぇが、スロプロの言う通り周りも出玉感あるし、なにせまだ打ち始めだ…種銭もある。よし…続行!勝負だ一条!!だが汚ねぇ真似だけは無しだ、約束しろ!!」

カイジ設定1の続行を決意!!一条の被検体!その一号!!

一条「何度も言わせるなよ、カイジ。そのような真似するつもりもない、出来もしない。醜い妄想はそこまでにしろ」

カイジ「う!これがトマト!?なんかアッサリ引けたような…でもこれで!」

村上「早いですね」

一条「あぁ、よくある事だ。低設定ではびた一文出ない、そんな台あるはずがない」

一条「だが問題はこの後、ボーナスの連荘を掴めるか、だな」

だがこれも一条の思惑を裏切り、カイジ連荘!開始1時間弱でビック2、バケ2!好スタートを切る!

カイジ「うひょー!ボーナスが止まらねぇ!やっぱ高設定は違うな!!」

ボーナス!ボーナス!!またボーナス!!!留まる事を知らないボーナスの連鎖!カイジ、初回のトマトでビック8バケ5。都合2000枚弱を獲得、一条を圧倒!ここで辞めればカイジの勝利で終わる!だが!!

一条「カイジ君!調子良いじゃないですか。ここで辞めれば3万程のプラス。私もそれをオススメしますよ」

カイジ「一条…馬鹿め!今日この店に俺が来たこと…それがお前の不運だ。吐き出させるぜ!この店の金!」

一条「ほぅ...?続けるとおっしゃる…」

一条「結構結構!当店は完全無制限!お気の済むまでご遊戯を」

カイジ「一条め...制止を促してきたってことはこいつは間違いなく高設定...これ以上出されたくないって腹だ」

カイジ「それにあの痺れるような連チャン...悪魔的だ(ゴクリ)!続行!倍プッシュだ!」

たった1度のトマトに心を奪われてしまった!これこそがリノの死神的要素!甘美な罠!

メモ書きが飛んだww修正と睡眠の為、続きは明日以降にするやで~

ss投下は初なので良い、悪い、なんでもご意見クレメンス

レスありがとうやで!ご指摘でも感想でも頂けたら嬉しいんじゃ~。以後、sageで投下するやで!
まちまちなんは仕事の合間やけ堪忍な彡(^)(^)

一条「ククク…カイジ!これはまさに願ったり叶ったりだ!!大概のリノ初心者はろくにトマトが引けず、飽きて辞めてしまうものだが…ヤツはどうやら悪魔や死神の類に好かれる才覚があるらしい!忠告はしたぞ、カイジ」

そしてその後、案の定訪れる地獄の通常作業!即ちトマトが引けない!!100G!…200G!!…300G!!引けない!500G…600G…700G…まだ引けない!トマト!!引けない!!!

カイジ「な、なんでだ!?さっきはあんなに早く引けたのに!なぜこない!くそー(ボロボロ)!!」

ついには持ちメダルも尽き、追加投資を余儀なくされる事態に!カイジに一瞬の戸惑い。だがカイジもクズ、思い立つ思考は事、単純!!

カイジ「でも…投資はまだ六千円!所詮は持ちメダルが尽きたに過ぎない…トマトさえ引ければ、また浮上できるハズだ!」

序盤のラッキーパンチに過度な期待を寄せるカイジ。追加投資の上続行を決意。目指すは2度目のトマト!!

そして気付けば1000G!!その後も打ち続け総投資は1万8千、そこでようやく!

…ティレレレン!!

待ちに待ったトマト!ゲーム数は1100G!

間違うた…総投資1万、ゲーム数1200Gな

原住民…彡( )( )ありがとう、以後気をつけるやで!

カイジ「やった!やったぞ!!ついに来た…舞い降りたんだ!!」

一条「ククク…1000G越しのトマト、おめでとうございますカイジくん!長かったですね」

カイジ「ぐっ!ほざけ一条!その面すぐに歪ませてやるから覚悟しとけよ…!!」

カイジ、トマトを引けて安堵!心の緩み!その隙、油断をリノは見逃さない!

数ゲーム後データカウンタ 30G

カイジ「…あれ?ボーナス確率8分の1に格上げされてるんだろ?もう30ゲームを過ぎて…ま、まさか、ボーナス引いてないのに…転落!?」

一条の店は過度のハマりを表示したくないが故、トマトを引くとデータが上がる!

それにしてもカイジやってしまった!リノの地獄要素その2、トマトスルー!!しかも1000G越えの熟成トマト!それがたった数ゲームで水泡!最悪の展開!!

カイジ「おい…どうなってんだよこれ…トマト...トマトを引いたのに...ボーナスが無いって!!こ、こんなの...あんまりじゃないか!(グニャー)」

一条「あれあれぇ?どうしたんですかカイジ君!トマトは引いたってのに...もしかして、やっちゃいました?トマトスルー(ニヤニヤ)」

カイジ「一条...」

カイジ「一条...」

カイジ「返せ...返せよ、俺の金!!だってあんまりだろ!あんな苦労して引いたトマトが無意味!あんまりだろ!店側として救済処置!あるだろそういうの!」

一条「カイジ君...寝ぼけるのも大概にして下さい。お客様がお使いになられたお金は全てご自分の判断で使われたたもの。お返しするような事は、例え槍が降ろうとありえません!」

カイジ「なぁ…一条…夢だろ?これ...」

一条「ところがどっこい!夢じゃありません!!」

カイジ「一条...」

カイジ「返せ...返せよ、俺の金!!だってあんまりだろ!あんな苦労して引いたトマトが無意味!あんまりだろ!店側として救済処置!あるだろそういうの!」

一条「カイジ君...寝ぼけるのも大概にして下さい。お客様がお使いになられたお金は全てご自分の判断で使われたたもの。お返しするような事は、例え槍が降ろうとありえません!」

カイジ「なぁ…一条…夢だろ?これ...」

一条「ところがどっこい!夢じゃありません!!」

カイジ、その後追うも当たる気配なく心折れ退店!リノの最終データはビック8バケ5、トマト回数2回!投資1万5千円、回収0!まさにリノの天国と地獄、その両面をみた結果となり、この勝負...一条に軍配!!

カイジ「…覚えてろ。くそっ!がっ!後悔...!後悔させてやるぞ!一条!!」

カイジ完敗!悔しい!悔しい!一度は手にした勝利の2文字を自ら手放した!が、パチスロ含めギャンブルにおいてこのような事態は常!自らの勝機を定め、引く時に引き、退く時に退く!!カイジの持つ天性の博才のキバ…その片鱗は未だ見えない

第一部完

とりあえず一回切るで。見てくれた人、コメくれた人
ありがとうやで!文章も書き込みも初心者やけ、見苦しいと思わせてんのはホンマゆるしてクレメンス彡(゜)(゜)

続きをちょこちょこあげてくンゴ

1週間後、前回と状況は打って変わり、リノの島は閑散としていた。少なくとも、朝イチでリノに走る客は1人もいない!

一条「村上...」

村上「店長...」

一条「まさかこんなにも飛びが早いとは…沖ドキや GODシリーズはまだまだ人気だというのに」

村上「同感です。ですが仕方ないでしょう、店全体の稼働を見ればまだまだ他店に負けておりません」

ガラガラのリノ島を前に項垂れる一条と村上。がそこに!!

カイジ「前回の敗北...あれから雑誌やネットの情報でリノ攻略に尽力してきた!」

カイジ「リベンジさせてもらうぜ、一条!」

カイジ再び現れる!

一条「カイジ!おぉカイジだ村上!!ヤツめまだ諦めちゃいなかったぞ!」

カイジ「前回の初っ端トマトの爆発...あれはタダのビギナーズラック、そして設定差はトマトとリンゴ...」

一条「ようこそカイジ君!いやぁ前回の負けでもう懲りてしまったのかと!今日こそは、頑張って下さいね(ニヤニヤ)」

カイジ「一条!ククク今回は前のようには行かないぜ?なにしろ攻略法を仕入れてきた!俺に負けはないぜ!!」

一条「それはそれは!私も見てみたいものです、リノの大連荘!期待してますよ?」

意気揚々と打ち始めたカイジ、打ち筋が、前回は訳も分からず順押し貫徹だったが中押し青7狙いに変化している!

一条「ほう、どうやら本当に勉強してきたようだな。だが知識とは引きに左右するものではない。しかもことリノに至ってはほぼ無意味。楽しみ方が増えただけに他ならない!」

ズダッ 中リール下段青7中段トマト

カイジ「きたぜ!三択!!100Gくらいかかっちまったが...」

カイジ「よし、必勝法実践だ!!」

狙いを定め左リールに青7狙い!しかし!

ズルッ トマトテンパイせず

カイジ「...がっ!」

カイジ三択失敗!

一条「おやおやぁ?必勝法はどうしたんですか、カイジくん。ここで引けないようじゃお話になりませんよ?」

カイジ「...まぁこういう事もある。50%...俺の必勝法を使えば三択トマトを50%に格上げできるんだ!今に見てろ!」

一条「...あぁ...あぁなるほど。わかりました、まぁせいぜい頑張って下さい、その必勝法!応援してますよ!ぷっクククッ!!」

村上「店長、なんです?ヤツの必勝法って?」

一条「ふはっ!ハハハッ!!これが笑わずにいられるか村上!!ヤツの必勝法...それはな」

一条「三択の一種を捨て、二種に絞るという完っっっっ全なオカルトだよ!」

一条の読み...これがズバリ!!通常三択とは33.3333…%ジャンケンでいえば勝たなければならない確率。カイジは初っ端NGを決めて残りの二択で勝負!三択から当たりをを選ぶのではなくハズレを選び、その後は50%デッドオアアライブというお花畑思考だった!

一条「凡庸、凡族、愚鈍極まりない!それで勝てれば誰も苦労しない。」

狙ってはいるが引けないトマト!そうしているうちに投資は8000!もうすぐ1万というところ、そこに!

...ティレレレン!!

トマト入賞音、鳴り響く!がしかしその台はカイジの台ではない!

船井「あー、アカン…まさか引いてまうとは」

船井「一条はん、すんまへん。せっかく引いたんやけど時間で帰らないかんのですわ。あとは好きにしてくれてかまいまへん」

なんと近くにいたのは船井!これまた奇妙な巡り合わせだが、台を放棄するというのだ!

一条「それはそれは...当店のルールですと本日はこの台停止させて頂くことになります。」

船井「仕方おまへん。諦めますわ」

一条「船井様のご判断でどなたかにお譲り頂くことも...!!」

その時、一条に電流走る!

一条「船井様、もしよろしかったらあちらでリノを打っているお客様にお譲りして頂いても結構ですよ?」

言われ一条の指差す方を向く船井。しかし薄暗いスロットコーナーで反対角の人物をカイジと認識するとこは出来なかった!

一条「お声掛けは私が。本来、店の者が台の譲渡を行うなどあってはなりません。」

一条「ですので他のお客様には御内密に…もし承知して頂けるならこちらを私のポケッマネーからこちらをプレゼントさせて頂きたいのですが…いかがでしょう?」

船井「ビール6缶パック…まぁどの道帰らなあかんのやし、タダで貰えるなら…一条はん、悪巧みでっか?」

一条「滅相もない、当店としても停止台は極力少なくしたいと心掛けての行為です。また船井様に今回のような場面が来ましたら真っ先にお声掛けさせて頂きますよ。牙狼でも慶次でも!」

船井「ホンマか!ほんならそん時に期待させてもろて今日はビール頂いて退散するわ」

船井退店!一条は船井とカイジに因縁がある事を知らない。もし台譲渡を船井が直接行い、鉢合わせしていたらどんな騒ぎが起こるか知れたものではなかった!当然、一条の企みもご破算、船井がカイジに有益な台を譲渡するなどありえないのだから。

村上「珍しい事をしますね。…ですがこれっきりにして下さい。アウト行為ですよ」

一条「すまない。だが俺の布陣でもう一度カイジと勝負がしたくてな。あの時の敗北を俺は忘れてない!」

一条、カイジに接触!そして!

一条「調子はどうだい、カイジ君?」

カイジ「黙れ、今トマトの気配がするんだ…気が散るから向こうに行ってろ」

一条「まぁ聞け。俺と勝負しろ…伊藤カイジ(ボソ)」

カイジ「(ビクッ)なんだよ気持ち悪い。勝負なら今してるだろ!」

一条「今のお前じゃ三択を当てることすら出来ん。勝負の土俵にすら立てん…そんな一方的な搾取は勝負とは言わない」

一条「土俵なら俺が用意した。受けて立つか、カイジ?」

カイジ「…いきなり何をほざいてやがる、勝負…土俵って?」

一条「勝負の中身を説明してやる…ズバリ、リノの連チャン勝負だ!」

カイジ「は?」

一条「実はつい先ほど、トマトを拾った直後の台が空き台になって店が抑えている…お前にこの台くれてやろう」

一条「ただしここからが勝負の内容だ。先ほども言った通りリノの連チャンで勝負してもらう」

一条「ビッグ3回!これがお前の最低の勝利条件だ!ビッグをこのトマトで3回引ければその後の総出玉の半分をくれてやる!更にビッグ4回以上引けた場合はその後のメダル全てをそっくりやろう」

一条の条件、例えばビッグ3回バケ3回で終わったとしよう!その場合獲得メダルは約750枚と推定、その半分375枚をカイジがゲット出来る。更にビッグが重なり4回以上だった場合は全てのメダルがカイジのものとなる!

カイジ「悪く無い話だが…肝心のビッグ2回以下…3回引けなかったときはどうなる?」

一条「その時はカイジ、お前の負けだ。全てのメダルを没取、そして…」

一条「楽しい楽しいトマト狩りに出かけてもらう!」

カイジ「と、トマト狩りだと?(ざわざわ)」

一条「トマトを二回引くまで帰らせない。一台でトマトを引いたら別の台へ移動。そこでもトマトを引いてもらう。」

一条「当然、高確率ゾーンを打つ事など許さない。ただトマトを引いて台を放棄しろ。それを2台だ!」

例えばビッグ2回バケ5回でゾーン抜けしたとしよう。その場合ビッグ2回以下でカイジ敗北!出玉は没収され、投資地獄が始まる!しかも見返りはなし!以前1000Gノートマトだったカイジ、自分の身にならないトマトを追い求めて彷徨う亡霊と化すのだ!

カイジ「んなっ!?」

一条「どうしたカイジ、以前俺とパチンコで勝負した時は億単位だったじゃないか?この程度で…まさかビビっているのか?」

カイジ(どうする…タダでトマトを貰えるなんてこの上ない。しかもビッグ3回でOKなんて…)

カイジ(雑誌によるとリノの連チャン確率は約77%…そして振り分けは約2対1のビッグ偏向)

カイジ(だがビッグ3回は簡単なようで実は難しい!事実トマトスルーをくらった…!)

カイジ「ぐぐ!」

一条「ふぅ…こんな簡単な勝負も即答できないとは。」

一条「…時間切れです、カイジ君。電源落として、あのリノは今夜リセットします。…三択、引けるといいですね」

カイジの元を去り、元々船井が打っていた台へと向かう一条。その後ろ姿を見ていたカイジは!

カイジ(俺は…俺はなんて弱気なんだ!今まさに実ったばかりのトマトが身を結ぶ事なく散っていく)

カイジ(…くっそ!たった一つのトマトも守れなくて、一体なにがスロッターだ!!)ガタッ!!

カイジ「まて!一条!」

一条「…(きたか)!!」

カイジ動く!

カイジ「いいだろう、一条…その勝負引き受けた。貰い受けるぜ、そのトマト!!」

一条「…二言はないか?」

カイジ「くどい!その台に触れるな、トマトが腐る!!」

一条「ククク…それでこそ、それでこそ俺の宿敵!再戦といこう、伊藤カイジ!!」

開戦、カイジ対一条!その第二幕!!一条が決めたルールをカイジが承諾!店対個人というより、因縁対決!

カイジ(やってやる…やってやるぞ!)

カイジ(俺は出来る!ビッグ3回!!この前だって大連チャンさせた!)

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