もしも入渠ドックのお風呂が強力な消毒液だったら【艦これ】 (45)

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瑞鶴「っきゃあ!!」大破

翔鶴「瑞鶴、大丈夫!?」

瑞鶴「あーん痛いよ…やられたぁ…」

翔鶴「ず、瑞鶴!大変!あなた腕から血が出てるじゃない!!」

翔鶴「早く帰って、入渠して傷を治さないと…!」

瑞鶴「え?血?マジで?」

翔鶴「マジよマジ!本当よ!」

翔鶴「ああっ、瑞鶴がこのまま大量出血してなす術なく死んでしまうことになっちゃったら、私はあわわわわわ…」オロオロ

瑞鶴「いやそれはないと思うけど…」

瑞鶴「やだなぁ入渠…はぁ…」

【入渠ドック お風呂】

翔鶴「じゃあゆっくり治してね瑞鶴。私は部屋で待ってるから…」

瑞鶴「はぁーい…」

瑞鶴「…はぁ」

瑞鶴「…」

瑞鶴「お風呂入るか…」

瑞鶴「…」チャプ

瑞鶴「ひぃいいいっ!!」ザバッ!

瑞鶴「ぎゃあああああああああああああああああああああああ!!!傷口に染みるうううううううううう!!!!」

瑞鶴「いたぁぁぁぁぁぁぁぁ!いてええええええええ!!!うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!まるで皮膚がただれてるみたいな痛みがぁあああ!!!」ゴロゴロ

瑞鶴「なんでうちの鎮守府のお風呂って消毒液の湯舟なのよぉぉぉぉぉ!!!提督さんがそうしたらしいけど、あいつアホじゃないのぉぉぉぉぉおおおおおお!!??」

瑞鶴「早く治ってほしいっていう気遣いですって?ざっけんなぁああああああ!!!!それより大切なことあるだろうがよぉおおおおおお!!!」

瑞鶴「こんな化学物質の液の塊に身を入れてられるかぁああああああああああああ!!!」

瑞鶴「はー、はー、はー…」

瑞鶴「それにしてもこれ、何度入っても慣れないわね…ほんと毎回痛いし染みる」

瑞鶴「むしろ痛みに慣れるどころかその逆だわ…見るだけで傷がムズムズしてきちゃうわ…」

瑞鶴「そのせいか湯舟に入るためだけに入渠にかかる時間が増えてる気がするし…まぁこれは気のせいかもしれないけど」

瑞鶴「とにかくさっさとお風呂に入って治さなくちゃ、作戦に支障が出ちゃう」

瑞鶴「ちょっとずつ…ちょっとずつでいいから入ろっと」

ガラッ

瑞鶴「…ん?誰かドックに入ってきた」

加賀「ず、瑞鶴?」

瑞鶴「えっ、加賀さん!?」

消毒液はアカン、手が消毒液で炎症しない様に手術用ゴム手袋が開発された位

加賀「…貴女も入渠かしら?」

瑞鶴「そ、そうよ!悪い!?」

加賀「いえ、別に悪くはないのだけれど」

加賀「浴槽に入らずにずっと水面を睨みつけていたから何事だと思って」

瑞鶴「え!あの、それは…その!」

瑞鶴「黙想!そう、黙想してたのよ!お風呂に入るための準備をしてたんだから!」

加賀「…」

瑞鶴「じゃあ私、そろそろお風呂入りますんで!」

瑞鶴「よっ!」ドボーン

瑞鶴(ぐあぁぁぁぁ!!しみるぅううううう!!!!!)プルプル

加賀「………」

加賀「そう、なの。あまりふざけては駄目よ、瑞鶴」

加賀「私は自分のペースで入らせてもらいます」チャプ

瑞鶴「ひゃいぃ…どうぞ…」プルプル

加賀「…」

加賀「……………」

瑞鶴「くっ…」



瑞鶴(痛い!痛い痛い痛い染みる!!)

瑞鶴(くっそぉ!よりによって今日は加賀さんと一緒に入渠なんて!なんでなのよ!)

瑞鶴(この人すっごい厳しい鬼先輩なのに!お風呂相手に『痛い!死ぬ!!』なんて無様な姿なんか見せられない!)

瑞鶴(だけど、もし仮にそうなったとしたら…)

瑞鶴(あの人は『ハハハ、まるで七面鳥を生きたまま茹でているようねwwww流石に気分が高揚しますwwwww』なんてあざ笑いにくるんだろうなぁ…)

瑞鶴(あーもう!我慢して入らなくちゃ!)

加賀「…」

加賀「……………」プルプル


加賀(痛たたたたたた!!痛い!傷口にすっごい染みる!)

加賀(なんでこの日に限って瑞鶴がいるの!?私が大破したときはいつもドックを占拠してるのに!)

加賀(痛くて声を出したい…転げまわりたい…けど今の私の目の前には瑞鶴がいる!)

加賀(瑞鶴は私の後輩…彼女の前でお風呂相手如きに屈してる姿なんか見せられない!)

加賀(でも、もし仮にそうなってしまったとしたら…)

加賀(瑞鶴は『もうあがるのw?お風呂苦手ww?加賀さん大丈夫かなwww?なんか、心配wwwwww』と言うでしょう…そして私の威厳は粉々に破壊されてしまう)

加賀(赤城さんくらいにしか見せたことのない、私の情けない姿…こんなところで暴露する訳にはいかないっ!)

瑞鶴(我慢我慢…)

加賀(我慢…)

瑞鶴(我慢を…)

加賀(心を無に…)

瑞鶴(…)ヒリヒリ

加賀(…)ヒリヒリ

瑞鶴「…」

加賀「…」

瑞鶴「ふぅ…」ザパッ

加賀「はぁ…」ザパッ

瑞鶴「!?」ビクッ

加賀「!?」ビクッ

瑞鶴「かかかかかかっかかっか加賀さんもうあがるんですか!?いくらなんでも早すぎません!?」

加賀「そそそそそそそそそそっそんな訳ないでしょう。私はのぼせないようちょっと休憩を挟むだけです」

瑞鶴「休憩!?ですよねー!!実は私もなんです!!あははー!」

加賀「あら瑞鶴も?良い判断ね。お風呂に入りすぎるのは危険だから」

瑞鶴「さすが加賀さん!わかってるじゃないですか!のぼせたら命に関わりますもんね!」

加賀「そうよ。五航戦も気をつけなさい」

瑞鶴「はい!ではあそこにあるお風呂場用の椅子で一休みしましょう!」

加賀「わかりました」

加賀「…」スッ

瑞鶴「…」スッ

瑞鶴(うわああああああああ!怖いいいいいいいいいい!!!!)

瑞鶴(もう少しで気づかれるとこだったぁあああああ!!!)

瑞鶴(あの人、絶対私がお風呂からあがるの見て追いかけようとしてたよね!!)

瑞鶴(怖い!!私、加賀さんに見張られてる!!)

瑞鶴(私が逃げようとしたから加賀さんも私を追いかけようと立ち上がったんだぁあああ!!!!!)

瑞鶴(一応、上手くお茶を濁せたからよかったものの、もしそれが失敗してたら…)

瑞鶴(それは…私の死を意味してる!!)ガクガク

加賀(あかぁあああああああん!!!勘付かれたぁああああああ!!!)

加賀(つい我慢できなくてあがろうとしたらこのザマだぁああああああああああ!!!)

加賀(やばい!『もうあがるんですか』って!これアカン奴よね!ほとんどバレてる!)

加賀(一応言い訳はしておいたけど、あれで誤魔化せてるのかしら!?すこぶる心配!!)

加賀(瑞鶴は私を見捨てるのかしら!?『のぼせたら命に関わりますもんね』だなんて絶対皮肉よね!?)

加賀(もうやだ!なにこの地獄!!)ガクガク

瑞鶴(…とは言え、流れ的に消毒液のお風呂から出れたのは大きい…)

加賀(ここから上手く挽回を…)

瑞鶴「…」

加賀「…」

瑞鶴「…」

加賀「…」

ガラッ

瑞鶴「!?」

加賀「!?」

瑞鶴(また誰か入ってきた!?)

文月「あ…瑞鶴さんに加賀さん…」

瑞鶴「…なんだ、文月ちゃんか…」

加賀「文月…うちの鎮守府に最近配属された新入りですね」

瑞鶴「今日が初めての実戦だったの?敵との戦いはどうだった?」

文月「それが…あたし、大破しちゃって傷だらけ…」

文月「ほら、ここ…おっきな傷が…」

瑞鶴「うわ、足をガッツリやられてるじゃない!大変!」

加賀「仲間の重傷を見ると流石に気分が沈みます…文月、辛かったでしょう。これでは歩くのも大変なのでは?」

文月「うん、だから入渠しに来たんだよ?」

文月「早く治さないといけないから…よいしょぉ!」ドボーン

瑞鶴「あっ!?」

加賀「ああ!?」

文月「ううう…くっ…!ひっ!ああっ…!!」

文月「痛いよぉ…!染みるよぉ…!!苦しいよぉ!!!」

瑞鶴「文月ちゃん!!今すぐその傷薬お風呂から出て!!」

加賀「いけません!これ以上長くお風呂に浸かると逆に貴女の身体が壊れてしまいますよ!」

文月「それは…できないぃ!」

瑞鶴「!?」

加賀「なぜ!?」

文月「だって…みんなが待ってるから…!!」

文月「私、まだまだ練度低いもん…!ちょっとでも早く復帰しないといけないの!!」

瑞鶴「!?!?」

加賀「ファッ!?」

文月「痛いの嫌がっていつまでもお風呂に入らなかったらその分入渠時間が延びるでしょ…っ!?だから…!」

瑞鶴「えっ」

加賀「あっ」

文月「あたし…みんなに迷惑かけたくないんだぁ…!少しでも早く傷を治して、仲間の負担を…!」

文月「まだこの鎮守府に来て間もないから尚更なの…!だから、だからっ…!!」

瑞鶴「へ、へー…そうなの」

加賀「り、立派な心掛けですね…」

文月「はぁはぁ…そうこうしてたら傷が治った!」

文月「それじゃあたし、先にあがるね」

瑞鶴「はい、文月さんお疲れ様です」

加賀「ご苦労様でした。あっ、文月さん、間宮さんのところで私がキープしてる牛乳、よろしければ貴女様が飲んでいいですよ」

文月「…?なんか口調変わった…?」

瑞鶴「いえ?気のせいではないでしょうか」

加賀「私たちには気を使わず、どうぞごゆるりとなさって下さい」

文月「あっ…うん」

瑞鶴「文月ちゃん、行ったね…」

加賀「そうね」

瑞鶴「駆逐艦って、根性あるのね…」

加賀「若いからよ」

瑞鶴「はあ…」

加賀「はあ…」

瑞鶴「…」

加賀「…」

ガラッ

瑞鶴「!?」

加賀「!?」

瑞鶴(今度は誰?)

ゴーヤ「…」

瑞鶴「あぁ、ゴーヤかぁ」

加賀「またオリョクルですか?いつもいつもご苦労さまです」

ゴーヤ「…」チラ

ゴーヤ「瑞鶴…加賀…でちか」

ゴーヤ「…」チャプ

ゴーヤ「…」

瑞鶴「オリョクルお疲れー。潜水艦たちがいつも頑張ってくれるおかげで私たちも出撃できるのよ」

加賀「ええ。貴女たちの活躍には心から感謝しているわ」

ゴーヤ「…」

瑞鶴「ちょ、無視?ひどくない?ねぇ」

加賀「やめなさい瑞鶴。彼女は度重なる出撃で疲労しているの。無理に呼び止めるのはよくないわ」

ゴーヤ「…」

瑞鶴「そっか。そうだよね。潜水艦だもんね」

加賀「彼女たちは水中に生きているの。きっと私たちとは見てる世界が違うのよ」

ゴーヤ「…」

ゴーヤ「…」ザパッ

瑞鶴「あ、もうあがるんだ。早いなあ」

加賀「また出撃ですか?頑張ってください」

ゴーヤ「……………」

ゴーヤ「お前ら、いつもいつも数十時間もドックに長居しやがって…」

ゴーヤ「ビビってないでさっさと風呂に入るでち。この焼き鳥七面鳥どもが」

瑞鶴「」

加賀「」

ゴーヤ「じゃあでちはまたオリョクル行くから。さよならでち」

瑞鶴「…」

加賀「…」

瑞鶴「…」

加賀「…」

瑞鶴「…」

加賀「…」

瑞鶴「…」

加賀「…」

瑞鶴「…」

加賀「…」

瑞鶴「七面鳥ですって?冗談じゃないわ!」

加賀「我々は今は鍛錬を積んだ空母です。焼き鳥なんかじゃありません」

瑞鶴「ねー加賀さん」

加賀「はい、瑞鶴」

瑞鶴「…」

加賀「…」

瑞鶴(…なんか気まずい)

加賀(気まずい…)

瑞鶴「…そろそろお風呂入ろうよ、加賀さん…」

加賀「そうね…」

瑞鶴「…」

加賀「…」

瑞鶴「…」

加賀「…」

ガラッ

瑞鶴「!?」

加賀「!?」

瑞鶴(またまた人が入ってきた!?)

大和「あら、加賀さんに瑞鶴さん。こんにちは」

瑞鶴「あ、大和さん」

加賀「大和さんが入渠とはこれは珍しいですね」

大和「ええ。今月は4-5に呼び出されて…」

大和「なんとかボスは撃破したんですが…そこで大破貰っちゃって…」

大和「はぁ…回避の高いアイオワさんがほんと羨ましい…私も夜戦に参加できれば火力を活かせるのに…」

加賀「並の火力の敵にならばアイオワ以上に無双できるんですけどね。しかし相手が港湾棲姫となると…」

瑞鶴「相手が港湾なら分が悪いよ…あいつの弾に当たったら相手が誰でも即大破だもん」

瑞鶴「じゃあ大和さんは入渠時間長いから早くお風呂入っちゃって」

加賀「今なら完全に空いてますよ。浴槽を独り占めできます」

大和「あー…その…」

大和「…私は後でいいんで…加賀さんと瑞鶴さんが先に入っていいですよ」

加賀「え?」

瑞鶴「なんでです?」

大和「えーっと、そのぉ…」

瑞鶴「…」

加賀「…」

瑞鶴「まさか…大和さん」

瑞鶴「傷口に染みる痛みで、入渠をしたくないんですか?」

加賀「!」

大和「」ギクーッ

大和「そそそ、そんな、この大和がそんな訳…」

瑞鶴「えー、じゃあ入ったらどうです?」

加賀「私たちはのぼせないようにお風呂から出ているんです。問題ないなら早く入ってください」

大和「むっ!もしかして私をバカにしてますね!大和は怒りましたよ!」

大和「見ていてください!こんなお風呂なんかなんともありませんから!!」

瑞鶴「へぇー。なら入って入って」

大和「大丈夫です!こんな消毒液なんか、大和には痛くもかゆくも…!」

大和「…」プルプル

大和「くぅぅ…っ!いた…いたいぃ…!」

大和「うえぇん…!痛い…!染みますぅ…!!」プルプル

瑞鶴「うっわ大和さんお風呂入れないのー!?だっさー!!」

加賀「傑作ですね、流石に気分が高揚します。世界最強の戦艦がこんなお風呂相手に悶絶するとは」

大和「うぐぅ…!ひどいですっ…!」

大和「そ、そういう瑞鶴さんと加賀さんだって!」

大和「実はのぼせないようにとか言うのは嘘で、本当はあなたたちもお風呂に痛くて入れないから避けてるだけじゃないんですか!!」

加賀「!?」

瑞鶴「!?」

瑞鶴「なななな何を言ってるの大和さん!そんな訳ないわ!」

加賀「そそそそそうですよ大和さん。本当にのぼせそうなんですから」

大和「だったら…このお風呂に入って100まで数えてみてください!!」

大和「艦娘なら100秒くらいどうってことないでしょう!さあ!入って!!」

瑞鶴「…」

加賀「…」

加賀「仕方ないわね。瑞鶴。大和さんに貴女の力を見せつけてやりなさい」

瑞鶴「いやー!ここは加賀さんが!最高練度の空母ならこんなお風呂でも楽勝ですよね!」

加賀「先に大和さんを煽ったのは瑞鶴でしょう。言い出しっぺはきちんと責任を持つべきです」

瑞鶴「はぁー?加賀さんだって煽ってたじゃないですかー?それなら責任は加賀さんにもあると思いますぅー」

大和「いいえ…」ガシッ

瑞鶴「!?」

加賀「!?」

大和「あなた達2人ともが入ってくださいよっ!!」ドスッ

瑞鶴「ぎゃあああああああーーーー!?!?」バシャーン

加賀「ああああぁぁぁぁぁーーーー!?!?」バシャーン

大和「似たもの同士、仲良くお風呂に入るのがお似合いですっ!!」グイグイ

瑞鶴「ちょっ!待って!やめっ!死ぬ!痛さで死ぬ!!」

加賀「大和さんやめてください!!私をアイアンクローで掴んで湯舟に沈めるなどという野蛮な行為は!!痛い!染みる!!」

大和「ほらやっぱり痛いんじゃないですか!痛いんじゃないですか!!!」

瑞鶴「悪かったから!ほんとにごめん!バカにしてすみませんでした!!!」

加賀「焼き鳥でも奢りますから!離してくださいいいい!!!」

大和「いやです!あと短くて10秒は浸かってもらいます!!」

瑞鶴「い、いやぁあああああ!!短いようで長いぃぃぃぃぃ!!!!」ジタバタ

加賀「本当に悪かったです!離して!離してぇぇぇぇ!!!!」ジタバタ

大和「ちょっとあんまり暴れないでください!お風呂で暴れたら足元が滑って…!」グイグイ

瑞鶴「え?」ツルッ

加賀「へ?」ツルッ

大和「あっ」ツルッ



☆ごつーん☆


入渠完了までの残り修復時間

瑞鶴 56:37:10
加賀 50:43:34
大和 99:59:52


翔鶴「瑞鶴…お風呂で何があったの…」

提督「バケツ使う?」

おしまい

>>7
知りませんでした…
消毒液はプールのアレのイメージしかなかったです…

ノリと勢いで書きました
では依頼行ってきます

朝書いたやつ

明石「できましたよ提督!ラジカセです!」【艦これ】
明石「できましたよ提督!ラジカセです!」【艦これ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1479054599/)

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