美玲「ウチの眼帯がはんぺんに入れ替わってる!」 (12)

おでんの美味しい季節になりましたね。
デレマス、インディビジュアルズ&フレデリカものです。
頭空っぽにしてお読み下さい……。

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美玲「ぎゃーーーー!!」

 ある冬の休日の事務所。

P「なんで事務所にこたつがあんの?」

美玲「そんなの今はどうだって良いぞ! ウチの一大事だ!!」プンスコ

P「いや、昨日まで無かったこたつが突然事務所に出現したのも結構な一大事だと思うけど」

美玲「細かいな! こたつでオデンがやりたかったから、わざわざキノコと乃々と一緒に運び込んだんだぞ!!」

輝子「……つかれた」ゲッソリ

乃々「重労働だったんですけど……」ゲッソリ

P「アグレッシブすぎる」

美玲「そんなことより、ウチの事を見て何か気付かないのかオマエ!」

P「気付かないのかって、いつもの美玲だろ。あ、シャンプー変えた?」

美玲「分かるのかよ! ってそうじゃない! よく見ろこれをッ!!」顔面ユビサシ

P「コンディショナーも変えた?」

美玲「頭から離れろ! そのもう少し下だ!!」プンスコ

P「そう言われても……そういやなんで今日眼帯白いの?」

美玲「白いんじゃない! ウチの眼帯が! はんぺんに入れ替わってるんだ!」

P「…………は?」

美玲「ウチにも意味が分からないけど、入れ替わってるんだモン!! 昨日の夜寝るまではちゃんと眼帯だったんだ!」

P「ていうか事務所でおでんやってそのまま寝泊まりしたの? 何やってくれてんの?」

美玲「そっちは今はいいんだってば! それよりもウチの眼帯を気にしろよ!」

P「そうは言ってもなぁ。食べたら?」

美玲「食べたら眼帯の代わりが無くなっちゃうじゃないか!」

P「心配の仕方」

輝子「フヒ……でも、たしかに私も見たときは普通の眼帯だった……いつの間に」

P「いつ頃のことだそれ」

輝子「朝起きて、顔を洗いに行ったときだから……6時くらい?」

P「予想外の早起きスキル」

輝子「キノコにお水あげなきゃ行けないからね……フヒ」霧吹きプシャー

P「あぁ、そう言う」

美玲「乃々は何か見てないか!?」

乃々「ひぇっ……え、と……あの……そのぅ……」ビクビク

P「食いつきすぎだし顔怖ぇし」

美玲「だって大事なんだモン、あの眼帯! メッチャ気に入ってるヤツなんだモン!」

P「何故つけたまま寝たし」

美玲「うぐ……そ、それは……」メソラシ

??「お困りのようだねシルブプレ!」

P「む、この唐突な適当感丸出しのセリフは……」

フレデリカ「名探偵フレちゃん参上!」窓ガラッ

P「なんで普通の登場の仕方が出来ないのか」ドンビキ

美玲「名探偵! いいところに!」

P「乗っかりすぎだろ。そもそも探偵役は都とかその辺では」

フレ「なんと! 私は有名な名探偵の子孫だったのです!」ビシィッ

輝子「そ、そうだったのか……」フムフム

P「ちょー初耳なんだけど。誰の子孫よ」

フレ「宮本武蔵」ビシィッ

P「剣で解決するのかな?」

フレ「剣はペンよりも強し! だっけ?」ケラケラ

P「何もかも間違ってる」

美玲「う~、何でもいいから手がかりをくれよ! 眼帯が無いとウチのアイデンティティが!」机バンバン

P「眼帯に頼るアイデンティティとは」

フレ「アイデン&ティティ」

P「ちょっと黙っててくれる?」

乃々「あ……あの……」モジモジ

フレ「とりあえずー、部屋の中を一通り探そっか☆」

P「探偵とは」

輝子「とりあえず、こたつの中には無かったぞ……さっき見たから、な」

美玲「ロッカーにも無かったぞ! あと、オマエの机の引き出しのエッチなグラビア、全部くくってゴミに出したからな!」ビシッ

P「なんてことをしてくれやがる」

フレ「ゴミ箱にも無いね~。あ、窓の外にも無かったよ?」

P「あってたまるか」

乃々「あの……えっと……」モゾモゾ

輝子「床には……落ちてないね……プランターには……エノキだけ……」

美玲「テレビ台の裏とか……無いよな。うえ、ホコリっぽい!」

フレ「どっこにーもなーい♪ どっこにーもなーい♪」

P「探偵が一番やる気が無い」

乃々(うぅ……気付いてくれない……)

輝子「シイタケは知らないかい? 『……ウン、シラナイヨ!』 ……そっか……」

美玲「うぅぅ……部屋の隅っこにも無い……」

P「そもそもこの部屋の中にあるのか? 誰かに持ってかれたんじゃないのか」

フレ「はッ! ここで名探偵の頭が冴え始める!」キュピーン

美玲「一筋の希望が!」

P「随分時間かかったな」

フレ「美玲ちゃんの眼帯は、はんぺんと入れ替わっている!」

P「せやな」

輝子「なんで関西弁……?」

フレ「と言う事は! はんぺんは眼帯と入れ替わっているのだ!」おでん鍋ユビサシ

P&美玲「な、なんだってーーーー!!!!」

輝子「ヒィィィヤッハァァァァッッッッ!! おでん鍋の蓋がッ!! 今開いたァァァァッッッッ!! パカッッッッ!!」

P「やらんといかんかった? そのヒャッハーモード」

輝子「ご、ごめん……つい、ノリで……」テレテレ

美玲「あ……ああああ!! あった!! 眼帯がおでんの具と一緒に浮いてたぁぁぁぁ!!」

P「えぇ……マジで……」

フレ「ふんふんふふーん♪ フレちゃんの名推理! どうだったかな?」

美玲「すごい! 名探偵!」

輝子「フヒ……すごいな……」

P「ていうか、片付けとけよ、おでん鍋……」

美玲「うぅ……おでんクサいのは洗えば何とかなるよな……でも見つかって良かった……」

フレ「めでたしめでたし♪」

P「めでたいような、そうでもないような」

乃々「あ……あの!!」

P「うわ、びっくりした。どうした、乃々。もう終わったぞ?」

乃々「いえ、あの……まだ全然終わってないんですけど……」

美玲「ん? どういうことだ、乃々?」

輝子「ボノノさん、そう言えばさっきから何か言いたそうにしてたような……」

P「何か気になることでもあるのか」

乃々「えと……美玲さんの眼帯を、はんぺんに入れ替えた犯人……」

美玲「あ!! そう言えば!!」

輝子「勝手に入れ替わるなんて、おかしいもんな……フヒ」

P「そりゃそうだ。で、乃々は何か心当たりがあるのか?」

フレ「ふんふんふふーん♪」

乃々「その……もりくぼ……見ちゃったんですけど……」ドキドキ

P「見たって、何を?」

フレ「ふんふんふふーん♪」

乃々「あの……こたつの中でぬくぬくしてたら……音がして……」ビクビク

美玲「音がして?」

フレ「ふんふんふふーん♪」

乃々「ちょっとだけ、ふとんをめくってチラ見したら……」オドオド

輝子「チラ見したら……?」

フレ「ふんふんふふーん♪」

P「フレうるせぇ」

乃々「その……フレデリカさん……が……」

フレ「…………」フンフンフフーン

P「…………」ジー

美玲「…………」ジー

輝子「…………」ジー

フレ「それでは諸君! 名探偵はこれにて失礼! あでゅー!」窓バリーン

P&美玲「犯人オマエじゃねぇかァァァァァァァァッッッッ!!」

 翌日。



美玲「うぅ……結局眼帯のニオイちょっと残っちゃったぞ……」ガッカリ

P「フレに損害賠償払わせたら? 窓代も合わせて」

美玲「良いモン。また新しく買うから。経費で」

P「経費で」

輝子「おはよう……あれ、ボノノさんは?」

P「まだ見てないぞ」

美玲「こたつの中じゃないか?」ユビサシ

P「てか早く片付けろこのこたつ」

輝子「こたつの中は……いないね。まだ来てないのかな?」ゴソゴソ

乃々「ぎゃーーーー!!」扉バーン

P「うわっ!! お前どっから出たのその大声」

輝子「ぼ、ボノノさん……どうしたの、そんなに慌てて……」オロオロ

美玲「なんだ? 乃々も何かイタズラされたのか?」プンスコ

乃々「わ……わ……わたしの……」

P「わたしの……?」



乃々「わたしの縦ロールにゴボウが巻いてあるんですけどぉぉぉぉっっっっ!!」




(了)

ありがとうございました。
おでんはゴボウ巻きとタマゴが好きです……。

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