モバP「クッソ面倒くさい飛鳥との日常じゃとぉ――ッッ!?」 (102)


飛鳥「実はこの前、同じ学校に通う男子生徒の先輩から告白されてね」

P「マジか!?」

飛鳥「ああ」


男子生徒『付き合って欲しい。返事はいつでも待ってるから』


飛鳥「――などと一方的に言われたよ」

P「はぇ~………そりゃ何とまぁ直球なことで………」

飛鳥「最近、この手のことが多くて困るよ」


飛鳥「キミにスカウトされ、アイドルになってからというもの、ボクをとりまくセカイが変わると同時に、周囲のボクを見る目も変わってしまった」

飛鳥「ボクをイタイ奴だと認識していたはずの男子生徒達から、熱の籠った視線を送られるようになっていった気がしてね」

P「まぁ、同級生に現役アイドルがいたらそうなるわな。お前は売れっ子だし、モテモテになるのはしょうがないよ」


飛鳥「………」


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飛鳥「ちなみに。ボクに告白してきた先輩だけど、顔はアイドルもやれそうなぐらいに甘いマスクを持っていてね」

P「ほうほう」

飛鳥「それでいて、成績優秀。スポーツ万能、おまけに生徒会長もこなすなど、かなりハイスペック持ちでね」

P「そいつは確かにすごい完璧超人だな」

飛鳥「……そんな学園カーストのトップに告白されたんだ。まぁ、正直………悪い気はしなかったよ?」ニヤリ


P「ふむ、聞いた限りじゃいい感じの男子に見えるな」

P「よかったじゃないか、そんな完璧先輩に告白されて」


飛鳥「………」



飛鳥「」イラッ


飛鳥「そうそう、そういえば告白された時―――」


男子生徒『それでよかったら、今度一緒に遊びに行かないか? 二人きりで』


飛鳥「―――とも言われたよ」


P「つまり、デートに誘われたのか?」

飛鳥「そうだね。どうやらカレはボクがアイドルだというのを忘れたいるらしい。或いはアイドルは異性との恋愛を禁止されていること自体を知らなかったのかな?」

P「まぁ、中学生だしな」

飛鳥「でも、これも悪い気はしなかったよ。異性とのデートだなんて、ボクにはまだ未体験のセカイさ」

飛鳥「だから、正直興味深いとは思ったよ」

P「飛鳥はしたいのか? その先輩とのデートを?」


飛鳥「………プロデューサーはどう思う? ボクはデートしてもいいかい?」

P「う~ん………そうだな………」


飛鳥「………」



P「お前がどうしても、その学校の先輩とデートしたいって言うのなら、協力しないでもないぞ?」



飛鳥「!?」




P「本当ならアイドルがデートなんて厳禁だけど。お前ぐらいの歳の子じゃどうしても興味を持っちゃうよなぁ~」

P「それにこれは俺には縁遠かった、ほろ甘い青春ってやつだ」

P「中学の時にしか味わうことのできない貴重な経験なわけだし。だからできれば協力して――」


飛鳥「ッ!!」




飛鳥「もういい!!!!!」バンッ

P「!?」ビクッ


飛鳥「もういいよ………キミは本当に―――いや、なんでもない!」

飛鳥「フンッ!!」プイ


スタスタッスタッスタッ


P「えっ? えっ? えっ?」



P「なんで急にキレたんだ飛鳥のやつ………?」


P「俺何か言ったか!? むしろ理解のいい事を言ったはずなのに?」


P「一体どうして―――」


ちひろ「やれやれ、本当朴念仁ですねプロデューサーさんは」

P「あっ、ちひろさん」

ちひろ「わかってないみたいなので、教えてあげましょう」



ちひろ「飛鳥ちゃんはプロデューサーさんに嫉妬して欲しかったんですよ」

P「はぁ!?」


P「嫉妬って………どういう事ですか?」

ちひろ「つまりですね―――」



P『ダニィ!? 俺の可愛い飛鳥が中学生のガキとデートじゃとぉ―――ッッ!!??』

P『ゆ゛る゛さ゛ん゛!!』

P『早速、そのガキを征伐しに出かける! 後に続け! ちひロット!!』

P『飛鳥の俺の物だ―――ッッ!!! 誰も手を出すな―――ッッ!!!』



ちひろ「――ってな感じの事を言って欲しかったんですよ」

P「えぇ~………」


P「嫉妬っておい………俺、プロデューサーなんですけど………」

ちひろ「さっきのプロデューサーさんの言動だと、まるで飛鳥ちゃんのことなんてどうでもいいみたいに解釈できますし」

P「そんなわけありませんよ! 飛鳥は俺にとって大事な担当アイドルです!!」

ちひろ「だったらここは、飛鳥ちゃんの希望通りに嫉妬してあげたらどうですか?」

P「………ちひろさん、一つ聞きますけど」


P「14歳の女の子の事で、嫉妬してしまう20代後半の男を見たらどう思いますか?」


ちひろ「滅茶苦茶キモイと思います」

P「ほら!!」


ちひろ「プロデューサーさん、貴方は自分の担当アイドルのためなら、この命、惜しくはないと言いましたよね?」

P「うっ………」


P(そんなこと一言も言った記憶はないが、何故か否定できない!?)

P(これはプロデューサーとしての本能なのか!?)



ちひろ「ほら、キモくても飛鳥ちゃんのためにやってあげてください。ほらほら!」ゲシゲシゲシッ


P「い、いてて! わかりましたよ、もう! だから蹴らないでください!!」

――――――――――――

――――――――



P「ええと飛鳥はどこに………ああ、いたいた」


P「おーい、飛鳥――!」

飛鳥「………なんだい?」ギロッ


P「うっ! え、え~と、その………」

飛鳥「………………」

P(やはりまだ機嫌が悪いみたいだな………)


P「さ、さっきの話なんだけどさ。ほら、あの上級生とのデートの件だけど………」



P「やっぱり行かないでくれないかなって………」

飛鳥「えっ」


P「その、何て言うか………飛鳥が他の男といるのが嫌な感じがしてさ………」

飛鳥「………」

P「だ、だからその~……しないでくれると俺が嬉しいというか何というか――」


飛鳥「もしかして、キミは嫉妬しているの?」

P「え~と、どうだろう?」

飛鳥「しているよ。間違いなくキミは嫉妬している。ボクに告白した先輩にね」


飛鳥「………そうか、そういうことか」


飛鳥「フフフ、クククク………ハハハハハッ!」

P「あ、飛鳥?」


飛鳥「あぁ、可笑しい………実に滑稽だ♪」


飛鳥「そうかそうか♪ キミがねぇ~♪」ニヤリ


P(うわ、凄く嬉しそうな顔してる)


飛鳥「でもまぁ、安心してくれていいよ。どっちにしろボクはデートに応じる気はなかったしね」

飛鳥「キミの言う甘酸っぱい青春になんてものに興味がないのでね。元々断る気ではいたのさ」

P「そ、そうか………」

飛鳥「それにしても………ボクの事でそんなに嫉妬しちゃって………しょうがない奴だなぁキミは♪

飛鳥「嫉妬深い男は嫌われるよ? だからもう、ボク以外にはその醜態を見せない方がいいと忠告しておくよ」


飛鳥「しかし、ただ告白されただけで嫉妬するなんてねぇ………まるで子供のような行動原理だ」

飛鳥「痛いね………フフフっ、本当、キミは痛いヤツだ♪」

飛鳥「アーハハハハッ♪」


P「………………」



P「なんか滅茶苦茶俺の株が下がったような気がする………」


P「ま、まぁいいか………飛鳥の奴、凄く喜んでるし」

P「あはははははは………」


P「はぁ~………」

――――――――

――――

―――


☆翌日★


P「飛鳥、ちょっといいか? 実はお前に水着写真集のオファーが来てるのだが」

飛鳥「水着の? もしかして、前に仕事したエデンでの………」

P「そうだ。前のハワイでの仕事ぶりが好評でな。それで水着の写真集はどうだって話になったんだ」

飛鳥「水着か………」


P「もちろんそんなに過激な奴にはしないよ。だからどうかな? やってみる?」

飛鳥「そうだね………ふむ………」

P「嫌なら遠慮なくそう言ってくれ。水着の写真集だしな。やりたくないと思うのなら俺の方から断っておくよ」


飛鳥「………キミはどう思う?」

P「えっ、俺か?」


飛鳥「キミの考えも聞いておきたくてね」

P「う~ん………そうだな――」


飛鳥「………………」



P「俺としてはやってくれたら嬉しいかな」



飛鳥「!?」




P「ハワイでのお前の水着姿はとってもよかったしな。実際に写真集が出たらファンも大喜びしてくれるだろうし」

P「だからこれ結構いいオファーだと思うんだよ。出版すれば確実に売れるだろうから、お前のアイドルとしての評判も上が―――」


飛鳥「ああ、そうか。キミは何でも仕事仕事で物差しを図るのか」

P「えっ?」


飛鳥「そうかそうか。キミはそういうヤツなんだな。仕事が何よりも大事なんだな」

P「えっ? いや、あの………」


飛鳥「キミのセカイは仕事のみで構築されてるようだ。実にくだらない」

飛鳥「キミがこんなにもつまらないオトナだったとはね。失望したよ」

飛鳥「フンッ!」


スタッスタッ


P「えっ? あれ? ええええぇぇッッ!!??」


P「何でまた飛鳥は怒りだしたんだ?」

P「俺なんか言った!?」


ちひろ「なーにやってんですかねぇ、まったく」

P「うわっ、ちひろさん!? いつの間に………」

ちひろ「なにまた怒らせてるんですか。貴方はどこぞのワ○サマーや○条楽ですか?」

P「そんなこと言われても………」

ちひろ「しょうがないからまた教えてあげますよ」


ちひろ「つまり飛鳥ちゃんはですねぇ―――」



P『ダニィ!? 飛鳥の水着写真じゃとぉ――ッッ!!』

P『ふざけるなッ!! 飛鳥の水着姿は俺だけのモノなんだど――ッッ!!』

P『誰がファンなんぞに見せてなるものか!! てめぇらには豚のケツの写真集で十分ダルルオッ!!』




ちひろ「―――こう言って欲しかったわけですよ」

P「えぇぇ~………」


P「貴方の中の俺はどんだけ変態なのですか」

P「というかそんな個人的な理由で有望なオファー蹴ったりしたら、会社的に俺は戦犯なんですが………」


ちひろ「でも飛鳥ちゃんはそう望んでますよ?」

P「いや、ですけど」


ちひろ「そういうわけですから、ほらプロデューサーさん、行ってきてくださいな」

P「行って来いって、アンタ………」


ちひろ「簡単な話ですよ。飛鳥ちゃんにお前の水着姿は俺だけのモノにしたいから仕事断っておくぜ!って言うだけでいいんですから」

P「それが凄い難しいのですが」

ちひろ「ただプロデューサーさんが鼻の下伸ばせばいい簡単な仕事です」

P「俺のプロデューサーとしての立場が危ぶまれます!!」


ちひろ「ウダウダ言ってないで早く行ってくださいよ。ホラホラ!」ドゴドゴドゴッ!!

P「いて、いてて! だから蹴らないでくださいよ!! ぐはっ!!」


P「いてて………まるで馬のように強烈な蹴りだった………」

P「でもまぁ、俺も飛鳥にはこの仕事は早いかもなとも思ったし」

P「………はぁ~、おいしい話なんだけど、仕方ないか」


P「おーい! 飛鳥ー!」


飛鳥「おや、何だい? 仕事しないでボクのとこに来ていいのかい?」ムスッ

P「………そんな皮肉言わんでも」

飛鳥「用があるなら早く言いなよ。どうせ仕事の話なんだろ」ムスッ

P「ははははっ………手厳しいな……」


P「えっと、さっきの話だけどさ………ほら、水着写真集だけど………」

飛鳥「………」


P「やっぱり断ることにするよ」

飛鳥「えっ」


P「ほらその、飛鳥にはまだこの手の仕事は早いかなってね」

飛鳥「………確実に売れるとか言ってたのに?」

P「まぁ、お前はまだ中学生だし。多少はね?」

飛鳥「ボクは別に構わなかったんだよ?」

P「そ、そうか? でも、まぁ、その………」



P「お前の水着姿を、他の奴に見せるのは何か嫌だな~って思ったからさ………」

飛鳥「!!」


P「そ、そういうわけだから………」

飛鳥「………………」


飛鳥「つまり、キミは個人的な願望で仕事を断るというわけか」

P「そ、そういうこと………かも?」


飛鳥「………」



飛鳥「フフッ、この変態め♪///」

P「うぐっ!?」




飛鳥「やれやれ、キミみたいな変態がいるから、このセカイから歪みは生まれ続けるのだろうね」


飛鳥「ボクの水着姿を他の男に見られたくないだって? ククク、実に滑稽だ!」

飛鳥「プロデューサーたる者が、そんな私的な理由で仕事を断っていいのかい? フフフ、実にあり得ないムーブメントさ♪」


飛鳥「本当、キミはボク以上に痛いヤツだよ。痛い上に変態だ」

飛鳥「この変態め………キミはとんでもなく痛い奴で変態だ♪」

飛鳥「ハハハハハッ♪」


P(何とも嬉しそうな顔で俺を罵倒してきやがって………)



飛鳥「まぁいい。元々、ボクには興味のないオファーだった。だから別に断っても文句はないよ」

飛鳥「しかし………キミはそうまでしてボクの事を独占したかったの?」

P「え、えっとまぁ………」

飛鳥「フフフ、バカだなぁ♪」


飛鳥「生憎、ボクは誰の物にもなる気はないからね。ボクはボクだけのモノさ」

飛鳥「だからまだキミのモノなんかにはなる気はないよ。フフフ、残念だったね」

P「そ、そうだよな………あはははっ………」


P(ん? 『まだ』………?)


飛鳥「フフフ///」


飛鳥「でも、そう悲観することはないよ。確かにボクは『まだ』キミのモノにはなれないけれど」


飛鳥「あの時の………あのエデンでの思い出は………ボク達二人だけのモノなのだからね///」

ムギュ


P「ちょ、飛鳥!? 何お前俺の手を胸に押し付け――」

飛鳥「フフフ、あの楽園での時と同じような鼓動を………感じているかい?///」ムチュウッ


P「わー! わー! やめい――ッ!!」


ちひろ「うわ、これは事案物ですね」

P「げっ、ちひろさん!?」



ちひろ「見てて何かムカつくし、美城専務にチクロット」

P「やめロットォォォォォッッッ!!!!」


――――――――――

―――――

―――


☆更に後日★



P「お疲れ様飛鳥、いい仕事ぶりだったな」

飛鳥「ありがとう。でも、ボクはボクの役割を果たしたまでさ」

飛鳥「誰かさんとは違って、ボクは仕事に私情をはさんだりする独占欲の強いヤツじゃないのでね♪」ニヤッ

P「ま、まだ言うかそれ………」

飛鳥「フフッ、ごめんごめん。ククク♪」ニマァ~


P(まったく、ここ最近俺をこのネタでいじりまくるんだから)

P(人の気も知らないで………ハァ~………)



P「さ、さて、そろそろお昼時になるし。事務所に帰る前にどこかで飯でも食いに行くか」


飛鳥「そうだね。でも、ここら辺に飲食店なんてあったかな?」

P「近くに俺のお気に入りの喫茶店があるけど、そこでいいか?」

飛鳥「喫茶店か………確かにいいかもね。よし、キミの誘いに乗るとしよう」

P「じゃあ、行こうか。付いて来てくれ」


☆近くの喫茶店☆



店長「あらいらっしゃい。ご無沙汰じゃないですかプロデューサーさん」

P「あっどうも店長。いやぁ~、最近忙しくてですね………」

飛鳥「ふぅん、キミは顔を覚えられてるほどの常連か」

P「はははっ、まぁな」


店長「ご注文はどうします?」

P「とりあえずコーヒーを」

飛鳥「ボクも同じのを」

店長「かしこまり!!」


P「あっ、いや、すいません! やっぱり俺はカフェオレで!」

店長「かしこまり!」


タッタタタタタタッ


飛鳥「フフッ、なんだいプロデューサー? カフェオレだなんて子供ぽいね」

P「あはははっ、まぁ、たまにはな」


P(お前どうせブラック飲めないだろうから、それ用だっての)


飛鳥「その歳て臆面もなくカフェオレを頼むだなんて、キミはコドモだなぁ。フフフ♪」

P「………………」


P(本当、人の気も知らないんだから)

――――――

―――


飛鳥「うん、この店のカフェオレは絶品だね。ブラックはボクの舌には合わなかったけれど」

P(やはりカフェオレを頼んでおいて正解だった)

飛鳥「それにしてもいい店だね。内装は綺麗だし、インテリアのセンスもいい、そしてこのカフェオレも美味しい」


飛鳥「この店はキミのお気に入りらしいけど、中々いいセンスをしているよ」

飛鳥「ボクに執着する変態のくせにね♪」

P「うっせぇ! 最後の一言は余計じゃ!!」




P「でも、実はこれ、俺のセンスってわけじゃないんだ」



P「藍子に教えてもらった店なんだよ」



飛鳥「」ピクン






飛鳥「………藍子さん、に?」

P「ああ。前に一緒に散歩してた時に教えてもらってな。それ以来のお気に入りだ」

飛鳥「………キミは、よく藍子さんと、散歩に行くのかい?」

P「たまにかな。仕事の帰りとかにね」

飛鳥「………………」


P「あと、ここのケーキ凄く美味しいからな。かな子ともよく行くんだよ」

飛鳥「………かな子さんと?」

P「ああ。かな子はケーキ好きだからな。初めて連れてきた時は喜んでくれたよ。はははっ♪」

飛鳥「………………」


P「ああ、でも杏を連れてきた時は大変だったなぁ~。あいつったらここのソファーの座り心地がいいからって、そのまま熟睡しちまったんだもん」

飛鳥「………そうか、杏さんもか」

P「そしたら杏の奴、ソファーにヨダレを垂らしちまってさ♪ いやぁ~、あの時はここの店長に『もう許さねぇからなぁ~!』ってブチ切られてさぁ~」

P「危うく出禁にされるとこだったよ。はははははっ♪」

飛鳥「………」

P「まったく、杏はしょうがない奴だよな。でも、それがあいつらしくていいんだけどな♪ あはははははっ♪」


飛鳥「………………」




P「ん? どうした飛鳥? カフェオレ冷めちまうぞ?」


飛鳥「………」




飛鳥「帰る」スッ

P「えっ!?」


P「な、なんだ飛鳥!? どうしたんだ!?」

飛鳥「帰ると言ったんだ。付いて来ないでくれないかい」スタッスタッ

P「ど、どうしたんだよ!? 待てって飛鳥!」

飛鳥「ついて来るなと言ったんだ! この変態!!」

P「!?」


P(今までの笑いながら言ってたのと違い、怒りと憎しみがこもってる言い方に!?)


飛鳥「キミは………最低の………変態だ!」


飛鳥「ッ!」プイ


P「あ、飛鳥! ま、待って!!」



P「店長、すいません! これお代です! おつりはいらないので!」

店長「ありがとナス!」

P「飛鳥ッ!! 待ってくれ!!」タッタタタタタタッ!!


P「おい飛鳥! 待っててば!」

飛鳥「………………」スタッスタッ

P「待てって! いや本当どうしたんだ!?」

飛鳥「………………」スタスタスタッ

P「スルーしないで待ってくれよ!!」


飛鳥「追いかけてこないでくれないか? この変態プロデューサーめ!!」

P「うぐっ!」



P(い、一体どうしたというのだ!?)

P(なぜ飛鳥はこんなにも怒って………?)



ちひろ(やれやれ、本当にプロデューサーさんは朴念仁ですねぇ)

P「うおっ、ちひろさん!? の、脳内で直接だと!?」


ちひろ(まったく、本当ラノベ主人子並に鈍感なんですから。だから貴方はダメなのですよ)

P「どうでもいいですけど、当然の如く脳内で会話しないでくれませんか!?」


ちひろ(やれやれ、仕方ないのでまた私が教えてあげるとしますか)


ちひろ(飛鳥ちゃんが怒った理由。それは―――)



ちひろ(プロデューサーさんが他の子と喫茶店でデートしてたからですよ)

P「はぁ!?」



P「何言ってるんですか! 別にデートなんて俺は――」

ちひろ(男女が二人きりで喫茶店で食事なりしたら、それすなわちデート当然ってことですよ)

P「いやでも、俺はただ、仕事帰りとかにあの喫茶店を利用しただけで………そんな意図なんて………」

ちひろ(飛鳥ちゃんにはそんなの関係ないのでしょう)


ちひろ(特に杏ちゃんのことを話してるプロデューサーさんの顔は、凄く楽しそうでしたしねぇ~)

ちひろ(だから嫉妬しちゃたんでしょう。ご存知の通り、飛鳥ちゃんは独占欲半端なく強いですから♪)

P「な、なんて面倒くさい奴だぁ~………」



ちひろ(ふふふっ、大人ぶっていても飛鳥ちゃんはまだ14歳の子供ってことです。可愛いではありませんか♪)

P「そりゃ、俺も可愛いとは思いますけど………はぁ~………」


P「それで? 例によって俺は何をすればいいんです?」

ちひろ(なーに、簡単な話ですよ)


ちひろ(飛鳥ちゃんに、『俺が一番好きなのはお前だから』みたいなことを言えばいいんです♪)

P「あははははっ、確かに簡単な話ですね♪ できるわけないだろッ!!!」



P「あのですね、ちひろさん? 俺はこれでもプロデューサーなんですよ? 社会人なんですよ?」

P「そして飛鳥はアイドルとはいえ中学生です。子供です」

P「そんな子供に対し、半ば告白するようなこと言えるわけないでしょうが!」

P「俺はプロデューサーとして、ご両親から信頼されて預かっている身です!」

P「だから責任という物が―――」


ちひろ(あー、はいはい。そういうのはいいですから)

P「ちょ!? 人が真面目に話してるのに!!」



ちひろ(貴方は担当アイドルが大事ではないのですか? それが全てでしょう?)

P「大事だからこそ言ってるんですけど!?」


ちひろ(ほらほら、つべこべ言わずにとっと行ってくださいよ)バリバリバリバリッ!!

P「ギャ――!! 頭が―――ッ!! 頭が割れるゥ――ッッ!!!??」ジタバタジタバ


P「ちょっと本当何なんですか!? 何者なんですかあんたは!?」

ちひろ(ホラホラホラホラ)バリバリバリッ

P「ぎょええええぇぇぇ!!? わ、わかりましたから! だから脳波で攻撃するのやめろぉ―――ッッ」ジタバタジタバタッ

――――――

――――


P「ううぅ………頭が割れそうだ………あんの緑の悪魔めぇ~~!」

P「でも、確かに飛鳥をあのままにはしておけないしなぁ………とりあえず、話し合わないと」

P「ええと、飛鳥はどこに………?」キョロキョロキョロ


飛鳥「………………」


P「あっ、いた。ベンチに一人座ってる」


飛鳥「ッ………!」グスッ


P「そして少し泣いてるな………はぁ~~、俺が言うのもなんだけど、あれぐらいで泣かないでくれよ………」


P「………本当、仕方ない奴だな」


P「おーい! 飛鳥―!!」


飛鳥「あっ、プロデューサー………」



飛鳥「フン!」プイ


P「あ、飛鳥………その、待ってくれ! 話を聞いてくれ!」

飛鳥「ボクはキミと話す事なんてない」

P「そんなこと言わずに聞いてくれ!」




P「お、俺はその、複数のアイドルを担当してるけど」


P「それでも俺は………お前のことを―――」






P「お前のことを一番、大切に想っているから………」



飛鳥「!!」



P「だからその………」



飛鳥「………………」


飛鳥「それって告白?」

P「えっ、いや違うけど!?」


飛鳥「いや、告白だよ。このセカイで一番ボクの事が大切だって………」

P「いや、そこまで言ってないぞ?」


飛鳥「ボクがキミにとっての一番―――」


P「お、おーい? 聞いてる?」




飛鳥「ボクのことが一番好き…―――」


飛鳥「………………」




飛鳥「か、帰る………///」

P「えっ、飛鳥!?」



飛鳥「///」カァァァァッ


P「ちょ、ちょっと待って飛鳥! おーい!!」

ちひろ(ああ、もう大丈夫ですよプロデューサーさん)

P「えっ?」

ちひろ(飛鳥ちゃん、喜んでくれたみたいですよ)

P「そうなんですか?」

ちひろ(ええ。耳まで真っ赤にしてましたね。相当、嬉しかったんでしょう♪)

P「そ、そうですか………なら、いいのかな?」


ちひろ(でもあんな告白みたいなことしたら、飛鳥ちゃん、益々プロデューサーさんにべったりでしょうねぇ~)

P「えっ」

ちひろ(つまり、プロデューサーさんはもう飛鳥ちゃんのことを裏切れないってことですよ。ふふふっ♪)

P「………………」


P「あれ? もしかして俺、取り返しのつかないことしちゃった?」


―――――――――

―――――

―――

★後日の後日☆



P「はぁ~………ここ最近色々あって精神的に疲れた………」

ちひろ「ふふふっ、何だかんだで飛鳥ちゃんをノセてる辺り、プロデューサーさんも飛鳥ちゃんの事が本当に大好きなんですね♪」

P「よしてくださいよ、ちひろさん」


P「あの子は俺にとってただの担当アイドル。それ以上でもそれ以下でもありません」

ちひろ「本当に? それだけですか?」

P「………そりゃまぁ、手のかかる子ほど可愛いと言いますけど」

ちひろ「ふふふっ、まぁそういうことにしておいてあげますか♪」

P「ぐぬぬぬぬ」



飛鳥「おや、二人して何を話してるんだい?」

P「あっ、飛鳥か。いや、別に何も―――」

ちひろ「プロデューサーさんが飛鳥ちゃんのこと大好きよねーってなことを話してたんですよ♪」

P「ちょっと!! ちひろさん!!」


飛鳥「へ、へぇ………そう………///」


飛鳥「まぁ、確かに最近のキミはボクに対する行動が一線を超えつつあるよね」

飛鳥「ボクと同じ学校の先輩に嫉妬したり、水着写真集のオファーを蹴ったり、この前なんかはついに告白までする始末だ」

飛鳥「本当、キミは独占欲が強い、その上嫉妬深い変態だよね。フフフフ♪」


P「………………」

ちひろ「心中お察しします」


飛鳥「でも、このままではいられないんだよ?」

飛鳥「ボク達はいつまでもずっと一緒にいられるわけじゃないんだ」


飛鳥「キミがボクの事を好きなのは嬉しいけど。ボク達は決して混ざることはない太陽と月だということを忘れないでくれ」

飛鳥「いつかは、ボク達は離れる時が来る。それがセカイの定めなんだ」

飛鳥「いつか来る現実を、忘れてはいけない」


P「はいはい、わかってるって。そういうのはプロデューサーである俺が一番理解してるよ」


P(そうだよな。遠い未来、飛鳥は俺の知らない誰かと結婚して、アイドルを卒業する日が来るかもしれない………)

P(もしそうなったら――――正直、寂しいかな)


ちひろ(なんだ、やっぱり飛鳥ちゃんのこと大好きじゃないですか♪)

P「だから当然のように俺の心を読まないでください!!」

飛鳥「???」


ちひろ「でも、そんなこと言いつつ、飛鳥ちゃんもプロデューサーさんが自分以外の女性と結婚しても大丈夫なの~?」ニヤニヤ

P「もう、だからその手の話はやめてくださ――」




飛鳥「殺す」

P「えっ」



飛鳥「もし、そうなったら………プロデューサーを殺して、ボクも死ぬかな」



P「」




ちひろ「じょ、冗談よね………?」

飛鳥「冗談? ボクは何か変なことを言ったかい?」キョトン

P「」

ちひろ「あっ、ふーん……無自覚か………あ、あはははは………」


ちひろ「………本当、Coの娘達は面倒くさい娘多いわね………」

飛鳥「???」



P「」




終わり

     お・ま・け

※さっきまでのPとは別人ということでお願いします



P「お疲れ様、晴。今日もいい仕事ぶりだったぞ!」

晴「ふぅ、疲れたぜ………それで、今日はもう終わりか?」

P「ああ。今日のスケジュールは全て完了だ。寮まで送るよ」


晴「この後、何もなしか………このまま寮に帰るのもつまらねぇな」

P「どこか寄りたい所あるのか?」

晴「うーん………」


P「どこか行きたいなら連れてってやるぞ? 今日は仕事よくやってくれたしな。門限まで付き合ってもいいぞ」

晴「本当か! へへっ、サンキュー♪ だったらあそこ行ってくれよ!」

P「あそこってどこだ?」


晴「ほら、アレだよアレ」



晴「行ったら気持ちよくなれるとこ♪」

P「!?」


P「き、気持ちよく………?」

晴「ああ。最高にハイになれるとこだぜ!」

P「は、ハイに………」

晴「それでいて興奮もできるとこだ!」

P「こ、興奮………」ゴクリ



晴「何ていうのかな、こう、たくさんの人達と一体になれるっていうか………」

P「一体感!? しかも複数!?」


P「駄目だ駄目だ晴!! 複数はアカン!! せめて俺だけにしろ!」

晴「何言ってんだお前?」



晴「あっ、そういえばPは金ある?」

P「か、金? そりゃまぁ、ある程度ならあるけど」

晴「だったら悪いけど。オレの分も払ってくれねぇか? 親から金もらってないし」

P「そりゃまぁ、入場料かかるよなぁ………あそこは」

晴「あと、小物とかも買ってくんないか?」

P「こ、小物!? ま、まさか(大人の)玩具のことか!?」

晴「玩具? まぁ、たまにぬいぐるみとか売ってたりするよな」


晴「でもオレが欲しいのはタオルとかの方だな」


P「タオル? それだったらあらかじめ備え付けであるだろうが」

晴「備え付け?」

P「いや、待てよ? 確かにあらかじめ用意されてるタオルじゃ肌触りとかよくないかもしれんな」


P「わかった。入る前に買っておこう」

晴「本当か! サンキューP! へへっ♪」



P「し、しかし晴………いいのか?」

晴「何がだ?」


P「そのー、俺なんかと一緒に………するのがさ」

晴「何言ってんだよP。Pだからこそいいんじゃねぇか」


晴「………これでも、お前のことはそれなりに信用してんだからな///」

P「は、晴………!」ウルルッ




P「わかった! 俺も男だ! お前がそうまで言ってくれるのなら期待に応えてみせる!!」

P「さぁ、行くぞ晴! 俺達のチームプレイでこの夜を熱くしようじゃないか!!」


晴「ん? なんか言い方が変じゃねぇか? 別にチームプレイなんてしないだろ?」


晴「だってオレ達、観戦するだけだし」

P「えっ、観戦?」


晴「そうだよ。観戦しに行くんだよ」

P「………………」

晴「ん? どうしたんだよ?」


P「悪い………ちょっと俺勘違いしてたかも」






P「まさかお前………自分でするよりも、人がするのを見るのが好きなのか?」


晴「はぁ?」


晴「そりゃあ、自分で(サッカーを)するのはもちろん好きだけど。今日は観戦だろ?」

P「そ、そんな………まさかお前がこんなマニアックな性癖を持っていたなんて………!」

晴「マニアック?」

P「さ、流石に無理だよ晴………いくら何でも俺には無理だぁ!」

晴「はぁ?」


P「いやだって無理だろこれ! そもそも人を用意するのが難し過ぎる!!」

晴「いや、用意って………あらかじめ用意してくれてるだろ」

P「えっ、そうなの!?」

晴「いや、普通はそうだろ………」



P「えっ、なにそれ。そんな風に募集かけてみんなに見せてるわけ? あらかじめネットやらツイッターとかで募集でもしてんの?」

晴「ネットで普通にチケットや席を予約できるだろ?」

P「マジで!?」

晴「ああ。今じゃ普通だろ?」

P「普通ってなんだよ!?(哲学)」


晴「まぁ、当日券も残ってるだろうし。売り切れとかの心配はしなくてもいいと思うぜ」

P「お、俺はそんなこと知ってるお前の方が心配になってきたぞ………」


P「あの、晴………悪いけど、俺には無理だ」

晴「えっ?」


P「俺にはそんな趣味はない!!」

晴「はぁ!? 何言ってんだよお前!?」

P「流石に目の前で人がするのを観戦するのはキツすぎる!! やっぱりこういうのは自分でしたいわ!」


晴「ん? つまり観戦するよりも、実際にプレイしたいってことか?」

P「そうだな。観戦よりも俺はお前とプレイがしたい!!」

晴「オレはそれでもいいけど。お前は平気か? 仕事で疲れてんじゃねぇのか?」

P「なんのなんの! 俺はまだ若いから大丈夫だ、問題ない!」

晴「そっか………なら、いいぜ! 確かに、観るよりも身体動かした方が気持ちいいしな♪」


P「お、OK………よし、俺も覚悟を決めた! よしやるぞ晴!!」

晴「お、おう(覚悟?)」



P「それじゃあ、近くのお城みたいな建物を探して――」

晴「は? 何言ってんだお前?」




晴「普通にそこら辺の公園でいいだろ?」

P「公園でするの!?」


P「えっ、嘘マジで!? いきなり外でするの!? ちょっと上級者過ぎない!?」

晴「いや、普通だろ! さっきから何言ってんだよ!」

P「いや、だって、人に見られるかもしれないし」

晴「別に見られれても問題ないだろ?」

P「ま、マジで!? お前気にしないの!?」


P「で、でも、この季節、外は寒いし………」

晴「やってる内に温かくなるだろ」

P「………一理ある!」


晴「へへっ、それじゃあオレが受けてやるよ♪」

P「ウケ!?」


晴「オレはディフェンスだって上手いんだ。Pの攻撃なんて軽くいなしやるよ♪」

P「い、言いやがったなこの野郎!!」


P「俺のムスコのオフェンス力をナメるなよ!! お前のディフェンスなんて引き千切ってくれるわ!!」

晴「面白れぇ! そこまで言い切るPのテクを見せてもらおうじゃねぇか♪」


P「よ、よし………や、やってやるぞ俺………」

P「ああっ、でも緊張してきたぁ~~! し、心臓の鼓動が高まるゥ………溢れるぅ!!」ドキドキドキ

晴「何か今日のPはいつも以上にやる気に溢れてやがるな」


晴「へへっ♪ 何かこっちまで楽しくなってきたぜ♪」




P「い、行くぞ晴―――ッッ!!」

晴「オシッ、来いよP――ッッ!!」


――――――――――――――

――――――――――

―――――――


★翌日☆


晴「………///」

P「………………」


晴「ううっ………///」

P「………………」


晴「こ、この………変態……ロリコン………///」ドキドキドキ

P「………………」



P「サッカー観戦のことだったのか………!」orzガクリ



この後早苗さんに滅茶苦茶〆られた




終わり

これで終わりです。長文&クソSS失礼しました。
メキシコからようやく帰って来れたので書きました(二回目)

私の話ではないですが。
会社のPCで艦○れやらシャドウ○ースやらのブラウザゲームをプレイするとバレるらしいですよ?

そのせいで査定に影響でたり、面倒な仕事を押し付けられ海外に行かされることもままあるらしいので。
現時点で思い当ってる人は、すぐにでもやめることを強く薦める次第です。


別に実体験で言ってるわけではありませんが。



>>1の前作です。よろしければどうぞ?


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モバP「もしも美波が、ラノベ主人公並に鈍感だったらじゃとぉ―――ッッ!!??」
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メキシコでハロウィンを経験しました。
お菓子を100個ぐらい用意しましたが、すぐになくなってしまったので。
代わりに折り紙で鶴などを折って、プレゼントしたところ、子供達は大喜びしてくれました。

そしてお礼にと、幼女の一人からキスを―――メキシコ、とてもいい国でした。


クソSS失礼しましたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!

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