智絵里「さ、紗枝ちゃん!? またプロデューサーさんの匂いを……あ、違った……」 (19)

智絵里「前回までのお話し」

智絵里「私のせいで、Pさんは理由あって女装をして事務所でお仕事をしています」

智絵里「みんながPさんのことを女の人だと思っているある日、紗枝ちゃんがPさんの匂いに夢中になりました」

智絵里「最初は隠れてPさんのスーツやコートの匂いを嗅いでいるだけだったけど……最近は直接匂いを嗅いだりしています」

智絵里「私の出番はこれでおしまいみたいです。あと短いです」

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――事務所

紗枝「」スンスンスン

P「ちょっと紗枝ー……頭から離れてくれないとパソコン見るのも大変なんだけど」

紗枝「あとほんの少しだけ待っておくれやす」スンスン

ちひろ「相変わらずですね」

P「どうしてこんな子に育ったのか……」

ちひろ「あ、そういえばPさん、この前の○×化粧品会社とのCM打ち合わせ、どうでしたか?」

P「まだ報告書書いてる途中ー……んー、まぁいいかなって。この前の打ち合わせでもらった試供品使ってみたけど、個人的に好みだし」

紗枝「Pはん、あきまへんよ。いつも使うてる香水やあらへんと、Pはんの匂いが台無しになります」

P「あんたはアタシの体臭に対して何の権利を持ってるのよ……」

ガチャッ!

凛「ただいま」

奈緒「おーっす」

ちひろ「あら、奈緒ちゃんと凛ちゃんがレッスンから帰ってきましたよ」

P「お疲れ様2人とも、レッスンどうだった?」

凛「まあまあかな。次加蓮が来たときには歌も合わせられそうだし」

奈緒「一応最後まで通したからなー……ん? あの事務所の奥に置いてある物、なんだ?」

P「ああ、あれ? 菜々さんが持ってきたのよ」

紗枝「なんやろなぁ、うちもほんの少し気になってたんやけど……」

奈緒「あ、これツイスターじゃん! 懐かしいなー」

紗枝「ついすたぁ?」

ちひろ「マットの上に色々な色で丸が描かれていて審判の指示通りに手足を使って丸に触れるゲームですよ」

凛「小さい頃に友達とやったかな……今じゃ全然見ないけど」

P「菜々さんがね、『ナナはもう節々が痛んで遊ぶことができませんから、事務所のみなさんで遊んでください』って言って置いていったのよ」

ちひろ「試しに3人で遊んでみたらいいんじゃないですか? 紗枝ちゃんは初めて見るみたいですし」

奈緒「3人でか……うーん、レッスンから戻ってきたばかりだけどなぁ」

P「遊んでれば? あと1時間くらい待ってるなら家まで送ってあげるわよ」

凛「それじゃ暇潰しにやろうか」

紗枝「うち、遊び方知らへんけど……」

奈緒「難しいことやらないし、すぐ分かるよ。とりあえずやってみるか」

凛「マット敷いて、盤は……誰が回そっか?」

ちひろ「それじゃ私が回してあげますよ。3人とも、マットの端に立ってください」

奈緒「素足になって……よいしょっ、これやってると、みんなの手足があっちこっちに行くからお互いに絡まったりするんだよなぁ」

紗枝「身体が絡まって……Pはん」ハッ!

P「私仕事あるから。それに若くないから身体動かないからね」カタカタカタッ!

奈緒「何言ってんだよ。菜々さんより若いだろ?」

P「奈緒、あんたそれ菜々さんの前で言うの禁止ね」

ちひろ「まあまあその辺で。それじゃ盤回しますよー。最初は……右手で緑!」

凛「緑ね」

奈緒「ほっ……こうやって、ちひろさんが言った通りの色と身体でマットの上の丸に触るんだよ」

紗枝「ふんふん……」ペタッ

ちひろ「次いきますよー……右足で青」

凛「蒼っと……」

紗枝「両手と両足全部使ったらどないしはるん?」

奈緒「新しく指定された色にまた移動させるんだよ。それを繰り返してバランス崩して倒れた人が負け」

ちひろ「まぁ、まだ簡単ですからね」

P「無理に身体捻らない程度に遊びなさいよ」

奈緒「分かってるよ」


……
…………

――数分後

ちひろ「右足で赤」

凛「ま、また右足……」グググッ……

紗枝「ふっ……んんん……」ググッ……

奈緒「やばっ、この姿勢だと足が伸びない……紗枝、ちょっと跨がせてもらうぞ……紗枝の頭蹴らないように……っと!」グイッ!

紗枝「うちの足も凛はんのお腹の下潜らせとるし……」

P「よくそこまでやるわね……」

奈緒「ハハッ! まだまだ始まったばかりだからな……!」

ちひろ「3人とも足置きましたかー? それじゃ次……右足で緑」

凛「ええっ!? また右足?」

紗枝「も、もうそろそろあきまへん……」ググッ……

奈緒「ちょっ……紗枝跨いでるのにこれじゃ足が……っとおおおおっ!?」ズルッ!

紗枝「ひゃっ!?」ビクッ!


ドサドサッ!!


紗枝「もごっ……!」

凛「あああっ! 紗枝を跨いでる奈緒が右足を滑らせて紗枝の頭ごと尻餅ついた!」

P「ちょっ、ちょっと大丈夫!?」

ちひろ「あああああ……紗枝ちゃんの顔が奈緒ちゃんのお尻の下敷きになって……」

奈緒「いってて……」

紗枝「んむぅっ……んぁ、なぉは……」ググッ……


スンッ……


紗枝「っ!?」ビクッ!

紗枝(こ、こん匂いは……!)

紗枝(奈緒はんのお尻ん匂い……れっすんの後で汗の匂いばかりするかと思うてたけど、こん匂いはまた別……)

紗枝(ほんのりと香る奈緒はんの身体ん匂いが、蒸れやすいお尻やからか……少し締まったような匂いになっとる)スン、スン……

紗枝(せやけど、今日は外も寒いし、れっすんの後やからって汗もそれほどかかないはず……)

紗枝(そんならこの匂いは……どこから……)

紗枝(……いや、違うわぁ……奈緒はんは確かにれっすんで汗を流してはる)スン、スン、スン……

紗枝(恐らくれっすんで、よう汗も流して……せやけど今日の外の寒さや、風も吹いとるしすぐ汗も引いてしもたけど……)

紗枝(れっすん場から外に出るまでの間、奈緒はんの汗はぱんつやずぼんにしっかりと染み付いておったんや)スンスンスン……

紗枝(せやけど外に出て寒気に触れることで、まるで風味が付きはったみたいに服に汗の匂いが微かに残った……)

紗枝(それから事務所でついすたぁげーむに夢中になっとるうちに、また奈緒はんが汗を流したことで……)

紗枝(蒸れやすいお尻にまた新しく汗の匂いが染み付いて、それまで服に残っていた汗の風味とええ塩梅に調和されて飽きさせへん匂いになっとるんやわぁ……)スン、スンスンスン

紗枝(それにあわせて、奈緒はんのお尻は程よく弾力性もある)

紗枝(ちょうど顔にお尻を押し付けられた感じになって、気持ちええ柔らかさと圧迫感がうちの顔を包んどる)フゥー……スンスン

紗枝(これでうちの顔は、まるで奈緒はんのお尻の匂いに包まれた状態になっとる……)

紗枝(程よいお尻の柔らかさと圧迫感に加えて、飽きさせないお尻の匂い……色んな要素が溶け合った奇跡の一品やわぁ……)

奈緒「っと、ゴメン紗枝、いま避けるから……」ググッ……

凛「ちょっと、頭からいったけど大丈夫?」

奈緒「よっと……紗枝、怪我ないか……紗枝?」


紗枝「……」ポケー……


P「紗枝? あなた大丈夫? 床に頭ぶつけたけど……」


紗枝「……」ポケー……


奈緒「紗枝? お、おーい、大丈夫かー……あ、あたしが悪かったけど……」

紗枝「……見えてしもうた」

凛「何が?」

紗枝「奈緒はんのお尻ん匂い……まるで、お天道様や北風が彩を加えてあげたような優しい匂いで……」

奈緒「は?」

紗枝「まるで、Pはんの匂いみたいな……」

P「ちょっと待って、私の体臭って奈緒のお尻と同じ臭いって言いたいわけ?」

紗枝「そう……お母ちゃんみたいに、うちのこと包んでくれる匂い……」

奈緒「え、え……え?」

……
…………

――その後、事務所

ガチャッ

奈緒「おはよーござ……」

ムニュッ!

奈緒「うひぃっ!?」ビクゥッ!

紗枝「……」スン、スン、スン……

奈緒「さっ、紗枝!? い、いきなりあたしのお尻に顔突っ込むなぁっ!」

紗枝「動いたらあきまへん。むっ……奈緒はん、昨日はもしかして夜更かししとらんやろうか? お尻ん匂いがいつもより強くて……」スンスンスンスン

奈緒「あ、ああ、昨日は晶葉から借りたゲームやっててつい……って、他人の尻の臭いで生活事情を把握しようとするなよ!!」

紗枝「逃がしまへん。あとほんのちょっと……」ギュウウウウッ!!



ちひろ「……」

P「……」

ちひろ「……あれ、ほっといていいんですか?」

P「まあ……いいかな」

ちひろ「いや、止めましょうよ」

P「ほら、紗枝が奈緒に絡んでればこっちの仕事も邪魔してこないし……」

ちひろ「でもアレ、外でやられたらちょっと大変ですよ?」

P「まあほら、2人ともまだ若いから」

紗枝「何言うてはるの、Pはん?」ヌッ!

スン、スン、スン……

P「わっ!? ちょ、ちょっと紗枝! あなた奈緒のお尻の臭い嗅いでたんでしょ!」

紗枝「奈緒はんのお尻の匂いとPはんの匂いは別ものどす。うちにとってはPはんの匂いは一番大事やから……」スン、スン、スン……

P「もー、せっかく髪の毛直したのに……ちょっと奈緒、紗枝引き取って頂戴」

奈緒「あ、あたしだってやだよ!! 誰が嬉しくて尻の臭い嗅がせたりするんだよぉ!!」

紗枝「はぁ……どっちもええ匂いどすなぁ……」スンスンスン……



――それから奈緒は1ヶ月ほど間、紗枝に尻を狙われることになった。

おしり

特に意味は無く何でもいいけど金とプラチケの続く限りガチャを回し続けるんだよぉ!!
今回のガチャに担当がやってきたら危ないところだった

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