凛「…海未ちゃんが寝てる」 (65)

凛「どうしよか?」

穂乃果「よっぽど疲れてるんだね」

凛「そうだね」

穂乃果「アイドル活動に弓道部、生徒会に日舞の練習と家のお手伝い。宿題も毎回ちゃんとやってるし…」

凛「疲れるよね」

穂乃果「毎朝5時起きらしいからね」

凛「うわ~、凛には真似出来ないよ」

穂乃果「穂乃果もだよ」

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穂乃果「…本題に入ろうか?」

凛「そうだね」

穂乃果「凛ちゃんが取りに行きなよ」

凛「いやだよ。穂乃果ちゃんが取りに行ってよ」

穂乃果「穂乃果だって嫌だよ」

凛「なんで海未ちゃんは凛の鞄を抱き抱えて寝てるの?」

穂乃果「知らないよ。凛ちゃんの鞄なんだから凛ちゃんが取りに行くべきだよ」

凛「でもあの鞄の中に穂乃果ちゃんのバドミントンの羽が入ってるんだよ?」

穂乃果「そうだけど…海未ちゃんを起こしたらどうなるか分かってるでしょ?」

凛「でも…バドミントンが出来ないにゃ」

穂乃果「そうなんだよねぇ」

凛「普通に起こしたら大丈夫なんじゃないかな?」

穂乃果「普通に起こしてもテスト期間中に遊ぼうとしてるのがバレて怒られると思う」





凛「やっぱり起こさない様にして鞄を取り返さないといけないね」

穂乃果「それともバドミントンは諦める?」

凛「どっちにしろ凛は鞄を取り返さないと帰れないし」

穂乃果「穂乃果の鞄はあるから…」

凛「見捨てるの?」

穂乃果「…いや」

凛「ねえ?穂乃果ちゃん?」

穂乃果「だって」

凛「幼なじみのした事だよ?」

穂乃果「した事って…」

凛「じゃんけん」

穂乃果「え?」

凛「じゃんけんで負けた方が取りに行くの」

穂乃果「穂乃果にメリットないけど?」

凛「バドミントンの羽を取り返せるし…起こさないで取り返せたらバドミントンで遊べるにゃ」

穂乃果「危険を冒してまでやりたくないよ」

凛「お願い」

穂乃果「え~」

凛「一生のお願い」

穂乃果「…わかったよ」

凛「じゃあ行くよ?」

ほのりん「最初はグーじゃんけん」

穂乃果「グー」

凛「パー」

凛「やったにゃ!!!」

穂乃果「わっ、ちょ、声!声大きいよ」

海未「…うん…………」

穂乃果「起きたらどうするのさ」

凛「ごめんね。勝ったのが嬉しくって」

穂乃果「気をつけてよ?」

凛「うん。さあ、穂乃果ちゃん。取りに行って?」

穂乃果「わ、わかったよ」

穂乃果「そ~と…そ~と…」

海未「穂乃果!!!」

穂乃果「ひぃ」ビクッ

海未「あなたは…あなたと言う…人は」

凛「え?起きちゃったの?」

海未「…すぅーすぅーすぅー」

穂乃果「…寝言みたい」

凛「なんだ、良かったよ」

穂乃果「…次凛ちゃんの番ね」

凛「え?」




穂乃果「だって穂乃果は取りに行ったじゃん。結果ダメだったけど取りには行ったじゃん」

凛「ちゃんと取ってきてよ」

穂乃果「ダメだよ。凛ちゃんの番。それでダメなら穂乃果がまた行くから」

凛「…わかったよ」

穂乃果「そ~っとだよ?」

凛「そ~っと」

穂乃果「なんかこう言うゲームあったよね?」

凛「うん」

穂乃果「なんだっけ?番犬なんとか?」

凛「…そうだね」

穂乃果「急に吠えられたりするんだよね」

凛「…穂乃果ちゃんちょっと黙っててよ」

穂乃果「…そう?」

凛「神経使うんだから」

穂乃果「ごめん」

凛「そ~っとそ~っと」

プルルル

凛「何?」

穂乃果「で、電話だ」

凛「は、早く。早く切ってよ」

穂乃果「えっと…」

ピッ

穂乃果「もしもし?」

凛「何で出るの?」

絵里『もしもし?穂乃果?』

凛「スピーカーになってるよ」

穂乃果「え?」

絵里『もしもーし?あら?おかしいわね?ほーのーかー?』

凛「絵里ちゃんうるさいよ」

絵里『え?凛の声?』

穂乃果「凛ちゃんも声が大きいよ」

海未「ん~…んん」

凛「早く切って」

穂乃果「ごめんね、絵里ちゃん」

ピッ

穂乃果「はあ…」

凛「危なかったにゃ」

ガシッ

凛「え?」

海未「捕まえ…ましたよ?穂乃果?」

穂乃果「え?」

凛「どうなってるの?」

海未「今日と言う今日は許しませんよ?宿題が終わるまで…離しません」

凛「えええ?最悪にゃ。穂乃果ちゃんのせいで身動きとれなくなったにゃ」

穂乃果「…穂乃果帰ってもいい?」

凛「どうして?どうしてそうなるの?」

穂乃果「だってもう無理っぽいし。凛ちゃん捕まってるし」

凛「おかしいよ。海未ちゃんは穂乃果ちゃんを捕まえようとしてるんだよ?」

穂乃果「きっと夢の中の話でしょ?」

凛「それでも穂乃果ちゃんが普段から宿題をやってればこんな目にはあわなかったにゃ」

穂乃果「そんな事言われても」

凛「海未ちゃん離してよ」

穂乃果「無理やり逃げて来なよ」

凛「にゃ~」

海未「ふんっ」

凛「いたいいたいいたいいたい」

穂乃果「海未ちゃん本当に寝てるの?」

凛「もういなにゃ~、ただバドミントンやろうとしただけなのに~」


穂乃果「それが良くなかったんだね」

凛「ずるいにゃ。自分が被害がないからって」

穂乃果「バドミントンの羽が凛ちゃんの鞄の中に入ってるって」

凛「でも最悪いいんでしょ羽は?」

穂乃果「そんな事はないよ」

凛「じゃあもっと焦りなよ」

穂乃果「焦る程では…」

凛「いい加減にするにゃ~」

穂乃果「ちょ、凛ちゃん声が大きいよ」

凛「こうなったら海未ちゃんを起こして穂乃果ちゃんも巻き添えにするにゃ」

穂乃果「ええ?」

凛「嫌だったら凛の腕を解放するの手伝うにゃ」

穂乃果「え~…帰っちゃうもん」

凛「勝手に動くと海未ちゃんを起こしちゃうよ?」

穂乃果「そんなの卑怯だよ」

凛「二人で助かるか二人で死ぬかだよ?」

穂乃果「…分かったよ」

凛「早くこっち来て?」

穂乃果「うん」

凛「海未ちゃんの手をほどいて?」

穂乃果「わかった…………海未ちゃんの……力が強い」

凛「早く助けてよ」

穂乃果「凛ちゃんも待ってないで努力してよ」

凛「やりようがないんだって」

穂乃果「声でかいよ。海未ちゃん起きちゃうから」

凛「…ごめん」

穂乃果「………あっ、来た!」

凛「…やったにゃ。解放されたよ」

穂乃果「後は鞄を取り返して」

凛「二人で協力すれば行けるよ」

穂乃果「じゃあ穂乃果が鞄を取るから凛ちゃんは海未ちゃんの片腕を押さえといて」

凛「え?やだよ。穂乃果ちゃんが押さえてよ。凛が鞄を取るから」

穂乃果「それは絶対に嫌だよ」

凛「一生のお願いだよ」

穂乃果「さっきも言ってたじゃん。一生のお願いが何回あるの?」

凛「これは本当のやつ」

穂乃果「じゃあ、さっきのは嘘なの?穂乃果はじゃんけんしたのに嘘だったの?」

凛「そういうわけじゃ」

ガチャ

絵里「穂乃果ァァ!居る」

穂乃果「え?」

凛「絵里ちゃん?」

絵里「なんだいるじゃない。全く電話は急に吠えられたり切るし」

穂乃果「絵里ちゃん声が大きいよ」

凛「空気読んでよ」

絵里「え?」

穂乃果「最悪だからね?」

凛「穂乃果ちゃんも声が大きいよ」

穂乃果「凛ちゃんだって」

海未「………何事ですか?」

穂乃果「え?」

凛「は?」

絵里「な、何?」

海未「フフフ、うるさいですね」

「配分」

絵里「皆~ちょっと良いかしら?」

穂乃果「どうしたの?」

海未「何かありました?」

絵里「実はね、こないだライブをやったでしょ?随分と好評でね、お礼にほら」

凛「ケーキにゃ~」

花陽「美味しそうだね」

ことり「これって…凄く有名なお店のだよね?」

穂乃果「本当に?どうしよう。よだれが…」

真姫「汚いわね」

にこ「とりあえず早く食べましょうよ」

希「待って…」

穂乃果「何?」

希「もう皆も気づいてるんやろ?」

穂乃果「…」

ことり「…」

花陽「そ、それは」

にこ「えっと」

絵里「あの…」

真姫「…」

凛「1、2、3、4、5、6。6個しかないね」



穂乃果(だよね~…皆も気づいてるよね…当たり前だけど)

ことり(ここのお店のチーズケーキ…。一度で良いから食べたかったんだ~)

海未(このケーキ…カロリーが高そうですが…食べたら特訓が必要ですね)

真姫(ここのケーキ。たまにパパが買ってきてくれるんだけど物凄く美味しいのよね)

花陽(見てるとお腹がペコペコに)

凛(お腹空いたにゃ~。あ、今日は帰りにラーメン屋さんに行こうかな~)

希(よ、涎がでそう)

絵里(チョコレートケーキもあるじゃない)

にこ(どうしても食べたいわ)

穂乃果(だけどケーキは人数分はない)

ことり(ここで我先にと食べたらはしたない子だと思われちゃうよ)

希(でも、どうにか…どうにか食べたい)

絵里(どうしましょう)

凛(今日は味噌ラーメンにしようかな~)

絵里(6個のケーキを18等分すれば全員食べれるけど)

にこ(どうしてこんなに小さいのよ)

真姫(高級なものって量が少ないのよね)

海未(小さいですが絶対にカロリー高いですよね?穂乃果と花陽がまた太ってしまいます)

穂乃果(μ'sは9人でケーキは6個…なん等分に分ければ良いのか分からないけどとりあえずそれは無しだね)

ことり(やっぱりじゃんけんかなぁ)

希(でもじゃんけんだと…食べれない人が必ずでる)

にこ(三人…たった三人だけど…自分が負ける可能性を否定出来ない限りは…)

絵里(じゃんけんで運に任せるより確実に食べる方法が…)

穂乃果(あるはずだよ)

凛(あ~トッピングは何にしようかな~)

穂乃果(凛ちゃんは何故かさっきから興味無さそうだし、海未ちゃんはカロリーを気にしてそうだし)

希(そうやね。あの二人をどうにかすれば…あるいわ)

ぐぅ~

「!?」

穂乃果(い、今のは…)

にこ(やばっ、お腹が…)

穂乃果「…にこちゃん?」

にこ「違っ…私じゃ」

凛「え~、にこちゃんの方から聞こえたにゃ~」

にこ「にこはアイドルなのよ?」

海未「生理現象ですから恥ずかしがる事はないですよ?」

にこ「…今朝、虎太郎がグズッちゃって…お弁当作る時間なかったし朝から何も食べてないのよ」

希「だから昼休みに教室に居なかったんや」

絵里「言ってくれれば分けたのに」

にこ「恥ずかしかったのよ」






穂乃果「穂乃果なんて自分の分あるのにことりちゃんにもらう時があるんだよ?」

海未「だから、太るのです」

穂乃果「もぉ~厳しいよ~」

9人「アハハハ」

………。

絵里(にこのこんな話聞いたらにこにケーキを食べさせない訳にはいかないじゃない)

希(大丈夫。一人抜けるだけやから)

絵里「にこ、好きなもの取りなさい?」

希「お腹すいとるんやろ?」

海未「さすが、3年生組ですね。6つしかないのに進んでにこに勧めるなんて」

穂乃果(海未ちゃん…改めて言わないでよ)

絵里「あ、当たり前じゃない」

希「友達がお腹空かしとるんやもん。そりゃあ、ねえ?」

にこ「本当にいいの?」

絵里「これ以上聞くのは野暮ってものよ?」

真姫「そうよ。いいから取りなさいよ」

花陽「私達に遠慮なんかしないで?」

穂乃果「そうだよ。友達なんだからさ」

ことり「そうだね!」

にこ「…あんた達…ありがたく頂くわ」

絵里「ええ」

にこ「いただきます」

ことり(あっ…チーズケーキが…)

海未「何でしたら残りも全部弟さん達に持って帰っても良いのですよ?どうせ全員分ないのですし。そうですよね?」

「え!?」


穂乃果「ああああ当たり前だよ」

ことり「こ、こ、虎太郎も喜ぶね~」

絵里「そうね。ハラショーよハラショー」

希「カードもそれがええって」

絵里(そうね。虎太郎君達が食べるならむしろ諦めも)

花陽(それが平和的で一番いいかも)

にこ「いや…流石に悪いわよ」

海未「そうですか?」

凛「遠慮しなくていいのに~」

穂乃果(あっぶない)

絵里(ヒヤッとしたわ)

希(海未ちゃんは危険やね)

絵里(…まあいいわ、気を取り直して)

希(残りは5つ。これで、当分することはなくなったと考えいいと)

凜(もぉ~なんで皆食べないの?早く帰ってラーメン屋に行きたいのに…もうっ、)

凜「凜、このケーキ貰うね」

「え?」

凜「頂きます…あ、凄く美味しい。美味しいにゃ~」

穂乃果(え~そう来るの?)

希(もっと凜ちゃんの動きを把握しとくべきやった)

絵里(凜は基本物事を深く考えてなかったんだわ。いえ、考えた結果こうなったのかも)

凜「凄く美味しいにゃ~。はい、かよちんも一口あげる」

花陽「…ありがとう。あ、凄く美味しい」

凜「真姫ちゃんも」

真姫「…ありがとう。美味しい」

凜「美味しいね。ね、にこちゃん?」

にこ「え、ええ。お、美味しいわね」

真姫(どうしよう、もう絶対に食べたいわ。でも、一口貰ったから余計言えない)

絵里(ああ、私も一口欲しかった)

希(凜ちゃん、ウチら同じリリホワやん)

海未(ふふ、凜達は見ていてとっても微笑ましいですね。私も穂乃果やことりと…)

穂乃果(ふふふ、穂乃果はさっきのにこちゃんを見て作戦をたてたんだよね)

穂乃果「みんな、穂乃果はいいからさ。みんなで分けて?穂乃果は家が和菓子屋だから甘いものはよく食べるから…。あんこばっかでケーキは滅多に食べれないんだけどね…」

穂乃果(皆、穂乃果はあんこばかりでかわいそーってなってたまには穂乃果に生クリーム食べさせてあげようってなるね)

希「そうなん。なら穂乃果ちゃんはいらないんやね」

穂乃果「え?」

海未「穂乃果、なんて優しいのですか?それでこそリーダーです」

真姫「そうね。なら、お言葉にあまえようかしr」

海未「頂きますね」

「!?」

穂乃果(嘘でしょ?)

真姫(まさか海未が…)

希(海未ちゃんがダークホースやったとは…)

海未「ん…凄く美味しいです。…穂乃果、流石に全く食べないのは辛いでしょ?本当は甘いの好きですものね?ですから…あの…一口どうぞ…あ、あ~ん」

穂乃果「あ、ありがとう」パクっ

海未「どうですか?」

穂乃果「美味しいよ…物凄く」

海未「それは良かったです。ですが、一口食べたのですから明日の練習は厳しいですよ?」

穂乃果「え~、もう踏んだり蹴ったりだよ」




絵里(これでケーキの残りは3つ)

希(海未ちゃんは意外やったけど穂乃果ちゃんも実質脱落と考えて…)

ことり(残りは私、絵里ちゃん、希ちゃん、花陽ちゃん、真姫ちゃん。この中の二人が食べられないんだね)

ことり「どれも美味しいそうだね~」

絵里「そうねぇ」

ことり「ねえ、真姫ちゃん?ここのケーキはどれが美味しいのかな?」

真姫「ここのケーキはフルーツタルトが凄く…」

絵里(…真姫)

希(…ことりちゃんの策にまんまと)

ことり(ごめんね、真姫ちゃん)

ことり「フルーツタルト?でも、この中にはフルーツタルトはないけど?…さっき凛ちゃんから貰ってたのもフルーツタルトじゃなかったし…」

希「もしかして真姫ちゃんは何度も食べた事があるの?」

真姫「え、…あの…えっとパパがいや…お父さんがねたまに買ってきてくれて…だから…」

ことり「そうなんだ~。ことりは初めて食べるから勉強になります」

真姫「そ、そう?わ、私はよく食べるから今日は…いいわ」

ことり「でも…真姫ちゃんも食べたいでしょ?」

真姫「もう、いいからことり食べなさいよ」

ことり「じゃあ、お言葉に甘えて」

花陽(ことりちゃん…)

希(今度からことりちゃんを敵にまわすのはやめとこ)

絵里(知将とはことりの事を言うのね)

ことり「ん~美味しい。真姫のも一口どうぞ」

真姫「あ、ありがとう」

絵里(なんだかんだで真姫も結構食べてるし)

希(アフターケアも怠らない…さすがと言うべきやね)

絵里(さて、これで残るは2つ…)

希(人数は3人…)

絵里(どうしましょう)

花陽「あの…私はいいです」

絵里「え?」

希「花陽ちゃん?どうしたん?具合悪いの?」

花陽「だって…二人とも凄く食べたそうだし…」

絵里「そ、そんな事ないわよ」

希「そうやって」

花陽「本当に私は大丈夫だから」

花陽(こんな空気私には耐えられないよぉ。…それにお腹が空きすぎて帰って白米食べたい)

絵里「花陽、食べなさい。私達はいいから」

花陽「…でも」

希「花陽ちゃん、先輩に恥をかかすもんやないよ?」

花陽「…先輩は禁止って」

絵里「いいから」

花陽「それじゃあ、頂きます…あ、凄く美味しいです。真姫ちゃんも一口どうぞ」

真姫「あ、ありがとう…あ、美味しい」

絵里(真姫はもうなんだかんだで一個分くらい食べてるじゃない)

希(はあ…えりちのアホー!!仕方ないけど…仕方ないけど)

絵里(そう。仕方なかったのよ。あんな花陽にあげないわけにはいかないわ)

希(結局えりちとの一騎討ちなんやね)

絵里(長い付き合いですもの。希の手の内はわかってるわ)


希「…えりち」

絵里「何かしら?」

希「カードが、カードが告げとるんやけど…」

絵里「あら、なんて?」

希「なんか…不吉なカードが。えりち、今日は帰ったもう方がええんやない?」

絵里(やっぱり)

絵里「そうなの?でも、私は大丈夫よ。こないだ読んだ占いの本でね、今年はずっと運気がいいんですって。確か、希の占いはその本の占いの流れを汲ん
でるはずなのよね?」

希「ああ、そうなん?ウチはまだ修行中やからね」

絵里「それよりも、希?あなたこそ早く帰らなくていいの?」

希「なんで?」

絵里「こないだ少し体重が気になるって言ってたじゃない?帰ってから毎日ランニングしてるのでしょう?」

海未「そうだったのですか?それなら私も付き合いますよ?」

希「大丈夫よ?気になるのは少しやから。そんな事よりウチはμ'sの皆と居たいから」

海未「そうですか?」

凜「もぉ~、早く食べなよ。凜、早くさラーメン屋に行きたいんだけど。二人で半分つするにゃ」

絵里(…そうね。ケーキはもう1つしかないのだから…)

希(半分このが確実やね)

絵里(下手に希を敵に回すのは危険だしね)

希「えりち、半分こしよか?」

絵里「ええ、そうね」

穂乃果「あぁーーー。もう、我慢できない。頂きます。」ガバッ

のぞえり「ええ!?」

穂乃果「おいしーーーー」

のぞえり「……」

にこ「ほ、穂乃果?」

真姫「…凄いわね」

海未「何をしてるのですか?穂乃果、あなたはさっき私のを一口食べたでしょ?」

穂乃果「一口ね。一口だけね。もう、我慢出来なかったからね」

海未「あなたがいらないといったんでしょう?」

穂乃果「嘘だよ。本当は物凄く食べたかったよ」

海未「なら、なぜ最初に言わないのです?」

穂乃果「空気だよ。空気読んだの。海未ちゃんと違ってさ!でも、もう我慢出来なかったの」

海未「私は空気読めます」

穂乃果「もう、いいよ」

のぞえり「……」

ことり「…帰ろっか?」

凜「かよちん、真姫ちゃんラーメン屋にいくにゃ!」

真姫「そ、そうね」

花陽「う、うん」

海未「もう、穂乃果、帰ったら私とランニングです」

穂乃果「え~」

海未「え~じゃありません。ケーキを食べたのですから」

ことり「待ってよ、二人とも~」

にこ「あっ…さてとにこは帰って夕飯の仕度をしなきゃ…ママが帰って来るの遅いし…」

のぞえり「…」

拝見、ロシアにいるおばあさま。

私は今、後悔の中にいるわけで。

それは、ケーキを食べれなかっ
たからと言う訳ではなく…

自分の行動が招いた結果に後悔
しているわけで…



希「これからは穂乃果ちゃん素直に生きるべきやね」

絵里「そうね」

「ドッキリ」

絵里「お疲れ様~」

穂乃果「お疲れイエーイ」

凛「お疲れにゃ~」

パーン

絵里「……」

穂乃果「あれ?」

凛「絵里ちゃん…どうして?なんでにこちゃんじゃ…」

絵里「…なんで私はパイを顔面に喰らってるのかしら?」

穂乃果「…あの…絵里ちゃん?違うんだよ?にこちゃんが来ると思ったから」

ガチャ

にこ「お疲れ~」

穂乃果「あっにこちゃん」

にこ「…何してるの?なんで絵里はパイを顔面に喰らってるの?」

穂乃果「あの…にこちゃんにドッキリしようとしたらね…絵里ちゃんが来ちゃって」

凛「間違えて絵里ちゃんにパイを…ね?」

にこ「私にやるつもりだったの?」

穂乃果「うん」

絵里「…」

にこ「ふざけんじゃないわよ」

凛「え?怒るの?やってないのに?」

にこ「当たり前でしょう!やられそうになってんだから」

穂乃果「でも、やってないよ」

にこ「計画した時点で罪なのよ」

穂乃果「まあ、でもにこちゃんは被害ないんだしさ」

にこ「だからそう言え問題じゃないって言ってんでしょ?あんた達は悪い事をしようとしたの。それがいけないのよ」

穂乃果「…ごめんなさい」

凛「…ごめんなさい」

にこ「二度するんじゃないわよ?」

絵里「…」

にこ「…全く…先に屋上行ってるわよ。あんた達も早くしなさいよ?」

穂乃果「…はい」

凛「…はーい」

絵里「…」

穂乃果「穂乃果達も行こうか?」

凛「うん」

絵里「…待って?」

穂乃果「何?」

絵里「え?分からない?」

穂乃果「…ごめん」

絵里「そう!それなのよ」

凛「?」

穂乃果「それ?」

絵里「別にね謝罪が欲しい訳じゃないのよ?でもね…悪い事をしたら…ね?」

凛「…それさっきにこちゃんに言われたよ」

絵里「そうね。にこに言われてたわよね?」

凛「ちゃんと謝ったにゃ」

絵里「うん。にこにはね」

凛「…絵里ちゃんはどうして欲しいの?」

絵里「いや…分からない?」

凛「…謝罪?」

絵里「…そんな言い方すると私が要求したみたいになってるじゃない」

凛「いや…事実そうだよ?」

絵里「そうなんなけどね」

凛「謝罪するよ」

絵里「いや…そうじゃなくって」

凛「え?謝らなくても良いの?」

絵里「違うの…何て言うの?こう…私に言われるんじゃなくって自ら…」

凛「それはもう無理だよ。絵里ちゃん言っちゃったから」

絵里「そうなんなけど…」

穂乃果「ねえ?穂乃果先に行ってて良い?」

絵里「え?」

穂乃果「え?」

凛「穂乃果ちゃん凛を見捨てて行くの?」

絵里「見捨てて?」

穂乃果「いやだって…」

絵里「よくこのタイミングで先に行こうと思ったわね」

穂乃果「穂乃果はもう謝ったじゃん」

絵里「あれはあれでしょ?私が何を言いたいのかわからなくてのごめんでしょ?」

穂乃果「…違うよ?」

絵里「絶対そうよ」

穂乃果「とりあえず顔拭きなよ…はい、ハンカチ」

絵里「…ありがとう…ありがとうもおかしいけど」

凛「じゃあ…行こうか?」

穂乃果「そうだね」

絵里「え?この話しもう終わり?」

穂乃果「まだ何かあるの?」

凛「そんなに友達が頭を下げる姿を見たいの?」

絵里「違う…違うのよ?」

穂乃果「凛ちゃん…もう穂乃果達が謝ろ?」

凛「…うん」

穂乃果「絵里ちゃんごめんね?」

凛「ごめんなさい」

絵里「違うの…何が違うの」

穂乃果「言葉だけじゃ足りない」

凛「じゃあどうすればいいの?」

絵里「そうじゃなくって」

穂乃果「…身体?」

絵里「え?」

穂乃果「身体で償えばいいの?」

絵里「一言も言ってないじゃない」

穂乃果「だって言葉だけじゃ足りないんでしょ?」

絵里「そんな事は…」


海未「ごきげんよう」

絵里「海未!?」

穂乃果「海未ちゃん!」

海未「…何をしてるのですか?」

凛「あのね、絵里ちゃんがね凛達のパイを顔面で受け止めてねそれでごめんって言ったんだけど身体で償えって」

海未「はあ?」

絵里「ちょっ」

海未「…絵里…どういう事ですか?…絵里の顔に二人の胸を押し当てて身体で払え?」

絵里「違う…全然違うわよ」

海未「絵里…見損ないましたよ…あなたが加入した時やっと常識人が増えたと…あの時の感動を返して下さい」

絵里「海未…良く聞いて?穂乃果と凛がにこにイタズラしようとパイを…」

海未「イタズラ?…では、にこはどこにいるのですね」

絵里「にこは屋上よ」

海未「話が全然見えないのですが」

絵里「だから、二人は…」

穂乃果「絵里ちゃん…もういい…もういいよ」

絵里「え?…穂乃果?」

穂乃果「穂乃果達も悪かったんだよ」

絵里「も?」

穂乃果「よく確認もせずに…にこちゃんと絵里ちゃんを間違えて…そりゃあ怒るよね?」

海未「…結局、絵里はにこに間違えられて怒ったのですか?」

穂乃果「…そうなるね」

海未「それじゃあ、にこがあんまりです」

絵里「え?え?」

海未「では、にこは怒って屋上に行ってしまったとですか?」

凛「うん。凛達怒られたよ」

海未「…絵里…にこに謝りましょう?」

絵里「え?私がにこに?」

海未「そうです。いくらなんでもにこに失礼でしょう?私もついて行きますから」

絵里「いや…あの…」

海未「いやではありません。さあ、早く。きっとにこも許してくれるはずです」

絵里「いや…ちょっと…海未ィィィ」

………

穂乃果「絵里ちゃん連れていかれちゃったね?」

凛「うん。やっぱり素直に謝るのが一番にゃ」

穂乃果「だね」



このSSまとめへのコメント

1 :  通りすがりの社畜   2018年06月25日 (月) 04:35:34   ID: cVhkNb9P

凛と穂乃果性格悪くなってるやんw
エリチカ可哀想っ

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