ベジータ「なにい!? 道路が陥没しただと!?」 (21)


カプセルコーポレーション――

ブルマ「うん……西の都でも特に大きい道路だから、困ってる人も多いみたい」

ベジータ「くそったれ~!」

ベジータ「だったらこのベジータ様が、道路の陥没をなんとかしてやるぜ!」

ブルマ「あんたが? 大丈夫なの?」

ベジータ「トランクスが穴に落ちてケガでもしたら、大変だからな」

ブルマ「トランクスなら空飛べるし、もし落ちても傷一つ負わないと思うけどね……」

ベジータ「行ってくる!」バシュッ


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現場――

ザワザワ… ガヤガヤ…



ベジータ「ここか……」スタッ

ベジータ「どれどれ……」

ベジータ「ちっ、本当に陥没してやがるぜ」

ベジータ「穴に落ちた奴がいないのが不幸中の幸いってところか」


ベジータ「はあっ!」ボウッ

キャーッ! ナンダナンダ…?

ベジータ「今からここら一帯はこのベジータ様のものだ!」

ベジータ「貴様らザコどもは近寄るんじゃないぜ! 分かったな!」

ハイッ! ワカリマシター!

ベジータ「ふん……これで邪魔は入らないな」


ベジータ「さっそく修復開始だ!」

ベジータ「まずは、この穴をどうにかして塞がないとな!」

ベジータ「これだけでかい穴は、でかい岩で埋めちまうのが手っ取り早いだろう」

ベジータ「西の都から少し飛べば、荒野があるはず」

ベジータ「そこにある岩を、この穴に入れてやれば陥没を塞げるはずだ!」


荒野――

ベジータ「ふっふっふ、岩が大量にありやがるぜ」

ベジータ「いちいち一つ一つ持っていくのも面倒だ……ここから放り投げてやる!」

ベジータ「万が一、岩に当たって誰か死んだら、ドラゴンボールでよみがえらせればいいしな」

ベジータ「そらそらそらーっ!」ポイポイポイッ


現場――

ベジータ「投げた岩が全部、穴にすっぽり入ってやがる」

ベジータ「我ながら素晴らしいコントロールだ……!」

ベジータ「だが、これではデコボコしていて往来にはまだ不便だ」

ベジータ「岩を平らに削って、アスファルトで舗装してやらねばなるまいな」


ベジータ「ブルマの父親が作ったこのアスファルトなら、加工しやすく、頑丈で、しかもすぐ固まる!」

ベジータ「はああああああああっ!」ドロドロ…

カチーンッ!

ベジータ「ふん、もう固まりやがった!」

ベジータ「さすがはブルマの父親といったところか……」ニヤ…


ベジータ「これで道路の陥没は直った!」

ベジータ「貴様ら、もう通っていいぞ!」



アリガトー! アリガトウゴザイマシター! サンキュー!



ベジータ「ふん……貴様ら如きに感謝されても、嬉しくもなんともない」

ベジータ「さらばだ!」バシュッ


カプセルコーポレーション――

ベジータ「終わったぞ、ブルマ」

ブルマ「さすがベジータ! 普段はトレーニングばかりしてるけど、やっぱり頼りになるわ~!」

トランクス「すごいやパパ!」

ベジータ「ふん、褒めてもなにも出ないぞ」

ブルマ「ところでさ……」

ベジータ「?」


ブルマ「あんた……はじめて地球に来た時、東の都を宇宙船で思いっきり陥没させてたわよね」

ベジータ「くっ……!」

ブルマ「陥没させた人間が今や陥没を直す側だなんて、人間変われば変わるもんね~」ニヤニヤ

ベジータ「く、くそったれ~っ!!!」





おわり

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