メイド「残念なお嬢様」(23)

メイド「あの……お嬢様」

お嬢様「何かしら?」

メイド「いえ、何かしら…ではなくてですね」

お嬢様「??」

メイド(ダメだ……本当に疑問に思ってないみたい)

メイド「どうして全裸なんですか?」

お嬢様「部屋にいるからよ」キョトン

メイド「意味が分かりません」

メイド「部屋着ならご用意したはずですが」

お嬢様「私、自分の部屋では服を着ないの」

メイド「風邪をひいてしまいますから、着て下さい」

お嬢様「体は丈夫な方だから心配しないで」

メイド「心配というか……」

メイド「お嬢様、もしかして忘れてます?」

お嬢様「何をかしら?」

メイド「ボクが男だってことをです」

お嬢様「…………あぁ」

メイド「完全に忘れてたんですね」ハァ

お嬢様「些細なことじゃない」

メイド「全然、些細じゃありません!」

お嬢様「メイドは私の裸を見て欲情するの?」

メイド「それは、しないですけど」

お嬢様「……傷ついたわ」

メイド「なるべく見ないようにしてるからです」

お嬢様「ちゃんと見て?」

メイド「出来ませんっ!!」

お嬢様「むぅ………」

メイド「拗ねても見ませんから、早く着て下さい」

お嬢様「それなら、貴方が着させて」

メイド「へっ?」

お嬢様「貴方はメイドでしょ?主人の命令に従いなさい」

メイド「で、でも…ボクは男なんですよ?」

メイド「男に着替え手伝わせていいんですか」

お嬢様「関係ないわ」

お嬢様「だって、貴方…」ジッ

メイド「………………」

お嬢様「全然、男の子に見えないもの」

メイド「…割りと本気でショックです」

お嬢様「褒めてるのよ?」

メイド「嬉しくありませんよぉ」

お嬢様「早く着せないと風邪をひいてしまうわ」

メイド「体は丈夫じゃなかったでしたっけ?」

お嬢様「…………」

メイド(あぁ、着せないとずっとこのままなんだろうなぁ)ハァ

メイド「…失礼します」スッ

シュル

お嬢様「んっ…………」

メイド「………………」シュル

お嬢様「あっ…………!」

メイド「へ、変な声出さないで下さい」

お嬢様「服が擦れてくすぐったいのよ」

メイド「だったら自分でやって下さい!」

お嬢様「…………」ジト

メイド(どうしてボクが悪いみたいになってるんだろ)

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