みほ「吸血鬼ですか?」 杏「part2」 (27)

みほ「吸血鬼ですか?」
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1475940226
の続きです

若干鬱展開があったりします。
基本的に話を膨らませる力がないので、書きたいことがなくなったら終わらせる可能性高いです。
よかったら読んでください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1477306651

杏「んっ…」

みほ「チュバッ…レロ…クチュ…んん…」

杏「じゃあ、今日ももらうね」

みほ「はい…」

杏「いただきまーす」

みほ「んっ!あ…か、会長…もう…」

杏「うん、ごちそうさま」

みほ「ハァ…ハァ…ハァ…」

杏「もう一週間になるけど、なかなか慣れないみたいだね」

みほ「ハァ…ハァ…吸われるほうは大変なんですよ」

杏「そういうもんかねぇ」

みほ「ハァ…じゃあ、私はこれで」

杏「あぁ、西住ちゃん明日以降しばらくは来なくていいから」

みほ「え?」

杏「西住ちゃん、ここ一週間毎日血を吸われてるでしょ?そんな一気に血を吸われると人間は死んじゃうからね。新しく血ができるまで休憩ってこと」

みほ「で、でもその間の血はどうするんですか?」

杏「大丈夫大丈夫。伊達に何十年も吸血鬼やってないよ」

みほ「ほ、他の人の血を吸うのはダメですよ!?」

杏「わかってるよ、人を襲ったりしない。約束だもんね」

みほ「はい。じゃあ、これで」

杏「うん、また連絡するねー」


みほ(よかった…しばらくは休んでられる…)

みほ(でも、血はどうするんだろ?ストックで足りるのかな?)

みほ(まぁ、会長ならなんとかするよね。早く帰ってご飯食べてお風呂はいって寝よう)

みほ「今日は鳥の唐揚げに、サラダ」

みほ「いただきまーす」パクッ

みほ「ッ!!?ウゲェッ!ガハッ!ゲホゲホ!」

みほ「な、なにこれ!?マズイ!?今まで普通だったのに!マズ過ぎ!なんで!?」

みほ「ハァ…ハァ…み、みず」

みほ「ゴク…ゴク…はぁ、水は大丈夫みたい」

みほ「ッ!?かっ…はっ…な、なに…?急に喉が渇いて…み、水を」

みほ「ゴク…ゴク…ガッ…ハッ…クゥッ…!」

みほ(な、なにこれ…?水を飲むと余計に…!)

みほ「グゥ…クッ…グゥゥ…」ギリ

みほ(ヤバイヤバイヤバイヤバイ。このままじゃ……あれ?止まった?)

みほ「ど、どうして?一体なにが」

みほ「……………もう…いいや…寝よ」


みほ「ん?あれ?唇切れてる。さっき歯ぎしりしてた時に切っちゃったのかな」

言い忘れてましたが、吸血鬼に対しての勝手な解釈してたりします。
大体のことは知ってるつもりですが、話の都合のいいように変えたり、加えたりしてます。
まぁ、前作で会長が普通に昼間いるって時点でお察し下さい。

みほ(朝だけど、ご飯…食べたくない…)



沙織「あれ?みぽりんなんか顔色悪いよ?なんかあった?」

みほ「う、ううん、何もないよ」

沙織「そ?それなら良いんだけど…」

華「あら?沙織さん、指どうされたのですか?」

沙織「あー昨日包丁で切っちゃって。絆創膏貼ってるの」

ガシッ!

沙織「きゃっ。み、みぽりん!?な、なに?手、痛いよ」ギリギリ

華「みほさん?」

みほ「ハァァァ…ハァァァ…」

沙織「みぽりん!痛いよ!」

みほ「あっ…!ご、ごめんなさい。沙織さん」

沙織「本当にどうしたの?みぽりん。今日、なんだか様子おかしいよ?」

みほ「う、ううん。本当になんでもないの!わ、私ちょっと行くね!」

沙織「あ!みぽりん!」

華「みほさん、どうされたのでしょう?」

沙織「うーん」


みほ「ハァ…ハァ…わ、私、どうしちゃったんだろ」


梓「あ、西住隊長!」

みほ「澤さん、どうしたの?」

梓「今日、紗希が退院してくるんです!」

みほ「ほんと!?よかったー」

みほ(会長、約束守ってくれたんだ)

梓「それで、今日紗希を病院まで迎えに行くんですけど、西住隊長も行きませんか?」

みほ「いいの?じゃあ行こうかな」

梓「はい!じゃあ放課後校門で」



紗希「……」

梓「あ、紗希ー」

桂梨奈「紗希ー、大丈夫なの?」

紗希「……」コク

あゆみ「よかったー」

優希「他の被害者も意識戻ったらしいよ~」

あや「吸血鬼の正体見たりしたの?」

紗希「……」フルフル

みほ「………(会長は丸山さんに話しかけてから襲ったって言ってたけど…会長がなにかやったのかな…)」

桂梨奈「あ、ねぇねぇ!噛み跡見せて!」

梓「ちょっと、不謹慎だよ!」

あゆみ「辛かったら、見せなくていいからね」

紗希「……」フルフル

あや「え、いいの?」

紗希「……」コク

グイッ

桂梨奈「ウワァ~」

あや「すごーい」

ガシッ!

紗希「ッ…!?」

みほ「フゥゥゥ…フゥゥゥ…」

梓「隊長!?」

紗希「ッ…ぁ…」ギリ、ギリ

みほ「ハァァァ…ハァァァ…」

あゆみ「に、西住隊長!紗希が痛そうにしてますから!」

みほ「あぁ…血、血を…」

優希「に、西住隊長!?」

紗希「ぁっ…」

みほ(あれ…?私なにやってるんだっけ…?丸山さんのお迎えに来て…それで…なんだっけ…?……まぁ、いいや。目の前に、傷が…血が…!)

梓「西住、隊長!!」バッ!

みほ「ッ!?」

あゆみ「西住隊長!どうしたんですか!?冗談だとしても悪趣味すぎます!紗希は襲われてから一週間しか経ってないんですよ!?」

みほ「血…血を…よこ…せ…………あ、あれ?わ、私、なにを…?」

梓「に、西住隊長?」

みほ「あ…あれ?わ、私、なにやって…」

紗希「…………」

みほ「ッ…!そ、そうだ…私、丸山さんに…」

みほ(沙織さんの時と同じだ。血に反応して、こんなの…まるで…)

みほ「み、みんな!ご、ゴメンね!今度ちゃんと話すから!本当にゴメン!」ダッ

梓「あ、隊長!」


優希「さっきの隊長、ヤバくなかった~?」

あや「こわ~い」

桂梨奈「ひょっとして、隊長が吸血鬼だったりして!」

あゆみ「でも、そんな人が謝ったりするかな~?」

みほ「会長!」

杏「やぁー西住ちゃん。思ったより遅かったね。朝には来ると思ってんだけど、西住ちゃんが予想以上に鈍かったかな」

みほ「やっぱり!会長が!」

杏「そーだよー。西住ちゃんは、吸血鬼になっちゃいましたー」

みほ「どうして!!私を吸血鬼にしないって約束したじゃないですか!!どうして!どうしてこんなことしたんですか!?もう少しで!沙織さんも!丸山さんも!襲っちゃうところだったんですよ!?なんでこんなことしたんですか!?」

杏「ってことは、まだ誰の血も飲んでないんだー。大丈夫?そろそろ1日経つんじゃない?」

みほ「そんなこと、今はどうでもいい!私の質問に答えて!」

杏「だってつまんないんだもん」




みほ「……………………は?」

杏「西住ちゃんさー、私が吸血鬼だって知った頃は怯えてて、恐怖の顔をしてたのにさ、最近じゃもう受け入れちゃって、我慢すれば大丈夫みたいに吹っ切れちゃってさ。私はさ、怯えてる女の子の顔が見たいわけよ」

みほ「そんな…そんな理由で、私を吸血鬼に…?」

杏「目論見は大成功だよ。今の西住ちゃん、この世の終わりって感じの顔で、すっごくそそるよ/////」

みほ「 して…」

杏「うん?」

みほ「戻して!今すぐ私を人間に戻して!」

杏「そりゃ無理だね。一度なったら戻れないのが吸血鬼だよ」

みほ「そんなの知らない!戻してよ!…ガッ!グゥ!あああああああああああああ!!!!」

みほ(な、なにこれ。苦しい苦しい苦しい苦しい!立ってられない!)

杏「あーそろそろ時間だよね。西住ちゃん、血飲まないと死んじゃうよ」

みほ「うっ…グゥゥゥゥゥゥアアァァァァァ!!」

杏「ほら、私のストックの血あげるからさ」

みほ「ッ!…血、血だ………ッ!」

杏「あれ?飲まないの?」

みほ(見ちゃダメだ見ちゃダメだ見ちゃダメだ!見たら絶対、飲むまで止まらない!)

杏「ほーらー、必死に抗う姿は好きだけど、死なれちゃ困るんだから、飲みなよー」

みほ「ガッハッ!だっ…だらっ…!もう…死んで…やりますよっ!」

杏「西住ちゃん、また少し誤解してない?」

みほ「グッウウウゥ…な、なにを…」

杏「吸血鬼ってさー死なないんだよね」

みほ「え…でも…ガッ…グゥゥ」

杏「あー返事しなくていいよ。苦しみながら喋るの辛いでしょ。で、話戻すけど、正確には死ぬレベルの傷負っても、どんどん再生するってのが正しいかな」

みほ「ハァァァァァァ!!!」

杏「今の西住ちゃんは、死に進みながら回復してる状態だからね、血を飲むまでその辛さは続くよ。」

みほ(そんな…)

杏「だからさ、そんな辛いコトやめて、血を飲んじゃいなよ」

みほ「ぐうぅううう!のま、ない!」

杏「ヘぇ~どうして飲まないのかな?」

みほ「ハァ!ハァ!飲んだら、心まで吸血鬼にっ!なっちゃう、から!」

みほ(沙織さんの時も、丸山さんの時も、自分じゃなくなった感覚があった。あんなのに、なりたくない!)

杏「ふーん、いいコト教えてあげると、西住ちゃんはまだ吸血鬼の血が薄いから、多分4日くらい我慢すれば死ねると思うよ。暴れてもいいように、いい監禁場所に案内してあげる」

みほ(4日…4日我慢すれば、死ねる)


4日後


みほ(ようやく、死ねる。もう痛みすらない…死に近づいてるのがわかる…ハハ…16歳で死んじゃうのか…まだ、やりたいコトいっぱいあったのにな…)ボロ

みほ(でも、しょうがないよね…こんな、化け物になっちゃったんだから…)ポロポロ

みほ(そういえば、みんなはどうしてるかな…特に、沙織さんと華さん、丸山さん、ウサギさんチームのみんなには怖い思いさせちゃったよね…私が死んだら、悲しんでくれるかな…………また、会いたいよ…)



杏「やっほー西住ちゃん。そろそろ限界かな?」

みほ「…………」

杏「無言は酷くないかなー?目まで瞑っちゃってさ」

みほ「…………」

杏「血を飲む気にはなった?」

みほ「…………」

杏「ま、いまさらなるわけないよねー」

みほ「…………」

杏「生きたくないの?」

みほ「…………もう、死ぬって決めた」

杏「そんなこと言って、さっきまで泣いてたくせに、まだこの世に未練があるんでしょ?」

みほ「…………そりゃあるよ…まだみんなと戦車道やりたかったし、お母さんともちゃんと仲直りしたかった…」

杏「…………」

みほ「卒業しても戦車道やりたい…いつか結婚して、子供も欲しい…子供が大きくなったら戦車道を教えたい……なのに…」

杏「なのに吸血鬼になっちゃったもんねー。もう普通には生きられないよねー」

みほ「なんで…そんな笑ってられるの…人を裏切って…傷つけて…不幸にして…おかしいよ…」

杏「吸血鬼だからかな?人の気持ちなんてわからないんだよねー」

みほ「そんな化け物になりたくない。だから、もう死ぬ」

杏「わたしが簡単に死なせると思うのかなー?」

みほ「関係ないよ…私は血を飲まない限り死ぬんだもん」


杏「西住ちゃん、こっち向いてよ」

みほ「?」チュ

みほ「!?」

杏「んー」

みほ「ッ!」

みほ(血だ。血が会長の口から!ダ、ダ…メ…)

みほ「…ぁっ……」ゴキュン

みほ「あ…あぁ…アハ…アハハハ…」




みほ「……美味しい」


みほ「あ、あぁ…美味しい…!血が、こんなに美味しいなんて…もっと…もっと欲しい…!」

杏「外に出なよ。外なら、人間は大量にいるよ」

みほ「血、血を…!」ダッ!



杏「あーあ、完全に堕ちたね。いやー死ぬギリギリまで待った甲斐があるなー。飢えてたおかげで、吐かれることなくすんなり飲んでくれたよ」

みほ「ふううううぅぅうぅぅ!!!!」

沙織「え?な、なに!?この音!」

華「誰かの叫び声にも聞こえましたね」

優花里「あ!見てください、あそこ!西住殿ですよ!」

沙織「あ!ほんとだ!おーい!みぽりーん!ずっと休んで、どうしてたのー?」

みほ「うぅ!」

華「あら?みほさんなにやら様子がおかしい気がするのですが」

みほ「ハァァァァァァ」

麻子「お、おい!西住さん、口の周り、血だらけだぞ!!」

沙織「血、血だらけ!?そ、それって…」

麻子「まさか、西住さんだったなんてな…」

華「そんな…!」

沙織「ウソ…ウソだよ…みぽりん…」

優花里「そんなわけありません!吸血鬼なんて!」

みほ「血をぉぉぉ!よこせぇぇ!!」

麻子「秋山さん!シャベル借りるぞ!」

優花里「え!?冷泉殿!?」

ガッ!

華「麻子さん!」

冷泉「私が止めてるうちに早く行ってくれ!そう長くはもたんぞ!」

みほ「ううぅぅぅぅぅ!!!」

優花里「で、でも!」

杏「みんな!こっちだ!早く入れ!」

華「会長!」

麻子「早く行け!」

華「ッ!優花里さん!沙織さん!早く!」

沙織「ダ、ダメ…腰が抜けて…」

華「担ぎます!優花里さんも手を貸してください!」

優花里「は、はい!」


麻子「グックゥ…!」

みほ「あぁぁぁぁぁ!!!」

優花里「冷泉殿!みんな部屋に入りました!冷泉殿も早く!」

麻子「早く閉めろ!」

沙織「麻子!何言ってるの!?」

麻子「誰かが犠牲になるしかないだろ…!」

華「だからって!」


杏「冷泉ちゃん、ここは私が引き受けるよ。早く行って」

麻子「し、しかし!」

杏「いいから!」

杏「西住ちゃん!私の血を吸いなよ!」

みほ「あぁぁぁぁ!!!」ガブッ!

優花里「会長!」

華「みほさん…そんな!」

杏「麻子…ちゃん…はや…く…」

みほ「っ!?んんんんんんん!!!」ジタバタ

杏「みんな…西住ちゃんが暴れ、だした。早く閉めないと…手遅れ…に…」

麻子「くっ!」

沙織「麻子!」

華「会長!私たち!」

杏「閉め…て…」

麻子「すまない…」

優花里「ごめんなさい…!」

沙織「もうやだぁぁあぁぁ!!!!」

華「くっ!」ガラララララ、ガチャ

優花里「ハァ…ハァ…これだけ扉を塞げば大丈夫でしょう」

沙織「うっ…グスっ…みぽりん…」

華「会長は…どうなったのでしょうか…」

麻子「………分からんが…無事じゃないだろう…」

杏「西住ちゃーん。気分はどう?」

みほ「うっゲホっ!ガハッゲフッ!」

杏「吸血鬼の血は毒だからねー。私の血は吸っちゃダメだよー」

みほ「前、はっ…ハァ…ハァ…自分の血で渇きが止まった…のに…」

杏「その頃はまだ血が薄かったんじゃない?吸血鬼になりきるには時間かかるし」

みほ「わ、私、みんなの血を…?」

杏「それはもうたくさん吸ってたよねー。何人干からびたか分からないぐらいにね」

みほ「そ…そんな…」

杏「見る?一滴も残ってない、まさにミイラ。よっぽどお腹空いてたんだねぇ」

みほ「あ…あぁ…わ、私…人の血を…?そ…そんなわけ…」

杏「どうするのー?血を吸ったらもう心まで吸血鬼なんでしょー?認めちゃいなよ。認めたら楽になれるよ」

みほ「あ…あぁ…ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

みほ(もう…ダメだよ…どんなに口で拒んでも…心の中では血に飢えてる……早く人に会いたい…会って血を飲みたい…)

みほ(そうだよ…もう我慢しなくていいんじゃないかな…?会長と一緒に生きればいいんだ…人の血を吸って…吸い続けて…)

みほ「はは…ははハ…アははハハ…アハハハハハハハハハハ!アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

みほ(だって私は…)


みほ(吸血鬼なんだから)


杏(ついに堕ちたね。ふふふ、これから西住ちゃんに襲われる女の子の絶望に染まる顔が見れるのかー)

杏(んーでも、吸血鬼を受け入れちゃったら西住ちゃんの絶望に染まった顔は見れなくなるかな?無表情とかになったら面白くないしなー)

杏(ま、そうなったら処分すればいいよね。せいぜい、私を飽きさせないでよね、西住ちゃん)


これで完結となります。
みほが吸血鬼に堕ちるっていう展開しか思いつかなかったです。話の都合上、会長がかなりの悪者になってしまいましたが、普通に会長好きです。

読んでくださった方、ありがとうございました

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