俺は小学生からずっと野球をやってきたが結局名門校からはお呼びがかからなかった

そんな時に「親切高校」の話を両親から聞いた、すごく野球が強い高校らしい

野球を諦めきれない俺は親切高校に行く事にした

そして今日、親切高校に向かうためのバスに乗っている・・・

メガネ「駅からずいぶん遠いでやんすね」

大谷「は？」

メガネ「オイラ、荷田でやんす、アンタとは野球の試合で対決したこともあるでやんすよ！」

大谷「そうだっけ？」

荷田「とにかくこれからは同じ学校の仲間でやんす！」

大谷「はぁ・・・、あ、学校が見えてきた」

荷田「かなり大きいでやんす」

大谷(どうして壁に囲まれてるんだろう)

荷田「これからオイラの野球人生が始まるでやんす！」

大谷(・・・まるで刑務所みたいだ)

大谷「入学式が終わったけど・・・」

荷田「まさか男女が別の校舎なんて・・・」

大谷「俺はどうでもいいけど・・・」

荷田「・・・しかも長期休みしか学校外にでられないでやんすよ！」

大谷「野球の練習ぐらいしかしないからどうでも・・・」

荷田「大谷君は本当に高校生なんでやんすか？」

大谷「それ以外の何に見えるんだよ」

荷田「ま、まあいいでやんす、野球部に行くでやんす」

大谷「うん」


野球部


監督の説明が終わり・・・


荷田「スパルタでやんすね・・・、まるで軍隊でやんす」

大谷「まあこれくらいしないと強くなれないんじゃないか？」

荷田「この学校だけが特別なだけやんすよ！」

大谷「そうかなぁ・・・」


監督「そこの二人！」

大谷・荷田「はい！？」

監督「私語の罰としてグラウンド10週！」

大谷(たった十週か・・・)

荷田「やっと練習が終わったでやんす・・・」

大谷「まあ、こんなもんか」

荷田「大谷君はつかれてないでやんすか？」

大谷「いや、疲れてるけど、これくらいやんないと甲子園にはいけないだろう」

荷田「熱血でやんすね」

大谷「まあ、とりあえず俺達の部屋に行こう」

荷田「オイラと大谷君とあと2年生の先輩の3人部屋でやんすね」


北乃「おう、お前らが同じ部屋か、俺は北乃だ、よろしくな」

大谷「大谷です」

荷田「荷田でやんす」

北乃「さて、早速だが、野球部にはルールがある」

大谷「ルール？」

北乃「ああ、まず先輩の世話は1年がやるんだ、洗濯とか部屋の掃除とかだな」

荷田「えーっ！？」

北乃「社会にでたら上下関係はキッチリしないとダメだろ？だから高校生のうちに学んでおくんだよ」

大谷「・・・分かりました」

荷田「うう・・・、でやんす」

次の日の練習中


荷田「あーあ、球広いとか球磨きかさせてもらえないでやんす・・・」

大谷「まあ入ったばっかりだししょうがないんじゃないか？」

荷田「でもちゃんとした練習もしたいでやんす」

大谷「確かに、それはそうだね・・・」

荷田「ところで大谷君のポジションはどこなんでやんす？」

大谷「俺はピッチャーだよ」

荷田「へーオイラはキャッチャーでやんすよ」

大谷「そうか、じゃあバッテリーを組めるといいね」

荷田「ところで大谷君はなにが得意なんでやんすか？」

大谷「え？」

荷田「球速とか変化球とかコントロールとかあるでやんす」

大谷「ああ、俺はそうだな・・・強いて言えば球速かな」

荷田「へー、最速何キロなんでやんすか」

大谷「165」

荷田「・・・・・・へ？」

大谷「165キロだよ」

荷田「あ、あははは・・・そうなんでやんすか、早いでやんすね・・・」

大谷「そうかな？」

荷田(大谷君、ちょっとおかしい人だったでやんす・・・)　ちなみに荷田と戦ったときは外野でした

4月3週


先生「さて、一週間生活してみて気づいた人もいるかもしれないが、この学校では普通の通貨は使わないんだ、かわりに「ペラ」というものを使って日用品などを購入する、これは名義上通貨として言っているが金ではない、よって譲渡及び賭け事でのやりとりも問題ない」

大谷(野球選手で賭け事はだめじゃないか・・・？)


200ペラをもらった

北乃「お前ら、今日ペラが支給されたな？」

荷田「そうでやんすけど、それが？でやんす」

北乃「野球部のルールでな、100ペラを募金として出して貰うぜ」

荷田「えーっ！

大谷「・・・分かりました、これでいいんですね」


100ペラを失った


北乃「大谷は物分りがいいじゃないか、荷田もさっさと出せ」

荷田「うう・・・」

荷田も100ペラ失った


荷田「大谷君・・・」

大谷「まあ、我慢するしかないよ」