【デレマスSS】音楽性の違い (12)

音楽性の違う松永涼さんと黒川千秋さんがある共通点をきっかけに仲良くなるお話です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1477060013

涼(やっぱりサウナはいいな)

涼(今日は誰もいないから広々使えて最高だぜ)グデー

ガチャッ

千秋「あっ」 

涼「ど、どうも」 

千秋(なんだか今見てはいけないものを見てしまった気がするわ)

涼(こいつはやばいぜ……)

千秋(と、とりあえず座りましょう)

涼(やばいな。サウナなのに冷や汗かいちまったよ) 

千秋「ど、どうも」

涼「はい」

涼(ってはいじゃないよアタシ!)

千秋(涼さんにはなんだか悪い事してしまったわ)

涼「……」

千秋「……」

涼(こうやって無言でにらみ合うってすげぇ気まずいな)

千秋(どうして正面に座ってしまったのかしら、少しあけた隣とかにすればよかったかしら……)

涼(それにしても)

千秋(きまずい)

涼(何かしゃべらないと)

千秋(でも何を話せばいいのかしら)

涼(千秋サンって普段なに話してるんだ、クラシック?)

千秋(ロックって10秒に一回ぐらい言わないと会話が成り立たないのかしら)

涼(どうしよう)

千秋(音楽性が違いすぎるわ)

涼(そろそろ出ようかな)

千秋(少し水でも浴びようかしら)

涼「あっ」

千秋「あっ」

涼「ど、どうぞ」

千秋「い、いえ私はまだいるから大丈夫よ」

涼「アタシもまだいるからいいよ」

千秋「そう……」

涼(ってなんでアタシはここで引き下がってるんだ!)

涼(はぁ……)

千秋(どうしましょう、勢いでまだいるっていったものの)

千秋(さっきより気まずくなってしまったわ)

涼(ここは勇気をもって話しかけよう)

涼「あの」

千秋「はい」

涼「今日、天気いいよな」

千秋「そうね」

涼「……」

涼(やばい、これ逆にもっと気まずくなっちまったよ……)

千秋(今の私、すごく不愛想だったかしら……)

涼(どうしよう)

千秋(どうしましょう……)

涼(マジでどうすりゃいいんだ)

涼(普通なら昨日みたテレビとかの話をするんだけどなぁ」

千秋「テレビ?」

涼(しまった、つい声にでちまったよ)

千秋「テレビがどうかしたの?」

涼「あっ、えーっと…千秋サンもテレビ見るのかなって」

千秋「見るわよ」

涼「マジで?」

千秋「当り前よ、私だって年頃の女の子なんだから」

涼「そっか、そうだよな。何を見るんだ?」

千秋「ドラマかしら」

涼「大河とか?」

千秋「大河はあまり見ないわ。仕事が終わった後だから深夜ドラマよ」

涼「ドラマ10とか?」

千秋「どうしてNHKばかりなの?」

涼「千秋さん、民放みなさそうだから」

千秋「見るわよ、私だって年頃の女の子なんだから」

涼(それ年頃関係あるのか……?)

涼「どんなドラマを見るんだい?」

千秋「そうね、この前は他力本願探偵を見たわ」

涼「えっ、あの小梅と雪美ちゃんが出てるやつか?」

千秋「そうよ。あなたも見てるの?」

涼「あぁ」

千秋「ああいうのも見るのね、意外だわ」

涼「アタシだって年頃だからね」

千秋「ふふっ、そうね」

涼「先週の分見た?」

千秋「もちろんみたわ」

涼「ついに小梅と雪美ちゃんの直接対決、なかなかアツかったよな」

千秋「そうね、佐城さんが推理さえペロに任せて近くの喫茶店にいちごパフェを食べに行ったシーンはアンニュイな佐城さんが見られてとてもよかったわ」

涼「そうなんだよな~、あと小梅が被害者の気持ちになるって言って解決までず~っと死体のモノマネしてたのは傑作だったよな。ただの犬探しなのに」

千秋「涼さん、あなたってもしかして」

涼「千秋サンこそ」

千秋・涼「「ロリコンなの?」」

千秋「私は違うわよ」

涼「いや千秋サン口を開けば佐城さん佐城さんって雪美ちゃんの話ばっかりじゃない」

千秋「私は佐城さんに良さみとゆきみを感じてるだけよ」

涼「ゆきみ?」

千秋「あなたこそどうなの?小梅小梅って白坂さんのことばっかり」

涼「アタシは小梅には尊さとしらさかさを感じてるだけだから」

千秋「しらさかさって何よ、勝手に言葉を作らないで」

涼「しらさかさっていうのはあれだよ」

千秋「どれよ」

涼「ん~。……小梅ってゾンビっぽいだろ」

千秋「そうかしら、あんまりゾンビを知らないからわからないわ」

涼「普段の動きがゆっくりなところとか、ちょっと歩くときにふらふらしてるところとかゾンビっぽいじゃん」

千秋「そう言われてみればそうかもしれないわね」

涼「でもゾンビって可愛くないじゃん」

千秋「そうね」

涼「でも小梅はゾンビっぽいのに可愛いんだよ。この矛盾がしらさかさなんだよ」

千秋「あなた、なかなかやるわね」

涼「千秋サンこそ、ゆきみってなんなのさ」

千秋「そうね、ゆきみは……もしかしたらしらさかさに通じるものがあるかもしれないわね」

涼「へぇ、聞かせてよ。千秋サンのロックを」

千秋「佐城雪美さんって物静かでしょ? でもそれだけじゃないの」

千秋「いくら周りがうるさくても佐城雪美の周りだけは静かなの」

千秋「静寂を以て喧騒を制する、そういう力強い静の慟哭にゆきみを感じるの」

涼「千秋サンって意外とアツいヤツなんだな」

千秋「あなたこそ、饒舌なのね」

涼「ははっ、なんだかアタシ達、意外と似たもの同士なのかもな」

千秋「ふふっ、そうかもしれないわね」

涼「よぉ~し、今日はとことん語ろう」

千秋「いいわ、裸の付き合いってやつね」

ガチャッ

あい「やぁ二人共、なんだか楽しそうに話してたみたいだね。なんの話をしてたんだい?」

千秋(流石に本当のこというわけには)

涼(行けないよなぁ)

千秋「えっと……」

涼「音楽の話です」

終わり


以上です。
これからも膝の上の恋人こと佐城雪美ちゃんをよろしくお願いします。前作です。



【デレマスSS】芽衣子「かわいいアイドルは迷子にさせよ」
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