穂乃果「さすが穂乃果だね」 (49)

穂乃果「さすがにこちゃん」
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ある日の午後

凛「ほ~の~か~ちゃん!」

穂乃果「あっ!凛ちゃん!今日は部活はないのに…どうしたの?」

凛「ねえ、一緒にバドミントンしたいにゃ」

穂乃果「え~、せっかく部活がお休みなのに?」

凛「部活がお休みだからしたいの」

穂乃果「ん~、どうせ部室には行くつもりだったからな~…いいよ!やろうか?」

凛「うん!」

穂乃果「やるからには負けないよ~」

凛「凛だって負けないにゃ~」

テクテク

凛「そう言えばね、こないだクラスの子にね凛と穂乃果ちゃんが似てるって言われたの」

穂乃果「え~、穂乃果と凛ちゃんが?」

凛「うん。兄弟みたいって言われたよ?」

穂乃果「姉妹じゃなくて?」

凛「あ、そう。姉妹って言われたにゃ」

穂乃果「う~ん。穂乃果達似てるのかな?」

凛「凛は嬉しかったけど…穂乃果ちゃんは嫌?」

穂乃果「え?…そうだねぇ。凛ちゃんが妹だと大変そう」

凛「がーん」

穂乃果「…がーんって」

凛「結構ショックにゃ。」



穂乃果「そうなの?」

凛「そうだよ。そりゃあ凛は穂乃果ちゃんみたいに中心に立って皆を引っ張るようなタイプじゃないし…」

穂乃果「また、そんな事言って」

凛「だって、穂乃果ちゃんが」

穂乃果「もう、凛ちゃんは!私たちが修学旅行に行った時にリーダーをやってくれたでしょ?あの時電話で凛ちゃんが良いって私が言ったの覚えてるよね?」

凛「…うん」

穂乃果「本当に心からそう思ったんだよ?」

凛「どうしてそう思ったの?」

穂乃果「普段から凛ちゃんを見てれば分かるよ」

凛「普段の凛?」



穂乃果「そう。普段の凛ちゃん。花陽ちゃんがスクールアイドルを始めようとした時も凛ちゃんが背中を押してあげたでしょ?人の背中を押すって簡単そうに見えてそう出来る事じゃないよ?」

凛「特別な事をした覚えはないけど…」

穂乃果「人の背中を押すにはそれなりの説得力がなきゃ押される側も納得出来ないでしょ?」

凛「…うん」

穂乃果「ね?だから、自分なんてって言葉はもう近禁止だよ?」

凛「うん」

穂乃果「それと話は最後まで聞こうね?」

凛「え?」

穂乃果「凛ちゃんが妹になったら大変そうだけど穂乃果がお姉さんになったら凛ちゃんも大変だよ?雪穂を見てるとわかるでしょ?でも、毎日楽しそうだよね?」

凛「穂乃果ちゃん…うん!楽しそうにゃ」

穂乃果「それに凛ちゃんは可愛いからね。可愛い妹がもう一人増えるのは穂乃果も嬉しいかも」

凛「にゃ」カァァ

穂乃果「ね?」

凛「は、早くバドミントンするにゃ!き、校庭まで競争にゃ」ダァァァァ

穂乃果「ありゃ?廊下は走っちゃダメだよぉ?一応穂乃果、生徒会長なんだからね」

凛「やっぱり、穂乃果ちゃんはさすがにゃ。まだまだ、凛には敵わないよ」

とある日の午後

花陽「ふふん」

穂乃果「かよちゃん!」

花陽「え?」

穂乃果「か~よちゃん」

花陽「ピャア」

穂乃果「へへ~驚いた?」

花陽「ほ、穂乃果ちゃん!?」

穂乃果「成功だねぇ」

花陽「かよちゃんなんて呼ぶから誰かと思ったよ」

穂乃果「たまには呼び方変えてみようかなと思ってね」

花陽「そうなの?」

穂乃果「うん」

花陽「そっかぁ」

穂乃果「お花にお水あげてるんだね?」

花陽「うん」

穂乃果「花陽ちゃんは優しいねぇ」


花陽「そうかなぁ?」

穂乃果「うん。アルパカにもなつかれてるしさ」

花陽「飼育係だから」

穂乃果「そうなんだけどさ。見てる人は見てるんだよ」

花陽「え?」

穂乃果「私だって見てるよ?」

花陽「…」カァァ

穂乃果「花陽ちゃんの優しい所」

花陽「そ、そんな、私なんて」

穂乃果「そういう所は凛ちゃんに似てるねえ」

花陽「え?」

穂乃果「見てるよ?」

穂乃果「見てる!花陽ちゃんの優しい所。毎日誰に頼まれるでもなくお花にお水をあげてる所もそうだし。恥ずかしがり屋さんなのに友達の為には大きな声を出せるのも知ってる」

花陽「うぅ」カァァ

穂乃果「優しいだけじゃくて本当は強い女の子だって事も知ってるよ」

花陽「私が?」

穂乃果「うん。まだμ'sに入る前にファーストライブを見に来てくれたよね?花陽ちゃんが唯一のお客さんだったんだっけ?あれって、アイドルに憧れてたからだよね?」

花陽「…そうだけど」

穂乃果「その後、μ'sに加入してさ。しっかり自分の夢に踏み出したよね?」

花陽「それは凛ちゃんと真姫ちゃんが背中を押してくれたからで」

穂乃果「でも、決めたのは花陽ちゃん自信でしょ?私ね、思うんだ。自分の夢に向き合って一歩踏み出すって凄い事だと思うよ?決意するって言うのは強い心が必要だと思う」

花陽「そうかなぁ」

穂乃果「うん。そうだよ。花陽ちゃんは優しくて強い女の子だよ!」

花陽「…うん」

穂乃果「さて、じゃあ穂乃果は先に部室に行って待ってるからね?かよちゃん」

花陽「うん」


花陽「もし、今の私が強い女の子になれたのならそれは凛ちゃんや真姫ちゃん、穂乃果ちゃんのお陰だよ。皆のお陰で私は成長出来たんだよ」




花陽「でも、さすが穂乃果ちゃんだよ」

放課後の音楽室

ジャーンジャーンジャーン

真姫「ふぅ」

穂乃果「精が出るねぇ」

真姫「うぇ」

穂乃果「作曲中?」

真姫「ほ、穂乃果!?」

穂乃果「たまたま音楽室の前を通ったらピアノの音が聞こえたから」

真姫「…ただの気晴らしよ」

穂乃果「懐かしいねぇ」

真姫「…何が?」

穂乃果「ん?始まりだよ」

真姫「始まり?」

穂乃果「うん。半年前にここで真姫ちゃんがピアノを弾いてる所を今日みたいに穂乃果が通りかかったんだよね?」

真姫「そうだったかしら?忘れちゃったわ?」

穂乃果「え~。嘘でしょ?」

真姫「仕方ないでしょ?半年もたってるんだから」





穂乃果「まあ………ねえ?真姫ちゃん。なんか弾いてよ」

真姫「…」

ジャーンジャーンジャーン

真姫「…歌いなさいよ。知ってる曲だから」

穂乃果「え?ああ、そうだね」

ジャーンジャーンジャーン

穂乃果「愛してるばんざーい! ここでよかった 
私たちの今がここにある 愛してるばんざーい!
始まったばかり 明日もよろしくね 
まだゴールじゃない」

ジャーンジャーンジャーン

穂乃果「なんだ、覚えてるんじゃん」

真姫「誰も忘れたとは言ってないじゃない」

穂乃果「言ったよ。忘れちゃったわ?って」

真姫「知らなーい」

穂乃果「ああ、ズルい」

真姫「ふふん」

穂乃果「でも、本当にここで真姫ちゃんと会わなかったらμ'sはなかったかもしれないね」

真姫「μ'sは穂乃果達が作ったんじゃない」

穂乃果「そうだけどさ、真姫ちゃんと穂乃果が会わなかったらμ'sは無かったよ」

真姫「…」

穂乃果「だってさ、真姫ちゃんが居ないとμ'sじゃないでしょ?」

真姫「なっ」カァァ

穂乃果「最初から真姫ちゃんはμ'sの為に良くやってくれたよね?」

真姫「そ、そんな」

穂乃果「START:DASH!!だって真姫ちゃんが作曲してくれたでしょ?」

真姫「し、知ってたの?」

穂乃果「当たり前だよ」

真姫「…」カァァ

穂乃果「花陽ちゃんが加入する時だって背中を押してくれたし…真姫ちゃんには頭が下がりっぱなしだねぇ」

真姫「な、何言ってるのよ」

穂乃果「本音を言ってるだけだけど…」

真姫「も、もう。そんな事よりもう練習の時間よ?私は片付けしてから行くから先に行っててよ」

穂乃果「え?私も手伝うよ?」

真姫「いいから」

穂乃果「え?…わかった」




真姫「感謝しても仕切れないのはこっちだって言うのに全く…私の気も知らないで…イミワカンナイ…………さすがは穂乃果ね」

とある日の放課後

穂乃果「いや~、絵里ちゃんが居てくれて助かったよ」

絵里「ふふ、どういたしまして」

穂乃果「さすがは元生徒会長だね」

絵里「あなたは現生徒会長何だからしっかりして貰わないと困るわよ」

穂乃果「うっ…耳が痛い」

絵里「ふふ」

穂乃果「でも、本当に助かったんだよ?穂乃果、絵里ちゃん大~好き」

絵里「もう、調子が良いんだから」

穂乃果「え~、本当の事なのにぃ」

絵里「それは光栄ね」

穂乃果「穂乃果はね絵里ちゃんの事を凄く尊敬してるんだよ?」

絵里「そうなの?」

穂乃果「うん。格好良くて綺麗でダンスも上手くて仕事もテキパキこなせるでしょ?」

絵里「ちょっと…恥ずかしいわよ」

穂乃果「実はおっちょこちょいで甘えん坊さんで天然で…」

絵里「ちょっと…趣旨が変わってるわよ?」

穂乃果「あれれ?」

絵里「もう」

穂乃果「でもね、凄いね尊敬してる。いつか穂乃果も絵里ちゃんみたいになりたいなって」

絵里「…穂乃果」

子供「うわ~ん」

穂乃果「あれ?」

絵里「迷子かしら?」

穂乃果「僕?どうしたの?」

子供「風船が…」

穂乃果「あ~。風船が木に引っ掛かちゃったんだ」

子供「うん」

穂乃果「私が取って来てあげるよ」

子供「いいの?」

穂乃果「うん。木登りは得意なんだ」

絵里「ちょっと…危ないわよ?」

穂乃果「平気だよ~。よっと」

パシッ

穂乃果「ほら、取れた」

子供「わぁ」

穂乃果「待っててね~」

ズルッ

穂乃果「ギャッ」

絵里「穂乃果!?」

穂乃果「いちち」

絵里「もぉ~言わんこっちゃない」

穂乃果「えへへ。はい、風船」

子供「ありがとう!!」

穂乃果「どういたしまして。もう大事な物は手放さないようにね?」

子供「うん。バイバ~イ」

穂乃果「バイバ~イ」



絵里「全く、無茶するわ」

穂乃果「へへぇ」

絵里「…穂乃果は誰にでも手を差し伸べるのね?」

穂乃果「へ?」

絵里「いいえ。何でもないわよ」

穂乃果「…?変な絵里ちゃん」

穂乃果「じゃあ、穂乃果はこっちだから」

絵里「ええ。また明日」

穂乃果「また明日~」


絵里 穂乃果は誰にでも手を差し伸べる。友人でも見ず知らずの他人だろうと例えいがみ合っている相手であっても極々自然に当たり前のように穂乃果はそれをする。きっと、穂乃果にとって他人の苦しみは自分の苦しみなのでしょう。それがどれだけ素晴らしい事かどれだけ素敵な事かきっと本人は気づいてない。
本当に相手の事を思っているから。実直で誠実な穂乃果だから差し伸べられる相手も素直にそれを受け入れられる。
私もそう。穂乃果の手を掴んだから今の私が居る。

そんな穂乃果に尊敬されるなんて言われて私も毎日大変なんだから。

ほんと、さすが穂乃果ね…

とある日の放課後

希「ん~」

穂乃果「の~ぞ~み~ちゃん!」

希「おや?穂乃果ちゃん!」

穂乃果「今から帰るの?」

希「うん。穂乃果ちゃんこそ練習終わって帰ったんやないの?」

穂乃果「教室に宿題を置きっぱなしで…海未ちゃんに怒られてしまう所だったよ」

希「アハハ。それは恐ろしいね」

穂乃果「そうなんだよ~。何たって武人だからね」

希「穂乃果ちゃんは面白いな~」

穂乃果「そう?」

希「うん」

穂乃果「希ちゃんは何でこんな時間に下校したの?希ちゃんも忘れ物しちゃったの?」

希「まあ、そんな所」

穂乃果「希ちゃんも意外と忘れんぼうだねぇ」

希「え~、穂乃果ちゃんも言うねぇ~」

穂乃果「アハハ」

希「…」

穂乃果「どうしたの?」

希「穂乃果ちゃんは良く笑うなぁと思ったんよ」

穂乃果「そう?希ちゃんもさっき笑ってたじゃん」

希「そうやけど。…穂乃果ちゃんの笑顔は…何て言うか人を良い気持ちにさせるね?」

穂乃果「え?」カァァ

希「お?顔が赤くなったね?」

穂乃果「…意地悪言わないでよ」

希「ふふ、いつかのお返し」

穂乃果「ええ?穂乃果何かした?」

希「内緒!」

穂乃果「何それ~」

希「アハハ」

穂乃果「穂乃果何かしちゃった?」

希「いっぱいしてくれたやん」

穂乃果「え~?わかんないよ」

希「じゃあ、ヒント!」

穂乃果「え?」

希「穂乃果ちゃんがしてくれた事のヒント!μ'sの皆の顔を見れば分かるよ」

穂乃果「ええ?」

希「わからんかな~」

穂乃果「意味不明だよ!」

希「ふふっ、ウチはスピリチュアルやからね」

穂乃果「ズルい~。本当は何もないんでしょ~」

希「どうやろ~?」

穂乃果「もう、意地悪~」




希「さすが穂乃果ちゃん。鈍感やな~。現在進行形なのに」



放課後の部室

穂乃果「こんにちわ~」

にこ「あっ、穂乃果…」

穂乃果「あれ?にこちゃんだけ?」

にこ「そうね」

穂乃果「にこちゃんはいつも早いねぇ。…もしかして、授業サボってる?」

にこ「そんなわけないでしょ!」

穂乃果「にこちゃんじゃなきにしもあらずなんだよね」

にこ「あんたは私にどんなイメージを持ってるのよ」

穂乃果「ポテト泥棒」

にこ「…まだ根に持ってたの?」

穂乃果「当たり前だよ。海未ちゃんがファーストフードで間食するのを許してくれる事なんて滅多にないんだよ?」

にこ「まあ今度奢ってあげるから忘れなさい」

穂乃果「本当?やった~」

にこ「本当、単純ね」

穂乃果「そうかな?」

にこ「半年前の事で一喜一憂してるじゃない」

穂乃果「そうか~、半年経つんだ~」

にこ「そうよ」

穂乃果「早いね」

にこ「早いわよ。あっという間」

穂乃果「ねっ。まさかμ'sがこんなになるとはね?」

にこ「何言ってんのよ。講堂をお客さんでいっぱいにするって言ったじゃない」

穂乃果「え?何でにこちゃんが知ってるの?」

にこ「あ、いや」

穂乃果「でも、ここまで来たんだよ」

にこ「まあね、このにこにーが居るんですもの!」

穂乃果「…」

にこ「何か言いなさいよ」

穂乃果「でも、にこちゃんは凄いよ。小さな頃からずっと夢を追いかけて来て」

にこ「何言ってるのよ」

穂乃果「え?」

にこ「今から言うことは…まあ、にこの独り言よ?」

穂乃果「う、うん」

にこ「私はずっと夢を追いかけて来た。小さい頃からずっとよ。高校に入学してスクールアイドルを結成して…上手くいかなくて。それからはずっと一人ぼっちで。正直、もうダメかなって諦めかけてたわ。そんな時あんた達がスクールアイドルを結成して。部員も増やしてライブもして。とても羨ましかったの。だから、穂乃果が誘ってくれた時本当に嬉しかった。」

穂乃果「…にこちゃん」

にこ「にこの夢が動き出したわ。それも、今までにこ一人の夢だった物が仲間との夢に変わって…仲間の大切さも知った。だから、私はあんたに色んな物を与えて貰ったわ。だから、ずっと思ってたの。ありがとうって」

穂乃果「にこぢゃん…うぅ」

にこ「な、何泣いてるのよ?にこの独り言って言ったでしょ?」

穂乃果「泣いでなんがないよぉ」

にこ「全く。リーダーなんだからしっかりしなさい」

穂乃果「うん」

にこ「さあ、もうそろそろ皆来るわよ?」

穂乃果「グズッ。…そうだね!さあ、夢に向けて頑張ろう」

にこ「そうよ。さすが穂乃果だわ。その意気よ!」

穂乃果「おー!」



にこ「…ありがとう」



とある日の生徒会室

穂乃果「ぎゃ~、やる事が多くって大変だよ」

ことり「海未ちゃんが居ないしね」

穂乃果「お母さんが体調崩しちゃったから仕方ないよ」

ことり「おばさん大丈夫かな?」

穂乃果「そうだね!」



穂乃果「そうだ!来月のレクリエーションの内容を今日決めなきゃいけないんだった」

ことり「そうなの?」

穂乃果「うん。…言ってなかったっけ?」

ことり「…聞いてないよぉ~」

穂乃果「じゃあ、二人で決めようか?」

ことり「でも、海未ちゃんが」

穂乃果「それは仕方ないよ。今日までなんだから」

ことり「…そうだね」

穂乃果「何かある?」

ことり「えっと…」

穂乃果「出来れば3年生のストレス発散になる物がいいね?」

ことり「そうだね」

穂乃果「やっぱり体を動かす方が良いかな?」

ことり「うん」

穂乃果「そうすると…ドッジボールとか?女子高でドッジボールはないかな?」

ことり「う~ん」

穂乃果「ストレス発散だと歌も良いのかな?クラス対抗歌合戦とか」

ことり「でも、それだと用意…」

穂乃果「そうかな?じゃあ、何か…演劇でもやる?それだと文化祭と被っちゃうけど」

ことり「…」

穂乃果「う~ん…悩むなぁ。高校生相手のレクリエーションって」

ことり「…私、ダメだね?」

穂乃果「え?」

ことり「さっきから穂乃果ちゃんばっかり意見を出して」

穂乃果「こ、ことりちゃん?」

ことり「聞かれたって悩んでばっかりで。簡単な意見も言えなくて」

穂乃果「そんな事…」

ことり「穂乃果ちゃんはどんどん意見を出していくのに…私は…優柔不断でいつも穂乃果ちゃんに決断して貰って」

穂乃果「…」

ことり「穂乃果ちゃんは凄いなぁ。自分の意見を持ってて芯があって」

穂乃果「ことりちゃんは…」

ことり「え?」

穂乃果「確かにことりちゃんは時々優柔不断な時もあるけどいつも穂乃果の暴走を隣で優しく見守ってくれてさ…穂乃果だけじゃないよ。いつも、皆を見守ってくれる。そういう人が居るって凄く嬉しい事なんだよ?」

ことり「穂乃果ちゃん…」

穂乃果「穂乃果とことりちゃんと海未ちゃん。ずっと一緒に居て3人とも性格もバラバラだけどお互いダメな所は補って来たじゃん。ま、適材適所って事でさ!」

ことり「…うん」

穂乃果「それに、ことりちゃんには芯があると思ってるよ?」

ことり「私に?」



穂乃果「うん」

ことり「本当に?」

穂乃果「本当に!」

ことり「そっか」

穂乃果「うん。だから、気にする事ないんだよ!ことりと海未とそれから穂乃果!みんな違ってみんな良いんだよ!」

ことり「アハハ。何か違うよ~」

穂乃果「そうだっけ?」

ことり「もう、さすが穂乃果ちゃん」

穂乃果に「えへへ」




ことり「でも、やっぱり穂乃果ちゃんは私の憧れだよ」

とある日の部室

穂乃果「あれ?海未ちゃんだけ?」

海未「穂乃果…職員室にはちゃんと寄ったんですか?」

穂乃果「だから、遅れて来たんじゃん」

海未「ことりは理事長の所に行っています」

穂乃果「…そうなんだ」

海未「3年生は進路相談、1年生は何か集会があるらしく各々遅れるそうです」

穂乃果「へぇ~」

海未「連絡来てるでしょう?」

穂乃果「え?…あっ!本当だ」

海未「全く…あなたは…」

穂乃果「まあまあ、それより海未ちゃんは何をやっているの?」

海未「え?…活動日誌に簡単にメンバーのプロフィールを書いておこうと」

穂乃果「…今さら?」

海未「今さらです。プロフィールと言っても生年月日や経歴だけでなく長所なども…」

穂乃果「そっかぁ。穂乃果も手伝うよ」

海未「では、一緒に考えて下さい」

穂乃果「まず、凛ちゃんの長所はね!やっぱり元気な所かな?運動神経抜群!」

海未「そうなりますね」

穂乃果「それで、μ'sの中で一番女の子だよ」

海未「凛がですか?」

穂乃果「うん!凛ちゃんがだよ!話してれば分かるじゃん」

海未「そうですか。」

穂乃果「それに凛ちゃんは人を支える事が出来るよね?人の背中を押してあげる事が出来るよね?」

海未「そうですね。凛と言うとどうしても元気で活発な所に目が行ってしまいますが…確かにそうですね」

穂乃果「花陽ちゃんは」

海未「やはり優しく健気な所ですか」

穂乃果「うん。それで、とっても強い女の子だよ」

海未「…強い」

穂乃果「うん。花陽ちゃんは強い女の子だよ?」

海未「確かに花陽はこの半年でとてもたくましくなりましたね」

穂乃果「うん。自分のやりたい事に向かってしっかりと進んでるよ。ちょっぴりハプニングには弱いけどね」

海未「ふふ。そうですね」




穂乃果「真姫ちゃんはクールで冷静沈着で」

海未「なんと言ってもμ'sの作曲担当ですね」

穂乃果「それから~、友達思いだよね」

海未「ええ」

穂乃果「真姫ちゃんは本当に友達思いだよ。素直じゃないからさ表には出さないけど友達の為なら必死だよね?真姫ちゃんは」

海未「特に花陽と凛の事になるといつものクールな真姫は見る陰もないですからね」

穂乃果「絵里ちゃんはやっぱり頼りになるなぁ」

海未「最近はおっちょこちょいな所や天然な所が目立っていますがやはり頼りになりますね」

穂乃果「いざと言うときの絵里ちゃんほど頼りになる人はそうはいないよ?」

海未「ですね」

穂乃果「でもね、知ってた?絵里ちゃんって意外と甘えん坊さん何だよ?」

海未「そうなんですか?」

穂乃果「うん。クールに見えるからギャップだよね?」

海未「そこもまた絵里の良いところですね」

穂乃果「うん」

穂乃果「頼りになるで言えば希ちゃんもだよね?」

海未「そうですね」

穂乃果「μ's全体を包み込む優しい甘い雰囲気…落ち着いてるし」

海未「かと思えばおちゃらけるし」

穂乃果「でも、実は凄く繊細なんだよね?」

海未「ふふ、そうですね。希に言ったら慌てそうですね」

穂乃果「…あと、胸がでかいね」

海未「それは…いいです」

穂乃果「にこちゃんはとにかく真っ直ぐだよね?」

海未「ふふ、そうですね。にこほど真っ直ぐな人はそうそういませんね」

穂乃果「いつでも真っ直ぐ自分の夢に向かって。それってなかなか出来る事じゃないよね?」

海未「はい」

穂乃果「それにさ、面倒見がいいよね?」

海未「一年生組なんて引っ付いて回ってますもんね」

穂乃果「あの真姫ちゃんもにこちゃんにべったりの時あるもんね」

海未「にこはお姉さんなんですね」

穂乃果「ことりちゃんは…言わずもがなだよね?」

海未「はい。ことりの事は私と穂乃果が一番良く知ってますからね」

穂乃果「海未ちゃんの良い所は…」

海未「わ、私の?」

穂乃果「自分で考えて?」

海未「なっ」

穂乃果「自分で考えて書きなよ~」

海未「な、そんな自分の事を自画自賛する様な」

穂乃果「まあ、面接の練習だと思ってさ」

海未「もう、イジワルしないで下さい」

穂乃果「アハハ」

海未「もう…」

海未「しかし、穂乃果は良く見ていますね?」

穂乃果「そう?」

海未「ええ!」

海未 なぜ穂乃果がμ'sのリーダーなのか。穂乃果は決して運動が出来る訳でも歌が特別上手い訳でもありません。勉強などは論外ですし手先が器用な訳でもありません。
しかし、穂乃果は人を惹き付けます。この私だって惹き付けられた一人です。明るく行動力あり人を引っ張る事に長けている穂乃果ですので当たり前と言えば当たり前なのですが。
穂乃果は人の良い所を良く見ているのです。人の根底にある良い部分を探しだすのがとても上手なのです。それって、とても素敵な事ではありませんか?
もちろん、良い所ばかりに目を向けてはいけませんがそれってなかなか出来る事ではないと思うのです。
そんな、穂乃果だから皆が、あのにこですらリーダーと認めたんだと思います。

穂乃果「もう、さっきから穂乃果をじっと見て…穂乃果の顔に何かついてる?」

海未「いいえ?ただ、さすが穂乃果だなぁと思っただけです」

穂乃果「え?穂乃果、何か褒められるような事した?」

海未「さあ?」

穂乃果「じゃあ、今日はおやつ多目に食べても良いかな?」

海未「調子に乗らない!」

穂乃果「え~、海未ちゃんのケチ」


海未「本当、さすがです」

ある日の休日

穂乃果「ふふん~、ふ~ん」



穂乃果「ん?あれは…お~い!亜里沙ちゃ~ん」

亜里沙「…穂乃果さん」

穂乃果「あれ?何か様子が変だぞ?」



穂乃果「…そっかぁ。それで、絵里ちゃんとケンカして家を出て来ちゃったんだ?」

亜里沙「はい」

穂乃果「絢瀬家も姉妹ケンカするんだね?」

亜里沙「お姉ちゃんは私の事なんて何にも考えてないんです」

穂乃果「どうして?」

亜里沙「いつも、いつも私の事を子供扱いするんです。何をするにも干渉してきて」

穂乃果「それは亜里沙ちゃんの事が心配だからで」

亜里沙「違います。お姉ちゃんは私の事なんて信用してないんです」

穂乃果「それは違うよ」

亜里沙「穂乃果に何が分かるんですか?」

穂乃果「分かるよ。うん、違う」

亜里沙「どうして?」

穂乃果「私もお姉ちゃんだから…」

亜里沙「え?」

穂乃果「私の家の場合は雪穂のがしっかりしてるけどさそれでも私はお姉ちゃんだもん。妹の事は心配するよ」

亜里沙「…それは」

穂乃果「お姉ちゃんだもん。心配する。可愛いんだもん。大切なんだもん。当たり前だよ。お姉ちゃんって生き物はね妹の為ならきっと命だって賭けられるよ?」

亜里沙「…」

穂乃果「鬱陶しがられるかもしれない、時にはケンカになる事だってある。それでも、私は雪穂の為に生きれるよ?」

亜里沙「どうして?」

穂乃果「雪穂にお姉ちゃんって呼ばれていたいから…」

亜里沙「…」

穂乃果「だから…まあ…いろいろ言われて鬱陶しいかもしれないけどお兄ちゃんお姉ちゃんってのはそういうものなんだよ」

亜里沙「…お姉ちゃん」


絵里「亜里沙!」

雪穂「…お姉ちゃん!」

穂乃果「あれ?雪穂?絵里ちゃん?」

亜里沙「お姉ちゃん…お姉ちゃんー!」

絵里「バカ!」

バシッ

亜里沙「…お姉ちゃん」

絵里「どれだけ心配したと思ってるの!何時間も帰って来ないで」

亜里沙「うう…ごべんなざい」

穂乃果「ね?」

亜里沙「はい」

雪穂「…」








穂乃果「二人で探してたの?」

雪穂「うん。お姉ちゃんの携帯にも連絡行ってると思うけど?」

穂乃果「え?…充電切れてた」

雪穂「もう」

穂乃果「アハハ…」

雪穂「…今日、夕飯ハンバーグだって」

穂乃果「本当に?」

雪穂「うん」

穂乃果「ラッキー」

雪穂「…さっき言ってた事」

穂乃果「え?」

雪穂「ううん」

穂乃果「…そう?」

雪穂「ありがとう」ボソッ

穂乃果「え?」

雪穂「何でもない!」

穂乃果「ええ?何?何?」

雪穂「何でもないってば」

穂乃果「もう!」



雪穂「さすがは私のお姉ちゃん」

ある日の午後

穂乃果「う~ん。」



穂乃果「悩むなぁ」



穂乃果「どうすれば…」




穂乃果「そうか!饅頭の中身をあんこからチョコレートにかえてみれば…いけるかもしれない」



穂乃果「なんと言う名案…さすが…さすが穂乃果だね」


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