【ごちうさSS】チノ「私と仕事、どっちが大事なんですか?」 (25)

ココア「へ?」

チノ「質問のまんまです。どっちが大事なんですか?」

ココア「えっと、どうしたのかな???」

チノ「答えられないんですか?」

ココア「あっ、いやそうじゃなくて…」(どうしよ…なんかチノちゃんすっごく怒ってるよ…)

チノ「なら答えてください」

ココア「えぇーっと…」(なんで怒ってるんだろ??私チノちゃんに何かしたのかな…?うーん…)

ココア(はっ…!やっぱり朝からモフモフするのがダメだったことと仕事で失敗ばかりしてたこと!?)

ココア(そうなると『私と仕事、どっちが大事なんですか?』は、『私を散々モフモフしておきながら仕事は失敗ばかり…何が大事か本当にわかってるんですか?』ということになる!!)

ココア(ここから導き出せる正解は…)

ココア「もちろん仕事だよ!!」







SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1476785142

ココア「あっ…でもチノちゃんも…」

ココア(…!)

チノ「…」

ココア(チノちゃんの顔が青ざめてる…!!)

ココア「あの、チノちゃn」

チノ「ソウデスカ、ワカリマシタ」

ココア「え?」

チノ「どうしたんですかココアさん、もうすぐココアさんの大事な仕事が始まりますよ」

ココア「あ、うん…」(もしかして選択肢間違えた!?)

リゼ「す、すまない!スカートのチャックがうまく閉まらなくて遅れてしまった!」

チノ「いえ、まだ開店前だったので大丈夫ですよ。ね?ココアさん」

ココア「そ、そうだね…」

リゼ「…?どうしたココア、元気ないぞ、何かあったのか?」

ココア「う、ううん!!何でもないよ!さあ今日もお仕事頑張るよ!!あっ」

チノ「…」キッ

リゼ「チノ?」

チノ「? どうしましたリゼさん?」

リゼ「い、いや、なんでもない」(なんだ?今チノから殺意のようなものが…)

リゼ(それにココアの元気のなさ…これは何か関係ありそうだ)

~お昼の休憩時間~

ココア「ようやく一段落できるね~」

リゼ「あぁ!午後も頑張らなきゃな!」

チノ「…」

ココア「…」(どうしよ…やっぱり選択肢間違えちゃったみたい。仕事中も仕事関係以外全く話さなかったし、お昼休憩なのに全くしゃべらないし…じゃあ何に怒っていたんだろ)

リゼ「…」

リゼ(な、なんだこの空気は…私がいない間に二人に何かがあったのか?)



もうすぐ午後のお仕事…

リゼ「さ!あと少しで仕事再会だな!頑張るぞ」

チノ「…はい」

ココア「…うん」

リゼ(…やっぱり何かあったんだな)

また明日更新しますね!!

~仕事中~

ココア(なんで怒ってたのかはわからないけど、謝らなくっちゃ…)

リゼ「はい1000円お預かりしましたので、250円のお返しです。ありがとうございましたー」

ココア(お客さんいなくなったね。リゼちゃんは今レジにいるし…よし)

ココア「ち、チノちゃん」

チノ「どうしたんですかココアさん、仕事中ですよ?」

ココア「チノちゃん、あのときはごめんね?」

チノ「なんのことです?」

ココア「その、チノちゃんより仕事が大事って言って…でも」

チノ「あぁ、そのことならいいです。予想していたことでしたので」

ココア「えっ」

チノ「ココアさんは私よりも大事なんですよね」

ココア「ち、ちがうよ!そういう意味じゃなくて」

チノ「じゃあどういう意味ですか?」

ココア「それは」

カランコロン

リゼ「いらっしゃいませー」

チノ「お客さんきました。仕事に戻りましょう」スタスタ

ココア「あっ」

リゼ(…)

仕事が終わって…
カランコロン

リゼ「ありがとうございましたー」

リゼ「…」

リゼ(放っておいても元に戻ると思うが、これが明日も続くと思うと…。よし、聞いてみるか)

チノ「じゃあ後片付けを始めますか」

リゼ「そうだな、じゃあ私はチノと一緒に皿を洗うからココアはコーヒーの整理に言ってくれないか?」

ココア「はーい…」トボトボ

リゼ「…」

リゼ(さて、どうやって聞き出そうか。)

チノ「リゼさん」

リゼ「ん、どうした?」

チノ「最近のココアさんどうだと思います?」

リゼ「あ、あぁ、そういえば今日は元気がないよな」(チノが自分から言ってくるとは…)

チノ「いえ、今日のことではなく最近のことです。」

リゼ「最近?いや、特に変わったことはないと思うが…」

チノ「…そうですか」

リゼ「なにかあったのか?よければ相談にのるが。」

チノ「…ココアさん、私のことに嫌いになったみたいなんです。」

リゼ「ココアが?まさかそんなことはないだろ。」

チノ「いえ、私にはわかるんです。最近ココアさんの変化を見れば一目瞭然です。」

リゼ「さっきにも言ったが、特に変わったことはなかったぞ?」

チノ「いえ、変わったんです。それも劇的に…」

リゼ「な、なんなんだそれは?」

チノ「それは…」

リゼ「…」ゴクリ

チノ「ココアさん、最近モフモフしてくれないんです。」

リゼ「…」

リゼ「え?」

チノ「ですから、最近モフモフしてくれないんです。ココアさんが。」

リゼ「あ、あぁ、聞こえていたぞ。」

チノ「それだけではないんです。朝寝坊しなくなったんです。」

リゼ「お、おう」

チノ「それと、最近仕事に熱心になってるんです!」

リゼ「いや、まて。どうしてそれがココアがチノを嫌いになることにつながるんだ?逆にいいことじゃないか」

チノ「モカさんが来る訳でもないのにモフモフしなくなったり、朝寝坊しなかったり、仕事熱心になったりしません。そこから考えられるのはココアさんが私を嫌いになってしまったということです。」

リゼ(いや、あまりにも極端すぎるだろ…)

チノ「それで聞いてみたんです。私と仕事、どっちが大事なのかって…」

リゼ「あ、あぁ」(お前たちは夫婦か!!)

チノ「…予想通り、私ではなく仕事でした。」

リゼ「そ、そうか」

リゼ「ま、まあココアのことだ!なんとなくで答えただけだろ」

チノ「なんとなくで仕事を選ぶんですか?」

リゼ「いや、それは…」

チノ「そういうことです」

リゼ(これが思春期ってやつなのかなぁ)


しばらくして…

ガチャ

ココア「整理終わったよ~」

リゼ「お!ココア、おつかれ」

ココア「あっ、お皿洗い手伝うよ!」

チノ「…お疲れ様です。こっちはもうすぐで終わるので先に着替え室に行っててください」

ココア「…え、あ、じゃ、じゃあ私は着替え室に先に行ってようかな…」(まだ怒ってるのかな…)

ガチャ

チノ「…」

リゼ(ココア…こうなったら)

チノ「リゼさん、お皿洗い終わらせましょう」

リゼ「うぐぅ!」

チノ「リゼさんどうしたんですか!?」

リゼ「きゅ、急にお腹が…!」

リゼ「すまない!と、トイレに行ってもいいか!?」

チノ「は、はい!大丈夫ですか!?」

リゼ「あぁ!たぶんトイレに行けば治る!」

チノ「わ、わかりました!」

ガチャ

リゼ「…よし」

リゼ(ココアは着替え室にいるよな)

~着替え室~

ココア「チノちゃん。。。」

リゼ「チノがどうかしたのか」

ココア「ひゃっ!り、リゼちゃんいつの間に!!」

リゼ「ふっ、護身術のほかにもいろいろな技能を学んでいるからな」

ココア「そ、そうなんだ」

リゼ「それよりも、今日なんか元気なかったぞ」

ココア「そ、それは…」

リゼ「チノのことか?」

ココア「えっ!なんでわかったの!?」

リゼ「仲間として当然だ」(見ればすぐにわかるんだけどな…)

リゼ「それで、チノと何かあったのか?」

ココア「うん…あのね」

ココア「私、チノちゃんに嫌われちゃったのかも…」

リゼ(お前もか!)

今日はここまで!!
次は土曜日に更新しますね!!

ちなみにエタらないよ…笑

リゼ「なんでそう思うんだ?」

ココア「えっとね、リゼちゃんが朝着替え終わって下に来る前にチノちゃんから『私と仕事、どっちが大事なんですか』って言われて仕事って答えたちゃったの…それから今日ずっと冷たくなって…」

リゼ「なんで仕事って答えたんだ?」

ココア「仕事に集中しろって言われているような気がして…せっかくお姉ちゃんになろうとしたのに…」

リゼ「お姉ちゃんになろうとした?」

ココア「うっ!!」

リゼ「ココア?」

ココア「うぅ!!」

リゼ「お、おいどうした!」

ココア「…禁断症状が!」

リゼ「き、禁断症状!?」

ココア「お、お願いリゼちゃん…」

リゼ「なんだ!?」

ココア「も、モフモフさせて…」

リゼ「へ?」

========================

リゼ「う…///」

ココア「リゼちゃんモフモフ~♪」モフモフ

リゼ「…まだ足りないのか??」

ココア「あとちょっと~~」モフモフ

リゼ「えっとココア、さっきにせっかくお姉ちゃんになろうとしてって言いかけてたが」

ココア「…うん、実はね」モフモフ

ココア「お姉ちゃんになるためにはどうすればいいかってお姉ちゃんを参考にして考えてみたの」モフモフ

リゼ「モカさんをか?」

ココア「うん…それで気づいたの…」モフモフ

ココア「真のお姉ちゃんはモフモフするんじゃない…モフモフされるんだということに!そして仕事が完璧、朝寝坊をしないことに!!」モフモフ!!

リゼ「は、はあ」

リゼ「最初のは違うと思うが…」

リゼ「というか!今モフモフしてるじゃないか!」

ココア「うぅ…禁断症状が出たから仕方ないよ~」モフモフ

ココア「でもチノちゃんに嫌われたら意味ないよ…やっぱりモフモフされるのが嫌だったのかな…最近全然モフモフしてなかったけど…仕事も頑張ってたのにだめだったのかな…」モフモフ

リゼ(…なるほど)

リゼ(ココアがチノの質問に仕事って答えたのはそういうことで)

リゼ(チノの言ってた変化ってのは少しでも姉になれるようにココアが頑張っていたってことだったのか。全く…)

リゼ(まぁ、お互い様というかなんというかほっとしたぞ…)

リゼ「っていつまでモフモフしてる!!」

ココア「あと五分~」モフモフ


そのころチノは…

コンコン

チノ「リゼさん大丈夫ですか??」

チノ「リゼさん?」

チノ(あれっ鍵がしまってない?)

「やめてくれ~~」

チノ(着替え室からリゼさんの声!?)


ガチャ

チノ「…リゼさん?」

チノ「え」

リゼ「ココア…そろそろ私は作業に!…はっ」

ココア「あと10秒だけ~…あ」

チノ「………」

ココア「ち、チノちゃん!」

チノ「…ごゆっくり」

リゼ「ま、待てチノ!これには訳が!!」

チノ「…もういいです。リゼさんに話した私が馬鹿でした」

チノ「所詮私はリゼさん、仕事以下です」

バタン

リゼ「…」

ココア「リゼちゃん」

ココア「チノちゃんから何か聞いたの?」

リゼ「えっと…その…」

ココア「答えて!チノちゃんすっごく悲しい顔してたよ!」

リゼ「…すまない。実はここに来る前にチノからココアのことで相談を受けて、ココアはどうなのかって思って…本当にすまない」

ココア「私のことで?」

リゼ「あぁ、実は…」



ココア「えぇ!?私がチノちゃんを嫌いになった!?」

リゼ「そうなんだ。最近モフモフしていないこと、寝坊してないこと、仕事熱心なことでココアが自分こと嫌いになったんじゃないかって思ったらしい」

ココア「そんな…。私はただお姉ちゃんらしくなろうとしてただけなのに…」

ココア「あっ!もしかして朝の質問って…」

リゼ「あぁ、不安になってきてみたんだと思う」

ココア「私、仕事って答えちゃったよ…やっぱり選択肢間違っていたんだ…」

ココア「あぁ!!!しかもリゼちゃんにモフモフしてるところ見られちゃったじゃん!!」

ココア「こうしちゃいられないよ!!いますぐチノちゃんのとこに行って謝らなくっちゃ!!」ダッ

リゼ「おい!いきなり行っても解決しないだろ!」

ココア「そんなはずないモン!お姉ちゃんとして妹をほっとくなんてできないよ!」

バタン

明日更新します。少しずつでスミマセン…

リゼ「…ココア」

チノの部屋

チノ「…」

チノはベットに潜り込んでいた。


ガチャ
ココア「チノちゃん!」

ココア「えっと!朝のことだけど!私は仕事よりもチノちゃんのほうが大事だよ!!」

チノ「…」

ココア「それと!モフモフしなくなったのは、チノちゃんが嫌いになったからじゃないよ!!」

チノ「…」

ココア「もっとお姉ちゃんらしくなろうとしたの!!」

ココア「だから寝坊しないように!仕事も失敗しないように頑張ってたの!」

チノ「…」

ココア「もう!布団に潜り込んで!!ダイビングしちゃうよ!!」

チノ「…」

ココア「ほんとにしちゃうよ!」

チノ「…」

ココア「…よし」

ココア「ダイビーング!!と見せかけて布団オープン!!!」
チノ「…」

ココア「チノ…ちゃん?」

チノ「すぅ…すぅ…」

ココア「寝ちゃってる…」

ココア「あれ?」

チノの頬がかすかにぬれていた

ココア「泣いてた…のかな?」

ココア「そうだよね…仕事のほうが大事なんて言っちゃったもんね…。それにモフモフしないって決めて結局リゼちゃんにモフモフしてたし…」

ココア「ごめんね。チノちゃん…」



チノ「…あれ」

チノ「朝…ですか?」

チノ「…!そうだ、ココアさんがリゼさんをモフモフしてるのを見て私…」

チノ(…仕方のないことです。考えてみれば私がわるかったんです。ココアさんから嫌われてた理由は結局のところ私です。だからココアさんが私ではなくリゼさんモフモフしてるのは当たり前なんですよ…)

チノ(…)

ココア「むにゃむにゃ…」

チノ「ってココアさん!?」

ココア「あぁ~チノちゃんおはよ~」

チノ「何で私のベットで寝てるんですか!?」

ココア「えぇ…だって…むにゃ」

チノ「…言い訳しに来たんですか?」

ココア「え?」

チノ「私が怒っていたら仕事が進まないから、言い訳しに来たんですか?」

ココア「?」

チノ「ココアさんは私のことが嫌いで…その…」

ココア「? 私はチノちゃんのこと嫌いになんかなってないよ?」

チノ「え」

ココア「だってチノちゃんは私の大事な妹だもん!」

チノ「じゃ、じゃあなんで最近も…モフモフしてくれなかったんですか?」

ココア「えっと…もっとお姉ちゃんらしくなりたくって…その…」

チノ「お姉ちゃん…らしく?」

ココア「うん♪チノちゃんに頼られるような立派なお姉ちゃん!」

ココア「あっ結構大変だったんだよ?とくに朝早く起きるのがものすごく大変でさ!」

チノ「…」

ココア「…チノちゃん?」

チノ「…ヒッグ」

ココア「わわわ!どうしたのチノちゃん!!」

チノ「ぐすん…。だってココアさんに嫌われたとおもって…」

ココア「やだな~チノちゃんのこと嫌いになるわけないじゃん!!」

チノ「うぐ…ひっく…」

ココア「ほ~ら!もう泣かない!笑って笑って!」

チノ「は、はい」

ココア「よし!じゃあもう朝だし!ご飯食べよっか!!」

ココア「せっかくだからお姉ちゃんも手伝うよ!!」

チノ「…」

ココア「チノちゃん?」

チノ「全くココアさんは」

チノ「しょうがないココアさんです」

それから数日がたって…

ココア「じゃあ私はコーヒーの整理に行ってくるねー!」

リゼ「あぁ!じゃあ私はチノと皿洗いしてるよ」

バタン

リゼ(なにがともあれ、二人が元に戻ってよかったな)

チノ「あの…リゼさん」

リゼ「ん?どうしたチノ?」

チノ「ココアさんがうっとうしいのですが…」

リゼ「…」

終わり

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