【はいふり】ミケ「晴風のみんなとするデート」 (56)

4.黒木洋美の場合



ー千葉県銚子市ー

クロ「ふんっ!」

ヒュン!

チャプッ

クロ「どう?そっちは釣れてる?」

…………

クロ「あぁ、また餌食べられちゃったんだ」

クロ「貸して。新しい餌、付けてあげる」

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…………

クロ「え?虫?」

クロ「そういえば、小さい頃はちょっと気持ち悪かったなぁ」

クロ「昔からよくマロンと釣りに行ってたから、いつの間にか慣れちゃったみたい」


…………

クロ「うん。マロンとは家が近所でね」

クロ「子どもの頃からずっと一緒なんだ」

クロ「私が横須賀海洋学校に行くって言った時も、私と同じ学校に行くって聞かなくって困っちゃった」

クロ「まぁ、私もマロンと同じ学校に行けるのは嬉しかったけど」

…………

クロ「……うん。本当に大切な一番の友達」

…………

クロ「あっ!引いてる引いてる!」

……!?

ググ……

クロ「大きい……!」

…………!

クロ「踏ん張って!」

…………!!

グッ!!

ザブンッ!

……!?

ズルッ

クロ「わっ!?」

ドゴッ!

…………

クロ「いたた……大丈夫?」

クロ「……!?」

クロ「(ち……近い……!///)」

…………

クロ「そ…そう……良かった。うん、私も大丈夫」

クロ「…………///」

…………?







マロン「ん?ありゃあ……」

何でわざわざスレ建ててんだよ
前スレ使えやボケ

>>5
いつ再開出来るか分からないからhtml出しちゃった!ごめんね!

マロン「お、クロちゃん!」

マロン「隣にいんのは……けっ、あいつか……」

マロン「お~い!クロちゃ……」

ズルッ!

クロ「わっ!?」

ドゴッ!

マロン「ク…」

マロン「クロちゃんが押し倒されたーー!!」

クロ「えっと……そろそろどいてくれると嬉しいんだけど……///」

…………!

クロ「あ、違うの!…嫌とかじゃなくて……」

ダダダダダッ

マロン「クロちゃんに何するんでーーーぃ!!」

ドカッ!!

……!?

クロ「マロン!?」

クロ「え…ちょ、ちょっと大丈夫!?」

………… ピクピク……

マロン「ったく……白昼堂々クロちゃんを襲うなんてとんでもねー野郎だな……」

クロ「誤解だから!襲われてないって!」

マロン「…………え?」

マロン「なぁーんだ、ただ釣りしてただけかー」

クロ「そういうことだから、分かったらもう……」

マロン「よぉし!クロちゃんが釣りすんならマロンもやるー!」

…………!?

クロ「………え」

クロ「あのねマロン……」

マロン「そうと決まれば釣竿取ってくるー!てやんでーい!」

クロ「あっ!ちょっとマロン!」

クロ「……はぁ……なんだごめんね……」

…………

クロ「楽しそうだから構わない?そう……それならいいけど……」

マロン「おりゃあああ!!」

ザバァン!

マロン「おー!デッカいの釣れた!」

マロン「見て見てクロちゃん!」

マロン「クロちゃ……」

クロ「はい、釣り餌付けたよ」

…………

クロ「ふふ、どういたしまして」

マロン「…………むー……」

マロン「…………」


クロ「中学の時の話なんだけど……」

…………

クロ「でね、その時宗谷さんが……」

…………

マロン「…………」ポツーン

クロ「え?もしかして嫉妬してるの?」

…………!

クロ「もう……そんな心配必要ないのに」

…………///

マロン「」ブチッ

マロン「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!」

………!?

クロ「ちょ…急にどうしたの!?」

マロン「マロンをほっぽってイチャコラしやがってやってられるかってんでぃ!」

クロ「勝手に居座った癖に……」

クロ「って別にイチャイチャなんかしてないし!///」

…………///

マロン「揃って照れんなーー!!」

マロン「よォし!こうなったら……」

…………?

マロン「クロちゃんを賭けて勝負でぃ!」

!?

クロ「えぇっ!?」

マロン「マロン!勝手に何言って……!ほっといていいからね?」

………… フルフル

クロ「え?やる気!?」

…………

クロ「勝ってマロンに認めさせる……?そう……」

マロン「勝負のルールは簡単!1時間以内により多くの魚を釣った方の勝ちでぃ!」

………… コクリ

クロ「思いっきりマロンが有利なルール……」

マロン「でぇーじょうぶでぇーじょうぶ!ちゃんとハンデ付けるから!」

クロ「なら良いけど……」

マロン「マロンは10分遅れてスタートってことでどうでぃ?」

………… コクリ

マロン「(相手は素人……ちょっとぐれぇハンデやっても勝つのはマロンでぃ!)」

ー1時間後ー

マロン「むー…………」

…………ッ!

ザバッ! ピチピチ

マロン「うげっ……」

マロン「なんでさっきから向こうばっかり釣れるんでぃ!」

クロ「…………!」

クロ「はい、時間切れ!」

マロン「なっ……!」

クロ「結果は……言うまでもないわね」

マロン「うぐぐ……」

マロン「(こうなったら奥の手でぃ……)」

マロン「……負けちまったもんはしょうがねぇ。潔くクロちゃんを……」

クロ「マロン……」

マロン「譲るとでも思ったか!!クロちゃんはマロンの女だぃ!!」

マロン「クロちゃんの一番はマロンなんでーぃ!!」

クロ「…………」

クロ「……もうほっといて行こう?」

…………


ガシッ

マロン「クロちゃぁぁぁぁん!行っちゃやだーーーー!!」

クロ「…………」

クロ「…………はぁ……」

パシッ

マロン「えっ……クロちゃん……?」

クロ「……ねぇマロン。もういい加減にして」

クロ「前から言ってたよね?今日はデートの日だって」

クロ「私が凄く楽しみにしてるの知ってたよね?」

マロン「ク……クロちゃ……」

クロ「それを邪魔するなんて…………最低」

クロ「ーーーーマロンなんて、大っ嫌い」

マロン「!!」

クロ「…………行こ」

マロン「…………」

…………

マロン「……なんでぇ、まだいたのか」

マロン「……行けよ。クロちゃんはもう行っちまいやがった」

…………

マロン「いいのか?って……」

マロン「……お前とクロちゃんのことは認めてないけど、マロンには止める権利なんてないんでぃ……」

マロン「クロちゃんにとって大事なのはマロンじゃなくてお前の方……」

マロン「マロンは……クロちゃんに嫌われちゃったから…もういいんでぃ……」

…………!

マロン「このままだと後悔する……?」

マロン「そうかもしんねぇけど、マロンはもうクロちゃんに嫌われて……」

…………!

マロン「…え?クロちゃんはマロンのこと、嫌ってなんかいない……?」

マロン「な……なにを根拠に言ってやがんでぃ!」

…………

マロン「……クロちゃんがマロンは大切な友達って言ってた……?」

マロン「なのに、こんなことで嫌いになったりしない……?」

マロン「…………」

マロン「……不安だったんでぃ」

マロン「今までクロちゃんの一番はマロンで…これからもずっと同んなじだと思ってて……」

マロン「そこにお前が入って来て、クロちゃんと仲良くなって……」

マロン「クロちゃんがマロンのこと、どうでもよくなっちまうんじゃねぇかって思って……」

…………

マロン「……え?」

マロン「今のをクロちゃんに……?」

マロン「クロちゃんだってきっと仲直りしたがってる……?」

………… コクリ

マロン「…………そっかな……」

マロン「…………」

マロン「…………よし!そんじゃ、ちょっくら行ってくっかねぇ!」

マロン「江戸っ子らしく、当たって砕けろでぃ!」

マロン「じゃあ早速!……おっと」

…………?

マロン「その……あんがと……」

…………!







クロ「おまたせー。待った?」

………… フルフル

クロ「あのね、出掛ける前にちょっと聞いて欲しいの」

………… コクリ

クロ「……マロンから聞いたんだけど、あのとき、あなたがマロンを励ましてくれたんだよね」

クロ「もし、あなたがマロンを励ましてくれてなかったら……私もマロンも仲直り出来ないままで、きっと後悔してた」

クロ「だからそのお礼が言いたかったの。……本当にありがとう」

クロ「マロンもすっごく感謝してたわ」

クロ「私たちのこと、ちょっとだけ認めてくれるって」

クロ「でもその代わり、マロンにももっと構うようにって約束させられちゃった」

…………

クロ「え?約束させられたって言う割に嫌そうに見えない?」

クロ「マロンのことを大事に想ってる証拠?」

クロ「そうかな…………うん。そうかも」

http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira122809.jpg


4.黒木洋美の場合

終わり

5.伊良子美甘の場合



ガチャッ

ミカン「お…お邪魔しまーす」

ミカン「(うぅ……デートで相手の家に行くのなんて初めてで、なんだか意識しちゃうなぁ……)」

…………

ミカン「え?散らかってて恥ずかしい?」

ミカン「(そういえばあちこちに洋服が……)」

ミカン「ううん。このくらい全然大丈夫!」

ミカン「じゃあ、まずは一緒に部屋の片付けをしようね♪」

ミカン「はい。お洋服畳み終わったよ」

ミカン「そっちはどう?」

…………

ミカン「あー、漫画読んでる」

ミカン「集中力ないなぁ……レシチンが足りてないよー」

ミカン「私も手伝うから早く終わらそう?」

………… コクリ

ミカン「やっと片付け終わったねー」

ミカン「それじゃあ、レンタルして来たDVDでも見よっか」

…………?

ミカン「え?ち…違うよ!仁義ない系の映画じゃないよー!」

ミカン「借りたのは昔好きだったドラマだよ」

ミカン「リストラされた旦那さんが主夫になって、家事に育児に奮闘する話!」

ミカン「すっごく面白いよ。一緒に見たいな~」

………… コクリ

ー数時間後ー

…………

ミカン「ね!面白いでしょ!」

ミカン「私も将来お嫁さんになるなら、こういう家がいいなぁ~」

…………!?

…………(無言)

ミカン「もーー、何か反応してよ~~」

グ~~……

ミカン「あ……」

…………///

ミカン「……お昼ご飯にしよっか」

ミカン「じゃあ台所借りるねー」

…………

ミカン「え?いいよいいよ!座ってて」

ミカン「今日は私の手料理をご馳走しちゃうから!」

ミカン「冷蔵庫の中は~……」

ミカン「ええっ!?な……何もない……!」

ミカン「野菜もお肉も卵も……普段何食べてるの!?」

………… くいっ

ミカン「カップ麺にレトルトカレー……」

…………

ミカン「……手軽で美味しいから……?」

………… コクコク

ミカン「そっかぁ~……大変だもんねぇー…………って」

ミカン「もう!そんなの駄目だよー!」

…………!? ビクッ

ミカン「カップ麺なんて体に悪い物ばかり食べてたら病気になっちゃうよ!」

ミカン「ちゃんと栄養バランスを考えなきゃ!」

…………

ミカン「え?料理が出来ない?……うーん……」

ミカン「あ、そうだ!」

ミカン「これからは、私が毎日ご飯を作ってあげる!」

…………!?

ミカン「材料を買って来て、作ったご飯を一緒に食べるの」

ミカン「……どうかな?」

…………

ミカン「あ、ううん。一人分も二人分もそんなに変わらないから」

ミカン「それに毎日あなたに手料理を食べて貰えたら、新婚さんみたいで嬉しいし……///」

…………///

………… ペコリ

ミカン「うん!任せて!腕によりをかけて美味しい料理を作るからね♪」

ミカン「じゃあ早速……」

ミカン「……って、材料がないんだったね」

ミカン「う~ん……近くのお店に買いに行こうかなぁ……」

ぎゅるるる……

ミカン「わっ、すごい音」

…………///

ミカン「そんなにお腹減ってるの?」

………… コクリ

ミカン「どうしよう……買いに行くと時間掛かっちゃうよね」

ミカン「何かすぐに食べられる物は……」

ミカン「…………あ」

…………

ミカン「…………」

ジョボボボ

ベコッ!

ミカン「……今日だけだからね?」

ミカン「カップ麺は身体に良くないから……」

………… コクコク

ミカン「うぅ……いただきます……」

パクッ

ミカン「…………あ、美味しい」

ー数日後ー

ミカン「おまたせ~」

ミカン「今日は特製カレーだよ♪」

ミカン「さぁ!食べて食べてー」

………… パクッ

ミカン「…………どうかな?」

…………!

ミカン「ほんと?嬉しいな……」

ミカン「夜ご飯も頑張るから期待しててね♪」

ー数週間後・夜ー

TV『ヒビッケータシカナショウドー』

ミカン「……あ、もうこんな時間。そろそろ帰らなきゃ」

ミカン「二人で過ごす時間はいつもあっという間だね……」

…………

スッ

ミカン「え?これ……鍵?」

ミカン「私に……?それって……」





ー翌朝ー

…………zzz

ぴくっ

………… ムクッ

ミカン「あ、おはよう」

ミカン「朝御飯もう出来るから、座って待っててね」

…………

ミカン「え、朝?6時くらいかなぁ」

ミカン「ううん、全然平気だよ!」

ミカン「むしろ嬉しいな。あなたに朝御飯作る為に早起きするのって、なんだかお嫁さんになったみたい」

ミカン「こういうの、ちょっと憧れてたんだ」

…………!

ギュッ

ミカン「わっ、どうしたの!?」

ミカン「包丁持ってるのに危ないよ~///」

ミカン「さ、準備出来たよ。食べて食べてー」

ミカン「やっぱり朝御飯はバナナとかじゃなくてしっかり食べないと!」

ミカン「ということで今日は純和風!秋刀魚の干物に出し巻き卵、きゅうりと大根のぬか漬け……」

ミカン「それから納豆とほうれん草のごまよごし!」

…………!

ミカン「えへへ……張り切って作りすぎちゃった」

ー共同生活を始めて数ヶ月後ー

ミカン「今日も寒いね~」

…………

ミカン「今日の晩御飯は体が温まるようにカレーにしたよ!」

…………?

ミカン「上に乗ってるこれ?牡蠣だよ」

ミカン「牡蠣カレーっていって、広島の名産品なんだって♪」

ミカン「……?」

ミカン「……どうかした?」

ミカン「えぇっ!?」

ミカン「牡蠣ダメだったの~~!?」

ミカン「ご…ごめんね!ちゃんと確かめないで……」

………… スッ

ミカン「あ、無理して食べないでね!当たったら大変!」

ミカン「どうしよう……とりあえず今から何か……」

スクッ

ミカン「え……今日も出掛けるの?」

ミカン「もう外も暗いのに……いつもどこに行ってるの?」

…………

ミカン「内緒……そっか……」

ミカン「…………ごめんね……」

…………

ガチャッ バタン!

ミカン「…………」

アローラ地方にヨーソローするんでしばらくペース下がります!

ほまれ「毎晩夜に出掛けてる?」

ミカン「うん……」

あかね「それで、どこに出掛けてるのか教えてくれないんだ」

ミカン「うん……」

ほまれ「う~ん……それは不安になるよね……」

ミカン「昨日なんか、ご飯も食べずに行っちゃったんだ……」

あかね「あー…それはショックだね~……」


ミカン「もしかして私のこと嫌いになっちゃったのかな……?」

ほまれ「!」

ほまれ「え…ええと……それはないと思うよ!」

ほまれ「ね!あかね!」

あかね「う…うん!きっと今だけだよー!」

ミカン「ど…どうしたの?そんな必死に否定して……」

あかね「べ…別に普通だよー。それより、ミカンちゃんが嫌われるなんて絶対にないよ!」

ミカン「そうかな……?」

ほまれ「そうそう。こんな料理が出来て可愛くて優しい子、誰も放っておかないよ!」

ミカン「そ…そんなことないよー……///」

ほまれ「……だから、あの人を信じてもう少しだけ待っててあげよう?」

ミカン「……うん。そうだね」

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