白坂小梅「プロデューサーさん……つかれて……ない……?」 (16)

デレマスSSです。こちらは読んでも読まなくてもいい関連作です。
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うーん。まあ、あれだ。

小梅の言うことは疲れているかってことだろ?

オーケー。全然平気。全然たいあーどじゃないから。

余裕余裕。

うん。疲れているかどうかを聞いたんだよな。

全然大丈夫。

プロデューサーはアイドルと触れ合えるからな。

アイドルはファンに元気を与えるものだ。

そして俺はそんなファンの第一号。

元気の源の一番搾りを常に貰っているんだ。

誰よりも元気じゃなかったらおかしいって訳で。

前、誰かが言ってたけど、「キャッツが勝った日に他人の金で飲む一番搾りはうまい」

つまりそういうことなんだ。

サイキック的な話をするとな。

よしのん曰くよい気をいっぱい貰っている感じなんだ。

そんなのだから疲れたなんて言ってられないよ。

オーケー。確かに、サイキック関係なかったな。

動揺してる?そんなことないぞ。

うんうん。大丈夫。


この前こんなことがあったんだ。

仕事が終わって夜遅く部屋に帰ったんだ。

外から見たとき明らかに部屋は暗かった。まあ、当然だよな。

で、玄関に入ると狭いマンションだから部屋中の明かりがついてないことが分かった。

なのに水の音だけがピチャッピチャッってする。

勿論俺の部屋はセキュリティは万全。俺以外誰も入れないようになっている。

なんていっても泉にセキュリティを任せているからな。そんな訳で泉が許可しない限り俺の部屋には誰も入れない。

玄関で恐ろしくって震えたよ。なんで俺の部屋、しかも風呂場になにかがいるんだ。

怖いなぁ。なにかが風呂場にいるなぁ。

でも確かめずにはいられない。俺はその日小梅から聞いた風呂場の幽霊の話を思い出しながら向かったよ。

そうそう。風呂場で視線を感じることがあるって話。

でも後ろを振り返っても誰もいない。それはそうなんだ。

だって、そいつは天井にいるからってやつだ。

天井をうっかり見てしまうとそいつ目が合ってしまう。

天井を向いてしまったらなにがあるか分からない。

だから決して体を洗っている時は天井を見てはいけない。

どんなに視線を感じても。



まあ、風呂場に行ったらまゆだったんだけどな。

小梅、目をいい感じにキラキラさせて可愛いな。

もう一つ話をしよう。こんなこともあったな。

徹夜して事務所に泊まったんだ。それで眠かったからソファで寝ていたんだ。

そんな中、突然現れたある人物に幽霊が机の下にいるって言われたんだ。

まさかあり得ない。そんな幽霊なんて気軽に現れるはずがない。

そう思っていると机からパンパンという音がして震えたよ。

その人物はどこかに行ってしまって俺は一人になった。

だが、確かめずにはいられない。俺は勇気を出して机の下を覗いたよ。



まあ、普通に森久保だったな。

そんな訳でホラー耐性EXなのがプロデューサーの長所。

いやごめん。肝試ししたいって訳じゃないから。言い過ぎだから。

まあ、そんなホラー体験にはまだ耐性があるんだ。余裕だ。オーケー。

そんな俺が怖がる訳ないし。怖いことはないし。全然大丈夫。

だが、プライベートで休まることはないな。うん。確かに。

今、小梅はそんな心労が絶えない俺に対して『疲れてない?』って言ったんだな。

そんなのじゃないって思っただろ。

小梅は可愛いな。頬を膨らませる小梅なんてレアだ。

ファンが泣いて喜びそうな顔だ。うん。大丈夫。

ホラーとか全然大丈夫。オーケー?

俺は小梅の言うことが分かる。プロデューサーだからな。



で、その話とは関係ないけど。よしのんが今どこにいるか知っているか?

ほら、あるじゃん。絶対死なない黒人枠。

一回やってみたかったんだよな。ほら、芳乃のお守りとかすごく守られている感じじゃん。

そう、芳乃のお守りが欲しいだけなんだ。オーケー?

それだったら絶対死なないし、不慮の事態はあり得ない。

プロデューサーだからな。みんながトップになるまで死ねないんだ。

分かるだろ?だからよしのんがどこにいるか知らない?

知らないかー。じゃあ、電話するわ。

携帯取り出し……。圏外。なるほど。ホラーじゃよくある。

幽霊って電波に強すぎだよな。現代文明に強すぎだろ。

明日また会えるよな。たくさん楽しいこと伝えられるよな。

いい夢見れるといいね?おやすみ?

おい、やめろ。小梅が言うと百八十度意味が変わる。

朝が来ない感じになるからよくない。

オーケーオーケー。まあ、俺も男だ。

小梅の話を聞こう。なんの話がしたかったんだ?

うんうん。プロデューサーは憑かれているから椅子に座れと。

オーケー。任せろ。椅子に座るなんておやすいご用だ。

それで?いったいなにをすればいいんだ?

うん。目をね。つぶる。うん。分かった。

オーケー。それで。小梅に背中を向けると。

ああ、理解した。すっごく理解した。

これはふわりふれた至近距離だな。

小梅のやりたいことすげえ分かったわ。

肩叩き。こうポスポスと叩いてくる感じ。

はあ、的確にツボを叩くのいいね。

うん。目をつぶっているから分からないんだけどな。

心なしか。手が多くない?

いや、気のせいだったらいいんだ。

うん、これ、気のせいだろ?

四本ぐらいの手が叩いてない?

大丈夫?うん。これ大丈夫?

気がついたらやばい感じのやつだった?

あっ、気がついちゃったらもうトモダチって感じ?

目をつぶるのが一番小さい密室だとするとなんか事件起きてる?

いや、なんか言ってよ。小梅。怖いよ。

小梅がめっちゃ目を輝かせているの。なんとなく分かるけど。

あっ、もう目を開けていい感じ。

うん。開けるぞ。なんか幽霊いないよな。


はあ、そういうことか。オーケー。オーケー。

成る程ね。そりゃ腕が四本ある訳だ。

森久保。おまえだったのか。肩を叩いてくれたのは。

うん、ありがとうな。小梅も森久保も。

俺が疲れているって思ってやってくれたんだな。

ああ、分かったよ。今日は定時で帰るからな。

徹夜で残業なんて俺が過労死するかもしれないもんな。

ありがとう。本当にありがとう。

怖がっている俺を見て楽しみたかったなんて聞いてないからな。

反応がよかったとか聞いてない。聞いてないぞ。

……


我が家ってありがたいよな。

夕焼けを見ながら帰宅出来るって。

はあ、部屋だ。でもちょっと寒いよな。

ちょっと早い気がするけどエアコン付けよ。

ガガガガって稼働音うるさいよな。玄関まで響く重低音だ。

オーケー。オーケー。エアコンは今度付け変えよう。

うん?

『水の音だけがピチャッピチャッってする』
『玄関に入ると狭いマンションだから部屋中の明かりがついてないことが分かった』

オーケー。オーケー。今電話するわ。確認は大事だよな。

いや、違和感というかあれなんだけどさ。

もしもし、俺だけど。

うん、もう家だよ。ちゃんと帰ったよ。

なあ、一つ聞きたいんだけどいいかな。

あの日、アンダーザデスクならぬインザプロデューサーハウスの日だ。

答えてくれよ。お前はいつから俺の部屋にいたの?

森久保ぉぉぉぉぉ!!!!!

短いですが終わりです。

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