マホガミー【ガルパン】 (128)


大学選抜戦・作戦会議中


まほ「好きな食べ物と作戦名は関係ないだろ」

カチューシャ「じゃあ何が良いのよ?」

まほ「」ウーン

まほ「」ハッ

まほ(ニュルンベルクのマイスタージンガー作戦、これだ!)

まほ「にゅにゅんべりゅっ・・・」

まほ「・・・」

みほ(噛んだ・・・)

エリカ(噛んだ・・・)

ダージリン(噛みましたわね・・・)

カチューシャ(噛んだわね・・・)


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まほ「ニュ・・・」

エリカ(リトライする気だ!)

みほ(お姉ちゃん!)

まほ「ニュルンベルにゅっ・・・」

まほ「・・・」

みほ(またダメだった!)

ダージリン「惜しいわ」

アンチョビ「惜しいか?」


まほ「にゅ、ニュルンびゃるしゅっ・・・」

カチューシャ「さっきよりひどくなったわ」

まほ「・・・」

エリカ「隊長!がんばってください!」

みほ「お姉ちゃん!頑張って!」

ミカ「頑張ればいいってもんじゃない」

エリカ「口を挟まないで頂けます?」

まほ「にゅ、にゅ」

まほ「ニュルンベルクにょっ・・・」

エリカ「ああっ!」


ケイ「でもさっきよりは進んだわね」

ノンナ「大きな一歩です」

まほ「ニュルンベルしゅっ」

アンチョビ「落ち着け。落ち着いて言えば大丈夫だ」

絹代「よくわかりませんが頑張ってください!!」

まほ「にゅるんべりゅぶっ」

杏「あと少しっぽいんだけどね~」

まほ「にゅ・・・」グスッ

エリカ(やばい隊長泣きそう)

みほ(お姉ちゃん・・・)


ミカ「名前はあくまで名前。拘る必要は無いんじゃないかな?」

エリカ「そ、そうですよ!隊長、作戦名は私達が提案した中から選べば」

みほ(なんとかワインとアイスバイン作戦は嫌だけど……)

まほ「駄目だ。西住流に後退という道はない。前に進むのみだ」キリッ

エリカ「隊長……!」キュン

ケイ「オーケー!頑張ってマホ!私は応援するよ!」

ダージリン「ですがこのままだと埒が明きませんわ」


まほ「にゅ、ニュルンベぶりゅぶっ……!」

カチューシャ「ちょっと可哀想で見てられないわね」

アンチョビ「私に考えがある。ペパロニ!カルパッチョ!」パンパン

ペパロニ「うっす!」

カルパッチョ「おじゃましま~す」

ゾロゾロゾロ

みほ「アンツィオの皆さん!?」

アンチョビ「パスタが茹で上がったから持ってきてもらったぞ!」

絹代「おお!パスタですか!」

ノンナ「本当に茹でていたのですか」


アンチョビ「美味しい料理を食べて元気を出せばそんなセリフくらい余裕で言えるようになるさ!」

まほ「ありがとう。頂くよ」

ペパロニ「ほら、机片付けてください」

カルパッチョ「皆さんの分もありますよ~」

ザワザワ

絹代「おお!初めて食べましたがとても美味です!」ズズー

ダージリン「はしたないわよ。お蕎麦じゃないんだから音は出さないの」

絹代「そうでしたか!これは失礼を!」


カチューシャ「もぐもぐ、うん、悪くないわね」

まほ「うん。美味しい。これならいける気がする」

みほ「良かったね、お姉ちゃん」

まほ「みほも食べなさい。美味しいぞ。ほらエリカも」

エリカ「ありがとうございます」

ケイ「食べ終わったら再開ね」

アンチョビ「そうだな。でも少しは休憩した方がいいぞ。我々も片付けがあるから待ってほしいし」

ノンナ「カチューシャも食後はお昼寝タイムが必要です」

杏「西住ちゃん、そういうわけだからしばらく自由時間にしたら?」

みほ「わかりました。それでは今からちょうど1時間後に作戦会議を再開します」

絹代「かしこまりました!」


ダージリン「お暇な方は、食後の紅茶はいかがかしら?」

絹代「おお!お茶会ですか!いつ飲むのかと待っておりました!」

まほ「せっかくだ。私達もいただこう」

みほ「私はみんなにもう少し掛かるって伝えてきますね」

杏「いいよいいよ、待機してるみんなには私から伝えとくから。西住ちゃんはここでゆっくりしてて」

みほ「会長……ありがとうございます」

杏「長丁場になりそうだからね~。河嶋、いくぞー」

カチューシャ「すぅ……むにゃむにゃ……」zzz

まほ「さて、次こそは成功させないとな」

エリカ「隊長なら絶対に大丈夫ですよ」




役人「おい。大洗はいつまで作戦会議をしてるんだ!?長すぎじゃないですか!?」

亜美「異議を申し立てられるのは相手チームだけです」

愛里寿「私達はいつまで待っても構いません。どれだけ作戦を練ろうと叩き潰してみせます」

亜美「というわけです」

役人「ぐぬぬ」


続きます。ここまで


杏「というわけだから、しばらく休憩時間になるよ。作戦会議の参加者以外は各自早めの昼食を取ってね~」

沙織「あの、お昼の用意してないんですけど」

優花里「この辺はお店もありませんし」

杏「大丈夫!アンツィオとサンダースと黒森峰が屋台を出してくれるから!」

華「まあ♪」

杏「お代は生徒会で持つから心配しないでねー」

麻子「デザートもあるなら嬉しい」

ワーキャー キャー イコイコー


ペパロニ「アンツィオ名物の鉄板ナポリタンだよ~」

カルパッチョ「ピッツァもありますよ~」

ペパロニ「あー忙しい!」ジュージュー

カルパッチョ「ここが稼ぎ時よ!」

ペパロニ「おう!!」

カエサル「ひなちゃ、カルパッチョ。食べに来たぞ!」

カルパッチョ「あ!たかちゃん!」

カエサル「カエサルだ!」

者共「ヒューヒュー!」

カエサル「うるさい!///」


典子「おお!さすがサンダース!屋台だけじゃなくやっぱりシャワー車まである!」

妙子「キャプテン!あそこのハンバーガーが美味しそうです!」

あけび「あっちのフライドチキンも!」

忍「あっちのよくわからない色したいい匂いする食べ物も!」

ナオミ「やあ可愛い子ちゃんたち。お安くしとくよ」

典子「じゃあ遠慮なく!」

ウオオオオオー


あや「黒森峰の屋台、おしゃれ~」

優季「あぁー、大きいソーセージがあるぅ♪」

あゆみ「あとは、ハンバーグと、カレーと……チャーハン?」

桂利奈「カレーとチャーハンってドイツ料理だったっけ?」

梓「違うでしょ」

小梅「いらっしゃいませ~黒森峰特製チャーハン弁当試食いかがですかー」

梓「あ、どうも。頂きます」

モグモグモグ

「「「「「おいしい!!!!!」」」」」

桂利奈「これください!」

あや「私も私も!」

ワタシモー!ワー!

小梅「6人前ですね。ありがとうございまーす」

小梅「ふふ、最近の冷凍食品のチャーハンは本当に美味しいよねえ」ボソッ

愛里寿「あっちは賑やかね」

愛里寿「……」グゥー

ルミ「隊長がお腹を空かせているぞ!」

メグミ「食べ物を用意するのよ!」

アズミ「でも、私カロリーメイトくらいしか」

ルミ「それでいい!隊長!カロリーメイトどうぞ!」

愛里寿「うん」モグモグ

ルミ「美味しいですか!」

愛里寿「うん」モグモグ

メグミ「大洗の作戦会議、長いですね」

愛里寿「うん」モグモグ

アズミ「さすがに抗議してもいいくらい長引いてますけど……ずっと待つおつもりで?」

愛里寿「うん」モグモグ

「「「さすが隊長!!!」」」

愛里寿「うん」モグモグ


みほ「それでは作戦会議を再開します」

ケイ「いよいよね!」

アンチョビ「ふぅ~、試合前に一仕事しちゃったぞ」

みほ「先ほどの続きから話しましょう。おねえちゃ、西住まほ選手の作戦名の提案を聞きます」

まほ「うむ」ゴホン

エリカ「隊長……!」

カチューシャ「……」ゴクリ

ダージリン「……」ゴクリ

まほ「ニュルンベルクの

エリカ(よしっ!!まずは第一関門突破!!)グッ

まほ「マイスタージンガー

エリカ(第二関門も突破した!!あとは作戦って言うだけ!!)

まほ「さくしぇんはどうだろう?」


まほ「……」


絹代「やってしまいましたな!!」

場の空気「」ズーン

みほ「お、お姉ちゃん……」

まほ「……」

まほ「にゅるっべっ」

エリカ「!」

まほ「にゅるんべるへっ」

ダージリン「まほさん、貴女……」


まほ「にゅりゅむんべっ」

カチューシャ「意地でも言う気ね……」

ノンナ「凄まじい執念です」

まほ「ニュルンベルキュんっ」

ケイ「ファイト!!!」

まほ「ニュルンベルクのまいしゅたしゅっ」

エリカ「隊長……!」

みほ「お姉ちゃん……!」

まほ「ニュルンベルクにゅぬっ!」

アンチョビ「何がそこまであいつを突き動かすんだ……」


エリカ「隊長っ!隊長!!もういいです!もう!隊長は十分頑張りました!」

まほ「駄目だ。にしじゅみ流に撤退はありえない……!」

エリカ「もう他のセリフも噛んじゃってる!」

絹代「その精神!知波単も見習います!!」

カチューシャ「ちょっと、ミホーシャ、止めてあげなさいよ」

アンチョビ「ああ。もう限界に見えるぞ」


みほ「いえ……私はお姉ちゃんを、止め
るわけにはいきません」

カチューシャ「何でよ?西住流だから?」

みほ「いえ、妹として!!」

カチューシャ「……!!」

みほ「それじゃあ、ダメですか?」

カチューシャ「ううん。ミホーシャの覚悟はわかったわ……ノンナ!」

ノンナ「はい。すでに用意は出来ています」

ノンナ「прийти!」

プラウダ生「Улла!!!」

ゾロゾロゾロ

エリカ「なんなの?この人たちは」


アンチョビ「そんな大勢で入ったらパンクするぞ!?」

ガチャンガチャン

ノンナ「ご心配なく。すぐに終わります」

ケイ「ビッグなマシンを持ってきたわね!何これ?」 ?

カチューシャ「これは冷凍機よ!今からこの部屋をプラウダと同じ極寒の環境にするわ!」

ダージリン「なるほどね」クスッ

みほ「あの、どういうことでしょうか?」

カチューシャ「しょうがないわね!教えてあげる!あなたにも寒くて口がうまく開かなくなった経験、あるでしょ?」

みほ「はい」 ????

カチューシャ「つまり寒いと滑舌がわるくなるの!だからこそ、極寒の場所で滑舌をトレーニングすればその効果は絶大なのよ!」

エリカ「すいません、その逆説は意味がわからないんですけど」


まほ「なるほど。わかった」

エリカ「わかったんですか?!」

ノンナ「カチューシャの言うとおりです」

カチューシャ「じゃ、本来はマイナス20度でやるんだけどあなた達は初心者だからマイナス5度にしといてあげる」

エリカ「マイナス5度!?死ぬのでは!?」

まほ「構わない。始めてくれ」

カチューシャ「そうこなくちゃね!ノンナ!スイッチオン!」

ノンナ「はい」

カチッ ゴオオオオオ

絹代「あまり寒くありませんね!」

ダージリン「いきなり寒くなるわけないでしょう」


ノンナ「部屋の冷却が完了するまで3時間は必要です」

エリカ「そんなに!?」

ノンナ「この冷凍機は特注品ですから、これでも普通と比べたら早い方です」

杏「じゃあしばらく待たないとだねー」

みほ「そうですね」

まほ「みんなで寒くなっていく部屋にいる必要はないだろう。私だけ残るからしばらく外で時間を潰していてくれ」

カチューシャ「私とノンナも残るわよ」

ノンナ「ええ、機械にトラブルがあるといけませんから」

まほ「ありがとう」


みほ「カチューシャさん、冷却が完了した後の滑舌のトレーニングはどのくらいかかりますか?」

カチューシャ「本当は1ヶ月かけてやるんだけど、1時間で終わらせてみせるわ!」

みほ「わかりました。では今から三時間半後に作戦会議を再開します。それまでは自由時間とします」

絹代「かしこまりでございます!」

アンチョビ「これはもう一回屋台で稼げるな!」

ケイ「オーケー!サンダースもまだやるわよ!」

まほ「エリカ、黒森峰はどんな勝負にも負けるわけにはいかない。頼んだ」

エリカ「はい。自慢の黒森峰カレーと黒森峰峰ハンバーグと黒森峰チャーハンで邪道を蹴散らしてきます!」

杏「いやー、うちも屋台出せばよかったねぇ」

ゾロゾロゾロ


ミカ(あ、今回何もしゃべってない)

ここまでー


ザワザワザワザワ

ワイワイワイワイ

愛里寿「また始まった……お祭りみたいになってる」

愛里寿「……」ジー

メグミ「どうしよう。隊長、大洗の方をめっちゃ見てるわ」

アズミ「配置についてずっと待機してるんだもん。仕方ないわ」

ルミ「きっとまたお腹が空いてるんだ!アズミ!何か持ってないのか?」

アズミ「ウィダーinゼリーならあるけど」

ルミ「よし!ほら隊長!ウィダーinゼリーですよ!飲んでください!」

愛里寿「うん」チュルチュル

ルミ「美味しいですか!」

愛里寿「うん」チュルチュル

メグミ「あの、ところで各車輌から試合はまだかと通信が殺到してるんですけど」

ルミ「馬鹿!そんなことウチの隊長に言っても困るだろ!」

メグミ「そうなんだけど異議を唱えられるのは隊長だけだし」

ルミ「隊長は待つと言ったんだ!一度言ったことを撤回するわけ無いだろ!」

愛里寿「うん」チュルチュル


役人「……いつまで待たせるんだ」イライラ

理事長「イライラしても始まりませんよ?」

役人「限度というものがですね……」

亜美「黒森峰の屋台でビールを買ってきましたよ!お二人ともどうぞどうぞ」ジャーン

理事長「おお!いいですなあ」

役人「ビール!?」

亜美「みんな美味しそうに飲んでたからついね」

役人「生徒がビール飲んでるんですか!?文科省として見過ごせないんですけど!?」

亜美「ノンアルコールビールだから大丈夫ですよ」

理事長「ノンアルコールですか。少し残念ですが頂くとしますかな」

亜美「カンパーイ!」

ハッハッハッハッハ

役人「こいつら……」


みほ「三時間半たちました。作戦会議を再開します」

アンチョビ「この中はマイナス5度なのか」

杏「すでに外に冷気が漏れてるね~」

ケイ「とにかく中に入ってみましょ!」

みほ「はい。お姉ちゃん、カチューシャさん、ノンナさん。入りますね」シャー

ヒュゴオオオオオオ

みほ「うぇっ!?」

絹代「これは想像以上に寒い!!」

エリカ「隊長!無事ですか!?」

まほ「あ・え・い・う・え・お・あ・お」

エリカ「隊長ーー!!」


ノンナ「まほさんは立派にトレーニングしていますよ」

みほ「こんな寒いところで」ブルブル

カチューシャ「最初はまともに喋れなかったけど、カチューシャの指導のお陰でかなり上達したわよ!」

まほ「か・け・き・く・け・こ・か・こ」

ケイ「アメイジング!完璧な発音ね!」ブルブル

みほ「作戦会議、再開できそうですか?」

まほ「問題ない。いつでも始めてくれ」

絹代「頼もしいですな!!」

ダージリン「はっくしょんっ!!」

絹代「ダージリンさん、お寒いようですね」

ダージリン「だ、大丈夫よ」ブルブル


みほ「この部屋で会議は無理そうですね」ブルブル

カチューシャ「まったく、みんな軟弱なんだから」

ノンナ「今から冷凍機を切って換気しても元の温度になるには2時間は掛かりますよ」
みほ「さすがにこれ以上待たせるのは相手に悪いし、別の場所で作戦会議をしましょう」

カチューシャ「別の場所なんてあるの?」

みほ「あの、黒森峰の飛行船に会議室があったよね?良かったらそこ貸してもらえないかな……なんて」チラ

エリカ「……」ハァ


エリカ「ったく、大隊長なんだから遠慮しないで言いなさい。行くわよ」

みほ「あ、ありがとう!」

ダージリン「ちょっとお待ちなさい。私達の方が広い会議室を提供できるわ。聖グロリアーナは学園艦で直接来てますから」

みほ「え、あ、あの」

ダージリン「紅茶とお菓子を嗜みながら、優雅に作戦会議をしましょう?」

まほ「それは確かに魅力的だな」

エリカ「ちょ、ちょ、ちょっと!勝手に決めないで!大隊長は黒森峰の飛行船に来るって言ったのよ!ねえ?」

みほ「えぇ?は、はい」


ダージリン「あら、みほさんにとってもメリットはあるわ。ウチの大会議室ならここにいるメンバーに加えて全車長が参加しても余裕よ。
そのほうが指示も円滑に出せるでしょう?飛行船のブリーフィングルームなんてこの部屋より狭いんじゃなくて?」

みほ「あ、あの」

エリカ「たくさん人がいれば良いって訳じゃないわ!それにウチの慣れ親しんだ環境のほうが隊長はリラックスできる!」

まほ「そうかもしれないな」

ダージリン「紅茶とお菓子!広さ!」

エリカ「慣れてる環境!リラックス!約束!」

ダージリン「お菓子!」

エリカ「リラックス!」

ダージリン「テンションMAX!」

エリカ「リラックス!」


ダージリン「まほさん、どうするの」

まほ「ここは大隊長、決めてくれ」

みほ「!?」

みほ「え、えっと……」オロオロ

ケイ「ミホが困ってるじゃない。マホが決めてあげたら?」

まほ「うむ……難しいな」

絹代「間を取って、我々知波単学園専用列車の食堂車を使うのはどうでしょう!」

カチューシャ「余計な選択肢増やさないでよ」

まほ「ならば、ここは公平に勝負をして決めるのはどうだ」

みほ「勝負?」


まほ「エリカとダージリンが勝負し、勝った方の会議室を使用する」

ダージリン「面白いわね。受けて立つわ」

エリカ「私だって!」

みほ「でも、勝負の内容はどうするの?」

まほ「それはとても重要なことだ。ここにいるエリカとダージリンを除いたみんなで話し合って決めよう」

みほ「わかりました。
では西さん、作戦会議に使用する部屋を決めるためのエリカさんとダージリンさんの対決の内容を決めるための会議の場として食堂車を貸して頂けますか?」

絹代「もちろんです!喜んで!」


ダージリン「私達はどのくらい待てばよろしくて?」

まほ「相手を待たせているからそう長くはかけられないな。対決内容を決める会議は2時間で終わらせよう」

エリカ「わかりました」

みほ「それでは皆さん、知波単学園の列車に移動しましょう。エリカさんとダージリンさんはしばらく待機していてください」

ザワザワザワザワ

ダージリン「さて、対決内容が決まるまでこちらでティータイムはいかがですか?」

エリカ「それよりお腹が空きませんか?黒森峰で料理でも」

ダージリン「そうね。ではお邪魔しようかしら」


エリカ「歓迎しますよ」ピッピ

エリカ「もしもし小梅?今から豪華ゲストがそっちに向かうから適当に料理を用意しときなさい」

エリカ「ええ、あなたの得意な冷凍チャーハンでいいわ。ハンバーグとカレーを出すまでもない」

エリカ「大丈夫よ。何を出してもイギリス料理よりは美味しいから。じゃあ頼むわ」ピッ

エリカ「では行きましょうかダージリンさん」

ミカ「あ、わ、私も……」

ダージリン「あなた、みほさん達と一緒に行かなかったの?」

ミカ「一緒に行動すればいいってものでは、ないんじゃないかな」

ダージリン「置いて行かれたのね」

ここまでー


絹代「さあどうぞ、皆さん!」

ケイ「わお!私食堂車って初めて!」

カチューシャ「へえ、なかなか豪華じゃない」ワクワク

ケイ「青森とか北海道の人達ってみんな寝台特急で上京するから慣れてるんじゃないの?」

カチューシャ「いつの時代よ!」

ノンナ「北斗星もカシオペアも廃止されてしまいましたからね」

アンチョビ「なんか旅行みたいでワクワクするなぁ!」

杏「ウチも専用列車欲しくなっちゃうなーかわしまー」


まほ「来て早速だが始めよう。みほ」

みほ「はい。それではエリカさんとダージリンさんの対決の内容を決めます。何か案のある人はいますか?」

アンチョビ「料理対決はどうだ!」

カチューシャ「寒さ我慢対決!」

ケイ「やっぱりリアルファイトじゃない?ボクシングとか!」

絹代「でしたら相撲はいかがですか!突撃してぶつかり合ってもらいましょう!」

まほ「ダージリンは体力はあるのか?」

ケイ「うーん、運動してるところは見たことないわね」


まほ「エリカは結構スポーティだからボクシングや相撲はダージリンが不利だな」

みほ「これから試合もありますし、体に悪そうな寒さ我慢もちょっと……」

カチューシャ「わ、わかってるわよそのくらい。冗談よ冗談」

アンチョビ「なら料理対決に決定だな!食材の提供は任せろ!」

カチューシャ「ダージリンは料理まったくできないわよ。紅茶関係はすごいけど」

アンチョビ「なにぃ!」

ケイ「エリカはどうなの?」

まほ「詳しくはわからない。
しかし前にエリカと赤星……ウチの隊員だがその二人にハンバーグとチャーハンを振る舞ってもらったことがある。あれはとても美味しかった」

みほ「それたぶん冷凍食品だよ」

まほ「えっ」

アンチョビ「なんか雲行きが怪しくなってきたぞ」


ケイ「料理対決も難しいかもねー。私は大失敗するハプニング好きだけど」

カチューシャ「私は美味しいものしか食べたくないわ」

杏「思ったんだけどさー、戦車道の選手なんだから戦車で対決すれば良いんじゃないの?」

「「「「「!!!」」」」」

アンチョビ「た、たしかに」

ケイ「盲点だったわ」

まほ「戦車道の実力なら二人共申し分ないな」

カチューシャ「なんでみんな気付かなかったのよ!それで決定でいいわね!」


ノンナ「戦車での対決方法はどうしましょう」

ケイ「一騎打ちじゃない?」

絹代「おお!決闘でありますか!」

みほ「でも、これから試合に出る戦車を使うのは危ないですよね。故障したら取り返しがつかないし……」

絹代「でしたら我々の戦車を使ってください!16輌余っております!」

みほ「いいんですか?」

絹代「ええ、是非に!」

まほ「燃料は大丈夫なのか?」

絹代「はい!ちゃんと行きの分の燃料は確保しております!」

みほ「……こ、今回はお気持ちだけ頂いておきますね」ニコッ


カチューシャ「これじゃあ戦車で対決出来ないじゃない」

ケイ「うーん、時間さえあればウチがいくらでも用意できるんだけどね」

カチューシャ「それならカチューシャだって用意できるわよ!」

アンチョビ「でもそんな時間無いだろ!どうするんだ!」

まほ「同じタイプの戦車を2輌、なおかつ2人に平等な車輌を用意か。こう考えると難しいな」

みほ「あ……」

杏「西住ちゃん、何か思いついた?」


愛里寿「……」シュゥー

アズミ「隊長、とっくに飲み干してぺったんこになったウィダーinゼリーをずっと吸ってる」

メグミ「話しかけ辛いわね」

ルミ「おいおい!他に何か食べ物持ってないのか!」

アズミ「ソイジョイなら持ってるけど」

ルミ「なんでそういう、こう、あれなやつしか持ってないんだよ!」

アズミ「あなたこそ自分で何も用意してないじゃない!」

メグミ「隊長の前で喧嘩はやめなさい!」

愛里寿「……」シュゥー


メグミ「ん……?隊長!みんな!向こうから誰か近付いて来ます!」

みほ「……」スタスタ

ルミ「あれ、大洗の隊長じゃないか!降伏か!?」

アズミ「それはないでしょ。きっと試合の準備が終わったのよ」

メグミ「それで我々にもう一度挨拶と、遅れたことを謝罪に来たわけね」

愛里寿「……」シュゥー

みほ「あの」

愛里寿「なに?」

みほ「パーシングを2輌貸してほしいんですけど」

愛里寿「……」シュゥー

短いけどここまでー


アズミ「まさかここまで高校生が要求してくるなんて」

ルミ「厚かましいったらありゃしない!」

アズミ「どうする?」

メグミ「ここはビシっと断りましょう」

愛里寿「わかった。私達には予備車輌がある。そこから2輌貸そう」

ルミ「こいつらの為に戦車を貸すんですか!?」

メグミ「心の広い隊長とは言えそれはいくらなんでも!」

みほ「ありがとうございます!」

愛里寿「ただし、条件がある」


みほ「条件ですか?」

アズミ「なるほど。さすが隊長」

メグミ「これ以上長引かせないように時間制限を決めるつもりね」

ルミ「完璧だな!」

愛里寿「そうじゃない」

ルミ「えっ!?」

愛里寿「私はいつまで待っても構わないと言ったの。それを撤回するつもりはない。
どれだけ準備しようと絶対に勝つから」

メグミ「なら条件って?」

愛里寿「待つのは構わないけど、私達はお腹を空かせている」

アズミ「!」

愛里寿「パーシングを貸す条件として、私達に食事を分けてほしい」

ルミ「た、隊長……」ブルブル

メグミ「意志を貫き通すだけじゃなく、私達のために……」ウルウル

アズミ「一生ついていきます……!」ジワァ

みほ「わかりました。ではその条件を持ちかえって検討させてもらいますので、1時間ほど待ってもらえますか?」

愛里寿「うん」コク


みほ「というのがあちらの条件です」

ケイ「いいじゃない!みんなでパーっとやりましょ!」

アンチョビ「正直ちょっと出費がキツくなってきたが食事と聞いてそっぽを向くわけには行かないな!」

まほ「問題ない。黒森峰からも提供しよう」

カチューシャ「ていうか相手のチーム何人いるのよ。単純計算でも150人位いくんじゃないの?」

絹代「人手が必要ですね!我々知波単学園が喜んで人員を提供します!」

カチューシャ「ウチだって人も料理も出すわよ!」

ノンナ「とはいえ、これだけの量を作って運ぶとなるとかなり大変ですね」

まほ「となると、人を一箇所に集めてそこで料理を振る舞うのが現実的だな」


ケイ「150人分の椅子と机はさすがに持ってきてないわねー」


絹代「ん?どうした?ふむむふ、なるほど!通してくれ!」

みほ「何かありましたか?」

絹代「いえ、来客が来たようでして」

ダージリン「2時間たっても誰も来ないからこちらから来たわ」

エリカ「中々決まらないみたいですね。対決方法」

ミカ「……」

ケイ「オウ、もうそんな時間なのね」

アンチョビ「対決方法は決まったんだが、その為には150人が飲み食いできる環境が揃った場所が必要なんだ」

エリカ「どんな対決なんですかそれ」


ノンナ「正確には、我々が決めた対決方法を実現するための協力者が提示してきた条件を実行するために必要な場所を探している、といった感じです」

ダージリン「どんな感じなの。状況が全くわからないわ」

カチューシャ「とーにーかーく、心当たりはないの?」

ダージリン「ええ、まあそれなら聖グロリアーナの学園艦を使えば良いんじゃないかしら」

アンチョビ「あ、確かに」

まほ「盲点だったな」

みほ「ダージリンさん、ではそちらの学園艦に大学選抜チームの人達を全員呼んでも大丈夫ですか?」

ダージリン「本当にどういう状況なの!?
ま、まあ問題ないわ。ノブレスオブリージュね」

ケイ「ねえねえ!せっかくだしこっち側の子たちもみーんな呼んで、パーティにしない?」

まほ「それは良いな。夕飯の時間だし、試合前の交流にもなる」



役人「な、な、な」

役人「何がどうなってるんだ!?」

理事長「いやー壮観ですな」

役人「呑気に言ってる場合ですか!
大学選抜も、大洗も、選手がみんな戦車から降りて移動を始めたじゃないか!」

亜美「どうやらみんな聖グロの学園艦に向かってるようね」

役人「何時間と待っていたらこれだ!何が起きているんだ!?早く試合をしろ!もう夜だぞ!」

亜美「異議を唱えられるは相手チームだけです」

役人「ぐわぁああああおお!!」

ザワザワザワザワ

ザワザワザワガヤガヤガヤ

アズミ「あああーーおいしいーーー!このピザ!!」モッシャモッシャ

メグミ「サンダースのステーキ最高!!!」ガツガツ

ルミ「ソソォセーーージ!」パリパリ

アズミ「お酒が無いのがちょっと残念だけど~、あら、隊長はどこに?」

ルミ「んー、さっきまでそこで美味しそうにハンバーグ食べてたけど」

メグミ「え、ちょっと迷子!?」

アズミ「平気みたいよ。ちょっと他の料理を探してくるってメールが来てたわ」




愛里寿「……」

あゆみ「みんなー!」

優季「あれぇ~?あゆみ、その子どうしたの?」

あゆみ「なんか端の方でキョロキョロしてたから連れてきた!多分迷子だよ」

あや「可愛いー!ねえ、名前は?お姉さんたちに教えて?」

愛里寿「……愛里寿」

桂利奈「アリスちゃんだって!かっこいい!」

優季「お父さんかお母さんは~?どこかわかる?」

愛里寿「お母さんは観客席にいる」

あや「ギャラリーの子が迷い込んじゃったんだ!送ってあげないと!」

あゆみ「それより館内放送した方がいいんじゃない?」

優季「デパートじゃないんだからぁ」

愛里寿「私は迷子じゃない……」グゥー

愛里寿「///」


桂利奈「おなかすいてる?黒森峰のチャーハンあるよ!」

あや「最近ハマったんだー私達!」

愛里寿「いい匂い」クンクン

桂利奈「はい、あーん!」

愛里寿「はむっ、もぐもぐ……美味しい」モグモグ

あや・あゆみ・優季「「「可愛いーーーー!」」」

梓「みんなおまたせー」

優季「梓、おそーい」

梓「ごめんごめん、大学生の人達に捕まって大会のこととか色々聞かれて遅れちゃった」

あや「モテモテじゃん!」

梓「そんなんじゃ……あれ、その子は?」

桂利奈「はいもう一口!あーん」

愛里寿「んむ……」モグモグ

梓「!!!!!!」

ザワザワザワザワ


沙織「大学生のお姉さま達!やっぱり大学では合コンとかでモテモテですか!?」

「ふふー、どうだろうねー」

沙織「私達、女子校だから出会いがなくて~」

「良いことを教えてやろう娘。女子校でもモテるやつはモテる。共学でもモテないやつはモテない」


ザワザワザワザワ

「私達、大学で戦車研究会やってるの」

優花里「おおーーー!さすが大学生!サークル活動が盛んでありますな!!」

「秋山さんだよね?大洗にかなり詳しい子がいるって、一部で有名なのよー」

「そうそう、各地の戦車ショップとかで話題になってたらしいよ」

優花里「そ、そんな、恐れ多いですぅ」クネクネ

「はは、なにそれー!」

優花里「そう言えば、皆さんはどの戦車に乗られてるんですか?やはりパーシングでしょうか?」

「あ、私はカール自走臼砲」

優花里「!?」

「私はT-28重戦車~」

優花里「!?」

ザワザワザワザワ ワイワイワイワイ


まほ「どうしたエリカ、食べないのか」

エリカ「待ってる間、ダージリンさんとミカさんと軽く食べちゃったんですよね」

まほ「それならしょうがないな。ん、ミカはそっちにいたのか?」

ミカ「そうだよ」

エリカ「それにまだ何かわからない勝負の前で緊張っていうのもありますし」


小梅「隊長!副隊長!手伝って下さい!電子レンジがオーバーヒートしちゃって!」

エリカ「なんですって!それじゃ自慢の冷凍食品を、ハンバーグもチャーハンも出せないじゃない!」

まほ「カレーとソーセージが残ってるだろう」

小梅「ソーセージも売り切れそうです!」

まほ「カレーは?」

小梅「カレーはこぼしました!」


ザワザワガヤガヤザワザワ

絹代「アヒル殿のキャプテン磯辺さん!先日はウチの福田を指導して頂きありがとうございました!」

典子「いえいえ、ちょっとサポートしたらナイスアタックしてくれただけですから!」

あけび「可愛かったね、福ちゃん」

妙子「私達もあのマチルダに仕返しできましたし!」

忍「こちらこそ感謝してます!」

ルクリリ「おいそれ私の前でする話か」

福田「嬉しいであります!しかしあの間抜けなマチルダを撃破できたのはやはりアヒル殿のおかげ!」

ルクリリ「貴様ぁ!!」

絹代「はっはっはっは!はっはっはっは!」

典子「わっはっはっは!」


ザワザワザワザワガヤガヤニギザワ


ダージリン「ルクリリがあっちで楽しそうにしてるわね」


ガシャーン ヤリマシタワー!!


ダージリン「ローズヒップもあっちで大暴れしてるし」

オレンジペコ「学園艦を提供した甲斐がありましたね」

アッサム「ですがデータによるとこの規模の会場の後片付けは全員でやっても半日掛かりますよ」

ダージリン「いいじゃない。二度とない機会よ」

オレンジペコ「ところで、ダージリン様は逸見さんと何をかけて戦うんですか?」

ダージリン「作戦会議に使う場所よ。私達の大会議室を使うか、黒森峰の飛行船を使うか揉めたの」

アッサム「あの、この学園艦の会議室は全部パーティ会場か食材・機材置き場に使われてるんですが」

ダージリン「あっ……さっ」

ココマデー


みほ「エリカさん、そろそろいいですか?」

まほ「そうだな。お腹も膨れたことだし始めるか」

エリカ「まだ内容を聞いてないんですけど」

ダージリン「皆さん、そのことなんですけど」

カチューシャ「いよいよ始まるのね!」

エリカ「だから勝負の内容」

ダージリン「あ、あの……」

アンチョビ「試合場所はどうする!」

まほ「そうだな。十分な広さと安全性を持ったフィールドが必要だ」

ケイ「場所のことまで考えてなかったわね。どうしよ?」

ダージリン「あの、皆さん、ですから、その」


ノンナ「これは試合場所を決める会議を開く必要がありそうですね」

みほ「わかりました。では今から1時間ほど……」

ダージリン「あの!!」

カチューシャ「どうしたのよ?大きい声出して」

ダージリン「試合内容はわかりませんけど、場所を決める必要はないわ」

まほ「どういうことだ?」

ダージリン「逸見さんの不戦勝よ。おめでとう」パチパチパチ

エリカ「どういうことですか!?」

ダージリン「こちらの事情よ」

まほ「おめでとうエリカ」

みほ「おめでとうエリカさん」

ケイ「コングラッチュレーション!」

カチューシャ「ま、おめでと!」

絹代「おめでとうございます!!」パチパチ

エリカ「なんか全然嬉しくないんですけど!何の勝負にどうして勝ったのか全くわからない!」



まほ「いいじゃないか。とにかくこれで会議の場所は決定だ」

みほ「みなさん、移動しましょう」

アンチョビ「だがこれだけみんな盛り上がってたら、片付けにも時間が掛かるな。会議を再開できても試合はしばらく無理そうだぞ」

ダージリン「片付けは私達が責任を持ってやるから大丈夫よ」

アンチョビ「そういうわけにはいかん!我々も楽しませてもらったんだ。片付けを押し付けるわけにはいかない」

カチューシャ「そうね。ダージリンにだけイイ格好はさせないわ」

ケイ「楽しい交流会だったわ!」


エリカ「そもそもどうしてこんな交流会をいきなり始めたんですか?」

アンチョビ「なんでだっけ?」

みほ「大学選抜側からパーシングを借りる条件としてです」

まほ「だが勝負が無くなったから借りる必要も無くなったな」

ノンナ「交流会ではなく食事の提供が条件でしたが」

カチューシャ「それってこのパーティ全部ムダだったってことじゃない!」

ケイ「まあまあ、楽しかったからいいじゃない?カチューシャも楽しかったでしょ?」

カチューシャ「つ、つまらなくは無かったわ。隊員の子たちもはしゃいでたみたいだし」

ノンナ「先程から口にカレーが付いてますよ」

カチューシャ「ノンナ!?なんで早く言わないのよ!!」

ノンナ「っふ」ゴシゴシ


ダージリン「ウチのアッサムの計算だと、グロリアーナの生徒全員で片付けても半日掛かるらしいのだけど、皆さんも手伝ってくださるならきっと2時間くらいで終わるでしょう」

みほ「ではみんなで会場を片付けて、2時間後に黒森峰の飛行船で会議を再開しましょう」

ノンナ「みほさん、よろしいですか」

みほ「はい?」

ノンナ「これだけ時間が経ちましたから、元の作戦会議室の温度はとっくに戻ってますよ」

みほ「わかりました。それでは黒森峰の飛行船は一切使わず、2時間後に元の作戦会議室で再開します」

まほ「うん」

エリカ「はい」



愛里寿「みんな、お腹もいっぱいになったからしっかりと……」


アズミ「くー」スヤスヤ

ルミ「くかーっ」スヤスヤ

メグミ「」シーン

愛里寿「みんな?」



アンチョビ「おい、観客への販売用に持ってきた特製ワインはどうした?」

ペパロニ「大学選抜が全部買っていきました!」

アンチョビ「なにぁいいいぃい?!学生に売っちゃだめだろぉ!!」

ペパロニ「大丈夫っスよー。年齢確認はちゃんとやってますから!」

アンチョビ「成人してても試合前の選手にお酒飲ませちゃダメ!」

ペパロニ「なんか酒が無いのが残念とか言ってる人がいたから試しに売り込んでみたら大盛況だったんスよ!」

アンチョビ「もぉおおおぉお!」

カルパッチョ「まあまあ統帥。あちらさんが飲みたいって言ったから売ったんです。
年齢確認もしたし、どんな結果になっても私達に責任はありませんよ」

アンチョビ「カルパッチョお前、お前……」



亜美「ハッハッハッハ」

理事長「ホッホッホッホ」

役人「ううっううっ……明日も朝から仕事なのに……こんなはずでは……」

亜美「かわいそうwwwww」

理事長「ホーッホッホッホwwwww」


みほ「では2時間経ちましたので作戦会議を再開します」

ケイ「なんだか前の会議が遠い昔のような気がするわ」

ダージリン「実際、朝から始めて今もう夜だもの」

まほ「すまないな、私のために」

カチューシャ「ここまでやったんだからさっさと発言しちゃいなさい!」

絹代「私、会議の内容は全く覚えていませんが応援しております」

みほ「では、西住まほ選手、お願いします」

まほ「ああ、コホン」

エリカ「隊長頑張ってください!」

一同「……」ゴクリ


愛里寿「どうしよう」

愛里寿「ルミもメグミもアズミも、私の車輌の乗員も、他のみんなも大勢寝ちゃった」

愛里寿「動けるのは未成年の選手と、お酒が苦手な一部だけ。20人くらいしか残ってない……」

愛里寿「今、試合が始まったらかなり厳しい戦いになるわ……」

愛里寿「だけどお酒を飲んだのはルミ達の責任。こちらから延長を申し出るわけにはいかない。
それにもともとこっちは8輌相手に戦おうとしてたし……」

愛里寿「うん、こうなったら20人で潔く戦おう」


まほ「いくぞ……」

まほ「ニュル
カチューシャ「ふぁぁ~」アクビー

ノンナ「カチューシャがおねむのようです」

カチューシャ「ね、眠くなんて、ない、わ……」スヤァ

ケイ「もう夜遅いものね。しょうがないわ。っていうか私もちょっと眠いし」

絹代「実を言うと私も眠いです!!」

まほ「無理もない。どうだみほ、ここはみんなしっかりと睡眠して明日の朝に会議を再開するというのは」

みほ「うん、私も眠くなってきたしそうしようか」

みほ「ではこれから睡眠時間にします。会議は明日の朝8時から再開しましょう」



愛里寿「……」ウツラウツラ

愛里寿「……!」ハッ

愛里寿「……」ビシッ

「隊長!もう寝て下さい!」

「見張りなら私達がやりますから!」

愛里寿「だめ……あなたたちは酔わずに残った数少ない貴重な選手。いつ試合が始まっても良いように仮眠してて」


「でも……」

愛里寿「私が相手にいつまでも待ってるって言ったの。だから相手がいつ試合を始めても良いように待つのが私の責任」

「だったら私達も一緒に待ちます!」

愛里寿「だから、それじゃあ体力が……」

あゆみ「あ!いたいた!愛里寿ちゃーん!」

あや「おーい!」

愛里寿「あ……大洗の」

優季「まだ寝てないの~?悪い子だなぁ愛里寿ちゃんは」


梓「愛里寿ちゃん、よかったら私達と一緒に映画観ない?」

桂利奈「私が持ってきたんだ!寝る前のアニメ映画、楽しいよ~」

あゆみ「ね、暇でしょ?」

愛里寿「アニメ……ううん、駄目。私はここでいつ試合が始まってもいいように……」

梓「それなら大丈夫。作戦会議が再開するのは明日の朝8時からだよ。西住隊長が決めたの」

愛里寿「え……もしかして、こっちの選手が酔いつぶれてると知って、回復するまで待つため?」

あや「さあ?よくわからないけどまだ寝るには早いから桂利奈ちゃんが持ってきたDVDプレーヤーで戦車の中で映画観ようと思って!」

愛里寿「……」チラ

「いってらっしゃい!隊長!」

愛里寿「……うん!」


チュンチュン

みほ「皆さんおはようございます。作戦会議を再開します」

みほ「西住まほ選手、お願いします」

まほ「ニュルンベルクのマイスタージンガー作戦はどうだ」

まほ「……言えた!!」

エリカ「言えましたよ隊長!!やりましたね!!」

みほ「お姉ちゃん、よくがんばったね」グスッ

ケイ「やったわね!!!」

ダージリン「諦めないその姿勢美しいわよ、まほさん」

カチューシャ「ふん!カチューシャが協力したんだから当然ね!」

絹代「作戦名の意味はさっぱりわかりませんがおめでとうございます!」

エリカ「この作戦名で決まりね!」

ケイ「ついに試合開始よ!」


杏「それなんだけどさー、西住ちゃーん」

みほ「はい。実はこちらの生徒からの情報で、相手チームがカール自走臼砲やT-28重戦車を参戦させていることが判明しました」

アンチョビ「なにぃいいい!?カール!?ってなんだ?」

カチューシャ「まさかそんな珍しいのを用意してるなんてね」

ケイ「そいつはクレイジーね!」

みほ「というわけで、三方向にチームを分ける作戦は一旦取り消して、イチから作戦を練り直します」

まほ「ニュルンベルクのマイシュタージンガー作戦という名も必要なくなるな。残念だが仕方ない」

エリカ(今ちょっと噛んだ)

カチューシャ「これは部隊編成から考え直さなきゃいけないわね」

ダージリン「一筋縄ではいかないわ」


ミカ「作戦、それは本当に大切なことかな?」

みほ「はい、大切です。なので皆さん、ひとまず自校に戻って部隊編成と作戦の案を考えて来てください。
あまり相手を待たせては行けないので、お昼には会議を再開します」

まほ「了解した」

杏「はーい」

ケイ「オッケー!」

みほ「今日中には作戦名を決めたいと思います。それでは、パンツァー・フォー!」




桃「長い!!!!!!!!!!」


おわり


以上です
読んでくれたみなさんありがとうございました!

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