シカマル「えっ…アスマ?」 (10)

木の葉隠れの里

シカマル「…よっこらせ、寝過ぎちまったな」

シカマル「ふあぁ。昼寝十分と」ポリポリ

シカマル「そろそろ、家戻るか…」


いの「シカマルー!」

シカマル「よ、いの…」

いの「ちょっとアンタまた昼寝してたの?」


シカマル「まあな。そんなとこ…で、お前はこんなとこで何してんだ?」

いの「さっきアスマ先生とチョウジで焼き肉食べに行こうって話してたの!アンタもどう?」

シカマル「えっ…アスマ?」




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いの「そうよ、アスマ先生がどうかした?」

シカマル「冗談言うなよ…アスマは。もうこの世にいねェだろ」

いの「ちょっと縁起でもない事言わないでよ」

チョウジ「お待たせ〜。あ、シカマル」

いの「もう遅いわよ、女を待たせるなんてどういう事?」

チョウジ「ごめんごめん」

シカマル「……!」

アスマ「よお、シカマル。どうしたんだ?お化けでも見たような面をして」

シカマル「ア、アスマ……!」

いの「シカマルがさっきアスマ先生の事亡くなったって…」

アスマ「はは、酷いなシカマル。オレを勝手に[ピーーー]なんて」

シカマル(そんな筈は無い。アスマは確かに、あの時飛段の奴に——だが、目の前にいるのは紛れもなく本物のアスマ…クソっどうなってやがる)

アスマ「シカマル……?」

シカマル(まだ夢でも見てやがんのか。それとも、何かの幻術にでも引っ掛かっているのか)

シカマル「アスマ、先生……」

アスマ「可笑しな奴だな、じっと見つめたりして」ニコ

シカマル「ふっ…うぇ…アスマァァ…!」(泣)

アスマ「便所から帰ってきただけで大袈裟だな」

saga入れたのに、ちくせう

焼き肉Q

シカマル(どうやらここはまだ暁が襲撃する前の時期。何がどうなってこんな所に戻ったか…記憶が無ェが)

アスマ「お前達も立派な忍になったな」

チョウジ「えへへ、これで僕達も中忍になれるね」

アスマ「チョウジはもう少し痩せた方がいいぞ」

チョウジ「う、それは……」

いの「そうよ、もっと痩せたらモテるのに」

チョウジ「…でも痩せてる僕は僕らしくないじゃない」もぐもぐ

いの「そりゃそうだけどー」

アスマ「シカマル、食べないのか?」

シカマル「……」

シカマル(とにかく、暫くは様子を見るしか無ェか)

アスマ「……?」

シカマル「ちょっと…空気吸ってきます」ガタ

シカマル(………)ゴソゴソ

シカマル(アスマの形見のライター…。きちんとポーチに入ってやがった。という事は…仮に向こうの世界があるとして、そっちでは通常通りの歴史が刻まれてるってわけか)

シカマル(あっちとこっちが平行して進んでいると仮定しても、今ここにオレが居るという事はおかしい…第一、こっちにオレはオレしか居ねェし…ハァ、考えるの面倒くせェ)

シカマル(もし、こっちの世界でオレがアスマを死なせなかったら……)ギュッ

アスマ「シカマル、どうかしたか?」

シカマル「…!何でもねェ……」

アスマ「……そうか、なら良いが」

シカマル「今日はもう帰ります。ご馳走様でした」

アスマ「ああ、分かった。気を付けて帰るんだぞ」

シカマル(アスマ……)

アスマ「シカマル…」(何か様子が変だな)

火の寺

飛段「寺じゃねェかよ、こんなとこにいんのかよ」

角都「さあな、だがただの寺ではないからな。可能性は高い」

硬化した腕で門を破壊

僧1「何事だ!?」

僧2「封印鉄壁を破った者がいる!地陸様に報告しろ」

ワーワー


奈良家

パチ
シカマル「……」

シカマル(これは……)

シカマル「棒銀……」

アスマ「敵陣突破の先兵だ。たまには、こういう指し方も出来ないとな」

シカマル「…上手相手に玉を守る為なら犠牲もやむなしってやつか…」パチ

アスマ「良く分かっているな…」

シカマル「アンタが教えてくれたんだ」

アスマ「そうだったか…?」

シカマル「ああ……」



アスマ「木の葉の忍を駒にたとえるならシカマル…さしずめお前は桂馬だな。力は弱いが、駒を跳び越して進むことが出来る…このユニークな動きは型にはまらないお前の柔軟な思考に似てる」

シカマル「…じゃあ、アンタは…?」

アスマ「オレはただの…」パチ

シカマル「犠牲駒ってか…」

アスマ「なら玉は誰か分かるか?」

シカマル「…いや、まだ分からねーっスね」

アスマ「お前も時がくりゃ分かる」

シカマル(アンタを犠牲駒なんかにはさせねェ…)パチ

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