【楽園追放】アンジェラ「昨日は…激しかったわね///」ディンゴ「は?」 (24)

以前書いた物の再編です。再視聴して再燃したので投稿

本編ed後の話

簡単なあらすじ

- [ ] データ化した人間達が住む、地球の周回上に浮かぶ楽園【ディーヴァ】。そこのエリートだったアンジェラはなんやかんやあって相棒と地球に住む事になった。生身の体で暮すのは大変だけどこれから頑張るわ!


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ディンゴ「………ん……朝か…」


ディンゴ「……うっ」ズキッ


ディンゴ(頭が痛ぇ………昨日飲み過ぎたか…………ん?)


ディンゴ(…………)


ディンゴ(何で俺は……裸なんだ?)


ディンゴ(確か昨日は…………そうだ。でかい仕事を終わらして、たんまり報酬を貰ったんだ)


ディンゴ(だから、良い酒を開けてアンジェラと飲んで…………うっ)ズキッ


ディンゴ(……)


ディンゴ(ダメだ。思い出せない。…………飲み過ぎたか)

ディンゴ(……)


ディンゴ(そういや、あんなに飲んだのは久しぶりだな)


ガタガタ


ディンゴ(……っと、アンジェラはもう起きてんのか)


ディンゴ(アンジェラより起きるのが遅くなるとは、昨日そうとうやらかしたようだな)


ジュ-ジュ-


ディンゴ(お、朝飯作ってんのか)

ディンゴ「おはよう、アンジェラ」


アンジェラ「…………っ」ビクッ


ディンゴ「………アンジェラ?」


アンジェラ「………」


アンジェラ「………おはよう。食事、もうすぐ出来るから待ってて」


ディンゴ「あ、ああ……。皿出しとくよ」


アンジェラ「………」コクッ

アンジェラ「…………」ジュ-ジュ-


ディンゴ「…………」カチャカチャ


ディンゴ(何なんだ。何で不機嫌なんだ)


ディンゴ(………)


ディンゴ(もしかして……昨日何か俺がやらかしたのか?)


アンジェラ「ねぇ」


ディンゴ「うわっ?!」


アンジェラ「出来たわよ」


ディンゴ「あ、ああ」

アンジェラ「……いただきます」


ディンゴ「いただきます」


アンジェラ「…………」モグモグ


ディンゴ「…………」


ディンゴ(いつもはうるさいぐらいなのに、今日に限って静かだな……)


ディンゴ(やはり、昨日俺がなんかやってしまったのだろうか…)

ディンゴ「なぁ、アン…」


アンジェラ「ねぇ、ザリク。話があるわ」


ディンゴ「え?」

※ザリクはディンゴの本名。ディンゴ呼びは愛称

ディンゴ(急にザリク呼びなんて、何のつもりだ…?)


アンジェラ「これからのこと、ちゃんと決めなきゃ駄目だと思うの」


ディンゴ「これからって……今日は仕事休みでいいんじゃないか? 昨日あんなに…」


アンジェラ「そ、そういうことじゃなくて……もっとこう…長いスパンの話」


ディンゴ「??」

アンジェラ「その……やっぱりどこかに定住すべきだと思うのよ…」


ディンゴ「は? 何でだよ」


アンジェラ「流れものは気楽だけど……それじゃ子供は育てられないじゃない」


ディンゴ「…………」


ディンゴ「は?」


ディンゴ「な、なんて?」


アンジェラ「だから……子供よ子供……」

ディンゴ「ちょっと待て。何で子供の話になる」


アンジェラ「何言ってるのよ。結婚したら、いずれ子供を育てるでしょ」


ディンゴ「は? い、いや。結婚?」


アンジェラ「………」


アンジェラ「忘れたとは言わせないわ。結婚しようって言ったじゃない。ザリク」


ディンゴ「」


ディンゴ「お、俺が言ったのか?」


アンジェラ「そうよ。まさか、その後のことも忘れたんじゃないでしょうね」

ディンゴ「その後って、その、何でしょうかアンジェラさん」


アンジェラ「な、何って……」


アンジェラ「…………したじゃない///」


ディンゴ「え?」


アンジェラ「私のこと、ベッドに連れて行って……二人で、愛を……確かめ合ったじゃない///」


ディンゴ「」

アンジェラ「私だって知ってるわ。マテリアルボディでああいうことすると……妊娠、するのよね」


ディンゴ「ア、アンジェラ。本当に……」


ディンゴ(くそっ。酒を飲んでから……駄目だ。思い出せない…)


アンジェラ「もう赤ちゃん出来ちゃってるかも知れない。なのに昨夜のこと……忘れちゃったの、ザリク?」


ディンゴ「……す、すまん、ちょっと顔を洗ってくる」

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ーーーー


ディンゴ「…………」


ディンゴ「まじか……」


ディンゴ(なんて最低な奴なんだ俺は。酒程度でアンジェラを傷つけてしまうなんて……)


ディンゴ(どうする………って、どうするも何もねえよな)


ディンゴ(責任は……取らなければ……)


ディンゴ「…………」


ディンゴ「…………ん?」


 そのときディンゴは、ふとカレンダーに気づいた。そういえば今日から新しい月が始まる。


ディンゴ「あ」


 そして、今日が何の日であるかに、遅ればせながら気づいた。

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ーーーー


アンジェラ「…………」


ディンゴ「アンジェラ。……すまなかった」


アンジェラ「………」


ディンゴ「どこか、定住できるところを探そう。心配ない、仕事は何とかなるさ」


アンジェラ「そう……あのね、ザリクーー」


ディンゴ「子供の名前はどうする?」


アンジェラ「はい?」


ディンゴ「男の子か、それとも女の子か。楽しみだな、アンジェラ」


アンジェラ「い、いや、まだ出来たって決まったわけじゃないし……」

ディンゴ「そうだな。先に結婚式を挙げないとな」


アンジェラ「け、結婚式っ!?」


ディンゴ「海辺に小さな家を建てて、二人で暮らそう。子供は三人くらい欲しいな」


アンジェラ「あ、あのちょっと、ディンゴ?!」


ディンゴ「アンジェラ……」ギュッ


アンジェラ「わひいいいいっ!? ちょ、止めてディンゴっ!」


ディンゴ「何だよアンジェラ。昨夜は何度も抱きしめてって言ってくれたじゃないか」


アンジェラ「言ってない! そんなこと絶対言ってないわよっ!?」

ディンゴ「アンジェラ。俺たちもう夫婦じゃないか。ほら、今からもう一度愛を確かめ……」


アンジェラ「いやあああああああっ!!」 ドゴォッ


ディンゴ「ぐほっ?!」


アンジェラ「せせせせせ、セクシャルハラスメントよ! 労働基準監督署に訴えてやるんだから!」


アンジェラ「今日は四月一日! エイプリルフールじゃないの! さっさと気づきなさいよっ……て……」


ディンゴ「………」

アンジェラ「……ディンゴ?」


ディンゴ「────痛ってぇ……」


アンジェラ「じょ、ジョークよねディンゴ? これもエイプリルフールよね? ね?」


ディンゴ「…………マジです…………」


アンジェラ「ごめん、うっかり全力で蹴っちゃった! 大丈夫!?」

ーーーー
ーーーー


ディンゴ「……まったく。ちょっとやり過ぎだぞ、アンジェラ」
 

アンジェラ「……ごめんなさい…」


ディンゴ「ったく、凝った真似しやがって。そんなにエイプリルフールが楽しみだったのか?」


アンジェラ「イ、イベントは楽しんだ者勝ちでしょ」


ディンゴ「ディーヴァでもこんなことばっかりやってたのか?」

アンジェラ「ディーヴァではみんな無難な嘘を言うばかりで、面白くなかったわ。やり過ぎると社会的評価が下がるから」
 

アンジェラ「ディンゴにはすぐ見破られると思ってたのよ。でも、あなたがちょっと本気にしたのを見てたら、嘘だって言い出せる雰囲気じゃなくなっちゃって」


ディンゴ「確かに、上手い演技ではあったけどな」


アンジェラ「まあね。台詞は二週間考えたし、三日間みっちり練習したもの」 ドヤッ


ディンゴ「自慢することか、それ」


アンジェラ「だから悪かったって言ってるじゃない……」 シュン


ディンゴ(まさか酔いつぶした上で、服をひん剥いてベッドに放り込み、さらに朝から一芝居打つとは。不意を突かれてすっかり騙されてちまった)


アンジェラ「………」シュン


ディンゴ(そんなに楽しみだったのか)


ディンゴ(……ま、そろそろ許してやるか)

ディンゴ「あとで街に行こう。地上のエイプリルフールを見せてやるよ」


アンジェラ「リアルワールドでは、どんな事をするの?」


ディンゴ「街にある掲示板に、みんなが一斉に嘘記事を貼るんだよ。面白いぜ」


アンジェラ「ほ、ほんとに?!みたいみたい!!」


 そう、地上の常識は少しずつ覚えていけばいい。

 地上に降りた天使が、人の間で生きていけるようになるまでは、自分が彼女を支えていく。フロンティアセッターを見送った日に、ディンゴはそう決めたのだ。
 
 時にはこんな目に遭うこともあるが、それもいつかは楽しい思い出の一ページになるのだろう。

 俺は窓の外に目をやった。風はまだ少し肌寒いが、太陽は確かな温もりを運んでくれている。

 春の空を見上げながら、空の彼方にいる友人に誓った。この世間知らずな天使様を、もうしばらくは自分が守っていくのだ、と。


ーー完ーー

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