梨子「一泊二日」善子「温泉旅行」 (50)

よしりこSSです

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善子「リリー!」

梨子「どうしたの?よっちゃん」

善子「今週の土日、空けときなさいよ!」

梨子「へ?どうして?」

善子「ここにこんなものがあるわ」チラッ

梨子「…一泊二日、温泉旅行?」

善子「そうよ、マリーからもらったの」

善子「ず、ずら丸達を誘ってみたんだけど、忙しかったみたいで…」

善子「どこかに暇なリトルデーモンがいないかなって思って、リリーを誘ってあげることにしたの!」

梨子「へー」

善子「何よ、反応悪いわね」

梨子「…それって、よっちゃんは私じゃなくてもよかったってことだよね?」

善子「へ…?」

善子「な、何言ってるのよ。リリー以外に暇なリトルデーモンなんているわけないでしょ?!」アセアセ

梨子「ふーん…じゃあ、私が暇じゃないって言ったらどうするの?」

善子「…そ、それは……」

梨子「」ニヤニヤ

梨子「…そんなに私と一緒に行きたいならちゃんと素直に言ってくれればいいのに♡」

善子「そ、そんなこと言ってないし!//」

梨子「はいはい♡よっちゃんは可愛いね♡」

善子「うるさい!//」

善子「とにかく、今週の土日は空けときなさいよ!」ダッ

梨子「ふふ、はーい♡」

梨子(よっちゃんは可愛いな~)

梨子(一泊二日の温泉旅行って…)

梨子(えへへ、色んな想像が膨らんじゃう♪)

前日の夜

梨子(明日よっちゃんにしてあげる壁クイの復習しなきゃ…)

梨子(この空中壁クイってどうやってやるのかしら…)

プルルルル

梨子(あれ、こんな時間に誰かしら?)

梨子「もしもし?」

善子「あ、リリー…その、こんな遅い時間にごめんね?」

梨子「大丈夫よ。どうしたの?」

善子「……………」

梨子「?」

善子「………れない」

梨子「…ごめん、もっかい言ってくれる?」

善子「………だから、眠れないの!」

梨子「…」

梨子「…それってもしかして楽しみすぎて?」

善子「…うぅ、そういう訳じゃないのよ…。ただ、どれだけ羊を数えても悪魔を数えても、まだ眠れなくて…」

梨子(ふふっよっちゃん子どもみたい)

梨子「でも、よっちゃん。早く寝ないと明日あんまり楽しめなくなっちゃうよ?」

善子「わかってるわ…」

梨子「…じゃあ、こうしよ。よっちゃんが眠くなるまで通話しててあげる」

善子「ほんとう…?」

梨子「ええ」

善子「リリー、やさしいわね」

梨子「…ううん、よっちゃんとお話ししたいからそうしてるだけよ」

善子「リリー、すき…」

梨子(…かわいすぎか)

梨子「私もよっちゃんのこと大好きよ」

善子「……すぴぃ…」

梨子「……あれ、寝てる?」

梨子「さっきまで眠れなかったのはどうしたのよ…」

梨子「…」

梨子「…なんか、よっちゃんが可愛すぎてわたしが眠れなくなってきた」

梨子「…」

梨子「………はぁ」

~~~~~~~~~~

善子「リリー、おはよー!」

梨子「…よっちゃんは元気ね」

善子「ふふん、リリーのお陰でたくさん眠れたからね♪」

善子「やっぱりリリーの声って落ち着くからかな、すぐ眠くなっちゃった♪」

梨子「そう、それは良かったわね…」

梨子(…私は誰かさんのせいで眠れなくなったんだけどね)

善子「それより、バスが行っちゃうわ、早く行きましょ♪」

梨子「うん…」

~~~~~~~~~~~

梨子「ふぁあ~よく寝た♪」

梨子「やっぱりバスの中で眠るとスッキリするわよね♪」

善子「」ムスッ

梨子「あれ、どうしたの?よっちゃん」

善子「…」

梨子「…よっちゃん?」

善子「わぁん!ひどぃぃい~~」

梨子「ど、どうしたのよ…」

善子「だってバスの中でリリーとたくさんおしゃべりしたかったのにぃ…ぐすっ…」

梨子「…ご、ごめん」

善子「1時間半も一人で座らせられてる私の身にもなりなさいよ!」

梨子「よっちゃんも寝れば良かったのに」

善子「だって…私は昨日たくさん眠ったし…」

善子(それにリリーがもたれかかってきて、ちょっとだけドキドキしちゃったし…)

善子「…と、とにかく!今から私に思う存分構いなさいよ…!//」

梨子「…うん♡」

梨子「じゃ、行こっか」ギュッ

善子「…………//」

~~~~~~~~~~

善子「見て見て!リリー!綺麗な海!」

梨子「ほんとだ…でも、内浦とあんまり変わらなくない?」

善子「ちっちっち、分かってないわね~リリーは。」

梨子「…何よ」

善子「ほら、だって今はリリーと私の二人っきりで、いつもと違う場所から海を見てるのに、この海は内浦と繋がってるのよ」

梨子「…」

善子「非日常なようで日常なこの景色…素敵だと思わない?」


梨子「…よくわかんないけど、よっちゃんが相当なポエマーだということはわかった」

善子「なっ!」

梨子「いいんじゃない?今度、歌詞でも書いてみれば?」ニヤニヤ

善子「ば、馬鹿にしてるでしょ…!//」

梨子「そんなことないよ、堕天使ってすごいなーって」ニヤニヤ

善子「ふ、ふんっ」

善子「人がせっかくいいこと言おうとしたのに………雰囲気台なしこ」

梨子「…なんかそれ私とダイヤさんのカップリング名みたい」

善子「重度の百合豚脳」

梨子「ひどっ」

善子「…それに、堕天使を馬鹿にしてるのかもしれないけど、リリーだって人様に言えないような趣味してるじゃない」

梨子「壁クイは趣味じゃなくてもはや生きる糧」

善子「は、はぁ…」

梨子「…しかも堕天使のこと馬鹿になんてしてないわよ」

善子「馬鹿にしてるようにしか見えなかったんだけど?」

梨子「…だって、堕天使は遊びじゃないんでしょ?」ドヤ

善子「それ、どっかのセ⚫︎ントスノーに怒られるわよ」

梨子「…ごめん」

~~~~~~~~~~

善子「それにしてもさっきはリリーに雰囲気壊されて散々だったわね」プンスコ

梨子「ごめんごめん」

善子「どうする?そろそろ旅館行く?」

梨子「そうね!」

善子「…何よ、急に生き生きしちゃって」

梨子「だって旅館だよ?!よっちゃんとの愛の巣だよ?!」

善子「ごめん、黙って」

梨子「冗談。旅館行ったらちょっとだけゆっくりしましょうか♪」

善子「うん、そうしましょ」

~~~~~~~~~

善子「ふぅー疲れた」

梨子「もう、大の字に寝っ転がっちゃって。はしたないわよ?」

善子「ふふ、ごめんごめん」

梨子「それにしても、旅館まで結構遠かったわね」

善子「そうね、たくさん歩いたからなんだか汗掻いてきちゃった」

梨子「じゃあ、ちょっと早いけど温泉入る?」

善子「そうね」

~~~~~~~~~

梨子「」ジー

善子「…」

梨子「」ジー

善子「…?」

梨子「」ジー

善子「…あの、そろそろ見るのやめてくれない?着替えにくいんだけど」

梨子「べ、別にぃ?見てないけどぉ~?」チラチラ

善子「…」

梨子「ご、ごめんごめん!見るのやめるから!」

善子「………もう見たことあるんだから、見なくてもいいでしょ//」

梨子「…」

善子「…うぅ…//」

梨子(ふふ、自分で言って恥ずかしがってるなんて可愛い)

梨子(…でもね、よっちゃん、わかってないよ)

梨子(脱がすのと自分で脱ぐのじゃ全然…ね?♪)

善子「は、早く脱ぎなさいよ…//」

梨子「はーい♪」

~~~~~~~~~~

ガラガラ

善子「わー!広いわね!」

梨子「ほんとだ~♪」

善子「それにしても…」

梨子「お客さん私たち以外にいないんだね」

善子「まあこの時間帯だからね」

梨子「ってことはさ、今……二人っきりってことだね…♡」ギュ

善子「…ちょ//」

梨子「……何しよっか?♡」

善子「何って………//」

善子「ふ、普通に体洗うだけに決まってるでしょ…!」

梨子「照れなくてもいいのに♡」

善子「照れてない!」

善子「…と、とにかくそういうのはダメだからね…//」

梨子「そういうのって…?」

善子「や、やっぱなんでもない…//」

梨子「ねえ、ちゃんと言ってくれなきゃわかんないよ~?♪」

善子「しつこい。音符ウザい。」

梨子「え…」

梨子「………ぐすっ」

~~~~~~~~

梨子「よっちゃーん、お背中流しますよ~♪」

善子「リリー…ここ、公共の場よ?」

梨子「わかってるわよ?」

梨子「大丈夫、側から見たらただのお友達だから♪」

善子「………お友達」

梨子「?」

善子「…」シュン

梨子「あ、心配しなくても、よっちゃんと私が友達に戻ることなんてないから大丈夫よ♪」

善子「なっ…そ、そんな心配してな…っ//」

梨子「はいはい♪可愛い♪」ナデナデ

善子「撫でるな!//」

梨子「大好き大好き♪」サワサワ

善子「…って、どさくさに紛れてどこ触ってんのよ!//」

梨子「へ?洗ってあげようと思って…」

善子「じ、自分で洗うから大丈夫よ!//こ、このばかなしこ…」




善子「………私も大好きなんだから//」

~~~~~~~~~

ちゃぽーん

梨子「ふぅ~やっぱりこのお風呂、広いわね」

善子「なんだか広くて落ち着かないわ」ソワソワ

梨子「…ところでなんでそんな遠いところにいるの?」

善子「…うっ」

梨子「よっちゃんが近くにいなくて寂しいな~」

善子「…だ、だって近くに行ったらリリー変なことするでしょ…//」

梨子「変なことって…?」

善子「…も、もうそういうのはいいから!」

梨子「大丈夫よ、よっちゃんがさっき言ってたけど、ここ公共の場だし」

梨子「伊達にAqoursの常識人やってないわ」

善子「……どうだか」

梨子「…そんなこと言いながら、もうこんなに近くに来てるなんてよっちゃん素直じゃないな~」

善子「…し、知らない!リリーが動いたんじゃないの?」

梨子「私は1ミリも動いてないけどね」

梨子「」ニヤニヤ

善子「…」

善子「…ち、近くに寄ったわよ、悪い?!//」

梨子「ううん。むしろ、いい♪」ギュ

善子「ああ、もう!それならよかったわね!///」

梨子「よっちゃん、顔真っ赤」ギュ

善子「…知るかぁ……//」

~~~~~~~~~~~

梨子「ふぅ…いいお湯だったぁ~」

善子「ねえ、リリー。この帯の結び方分かる?」

梨子「え、よっちゃんできないの?」

善子「…今まであんまりこういうとこ泊りに来たことなかったし…」

善子「…」

梨子「…分かった、やったげるからこっちおいで」

善子「ん、ありがと」トテトテ


梨子「……ん、よし、できた!」

善子「ありがとリリー!」

善子「どう?どう?似合う?」

梨子(ふふ、急に元気になっちゃって)

梨子(…それにしても)

梨子(よっちゃんって何着ても似合うな~)

梨子「…」

善子「……な、なんか言いなさいよ」

梨子(…確かに旅館の浴衣、似合ってるんだけど……)

梨子(…なんて言うか浴衣を着たよっちゃんって…)

梨子「…すごく、えっちね」

善子「はぁ?!//」

梨子(しまった、声に出ちゃった…)

善子「リ、リリーの馬鹿!性欲大魔神!もう知らない!」プンスコ

梨子「ごめん!よっちゃん!違うの!だから待って~~」

善子「ふんっ」


~~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~~~
部屋の中

梨子「よっちゃーん、こっち向いてー」

梨子「…よっちゃーん?」

梨子「さっきのは本心だったけど本心じゃないっていうかその…」

梨子「だから許して~…」

善子「………アイス買って来たら許してあげる」

梨子「買う!」

善子「…チョコ」

梨子「はーい」

善子「…リリーの奢り」

梨子「は、はーい…」

梨子「じゃあ行ってくるわね」バタン



善子「よっしゃ」ガッツポーズ

~~~~~~~~

梨子(チョコアイス♪チョコアイス♪っと)

梨子(帰ったらよっちゃんにあーんしてあげよう)

梨子(そしたら機嫌も直るかな♪)

梨子(ふんふんふーん♪)

ドンッ

梨子「ひゃ!?…い、いたたた」

梨子「ご、ごめんなさ…」

男1「何ぶつかってんだてめえ」

梨子「ひぃ!?す、すみませ…」

男2「謝って済む問題だと思ってんのか?」

梨子(…どうしよう、これはまずいかもしれない…)

男3「…よく見たら可愛い顔してんじゃん、姉ちゃん」

男2「なあ、俺たちの部屋で反省しなよ」クスクス

梨子「…や…」

男1「あぁん?加害者に拒否権なんてあると思ってんのか?」

ドンッ

梨子「きゃ…っ」

梨子(気付いたら怖い男の人が目の前に…)

梨子(……こ、怖い…)

クイッ

梨子「……へ?」

男1「なぁ、ちゃんと反省しなきゃ駄目だよな?」ボソッ

梨子(…………いまこの人、私に壁クイしたわよね…)

梨子(…こんなの壁クイじゃない……)

梨子(……こんなの……)

梨子「………壁クイを舐めんじゃないわよ…」

男2「はあ?何言ってんだこいつ」

梨子「だから、壁クイを舐めるんじゃないわよ!」バンッ

男3「……は?」

梨子「…いい?壁クイっていうのはね、聖域、聖典、宇宙にも等しき儀式なの」

梨子「それをこんなに暴力的に使うなんて、信じられない!」

男2「…はぁ。」

梨子「……ちょっと、よっちゃん、そこに隠れてるわよね?」

善子「ひぃい!?」コソッ

男1「誰だてめえ」

善子「わ、私は堕天使ヨハネよ!」

男2「……堕天使?」

梨子「いい?本当の壁クイを見せてあげるわ」

梨子「よっちゃん、こっちに」

善子「は、はい…」

ドンッ

善子「きゃっ…//」

梨子「…よっちゃん…」ボソッ

梨子「…大好き…」クイッ

善子「…り、リリー…///」

梨子「」チュッ

善子「…///」

梨子「…どう?これが本当のKABEKUIよ」

男3人「「「ほぉ…」」」パチパチ

男2「…なんていうかその…」

男3「……幸せになれよ…?」

男1「…………それにしても」

男3人「「「……尊い」」」


~~~~~~~~

善子「…行ったみたいね」

梨子「……ぅっ、ぐすんっ…」

善子「…リリー?」

梨子「…わぁああんっ、怖かったよぉ~…っ」

善子「…怖かったよね、頑張ったわね」ギュ

梨子「…うぅ~ごわがっだぁあ」

善子「よしよし」

梨子「…」

善子「私…」

梨子「…?」

善子「…さっき、怖くて、リリーを守れなかった」

梨子「へ…?」

善子「最低な堕天使よね、本当……ごめんなさい」

梨子「何言ってるの?よっちゃんは私を守ってくれたよ」

善子「…でも、かっこよくリリーを助けること、できなかった」

梨子「…ふふ、馬鹿。」

梨子「…私はよっちゃんがそこにいてくれるだけで十分なの…」ギュ

善子「リリー…」

梨子「…だから、私のこと離さないでね?」

善子「…もちろんよ」ギュ

善子「……だから、リリーは私以外に触れちゃ駄目よ」

梨子「もちろん」

善子「…あ…あと、他の人に壁クイされるのも駄目よ…?//」

梨子「…」

梨子「………よっちゃん、嫉妬?」

善子「そ、そんなわけないでしょ!?//ま、まあさっきのは見ていて殺意が沸いたけど!」

善子「…と、とにかく!駄目なもんは駄目なんだから…!//」

梨子「はいはい♪」

善子「…馬鹿にしないでよ」

梨子「分かってる分かってる♪」

善子「…り、梨子のこと、遊びじゃないから…//」

梨子「…//」

梨子(…セ⚫︎ントスノーネタでドキドキさせてくるなんて…)

梨子(…)

梨子「ふふ、やっぱりよっちゃんはよっちゃんだね…♪」ぎゅー

善子「ど、どういう意味よ」

梨子「…そのまんま」

梨子「……優しくてかっこよくて可愛い、私だけの堕天使ってことだよ♪」



おわり

書き溜めしてたものを投稿しました。

セイントスノーネタは前からやりたかったやつです

ダンスなうネタだと卑猥なのしか思いつかなかったので…

読んでくださった方、ありがとうございます♪

おまけ

部屋に着いたら疲れた善子ちゃんは寝てしまいました


善子「…すぅ…すぅ…」

梨子「…あれ、よっちゃん、寝ちゃった?」

善子「………すぅ…」

梨子「…ほんっと…無防備なんだから」

梨子「…そんな無防備なよっちゃんには…」チュッ

梨子「……えへへ//」

梨子「…………おやすみ♪」






善子「……………///」

善子「……起きてるわよ…ばーか///」


おわり

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