スティーヴン：「ンハハｗｗンハハｗｗ買って正解でしたねこの大型テレビ。ストリッパーの身体も大迫力ってなもんだｗｗ」
　
　トーマス：「イェアｗｗこれなら同じ物を家に買って帰るのもいいかもしれない」
　
　一応電気は通っているものの、外見はほぼ廃屋のようなぼろの小屋。この小屋の中に、酒をボトルのまま飲み、だらしなくソファーに寄り掛かって液晶画面を見詰める二人の男性の姿があった。
　
　スティーヴン：「あれっ？　いいんですか？　娘さんが･･････」
　
　トーマス：「アー、･･････娘は出て行ったよ。私があんまりにも遊んでばっかりだから愛想を尽かしたらしい･･････」
　
　スティーヴン：「それは･･････」
　
　トーマス：「･･････」

　スティーヴン：「最っっ高ですね！ｗｗｗｗｗｗ」
　
　トーマス：「アイツが居るせいで酒は制限されるわ、女は連れ込めないわで最悪だったからな！せいせいしたわ！ｗｗｗｗｗｗ」
　
　スティーヴン：「ウチもバカ女とバカ息子が居なくなってからは家が広々と使えて気持ちのいいもんですよ！ｗｗやりましたね大統領、独身時代、いや、青春時代がやっと戻ってきたんですよ！」
　
　　――スティーヴン・ヒラー。元海兵隊大尉。かつてエイリアンが地球に侵攻した際、シールドを有している状態のエイリアンの戦闘機を撃墜し、また敵エイリアンの戦闘機を操縦してマザーシップに核ミサイルを撃ち込んだ人物。現在の状態はメタボ、そして不衛生（※製作予算の都合により、キャストをウィル・ス○ス氏からエディ・マ○フィ氏に変更してお送りします）。

　トーマス：「元大統領だ。ああ･･････、明日から何をして過ごすか考えるだけで胸が躍るね。しかし酒か･･････」
　
　――トーマス・Ｊ・ホイットモア。元合衆国大統領。エイリアン襲来時、混迷する情勢の中で指揮を執り、人類全体を勝利に導いた人物。戦闘機のパイロットとして非常に優れた能力を有しており、大統領になる前から湾岸戦争で英雄となるほどの活躍を見せ、そしてエイリアンとの最終決戦ではエリア５１上空に出現した宇宙船とも自ら戦闘機に乗り込み戦っている。現在の状態はメタボ、そして不衛生。
　
　スティーヴン：「サー、何か問題が？」
　
　トーマス：「いや、問題という訳では無いんだが」
　
　？？？：「大尉！　大統領！」

　部屋のドアをノック無しで開け、箱を抱えて中に入ってきたのは３０歳くらいの男性だった。二人に比べれば若いが、二人に負けず劣らずだらしなく無精ひげや髪を伸ばし、服装もあまり洗濯していないのかよれて皺になっているため、三人揃っても同じ類の人間の集まりにしか見えないだろう。
　
　スティーヴン：「おおぉー！　トロイ！」
　
　トーマス：「追加の酒か？　よくやった少年」
　
　トロイ：「いやもう少年ではないですよｗｗ　結婚も離婚も経験しましたｗｗ」

　――トロイ・ケイス。かつてエイリアンとの最終決戦でエリア５１上空に出現した宇宙船の弱点部分に向かって特攻した男性、ラッセル・ケイスの息子の一人。父親に似たのか、パイロットとして非常に稀有な才能の持ち主であり、空軍に入隊後は一時トップガンにまで上り詰めたが、“英雄の息子”としてのプレッシャーからか麻薬を使用するようになり、それが発覚して除隊。定職に就かずメタボ二人組みとつるんでいる。
　
　スティーヴン：「おおｗｗ確かに大人だｗｗそう、それを経験してからだ、人生を楽しめるのは。歓迎するぜ！」
　
　トロイ：「お二人にはこんな物も用意したのですが、お気に召すでしょうか？ｗｗ」
　
　トーマス：「む？　どれどれ･･････ビニールのパッケージに、緑の草のマーク。･･････お前、これは･･････！」