みほ「吸血鬼ですか?」 (24)

杏「うん。なんか最近出るらしいよー」

優花里「吸血鬼なんているわけありません!」

華「非現実的です」

麻子「いるわけないな」

河嶋「コラ!お前たち!会長の話をちゃんと聞け!」

沙織「そんなこと言われても…さすがに、ねぇ?」

みほ「うん…」

杏「まぁ、私もいないとは思うんだけどねぇー。実際被害者も出てるし、一応注意喚起はしないとねぇー」

柚子「何かがあってからじゃ遅いですからね」

優花里「被害者いるんですか!?」

河嶋「そうだ。いくつかの学園艦で被害が出てる。しかも、戦車道履修者に多い」

華「戦車道履修者を狙っているということですか?」

河嶋「そう見るのが妥当だろうな。被害者は身体のどこかに噛まれた跡があり、意識がもどらないようだ」

麻子「だから注意してきたのか」

杏「そういうこと。大洗にはまだ被害出てないけど、警戒はしといてね」

柚子「できるだけ1人で帰らないようにね」

みほ「分かりました」


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華「しかし、吸血鬼とはまた突飛ですね」

優花里「一体どんな人なんですかね」

沙織「イケメンにだったら血を吸われてもいいかも~」

麻子「それはない」

華「ないですね」

みほ「…………」

優花里「西住殿、どうしたんですか?」

みほ「うん…他校の戦車道履修者に被害が出てるって言ってたよね?」

麻子「言ってたな」

華「そうですね。襲われた人のことが心配ですよね」

みほ「うん…」

沙織「だ、大丈夫だよ!きっと!」

みほ「だといいんだけど…」


華「そういえば、一つ気になったことがあるんですが」

沙織「なになに~?」

華「この中で、傷がある人はいますか?」

優花里「傷ですか?」

沙織「私ないよ?」

麻子「私もない」

みほ「わたしも」

優花里「わたしもです」

華「とすると、生徒会の誰かですか…」

沙織「華、どうしたの?」

華「さっきいた生徒会室、なにか血の匂いがしたものですから」

沙織「血!?」

麻子「なんでそんなものが」

華「分かりません」

優花里「まさか、あの中の誰かが、血を吸われたんじゃ!それで傷跡から血の匂いが!」

麻子「だが、被害者は意識不明になると言っていたぞ」

みほ「大洗では被害出てないって言ってたから、違うと思う」

沙織「じゃあなんで血の匂いなんてしたのかなー?」

麻子「なにかで怪我しただけだろう」

華「それもそうですね。あんな話を聞いた後で少し敏感になっていたのかもしれません」

梓「西住隊長ー!」

みほ「澤さん!?どうしたの?」

梓「紗希が…紗希が…」

みほ「丸山さん?まさか…!」


紗希「…………」

みほ「丸山さん…」

梓「昨日襲われたみたいで…グスッ…倒れてるところを…人に見つけられて病院に運ばれたそうです…ウゥ…」

みほ「そんな…」

梓「目も覚まさないみたいで…ッ…」

杏「これで分かったでしょ。吸血鬼はいるんだよ」

みほ「会長…」

杏「襲われた人は目を覚まさない…丸山ちゃんもたぶん…このまま…」

梓「そんな…!」

みほ「どうすれば…」

杏「風紀委員や警察が全力で捜査してくれてる。私もできる限り動いてみる。西住ちゃんたちは、絶対に1人で出歩かないように」

みほ「わかり、ました」

みほ「…どうなっちゃうのかな」

優花里「西住殿…」

みほ「やっと、戦車道の楽しさが分かったのに…こんなことが起こるなんて…」

優花里「西住殿!元気出してください!」

みほ「優花里さん?」

優花里「確かに状況は悪いですが、あきらめなければ道は開けます!吸血鬼が捕まるのを待ちましょう!」

みほ「優花里さん…うん!そうだね」

優花里「では、私はもう家なので!西住殿も、家まで気をつけて。何かあったらすぐ連絡してください」

みほ「大丈夫だよ。うちももうすぐだから。ばいばい、また明日」



杏「西住ちゃーん」

みほ「会長?会長も家こっちなんですか?」

杏「そうだよー。さっきまで河嶋と小山と一緒だったんだけど別方向だからねー」

みほ「1人で出歩いちゃダメなんじゃないでしたっけ?」

杏「西住ちゃんこそ。それに、吸血鬼さんだってあたしみたいなちんちくりん狙ったりしないって」

みほ「あはは」

杏「もー否定してよー」

みほ「あ、すいません。確かにそうだなーって」

杏「あー!バカにしたなー!こっち来て!オシオキするから!」グイッ

みほ「え?会長!?」


杏「あたしをバカにした西住ちゃんにはオシオキが必要だよねー」

みほ「す、すみません。謝りますから、この体勢はちょっと…」

杏「えー壁ドンぐらいでなに照れてんの。西住ちゃんだって女の子なんだし、こういう妄想ぐらいしたことあるでしょ?」

みほ「か、会長、ちょっと変ですよ」

杏「変じゃないよーいつもどおりじゃん」

みほ「で、でも、こんなのやるような…ひゃうっ!//////」

杏「アハハ!西住ちゃん敏感だねー首筋舐めたくらいで」

みほ「そ、そんなとこ舐めないでください!//////」

杏「ダメだよ、オシオキだからねー」

みほ「ひゃっ…ダ、ダメ…ッ!//////」

杏「ねぇ西住ちゃん、一つ教えてあげよっか?」

みほ「な、なにをですか…?」

杏「吸血鬼の正体」

みほ「!知ってるんですか!?」

杏「まぁね」

みほ「な、なんで言わないんですか!?もっと早く言ってれば、丸山さんは!」

杏「うん。西住ちゃんがあと1日早く吸血鬼のことを信じて怯えてくれてたら、丸山ちゃんは襲わなかったよ」

みほ「え?な、なに言ってるんですか?」

杏「またまたー。とぼけちゃって。もう気づいたんでしょ?」

みほ「そ、そんな…」

杏「そ、吸血鬼の正体は」


杏「あたしだよ」

杏「西住ちゃん、おかしいと思ったことない?あたしみたいなたかが生徒会長が先生を差し置いて学園艦を統括してるなんてさ。廃校を阻止するためにいろんな人が動いてくれたこととかさ」

みほ「そ、それは会長がすごい人で、人望があるからじゃ…」

杏「そんな風に思ってくれてたんだ。ほんとは違うんだよ。吸血鬼であるあたしは、ある程度人の気持ちを誘導できるんだよ」

みほ「誘導?」

杏「洗脳ってほど強い力でもないし、その人の芯まで揺るがすことはできないけど、大学選抜に勝てば廃校を撤回する、程度までならできるんだよ。本当なら問答無用で廃校だっただろうね」

みほ「そ、そんなの…」

杏「嘘だと思う?でも、西住ちゃんにも使ったことあるんだけどなー」

みほ「え…?」

杏「少しもおかしいと思わなかったの?あんなことがあった西住ちゃんがまた戦車道を始められたことにさ」

みほ「ま、まさか…でも、あれは」

杏「友達が自分のために一生懸命になってくれたから?本当に自分でそう思ったって言える?」

みほ「そ、そんなの」

杏「まぁー言えるって言うよねー。そんな違和感が出るほど弱くないし。でもね、西住ちゃん。あの時の西住ちゃんの気持ちは、あたしが誘導したんだよ」

みほ「い、いや、そんな…」

杏「その後だって……………風紀委員が来るな…」

みほ「え…?」

杏「場所、変えよっか」

杏「ここがあたしの家だよー」

みほ(血がいっぱい…)

杏「いやー血のストックは切らさないように気を遣っててさー。西住ちゃんも飲む?」ゴクゴク

みほ「い、いらないです」

杏「そ。あぁ座って座って。で、どこまで話したっけ。あぁ、そうだそうだ。西住ちゃんがあたしに誘導されてるとも知らずに戦車道を始めたとこまでだったね」

みほ「………」

杏「その後もずっと誘導してたんだよー。と言っても、あたしが戦術的なことに関して誘導しちゃったらヘボ采配になっちゃうから、『大洗が勝つように頑張って』って感じの誘導だけどさー。気づかなかったでしょ?」

みほ「…………」ブルブル

杏「すっかり怯えちゃって、カワイイね。西住ちゃんのそういう顔、ずっと見たかったんだ。だから吸血鬼の噂なんか流したんだよ。それなのに西住ちゃん、怯えた様子みせないんだもん。だから、丸山ちゃん襲ったんだよ」

みほ「どうして…」

杏「身内が襲われればさすがに危機感抱くと思ってねー。どんぴしゃだったね」

みほ「なんで…そんなこと…?」

杏「だから言ったじゃん。西住ちゃんの怯えた顔が見たかったって」

みほ「そんな…」

杏「ねぇ、西住ちゃん。血、吸わせてよ」

みほ「い…いやです…」

杏「嫌なの?なんで?」

みほ「だ、だって…吸血鬼に噛まれたら吸血鬼になっちゃうって本に…それに、意識まで…」

杏「あぁイイねぇ、その顔。でも安心していいよ。吸血鬼になるのは私がしようと思った時だけだから。意識不明だって、ならないようにできるよ」

みほ「だったら、なんで…」

杏「意識不明にしなかったら、"血を吸われるぐらいいっか"って考える可能性があるからね。それに、丸山ちゃんには西住ちゃんと同じように話しかけてから襲ったからね。目が覚めて証言されちゃ困るし」

みほ「ひどい…」

杏「ひどいかな?西住ちゃんだって、牛や豚を食べるでしょ?それと同じだよ。私は人間の血を吸う。むしろ、命まで取らないあたり、ずっと良心的だと思うね」

みほ「でも…だからって…」

杏「御託はもういいよ。血、ちょうだい」

みほ「……………3つ、お願いを聞いてください」

杏「いいよー。言ってみ」

みほ「まず、私を吸血鬼にしないこと…それから…襲った人の意識を覚まさせること…もう人の血を吸わないこと…」

杏「贅沢だねー。まぁ、1つ目と2つ目はいいよ。でも、3つ目はのめないなー」

みほ「どうして…」

杏「どうしてって、人の血を飲まないと死んじゃうんだよ。それが吸血鬼だから」

みほ「そんな…」

杏「でも、西住ちゃんのお願いだから、条件付きで聞いちゃおうかなー」

みほ「条件?」

杏「西住ちゃんが私の生け贄になること。それが条件だよ」

みほ「い、生け贄!?」

杏「あぁ。言い方が悪かったね。ただ、私に毎日血を吸わせてほしいんだよね」

みほ「ま、毎日?」

杏「そ、1日でも飲まないと死んじゃうからさ」

みほ「で、でも、こんなにストックが…」

杏「ストックは足りない時に使うものだよ。吸える時に吸わないとね」

みほ「……………私が、犠牲になれば、他の人を襲わないんですか?」

杏「物分かりが良くて助かるねー。で、どうする?」

みほ「……………わかり、ました」

杏「取り引き成立だね。じゃ、早速」チュッ

みほ「ん!?」

杏「ん…、クチュ、クチュ…」

みほ「ん、んん!?んぅ!」

杏「プハァ。キスって気持ちいいよね」

みほ「な、なんで、キスなんか」

杏「本番前の下ごしらえみたいなもんだよ。じゃ、もう一回」

みほ「んん!チュッ、チュルッ、ジュル」

杏「ハァ…じゃあ、そろそろ本番行こっか」

みほ「ハァ…ハァ………は、はい…」


杏「じゃ、いただきまーす」カプッ

みほ「うっ!あっ!ん!ダ、ダメ!」

杏「フゥ。ごちそうさまでした」

みほ「ハァ…ハァ…」


杏「これからもよろしくね、に、し、ず、み、ちゃん」

これで完結となります
読んでくれた人ありがとうございました

某まとめサイトのコメ欄のコピペ

バーン!!
「な、なんなの!?」「てめえ、勝手なこと言ってんじゃねえ‼西住が戦車道を始めたのも、大洗のために奮闘したのも、友達や仲間のために身を張って戦うのも、全部西住自身の意志だ!てめえのちゃちな術でどうこうできるほど、コイツの意志は弱くねえんだよ!」「え、えっと…」(な、なにこの人達!?特にあの青年から溢れる大量の魔翌力と眷獣…まさか!…でもあれは例の島にからは…でもこの力は第4…)
「廃校を阻止するためだけにありったけの力を使うだけならまだ良いものの、西住の意志と想いをてめえの力のせいだとか言って否定して、挙げ句の果てに人質とって血を脅し取るなんて、吸血鬼の風上にもおけねえ!お前の腐った根性、俺が叩き直してやる!
ここから先は、俺の喧嘩だ!」「いいえ先輩、私達の喧嘩です!」

こんな展開になっていれば、胸熱だった

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