【咲安価】京太郎「俺、女になります」【生転換&新ジャンル】 (94)


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「ママですよーぅ、おっぱい飲んでくださーぃ」

・咲-saki-の安価スレ 
・原作と性格が違う・設定が違う事もございます。
・三次元における人物や団体は一切合切関係ありません
・性転換します
・他作品の版権キャラが登場します。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1475854880


むかしむかしあるところに名も無き語り部が居ましたとさ。

名も無き語り部は思いつきにより、特徴的かつ強い癖を持った1人のキャラクターを産み出し、刹那的な物語を授けました。

その単なる思いつきが、思いがけない賛辞を巻き起こします。

『その発想は無かったわw』と。

初めは出来心の1回、しかし、その1回が無数の語り部と数え切れない物語を産むきっかけとなりました。

癖のある物語、訳の分からない物語、狂気の物語、切ない物語、面白い物語。

数え切れない物語、無数のキャラクターは“新ジャンル”と名付けられました。

まるで使い捨てかのように新ジャンルは生み出されます。

やがて、語り部達は朽ち果て、新ジャンルだけが残りました。

終わりのない物語と共に。


このお話は、結末を求める夢物語。

京太郎「おはよう!今日もよろしくな!」ガララッ

俺、須賀京太郎。

夢と希望に溢れる楽しい楽しい高校生活を送り、あわよくば女の子と仲良くなる……筈だった。

シ-ンッ…

京太郎「ははっ……」ガララッ

俺が通う学校の生徒は俺以外全員が女性、さらには大概がレズ、いや、百合とでも呼ぼうか。
明らかに異常なのは言うまでもない。

ヒソヒソ…アノオトコイツマデイルノカシラ……ケガラワシイ

この学校に入学してから一ヶ月、席に座る度に陰口を叩かれるのも慣れてきた。

京太郎「姫子×哩、いや、哩×姫子か?」ブツブツ

郷に入れば郷に従え、その言葉の通り、俺は絶望的な1ヶ月で百合に目覚めた。

今でこそこの生活には満足している。

むしろ最高だ。

京太郎「しかしこのクラスには最高級のカップリングが」ブツブツ

「――ちゃん」

京太郎「そう、咲×和……」ブツブツ

「京ちゃん!!」

京太郎「うわ!」ビクッ

咲「もうっ!しっかりしてよ!」

咲の野郎、後ろから大声なんて出したら俺が目立っちまうだろうが。

俺は出来るだけ目立たないように務めなければならない、たった1人の男子生徒、これ以上警戒されてしまったら俺の百合ライフも終わりだ。

「咲さん」

京太郎「ンフッ…」

来た、これにてカップリング成立。

咲「和ちゃん……」

和「男と話す必要なんてありません、汚らわしい……生きましょう」グイッ

咲「あっ……」

京太郎「咲、行ってこい」

うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!和×咲だああああああああああああああああ!!!!嶺の上に咲く花は和ちゃんだけだよ、私とっての嶺上牌は咲さんだけです……キマシタワー!!!おかわり!おかわり!もういっこカン!もういっこカン!

咲「京ちゃん……」

※咲は京太郎が百合好きになった事を知りません。

そんなこんなで秘密の花園を見守るついでに授業を受けるのが俺の日課だ。

京太郎「よーし、帰るか」ゴソゴソ

HRが終わり、帰りの支度をする。
とても小さな担任の先生が心配そうに見て来ても気にしない。

京太郎「じゃあな」ガララッ

デネ-アハハ-オモシロ-イ

HRが終わったらなるべく早く帰るのが吉、下手に百合を見物しても警戒されるだけだ。
夜まで授業をやってくれたら良いのになぁ……

京太郎「今日も素晴らしい百合……1日だったなぁ」ウヘヘ

京太郎「今日は和×咲だな」ブツブツ

京太郎「何回でもイケる」ブツブツ

そんな考え事ばかりしていると――

ドンッ

「きゃっ!」

京太郎「いてっ!」

帰り道である住宅街の曲がり角で人とぶつかってしまった、迂闊だ……
余所見なんかしなければ良かった。

京太郎「いてて……だいじょう――」

ポツンッ

京太郎「で、す、か?」

そこには誰も居なかった。目の前で尻餅を着いているはずの女性も居なかった。
声と感触で判断しただけだが、確実に女性が居る筈だったのに。

京太郎「今日は疲れてるな、帰ろう」

薄気味悪い出来事だが、家に帰る事を急ぐ事にした。
俺の思い違いだろう、思い違いであって欲しい。

京太郎「……」ガチャッ

一人暮らしには怖い出来事だった。

カチャッカチャッ

しっかりと鍵とチェーンをかける。
これで安心だろう。

京太郎「安心したらなんだか眠く――」

ドサッ













京太郎「平日の昼間から~ゴロゴロ~ゴロゴロ~」

京太郎「起きたら美少女に生まれ変わりたいなぁ~」

京太郎「なんてな」

「……」

京太郎「誰だ?」

輪郭の曖昧な世界、俺の前には美少女が立っていた。
その姿は形容し難い程に美しい、その美しさに見惚れるばかり。

「……」ニコッ

京太郎「!」

チュンチュン

京太郎「目が覚めたら美少女になってねぇかなぁ」ガバッ

もう朝だ、気付いたらベッドの上にいた。
どうやら帰ってすぐに寝てしまったようだ、体が重い。

頭がガンガンと痛む。

とりあえず顔でも洗おう、幾分かはマシになると良いが……

京太郎「ああ~」テクテク

起き上がって歩くのも覚束無い、俺の体ってこんな感じだったっけ?

京太郎「!」

衝撃的だった。

なんと言えばいいのだろう。

頭がぐるぐると混乱して何も思いつかない。

どういう事だ、これは夢か??

今、俺は夢の中に居るのか????

京太郎「お、お、お……」

顔を洗いに洗面台に行くと、そこには、鏡の前には――

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※京太郎です




京太郎「女になってるーー!!??」

絶世の美女が立っていました。

一旦ここまでです。

続きはまた今度。


          ..-―… …‐- ..

        .イ             `ヽ、
      /                  \
     / /           ヽ        ヾ.
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    / .: ! i   { { i!   |    |   } i  i   !  i
.   /  {.||  | | |  l i:  |   | |  }  :}  |
  / ,  l ト:.  ヽヽ.ト、 l! ハ. |  / .イ  .:  / / l
. / /  :| ヽ `ト、 {ヽ!ヾ「トミ从!.|/ /〃 イ ,/ / ,イ
/ /   |  ヽ{rxィxチミxヽ\ヾイ 〃イ/,イノ〃 イ / |
イ   i |    |!`弋:;z'::::ソヾ  〃イ,イチ7ィ 》彡イ i l!
   l!. |    ト} `¬'' ´   ".: 弋zン,. ィ!´ イ |ハ!
   | |    |入        {    ̄ /ォ| / i| }i
   | |    | : :\       '    .イ: :リ 〃八 ハ
   | |    | : : : :ヾ:.、   ‘=’   イ: : : :{:/ /  ハ  :、
   | |    |i : : :,ィノ、` . . イ {:、: 、 /イ /  / }  \
   |:_」 i  |l : :/  }       `  }彡l.′〃 八    \
  / ! |  |l : {:   ノ          /イ,/  〃 ,:イ::::`ヽ、  ヽ
. /    | i!   !i : :.             /{r/  /イ ィ /::::::::::::::\
〈.     | |  i!ヾ: ヽ:、       /X/ イ彡フ/::::::::::::::::三ミx
. :. 、 :ハ  ハ:㌧ `:ミ、  _, -‐;イkィ彡'´.::::://:::::r:;:ィ ´   `}
 、 :\|{ ヾ  ヾ:}ハ、: `ー=彡ィ::/,イ/::::::::://::::/:/     イ
  ヽ `ー廴 }    ヾ廴_..イ//.:/ j:_::::イィァ‐一'      /
    \  ヾト、  ハ`ーァ辷彡イ/才r::://、{       / /イ{

※京太郎です



京太郎「どこからどう見ても美少女だ……」

奇跡、神は俺の事を見て下さっていたのだ。

神様最高!!

京太郎「中々のおもち……」モミモミ

京太郎「……」モミモミ

モミモミモミモミ

これが……悟りか。

今、俺は宇宙に触れている。

これが男にあって女に無かった物……

京太郎「……」ゴクリッ

あ、あそこも……!

キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン

京太郎「……」

ざわ・・・
   ざわ・・・

結論から言う、俺は正真正銘の女になっていた。

本当はもっと[禁則事項です]やら[禁則事項です]な事をしたかったが、遅刻してしまうから[禁則事項です]と[禁則事項です]は帰ってからヤる事にした。

咲「京ちゃんどうしたの!?目覚めちゃったの!?」

京太郎「どうやら俺は女だったらしい」

咲「男だったよ!昨日までは!」

和「う、うつくしい……違う、ありえなっ……そんなお、オカルト」

てすてす

咲「最初は勝手に京ちゃんの椅子に座っている変な人って思ったけど……一体何があったの!?」

教室に入っても見られるばかりで無視された俺は、チャイムが鳴るまで居座ってやった。

和「現在開発中のIPS細胞……ちがう、整形ですね?」

京太郎「1日で全部変わるわけないだろ」

そう、俺は正真正銘の……

京太郎「女になったんだよ、俺は」

咲「女子の制服まで用意して!?」

京太郎「ん?それは……」

起きた時からずっと女子の制服姿だった。

和「リボン、3年生の物ですよ?」

京太郎「え――」

咲「京ちゃん……?」

和「3年生にこんな顔の人は……貴女は誰ですか?」

俺は須賀京太郎……だ。

俺の事は何でも覚えている。精通の日、声変わりの日、可愛い女の子の縦笛に息子を入れた日……百合に目覚めた日も。

京太郎「俺は俺だよ、絶対に俺だ」

咲「うん、分かってるよ」

和「そんなオカルト……オカルト……」ブツブツ

京太郎「どうせ1日寝りゃ治るっての」

咲「そ、そうかな?」

和「そのままで良いと思います」

京太郎「きっとこれは………夢……………なんだよなぁ、女になりたい俺の……」ボソッ

こうやって和とまともな会話が成立するなんて、男の頃には無かった。

女子達の羨望も……

???「……」ジ-ッ

                      __
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                /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、

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               ,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
               |;;;|      ノリ     ミ;;;|
              _ゞ;! r─-- 、  ,rェ--- 、ミ;リ

               !ヘl;|. ぐ世!゙`` ,ィ '"世ン 「ヽ
              !(,ヘ!   ̄'"  |:::.`  ̄  ,ドリ
              ヾ、!      !;     ,レソ
                `|      ^'='^     ム'′
                   ト、  ー- ─-:  /|
                 i| \   ===   ,イ.:|
               ,..-i| ゙、\  ;   /リ.:;! 、
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       /7ニ=''´/   /.゙、  、     :::/::::::| i.   \ > ..
     ,.イ /   /    i __、  __  / _!_|.    \   > ..
.  「 ̄  /   \    .| ,...-''¨ 、 ヽ_ '´   .!      ./         > 、
/ !    !     \  ./   と¨´ノ }    ∨    /           i
             `/    ./::と..-''´}.     ∨  /            .|
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          <  /    i  ___`¨ __  ;  .∧         /    !
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    <  |.       \    |       |    |   /       /     .}
<     、         \   .!       .|    / /         / /    {
          ヽ.         \ 、     |  //       / /      〉
         {            \\    .! //            /      i

京太郎「ひっ!」

な、なんだ……この、『ノンケだってかまわないで食っちまう人間』の顔は……!

咲「京ちゃんどうしたの?」

京太郎「右斜め後ろの席の女子がヤマジュン作品のような顔に……!」

咲「???」チラッ

咲「普通のクラスメイトだよ?」

京太郎「……」チラッ

京太郎「あ、ああ、そうだったな」

見直すと、そこには可愛らしい女の子が座っていた。

俺が余りにも美しくなってしまったが故に産み出された幻覚だろう、きっとそうに違いない。

「朝のHRを始めるぞ~」ガララッ

着席も束の間、原村和さんは颯爽と立ち上がるなり手を挙げた。

和「先生、不審者です」ガタッ

京太郎「え?あれだけ話しても信じてくれないの?」

和「信じる??何を??」

           ,∠、  /            ヽ
            /   |: :/                  \へ
     / ̄¨ヽイ     |:/ / / /||:! ! | !         .|
     !:   〈〈:     /:{: ': ,': ':::|::|: l::l: l::l  ,ィ: ! l    ,!
     ∨   ノ¨ト==イ: :! l斗十ナナノ.:|: /::l. /十ト、l:     i〉
      ¨フ´/ !: : : :! 、トト、!ィチ^:丁:::}/ :::}'::::::!ノ :: !: l   リ
.     /: 〃 |: : : :|ミソ :::〈 l{::::::::| :::::::::::::::rf示、 ノ ノ/ /
     レイ ト、_|: : : :l ヽ  弋:zソ       !::::}l }イノイヽ
     |.: : :|: : : : .: |     ::::::::      ,  辷リ !:. :. :.:ト、 \
     |.: : :|: : : : .: ト、            :::::: |: : : : | ⌒
     / : : :|: : .: .:  lミ、Y       ‐ -    ノ: : :. :.|
.    /, : : : |: : .: .:  l   !  ヽ           イ|: : !:.|
   //   : :|: : : :  :ハ  |   `  . _ x<: : |: :!: : :|:. :!
.  //  . :/!: : : :   ∧. !       |  |: : : :.|: :!: :. :.、|
  //   . ::/∧: : .:   ∧`ヽ.      l ヽl、:: : |: :l : : : : ト
. //  . ::/厶 ヘ.:     ∧  \   `ヽ.  ヽl : l : : : : | ヽ
//   , <   \      \  \    ∨  `|: :. :. :.|   \

俺の方を向いているのも関わらず彼女の瞳に俺は映っていない、俺の向こう側の景色を見ているかのようだった。

咲「先生、間違いありません」ガタッ

京太郎「さっきの会話なんなん?」

「出欠を取る」

咲・和「「無視!?」」

「須賀京太郎」

京太郎「はい」

 ' /'      |        `、`、  \|      |     |
/     | |           i i    |  ハ  l  / | |
  i    | |           | |  _|_/ | , /  j| |
:j| l    人  、      , 斗 ≦´   | ハ/| / /|  八/
八      \\―     | |/'/ |/_/ノ' ノ / | |
、 \    / (\     j|  j/ /'⌒ハ 》イ'   | |
 ト  \ /|`丶、\\  从 {  〃)乂 刈  |   | |
 l \ ∧ ― x===ミ、 ∨  ヽ    ` - ''ノ  |   | |i
 |  ハ\ ,ィfう '⌒刈          ¨´    |   | |l
 |    ―人 乂_ ソ              ,     八
 |  八/ ∧  - ´     、        /    ;
、  /  ',// ( ⌒ヽ           __      / |   |   `、
7\   (ヽ ヽ\/ ∧_    _  ノ   ,   |   |    `、
'   \  i i Vバ'// 、\         / l  _,     |――、 `、
      -| |  |ヽ∨// i |   __ /  |/ |    ,/  ノ
       |  | |∧ / | |i \       | /|    i   {
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ザワザワザワヒソヒソヒソ

どうだ?可愛いか?可愛かろう?俺はこの美貌で全校生徒を落とす……俺だけの百合ハーレムを作り出す!

ガシャンッ

京太郎「んっ?」

「せんせー真屋さんが倒れました」

え?そんなレベル?レベル高くない?落とすってそっちの意味のつもりでは無かったんだけど?
美貌で気絶ってどういう事?

「須賀京太郎、ほどほどにしておけよ」ボソッ

京太郎「先生、今なんて?」

「須賀、貴様の自業自得だ。真屋を保健室まで運んでやれ」

京太郎「よいしょっ」グイッ

由暉子「……」

こいつ意外と軽い……違う、俺の力が男の頃から何も変わっていないのか?

京太郎「……」

この筋肉の少ない身体で?

自慢じゃないが筋力にはそれなりの自信がある。確かに、前の身体なら真屋由暉子さんを持ち上げる事ぐらいなら容易だが、今の身体でそれが出来るのは明らかにおかしい。

「早くしろ」

京太郎「は、はいっ」

幾つかの疑問を残しつつ、俺は真屋由暉子さんを抱き抱えながら保健室へと向かった。









廊下は異様に静かだった。
静寂のあまり、視覚に神経が集中すると、景色が鮮明に刻まれる。
窓ガラス越しの日差しに照らされる埃、床の傷、先生……?

「どうしたんですーぅ?」

京太郎「あ、真屋さんが倒れたので運んで来ました」

「それは大変やなー」

「さっ、すぐ入って」

                 /:/:: : : : : : : : : :/: : : : : : : : /: : : : : : : :\: : : : :\
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          /: : : : : :/ / \          /       、__彡イ: : : : : :ト、: : :.\
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               l/ : : : :./`ト . _   _  -‐   |:_:_:_:/|: : /  \: : : :\
                    八: :./  |:.∧ Τ        {_ノ∧ l/     ` : : : \
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                      __/ /lノr‐              \
                 --‐   / /~⌒l           / \
                / {     / ∧   \         /    \

京太郎「はっ、はい!」

うちの養護担当って、こんな人だったか?

ガチャッ

実を言うと俺はこの学校の保健室に行った事が無い。

だけど、ここは俺が思い描いていた保健室のイメージと重なり、妙に落ち着く。

「ここで寝かせてください」

京太郎「よいしょっ」

真屋が起きる様子はまだ無い、寝息も安らかで落ちついている。

「すぐに起きますよーぅ」

京太郎「なら良いけど……」

「君も診た方がええやろ?」

京太郎「……え?」

「トランスジェンダーなのか、ジェンダーレスなのか」

京太郎「聞き覚えはあるけど、意味の分からない言葉ですね」

「性同一性障害なのか、バイ・セクシャルなのか、ホモ・セクシャルなのか……」

「ヘテロ・セクシャルなのか――」

京太郎「――!」

「もう分からんやろ?」

京太郎「……」コクコク

「男なのに女、女なのに男……」

「どっちが本当の君なのか……」

独特なテンポで言葉を紡ぐ関西弁口調の先生、関西の人はキツイとか勝手な印象を抱いていたけど、この人はとても優しい。

「はっきり聞かせてもらいますー」

「男、好きなん?」

京太郎「それだけは無い!」

「ヘテロ……でも今は女やからホモ……」

京太郎「ホモホモ言われんのはなんだか落ち着かないな……」

「今では大概、男同士ってニュアンスになってまうなー」

京太郎「やめてくれよ」

待てよ、この人は俺の元々の性別を理解しているのか?まるで全てを知っているかのような口振りだ。

京太郎「待ってください、俺は元々――」

「男」

京太郎「っ!」

「なんでも分かるんは不思議やなぁ」

京太郎「何も話してないのにどうして……」

「君の事はなんでも分かるんですよーぅ」

京太郎「どうしてですか」

「なんでやろ、不思議やな~」

京太郎「無茶苦茶な」

「君の方が無茶苦茶ですよーぅ」ニコッ

由暉子「んっ……」

京太郎「あっ、もう起きたのか」

「保健室に長居は無用、早く教室に戻ってください」

京太郎「長居させたのは先生ですよ」

由暉子「ここは……」

京太郎「分かるか?保健室だぞ」

由暉子「え?」

由暉子「何を言っているんですか?」

まだ寝惚けているのかこいつは、どう見たってここは保健室だろう。

京太郎「どう見たって……ここは――」

京太郎「!」

京太郎「廊下……」

先生も居なければ、保健室も無い、俺と真屋由暉子さんの2人だけがそこで立ち尽くしていた。

京太郎「ははっ……」

由暉子「どうしましたか?お姉様」

京太郎「お前は保健室で手当てを受けた、いいな?」

由暉子「お姉様がそう言うのなら従います」

俺の周りでは奇妙な事が起こりすぎている。

不気味だけども神秘的だった。

キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン

あれから何事も無かったかのように時間が過ぎていき、放課後になった。

咲「京ちゃんどうしたの?さっきから様子がおかしいけど……」

京太郎「物憂げな表情をした女の子って魅力的だろ?」

咲「……」ジロッ

咲「まぁ、可愛いけど」

京太郎「今、明らかに見下したね?その心笑ってるね?」

咲「ほら、廊下見てよ」

京太郎「……」フッ

教室越しの廊下には溢れんばかりの女子で賑わっていた。
ドアのガラス越しでも簡単に分かるくらい。

ウツクシイ…アノカタヨアノカタ

キノウマデハオトコダッタトカ…

キットウカシタノヨ!!!

京太郎「咲、これが俺の望んでいた物だ」

咲「京ちゃんの闇が深いよぉ……」

「……」ニコッ

京太郎「!」ガタッ

咲「どうしたの?」

京太郎「ちょっと用事がある」

今、廊下を通りがかりながら俺を見た黒づくめのゴスロリ女は誰だ?

ダッ

ガララッ

キャ-!!!!

俺は教室のドアを開けて廊下に出ると、黒づくめの女を走って追いかけた。

京太郎「待て!!」

「……」

気が付くと校舎の裏に出ていた。
人気も無い。

京太郎「あんた誰だ?」

俺を見ていたから気になった訳じゃない、廊下に居た全員が俺を見ていたんだ。
こいつだけ俺を見る目が異質だったから追いかけたんだ。

「何言ってるのよバカ!」

京太郎「!?!?」

「私の事忘れたの?」

京太郎「!!」

「幼馴染みのことを忘れるなんて酷いわね……」

思い出した。
こいつは、俺の幼馴染みだ。

金髪黒づくめのゴスロリ娘、そう言えば幼馴染みだったような気がする。

……気がする?

京太郎「名前、なんだっけ?」

つむじ風が落ち葉を掠め取る。
緩やかに舞う落ち葉は彼女の心情を表しているかのようだった。

「そうね、思い出したらご褒美をあげる」

京太郎「ご褒美?」

魅惑的な響きだ、こいつこんなにも積極的だったのか?

……何かがおかしい。

こいつ、俺の事をどこまで知っている?

?「逃げて!!」

京太郎「――え?」

?「早く!手遅れになる前に!!」

京太郎「待てよ、その前に聞くことがあるんだよ……」ボソボソ

意識がどこかに引っ張られているかのようだ、強く強く、どこかへ連れて行かれそうだ。

せめて、これだけでも聞かないと――


1.レズなの?
2.俺は誰?

直下

11時頃に更新したいと考えてます

(深夜の)

ごめんなさい、明日の23時に更新します

そうだ、俺の幼馴染みなら知っている筈……

「なによ?」

京太郎「俺は誰?」

空気が冷え込み、静まり返ったのを覚えている。

?「可哀想……」

「おいで……だきしめてあげる」

京太郎「そんな哀れな者を見る目はやめて……」

本当にかなしくなっちまう、最近はぼっちで性別変わったりしてるけど。

「わたしなら可哀想なあなたの味方……来なさい」

?「騙されないで!!」

おいおい……人としてのマナーがあるだろう?

短髪の女もしつこい、てかTシャツだっさ。

京太郎「おい、“お前”」




1.質問に答えろ
2.黙れ

下1

京太郎「質問に答えろ」

「……」ジリッ

京太郎「おっと、近づくな」

さぁ、答えてもらおう。

京太郎「俺は誰?」

「バッカみたい」クスクス

?「逃げて!!」

意識が明確になった。
この人が居なければ俺はどうにかなっていたのかも知れない、Tシャツダサいけど。

「知らないわよ、そんなの」チャキッ

ナイフ?凶器持ってるの?え?

京太郎「タンマ!タンマ!」

黒づくめの女の袖から滑らかに取り出されたナイフは鈍色の光を放っている。

京太郎「待て、こんなにも可愛い君が犯罪など犯してはいけない、早まるな」

「良いわよ別に捕まっても」

「好きな人を殺すなんて素敵」ハァァァ

こいつ、初対面の俺が好きなんてイカれてやがる。
馬鹿にしているのか?

実は幼少期の許嫁なんてオチも無さそうだ、俺の記憶に黒づくめの女は存在していない。

京太郎「まぁ、運動神経には自信がある。こんなナイフ1本じゃあ俺を刺すなんて無理だね」

「そう」

京太郎「だからこんな事はやめたほ」

カランカランッ

京太郎「うっ」

ガシャガシャガシャガシャァァァ

京太郎「がっ」

ロリータ服の隙間と言う隙間から無数のナイフが零れるように落ちる、その数はとてもじゃないけれど数え切れない。

               _/ >‐''´::::::::::::::::::::::::`ヽ、<ハ==-. 、.              / ヽ':::::::::::>'.>'ヘィ‐‐ュハ─=、ヘヘノ: : : :`ヽ、               ∠>'::::::::::::/ <´: :`─`: : :ヽ-'-`イ_<、): : : : : :\            / ./:::::::::::< /、/: :ハ`ヽ、: : : : : : : : : ヽ、)、: : : : : : :ヽ、_            ハ /::::::::/ヘl: : : :/: : : ヽ: : : : : : : : : : : : : : ヽ_ヽ、: : : : \ ̄           .|:>|:::::::〈 〉/: : :/: : : : : :.',: : : : :ヽ、: : _: : : : ヘ  ``ヽ`ヽ、         <´`|ヽ-、::::::|ノ: : : : ,: : : : : : : :.l、: : : : :/ヽ: : : : : : : ヘ    ヽ  `ヽ       r‐‐ノ=ニ.ヽ ..Y´丿: : : :,: : : : : : : :..| ヽ: : : :.l ', ヽ: : ヘヘ: : Y    ',      /: : : : :) ヽ:Y{´: : : : : :.,: : : : __: : : |  ;: :..:.:.| .! _ィ=-|\:))ノ     .ノ     /: : /: : :ゝ、 .Yノ: :|: |: : : |: /: : : : : ,  ;: : :.|.//ハ .| |::::::` 、___    ,: /: : : : : /  ノ-':..ハ:|: : :,': : : : : : ,   ;: ;:;:'.(::ソノノ |:::: : \--.、`ヽ    /ィ: : : : .:/>/ノ:::|/:::l|: : :|: : : : : ,,ィ.=ュ-、     ´ ´  l::: : : : :ヽ___``ヽ   //: : : : : /( /´: :..|: |::::ィヽ|:: : : :人/::ソ丿   ,     /、-、: :',二ヽ、``メ、 ..ノ/: : : :./   人_:_:ノ:./: :.ヽ l: : :ヽ` `´´      ,  ,.'  .ヽヽ:',    ).  ` ' /: : :./ィ´ ̄ ̄/: : : : ,: : : : ゝl: : :.|\       ─   /、   Y)) /: :// ´ ̄``:/: : : : /: : : :.:.ノ:/: ノ/|ヘ ` ─ ----..:::Y Y   | : :/ ,( ,,/: : : /: : : :/: : : : ィ:/ ./.人::ヽ、______ィ─‐‐  !  .| : { ,. ィ´: : : :./: : : :/: : : : :/Y/    .\::::::::::::::/〉|ヽ、 ̄ノ i__ : |: : : : : : /: : :イ: /: : :/(  /       `<_://:::!  ヽ:〉 ハ:: :人: : : ィ: : >'./:./: :/(.    l           `|_|

「1度は刺さってくれるわよね?」

柔らかく、淑やかに、愛に満ちたその笑みは狂気を覗かせる危険な笑顔、決して見続けてはならない、見蕩れてはならない。

見蕩れてしまった。

>>46 訂正

黒づくめの女の袖から滑らかに取り出されたナイフは鈍色の光を放っている。

京太郎「待て、こんなにも可愛い君が犯罪など犯してはいけない、早まるな」

「良いわよ別に捕まっても」

「好きな人を殺すなんて素敵」ハァァァ

こいつ、初対面の俺が好きなんてイカれてやがる。
馬鹿にしているのか?

実は幼少期の許嫁なんてオチも無さそうだ、俺の記憶に黒づくめの女は存在していない。

京太郎「まぁ、運動神経には自信がある。こんなナイフ1本じゃあ俺を刺すなんて無理だね」

「そう」

京太郎「だからこんな事はやめたほ」

カランカランッ

京太郎「うっ」

ガシャガシャガシャガシャァァァ

京太郎「がっ」

ロリータ服の隙間と言う隙間から無数のナイフが零れるように落ちる、その数はとてもじゃないけれど数え切れない。

               _/ >‐''´::::::::::::::::::::::::`ヽ、<ハ==-. 、.
             / ヽ':::::::::::>'.>'ヘィ‐‐ュハ─=、ヘヘノ: : : :`ヽ、
              ∠>'::::::::::::/ <´: :`─`: : :ヽ-'-`イ_<、): : : : : :\
           / ./:::::::::::< /、/: :ハ`ヽ、: : : : : : : : : ヽ、)、: : : : : : :ヽ、_
           ハ /::::::::/ヘl: : : :/: : : ヽ: : : : : : : : : : : : : : ヽ_ヽ、: : : : \ ̄
          .|:>|:::::::〈 〉/: : :/: : : : : :.',: : : : :ヽ、: : _: : : : ヘ  ``ヽ`ヽ、

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      r‐‐ノ=ニ.ヽ ..Y´丿: : : :,: : : : : : : :..| ヽ: : : :.l ', ヽ: : ヘヘ: : Y    ',
     /: : : : :) ヽ:Y{´: : : : : :.,: : : : __: : : |  ;: :..:.:.| .! _ィ=-|\:))ノ     .ノ
    /: : /: : :ゝ、 .Yノ: :|: |: : : |: /: : : : : ,  ;: : :.|.//ハ .| |::::::` 、___
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   /ィ: : : : .:/>/ノ:::|/:::l|: : :|: : : : : ,,ィ.=ュ-、     ´ ´  l::: : : : :ヽ___``ヽ
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..ノ/: : : :./   人_:_:ノ:./: :.ヽ l: : :ヽ` `´´      ,  ,.'  .ヽヽ:',    ).  `
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「1度は刺さってくれるわよね?」

柔らかく、淑やかに、愛に満ちたその笑みは狂気を覗かせる危険な笑顔、決して見続けてはならない、魅了されてはならない。

見蕩れてしまった。

?「駄目っ!!!」

  ト、        V∧                            , イ       ./ ./
  | \       V∧                          / ./      ./ ./
  ..\ \       V∧_                         ト.、/     / ./
    \ ゝ/   ヾ::::::/                       / /    ノ\/
     }/::\   V∧                       ヾ   / /
       \:::>   ¨                           ヽ/
                                           , .イ

      ト、                                      / /
     .八 \                               ト/ /
        \ \,ィ                          _./ヽー'
            > .::\                         {、 ゞ<
          ̄ \:::>                         ̄

               _                     __
  ヽー= .r.、__        八 >、               ,ィ ,≦---,    { {三ニf}-=ニ_
    `=-ト、_ノ    、―‐=ク_               {  ヾ _r≦    _ ¨ ̄ヾソ-=ニ_ ≧=-
               ヾー}人::


        _ へ                               ,≠_
   ニ=-'`三三} .}              .ハ               {_ {三ニ{ー-ニ__
/   _ニ=ソ¨  `´             .|,ヘ}               ̄¨ヾニ _  ≧ 、
 ̄ ̄                      l | |                       ̄ ̄
                        `|´

                 〈 ̄                _
                 / ./               }/{
                < .{                ハ八
        />        / ./                ノ/〈          八
    .//        / ./                 ∨∧   __     \.\
   .//     / /   | /                  ∨ |}  } 〈      \|
   |/      _./ /   |./                    ヾ|  ハ∧
         ./ .〈                              ノィ∧
        / /´                                   V∧
       ./ /                                    V∧
       | ./                                      \|
       |/

京太郎「うおぉっ!」


   .i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i     ;,,_,,;;;;;;;;,,..;_   、     ,.__..,;_,,,;;;,,;;;;;;;;__,,___  ....;;;;;;;;;;;;;;;;;
   :!;;;;;;;;;;;;;;;;;;フ;'"゙゙゙゙゙゙゙゙゙~~ ̄゛  `!i、            ̄´  ̄ .`''‐  i;;;;;;;;;;;;;;;;
   . l;;;;;;;;;彡;;;;;ゝ .if'=====ー゙  ::          ,.========r    ゙i;|.l;;;;;;;;;;   ナイフ一本じゃ殺されない・・・・・
    ヽ;;ノ;;;;;;;;;;;;;;;  .`''`-ヽ--''゙゙゙  ;;         '゙ゝヽ-ノ-‐'゙´   ;.i;;;;;;i.フ;;;;;;l′
      ゙l;;;;;;;;;;;;`、         ,!                   : ,、|ll/ ;;;;;;;;r" そんなふうに考えていた時期が
      i;;;;;;;;;;;;;;l、           /   ;:;:              :.゛゛:l ;;;;;;;;./
       '';;;;;;;;;;;;;i         i;;;;;;.;:;:;;;;;;;:                  .i;;;;;;;;;;;;;;;    俺にもありました
         /;;;ゝ       ./´:::: ´;:;:;;;;;;                 ,!;;;;;;;;;;;;;;;;;i
           ミ;;;;'!       .ヽ;;、_;.::__::::;;::              /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!
       : 、.-、/;;;|l            `;:;:;:               ,.ノ.::: :lく;;;;;;;;l゙゙′
      ''";;;;;;;;;;;;;'l、     .,,   :::::::::___   ・         ,'" ::::::  .ヽ;;;;;丶;
       ;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ,    ゙゙--= ゙̄~゛`''>,,._,..,r;"      ,,l゙ ::::::::::::   i;;;;;;
       .`";'"゙;;;;;;;;;;;;;i、    ヽ_ ゙̄ ̄゛_、        __r:::::::::::::::::    ヽ
            ;;.'ミ;;;;;;;;;:'.、    ゙゙゙゙"'''"~        ‐""::::::::::::::::::::    i

※京太郎です

気がついたらナイフが目の前に――

京太郎「あっ……」

これが走馬灯か、ナイフがスローモーションに見える。
俺はもうすぐ死ぬんだな、猿でも分かる。

猿でも分かる。
違う、俺だから分かる。

――俺はこの状況でも瞬時に動く事が出来る。

『避けて』

京太郎「分かってる」

声はずっと聞こえていたが、聞こえないフリをしていた。

京太郎「っ……!」

『どうして聞こえなかフリばしよった?』

際限無く襲う凶刃を躱し続ける。
今のまま躱し続けてもキリがない、どうにかしたいが……女性に手をかけるのは気が引ける。

『聞いてうばいね?』

京太郎「……」ヒュンッ

どうするか……

『もしもーし』

拘束するか?

京太郎「くっ……」サッサッ

『ばああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああい!!!!!!!!!』

京太郎「叫ぶなあああああ!!!!」

『やっと答えてくれた…』

京太郎「耳元で叫ばれるより響くわ!!」

『とりあえず現状の説明ばすっから聞いて』

京太郎「おう!」

『アレ、テキ、コロス』

京太郎「……」

『以上』

京太郎「……」

京太郎「オマエ、バカ、ダマレ」

『なっ!猿でも分かるごと説明したのに!』

京太郎「猿じゃねーよ!」

そう言っている間にもナイフが飛んでくる、このままじゃ埒が明かない。

京太郎「少しでも信用した俺が馬鹿だった……」

後で精神科にでも行こう、これが女になった代償なのか……

しかし、変な感覚だ。
心までは読まれていない、この体にもう1人住んでいる感じ……

京太郎『聞こえるか?』

『うん』

京太郎『心の声で話しかけることは出来るのか……』

『そうなるばい』

京太郎『俺の中のアンタは俺の考えている事が分からないが、アンタに向けた声は分かる。違うか』

『いや、考えよっ事も大体分かる』

考えている事も分かるのか……不気味だな。

京太郎『アンタは誰だ?』

『……』

京太郎『だんまりか、そこは答えてくれよ』

『……』

京太郎「ちっ……!」

京太郎「おいアンタ!!」

?「すごい、ずっとナイフを躱し続けてる……」

京太郎「ダサいTシャツのあんた!!」

?「これが合体による身体能力の向上……」

『こういう手合はじぶんばイケよっと考えよっ』

京太郎『なるほど』

京太郎「そこのイケてるお姉様!!!」

?「現代のマリリン・モンローなんて、それは言い過ぎ」

京太郎「そこまで言っちゃいねーよ!」

京太郎「名前は!?」

?「鷺森灼」

京太郎「あいつを何とかする方法は無いのか!?」

俺を目掛けて投擲されるナイフの量が洒落にならない程増えてきた。

慣れてきた今では人差し指と中指で掴んで捌くことだって出来るが、いずれは限界が来るだろう。

何かしらの事情を知っていそうな鷺森灼さんに聞くのが1番だと思っていたが――

灼「殺す事が唯一の方法」

京太郎「アンタもそんな事言うのかよ!!」

灼「暴走した“新ジャンル”を止めるにはそれしかない」

京太郎「はぁ!?新ジャンルは隔離されているんじゃ……」

そう、この世の中では新ジャンルと一般人、互いの安全の為に新ジャンルが隔離されているのである。

灼「6月20日」

灼「何者の仕業かは分からないけど……“壁”に大きな穴があけられていた」

京太郎「その穴から……」

実際は隔離なんて言葉も生易しく無いほどに徹底されている。

新ジャンル達は政府の監視下の元、“あてがわれた”一つの広大な都市で暮らしている。

しかも、これは義務教育で習う“常識”だ。

新ジャンルは人とは違うからこそ故の管理。
どこが普通の人間と異なるのか理解出来なかったが、たった今、ほんの僅かだが理解が追いついてきた。



力も異なれば、常識も異なる。

『殺してもよか』

今までは理解出来なかった。

京太郎「……人ではない」

そう、別に殺してしまったって……

『ほんなこてにそいでよかの?』

京太郎「あいつは……」

「何よ」

よく見れば生傷だらけだ、化粧では誤魔化しきれない程に。

どう見たって迫害されていた。

京太郎「そりゃあ、ああなるだろう」

京太郎「少し人と違うだけだ」

殺すなんて酷すぎる、動物じゃあるまいし。

カッ!!!!!

そう考えていた瞬間だった。


                       \\

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    / 了    .              ____  /  <
   《   ハ               \   ソ     /          ∠>         /|
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      ソ   .         >          >  .| /  ヽ  ∧             _,.. ‐´  ''´
           .          ̄\        |  |/   ゝ/ / ̄ ̄Σ      ノ_,. -''´
            Σ ̄ ̄ ̄ ̄. \       |   ./    //三三<       ´
           .    ̄ ̄ ̄ ̄\.  \    .|  /   ///三三三Z
            / ̄ ̄ ̄ ̄ . \   \ |./  ////    \
             7´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\\   V !/ ////         \         /\
           ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\\\ V.////             |       \l
           }:三三三三三三三.×\\l.///×三三三三三三三:{
            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄` ー――'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


一冊の本が眩い光を携えて現れる。

「な、なによ……」

京太郎「そうか、お前、黒ツンデレって言うんだな」




本が発する閃光は無数のナイフを1本たりとも通さない。

光の前では力無く落ちていった。

黒ツンデレ「ナイフが!?」

黒ツンデレ「あんた、属性省だったの?」

京太郎「なにそれ?」

黒ツンデレ「訳がわからない……」

灼「属性省とは……」
京太郎「今そういうの良いから」

灼「……」ショボン

『なんだこいは……』

京太郎「ほうほう」

意志が流れてくる。

本が全てを教えてくれる。

物語に結末を与える事が俺の役目。

京太郎「この本がある限り、俺の攻撃が新ジャンルの死に繋がることは無い」

京太郎「一度ぶっ倒せば分かるなんて、アバウトな本だ」

さぁ、一度ぶっ倒してみようか。

京太郎「いくぞ」

黒ツンデレ「最低ね、女の子に向かって」

とは言ったものの、本の言う通りにして女の子をぶっ倒すのは些か抵抗がある。

黒ツンデレ「私の手で殺してあげる……べっ……べつに面倒くさい訳じゃないんだからね!!」

             /                              \
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        i   |   l   |  l   l |  \        l ヽ ヽ  ヽ  ヽ     }
        | | l   |   l  l  l ト、   \     |     }   i   ,   , ,'
        | | i   l  l  i   i l ヽ  { \    l  l /  /  /  / /
        | | ゝ ヽ  ヽ ヽ   ヽ-‐=\\ \  !  | / /   /  /|ヽ
        | |  \ \ \\  ヽ   丶\ ヽj   | x==气/ / l |  :
        | |    `   \  `ァ'テ¨^下       / (v)   |´  | l
        | |      ` -ト、圦  (v)             、  _, l      ト  ',
        |, '|      | |   ゝ _ -'^     i     ̄  |      | 丶
        / .i   l     | .|             /      i   l   |  \',
         ,   |   l    | l          ____       '   !  |
        :   |   l    |.!`ヽ          ,' ´⌒ヽ:Y    /   j   ト、    丶
       '    |   l    |l`-=x     l     ノ   /      i  ,
         /|   i    |!   |  ヽ    `二二  / /   /    ,   :     \
      ,:      |   i    |i   |  | >       /  /   ,         i        ',
        / /|   :    |l   |  |     >ァ / /      ;    |
    ,         |    :.   ヽ,  |   j        / /   l          |        i
   :    / /  |    :      ヽ| /         i  /     l    |  _...  |=--‐ .   l
   i   ,  ,   |     :.     ハ           l     |    |'´             ヽ |


京太郎「めんどくさいだけじゃねーか!!」

黒ツンデレは両手にナイフを持ち、俺目掛けての突進を行った。

京太郎「くぅっ!」

ジャラララララララ

狂気の突進に対して身構えてからすぐの出来事だった。

俺の両手には長い長い鎖が握られている。

鈍い音をたてるそれは、重厚感からかのか、とても頼もしく感じた。


                 ィ-~斗====ミx、`ヽ、
             /ノ::>"癶___j⌒`く `ミx>へ__
      _ 〈( へ// (r'"  /         ̄`マヘ- { ̄\
     /  /⌒/::ノr~"   / !   \   \  乂__ミ〕\ヽ
     // 〈r-/:/ /   /   /! !{    ヽ   ヽ  ヽ) 〉  ハ
    /  /ノ {:/ V   /   / { i V      ト、 _     iく \  i
    / /〔 ̄{ 〈j { j i 十‐l L ゙、\   i'"ヽ  }  } }   ヽ !
   / /  乂/ ト i  i { ト {  ゝ|  \ ~┘__} j从 j ノ}ハ  \ i
   / /  / / /i  ト l トlzニ__        ,,ィF芍ミイ ノト》、   ヽ}
   j/   / / 《_ノll   ィ<勹+。oj`    ,  弋+oソ  ハ l i \   i
  /  / / 〃l !l     i  `''“゙゙;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:`~`:;:;:/ } }|  ヽ   i
  '  //   {{ !代   人_:;:;:;:;:;:;       :;:;:;:;:;ハ j  }    ト、 i
  j   /     ! ト、゙、 \     r^ ̄ )    ノi ; ノノ!   i ト、!
  {  / !      j j \\ \ト ._   ̄   イ ノノj/ i {    } } ト、
  i /{ {     , j  } ノ\ ミ 「 ー-‐''"{  / _ { i   ノノ lハ
  ∨ 乂__    / /  l>‐-r-t~j__     V⌒Y:::/ \ i /   ! }
  j{      / /  /:::ヽ::::ヽイ/ へ-ァヘス<ノ 〔_(/ ̄二} i    ノノ

  { 、      //  /:::::::::::::::::{ 〈  __、}//^ヽ \ ){ ̄  i\   /
  ゝ__シ   //   j:{:{::::::::::::::lっト、  \   }/ 〕Y^  ノ::::::\
       //   /j:::::\:::::::::::{ニL\  }   _ 「弋 ∧ ̄ト:::}
       /    / ノ:::::゙、::\:::::人 ∨   /7ー┘ {-/ ヽ  ゙、 } ヽ
        // !  //:::::\::\:i( ̄ {゙7  / ̄ `<:::::〈   ∨ r-ソ }\
     / / l / {::〈::::::::ヽ::::l \j/_ / _  rノ::::::) >、/∨ \ハ::::\
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    {{ l { i ト、   </l::::/::::::::::::\ T l \ //⌒ヽ  }、 ∨ノ::::::::ヽ::::/

黒ツンデレ「なによそれ!危ないでしょ!」

京太郎「お前が言うな!!」

『こいが京太郎の武器』

京太郎「趣味が悪いよなぁ」

『中の人が好きなんそいけん仕方なか」

京太郎『マジで!?』

京太郎『それよりも、中に人が居るって言ったな』

『そうなっな』

京太郎『マゾなの?』

『知らん』

いけずな奴め、もう一人の僕?の癖に何も答えちゃくれない。

『……』

可愛い女の子の可能性が高いよな……なんたって俺が女になった以上はその原因も存在している訳だから。

ふひっ……ふひひっ……妄想が広がる。

『前、来てる来てる』

黒ツンデレ「スキだらけよ!」

京太郎「あっ……」

やば、死んだ――

キィンッ

ギャリギャリッ

鎖は俺の意思の外から勝手に動き、黒備えの凶刃から俺の身を守った。

京太郎「!」

黒ツンデレ「!?」

『鎖は京太郎自身、一心同体』

『後は念じるだけ』

制圧するのは簡単だ。

鎖は本当に俺の思うがままに動いてくれる。

黒ツンデレの四肢は鎖に縛られたことによって、びくりともしない。

黒ツンデレ「へぇ、簡単に捕まえてくれるのね」

京太郎「美少女を束縛するのは興奮しちゃうね、まったく」

あまりにも呆気ない。

あいつが思ったよりも弱いのか、俺が強いのか……

京太郎「さぁ、これからどうし」
ガシッ

???「悪いけど死んでもらう」

京太郎「――は?」

唐突で、理解が追いつかなかった。

???「報告ご苦労、鷺森灼」

灼「はっ……」

???「昇格を考えてやろう」

京太郎「……」

『属性持ちがざっと50人……』

なんだ、あの偉そうなおっさん。

『属性省』

京太郎『属性省ってあの……首脳国家の連合組織だろ?』

『まぁ、あの組織がこいまで大きくなっぎは思わなかった』

京太郎『何か知ってんのか?』

『いずれ知ることになる』

京太郎『なんだよそれ……』

『とりあえず逃げろ、この数相手じゃ勝てない』

???「目撃者と新ジャンルは全員殺せ!!」

俺の襟を握りしめたびん底メガネの男は、引き連れてきた部下達にライフルを構えさせる。

京太郎「何言ってんだおっさん!目撃者って……学校の奴等も殺す気か!?」

???「学校??」

???「ここは廃墟ビルだが?」

落ち着いてから辺りを見回すと、ここは校舎裏じゃなかった。

ただの朽ち果てそうな廃墟。
なら、おれが今まで見ていた後継は一体?

???「不気味だな、殺せ」

ブスッ

俺の襟を掴んでいた手に鋭いナイフが突き刺さる。

???「新ジャンルは人にあらず、我が国の人間にあらず。黒ツンデレ、慌てずともすぐに殺してやる」

京太郎「だりゃ!!」

痛みによって緩んだ手を力尽くで振りほどき、宛もなく走り出した。

今居るのは廃墟の最上階、それならば下へ下へと行くしかない。

黒ツンデレを抱えて。

>>59
なら、おれが今まで見ていた後継は一体?

なら、俺が今まで見ていた光景は一体?

黒ツンデレ「馬鹿ね、アンタも死ぬわよ」

黒ツンデレ「早く降ろしなさい、アイツらを皆殺しにした後でアンタも殺してあげるから」

京太郎「どうして俺を助けた?」

黒ツンデレ「一度優しくされたくらいでつけ上がらないでよ、童貞」

京太郎「ど、ど、ど、童貞ちゃうわ!」

黒ツンデレ「馬鹿ね、あんた女じゃない」クスクス

京太郎「ただの女ではありません、絶世の美女です」

黒ツンデレ「でも、中身は“男”」

黒ツンデレ「本当に“男”にそっくりよ、殺したくなるくらいに」

京太郎「実はさ、とある事情で女になったってんだよ。信じる?」

黒ツンデレ「信じるわよ、当然じゃない」

京太郎「こんなにもあっさり……ははっ惚れそうだよ」

黒ツンデレ「惚れたら火傷するわよ?」

京太郎「既に大火傷してるよっ」

黒ツンデレ「ふふっ、そうね」

黒ツンデレ「ねぇ、どうして私が黒ツンデレって分かったの?」

黒ツンデレ「どうして、校舎裏が見えたの?」

京太郎「あの本が出た時、流れ込んできたんだよ。お前が黒ツンデレって」

京太郎「校舎裏に関しては分からない、ただ……物語に結末を与えるのが俺の役目だって、本から教えてもらったんだ」

黒ツンデレ「貴女……!まさか!!」

黒ツンデレ「主人公なの?」

京太郎「主人公?」

黒ツンデレ「人は生まれながらに属性があるのよ、ツンデレとかヤンデレ」

京太郎「男も女も?」

黒ツンデレ「えぇ、真面目とか熱血とか、属性省が割り当てた属性がね」

黒ツンデレ「大概の人は普通の属性持ち、普通の人間よ」

京太郎「俺の属性……百合男子か?」

黒ツンデレ「私のような属性省の基準に当てはまらない人間を新ジャンルって言うの。身体能力も普通の人より凄いのよ、特別な力もあるわ」

スルーですか、そうですか。

黒ツンデレ「属性の中にも現実では滅多に見られない人間が居るのよ。それこそフィクションの世界、ヤンデレ、クレイジーサイコレズ」

ビルは降りきった。

出口が塞がれてやがる……

辺りを見回すと、地下に続くうすら暗い階段があった。

まだ降りるハメになるな、属性省の奴等も諦める気配が無い。

黒ツンデレ「中でも主人公はこの世に1人しか産まれないのよ」

京太郎「はぁ……なんかカッコイイな」

黒ツンデレ「それ、あんた」

京太郎「へぇ」

京太郎「へぇ……」

京太郎「主人公なんて恐れ多い、所詮はモブだって」

黒ツンデレ「いえ、世界はあんた中心に回っているわ」

黒ツンデレ「新ジャンルと主人公は惹かれ合う……属性もね」

黒ツンデレ「私、あんたに惹かれてるの」

黒ツンデレ「どうしてかしら、あの人の匂いがするのよね」

京太郎「ちがう!俺は脇役だ!」

黒ツンデレ「ううん、それにね、あんたはきっとあの人の子供。とっても似てるもの」

京太郎「やめろ!!」

シュュウッ

拒絶と共に男の姿へと戻る、地べたには麗しの三年生、白水哩が横たわっていた。

黒ツンデレ「とっても不思議な力じゃない、もう本当に驚かされちゃうわ」

『もう、終わりか』

京太郎「次は誰だ!!」

『さっきと同一人物だ、しかし今回は脆い。女の声を借りてやってもこの体たらく』

京太郎「黙れ!!」

黒ツンデレ「どうしたの?」

『もう行き止まりだ、早く死ね』

カツ-ンッカツ-ンッ

???「ははっ、楽しい鬼ごっこだったな」

冷静に考えろ、問題はあの声の中身よりも今、目の前で起きている危機をどうするかだ。

――駄目だ、男になってから力が出ない。



バキッ

京太郎「っ!?」

黒ツンデレ「邪魔よ、馬鹿」

黒ツンデレは固い物で俺の後頭部を殴り、俺の意識が朦朧とした隙に背中から降りた。

黒ツンデレ「出来ることなら、生きて」

や、やめ、こんな数相手に勝てる訳がない、数十体一なんて無理だ。

京太郎「無理だ!!俺を置いて逃げろ!!」

黒ツンデレ「さぁ、いくわよ変態眼鏡」

???「はぁ?」

???「この、NOBIに向かって変態だと?」

のび太「のび太さんのエッチと言ったなぁーーー!?!?!?!?」


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         /  ´ X.} / ,'                 |     ノ
         . ノ 。/:::f:::::イ::::::::::ー--  -- .    |
         ` { ._メー{ :::::::::::::::/       ヽ::::::|     /
      r‐<: : :. ...   :::::::::::|    。    ',::::|    ・
       |         ゝ     弋          ノ::::|
       |..::.:.:.      ヽ   ミミミミミヽ. /:::::/
      ト ______      .             / /|      /
      ヽ     ヽ      ー.:::::::::―‐ ゙//   | __/
          Y____Zヽ>                    レ′
       弋_____  -‐──-、
           \   /|⌒¨¨'''7´   Y  ヽ
ー─'''¨´ ̄ ̄ ̄¨¨´  |__ 、___  ィ、___ノ',   / ̄ ̄ ̄ ̄
      ニ|ニ     |:::::/::::::::::::::::::::::::::::::ハ  ./ ヽ

        Oヽ       |:/         r─ヘ /   \
      ナ ''       |'       r‐く / /     \
      / こ     |___    ,-ート / ./,       \
      メル     /ー-イ´   /  /         ゝ
      木又     |辷ー--─<  /
      ─┼     |
        Q     |
        ノ       |
          /      |
        ・      |
              |

京太郎「やめろォォォォ!!!!」

分かり合えていたのに、出会う前から仲間だったのに。
どうして、俺を守る。


        /   /      ヽ/ヽ }ヽ   }  \ ヽ
           / ト  ヽ    ハ  ハj__从  !    ヽ 、
        >'"  l l -‐ トヽ   l/x炙"Y>ノ\    ゙、}
   _ -‐'''"  l / ! l  ! lハ   } イ::::::}:} j{ い ヽ   、
-イ::ヽ 〉  {  j   l } __l } } } / 乂''゙:ノ  、 lハ Yト、  i
ヽ弋:::}┴┐   { {  l_,,二、l/       `"`  } ト!l } }ハ  }
乂fヽヽ / 人 い ,ィF狄⌒`        、    /  l !} ノノ } /
  ハ 〉/   \ メ癶ゞ、ソ::}           /j } j }l 、__ノノ
   Lj ヽ    "⌒ `冖`     __ ィ   /::jノハ ! ノ  ̄
  l j  ゙、    ゙、         (^  ノ /::::::::::::ノ
  j ノ   い ゙、  \ー-   __ 二-く::{:::::::::::::}
  ノ/    l ヽ ヽ   \      rシ-、 )'Y::゙、:::::::::j
  ハ l   l  \ \ \ミ三ニ彡::l \::} }:::::\:::ノ

 { !|   l  j rメY⌒Yf~、__  {::::l  〈V:::::::::::ヽ::}
 l l }   j  lノ/-‐┴--L__/  ヽ L:j 〈/::::::::::::::::}l

黒ツンデレ「ママによろしくって、言っておいてね、生きなさい」

京太郎「――っ!」

それからは見るも無残な光景が繰り広げられた。

数十人に弄ばれる死体、目を背ける頃には原型すら留めていなかった。

黒ツンデレのナイフがNOBIとか言う男に届くことは無かった。ナイフを持てただけマシだろう、本当にそれだけの差があった。

京太郎「俺もアンタも終わりだ、って……寝てるか」

京太郎「寝てるだけマシだな、心が痛む事も無い」

『呆気ないな、今回の展開はイレギュラーであるにも関わらず……結末は同じか』

京太郎「うるさい」

『どうせお前も一つになるのさ』

京太郎「うるさい、俺はお前、貴様のように盤上でほくそ笑んでいるような神様気取りが大嫌いだ」

京太郎「消えろ、俺の中から」

『ほぉ、まぁ、良い。須賀京太郎、お前が俺になる事は無い、無を漂え、イレギュラー』

声は完璧に消えた。
俺は誰にも縛られずに死ぬ、しがらみのない理想的な最期。

「違うよ」
《違うな》


 .   ,' .,'   ,' ,'  ,    ,'  ,'    .ハ       ',  ', ',   ',    l i
 .  ,' .,'   .,' .,'  ,'    .,'  ,'   /   i       i   i  ',    ',     l l
   i  i   / ,'  i     ,'  ,'    /   l      ,' l   l  i   i     l l
    l  l   i  .i  l    i  i    ,'ヽ ,.イ    i   ,' ,'   l.   l   l    l l
 .  l  ll  l  !  !   ll  l   ,'ヽ ! ! l    !  ,' ,'   ,'  ,'    l.    l l
   l  l、  l   l  ',   ll.  l  i. \¨/!  ,' .,' /  ./  /    ,'     l l
 . l   l ', '、  ト、 ',  l ', .',  l.     l  ,' ./ /  /  /   /     l l
  l    l ヽ ヽ  ',__\ヽ. ',. ',. ', !     !. / / / / /ノ ノ/ / /    l  l l
 . l   i ll  \ ',\X¨7で=‐-.',,_ ',. i.    ,' //_....斗ァヘ¨゙ソ/,イ       l  l l
  l   l ll   \ヤヽ. !::::オイく::l\\  /// /K__,.イト;::! /イ/tl.      l  l l
 .l   l l.l    ト i; ヾト--rイノ    /.    ヾト、..ィフ ,.  / ノl.      l  l
 l   l  l l     i ', ` ‐ ̄ -‐          `ー ̄-‐'¨  /イ .l      l  l
...l   l   l. l    ト',          .:           /  l  l      l  l
..l   l   l l    l. ',         .:i            /   l  l       l
.l   l    l l    l \        `         /、    l  l
   l    l  l    l./¨\       ̄ ̄`      /   \  l  l
  l     l   l    l    i.丶、   `‐'   ,. イ.,'    / \l  l
  l     l   l    lヽ、  l.   丶、   ,. イ   ,'_.. -''"   ノ l  l
 l       l   l    l  ¨ー- ..,,__  ` ´ __,,.. -‐''"  _.. -‐¨ )  l  l

先程まで女だった時の姿と瓜二つの女性が、凛とした佇まいで目の前に立っていた。

京太郎「俺……なのか?」

: : : : :/ : : : : : :| : : : :|.. : :. ゙、: . ゙、゙、. \
: : : : : |. : : : : :i |: : : :i:|. : : : ∧: :、.i. .i: : . ` 、
.: : : : : !: : : : : | |、: : :| | : : i | !: :|:| : |:、: : : : : : >
: : : : : :| : : |: i 「! ヽート!、: : リ  !: |ハ: ト : | ̄ ̄
.: : :,..-、|: : :i: :|: !゙、 _、!二゙、-| イ: リ ! |ヽ:|
: : / へ.゙、 :丶ヾヽ<´{::::i` ヽ! 1!|:/| :!ノ゙、リ

: :ヽ    \ : :!丶   ̄     Vイ:ハ |\:i
.: : 丶    \゙、        `> リ  `
ヽ: : :`┬ 、  ヾ          /
  i: ;ィノ    U     ,....-ィ /
,,:‐レリ    _       ̄ /
゛=!_    \ `ー-、_  _/
::::::゛== 、 \   / ̄ヽ、
::::::::::::::::::::::゛===-、    >


《お前ではない、お前が望む形だ》

京太郎「……?」

違う、冷静に考えたらつい先程まで俺と何らかの理由により同化?していたこの人――

しかし、白水哩はまだ寝転がっていた。

《私とこの女は無関係だ》

俺の思考を読み取っているかのように、話しを続ける。

《ずっと求めていたんだろう、世界の理から外れた力を》

のび太「ふむ、美女が男になったと思ったら再び美女が現れた。ははっ、殺せ」

《今までとは違う自分を》

京太郎「なんの事だかさっぱりだな」

《この期に及んでまだ道化を演じるか》

京太郎「……」

《ここに寝転がっている女と偶然にも同化して一つの体になった?馬鹿馬鹿しい》

《お前が力を持った女と合体して強くなる能力を持っているだけだ》

京太郎「……どうして知っている」

「今度こそ、だよ」
《あの女に感謝しろ》

「私が、助けたかったの」
《求めたのさ、この世界とお前が》

「生きて欲しいの」
《主人公であるお前が私をな》


「この人なら、もしかしたら」
《もうお前の事は全て分かるのさ…》

《全部教えてもらったよ》

京太郎「????」

どこから、どこまでだ?

《全部さ》

京太郎「見透かされるのは好きじゃない」

《分かってる》

「きっと、力になってくれるから」
《いいさ、この男次第さ》

のび太「1人でブツブツとうるさい!!」

パンッ

京太郎「っ!」

しまった、囲まれているのにも関わらず不用心だった。

とっさに身を屈めたが……



《っ!》

ドサッ

撃たれておしまいだと思った。

《不注意が過ぎるな》

だが、俺は庇って貰ったのだった。
どうしてなのか、どうして俺はこうも無力なのか。

――力が欲しい。

《そうだ、それだ》

《部外者である私に頼むんだ、生半可な気持ちでは許されない》

力を寄越せ!

《だが、お前はその力で何を成す?》

京太郎「……」

何を成す?

当然だ、俺は――

京太郎「変える!!」

抑圧された日々……

京太郎「この世界を!!」
せめて、せめてマホが笑って暮らせる世界を――

京太郎「力だ!!力が欲しい!!」

《力があれば生きられるか?これは契約。力をあげる代わりに私を満足させろ》

京太郎「良いだろう、結ぶぞ、その契約!」

京太郎「力を寄越せ!!」

《ははっ、とても懐かしい》

のび太「ははっ、偶然にも死体が増えてしまった」

のび太「新ジャンルが1匹と学生2人、更には一般女性が1人」

のび太「我々は暴走する新ジャンルとの激戦の末、処分に成功。しかし健闘虚しく学生と一般女性は既に……」ギリッ

のび太「素晴らしいシナリオだ!!」ハハハッ

のび太「どうだ??鷺森……居ないか」

のび太「あの女……臆したな」

あの男は既に終わったとでも言わんばかりの余裕を見せている、気に食わない。

俺と白水は既に死体扱い。

属性省の人間、権力側の人間はいつもこうだ、事を成す前から成したような口を効く。

事を成した後にも成すべき事は必ずあると言うのに。

マホ……

京太郎「どうした?もう殺さないのか?」

のび太「ああ、安心したまえ……なんだその目は?」

京太郎「どうした、殺さないのか。
相手は学生だぞ。
それとも気づいたか。
殺していいのは、殺される覚悟があるやつだけだと」

のび太「その目はなんだと聞いているぅぅぅぅ!!!」

京太郎「須賀京太郎が命じる」
                       _ -‐'      ヽ  |  __ -ヽ
               _ -─  ̄   __ -─ヘ キニ-─  ̄ヽ

___, -───  フ ̄     , -─ニ -──  ̄ ̄ヽヽ
 /  /      /_ - ニ 三-ニ-──────---ヽ├- 、_
    /     /二-‐_ニ-‐" ___         ` ヽ ヽ \ ̄
_, -ァ    / ̄_ -‐"   ,-‐       ヽ、         `\、 \
-‐ァ    /_ニ-‐´  /、, -‐  ̄  ‐-   ヽ          冫 /
 /  /,.ァ/    /  >、\        >イ ヽ           / /
./  /" /       /  / \\    // ヽ ヽ        / /
 / /.       |  .|    \ヾ::::ソ/   |  |       /
  /           |  .|     /〈  〉ヽ    .|  |
    - 、       | ヽ    \`´/    /  /
       ヽ     ヽ ヽ    `´   /  /     /
         `ヽ、   \ `ー  _ -'   /    / ,
           `ー 、  `ー  __ -‐'  , -‐'/" ̄

               `ー- ____  -─  ̄        _
                              _ -─  ̄
                    __ -─   ̄



      京太郎「 貴 様 達 は 死 ね 」


                                ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_
  イ三二二ニニニゞ                    ( j〉    」´ ̄ ̄``ー-、ヽ    .,.:,..:..    .,.:,..:..
               ... ,...               ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄
         ,ィゞ          .,.:,..:..                               .,.:,..:.. ... ,...
             ー====-                         ー====-
  ... ,...                       .,.:,..:..                        ... ,...    .,.:,..:..
          _,  -─‐- 、ー‐-、ー-、  ;: ;:;: :;:;: ; ;           ,ィゞ
        ,イ、,r'⌒ヾ    ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:;  ;:  .           .,.:,..:..

       ,r/  (::;;:;:;;/ー-、  j  `,   _ /ィ´  ;:; :; ;:; : ;:               ,ィゞ
       ヽ 「i''ー'"´   ,r-‐'ー''''"´ ̄
                                              ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_
                イ三二二ニニニゞ                    ( j〉    」´ ̄ ̄``ー-、ヽ    .,.:,..:..    .,.:,..:..
                             ... ,...               ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄
                       ,ィゞ          .,.:,..:..                               .,.:,..:.. ... ,...
                           ー====-                         ー====-
                ... ,...                       .,.:,..:..                        ... ,...    .,.:,..:..
                       _,  -─‐- 、ー‐-、ー-、  ;: ;:;: :;:;: ; ;           ,ィゞ

                      ,イ、,r'⌒ヾ    ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:;  ;:  .           .,.:,..:..
                    ,r/  (::;;:;:;;/ー-、  j  `,   _ /ィ´  ;:; :; ;:; : ;:  ,.-'''"-─ `ー,--─'''''''''''i-、,,
                    ヽ 「i''ー'"´   ,r-‐'ー''''"´ ̄

京太郎「ふふっ……はははっ……」

京太郎「おえっ」ウプッ

京太郎「……」

京太郎「ははっ……」

京太郎「ハハッハハッハハッハハッハハッハハッノ ヽノ ヽッノ ヽ/ \ッ/ \/ \ッ!!!!」

あの日から、俺はずっと嘘をついていた。



他人にも、自分にさえも。

常に何も知らないふりして、嘘をついてきた。

まったく変わらない世界に飽き飽きして、でも嘘って絶望であきらめることもできなくて。

だけど手に入れた、力を。

だから!


    「\            「\            「\           「\
    丶 )   /~)      丶 )   /~)      丶 )   /~)      丶 )   /~)
    / /   ( /       / /   ( /       / /   ( /      / /   ( /
    / /    ||     / /    ||      / /    ||     / /    ||
   ( \   ||     ( \   ||      ( \   ||     ( \   ||
    \ \  / |     \ \  / |      \ \  / |     \ \  / |
     \ 丶/ /       \ 丶/ /       \ 丶/ /      \ 丶/ /
    _|   /__     _|   /__      _|   /__     _|   /__
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

京太郎「さて、行くか」

幸いにもこの場では俺を知っている人間は2人しか居ない、1人はどうせ外で待っている事だろう。

京太郎「ああ、この人、白水哩は……連れて行くか」

俺と合体が出来ると言う事は、既に契約……キスを交わしたと言う事だ、これからいくらでも利用できる。

ここを出る際のカモフラージュにもなる、最悪身代わりにもなる。

だが、そこまでする必要は無いだろう。

京太郎「鷺森灼は“俺の姿”を見ていないからな」ニィッ

合体した時の姿ならどうなるかも定かでは無かったが……俺の姿なら幾らでも隙はある。

今まで合体の事は忘れたフリをしていたが、どうやらこれからは必要になりそうだな。


 
俺は特別な力を持った女性とキスをすると、キスした相手と同化し、信じられない力を得る能力を持っていた。

だが、NOBIとか言う男はどう考えても合体した俺よりも数倍は強かった。

あの男でもこの目の前では無力だった、素晴らしい力である。




母とマホと合体……抑圧。

やはり、この三つに関しては嘘をつけない。

この歳になるまで、我慢した方だろう?なぁ、マホ。

>>71
訂正

やはり、この三つに関しては嘘をつけない。

やはり、この四つに関しては嘘をつけない。

灼「!」

灼「止まれ!!」

鷺森灼は白水を背負った俺を見た途端、厳めしい顔になって呼び止めた。

京太郎「うわ!」

灼「どうしてここに居る!?」

京太郎「か、彼女と一緒に廃墟探索をしていたら建物が凄く揺れて……!」

京太郎「早く彼女を病院に連れて行ってやりたいんだ!」

鷺森灼は明らかに狼狽えている様子だった。
素早く首を振りながら何度も周囲に目を配って様子を伺っている。

灼(属性省の予備部隊が来る様子はまだ無い、NOBI中佐の命令通りにしたら罪の無い学生が殺されてしまう……!)

灼(世界にただ1人の合体者と新ジャンルの処分、これが私の役目。学生の2人くらいは見逃してもいい……よね?)

灼「それにしても中佐は何をして」

灼「!」ハッ

灼(まさか、この2人が合体者でNOBI中佐率いる部隊を全滅させたのだとしたら!)

灼「まっ……!」 

                       _ -‐'      ヽ  |  __ -ヽ
               _ -─  ̄   __ -─ヘ キニ-─  ̄ヽ

___, -───  フ ̄     , -─ニ -──  ̄ ̄ヽヽ
 /  /      /_ - ニ 三-ニ-──────---ヽ├- 、_
    /     /二-‐_ニ-‐" ___         ` ヽ ヽ \ ̄
_, -ァ    / ̄_ -‐"   ,-‐       ヽ、         `\、 \
-‐ァ    /_ニ-‐´  /、, -‐  ̄  ‐-   ヽ          冫 /
 /  /,.ァ/    /  >、\        >イ ヽ           / /
./  /" /       /  / \\    // ヽ ヽ        / /
 / /.       |  .|    \ヾ::::ソ/   |  |       /
  /           |  .|     /〈  〉ヽ    .|  |
    - 、       | ヽ    \`´/    /  /
       ヽ     ヽ ヽ    `´   /  /     /
         `ヽ、   \ `ー  _ -'   /    / ,
           `ー 、  `ー  __ -‐'  , -‐'/" ̄

               `ー- ____  -─  ̄        _
                              _ -─  ̄
                    __ -─   ̄


京太郎「今日起きた事は全て忘れろ!」

灼「あれ……私?」

灼「何してたっけ?」キョトン

灼(……?)

灼「支部に帰ろう」テクテク



京太郎(手を誤ったかどうか)

京太郎(殺さなかったのが俺の甘さか……)

京太郎「とりあえず帰ろう」

白水を背負いながら帰路につく。
いつも通りの人目が少ない路地裏を通って。

沈む夕陽が頬を染める。日没?違うな、俺にとってこれは日の出だ、新たなスタートだ。

この日がずっと待ち遠しかった。

哩「うっ……うーん」

哩「もうこい以上食べられなかよ……」

哩「……」

哩「!!」ガバッ

哩(見覚えの無い部屋……)

哩(あの時、うちの学校の男子生徒とぶつかってからの記憶が無い……)

哩(遂に捕まってしまったか……あるいは)

「おお、やっと目が覚めたましたね」

哩「!」ビクッ

京太郎「やっと目が覚めましたか、おっと、変な動きはしないでくださいね?貴女に特別な力があるのは知っていますから」

哩「何者?」

京太郎「そうだな~うーん、普通の返答ではつまらないし……」


  \__ ソ |/     |::/リ                        ヘ
 ヤ、  `ヽ         ソ                              ヘ
 ヘ、ヽ                                       ヘ
 /´ ̄ ̄|                           ..          ヘ
       |                          ...::            ヘ
       |              ;;::;;:::::................   _..::_:::::..........         ',
      !                ヤ`寸         ::::::::``゙;::::::::::::::::;;;;/
      ヘ                  ゙;;: \::......          寸-‐ '´
       `ミ 、               \ミヾゝ、..;:::::......   (´
         ヾ、               `゙ヾ、 `゙ー-;:::::.....ソ
          \                 `辷廴/` ̄´
                \             \、    ,!
                 \             ミミミ, '´
                  \            ミ/
                   \              /
三三三三≡=―-、、   r≠=圷.、       /
三三三三三三三二ミ;;, マ´   `゙丶、     ,'
三三三三三三三三三ミ/        `゙ ー ´
三三三三三三三三三三ミ,,

三三三三三三三三三三三ミ




京太郎「変革者……全てを変える者ですね」


京太郎「貴女の所属は?」チャキッ

銃を向けて牽制する。

哩「……清澄高校」

京太郎「違う、そこまで愚図じゃないだろう」

京太郎「どうせ嘘をついても俺には全て分かりますよ…」

哩「……」

白水は俺をじっと見つめる、値踏みをするかのように。

京太郎「新ジャンルか属性省か、どっちだ」

哩「質問に答えなければ?」

京太郎「殺します」

哩「見るところによるとここは集合住宅、発砲なんてしたらお祭り騒ぎなると思うが」

京太郎「俺にはそれを黙らせる力がある」

哩「本当?」

京太郎「近い内に見せてやろう」

今こいつを味方にするのとしないのでは、これからに大きな差が出る。

これから事を成すのに忠実な側近が欲しい。

哩「私は……新ジャンル、どうにかして属性側の人間を皆殺しにしてやりたいと思ってる」

京太郎「ただの大量虐殺者だな、愚かしい」

哩「何を抜かすか!仮面を外せ!!」


京太郎「愚かな人間を見るとつい口調が荒くなってしまう」

哩「うるさい!仮面を外せ!!」

京太郎「……」

属性省だったら忠実な下僕にして、この女の知っている事を全てを聞き出してやろうと思っていたが……新ジャンル。

新ジャンルと言えば黒ツンデレと同じだったな、俺が思っている以上に新ジャンルは身近に浸透している。

哩「新ジャンルは沢山居る……自分が新ジャンルだと気付いていない新ジャンルだっている!」

京太郎「属性は最初から決まっていますよ?」

哩「新ジャンルは後天的になる場合もある!」

京太郎「それは初耳ですね……」

哩「属性省がひた隠しにしている!!」ギリッ

京太郎「と、なるとマホも後天的だった……のか?可哀想に……」ボソボソ

さて……黒ツンデレは俺の母を知っているかのような口振りだっだが……こいつはどうかな?


                r┐
                | |、
           _,/゛| |^'''ー、,
         _,r'"   .|{    `'-、
          ,,i´     .||      ゙l、
       ,,l゙      .゙l|      ゙l,、
       ,r'フ       l|   ._,,,,,,, .゙l゙''┐
    / .,!./''''―-i、  'l  r'"`  ゙l .li、 .|
      |,,,,│゙l、   .`,! .《 │  .,ノ .'广|
     ゙l .| `'-,,,,,,,,┘ .l ‘''ー-"   ,! |
     │ |       l          | |
     ゙l .゙l       ,l          | .l
      ゚''(    ._,,,-‐“ー、,,、    .,i´
       │  .'《゙‐''l,!'''''''I''',コ   ,l゙
          i、  ゙l`て“'''''广,l゙   .,i
        》、  ヽ .ミ''''''|.,/   丿l
          |\、 ゙ッ←-ぐ  .,/ l
          |  ‘'ィミ___`/    l
          |             |

※京太郎です

もし、俺の母を知っていたらこれ以上に無い駒となるが……

このウルトラマンのお面を外すか……どうする?

1.外す
2.外さない

下1

カランッカランッ

                ,.  ⌒ヽ、/⌒ 、-- 、
               /_,..-         ヽ  `  、
             / /´     /    ∨   \
                ,  ´      / ,'     :    、 ヽ
           /   ,    , / /|  |  :.  | | |    ∨
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哩「!」

京太郎「仮に……属性省を……国を倒してみろ」

京太郎「同じ事を惨めたらしく繰り返すんだけだ」

京太郎「今まで受けた仕打ちを返してやるだけのつもりなら、新ジャンルはどうせ駆逐される。テロリズムに巻き込まれる一般の新ジャンルの身にもなってみろ、迫害だって強くなる」

哩「何を知ったような口っ!」

京太郎「俺だから分かるのさ」

京太郎「今は須賀京太郎だが」

京太郎「昔は櫻井京太郎……意味が分かるか?」

哩「っ!」

哩「ま、まさか……ママの……?」

京太郎「まだそう言われてるのか」

哩「……」

京太郎「俺はお前らの教祖様の息子さ」

哩「生きてた……本物か?」

京太郎「今は訳あって正体を明かす事が出来ない、正体を晒せば俺の身に危険が及ぶ」

哩「我が身可愛さか?」

京太郎「それでもリスクは犯す」

あの本の意思は俺に新ジャンル……物語に結末を与える事を求めた。

なんと勿体無い、推測ではあるが結末=抹消と考えられる……黒ツンデレに本の力を使ってみれば良かったな。

駒が一つでも減るのは避けたい、あの本は俺の目標と大きく異なる。

京太郎「さぁ、案内しろ。それで嘘かどうか分かる」


1.妹の元へ
2.母の元へ

下1

てすとです

てす

京太郎「ママ……じゃない、母の元に!!」

哩「……」

哩「分かった」

返事は5分程で返ってきた。
実際には10秒もかかっていないかも知れないが、今の俺は動揺している。
そう感じていても不思議ではない。

京太郎「……」

ママか……母さん、久しぶりに俺を見たらどんな顔をするのかな。

京太郎「よし、今行くぞ」

と、その前に。

この姿で母の元に行ったら全てが無駄になってしまう。

京太郎「白水先輩、一つ聞きたい事がある」

哩「ん?」

京太郎「レズですか?」

哩「は??」

京太郎「おっと、言い方が悪かったですね」

哩「……」ハァ

京太郎「百合ですか?」

哩「目ば覚ましてくれ」

哩「ノーコメントばい」

京太郎「……」カアァ

哩「どうして顔が赤くなっの!?」

京太郎「実は私は……」

京太郎「実はですね、俺には特別な力を持った女の子と合体して強くなるってって能力がございまして……」

哩「ん……」

京太郎「あの時、ぶつかったじゃないですか?」

哩「なっほど、その時に……意識が」

京太郎「合体はその……」

哩「ん?」

京太郎「キキキ…狂気の沙汰……」

哩「!?!?」

京太郎「き、き」

哩「くどい!」

京太郎「キスする必要がございます」

哩「」

10分後~

京太郎「やめ……やめて……これ以上蹴られたら女になっちゃう……」グスッ

哩「きゅーの所はこいで勘弁してやる」

白水哩は俺の金玉だけを狙って何度も、執拗に、この俺を女にするつもりで蹴りを入れた。

俺はまだ性の喜びを覚えていないと言うのに!

京太郎「痛い……」クスンッ

金玉がはちきれると言わんばかりに腫れている、これでは立つのもままならない。

哩「1時間で治せ」

京太郎「いや……もう大丈夫」

――常人ならな。

哩「嘘は自分の首ば絞める」

京太郎「昔から怪我の治りは早い」

哩「早いレベルではなか」

京太郎「くだらない事に時間を費やしている暇はない、早く案内してくれ」

哩「……急に性格が変わる、分からなか男ばい」

京太郎「……」

さて、この女はこれからどうしたら良いのか全く気付いていない。

訳があって正体を明かす事が出来ない、合体の話までした。

さぁ、どう伝えるか……


1.「キスしてくれ」
2.「あなたと合体したい」
3.「あっ、あの……その……」
4.「この姿で新ジャンルのアジトに行く事は出来ない――」

安価下1です、

京太郎「この姿で新ジャンルのアジト、白糸台に行く事は出来ない」

哩「ならどうやって……まさか」

京太郎「そうさ合体だ」

哩「気持ち悪い」

京太郎「キスの一つや二つ、どうだっていいだろ!」

哩「良くなか!」

京太郎「大丈夫だって、一瞬だから」

哩「違う!!」

京太郎「ええい!じれったい!」ガバッ

哩「ん~!!」

カッッ

京太郎「よし、ほら一瞬だ」

「殺せ……」

京太郎「大げさな……」

京太郎「あっそうだ……」ピコンッ

               / / /  /     / .//  ./ /   ハ
              / . .′i'  i'    .///  ./ / ./ /  ',
            ′: {:. {:  |:   ./:/ / .:/.//.:.:/,   ',
           {:.: {:.. ',:.:. ',:.:.:!: .:./://.:.:././/.:.://    '.
            '、:.ヽ:.ヽ:.:ヽ:l:.: .:.|//.:∠:∠∠厶ィ.: /   /  ,
                | ト、__ト、L斗ト、:.:.{/'´ ´7.二.. _ 7/  .:/   i
                | i  i7ィ行ハ ヽ!   ,ィ廴,小 }//  .:/.  :  !
                | l  N 、辷fシ      辷f少 |,ヘ .:/:.  l  l
     , -‐、 __r┐ | |  トl     |     f^}//`V.:.:. :  l  l
     〉‐ 、 \7乙7冖7冖r¬冖冖冖7乙7`ァ´ ,ヘ \:.:.: |  !
    ノ 、___<_乙ム∠, {二{}二} , ィ乙マ´.: く_/7'^ヽ }、:. |  l
   ,/ ノ__}、_」i :.`乙V  /ハヽ, ィ乙マ´ .:  〃Y「 ∠ト  }:.:. |  l
   〈 ´__、 {  |i :. `乙VLl }/V'マ´ .:.  〃  } 「 、___, L:. |  l
    { ー`、 ', }i :.  乙V:. .::{〃V  .:   〃}  ゝ| }ヽ. /.::::`:::ー
    ',ー,、 ゙〈  ', :.  乙} :. ,ィ乙′.:   〃.::|  /jノ  /.:::::::::::::::::
    ',   ヽ」  ハ :.  乙,〈 {乙  .:   〃__:」、 ′   /.:::::::::::::/
     〉    /ハ ヽ、 〉〉 } i乙 .:   〃   | } {    {:::::::::::/

京太郎「ふ、ふひっ」

「やめろおおおおお!!!!」

京太郎「お気に入りの下着を履くくらい良いだろ!!」

「よくなか!!」

京太郎「だってお前履いてないじゃん!変態!!」

「履かないのは常識ばい!」

「大体、男のお前がどうして女物の下着ば持っよっ~っ!」

京太郎「嗜みです」

「嗜み」

※履きませんでした

京太郎「股間がスースーするんだけど」

「やぐらしかっ!」

緊急速報がタブレットの画面に表示される。

京太郎「ほほう……」ニタァツ

「……どうした?」

俺の感情でも読み取ったのか、白水。
まぁいい、これから更に面白い事が起きるのさ。

京太郎「白糸台周辺で戦闘が起きているらしい、属性省は本格的に新ジャンルを」

「ママ……」

京太郎「安心しろ、あの女は簡単に戦況を変える」 

そう、縛られさえしなければな。

「あの方を矢面に立たすなど!!」

京太郎「その考え方が俺とマホから!!」

「……俺とマホから?」

京太郎「いや、いい、忘れてくれ」

全てを奪ったんだろうが。

調布

京太郎「さて、戦況は如何なものか……」

「のんびりしている暇は!」

京太郎「急いては事を損じる。ママから教わらなかったか?」

???「なんとか持ちこたえろ!!」

???「はい!!」

京太郎「……」

弓を持った長髪の女が指揮しているようだな、実力はありそうだが……多勢に無勢。

時間の問題だな。

?「……」チラッ

京太郎「!」ビクッ

一瞬、こっちを見たか?

いや、気の所為だろう。俺と戦場はかなりの距離が離れている、双眼鏡でやっとの距離だ。

?「やっと来たねっ♪」

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